JP2004502193A - 携帯イメージングシステムにおけるクローズアップイメージング能力を実行するための方法および装置 - Google Patents

Abstract

クローズアップイメージングのためのイメージング可能な携帯端末のための方法および装置が提示されている。イメージングレンズ配列は、一方の方向における第１の焦点距離および他方の方向における第２の焦点距離を有している。レンズ配列の焦点距離を短縮させる、クローズアップレンズ、またはクローズアップレンズおよび反射器のような光学要素を用いて、第２の焦点距離が第１の焦点距離よりも短い。クローズアップレンズは、携帯端末ケースの固定位置に設置され、回転可能なカメラアセンブリは、イメージングされる対象の焦点がクローズアップイメージングのための点にのみ収束するように、主カメラレンズをクローズアップレンズの背後の位置へ回転させる。

Description

【０００１】
［発明の属する技術分野］
本発明は一般に携帯電話の分野に関するものであり、さらに詳しくはイメージング（画像化）可能な携帯端末およびシステムに関する。
【０００２】
［従来の技術および発明が解決しようとする課題］
電子カメラを具備した携帯通信端末は、静止画像、動画および音声、ならびに他の可能な通信形態を取り込み、送信し、および受信するための多目的デバイスである。広く多様に実行可能な使用および応用は、カメラの光学的および機械的特性に対し制限的かつ矛盾する要求を強いる。たとえば、携帯通信端末がパーソナルビデオ電話として用いられるとき、カメラは、カメラがユーザに向けられているあいだ、ユーザがディスプレイを見ることができるように、端末のディスプレイと同じ側にあることが期待される。一方、撮影の用途では、カメラがユーザが見る方向と同じ方向に向けられつつも、ユーザにとってはディスプレイを見ることができるのが好ましく、かつ、有益である。この要求の矛盾は、たとえば、「回転可能なカメラを有する携帯可能でコンパクトなイメージングおよび表示装置」という名称が付けられ、１９９７年３月１８日に発行された米国特許第５，６１２，７３２号明細書に記載されているように、カメラがユーザに向けてまたはユーザから離れて回転することを可能にする、スイベル（回転継手）機構によって部分的に解決される。回転可能なカメラヘッドは、レンズ筒が装置ケースの本体内に折り込まれる、コンパクトな支持位置を提供するために、直径に比較して長いレンズ筒を収納することも必要である。
【０００３】
ある場合には、マクロまたはクローズアップ（大写しをする）レンズは、非常に短い対物距離、たとえば、２、３ｍｍ以内のイメージング（画像化）および画像の取り込みが可能であることが要求される。そのような応用の例は、文書、手書きのもの、数字、バーコードまたは他の適用可能な情報を取り込むためのスキャナとしてのカメラの使用である。これらのタイプの適用は、短い対物距離を求め、対物距離が相対的に長い、たとえば、２０〜３０ｃｍの場合、対象分離のようなさらなる処理を行なう焦点面上に、対象は非常に小さく描写され、空間分解能が低下し、要求される対象が要求されない対象によってさらに囲まれるので認識はさらに困難になる。光学系の倍率が向上すれば、カメラのアングルおよびビュー（視界）が非常に小さくなり、正確に位置決めして取り込まれる対象画像に向けた状態でカメラを保持することがきわめて困難になる。
【０００４】
クローズアップおよびクローズアップなしのイメージングの要求に適応させるための１つの可能な解決策は、カメラに回転可能に支持されたクローズアップレンズを設けることである。しかし、追加のクローズアップレンズの要求は、壊れやすかったり、または不必要に複雑な機械的な構造が結果的に生じる。なぜならば、主レンズアセンブリの正面にクローズアップレンズを回転させる機構は、前述のような通信端末の異なる方向付けの要求に適応させるために、カメラといっしょに動くか、または回転しなければならないからである。
【０００５】
