JP2004502381A - 通信端末装置および通信システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、ほぼ水平に配置されたディスプレイ(10、20)を備えたイメージ復元手段を含み、好ましくは、端部の一方がディスプレイ(10、20)によって閉じられたウェルの形状を有し、これにより、多数のユーザが、ディスプレイの周囲の空間を分かち合うことができるようにし、端末装置を互いに遠隔なユーザ間の形式ばらない通信に専用の独創的で親密感を生む通信設備にするテレビ会議端末装置(1、2)を提案する。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信端末装置、およびこの通信端末装置を組み込んだ通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、対話モードまたは分散モードの集団通信システムの分野に適用され、より詳細には、テレビ会議システムなどのマルチメディア・システムに適用される。本明細書では、かなり一般的に、個人間または集団間で次の3つの媒体、サウンド、ビデオ、データの少なくとも2つを備えるリンクを対称的または非対称的に双方向で確立できるようにするあらゆるテレビ会議システムをテレビ会議システムと呼ぶ。そのようなシステムにより、所定の第1のサイトに所在する1名または複数名のユーザが、第1のサイトから遠隔の少なくとも所定の第2のサイトに所在する1名または複数名のユーザと口頭で通信することができるようになり、また1つのサイトの各ユーザが、別のサイトのユーザのイメージを、その別のサイトのユーザが発生させるサウンドと整合した空間的位置で見ることができるようになる。したがって、2つずつの複数の遠隔サイトを適合された通信網または放送網により、一般には、RNIS(デジタル総合サービス網)またはATM(英語の「Asynchronous Transfer Mode」(非同期転送モード)を表す)、またはADSL(英語の「Asymetric Digital Subscriber Line」(非対称デジタル加入者回線)を表す)、またはIPその他などのデジタル網により、ポイント・ツー・ポイント式に、またはマルチポイント(またはマルチサイト)式に接続することができる。ユーザが発生させたサウンドに特に対応するオーディオ・データ、ならびにユーザのイメージに特に対応するビデオ・データをこのネットワークを介して伝送する。以下では、「ローカル」という用語を前記所定の第1のサイトに関して使用し、また「遠隔」という用語を前記所定の第2のサイトに関して使用して、あらゆるサイトは、一方のサイトから見るかもう一方のサイトから見るかに応じて、同時にローカル・サイトでも遠隔サイトでもあるものと理解する。
【0003】
本発明は、「端末装置」と呼ばれるそのようなシステムの端末部に関する。伝送の点で、この末端部は、テレビ会議、テレビ電話、テレビ放送、その他に関して使用されるのと同じネットワーク媒体および同じプロトコルを使用する。本発明による端末装置を通常のオーディオビジュアル端末設備(テレビジョン、テレビ電話機、テレビ会議設備等)の代わりにすることができる。
【0004】
周知のテレビ会議設備は、所定の各サイトで、ローカル・ユーザのイメージを獲得すること、およびローカル・ユーザの音声のサウンドを獲得することをそれぞれ可能にするビデオ・カメラなどのビュー・キャプチャ手段およびマイクロホンなどのサウンド・キャプチャ手段を備えている。さらに、テレビ会議設備は、遠隔ユーザが発生させたイメージを復元すること、および遠隔ユーザが発生させたサウンドを復元することをそれぞれ可能にする映写スクリーンと協働するビデオ映写機などのイメージ復元手段およびスピーカなどのサウンド復元手段も備えている。
【0005】
以上の手段はすべて、通常、とりわけ機材の盗難を防止するため、一般に会議以外では鍵で閉められたテレビ会議室またはテレビ会議スタジオと呼ばれる、以上の手段を配置する目的で提供され、備えを有する部屋の中に配置される。したがって、テレビ会議は、事前に準備しなければならず、正確な日時にテレビ会議スタジオ内に来るように呼び出されたユーザ間の予定された会合を前提とし、会議は、明確な目的を有し、一般に仕事上の目的を有するものである。テレビ会議は、形式にかなった集会を構成する。各サイトで、ユーザが、テーブルを前に座り、ディスプレイが、テーブルのもう一方の側に垂直に配置されている。ユーザは、あたかも集会テーブルを前に座っているかのように、またあたかも遠隔ユーザが、そのテーブルのもう一方の側に自身に向き合って座っているかのように振舞う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上すべての制約により、テレビ会議サービスは、いわゆる「形式にかなった」通信だけに適合しているため、あまり親睦感のないものになる。このことから、このサービスはまだ、大体において、仕事上の分野で、つまり企業の世界で専らに用いられている。確かに、テレビ会議システムによって得られる臨場感を向上させるための解決策が提案されてはいる。例えば、特許FR−A−2 761 562では、各遠隔参加者が発生させたサウンドと、当該のサイトのディスプレイ上で視覚化されるその参加者のイメージの間で対応を確立するためのサウンドの空間分割手段が提案されている。それでも、以上で示した理由から、テレビ会議システムが、期待されていたほどの遠隔で親睦感をもたらす道具になっていないことに変わりない。
【0007】
本発明は、現在の使用法を超えてテレビ会議システムを実施できるようにし、これにより、新しい形態の遠隔の親睦感の出現、互いに遠隔な個人間のうちとけた会見を促進することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的で、本発明は、1名または複数名のローカル・ユーザと1名または複数名の遠隔ユーザの間におけるテレビ会議システムのための通信端末装置であって、
