JP2004505821A - 印刷色濃度を増進するための手段 - Google Patents
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Abstract
印刷増進流体を含む印刷された紙の色濃度を増進する方法。印刷増進流体は、紙上に印刷された画像の色濃度を増進するために、インク付与の前に紙に付与される。本発明の印刷増進流体の使用は又、改良された印刷機の衛生、及び特に高い色濃度の画像を有する紙製品を印刷する時の印刷方法の効率を提供する。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、印刷増進流体を含む印刷用基材についての方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
顔料又は染料ベースのインク組成物を使用することによって基材に画像を適用することは、当該技術分野において周知である。これらの画像は、一般に物品をより美的にして消費者を満足させる目的のために適用される。
【0003】
顔料ベースのインク組成物で印刷された基材(例えば、フェイシャルティッシュ、トイレットペーパー、テーブルナプキン、拭き取り用品、おむつ、使い捨て可能な織布ファブリック、不織布、織布、綿パッド等の使い捨て可能な吸収性紙製品)において歴史的に経験した困難の一つは、紙が液体へ曝露することにより、インクが紙の表面から擦れ落ちる傾向である。この問題は、比較的高い色濃度を示すインクで印刷されたそれらの使い捨て可能な吸収性紙製品においてより明白である。
【0004】
印刷された紙製品のインクの擦れ落ちの傾向は、印刷された紙が水道水等の液体に曝露した時に増加する。その上、印刷された紙を溶剤化されたアルカリ性の液体、又は酸含有の洗浄性液体を含有する一般的な家庭用洗浄製品へ曝露すると、その紙を単なる水道水へ曝露した場合と比較してインクの擦れ落ちが増加する傾向がある。
【0005】
擦れ落ちへの抵抗を示すインクで印刷された使い捨て可能な吸収性紙製品は、共に譲渡され、マクファーランド(McFarland)らに2000年8月1日に発行された米国特許第6,096,412号において教示される。
【0006】
擦れ落ち抵抗インクの使用に関しての欠点の一つは、印刷機の衛生に関する。基材によく付着するインクは、印刷機に接触した時にもしばしば同様の特性を示す。特に、印刷用の版は、ついには印刷された基材に印刷欠陥を生ずることになるインクの堆積物を蓄積する傾向がある。印刷の欠陥を防止するためには、より頻繁な印刷機の洗浄が必要となる。このことは印刷方法の効率の低下、並びに印刷機洗浄設備の取り付け及び維持に関する費用の増加を招き得る。
【0007】
顔料ベースインク組成物を使用しての基材印刷に関するもう1つの欠点はインクの費用である。インクの費用は印刷された紙製品の製造に関連しての実際の原材料費である。インク費用のかなりの部分はインクの顔料濃度によるものである。例えば、高い色濃度の印刷画像を示す印刷された紙製品を生産するためには、高濃度のインク顔料が必要となる(即ち、印刷画像の色濃度は画像の印刷に使用されるインク顔料の濃度に比例する)。従って、他の全てが同等であるなら、インク顔料濃度が高いほど、より高い印刷密度を生じるが、費用もまたより高くなる。高い吸収性の紙製品上に印刷する時、費用は特に関連のある要因となる。
【0008】
更にまた、インクで網点を印刷する時、色濃度を変化させる1つの方法は、網点の寸法を変化させることによる。印刷過程において、網点がインクを伴って基材へ適用される時、基材上の網点の直径の増大が一般的にみとめられる。これは基材上に広がる湿潤インクの結果による。網点寸法におけるこの増大はドットゲインという。
【0009】
ドットゲインは印刷された基材の画像領域の色濃度に影響を与える一要因である。歴史的に、ドットゲインは画像領域内の微細な細部を劣化させる傾向があるとして、網点印刷の欠点とみなされてきた。その上、ドットゲインは選択的インクが基材上に広がることを許容しない。更にまた、所与の印刷領域内に可変の色濃度を提供しない。これらの欠点から、ドットゲインを最小限にする印刷技術を考案する努力が何年にもわたってなされてきた。
【0010】
より高い濃度のインクを必要とせずにより高濃度の画像を有する印刷された基材を生産することが望ましいことであろう。擦れ抵抗インク組成物を使用する必要なしに印刷された紙製品等の印刷された基材を生産することもまた、望ましいであろう。その上、基材の所与の印刷範囲において、この範囲での湿潤インクの拡散を制御することにより色濃度を変化させることが望ましいことであろう。
【0011】
驚くべきことに、本発明の印刷増進流体が、インクの前に基材に付与される時、高濃度のインク又は擦れ抵抗インク組成物の使用を必要とせずに、印刷された基材の画像領域の色濃度を増進させることが分かった。その上、それは基材上の湿潤インクの拡散を制御することにより、所与の印刷範囲内の色濃度を変化させられるようにする。
【0012】
本発明の利益は、より高濃度のインク又は擦れ抵抗インク組成物を必要とせずに、擦れ抵抗及びより高い色濃度を表す印刷画像を有する印刷された紙製品等の基材を提供する能力である。本発明は、より高濃度のインク製剤又は擦れ抵抗インク組成物を必要とせずに擦れ抵抗及びより高い色濃度を表す印刷画像を提供することが可能なので、本発明の製品を生産するための原材料費はより低い。本発明はまた、同一の印刷範囲内で可変の色濃度を印刷する方法を提供する。更にまた、本発明は印刷用インク、基材、及び印刷方法に広い範囲の適用性を有する。
【0013】
(発明の概要)
本発明は、基材上に印を印刷する方法に関する。基材は、第1外側表面、及び第2外側表面を有する。印刷増進流体は、基材の第1外側表面及び第2外側表面の少なくとも一方に付与される。インクを含む印は、その後基材の第1外側表面及び第2外側表面の少なくとも一方に付与される。
【0014】
印刷増進流体はインクと混合可能である。極性、又は非極性流体であり得る。親水性、又は疎水性であり得る。溶液、又はエマルションの形状であり得る。
【0015】
インクジェット、シルクスクリーン、輪転グラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷、石版印刷、及びフレキソ印刷を包含するが、それらに限定されない任意の印刷方法によって基材へ付与することができる。
【0016】
(発明の詳細な説明)
使い捨て可能な吸収性紙製品の美しさを増進するために、使い捨て可能な吸収性紙製品に付与する時、生き生きとした高い色濃度を生じさせる顔料ベースのインクを使用することが望ましい。本明細書で使用する時、「色濃度」とは以下の方程式によって定義されてもよい:
D=log10I/R
ここで、Iは入射光の強度、Rは反射光の強度を指す。
【0017】
伝統的に、網点等の個別の印刷要素を含む印刷画像に単一のカラーインクを使用する時、印刷画像の所与の範囲内の巨視的な色濃度は個別の印刷要素の寸法、又は頻度のどちらかを変化させることによって調節される。
【0018】
個別の印刷要素を含む印刷画像に単一のカラーインクを使用する時、本発明は個別の印刷要素の寸法又は頻度の変更を必要とせずに、所与の印刷範囲の色濃度の変化を可能とする。
【0019】
本明細書で使用する時、「擦れ落ち」とは印刷された基材の表面から別の表面へと色が移ることをいう。擦れ落ちは、滲出と剥離の2つの構成要素から構成される。滲出とは、基材の液体への曝露で基材から色が染み出す傾向をいう。剥離とは、基材の表面からインクを機械的に擦ることによって基材からインクを除去する能力をいう。
【0020】
本明細書で使用する時、「印刷要素」とは、印刷画像を含む個別の印のことをいう。印刷要素の非限定的な例は、網点であろう。複数の網点は印刷画像を構成する。
【0021】
本明細書で使用する時、「画像領域」、「印刷範囲」、又は「印刷領域」とは、互いに入れ替え可能な用語であり、印刷画像を表す紙の巨視的範囲又は領域をいう。
【0022】
本明細書で使用する時、「微視的範囲」とは、個別の印刷要素のおおよその寸法である任意の範囲をいう。
【0023】
本明細書で使用する時、「巨視的範囲」とは、約0.8m又はそれ以上の距離において肉眼で解像できる任意の範囲をいう。
【0024】
本明細書で使用する時、「網版画像」とは、別個のドットを含む印刷画像をいう。
【0025】
本明細書で使用する時、「ドットゲイン」とは、印刷版から基材へと移る時の個別網点の寸法における増大をいう。このドット寸法の増大は、基材へ接触する時の湿潤インクの拡散の結果として生じる。
【0026】
本明細書で使用する時、「ドット適用%」とは、全指定印刷領域に対して網点が適用される指定の印刷領域の量をいう。
【0027】
本明細書で使用する時、「基材色濃度」とは、基材の非印刷領域の色濃度をいう。この定義を説明する非限定的な例は、フレキソ印刷方法によって印刷された紙製品であろう。フレキソ印刷方法によって印刷された紙製品において、基材色濃度とは、インクによって接触されない印刷された紙製品の領域(即ち、紙製品の非印刷領域)をいうであろう。
【0028】
本明細書で使用する時、「背景色濃度」とは、印刷される基材の画像領域内の各個別の印刷要素の周囲の色濃度をいう。例えば、伝統的な印刷方法において印刷画像がドットを含む時、所与の画像領域において、特定の印刷範囲におけるドット適用範囲が100%未満であると仮定すると、背景色濃度は基材色濃度のそれである。対照的に、本発明に従って印刷をする時、ドット適用範囲が100%未満であると仮定すると、背景色濃度は基材色濃度より大きく、印刷要素色濃度より小さくてもよい。
【0029】
本明細書で使用する時、「印刷要素色濃度」とは、印刷される基材の画像領域内の各個別の印刷要素の色濃度をいう。
【0030】
本明細書で使用する時、「変化し得る色濃度」とは、印刷画像の同一領域内に見られる2つ又はそれ以上の異なる色濃度をいう。
【0031】
図1A及び2Aを参照すると、従来技術による印刷は巨視的な色濃度変化のみを提供している。図1A及び2Aは、従来技術によって印刷されたフレキソ印刷された印である。図1Aの印刷画像500は、約15%のドット適用領域を有する。図に示されるように、図1Aの印刷画像500は、約10.8倍に拡大されている。図1A、又は2Aのいずれかには微視的色濃度の変化はない。これは(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度のみが有ることによる。印刷要素200の周囲の背景300は、基材400と同一色濃度である。
【0032】
図1B及び2Bを参照すると、本発明による印刷は、巨視的及び微視的の双方の色濃度変化を提供する。図1B及び図2Bは、本発明により印刷されたフレキソ印刷された印である。約11g/m2の印刷増進流体(即ち、水)が、図1B及び図2B双方の基材400に付与された。印刷増進流体は、インクを付与する前に基材400に付与された。図1Bの印刷画像500は、約15%のドット適用領域を有する。図1Bの印刷画像は、約10.8倍に拡大されている。
【0033】
