JP2004502876A - アルカンスルホン酸含有電解液中での電解亜鉛メッキ法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆して、マット表面を得る方法であって、硫酸亜鉛又は亜鉛のアルカンスルホナート或いはこれらの混合物から選択される亜鉛塩、及び必要により別の金属塩、及び硫酸、アルカンスルホン酸又はこれらの2種の酸の混合物から選択される酸、及びイオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される、表面粗さの改良及び樹枝状端部成長の抑制のための少なくとも1種の添加剤を含む電解溶液において亜鉛にメッキすることを特徴とする電解被覆方法に関する。本発明はさらに、金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆するための電解組成物、及びアルカンスルホン酸含有電解液で金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆する際の表面粗さの改良及び樹枝状端部成長の抑制のための添加剤の使用に関する。

Description

【0001】
本発明は、金属を亜鉛又は亜鉛合金で被覆する電解被覆(メッキ)方法、鋼鉄又は鉄を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆するための電解組成物、及び金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆する際に、表面粗さの改良及び樹枝状物(デンドライト)の端部成長の抑制のための添加剤を使用する方法に関する。
【0002】
亜鉛被覆は、大気の作用に対して優れた防御作用を有し、金属の腐食保護のために使用される。金属、特に鉄又は鋼鉄(スチール)の亜鉛メッキは、大規模に、例えば自動車分野で使用される。更に、ワイヤー(電線、コード等)、例えば電子産業用のワイヤー、ベルト、及び管も、大規模に亜鉛メッキされている。
【0003】
該当するワークピースは屡々亜鉛電解メッキされる。なぜなら、これは、他の亜鉛メッキ法、例えばホット・ディップ亜鉛メッキ、亜鉛拡散浸透法(sherardization)及びスプレー法に比べて下記の点で有利であるためである:
a)亜鉛層の厚さを自由に選択できる;
b)鉄/亜鉛界面で、脆い中間化合物の形成が無い;
c)必要なエネルギーが低い;
d)熱の影響によるワークピースの変化が無い;
e)硬い亜鉛又は亜鉛灰の生成が無い;
f)亜鉛メッキが室温と約70℃の間の比較的低温で行われ、且つ健康を害する蒸気の放出がないので、清潔な作業である;
g)より均一な亜鉛被膜である。
【0004】
亜鉛の電解メッキは、酸性又はアルカリ性/シアニド電解液のいずれかで行うことができる。シアニドを基礎とする亜鉛電解液から、さらさらした緻密な結晶性の沈殿が得られる。これらの浴の投入パワーは極めて良好であるが、電流収率は低い、即ち、電気分解は、比較的低い電流密度でのみ行うことができる。しかしながら、電流密度は、被覆(メッキ)速度に比例している。このため、経済的理由から、可能な最も高い電流密度で電解を行い、従って可能な最も速い亜鉛メッキを得ることが望ましい。
【0005】
例えば自動車工業における、連続的なストリップの亜鉛メッキの分野、及びワイヤー、ストリップ及び管の亜鉛メッキの分野では、電解液の適当な移動及び実質的に100%の電流収率と同時に、200A/dmまでの高い電流密度を使用する能力があることから、速い亜鉛メッキが可能となるので、酸性電荷溶液が好ましい。電解液は通常塩化物又は硫化物を基礎とするものが使用される。
【0006】
しかしながら、高い電流密度のため、電解亜鉛メッキにおいては夥しい問題が生ずる。例えば、亜鉛メッキワークピースの端部粗さの増加が、デンドライト(樹枝状突起)の成長及び端部の「焼け」のために観察される。亜鉛メッキ中又は続くワークピースの処理中に破壊された亜鉛デンドライトも、残った亜鉛メッキ表面に損傷を与える。更に、高電流密度は、亜鉛層全体の粗面化を増大させ、特に、別の層を設ける際に問題を引き起こし、また亜鉛メッキワークピースの成形に使用される油又は他の滑剤の反発力の低下(例えば自動車工業において)をもたらす。最後に、亜鉛層の粒状物の成長が高電流では困難である。
【0007】
これら全ての不利にも拘わらず、高電流密度は、高被覆速度のため、電解亜鉛メッキにおいては望ましい。
【0008】
高電流密度での電解亜鉛メッキで発生する問題を解決法を提案した数多くの方法が、先行技術として知られている。
【0009】
US4207150には、水溶性亜鉛塩を含み、第4級ブチルニコチナート(ニコチン酸塩)を増白剤又はレベリング剤として使用している電荷亜鉛メッキ用のシアニド非含有電解水溶液が開示されている。さらに、ポリエーテルが、増白剤として使用され、メタンスルホン酸及びその塩がレベリング剤として使用されることが好ましい。使用される添加剤の優位性は2〜7.5のpHで観察することができる。
【0010】
US5616232は、酸性電解液における亜鉛/クロム合金の電気メッキ法に関するものである。添加剤として、亜鉛/クロム合金のメッキを促進するポリエチレンオキシフェノール誘導体が使用される。
【0011】
