JP2004504994A - 衣類側部パネルの形成及び結合 - Google Patents

Abstract

ノズルと湾曲したコアンダ面を有するエアナイフの作動的な近傍に材料のパネルを搬送して、材料が機械方向に搬送される際に、湾曲したコアンダ面の上にパネルが折り畳まれるようにする。パネルは、種々の角度に折り畳むことができ、再締結可能な締結部材を備えることができる。衣類の側部パネルを折り畳み、再締結可能なパンツなどの予め締結された衣類を形成するための種々の方法においてエアナイフが使用される。

Description

【０００１】
（技術分野）
本発明は、材料ウェブを搬送する方法及び装置に関し、より詳細には再締結可能な衣類を形成する方法に関する。
【０００２】
（背景技術）
使い捨て吸収性衣類のような衣類には、おむつ、トレーニングパンツ、女性用衛生製品、及び失禁用製品を含む多くの用途がある。典型的な使い捨て吸収性衣類は、液体透過性の身体側ライナと液体不透過性の外側カバーとの間に配置された吸収組立体を含む複合構造体として形成される。これらの構成材は、弾性材料及び収容構造体などの他の材料及び特徴と組み合わせて、使用目的に合った製品を形成することができる。
通常の衣類を形成するための製造技術は、予め締結され再締結可能な衣類のような新しい製品の形を形成するのに幾つかの点で不十分である。
当該技術に不足し、必要とされるのは、特に使い捨て吸収性パンツのような予め締結された衣類を形成することに関する材料ウェブの新しい搬送方法及び装置である。
【０００３】
（発明の開示）
上記に記載した当該技術分野における満たされていない必要性に対して、材料ウェブを搬送し、予め締結された衣類を形成するための新しい方法及び装置が見出された。本発明の態様の１つは、材料を搬送するためにエアナイフを使用することに関する。エアナイフは、結合、締結又は他の目的のために材料を位置決めするのに使用される。この材料は、流体透過性か又は流体不透過性の織材料、不織材料、フィルム等のような比較的柔軟な材料のいずれをも含み得る。エアナイフを使用して、接触すると他の材料と係合しがちな機械式の締結部材を備える材料の位置を制御し及び／又は案内することができる。
【０００４】
したがって、１つの実施形態において、材料を折り畳む方法は、材料を機械方向に搬送し、該材料の側部パネルをエアナイフの作動的な近傍に搬送することを含む。エアナイフは、ノズルと湾曲したコアンダ面を含む。ノズルから空気が放出され、材料が機械方向に搬送される際に湾曲したコアンダ面の上にパネルが折り畳まれるようにされる。
エアナイフの作動によって、放出された空気の噴流とこれに巻込まれた周囲の空気からなる空気シートが生じる。コアンダ面によって、空気シートの２つの側面を横切る圧力差が生じ、強制的に空気シートがコアンダ面に「付着」され、該コアンダ面に沿うことになる。パネルがエアナイフの作動的な近傍に搬送されると、該パネルは空気シートに引き寄せられ、かつ支持される。この用途においては、材料又はパネルがエアナイフの十分近くに配置されて、その移動経路がエアナイフの作動の影響を受ける場合に、該材料又はパネルはエアナイフの「作動的な近傍」に位置すると考えられる。
【０００５】
本方法においては、コアンダ面は、ノズル流れ方向に対して湾曲され、この湾曲面の上にパネルが運ばれ、すなわち折り畳まれる。本発明の目的において、パネル又は材料の一部が「湾曲したコアンダ面の上に折り畳まれる」とは、パネルが湾曲面に向けて引き寄せられ、該湾曲面の上に及び周りにラップされ、該湾曲面上に流れる空気のクッションによって支持されることを意味する。言い換えれば、パネルは、軸線の周りに内向きに折り畳まれ、軸線とパネルの間に湾曲したコアンダ面が配置される。材料とパネルが機械方向に搬送される際に、パネルがエアナイフの前のほぼ平坦な位置からさらに下流の十分に折り畳まれる位置まで折り畳まれることになり、機械方向の移動に伴い折り畳み角度又は度合いが増すようにされる。特定の実施形態においては、パネルは約４５度又はそれ以上、より特定的には約９０度又はそれ以上の角度をもって折り畳まれることになる。後でより詳細に説明するように、パネルは、例えば、再締結可能な衣類に関する実施形態に係る再締結可能な締結部材を備えることができる。
【０００６】
本発明の別の態様は、予め締結されたパンツの形成方法に関する。こうした方法の実施形態の１つは、個々の部分的に組み立てられ折り畳まれたパンツの流れを機械方向に搬送することを含む。パンツの各々は、相対する第１側部パネルを有する第１ウエスト領域と相対する第２側部パネルを有する第２ウエスト領域を備える。この方法はさらに、ノズルと湾曲したコアンダ面を有するエアナイフの作動的な近傍に第１側部パネルを搬送することを含む。ノズルから空気が放出され、第１側部パネルが湾曲したコアンダ面の上に折り畳まれるようにされる。第２側部パネルが第１側部パネルから横方向外側の位置に折り畳まれ、第１及び第２側部パネルの各々が恒久的に又は再締結可能に互いに結合される。
【０００７】
予め締結されたパンツの形成方法の別の実施形態は、個々の部分的に組み立てられ折り畳まれたパンツの流れを機械方向に搬送し、第１側部パネルをエアナイフの作動的な近傍に搬送することを含む。この実施形態においては、パンツの各々は、第１締結部材を含む相対する第１側部パネルを有する第１ウエスト領域と第２締結部材を含む相対する第２側部パネルを有する第２ウエスト領域を備える。締結部材は互いに再締結可能に係合することができる。エアナイフの各々は、ノズルと湾曲したコアンダ面を備える。コアンダ面の各々は、湾曲した部分とほぼ平坦な部分を備え、この湾曲した部分はノズルとほぼ平坦な部分との間に配置される。ノズルから空気が放出され、第１締結部材がほぼ平坦な部分の上に配置された状態で第１側部パネルが湾曲したコアンダ面の上に折り畳まれるようにされる。第２締結部材が第１締結部材から横方向外側に位置する状態で、第２側部パネルが第１側部パネルと重なる向きに移動される。第１及び第２締結部材が再締結可能に係合される。
【０００８】
再締結可能なパンツの高速成形を容易にするために、エアナイフが片持梁形に取り付けられ、これにより再締結可能に係合された側部パネルがエアナイフの下流端を越えて搬送される。特定の実施形態においては、機械方向にほぼ垂直な方向にノズルから空気が放出される。第２側部パネルを第１側部パネルと重なる向きに移動させるために、種々の技術を用いることができる。例えば、往復運動するパネル折り畳みヘッドが、第２側部パネルの移動経路を横切るようにすることができる。第２側部パネルを位置決めするのにエアナイフを使用することもできる。
【０００９】
本発明のさらに別の態様は、排気エアナイフに関する。１つの実施形態において、エアナイフは、内部チャンバが形成されたプレナムと、前記内部チャンバに作動的に接続され、ノズル流れ方向を定めるノズルと、ノズルに隣接し、ノズルを越えて延びるコアンダ面とを備える。コアンダ面は、ノズル流れ方向に対して横方向に湾曲され、ノズルから端縁まで約９０度又はそれ以上の湾曲をなし得る。この実施形態においては、コアンダ面は、第１及び第２の湾曲した部分と、第１及び第２のほぼ平坦な部分とを備え、第１の湾曲した部分はノズルと第１のほぼ平坦な部分との間に配置され、第２の湾曲した部分は第１及び第２のほぼ平坦な部分の間に配置される。第２のほぼ平坦な部分の反対側のコアンダ面の近傍にフランジが配置され、それらの間に排気路が形成される。
【００１０】
排気エアナイフの別の実施形態は、内部チャンバが形成されたプレナムと、プレナムに取り付けられたキャップを備える。キャップは、第１フランジ、第２フランジ、及び第１フランジと第２フランジを接続する介在部材を含む。第１フランジは、プレナムの付近に配置され、プレナムとの間に内部チャンバと流体連通するノズルを形成することができる。第２フランジは、プレナムから離間され、それらの間に排気路が形成される。介在部材には、排気路と流体連通する少なくとも１つの孔が形成される。コアンダ面は、ノズルに隣接して配置され、該ノズルを越えて延びる。コアンダ面は、ノズル流れ方向に対して横方向に湾曲され、ノズルから端縁まで約９０度又はそれ以上の湾曲をなす。
特定の実施形態においては、コアンダ面の湾曲は、例えば約１３５度から約２２５度といった約９０度から約２７０度までとすることができる。或る実施形態においては、第１及び／又は第２湾曲部分は、約９０度又はそれ以上の角度をなすことができる。
【００１１】
本発明のさらに別の態様は、一対の衣類側部パネルを折り畳む装置に関する。１つの実施形態において、この装置は、機械方向と機械中心線を定める搬送システムと、機械方向の固定された位置において機械中心線の両側に配置された一対のエアナイフとを備える。エアナイフの各々は、ノズルと湾曲したコアンダ面を備える。この実施形態においては、エアナイフの各々は、ノズル流れ方向が機械方向にほぼ垂直になるように機械中心線にほぼ平行に位置合わせされる。
本発明の別の態様は、衣類側部パネルの対を重なる向きに位置決めする装置に関する。１つの実施形態において、この装置は、機械方向と機械中心線とを定める搬送システムと、側部パネルの第１の対を機械方向にほぼ平行な軸線の周りに折り畳むようになった内側パネル位置決め機構と、側部パネルの第２の対を側部パネルの第１の対から横方向外側に位置決めするようになった外側パネル位置決め機構とを備える。内側パネル位置決め機構はエアナイフを備え、該エアナイフの各々は、ノズルと湾曲したコアンダ面を備える。
【００１２】
衣類は、再締結可能な又は再締結不可能な側部シームを含み得る。再締結不可能に結合されたシームは、超音波結合、接着剤結合、熱結合、縫合などによって形成される。再締結可能なシームを形成する締結部材は、パンツの別の構成材に取り付けられた別個の要素から構成することができる。或いは、この締結部材は、身体側ライナ、外側カバー、使用されるならば別個の側部パネル、使用されるならば一体型の側部パネル、使用されるならばシャーシを横方向に横切って延びるベルト型の構成材などといったパンツの別の要素の一部から構成することができる。したがって、特に指定のない限り、「締結部材」という用語は、ファスナとして機能する別個の構成材と、ファスナとして機能する側部パネル、ライナ、外側カバーなどの材料の領域とを含む。さらに、単一の材料は、材料の異なる領域が別個のファスナとして機能する限りは多数の締結部材を定めることができる。締結部材は、側部パネルの上に、又は吸収体シャーシの上といった側部パネルの間に、或いはこの２つの組み合わせに配置することができる。締結部材は、正方形、長方形、円形、湾曲形、楕円形、不規則形などのどんな所望の形状をもつこともできる。締結部材の各々は、単一の締結部材又は多数の締結部材を含むことができる。
【００１３】
締結部材は、接着式のファスナ、粘着式のファスナ、機械式のファスナなどの吸収性物品に適したどんな再締結可能なファスナも含む。特定の実施形態において、締結部材は、性能を向上させるために機械式の締結部材を含む。好適な機械式の締結部材は、フック、ループ、球状、マッシュルーム、矢じり、棒上に球が付いた形、雄雌嵌合部材、バックル、スナップなどの相互に鎖錠される幾何学的な形の材料によって与えられる。特定の実施形態において、締結部材と嵌合締結部材は、フック・ループ式の締結部材からなる。当業者であれば、締結部材と嵌合締結部材との間に所望のレベルの固定が得られるように、フック・ループ式ファスナの形、密度、及びポリマー組成を選択できることを理解するであろう。より活動的なフック材料は、より大きい平均フック高さ、より多い割合で方向が揃ったフック、又はより活動的なフックの形をもった材料からなる。
【００１４】
再締結可能な締結システムは、パンツ状の製品の内部の点検をより簡単にする。締結システムはまた、必要であればパンツを迅速にかつ容易に取り外せるようにする。これは特にパンツに糞尿が収容された時に有益である。トレーニングパンツについては、世話する人が、幼児の靴や衣服を脱がす必要なくパンツ状の製品を完全に取り外して、新しいものに取り替えることができる。
【００１５】
本発明は、トレーニングパンツ、水着、おむつパンツ、失禁用衣類、女性用ケア製品、ヘルスケア衣類、公共機関、産業及び一般消費者向けの衣料品、又はその他の衣類を含む様々な吸収製品及び非吸収製品に用いることができる。吸収性物品は、身体から排出される種々の排出物を吸収及び収容するために、着用者の身体の近傍に装着されるようになっている。着用者にパンツ状の製品を提供するために、吸収性物品を予め締結することができる。この製品は、従来のトレーニングパンツのように引っぱり上げて装着することができ、その後におむつ状の製品のように容易に点検したり取り外したりすることができる。さらに、この製品は、パンツのようにではなくおむつと同じように装着することができる。壊れやすい点結合のような補助的な取り外し可能な締結手段を使用して、使用者が意図的にファスナを外すまで吸収性物品をパンツ形に維持することができる。
【００１６】
本発明に用いるのに適した特定のトレーニングパンツは、Ａ．Ｆｌｅｔｃｈｅｒ他の１９９９年１１月２２日付けの発明の名称「再締結可能な側部シームを備える吸収性物品」の米国特許出願第０９／４４４，０８３号に開示され、その全体を引用によりここに組み入れる。この引用特許には、トレーニングパンツを構成するための種々の材料及び方法が記載される。トレーニングパンツはまた、Ｖａｎ　Ｇｏｍｐｅｌ他の１９９０年７月１０日付けの米国特許第４，９４０，４６４号、及びＢｒａｎｄｏｎ他の１９９８年６月１６日付けの米国特許第５，７６６，３８９号に記載される方法及び装置を用いて構成され、これらも引用によりここに組み入れる。
【００１７】
（定義）
本明細書の内容において、以下の各用語又は語句は、以下の１つ又はそれ以上の意味を有する。
「取り付けられる」とは、２つの要素を接合する、接着する、接続する、結合すること等を指す。各々が介在する要素に直接取り付けられる場合のように、互いに直接又は互いに間接的に取り付けられる場合に、２つの要素が互いに取り付けられると考えられる。
「含む」とは、包括的即ち幅広い解釈ができるものであり、付加的な列挙されない要素又は方法段階を除外するものではない。
「接続される」とは、２つの要素を接合する、接着する、結合する、取り付けること等を指す。互いに直接接続される、又は各々が介在する要素に直接接続される場合のように互いに間接的に接続される場合に、２つの要素が互いに接続されると考えられる。
【００１８】
「使い捨て」とは、再使用するために洗濯されるか又は他の手法により復旧されるのではなく、制限された使用の後に廃棄されるように設計される物品を指す。
「配置される」「設置される」その他これに類するものは、１つの要素が他の要素と一体化されること、すなわち１つの要素が、別の要素に結合された、又は別の要素と共に置かれた、或いは別の要素の付近に置かれた別の構造体とされることを意味する。
【００１９】
「弾性の」、「弾性を付与された」及び「弾性」とは、変形を生じさせる力を除いた後に、元の寸法及び形状に戻る傾向があるという材料又は複合材の特性を意味する。
「エラストマーの」とは、弛緩状態のときの長さの少なくとも２５パーセントまで伸びることができ、適用された力が解除されると、その伸びの少なくとも１０パーセントまで回復する材料又は複合材を指す。一般に、エラストマー材料又は複合材は、弛緩状態のときの長さの少なくとも１００パーセント、より好ましくは少なくとも３００パーセントまで伸びることができ、適用された力が解除されると、その伸びの少なくとも５０パーセントまで回復することが好ましい。
【００２０】
「布」は、織られた繊維ウェブ、編まれた繊維ウェブ、及び不織繊維ウェブの全てを指すのに用いられる。
「柔軟な」とは、応従性があり、着用者の身体の全体的な形及び輪郭に容易に適合する材料を指す。
「力」は、１つの物体が別の物体に及ぼす物理的な影響力であって、その物体が自由に動ける場合は加速度を生じさせ、その物体が自由に動けない場合は変形を生じさせる。力は単位面積当たりのグラム数で表される。
「図柄」は、吸収性物品上の目に見えるデザインや模様などのいずれをも指す。
【００２１】
