JP2004502784A - インスリン誘導体とその合成 - Google Patents

インスリン誘導体とその合成 Download PDF

Info

Publication number
JP2004502784A
JP2004502784A JP2002509378A JP2002509378A JP2004502784A JP 2004502784 A JP2004502784 A JP 2004502784A JP 2002509378 A JP2002509378 A JP 2002509378A JP 2002509378 A JP2002509378 A JP 2002509378A JP 2004502784 A JP2004502784 A JP 2004502784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
insulin
ins
compound according
amine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002509378A
Other languages
English (en)
Inventor
リチャード・ヘンリー・ジョーンズ
ファリバ・ショジャエ−モラディ
ディートリヒ・ブランデンブルグ
エリック・ズンダーマン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BTG International Ltd
Original Assignee
BTG International Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BTG International Ltd filed Critical BTG International Ltd
Publication of JP2004502784A publication Critical patent/JP2004502784A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/006General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length of peptides containing derivatised side chain amino acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/107General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides
    • C07K1/1072General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides by covalent attachment of residues or functional groups
    • C07K1/1075General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length by chemical modification of precursor peptides by covalent attachment of residues or functional groups by covalent attachment of amino acids or peptide residues
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/62Insulins
    • C07K14/622Insulins at least 1 amino acid in D-form
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