EP−A0727512は、高電流密度での亜鉛の電解メッキに関するものである。この方法では、酸性水溶液の電解浴中で、硫酸亜鉛を含む電解液が使用される。この電解浴では、ワークピースのデンドライトの形成及び端部焼けの成長が減少し、硫酸亜鉛の粗さは減少し、粒子サイズが制御されている。添加剤として、高分子量ポリオキシアルキレングリコールを、粒子径減少剤として、アンチデンドライト剤としてのナフタレンとホルムアルデヒドの縮合生成物のスルホン化物と組み合わせて、電解液に添加している。
【0012】
EP−A0807697は、高電流密度及び2〜5のpHで亜鉛の電着のための電解液に関するもので、これによりこのような電流密度で発生する通常の問題を減少させているとしている。このような電解液は、実質的に硫酸亜鉛及び/又は有機硫酸亜鉛から選択される亜鉛塩、炭素原子数2〜4個のアルキレンオキシドを基礎とする低分子量のポリアルキレングリコール、芳香族スルホナート及び導電性増加塩(好ましくはカリウム塩)から実質的に構成されている。
【0013】
EP−A0786539も同様に、高電流密度で亜鉛の電着のための電解液に関するもので、これによりこのような電流密度で発生する通常の問題を減少させているとしている。メタンスルホン酸及び水溶性有機亜鉛スルホナートを基礎とする電解液がここでは使用される。>2.5のpHで、他の添加剤の使用が必要であり、一方1.5〜2.5のpHでは添加剤が更に必要である。この添加剤は炭素原子数2〜4個のアルキレンオキシドを基礎とするポリアルキレングリコール単独重合体又は共重合体である。さらにまた、この出願の電解液は、さらに必要により、水溶性酸化ホウ素化合物、リグニン化合物及び/又はナフタレンとホルムアルデヒドのスルホン化生成物を含むことができる。
【0014】
亜鉛を基礎とする被覆システム:製造と性能;F.E. Goodwin編集, The Minerals, Metal & Materials Society, 1998, pages 293−301には、古典的な硫酸亜鉛電解液に比較して亜鉛/メタンスルホン酸電解液の優位性が記載されている。しかしながら、微粒状亜鉛の表面が、メッキ亜鉛表面の微細構造及び配向を改質する粒子径減少剤の使用時にのみ得られる。使用された粒子径減少剤についての詳細な記載は無い。
【0015】
従って、高電流密度(高速メッキ)での亜鉛又は亜鉛合金のメッキ用に好適な電解液システムであって、広いpH範囲及び電流密度範囲で簡単な方法で高速メッキにおける不利を回避するシステムが依然として望まれている。
【0016】
本発明の目的は、先行技術で発生する不利、例えばデンドライトの成長及び端部焼けによる亜鉛メッキワークシップの端部の粗さの増大、亜鉛層全体の粗さの増大、及び亜鉛層の粒状物成長の制御における問題を、減少或いは防止した、高電流密度での亜鉛又は亜鉛合金の電解メッキ方法を提供することにある。
【0017】
本発明者等は、上記目的は、金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆して、マット表面(つや消し表面)を得る方法であって、
該マット表面が、硫酸亜鉛又はアルカンスルホン酸亜鉛(亜鉛のアルカンスルホナート)或いはこれらの混合物から選択される亜鉛塩、及び必要により別の金属塩、及び硫酸、アルカンスルホン酸又はこれらの2種の混合物から選択される酸、及びイオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物(表面活性剤)、硫黄含有アニオン性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される、表面粗さの改良及びデンドライトの端部成長抑制のための少なくとも1種の添加剤を含む電解溶液において亜鉛にメッキすることにより得られることを特徴とする電解被覆方法、により達成されることを見出した。
【0018】
上記添加剤を本発明に従い使用することにより、高電流密度で亜鉛又は亜鉛合金の電解メッキ時における発生する不利が、相当解消され、特に表面の粗さ及びデンドライトの端部成長が改善される。
【0019】
一般に、亜鉛メッキされるべき金属は鉄又は鉄含有金属、特に鋼鉄(スチール)である。
【0020】
本発明の方法は、対応する金属塩を電解液に添加することにより、亜鉛合金のメッキを可能にする。適当な金属塩の例としては、クロム塩及びニッケル塩であり、これらはそのスルホナート及び又はアルカンスルホナートの形で使用することが好ましい。
【0021】
本発明に従う方法の好適態様において、電解液はアルカンスルホン酸を含んでいる。
【0022】
本発明において、用語アルカンスルホン酸は、脂肪族スルホン酸を意味する。これらは、必要により、これらの脂肪族基上に、官能基又はヘテロ原子、例えばヒドロキシル基で置換されていても良い。下記の一般式:
R−SOH又はHO−R’−SO
で表されるアルカンスルホン酸が好ましい。上式において、Rが、炭素原子数1〜12個の分岐していてもしていなくても良い炭化水素基であり、炭素原子数は1〜6個が好ましく、特に炭素原子数1〜3個の分岐していない炭化水素基が好ましく、極めて好ましくは炭素原子数1個の分岐していない炭化水素基、即ちメタンスルホン酸である。
【0023】
