JP2004501944A - 全身の健康促進 - Google Patents

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Abstract

本発明は、薬剤として許容可能なキャリアを混合した、安全かつ有効な量の亜塩素酸イオンを含有する局所口腔用組成物を使用する、ヒトおよび動物における身体の健康促進に関し、前記組成物は、口腔の細菌媒介性疾患および状態の管理、ならびに口内病原菌および関連細菌毒素とそれに起因する炎症性サイトカインおよび媒介物の血中への広がりの阻止に有効である。本発明はまた、安全かつ有効な量の亜塩素酸イオンを口腔に局所適用することにより、ヒトおよび他の動物における身体の健康を促進かつ/または向上させるための、これらの組成物の使用方法に関する。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、効果的に口腔の細菌媒介性疾患および状態を管理し、口内病原菌、関連細菌毒素および内毒素、ならびにこれらの病原体によって刺激された炎症性サイトカインおよび媒介物が血中に広がるのを阻止する、亜塩素酸イオンの有効量を含有する局所口腔用組成物の使用による、ヒトおよび他の動物における身体の健康または全身的な健康の促進および向上に関する。より詳細には、本発明は、本局所口腔用組成物を使用して、口腔の疾患および状態を治療かつ予防することにより、心臓血管疾患、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、重度呼吸器感染、早産および出産時低体重、神経と発育機能の分娩後機能不全が発生する危険性、ならびに関連する死亡危険性を低減させる方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
近年の研究により、歯周病(歯肉疾患)は、全般的な全身的な健康に対して、それまで理解されていたよりもはるかに深刻な脅威となり得ることが明らかになった。歯周病の一般的な形態である歯周炎は、病原菌が歯肉縁に沿って集積した結果、これらの病原体に対して起こる組織破壊的な生体反応に起因する、組織破壊的なプロセスである。歯周炎を患うと、血中への病原菌および/または細菌毒素の放出が起こり得る。血液中のこれらの病原体および/または毒素に対する生体反応は、アテローム性動脈硬化症(心臓疾患)の発生、早産による低体重児の危険性の増加に寄与し、糖尿病、重度呼吸器疾患、脳卒中、および菌血症(血中の細菌)によって健康が損なわれている人々に深刻な脅威をもたらす可能性がある。
長い間、細菌が心臓に影響を及ぼす可能性があることが知られてきた。今日では、細菌媒介性疾患である歯周炎の患者が、歯周炎を患っていない人より心臓疾患の危険性が高く、かつ胎児の心臓麻痺を起こす危険性が顕著に高い可能性があることを示唆する証拠が増えている。心臓疾患は、ほとんどの先進国の主な死亡原因であり、歯周炎疾患はヒトの細菌媒介性疾患の最も主要な原因の1つである。したがって、歯周炎が心臓麻痺の危険性を増加させる影響がほんのわずかであるとしても、全体の患者数では、その罹患率が心臓疾患の危険性に顕著に寄与する可能性がある。
【0003】
歯周病と心臓疾患の関連を説明する、いくつかの理論が存在する。一理論は、口内病原菌が炎症を起こした歯肉を通って血中に入り、冠状動脈(心臓の血管)中の脂肪斑に付着し、小さい血栓を生じさせて動脈を詰まらせるというものである。研究者らは、頚動脈を塞ぎ脳卒中を引き起こす脂肪斑の70%が細菌を含むことを見出した。それらの細菌の40%が口からのものである。冠状動脈疾患は、脂肪蛋白の集積による冠状動脈壁の肥厚を特徴とする。血栓は、正常な血流を妨げ、心臓を正しく機能させるために必要な栄養素および酸素の量を制限し得る。これが心臓麻痺を引き起こすことがある。他の可能性は、歯肉炎によって引き起こされた全身的な炎症性媒介物の変化が、アテローム斑の発生を増加させ、それが動脈壁の肥厚に寄与するというものである。
【0004】
研究により、糖尿病の患者は糖尿病でない人よりも歯周炎を患う可能性が高く、歯周炎を患うと、糖尿病の血糖値管理が困難になる可能性があることも示唆された。歯周炎を患うと、血糖が増加し、高血糖状態で体が機能する時間を増加させ、その結果糖尿病患者が糖尿病合併症を起こす危険性を増加させ得ることが知られている。したがって、歯周炎の管理は、糖尿病の管理に役立つ可能性がある。近年の研究(「高脂血症の2型糖尿病患者における重度の歯肉炎症および付着喪失(Heightened Gingival Inflammation and Attachment Loss in Type 2 Diabetics with Hyperlipidemia)」、歯周病学雑誌(Journal of Periodontology)、1999年11月)により、管理不十分な2型糖尿病患者は、良く管理された糖尿病患者より歯周病を患いやすいことがわかった。それに加え、その研究はさらに、糖尿病患者が重度の歯周病を患いやすい理由について説明している。その研究は、管理が不十分な糖尿病患者が歯肉線において細菌性の歯垢に対し、良く管理された糖尿病患者および糖尿病でない人とは異なる反応をするのは、恐らくは血清トリグリセリドが高いためであると結論している。管理が不十分な糖尿病患者は、歯肉組織中に有害な蛋白質(サイトカイン類)を多く含み、それが歯肉の破壊的な炎症を引き起こす。有益な蛋白質(成長因子類)が減少すると、感染に対する治癒反応が妨げられる。その研究の研究主任であるクリストファー・カトラー博士(Christopher Cutler,D.D.S.,Ph.D.)は、「管理されていない糖尿病患者における血清トリグリセリドレベルの増加は、歯周病の指標である付着喪失および歯周ポケットの深さの重症度に関係するように思われる」と述べた。
【0005】
歯周炎を患う妊婦が、早産による低体重児を出産する可能性が顕著に高い可能性を示唆する証拠も増加している。歯周炎および/または血中に存在する関連病原菌と細菌毒素によって刺激される炎症性反応は、妊婦の不安の原因であり、それは、妊婦が胎児の健康に危険をもたらし得るからである。歯周炎を患うと胎児の成長が遅れるように思われるが、これは、妊婦の血中に細菌毒素が放出され、細菌毒素が胎盤に達し、早産を引き起こし得る炎症性媒介物の全身的なレベルを増加させて胎児の成長を妨げることによるものである。科学者らはまた、軽度の炎症が起こると、傷ついた細胞が影響を受けて炎症性化学物質を放出することがあり、その物質は妊娠中絶を誘発させるために使用するものと同様で、子宮頚管の拡張を引き起こし、子宮収縮を開始させ得る物質であることも示した。低体重児を早産する危険性は、重度の歯周病患者では、少なくとも7.5倍の高さであり、妊娠者の5%で発生し、年間57億USドルが費やされるものと推定された[オッフェンバッカー(Offenbacher)・S、歯周病学雑誌(J.Periodontol.)(1996年10月)、67(10Suppl):1103−13]。