本発明は、インスリン誘導体およびその合成に関する。特に、インスリンは、ペプチド結合を介してチロイドホルモンにフリーのアミン基を接合させることにより、B1残基(フェニルアラニン)を介して接合される。特に、B1残基のαアミン基に、3,3’,5,5’−テトラヨード−D−チロニル基(DT4yl)が共有結合したインスリンまたはその機能的等価物からなる化合物を提供する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インスリン誘導体およびその合成に関する。特に、インスリンは、ペプチド結合を介してチロイドホルモンにフリーのアミン基を接合させることにより、B1残基(フェニルアラニン)を介して接合される。
【0002】
【従来の技術】
WO−A−95/05187には、循環性結合タンパクに親和性を有する分子部分を結合したインスリン誘導体が記載されている。その明細書に特に記載および例示されている分子部分は、チロイドホルモン、特にL−チロキシン(3,3’,5,5’−テトラヨード−L−チロニン)である。チロニン化合物のインスリンへの共有的接合は、インスリンのB1残基のフリーのαアミノ基と、チロニン化合物のカルボキシル基との間のペプチド結合形成を介するものである。インスリンのL−チロキシン誘導体が、特定の血漿タンパク、特にチロイド結合グロブリンおよびトランスチレチン(transthyretin)に親和性を有することが示されている。チロニン部分の結合はインスリンの変更された分布をもたらし、特に、インスリンを肝選択性(hepatoselective)にすると考えられる。
【0003】
しかしながら、L−チロキシン誘導体(LT4−Ins)は、血漿タンパクに対して非常に高い親和性を有し、制限された代謝回転を示すことが観察された。結合タンパクに対してより低い親和性を有する誘導体は、WO−A−99/65941に記載されており;さらなるインスリンのチロイド誘導体、すなわち3,3’,5’−トリヨードチロニン、リバースT3−インスリン(rT3−Ins)が記載されている。
【0004】
WO−A−95/07931では、インスリンが、B29リシン部分のエプシロン−アミノ基を、L−チロキシンおよびD−チロキシンと、任意にC10スペーサーを伴って、反応させることによって誘導化される。一部の例では、チロニン部分のアミノ基は、インスリンとT4試薬との接合前にアセチル化される。
【0005】
内因性循環タンパクへのチロイドホルモンの結合は、Robbins,J.ら Tyroid Hormone Metabolism (ed Hennemann,G.) 1986,Marcel Dekker,NC,USA,3−38に要約されている。LT4、T3(3,3’,5−トリヨードチロニン)、rT3、3’,5’−ジヨードチロニン(3’,5’T2)、DT4、N−アセチル化LT4、N−アセチル化T3、および他のアルカノアート化(alkanoated)化合物の、チロキシン結合グロブリン(TBG)、プレアルブミン(トランスチレチン(transthyretin)としても知られる)、およびアルブミンのようなチロイドホルモン結合タンパク(THBPS)に対する親和性を含む、種々のチロイドホルモンの相対的な結合親和性が議論されている。
【0006】
身体内でのインスリンの最適な分布、代謝利用能を達成し、かつ、チロイドホルモン部分の活性による副作用を最小化するために、インスリン接合物におけるチロイドホルモン部分、およびそのインスリンへの接合形式を最適化することが望ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題および課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様によれば、インスリンのB1残基のαアミン基に、3,3’,5,5’−テトラヨード−D−チロニル基が共有結合した、インスリンまたはその機能的等価物からなる新規の化合物を提供する。
【0008】
以下DT4−yl基として知られるチロキシル基は、T4分子のカルボキシル基とペプチド結合を介してαアミン基に直接結合してもよい。あるいは、アミン基とカルボキシル基との間にリンカーがあってもよい。好ましくは、リンカーは、各端においてペプチド結合を介してそれぞれの部分に連結され、かつ、例えば二つのペプチド結合の間に少なくとも11の炭素原子の長さのアルカン−ジイル基を有する。あるいは、より短いリンカーを用いてもよい。利用性(accessability)、循環系における安定性、標的組織における活性などを最適化するために、DT4−ylおよびアミン基へのリンカーの他の接合手段が選択されてもよい。
【0009】
本発明の第二の態様によれば、B1残基のαアミン基にN−C1−4−アルカノイル−(ジ−、トリ−またはテトラ−)ヨードチロニル基が共有結合した、インスリンまたはその機能的等価物からなる新規化合物を提供する。
【0010】
この発明の態様では、チロニル基は、リンカーを介してB1残基に接合してもよい。リンカーについては上述のものであってもよい。
【0011】
本発明のこの態様では、チロニル基は、好ましくは3,3’,5,5’−テトラヨード−D−チロニル基、好ましくはDT4である。
【0012】
チロニルアミン基のC1−4アルカノイル基は、好ましくはアセチルであり、またはプロパノイルであってもよい。
【0013】
本発明の第三の態様では、一般式:−OC−(CR−NR−[式中、−OC−はインスリンに連結され、NR−はチロイドホルモンに連結され、各Rは独立にHおよびC1−4アルキルから選択され、nは少なくとも11の整数であり、かつ、RはH、C1−4−アルキル、またはC1−4−アルカノイルである]を有するリンカーを介して、チロイドホルモンが共有結合した、インスリンまたはその機能的等価物からなる新規の化合物を提供する。
【0014】
かかる本発明の第三の態様では、リンカーの−OC基は、インスリンまたはインスリンの機能的等価物のB1残基のαアミン基に連結される。あるいは、リンカーは、インスリン分子の別のフリーのアミン基、例えばB29リシン残基のエプシロン−アミノ基に連結されてもよい。かかるインスリンとの接合体は、インスリンの内因的代謝効果を保持するように、インスリンにとって有効なインスリンの活性部位を残すべきである。
【0015】
本発明のこの第三の態様では、チロイドホルモンは、好ましくはLT4またはDT4である。
好ましくは、リンカーは−OC−(CH11−NH−である。
【0016】
本発明の第四の態様では、新規のN−アルカノアート化(alkanoated)誘導体または他のN−アルカノイル化(alkanoylated)化合物が形成される新規の方法を提供し、この方法は以下の工程:
a)i)一般式Iのチロニル試薬:
【化2】
Figure 2004502784
[式中、各基X、X3’、XおよびX5’はHおよびIから選択され、ただし少なくとも2つの基がIを示し;
はアミン保護基であり;かつ
はカルボキシル活性化基(carboxylic activating group)である]
を、ii)アミン化合物(RN)R(NH
[式中、Rは(m+p)官能性有機基であり;
はR以外のアミン保護基であり;
mは0または10までの整数であり;
pは少なくとも1の整数である]
と反応させて、保護化中間体を生成する工程;
b)保護基Rが除かれるが、いずれのR基も取り除かれないような条件下で、選択的アミン脱保護化工程において保護化中間体を処理して、脱保護化された中間体を生成する工程;および
c)脱保護化された中間体の脱保護化されたアミン基をアルカノイレーション(alkanoylation)工程でC1−4アルカノイル基によりアシル化して、N−アルカノイル化化合物を生成する工程;
を含む。
【0017】
本発明のこの態様では、アミン化合物はインスリンまたはその機能的等価物であってもよい。上記方法は、チロニル試薬によるアシル化のためのフリーのアミン基を備えたインスリン以外のオリゴ−またはポリ−ペプチド活性体に適用されてもよい。好ましくは、この技術はインスリンに適用され、最も好ましくはインスリンのB1残基のαアミノ基に適用される。
【0018】
保護基RおよびRは、この方法の工程bにおいて選択的脱保護化を可能にするように選択される。好ましくはRはBoc基(第三級ブトキシカルボニル)である。脱保護化は、好ましくは、塩酸/酢酸混合物を用いて、または好ましくはトリフルオロ酢酸を用いて、慣用的な脱保護化方法を用いて実施される。
【0019】
保護基は、選択的脱保護化工程bによって除かれないように選択される。Msc基(メチルスルホニルエトキシカルボニル)が好都合である。かかる基は、工程aにおいて形成された結合、またはアルカノイレーション工程で形成された結合を切断しない条件下で除くことができる。後の非選択的脱保護化工程に適した条件は、例えば水酸化ナトリウムを使用したアルカリである。
【0020】
この新規の方法は、チロニル基の不斉炭素原子(C)のラセミ化を最小限に抑える。不斉炭素原子がL−立体配置をとることが適切だが、D−立体異性体を用いることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を、実施例を用いて例示する。
略号:Msc=メチルスルホニルエチルオキシカルボニル
Boc=tert−ブチルオキシカルボニル
DMF=ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
mp=融点
ONSu=N−オキシスクシンイミドエステル
TFA=トリフルオロ酢酸
NMM=N−メチルモルホリン
DCC=ジシクロヘキシルカルボジイミド
NHS=N−ヒドロキシスクシンイミド
【0022】
【実施例】
参考実施例1−Msc−L−チロキシン(1)
2mlのジメチルスルホキシド中の776mg(1mmol)のL−チロキシンを、室温で18時間、139μl(1mmol)のトリエチルアミンの存在下で、530mg(2mmol)のMsc−ONSuと反応させた。次いでこの溶液を、20mlの氷冷HCl溶液(pH2)にピペットで移した。沈殿を遠心により単離し、水性HCl溶液で3回洗浄し、in vacuoで乾燥させた。
収量:843mg(理論値の91%)
RP−KPLC純度:99.1%
【0023】
参考実施例2
合成を、出発物質としてD−チロキシンを用いて、(1)と同様に実施した。
収量:819mg(理論値の88%)
RP−HPLC純度:98.4%
【0024】
参考実施例3−Boc−L−チロキシン(3)