「親水性の」とは、繊維に接触する水性液体によって湿潤される繊維又は繊維の表面を表す。材料の湿潤度は、関係する液体と材料の接触角及び表面張力によって説明することができる。特定の繊維材料又は繊維材料の配合物の湿潤性を測定するのに適した装置及び技術は、Ｃａｈｎ　ＳＦＡ‐２２２表面張力分析器システム又はこれと実質的に同等なシステムによって与えられる。このシステムで測定する場合には、９０度より小さい接触角を有する繊維は「湿潤性」すなわち親水性を示し、９０度より大きい接触角を有する繊維は「非湿潤性」すなわち疎水性を示す。
【００２２】
「一体の」とは、互いに結合されるか、共に設置されるか、又は互いに接近して設置された別個の構造体を指すのではなく、単一の単位要素の種々の部分を指すのに用いられる。
「内側」及び「外側」は、吸収性物品の中心に対する位置を指し、具体的には、吸収性物品の縦方向中心及び横方向中心に対して、横方向及び／又は縦方向に近い又は遠い位置を指す。
「層」は、単数形で用いられる場合には、単一の要素又は複数の要素の両方の意味を持ちうる。
【００２３】
単一の層又は多層ラミネートに用いられる場合の「液体不透過性」とは、通常の使用条件では尿などの液体が液体接触点において層又はラミネートの平面にほぼ垂直な方向に層又はラミネートを通過しないことを意味する。液体又は尿は、液体透過性の層又はラミネートの平面に平行に広がるすなわち移送されるが、これはここで使用される場合の「液体透過性」の意味に含まれるとは考えない。
【００２４】
「縦方向」及び「横方向」は、慣習的な意味を有する。縦軸は、物品の平面内に延び、かつ物品の着用時に起立している着用者を右半身及び左半身に二分する垂直面にほぼ平行である。横軸は、縦軸にほぼ垂直な物品の平面内に延びる。図示される物品は、横方向よりも縦方向に長い。
「部材」は単数形で用いられる場合には、単一の要素又は複数の要素の両方の意味を持ちうる。
「不織」及び「不織ウェブ」とは、織物を織る工程又は編む工程の援助なしに形成される材料及び材料ウェブを指す。
【００２５】
「作動的に取り付けられる」とは、弾性部材の別の要素への取り付けに関しては、弾性部材が伸長されて要素に取り付られた又は接続された時、或いは熱又は化学物質で処理された時などに、該要素に弾性特性が与えられることを意味し、非弾性部材の別の要素への取り付けに関しては、該部材と該要素が、意図されたすなわち記載された接合機能を果たすのを許す又は許容する好適な手法のいずれかによって取り付けられることを意味する。接合、取付け、接続などは、いずれかの部材を要素に直接接合する場合のように直接的に行われるか、又は第１部材と第１要素との間に配置された別の部材により間接的に行われる。
【００２６】
「外側カバーの図柄」は、衣類の外面を調べると直接目に見える図柄を指し、再締結可能な衣類に関しては、締結システムが使用中の状態のように係合された時の衣類の外面について言及される。
「恒久的に結合される」とは、吸収性衣類の通常の使用条件下において要素が結合された状態のまま維持されるように、吸収性衣類の２つの要素を接合する、接着する、連結する、取り付けること等を指す。
「再締結可能」とは、取り外し可能に取り付け、分離し、次いで実質的に永久変形又は破断せずに取り外し可能に再び取り付けることができる２つの要素の特性を指す。
【００２７】
「取り外し可能に取り付けられる」、「取り外し可能に係合される」、及びこれらに類する用語は、要素の一方又は両方にかかる分離力のないときは該要素が接続された状態のまま維持される傾向があり、実質的な永久変形又は破断を生じることなく該要素を分離することができるように２つの要素が接続されるすなわち接続可能であることを指す。分離に必要な力は通常、吸収性衣類の着用中に直面する力以上のものである。
「破断」とは、材料の破壊又は引き裂けを意味し、張力試験においては、この用語は、材料が一度に又は段階を踏んで２つの部分に完全に分離することを指し、或いは幾つかの材料については穴があくことを指す。
【００２８】
「延伸結合される」とは、弾性部材が弛緩した状態での長さの少なくとも約２５パーセント伸ばされた状態で別の部材に結合されていることを指す。「延伸結合される」という用語は、弾性部材が他の部材に結合される時に、望ましくは弾性部材の弛緩した状態での長さの少なくとも約１００パーセント伸ばされている状況を指し、より望ましくは少なくとも約３００パーセント伸ばされている状況を指す。
「延伸結合ラミネート」は、１つの層がギャザー寄せ可能な層で、もう１つの層が弾性層である、少なくとも２つの層を有する複合材を指す。この２つの層は、弾性層が伸ばされた状態で互いに接合され、これにより層が弛緩した時にギャザー寄せ可能な層にギャザーが寄る。
【００２９】
「表面」は、空気、気体及び／又は液体を透過すると透過せざるとに関わらず、あらゆる層、フィルム、織布、不織布、ラミネート、複合材などを含む。
「張力」は、物体の伸びを生じさせるか、又は物体内部で伸びに抵抗する釣り合い力を生じさせる傾向をもつ一軸の力を含む。
「熱可塑性」は、熱に曝された時には軟化し、室温まで冷やされた時には実質的に元の状態に戻る材料を表す。
これらの用語は、本明細書の残余の部分において追加の言語を伴って定義される場合もある。
【００３０】
（発明を実施するための最良の形態）
次の詳細な説明と、異なる図面において同様の特徴に同一の符号が付されている添付の図面を参照することによって、本発明の上記の及び他の特徴並びにそれらを達成する方法が更に明らかとなり、本発明自体もより良く理解されるであろう。
【００３１】
本発明の方法及び装置は、種々の衣類を折り畳むことと、種々の衣類を製造することに使用可能である。そうした衣類の例には、おむつ、トレーニングパンツ、女性用衛生用品、失禁用製品その他のパーソナルケア又はヘルスケア衣類などの使い捨て吸収性物品や、水泳パンツ、運動着、パンツ及びショーツなどが含まれる。説明の便宜を図り、以下の記載は幼児用トレーニングパンツを製造するための方法及び装置という観点でなされる。具体的には、本方法及び装置は、その開示が引用によりここに組み込まれるＡ．Ｌ．Ｆｌｅｔｃｈｅｒ他により１９９９年１１月２２日に出願された発明の名称「再締結可能な側部シームを備えた吸収性物品」の米国特許出願第０９／４４４，０８３号（２０００年６月２９日付で公開されたＰＣＴ特許出願第ＷＯ００／３７００９号に対応する）に記載の、予め締結された使い捨てトレーニングパンツを製造するためのものとして説明される。
【００３２】
図１から図３までは、トレーニングパンツ２０を製造するための方法及び装置の実施形態の１つを代表して示す。図４においては、分離され、部分的に締結された状態のトレーニングパンツ２０が示されている。トレーニングパンツ２０は、吸収体シャーシ３２及び締結システム８０からなる。吸収体シャーシ３２は、前ウエスト領域２２と、背ウエスト領域２４と、前ウエスト領域及び背ウエスト領域を互いに結合する股領域２６と、着用者に接触するように構成された内面２８と、着用者の衣服に接触するように構成された、内面に相対する外面３０とを定める。図５及び図６をさらに参照すると、吸収体シャーシ３２はまた、一対の横方向に相対する側縁３６と、前ウエスト縁３８及び背ウエスト縁３９を表す一対の縦方向に相対するウエスト縁とを定める。前ウエスト領域２２は前ウエスト縁３８まで一続きであり、背ウエスト領域２４は背ウエスト縁３９まで一続きである。
【００３３】
図示された吸収体シャーシ３２は、長方形又は他のいかなる所望の形状をもとることができる複合構造体３３と、横方向に相対する一対の前側部パネル３４と、横方向に相対する一対の背側部パネル１３４とを備える。複合構造体３３と側部パネル３４及び１３４は、図４に示すように２つ又はそれ以上の独立した要素を備えることもできるし、一体に成形することもできる。一体に成形された側部パネル及び複合構造体は、身体側ライナ、フラップ複合体、外側カバー、その他の材料及び／又はそれらの組み合わせのような少なくとも幾つかの共通の材料を備え、一体型の弾性の、伸縮自在な、又は伸縮自在でないパンツを形成することができる。図示された複合構造体３３は、外側カバー４０、外側カバーに重なる状態に取り付けられた身体側ライナ４２（図４及び図６）、外側カバーと身体側ライナとの間に配置される吸収組立体４４（図６）、及び一対の閉じ込めフラップ４６（図６）を備える。図示された複合構造体３３は、前ウエスト縁３８及び背ウエスト縁３９の一部をなす、相対する直線状の端縁４５と、吸収体シャーシ３２（図５及び図６）の側縁３６の一部をなす、相対する直線状の側縁４７とを有する。参考のために、図５及び図６には、トレーニングパンツ２０の縦軸方向を示す矢印４８と、横軸方向を示す矢印４９が示されている。
【００３４】
図４に部分的に示すような締結された状態のトレーニングパンツ２０において、前ウエスト領域２２と背ウエスト領域２４が互いに接合されて、ウエスト開口部５０及び一対の脚開口部５２を有する三次元のパンツ形状を構成する。前ウエスト領域２２は、トレーニングパンツ２０が着用された時に着用者の前に位置する部分を構成し、背ウエスト領域２４は、トレーニングパンツ２０が着用された時に着用者の後ろに位置する部分を構成する。トレーニングパンツ２０の股領域２６は、トレーニングパンツ２０が着用された時に着用者の両脚の間に位置し、着用者の胴体下部を覆う部分を構成する。前側部パネル３４及び背側部パネル１３４は、トレーニングパンツ２０が着用された時に着用者の腰部に位置する部分を構成する。
【００３５】
吸収体シャーシ３２の前ウエスト領域２２は、横方向に相対する前側部パネル３４と、該側部パネルの間に位置し且つ側部パネルを互いに結合する前中央パネル３５（図５及び図６）を含む。吸収体シャーシ３２の背ウエスト領域２４は、横方向に相対する背側部パネル１３４と、該側部パネルの間に位置し且つ側部パネルを互いに結合する後中央パネル１３５（図５及び図６）とを含む。吸収体シャーシ３２のウエスト縁３８及び３９は、着用された時に着用者のウエストを包囲するように構成され、ウエスト周寸法を定めるウエスト開口部５０を与える。股領域２６における横方向に相対する側縁３６の部分が、全体として脚開口部５２を定める。
【００３６】
吸収体シャーシ３２は、着用者から排出されるいかなる身体排出物をも収容及び／又は吸収するように構成される。例えば、吸収体シャーシ３２は、必須ではないが、身体排出物の横向きの流れに対する障壁を与えるように構成された一対の閉じ込めフラップ４６を備えることが望ましい。フラップ弾性部材５３（図６）は、この技術分野では周知の適切な手法のいずれかを用いて、閉じ込めフラップ４６のそれぞれに作動的に接合することができる。弾性を付与された閉じ込めフラップ４６は、トレーニングパンツ２０の少なくとも股領域２６において直立構成を呈して着用者の身体に対するシールを形成する、取付けられていない縁を定める。閉じ込めフラップ４６は、吸収体シャーシ３２の横方向に相対する側縁に沿って設置することができ、吸収体シャーシ３２の全長に沿って縦方向に延びていても良いし、吸収体シャーシの長さの一部にのみ沿って延びていても良い。閉じ込めフラップ４６に好適な構造及び配置は、当業者には一般に周知であり、Ｅｎｌｏｅに付与された１９８７年１１月３日付の米国特許第４，７０４，１１６号に記載され、これは引用によりここに組み込まれる。
【００３７】
トレーニングパンツ２０は、身体排出物の収容力及び／又は吸収力を更に増強するために、必須ではないが、当業者には公知のように前ウエスト弾性部材５４と、背ウエスト弾性部材５６と、脚弾性部材５８とを含むことが望ましい（図６）。ウエスト弾性部材５４及び５６は、相対するウエスト縁３８及び３９に沿って外側カバー４０及び／又は身体側ライナ４２に作動的に取り付けることができ、ウエスト縁の一部又は全体にわたって延びていても良い。脚弾性部材５８は、相対する側縁３６に沿って外側カバー４０及び／又は身体側ライナ４２に作動的に取り付けることができ、トレーニングパンツ２０の股領域２６に配置することができる。脚弾性部材５８は、複合構造体３３の側縁４７のそれぞれに縦方向に沿って位置合わせすることができる。脚弾性部材５８の各々は前終点６３及び後終点６５を有し、これらの終点は、脚弾性部材により生じた弾性ギャザーの縦方向の端を表す。前終点６３は、前側部パネル３４の縦方向に最も内側の部分に隣接して配置することができ、後終点６５は、背側部パネル１３４の縦方向に最も内側の部分に隣接して配置することができる。
【００３８】
フラップ弾性部材５３、ウエスト弾性部材５４及び５６、並びに脚弾性部材５８は、好適な弾性材料のいずれからも形成することができる。当業者には周知のように、好適な弾性材料は、天然ゴム、合成ゴム、又は熱可塑性エラストマー・ポリマーのシート、ストランド又はリボンを含む。弾性部材は、伸ばして基材に接着するか、又はギャザー寄せされた基材に接着するか、或いは基材に接着してから例えば熱を加えることによって弾性を付与するか又は収縮させることができ、それにより基材に弾性収縮力が付与される。特定の実施形態の１つにおいて、脚弾性部材５８は、例えば米国デラウェア州ウィルミントン所在のＥ．Ｉ．デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニーから入手可能な、ＬＹＣＲＡ（登録商標）の商標名で販売されている、多数のフィラメントを合体した複数の乾式紡糸スパンデックスのエラストマー糸を含む。
【００３９】
外側カバー４０は、実質的に液体不透過性の材料を含むことが望ましく、弾性、伸縮性、又は非伸縮性とすることができる。外側カバー４０は、液体不透過性材料の単一層とすることができるが、少なくとも層の１つが液体不透過性である多層のラミネート構造からなることが望ましい。例えば、外側カバー４０は、ラミネート接着剤、超音波結合、熱結合などにより適切に接合される、液体透過性の外側層と液体不透過性の内側層とを含むことができる。ビード、スプレー、並行スワールなどの形で連続的に又は断続的に付着させることができる好適なラミネート接着剤は、米国ウィスコンシン州ウォーワトサ所在のＦｉｎｄｌｅｙ　Ａｄｈｅｓｉｖｅｓ，Ｉｎｃ．又は米国ニュージャージー州ブリッジウォーター所在のナショナル・スターチ・アンド・ケミカル・カンパニーから入手できる。液体透過性の外側層は、適切な材料であればいずれであってもよいが、一般的に布のような感触を与えるものが望ましい。そうした材料の一例は、２０ｇｓｍ（グラム毎平方メートル）のスパンボンド・ポリプロピレンの不織ウェブである。外側層は、液体透過性の身体側ライナ４２を形成する材料から製造することもできる。外側層は、液体透過性である必要性はないが、着用者に比較的布に似た感触を与えることが望ましい。
【００４０】
外側カバー４０の内側層は、液体不透過性かつ蒸気不透過性であってもよいし、液体不透過性かつ蒸気透過性であってもよい。内側層は、薄いプラスチック・フィルムから製造可能であるが、他の柔軟な液体不透過性材料を用いてもよい。内側層、又は単層である場合の液体不透過性外側カバー４０は、敷布及び衣服といった物品や、着用者及び介護者が汚物で濡れるのを防ぐ。液体不透過性の内側層、又は単層の液体不透過性の外側カバー４０として用いるのに適した液体不透過性のフィルムは、米国ヴァージニア州ニューポート・ニューズ所在のハンツマン・パッケージングから市販されている０．０２ミリメートルのポリエチレン・フィルムである。外側カバー４０が単一材料層である場合には、より布に近い外観を与えるためにエンボス加工及び／又はマット仕上げすることができる。上記したように、液体不透過性の材料は、使い捨て吸収性物品の内部から蒸気が逃げられるようにする一方で、なおかつ液体が外側カバー４０を透過するのを防ぐことができる。好適な「通気性」材料は、微孔性の高分子フィルムで構成されるか、或いは所望の液体不透過性レベルを与えるようにコーティングされるか又はその他の手法で処理された不織布から構成される。好適な微孔性フィルムは、日本国東京所在の三井東圧化学株式会社から市販されているＰＭＰ−１フィルム材料か、又は米国ミネソタ州ミネアポリス所在の３Ｍカンパニーから市販されているＸＫＯ−８０４４ポリオレフィン・フィルムである。
【００４１】
