JP2004503611A - α−オレフィンポリマーナノサイズ複合材料の製造のために有用なインターカレートされた粘土材料及びそこで使用されるインターカラント化合物 - Google Patents
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Abstract
【化1】
(式中、R1はH又は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルであり、nは2〜17であり、R2はX、COOR3、CN、NR2及びNR2・HXからなる群から選択されるラジカルであり、R3はR、NR2、NR2・HX又は一価の金属カチオンであり、R基はH又は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルであって、同一であっても、異なっていてもよく、XはF、Cl、Br又はIである。)さらに、式(I)の化合物の少なくとも一つによってインターカレートされた粘土材料及びα−オレフィンポリマー材料と、このオレフィンポリマー材料のマトリックス中に分散された、式(I)のインターカラント化合物の少なくとも一つによりインターカレートされた粘土材料を含むナノサイズ複合材料が開示される。
Description
発明の分野
本発明は、極性基と結合した飽和したイソプレンオリゴマーを含むインターカラント(intercalant)化合物に関し、これらの化合物は粘土のインターカレーション及び剥脱作用に有用であり、その粒子は水膨潤性(water swellable)である。さらに、本発明は、粘土の剥脱した粒子を含むα−オレフィンポリマーナノサイズ複合材料に関する。
【0002】
発明の背景
粘土はケイ酸塩鉱物であり、その粒子は2μm未満の相当球状直径を有する。長年、粘土はポリマー組成物において使用されて、組成物の、又は組成物に強靭性、加熱たわみ温度、酸素障壁及び光学的性質を高め、又は与える。このような使用はナノサイズ複合材料の発達をもたらした。これらは、通常の固体、ポリマー材料及びポリマー材料のマトリックスに高く分散され、縮小された粘土粒子を含む組成物である。これらの粒子は小板の形態であり、その厚さはナノメーター領域で測定される。このような粉末度の粘土粒子は、フィロシリケートと呼ばれる層状シリケートのクラスに属する結晶性粘土を含む水膨潤性粘土から得られる。フィロシリケートとしては、粘土のスメクタイト(例えばナトリウム及びカリウムモンモリロナイト)、マイカ及びバーミキュライトグループが挙げられる。これらの鉱物の粒子は、層状又は積層結晶性シリケートの小板によって形成される。この層状物は、電気化学的引力によって強く結合される。これらの鉱物が水にさらされる場合、層間の粒子内に拡散し、層を引き離す原因となり(粒子の拡張又は膨潤でもわかるように)、その結果層状物は強く結合しない。これらの鉱物が乾燥状態に置かれたとき、層間の水は逃げ出して蒸発し、粒子は縮む。
【0003】
粘土粒子を得るための一つの方法は、この水膨潤効果に基づく。この方法において、有機電解質の水溶液又は分散液、及びフィロシリケートのような水膨潤性粘土が加えられる。溶液又は分散液は、層間のフィロシリケート粒子内に入り込み、層を分離させる。水は粒子から蒸発させられる。しかし、有機電解質の電解質部分のために、それはシリケート小板の層間に残り、大半の有機部分のために、層は間隙を介して残る。得られた膨潤した粒子は、インターカレートされた(intercalated)ものとして記載され、有機電解質はインターカラント化合物(intercalant compound)と呼ばれる。このような条件において、実質的に小さいせん断力は小板層を互いに引き離すのに必要である。十分なせん断力はインターカレートされた粒子に加えられて、層を結合する力に打ち勝ち、それらを薄い層に分離し、その結果小さな(diminuted)粘土粒子が得られる。このような粒子は、剥離した粘土粒子(exfoliated clay particles)と呼ばれる。たいていの場合、ポリマー材料及びインターカレートされたフィロシリケート粒子の溶融ブレンドに影響を与えるせん断力は、粒子を剥離するために十分である。
【0004】
従来技術において、多くの特許及び出願がナノサイズ複合材料、その製造方法及びナノサイズ複合材料を作るためのインターカレートした粘土の調製に関する。例えば、Beallらによる米国特許第5,552,469号には、ポリマーマトリックスがホモポリマー(例えばポリエチレン又はポリプロピレン)又はコポリマー(例えばエチレン/プロピレンコポリマー及びエチレン/プロピレン/ジエンターポリマー)であるナノサイズ複合材料が開示される。この特許に開示される粘土はスメクタイト粘土のようなフィロシリケートであり、この特許に開示されるインターカラント化合物としては、カルボニル、ヒドロキシル、カルボキシル、アミン及び/又はエーテル官能性を有するオリゴマーが挙げられている。