776.0mg(1mmol)のL−チロキシンを、5mlのジメチルスルホキシドに溶かした。この溶液のpHを、NaCOを添加して9に調節した。この溶液を0℃に冷却した後に、攪拌しながら、275.0mg(1.2mmol)のジ−tert−ブチル−ジカーボナート(固形)を添加した。0℃で4時間攪拌した後に、この溶液を氷冷した水性HCl溶液(pH2)にピペットで移した。遠心後に、沈殿を水性HCl溶液で2回洗浄し、in vacuoで乾燥させた。
収量:721mg(理論値の82%)
RP−HPLC純度:98.4%
【0025】
参考実施例4−N−Boc−12−アミノラウリン酸(4)(N−Boc−12−アミノドデカン酸)
45mlの1,4−ジオキサン/水(2/1;v/v)中の2.74g(12.7mmol)の12−アミノラウリン酸の溶液を0℃に冷却し、1NのNaOHを用いてpH9に調節した。10mlの1,4−ジオキサン中に溶解された4.80g(22.0mmol)のジ−tert−ブチル−ジカーボナートを添加した後に、必要に応じて1NのNaOHを添加してpHを9に一定に保ちながら4時間攪拌した。有機溶媒をin vacuoで蒸発させた。水性部を10%の水性KHSO溶液でpH2に調節し、酢酸エチルエステルで3回抽出した。これらを合わせた有機相を、10mlの冷却した飽和NaCl溶液で1回、水で2回洗浄し、乾燥させ、濾過し、沈降が始まるまで濃縮した。+4℃に18時間維持した後に、この産物を濾過により単離し、in vacuoで乾燥させた。
収量:3.7g(理論値の92%)
【0026】
参考実施例5−N−Msc−D−チロキシン−N−オキシスクシンイミドエステル(5)
2mlのTHF中の200.0mg(0.22mmol)の(2)および25.3mg(0.22mmol)のN−ヒドロキシスクシンイミドの溶液に、0.42mlのTHF中の45.3mg(0.22mmol)のN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミドを、0℃で攪拌しながら加えた。3時間後に、ジシクロヘキシル尿素を濾過により除いた。この溶液を濃縮して、+4℃に18時間維持した。この産物を濾過により単離し、in vacuoで乾燥させた。
収量:176mg(理論値の79%)
RP−HPLC純度:76.6%
【0027】
参考実施例6−N−Boc−L−チロキシン−N−オキシスクシニミジルエステル(6)
合成を、出発物質として(3)を用いて(5)と同様に実施した。
収量:1912mg(理論値の87%)
RP−HPLC純度:82.8%
【0028】
実施例1−B1−D−チロキシル−インスリン(ヒト)(7)
2mlのDMF中の100.0mg(約0.016mmol)のA1,B29−Msc−インスリン(Schuttler and Brandenburg, Hoppe−Seyler’s Z.Physiol.Chem.360,1721−1725(1979)に従って調製)および18.0μl(0.16mmol)のN−メチル−L−モルホリン(NMM)の溶液に、0.2mlのDMF中の93.1mgの2を加えた。室温で6時間攪拌した後に、インスリン誘導体をエーテルで沈殿させて、遠心して単離し、エーテルで3回洗浄し、in vacuoで乾燥させた。Msc基を0℃でNaOH/ジオキサン/水で処理して除き、17を記載通り(Geigerら,Chem.Ber.108,2758−2763(1975))Sephadex G−50 fineでゲル濾過して最初に精製し、凍結乾燥させ、次いでRP−HPLCで精製した。
収量:34.9mg(理論値の33.3%)
RP−HPLC純度:99.6%
【0029】
参考実施例7−B1−L−チロキシル−インスリン(ヒト)(7a)
合成を、100.0mgのA1,B29−Msc−インスリンおよび(1)から(7)と同様に実施したところ、Msc基の除去後に88.9%の純度で74mg(理論値の70.4%)の(7a)を得て、RP−HPLC精製の後に37.2mg(理論値の35.4%)を得た。RP−HPLC純度は99.8%であった。
【0030】
実施例2
2.1 B1−(T4−アミノラウロイル)−インスリン(ヒト)の合成
12−アミノラウリン酸 n=11
最初に、A1,B29−Msc−インスリンを、ジシクロヘキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾール(DCC/HOBt)(Konig & Geiger,Chem.Ber.103,788−798)を用いて1時間0℃および1時間室温で予備活性化した6等量の(4)と反応させた。室温で70分後、反応が完了し、タンパク質が沈殿した。次いで、Boc基を選択的にTFAで取り除いた。
中間体(B1−(12−アミノドデカノイル)−A1,B29−Msc−インスリン)を、80%の収率および59%の純度で単離した。
【0031】
2.2 B1−L−チロキシル−(12−アミノラウリル)−インスリン(ヒト)(8)
2mlのDMF中の103.4mgのB1−アミノラウロイル−A1,B29−Msc−インスリンおよび18.0μlのN−メチル−L−モルホリンの溶液に、0.2mlのDMF中の134mgのIを加えた。室温で6時間攪拌した後に、インスリン誘導体をエーテルで沈殿させて、遠心により単離し、エーテルで洗浄し、in vacuoで乾燥させた。保護基を0℃でNaOH/ジオキサン/水で処理して除いた。VIIIを最初にSephadex G−50 fineでゲル濾過して、次いで半調製用RP−HPLCにより精製した。
収量:29.5mg(理論値の27.3%)
RP−HPLC純度:97.6%
【0032】
2.3 B1−D−チロキシル−(12−アミノラウリル)−インスリン(ヒト)(9)
出発物質として(5)を用いて(8)と同様に合成した。
収量:26.7mg(理論値の25%)
RP−HPLC純度:98%
【0033】
実施例3
αアミノ基がアセチル化された変性チロイド部を有する二つのアナログを合成し、特徴決定した。
LT4のアセチル化を40℃で酢酸無水物中で定量した。N−アセチル−LT4を、DCC/NHSで活性化し、上記方法に従って、a)部分的に保護されたインスリン(A1,B29(MSc)インスリン)、およびb)B1−12−アミノドデカノイル(Msc)−インスリンに直接的にカップリングさせた。
しかしながら、非ブロック化後は、RP−HPLCは、産物の明らかな不均質性を示した。
分離された個々のピーク並びに混合物のMS分析は、B1−N−アセチル−L−T4−インスリンについて計算された6609の質量を全てのケースで与えた。これはラセミ化アニュイティー合成(racemisation annuity the synthesis)を示すと考えられる。
【0034】
実施例4
実施例3においてカバーされていないラセミ化を避けるために、直交保護基手段を介してB1−N−アセチル−LT4−インスリンの立体保存的合成を設計した。
【0035】
4.1 N−アセチル−L−チロキシル−インスリン(ヒト)(10)
2mlのDMF中の100.0mgのA1,B29−Msc−インスリンおよび18.0μlのN−メチル−L−モルホリンの溶液に、0.2mlのDMF中の134mgの3を加えた。室温で6時間攪拌した後に、インスリン誘導体を氷冷エーテルで沈殿させて、遠心して単離し、エーテルで3回洗浄し、最後にin vacuoで乾燥させた。Boc基をTFAで処理して除き、次いでSephadex G−50 fineでゲル濾過して精製し、凍結乾燥させた。チロキシ部のアミノ基をアセチル化するために、50.0mgのB1−L−チロキシル−A1,B29−Msc−インスリンを1mlのDMFに溶解し、22.9mgの酢酸スクシンイミドエステルと2時間室温で反応させた。このタンパク質を氷冷エーテル中に沈殿させて単離した。Msc基の最終的な除去を上述したようにNaOH中で行った。最終的な精製を、半調製用RP−HPLCで行った。
収量:38.3mg(理論値の36%)
RP−HPLC純度:99.4%
【0036】
4.2 B1−((N−アセチル−L−チロキシル)−(12−アミノラウリル))−インスリン(ヒト)(11)
中間体としてB1−アミノラウロイル−A1,B29−Msc−インスリンを用いて、10に記載の方法に従って合成した。最初に、Boc−LT4をカップリングした。Boc基の切断後に、酢酸スクシンイミドエステルを用いた選択的アセチル化を行った。Msc基の除去および半調製用RP−HPLCが11を与えた。
収量:23.5mg(理論値の21%)
RP−HPLC純度:98.2%
【0037】
MALDI−TOF−MSを適用して、チロイド−インスリン−接合物の分子量を調べた。測定中、チロイド部の部分的非ヨウ素化が全ての接合物で観察された。表1では、実測および算出した質量がスペクトル質量(spectra masses)について比較されている。
【表1】
Figure 2004502784
【0038】
実施例6
インスリンレセプターに対するチロイド−インスリン−接合物の結合特性
チロイド−インスリン接合物は、チロイド特性とインスリン特性を一つの分子に併せ持つ。
インスリン特性として、in vitroでのインスリンレセプターに対する結合を調べた。レセプター結合は、培養したIM−9リンパ球で{Tyr−(125I)A14}−インスリンを用いた競合アッセイで調べた。血清アルブミンに対する代替インスリン接合物の計画される親和性のために、BSAの標準1%溶液を1%のγ−グロブリンに置換した(非特異的結合の抑制)。
相対的な結合を、非線形曲線適合を介してプログラムPrismを用いて算出した。
レセプター親和性を表2にまとめた。
【0039】
【表2】
Figure 2004502784
【0040】
LT4を立体異性体DT4で置き換えることにより、約50から12.3%へと親和性が顕著に低減する。L−チロキシンのアミノ基のアセチル化は、C12親和性を30%まで低減する。スペーサーのアームを導入することにより、3つ全てのケースで親和性が顕著に損失した。
【0041】
実施例7
血漿タンパクTBGへの結合の調査
光学バイオセンサーIAsysは、リアルタイムでの生体分子の相互作用を記録すること、かくして速度論的研究を可能にする。チロイド−インスリン接合物であるB1−LT4−インスリン(参照)、B1−DT4−インスリン、およびB1−N−アセチル−LT4−インスリンの、血漿タンパク質であるチロキシン結合グロブリン(TBG)に対する結合を調べた。
キュベットの表面を、血漿タンパクTBGを固定するカルボキシメチル化デキストランマトリックス(CMD)で被覆した。
カルボキシメチル化マトリックスへのTBGの固定化は、共鳴角度の変化を介して検出した。
【0042】