本出願人らは、クローズアップ撮影が可能なカメラを有する携帯電話を意識していない。パーソナルデジタル支援端末（ＰＤＡ）装置、たとえば、シャープ株式会社のザウルス（商品名）が、クローズアップイメージングモードを特徴としている。しかし、最短の対物距離は、まだ相対的に長く、約１０〜１５ｃｍ程度である。ＰＤＡ装置の場合、通常のズーム光学によってクローズアップモードが実行され、外部のクローズアップレンズを用いていない。類似する構造、すなわち、ズーム光学は、いくつかの従来のカメラやデジタルスチルカメラで用いられるが、そのようなものは、クローズアップイメージングモードとＯＣＲイメージングモードとのあいだの差が約１０倍であるため、光学的文字認識（ＯＣＲ）の使用のために充分短い対物距離を許さない。
【０００６】
分離したクローズアップレンズは、追加の付属品として、システムカメラ（多目的カメラ）、放送用テレビカメラなどに見出される。これらの付属品のクローズアップレンズは、主光学系の焦点レンズと比較して一般的に非常に短い対物距離を可能にする。しかし、分離可能なクローズアップレンズは、携帯電話においては、実行可能な選択肢ではない。
【０００７】
したがって、本発明の目的は、カメラを具備した携帯電話におけるクローズアップイメージング能力の経済的な実行を提供することである。本発明の他の目的は、光学的文字認識（ＯＣＲ）技術による文書認識のために携帯電話内にクローズアップレンズを提供することである。
【０００８】
本発明のさらなる目的は、携帯電話の汎用性を高めるために非常に小さい対象を撮影するためのクローズアップレンズを有する携帯電話を提供することである。
【０００９】
［課題を解決するための手段］
本発明の広い態様によれば、イメージング可能な携帯端末は、一方の方向における第１の焦点距離および他方の方向における第２の焦点距離を有するイメージングレンズ配列を備え、光学要素の助けを用いて前記レンズ配列の焦点距離を短縮する手段
とからなり、クローズアップイメージングをするために前記第２の焦点距離が第１の焦点距離よりも短い。
【００１０】
本発明のイメージング可能な携帯端末のさらなる態様によれば、前記レンズ配列の前記光学要素がクローズアップレンズを備えている。
【００１１】
本発明のイメージング可能な携帯端末の他の態様において、前記レンズ配列の前記光学要素が、クローズアップレンズ、および前記レンズ配列の光路長を折り曲げるための反射器を備えている。
【００１２】
本発明のイメージング可能な携帯端末のさらなる態様において、前記レンズ配列の前記光学要素が、前記レンズ配列の光路長を遮断するために前記レンズ配列の正面に配置された凹形反射器を備えている。
【００１３】
本発明のイメージング可能な携帯端末のさらなる態様において、前記イメージングレンズ配列が、前記カメラレンズおよび前記光学要素のうちの一方が固定位置に保持され、前記カメラレンズおよび前記光学要素のうちの他方が前記レンズ配列の焦点距離を短縮するために互いに相対的な運動をするよう配列されるカメラレンズを備えている。
【００１４】
本発明の他の態様によれば、携帯端末における使用のためにクローズアップイメージングが可能なレンズシステムは、対象側から順に、
前記光学距離を短縮する光学要素と、
前記光学要素が携帯端末の壁部に固定して保持されたイメージングレンズ配列と、
回転可能なカメラアセンブリによって支持された主カメラレンズ
とからなり、前記カメラアセンブリがクローズアップイメージングのために前記光学要素の背後の位置に回転する。
【００１５】
本発明のさらなる態様によれば、イメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法は、一方の方向における第１の焦点距離および他方の方向における第２の焦点距離を有するイメージングレンズ配列を配設する工程、光学要素を配設する工程、
前記光学要素の助けを用いて前記レンズ配列の焦点距離を短縮することにより、クローズアップイメージングをするために前記第２の焦点距離を第１の焦点距離よりも短くする