本発明により印刷された画像は、微視的色濃度変化を表す。これは、(1つ又は複数の)印刷要素200の周囲の背景300が、基材400の色濃度とは異なる(即ち、より高い)色濃度、及び(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度とは異なる(即ち、より低い)色濃度を有することからである。従って、微視的レベルにおいて本発明は、図1A及び図2Aに示されるような従来技術が微視的レベルにおいて単一の色濃度(即ち、(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度)のみを提供するのに対し、少なくとも2つの識別可能な色濃度(即ち、(1つ又は複数の)印刷要素200、及び背景300の色濃度)を提供する。
【0034】
本明細書で使用する時、「印刷増進流体」とは、印刷された紙製品の印刷領域の色濃度を増進することの可能な流体をいう。
【0035】
図1A及び図2Aを参照すると、所与の印刷範囲内の印刷画像500の巨視的色濃度を調整するために、個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の寸法又は頻度の調整がなされることが伝統的に必要とされている。これらの個別の(1つ又は複数の)印刷要素200は、より明るい背景が(1つ又は複数の)印刷要素200の間でより大きく目立つように、寸法又は頻度を減少させている。
【0036】
理論に縛られることは望まないが、人間の目は(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度と印刷されていない基材400の色濃度の間で平均を採るため、より明るい背景色は知覚される色濃度を低下させると信じられている。
【0037】
しかし、本発明の場合、図1B及び図2Bに示されるように、個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の寸法又は頻度を調整する必要なしに、同一印刷範囲内に1つ以上の色濃度が存在するように色濃度の変化が可能である。本発明の印刷増進流体を使用することによって、個別の(1つ又は複数の)印刷要素200がなおもより高い色濃度を維持することが可能であるが、いくらかのインクが従来の方法でに印刷されていない背景300の範囲へと移る。本発明に関連するインクの移動の結果として、印刷されていない基材400の色濃度を伝統的に示す背景300領域は、代わりに個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度より低いが、印刷されていない基材400より高い色濃度を有することになる。
【0038】
(1つ又は複数の)印刷要素200等の網点で印刷する時、図1B及び図2Bで説明されるように、本発明は所与の印刷画像500の範囲内における個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の寸法又は数を変えずに、単色のインクを使用して所与の印刷画像500内に1以上の色濃度を印刷できる。
【0039】
インクの付着領域は、網点などの(1つ又は複数の)印刷要素200の度数、寸法、又はそれらの組み合わせを調整することにより変化させてもよい。(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度は、比較的安定している。図1Aを参照すると、巨視的色濃度を調整するために、従来の方法においては個別の(1つ又は複数の)印刷要素200は、より明るい背景が(1つ又複数の)印刷要素(200)の間でより広い範囲まで目立つように、寸法又は度数を減少させる。理論に縛られることは望まないが、人間の目は印刷された(1つ又は複数の)印刷要素200と印刷されていない背景300の範囲の間で平均を採るため、このより明るい背景色は知覚濃度を低下させる。
【0040】
本発明はインク組成物が付与された基材に関する。インク組成物の個別の構成成分は基材へ混合物として、又は順次的に付与されてもよい。印刷増進流体は、シート上に印刷される画像の色濃度を増進するために、インク付与前に基材に付与される。
【0041】
基材
本発明は印刷されてもよいあらゆる種類の基材と共に使用してもよい。基材はセルロース系、非セルロース系、又はそれらの組み合わせである材料を包含してもよい。このような基材の実施例は、織地(例:織布、及び不織布等)及び好ましくは使い捨て可能な吸収性紙製品を包含するが、それらに限定されない。使い捨て可能な吸収性紙製品の非限定的な例は、タオル地、フェイシャルティッシュ、トイレットペーパー、テーブルナプキン、皿、拭き取り用品、おむつ、失禁用衣類、綿パッド等を包含する。
【0042】
好ましくは基材は、約10g/m2〜130g/m2、好ましくは約20g/m2〜80g/m2、最も好ましくは約25g/m2〜60g/m2の坪量を有するティッシュ、タオル等の使い捨て可能な吸収性紙製品である。本発明の基材は、第1表面及び第2表面を有し、ここで第2表面は第1表面の反対側に配置される。印刷増進流体は、印刷される(1つ又は複数の)表面へ付与されてもよい。インクは第1及び第2表面の少なくとも一方に付与される。
【0043】
本発明の基材は、共に譲渡された米国特許、トロカン(Trokhan)に1980年3月4日に発行された第4,191,609号、カーステンス(Carstens)に1981年11月17日に発行された第4,300,981号、ジョンソン(Johnson)らに1985年4月30日に発行された第4,514,345号、トロカンに1985年7月9日に発行された第4,528,239号、トロカンに1985年7月16日に発行された第4,529,480号、トロカンに1987年1月20日に発行された第4,637,859号、トロカンらに1993年9月14日に発行された第5,245,025号、トロカンに1994年1月4日に発行された第5,275,700号、ラッシュ(Rasch)らに1994年7月12日に発行された第5,328,565号、トロカンらに1994年8月2日に発行された第5,334,289号、スマーコウスキ(Smurkowski)らに1995年11月15日に発行された第5,364,504号、トロカンらに1996年6月18日に発行された第5,527,428号、トロカンらに1996年9月17日に発行された5,556,509号、アイエール(Ayers)らに1997年5月13日に発行された第5,628,876号、トロカンらに1997年5月13日に発行された第5,629,052号、アンプルスキ(Ampulski)らに1997年6月10日に発行された第5,637,194号により作られてもよく、これらの開示は本発明での使用に適切な基材の作り方を示す目的で、参考として本明細書に組み入れられる。
【0044】
基材は又、ハーマン(Hermans)らに1995年5月2日に発行された米国特許第5,411,636号明細書、及びヴェンド(Wendt)らの名前で1995年10月18日に公開された欧州特許EP677612号公報により作られてもよい。
【0045】
本発明の基材は空気通過により又は従来法により乾燥してもよい。任意に、クレーピング、又は湿潤微短縮によって縮小してもよい。クレーピング及び/又は微短縮は、共に譲渡された、ニール(Neal)らに2000年4月11日に発行された米国特許第6,048,938号、ニールらに1999年8月24日に発行された米国特許第5,942,085号、ヴィンソン(Vinson)らに1999年2月2日に発行された米国特許第5,865,950号、ウェルズ(Wells)らに1984年4月3日に発行された米国特許第4,440,597号、ソーダイ(Sawdai)に1980年5月4日に発行された米国特許第4,191,756号、及び1998年5月17に出願された米国特許出願番号09/042,936号において開示されており、これら特許の開示は参考として本明細書に組み入れられる。
【0046】
インク
本発明のインク組成物は、予め定められた模様で基材上に付与されてもよいあらゆる液体組成物である。
【0047】
インク組成物の構成成分は、溶媒又は水等の分散媒;顔料又は染料等の着色剤;結合剤、並びにワックス、架橋剤、揮発保留剤、pH調整剤、粘度変調剤、泡制止剤、分散剤、印刷機衛生管理剤、防腐剤、及び腐食制御剤を包含するがそれらに限定されないその他の構成成分を包含するが、それらに限定されない。
【0048】
本明細書で使用する時、「インク」とは、基材に付与され、インクの構成成分が揮発してもなお目に見える模様としてその上に留まる、あらゆる組成物又はそれらの構成成分をいう。インク組成物の構成成分は、順次的に又は混合物として基材に付与されてもよい。「予め定められた模様」又は「画像」又は「印」とは、基材上への望ましいインクの配列又は付与をいい、小さい個別の点から基材の全表面の完全塗被に渡る模様の全組み合わせを包括している。
【0049】
本明細書で使用する時、「分散媒」とは、基材の表面にインク組成物を移すのに使用されるインク組成物の液体構成成分をいう。本明細書で使用する時、「顔料」とは、インクに色を付与するために超微粒子状に分散した形状で使用される不溶性着色物質をいう。本明細書で使用する時、「染料」とは、インクの連続相において可溶性の着色剤である。本明細書で使用する時、「結合剤」とは、インク組成物の接着性成分をいう。
【0050】
本発明の適切なインク組成物は、室温(即ち、温度約20℃)で液体の形状であるインク組成物を包含するが、それに限定されない。インク組成物は、好ましくは分散媒として水を、着色剤として顔料を使用するであろう。
【0051】
結合剤は一般に基材の表面にインクを付着させるのに必要である。一般に、インク組成物の擦れ落ちへの抵抗は、基材の表面へのインクの付着作用が増すほど増加する。フィルム形成ポリマーを含む結合剤を包含するインク組成物は、非フィルム形成結合剤を含有するインクと比較して、基材の表面へのインクのより一層の付着作用を有する傾向がある。
【0052】
本発明の最終インク組成物又は印刷増進溶媒に加えられてもよい任意の添加物の非限定的な一覧は、架橋剤、印刷機衛生管理剤、湿潤剤、腐食制御剤、pH調整剤、粘度変調剤、防腐剤、及び泡制止剤を包含する。
【0053】
架橋剤は一般に、最終インク組成物又は分散顔料に添加される。本明細書で使用する時、「最終インク組成物」とは、インク組成物を使用できるようにする分散媒、顔料、及び結合剤等の主要構成成分を含有するインク組成物をいう。本明細書で使用する時、「分散顔料」とは、結合剤が添加される固形顔料、界面活性剤、及び水又は油等の分散媒を含む組成物をいう。
【0054】
架橋剤は、インクと架橋することによってインクの擦れ落ち抵抗を増進させると考えられている。グリセリン又はその他の湿潤剤も又、インクの擦れ落ち抵抗、印刷機の衛生、工程効率、又は工程の信頼性を向上させるために、本発明のインク組成物に添加されてもよい。
【0055】
本発明のインクのキュアリング方法は、熱キュアリング、電子ビームキュアリング、光子キュアリング(例えば、紫外線、X線、及びガンマ線)、及びそれらの組み合わせを包含するが、それらに限定されない。
【0056】
フレキソ印刷、直接グラビア印刷、オフセットグラビア印刷、石版印刷、凸版印刷、凹版印刷、及びインクジェットを包含する、基材上にインクを付着させることのできる方法は多数ある。これらのインクが基材上に付着される方法が、長期間に渡って一貫した製品を産出することが望ましい。印刷装置上のインク又は繊維の堆積物を除去するには、手による介入が必要となり得る。かなりの手による介入は、工程に関連する費用を容認できないものにする。従って、確実に一貫して印刷するために必要とされる手による介入の量は、制限されるのが望ましい。