場合により、ただし必須にではなく、ローカル・ユーザのイメージに対応するビデオ・データを生成するためのビュー・キャプチャ手段と、
ローカル・ユーザが発生させたサウンドに対応するオーディオ・データを生成するためのサウンド・キャプチャ手段と、
イメージ・データから少なくとも遠隔ユーザのイメージをディスプレイ上で復元するためのほぼ水平に配置されたディスプレイを含むイメージ復元手段と、
オーディオ・データから遠隔ユーザが発生させたサウンドを復元するためのサウンド復元手段と、
場合により、ただし必須にではなく、補足のイメージ、または復元されるイメージの変形効果を符号化した情報データを伝送する手段とを含む端末装置を提案する。
【0009】
本発明による端末装置のディスプレイが水平に配置されることにより、多数の人々が、この端末装置の周囲、上方、または下方に詰め合うことなく分かれることができるようになる。
本発明は、実際、公衆分野またはその他の分野でテレビ通信の新しい用途を構想できるようにする複数の実施形態を提案する。
端末装置は、例えば、周囲、上方、または下方にユーザが分かれる全体的にウェルの形状を有し、このことが、この端末装置を独創的で、魅力があり、親睦感を生む通信設備にする。
また、本発明は、そのような端末装置を組み込んだ通信システムも提案する。そのようなシステムは、マルチメディア式であり、対話式にすることができる。そのようなシステムにより、互いに遠隔な人々の集団間の通信が可能になる。
【0010】
さらに、本発明のその他の特徴および利点は、以下の説明を読めば明らかになろう。以下の説明は、単に例示的なものであり、添付の図面を参照して読むべきものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図では、同じ要素に同じ符号が付いている。
図1では、本発明によるテレビ会議システムの2つの端末装置1および2が示されている。この2つの端末装置は、互いに遠隔である。2つの端末装置1および2の間の実際の距離は、用途に応じる。距離は、数メートルから数百キロメートル、さらには数千キロメートルにまで及ぶことが可能である。取決めにより、以下では、端末装置のサイトから見るものとする。言い換えれば、端末装置1のサイトは、ローカル・サイトと呼ばれ、端末装置2のサイトは、遠隔サイトと呼ばれる。第1の端末装置の遠隔ユーザのイメージならびに音声のサウンドはそれぞれ、第2の端末装置のローカル・ユーザのイメージならびに音声のサウンドに対応し、またその逆もそうである。
【0012】
各端末装置1または2は、ディスプレイ10または20をそれぞれ含む。端末装置のディスプレイは、ほぼ水平に配置される。このことは、ディスプレイの平面が水平面に対してゼロの角またはわずかな角(例えば、15度に未満の)を有することを意味する。ディスプレイは、好ましくは、平面であるが、凹面または凸面のドーム形状、または多角錐の形状を有することも可能である。
【0013】
ディスプレイは、例えば、不透明または半透明な拡散スクリーン、CRT(英語の「Cathode Ray Tube」を表す)型のディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、液晶ディスプレイ、その他である。また、立体映像に適合したディスプレイ、すなわち、適切なレンズ網で覆われた前述したタイプのディスプレイ、または適切な眼鏡を使用して左イメージを左眼に、また右イメージを右目に交互に送る光学バルブ(液晶またはPLZT等の)を含むディスプレイであることも可能である。好ましい実施形態では、すりガラスのパネルなどの半透明拡散スクリーンである。
【0014】
好ましくは、端末装置は、端部のどちらかがディスプレイによって閉じられた全体的にウェル(well)の形状を有する。もう一方の端部は、このウェルの底部を形成する。
【0015】
このようにすると、ローカル・ユーザが、詰め合うことなしにディスプレイの周囲に分かれることができる。このウェルの形状は、ディスプレイの平面の断面では、図1で示すとおり円形であること、多角形であること、またはその他であることが可能である。形状は、閉じていない曲線形をとるのも可能であることに留意されたい。
【0016】
図1による本発明の好ましい適用例では、ウェルの高さは、ローカル・ユーザ11が立つフロアを基準に測って、例えば、テーブルの高さにほぼ等しい(通常、ユーザが座った姿勢でいるとき、0.72メートルであり、例えば、ユーザが立った姿勢でいるとき、さらに高く1メートルである)。したがって、ウェルの底部は、フロアに乗っている。
【0017】
以下でより明確になるとおり、ビデオ映写機を、好ましくは、ウェルの内側に設置する。ウェルの高さを増すことなくビデオ映写機の隔たりを大きくするため、ローカル・ユーザが上に立つことができる台をウェルの周囲に追加することが可能である。また、フロアに作られた穴の中にウェルを設置して、ウェルの底部がフロアの高さよりも低くなるようにすることも可能である。このようにして、ディスプレイのサイズを大きくすることができる。
【0018】
透明な保護ガラスがディスプレイを覆い、ユーザが、ディスプレイに損傷を与える危険を犯すことなく端末装置の上に乗りかかる、または物体を置くことができるようにするのが可能である。変形形態では、保護ガラスの代わりにタッチ・ウインドウまたはタッチ・パネルにして、ディスプレイがタッチ・スクリーンになるようにすることができる。このウインドウまたはパネルは、ディスプレイ上に身を乗り出したローカル・ユーザを反映するのを避けるように処理する。変形形態では、反射防止材の層をローカル・ユーザに向いたディスプレイの面に印加する。
【0019】
図2による別の適用例では、端末装置1は、ディスプレイ10が、ほぼユーザ11の立つフロアの高さに位置するように設置される。ウェルの周囲に手すり18を設置して、ローカル・ユーザが上に乗りかかり、ウェルの上に身を乗り出すことができるようにする。このようにすると、ユーザは、ウェルの周囲に分かれることができる。変形形態では、手すりは存在せず、ユーザは、ウェルの上に立つことができる。
【0020】