工程からなる。
【００１６】
［発明の実施の形態］
本発明の追加された目的、特徴および利点は、以下の記載および添付図面からただちに明らかになるであろう。
【００１７】
図面に目を向け、本発明をさらに詳細に考察すれば、図１〜５は、本発明が実施されるタイプの携帯通信端末または携帯電話を示す。図１に示される携帯端末は、全体に１０が付され、図１に関して詳細に記載されているが、図２〜５の携帯通信端末も実質的に同じ方法で操作される。したがって、同様の部分および構成要素は、同様の表示記号および参照符号が付されている。図１の携帯通信端末１０は、文書、文字または図形を示すための表示技術における当業者にはよく知られたＬＣＤまたは他の同様な電子スクリーン１６を含む前面部１４を有するケースまたはハウジング１２を含む。前面部１４は、また、全体的に１８が付された、たとえばある電話番号に電話をかけたり、文書メッセージを入力したり、指示メニューにアクセスしたり、その他の移動通信全般に関連する機能的操作に関連した、英数字を入力するための手段を提供する多機能キーパッドを含んでいる。そのような他の機能的操作は、ＰＤＡ機能、電話帳、または他のメモ記憶手段、計算機能などを含み、グローバルコンピュータネットワークまたはローカル切替ネットワークからメッセージまたは情報を送信または受信するために用いられてもよい。
【００１８】
本発明におけるキーパッド１８は、また、携帯通信端末のカメラ操作モードを選択するためのモード選択キーのような手段を含んでいる。カメラの特定の操作モード、すなわち、スキャニング、ＯＣＲ、撮影、会議および他のスキャニングモードが、スクリーン１６上に表示されるメニューから、またはキーパッド１８上のキーの組合せの操作によって選択され得る。メニューは、代わりに、音声対話式、または音声応答式でもよい。
【００１９】
型成形されたプラスチックまたは他の同様の組成物からなるハウジング１２は、全体的に２０が付された回転可能なカメラアセンブリを露出させるために部分的に切り欠いて示されている。カメラアセンブリ２０は、全体的に携帯通信端末１０の軸方向に長く延び、カメラ本体を通り抜ける回転軸２２回りに配置されたカメラ本体３４を含んでいる。カメラアセンブリ２０は、軸方向に長く延設された軸、またはカメラ本体３４の頂部からケース１２の上部２６まで全体的に軸２２に沿って延びる連結手段２４を含む。軸２４は、携帯端末１０の上部２６の表面２８とほぼ同一平面で終わる。軸２４は、ユーザがアクセスすることができる露出した端部３０を有し、この端部３０は後述するような所望の位置にカメラアセンブリ２０を回転させるために、刻み目やこぶが付けられたノブまたは他の握り手段２９であってもよい。手動回転手段が示されているが、カメラアセンブリ２０に結合された電気的に操作される小型モータも、カメラアセンブリを所望のイメージング位置へ回転させるために用いられ得る。
【００２０】
カメラアセンブリ２０は、カメラ本体３４によって支持された、画像取込み手段およびレンズ部３２を備えた主カメラレンズを含んでいる。レンズ部３２は、カメラ本体３４から、実質的に縦方向でかつ当該本体３４および軸２２に対して直角方向に延びている。
【００２１】
全体に３６が付されたクローズアップレンズは、ケース１２の側壁４０の凹部３８内に固定して取り付けられるか、または設置されている。クローズアップレンズ３６およびケース１２の一体化は、前述のような標準的な可動クローズアップレンズ機構および構造に関連する問題を克服および回避する。本発明を用いれば、クローズアップレンズ３６は、ケース１２の一体化した部分を形成し、配置は、精度よく制御され、製造中にケースからケースに複製され得る。精度のよい製造制御は、光学用の品質のプラスチックなどであるクローズアップレンズ３６が、通信端末１０の側部４０の端縁または表面４２からの正しい焦点距離に配置されることを可能にする。さらに付け加えれば、クローズアップレンズ３６を凹部３８内に設置することは、クローズアップレンズの表面が引っかかれたり、またはその他の損傷を受けることから保護される。製造および材料のコストを低減するために、クローズアップレンズは、携帯端末の他の部分と同様の透明プラスチックで作製され得る。