【0057】
特に、高度に擦れ落ちに抵抗する結合剤を包含するインクは、印刷版上の堆積物のために、より印刷の不具合を引き起こす傾向がある。これは、フレキソ印刷方法を用いる時に特に問題となる。従って、低いインクの擦れ落ちを維持しつつ、これらの擦れ抵抗の高い結合剤の使用を最小限にするのが望ましい。加えて、より高い色濃度を示す印刷された紙製品は、他の全てが同等である時、より高いレベルのインクの擦れ落ちを有する傾向があることがわかっている。
【0058】
本発明は、紙の表面上にインクをより効果的に分散させることによって、低いインクの擦れ落ちを維持しつつ、より高い色濃度をもたらす印刷方法を可能とする。加えて、このより効果的なインクの分散が、印刷画像の巨視的外観を劣化させることなく達成できることがわかっている。
【0059】
織目加工の基材上では、印刷されずに残る基材の表面上の凹凸のために、印刷版上の100%のドット適用領域が基材上で実線の印刷画像を作り出さないこともある。従って、本発明は比較的高い織目加工の基材(使い捨て可能な吸収性紙製品等の基材を包含するが、それに限定されない)に特別な適用があってもよい。
【0060】
印刷増進流体
本発明に記載の印刷増進流体を利用して、紙製品の表面上へのインクのより効果的な分散が提供される。理論に縛られることは望まないが、印刷増進流体はインクの流動性を強めることがあり、それによって表面上でインクのより効果的な分散が生じる。本発明の最終結果は、インク消費又はインクの擦れ落ちを増大させることなく、色濃度を高めることによって得られる印刷画像の美的改善である。しかも、この美的改善は又、個別の印刷要素の寸法又は度数の変更を必要とせずに達成される。
【0061】
印刷増進流体として利用されてもよい適切な液体は、極性及び非極性流体を包含する。印刷増進流体は、親水性又は疎水性であり得る。印刷増進流体は、溶液又はエマルションの形状であり得る。印刷増進流体は、油ベースのインク、溶媒ベースのインク、及び好ましくは水ベースのインクを包含するが、それに限定されない種類のインクと共に使用することができる。更に、染料ベースのインク、及び好ましくは顔料ベースのインクと共に使用することができる。理論に縛られることは望まないが、インクと混和性であるあらゆる流体が、印刷増進流体として適切であると考えられている。
【0062】
適切な印刷増進流体の非限定的な実施例は、水、油、アルコール、及びこれらの混合物、好ましくは水、アルコール、又はアルコール/水混合物、最も好ましくは水である。
【0063】
任意の添加物が印刷増進流体に添加されてもよい。添加されてもよい任意添加物の非限定的な一覧は、架橋剤、印刷機衛生管理剤、界面活性剤、揮発保留剤、湿潤剤、腐食制御剤、pH調整剤、粘度変調剤、防腐剤、賦香剤、結合剤、着色剤、及び/又は泡制止剤を包含する。添加される場合、任意の添加物は約50重量%未満の印刷増進流体を、好ましくは約25重量%未満の印刷増進流体を、最も好ましくは約5重量%未満の印刷増進流体を含む。これら任意の添加物は、顔料粒子が流体中で可動性であるのに十分な程、結果として生じる混合物がインク及び流体と混和性である限りは、印刷増進流体へ添加されてもよい。
【0064】
インク、及び印刷増進流体の基材への適用
印刷増進流体はインクの前に基材に付与される。印刷増進流体は基材に直接又は間接に付与されてもよい。
【0065】
印刷増進流体は、約1g/m2〜50g/m2、好ましくは約5g/m2〜30g/m2、最も好ましくは約10g/m2〜20g/m2の量で基材に付与される。
【0066】
印刷増進流体はインクジェット、輪転グラビア、凸版印刷、凹版印刷、石版印刷、シルクスクリーン、好ましくはフレキソ印刷を包含するが、それらに限定されない種類の印刷施工と共に使用することができる。多色印刷機に印刷増進流体を使用する時、所望であれば流体は1つ又はそれ以上の印刷ステーションの前に付与してもよい。
【0067】
所望であれば、印刷増進流体は印刷画像との重ね合わせに付与してもよい。本明細書で使用する時、「重ね合わせ」とは、インクの付与と印刷増進剤の付与をそろえることをいう。
【0068】
理論に縛られることは望まないが、印刷増進流体の量は基材の吸収性によって決められてもよいと考えられている。即ち、比較的吸収性の高い基材は比較的吸収性の低いシートよりもより多くの印刷増進流体を必要とすることがある。
【0069】
図3を参照すると、本発明に有用な多色印刷機1が示される。印刷機1は4つの印刷ステーションを有する。印刷増進流体は第1印刷ステーション5の前に付与されてもよい。あるいは、所望であれば印刷増進流体は第1印刷ステーション5、第2印刷ステーション6、第3印刷ステーション8、及び第4印刷ステーション9の各々に加えられてもよい。
【0070】
更に、特定の色1つだけについて色濃度の変化を所望の場合は、その特定の印刷ステーションのすぐ前で印刷増進流体が加えられてもよい。多色印刷について、場合によっては、直前の印刷ステーションで基材100に付与される印は色濃度の変化を示さないが、印刷増進流体の付与後、基材に付与されるあらゆる印は色濃度の変化を示すように、印刷ステーションの間に印刷増進流体を付与するのが望ましいことがある。
【0071】
印刷増進流体がインクの前に添加される限り、当該技術分野において通常の技術者達に明らかな添加点のあらゆる組み合わせが使用されてもよい。
【0072】
例えば、図3の印刷機1を参照すると、色濃度の変化が第3印刷ステーション8のインクにより作り出された基材100にとってのみ希望する場合、印刷増進流体は、第2印刷ステーション6の後であるが第3印刷ステーション8の版胴15の前に基材100に付与されなければならないであろう。
【0073】
あるいは、又はそれだけでなく、印刷増進流体は第1印刷ステーション5アニロックスロール4、第2印刷ステーション6アニロックスロール16、第3印刷ステーション8アニロックスロール17、又は第4印刷ステーション9アニロックスロール18の1つ又はそれ以上へ直接付与されてもよい。印刷増進流体はアニロックスロール上に噴霧することができる。あるいは、又はそれだけでなく、印刷増進流体は第1印刷ステーション5印刷流体皿19、第2印刷ステーション6印刷流体皿20、第3印刷ステーション8印刷流体皿21、又は第4印刷ステーション9印刷流体皿22の1つ又はそれ以上へ付与されてもよい。
【0074】
あるいは、又はそれだけでなく、印刷増進流体は第1印刷ステーション5版胴3、第2印刷ステーション6版胴23、第3印刷ステーション8版胴15、又は第4印刷ステーション9版胴24の1つ又はそれ以上へ直接(例えば、噴霧によって)付与されてもよい。
【0075】
上記の全ては、印刷増進流体付与点の非限定的な実施例であることを意図とする。これらは説明目的であり、本発明の範囲を限定する意図はない。当該技術分野の通常の技術者達にはよく知られているその他の付与点及びその他の付与方法も利用することができ、本発明の範囲内において扱われることを意図とする。
【0076】
インクは多くのやり方で直接又は間接に基材に付与されてもよく、それはインク溶液に基材を浸漬する、基材にインク溶液を噴霧する、又は好ましくは基材にインクを印刷することを包含するが、それらに限定されない。印刷増進流体は、同様の方法で紙に付与されてもよい。
【0077】
更に、多様な付与方法の組み合わせが使用されてもよい(即ち、印刷増進流体を基材上へ転写すると同時に印刷増進流体の一部を基材上へ噴霧する)。
【0078】
本発明に適切な印刷方法は、石版印刷、凸版印刷、インクジェット印刷、グラビア、スクリーン印刷、凹版印刷、及び好ましくはフレキソ印刷を包含するが、それらに限定されない。同様に、それらの組み合わせ及び変形は、本発明の範囲内であると考慮される。単色画像又は多色画像が、基材に付与されてもよい。本発明に従って使い捨て可能な衛生紙上に画像を付与するのに適切な装置は、共に譲渡された米国特許、即ちレオパルディII(Leopardi II)に1993年5月25日に発行された第5,213,037号、ソンヴィル(Sonneville)らに1993年10月26日に発行された第5,255,603号、及びマクファーランド(McFarland)らに2000年8月1日に発行された第6,096,412号に記載されており、これらの開示は参考として本明細書に組み入れられる。
【0079】
紙上に印刷された画像は、ラインワーク、網版印刷、好ましくはプロセス印刷、又はこれらの組み合わせであり得る。本明細書で使用する時、「プロセス印刷」とは、色分解方法によって作り出された網版色印刷をいい、それによって2つ又はそれ以上の透明インクで構成される画像は、元の画像の完全範囲を作るために再度組み合わすことができる網点に分解される。
【0080】
プロセス印刷画像における着色は、所与の画像領域内に付着したインクの量を変化させることによって、また画像領域内に所望の(1又はそれ以上の)色を作り出すために異なる色のインクを重ね刷りすることによって(即ち、例えばシアンインクをマゼンタインクの上に付与するなど)作り出される。インク付着領域は網点の度数、寸法、及びそれらの組み合わせを調整することによって変化させてもよい。
【0081】
画像が2つ又はそれ以上の色で印刷される場合、画像はプロセス印刷される。更に、インクが重ね刷りされる時に、インクは多数の色を創り出す。ラインワーク印刷画像に対してプロセス印刷画像が有する利点は、プロセス印刷画像が少ないインクで多くの色やその陰影を可能とすることである。
【0082】
例えば、全色画像は10又はそれ以上の色を含んでもよい。この画像はわずか3色を利用するプロセス印刷によって再生できる。ラインワークによって再生される同一の画像は、一般に各々に該当する印刷機の印刷ステーションで10又はそれ以上のインクを必要とするであろう。ラインワークによって作り出される印刷画像はしばしば、費用及び画像再生の複雑さを増す。本発明の好ましいインク組成物は顔料ベースのプロセスインクであるが、その他の種類の顔料ベース及び染料ベースのインクが本発明の範囲内にある。
【0083】
本明細書で使用する時、「透明インク」とは、最小限の隠蔽力を有し、それゆえいくらかの光を通すことのできるインクをいう。透明インクでは、ある特定の波長だけが吸収される一方、光は1又はそれ以上のインク層を貫通できなくてはならない。例えば、赤を作るには、黄色がマゼンタの上に印刷される。黄色は青の波長を吸収し、赤及び緑の波長を通過させる。マゼンタは緑の波長を吸収する。残る波長が赤として反射される。
【0084】
透明インクとは対照的に、オペークインク(即ち、不透明インク)が重ね刷りされる時、一番上の色がその色の特定の波長以外のほとんどの光を吸収するので優勢な色となる。例えば、オペークイエローインクは、黄色を作るために赤及び緑の波長を反射すると同時に、青の波長を吸収するであろう。
【0085】
本発明は、単色、多色、又はプロセス印刷のあらゆる組み合わせについて使用してもよいが、プロセス印刷において特に有用である。理論に縛られることは望まないが、プロセス印刷の時、流体が基材に完全に吸収、又は揮発しない限り、各連続する色は印刷増進流体と反応を示すであろうと考えられている。