図3による別の例では、ウェル1は、ウェルを収容する部屋の天井4から下方に延びている。この例では、ディスプレイ10の平面は、ユーザ11の頭上に位置する(例えば、ユーザ11が立つフロア3を基準にして2.5メートルの高さ)。このようにすると、ユーザは、ディスプレイ10の周囲で下に位置をとることができる。また、ユーザは、より快適な姿勢でいるように比較的横になった肘掛け椅子に座ることもできる。
【0021】
図4では、本発明による端末装置のビデオ手段が、A−B軸(図5bで見ることができる)に沿った断面図で示されている。このビデオ手段は、一方でビュー・キャプチャ手段を含み、また他方でイメージ復元手段を含む。前述した保護ガラスを図4で見ることができ、符号16が付けられている。
【0022】
ビュー・キャプチャ手段は、1つまたは複数のカメラを含む。図示した例では、図では2つのカメラ12および13だけを見ることができる3つのカメラが存在する。カメラは、好ましくは、カメラが保護されるウェルの井筒17の内側に配置する。各カメラの光軸は、ディスプレイの平面に対して傾けて、ウェルの周囲で所定の位置(この場合、当該のカメラに向き合ってウェルの反対側)にいるローカル・ユーザのイメージに関するデータを生成することができるようにする。
【0023】
フロアに付けられたマーク、または井筒17の上に実現された領域、または同様のものが、ローカル・ユーザに、ローカル・ユーザがいるべき所定の領域を示すことが可能である。これにより、カメラを動かす必要性が回避される。変形形態では、カメラは可動であり、適切な追跡装置に結合される。
【0024】
立体映像を可能にするため、複数のカメラが、わずかにずらした角でローカル・ユーザのイメージを同時にキャプチャして立体の視差効果を発生させることができる。変形形態では、ローカル・ユーザが偏向眼鏡を使用することによって立体映像をもたらすこともできる。
【0025】
ディスプレイが半透明な拡散スクリーン(この場合、表面を酸で処理した、または研磨したすりガラス)である場合、イメージ復元手段は、ローカル・ユーザ11に向き合ったディスプレイ10の側に配置される少なくとも1つのビデオ映写機14を含む。言い換えれば、イメージ復元手段は、背面映写によって機能する。好ましくは、映写機14は、ウェルの内側に配置して、映写機14が生成するビデオ信号が、ディスプレイ10のウェルの底部19に向いた面を照らすようにする。このようにすると、映写機が保護され、さらに、ウェルの外部から見えなくなる。図示した例では、映写機14の光軸は、ディスプレイ10の平面に対して、この平面とは反対の方向に、映写機14によって生成される光信号をディスプレイ10に向けて反射するようにウェルの中に配置された鏡15に向けて傾けられている。これにより、直接の映写に比べてディスプレイ10上に映写されるイメージのサイズを大きくすることが可能になる。また、鏡15のような他の鏡も使用することができる。この鏡の数および形状は、ウェルの中の映写機14の配置に依存する。
【0026】
図5aでは、本発明による端末装置を軸A−Bに沿った垂直断面図で示している。図5bでは、本発明による端末装置を上面図で示している。これらの図では、端末装置のオーディオ手段を示している。この手段は、一方で端末装置のサウンド・キャプチャ手段を含み、また他方で端末装置のサウンド復元手段を含む。
【0027】
サウンド・キャプチャ手段は、マイクロホンを含む。図示した例では、このマイクロホンは、3つであり、符号101、102、および103が付けられている。3つのマイクロホン101ないし103は、例えば、ディスプレイ10の中心の上方に吊るされ、2つずつが、120度の角を成す。好ましくは、ディスプレイ10の中心から周辺に向かうカージオイド指向性、ハイパーカージオイド指向性、その他の指向性マイクロホンである。マイクロホンは、ディスプレイに対して、またはカメラに対して所定の領域内で留まっている、または動いているローカル・ユーザが発生させたサウンドに対応するオーディオ・データを生成するように向ける。一例では、マイクロホンは、ほぼローカル・ユーザ11の口の高さに配置され、カメラと向き合う。ユーザは、カメラによる構図に収められ、2つのマイクロホン間で話すことができる。変形形態では、またはさらには、サウンド・キャプチャ手段は、全方向性マイクロホンを含む。好ましくは、この場合、このマイクロホンは、反響消去装置に結合する。
【0028】
サウンド復元手段は、スピーカを含む。図示した例では、スピーカは、3つである。このスピーカのうち2つ104および105だけを図5aで見ることができる。スピーカは、例えば、井筒17の中に配置する。このようにすると、スピーカが、ビデオ映写機14によって生成される光信号が通るウェルの中心の空間をふさぐことがない。さらに、これにより、スピーカが保護される。好ましくは、スピーカは、ウェルの周囲に一様に分けて配置する。有利には、スピーカは、ディスプレイ10のローカル・ユーザ11とは反対の側、つまり、ディスプレイ10のウェルの底部19に向いた面の側に配置する。このようにすると、ディスプレイ10のウェルの底部19と反対の側に耳と目が位置するローカル・ユーザ11には、サウンドがウェルの底部から来る感じがする。これは、話している人々が、現実にウェルの中にいる印象を与える。サウンドは、井筒17の表面に作られた穴8を通って井筒17から出る。
【0029】
マイクロホン101ないし103は、例えば、ディスプレイ10の上方で梁を形成するアーチ・システム(図示せず)に動かないように吊り下げられて一体となっている。このアーチは、例えば、ウェルの垂直な壁、つまり井筒17に固定され、ユーザの場所を限定する。スピーカ104ないし106は、好ましくは、適切な懸架装置に取り付ける。スピーカおよび/またはマイクロホンを吊り下げて取り付けることにより、第1のスピーカおよび/またはマイクロホンと第2のスピーカおよび/またはマイクロホンの間の「固体物を介した」結合のあらゆるリスクを回避することができる。
【0030】