R’は、炭素原子数2〜12個の分岐していてもしていなくても良い炭化水素基であり、炭素原子数は2〜6個が好ましく、特に炭素原子数2〜4個の分岐していない炭化水素基が好ましく、この場合、ヒドロキシル基及びスルホン酸基がどの炭素原子に結合していても良く、但しこれらが同じ炭素原子に結合することはない。
【0024】
本発明で使用されるアルカンスルホン酸はメタンスルホン酸であることが極めて好ましい。
【0025】
使用されるアルカンスルホン酸、特にメタンスルホン酸は、電解液の良好な導電性、可能な高い電流密度及びメッキ時の亜鉛又は亜鉛合金の極めて良好なスロー(throw)を容易にする。
【0026】
本発明の方法の好適態様において、電解液は、唯一の酸としてアルカンスルホン酸を含むか、或いは硫酸とアルカンスルホン酸の混合物を含んでいる。電解液は、10〜100質量部のアルカンスルホン酸、及び90〜0質量部の硫酸を含むことが好ましく、この場合アルカンスルホン酸と硫酸の合計が100質量部であり、そして電解液濃度を0〜5質量部、好ましくは0.5〜3質量部にする。電解液は、特に好ましくは10〜90質量部のアルカンスルホン酸及び90〜10質量部の硫酸、極めて好ましくは20〜80質量部のアルカンスルホン酸及び80〜20質量部の硫酸を含むことである。しかしながら、アルカンスルホン酸を電解液の唯一の酸として使用することも同様に可能である。
【0027】
本発明の方法で使用される電解液は、広いpH幅、一般に0.5〜5のpHで使用することができる。本発明の方法は、約2.7〜4のpH、特に約3〜3.5のpHで実施されることが好ましい。最適な表面粗さであり及びデンドライトの端部成長が無いかほんの少しであることもまた低いpH値で観察される。
【0028】
本発明に従う方法の好ましい態様において、電解液は少なくとも1種の亜鉛のアルカンスルホナート(アルカンスルホン酸亜鉛)を含んでいる。ここでは、亜鉛のアルカンスルホナート及び硫酸亜鉛の混合物を使用することも可能である。可溶性正極の使用により、亜鉛塩又は亜鉛合金塩を電解中に再生することができる。
【0029】
本発明では、用語アルカンスルホナートは脂肪族スルホナートを意味する。必要により、これらは、これらの脂肪族基上に、官能基又はヘテロ原子、例えばヒドロキシル基で置換されていても良い。下記の一般式:
R−SO−又はHO−R’−SO
で表されるアルカンスルホナートが好ましい。上式において、Rが、炭素原子数1〜12個の分岐していてもしていなくても良い炭化水素基であり、炭素原子数は1〜6個が好ましく、特に炭素原子数1〜3個の分岐していない炭化水素基が好ましく、極めて好ましくは炭素原子数1個の分岐していない炭化水素基、即ちメタンスルホナートである。
【0030】
R’は、炭素原子数2〜12個の分岐していてもしていなくても良い炭化水素基であり、炭素原子数は2〜6個が好ましく、特に炭素原子数2〜4個の分岐していない炭化水素基が好ましく、この場合、ヒドロキシル基及びスルホナート基がどの炭素原子に結合していても良く、但しこれらが同じ炭素原子に結合することはない。
【0031】
メタンスルホン酸亜鉛は、本発明の方法で特に極めて好ましく使用される。
【0032】
亜鉛塩は、硫酸亜鉛及び/又はアルカンスルホナート(好ましくはメタンスルホナート)から選択され、一般に>5g/L(リットル)から対応する亜鉛塩(又は混合物)の飽和濃度の範囲の量で対応する電解液に存在する。対応する亜鉛塩(又は混合物)は、亜鉛換算(電解液1L当たりのZn2+のgとして計算)で、10〜250g/L、好ましくは30〜250g/L、特に50〜150g/L、極めて好適には75〜100g/Lの量で使用することが好ましい。
【0033】
本発明の方法は、特に高電流密度(即ち、亜鉛の高速メッキ)での亜鉛の電解メッキ、好ましくは連続亜鉛メッキに好適である。
【0034】
一般に、本発明の方法は、10〜500A/dm、好ましくは20〜400A/dm、特に20〜300A/dmの電流密度範囲において好適である。使用される電流密度は、特に用途の分野により異なる。
【0035】
例えば自動車工業における、鋼鉄ストリップの亜鉛電解メッキの典型的な方法では、50〜250A/dmの電流密度で連続被覆(メッキ)を行い、6〜10μmの厚さの亜鉛面が得られる。この方法では、被覆すべき鋼鉄は導電性ロールを通過させる。これらのロールに近接して、亜鉛の正極は、一般に電解浴に浸漬されているが、不溶性の正極も使用することができる。
【0036】
管の被覆は、10〜75A/dmの電流密度で一般に行われ、0.2〜20μmの亜鉛面の層厚が得られる。一般に、ワークピースは電解浴を連続的に通過させる。
【0037】
ワイヤーの被覆は、管の被覆と同様に一般に行われる。電流密度は一般に10〜100A/dmであり、亜鉛面の層厚は10〜100μmである。
【0038】
亜鉛の高速メッキは、一般に室温(25℃)〜75℃、好ましくは40〜70℃の温度で行われる。
【0039】
表面粗さの改良及びデンドライトの端部成長の抑制のための、本発明の方法で使用される添加剤は、イオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される。
【0040】
これらの表面活性化合物が、電解液の唯一の酸としての硫酸を含む電解液の使用及びアルカンスルホン酸(好ましくはメタンスルホン酸)を含む電解液の使用の両方に好適であり、また唯一の酸としてアルカンスルホン酸(好ましくはメタンスルホン酸)を含む電解液の使用にも好適である。添加剤は、硫酸との混合物として、或いは唯一の酸としてアルカンスルホン酸を含む電解質で使用することが好ましい。