速度論的研究のために、チロイド−インスリン接合物を、25℃で、HBS/Tweenバッファーに200、300、400および500μg/mlという一連の希釈率となるようにマイクロキュベットに注入した。再現性を調べるために、全ての測定を3回繰り返した。
コントロールとして、天然インスリンを高濃度で注入した(500μg/ml)。注入はバッファー−ジャンプに至るが、結合は観測されなかった。インスリン溶液の除去とブランクのバッファーの注入により別のバッファー−ジャンプが引き起こされたが、解離の徴候はなかった。かくして、固定された血漿タンパクに対するインスリンの非特異的結合が排除できる。さらなる測定のために、マイクロキュベットの表面をバッファーで数回濯いだ。
【0043】
種々のリガンド濃度Cにおける“オン・レート(on−rate)”定数konの測定は、konを式(4)に従ってCに対してプロットされることを可能にする。これは傾きから結合速度定数k、およびC=0のところで解離速度定数kを与える。しかしながら、k<0.01s−1のときにkのエラーが非常に大きくなることを考慮する必要がある(IAsys, METHODS GUIDE)。
on=k+k・c    (4)
【0044】
チロイド−インスリン−接合物を用いた固定されたTBGへの結合の研究では、個々の測定の良好な再現性が注意される必要がある。
表3に示された3つのチロイド−インスリン−接合物の結合および解離曲線は、プログラムFast−fitを用いて分析された。結合の定量については、二相適合の値がより大きな変動を示したことから、単一相曲線適合を選択した。
【0045】
接合物の結合速度定数を表3に記載する。
【表3】
Figure 2004502784
【0046】
B1−LT4−インスリンのkは、B1−DT4−インスリンのkよりも顕著に大きかった。リガンド濃度に対してB1−N−アセチル−LT4−インスリンのkon値をプロッティングすると、大きな分散を示し、定量的評価はできなかった。しかしながら、個々の曲線は、B1−DT4−インスリンに非常によく類似していた。
【0047】
解離の評価も、上記と同じ理由から、単一相曲線適合を介して行った。調査対象であるチロイド−インスリン−接合物の解離定数kは、表4にまとめられている。
【表4】
Figure 2004502784
【0048】
B1−LT4−インスリンのkは、B1−N−アセチル−LT4−インスリンのkよりも約20%大きかった。種々の濃度範囲内で良好な再現性があったにもかかわらず、観察された変動により、B1−DT4−インスリンのkを算出できなかった。
【0049】
実施例8
チロイド−インスリン−接合物の構造的特徴
アナログであるB1−LT4−インスリンおよびB1−LT4(12−アミノドデカノイル)−インスリンを、CD分光法により分析した。
B1−LT4−インスリンを、0.017、0.17、および0.88g/lの濃度で、またさらに0.4等量の亜鉛イオンの存在下で0.88g/lの濃度で調査した。いずれの条件下でも、同じスペクトルが記録された。濃度の増加、並びに亜鉛の存在のいずれも、楕円率に変化をもたらさなかった。195nmにおけるインスリン特異的最大値も常に観察された。
【0050】
近UVでは、楕円率の濃度依存性は小さかった。天然インスリンとは対称的に、252nmにポジティブなバンドがあった。これは、しかしながら、亜鉛の添加によってインスリンに共通なレベルまで低減した。275nmでは、インスリンに典型的なプロフィールが観察された。しかしながら、スペクトルは、2Zn−ヘキサマーに典型的な値には到達しなかった(=−305grad・cmxdmol−1)。
【0051】
天然インスリンでは、フェノールの添加はT→R遷移を誘導し、ここでB鎖の伸長されたN末端がαヘリックス構造へと変わる。近UVでは、約400の値まで、251nmにおけるネガティブ楕円率の増加を伴う。B1−LT4−インスリンの場合、この方向に小さい徴候のみが存在する。
【0052】
B1−LT4−(12−アミノドデカノイル)インスリンは、0.02、0.20、および0.68g/lの濃度で遠UVで分析した。さらに、0.68g/lでの測定を、0.33等量の亜鉛の存在下で行った。B1−LT4−(12−アミノドデカノイル)インスリンは、195nmでインスリンに典型的な最大を示した。濃度の増加および亜鉛の添加は、スペクトルを変化させなかった。
【0053】
近UVでは、ハイブリッドであるB1−LT4−(12−アミノドデカノイル)インスリンを、0.02および0.68g/lの濃度で調べた(図37)。B1−LT4−インスリンとは対称的に、B1−LT4−(12−アミノドデカノイル)インスリンは、255nmにおいてポジティブなバンドを全く示さなかった。275nmにおいて、th4スペクトルはインスリンと類似していた。楕円率は、−200以下に低減したが、インスリンの値(−305)までは到達しなかった。
【0054】
実施例9
肝臓形質膜に対する結合の研究
9.1 ラット肝臓形質膜(LPM)の単離
インスリンレセプターのソースとして平衡結合アッセイで用いるように、ラットの肝臓形質膜(LPM)を単離した。LPMは、実際に、形質膜だけではなく、核、ミトコンドリア、ゴルジ体、小胞体およびリソソームの膜も含む。細胞膜を断片化する際に、再び封じて(reseal)、小さな、閉じたベシクル、すなわちミクロソームを形成する。それゆえ、LPMは、核とミクロソーム成分に分離されうる。各成分は軽いおよび重いフラクションに分離される。次いでこれは、さらなるサブフラクションへと分離されうる。インスリンレセプターが存在する形質膜は軽いフラクションに観察されるが、本件での目的は、核の軽いフラクションが結合アッセイにおいて可変性の結果を通常生じることから、ミクロソームの軽いフラクションのみを得ることである。最初にNeville(1960)によって記載された方法を用いて、形質膜画分を新鮮なラット肝臓から単離した。
【0055】
9.2.1 高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)
チロイドホルモン結合タンパク(THBP)へのインスリンまたはアナログの結合を確かめるために、これらを4℃で一晩インキュベートした。結合および非結合種をFPLCで分子量により分離した。表1に示されているように、正常ヒト血清、HSA(ヒト血清アルブミン)、およびTBG(チロキシン結合グロブリン)に対するH−Ins、LT−Ins、DT4−Ins、およびLT4−(CH12−Ins(実施例2に従って合成)の結合を調べた。使用したTHBP濃度は、コストの理由から、TBGを除いて、生理学的なものであった。
【0056】
【表5】
Figure 2004502784
【0057】
9.2.2 THBPの希釈とアナログとのインキュベーション
THBPの溶液(0.5ml)を以下のようにFPLCバッファーに調製し、ボルテックスした。
・正常ヒト血清 − 希釈せずに使用
・HSA(5% w/v) − HSA(20% w/v)から1:4に希釈
・TBG − 10μlのストックTBG(0.1mg/0.13ml)を0.5mlのバッファーに加えた。FPLC/Barbitone/HSAバッファー中のHSA(0.2%)の量があまりに小さかったので、アナログに対するTBGの結合は有意に変化しなかった。
【0058】
H−Ins(0.276μMの100μl)またはアナログをTHBP溶液に加えた。これをボルテックスして、4℃で〜16時間または一晩インキュベートした。FPLCの前に、再度ボルテックスし、孔径0.2μmのシリンジフィルターを介して濾過して(Gelman,UKのAcrodisc(登録商標)LC13 PVDF)、細菌および血清沈殿を除いた。
【0059】
9.2.3 フラクションをカラムから回収する
フラクションチューブ(LP3チューブ)を、アナログがチューブの内面に吸着することを避けるために50μlの3%(w/v)HSAで被覆した。フラクションサイズを0.50mlとしてプログラムした。各フラクションの免疫反応性インスリンを、同日にラジオイムノアッセイでアッセイした。
【0060】
9.2.4 インスリンのラジオイムノアッセイ(RIA)
二重抗体ラジオイムノアッセイ(RIA)を行って、各FPLCフラクションにおけるH−Insまたはインスリンアナログの濃度をインスリン特異的抗体を用いて調べた。
このアッセイを、インスリンスタンダードを用いて換算した。インスリンスタンダードおよびFPLCフラクションがアッセイされうる前に、Barbitone/HSA(0.2% w/v)バッファーおよびFPLC/Barbitone/HSAバッファーを用いて希釈することにより、それらのHSA濃度を標準化した。ダブルディスペンサー(Dilutrend,Boehringer Corporation London Ltd)を用いて、適切な量のバッファーおよび標準またはFPLCフラクションを、ラベル下LP3チューブに加えた。各チューブの全体量は500μlであった。さらに、標準化したHSA濃度を含むNSB(非特異的結合)の3つのチューブを、Barbitone/HSA(0.2% w/v)およびFPLC/Barbitone/HSAバッファーを用いて調製した。表2は、標準およびFPLCフラクションの希釈、並びにTCおよびNSBチューブの調製をまとめたものである。
【0061】
【表6】
Figure 2004502784
【0062】
9.2.5 [125I]インスリントレーサーの添加
125I]インスリントレーサーのアリコートを、適当な量(チューブあたり100μl)のBarbitone/HSA(0.2%w/v)に加えた。100μlの得られたトレーサー溶液の放射活性をγカウンターで計測し、一分間当たりのカウント(cpm)を3000−5000cpmの間である。THBPはアッセイされるべきインスリン部分を保護し得るから、ANSA(2mg/ml)をこの溶液に溶解させ、これはアナログのT部分をTHBPから置換するように機能した。最後に、100μlのこの溶液を各チューブに加えた。
【0063】
9.2.6 一次抗体(W12)の添加およびインキュベーション
一次抗体W12は、ポリクローナルのモルモット抗インスリン抗体である。これはインスリン分子のB1残基から離れたエピトープを認識するので、B1残基に結合したT部は結合するW12を妨げないであろう。これは、Barbitone/HSA(0.2%w/v)バッファーに1:45000に希釈され、100μlをTCとNSBチューブを除く各チューブに加えた。最終的に、このチューブをマルチボルテクサー(Model 2601, Scientific Manufacturing Industries, USA)でボルテックスし、室温で約16時間インキュベートした。