【0005】
米国特許第5,760,121号には、ポリアミド、ポリビニルアミン、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン又はポリアクリレートのような母材と、フィロシリケート材料の剥離した小板を含む複合材料が開示される。小板は、水又は有機溶媒の存在下で、フィロシリケートをインターカラントポリマー含有組成物と接触させることによって形成されるインターカレートから誘導される。好適なインターカラントポリマーとしては、ポリオレフィン及びアクリルポリマーが挙げられる。
【0006】
米国特許第5,910,523号には、(a)半結晶性ポリオレフィン、(b)スタック中に分散できる小板を有する粘土フィラー、(c)このフィラーと反応したアミノ官能的シラン、及び(d)シランがフィラーと反応した後、アミノ官能的シランと反応しているカルボキシル化又はマレイン酸化(maleated)した半結晶性ポリオレフィンを含む組成物を開示される。
しかし、ポリマーマトリックス中に粘土材料を組み込むことが、常に機械的特性を目に見えるほど改良する結果となるとは限らない。これは、シリケート材料の層のすべて又は少なくとも一部を剥離することができないことと関係しているかもしれない。また、それは層状シリケート材料及び有機ポリマーとの間の親和性の欠如に関係しているかもしれない。これらの問題を克服する試みは、全く成功していない。従って、所望の機械的、物理的特性を有する新規のナノサイズ複合材料を必要としている。
イソプレンのオリゴマー誘導体は技術において知られている。例えば、JP62−298561には、少なくとも一つの鎖タイプテルペン構造の炭化水素基を含む合成脂質のクラスを開示する。種々の化合物の中で、1−ブロモ−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデカン及びN,N−ジメチル−3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシルアミンが言及される。前記脂質は超音波及び加熱処理によって水に分散され、生化学及び薬理学の分野で有用な二重の膜を形成する。JP62−298561は、ナノサイズ複合材料の生成のためにインターカレートされた粘土において前記合成脂質の使用を記載せず、又は提案もしない。
【0007】
発明の概要
本発明は、下記式(I)を有するインターカラント化合物に関する。
【0008】
【化6】
【0009】
(式中、R1はH又は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルであり、nは2〜17であり、R2はX、COOR3、CN、NR2及びNR2・HXからなる群から選択される少なくとも一つの極性基を有するラジカルであり、R3はR、NR2、NR2・HX又は一価の金属カチオンであり、R基はH又は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルであって、同一であっても、異なっていてもよく、XはF、Cl、Br又はIであるが、但しR1がHであり、nが3である場合、R2はBr又はNMe2と異なる。)
【0010】
本発明の別の目的は、上記の式(I)を有するインターカラント化合物の少なくとも一つによってインターカレートされた粘土材料である。式(I)の化合物において、非極性部分は、大抵イソプレンの飽和オリゴマーである。それは、プロピレン及びエチレンのホモポリマー及びコポリマーの炭化水素骨格の基本構造又は基本構造の一部に似ている。従って、この部分は、このようなポリマー、特にプロピレンとエチレンのコポリマーと混和性である傾向がある。極性部分は、粘土材料のシリケート小板に対して親和性を有する傾向がある。従って、有機化合物は、溶融ブレンドする場合に、インターカレート粘土材料、ポリマー及びインターカラント化合物によってインターカレートされた粘土材料を剥離するのに充分なせん断力によって得られる剥離した粘土材料のこのようなポリマーとの混和性を高める。
【0011】