研究によって、歯周病が、肺炎、気管支炎、気腫、および慢性閉塞性肺疾患のような重度の呼吸器疾患の危険性を増加させる可能性があることがさらに示唆された。
【0006】
VA歯科長期研究(VA Dental Longitudinal Study)(DLS)および規範的老化研究(Normative Aging Study)(NAS)は、全ての結果から歯周病と死亡率の関係を調査し、ベースラインにおける歯周状態が顕著かつ独立した死亡要因であると結論付けた。[歯周病学年報(Annals of Periodontology)、3(1)、339−49、1998年7月]1960年代の半ばに、良い医学的健康状態にある人々に関して研究が開始され、その後25年を超える期間にわたって研究が行われた。口全体の平均ABL(歯根尖端周囲フィルム(periapical film)の全口内用シリーズを使用したスケイ・ルーラ(Shei ruler)によって測定した歯槽骨喪失)の20%の増分ごとに、対象者の死の危険性が51%増加することがわかった。死の危険性はまた、歯周ポケットの深さによって臨床的に測定される歯周の状態に関係することもわかった。歯周ポケットの平均深さが最も深い群の対象者は、危険性が74%高いことがわかった。
【0007】
シカゴ大学の内科医で麻酔医のマイケル・ロイゼン博士(Dr.Michael Roizen)によれば、歯と歯肉の健康を維持すれば、寿命が6.4年延びるということである。実際、米国歯周病学会(American Academy of Periodontology)(AAP)は、ビタミン類を摂取し、喫煙をやめ、ストレスを減らして歯と歯肉の健康度を改善して維持することが、人が寿命を延ばすためにできる最上の方法の1つであることに同意している。
【0008】
歯周病(「歯肉疾患」)とは、歯肉と、歯をその下で支える歯槽骨を侵食する疾患を述べるのに使用される広義の用語である。その疾患は、ヒトやイヌなどの温血動物の多数の種に存在し、疾患の段階または状態、あるいは患者の年齢に応じてそれぞれ異なる様々な症候群を示す一連の疾患を含む。その用語は、初めは周辺の歯肉の部位で発生して歯槽骨にも影響を及ぼし得る、炎症性疾患に対して使用される。歯周病は、歯の周りの組織を取り巻き支える歯周組織(すなわち、歯周靭帯、歯肉、および歯槽骨)に影響を及ぼす。主な歯周病の2つが、歯肉炎(歯肉の炎症)、ならびに歯周炎(歯槽骨の進行性吸収、歯の移動性の増加、および進行段階における歯の喪失を示す歯周靭帯の炎症)である。炎症と変性状態の併発は、複雑性歯周炎と呼ばれる。歯周病の様々な側面に対して使用される他の用語は、「若年性歯周炎」、「急性壊死性潰瘍性歯肉炎」、および「歯槽膿漏」である。
【0009】
歯周病は、歯肉の炎症、歯周ポケットの形成、歯周ポケットからの出血および/または排膿、歯槽骨の吸収、歯のぐらつき、および歯の喪失のうちの1つまたは複数を伴う。一般に歯周病は、通常歯の表面上および歯周ポケット内に形成される歯垢中に存在する細菌によって、あるいは細菌に関連して引き起こされると考えられている。したがって、歯周病を治療するための既知の方法は、しばしば抗菌剤および/または抗炎症薬の使用を含むものである。
歯槽骨吸収は、歯を支える特殊化した骨性構造からの骨組織の喪失である。このような吸収には多くの原因があり、これらに限られるものではないが、抜歯後の自然な再形成、骨手術、歯周剥離掻爬手術、歯科インプラント、歯石除去および歯根掻爬、ならびに歯周病の進行が挙げられる。
【0010】
歯周病は、成人のヒトの歯の喪失の主な原因である。歯周病による歯の喪失は35歳で始まる深刻な問題であるが、15歳でも、5人中4人が既に歯肉炎で、10人中4人が歯周炎であると推測されている。洗浄用歯磨きで歯を磨くことによって実現される、良い口腔衛生状態は、歯周病の発生を減少させるのに役立つ可能性があるが、必ずしもその発生を妨げ、または発生しないようにするものではない。これは、微生物が歯周病の発生と進行の両方に寄与するからである。したがって、歯周病を予防または治療するためには、これらの微生物を、単純な機械的こすり洗い以外の何らかの手段によって抑制しなければならない。この目的のために、これらの微生物を抑制するのに有効な治療用歯磨き、うがい薬、ならびに歯周病の治療方法の開発を目標とする多くの研究がなされてきた。
これらの研究には、二酸化塩素または二酸化塩素発生化合物を含有する口腔ケア組成物および方法を対象としてきたものもある。二酸化塩素は非常に強い酸化剤であり、広範囲の抗菌剤として知られている。
従来技術には、ニ酸化塩素を使用した、様々な口腔ケア状態を治療するための組成物および方法が開示されている。これらの従来技術の参照のほとんどが、効果を示すにはニ酸化塩素の放出が不可欠であると記載している。
【0011】
従来技術には、口腔ケア組成物中の二酸化塩素を口腔に放出するための様々な方法が記載されている。例えば、全てペリー・A・ラトクリフ(Perry A.Ratcliff)に発行された、米国特許US4,689,215(1987年8月25日発行)、同4,837,009(1989年6月6日発行)、同4,696,811(1987年9月29日発行)、同4,808,389号(1989年2月28日発行)、同4,786,492(1988年11月22日発行)、同4,788,053(1988年11月29日発行)、同4,792,442(1988年12月20日発行)、同4,818,519(1989年4月4日発行)、同4,851,21(1989年7月25日発行)、同4,855,135(1989年8月8日発行)、同4,793,989(1988年12月27日発行)、同4,886,657(1989年12月12日発行)、同4,889,714(1989年12月26日発行)、同4,925,656(1990年5月15日発行)、同4,975,285(1990年12月4日発行)、同4,978,535(1990年12月18日発行)、同5,200,171(1993年4月6日発行)、同5,348,734(1994年9月20日発行)、同5,618,550(1997年4月8日発行)、および同5,489,435(1996年2月6日発行)は、安定化二酸化塩素を使用する口腔ケア組成物および治療方法について記載している。
【0012】