図４及び図５に示すように、トレーニングパンツ２０、具体的にはその外側カバー４０は、外観に関係する１つ又はそれ以上の構成要素を備えることが望ましい。外観に関係する構成要素の例は、製品の形を使用者に明確にする即ち見やすくするために脚開口部及びウエスト開口部を目立たせる即ち強調する柄と、脚弾性バンド、弾性ウエストバンド、男児用の模擬「前立て」、女児用のひだ飾りといった機能上の構成材を模した製品領域を目立たせる即ち強調する柄と、製品のサイズの外観を変える製品領域を目立たせる柄と、製品に銘記された湿り度インジケータや温度インジケータなどと、製品に銘記された後ラベル又は前ラベルと、製品の所望の位置に銘記された注意書きとを含むが、これらに限定されない。
【００４２】
女児用に設計された、図示されたトレーニングパンツ２０は、外側カバーに銘記された図柄６０を含む。このデザインにおいては、銘記された図柄６０は、主要な絵柄６１と、模擬ウエストひだ飾り６２と、模擬脚ひだ飾り６４とを含む。主要な絵柄６１は、虹、太陽、雲、動物のキャラクター、ワゴン、及び風船を含む。女の子による使用を意図されたトレーニングパンツ２０には、彼女ら及び世話する者を、美的に及び／又は機能的に満足させるためのいかなる適切な設計を用いることもできる。外観に関係する構成要素は、トレーニングパンツ上の選択された位置に位置決めされることが望ましく、それは、ここに引用によって組み込まれるＢｒａｎｄｏｎ他に付与された１９９８年６月１６日付の米国特許第５，７６６，３８９号に開示される方法を用いて達成可能である。主要な絵柄６１は、トレーニングパンツ２０の縦中心線に沿って前ウエスト領域２２に位置決めされることが望ましい。
【００４３】
液体透過性の身体側ライナ４２は、外側カバー４０と吸収組立体４４の上に重なるように示されており、必ずしもそうである必要はないが外側カバー４０と同じ寸法をもつことができる。身体側ライナ４２は、適合性があり、柔軟な感触で、子供の肌に刺激を与えないことが望ましい。更に、身体側ライナ４２は、着用者に比較的乾燥した表面を提供し、かつ液体が身体側ライナの厚みを通して容易に浸透できるように、吸収組立体４４より親水性の低いものにしても良い。或いは、身体側ライナ４２は、より親水性の高いもの又は吸収組立体４４と本質的に同等の水分に対する親和性を有するものにして、着用者に比較的湿った表面を与え、濡れた感触を増大させることもできる。こうした濡れた感触はトレーニングの一助として有用となり得る。親水性／疎水性の特性は、身体側ライナ４２と吸収組立体４４の長さ、幅、深さにわたって変化させることができ、それにより所望の濡れた感触又は漏れ性能を達成することができる。
【００４４】
身体側ライナ４２は、合成繊維（例えばポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維）、天然繊維（例えば木材繊維又は綿繊維）、天然繊維と合成繊維の組み合わせ、多孔性の発泡体、網状の発泡体、穿孔されたプラスチックフィルムなどといったウェブ材料の幅広い選択肢の中から製造することができる。身体側ライナ４２には種々の織布及び不織布を用いることができる。例えば、身体側ライナは、ポリオレフィン繊維をメルトブローしたウェブ又はスパンボンドしたウェブで構成することができる。身体側ライナはまた、天然繊維及び／又は合成繊維で構成されたボンデッド・カーデッド・ウェブであってもよい。身体側ライナは、実質的に疎水性の材料で構成することができ、疎水性材料は、所望のレベルの湿潤性と疎水性を付与するために、随意的に界面活性剤で処理するか又は他の手法で処理することができる。例えば、この材料は、米国ノースカロライナ州マウント・ホーリー所在のホジソン・テキスタイル・ケミカルズ社のＡｈｃｏｖｅｌ　Ｎ−６２と、ペンシルヴァニア州アンブラー所在のヘンケル・コーポレーション社のＧｌｕｃｏｐａｎ　２２０ＵＰを有効比３：１で含む約０．４５重量パーセントの界面活性剤混合物で表面処理することができる。界面活性剤は、スプレー、プリント、ブラシ・コーティングなどといった従来の手法のいずれかを用いて塗布することができる。界面活性剤は、身体側ライナ４２の全体に塗布してもよいし、身体側ライナの縦中心線沿いの中間部のような特定の部分に選択的に塗布してもよい。
【００４５】
好適な液体透過性の身体側ライナ４２は、約２７ｇｓｍの坪量を有する二成分の不織ウェブである。不織二成分ウェブは、二成分のスパンボンド・ウェブか、又は二成分のボンデッド・カーデッド・ウェブであってもよい。好適な二成分ステープル繊維は、日本国大阪所在のチッソ株式会社から入手可能なポリエチレン／ポリプロピレン二成分繊維を含む。この特定の二成分繊維においては、ポリプロピレンが繊維の芯を形成し、ポリエチレンが繊維の鞘を形成する。マルチローブ、並列構成、エンドツーエンドなどといった他の繊維配向も可能である。外側カバー４０、身体側ライナ４２、及びパンツの構成に用いられる他の材料は、エラストマー材料又は非エラストマー材料を含むことができる。
【００４６】
外側カバー４０と身体側ライナ４２との間に吸収組立体４４（図６）が配置され、該組立体の構成材は、接着剤、超音波結合、熱結合などの適切な手法のいずれによっても互いに接合することができる。吸収組立体４４は、全体的に圧縮可能で、応従性があり、子供の肌を刺激せず、液体及びある程度の汚物を吸収及び保持することが可能などんな構造であってもよい。吸収組立体４４は、多種多様の寸法及び形状に製造することができ、またこの技術分野で一般に用いられる液体吸収性材料の幅広い選択肢から製造することができる。例えば、吸収組立体４４は、超吸収性材料として一般に知られる高吸収性材料の粒子と混合されたセルロース・フラフのウェブのような親水性繊維のマトリックスを含むことができる。特定の実施形態において、吸収組立体４４は、木材パルプ・フラフなどのセルロース・フラフのマトリックスと、ヒドロゲルを形成する超吸収性の粒子を含む。木材パルプ・フラフは、合成高分子のメルトブローされた繊維か、又は短く切断されたホモフィル２成分合成繊維及び天然繊維に置き換えることができる。超吸収体粒子は、親水性繊維と実質的に均一に混合するか、又は不均一に混合することができる。フラフと超吸収体粒子はまた、身体排出物をより良好に収容及び吸収するために、吸収組立体４４の所望の区域に選択的に設置することができる。また、超吸収体粒子の濃度は、吸収組立体４４の厚みを通して変化させることができる。或いは、吸収組立体４４は、繊維ウェブと超吸収性材料のラミネート、又は超吸収性材料を局所的な領域に維持する他の適切な手段を含むことができる。
【００４７】
好適な超吸収性材料は、天然高分子及び材料、合成高分子及び材料、並びに改質した天然高分子及び材料から選択することができる。超吸収性材料は、シリカゲルといった無機材料か、又は例えばナトリウムで中和されたポリアクリル酸の架橋ポリマーといった有機化合物であってもよい。好適な超吸収性材料は、米国ミシガン州ミッドランド所在のダウ・ケミカル・カンパニー、及びドイツ連邦共和国クレフェルトＤ−４７６０５所在のストックハウゼンＧｍｂＨ＆Ｃｏ．ＫＧといった様々な商業的な業者から入手可能である。典型的には、超吸収性材料は、自重の少なくとも約１５倍の水を吸収することができ、望ましくは自重の約２５倍より多くの水を吸収することができる。
【００４８】
１つの実施形態において、長方形又は所望のいずれの形状とすることもできる吸収組立体４４は、木材パルプ・フラフと超吸収性材料の配合物を含む。好ましいパルプの種類の１つは、米国アラバマ州チルダーズバーグ所在のＵ．Ｓ．アライアンス社から入手可能な、ＣＲ１６５４という商品名で特定される、主として軟材繊維と約１６パーセントの硬材繊維とを含む高吸収性の硫酸塩木材パルプが漂白されたものである。通例、超吸収性材料は、吸収組立体４４中に、吸収組立体の全重量を基準として０から約９０重量パーセントまでの量で存在する。吸収組立体４４は、１立方センチメートル当たり約０．１０グラムから約０．３５グラムまでの範囲の密度を有することが適切である。吸収組立体４４は、該吸収組立体の一体性及び／又は形状の維持を助ける適切なティシュー・ラップにより包まれる又は包み込まれていてもよいし、そうでなくてもよい。
【００４９】
吸収体シャーシ３２はまた、吸収組立体４４と互いに相対する面に沿って液体を受容し、一時的に保管し、及び／又は移送することを第一に設計された他の材料を組み込むことができ、それにより吸収組立体の吸収能力を最大化することができる。好適な材料の１つは、１平方メートル当たり約５０グラムから約１２０グラムまでの坪量を有する材料を含むサージ層（図示せず）と呼ばれるものであり、該材料は、６０パーセントがポリエステル芯／ポリエチレン鞘を含む３デニールのＴ−２５６型二成分繊維で、４０パーセントが６デニールのＴ−２９５型ポリエステル繊維である均一配合物の通気ボンデッド・カーデッド・ウェブを含み、どちらの繊維も米国ノースカロライナ州ソールズベリー所在のコーサ・コーポレーションから市販されている。
【００５０】
上記したように、図示されたトレーニングパンツ２０は、吸収体シャーシ３２の各側部に配置された前側部パネル３４及び背側部パネル１３４を有する。これらの横方向に相対する前側部パネル３４と横方向に相対する背側部パネル１３４は、前ウエスト領域２２及び背ウエスト領域２４においてそれぞれ取付け線６６に沿って吸収体シャーシ３２の複合構造体３３に恒久的に結合することができる。より詳細には、図５及び図６に最も良く示されるように、前側部パネル３４は、前ウエスト領域２２において複合構造体３３の直線状の側縁４７に恒久的に結合され、該側縁を越えて横方向に延びることができ、背側部パネル１３４は、背ウエスト領域２４において複合構造体の直線状の側縁に恒久的に結合され、該側縁を越えて横方向に延びることができる。側部パネル３４及び１３４は、接着剤、熱結合又は超音波結合といった当業者に公知の取付け手段を用いて取付けることができる。或いは、側部パネル３４及び１３４は、複合構造体３３の構成材の一体部分として成形することができる。例えば、側部パネルは、外側カバー、身体側ライナ、及び／又は吸収体シャーシの別の構成材よりも、全体として幅広の部分を備えることができる。前側部パネル３４及び背側部パネル１３４は、恒久的に互いに結合することもできるし、図示されるような締結システム８０によって互いに取外し可能に取付けることもできる。
【００５１】
図示された側部パネル３４及び１３４の各々は、取付け線６６から離間された遠位縁６８と、トレーニングパンツ２０の縦方向中心線に向けて配置された脚部端縁７０と、トレーニングパンツの縦方向端に向けて配置されたウエスト端縁７２とを定める。脚部端縁７０及びウエスト端縁７２は、複合構造体３３の側縁４７から遠位縁６８に向かって延びる。側部パネル３４及び１３４の脚部端縁７０は、吸収体シャーシ３２の側縁３６の部分を形成する。背ウエスト領域２４における脚部端縁７０は、パンツの前部と比べて、パンツの後部に向けてより大きな被覆を与えるために、必ずしも必要というわけではないが湾曲される及び／又は横軸４９に対して角度をつけられることが望ましい。ウエスト端縁７２は横軸４９に平行であることが望ましい。前側部パネル３４のウエスト端縁７２は、吸収体シャーシ３２の前ウエスト縁３８の一部を形成し、背側部パネル１３４のウエスト端縁７２は、吸収体シャーシの背ウエスト縁３９の一部を形成する。
【００５２】
適合性と外観を向上させる特定の実施形態においては、側部パネル３４及び１３４は、縦軸４８に平行に測定された吸収性物品の全長の約２０パーセント又はそれ以上、特に約２５パーセント又はそれ以上の、同様に縦軸４８に平行に測定された平均長さをもつことが望ましい。例えば、約５４センチメートルの全長をもつトレーニングパンツにおいて、側部パネル３４及び１３４は、約１５センチメートルといった、約１０センチメートル又はそれ以上の平均長さ寸法をもつことが望ましい。側部パネル３４及び１３４の各々はウエスト開口部５０から脚開口部５２の一方に向かって延びるが、図示された背側部パネル１３４は、図５及び図６に最も良く示されるように取付け線６６から遠位縁６８に向かって連続的に減少する長さ寸法をもつ。
【００５３】
側部パネル３４及び１３４の各々は、１つ又はそれ以上の個別の材料部品を含むことができる。特定の実施形態においては、例えば側部パネル３４及び１３４の各々は、シームで接合される第１側部パネル部分及び第２側部パネル部分を含むか、又は折り畳まれる単一の材料部品（図示せず）を含むことができる。
【００５４】
側部パネル３４及び１３４は、必須ではないが、トレーニングパンツ２０の横軸４９にほぼ平行な方向に伸ばすことのできる弾性材料を含むことが望ましい。好適な弾性材料と、トレーニングパンツに弾性側部パネルを組み込む方法の１つは、以下の米国特許、即ちＶａｎ　Ｇｏｍｐｅｌ他に付与された１９９０年７月１０日付の米国特許第４，９４０，４６４号、Ｐｏｈｊｏｌａに付与された１９９３年７月６日付の米国特許第５，２２４，４０５号、Ｐｏｈｊｏｌａに付与された１９９２年４月１４日付の米国特許第５，１０４，１１６号、Ｖｏｇｔ他に付与された１９９１年９月１０日付の米国特許第５，０４６，２７２号に記載されており、これらは全て引用によりここに組み込まれる。具体的な実施形態においては、弾性材料は、ストレッチ・サーマル・ラミネート（ＳＴＬ）材料、ネック結合されたラミネート（ＮＢＬ）材料、可逆的にネック加工されたラミネート材料、又は延伸結合されたラミネート（ＳＢＬ）材料を含む。こうした材料の製造方法は、当業者に周知であり、Ｗｉｓｎｅｓｋｉ他に付与された１９８７年５月５日付の米国特許第４，６６３，２２０号、Ｍｏｒｍａｎに付与された１９９３年７月１３日付の米国特許第５，２２６，９９２号、及びＴａｙｌｏｒ他の１９８７年４月８日付で公開された欧州特許出願第ＥＰ０２１７０３２号に記載されており、これらの全ては引用によりここに組み込まれる。或いは、側部パネル材料は、外側カバー４０又は身体側ライナ４２に適しているとして上記されたもののような他の織られた材料又は不織材料か、機械的に予め引っ張られた複合材か、又は引伸ばせるが非弾性である材料を含むことができる。
【００５５】
図示するトレーニングパンツ２０は、該トレーニングパンツを着用者のウエスト周りに再締結可能に固定するための締結システム８０を含む。図示する締結システム８０は、第１締結部材８２及び８３を含み、これらは嵌合相手である第２締結部材８４及び８５に再締結可能に結合されるようになっている。１つの実施形態においては、第１締結部材８２及び８３のそれぞれの表面の１つは、その表面から突出した複数の係合要素を備える。第１締結部材８２及び８３の係合要素は、第２締結部材８４及び８５の係合要素に反復的に係合され及び外されるようになっている。
【００５６】
１つの具体的な実施形態においては、第１締結部材８２及び８３の各々はフック型のファスナを備え、第２締結部材８４及び８５の各々は相補的なループ型のファスナを備える。別の具体的な実施形態においては、第１締結部材８２及び８３の各々はループ型のファスナを備え、第２締結部材８４及び８５の各々は相補的なフック型のファスナを備える。或いは締結部材は、互いにロックする類似の面ファスナ、又は、接着性ファスナと該接着性ファスナが付着する区域又は材料といった接着式又は粘着式の締結部材などを備えることができる。図示された実施形態は、背ウエスト領域２４が前ウエスト領域２２の上に被さっている状態を示し、これは便利ではあるが、トレーニングパンツ２０は前ウエスト領域が背ウエスト領域の上に被さるように構成することもできる。
【００５７】
ループ型のファスナは通常、ベース即ち下地構造体と、下地構造体の表面の少なくとも１つから上方に延びる複数のループ部材とを有する布又は材料からなる。ループ材料は、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン又はポリエステルなどの適切な材料のいずれからも形成することができ、また縦編み、ステッチ結合、又はニードル・パンチングなどの方法で形成することができる。ループ型の材料はまた、エラストマー性の複合材及び非エラストマー性の複合材を含む、カードされたウェブ又は複合材、スパンボンドされたウェブ又は複合材、又は他の不織ウェブ又は不織複合材といった、フック型の材料に交絡する又は引っ掛かることができる繊維構造のいずれを備えることもできる。好適なループ材料は、米国ノースカロライナ州グリーンズボローのギルフォード・ミルズ・インクからＮｏ．３６５４９の商品名で入手可能である。別の好適なループ材料は、Ｓｔｏｋｅｓ他に付与された１９９９年１月１２日付の米国特許第５，８５８，５１５号に開示されるようなパターン非結合ウェブを含むことができる。