さらに、本発明は、α−オレフィンポリマー材料とそのマトリックス中に分散された、剥離前に上記の式(I)のインターカラント化合物の少なくとも一つによってインターカレートされている剥離した粘土材料を含むナノサイズ複合材料に関する。α−オレフィンポリマー材料は一つ以上のC2−C10α−オレフィンのポリマーであり、好ましくはエチレンホモポリマー、プロピレンホモポリマー及びプロピレンとエチレンとのコポリマーからなる群から選択される。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明の式(I)のインターカラント化合物の好ましい実施態様において、R1はHであり、R2はX、NR2又はNHR・HXであり、R及びXは上述の意味を有し、nは2又は3である。最も好ましい実施態様によれば、R2はBr又はI、又はNR2であり(一つのR基はHであり、他のR基は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキル、好ましくはn−ブチルである)、又はR2はNHR・HXである(Rはn−ブチルであり、XはClである)。C1−C4アルキルの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルが挙げられる。
【0013】
一価の金属カチオンの例としては、元素の周期表のIA族のアルカリ金属のカチオンが挙げられる(例えば、Li、Na、K及びRb)。
式(I)の化合物は、当業界で公知の手順に従って得ることができる(例えばイソプレンをアニオン性でC1−C4アルキルリチウムと縮合して3−18イソプレノイドユニットのオリゴマーを形成することによる(C1−C4アルキルによる不飽和炭化水素骨格の末端イソプロピル基のメチル炭素の置換体、及びリチウムと炭素骨格の他の末端でエチレン炭素にイオン性結合したもの))。このオリゴマーを酸化エチレン又は二酸化炭素と反応させ、次いで水と反応させて、リチウムイオンをヒドロキシエチル基又はカルボキシル基で置換する。どちらの場合も、得られた化合物はPt又はRh触媒により水素化されて骨格は飽和される。水素化反応は、典型的にはヘキサン中で35〜40℃で、8〜12時間行われる。飽和したヒドロキシエチル置換化合物は、ハロゲン化水素でハロゲン化され(反応の平易さのために臭化水素又はヨウ化水素が好ましい)、R2がXである式(I)の化合物を形成する。このハロゲン化化合物を、(1)シアン化アルカリ金属と反応させてR2がCNの化合物を得、(2)アンモニア(又は水酸化アンモニウム)、又はモノ−又はジ(C1−C4アルキル)アミンと反応させてR2がNR2である化合物を得る。後者の化合物をハロゲン化水素と反応させてR2がNR2・HXである化合物を得る。飽和したカルボキシ置換化合物を(1)C1−C4アルコールと反応させてR3がC1−C4アルキルである化合物(エステル)を形成し、(2)アンモニア(又は水酸化アンモニウム)、又はモノ−又はジ(C1−C4アルキル)アミンと反応させてR3がNR2である化合物を得、(3)アルカリ金属塩基と反応させてR3が一価の金属(アルカリ金属)カチオンである化合物を得る。上記と同様に、アミノカルボキシメチル化合物(R3はNR2である)をハロゲン化水素と反応させてR3がNR2・HXである化合物を得る。このパラグラフに記載される反応のすべては、従来型の反応であり、その一般的な条件は当業者である有機化学者にとってよく知られるものである。
【0014】
式(I)の化合物のさらに好ましい実施態様、及び化合物のその他の実施態様の前駆物質は、3,7,11−トリメチルドデシルハライドである。この実施態様の生成方法は、3,7,11−トリメチルドデカトリエン−1−オール(ファルネソールとして知られる自然発生のイソプレノイド)から出発する。この方法において、この化合物は続いてハロゲン化される3,7,11−トリメチルドデカン−1−オールに、触媒的に水素化される。得られたハロゲン化物を一般的なハロゲン化化合物に関する上記のように反応させて種々のその他のR2ラジカルを得る。このように、得られたハロゲン化物をC1−C4アルキルアミンと反応させてC1−C4アルキル(3,7,11−トリメチルドデシル)アミンを形成する。次いで、このアミン化合物をハロゲン化水素と反応させて、四級アンモニウム化合物3,7,11−トリメチルドデシルアミンヒドロハライドを形成する。その他の一般的な化合物の非四級アンモニウム実施態様と比較して、フィロシリケート、特にスメクタイトとのその高い親和性のために、この四級アンモニウム化合物は好ましい化合物である。
【0015】