【0064】
9.2.7 二次抗体(Sac−Cel)の添加
二次抗体Sac−Cel(IDS Ltd.,AA−SAC3)は、抗体被覆セルロースを含む、pH7.4の固相懸濁液である。これをBarbitone/HSA(0.2%w/v)で1:1(v/v)に希釈し、100μlを全てのチューブ(TCを除く)に添加し、ボルテックスし、室温で10分間インキュベートした。遠心する前に1mlの蒸留水をチューブに加え、溶液を希釈し、これによって非特異的結合を最小とした。
【0065】
9.2.8 フリーおよび結合種の分離
フリーおよび抗体結合種を分離するために、チューブを、4℃に設定した冷却遠心機(IEC DPR−6000 Centrifuge,Life Science International)において2500rpmで20分まで遠心した。このチューブを、デカンティングラックに移した。回収タブ上でトレイを素早く転倒させることにより、フリーの種を含む上清をデカントした。ペレットが滑り落ちないように注意し、チューブを拭いて上清の残りを取り除いた。合わせた上清は、後で、実験室の安全ガイドラインに従ってスルースで処理した。最後に、サンプルを、TCおよびNSBチューブと共に、RIAのプログラムを用いてγカウンターでカウントした(RiaCalc)。
【0066】
9.3 平衡結合アッセイ
この平衡結合アッセイは、THBPの存在下および不在下の両方における、LPMのインスリンレセプターに対して親和性のアナログを調べる。要約すると、固定された量の[125I]インスリントレーサーを、固定された量のLPMと共に、異なる濃度のアナログとインキュベートして、トレーサーがインスリンレセプターに結合するのをアナログが阻害するようにする。遠心により結合およびフリーの種を分離した後に、結合したトレーサーの量をγカウンターで計測した。この結果を使用してED50(実効半減量)を算出し、また、結合力を、H−Insに対して、あるいは添加したTHBPの効果を調べるアッセイでは、THBP不在下におけるアナログに対して評価した。
【0067】
9.4 結果
9.4.1 ラジオイムノアッセイ(RIA)
二重抗体RIAを用いて、FPLCフラクションにおける免疫反応性インスリン(IRI)を定量した。抗体結合挙動が未知である新規アナログを定量するためにRIAを用いることの妥当性を、H−Ins、DT4−Ins、LT−Ins、およびLT4(CH12−Insの標準液をアッセイすることにより確認した。図1は、H−Insおよびアナログによる一次抗体W12に対する[125I]インスリンの結合の阻害を示す。それらのED50は、1065pM(H−Ins)、417.3pM(LT−Ins)、818.3pM(DT4−ins)、および855.9pM(LT4−(CH12−Ins)であった。H−Ins、DT4−InsおよびLT4(CH12−InsのED50は、類似しているように見えたので(サイズが小さいために統計学的分析は行っていない)、H−Insと比べて新規アナログのインスリン部分の抗体認識に主な差異は無いと考えることができる。しかしながら、LT−Insの標準曲線は、他の曲線の左にシフトしており、これはW12に対するより低い結合を意味しうる。
【0068】
9.4.2 高速タンパク液体クロマトグラフィー(FPLC)
FPLCを用いて、THBP(正常ヒト血清、HSA 5%w/v、TBG 0.238μM)に対するインスリンおよびアナログの結合を調べた。各フラクションのIRI含量をRIAによりアッセイした。
a)THBPの非特異的結合
RIAにおける抗体に対するTHBPの非特異的結合を、THBPのみを溶出することにより測定し、フラクションをIRIについてアッセイした。これらは全て無視できる量のIRIを示した。
b)溶出プロフィール
図2a−dは、それぞれ正常ヒト血清を用いて一晩インキュベーションした後の、H−Ins、LT−Ins、DT4−InsおよびLT4(CH12−Insの溶出プロフィールを示す。図3a−dは、5%ヒト血清アルブミン(HSA)で一晩インキュベーションした後の接合体の溶出プロフィールを示す。図4a−dは、それぞれ、0.238μMのTBGで一晩インキュベーションした後の、H−InsおよびLT−Insの溶出プロフィールを示す。算出した%結合および%フリーの値は表3に含まれている。最初のクロマトグラム(アナログを検出するほど敏感ではない)でUV吸光度により検出されるTHBPの出現も、溶出プロフィールにおいて矢印として示されている。影付きのボックスは結合フラクションを示し、クリアなボックスはフリーのフラクションを示す。
【0069】
H−Ins
各THBPに対するH−Insの算出した%結合は、同じTHBPに対するLT−Insの%結合よりも有意に低かった(p<0.05)。それにもかかわらず、結合H−Insの%は、完全には無視できるものではなかった。HSAに対して9.02%およびTBGに対して9.85%のバックグラウンドの結合を観察した(図3A、4A)。
【0070】
LT−Ins、DT−Ins、およびLT(CH12−Ins
チロキシル連結アナログは全て、THBPに対する実質的な結合(>60%)を示した(表1)。正常ヒト血清については、DT−Insに対する%結合は、LT−Insに対するものよりも有意に高かった(p<0.05)。HSA(5%w/v)については、LT(CH12−Insに対する%結合は、LT−Insに対するものよりも有意に高かった(p,0.05)。TBG(0.238μM)については、DT−Insに対する%結合は、LT−InsおよびLT(CH12−Insの両方に対するものよりも有意に高かった(p<0.05)。
【0071】
9.4.3 平衡結合アッセイ
LPMのインスリンレセプターに対する平衡結合アッセイを、H−Ins、LT−Ins、DT4−InsおよびLT4(CH12−Insについて実施した。さらに、添加したTHBP(正常ヒト血清 45%、HSA 5%w/v、TBG 0.13μM)の二つの新規アナログに対する効果も調べた。
H−InsとアナログによるLPMに対する[125I]インスリン結合の阻害を示す平衡結合曲線を、図5aおよびb並びに6から11に示した。各曲線は、いくつかのアッセイの平均の結果を示し、このアッセイの平均ED50を表4に示す。
アナログの相対的能力評価(RPE)を表5にまとめた。この値は微々たる異分散を示したが(Barlett Xテスト、p<0.05)、一部は有意の非平行(non−parallelism)を示した(F<0.05)。
【0072】
THBPの不在下における結合
図5aおよび5bは、H−Insおよび接合物による、LPMに対する125I−インスリン結合の阻害を示す。
LT−Ins、DT−InsおよびLT(CH12−Insの結合曲線は全て、H−Ins曲線の右にシフトし(図5aおよびb)、かつ、そのED50は全てH−Ins’よりも有意に高かった(p<0.05)。二つの新規アナログDT−InsおよびLT(CH12−InsのED50は、いずれもLT−Ins’よりも高かったが(p<0.05)、互いには有意に異ならなかった。
【0073】
H−Insに対する3つのアナログのRPEは、いずれも100%であった。LT−Insは63.5%(40.5−96.7%)、DT−Insは45.4%(27.9−70.0%)、およびLT(CH12−Insは22.6%(14.1−33.8%)で最も低い能力であった。
THBPの存在下で行った結合アッセイでは、結合曲線のシフト、並びにED50およびRPEの変化は、THBPの不在下における、同一のアナログの結合に対して記載されている。
【0074】
正常ヒト血清(45%v/v)
図6は、正常ヒト血清の存在下および不在下における、LPMに対する125I−Insの結合のDT4−Insによる阻害を示す。図7は、LT4(CH12Insの対応する曲線を示す。
正常ヒト血清(45%v/v)を加えた場合(図6、7)、DT−InsおよびLT(CH12Insの結合曲線はTHBPの不在下における結合よりも有意に高く(p<0.05)、またそのRPEは僅かに21.0%(11.3〜34.5%)であった。DT−Insでは、しかしながら、結合曲線の直線部の傾きは有意に大きく、シフトは非平行であった。そのED50およびRPEは、それゆえ、THBP不在下でのその結合と比較して妥当とは言えない。また、〜5nMまで[125I]の置換がないこと、および〜110nMにおいて二つの曲線のクロスオーバーがあることが興味深い。
【0075】
HSA(5%w/v)
図8は、5%HSAの存在下および不在下における、LPMに対する125I−Insの結合のDT4−Insによる阻害を示す。図9は、LT4(CH12Insの対応する曲線を示す。
HSA(5%w/v)の存在下では、DT−InsおよびLT(CH12Insの両方の結合曲線は右にシフトしたが、LT(CH12InsのED50のみはTHBPの不在下における結合よりも有意に高かった(p<0.05)。HSA存在下のDT−InsのRPEは67.3%(37.8−115.0%)であり、HSA存在下のLT(CH12InsのRPEは92.8%(66.6−129.2%)であった。
【0076】
TBG(0.135μM、0.27μM)
図10は、二つの異なる濃度のTBGの存在下または不在下における、LPMに対する125I−Insの結合のDT4−Insによる阻害を示す。図11は、LT4(CH12Insの対応する曲線を示す。
TBGについては、DT−Insに0.135μM(半分の生理学的濃度)で添加すると、正常ヒト血清を添加したのと同じように、結合曲線の非平衡シフトが引き起こされた。それゆえ、そのED50およびRPEは、THBPの不在下におけるものと比較できない。〜5nMまでのDT−Insで[125I]の置換がなく、かつ、〜110nMにおいて二つの曲線が交差した。0.27μMのTBGを添加した場合、曲線は、THBPの不在下におけるDT−Insの曲線に平行となるように戻った。ED50は、TBGの不在下でDT−Insより有意に高く(p<0.05)、また、RPEは25.4%(15.9−37.9%)であった。
LT(CH12Insを添加した場合、0.135μMのTBGは、曲線の右への有意の非平行シフトをもたらし(図15)、かくしてED50およびRPEは妥当な比較ではなかった。0.27μMのTBGを加えた場合、曲線は平行に右にシフトした。そのED50はTHBPの不在下での結合より有意に高く(<p0.05)、そのRPEは23.5%(14.2−36.1%)であった。
【0077】
【表7】
Figure 2004502784
【0078】
【表8】
Figure 2004502784
【0079】
【表9】
Figure 2004502784