追加の従来技術の参照には、プロトン酸や還元糖活性物質などの活性化化合物による二酸化塩素の生成および放出について記載されており、それには、米国特許US5,281,412(ルカコヴィック(Lukacovic)他、1994年1月25日発行、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Co.))、同5,110,652(クロス(Kross)他、1992年3月31日発行、アルシド・コーポレーション(Alcide Corporation))、同5,019,402(クロス(Kross)他、1991年5月28日発行、アルシド(Alcide))、同4,986,990(デヴィッドソン(Davidson)他、1991年1月22日発行、アルシド(Alcide))、同4,891,216(クロス(Kross)他、1990年1月2日発行、アルシド(Alcide))、同4,330,531(アリゲール(Alliger)、1982年5月18日発行)、DE2,329,753(1973年12月13日公開、ナショナル・パテント・デベロップメント・コーポレーション(National Patent Development Corp.))、欧州特許EP287,074(クロス(Kross)他、1988年10月19日公開、アルシド(Alcide))、欧州特許EP565,134(クロス(Kross)他、1993年10月13日公開、アルシド(Alcide))、およびPCT国際公開特許WO95/27472(リヒター(Richter)、1995年10月19日公開)が挙げられる。
【0013】
二酸化塩素組成物に関する追加の従来技術の参照としては、GB2,289,841(メーメット(Mehmet)、1995年6月12日公開、ジャニナ・インターナショナル(Janina International))、GB2,290,233(ドレイソン(Drayson)他、1995年12月20日公開、メディカル・エクスプレス・リミテッド(Medical Express Limited))、PCT国際公開特許WO96/25916(ヴァン・デン・ボッシュ(Van Den Bosch)他、1996年8月29日公開、ダイアモンド・ホワイト(Diamond White))、日本特許JP054,311(ツチクラ(Tsuchikura)、1985年3月28日公開)、日本特許JP105,610(ツチクラ(Tsuchikura)、1985年6月11日公開)、およびPCT国際公開特許WO/89/03179(パートロー(Partlow)他、1989年4月20日公開、ニュー・ジェネレーション・プロダクツ(New Generation Products))が挙げられる。
【0014】
二酸化塩素に関する従来技術とは対照的に、PCT国際公開特許WO99/43290、PCT国際公開特許WO99/43294、およびPCT国際公開特許WO99/43295(全て1999年9月2日公開、プロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company))は、亜塩素酸イオン自体を口腔に放出して様々な口腔ケア状態に効果を与えることを焦点としてきた。これらの公報に開示された口腔ケア組成物は、亜塩素酸イオンを含有するが、使用時にはその口腔ケア組成物中でニ酸化塩素または亜塩素酸を生成せずまたは含有しない(またはほんのわずかだけ生成または含有する)。さらに、その亜塩素酸イオン含有組成物は、pHが比較的アルカリ性で、例えば7より高いpHであり、組成物中でのニ酸化塩素または亜塩素酸の生成を妨げるかまたは最小限に抑えるように特異的に設計される。前述の参照の全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0015】
口腔ケア組成物に組み込まれてきた他の抗菌剤は、スズイオンである。スズイオンは、一般に歯磨き剤に添加されるスズの塩からのものである。スズは、歯肉炎、歯垢、および過敏性の軽減と、口臭利益の改善に役立つことがわかっている。クレスト・ガム・ケア(Crest Gum Care)などの歯磨き組成物中のスズは、例えば、歯垢解糖再生モデル(Plaque Glycolysis Regrowth Model)(PGRM)によって測定される歯肉炎量の顕著な減少など、歯磨き剤を使用する対象者に効果を与える。スズの塩、特にフッ化スズおよび塩化スズを含有する歯磨き剤については、米国特許US5,004,597(マジェティ(Majeti)他)に記載されており、その全体を本明細書に組み込む。スズの塩の歯磨き剤については、他に、米国特許US5,578,293に記載されている。
【0016】
さらに、研究は、抗炎症剤などの薬剤を含有する口腔ケア組成物に焦点を当ててきた。歯周組織の破壊は、主に、歯周組織および歯肉溝中の細菌に対する生体反応により媒介される間接的な効果によって引き起こされる。細菌代謝は白血球の遊走を誘発し、それが細菌の課題の場所における炎症性細胞の集積を引き起こす。さらに細菌代謝は、白血球細胞、特に単球による、炎症性媒介物の生成を誘発する。これには、例えばロイコトリエン、プロスタグランジン、トロンボキサンといった、アラキドン酸の代謝物などの風土病媒介物が挙げられる。さらに、細菌の病原性代謝物、特に蛋白質分解酵素によって、歯槽骨喪失が直接的に誘発されることがある。プロスタグランジンは、組織と歯槽骨の代謝および破壊に特に重要であることがわかっている。実際、歯周組織内でのプロスタグランジンの生成が、歯周組織内の歯槽骨喪失の重要な媒介物であることがわかっており、歯周が破壊された患者は、歯肉組織および歯肉溝滲出液中のプロスタグランジンEレベルの上昇を示す。プロスタグランジンおよびトロンボキサンは、酵素カスケードによってアラキドン酸から形成され、その第1ステップは、シクロオキシゲナーゼと呼ばれる酵素によるシクロオキシゲン化である。シクロオキシゲナーゼを阻害することは、プロスタグランジンの生成を阻害し、その結果歯槽骨喪失を低減させることであり、実際、あるシクロオキシゲナーゼ阻害物質、特にインドメタシンやフルルビプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症薬が、歯槽骨吸収を顕著に低減させることがわかっている。
【0017】
しかし、歯周病学2000(Periodontology 2000)(2000年6月)、第23巻、9〜12頁で、R・C・ウイリアムズ(Williams)およびS・オッフェンバッカー(Offenbacher)が結論したように、歯周治療用組成物の全身性疾患の結果への有益な効果について実証した研究はない。さらに、その著者らは、全身的な健康を改善するために特異的に設計された、利用可能な歯周治療プロトコルがないことを報告している。
本発明者らは、口腔の細菌媒介性疾患および状態の管理、ならびに、血中への病原菌、関連細菌毒素、およびそれに起因する炎症性サイトカインと媒介物の広がりの阻止に有効な、亜塩素酸イオンを含有する局所口腔用組成物が、ヒトおよび他の動物における身体の健康を促進かつ/または向上させるのに有効であることを見出した。したがって、本発明は、亜塩素酸イオンを含有する局所口腔用組成物、ならびに、これらの局所口腔用組成物を使用してヒトおよび他の動物における身体の健康を促進かつ/または向上させる方法に関する。