上述のように、式(I)の化合物は、一般にフィロシリケートのようなシリケート小板に対して親和性を有し、一般にα−オレフィンポリマー材料と混和性である。しかし、シリケート小板に対する親和性は、ある特定の化合物の実施態様から別のものへと、小板の組成やR2の極性に依存して大きく変化する。同様に、ポリマー材料との混和性も、ある特定の化合物の実施態様から別のものへと、式におけるnの値に依存して大きく変化する。にもかかわらず、各場合において、一般的な化合物が小板と結合する場合、ポリマー材料とのシリケート小板の混和性の明らかな増大がある。さらに、一般的な化合物は、このようなポリマー材料が溶融する同じ温度で溶融した状態になり、これはインターカレートした粘土粒子が溶融状態でポリマー材料と混合した場合、混和性に好ましい効果を及ぼし、十分なせん断力のもとで粒子を剥離する。
【0016】
本発明のある実施態様において、式(I)のただ一つのインターカラント化合物は、本発明のインターカレートした粘土を生成するために使用される。その他の実施態様において、2以上のインターカラント化合物の混合物を使用してもよく、これらのその他の実施態様は、典型的にはインターカラント化合物がイソプレンから調製される場合である。
本発明の他の目的は、下記式(I)を有する少なくとも一つのインターカラント化合物でインターカレートした粘土材料である。
【0017】
【化7】
【0018】
(式中、R1はH又は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルであり、nは2〜17であり、R2はX、COOR3、CN、NR2及びNR2・HXからなる群から選択される少なくとも一つの極性基を有するラジカルであり、R3はR、NR2、NR2・HX又は一価の金属カチオンであり、R基はH又は直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルであって、同一であっても、異なっていてもよく、XはF、Cl、Br又はIである。)
【0019】
本発明のすべての実施態様において、実質的にすべての粘土材料は、水膨潤性である。これらの実施態様のうち幾つかは、粘土材料がただ一つの水膨潤性粘土を含む。他の実施態様では、そのような種類を一つよりも多く含む。これらの実施態様は、フィロシリケートクラスの一つの群(例えば、スメクタイト群)の粘土及び別のクラスの群(例えばバーミキュライト群)の別の粘土を有するもの、すべての粘土が一つのフィロシリケート群である実施態様を含む。より好ましい実施態様において、一つ以上の粘土はスメクタイト群である。本発明のインターカレートした粘土材料は、式(I)の少なくとも一つのインターカラント化合物の水溶液又は懸濁液を調製し、水膨潤性粘土材料及び前記溶液又は懸濁液を混合して得られ、その溶液又は懸濁液に十分な量が浸透し、粘土材料によって吸収され、その粒子を実質的に膨潤する場合、このようにインターカレートした粘土材料を水溶液又は懸濁液から分離して、乾燥する。従って、本発明の他の目的は、以下の工程を含むインターカレートした粘土材料の製造方法である。
(i)水膨潤性粘土材料と上記式(I)を有する少なくとも一つのインターカラント化合物の水溶液又は懸濁液を接触させ、
(ii)前記粘土材料を実質的に膨潤した状態にし、
(iii)このようなインターカレートした粘土材料を水溶液又は懸濁液から分離し、
(iv)分離したインターカレートした粘土材料を乾燥する。
【0020】
インターカラント化合物の水溶液又は懸濁液の調製において、液体と混合したインターカラント材料の量は、好ましくは溶液又は懸濁液中の化合物の濃度が溶液又は懸濁液の約10〜50重量部である。水におけるインターカラント材料の溶解性は、大抵炭素鎖長(すなわち、一般式におけるnの絶対値又は平均値)に依存し、より低い程度でインターカラント化合物の極性部分の極性に依存する。鎖長がより短い場合(nの値がより小さく、すなわち2から10)、溶解度は大きくなる。極性部分がより大きい極性であれば、溶解度は大きくなる。α−オレフィンポリマー材料を有するインターカラント化合物の混和性に対して最適な鎖長は、nの絶対値又は平均値が12の場合であるようにみえる。この数に対応する絶対又は平均鎖長で、水におけるインターカラント化合物の溶解性は部分的であってもよい。このような場合に、化合物のための水混和性溶媒、例えばC1−C4アルコール(メタノール、エタノール等)は、液状媒体の一部であってもよい。水混和性溶媒の濃度は、材料を水−溶媒溶液と混合した場合にインターカラント化合物の少なくとも容易に撹拌できる懸濁液が形成されるのに充分でなければならない。水溶液又は懸濁液のこの調製は、一般に20〜25℃で、大気圧で行われる。しかし、実施可能なより高い、あるいはより低い温度、圧力は本発明の範囲内である。
【0021】