【図面の簡単な説明】
【図1】H−Insおよびアナログによる一次抗体W12に対する[125I]インスリンの結合の阻害を示す。
【図2】正常ヒト血清を用いて一晩インキュベーションした後の、H−Ins、LT−Ins、DT4−InsおよびLT4(CH12−Insの溶出プロフィールをそれぞれ示す。
【図3】5%ヒト血清アルブミン(HSA)で一晩インキュベーションした後の接合体の溶出プロフィールを示す。
【図4】0.238μMのTBGで一晩インキュベーションした後の、H−InsおよびLT−Insの溶出プロフィールを示す。
【図5】H−Insおよび接合物による、LPMに対する125I−インスリン結合の阻害を示す。
【図6】正常ヒト血清の存在下および不在下における、LPMに対する125I−Insの結合のDT4−Insによる阻害を示す。
【図7】LT4(CH12Insの対応する曲線を示す。
【図8】5%HSAの存在下および不在下における、LPMに対する125I−Insの結合のDT4−Insによる阻害を示す。
【図9】LT4(CH12Insの対応する曲線を示す。
【図10】二つの異なる濃度のTBGの存在下または不在下における、LPMに対する125I−Insの結合のDT4−Insによる阻害を示す。
【図11】LT4(CH12Insの対応する曲線を示す。