【0018】
前述の参照のいずれも、前述の指数によって測定される、ヒトおよび他の動物における身体の健康を促進させるための、口腔への局所投与による歯周用治療組成物の使用については開示または提案していない。米国特許US5,830,511および同6,004,587(ミュレラット(Mullerat)他)は、共に、ハロゲンイオンおよびオキシハロゲンイオンを含有するpH緩衝酸化還元安定化組成物の食用動物(ニワトリ、七面鳥、ブタなど)への全身投与方法、具体的には動物の飲用水を介した投与方法について開示している。その組成物は、動物に免疫活性化効果を与えるフリーラジカルオキシハロゲン中間体を形成し、それが、可能性のある感染と闘う能力の向上、飼料利用の増加、死亡率の低下、窒素排出の低減、および全体的な健康の向上となると言われている。共にペトリュス(Petrus)に発行された、米国特許US5,875,798および同5,875,799(1999年3月2日発行)は、それぞれ、亜鉛の塩を含浸させたまたはコーティングした、爪楊枝およびデンタルフロスについて開示している。亜鉛を含有する爪楊枝およびフロスの処方は、全身性疾患を治療するのに十分な量の亜鉛イオンを歯周組織から血中に吸収することによる全身性疾患の治療に有用と記載されている。同一所有者のPCT国際公開特許WO97/47292、PCT国際公開特許WO98/17237、およびPCT国際公開特許WO98/17270は、口腔用組成物を使用して、風邪に罹りやすい対象者の歯肉または口腔粘膜組織に適用することにより、インフルエンザなど、風邪および同様の軽微な疾患を予防かつ管理する方法に関する。これらの同時係属出願に開示の口腔用組成物は、H2−拮抗物質、グルコン酸スズ、およびクエン酸亜鉛の塩を、それぞれ活性成分として含有する。なお、これらの全ての参照の全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0019】
(発明の概要)
本発明は、薬剤として許容可能なキャリアを混合した、安全かつ有効な量の亜塩素酸イオンを含有する局所口腔用組成物を使用する、ヒトおよび動物における身体の健康促進に関し、前記組成物は、口腔の細菌媒介性疾患および状態の管理、ならびに口内病原菌および関連細菌毒素とそれに起因する炎症性サイトカインおよび媒介物の血中への広がりの阻止に有効である。本発明はまた、安全かつ有効な量の亜塩素酸イオンを口腔に局所適用することにより、ヒトおよび他の動物における身体の健康を促進かつ/または向上させるための、これらの組成物の使用方法に関する。
【0020】
(発明の詳細な説明)
本発明は、ヒトおよび動物の身体の健康を促進する局所口腔用組成物に関し、前記組成物は、薬剤として許容可能なキャリアを混合して安全かつ有効な量の亜塩素酸イオンを含有するもので、口腔の細菌媒介性疾患および状態の管理、ならびに、病原菌、関連細菌毒素、およびそれに起因する炎症性サイトカインと媒介物の血中への広がりの阻止に有効である。本発明はまた、口腔に局所適用することにより、ヒトおよび他の動物における身体の健康を促進/かつまたは向上させるための、これらの組成物の使用方法にも関する。より詳細には、本発明は、本組成物を使用して、心臓血管疾患、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、重度呼吸器感染、早産および出産時低体重(および神経と発育機能の分娩後機能不全)が発生する危険性、ならびに関連する死亡危険性を低減させる方法に関する。好ましい方法では、本組成物を使用して、歯周病を含める口腔の疾患および状態を治療かつ予防し、その結果、以下の健康指数またはバイオマーカから明らかな、治療する個体の身体の健康を促進かつ/または向上させる。
【0021】
1)心臓麻痺、脳卒中、糖尿病、呼吸気感染、出産児低体重児、および神経と発育機能の分娩後機能不全の発生の危険性、ならびに関連した高い死亡危険性の低減
2)動脈の脂肪線条、アテローム斑、斑発生の進行、アテローム斑上の繊維性被膜の薄化、アテローム斑の破裂、およびその後の血液凝固の発生の低減
3)頚動脈(内膜)壁の厚み低減(例えば超音波技術によって評価する)
4)口腔病原体および/またはその毒素成分への血液および体循環暴露の低減、具体的には、動脈斑、動脈構造、および/または離れた臓器(例えば、心臓、肝臓、膵臓、腎臓)中に見られる、口内細菌、リポ多糖体(LPS)および/または口内病原体の発生、および/またはそれらの成分の血中レベルの低減の誘導
5)病原菌の吸入に対する低呼吸追跡(lower respiratory track)の暴露、ならびにその後の肺炎の発生および/または慢性閉塞性肺疾患の悪化の低減
6)循環ヘマトクリット、ヘモグロビン、白血球数、および/または血小板数の変化の低減
7)TNF−α、IL−6、CD−14、IL−1などの炎症性媒介物/サイトカインの、血中/血清中レベルの調節障害発生の低減
8)C反応型蛋白、フィブリノゲン、ハプトグロビンを含めて急性期反応物質の血中/血清中レベルの調節障害発生の低減
9)ホモシステイン、グリコシル化ヘモグロビン、8−イソ−PGF−2α、および尿酸を含めて代謝調節障害の血中/血清中マーカの調節障害発生の低減
10)通常、低下グルコース負荷試験、空腹時血中グルコースレベルの増加、および空腹時の異常なインスリンレベルによって評価される、グルコース代謝調節障害の発生の低減
11)具体的には、血中または血清コレステロール、トリグリセリド、LDL、HDL、VLDL、アポリポプロテインB、および/またはアポリプロテインA−1を含めた血中脂質レベルの調節障害の低減
【0022】
本明細書で使用するとき、「全身の健康」とは、心臓血管疾患、脳卒中、糖尿病、重度呼吸器感染、早産および出産時低体重(神経/発育機能の分娩後機能不全を含む)を含めて、重大な全身性の疾患および状態の発生の危険性、ならびに関連する高い死亡危険性を低減させることを特徴とする、全体的な身体の健康を意味する。
【0023】
本明細書で使用するとき、「口腔の疾患または状態」とは、歯周病、歯肉炎、歯周炎、歯周症、成人および若年性歯周炎、口腔内組織の他の炎症状態、虫歯、壊死性潰瘍性歯肉炎、これらの疾患に起因する口内または口臭の悪臭などの状態、ヘルペス疾患などの他の状態、ならびに、骨手術、抜歯、歯周剥離掻爬手術、歯科インプラントおよび歯石除去と歯根掻爬などの歯科処置後に発生し得る感染症を含めた口腔の疾患を意味する。また特に、歯槽感染症、歯の膿瘍(例えば顎蜂巣炎や顎骨髄炎)、急性壊死性潰瘍性歯肉炎(すなわちワンサン感染症(Vincent’s infection))、口内炎感染(すなわち口内粘膜の急性炎症)、および水癌(すなわち壊疽性口内炎または口腔壊疽(cancrum oris))も挙げられる。口腔および歯の感染症については、ファインゴールド(Finegold)の、ヒトの疾患における嫌気性細菌(Anaerobic Bacteria in Human Diseases)、第4章78〜104頁、および第6章115〜154頁(1977年、アカデミックプレス社(Academic Press,Inc.)、米国ニューヨーク)に、より詳細に開示されており、その開示の全体を参照により本明細書に組み込む。本発明の組成物および治療方法は、歯周病(歯肉炎および/または歯周炎)ならびにそれに起因する口臭に、特に有効である。