水膨潤性粘土材料と混合した溶液又は懸濁液の相対的な量は、変動する。しかし、インターカラント化合物と粘土材料との重量比が約20:100〜40:100、好ましくは約27:100〜32:100であるような量の場合、満足な結果が得られる。
水膨潤性粘土材料が水溶液又は懸濁液と接触する時間は、粘土材料への溶液又は懸濁液の浸潤又は移動の速度、粘土材料による吸着の速度に依存する。これは、粘土材料を作る粘土にも依存する。好ましくは、時間は粘土粒子の最大又は実質的に最大膨潤を達成するのに充分でなければならない。時間を決定するために、容易に行い得る実験を提言する。しかし、約1〜12時間、好ましくは約6〜8時間が充分な結果を与える。
インターカレートした粘土材料の調製の上述の工程は、従来の装置で行われる。
【0022】
本発明の別の目的は、α−オレフィンポリマー材料と、剥離前に、上述の式(I)の少なくとも一つのインターカラント化合物によってインターカレートされている、そのマトリックス中に分散した剥離した粘土材料を含むナノサイズ複合材料に関する。
α−オレフィンポリマー材料は、C2−C10α−オレフィンの一つ以上のポリマー、好ましくはエチレン及びプロピレンホモポリマー、重合したプロピレン単位が支配的であるα−オレフィンコポリマー、重合したエチレン単位が支配的であるα−オレフィンコポリマー、重合したプロピレン及びエチレン単位又はプロピレン及びブテン−1単位が実質的に等しい数であり、共に支配的であるプロピレン及びエチレン又はプロピレン及びブテン−1のコポリマーからなる群から選択される(後者のプロピレン及びエチレン又はプロピレン及びブテン−1のコポリマーは必要によりその他の異なる重合化したC4−C10α−オレフィン単位、及びその混合物を含んでもよい)。
【0023】
本発明のナノサイズ複合材料中の剥離した、インターカレートした粘土材料の濃度は、それから作られる製品の所望の物理特性に依存する。しかし、濃度はナノサイズ複合材料の合計重量に関して約2〜25重量%であり、好ましくは約5〜15重量%である。
ナノサイズ複合材料の必須の成分は、α−オレフィンポリマー材料及び本発明の剥離した、インターカレートした粘土材料であり、ナノサイズ複合材料の特定の実施態様は、少なくとも一つの追加の成分を含む。追加の成分は、酸化防止剤、熱安定化剤等のような抗分解性物質(antidegradant material)であってもよい。その他の追加の成分は、従来のナノサイズ複合材料で使用されるが、ここに列記しないその他の物質を含めて、制酸剤、着色料、本発明のインターカラント化合物以外の混和剤(compatibilizer)等からなる群から選択してもよい。
【0024】
本発明のナノサイズ複合材料は、α−オレフィンポリマー材料、本発明のインターカレートした粘土材料、好ましくは抗分解性物質、及び製造される実施態様において含まれてもよいその他の成分を溶融ブレンドして製造する。これに関して、ナノサイズ複合材料の一般的な実施態様の一つは、濃厚物又はマスターバッチであり、その特定の実施態様において、このようなその他の成分の一つ以上は、濃厚物に含まれず、このようなその他の成分は有用な製品を形成するために最終的なポリマー組成物を製造するために追加のα−オレフィンポリマー材料と溶融ブレンドされる。
【0025】
α−オレフィンポリマー材料と本発明のインターカレートした粘土材料の溶融ブレンドは、従来の方法及び手段で行われる。それを行う際に、一様なブレンドを達成するために加えられるせん断力は、通常インターカレートされた粘土材料を剥離するために充分であり、インターカラント化合物の助けにより、溶融したα−オレフィンポリマー材料全体にわたって得られた剥離した小板を一様に分布させる。
本発明のナノサイズ複合材料を製造した後、まだ溶融した状態であり、従来の方法及び手段によって使用され、有用な固体製品又は有用な製品の調製のための固体ペレットを製造する。本発明のナノサイズ複合材料は、改良された引張強度、曲げ弾性率及び熱安定性を有する。それらは溶融スピニング、キャスティング、真空成形、シート成形、射出成形及び押し出し成形のような従来の形成方法によって製品を製造するのに使用できる。このような製品の例としては、工芸用品、家庭用品、スポーツ用品、ボトル、容器のための成分、電気及び電子製品のための成分、自動車部品、ファイバーが挙げられる。それらは、特に押し出しフィルム及び食品包装で使用されるフィルムのような複合フィルムの調製に有用である。
以下の実施例は、本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。すべての%及び部は、他に断らない限り重量による。