Claims (25)

  1. B1残基のαアミン基に、3,3’,5,5’−テトラヨード−D−チロニル基(DT4yl)が共有結合したインスリンまたはその機能的等価物からなる化合物。
  2. DT4yl基がリンカーを介して結合している、請求項1記載の化合物。
  3. B1残基のαアミン基に、N−C1−4−アルカノイル−ヨードチロニル基が共有結合したインスリンまたはその機能的等価物からなる化合物。
  4. ヨードチロニル基が、N−アルカノイル−3,3’,5,5’−テトラヨードチロニル基である、請求項3記載の化合物。
  5. ヨードチロニル基が、N−アルカノイル−3,3’,5,5’−テトラヨード−D−チロニル基である、請求項4記載の化合物。
  6. 1−4アルカノイル基がアセチルである、請求項3記載の化合物。
  7. N−アルカノイル−ヨードチロニル基が、リンカーを介してB1残基のαアミン基に連結される、請求項3記載の化合物。
  8. 一般式:−OC−(CR−NR−[式中、−OC−はインスリンに連結され、NR−はチロイドホルモンに連結され、各Rは独立にHおよびC1−4アルキルから選択され、nは少なくとも11の整数であり、RはH、C1−4−アルキル、またはC1−4−アルカノイルである]を有するリンカーを介して、チロイドホルモンが共有結合した、インスリンまたはその機能的等価物からなる化合物。
  9. リンカーの−OC基が、インスリンまたはその機能的等価物のB1残基のαアミン基に連結した、請求項8記載の化合物。
  10. チロイドホルモンが3,3’,5,5’−テトラヨードチロニンである、請求項8記載の化合物。
  11. リンカーが−OC−(CH11−NH−である、請求項8記載の化合物。
  12. リンカーが−OC−(CH11−NH−である、請求項10記載の化合物。
  13. 請求項1ないし12のいずれか一項に記載の化合物とキャリアーとを含む組成物。
  14. 請求項1ないし12のいずれか一項に記載の化合物と薬学的賦形剤とを含む薬学的組成物。
  15. 治療または診断によるヒトまたは動物の治療方法における使用のための、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の化合物。
  16. 治療または診断によるヒトまたは動物の治療方法における使用のための組成物の製造における、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  17. 治療方法がインスリン置換療法である、請求項16記載の使用。
  18. ヒトまたは動物が糖尿病である、請求項17記載の使用。
  19. ペプチドのフリーのアミン基を、以下の工程:
    a)i)一般式Iのチロニル試薬:
    Figure 2004502784
    [式中、各基X、X3’、XおよびX5’はHおよびIから選択され、ただし少なくとも2つの基がIを示し;
    はアミン保護基であり;かつ
    はカルボキシル活性化基である]
    を、ii)アミン化合物(RN)R(NH
    [式中、Rは(m+p)官能性有機基であり;
    はR以外のアミン保護基であり;
    mは0または10までの整数であり;
    pは少なくとも1の整数である]
    と反応させる工程;
    b)保護基Rが除かれるがいずれのR基も取り除かれないような条件下での選択的アミン脱保護化工程において保護化中間体を処理して、脱保護化された中間体を生じる工程;および
    c)脱保護化された中間体の脱保護化されたアミン基をアルカノイレーション工程でC1−4アルカノイル基によりアシル化して、N−アルカノイル化化合物を生じる工程;
    を含む方法によりチロニル化する方法。
  20. がtert−ブトキシ−カルボニル基である、請求項19記載の方法。
  21. 前記Rがメチルスルホニルエトキシカルボニルである、請求項19記載の方法。
  22. 1−4アルカノイル基がアセチル基である、請求項19記載の方法。
  23. mが少なくとも1であり、かつ、工程c)が前記保護基Rが取り除かれる第二のアミン脱保護化工程において処理される、請求項19記載の方法。
  24. 不斉炭素原子CがL−立体配置をとる、請求項19記載の方法。
  25. 不斉炭素原子CがD−立体配置をとる、請求項19記載の方法。
JP2002509378A 2000-07-10 2001-07-10 インスリン誘導体とその合成 Withdrawn JP2004502784A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00305809 2000-07-10
PCT/GB2001/003071 WO2002004515A1 (en) 2000-07-10 2001-07-10 Insulin derivatives and synthesis thereof