【0041】
本発明に従い使用される表面活性化合物は、個々で、或いは2種以上の表面活性化合物の混合物として使用することができる。さらに、通常使用される添加剤、例えば導電性塩を電解液に使用しても良い。しかしながら、特に亜鉛表面の表面粗さ及びデンドライトの端部成長の観点から見た極めて良好な亜鉛面は、アルカンスルホン酸を使用した場合、更なる慣用添加剤の添加無しにおいてさえ得ることができる。
【0042】
本発明に従い使用される表面活性化合物は、特に亜鉛表面の表面粗さ及びデンドライトの端部成長への積極的な作用に加えて、さらに低発泡傾向を示すことにも注目される。この性質は、工業的規模で電解亜鉛メッキを行うためには極めて重要なものである。
【0043】
本発明に従い使用される表面活性化合物は、一般に0.3〜3μm、好ましくは1〜2μmの最適な表面粗さ(Ra)の確立を可能にする。均一な厚さの良好な接着性の亜鉛層が得られる。本発明の方法により得られる亜鉛面の層厚は、所望の用途により変化する。通常の層厚は、一般に0.1〜100μm、好ましくは1〜20μm、特に好ましくは5〜10μmである。形成されるべき層厚は、使用分野に依存しており、特に好ましい態様は連続ストリップ亜鉛メッキである。
【0044】
本発明で使用される添加剤は、一般に0.1〜20g/L、好ましくは0.5〜10g/L、特に1〜6g/Lの量で使用される。
【0045】
本発明の方法の好ましい態様では、添加剤として使用されるイオン性(この場合窒素自体も4級化されていても良い)又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物は、ポリエチレンイミン及びアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物から選択することができる。
【0046】
ポリエチレンイミンは、高分子量でも低分子量でもよく、平均分子量は400〜1000000の範囲にあることが好ましく、一方低分子量ポリチレンイミンは600〜5000の平均分子量であることが好ましい。ポリエチレンイミンは、一般に慣用法で製造される。特に、ポリエチレンイミンは、アルカンスルホン酸、好ましくはメタンスルホン酸を含む電解液に使用されることが好ましい。好適なポリエチレンイミンは、Lugalvan G 15000、Lugalvan G 20及びLugalvan G 35の銘柄の商品である( は登録商標を表す。以下同様)。
【0047】
アミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物は、本発明の方法で特に好ましく使用される。好適なアミンとしては、複素環アミン、特に5員の複素環、例えばピロール、ピラゾール及びイミダゾール、脂肪族基で置換された、或いは必要により水素で置換された(この場合第1級又は第2級アミン)アミンを挙げることができる。上記脂肪族基は、同一でも異なっていても良く、分岐又は非分岐、飽和又は不飽和でも良く、また別のヘテロ原子で置換されていても良い。脂肪族基は1〜8個の炭素原子、特に1〜5個の炭素原子を有することが好ましい。特に、ジメチルアミノプロピルアミン及びイミダゾールが好ましい。使用される添加剤は、イミダゾールとエピクロルヒドリンとの反応生成物であることが特に極めて好ましい。エピクロルヒドリンの反応生成物は、反応後、適当な架橋剤を用いて架橋することができる。これらの添加剤の中で、イミダゾールとエピクロルヒドリンとの、0.3:1〜1:0.3(質量%)、好ましくは0.5:1〜1:0.5(質量%)での反応で得られる生成物が特に好ましい。さらにジメチルアミノプロピルアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物は、特に反応後、例えばビスジクロロエタンエーテルで架橋されことが好ましい。本発明の方法で使用される電解液の唯一の添加剤として使用する場合さえ、これらのアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物は、表面粗さの低減及びデンドライトの端部成長の防止をもたらす。適当な市販の製品としては、銘柄がLugalvan IZE 2及びLugalvan IZE 3(以上BASF AG社製)、MIRAPOL WT(Rhodia社製)のものを挙げることができる。
【0048】
添加剤として使用される好ましい硫黄含有アニオン性界面活性化合物は、スルファート、好ましくは炭素原子を少なくとも5個有するエーテルスルファート又はアルキルスルファート、例えばエチルへキシルスルファート(例、Lutensit TC−EHS(BASF AG社製))、スルホナート、好ましくはプロパンスルトンの反応生成物(例、Ralufonの銘柄(Raschig社製))、及びイセチオナート(Lutensit A−IS(BASF AG社製))から選択される。
【0049】