【0026】
実施例1
3,7,11− トリメチルドデシルブロミドの合成
PtO2(45.3mg、0.2ミリモル)を含む乾燥ヘキサン(2ml)の懸濁液を20〜25℃で、0.28MPa(40psi)の水素下で10分間撹拌した。次いで、それを、ファルネソール(95%、異性体の混合物、503mg、2.27ミリモル)を含むヘキサン溶液(1ml)と混合した。得られた混合物を20〜25℃で、0.62MPa(90psi)の水素下で、15〜16時間撹拌した。このようにして得た反応混合物を濾過して、PtO2を除き、濾液を減圧蒸留してヘキサンを除いた。残った生成物のガスクロマトグラフィ/質量スペクトル解析は、ファルネソールの3,7,11−トリメチルドデカン−1−オール(88.9%)、2,6,10−トリメチルドデカン(10.2)及び特定できない副生成物(0.9%)への完全な変換を示した。
1リットルの丸底フラスコの臭化水素酸(48%水溶液を212グラム)の撹拌した溶液に、濃硫酸(36ml)を20〜25℃で加えた。約30分後、フラスコ内容物を撹拌しながら、上述のように調製した3,7,11−トリメチルドデカン−1−オールをフラスコに滴下した。得られた溶液を加熱してゆっくりと沸騰させ、約8時間還流した。次いでそれを冷却し、氷水を加えた(1リットル)。有機層を分離し、冷たい濃硫酸で洗浄し、次いで重炭酸ナトリウムの希釈溶液(約2%)で洗浄し、最後に水で洗浄した。こうして洗浄した反応生成物をヘキサンで抽出した。得られたヘキサン溶液を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、50mmHgの減圧下で除去した。
ガスクロマトグラフィ/質量スペクトル解析によって確認した、このようにして得られた生成物は、生成収率93%の本質的に3,7,11−トリメチルドデシルブロミドから構成された。
【0027】
実施例2
n− ブチル (3,7,11− トリメチルドデシル ) アミンの合成
実施例1で記載したようにして得た130グラムの3,7,11−トリメチルドデシルブロミドを1リットルの丸底フラスコ内のトルエン(300ml)に溶解した。トルエン溶液を撹拌しながら、n−ブチルアミン(71グラム)を滴下した。得られた溶液をゆっくりと沸騰させ、6時間還流した。フラスコ内容物を冷却し、分液ロートに移し、水(500ml)と共にシェイクした。水層を取り除いた。有機層を水(500ml)で三回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、50mmHgの圧力下でトルエンを除去し、160〜165℃で減圧蒸留(1mmHgの圧力)して残留トルエンを除いた。
このようにして単離した生成物は93.2%の収量を有する本質的にn−ブチル(3,7,11−トリメチルドデシル)アミン(99%よりも高い純度)であった。
【0028】
実施例3
n− ブチル (3,7,11− トリメチルドデシル ) アミンヒドロクロリド
実施例2に記載したようにして得た10グラムのn−ブチル(3,7,11−トリメチルドデシル)アミン(35.4ミリモル)を20〜25℃で無水ヘキサン(100ml)に溶解した。乾燥した塩化水素ガスを得られた溶液に通してゆっくりとバブリングし、溶液を塩化水素で飽和し、固体アミンヒドロクロリドを沈殿させて懸濁液を形成した。乾燥窒素を懸濁液にバブリングして過剰の塩化水素を除いた。懸濁液を濾過した。濾別した固体を無水ヘキサンで洗浄し、20〜25℃で減圧にし、実質的にすべてのヘキサンを蒸発させた。
このようにして得た固体生成物(11.3グラム)は、本質的にn−ブチル(3,7,11−トリメチルドデシル)アミンヒドロクロリドで構成された。
【0029】
実施例4
本発明のインターカレートした粘土材料の調製
スメクタイト粘土(40グラム)を脱イオン水(2000ml)とメタノール(30ml)の溶液に分散した。得られた懸濁液を20〜25℃で48時間撹拌した。
実施例3に記載したようにして調製した19グラムのn−ブチル(3,7,11−トリメチルドデシル)アミンヒドロクロリド(59.46meq)を脱イオン水(200ml)に溶解した。
粘土懸濁液を60℃に加熱し、懸濁液を勢いよく撹拌しながら、アミンヒドロクロリド生成物溶液をそれに4時間かけて滴下した。懸濁液の撹拌を60℃で8時間継続した。懸濁液を20〜25℃に冷却した後、懸濁液を濾過し、フィルターケーキを脱イオン水で洗浄し、風乾し、粒子の凝集を粉砕し、最後に70〜80℃で72時間減圧下で乾燥した。