【００２２】
本発明では、ユーザがイメージングされる対象から正確な距離に携帯端末１０を保持する必要はなく、単に、クローズアップレンズの領域内の側部４０を対象表面上、たとえば、スキャンされる文書のページ表面の上におけばよい。クローズアップレンズ３６をケース１２の側壁４０と一体化させることにより、カメラアセンブリ２０およびクローズアップレンズ３６の光軸をカメラアセンブリのただ１つの可能な位置に集めることができる。したがって、カメラアセンブリ２０は、レンズ３２をクローズアップレンズ３６との協働位置に回転させることだけを必要とし、これによりレンズおよびカメラアセンブリの機械設計の複雑さがかなり緩和される。
【００２３】
付属として、全体に４４が付された発光ダイオード（ＬＥＤ）のような照明要素が、イメージングされる対象を照らすためにクローズアップレンズ３６に隣接して配置され得る。スクリーン１６またはキーパッド１８からのような既存の光源がスキャンされる対象を照明するために用いられ得るため、慨ね、発光ダイオード４４からの追加の照明の必要はない。さらに、携帯通信端末１０は、オプションとして、携帯通信端末１０へまたは携帯通信端末１０から情報を伝送するために赤外通信ポートまたは送信器４６を含んでもよく、赤外ポートは、また、スキャンされる対象へ照明を向けてもよい。スキャンされる対象を照明するための他の方法は、携帯装置における照明技術の当業者に一般に知られている光ガイド、導光ファイバ、側壁の照明、および他の照明方法ならびに構造のような他の光学要素を含んでいる。
【００２４】
図２は、ユーザが通信端末を保持しながらレンズ３２がユーザの画像を取り込むことができるように、カメラアセンブリがビデオ会議位置へ回転させられた図１の携帯通信端末１０を示す。取り込まれた画像は、他のユーザの通信端末のスクリーン１６上に表示されることが可能であり、通常の声または音声の通信は標準的な方法で送受信される。
【００２５】
図３は、レンズ３２が撮影位置にあるように、カメラアセンブリ２０が回転させられた図１の携帯通信端末１０を示す。端末は、ケース１２の後壁面５２のアパチャまたは開口５０を通して定められた、撮影される対象に向けられ得るように保持される。撮影モードの操作では、ユーザは、通信端末１０の背部を所望の方向へ保持して向け、取り込まれる画像は、スクリーン１６上に表示される。画像は、電子的に取り込まれ、のちに行なうダウンロードおよび／または送信のために記憶され、または他のユーザの他の端末または携帯通信装置へ同時に送信されてもよい。
【００２６】
図４は、クローズアップレンズ３６が本体１２の後面壁５２の凹部６０に設置された、本発明の他の実施の形態を示す。本実施の形態では、平面鏡反射器または凹形反射器６２のような追加の光学要素または他の光学手段がレンズアセンブリを構成し、当該レンズアセンブリの焦点距離を折り曲げて短縮させるために配置される。この配置は、本発明のクローズアップまたは拡大能力がクローズアップレンズ３６を通して見られる画像を拡大するのを可能にし、スクリーン１６上に表示され、ユーザによって見られる。
【００２７】
図５には、本発明を具体化する携帯通信端末のさらなる実施の形態が示されており、全体に１００が付されている。携帯通信端末１００は、実質的に図１〜４の携帯電話と類似している。しかしながら、全体に１０２が付されたカメラアセンブリは、固定され、すなわち、カメラアセンブリ１０２は、携帯電話内で回転しない。カメラアセンブリ１０２は、他のすべての態様の前述のカメラアセンブリ２０と実質的に同一であり、カメラ本体１０４と、カメラ本体１０４に支持された、画像取込み手段およびレンズ部分１０６を備えた主カメラレンズとを含んでいる。レンズ部１０６は、カメラ本体１０４から、実質的に縦方向でかつ当該カメラ本体１０４の長軸に直角方向に延びている。
【００２８】