【0024】
本明細書で使用するとき、「局所口腔用組成物」とは、通常の使用過程では、特定の治療用薬剤を全身投与する目的で飲み込むことを意図したものでなく、口腔活性を目的として、口腔内で実質的に全ての歯の表面および/または口腔組織に十分に接触する時間保持する製品を意味する。
本明細書で使用するとき、「安全かつ有効な量」とは、十分に所望の利益を提供し、口腔の硬組織および軟組織に安全な量を意味する。亜塩素酸イオンまたは他の活性剤の安全かつ有効な量は、治療される特定の状態、治療される患者の年齢や身体状況、状況の深刻度、治療期間、現行の治療の性質、使用される亜塩素酸または他の活性剤の特定の形態(すなわち塩)、ならびに亜塩素酸またはその他の活性剤を投与するための特定のビヒクルに応じて変わる。
【0025】
本明細書で使用するとき、用語「含有」とは、列記した物質がその意図された働きをする間、様々な追加構成成分を本発明の組成物中で同時に使用できることを意味する。
本明細書で使用するとき、用語「キャリア」とは、薬剤として許容可能で、口腔内に本組成物を投与するために使用できる好適なビヒクル(賦形剤および希釈剤を含む)を意味する。
本明細書で使用するとき、「歯磨き剤」とは、特に指定しない限り、歯磨きペースト、歯磨き粉、および歯磨きゲルの形態を意味する。
【0026】
本組成物は、歯垢、歯肉炎、歯周病、ヘルペス疾患、ならびに、骨手術、抜歯、歯周剥離掻爬手術、歯科インプラント、歯石除去および歯根掻爬などの歯科的処置後に罹り得る感染症などの、局所的に治療可能な口腔の感染症および疾患を引き起こす微生物を殺し、かつ/または、その細菌代謝および/または長期的な細菌成長の抑制期間を変性させるのに効果的である。理論に拘泥するものではないが、本発明者らは、亜塩素酸イオンが、歯周病に関与することで知られているP.ジンジバーリス(P.gingivalis)、B.フォルシサス(B.forsythus)、A.アクチノミセテムコミタンス(A.actinomycetemcomitans)、T.デンティコラ(T.denticola)、T.ソクランスキー(T.socranskii)、F.ヌクレアタム(F.nucleatum)、P.インテルメディア(P.intermedia)などのグラム陰性嫌気性菌に特に選択性のある抗菌活性を提供すると考えている。本組成物はまた、L.アシドフィラス(L.acidophilus)、L.カセイ(L.casei)、A.ビスコサス(A.viscosus)、S.ソブリナス(S.sobrinus)、S.サングイス(S.sanguis)、S.ビリダンス(S.viridans)、S.ミュータンス(S.mutans)など、他の口腔内菌株にも有効である。
【0027】
口腔の感染症は、全身性の感染症を引き起こし得ると考えられている。細菌は、口から血中に入り、体の他の部分に広がって、ヒトの健康を危険にさらすことがある。近年の研究により、歯周の感染症が、心臓疾患、糖尿病、呼吸器疾患、および早産による低体重児出産を含めて、多数の深刻な状態の発生に寄与する可能性があることがわかった。
今日では、慢性的な歯周感染症が、アテローム性動脈硬化症および血栓塞栓状態の発生および悪化を引き起こすことがある、生物学的負荷である細菌毒素および炎症性サイトカインを産生することは、十分に確立されたことである。さらに、アテローム斑から、既知の歯周病原体であるポルフィルモナス・ジンジバーリス(Porphyromonas gingivalis)が単離された。歯周病はまた、重度の菌血症、ならびに菌血症に続いて起こり得る心筋梗塞や脳卒中などの血栓塞栓状態の発生を誘発することもわかっている。歯周病に関連する細菌、ストレプトコッカス・サングイス(Streptococcus sanguis)およびポルフィロモナス・ジンジバーリス(Porphyromonas gingivalis)がこれらの細菌に接触すると、血小板の凝集が起こることが実証されている。結果として起こる、細菌が誘発した血小板凝集は、急性心筋梗塞または脳卒中の原因となる塞栓を形成し得る。
【0028】
理論に拘束されるものではないが、本組成物は、口腔の細菌媒介性疾患および状態を管理して、その結果、細菌、細菌毒素および内毒素、ならびに炎症性媒介物/サイトカインの血中および体の他の部分への広がりを妨げることにより、全体的な体の健康を促進すると考えられている。
一態様では、本発明は、治療用洗浄剤、特にうがい薬、ならびに、歯磨きペースト、歯磨きゲル、歯磨き粉、非研磨性ゲル(歯肉縁下ゲルを含む)、チューインガム、口腔スプレー、口内錠剤(口臭予防用ミントを含む)、歯科用器具(デンタルフロス、デンタルテープなど)、およびペットケア製品(栄養補給剤、食品、飲用水添加剤、咀嚼用製品、または玩具を含む)を含めて、ヒトおよび他の動物用の局所口腔ケア組成物であって、
(a)安全かつ有効な量、好ましくは最少有効量の亜塩素酸イオン剤と、
(b)薬剤として許容可能な局所口腔キャリアとを含有し、
本質的に次亜塩素酸イオンまたは次亜塩素酸塩を含まず、最終のpHが7より大きく、好ましくは7.5より大きく、さらに好ましくは約8〜12であり、最終組成物が本質的に二酸化塩素または亜塩素酸を含まない組成物に関する。本組成物に、亜塩素酸イオンの約0.02重量%〜約6.0重量%を含有する量で、亜塩素酸イオン剤が組み込まれることが好ましい。
【0029】
本明細書で使用するとき、「本質的に亜塩素酸または二酸化塩素を含まない」とは、二酸化塩素または亜塩素酸をほとんど含まない組成物であって、きわめて特異的な電子スピン共鳴(ESR)分光法を含めて、二酸化塩素または亜塩素酸の既知の分析的測定法を用いた場合に、例えば、二酸化塩素または亜塩素酸を約2ppm未満、好ましくは約1ppm未満含有する組成物を意味する。
本組成物がさらに、抗菌/歯垢防止剤、バイオフィルム阻害剤、抗炎症剤(シクロ・オキシゲナーゼ阻害物質およびリポキシゲナーゼ阻害物質を含む)、H2−拮抗物質、メタロプロテアーゼ阻害物質、サイトカイン受容体拮抗物質、リポ多糖体錯化剤、組織成長因子、免疫活性化剤、細胞内酸化還元変性剤(酸化防止剤)、鎮痛剤、ホルモン類、ビタミン類、およびミネラル類から成る群から選択される、1つまたは複数の追加の治療用剤を含有することが好ましい。
【0030】
亜塩素酸イオン源