このようにして得た細かく粉砕した固体生成物(58グラム)は、実施例3のアミンヒドロクロリド生成物でインターカレートしたスメクタイト粘土から構成された。生成物は2重量%の水を含み、生成物の小角X線回折d(001)間隔は22Åであった。
【0030】
実施例5
本発明のナノサイズ複合材料の調製
この実施例において使用したα−オレフィンポリマーは、市販されているエチレンとプロピレンのヘテロ相の組成物であり、エチレン/プロピレンゴム(60〜62重量%の生成物)及びプロピレンホモポリマー(38〜40重量%の生成物)を含み、37重量%の重合したエチレン単位の全含量を有する。生成物は、Basell USA Inc.から入手可能である。
このヘテロ相の組成物のペレット(1100グラム)を、実施例4に記載したようにして調製した60グラムの細かく粉砕した、インターカレートしたスメクタイト粘土と、2.2グラムの従来の細かく粉砕した、固体、フェノール系酸化防止剤と乾式混合した。得られた混合物を、300rpmの回転速度で、時間あたり9.1kg(20lb)の供給速度で作動させ、細長いロッドを形成するダイを備えつけた30mmのLeistritz押し出し成形器に入れ、200℃で押し出し成形した。溶融混合した押し出し形成品を冷却して固め、カットしてペレットを形成した。ペレットを空気中で75℃で乾燥した。
ペレット状にした生成物は、プロピレンとエチレンのコポリマーを含み、実施例3のアミンヒドロクロリド生成物と共に剥離したスメクタイト粘土を高く分散したナノサイズ複合材料であった。
【0031】
実施例5のペレット状生成物及び実施例5の生成物におけるいずれのインターカラント化合物を含まない、粘土濃度を有さないことを除いて実施例5の生成物の事項とすべて同じペレット状コントロール生成物、から0.14kg(5oz)Battenfeld成形機によって造形したASTM曲げ及び引張棒により標準的な物理特性試験を行った。試験で得られたデータの比較は、コントロール生成物の物理特性と比較して実施例5の生成物の物理特性の向上(%)を示した。
曲げ弾性率(ASTM D−790−97) 18.2%
曲げ強さ(ASTM D−790−97) 28.7%
引張強さ(ASTM D−638−97) 6.6%
降伏伸び(ASTM D−638−97) 25%
HDT@0.46MPa(66psi)(ASTM D−648−98c)20%
実施例5の生成物のノッチ付アイゾッド衝撃強さ(ASTMD−256−97)の値は、9でブレークしない9ft−lb/inであった。
【0032】
実施例6
本発明のナノサイズ複合材料の調製
ペレット形状における25〜30グラム/10min(ASTM D 1238、230℃/2.16Kg)の溶融流量(MFR)を有する1053グラムのプロピレンホモポリマー(Basell USA Inc.から入手可能)を、実施例4に記載したようにして調製した79グラムの細かく粉砕した、インターカレートしたスメクタイト粘土と、市販されている2.2グラムの従来の細かく粉砕した、固体、フェノール系酸化防止剤と、市販された20グラムのペレット状のプロピレンのマレイン酸ホモポリマー(すなわち無水マレイン酸修飾したポリプロピレン)を混和剤を加えて混合し、得られた混合物を160℃(320゜F)でBanburyミキサーで処理した。次いで、得られた混合物を冷却し、粉砕し、乾燥し、250rpmの回転速度で、時間あたり6.8kg(15lb)の供給速度で作動させ、細長いロッドを形成するダイを備えつけた30mmのLeistritz押し出し成形器から200℃で押し出し成形した。溶融混合した押し出し形成品を冷却して固め、カットしてペレットを形成した。粘土インターカレーションから水を含んだままのペレットを空気中で75℃で乾燥した。
ペレット状にした生成物は、ポリプロピレンを含み、実施例3のアミンヒドロクロリド生成物と共に剥離したスメクタイト粘土を高く分散したナノサイズ複合材料であった。
実施例6のペレット状生成物及び粘土がインターカレートされず、剥離されず、実施例3のアミンヒドロクロリドを有さないことを除いて、実施例6の生成物の事項とすべて同じペレット状コントロール生成物から実施例5に記載されたようにして成形されたASTM曲げ及び引張棒により、標準的な物理特性試験を行った。試験で得られたデータの比較はコントロール生成物の物理特性と比較して実施例6の生成物の物理特性の向上(%)を示した。
ノッチ付アイゾッド衝撃強さ(ASTM D−256−97) 12.5%
曲げ弾性率(ASTM D−790−97) 22.2%
曲げ強さ(ASTM D−790−97) 28.7%
引張強さ(ASTM D−638−97) 38.1%
降伏伸び(ASTM D−638−97) 79.1%