使用される好ましいエーテルスルファートとしては、C〜C12フェノールポリグリコールエーテルスルファート及び脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルファートを挙げることができる。オクチルフェノールポリグリコールエーテルスルファートのナトリウム塩、ノニルフェノールポリグリコールエーテルスルファートのナトリウム塩及び脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルファートのナトリウム塩が特に好ましく、これらは商品名Emulphor OPS 25、Emulphor NPS 25及びEmulphor FAS 30(以上BASF AG社製)で市販されている。
【0050】
プロパンスルトンの好ましい反応生成物は、アルキル基の炭素原子数が6〜20個を有するか、又は炭素原子数6〜15のアルキル基でアルキル化されていても良いアリール基を有するスルホプロピルエーテルである。これらのスルホプロピルエーテルは、さらに3〜20個のエチレンオキシドを含むものでも良い。スルホプロピルエーテルとしては、Ralufonの銘柄(Raschig社製)のもの、特にRalufon F、Ralufon N、Ralufon NAPE 14〜90、Ralufon EA 15〜90が好ましい。これらの添加剤は、アルカンスルホン酸を含む電解液に使用されることが好ましい。
【0051】
添加剤として使用される少なくとも3個のヒドキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする好ましい表面活性化合物は、3〜12個のヒドロキシル基(それぞれ異なる炭素原子に結合している)を有するC〜C12ポリオールから選択される。アルコキシル化、好ましくはエトキシル化されていても良いソルビトールが好ましい。特に、12〜60個のエチレンオキシドでエトキシル化された多官能アルコールが好ましい。
【0052】
本発明の方法により電解亜鉛メッキするための適当な装置及び電極は、一般に特に用途分野(例えば、管、ストリップ、又はワイヤーの亜鉛メッキ)により異なる。一般に、本発明の方法は、従来の全ての装置及び全て従来の電極を用いて行うことができる。
【0053】
さらに、本発明は、金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆するための電解組成物であって、硫酸亜鉛、及び必要により別の金属塩、及び硫酸、アルカンスルホン酸又はこれらの2種の混合物から選択される酸、及びイオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする電解組成物に関するものでもある。
【0054】
電解組成物は、特に亜鉛又は亜鉛合金を高電流密度で金属に高速メッキするために適している。本発明のこの電解組成物の使用時に、先行技術で知られている高速メッキの不利、特に大きい表面粗さ及びデンドライトの端部成長を減少させるか、防止することができる。好適な金属、電解条件、酸及び亜鉛塩については、前に既に述べた。
【0055】
電解組成物は、ポリエチレンイミン及びアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物、スルファート、好ましくはエーテルスルファート又は少なくとも5個の炭素原子を有するアルキルスルファート、例えばエチルへキシルスルファート、スルホナート、好ましくはプロパンスルトンの反応生成物、及びイセチオナート、及びアルコキシル化、好ましくはエトキシル化されていても良いソルビトールから選択される添加剤を含むことが好ましい。特に好ましい添加剤については既に述べた。
【0056】
更に、本発明は、イオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される化合物を、アルカンスルホン酸含有電解液中で金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆する際に、表面粗さの改良及びデンドライトの端部成長抑制のための少なくとも1種の添加剤として使用する方法に関するものでもある。好適な金属、電解条件、亜鉛塩及び好ましい添加剤については、前に既に述べた。
【0057】
これらの添加剤を含む電解組成物は、特に、亜鉛又は亜鉛合金を高電流密度で鉄を含む金属、特に鋼鉄に高速メッキするのに適している。好ましい用途分野は、例えば自動車工業用の一方又は両側に亜鉛メッキした鋼鉄板金の製造用、亜鉛メッキされた鋼鉄管及びベルトの製造用、及び亜鉛メッキワイヤーの製造用のストリップの亜鉛メッキである。
【0058】
下記の実施例により、本発明を更に説明する。
【0059】
【実施例】
デンドライトの成長、端部焼け、粗さ、層構造等において、メッキされた亜鉛層の品質に、電解酸及び添加剤が与える効果を調査するために、実験を、いわゆるフルセル(Hull cell)で行った。ここでは、メッキは広い電流密度範囲において評価することができる。さらに、実験を電解液の泡の形成を調査するためにも行い、そして、高速メッキの可能な電流密度を調査するために、電解液と金属シートを相互にかなり相対移動しながら実験を行った。
【0060】
使用される亜鉛塩は、硫酸亜鉛及びメタンスルホン酸亜鉛で、後者は炭酸亜鉛をメタンスルホン酸と反応させることにより得たものである。全ての実験は55℃で行い、メッキ時間は84秒、平均電流密度は20A/dmであった。これにより、被覆すべき金属シートの端部領域において、>100A/dmの電流密度が得られた。
【0061】
[実施例1]
a)比較実験