【００５８】
フック型のファスナは通常、ベース即ち下地構造と、下地構造の表面の少なくとも１つから上方に延びる複数のフック部材とを有する布地又は材料を備える。柔軟な布地を含むことが望ましいループ型のファスナとは対照的に、フック材料は弾性的な材料を有利に含み、フック材料が変形して衣服その他の物品に引っ掛かることによるファスナ部材の意図しない解離を最小にする。ここで使用される「弾性的な」という用語は、所定の形状と、嵌合相手の相補的な相互鎖錠材料に係合し、及び脱係合した後に所定の形状に復元するという相互鎖錠材料の特性とを有する相互鎖錠材料を指す。好適なフック材料は、成形又は押出しされたナイロン、ポリプロピレン、又は別の適切な材料とすることができる。締結部材８２−８５に適した片面フック材料は、オランダのアムステルダムのベルクロ・インダストリーズＢ．Ｖ．社又はその関係会社といった商業的な業者から入手可能な、一方向のフック・パターンをもち約０．９ミリメートル（３５ミル）の厚さを有するＶｅｌｃｒｏ　ＨＴＨ−８２９、及び、一方向のフック・パターンをもち約０．５ミリメートル（２０ミル）の厚さを有するＨＴＨ−８５１として特定される材料と、米国ミネソタ州セントポールのミネソタ・マイニング＆マニュファクチャリング社から入手可能なＣＳ−６００と識別される特定の材料を含む。
【００５９】
特に図６を参照すると、第１締結部材８２及び８３は、必須ではないがトレーニングパンツ２０の背ウエスト領域２４の内面２８に配置されることが望ましい。第１締結部材８２及び８３は、背側部パネル１３４の遠位縁６８に沿って、ウエスト端縁７２に当接して又は隣接して配置されることが望ましい。或る実施形態では、例えば第１締結部材８２及び８３は遠位縁６８、ウエスト端縁７２、及び脚部端縁７０から約２センチメートル以内に、より特定的には約１センチメートル以内に設置されることが望ましい。
【００６０】
特に図５を参照すると、第２締結部材８４及び８５は、必須ではないがトレーニングパンツ２０の前ウエスト領域２２の外面３０に配置されることが望ましい。第２締結部材８４及び８５は、第１締結部材８２及び８３を受け入れるような寸法にされ、望ましくは前側部パネル３４の遠位縁６８に沿って配置され、ウエスト端縁７２に当接する。或る実施形態では、例えば第２締結部材８４及び８５は、遠位縁６８、ウエスト端縁７２、及び脚部端縁７０から約２センチメートル以内に、より特定的には約１センチメートル以内に設置されることが望ましい。第１締結部材８２及び８３が、内面２８に配置されたループ型のファスナを備え、第２締結部材８４及び８５が、外面３０に配置されたフック型のファスナを備える場合には、第１締結部材の寸法を第２締結部材の寸法より大きくして、剛性の外向きのフックが覆われることを保証することができる。
【００６１】
締結部材８２−８５は、接着剤結合、超音波結合、又は熱結合といった当業者に公知の手段のいずれかによって側部パネル３４及び１３４に付着させることができる。締結部材は、別個の締結部材を含むこともできるし、一体材料の別々の領域を含むこともできる。例えばトレーニングパンツ２０は、前ウエスト領域２２に配置された一体の第２締結材料を含むことができ、第２締結部材８４及び８５（図３）を定める２つ又はそれ以上の異なる領域において第１締結部材８２及び８３に再締結可能に結合される。特定の実施形態においては、締結部材は、ウエスト領域の一体部分から構成することができる。例えば、エラストマーの前側部パネル又は背側部パネルの一方は、相対するウエスト領域に配置された締結部材と取外し可能に係合される材料から構成できるので、第２締結部材として機能し得る。
【００６２】
締結部材は長方形とすることが望ましいが、正方形、円形、楕円形、曲線形又は他の非長方形の形状とすることもできる。特定の実施形態においては、締結部材８２−８５の各々は、トレーニングパンツ２０の縦軸４８にほぼ平行に位置合わせされた長さ寸法と、トレーニングパンツ２０の横軸４９にほぼ平行に位置合わせされた幅寸法とを定める。約９キログラムから約１５キログラム（２０−３０ポンド）の子供向けには、例えば締結部材の長さ寸法は、約５センチメートルから約１３センチメートルであることが望ましく、例えば約１０センチメートルとされ、幅寸法は約０．５センチメートルから約３センチメートルまでであることが望ましく、例えば約１センチメートルとされる。特定の実施形態に関して、締結部材の長さ対幅の比は、約２又はそれ以上、例えば約２から約２５までとすることができ、特に約５又はそれ以上、例えば約５から約８までとすることができる。成人向けの製品のような他の実施形態に関しては、１つ又はそれ以上の締結部材が、比較的小さい複数の締結部材を備えることが望ましい。その場合、締結部材又は個々の締結部材は、さらに小さい長さ対幅の比をもち、例えば約２又はそれ以下、さらには約１又はそれ以下とされる。
【００６３】
締結部材８２−８５が取外し可能に係合されると、吸収体シャーシ３２の股領域２６の側縁３６が脚開口部５２を形成し、側部パネルのウエスト端縁７２を含む吸収体シャーシのウエスト縁３８及び３９がウエスト開口部５０を形成する。脚開口部５２の構成を改善するために、或る実施形態においては前側部パネル３４が背側部パネル１３４から縦方向に離間されることが望ましい（図５及び図６参照）。例えば、前側部パネル３４は、吸収性物品の全長の約２０パーセント又はそれ以上、特定的には約２０パーセントから約６０パーセントまで、より特定的には約３５パーセントから約５０パーセントまでの距離だけ背側部パネル１３４から離間することができる。
【００６４】
結合されると、締結部材８２−８５は再締結可能なシーム８８（図４）を形成し、該シームは、必須ではないがウエスト開口部５０と脚開口部５２の間の距離の実質的に全体にわたって延びることが望ましい。より具体的には、再締結可能なシーム８８は、ウエスト開口部５０と各脚開口部５２の間の距離の約８０パーセントから１００パーセント、特に約９０パーセントから約９８パーセントを覆うことができ、この距離は縦軸４８に平行に計測される。ウエスト開口部５０と脚開口部５２の間の距離の実質的に全体にわたって延びるようにシーム８８を構成するために、締結部材８２−８５は、側部パネル３４及び１３４のウエスト端縁７０と脚部端縁７２の間の距離の約８０パーセントから１００パーセント、より詳細には約９０パーセントから約９８パーセントを覆うように形成することができる。他の実施形態においては、締結部材は小さめの複数の締結部材を備えることができ、ウエスト開口部５０と脚開口部５２との間の距離より小さい部分、例えば約２０パーセントから約７０パーセントを覆うが、ウエスト開口部と脚開口部の間の距離のより大きな割合にわたるように離間される。
再締結可能なシーム８８を着用者の側部に配置するには、第１締結部材８２及び８３の間の横方向の距離が、第２締結部材８４及び８５の間の横方向の距離と実質的に等しくなることが特に望ましい。ファスナの組の間の横方向の距離は、該ファスナの縦中心線の間の横軸４９に平行に計測され、側部パネル３４及び１３４が伸ばされていない状態で計測される。
【００６５】
次々に流れる部分的に組立てられた個々のトレーニングパンツ１０２を形成するための組立部１００の例示的な実施形態を図１に示す。組立部１００に用いられる特定の装置及び工程は、製造される衣類の特定の形式によって大幅に変えることができる。図１に関連して説明される特定の工程及び装置は、図４に示される形式のトレーニングパンツ２０の製造に特に適合される。
【００６６】
トレーニングパンツの種々の構成材は、例えば接着剤結合、熱結合及び／又は超音波結合といった当業者に公知の手段のいずれによっても結合できる。製造効率を向上し、原材料コストを減らすために、構成材の多くは超音波結合を用いて結合されることが望ましい。当該技術分野において良く知られ理解されるフレーム構造体、取付け構造体、超音波結合装置、接着剤結合装置、搬送コンベヤ、移送ロール、ガイド・ロール、テンション・ロールなどを含む或る種の衣類製造装置は図１及び図２に図示されていない。本工程とともに使用するのに適した吸収体の供給機構、ウェブ繰り出し機、コンベヤ・システム、位置合わせシステム、駆動システム、制御システムなどは、Ｂｒａｎｄｏｎ他に付与された１９９８年６月１６日付の米国特許第５，７６６，３８９号に開示されており、これは引用によりここに組み込まれる。また、図１、図２及び図７には、外側カバーの絵柄６１が図示されていない。
【００６７】
身体側ライナ４２を形成するのに用いられる材料１０４の連続供給は、供給源１０６から与えられる。身体側ライナ材料１０４を所望の速度及び張力で与えるために、供給源１０６は、例えば通常は一対のスピンドル、懸垂式組立体、及びダンサー・ロールを含む標準的な巻出機構のいずれを含んでいてもよい。
身体側ライナ材料１０４が矢印１０８で示される機械方向に進むにつれて、該材料に種々の構成材が配置される及び／又は結合される。特に、取付けステーション１１０において、サージ層が与えられて、身体側ライナ材料１０４に配置される及び／又は結合される。サージ層は、連続的なウェブか又は個々のシートのいずれかから構成される。さらに、予め組み立てられた閉じ込めフラップを身体側ライナ材料１０４に取り付けるために、供給源１０６の下流に閉じ込めフラップ・モジュール１１２を設けることができる。種々の構成材が組立部１００に付加されていくにつれて、連続移動される製品集合体１１３が形成される。製品集合体１１３が下流で切断されて、部分的に組立てられた個々のトレーニングパンツ１０２が形成されることになる。
【００６８】
適切な供給源１１５から複数の吸収組立体１１４を与えることができる。供給源１１５は、吸収組立体１１４を供給することができる通常の機構のいずれであっても良い。一般に、通常の供給源は、フラフ繊維を形成し、必要であればフラフ繊維と超吸収性材料を混合するための囲いを与え、次いでフラフと超吸収性材料を所望の吸収体設計を有する成形ドラム上に堆積するためのハンマーミルを含み得る。個々の吸収組立体１１４が、トレーニングパンツ１つに１つずつというように、連続移動する身体側ライナ材料１０４上に断続的に配置される。吸収組立体１１４の位置は、サージ材料が使用されるならば、サージ材料の位置に重ねることができる。吸収組立体１１４は、接着剤又は他の適切な手法を用いて１つ又はそれ以上の構成材に取り付けることができる。或いは、吸収複合材を、ロールか又は懸垂式のベールなどの圧縮されたパッケージから加工工程に送ることができる。
【００６９】
側部パネル３４及び１３４を形成するのに用いられる連続的な材料ウェブ１１６が、適切な供給源１１７から与えられる。供給源１１７は、１つ又はそれ以上の標準的な巻出機構を含むことができる。側部パネル材料１１６は、個々のストリップ１１８に裁断され、取り付け装置１２０を用いて身体側ライナ材料１０４の上に部分的に配置することができる。機械横方向においては、個々のストリップ１１８は、身体側ライナ材料１０４から横方向外側に延び（図１及び図７参照）、該ストリップが身体側ライナ材料及び／又は閉じ込めフラップ材料に取り付けられるように、約２センチメートル又はそれ以上といった量だけ身体側ライナ材料に重なることが望ましい。機械方向１０８においては、ストリップ１１８の位置は吸収組立体１１４に対して位置決めされ、これにより側部パネル材料１１６のストリップ１１８の各々を備える製品集合体１１３を吸収組立体の間で切断して、連続した衣類１０２の前側部パネル３４及び背側部パネル１３４の両方を形成することができる。
【００７０】
好適な取り付け装置１２０の１つは、いずれもＰｏｈｊｏｌａに付与された１９９２年４月１４日付の米国特許第５，１０４，１１６号及び１９９３年７月６日付の米国特許第５，２２４，４０５号に開示されており、これらは引用によりここに組み込まれる。取り付け装置１２０は、裁断組立体１２２と回転移送ロール１２４とを含むことができる。裁断組立体１２２は、回転ナイフ・ロール１２６と回転真空アンビル・ロール１２８を使用して、連続した側部パネル材料１１６から個々のストリップ１１８を裁断する。ナイフ・ロール１２６の刃により裁断されたストリップ１１８は、真空によりアンビル・ロール１２８上に維持され、移送ロール１２４に移送される。
【００７１】
回転移送ロール１２４は、複数の回転真空パック１３０を含むことができる。真空パック１３０は、裁断組立体１２２から材料１１６のストリップ１１８を受け取り、回転して、連続移動する身体側ライナ材料１０４に該ストリップを移送する。ストリップ１１８が身体側ライナ材料１０４に対して所望のように位置決めされると、パック１３０内の真空を解消することによって、パックからストリップが取り外される。パック１３０は、裁断組立体１２２に向かって回転し続けて、他のストリップを受け取ることができる。
【００７２】
或いは、Ｖａｎ　Ｇｏｍｐｅｌ他により開示されるように、側部パネルを形成するのに用いられる材料１１６を連続した形で与え、加圧された流体ジェット又は回転ダイ・カッターを用いて該材料を切断し、脚開口部５２を形成することができる。さらに別の方法として、トレーニングパンツ２０の側部パネル３４及び１３４は、身体側ライナ４２及び／又は外側カバー４０の一部として形成することができる。
【００７３】
外側カバー４０を形成するのに用いられる材料１４０の連続供給は、供給ロール１４２又は他の適切な源から与えられる。外側カバー材料１４０は、ラミネ−タ・ロール１４４の上に移送され、身体側ライナ材料１０４と一緒にされる。これにより吸収組立体１１４が、連続した材料１０４と１４０の間に挟み込まれる。側部パネル材料１１６のストリップ１１８の内側部分も、身体側ライナ材料１０４と外側カバー材料１４０との間に配置される。側部パネル材料１１６を取付けるための別の構成が、Ｖａｎ　Ｇｏｍｐｅｌ他により開示されている。身体側ライナ材料１０４と外側カバー材料１４０を一体化する前に、取付けステーション１４６において脚弾性体５８又はウエスト弾性体５４及び５６といった種々の構成材を外側カバー材料１４０に取り付けることができる。或いは、脚弾性体又はウエスト弾性体は、最初から身体側ライナ材料１０４又は別の材料に取り付けることができる。
【００７４】
ラミネータ・ロール１４４の下流に超音波結合器のような結合装置１４８を使用して、身体側ライナ材料１０４と側部パネル材料１１６と外側カバー材料１４０とを結合することができる。例えば、これらの材料を回転式超音波ホーンとアンビル・ロールとの間に移送することができる。好適な回転式超音波ホーンは、Ｅｈｌｅｒｔに付与された米国特許第５，１１０，４０３号に記載されており、これは引用によりここに組み込まれる。そうした回転式超音波ホーンは通常、約５センチメートルから約２０センチメートルまでの直径と、約２センチメートルから約１５センチメートルまでの幅を有する。或いは、超音波ホーンは、同じく当業者に公知の固定式超音波ホーンとすることもできる。他の好適な超音波ホーン及び超音波結合器は、米国コネティカット州ダンベリーのブランソン・ソニック・パワー・カンパニーから市販されている。結合装置１４８は、また別の形として、周知の熱結合器又は接着剤結合器であってもよい。
【００７５】
連続移動する製品集合体１１３は、次にファスナ取付けステーション１５０に進み、そこで締結部材８２−８５が側部パネル材料１１６のストリップ１１８に結合される。複合材上の締結部材の位置は、組立部１００の構成の一部の関数である。図示された組立部１００は、製品集合体１１３の上向き面がトレーニングパンツ２０の外面３０となり、下向き面が内面２８となるように構成される。更に、図示された組立部１００は、先行する衣類の前ウエスト領域２２が後続する衣類の背ウエスト領域２４に結合された、部分的に組立てられたトレーニングパンツ１０２を形成するように構成される。或いはこの工程は、異なる配向のいかなる組み合わせをも用いることができる。例えば、製品集合体の上向き面は、完成された衣類の内面２８を成していてもよい。或いは又はそれに加えて、先行する衣類の背ウエスト領域２４を後続する衣類の前ウエスト領域２２に結合してもよいし、衣類を前と前／後ろと後ろの関係に配列してもよい。更に別の方法として、組立部１００は、組立工程の一部又は組立工程の全部に亘って、各衣類の縦軸４８が機械方向１０８に直交する機械横方向の工程として構成することもできる。
【００７６】