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004502784A true JP2004502784A (ja) 2004-01-29

Family

ID=8173113

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002509378A Withdrawn JP2004502784A (ja) 2000-07-10 2001-07-10 インスリン誘導体とその合成

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20030186847A1 (ja)
EP (1) EP1299418A1 (ja)
JP (1) JP2004502784A (ja)
AU (1) AU2001269307A1 (ja)
CA (1) CA2415425A1 (ja)
WO (1) WO2002004515A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9316895D0 (en) 1993-08-13 1993-09-29 Guy S And St Thomas Hospitals Hepatoselective insulin analogues
ES2328579T3 (es) * 2003-07-25 2009-11-16 Conjuchem Biotechnologies Inc. Derivados de insulina de larga duracion y procedimientos asociados.
US7829552B2 (en) 2003-11-19 2010-11-09 Metabasis Therapeutics, Inc. Phosphorus-containing thyromimetics
MX2007014502A (es) 2005-05-26 2008-02-07 Metabasis Therapeutics Inc Tiromimeticos para el tratamiento de enfermedades del higado graso.
KR20190104524A (ko) 2016-11-21 2019-09-10 바이킹 테라퓨틱스 인코포레이티드 당원축적질환의 치료 방법
WO2018226604A1 (en) 2017-06-05 2018-12-13 Viking Therapeutics, Inc. Compositions for the treatment of fibrosis
EP3768690A4 (en) 2018-03-22 2021-11-24 Viking Therapeutics, Inc. CRYSTALLINE SHAPES AND METHOD FOR MAKING CRYSTALLINE SHAPES OF A COMPOUND
CN113214132A (zh) * 2021-05-14 2021-08-06 英科新创(苏州)生物科技有限公司 一种半抗原乙酰碘代甲状腺素活性偶联试剂的制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9316895D0 (en) * 1993-08-13 1993-09-29 Guy S And St Thomas Hospitals Hepatoselective insulin analogues
JP3014764B2 (ja) * 1993-09-17 2000-02-28 ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ アシル化インスリン
JP2002518408A (ja) * 1998-06-12 2002-06-25 キングス・カレツジ・ロンドン インスリン類似体

Also Published As

Publication number Publication date
AU2001269307A1 (en) 2002-01-21
WO2002004515A1 (en) 2002-01-17
CA2415425A1 (en) 2002-01-17
US20030186847A1 (en) 2003-10-02
EP1299418A1 (en) 2003-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63126496A (ja) プロコラ−ゲン・ペプチド(3型)特異抗血清の製法
JPH10504802A (ja) コンホメーション的に固定された主鎖環化ペプチド類似体
JPH07505634A (ja) 新規オピエート誘導体,タンパクおよびポリペプチドオピエート誘導共役体および標識
JP2001522817A (ja) オピオイドと内因性担体の新規コンジュゲート
JPS59132362A (ja) 三環式抗うつ剤免疫原に対する抗体及びそれを用いる免疫試験による三環式抗うつ剤測定法
KR940001711B1 (ko) 심방성 나트륨이뇨성 펩티드의 동족체
US5298491A (en) Derivatives of endogenous mediators, their salts, method of preparation, applications and compositions in which they are present
FI92708B (fi) Menetelmä uuden lääkeaineena käyttökelpoisen polypeptidin valmistamiseksi
JP2004502784A (ja) インスリン誘導体とその合成
FR2482861A1 (fr) Procede de preparation d'un antigene et d'un anticorps du glucagon intestinal
JP2002518408A (ja) インスリン類似体
JPH11505804A (ja) I型コラーゲンの架橋結合されたn−テロペプチドの合成ペプチド同族体
US20060104907A1 (en) Biologically potent analogues of the Dmt-Tic pharmacophore and methods of use
JP4120846B2 (ja) 活性化ペプチド類および接合体
WO2019034726A1 (en) NOVEL ACYLATED INSULIN ANALOGUES AND USES THEREOF
Shyadehi et al. Investigations of ibuprofen and paracetamol binding to lens proteins to explore their protective role against cataract
JPS6118560B2 (ja)
CN109311910B (zh) 他克莫司偶联物、其组合物、及其用途
Wang et al. Interaction and reconstitution of carboxyl-terminal-shortened B chains with the intact A chain of insulin
BR9911294B1 (pt) complexo reversìvel de equilìbrio, preparação liofilizada, solução injetável e composição farmacêutica.
CN113164613B (zh) 二聚的肽-磷脂缀合物的优化方法
JP2001511143A (ja) コラーゲン▲ii▼に特異的なt細胞エピトープを含むペプチド
WO2023088143A1 (zh) 含订合钉的多肽及其应用
JP3042782B2 (ja) 心房性ナトリウム尿排泄亢進ペプチド類似化合物
Fabry et al. Photoreactive Biotinylated Peptide Ligands for Affinity Labeling

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20081007