全体に１０８が付されたクローズアップレンズは、携帯電話ケース１１４の後壁１１２の凹部１１０内に固定して取り付けられるか、または設置されている。全体に１１６が付された平面鏡反射器のような光学要素は、携帯通信端末１００の最も上の壁部１２０に配置された旋回中心１１８、および対向して配置され、携帯端末１００内に位置する旋回中心１２２の回りに旋回運動をするために配置されている。平面鏡反射器１１６は、取り込まれる対象または画像がケース１１４のアパチャ１２４および側壁１２６通してカメラレンズ１０６とともに整列され得る、撮影操作モード位置で示されている。平面鏡反射器１１６は選択的に旋回して、想像線１２８によって図示されるように、光路を遮断し、クローズアップレンズ１０８を通る光路を折り曲げ、または曲げて向きを変え、光路をカメラレンズ１０６へ向ける。
【００２９】
代わりの実施の形態では、平面鏡反射器１１６のような光学要素は、光路を遮断するための位置へまたは位置の外へ摺動し、クローズアップレンズ１０８を通る光路を折り曲げまたは曲げて向きを変え、光路をカメラレンズ１０６へ向ける。
【００３０】
平面鏡反射器１１６のような光学要素は、１つの垂直端縁に沿ってヒンジ式に回転させてもよく、光路を遮断するためにヒンジ軸の回りに選択的に折り曲げるために配置または設置され、クローズアップレンズ１０８を通る光路を折り曲げまたは曲げて向きを変え、光路をカメラレンズ１０６へ向ける。
【００３１】
前述のように、スキャンまたは取り込まれる画像は、携帯通信端末１００のスクリーン１３０の上に表示され得る。また、平面鏡反射器１１６は、光路の中へおよび外へ手動回転させられ得るものであり、または平面鏡反射器を回転するために、小型モータのような他の手段も利用され得る。
【００３２】
クローズアップレンズ３６を設置するための位置は、どんな場合でも、携帯通信端末の寸法、コスト、および意図された使用の条件に最も適合するために選択され得るものであり、例示的な実施の形態に制限されない。様々な条件に適合するために、そのような通信端末のための実質的に無制限の多数の異なる設計またはデザインがある。たとえば、クローズアップイメージング位置が携帯電話の頂部を向くか、または底部を向くようにカメラが回転すれば、ユーザは、ペンまたは鉛筆のような筆記具を保持するのと同様な方法で、携帯電話を保持することができる。この自然な携帯電話の保持位置は、文書または他の図形の容易なスキャニングを可能にする。クローズアップレンズおよびカメラアセンブリの位置決めの基本は、様々なレンズの収納およびイメージングされる対象との焦点距離を示す図６〜１０における数例に概略的に示されている。
【００３３】
図６には、レンズ７０および画像取込み手段７２が図示され、取り込まれる画像７４は、当該画像７４を画像取込み手段７２で収束させるためにレンズから焦点距離Ｓ１の位置にある。
【００３４】
図７は、クローズアップイメージングを提供する焦点距離を短縮するために、収斂レンズ７６がレンズ７０と対象７４とのあいだの光路に追加されている。図６に示されているように、焦点距離Ｓ２は、クローズアップイメージングのための光路を縮めるために縮小される。
【００３５】
光路を短縮するためのさらなる配置は、図８に示されるように、対象７４から画像取込み手段７２までの光路を曲げるための平面反射器７８のような光学要素または構成要素を含む。対象７４から平面鏡反射器７８までの収斂レンズ７６の焦点距離はＳ_ａが付けられ、反射器７８からレンズ７０までの焦点距離はＳ_ｂが付けられ、Ｓ_ａとＳ_ｂとの和は図７の焦点距離Ｓ_２と等しい。したがって、光路を曲げまたは折り曲げることによって、レンズアセンブリの機械的および物理的配置は、携帯通信端末の種々の物理的および機械的制約に適合され得ることがわかる。
【００３６】
代わりの配置は、図９に示されるように、画像７４が画像取込み手段７２にクローズアップ画像として収束するように、凹面鏡８０のような光学要素が、光路内へ旋回または回転し、光路を曲げまたは折り曲げる。クローズアップなしのモードでは、凹面鏡８０は、光路の外へ回転させられ、画像８２は、図６に図示されるのと同様な方法で画像取込み手段７２に収束する。