さらには、または前述したスピーカの代わりに、サウンド再現手段は、ディスプレイ10のウェルの底部19とは反対の面(ローカル・ユーザ11に向いた面)の上に、例えば、接着によって固定された平板で透明なスピーカを含むことが可能である。この場合、このスピーカによって復元されるサウンドは、スピーカが上に配置されているディスプレイ10の領域上で復元されるイメージと主観的に対応する。そのようなスピーカが、最近、市場に現れており、例えば、NXTコーポレーション(登録商標)社によって提供されている。
【0031】
変形形態では、前述した平板なスピーカは、透明ではない。この場合、ビデオ復元手段は、ディスプレイのローカル・ユーザと同じ側に配置された映写機を含み、ディスプレイは、この場合、不透明な拡散スクリーンである。
【0032】
ウェルの内壁は、好ましくは、吸音材料6で覆い、ウェルの内側で「共鳴箱」効果を回避できるようにする。
【0033】
各装置は、オーディオ処理手段およびビデオ処理手段を含む制御ユニットを含む。次に、この2つのタイプの手段を別々に、それぞれ図6および図7を参照して説明する。この別々の提示は、便宜上の配慮から選択した。それでも、この2つのグループの手段は、もちろん、機能ユニットを実現して、各端末装置において復元されるサウンドおよびイメージが、互いに整合するようにする。図6および7では、端末装置1と2の間におけるポイント・ツー・ポイントのテレビ会議システムの例を考慮している。
【0034】
端末装置1のビデオ制御ユニット15は、入力で、カメラ12および13によって生成されるビデオ信号を受け取るイメージ合成マトリックスMを含む。マトリックスMの出力は、光ストリーム・デュープリケータDの入力に結合する。
【0035】
このデュープリケータDの出力は、ビデオ符号器17の入力に接続する。符号器17の出力における圧縮されたビデオ・データは、ローカル・ユーザ11(図1)の少なくとも1つのイメージに対応する。このデータは、伝送のために使用されるネットワークのタイプに適したインターフェース(図示せず)を介して通信網を介して遠隔の端末装置2に向けて伝送する。
【0036】
デュープリケータDの出力はさらに、シリコン・グラフィックス(登録商標)(Silicon Graphics)社によって提供されるSGI系列のステーション、またはリアルタイムでイメージを処理する全く別の機器などのデジタル・ビデオ処理ユニットVPUのビデオ入力に接続して、イメージの合成、特殊効果、イメージのオーバーレイ等を可能にする。
【0037】
デジタル・ビデオ処理ユニットVPUは、アナログ/デジタル変換器A/Dを介して、ビデオ復号器18の出力から送られるビデオ・データを受け取るためのデータ入力も含む。このビデオ・データは、適切なインターフェース(図示せず)を介して通信網を介して遠隔の端末装置2から伝送される。このデータは、遠隔ユーザ21(図1)の少なくとも1つのイメージに対応する。
【0038】
ユニットVPUのビデオ出力は、ビデオ映写機14のビデオ入力に接続する。この出力は、例えば、1024×768(ピクセル)形式のイメージに関するビデオ信号を送る。
【0039】
VPUユニットは、以下の機能を実現する。
ローカルの端末装置自体による復元のためのカメラによって生成されたローカル・イメージの獲得、
立体映像の制御、
以下で明確にするとおり、マージまたは重ね合わせによるローカル・イメージおよび/または遠隔イメージの合成、
合成されたイメージの復元、
場合により、例えば、復元されたイメージの変形効果をもたらす干渉を復元されたイメージに加えるための、特殊効果をもたらすビデオ特殊効果;そのような変形は、ディスプレイ上の小波に対応して、水面の揺れをシミュレートするようにし、これにより、現実のウェルとの類似性を高めるようにすることが可能である;この場合、ディスプレイは、タッチ・スクリーンにすることができ、ローカル・ユーザがディスプレイに触れたとき小波の効果が生成される;この変形は、例えば、ITU T120プロトコルまたは同様のプロトコルに従って、オーディオ・データおよびビデオ・データとともに伝送される情報データで符号化することができる、
同じく場合により、JPEG形式で符号化された追加のビデオ・イメージ(例えば、ユーザの話題を図示するのを可能にする絵、図面、図表等)のデジタル式またはアナログ式のオーバーレイ;本発明によるビュー・キャプチャ手段によってキャプチャされたイメージに対応しないこの追加イメージは、例えば、ITU T120プロトコルまたは同様のプロトコルに従って、オーディオ・データおよびビデオ・データとともに伝送される情報データで符号化される。
【0040】
ローカル・イメージおよび遠隔イメージからイメージを合成することにより、各ユーザが、自身と同じサイトにいるユーザも含め、その他のユーザをディスプレイ上で見ることができるようになる。これにより、遠隔ユーザが見ることができるローカル・ユーザの頭が、ディスプレイの方から、他のローカル・ユーザの顔の方に向く動きをすることが回避される。これによりさらに、各ローカル・ユーザが、あたかも2つの集団のユーザ(ローカルおよび遠隔の)が、ウェルの周囲に所在する単一の集団の人々であるかのように、ウェルの周囲で位置をとることができるようになる。
【0041】
ある端末装置から別の端末装置に伝送されるデータの符号化は、ビデオ・データを圧縮して、伝送に必要な伝送帯域を制限するようにすることを目的とし、これにより、速度を遠隔通信事業者によって提供される回線に適合させることができるようになる。符号器17および復号器18は、例えば、MPEG(英語の「Moving Pictures Experts Group」を表す)タイプの符号器および復号器である、つまり、動画像符号化専門家グループ(Groupe d’Experts des Images Animees)のビデオ・フィルムの圧縮標準に対応する。また、ITU H263(英語の「International Telecommunication Union」を表す)タイプまたはAVI(英語の「Audio Video Interleaved」を表す)タイプの符号器であることも可能である。