【0086】
本発明のもう1つの利点は、印刷画像の色濃度を高める手段を提供することである。この色濃度の高まりによって、印刷される色のパレットがより広がり、それによってより美的に満足させる製品を作ることができるようになる。本明細書で使用する時、「色パレット」とは、印刷方法によって作ることができる全ての色範囲をいう。
【0087】
更に、印刷増進流体の付与をインクと重ね合わせることは、いくつかの方法にとって有利であり得ることが分かっている。印刷増進流体の付与とインクの付与を重ね合わせることで、印刷増進流体の基材への選択的付与を可能にし、ここで基材の一部の、しかし全部ではない領域に印刷増進流体が付与されてもよい。この選択的付与は、印刷増進流体の消費を減少させ、並びにより広い配列の印刷画質を提供する。例えば、印刷増進流体が付与される範囲及び印刷増進流体が付与されない範囲を有する単一印刷画像は、より広い色パレットを有するであろう。
【0088】
本発明のもう1つの利点は、所与の色濃度において、従来技術に従った同一の色濃度の印刷に対してインクの使用を削減する能力である。
【0089】
本発明の更にもう1つの利点は、使い捨て可能な吸収性紙製品等の織目加工の基材への印刷に関する。伝統的に織目加工の基材上に印刷する時、印刷版上の100%のドット適用領域が織目加工の基材上では100%のドット適用印刷画像を生じさせないことがある。これは、印刷されずに残る織目加工の基材の表面上の凹凸による。従って、本発明は比較的高い織目を持つ基材への特定の適用を有してもよい。
【0090】
印刷された画像の色濃度
画像の色濃度は濃度計で測定されてもよい。色濃度、無次元測定値は、インクによって作られる色の密度をいう。インクの色濃度が高いほど、色の強度又は濃さが大きい。色濃度が増加すると、濃度計の測定値も又増加する。濃度計は画像内にある優勢な基本色の色濃度を測定する。濃度計はその後、優勢な基本色の色濃度を表示する。本明細書で使用する時、「基本色」とは、黄色、シアン、マゼンタ、及び黒の4色のうち1色をいう。
【0091】
紙製品上に印刷された画像の色濃度は以下のように測定されてもよい:反射率濃度計を使用し、画像内にある優勢な基本色を読み取るように濃度計設定を調節する。印刷された紙製品試料を4枚の印刷されていないシートの上に載置する。4枚の印刷されていないシートは着色された表面からの背景色の影響を排除するために使用される。
【0092】
それぞれ約91.17、0.64、及び4.29のL*a*b*値を有する白の基材のこれら4枚のシートが使用されてもよく、ここでL*a*b*値は観察角度10°に設定した分光側色計によってCIELAB L*a*b*モードにおいてA光源で測定される。それぞれ約91.17、0.64、及び4.29のL*a*b*値を有する白の基材は、当該譲受人によって販売される白のバウンティ(BOUNTY)(登録商標)ペーパータオルである。
【0093】
3回の色濃度測定が画像の所与の色内で反射率濃度計を使用して行われる。3回の測定の平均が計算され、記録される。
【0094】
色濃度測定は、あらゆる色基材に付与されるあらゆるインクで測定されてもよい。好ましくは色濃度は、それぞれ約97.17、0.64、及び4.29のL*a*b*を有する白い背景のあらゆる基材で測定される。色濃度の測定に適切な濃度計は、ミシガン州グランドヴィル(Grandville)のX−ライト社(X−Rite)から市販されている反射率濃度計X−ライト(X−RITE)418である。
【0095】
本明細書で使用する時、「L*a*b*」とは、CIELAB L*a*b*色定義システムをいう。CIELAB L*a*b*色定義システムは、試料の画定された領域内の色変化を評価し、この変化を比較基準と比較する。色はL*a*b*値として知られる数学的関数のセットにより定義され、それは色に対する人間の目の感受性を記述する。L*とは、試料の明度に関する。a*とは、a*の値が正の場合、試料の赤の度合いを指す。a*の値が負の場合は、試料の緑の度合いを指す。b*とは、b*の値が正の場合、試料の黄色の度合いを指す。b*の値が負の場合は、試料の青の度合いを指す。L*a*b*値から、無次元測定値、ΔE値を決定することができ、ここでΔEは2つの異なるセットのL*a*b*値の間の色の違いを表す。ΔE値が大きい程、色の違いが大きい。
【0096】
(実施例)
実施例1:インクがフレキソ印刷機を使用して付与され、印刷増進流体が噴霧によって付与される、本発明の実施形態
当該譲受人によって販売される市販のバウンティ(BOUNTY)(登録商標)(白)ペーパータオルが本実施例に使用された。図3に示されるように、4色フレキソ印刷機がバウンティ(BOUNTY)(登録商標)ペーパータオルへの印刷に使用された。イリノイ州ノースレイク(Northlake)のサンケミカル社(Sun Chemical Corporation)から市販される4色のインクが使用された。
【0097】
図3を参照すると、黄色インク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696651番として市販)が第1印刷ステーション5印刷流体皿19に加えられた。マゼンタインク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696652番として市販)が第2印刷ステーション6印刷流体皿20に加えられた。シアンインク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696653番として市販)が第3印刷ステーション8印刷流体皿21に加えられた。黒インク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696654番として市販)が第4印刷ステーション9印刷流体皿22に加えられた。
【0098】
版胴型取り設定及び重ね合わせが、当該技術分野において既知の標準技術を用いて調節された。比較目的でコントロール基材が従来技術に従って印刷された。
【0099】
基材100がその後、本発明に従って印刷された。水が第1印刷ステーション5の前に基材100へ付与された。水は、イリノイ州グレンデールハイツ(Glendale Heights)のITWインダストリアルフィニッシング社(ITW Industrial Finishing)からビンクスモデル(Binks Model)95として市販されている高圧/低量スプレーガンを使用して付与された。基材100への水の添加速度は約20g/m2であった。
【0100】
表1に結果を示す。表1を参照すると、コントロールタオル及び本発明に従って印刷されたタオルの色濃度が、印刷された各色について測定された。色濃度は即時仕様書に予め記載された測定手順で測定された。見て分かるように、印刷された各色において、本発明に従って印刷されたタオルは従来技術に従って印刷されたタオルよりも色濃度が著しく高い。
【0101】
【表1】
【0102】
実施例2:インクがフレキソ印刷機を使用して付与され、印刷増進流体がフレキソ印刷によって付与される、本発明の実施形態
当該譲受人によって販売される市販のバウンティ(BOUNTY)(登録商標)(白)ペーパータオルが本実施例に使用された。図3に示される4色フレキソ印刷機1の2つの印刷ステーション(即ち、第1印刷ステーション5及び第2印刷ステーション6)がバウンティ(BOUNTY)(登録商標)ペーパータオルへの印刷に使用された。イリノイ州ノースレイク(Northlake)のサンケミカル社(Sun Chemical Corporation)からWKJFW2618915として市販される水ベースのマゼンタインクが本目的に使用された。
【0103】
印刷用の版は当該技術分野において既知であるようなフォトポリマー印刷版であった。第1印刷ステーション5版胴3の印刷版は65ラインスクリーンで20%のドット適用領域を使用した。第2印刷ステーション6版胴23は、5%、10%、15%、25%、75%、及び100%のドット適用領域を全て65ラインスクリーンで使用した。
【0104】
版胴型取り設定及び重ね合わせが、当該技術分野において既知の標準技術を用いて調節された。比較目的で、従来技術に従ってコントロール基材が印刷され、ここでマゼンタインクが第2印刷ステーション6で付与された。コントロール基材へは印刷増進流体は付与されなかった。
【0105】
基材100がその後、本発明に従って印刷された。図3を参照すると、水は第1印刷ステーション5印刷流体皿19に付与された。約11g/m2の水が第1印刷ステーション5印刷版から基材100へ移動されたと推定される。
【0106】
表2に結果を示す。表2を参照すると、コントロールタオル及び本発明に従って印刷されたタオルの色濃度が、印刷されたタオルの各マゼンタの%ドット適用領域について測定された。色濃度は即時仕様書に予め記載された測定手順に従って測定された。見て分かるように、各%のドット適用領域において、本発明に従って印刷されたタオルは従来技術に従って印刷されたタオルよりも色濃度が著しく高い。
【0107】
【表2】
【0108】
本発明の特定の実施形態を説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更および修正が可能であることは、当業者に明らかであろう。従って、付随する請求項には、本発明の範囲内にある全てのそのような変形と変更が包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】従来技術によりフレキソ印刷された印である。
【図1B】本発明によりフレキソ印刷された印である。
【図2A】従来技術によりフレキソ印刷された印である。
【図2B】本発明によりフレキソ印刷された印である。
【図3】本発明での使用に適切な印刷機の概略側面図である。
(技術分野)
本発明は、印刷増進流体を含む印刷用基材についての方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
顔料又は染料ベースのインク組成物を使用することによって基材に画像を適用することは、当該技術分野において周知である。これらの画像は、一般に物品をより美的にして消費者を満足させる目的のために適用される。
【0003】
顔料ベースのインク組成物で印刷された基材(例えば、フェイシャルティッシュ、トイレットペーパー、テーブルナプキン、拭き取り用品、おむつ、使い捨て可能な織布ファブリック、不織布、織布、綿パッド等の使い捨て可能な吸収性紙製品)において歴史的に経験した困難の一つは、紙が液体へ曝露することにより、インクが紙の表面から擦れ落ちる傾向である。この問題は、比較的高い色濃度を示すインクで印刷されたそれらの使い捨て可能な吸収性紙製品においてより明白である。
【0004】
印刷された紙製品のインクの擦れ落ちの傾向は、印刷された紙が水道水等の液体に曝露した時に増加する。その上、印刷された紙を溶剤化されたアルカリ性の液体、又は酸含有の洗浄性液体を含有する一般的な家庭用洗浄製品へ曝露すると、その紙を単なる水道水へ曝露した場合と比較してインクの擦れ落ちが増加する傾向がある。
【0005】