【００３７】
イメージングの方向を短縮および選択するためのさらに他の配置は、図１０に若干概略的に図示されており、平面鏡反射器８４のような光学要素は、旋回中心８６回りの旋回運動のために配置されている。図１０に示されるように、クローズアップなしのモードでは、画像８２は、図６に図示されるのと同様な方法で画像取込み手段７２に収束する。クローズアップモードでは、イメージングの方向がクローズアップレンズ７６を通るように、平面鏡反射器が、破線位置８８によって図示されるように旋回して光路を折り曲げまたは曲げる。画像７４は、図８に図示されるのと同様な方法で画像取込み手段７２に収束する。図９および図１０の両方では、画像取込み手段７２およびレンズ７０は、光路を短縮する光学要素に対して固定されている。
【００３８】
イメージングの方向を短縮および選択するためのさらなる配置は、図１１〜１２に若干概略的に図示されている。図１１では、平面鏡反射器９０のような光学要素は、矢印９２によって示される直線経路に沿って摺動運動をするために配置されている。図１１に示されるように、クローズアップなしのモードでは、反射器９０は破線位置９４にあり、画像８２は、図６に図示されるのと同様な方法で画像取込み手段７２に収束する。クローズアップモードでは、イメージングの方向がクローズアップレンズ７６を通るように、反射器９０が、光路内へ摺動する。画像７４は、画像取込み手段７２に収束する。図１２では平面鏡反射器９６は、ヒンジ軸１００の回りにヒンジ式に回転させられる。クローズアップなしのモードでは、反射器はヒンジ軸１００の回りに破線位置９８へ回転させられ、画像８２は、図６に図示されるのと同様な方法で画像取込み手段７２に収束する。クローズアップモードでは、反射器９６が光路内へ回転し、イメージングの方向がクローズアップレンズ７６を通る。
【００３９】
本発明の精神および範囲から逸脱することなく実施される本発明の構造および装置の多数の変更例があることが理解され得る。したがって、本発明は制限よりもむしろ例示によって記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明の一実施の形態を示す、カメラが、クローズアップイメージングのために携帯電話の側壁に設置されたクローズアップレンズの背後のクローズアップ位置へ回転した携帯電話の一部切欠図である。
【図２】
カメラをビデオ会議位置へ回転した図１の携帯電話を示す図である。
【図３】
カメラを撮影位置へ回転した図１の携帯電話を示す図である。
【図４】
本発明の他の実施の形態を示す、カメラが、クローズアップ位置へ回転し、平面反射器が携帯電話の後壁に設置されたクローズアップレンズを通る光路を折り曲げる図である。
【図５】
本発明のさらに他の実施の形態を示す、カメラアセンブリが固定され、イメージングの方向を選択するために、光学要素が光路の中または外へ回転させられた図である。
【図６】
単一のレンズ配列を用いて作られた光路を示す図である。
【図７】
より短い光路を提供するためのレンズ配列を用いて作られた光路を示す図である。
【図８】
より短い光路を提供するための代わりのレンズ配列を用いて作られた光路を示す図である。
【図９】
本発明における折り曲げられた光路を作るための代わりの方法を示し、クローズアップイメージングのためにより短い焦点距離を作るために凹形反射器が光路内に回転した図である。
【図１０】
本発明における折り曲げられた光路を作るための他の代わりの方法を概略的に示し、平面反射器がクローズアップレンズを通る光路に向くために回転する図である。
【図１１】
折り曲げられた光路を作るためのさらに他の代わりの方法を概略的に示し、光学要素がクローズアップレンズを通る光路に向くために直線経路に沿って摺動する図である。
【図１２】