【0042】
図6の右側で、遠隔の端末装置2の制御ユニット25を同様に示している。このユニット25は、ローカルの端末装置1の制御ユニット15と全く同じであるので、再び説明はしない。とりわけ図6で見ることができるローカルの端末装置1の要素に対応する遠隔の端末装置2の要素には、10位の数に関して数字1の代わりに数字2を有してローカルの端末装置1の要素と同じ符号が付いていることに留意されたい。
【0043】
もちろん、テレビ会議システムの端末装置のいくつか、またはそれぞれにおいて、2つより多くのカメラを備えることも可能である。その場合、その端末装置のビデオ制御ユニットは、もちろん、当分野の技術者にはすぐに分かるとおり、利用可能な機器に応じて対応した仕方で変更する。
【0044】
同様に、マルチポイント・モードの通信網の場合、つまり、各端末装置が、ネットワークによって少なくとも2つの他の遠隔な端末装置に接続されているとき、復号器18のようなその他のビデオ復号器(接続される各遠隔サイトごとに1つ)を備えなければならない。この場合、この復号器のそれぞれが、ユニットVPUの適切なデータ入力に圧縮解除されたビデオ・データを送る。ただし、この方策は、通信網が、マルチポイント・テレビ会議の設備、つまりEVM(英語で「Multipoint Conference Unit」またはMCU)を備えているとき、必要ない。また、ディスプレイ上のイメージの合成を制御するのは、ユニットVPUであると分かっているので、端末装置間で直接のオーディオビジュアル・リンクを提供することもできる。
【0045】
図8では、ローカルの端末装置1のカメラ12および13、ならびに遠隔の端末装置2のカメラ22および23によってそれぞれ生成されたイメージ31、32、33、および34の例を記号で表している。図9ないし11は、ユニットVPUによって生成されるローカル・イメージおよび遠隔イメージの合成の例を示している。以上の図で示したイメージは、長方形であるが、これは、ディスプレイの形状を限定するものでは全くなく、形状は、前述したとおり、円形、長円形、多角形、その他にすることができる。
【0046】
図9は、イメージ31ないし34を重ね合わせることによって得られた合成イメージ35を示している。イメージは、スーパーインポーズする。したがって、重ね合わされたイメージの輝度は、必ずしも各イメージに関して同一ではない。好ましくは、ローカル・ユーザのイメージの輝度は、遠隔ユーザのイメージの輝度より低くする。このようにすると、ローカル・ユーザは、影、「幻影」等の形でしかディスプレイ上に現れない。この合成モードは、ウェルの周囲に集まったすべての人々が観察できる一様なイメージをもたらす。
【0047】
図10は、イメージ31ないし34のマージ(連結)によって得られた合成イメージ36を示している。この合成モードは、復元されるイメージの特定の領域を各イメージ源(カメラ)に割り振り、これにより、復元されるイメージの分割を行う。この合成モードは、不連続部分または「オーバーラップ部分」を有するイメージをもたらす。これにより、あるユーザの、例えば、発言をするユーザのイメージだけしか現れるようにしない、または強調しないようにすることができる。この特殊効果は、イメージの輝度レベルを混合し、調整するユニットVPUによって発生させられる。例えば、各ローカル・ユーザに最も近接したディスプレイの領域をそのローカル・ユーザのイメージに割り振り、これにより、そのユーザが、あたかも現実のウェルの中の水面に反射して自身を見ているかのように自身を見ることができるようにするのが可能である。
【0048】
図9および10で示した合成イメージは、現実のウェルの中の水によって発生させられるのと全く同じ効果をもたらす。各人は、正しい向きで自身を見て、その他の人々を逆さの向きで見る。
【0049】
最後に図11は、イメージを幾何学的に逆転(上下に)した後のイメージ31ないし34のマージによって得られたイメージ37を示している。この合成により、ユーザの注目を、他の2つの合成モードのようにディスプレイの周辺にではなく、ディスプレイの中心に集めることができるようになる。さらに、この合成により、各ローカル・ユーザが、他の人を正面に見ることができるようになる。
【0050】
一般に、イメージの合成は、ローカル・ユーザのイメージおよび遠隔ユーザのイメージが、ディスプレイ上で向き合って位置付けられるようになっている。
【0051】
好ましくは、遠隔ユーザのサウンド・イメージのディスプレイ上における位置付けは、ディスプレイ上で復元されるその遠隔ユーザのイメージのディスプレイ上の位置付けと整合するようにする。これは、前述したビデオ処理ユニットVPUおよびオーディオ処理ユニット(次に説明する)を適切に制御することによって得られる。
【0052】
図7では、ローカルの端末装置1の制御ユニット115のオーディオ処理手段(図の左側)、および遠隔の端末装置2の制御ユニット215の対応する手段(図の右側)を示している。実際は、この手段は、それぞれの端末装置に関して全く同じである。とりわけ図7で見ることができるローカルの端末装置1の要素に対応する遠隔の端末装置2の要素には、100位の数に関して数字1の代わりに数字2を有してローカルの端末装置1の要素と同じ符号が付いていることに留意されたい。
【0053】
ローカルの端末装置1の制御ユニット115は、例えば、1つまたは複数のDSP(デジタル信号プロセッサを意味する英語の「Digital Signal Processor」を表す)の形態、またはPC型のコンピュータ用のデジタル・オーディオ・カードの形態で実現されたデジタル・オーディオ処理ユニットAPUを含む。ユニットAPUのアナログ入力またはデジタル入力は、アナログ式の前置増幅器Aを介してマイクロホン101、102、および103に接続する。ユニットAPUのアナログ出力は、MP3(インターネット向けのオーディオ・データ圧縮の標準を示す「MPEG−Layer III」を表す)タイプの符号器などのオーディオ符号器117に接続するか、遠隔通信の規格化されたモード(速度に応じてITU G711、G742、G748、G723、G729等)に従って処理して、圧縮されたオーディオ・データをもたらす。この圧縮されたオーディオ・データは、ローカル・ユーザが発生させ、マイクロホン101ないし103によってキャプチャされたサウンドに対応する。このデータは、適切なインターフェース(図示せず)を介して通信網を介して遠隔の端末装置2に向けて伝送される。