396g/LのZnSO・7HO及び25g/LのHSO(100%)を含む電解液を作製した。pHはNaOHにより1.1に調節した。この基本の電解液を、前述のように、亜鉛を10×7cmの寸法の鋼鉄シート7枚にメッキするために使用した。
【0062】
b)本発明の実験
同様の電解液であるが、さらに2g/LのLugalvan IZE 2を添加したものを同じ条件で使用した。
【0063】
第1図は、実施例1に従う電解液でのデンドライトの成長を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【0064】
第2図は、実施例1に従う電解液でのスロー(throw)及び焼け傾向を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【0065】
第3図のつや出し断面像は、実施例1に従う電解液での亜鉛層(表面粗さ)の均一性を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【0066】
添付図面から明らかなように、Lugalvan IZE 2の添加により、高い電流密度の範囲においてさえ、デンドライトの成長の大きな減少、より良いスロー、及び高度により均一に且つ緻密な亜鉛層が得られる。この場合の層厚は約40ミクロンであった。
【0067】
[実施例2]
a)比較実験
396g/LのZnSO・7HO及び17.5g/LのHSO(100%)及び7.5g/Lのメタンスルホン酸(100%)を含む電解液を作製した。pHはNaOHにより1.1に調節した。この基本の電解液を、前述のように、亜鉛を10×7cmの寸法の鋼鉄シート7枚にメッキするために使用した。
【0068】
b)本発明の実験
同様の電解液であるが、さらに2g/LのLugalvan IZE 3を添加したものを同じ条件で使用した。
【0069】
第4図は、実施例2に従う電解液でのデンドライトの成長を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 3を添加したもの。
【0070】
第5図は、実施例2に従う電解液でのスロー(throw)及び焼け傾向を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 3を添加したもの。
【0071】
第6図のつや出し断面像は、実施例2に従う電解液での亜鉛層(表面粗さ)の均一性を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 3を添加したもの。
【0072】
添付図面から、添加剤無しでさえ、実施例1に比べて実施例2ではスローの良化及び端部やけの減少が得られることが分かる。Lugalvan IZE 3の添加により、デンドライトの成長の有効な防止、及びスローの更なる改善がみられる。第6図のつや出し断面像から、中庸の電流密度範囲において、約7ミクロンの厚さの亜鉛層が得られ、それは添加剤と均一且つなめらかであった(第6a図)。一方添加剤の無い場合、鋼鉄基材の下へ伸びるいくつかの孔を有する平坦でない層が得られた(第6b図)。
【0073】
[実施例3]
a)比較実験
75g/Lの、メタンスルホン酸亜鉛(炭酸亜鉛とメタンスルホン酸から調製した)としてのZn2+を含む電解液を調製した。pHは3に調節した。このタイプの電解液を、実施例1及び2と同様に亜鉛のメッキのために使用した。
【0074】
b)本発明の実験
同様の電解液であるが、さらに2g/LのLugalvanR IZE 2を添加したものを同じ条件で使用した。
【0075】
第7図は、実施例3に従う電解液でのデンドライトの成長を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【0076】
第8図は、実施例3に従う電解液でのスロー(throw)及び焼け傾向を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【0077】
第9図のつや出し断面像は、実施例3に従う電解液での亜鉛層(表面粗さ)の均一性を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【0078】
添付図面から明らかなように、添加剤無しの電解液でさえ、既に極めて良好なスローであるが、添加剤はデンドライトの成長を防止していることが分かる(第7図参照)。さらに、つや出し断面像(第9図)から、添加剤により約8ミクロンの厚さの層の粗さが大幅に減少したことが分かる。
【0079】
[実施例4]
2g/LのLugalvan G20を、実施例1で得られた基本電解液に添加した。Lugalvan IZE 2を添加した時の実施例1に匹敵する結果が得られた。
【0080】
第10図は、Lugalvan G20を添加した実施例1の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【0081】
第11図は、Lugalvan G20を添加した実施例1の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【0082】
[実施例5]
2g/LのMirapol WTを、実施例2で得られた基本電解液に添加した。Lugalvan IZE 3を添加した時の実施例2に匹敵する結果が得られた。