擦れ落ちへの抵抗を示すインクで印刷された使い捨て可能な吸収性紙製品は、共に譲渡され、マクファーランド(McFarland)らに2000年8月1日に発行された米国特許第6,096,412号において教示される。
【0006】
擦れ落ち抵抗インクの使用に関しての欠点の一つは、印刷機の衛生に関する。基材によく付着するインクは、印刷機に接触した時にもしばしば同様の特性を示す。特に、印刷用の版は、ついには印刷された基材に印刷欠陥を生ずることになるインクの堆積物を蓄積する傾向がある。印刷の欠陥を防止するためには、より頻繁な印刷機の洗浄が必要となる。このことは印刷方法の効率の低下、並びに印刷機洗浄設備の取り付け及び維持に関する費用の増加を招き得る。
【0007】
顔料ベースインク組成物を使用しての基材印刷に関するもう1つの欠点はインクの費用である。インクの費用は印刷された紙製品の製造に関連しての実際の原材料費である。インク費用のかなりの部分はインクの顔料濃度によるものである。例えば、高い色濃度の印刷画像を示す印刷された紙製品を生産するためには、高濃度のインク顔料が必要となる(即ち、印刷画像の色濃度は画像の印刷に使用されるインク顔料の濃度に比例する)。従って、他の全てが同等であるなら、インク顔料濃度が高いほど、より高い印刷密度を生じるが、費用もまたより高くなる。高い吸収性の紙製品上に印刷する時、費用は特に関連のある要因となる。
【0008】
更にまた、インクで網点を印刷する時、色濃度を変化させる1つの方法は、網点の寸法を変化させることによる。印刷過程において、網点がインクを伴って基材へ適用される時、基材上の網点の直径の増大が一般的にみとめられる。これは基材上に広がる湿潤インクの結果による。網点寸法におけるこの増大はドットゲインという。
【0009】
ドットゲインは印刷された基材の画像領域の色濃度に影響を与える一要因である。歴史的に、ドットゲインは画像領域内の微細な細部を劣化させる傾向があるとして、網点印刷の欠点とみなされてきた。その上、ドットゲインは選択的インクが基材上に広がることを許容しない。更にまた、所与の印刷領域内に可変の色濃度を提供しない。これらの欠点から、ドットゲインを最小限にする印刷技術を考案する努力が何年にもわたってなされてきた。
【0010】
より高い濃度のインクを必要とせずにより高濃度の画像を有する印刷された基材を生産することが望ましいことであろう。擦れ抵抗インク組成物を使用する必要なしに印刷された紙製品等の印刷された基材を生産することもまた、望ましいであろう。その上、基材の所与の印刷範囲において、この範囲での湿潤インクの拡散を制御することにより色濃度を変化させることが望ましいことであろう。
【0011】
驚くべきことに、本発明の印刷増進流体が、インクの前に基材に付与される時、高濃度のインク又は擦れ抵抗インク組成物の使用を必要とせずに、印刷された基材の画像領域の色濃度を増進させることが分かった。その上、それは基材上の湿潤インクの拡散を制御することにより、所与の印刷範囲内の色濃度を変化させられるようにする。
【0012】
本発明の利益は、より高濃度のインク又は擦れ抵抗インク組成物を必要とせずに、擦れ抵抗及びより高い色濃度を表す印刷画像を有する印刷された紙製品等の基材を提供する能力である。本発明は、より高濃度のインク製剤又は擦れ抵抗インク組成物を必要とせずに擦れ抵抗及びより高い色濃度を表す印刷画像を提供することが可能なので、本発明の製品を生産するための原材料費はより低い。本発明はまた、同一の印刷範囲内で可変の色濃度を印刷する方法を提供する。更にまた、本発明は印刷用インク、基材、及び印刷方法に広い範囲の適用性を有する。
【0013】
(発明の概要)
本発明は、基材上に印を印刷する方法に関する。基材は、第1外側表面、及び第2外側表面を有する。印刷増進流体は、基材の第1外側表面及び第2外側表面の少なくとも一方に付与される。インクを含む印は、その後基材の第1外側表面及び第2外側表面の少なくとも一方に付与される。
【0014】
印刷増進流体はインクと混合可能である。極性、又は非極性流体であり得る。親水性、又は疎水性であり得る。溶液、又はエマルションの形状であり得る。
【0015】
インクジェット、シルクスクリーン、輪転グラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷、石版印刷、及びフレキソ印刷を包含するが、それらに限定されない任意の印刷方法によって基材へ付与することができる。
【0016】
(発明の詳細な説明)
使い捨て可能な吸収性紙製品の美しさを増進するために、使い捨て可能な吸収性紙製品に付与する時、生き生きとした高い色濃度を生じさせる顔料ベースのインクを使用することが望ましい。本明細書で使用する時、「色濃度」とは以下の方程式によって定義されてもよい:
D=log10I/R
ここで、Iは入射光の強度、Rは反射光の強度を指す。
【0017】
伝統的に、網点等の個別の印刷要素を含む印刷画像に単一のカラーインクを使用する時、印刷画像の所与の範囲内の巨視的な色濃度は個別の印刷要素の寸法、又は頻度のどちらかを変化させることによって調節される。
【0018】
個別の印刷要素を含む印刷画像に単一のカラーインクを使用する時、本発明は個別の印刷要素の寸法又は頻度の変更を必要とせずに、所与の印刷範囲の色濃度の変化を可能とする。
【0019】
本明細書で使用する時、「擦れ落ち」とは印刷された基材の表面から別の表面へと色が移ることをいう。擦れ落ちは、滲出と剥離の2つの構成要素から構成される。滲出とは、基材の液体への曝露で基材から色が染み出す傾向をいう。剥離とは、基材の表面からインクを機械的に擦ることによって基材からインクを除去する能力をいう。
【0020】
本明細書で使用する時、「印刷要素」とは、印刷画像を含む個別の印のことをいう。印刷要素の非限定的な例は、網点であろう。複数の網点は印刷画像を構成する。
【0021】
本明細書で使用する時、「画像領域」、「印刷範囲」、又は「印刷領域」とは、互いに入れ替え可能な用語であり、印刷画像を表す紙の巨視的範囲又は領域をいう。
【0022】
本明細書で使用する時、「微視的範囲」とは、個別の印刷要素のおおよその寸法である任意の範囲をいう。
【0023】
本明細書で使用する時、「巨視的範囲」とは、約0.8m又はそれ以上の距離において肉眼で解像できる任意の範囲をいう。
【0024】
本明細書で使用する時、「網版画像」とは、別個のドットを含む印刷画像をいう。
【0025】
本明細書で使用する時、「ドットゲイン」とは、印刷版から基材へと移る時の個別網点の寸法における増大をいう。このドット寸法の増大は、基材へ接触する時の湿潤インクの拡散の結果として生じる。
【0026】
本明細書で使用する時、「ドット適用%」とは、全指定印刷領域に対して網点が適用される指定の印刷領域の量をいう。
【0027】
本明細書で使用する時、「基材色濃度」とは、基材の非印刷領域の色濃度をいう。この定義を説明する非限定的な例は、フレキソ印刷方法によって印刷された紙製品であろう。フレキソ印刷方法によって印刷された紙製品において、基材色濃度とは、インクによって接触されない印刷された紙製品の領域(即ち、紙製品の非印刷領域)をいうであろう。
【0028】
本明細書で使用する時、「背景色濃度」とは、印刷される基材の画像領域内の各個別の印刷要素の周囲の色濃度をいう。例えば、伝統的な印刷方法において印刷画像がドットを含む時、所与の画像領域において、特定の印刷範囲におけるドット適用範囲が100%未満であると仮定すると、背景色濃度は基材色濃度のそれである。対照的に、本発明に従って印刷をする時、ドット適用範囲が100%未満であると仮定すると、背景色濃度は基材色濃度より大きく、印刷要素色濃度より小さくてもよい。
【0029】
本明細書で使用する時、「印刷要素色濃度」とは、印刷される基材の画像領域内の各個別の印刷要素の色濃度をいう。
【0030】
本明細書で使用する時、「変化し得る色濃度」とは、印刷画像の同一領域内に見られる2つ又はそれ以上の異なる色濃度をいう。
【0031】
図1A及び2Aを参照すると、従来技術による印刷は巨視的な色濃度変化のみを提供している。図1A及び2Aは、従来技術によって印刷されたフレキソ印刷された印である。図1Aの印刷画像500は、約15%のドット適用領域を有する。図に示されるように、図1Aの印刷画像500は、約10.8倍に拡大されている。図1A、又は2Aのいずれかには微視的色濃度の変化はない。これは(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度のみが有ることによる。印刷要素200の周囲の背景300は、基材400と同一色濃度である。
【0032】
図1B及び2Bを参照すると、本発明による印刷は、巨視的及び微視的の双方の色濃度変化を提供する。図1B及び図2Bは、本発明により印刷されたフレキソ印刷された印である。約11g/m2の印刷増進流体(即ち、水)が、図1B及び図2B双方の基材400に付与された。印刷増進流体は、インクを付与する前に基材400に付与された。図1Bの印刷画像500は、約15%のドット適用領域を有する。図1Bの印刷画像は、約10.8倍に拡大されている。
【0033】
本発明により印刷された画像は、微視的色濃度変化を表す。これは、(1つ又は複数の)印刷要素200の周囲の背景300が、基材400の色濃度とは異なる(即ち、より高い)色濃度、及び(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度とは異なる(即ち、より低い)色濃度を有することからである。従って、微視的レベルにおいて本発明は、図1A及び図2Aに示されるような従来技術が微視的レベルにおいて単一の色濃度(即ち、(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度)のみを提供するのに対し、少なくとも2つの識別可能な色濃度(即ち、(1つ又は複数の)印刷要素200、及び背景300の色濃度)を提供する。
【0034】
本明細書で使用する時、「印刷増進流体」とは、印刷された紙製品の印刷領域の色濃度を増進することの可能な流体をいう。
【0035】
図1A及び図2Aを参照すると、所与の印刷範囲内の印刷画像500の巨視的色濃度を調整するために、個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の寸法又は頻度の調整がなされることが伝統的に必要とされている。これらの個別の(1つ又は複数の)印刷要素200は、より明るい背景が(1つ又は複数の)印刷要素200の間でより大きく目立つように、寸法又は頻度を減少させている。
【0036】
理論に縛られることは望まないが、人間の目は(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度と印刷されていない基材400の色濃度の間で平均を採るため、より明るい背景色は知覚される色濃度を低下させると信じられている。
【0037】