【0054】
制御ユニット115は、MP3またはG7xx(以下を参照)の復号器などの、遠隔の端末装置2の制御ユニット215のオーディオ復号器に対応するものであるオーディオ復号器118をさらに含む。復号器118は、適切なインターフェース(図示せず)を介して、ローカルの端末装置1を遠隔の端末装置2に接続する通信網(図示せず)からオーディオ・データを受け取る。復号器118のアナログ出力またはデジタル出力は、それぞれの電力増幅器PAを介してサウンド復元手段のスピーカ104、105、および106に接続される。前記オーディオ・データからスピーカによって復元されるサウンドは、遠隔ユーザ21(図1)が発生させたサウンドに対応する。
【0055】
ローカルの端末装置1のマイクロホンは、遠隔の端末装置2のスピーカに関連している。例えば、端末装置1のマイクロホン101ないし103がそれぞれ、端末装置2のスピーカ204ないし206に関連している。同様に、ローカルの端末装置1のスピーカは、端末装置2のマイクロホンに関連している。例えば、端末装置1のスピーカ104ないし106がそれぞれ、端末装置2のマイクロホン201ないし203に関連している。
【0056】
ユニットAPUは、以下の機能を実現する。
マイクロホン101ないし103によってキャプチャされるサウンドに対応するオーディオ・データの獲得、
空間効果の制御、つまり、各ローカル・ユーザが発生させるサウンドに対応するオーディオ・データの、制御ユニット15によって生成されるローカル・ユーザのそれぞれのイメージに対応するビデオ・データとの空間的整合性の制御、
場合により、反響消去および/または残響防止効果
同様に場合により、ユーザが現実のウェルの底部から話しているという印象を与える効果などのさらなるサウンド効果;別の興味を引くサウンド効果は、平面における、この場合は、ディスプレイの平面における立体音響と等価である、いわゆる「パンポット」空間効果である;「パンポット」効果は、複数の再現チャネルを有する立体音響に相当する;この効果は、3つの遠隔のマイクロホンに関連する少なくとも3つのローカルのスピーカを有する構成では、そのマイクロホンの出力レベル(強度)を分類し、この分類に応じてローカルのスピーカと遠隔のマイクロホンの関連付けを選択することで得られる;これにより、ディスプレイの平面の所定の領域内に遠隔の話し手のサウンド・イメージを位置付けることができるようになる;この領域は、当然、ディスプレイ上の位置付けが、ディスプレイ上で復元される遠隔の話し手のイメージの位置付けと整合するように選択する。
【0057】
空間効果を制御することにより、マイクロホンの指向性によって自然に生じた効果が補完される。例えば、1対の指向性マイクロホンおよびそれに関連する1対のスピーカを考慮した場合、この効果は、単純な立体音響効果に相当する。しかし、少なくとも3つのスピーカを使用すると、「パンポット」タイプの空間効果により、サウンド・イメージが、ディスプレイの平面に相当する平面内で移動することが可能になる。
【0058】
反響消去は、サウンド・キャプチャ手段が全方向性マイクロホンを備えている場合、特に役立つ。ただし、反響消去により、反響の問題以外に、オーディオ・ループの安定性の問題を免れることもできるようになる。
【0059】
ローカル・マイクロホンは、ローカル・ユーザが発生させたサウンドをキャプチャする。このサウンドが、遠隔のスピーカによって復元され、遠隔のマイクロホンによってキャプチャされることが可能である。次に、このサウンドが、ローカルのスピーカによって復元される。次に、このサウンドが、ローカルのマイクロホンによってキャプチャされ、以下同様である。したがって、端末装置のマイクロホンとスピーカの間で結合が生じた場合、音響ループが存在し、このループの安定性を確実にしてオーディオ手段の飽和(「ラルセン(Larsen)効果」)を回避するようにしなければならない
【0060】
端末装置の好ましい実施例では、音響の安定性は、基本的に、ウェルの井筒17の縁における音響の回折に関連するマイクロホンの指向性から生じる。
【0061】
2次のカージオイド指向性、つまりハイパーカージオイド指向性を選択することで安定性の強化を得ることができる。また、マイクロホンのこの指向性は、空間効果を向上させるという利点も有する。
【0062】
さらに、マイクロホンとスピーカの間で結合が生じるリスクは、以下の方策を守ることで有利に低下させることができる。ローカル・サイトの所定のマイクロホンに関連する遠隔サイトのスピーカに最も近接した遠隔サイトのマイクロホンに関連するローカル・サイトのスピーカを、ローカル・サイトの前記所定のマイクロホンからできる限り離隔しているようにする。ここで使用する「近接」および「離隔」という用語は、音響的な意味で理解される、つまり、マイクロホンおよび/またはスピーカの指向性、マイクロホンおよび/またはスピーカの配置に起因する音響の回折、反射、および/または吸収、ならびに、一般的に、当該の端末装置の要素の物理的配置に伴うすべての音響上の干渉を考慮に入れた結合が大きいこと、および結合が小さいことを指す。
【0063】
図12は、3つのマイクロホンおよびそれに関連する3つのスピーカをそれぞれが有する、表面が円形のウェルの形状をしている端末装置の前に考慮したケースにおいて上記の方策を適用した例を示している。この図では、図7におけるのと同じ要素に同じ符号が付いている。例えば、端末装置1のマイクロホン101に関連する端末装置2のスピーカ204に最も近接している端末装置2のマイクロホン201に関連する端末装置1のスピーカ104が、端末装置1の前記マイクロホン101からできる限り離隔される。この例では、スピーカ104は、ウェルの井筒の中に、マイクロホン101の指向性の軸に相当する線に対して+120゜(compte dans le sens trigonometrique)(三角法の方向で計算)の角に相当する角位置で配置されている。