この実施形態における締結部材８２−８５の位置は、図７に最も良く示されており、ファスナ取付けステーション１５０のすぐ後に矢印１０８の方向に移動する製品集合体１１３の一部が示される。側部パネル材料１１６の個々のストリップ１１８の各々は、前縁１５２、後縁１５４、遠位縁１５６、及び内縁１５８を定める。破線１５９は、個別のトレーニングパンツ２０を形成するために後で製品集合体１１３が切断される位置を示す。連続移動する製品集合体１１３の図示された配向に基づいて、ストリップ１１８の下側に第１締結部材８２及び８３が取り付けられ、ストリップの上部に第２締結部材８４及び８５が結合される。更に、第１締結部材８２及び８３は後縁１５４の比較的近傍に配置され、第２締結部材８４及び８５は前縁１５２の比較的近傍に配置される。第１締結部材８２及び８３は、第２締結部材８４及び８５から機械方向に離間されるので、切断線１５９がその間を通り得る。
【００７７】
再び図１を参照すると、第２締結部材８４及び８５を形成するのに用いられる第２ファスナ材料１６０の連続ウェブは、供給ロール１６２又は他の適切な源から与えることができる。第２ファスナ材料１６０は、裁断組立体１６４又は他の適切な装置により、個々の第２ファスナ８４及び８５に裁断することができる。図示される裁断組立体１６４は、回転ナイフ・ロール１６６と、回転真空アンビル・ロール１６７と、回転バッキング・ロール１６８とを含む。連続した第２ファスナ材料１６０は、ナイフ・ロール１６６の刃により切断し、真空によりアンビル・ロール１６７上に維持し、側部パネル材料１１６のストリップ１１８の上面に配置することができる。
【００７８】
同様に、第１締結部材８２及び８３を形成するのに用いられる第１ファスナ材料１７０の連続ウェブは、供給ロール１７２又は他の適切な源から与えることができる。第１ファスナ材料１７０は、裁断組立体１７４又は他の適切な装置により、個々の第１ファスナ８２及び８３に裁断することができる。図示される裁断組立体１７４は、回転ナイフ・ロール１７６と、回転真空アンビル・ロール１７７と、回転バッキング・ロール１７８を含む。連続した第１ファスナ材料１７０は、ナイフ・ロール１７６の刃により切断し、真空によりアンビル・ロール１７７に維持し、側部パネル材料１１６のストリップ１１８の下側に配置することができる。
【００７９】
締結部材８２−８５を取り付けるために、他の構成を使用することもできる。例えば、側部パネル材料１１６を身体側ライナ材料１０４及び／又は外側カバー材料１４０に一体化させる前に、締結部材を側部パネル材料に付与すること、別個の側部パネルが用いられるかどうかに関係なく、身体側ライナ材料１０４及び／又は外側カバー材料１４０に締結部材を取り付けること、身体側ライナ及び／又は外側カバーのような他の構成材の一部を、１つ又はそれ以上の締結部材として形成すること、別個の側部パネル又は一体化された側部パネル自体を、１つ又はそれ以上の締結部材として形成すること、予め係合された複合材８２、８４、及び８３、８５として締結部材を取付けることなどである。
【００８０】
締結部材が側部パネル材料１１６のストリップ１１８に配置された後に、超音波結合器などの結合装置１８０を使って締結部材をストリップに結合することができる。例えば、ストリップ１１８は回転式超音波ホーンとアンビル・ロールとの間に移送され、これらの装置は工程の各側の締結部材８２、８４及び８３、８５の機械横方向の位置に配置される。機械式結合材料に適合する個々の円形結合からなる特定の超音波結合パターンは、Ｄｉｌｎｉｋ他に付与された１９９７年８月２６日付の米国特許第５，６６０，６６６号に開示されており、これは引用によりここに組み込まれる。さらに、非接着剤結合装置により締結部材を取付けるための効果的な構成が、Ｊ．Ｄ．Ｃｏｅｎｅｎ他により２００１年５月１５日に出願された発明の名称「締結部材を備える衣類の製造方法」の番号不明の米国特許出願に記載されており、これは引用によりここに組み込まれる。確実な取付けのためには、締結部材は接着剤結合と熱結合の両方を用いて取付けることが望ましい。好適な取付け接着剤は、米国ウィスコンシン州ウォーワトサのＦｉｎｄｌｅｙ　Ａｄｈｅｓｉｖｅ，　Ｉｎｃ．といった商業的な業者から入手可能である。
【００８１】
特定の実施形態においては、結合装置１８０は、締結部材の持続した不均一な結合を側部パネル材料１１６に与えることができる。単位面積当たりの結合数又は単位面積当たりの結合強度といった結合度合を、ある目標域において非目標域より大きくすることができる。目標域の結合の増強は、特にウエスト開口部５０及び脚開口部５２の近辺において、側部パネル材料１１６からの締結部材の剥離を減少させるのに有益である。したがって、結合装置１８０は、側部パネル材料１１６が機械方向１０８の特定の位置に達した時に、締結部材８２−８５と側部パネル材料１１６との間に相対的により多い結合又はより強い結合を生じるようにすることができる。特定の実施形態の１つにおいて、目標域は、ウエスト縁３８及び３９の付近の締結部材８２−８５の部分に対応する。比較的高い度合いの結合を与えるために、締結部材の１つ（図７の８４など）の上に配置される間に始まり、後で製品集合体１１３が裁断される領域（図７の切断線１５９参照）が通る間維持され、別の締結部材（８２など）に配置された後で終わるように、結合装置１８０を位置決めすることができる。或いは結合装置１８０は、目標域における締結部材８２−８５の係合要素を破壊して、目標域において締結部材がそれほど積極的でなく互いに取付けられるようにすることもできる。
【００８２】
側部パネル材料１１６のストリップ１１８を必要に応じてトリミングし、例えば背ウエスト領域２４において角度のついた及び／又は湾曲した脚部端縁７０を形成することができる（図５及び図６）。この目的のために、組立部１００は、打抜きロール１８２及びバッキング・ロール１８４を含むことができる。図示された実施形態においては、背ウエスト領域２４において角度のついた及び／又は湾曲した脚部端縁７０を形成するために、後縁１５４から各ストリップ１１８の一部が切り取られる（図７）。
【００８３】
ここまでの方法及び装置は、矢印１０８で示される方向に移動する、互いに結合され、部分的に組立てられたトレーニングパンツの連続ウェブを与える。この連続移動する製品集合体１１３は、カッター１８６を通過し、該カッターがウェブを選択的に切断して個々の部分的に組立てられたトレーニングパンツ１０２にする。こうしたカッター１８６は、当業者には一般に良く知られており、例えば裁断ロール１８７とアンビル・ロール１８８との組み合わせ（図２）を含むことができ、それらの間を通してウェブが移動する。アンビル・ロール１８８は硬化鋼の回転ロールを含むことができ、裁断ロール１８７は別の回転ロールにクランプ留めされた１つ又はそれ以上の可撓性の硬化鋼の刃を含むことができる。裁断ロール１８７の刃とアンビル・ロール１８８との間の喰切り力によって切断が生じる。裁断ロール１８７は、裁断位置間の所望の距離に応じて１つ又はそれ以上の刃をもつことができる。カッター１８６は更に、裁断された後の個々の裁断片の間にスペースを与えるように構成される。そうしたスペースは、ウェブがカッターに送られる速度より高い速度でカッターから切断片を移送することにより与えられる。
【００８４】
次いで、分離されたトレーニングパンツ１０２を、折畳みステーション２００において何らかの適切な折畳み機構２０２を用いて折畳むことができる（図２）。トレーニングパンツ１０２は、トレーニングパンツをほぼ二等分する折畳み線のところで折畳まれる。それにより各トレーニングパンツ１０２のウエスト領域２２及び２４が、トレーニングパンツの縦軸４８に対して横方向外側に延びる側部パネル３４及び１３４に面するように位置決めされる。折畳み線は、トレーニングパンツの股領域２６を通る横方向に延びる。分離されたトレーニングパンツ１０２の各々は、トレーニングパンツの前ウエスト縁３８と背ウエスト縁３９が互いに合わさるように、折畳み線のところで一貫して折畳まれることが望ましい。
【００８５】
ブレード式折畳み器、直線式折畳み器、ブック式折畳み器、タッカー・ブレードなどといった様々な折畳み機構２０２を使用することができる。所与の用途のために選択される特定の形式は、製造される衣類の形式と、衣類をパンツ形に固定するのに用いられる締結機構の形式に依存することになる。再締結可能な締結部材８２−８５を組み込んだ衣類への使用に適合されたブレード折畳み機構２０２の実施形態の１つが、図２、図８及び図９に示されている。図示された折畳み機構２０２は、折畳みの間に側部パネル３４及び１３４を制御して、折畳み作業中に再締結可能な締結部材８２−８５が互いに係合する又は別の材料に係合することがないようにする。折畳みの間に側部パネルと締結部材を分離された状態に維持するための他の構成は、Ｊ．Ｄ．Ｃｏｅｎｅｎ他により２００１年５月１５日に出願された発明の名称「パンツの折畳み及び製造」の番号不明の米国特許出願に開示されており、これは引用によりここに組み込まれる。
【００８６】
図示されたブレード式折畳み機構２０２は、折畳み線に沿ってトレーニングパンツ１０２に接触するように構成された複数の回転折畳みブレード又はタッカー・ブレードを含む。折畳みブレードの回転により、トレーニングパンツ１０２が２つの回転折畳みコンベヤ２０６と２０８の間のニップ２０４に押込まれ、それによりトレーニングパンツが折畳み線のところで折畳まれる。折畳みコンベヤ２０６及び２０８は、折畳まれたトレーニングパンツ１０２を機械方向１０８に移動させるための搬送システムの一部を成す。折畳まれたトレーニングパンツ１０２は、その股領域２６がウエスト領域２２及び２４に先行する状態で機械方向１０８に移送されるように説明される。或いは、この工程及び装置は、ウエスト領域が股領域に先行するように修正することもできる（図示せず）。
【００８７】
図２、図８及び図９を参照すると、一連の折り畳まれていない分離されたトレーニングパンツ１０２は、カッター１８６の真空アンビル・ロール１８８から上側折畳みコンベヤ２０６に運ばれることになる。トレーニングパンツ１０２が、真空によって上側折畳みコンベヤ２０６に保持され、折畳みコンベヤ２０６及び２０８の間に形成されたニップ２０４に向けて運ばれる。ニップ２０４に向けて運ばれている間に、必要に応じて、流体安定装置を含む種々の手段によって側部パネル３４及び１３４をのばす又は真っ直ぐにすることができる。例えばエアナイフ２１５（図８）、エアバー、エアノズルなどを上側折畳みコンベヤの近傍に取付けて、側部パネルに向けて導かれる流体の流れを与え、側部パネルを安定化する及び／又は真っ直ぐにすることができる。エアナイフ２１５は、上側折畳みコンベヤ・ベルト２１２から横方向外側に位置決めされた滑りプレート２１６に向けて側部パネル３４及び１３４を吹き付けることができる。或いは又はそれに加えて、上側折畳みコンベヤ２０６は、高圧流体源に作動的に接続された流体マニホルドからなる流体安定装置を組み入れて、側部パネルを流体により振動させることができる。流体安定装置は、トレーニングパンツ１０２が上側折畳みコンベヤ２０６に沿って移動する際に、側部パネル３４及び１３４が折畳まれるのを防ぐことが望ましい。側部パネルが折畳まれた製品、又は縦中心線に対してずれている製品を検出するために、この位置で感知装置を使用することもできる。
【００８８】
上側折畳みコンベヤ２０６の速度調整された真空ノーズ・ロール２１８と下側折畳みコンベヤ２０８の速度調整された真空ノーズ・ロール２１９との間に、製品折畳みニップ２０４が形成される（図２及び図８）。パンツ１０２の前縁が上側ノーズ・ロール２１８に導入される際に、該ノーズ・ロールの内部に圧縮空気を導入して、ノーズ・ロールの真空吸引を無効にすることができる。これにより、パンツの前縁は、ニップ２０４に吸い込まれることなくノーズ・ロール２１８を通過することができる。勿論別の方法として、真空源をノーズ・ロール２１８から一時的に切断することもできる。ノーズ・ロール２１８及び２１９の真空作動を反復的に起動及び停止するのに適した制御システムのいずれを用いることもできる。特定の実施形態においては、真空をノーズ・ロール２１８及び２１９に循環させるために回転弁が使用される。
【００８９】
製品制御ドラム２２０が、トレーニングパンツ１０２の前側半分を、湾曲した移送プレート２２２に案内する（図２及び図８）。製品制御ドラム２２０は、矢印２２５の方向に回転する複数の真空パック２２４を含むことができる。図示された製品制御ドラム２２０は、１回転毎に４つのトレーニングパンツ１０２を案内する４つの真空パック２２４を含む。製品制御ドラム２２０の回転は、真空パック２２４がトレーニングパンツ１０２の前側半分をつかんで、その前縁を湾曲した移送プレート２２２に移送するように速度調整される。前側半分の吸収体シャーシ３２及び／又は側部パネル１３４が、真空パック２２４に載って運ばれて、下側折畳みコンベヤ２０８のノーズ・ロール２１９を通過する。この位置で、この下側ノーズ・ロール２１９の内部に圧縮空気が導入されて、真空吸い込みが無効になり、前縁全体と側部パネル１３４が湾曲した移送プレート２２２に移動されることになる。勿論別の方法として、真空源をノーズ・ロール２１９から一時的に切断することもできる。
【００９０】
図９を参照すると、折畳み機構２０２は、トレーニングパンツ１０２の垂直経路を通過するように軌道を描いて移動する、相対する一対のタッカー・ブレード２４０を含むことができる。タッカー・ブレード２４０は、パンツ１０２の股領域２６に接触して、該股領域を折畳みニップ２０４に挿入することができる。その際に、パンツ１０２の前側半分が、湾曲した移送プレート２２２上で方向転換し、ニップ２０４に引き込まれる。真空パック２２４はこの位置で真空吸い込みを停止し、前側半分を解放する。これによりパンツ１０２の後側半分が、上側ノーズ・ロール２１８の周りに引っ張られる。これによりトレーニングパンツ１０２の両半分の移動が、ほぼ垂直平面内の移動から、折畳みコンベヤ２０６及び２０８の間のほぼ水平面内の移動に変化されることになる。
【００９１】
図示された折畳み機構２０２は、前側部パネル３４と背側部パネル１３４との間の分離を維持することができる。パンツ１０２が折畳みニップ２０４に入る際に、上側ノーズ・ロール２１８への圧縮空気が遮断され、それにより後側半分の側部パネル３４が真空によって上側ノーズ・ロールに引き寄せられる。このようにして後側の側部パネル３４が上側ノーズ・ロール２１８に引き寄せられ、該ロールの回転に従って側部パネル分離プレート２３０の上に送られる（図８及び図１０）。同様に、パンツ１０２の前側半分が折畳みニップ２０４に引き込まれる際に、下側ノーズ・ロール２１９への圧縮空気が遮断され、それにより前側半分の側部パネル１３４が真空によって該下側ノーズ・ロールに引き寄せられる。このようにして前側の側部パネル１３４が下側ノーズ・ロール２１９に引き寄せられ、該ロールの回転に従って側部パネル分離プレート２３０の下に送られる。
【００９２】
図１０は、ノーズ・ロール２１８及び２１９の下流位置において、上側折畳みコンベヤ２０６と下側折畳みコンベヤ２０８との間に位置する、部分的に組立てられたトレーニングパンツ１０２の一部を示す。この位置におけるトレーニングパンツ１０２は、半分に折畳まれ、コンベヤ２０６及び２０８によって機械方向１０８に運ばれている。したがって、図示された折畳み機構２０２は、折畳みの間に、前側部パネル３４を背側部パネル１３４から離間された状態に維持することができる。
【００９３】
図１０にさらに詳細に示される折畳みコンベヤ２０６及び２０８の各々は、フレーム構造体２１０と、該フレーム構造体に関連した複数の回転式滑車２１１と、滑車によって運ばれる連続ベルト２１２を含むことができる。駆動システムとコンベヤ・シャフト（図示せず）を使用して、１つ又はそれ以上の滑車を回転駆動することができる。折畳みコンベヤ２０６及び２０８は、この技術分野では周知の真空コンベヤを含むことがあり、含む場合には、連続ベルトは流体透過性材料から形成される。折畳みコンベヤは、トレーニングパンツ１０２の縦中心線がコンベヤの縦中心線上を移動する状態でトレーニングパンツを移送することが望ましい。図示のように、前側部パネル３４及び背側部パネル１３４は、フレーム構造体２１０から横方向外側に突出し、機械横方向に伸び出ることができる。
【００９４】