しかし、本発明の場合、図1B及び図2Bに示されるように、個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の寸法又は頻度を調整する必要なしに、同一印刷範囲内に1つ以上の色濃度が存在するように色濃度の変化が可能である。本発明の印刷増進流体を使用することによって、個別の(1つ又は複数の)印刷要素200がなおもより高い色濃度を維持することが可能であるが、いくらかのインクが従来の方法でに印刷されていない背景300の範囲へと移る。本発明に関連するインクの移動の結果として、印刷されていない基材400の色濃度を伝統的に示す背景300領域は、代わりに個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度より低いが、印刷されていない基材400より高い色濃度を有することになる。
【0038】
(1つ又は複数の)印刷要素200等の網点で印刷する時、図1B及び図2Bで説明されるように、本発明は所与の印刷画像500の範囲内における個別の(1つ又は複数の)印刷要素200の寸法又は数を変えずに、単色のインクを使用して所与の印刷画像500内に1以上の色濃度を印刷できる。
【0039】
インクの付着領域は、網点などの(1つ又は複数の)印刷要素200の度数、寸法、又はそれらの組み合わせを調整することにより変化させてもよい。(1つ又は複数の)印刷要素200の色濃度は、比較的安定している。図1Aを参照すると、巨視的色濃度を調整するために、従来の方法においては個別の(1つ又は複数の)印刷要素200は、より明るい背景が(1つ又複数の)印刷要素(200)の間でより広い範囲まで目立つように、寸法又は度数を減少させる。理論に縛られることは望まないが、人間の目は印刷された(1つ又は複数の)印刷要素200と印刷されていない背景300の範囲の間で平均を採るため、このより明るい背景色は知覚濃度を低下させる。
【0040】
本発明はインク組成物が付与された基材に関する。インク組成物の個別の構成成分は基材へ混合物として、又は順次的に付与されてもよい。印刷増進流体は、シート上に印刷される画像の色濃度を増進するために、インク付与前に基材に付与される。
【0041】
基材
本発明は印刷されてもよいあらゆる種類の基材と共に使用してもよい。基材はセルロース系、非セルロース系、又はそれらの組み合わせである材料を包含してもよい。このような基材の実施例は、織地(例:織布、及び不織布等)及び好ましくは使い捨て可能な吸収性紙製品を包含するが、それらに限定されない。使い捨て可能な吸収性紙製品の非限定的な例は、タオル地、フェイシャルティッシュ、トイレットペーパー、テーブルナプキン、皿、拭き取り用品、おむつ、失禁用衣類、綿パッド等を包含する。
【0042】
好ましくは基材は、約10g/m2〜130g/m2、好ましくは約20g/m2〜80g/m2、最も好ましくは約25g/m2〜60g/m2の坪量を有するティッシュ、タオル等の使い捨て可能な吸収性紙製品である。本発明の基材は、第1表面及び第2表面を有し、ここで第2表面は第1表面の反対側に配置される。印刷増進流体は、印刷される(1つ又は複数の)表面へ付与されてもよい。インクは第1及び第2表面の少なくとも一方に付与される。
【0043】
本発明の基材は、共に譲渡された米国特許、トロカン(Trokhan)に1980年3月4日に発行された第4,191,609号、カーステンス(Carstens)に1981年11月17日に発行された第4,300,981号、ジョンソン(Johnson)らに1985年4月30日に発行された第4,514,345号、トロカンに1985年7月9日に発行された第4,528,239号、トロカンに1985年7月16日に発行された第4,529,480号、トロカンに1987年1月20日に発行された第4,637,859号、トロカンらに1993年9月14日に発行された第5,245,025号、トロカンに1994年1月4日に発行された第5,275,700号、ラッシュ(Rasch)らに1994年7月12日に発行された第5,328,565号、トロカンらに1994年8月2日に発行された第5,334,289号、スマーコウスキ(Smurkowski)らに1995年11月15日に発行された第5,364,504号、トロカンらに1996年6月18日に発行された第5,527,428号、トロカンらに1996年9月17日に発行された5,556,509号、アイエール(Ayers)らに1997年5月13日に発行された第5,628,876号、トロカンらに1997年5月13日に発行された第5,629,052号、アンプルスキ(Ampulski)らに1997年6月10日に発行された第5,637,194号により作られてもよく、これらの開示は本発明での使用に適切な基材の作り方を示す目的で、参考として本明細書に組み入れられる。
【0044】
基材は又、ハーマン(Hermans)らに1995年5月2日に発行された米国特許第5,411,636号明細書、及びヴェンド(Wendt)らの名前で1995年10月18日に公開された欧州特許EP677612号公報により作られてもよい。
【0045】
本発明の基材は空気通過により又は従来法により乾燥してもよい。任意に、クレーピング、又は湿潤微短縮によって縮小してもよい。クレーピング及び/又は微短縮は、共に譲渡された、ニール(Neal)らに2000年4月11日に発行された米国特許第6,048,938号、ニールらに1999年8月24日に発行された米国特許第5,942,085号、ヴィンソン(Vinson)らに1999年2月2日に発行された米国特許第5,865,950号、ウェルズ(Wells)らに1984年4月3日に発行された米国特許第4,440,597号、ソーダイ(Sawdai)に1980年5月4日に発行された米国特許第4,191,756号、及び1998年5月17に出願された米国特許出願番号09/042,936号において開示されており、これら特許の開示は参考として本明細書に組み入れられる。
【0046】
インク
本発明のインク組成物は、予め定められた模様で基材上に付与されてもよいあらゆる液体組成物である。
【0047】
インク組成物の構成成分は、溶媒又は水等の分散媒;顔料又は染料等の着色剤;結合剤、並びにワックス、架橋剤、揮発保留剤、pH調整剤、粘度変調剤、泡制止剤、分散剤、印刷機衛生管理剤、防腐剤、及び腐食制御剤を包含するがそれらに限定されないその他の構成成分を包含するが、それらに限定されない。
【0048】
本明細書で使用する時、「インク」とは、基材に付与され、インクの構成成分が揮発してもなお目に見える模様としてその上に留まる、あらゆる組成物又はそれらの構成成分をいう。インク組成物の構成成分は、順次的に又は混合物として基材に付与されてもよい。「予め定められた模様」又は「画像」又は「印」とは、基材上への望ましいインクの配列又は付与をいい、小さい個別の点から基材の全表面の完全塗被に渡る模様の全組み合わせを包括している。
【0049】
本明細書で使用する時、「分散媒」とは、基材の表面にインク組成物を移すのに使用されるインク組成物の液体構成成分をいう。本明細書で使用する時、「顔料」とは、インクに色を付与するために超微粒子状に分散した形状で使用される不溶性着色物質をいう。本明細書で使用する時、「染料」とは、インクの連続相において可溶性の着色剤である。本明細書で使用する時、「結合剤」とは、インク組成物の接着性成分をいう。
【0050】
本発明の適切なインク組成物は、室温(即ち、温度約20℃)で液体の形状であるインク組成物を包含するが、それに限定されない。インク組成物は、好ましくは分散媒として水を、着色剤として顔料を使用するであろう。
【0051】
結合剤は一般に基材の表面にインクを付着させるのに必要である。一般に、インク組成物の擦れ落ちへの抵抗は、基材の表面へのインクの付着作用が増すほど増加する。フィルム形成ポリマーを含む結合剤を包含するインク組成物は、非フィルム形成結合剤を含有するインクと比較して、基材の表面へのインクのより一層の付着作用を有する傾向がある。
【0052】
本発明の最終インク組成物又は印刷増進溶媒に加えられてもよい任意の添加物の非限定的な一覧は、架橋剤、印刷機衛生管理剤、湿潤剤、腐食制御剤、pH調整剤、粘度変調剤、防腐剤、及び泡制止剤を包含する。
【0053】
架橋剤は一般に、最終インク組成物又は分散顔料に添加される。本明細書で使用する時、「最終インク組成物」とは、インク組成物を使用できるようにする分散媒、顔料、及び結合剤等の主要構成成分を含有するインク組成物をいう。本明細書で使用する時、「分散顔料」とは、結合剤が添加される固形顔料、界面活性剤、及び水又は油等の分散媒を含む組成物をいう。
【0054】
架橋剤は、インクと架橋することによってインクの擦れ落ち抵抗を増進させると考えられている。グリセリン又はその他の湿潤剤も又、インクの擦れ落ち抵抗、印刷機の衛生、工程効率、又は工程の信頼性を向上させるために、本発明のインク組成物に添加されてもよい。
【0055】
本発明のインクのキュアリング方法は、熱キュアリング、電子ビームキュアリング、光子キュアリング(例えば、紫外線、X線、及びガンマ線)、及びそれらの組み合わせを包含するが、それらに限定されない。
【0056】
フレキソ印刷、直接グラビア印刷、オフセットグラビア印刷、石版印刷、凸版印刷、凹版印刷、及びインクジェットを包含する、基材上にインクを付着させることのできる方法は多数ある。これらのインクが基材上に付着される方法が、長期間に渡って一貫した製品を産出することが望ましい。印刷装置上のインク又は繊維の堆積物を除去するには、手による介入が必要となり得る。かなりの手による介入は、工程に関連する費用を容認できないものにする。従って、確実に一貫して印刷するために必要とされる手による介入の量は、制限されるのが望ましい。
【0057】
特に、高度に擦れ落ちに抵抗する結合剤を包含するインクは、印刷版上の堆積物のために、より印刷の不具合を引き起こす傾向がある。これは、フレキソ印刷方法を用いる時に特に問題となる。従って、低いインクの擦れ落ちを維持しつつ、これらの擦れ抵抗の高い結合剤の使用を最小限にするのが望ましい。加えて、より高い色濃度を示す印刷された紙製品は、他の全てが同等である時、より高いレベルのインクの擦れ落ちを有する傾向があることがわかっている。
【0058】
本発明は、紙の表面上にインクをより効果的に分散させることによって、低いインクの擦れ落ちを維持しつつ、より高い色濃度をもたらす印刷方法を可能とする。加えて、このより効果的なインクの分散が、印刷画像の巨視的外観を劣化させることなく達成できることがわかっている。
【0059】
織目加工の基材上では、印刷されずに残る基材の表面上の凹凸のために、印刷版上の100%のドット適用領域が基材上で実線の印刷画像を作り出さないこともある。従って、本発明は比較的高い織目加工の基材(使い捨て可能な吸収性紙製品等の基材を包含するが、それに限定されない)に特別な適用があってもよい。
【0060】
印刷増進流体
本発明に記載の印刷増進流体を利用して、紙製品の表面上へのインクのより効果的な分散が提供される。理論に縛られることは望まないが、印刷増進流体はインクの流動性を強めることがあり、それによって表面上でインクのより効果的な分散が生じる。本発明の最終結果は、インク消費又はインクの擦れ落ちを増大させることなく、色濃度を高めることによって得られる印刷画像の美的改善である。しかも、この美的改善は又、個別の印刷要素の寸法又は度数の変更を必要とせずに達成される。
【0061】