【0064】
システムは、以上で説明したとおりの少なくとも2つのテレビ会議の端末装置を含む。各端末装置は、他の端末装置から遠隔である。端末装置は、オーディオ・データおよびビデオ・データを伝送するために通信網または放送網で接続される。
【0065】
第1の適用例では、端末装置は、異なるサイト、例えば、ある企業の様々な施設のサイトに分散される。この場合、ネットワークは、WAN(英語の「Wide Area Network」を表す)タイプのものにすることができる。また、インターネット、ATM(英語の「Asynchronous Transfer Mode」を表す)の高速網、専用回線網、ならびに、一般的に、有線リンク、無線リンク、光リンク、および/またはサテライト・リンクによるあらゆるタイプの通信網であることが可能である。
【0066】
各サイトにおいて、端末装置は、好ましくは、会合の通常の場所に、または玄関ホール、休憩室(通常、コーヒー自動販売機が置かれている)、カフェテリアなどの集会所を形成するオープンスペース、または単に廊下に設置する。このように配置すると、前述したとおり、常時、動作していることが可能な端末装置は、様々なサイト間のリンク、インターフェースを実現する。
【0067】
第2の適用例では、端末装置は、同一サイトの様々な地点に分散され、例えば、公共の場所、大広間、応接室等に設置する。端末装置が、有利にテーブルの形状を有することが可能なのは、このタイプの適用例においてである。この場合、ネットワークはさらに、LAN(英語の「Local Area Network」を表す)タイプのものにすることができる。
【0068】
この適用例では、端末装置は、常時、動作して、遠隔ユーザ間で互いにうちとけた通信を会う約束なしにできるようにすることが可能である。したがって、ウェルは、各サイトにおいて、遠隔サイトに通じる窓を構成する。この場合、ユーザは、ウェルの側を通る際、ウェルの中を見て、遠隔サイトにいるユーザと視覚的接触をとることができる。次に、容易に会話を始めることができる。したがって、テレビ会議のウェルにより、遠隔ユーザ間のうちとけた、親睦間のある通信ができるようになる。
【0069】
また、その他の適用例が、前述した第1の例と第2の例の組み合わせを実施することも可能である。
【0070】
システムが2つの端末装置しか含まないとき、その端末装置は、ポイント・ツー・ポイント・モードのネットワークで接続されていると言う。システムが、2つより多くの端末装置を含むとき、端末装置は、マルチポイント・モードのネットワークで接続されていると言う。
【0071】
図13で示した例では、システムは、マルチポイント・モードで端末装置300を接続するためのリンク310を備えた通信網Rを含む。もちろん、これは、速度が対称的または非対称的な双方向リンクである。この例では、ネットワークは、完全に網目がかけられている、つまり、リンク310が、所定の各端末装置をその他の端末装置のそれぞれに特に接続している。ただし、ネットワークは、部分的にしか網目がかけられていないようにすることもできる。
【0072】
図14で示した例では、システムは、テレビ会議ブリッジとも呼ばれる、マルチポイントの、つまりEVM(英語で「Multipoint Conferencing Unit」またはMCU)のテレビ会議設備を備えた通信網Rを含む。この設備は、周知であり、リンク320で端末装置300のそれぞれに接続される。この設備は、端末装置のそれぞれから来る、または端末装置のそれぞれを宛先とするオーディオ・データ、ビデオ・データ、およびその他のデータの多重化および通信を確実にする。
【0073】
図示していない他の例では、ネットワークは、端末装置の少なくともいくつかの2つずつの間でEVMと直接リンクを同時に含むことが可能である。これは、図13および14で示した例の組み合わせに相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による端末装置の第1の適用例を示す図である。
【図2】本発明による端末装置の第2の適用例を示す図である。
【図3】本発明による端末装置の第3の適用例を示す図である。
【図4】端末装置のビデオ手段を示す端末装置の単純化した断面図である。
【図5a】端末装置のオーディオ手段を示す端末装置の単純化した断面図である。
【図5b】端末装置のオーディオ手段を示す端末装置の単純化した上面図である。
【図6】2つの端末装置のイメージ処理手段を示す図である。
【図7】2つの端末装置のサウンド処理手段を示す図である。
【図8】2つの端末装置のビュー・キャプチャ手段によってキャプチャされたイメージ・タイプを示す図である。
【図9】端末装置のディスプレイ上でイメージを合成する第1の例を示す図である。
【図10】端末装置のディスプレイ上でイメージを合成する第2の例を示す図である。
【図11】端末装置のディスプレイ上でイメージを合成する第3の例を示す図である。
【図12】2つの端末装置のサウンド・キャプチャ手段およびサウンド復元手段の相対的配置の例を示す図である。
【図13】本発明によるシステムの端末装置を接続するマルチポイント・モードの通信網を記号で表した図である。
【図14】図13のネットワークの変形形態を記号で表した図である。
【符号の説明】
1,2……端末装置
10,20……ディスプレイ
12,13,22,23……カメラ
14,24……映写機
101,102,103,201,202,203……マイクロホン
104,105,106,204,205,206……スピーカ

Claims (24)

  1. 1名または複数名のローカル・ユーザ(11)と1名または複数名の遠隔ユーザ(21)の間における通信のシステムのための通信端末装置であって、
    前記ローカル・ユーザが発生させたサウンドに対応するオーディオ・データを生成するためのサウンド・キャプチャ手段(101〜103、201〜203)と、