折畳みコンベヤ２０６及び２０８上を移動する間に、必要に応じて、流体安定装置（図１０には図示せず）を含む種々の手段によって側部パネル３４及び１３４をのばす又は真っ直ぐにすることができる。好適な流体安定装置は、エアナイフ、エアバー、エアノズル、真空装置などを含み、側部パネルに向けて導かれる流体の流れを与えることができる。流体安定装置は、折畳みコンベヤ２０６及び２０８の一方又は両方に組み込んでもよいし、またコンベヤの近傍に位置決めされた別個の装置から構成しても良い。
【００９５】
部分的に組立てられたトレーニングパンツ１０２の前ウエスト領域２２及び前側部パネル３４が、図示された折畳み機構２０２によって背ウエスト領域２４及び背側部パネル１３４の上に配置される。第１締結部材８３が背側部パネル１３４の内面２８上に配置され、第２締結部材８５が前側部パネル３４の外面３０上に配置される。分離プレート２３０は、機械方向１０８に延び、前側部パネル３４と背側部パネル１３４との分離を維持することができる。分離プレート２３０は、ステンレス鋼、テフロン、アルミニウム、超高分子量ポリエチレン（ＵＨＭＷ−ＰＥ）、例えば米国デラウェア州ウィルミントンのＥ．Ｉ．デュポン・ド・ヌムール・アンド・カンパニーからＤＥＬＲＩＮの商標名で入手可能なホモポリマーといったポリオキシメチレン（アセタール）などの低摩擦材料又は低摩擦コーティングを含むことができる。特定の実施形態においては、分離プレート２３０は、テフロン、ＵＨＭＷ−ＰＥ、ＤＥＬＲＩＮなどの薄層を、鋼又はアルミニウムなどで形成されたプレートに接着したものから構成することができる。分離プレート２３０は、適切な支持部材２３２（図１０）を用いて、折畳みコンベヤ２０６又は２０８、或いは他の適切なフレーム構造体（図示せず）に取付けることができる。
【００９６】
部分的に組立てられ折畳まれた個々のトレーニングパンツ１０２の連続的な流れが、折畳みステーション２００からシーム形成部２５０に入り、その実施形態は図３に示されている。シーム形成部２５０は、取付けられていない側部パネル３４及び１３４を制御し、側部パネルを重なる向きに案内してラップ・シームを形成し、側部パネルを互いに結合するための工程及び装置を包含することができる。通常この工程及び装置は、空気流装置を用いて前側部パネル３４又は背側部パネル１３４をおよそ９０度曲げることができる（図１４参照）。側部パネルの一方の対がこの方法で配向された後に、側部パネルの他方の対が、パネル折り畳み機構によって側部パネルの第１の対から横方向外側に配置されるように折り畳まれる（図１８参照）。次いで、側部パネルの第２の対が側部パネルの第１の対に接触されることになる。図４に示す実施形態においては、側部パネルは、機械式の嵌合締結部材８２−８５を用いて互いに再締結可能に結合されるが、他の再締結可能な或いは恒久的な結合構成も使用可能である。このように、シーム形成部２５０は、部分的に組立てられ折畳まれたトレーニングパンツ１０２を、各々がウエスト開口部５０及び一対の脚開口部５２を有する予め締結されたトレーニングパンツ２０（図４）に変換する。図示されたシーム形成部２５０は、勿論、下側の側部パネルが最初に上向きに折り畳まれてラップ・シーム（図示せず）の内側の側部パネルを形成するように、逆さまにされても良い。シーム形成部２５０から側部パネルのタック加工や包装などの作業のための種々の仕上げ部２５４を通してトレーニングパンツ２０を処理することができる。
【００９７】
部分的に組立てられたトレーニングパンツ１０２は、コンベヤ又は他の適切な手段などの搬送システムによって、シーム形成部２５０を通して機械方向１０８に運ばれる。図示された実施形態においては、トレーニングパンツ１０２は、上側折畳みコンベヤ２０６及び下側折畳みコンベヤ２０８（図２及び図８−１０）から上側位置合わせコンベヤ２５６及び下側位置合わせコンベヤ２５８（図３及び図１１−１９）に送られる。位置合わせコンベヤ２５６及び２５８は、内側パネル位置決めステーション２６０（図３及び図１１）及び外側パネル位置決めステーション２６２（図３及び図１５）を通してトレーニングパンツ１０２を搬送することができる。真空コンベヤ又は非真空コンベヤなどの好適なコンベヤ機構は、種々の商業的な業者から入手可能である。或いは、搬送システムは、折畳まれた製品を運ぶ手段のいずれをも含むことができる。
【００９８】
側部パネルのラップ・シームの形成については、図１１から図１９を参照してより詳細に説明される。図１１は、シーム形成部２５０における内側パネル位置決めステーション２６０を別個に示すものであり、該ステーション２６０において、内側パネル位置決め機構２６１がトレーニングパンツ１０２の各側部の側部パネル３４又は１３４の一方を位置決めして、ラップシームの内側の方の側部パネルが形成される。図１２−図１４は、内側パネル位置決めステーション２６０内を連続的に進む一連の位置におけるトレーニングパンツ１０２の断面図を示す。図１５は、シーム形成部２５０における外側パネル位置決めステーション２６２を別個に示すものであり、該ステーション２６２において、外側パネル位置決め機構２６３がトレーニングパンツ１０２の各側部の側部パネル３４又は１３４の他方を位置決めして、ラップシームの外側の方の側部パネルが形成される。図示された実施形態においては、第２締結部材８４及び８５を支持する前側部パネル３４がラップシームの内側の方の側部パネルを成し、第１締結部材８２及び８３を支持する背側部パネル１３４がラップシームの外側の方の側部パネルを成す。図１６−図１９は、外側パネル位置決めステーション２６２内を連続的に進む一連の位置におけるトレーニングパンツ１０２の断面図を示す。この説明はトレーニングパンツ１０２の片側にラップ・シームを形成し、側部パネル３４及び１３４を互いに結合することに焦点が合わせられるが、ラップ・シームは、トレーニングパンツの反対側にも同様に形成できることを理解されたい。再締結可能なシーム８８は、パンツ１０２の右側及び左側に、同時に又は順次に形成することができる。
【００９９】
図１２には、図１０に示される位置の下流において、上側の位置合わせコンベヤ２５６と下側の位置合わせコンベヤ２５８との間に位置するトレーニングパンツ１０２が示されている。図示される位置合わせコンベヤ２５６及び２５８の各々は、フレーム構造体２７０と、該フレーム構造体に関連した複数の回転式滑車２７１と、滑車によって運ばれる連続ベルト２７２を含むことができる。駆動システムとコンベヤ・シャフト（図示せず）を使用して、１つ又はそれ以上の滑車を回転駆動することができる。位置合わせコンベヤ２５６及び２５８は、真空コンベヤ又は他の適切な移送装置を含むことができる。
【０１００】
図１２に示す位置において、前側部パネル３４が上側の滑りプレート２７５の上に又は付近に配置され、背側部パネル１３４が下側の滑りプレート２７７の上に又は付近に配置される。滑りプレートは、側部パネル３４及び１３４を支持し、この後の折り畳み作業のために側部パネルの間の良好な分離を成立させる。上側の滑りプレートは、側部パネルの分離を維持することができる。前側部パネル３４は、分離プレート２３０のランプ部２７９か又は他の適切な手段によって、上側の滑りプレート２７５の上に移行されることになる。上側の滑りプレート２７５と分離プレート２３０は、互いにしっかりと結合されるか又は一体に成形される。上側の滑りプレート２７５は、ブラケットなどの支持部材２３２によって上側の位置合わせコンベヤ２５６か又は他の適当な部材にしっかりと取り付けられる。下側の滑りプレート２７７は、適切な手段のいずれかによって下側の位置合わせコンベヤ２５８か又は他の適当な部材にしっかりと取り付けられる。滑りプレートは、分離プレート２３０と同じ材料で形成することができる。
【０１０１】
図１２に示すように、前側部パネル３４はまた、内側支持部材２８０によっても部分的に支持されることになる。内側支持部材２８０は、上側の滑りプレート２７５の一体部分から構成されても良いし、機械式ファスナ、溶接、接着剤などによって上側の滑りプレートに配置された又は結合された別個の部材から構成されても良い。後でより詳細に記載するように、内側支持部材２８０は、前側部パネル３４を位置決めするのに用いられるエアナイフのキャップを備えることができる。
【０１０２】
側部パネル３４及び１３４の一方又は両方を、必要に応じて、流体安定装置を含む種々の手段によって平らにする又は真っ直ぐにすることができる。図１２に示すように、例えばエアナイフ２８４、エア・バー、エアノズルなどを前側部パネル３４の上方に取り付けて、ほぼ矢印２８５の方向に流体の流れを与え、前側部パネルを安定させる及び／又は真っ直ぐにすることができる。背側部パネル１３４を安定させる及び／又は真っ直ぐにするために、内側支持部材２８０に流体安定化装置（図示せず）を取り付けることもできる。別の実施形態においては、側部パネルを流体により振動させるために、高圧流体源に作動的に接続された流体マニホルドからなる流体安定化装置を折り畳みコンベヤ２０６及び２０８、及び／又は、位置合わせコンベヤ２５６及び２５８に組み込むことができる。側部パネル３４及び１３４を平らにする及び真っ直ぐにするのに適した機構は、Ｖｏｇｔ他に付与された１９９１年９月１０日付の米国特許第５，０４６，２７２号に開示されており、該特許は引用によりここに組み込まれる。「空気」及び「流体」という用語は、ここでは交換可能に用いられ、例えば周囲温度における空気などのガス状物質のいずれをも指す。特定の用途が許す限り、「流体」という用語はまた、いかなる液体媒体をも含む。
【０１０３】
図１３は、図１２に示す位置の下流位置における上側位置合わせコンベヤ２５６と下側位置合わせコンベヤ２５８との間のトレーニングパンツ１０２を示す。図１３において、背側部パネル１３４は、下側の滑りプレート２７７から下側のエアナイフ２９０まで移送されている。下側のエアナイフ２９０はさらに、この後の作業に備えて、背側部パネル１３４の位置を制御し、及び案内することができる。図１３に示す位置において、前側部パネル３４は、上側の滑りプレート２７５及び内側支持部材２８０の上に又は付近にそのまま維持することができる。
【０１０４】
下側のエアナイフ２９０は、エア・プレナム２９１と、適当なファスナ（図示せず）によってプレナムに取り付けられたキャップ２９２を備えることができる。プレナム２９１とキャップ２９２が僅かに離間されて、それらの間に薄いノズル２９４が形成される。プレナム２９１は、内部チャンバ２９５と、内部チャンバをノズル２９４に作動的に接続するための通路（図示せず）を定める。エアナイフ２９０はまた、内部チャンバ２９５を加圧空気源（図示せず）に接続するためのポート（図示せず）を備える。ポートは、エアナイフの一端に配置されていても良いし、エアナイフの長さに沿った１つ又はそれ以上の他の位置に配置されていても良い。エアナイフ２９０の長さ寸法は、ノズル２９４が長さ寸法のほぼ全体に亘って延びている状態で、機械方向１０８にほぼ平行に配向される。エアナイフ２９０は、約０．１メートルから約１メートル、例えば約０．６メートルから約０．７メートルといった、どんな所望の長さ寸法をもっていてもよい。
【０１０５】
図１３に見られるように、ノズル２９４は、背側部パネル１３４に向けて、プレナム２９１とキャップ２９２との間の界面に形成された平面に平行に空気を放出する。この用途においては、エアナイフが作動した瞬間に、ノズル流れ方向と呼ばれる向きに配向された空気がノズル２９４から放出される。ノズル流れ方向は、図１３のほぼ左上向きである。
下側のエアナイフ２９０はさらに、ノズル２９４に隣接し、かつノズル２９４を超えて延びる面２９６を備え、この面はここではコアンダ面と呼ばれる。コアンダ面２９６は、通常の作動条件下においてノズル２９４からの空気が伝わる面である。図示された実施形態において、コアンダ面２９６は、キャップ２９２を超えて延びるプレナム２９１の外面の一部によって形成される。この特定の用途においては、コアンダ面２９６は、ノズル流れ方向に対して湾曲される。具体的には、図示されたコアンダ面２９６の断面は、ノズル２９４においてノズル流れ方向にほぼ平行であり、ノズルとキャップ２９２から離れるに従い徐々に湾曲して、９０度の湾曲部２９８を形成する。ノズル２９４からさらに離れると、９０度の湾曲部２９８は、ほぼ平坦な部分３００につながる。本発明の目的においては、コアンダ面２９６は端縁３０１をもち、ノズル２９４からの空気がこの端縁から分散し、速度が損失される。図示された実施形態においては、端縁３０１は、エアナイフ２９０の外面の９０度の縁である。
【０１０６】
コアンダ面２９６の断面は、ノズル２９４から端縁３０１まで曲線を描いている。コアンダ面２９６は、０から約１８０度まで、特定的には０から約９０度まで、より特定的には約９０度又はそれ以上の曲率をもち得る。コアンダ面２９６の曲率はまた、結果として得られる空気のシートがノズル流れ方向から曲がる角度を表す。コアンダ面２９６は、ここで特定的に示されたもの以外にも、ほぼ平坦な部分によって隔てられた複数の小さめに湾曲した部分、より大きい又はより小さい曲率半径の部分、ノズルと最初に曲がる部分との間のほぼ平坦な部分、完全に湾曲した面などのような種々の形状が使用されてもよい。さらに、ここに記載されるエアナイフは、一体の又は別個のプレナム、キャップ、及び／又はコアンダ面を採用することができる。
【０１０７】
作動中に、圧縮空気が内部チャンバ２９５に供給されて、ノズル２９４から噴流の形態で放出される。ノズルの形状によって、噴流がさらに周囲の空気を巻込む空気のシートを形成する。時にウォール・アタッチメント原理とも呼ばれるコアンダ効果に基づくコアンダ面２９６の存在によって、空気シートの２つの側面を横切る圧力差が生じ、これにより該シートが湾曲したコアンダ面に付着され、コアンダ面に沿うことになる。背側部パネル１３４が下側の滑りプレート２７７の下流端を通過すると、コアンダ面２９６上の空気シートの層流によって、背側部パネルが下側のエアナイフ２９０に向けて引き寄せられる。ノズル２９４は、必須ではないが、下側の滑りプレート２７７の下流端を越えてすぐのところに配置されることが望ましい。ノズル２９４を通る空気流は、側部パネル１３４の所望の位置が達成されるように調整することができる。図示された実施形態においては、空気流が、ほぼ平坦な部分３００に充分平行に側部パネル１３４を引き寄せる必要性はない。
【０１０８】
エアナイフ２９０は、ステンレス鋼、アルミニウム、又は他の適切な材料で形成することができる。空気供給源の典型的な作動範囲は、ノズルの長さ２５ｍｍ当たり約３７から約１１６標準リットル毎分（ＳＬＰＭ）（１．３−４．１標準立方フィート毎分）の空気消費量で約１．４バールから約６．９バール（２０−１００ポンド毎平方インチ）である。例えば、空気供給源の圧力は、約５７ＳＬＰＭ（２ＳＣＦＭ）で２．８バール（４０ｐｓｉ）とすることができる。ノズル２９４の孔は、所望の空気速度が得られるようにシムで調整することができる。１つの特定の実施形態においては、ノズル２９４の開口は約０．０５ｍｍ（０．００２インチ）である。連続したノズル開口の代わりに、ノズルは、密接して配置された多数の個々の孔などの異なる形状を備えることができる。好適なエアナイフは、共に米国オハイオ州シンシナティに所在のＩＴＷ　ＶｏｒｔｅｃやＥＸＡＩＲ　Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎなどの様々な商業的な業者から入手される。
【０１０９】
図１４は、図１３に示す位置の下流位置における上側位置合わせコンベヤ２５６と下側位置合わせコンベヤ２５８との間のトレーニングパンツ１０２を示す。背側部パネル１３４を、下側エアナイフ２９０によって既に定められた位置に維持することができる。側部パネルが充分に分離された状態で、前側部パネル３４を内向きに折り畳み、ラップシームの内側の方のパネルを形成することができる。図１４に示すように、前側部パネル３４は、上側滑りプレート２７５から上側エアナイフ３１０の作動的な近傍に移送される。
【０１１０】