印刷増進流体として利用されてもよい適切な液体は、極性及び非極性流体を包含する。印刷増進流体は、親水性又は疎水性であり得る。印刷増進流体は、溶液又はエマルションの形状であり得る。印刷増進流体は、油ベースのインク、溶媒ベースのインク、及び好ましくは水ベースのインクを包含するが、それに限定されない種類のインクと共に使用することができる。更に、染料ベースのインク、及び好ましくは顔料ベースのインクと共に使用することができる。理論に縛られることは望まないが、インクと混和性であるあらゆる流体が、印刷増進流体として適切であると考えられている。
【0062】
適切な印刷増進流体の非限定的な実施例は、水、油、アルコール、及びこれらの混合物、好ましくは水、アルコール、又はアルコール/水混合物、最も好ましくは水である。
【0063】
任意の添加物が印刷増進流体に添加されてもよい。添加されてもよい任意添加物の非限定的な一覧は、架橋剤、印刷機衛生管理剤、界面活性剤、揮発保留剤、湿潤剤、腐食制御剤、pH調整剤、粘度変調剤、防腐剤、賦香剤、結合剤、着色剤、及び/又は泡制止剤を包含する。添加される場合、任意の添加物は約50重量%未満の印刷増進流体を、好ましくは約25重量%未満の印刷増進流体を、最も好ましくは約5重量%未満の印刷増進流体を含む。これら任意の添加物は、顔料粒子が流体中で可動性であるのに十分な程、結果として生じる混合物がインク及び流体と混和性である限りは、印刷増進流体へ添加されてもよい。
【0064】
インク、及び印刷増進流体の基材への適用
印刷増進流体はインクの前に基材に付与される。印刷増進流体は基材に直接又は間接に付与されてもよい。
【0065】
印刷増進流体は、約1g/m2〜50g/m2、好ましくは約5g/m2〜30g/m2、最も好ましくは約10g/m2〜20g/m2の量で基材に付与される。
【0066】
印刷増進流体はインクジェット、輪転グラビア、凸版印刷、凹版印刷、石版印刷、シルクスクリーン、好ましくはフレキソ印刷を包含するが、それらに限定されない種類の印刷施工と共に使用することができる。多色印刷機に印刷増進流体を使用する時、所望であれば流体は1つ又はそれ以上の印刷ステーションの前に付与してもよい。
【0067】
所望であれば、印刷増進流体は印刷画像との重ね合わせに付与してもよい。本明細書で使用する時、「重ね合わせ」とは、インクの付与と印刷増進剤の付与をそろえることをいう。
【0068】
理論に縛られることは望まないが、印刷増進流体の量は基材の吸収性によって決められてもよいと考えられている。即ち、比較的吸収性の高い基材は比較的吸収性の低いシートよりもより多くの印刷増進流体を必要とすることがある。
【0069】
図3を参照すると、本発明に有用な多色印刷機1が示される。印刷機1は4つの印刷ステーションを有する。印刷増進流体は第1印刷ステーション5の前に付与されてもよい。あるいは、所望であれば印刷増進流体は第1印刷ステーション5、第2印刷ステーション6、第3印刷ステーション8、及び第4印刷ステーション9の各々に加えられてもよい。
【0070】
更に、特定の色1つだけについて色濃度の変化を所望の場合は、その特定の印刷ステーションのすぐ前で印刷増進流体が加えられてもよい。多色印刷について、場合によっては、直前の印刷ステーションで基材100に付与される印は色濃度の変化を示さないが、印刷増進流体の付与後、基材に付与されるあらゆる印は色濃度の変化を示すように、印刷ステーションの間に印刷増進流体を付与するのが望ましいことがある。
【0071】
印刷増進流体がインクの前に添加される限り、当該技術分野において通常の技術者達に明らかな添加点のあらゆる組み合わせが使用されてもよい。
【0072】
例えば、図3の印刷機1を参照すると、色濃度の変化が第3印刷ステーション8のインクにより作り出された基材100にとってのみ希望する場合、印刷増進流体は、第2印刷ステーション6の後であるが第3印刷ステーション8の版胴15の前に基材100に付与されなければならないであろう。
【0073】
あるいは、又はそれだけでなく、印刷増進流体は第1印刷ステーション5アニロックスロール4、第2印刷ステーション6アニロックスロール16、第3印刷ステーション8アニロックスロール17、又は第4印刷ステーション9アニロックスロール18の1つ又はそれ以上へ直接付与されてもよい。印刷増進流体はアニロックスロール上に噴霧することができる。あるいは、又はそれだけでなく、印刷増進流体は第1印刷ステーション5印刷流体皿19、第2印刷ステーション6印刷流体皿20、第3印刷ステーション8印刷流体皿21、又は第4印刷ステーション9印刷流体皿22の1つ又はそれ以上へ付与されてもよい。
【0074】
あるいは、又はそれだけでなく、印刷増進流体は第1印刷ステーション5版胴3、第2印刷ステーション6版胴23、第3印刷ステーション8版胴15、又は第4印刷ステーション9版胴24の1つ又はそれ以上へ直接(例えば、噴霧によって)付与されてもよい。
【0075】
上記の全ては、印刷増進流体付与点の非限定的な実施例であることを意図とする。これらは説明目的であり、本発明の範囲を限定する意図はない。当該技術分野の通常の技術者達にはよく知られているその他の付与点及びその他の付与方法も利用することができ、本発明の範囲内において扱われることを意図とする。
【0076】
インクは多くのやり方で直接又は間接に基材に付与されてもよく、それはインク溶液に基材を浸漬する、基材にインク溶液を噴霧する、又は好ましくは基材にインクを印刷することを包含するが、それらに限定されない。印刷増進流体は、同様の方法で紙に付与されてもよい。
【0077】
更に、多様な付与方法の組み合わせが使用されてもよい(即ち、印刷増進流体を基材上へ転写すると同時に印刷増進流体の一部を基材上へ噴霧する)。
【0078】
本発明に適切な印刷方法は、石版印刷、凸版印刷、インクジェット印刷、グラビア、スクリーン印刷、凹版印刷、及び好ましくはフレキソ印刷を包含するが、それらに限定されない。同様に、それらの組み合わせ及び変形は、本発明の範囲内であると考慮される。単色画像又は多色画像が、基材に付与されてもよい。本発明に従って使い捨て可能な衛生紙上に画像を付与するのに適切な装置は、共に譲渡された米国特許、即ちレオパルディII(Leopardi II)に1993年5月25日に発行された第5,213,037号、ソンヴィル(Sonneville)らに1993年10月26日に発行された第5,255,603号、及びマクファーランド(McFarland)らに2000年8月1日に発行された第6,096,412号に記載されており、これらの開示は参考として本明細書に組み入れられる。
【0079】
紙上に印刷された画像は、ラインワーク、網版印刷、好ましくはプロセス印刷、又はこれらの組み合わせであり得る。本明細書で使用する時、「プロセス印刷」とは、色分解方法によって作り出された網版色印刷をいい、それによって2つ又はそれ以上の透明インクで構成される画像は、元の画像の完全範囲を作るために再度組み合わすことができる網点に分解される。
【0080】
プロセス印刷画像における着色は、所与の画像領域内に付着したインクの量を変化させることによって、また画像領域内に所望の(1又はそれ以上の)色を作り出すために異なる色のインクを重ね刷りすることによって(即ち、例えばシアンインクをマゼンタインクの上に付与するなど)作り出される。インク付着領域は網点の度数、寸法、及びそれらの組み合わせを調整することによって変化させてもよい。
【0081】
画像が2つ又はそれ以上の色で印刷される場合、画像はプロセス印刷される。更に、インクが重ね刷りされる時に、インクは多数の色を創り出す。ラインワーク印刷画像に対してプロセス印刷画像が有する利点は、プロセス印刷画像が少ないインクで多くの色やその陰影を可能とすることである。
【0082】
例えば、全色画像は10又はそれ以上の色を含んでもよい。この画像はわずか3色を利用するプロセス印刷によって再生できる。ラインワークによって再生される同一の画像は、一般に各々に該当する印刷機の印刷ステーションで10又はそれ以上のインクを必要とするであろう。ラインワークによって作り出される印刷画像はしばしば、費用及び画像再生の複雑さを増す。本発明の好ましいインク組成物は顔料ベースのプロセスインクであるが、その他の種類の顔料ベース及び染料ベースのインクが本発明の範囲内にある。
【0083】
本明細書で使用する時、「透明インク」とは、最小限の隠蔽力を有し、それゆえいくらかの光を通すことのできるインクをいう。透明インクでは、ある特定の波長だけが吸収される一方、光は1又はそれ以上のインク層を貫通できなくてはならない。例えば、赤を作るには、黄色がマゼンタの上に印刷される。黄色は青の波長を吸収し、赤及び緑の波長を通過させる。マゼンタは緑の波長を吸収する。残る波長が赤として反射される。
【0084】
透明インクとは対照的に、オペークインク(即ち、不透明インク)が重ね刷りされる時、一番上の色がその色の特定の波長以外のほとんどの光を吸収するので優勢な色となる。例えば、オペークイエローインクは、黄色を作るために赤及び緑の波長を反射すると同時に、青の波長を吸収するであろう。
【0085】
本発明は、単色、多色、又はプロセス印刷のあらゆる組み合わせについて使用してもよいが、プロセス印刷において特に有用である。理論に縛られることは望まないが、プロセス印刷の時、流体が基材に完全に吸収、又は揮発しない限り、各連続する色は印刷増進流体と反応を示すであろうと考えられている。
【0086】
本発明のもう1つの利点は、印刷画像の色濃度を高める手段を提供することである。この色濃度の高まりによって、印刷される色のパレットがより広がり、それによってより美的に満足させる製品を作ることができるようになる。本明細書で使用する時、「色パレット」とは、印刷方法によって作ることができる全ての色範囲をいう。
【0087】
更に、印刷増進流体の付与をインクと重ね合わせることは、いくつかの方法にとって有利であり得ることが分かっている。印刷増進流体の付与とインクの付与を重ね合わせることで、印刷増進流体の基材への選択的付与を可能にし、ここで基材の一部の、しかし全部ではない領域に印刷増進流体が付与されてもよい。この選択的付与は、印刷増進流体の消費を減少させ、並びにより広い配列の印刷画質を提供する。例えば、印刷増進流体が付与される範囲及び印刷増進流体が付与されない範囲を有する単一印刷画像は、より広い色パレットを有するであろう。
【0088】
本発明のもう1つの利点は、所与の色濃度において、従来技術に従った同一の色濃度の印刷に対してインクの使用を削減する能力である。
【0089】
本発明の更にもう1つの利点は、使い捨て可能な吸収性紙製品等の織目加工の基材への印刷に関する。伝統的に織目加工の基材上に印刷する時、印刷版上の100%のドット適用領域が織目加工の基材上では100%のドット適用印刷画像を生じさせないことがある。これは、印刷されずに残る織目加工の基材の表面上の凹凸による。従って、本発明は比較的高い織目を持つ基材への特定の適用を有してもよい。
【0090】
印刷された画像の色濃度
画像の色濃度は濃度計で測定されてもよい。色濃度、無次元測定値は、インクによって作られる色の密度をいう。インクの色濃度が高いほど、色の強度又は濃さが大きい。色濃度が増加すると、濃度計の測定値も又増加する。濃度計は画像内にある優勢な基本色の色濃度を測定する。濃度計はその後、優勢な基本色の色濃度を表示する。本明細書で使用する時、「基本色」とは、黄色、シアン、マゼンタ、及び黒の4色のうち1色をいう。