    イメージ・データから少なくとも遠隔ユーザのイメージをディスプレイ上で復元するためのほぼ水平に配置されたディスプレイ(10、20)を含むイメージ復元手段(14、10、20)と、
    オーディオ・データから前記遠隔ユーザが発生させたサウンドを復元するためのサウンド復元手段(104〜106、204〜206)とを含む端末装置。
  2. 前記ローカル・ユーザ(11)のイメージに対応するビデオ・データを生成するためのビュー・キャプチャ手段(12、13)をさらに含む請求項1に記載の端末装置。
  3. 追加のイメージまたは復元される前記イメージの変形効果を符号化した情報データを伝送する手段をさらに含む請求項1または2に記載の端末装置。
  4. 少なくとも1名のローカル・ユーザのイメージと少なくとも1名の遠隔ユーザのイメージを前記ディスプレイ上で合成する手段をさらに含む請求項1から3の一項に記載の端末装置。
  5. 前記合成する手段が、前記ローカル・ユーザの前記イメージと前記遠隔ユーザの前記イメージを重ね合わせることによって機能する請求項4に記載の端末装置。
  6. 前記合成する手段が、前記ディスプレイを複数の復元領域に分割することによって機能し、第1の復元領域が、前記ローカル・ユーザの前記イメージの復元のために確保され、第2の復元領域が、前記遠隔ユーザの前記イメージの復元のために確保される請求項4に記載の端末装置。
  7. 前記イメージ復元手段が、背面映写によって機能する前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  8. 前記ビュー・キャプチャ手段が、前記ディスプレイ(10)に対して所定の領域内に留まっているローカル・ユーザ(11)のイメージに対応するビデオ・データを生成するように配置された少なくとも1つの固定カメラ(12、13)を含む前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  9. 前記サウンド・キャプチャ手段が、前記ディスプレイ(10)に対して所定の領域内に留まっているローカル・ユーザが発生させたサウンドに対応するオーディオ・データを生成するように向けられた少なくとも1つの指向性マイクロホンを含む前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  10. 前記サウンド・キャプチャ手段が、前記ローカル・ユーザが発生させたサウンドに対応するオーディオ・データを生成するように反響消去手段に結合された少なくとも1つの全方向性マイクロホンを含む前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  11. 前記サウンド復元手段が、前記ディスプレイ(10)の前記ローカル・ユーザ(11)とは反対の側に配置された複数のスピーカ(104〜106、204〜206)を含む前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  12. 前記サウンド復元手段が、「パンポット」タイプの空間効果を発生させるオーディオ処理ユニット(APU)を含む請求項11に記載の端末装置。
  13. 前記サウンド復元手段が、前記遠隔ユーザのイメージに関連して、前記ローカル・ユーザ(11)の方に向いた前記ディスプレイ(10)の面に配置された平板で透明なスピーカを含む前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  14. 前記ビデオ復元手段が、復元されるイメージの変形効果を発生させるビデオ処理ユニット(VPU)を含む前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  15. 前記ディスプレイによって端部の一方が閉じられたウェルの形状を全体的に有する前記請求項のいずれか一項に記載の端末装置。
  16. 前記ウェルが、前記ローカル・ユーザ(図1の11)が上に立つフロアとの関係で、前記フロアに対する前記ディスプレイの高さがテーブルの平均的高さ程度になるように配置された請求項15に記載の端末装置。
  17. 前記ウェルが、前記ローカル・ユーザ(図2の11)が上に立つフロア(図2の3)との関係で、前記ディスプレイがほぼ前記フロアの高さになるように配置された請求項5に記載の端末装置。
  18. 前記ウェルが、前記ローカル・ユーザ(図3の11)が上に立つフロア(図3の3)との関係で、前記ディスプレイが前記ローカル・ユーザの上方になるように配置された請求項15に記載の端末装置。
  19. ビュー・キャプチャ手段、サウンド・キャプチャ手段、イメージ復元手段、およびサウンド復元手段に接続され、前記ウェルの内側に配置された制御ユニット(15、25)を含む請求項15から18のいずれか一項に記載の端末装置。
  20. 前記ウェルの内壁が、音響吸収材(6)で覆われた請求項15から19のいずれか一項に記載の端末装置。
  21. 前記ビュー・キャプチャ手段および/またはサウンド復元手段が、前記ウェルの井筒(17)の中に配置された請求項15から20のいずれか一項に記載の端末装置。
  22. 第1のサイトに、前記請求項のいずれか一項に記載の少なくとも1つの第1の端末装置(330)を含み、また前記第1のサイトから遠隔の第2のサイトに、通信ネットワーク(R)によって接続された第2の同様な端末装置(300)を含む通信システム。
  23. 2つ以上の端末装置が、前記ネットワーク(R)によってマルチポイント・モードで接続され、前記ネットワーク(R)が、マルチポイント・テレビ会議設備(EVM)を含む請求項22に記載のシステム。
  24. 前記端末装置が、常時、動作して、遠隔ユーザ間で顔を合わせずに互いに形式ばらない通信をできるようにする請求項22または23のいずれか一項に記載のシステム。
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