【0083】
第12図は、Mirapol WTを添加した実施例2の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【0084】
第13図は、Mirapol WTを添加した実施例2の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【0085】
[実施例6]
4g/Lのエトキシル化ソルビトール(24個のエチレンオキシド単位)を、実施例3で得られた基本電解液に添加した。Lugalvan IZE 2を添加した時の実施例3に匹敵する結果が得られた。焼けとデンドライトの成長は極めて小さく、スローは極めて良好であった。
【0086】
第14図は、エトキシル化ソルビトールを添加した実施例3の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【0087】
第15図は、エトキシル化ソルビトールを添加した実施例3の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【0088】
[実施例7]
4g/LのLutensit A−IS(イセチオナート)を、実施例3で得られた基本電解液に添加した。焼けは極めて小さく、デンドライトの成長は中くらいであり、メッキは極めて均一であった。
【0089】
第16図は、Lutensit A−ISを添加した実施例3の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【0090】
第17図は、Lutensit A−ISを添加した実施例3の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【0091】
[実施例8]
2g/LのLugalvan IZE 2及び4g/LのLutensit TC−EHSを、実施例3で得られた基本電解液に添加した。Lugalvan IZE 2を添加した時に匹敵する結果が得られた。焼けはLugalvan IZE 2のみに比べて低く、デンドライトの成長の証拠は無く、スローは極めて良好で、そしてメッキは極めて均一であった。
【0092】
第18図は、Lugalvan IZE 2及びLutensit TC−EHSを添加した実施例3の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【0093】
第19図は、Lugalvan IZE 2及びLutensit TC−EHSを添加した実施例3の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例1に従う電解液でのデンドライトの成長を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【図2】
実施例1に従う電解液でのスロー(throw)及び焼け傾向を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【図3】
実施例1に従う電解液での亜鉛層(表面粗さ)の均一性を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【図4】
実施例2に従う電解液でのデンドライトの成長を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 3を添加したもの。
【図5】
実施例2に従う電解液でのスロー(throw)及び焼け傾向を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 3を添加したもの。
【図6】
実施例2に従う電解液での亜鉛層(表面粗さ)の均一性を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 3を添加したもの。
【図7】
実施例3に従う電解液でのデンドライトの成長を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【図8】
実施例3に従う電解液でのスロー(throw)及び焼け傾向を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【図9】
実施例3に従う電解液での亜鉛層(表面粗さ)の均一性を示す。
a)は添加剤無し;
b)はLugalvan IZE 2を添加したもの。
【図10】
Lugalvan G20を添加した実施例1の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【図11】
Lugalvan G20を添加した実施例1の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【図12】
Mirapol WTを添加した実施例2の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【図13】
Mirapol WTを添加した実施例2の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【図14】
エトキシル化ソルビトールを添加した実施例3の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【図15】