【0091】
紙製品上に印刷された画像の色濃度は以下のように測定されてもよい:反射率濃度計を使用し、画像内にある優勢な基本色を読み取るように濃度計設定を調節する。印刷された紙製品試料を4枚の印刷されていないシートの上に載置する。4枚の印刷されていないシートは着色された表面からの背景色の影響を排除するために使用される。
【0092】
それぞれ約91.17、0.64、及び4.29のL*a*b*値を有する白の基材のこれら4枚のシートが使用されてもよく、ここでL*a*b*値は観察角度10°に設定した分光側色計によってCIELAB L*a*b*モードにおいてA光源で測定される。それぞれ約91.17、0.64、及び4.29のL*a*b*値を有する白の基材は、当該譲受人によって販売される白のバウンティ(BOUNTY)(登録商標)ペーパータオルである。
【0093】
3回の色濃度測定が画像の所与の色内で反射率濃度計を使用して行われる。3回の測定の平均が計算され、記録される。
【0094】
色濃度測定は、あらゆる色基材に付与されるあらゆるインクで測定されてもよい。好ましくは色濃度は、それぞれ約97.17、0.64、及び4.29のL*a*b*を有する白い背景のあらゆる基材で測定される。色濃度の測定に適切な濃度計は、ミシガン州グランドヴィル(Grandville)のX−ライト社(X−Rite)から市販されている反射率濃度計X−ライト(X−RITE)418である。
【0095】
本明細書で使用する時、「L*a*b*」とは、CIELAB L*a*b*色定義システムをいう。CIELAB L*a*b*色定義システムは、試料の画定された領域内の色変化を評価し、この変化を比較基準と比較する。色はL*a*b*値として知られる数学的関数のセットにより定義され、それは色に対する人間の目の感受性を記述する。L*とは、試料の明度に関する。a*とは、a*の値が正の場合、試料の赤の度合いを指す。a*の値が負の場合は、試料の緑の度合いを指す。b*とは、b*の値が正の場合、試料の黄色の度合いを指す。b*の値が負の場合は、試料の青の度合いを指す。L*a*b*値から、無次元測定値、ΔE値を決定することができ、ここでΔEは2つの異なるセットのL*a*b*値の間の色の違いを表す。ΔE値が大きい程、色の違いが大きい。
【0096】
(実施例)
実施例1:インクがフレキソ印刷機を使用して付与され、印刷増進流体が噴霧によって付与される、本発明の実施形態
当該譲受人によって販売される市販のバウンティ(BOUNTY)(登録商標)(白)ペーパータオルが本実施例に使用された。図3に示されるように、4色フレキソ印刷機がバウンティ(BOUNTY)(登録商標)ペーパータオルへの印刷に使用された。イリノイ州ノースレイク(Northlake)のサンケミカル社(Sun Chemical Corporation)から市販される4色のインクが使用された。
【0097】
図3を参照すると、黄色インク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696651番として市販)が第1印刷ステーション5印刷流体皿19に加えられた。マゼンタインク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696652番として市販)が第2印刷ステーション6印刷流体皿20に加えられた。シアンインク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696653番として市販)が第3印刷ステーション8印刷流体皿21に加えられた。黒インク(サンケミカル(Sun Chemical)から1696654番として市販)が第4印刷ステーション9印刷流体皿22に加えられた。
【0098】
版胴型取り設定及び重ね合わせが、当該技術分野において既知の標準技術を用いて調節された。比較目的でコントロール基材が従来技術に従って印刷された。
【0099】
基材100がその後、本発明に従って印刷された。水が第1印刷ステーション5の前に基材100へ付与された。水は、イリノイ州グレンデールハイツ(Glendale Heights)のITWインダストリアルフィニッシング社(ITW Industrial Finishing)からビンクスモデル(Binks Model)95として市販されている高圧/低量スプレーガンを使用して付与された。基材100への水の添加速度は約20g/m2であった。
【0100】
表1に結果を示す。表1を参照すると、コントロールタオル及び本発明に従って印刷されたタオルの色濃度が、印刷された各色について測定された。色濃度は即時仕様書に予め記載された測定手順で測定された。見て分かるように、印刷された各色において、本発明に従って印刷されたタオルは従来技術に従って印刷されたタオルよりも色濃度が著しく高い。
【0101】
【表1】
【0102】
実施例2:インクがフレキソ印刷機を使用して付与され、印刷増進流体がフレキソ印刷によって付与される、本発明の実施形態
当該譲受人によって販売される市販のバウンティ(BOUNTY)(登録商標)(白)ペーパータオルが本実施例に使用された。図3に示される4色フレキソ印刷機1の2つの印刷ステーション(即ち、第1印刷ステーション5及び第2印刷ステーション6)がバウンティ(BOUNTY)(登録商標)ペーパータオルへの印刷に使用された。イリノイ州ノースレイク(Northlake)のサンケミカル社(Sun Chemical Corporation)からWKJFW2618915として市販される水ベースのマゼンタインクが本目的に使用された。
【0103】
印刷用の版は当該技術分野において既知であるようなフォトポリマー印刷版であった。第1印刷ステーション5版胴3の印刷版は65ラインスクリーンで20%のドット適用領域を使用した。第2印刷ステーション6版胴23は、5%、10%、15%、25%、75%、及び100%のドット適用領域を全て65ラインスクリーンで使用した。
【0104】
版胴型取り設定及び重ね合わせが、当該技術分野において既知の標準技術を用いて調節された。比較目的で、従来技術に従ってコントロール基材が印刷され、ここでマゼンタインクが第2印刷ステーション6で付与された。コントロール基材へは印刷増進流体は付与されなかった。
【0105】
基材100がその後、本発明に従って印刷された。図3を参照すると、水は第1印刷ステーション5印刷流体皿19に付与された。約11g/m2の水が第1印刷ステーション5印刷版から基材100へ移動されたと推定される。
【0106】
表2に結果を示す。表2を参照すると、コントロールタオル及び本発明に従って印刷されたタオルの色濃度が、印刷されたタオルの各マゼンタの%ドット適用領域について測定された。色濃度は即時仕様書に予め記載された測定手順に従って測定された。見て分かるように、各%のドット適用領域において、本発明に従って印刷されたタオルは従来技術に従って印刷されたタオルよりも色濃度が著しく高い。
【0107】
【表2】
【0108】
本発明の特定の実施形態を説明し記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更および修正が可能であることは、当業者に明らかであろう。従って、付随する請求項には、本発明の範囲内にある全てのそのような変形と変更が包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】従来技術によりフレキソ印刷された印である。
【図1B】本発明によりフレキソ印刷された印である。
【図2A】従来技術によりフレキソ印刷された印である。
【図2B】本発明によりフレキソ印刷された印である。
【図3】本発明での使用に適切な印刷機の概略側面図である。
Claims (10)
- (a)第1外側表面と第1外側表面に対向する第2外側表面とを有する基材を準備する工程と、
(b)印刷増進流体を前記基材の前記第1外側表面および前期第2外側表面の少なくとも一方へ付与する工程と、
(c)前記基材の前記第1外側表面および前記第2外側表面の少なくとも一方へ、インクからなる印を付与する工程と、
を含む、印を印刷する方法。 - (a)好ましくはフレキソ印刷機である、印刷機を準備する工程と、
(b)前記印刷機に、第1外側表面と第1外側表面に対向する第2外側表面とを有する基材を適用する工程と、
(c)前記基材の前記第1外側表面および前記第2外側表面の少なくとも一方へ、印刷増進流体を付与する段階と、ここで好ましくは前記印刷増進流体が直接前記基材に適用され、
(d)前記基材の前記第1外側表面および前記第2外側表面の少なくとも一方へ、インクからなる印を付与する工程と、ここで好ましくはインクが水ベースのインクであり、より好ましくはプロセス・インクであり、
を含む、印を印刷する方法。 - 前記印刷機が少なくとも1つの印刷ステーションを有し、前記印刷増進流体が第1印刷ステーションの前に前記基材へ付与される、請求項2に記載の方法。
- 前記印刷増進流体が1g/m2〜50g/m2の量で前記基材に付与され、ここで前記基材を前記印刷増進流体中に浸漬するか、前記印刷増進流体を前記基材上へ噴霧するか、前記印刷増進流体を前記基材上へ転写するか、又はそれらの組み合わせによって、前記印刷増進流体を前記繊維性基材へ付与することが好ましい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記印刷増進流体が前記フレキソ印刷機の版胴に付与されるか、前記フレキソ印刷機のアニロックス・ロールに付与されるか、前記基材に付与されるか、又はそれらの組み合わせである、請求項2に記載の方法。
- 前記基材がセルロール性、非セルロース性、又はそれらの組み合わせであり、好ましくは前記基材がセルロース性であり、より好ましくは前記基材が使い捨て可能な吸収性紙製品であり、更により好ましくは前記使い捨て可能な吸収性紙製品がペーパー・タオル、トイレット・ペーパー、又はフェイシャル・ティッシュであり、最も好ましくは前記使い捨て可能な吸収性紙製品がペーパー・タオルである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記印刷増進流体が前記インクと混和性であり、好ましくは前記印刷増進流体が水、アルコール、油、又はそれらの混合物であり、より好ましくは前記印刷増進流体が水である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- (a)第1外側表面と第1外側表面に対向する第2外側表面とを有する基材を準備する工程と、
(b)前記基材の前記第1外側表面および前記第2外側表面の少なくとも一方へ、好ましくは水、アルコール、油、またはそれらの混合物である、印刷増進流体を付与する工程と、
(c)前記基材の前記第1外側表面および前記第2外側表面の少なくとも一方の上にインクからなる画像を印刷する工程と、ここで好ましくは前記印刷増進流体が画像と正確に重ね合わさって付与され、
を含む、印を印刷する方法。 - 前記印刷増進流体が界面活性剤を含む、請求項8に記載の方法。
- 前記基材が不織布である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
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