本発明は、本発明の組成物および方法に、必須成分として亜塩素酸イオンを含有する。亜塩素酸イオンは、どのようなタイプの亜塩素酸塩を由来とすることもできる。その例としては、アルカリ金属の亜塩素酸塩、アルカリ土類金属の亜塩素酸塩、および任意の他の遷移金属類、内部遷移金属の亜塩素酸塩、および/またはポリマー塩が挙げられる。水溶性の亜塩素酸塩が好ましい。好適な金属亜塩素酸塩の例としては、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸バリウム、亜塩素酸マグネシウム、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、および亜塩素酸カリウムが挙げられる。亜塩素酸ナトリウムおよび亜塩素酸カリウムが好ましい。特に、亜塩素酸ナトリウムが好ましい。2つまたはそれ以上の亜塩素酸塩源の混合物を使用してもよい。
【0031】
本発明の歯磨き組成物では、亜塩素酸イオン濃度は、組成物の、約0.02重量%より多く、好ましくは約0.4重量%より多く、より好ましくは約0.6重量%より多く、さらに好ましくは約0.75重量%より多く、最も好ましくは約1重量%〜約2重量%である。
本発明の口内洗浄剤組成物では、亜塩素酸イオン濃度は、組成物ので、約0.02重量%より多く、好ましくは約0.075重量%より多く、より好ましくは約0.15重量%より多い。
本発明の口内錠剤または口臭予防用ミントでは、亜塩素酸イオンの量は、単位当たり約0.1mg〜約12mg、好ましくは約1mg〜約6mgである。
本発明のガム組成物では、亜塩素酸イオンの量は、1個当たり約0.1mg〜約12mg、好ましくは約1mg〜約6mgである。
歯肉炎の治療または予防では、本組成物が、その約0.1重量%〜約6重量%の亜塩素酸イオンを含むことが好ましい。
【0032】
亜塩素酸塩は、様々な業者から亜塩素酸ナトリウムとして入手可能である。亜塩素酸ナトリウムは、粉またはフレーク状の工業銘柄として、また、ある濃度範囲の水性液体濃縮物として市販されている。亜塩素酸ナトリウム源の例としては、アラゴネサス(Aragonesas)およびバルカン(Vulcan)から入手可能な亜塩素酸ナトリウムが挙げられる。これらの亜塩素酸源は、一般にさらに4%を超える塩素酸ナトリウムは含有しない。
亜塩素酸イオン源が、例えば70%以上の高純度であることが好ましい。さらに、本発明の組成物が、次亜塩素酸金属塩または次亜塩素酸イオン、ジクロロイソシアヌレート、あるいはそれらの塩を本質的に含まないことが好ましい。
亜塩素酸イオン濃度は、ダイオネクス・コーポレーション(Dionex Corporation)(米国カリフォルニア州サニーベール)から入手可能なIon Pac ASII交換カラムを使用して、無機および有機酸の陰イオンを勾配分離させることによって測定することが好ましい。
【0033】
本発明の最終組成物が、二酸化塩素または亜塩素酸を低濃度で含有するか、または本質的に二酸化塩素または亜塩素酸を含まない(すなわち、二酸化塩素または亜塩素酸を、約2ppm未満、好ましくは約1ppm未満含む)ことが好ましい。
2相組成物では、二酸化塩素または亜塩素酸の濃度は、その2相を共に混合した後、約2〜3分以内に測定する。
【0034】
本発明の組成物中の二酸化塩素または亜塩素酸濃度の分析的測定方法は、当該技術分野において既知である。例えば、L・S・クレセリ(Clesceri)、A・E・グリーンベルグ(Greenberg)、およびR・R・トラッセル(Trussel)、水および排水の標準試験方法(Standard Methods for the Examination of Water and Wastewater)、第17版、アメリカ公衆保健協会(American Public Health Association)(米国ワシントンD.C.)、1989年、4−75頁〜4−83頁;E・M・アイエタ(Aieta)、P・V・ロバーツ(Roberts)、およびM・ヘルナンデス(Hernandez)、米国水道協会誌(J.Am.Water Works Assoc.)、76(1)、64〜70頁(1984年);J・D・パフ(Pfaff)およびC・A・ブロックホフ(Brockhoff)、米国水道協会誌(J.Am.Water Works Assoc.)、82(4)、192〜195頁(1990年);G・ゴードン(Gordon)、W・J・クーパー(Cooper)、R・G・ライス(Rice)、およびG・E・パセイ(Pacey)、米国水道協会誌(J.Am.Water Works Assoc.)、80(9)、94〜108頁(1988年);D・L・ハープ(Harp)、R・L・クライン(Klein)、およびD・J・シュヌーバー(Schoonover)、米国水道協会誌(J.Am.Water Works Assoc.)、73(7)、387〜389頁(1981年);G・ゴードン(Gordon)、W・J・クーパー(Cooper)、R・G・ライス(Rice)、およびG・E・パセイ(Pacey)、米国水道協会研究財団(Am.Water Works Assoc.Res.Foundation)(米国コロラド州デンバー)、1987年、815頁;E・リンチ(Lynch)他、フリーラジカル研究(Free Radical Research)、26(3)、209〜234頁(1997年)、R・S・キース(Keyes)およびA・M・ボブスト(Bobst)、生体磁気共鳴(Biological Magnetic Resonance)、14、283〜338頁(1998年)がある。なお、これらの全ての参照の全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0035】
本発明の最終組成物(単相または2相組成物のどちらも)のpHは、7より大きく、好ましくは7.5より大きく、より好ましくは8〜12で、さらに好ましくはpHが9〜10である。
うがい薬組成物では、最終組成物のpHが7.5より大きく、好ましくは約8〜12、より好ましくは9〜10であることが好ましい。
歯磨き組成物では、最終組成物のpHが7.5より大きく、好ましくは8〜12、より好ましくは9〜10であることが好ましい。
2相組成物では、pHはその2相を共に混合した後で測定し、混合前の単相のpHをベースにするものではない。
最終歯磨き組成物のpHは、例えば歯磨きペースト1に対して水が3である、歯磨きペーストの3:1水性スラリーから測定する。
【0036】
薬剤として許容可能な賦形剤
本明細書で使用するとき、「薬剤として許容可能な賦形剤」または「薬剤として許容可能な口腔キャリア」とは、局所的な口腔投与に好適な、1つまたは複数の適合性のある固体または液体フィラー希釈剤、あるいはカプセル薬を意味する。本明細書で使用するとき、「適合性のある」とは、本発明の組成物および方法による組成物中の成分が、組成物の安定性、および/または、口臭、歯垢、歯肉炎、歯周病の治療または予防、ならびに歯を白くする効果を、相互作用して実質的に減少させることなく混合できることを意味する。