エトキシル化ソルビトールを添加した実施例3の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【図16】
Lutensit A−ISを添加した実施例3の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【図17】
Lutensit A−ISを添加した実施例3の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。
【図18】
Lugalvan IZE 2及びLutensit TC−EHSを添加した実施例3の電解液でのデンドライトの成長を示す。
【図19】
Lugalvan IZE 2及びLutensit TC−EHSを添加した実施例3の電解液でのスロー及び焼け傾向を示す。

Claims (14)

  1. 金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆して、マット表面を得る方法であって、
    該マット表面を、硫酸亜鉛又は亜鉛のアルカンスルナート或いはこれらの混合物から選択される亜鉛塩、及び必要により別の金属塩、及び硫酸、アルカンスルホン酸又はこれらの2種の酸の混合物から選択される酸、及びイオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される、表面粗さの改良及びデンドライトの端部成長抑制のための少なくとも1種の添加剤を含む電解溶液において亜鉛メッキすることにより得ることを特徴とする電解被覆方法。
  2. メタンスルホン酸を含む電解液を使用する請求項1に記載の方法。
  3. 0.5〜5のpHで行う請求項1又は2に記載の方法。
  4. 2.7〜4のpHで行う請求項3に記載の方法。
  5. 亜鉛塩として亜鉛のメタンスルホナートを使用する請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 亜鉛塩を、亜鉛換算で、30〜250g/Lの量で使用する請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 電解被覆を、10〜400A/dmの電流密度で行う請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 添加剤として使用されるイオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物が、ポリエチレンイミン及びアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物から選択される請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 添加剤として使用される窒素含有表面活性化合物が、第2級アミンとエピクロルヒドリンとの0.3:1〜1:0.3(質量%)反応生成物である請求項8に記載の方法。
  10. 添加剤として使用される硫黄含有アニオン性表面活性化合物が、スルファート、好ましくは少なくとも5個の炭素原子を有するエーテルスルファート又はアルキルスルファート、例えばエチルへキシルスルファート、スルホナート、好ましくはプロパンスルトンの反応生成物、及びイセチオナートから選択される請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  11. 添加剤として使用される少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物が、アルコキシル化、好ましくはエトキシル化されていても良いソルビトールから選択される請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  12. 金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆するための電解組成物であって、
    亜鉛塩、及び必要により別の金属塩、及び硫酸、アルカンスルホン酸又はこれらの2種の酸の混合物から選択される酸、及びイオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする電解組成物。
  13. ポリエチレンイミン及びアミンとエピクロルヒドリンとの反応生成物、スルファート、好ましくはエーテルスルファート又は少なくとも5個の炭素原子を有するアルキルスルファート、例えばエチルへキシルスルファート、スルホナート、好ましくはプロパンスルトンの反応生成物、及びイセチオナート、及びアルコキシル化、好ましくはエトキシル化されていても良いソルビトールから選択される添加剤を使用する請求項12に記載の電解組成物。
  14. イオン性又は非イオン性でも良い窒素含有表面活性化合物、硫黄含有アニオン性表面活性化合物及び少なくとも3個のヒドロキシル基を有する多官能アルコールを基礎とする表面活性化合物から選択される化合物を、アルカンスルホン酸含有電解液中で金属を亜鉛又は亜鉛合金で電解被覆する際に、表面粗さの改良及びデンドライトの端部成長抑制のための少なくとも1種の添加剤として使用する方法。
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