HDT@0.46MPa(66psi)(ASTM D−648−97) 26.7%
これらのデータは、剥離しない粘土を充填した組成物と比較してこの実施例のナノサイズ複合材料の大きな優位性を示す。
本発明の他の実施態様は、この明細書の開示を読んだ後、当業者にとって明らかであろう。これに関し、本発明の特定の実施態様がかなり詳細に記載されているが、これらの実施態様の変更及び修正が記載され要求される発明の意図及び範囲から離れることなしに効力を及ぼす。
Claims (33)
- nが2又は3である請求の範囲第1項に記載の化合物。
- R1がHである請求の範囲第1項に記載の化合物。
- R2がXである請求の範囲第1項に記載の化合物。
- XがBr又はIである請求の範囲第4項に記載の化合物。
- R2がNR2である請求の範囲第1項に記載の化合物。
- NR2の一つのRがHであり、他のRが直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルである請求の範囲第6項に記載の化合物。
- 前記他のRがn−ブチルである請求の範囲第7項に記載の化合物。
- R2がNR2・HXである請求の範囲第1項に記載の化合物。
- NR2・HXの一つのRがHであり、他のRが直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルである請求の範囲第9項に記載の化合物。
- NR2・HXの前記他のRがn−ブチルであり、XがClである請求の範囲第10項に記載の化合物。
- 式(I)のnが2又は3である請求の範囲第12項に記載の粘土材料。
- 式(I)のR1がHである請求の範囲第12項に記載の粘土材料。
- 式(I)のR2がNR2・HXである請求の範囲第12項に記載の粘土材料。
- NR2・HXの一つのRがHであり、他のRが直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルである請求の範囲第15項に記載の粘土材料。
- NR2・HXの前記他のRがn−ブチルであり、XがClである請求の範囲第16項に記載の粘土材料。
- 粘土材料がフィロシリケートである請求の範囲第12項に記載の粘土材料。
- フィロシリケートがスメクタイトである請求の範囲第18項に記載の粘土材料。
- 以下の工程を含むインターカレートされた粘土材料の製造方法:
(i)水膨潤性粘土材料を、下記式(I)を有する化合物の少なくとも一つの水溶液又は懸濁液と接触させる工程;
(ii)前記粘土材料を実質的に膨潤した状態にする工程;
(iii)前記水溶液又は懸濁液から膨潤したインターカレートされた粘土材料を分離する工程;
(iv)分離したインターカレートされた粘土材料を乾燥する工程。 - 式(I)のnが2又は3であり、R2がNR2・HXであり(一つのRはHであり、他のRは直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルである)、XがClである請求の範囲第20項に記載の方法。
- 前記粘土材料がフィロシリケートである請求の範囲第20項に記載の方法。
- フィロシリケートがスメクタイトである請求の範囲第22項に記載の方法。
- 式(I)のnが2又は3であり、R2がNR2・HXであり(一つのRはHであり、他のRは直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルである)、XがClである請求の範囲第24項に記載のナノサイズ複合材料。
- 前記粘土材料がフィロシリケートである請求の範囲第24項に記載のナノサイズ複合材料。
- フィロシリケートがスメクタイトである請求の範囲第26項に記載のナノサイズ複合材料。
- α−オレフィンポリマー材料がエチレンホモポリマー、プロピレンホモポリマー及びプロピレンとエチレンのコポリマーからなる群から選択される請求の範囲第24項に記載のナノサイズ複合材料。
- 式(I)のnが2又は3であり、R2がNR2・HXであり(一つのRはHであり、他のRは直鎖状又は分枝したC1−C4アルキルである)、XがClである請求の範囲第29項に記載の方法。
- 前記粘土材料がフィロシリケートである請求の範囲第29項に記載の方法。
- フィロシリケートがスメクタイトである請求の範囲第31項に記載の方法。
- α−オレフィンポリマー材料がエチレンホモポリマー、プロピレンホモポリマー及びプロピレンとエチレンのコポリマーからなる群から選択される請求の範囲第29項に記載の方法。
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