折り曲げられた光路を作るためのさらに他の代わりの方法を概略的に示し、光学要素がクローズアップレンズを通る光路に向くためにヒンジ式に回転する図である。

Claims (16)

1. 一方の方向における第１の焦点距離および他方の方向における第２の焦点距離を有するイメージングレンズ配列と、
   光学要素と、
   前記光学要素の助けを用いて前記レンズ配列の焦点距離を短縮する手段
   とからなり、クローズアップイメージングをするために前記第２の焦点距離が第１の焦点距離よりも短い、イメージング可能な携帯端末。
2. 前記光学要素がクローズアップレンズを備えてなる請求項１記載のイメージング可能な携帯端末。
3. 前記光学要素が、クローズアップレンズ、および前記レンズ配列の光路長を折り曲げるための反射器を備えてなる請求項１記載のイメージング可能な携帯端末。
4. 前記光学要素が、前記レンズ配列の光路長を遮断するために前記レンズ配列の正面に配置された凹形反射器を備えてなる請求項１記載のイメージング可能な携帯端末。
5. 前記クローズアップレンズが光学用の品質のプラスチックである請求項２記載のイメージング可能な携帯端末。
6. 前記イメージングレンズ配列がさらにカメラレンズを備えてなる請求項１記載のイメージング可能な携帯端末。
7. 前記カメラレンズおよび前記光学要素のうちの一方が固定位置に保持され、前記カメラレンズおよび前記光学要素のうちの他方が前記レンズ配列の焦点距離を短縮するために互いに相対的な運動をするよう配列されてなる請求項６記載のイメージング可能な携帯端末。
8. イメージング対象に前記レンズ配列を向けるためのビューファインダをさらに含む請求項１記載のイメージング可能な携帯端末。
9. 対象側から順に、
   前記光学距離を短縮する光学要素と、
   前記光学要素が携帯端末の壁部に固定して保持されたイメージングレンズ配列と、
   回転可能なカメラアセンブリによって支持された主カメラレンズ、
   とからなり、前記カメラアセンブリがクローズアップイメージングのために前記光学要素の背後の位置に回転する、携帯端末における使用のためにクローズアップイメージングが可能なレンズシステム。
10. 前記カメラアセンブリが、通常のイメージングのために前記光学要素の背後から回転させられる請求項９記載のイメージング可能なレンズシステム。
11. 一方の方向における第１の焦点距離および他方の方向における第２の焦点距離を有するイメージングレンズ配列を配設する工程、
    光学要素を配設する工程、
    前記光学要素の助けを用いて前記レンズ配列の焦点距離を短縮することにより、クローズアップイメージングをするために前記第２の焦点距離を第１の焦点距離よりも短くする工程
    からなるイメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法。
12. クローズアップレンズを配設する工程をさらに含む請求項１１記載のイメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法。
13. クローズアップレンズ、および前記レンズ配列の光路長を折り曲げるための反射器を配設する工程をさらに含む請求項１１記載のイメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法。
14. 前記レンズ配列の光路長を遮断するために前記レンズ配列の正面に凹形反射器を配置する工程をさらに含む請求項１１記載のイメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法。
15. 前記レンズ配列の光路長を遮断するために前記光学要素をヒンジ式に回転させる工程をさらに含む請求項１１記載のイメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法。
16. 前記レンズ配列の光路長を遮断するために前記光学要素を摺動させる工程をさらに含む請求項１１記載のイメージング可能な携帯端末におけるクローズアップイメージング方法。