本発明のキャリアまたは賦形剤は、歯磨き(ゲルおよび歯肉縁下適用のためのゲルを含む)、うがい薬、口腔スプレー、チューインガム、および口内錠剤(口臭予防用ミントを含む)の通常および従来の組成物を含むことができ、それについては以下により詳細に説明する。
【0037】
本発明の組成物は、2相または単相組成物とすることができる。2相組成物は、第1の相と第2の相、すなわち、
(a)亜塩素酸イオンを含有する第1の相と、
(b)薬剤として許容可能な局所口腔キャリアを含有し、亜塩素酸塩を含有しない第2の相とを含む。
これらの2相組成物は2つの相を有し、亜塩素酸イオンは第1の相中にあり、第1の相は第2の相とは分離させておく。亜塩素酸イオンを含有する第1の相は、さらに、亜塩素酸イオンと適合性のある、薬剤として許容可能な局所口腔キャリアを含有することができる。第1の相が、亜塩素酸塩に加えて、1つ(または複数の)適合性のある結合剤、保湿剤、緩衝剤、および/または防腐剤を含有することが好ましい。亜塩素酸塩を含有しない第2の相が、着香剤、界面活性剤、フッ化物イオン、および/または研磨剤を含有することが好ましい。
【0038】
通常、これら2相組成物中の各相は、別個の容器、または2つのチャンバーを備える単独容器中に入れる。消費者が2相組成物を使用する前に、2つの分離相を好ましくは体積比1:1で同時に押し出して混合し、調製後すぐ、すなわち約5分以内にその組成物を使用することが好ましい。
ただし、組成物を使用する約1分〜約1時間前、あるいは使用中に、その2相を混合することもできる。
2相の容器については、米国特許US5,052,590(ラクトクリフ(Ratcliffe)、1991年10月1日発行)、同4,330,531(アリゲール(Alliger)、1982年5月18日発行)に開示されている。
他の好ましい実施形態では、亜塩素酸塩は使用直前まで実質的に無水とする。例えば、うがい薬溶液は、実質的に無水濃縮物の亜塩素酸塩を、使用直前に本発明の治療方法で使用するのに必要な濃度まで水に溶解させることによって調製する。
【0039】
使用すべきキャリアの選択は、基本的に、組成物を口腔内に入れる方法に応じて決定される。歯磨きペースト(歯磨きゲルなどを含む)を使用する場合、例えば米国特許US3,988,433(ベネディクト(Benedict))に開示されている「歯磨きペーストキャリア」(例えば、研磨材料、発泡剤、結合剤、保湿剤、着香剤、甘味剤など)を選択する。なお、その開示を参照により本明細書に組み込む。うがい薬を使用する場合、例えば米国特許US3,988,433(ベネディクト(Benedict))に開示されている「うがい薬キャリア」(例えば、水、着香剤、甘味剤など)を選択する。同様に、口腔スプレーを使用する場合には「口腔スプレーキャリア」を選択し、口内錠剤を使用する場合には「口内錠剤キャリア」(例えばキャンディベース)を選択する。このキャンディベースについては、米国特許US4,083,955(グレーベンステッター(Grabenstetter)他)に開示されており、これを参照により本明細書に組み込む。チューインガムを使用する場合には、例えば米国特許US4,083,955(グレーベンステッター(Grabenstetter)他)に開示されている「チューインガムキャリア」(例えば、ガムベース、着香剤、甘味剤など)を選択し、これを参照により本明細書に組み込む。におい袋(sachet)を使用する場合、「におい袋キャリア」(例えば、におい袋用バッグ、着香剤、甘味剤など)を選択する。歯肉縁下ゲルを使用する場合(歯周ポケットまたは歯周ポケット周りに活性物質を放出させるため)には、例えば米国特許US5,198,220(ダマーニ(Damani)、1993年3月30日発行、P&G)、同5,242,910(ダマーニ(Damani)、1993年9月7日発行、P&G)に開示されている「歯肉縁下ゲルキャリア」を選択し、これら全てを参照により本明細書に組み込む。本発明の組成物の調製に好適なキャリアは、当該技術分野で既知である。それは、味、コスト、貯蔵性などのような副次的事項に依存して選択される。
【0040】
本発明の組成物は、歯肉縁下ゲルを含めて、非研磨性ゲルの形態にすることができ、水性または非水性のいずれでもよい。水性ゲルは、一般に、増粘剤(約0.1%〜約20%)、保湿剤(約10%〜約55%)、着香剤(約0.04%〜約2%)、甘味剤(約0.1%〜約3%)、着色剤(約0.01%〜約0.5%)、および残部に水を含む。その組成物は、虫歯予防剤(フッ化物イオンとして約0.05%〜約0.3%)、および抗歯石剤(約0.1%〜約13%)を含むこともできる。
【0041】
本発明による歯肉縁下ゲルは、ヒトまたは他の動物の口腔内での使用および傷に対して安全なポリマー材料を含めて、様々なタイプのポリマーを含有する、ポリマーのキャリア系を用いて調製することができる。このようなポリマーは既知であり、それには例えば、ポリ乳酸(「PLA」)、ポリグリコール酸(「PLG」)、乳酸/グリコール酸コポリマー(「PLGA」)などのポリマーおよびコポリマー、ポリアスパルテーム、キトサン、コラーゲン、ポリアルブミン(polyalburrin)、ゼラチン、および加水分解動物蛋白などのポリアミノ酸、ポリビニルピロリドンキサンタンゴムおよび他の水溶性ゴム、ポリ無水物、およびポリオルトエステルが挙げられる。ポリ乳酸(「PLA」)、ポリグリコール酸(「PLG」)、および乳酸とグリコール酸のコポリマー(「PLGA」)の、ポリマーおよびコポリマーが好ましい。本発明に有用な特に好ましいポリマーは、ラクチドおよびグリコリドのモノマーの混合物を含有するコポリマーである。ラクチドモノマー種は、モルベースで、ポリマーを好ましくは約15%〜約85%、最も好ましくは約35%〜約65%含有し、グリコリドモノマー種は、モルベースで、ポリマーを約15%〜約85%、好ましくは約35%〜約65%含有する。コポリマーの分子量は、通常、約1000〜約120,000(数平均)の範囲にある。これらのポリマーについては、米国特許US4,443,430(マテイ(Mattei)、1984年4月17日)に詳細に記載されており、その全体を参照により本明細書に組み込む。
【0042】
そのような特定のコポリマーを含有する液体ゲル組成物の特徴は、水、水性緩衝液、血清、歯肉溝滲出液、他の体液などの水性流体の存在下での、近接する固体相への転換である。これは、水中の乳酸/グリコール酸コポリマーなどのポリマーの不溶性、ならびに、傷または歯肉溝滲出液の中に存在し得るような関連水性溶媒のためと考えられている。したがって、そのような流体組成物は、注射器状の器具から投与できるので都合良く、かつ近接する固体に対して硬化した後は治療部位で容易に維持することができる。さらに、そのようなポリマー材料が加水分解によって緩やかに分解されるので、亜塩素酸塩および含まれる他の治療剤が組成物から持続して放出されつづけ、かつその組成物を後で外科的に除去する必要がない。