上側エアナイフ３１０は、下側エアナイフ２９０と同じ材料で構成することができ、下側エアナイフ２９０と全体として同じ手法で作動させることができる。上側エアナイフ３１０は、位置合わせコンベヤ２５６及び２５８の両方の側部に取り付けられ、したがって縦方向に固定された位置において機械中心線の両方の側部に取り付けられることになる。上側のエアナイフ３１０は、必須ではないが、ノズル流れ方向が機械方向にほぼ垂直になるように、機械中心線にほぼ平行に位置合わせすることができる。上側エアナイフ３１０の拡大断面図が示される図２０をさらに参照すると、上側エアナイフ３１０は、空気プレナム３１１と、適当なファスナ３７０によってプレナムに取り付けられたキャップ３１２を備えることができる。プレナム３１１とキャップ３１２は、それらの間に薄いノズル３１４を形成することができる。プレナム３１１は、内部チャンバ３１５と、内部チャンバをノズル３１４に作動的に接続する通路３７２とを定める。ポート（図示せず）は、内部チャンバ３１５を加圧空気源（図示せず）に接続することができる。上側エアナイフ３１０の長さ寸法は、機械方向１０８に向けられるが、上側エアナイフのノズル流れ方向がほぼ水平となるように下側エアナイフ２９０の角度位置に対して回転される。上側エアナイフ３１０のノズル流れ方向は、図１４及び図２０の左側に向けられる。上側エアナイフ３１０は、支持部材２３２に片持梁形に取り付けられ、締結部材８２−８５が係合された後に、側部パネル３４及び１３４が上側エアナイフの下流端を通過できるようにされる。
【０１１１】
上側のエアナイフ３１０は、ノズル３１４に隣接し、かつノズル３１４を越えて延びるコアンダ面３１６を備える。図示された実施形態において、コアンダ面３１６は、キャップ３１２を超えて延びるプレナム３１１の外面の一部によって形成される。コアンダ面３１６はノズル流れ方向に対して湾曲される。具体的には、図示されたコアンダ面３１６の断面は、ノズル３１４においてノズル流れ方向にほぼ平行であり、ノズルとキャップ３１２から離れるに従い徐々に湾曲して湾曲部３１８を形成する。したがって、コアンダ面３１６は、エアナイフの外面の９０度の縁とされる端縁３２２につながるほぼ平坦な部分３１９を含むことができ、ノズルからの空気はこの端縁から分散される。湾曲部３１８は、０から約２７０度まで、特定的には０から約９０度まで、より特定的には９０度の角度をもつことができる。ほぼ平坦な部分３１９は、湾曲部よりも小さく湾曲することができ、平坦であることが望ましい。
【０１１２】
コアンダ面３１６の断面は、ノズル３１４から端縁３２２まで０度より大きい湾曲をなし、例えば０度より大きい角度から約２７０度まで、特定的には約２０度又はそれ以上、より特定的には約３０度又はそれ以上、さらに特定的には約４５度又はそれ以上、さらに特定的には約６０度又はそれ以上、さらに特定的には約８０度又はそれ以上、さらに特定的には約９０度から約２７０度といった約９０度又はそれ以上、もっと特定的には約１３５度から約２２５度といった約１３５度又はそれ以上をなし、特定の実施形態においては約１８０度の角度をなす。コアンダ面３１６の曲率はまた、結果として得られる空気のシートがノズル流れ方向から曲がる角度を表す。コアンダ面３１６には種々の形状を使用することができる。特定の実施形態において、上側エアナイフ３１０のキャップ３１２は、ノズル３１４を越えて上流に延び、内側支持部材２８０を形成する（図１２及び図１３）。
【０１１３】
作動中に、圧縮空気が内部チャンバ３１５に供給されて、ノズル３１４から放出される。結果として生じた空気噴流が、周囲の空気を巻込む空気のシートを形成し、コアンダ効果によってコアンダ面３１６に付着されることになる。前側部パネル３４が上側の滑りプレート２７５の下流端を通過すると、コアンダ面３１６上の空気シートの層流によって、前側部パネルが上側のエアナイフ３１０に向けて引き寄せられる。前側部パネル３４がエアナイフ３１０の近傍に位置することを保証するために、補助的な空気ノズルを使用することもできる。十分な空気をノズル３１４に供給し、結果として得られる空気シートが湾曲部３１８とほぼ平坦な領域３１９に亘ってコアンダ面の湾曲に沿うようにすることができる。空気シートは端縁３２２から分散され始める。このようにして、上側エアナイフ３１０からの空気シートが約９０度の角度で通過する。ノズル３１４は、必須ではないが、上側の滑りプレート２７５の下流端を越えてすぐのところに配置されることが望ましい。上側のエアナイフ３１０は、下側のエアナイフ２９０と同じ又は異なる空気流量で作動可能である。
【０１１４】
図１４に最も良く示されるように、上側のエアナイフ３１０の寸法及び位置は、第２締結部材８５が上側エアナイフのほぼ平坦な部分３１９の中央に例えば垂直配向に配置されるように選択することができる。このほぼ平坦な部分３１９は、この後に締結部材８２−８５を係合させるための平坦面を与えることができる。したがって、この工程におけるこの位置で、折り畳まれたトレーニングパンツ１０２を、前側部パネル３４が上側エアナイフ３１０の周りの平坦な安定した位置まで下向きに湾曲された状態で、機械方向１０８に下流に移送することができる。上側エアナイフ３１０により放出された空気流によって、前側部パネルが、エアナイフの表面３１６上に与えられた空気のクッションに支持されることになる。側部パネルが機械方向に移送される際に、空気のクッションが側部パネルの引きずりや斜行を最小にすることが望ましい。また、この位置において、背側部パネル１３４を、吸収体シャーシ３２より僅かに下の水平位置で機械中心線から外側に平らに配置させることができる。
【０１１５】
「垂直」及び「水平」という用語、並びにこれらの変形の使用は通常の意味をもつが、本発明では、垂直面は、必要に応じて「ほぼ垂直に」配置され、真の垂直位置と該位置に対し約４５度の位置との間に配向されることが考慮される。「ほぼ水平に」配置される、の同様の解釈は、真の水平位置と該位置に対し約４５度の位置との間の配向を意味する。「上側」及び「下側」という用語は、理解を容易にするために与えられるものであり、説明される要素の空間的な配置は、反対にしたり、別の様式に配置し得ることが認識されるべきである。
【０１１６】
図１６−図１９は、図１４に示す位置の一連の下流位置における上側位置合わせコンベヤ２５６と下側位置合わせコンベヤ２５８の間にあるトレーニングパンツ１０２を示す。図１６−図１９に示された位置は、外側パネル位置決めステーション２６２（図１５）内のものであり、外側パネル位置決め機構２６３が背側部パネル１３４を前側部パネル３４に重なる向きに案内する。外側パネル位置決め機構２６３は、背側部パネル１３４を所望の重なる向きに移動させるために、これらに限定する意味ではないが、折り畳みボード、折り畳みスキー、パドル、フィンガー、真空装置、空気ブラスト、及び、タッカー、四棒リンク機構、スライド・クランク機構など並びにこれらの組み合わせといった往復運動する機械式装置を含む好適な装置のいずれも備え得る。図示された実施形態においては、背側部パネル１３４が機械方向１０８に移送される際に、パネル折り畳みヘッド３４０を備えるパネル折り畳み機構が、位置合わせコンベヤ２５６及び２５８の間に形成された平面に出入りするように往復して、背側部パネル１３４の移動経路を横切り、背側部パネルを前側部パネル３４に重なる向きに移動させることができる。図示された実施形態においては、図１６の位置を始めとして、パネル折り畳みヘッド３４０が垂直に移動して背側部パネル１３４に接触する。パネル折り畳みヘッド３４０は、上向きに移動し続けて背側部パネル１３４をさらに上向きに押し上げることができる。
【０１１７】
特定の実施形態においては、外側パネル位置決めステーション２６２は、背側部パネル１３４の位置決めの間、前側部パネル３４の成された形及び位置を保護するために、分離パネル３３０（図３及び図１５−図１９）を含むことができる。或いは又はそれに加えて、分離パネル３３０に折り畳み縁３３２（図１６）を設けて、背側部パネル１３４の位置決めを容易にすることができる。図示された分離パネル３３０は、本体部３３４と、細長いフィンガー部３３６を備える。本体部３３４とフィンガー部３３６は、フィンガー部が下流に片持梁形に突出する状態で、分離パネル３３０の上流端の付近で接続される（図１５）。本体部３３４と片持梁形にされたフィンガー部３３６との間にスロット３３８が形成される。
【０１１８】
分離パネルの本体部３３４は、上側位置合わせコンベヤ２５６又は他の適当なフレーム構造体に取り付けることができる。分離パネル３３０は、上側エアナイフ３１０のほぼ平坦な面３１９の位置にほぼ対応する横方向位置において、上側位置合わせコンベヤ２５６から外向きに離間される。図１７−図１９を参照すると、フィンガー部３３６は、背側部パネル１３４がフィンガー部の上に折り畳まれる時に、第１締結部材８２及び８３を第２締結部材８４及び８５に重なる及び／又は係合するように位置決めすることができる。スロット３３８の寸法は、該スロットによって形成された領域内で締結部材８２−８５を係合させるための空間を与えるように選択することができる。
【０１１９】
下側のエアナイフ・ノズル２９４からの空気が、図１６に示される位置の辺りで始まるパネル折り畳みヘッド３４０を妨害する又はそらすことのないように、下側のエアナイフ２９０を位置決めする又は制御することができる。下側のエアナイフ２９０のプレナム２９１は、パネル折り畳みヘッド３４０の移動を妨害しないように、必要であれば面取りすることができる。前側部パネル３４は、図１６−図１９に示す一連の工程の間、上側エアナイフ３１０によって既に達成された位置に維持される。
【０１２０】
図１８に示すように背側部パネル１３４が前側部パネル３４に重なると、ファスナ係合機構３４２によって、第１締結部材８３と第２締結部材８５が互いに係合される。図１９に示されるように、ファスナ係合機構３４２は、背側部パネル１３４の第１締結部材８３に流体を吹き付けて（矢印参照）前側部パネル３４の第２締結部材８５に接触させる１つ又はそれ以上のエアノズル３４３を備えることができる。或いは、パネル折り畳みヘッド３４０は、ファスナ係合機構３４２として機能することができる。例えば、パネル折り畳みヘッド３４０は、パネル折り畳みヘッドの移動によって第１締結部材８３が第２締結部材８５に接触するように位置決めすることができる。１つの実施形態において、パネル折り畳みヘッド３４０は締結部材を最初に接触させることができ、エアノズル３４３は締結部材をよりしっかりと取り付けることができる。或いは、ファスナ係合機構３４２は、エアナイフ又はエアバー、ローラ、真空ホイール、マグネット、漏斗又はディスク折り畳み装置、折り畳みボード、シャフトのブレード、空気シリンダなどを備えることができる。側部パネル３４及び１３４は、締結部材８２−８５が係合された後に、上側エアナイフ３１０の下流端と分離パネルのフィンガー部３３６を通過することができる。
【０１２１】
パネル折り畳みヘッド３４０はカバー３４４を備えることができ、該カバー内にファスナ係合機構３４２が取り付けられる。カバー３４４は、背側部パネル１３４の機械方向の長さと同じか又は僅かに大きい、特に遠位縁６８に隣接して機械方向１０８に測定された長さを持つことが望ましい。ファスナ係合機構３４２は、マニホルド・ブロック３４６と、内部チャンバ３４８と、複数のエアノズル３４３と、内部チャンバを加圧空気源に接続するためのポート（図示せず）と、内部チャンバとエアノズルを作動的に接続するマニホルド・ブロック内の通路（図示せず）とを備えることができる。カバー３４４に、エアノズル３４３のための１つ又はそれ以上の孔３５０を形成することができる。１つの特定の実施形態において、ファスナ係合機構３４２は、カバー３４４のスロット３５０を通して空気を放出する５つのエアノズル３４３を備える。この構成は、第１締結部材８３全体を階段状に移動して第２締結部材に接触させることが望ましい。カバー３４４は、ステンレス鋼などのどんな適切な材料で形成されていても良い。
【０１２２】
パネル折り畳みヘッド３４０は、適切な支持構造体３５４のいずれにも取り付けることもできる。支持構造体３５４は、１つ又はそれ以上のブラケットなどの固定的な連結部か、又はパネル折り畳みヘッドを移動して種々の部材に接触させるためのピストンとシリンダの組み合わせや滑動可能なブラケットなどの可動の連結部を備えることができる。図１５及び図２１を参照すると、パネル折り畳みヘッド３４０は、背側部パネル１３４が前側部パネル３４に重なるようにパネル折り畳みヘッドを動かすことができる何らかの適切な駆動機構３５６に直接に又は間接的に接続される。駆動機構３５６は、例えば、一対の垂直に積み上げられた回転ディスク３５８及び３５９、ディスクの各々に一点３６２及び３６３で回転式に取り付けられた連結ロッド３６０、回転駆動シャフト３６４及び３６５、及び駆動シャフトとディスクを回転させるためのモータ（図示せず）とを含む説明されたような四棒リンクシステムを備えることができる。
【０１２３】
駆動機構３５６のタイミング及び回転は、各トレーニングパンツ１０２毎にパネル折り畳みヘッド３４０が完全に１サイクルとなるように制御されることが望ましい。これは、背側部パネル１３４とカバー３４４との間の反復可能な接触点を与える。背側部パネル１３４が外向きに伸長された状態でトレーニングパンツ１０２が機械方向１０８に移動する際に、カバー３４４の上面が背側部パネルの下側に均一に接触される。パネル折り畳みヘッド３４０の軌道運動によって、背側部パネルが持ち上がるだけでなく、背側部パネルが機械方向１０８に運ばれることになる。カバー３４４を、例えばアルミニウム−マンガン混合物等で被覆して、背側部パネルが前側部パネル３４に重なる位置に運ばれる間に、背側部パネル１３４に対して積極的なグリップ面を与えることができる。駆動機構３５６は、パネル折り畳みヘッドが最大垂直位置（図１８及び図１９）に到達する際に、水平な機械方向速度がトレーニングパンツ１０２の機械方向速度に近似されるような構成にされる。パネルを折り畳むための他の配置は、Ｌ．Ｃ．Ｈｉｅｔｐａｓ他の２００１年５月１５日付の番号不明の米国特許出願である発明の名称「衣類にシームを形成するための軌道運動装置」に開示され、これは引用によりここに組み入れられる。別の駆動機構３５６は、ステッッピング・モータ、ラインシャフトドライブなどを含むことができる。
【０１２４】
上側エアナイフ４１０の別の形状が、図２２及び図２３に示される。内側パネル位置決めステーション内での図２２及び図２３の位置は、前の図１４及び図１７に対応する。図示された上側エアナイフ４１０は、内部チャンバ３１５が形成されたプレナム３１１と、プレナムに取り付けられ、該プレナムとの間にノズル３１４を形成するキャップ３１２と、ノズルに隣接し、該ノズルを越えて延びるコアンダ面３１６とを備える。コアンダ面３１６は、ノズル流れ方向に対して湾曲される。具体的には、図示されたコアンダ面３１６の断面は、ノズル３１４においてノズル流れ方向にほぼ平行であり、ノズルとキャップ３１２から離れるに従い徐々に湾曲して湾曲部３１８を形成する。したがって、コアンダ面３１６は、第１のほぼ平坦な部分３１９と、それに続く第２湾曲部３２０と、それに続く第２のほぼ平坦な部分３２１とを含む。コアンダ面３１６は、エアナイフの外面の９０度の縁とされる端縁３２２を有し、ノズルからの空気はこの端縁から分散される。個々の湾曲部３１８及び３２０は、０から約１８０度まで、特定的には０から約９０度まで、より特定的には９０度の角度をもつことができる。ほぼ平坦な部分３１９及び３２１は、湾曲部のいずれよりも小さく湾曲することができ、平坦面であることが望ましい。
【０１２５】
コアンダ面３１６の断面は、ノズル３１４から端縁３２２まで０度より大きい湾曲をなし、例えば０度より大きい角度から約２７０度まで、特定的には約２０度又はそれ以上、より特定的には約３０度又はそれ以上、さらに特定的には約４５度又はそれ以上、さらに特定的には約６０度又はそれ以上、さらに特定的には約８０度又はそれ以上、さらに特定的には約９０度から約２７０度といった約９０度又はそれ以上、もっと特定的には約１３５度から約２２５度といった約１３５度又はそれ以上をなし、特定の実施形態においては約１８０度の角度をなす。コアンダ面３１６には種々の形状を使用することができる。
【０１２６】
この特定の実施形態において、キャップ３１２は、第１フランジ３２４、第２フランジ３２６、及び第１フランジと第２フランジを接続する介在部材３２５を含むＣ字形の断面をもつように構成される。第１フランジ３２４は、プレナム３１１の付近に配置され、プレナムとの間にノズル３１４を形成することができる。第２フランジ３２６は、プレナム３１１から離間されるが、プレナムの近くに位置決めされる。例えば、第２フランジ３２６は、プレナム３１１の外面から約３．２ｍｍといった約１ｍｍから約１０ｍｍまで離間することができる。第２フランジ３２６は、コアンダ面３１６の第２のほぼ平坦な部分３２１の反対側に位置決めされて、それらの間に空気の排気路３２８を形成することが望ましい。介在部材３２５は、第１フランジ３２４と第２フランジ３２６を相互に連結し、排気路３２８と流体連通する開放された複数の孔３２９が形成される。これらの孔３２９は、上側のエアナイフ４１０から空気を排出させるような種々の形状及び寸法とすることができる。１つの実施形態において、孔３２９は、各々が機械方向に約５ｃｍの長さをもつ複数のスロットを定める。フランジ３２４及び３２６、並びに使用されるならば介在部材３２５は、一体に成形することもできるし、別個の構造体が互いに結合されたものとすることもできる。
【０１２７】
作動中に、圧縮空気が内部チャンバ３１５に供給されて、ノズル３１４から放出される。結果として生じた空気噴流が、周囲の空気を巻込む空気のシートを形成し、コアンダ効果によってコアンダ面３１６に付着されることになる。コアンダ面３１６上の空気シートの層流によって、前側部パネルが上側のエアナイフ４１０に向けて引き寄せられる。前側部パネル３４がエアナイフ４１０の近傍に位置することを保証するために、補助的な空気ノズルを使用することもできる。十分な空気をノズル３１４に供給し、結果として得られる空気シートが湾曲部３１８、第１のほぼ平坦な領域３１９、及び第２湾曲部３２０を通してコアンダ面の湾曲に沿うようにすることができる。空気シートは、排気路３２８に入り、孔３２９を通してトレーニングパンツ１０２の複合構造体３３に向けて導かれる際に分散される。このようにして、上側エアナイフ４１０からの空気シートが約１８０度の角度で通過し、背側部パネル１３４の位置には影響を及ぼさない。ノズル３１４は、必須ではないが、上側の滑りプレート２７５の下流端を越えてすぐのところに配置されることが望ましい。上側のエアナイフ４１０は、下側のエアナイフ２９０と同じ又は異なる空気流量で作動可能である。
【０１２８】
図２３を参照すると、上側エアナイフ４１０の第２フランジ３２６は、折り畳み縁３４１を形成することができる。パネル折り畳みヘッド３４０が垂直に移動して背側部パネル１３４に接触するに伴い、背側部パネルが折り畳み縁３４１に接触して、パネルの折り畳みを容易にすることができる。
【０１２９】
説明のために与えられた上記の実施形態の詳細は、本発明の特許請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが理解されるであろう。本発明の例示的な実施形態のうちのごく少数が上記で詳細に説明されたが、本発明の新規な教示及び利点から大幅に逸脱することなく、この例示的な実施形態に多くの修正が可能であることを当業者は容易に理解するであろう。例えば、１つの実施形態に関して記載された特徴は、本発明の他の実施形態のいずれにも組み込まれることが可能である。従ってそうした修正の全てが、以下の請求項及びその均等物に定義される本発明の特許請求の範囲に含まれることが意図される。更に、多くの実施形態は、実施形態の幾つかの利点、特に好ましい実施形態の利点の全てを達成するとは限らないと考えられ、特定の利点の欠如は、必ずしもそうした実施形態が本発明の範囲外にあることを含意すると解釈されない。
【図面の簡単な説明】
【図１】
トレーニングパンツなどの衣類を形成する組立部の例示的な実施形態の概略図である。
【図２】
図１に示す組立部に後続する、トレーニングパンツなどの衣類を製造する折畳み部の例示的な実施形態の概略的な側面図である。
【図３】
図２に示す折畳み部に後続する、本発明に係る衣類を形成する方法及び装置の一実施形態の概略的な側面図である。
【図４】
トレーニングパンツの一方の側部が係合され、該トレーニングパンツの他方の側部が外された状態の締結システムを示す、図１から図３までに示す工程及び装置により形成されるトレーニングパンツの側面図である。
【図５】
着用者と反対側になるトレーニングパンツの表面を示す、締結されていない伸ばされ平らに置かれた状態の図４に示すトレーニングパンツの平面図である。
【図６】
トレーニングパンツの着用時に着用者側になるトレーニングパンツの表面を示し、下にある特徴を示すため部分的に切り取られた、図５と同様の平面図である。
【図７】
図１に示す組立部内の或る位置における連続的に移動する集合体の一部を示す図である。
【図８】
図２に示す折畳み部の拡大側面図である。
【図９】
図２に示す折畳み部の一部の上面図である。
【図１０】
図２、図８及び図９に示す折畳み部内の或る位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１１】
図３に示すシーム形成部の内側パネル位置決めステーションの拡大断面図である。
【図１２】
図１１に示すシーム形成部の内側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１３】
図１１に示すシーム形成部の内側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１４】
図１１に示すシーム形成部の内側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１５】
図３に示すシーム形成部の外側パネル位置決めステーションの拡大断面図である。
【図１６】
図１５に示す外側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１７】
図１５に示す外側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１８】
図１５に示す外側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図１９】
図１５に示す外側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図２０】
図１４に示すエアナイフの拡大断面図である。
【図２１】
図３及び図１５に部分的に示す軌道運動装置の側面図である。
【図２２】
別の内側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。
【図２３】
別の内側パネル位置決めステーション内の一連の位置におけるトレーニングパンツの一部の拡大断面図である。

Claims (42)

1. パネルを構成する材料を機械方向に搬送し、
   ノズルと湾曲したコアンダ面とを備えるエアナイフの作動的な近傍に前記パネルを搬送し、
   前記ノズルから空気を放出して、前記材料が機械方向に搬送される際に前記パネルが前記湾曲したコアンダ面上に折り畳まれるようにする、
   ことを特徴とする材料を折り畳む方法。
2. 前記パネルが再締結可能な締結部材を備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 前記パネルが約４５度またはそれ以上の角度をもって前記湾曲したコアンダ面上に折り畳まれることを特徴とする請求項１に記載の方法。
4. 前記パネルが約９０度またはそれ以上の角度をもって前記湾曲したコアンダ面上に折り畳まれることを特徴とする請求項３に記載の方法。
5. 前記ノズルから機械方向にほぼ垂直な方向に空気が放出されることを特徴とする請求項１に記載の方法。
6. 前記湾曲したコアンダ面が、ほぼ平坦な部分と、前記ノズルと前記ほぼ平坦な部分との間の湾曲した部分とを備えることを特徴とする請求項１に記載の方法。
7. 前記パネルが、前記湾曲した部分と前記ほぼ平坦な部分との両方に引き寄せられ、かつこの両方に重ねられることを特徴とする請求項６に記載の方法。
8. 前記パネルが機械方向に不連続であることを特徴とする請求項１に記載の方法。
9. 相対する第１側部パネルを備える第１ウエスト領域と、相対する第２側部パネルを備える第２ウエスト領域とを有する、個々の部分的に組み立てられ折り畳まれたパンツの流れを機械方向に搬送し、
   各々がノズルと湾曲したコアンダ面とを備えるエアナイフの作動的な近傍に前記第１側部パネルを搬送し、
   前記ノズルから空気を放出して、前記第１側部パネルが前記湾曲したコアンダ面上に折り畳まれるようにし、
   前記第２側部パネルを前記第１側部パネルに対し横方向外側になる位置に折り畳み、
   前記第１及び第２側部パネルの各々を互いに結合する
   ことを特徴とする予め締結されたパンツを形成する方法。
10. 前記第１及び第２側部パネルの各々が互いに再締結可能に結合されることを特徴とする請求項９に記載の方法。
11. 前記エアナイフが片持梁形に取り付けられ、前記結合された側部パネルが前記エアナイフの下流端を越えて搬送されることを特徴とする請求項９に記載の方法。
12. 前記パネルが約４５度またはそれ以上の角度をもって前記湾曲したコアンダ面上に折り畳まれることを特徴とする請求項９に記載の方法。
13. 前記パネルが約９０度またはそれ以上の角度をもって前記湾曲したコアンダ面上に折り畳まれることを特徴とする請求項１２に記載の方法。
14. 前記ノズルから機械方向にほぼ垂直な方向に空気が放出されることを特徴とする請求項９に記載の方法。
15. 側部パネルの第２の対を折り畳む前に、前記第１側部パネルが前記第２側部パネルから分離された状態に維持されることを特徴とする請求項９に記載の方法。
16. 第１締結部材を備えた相対する第１側部パネルを有する第１ウエスト領域と、前記第１締結部材と再締結可能に係合することができる第２締結部材を備えた相対する第２側部パネルを有する第２ウエスト領域とを備える個々の部分的に組み立てられ折り畳まれたパンツの流れを機械方向に搬送し、
    各々がノズルとコアンダ面とを備え、前記コアンダ面がほぼ平坦な部分及び前記ノズルと前記ほぼ平坦な部分との間に位置する湾曲部分を備えたエアナイフの作動的な近傍に前記第１側部パネルを搬送し、
    前記ノズルから空気を放出して、前記第１締結部材が前記ほぼ平坦な部分に位置する状態で前記第１側部パネルが前記湾曲したコアンダ面の上に折り畳まれるようにし、
    前記第２締結部材が前記第１締結部材に対し横方向外側に位置する状態で前記第２側部パネルを前記第１側部パネルと重なる向きに移動し、
    前記第１及び第２締結部材を再締結可能に係合させる、
    ことを特徴とする予め締結されたパンツを形成する方法。
17. 前記エアナイフが片持梁形に取り付けられ、前記再締結可能に係合された側部パネルが前記エアナイフの下流端を越えて搬送されることを特徴とする請求項１６に記載の方法。
18. 前記第２側部パネルの移動が、前記第２側部パネルの移動経路を横切るようにパネル折り畳みヘッドを往復運動させることを含むことを特徴とする請求項１６に記載の方法。
19. 各々がノズルとコアンダ面を備える他のエアナイフの作動的な近傍に前記第２側部パネルを搬送し、前記他のエアナイフのノズルから空気を放出することをさらに含むことを特徴とする請求項１６に記載の方法。
20. 内部チャンバと、前記内部チャンバに作動的に接続されノズル流れ方向を定めるノズルと、前記ノズルに隣接し前記ノズルを越えて延びるコアンダ面とを定めるプレナムを備え、
    前記コアンダ面は、前記ノズル流れ方向に対して横方向に湾曲され、前記ノズルから端縁まで約９０度又はそれ以上の湾曲をなし、第１及び第２の湾曲した部分と第１及び第２のほぼ平坦な部分とを備え、前記第１の湾曲した部分が前記ノズルと前記第１のほぼ平坦な部分との間に配置され、前記第２の湾曲した部分が前記第１及び第２のほぼ平坦な部分の間に配置されており、
    前記第２のほぼ平坦な部分の反対側において前記コアンダ面の近傍に配置され、該コアンダ面との間に排気路を形成するフランジが設けられた、
    排気エアナイフ。
21. 前記湾曲が約９０度から約２７０度であることを特徴とする請求項２０に記載の排気エアナイフ。
22. 前記湾曲が約１３５度から約２２５度であることを特徴とする請求項２１に記載の排気エアナイフ。
23. 前記第１及び第２湾曲部分の各々が、約９０度又はそれ以上の角度をなすことを特徴とする請求項２０に記載の排気エアナイフ。
24. 前記プレナムに取り付けられ、それらの間にノズルを形成する別個のキャップをさらに備えることを特徴とする請求項２０に記載の排気エアナイフ。
25. 内部チャンバが形成されたプレナムと、
    前記プレナムに取り付けられ、第１フランジ、第２フランジ、及び前記第１及フランジと前記第２フランジを接続する介在部材とを含むキャップと、
    を備え、
    前記第１フランジが前記プレナムの近傍に配置され、前記プレナムとの間に前記内部チャンバと流体連通し、流れ方向を定めるノズルを形成し、前記第２フランジが前記プレナムから離間され、前記プレナムとの間に排気路を形成し、前記介在部材が前記排気路と流体連通する少なくとも１つの開口を備えており、
    前記ノズルに隣接し、前記ノズルを越えて延び、前記ノズル流れ方向に対して横方向に湾曲され、前記ノズルから端縁まで約９０度又はそれ以上の湾曲をなすコアンダ面が設けられた、
    排気エアナイフ。
26. 前記コアンダ面が、第１及び第２湾曲部分と、前記第１及び第２湾曲部分の間に位置するほぼ平坦な部分とを備えることを特徴とする請求項２５に記載の排気エアナイフ。
27. 前記第１及び第２湾曲部分の各々が約９０度の角度をなすことを特徴とする請求項２６に記載の排気エアナイフ。
28. 前記コアンダ面が第２のほぼ平坦な部分を備え、前記第２フランジが前記第２のほぼ平坦な部分の反対側に配置されることを特徴とする請求項２６に記載の排気エアナイフ。
29. 前記第２フランジが、約１ｍｍから約１０ｍｍだけ前記プレナムから離間されることを特徴とする請求項２５に記載の排気エアナイフ。
30. 前記コアンダ面が前記ノズルから前記端縁まで約９０度から約２７０度までの湾曲をなすことを特徴とする請求項２５に記載の排気エアナイフ。
31. 前記コアンダ面が前記ノズルから前記端縁まで約１３５度から約２２５度までの湾曲をなすことを特徴とする請求項３０に記載の排気エアナイフ。
32. 一対の衣類側部パネルを折り畳む装置であって、
    機械方向と機械中心線を定める搬送システムと、
    機械方向の固定された位置において機械中心線の両側に配置され、各々がノズルと湾曲したコアンダ面を備え、ノズル流れ方向が機械方向にほぼ垂直になるように機械中心線にほぼ平行に位置合わせされた一対のエアナイフと、
    を備える装置。
33. 前記湾曲したコアンダ面の各々が、ほぼ平坦な部分と、前記ノズルと前記ほぼ平坦な部分との間の湾曲した部分とを備えることを特徴とする請求項３２に記載の装置。
34. 前記湾曲した部分の各々が、約９０度又はそれ以上の角度をなすことを特徴とする請求項３３に記載の装置。
35. 前記コアンダ面の各々が、前記ノズルから端縁まで約９０度から約２７０度までの湾曲をなすことを特徴とする請求項３２に記載の装置。
36. 前記コアンダ面の各々が、前記ノズルから端縁まで約１３５度から約２２５度までの湾曲をなすことを特徴とする請求項３５に記載の装置。
37. 衣類側部パネルの対を重なる向きに位置決めする装置であって、
    機械方向を定める搬送システムと、
    各々がノズルと湾曲したコアンダ面を有するエアナイフを備え、側部パネルの第１の対を機械方向にほぼ平行な軸線の周りに折り畳むようになった内側パネル位置決め機構と、
    側部パネルの第２の対を前記側部パネルの第１の対から横方向外側に位置決めするようになった外側パネル位置決め機構と、
    を備える装置。
38. 前記ノズルが、機械方向にほぼ垂直なノズル流れ方向を定めることを特徴とする請求項３７に記載の装置。
39. 前記エアナイフが前記搬送システムに対して片持梁形に固定して取り付けられることを特徴とする請求項３７に記載の装置。
40. 前記エアナイフの近傍に取り付けられ、細長いフィンガー部を有する分離パネルをさらに備えることを特徴とする請求項３７に記載の装置。
41. 前記フィンガー部が、片持梁の向きに下流に突出することを特徴とする請求項４０に記載の装置。
42. 前記フィンガー部が折り畳み縁を形成することを特徴とする請求項４０に記載の装置。