【0043】
ポリマーキャリア系は、一般に、前記ポリマー材料を約1%〜約90%含有し、好ましくは本発明の方法に有用な組成物を約10%〜約70%含有する。一般に、ラクチドおよびグリコリドを含有する最も好ましいコポリマーに関しては、ラクチドの量が増加するにつれてポリマーを少なくする必要がある。ポリマーキャリア系はまた、プロピレンカーボネートなどの溶媒も含む。この材料は販売されており、本組成物をゲルまたは液体の形態に形成するために、本組成物中で約25%〜約90%の濃度で使用する。
本発明の好ましい組成物は、歯磨きペースト、歯磨きゲル、歯磨き粉など、歯磨き剤の形態にしてもよい。このような歯磨きペーストおよび歯磨きゲルの成分は、一般に、1つまたは複数の、歯の研磨剤(約10%〜約50%)、界面活性剤(約0.5%〜約10%)、増粘剤(約0.1%〜約5%)、保湿剤(約10%〜約55%)、着香剤(約0.04%〜約2%)、甘味剤(約0.1%〜約3%)、着色剤(約0.01%〜約0.5%)、および水(約2%〜約45%)を含む。このような歯磨きペーストまたは歯磨きゲルはまた、1つまたは複数の、虫歯防止剤(フッ化物イオンとして約0.05%〜約0.3%)、および抗歯石剤(約0.1%〜約13%)も含むことができる。歯磨き粉はもちろん、実質的に、全て非液体成分を含有する。
【0044】
本発明の他の好ましい組成物は、口腔スプレーを含めたうがい薬である。このようなうがい薬および口腔スプレーの成分は、一般に、1つまたは複数の、水(約45%〜約95%)、エタノール(約0%〜約25%)、保湿剤(約0%〜約50%)、界面活性剤(約0.01%〜約7%)、着香剤(約0.04%〜約2%)、甘味剤(約0.1%〜約3%)、および着色剤(約0.001%〜約0.5%)を含む。このようなうがい薬および口腔スプレーはまた、1つまたは複数の、虫歯予防剤(フッ化物イオンとして約0.05%〜約0.3%)、および抗歯石剤(約0.1%〜約3%)も含むことができる。
本発明の他の好ましい組成物は、洗浄流体を含めて歯科用溶液である。このような歯科用溶液の成分は、一般に、1つまたは複数の、水(約90%〜約99%)、防腐剤(約0.01%〜約0.5%)、増粘剤(0%〜約5%)、着香剤(約0.04%〜約2%)、甘味剤(約0.1%〜約3%)、および界面活性剤(0%〜約5%)を含む。
【0045】
チューインガム組成物は、一般に、1つまたは複数の、ガムベース(約50%〜約99%)、着香剤(約0.4%〜約2%)、および甘味剤(約0.01%〜約20%)を含む。
【0046】
本明細書で使用するとき、用語「口内錠剤」には、口臭予防用ミント、トローチ、芳香錠剤、マイクロカプセル、ならびに、フリーズドライした形態(ケーキ、ウェハース、薄膜、タブレット)を含めた急速溶解性の固体形態、および圧縮タブレットを含めた急速溶解性の固体形態が含まれる。本明細書で使用するとき、「急速溶解性の固体形態」とは、口腔内に置いた後、約60秒未満、好ましくは約15秒未満、より好ましくは約5秒未満で溶解する固体剤形態を意味する。急速溶解性の固体形態については、同時係属の米国特許出願US−A−08/253,890(ブリドー(Brideau)、1994年6月3日出願)、米国特許US4,642,903、米国特許US4,946,684、米国特許US4,305,502、米国特許US4,371,516、米国特許US5,188,825、米国特許US5,215,756、米国特許US5,298,261、米国特許US3,882,228、米国特許US4,687,662、米国特許US4,642,903に開示されている。これらの全ての特許の全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0047】
口内錠剤には、着香剤ベースの治療用薬剤を含有する円板形状の固体が含まれる。そのベースは、硬いシュガーキャンディー、グリセリンゼラチン、または糖とそれを形成するための十分な粘液の組合せとすることができる。これらの剤形については、概ね、レミントン(Remington)の、製薬学の科学と実際(The Science and Practice of Pharmacy)、第19版(1995年)、第II巻、第92章に記載されている。口内錠剤組成物(圧縮タブレットタイプ)は、通常、1つまたは複数の、フィラー(圧縮可能な糖)、着香剤、および滑沢剤を含む。本明細書で考えられるタイプのマイクロカプセルについては、米国特許US5,370,864(ピーターソン(Peterson)他、1994年12月6日発行)に開示されており、その全体を参照により本明細書に組み込む。
【0048】
さらに他の態様では、本発明は、亜塩素酸イオン組成物を含浸させた歯科用器具を含む。歯科用器具は、安全かつ治療的に有効な量の亜塩素酸イオンを含浸させた、口腔内の歯および他の組織に接触させるための器具を含む。歯科用器具は、デンタルフロスまたはデンタルテープ、チップまたはストリップ、およびポリマー繊維を含めて、含浸させた繊維とすることができる。デンタルフロスまたはデンタルテープは、通常、材料1cmにつき0.01mg〜0.1mgの亜塩素酸イオンを含有する。歯科用器具はまた、爪楊枝やラバーチップなど、歯周組織を刺激するために使用される歯科用具とすることもできる。
本発明の組成物が、本質的に有機溶媒を含まないことが好ましい。また本発明の組成物が、本質的にペルオキシ化合物を含まないことが好ましい。
本発明の組成物中に含むことができるタイプのキャリアまたは口腔ケア賦形剤の、特定の非限定的な例を以下に挙げる。
【0049】
研磨剤
本発明の組成物の局所口腔キャリアで有用な歯科用研磨剤には、多くの様々な材料が含まれる。選択する材料は、関心組成物中で適合性があり、象牙質を過度に削らないものにすべきである。好適な研磨剤としては、例えば、ゲルおよび沈殿物を含むシリカ、不溶性のポリメタリン酸ナトリウム、水和アルミナ、炭酸カルシウム、オルトリン酸ニカルシウムニ水和物、ピロリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ポリメタリン酸カルシウム、ならびに尿素およびホルムアルデヒドの微粒子縮合生成物などの樹脂性研磨剤材料が挙げられる。
【0050】
本組成物で使用するための他の分類の研磨剤は、米国特許US3,070,510(クーレー(Cooley)およびグレーベンシュテッター(Grabenstetter)、1962年12月25日発行)に記載されている微粒子熱硬化性重合樹脂である。好適な樹脂としては、例えば、メラミン類、フェノール類、尿素類、メラミン・尿素類、メラミン・ホルムアルデヒド類、尿素・ホルムアルデヒド類、メラミン・尿素・ホルムアルデヒド類、架橋エポキシド類、および架橋ポリエステル類が挙げられる。研磨剤の混合物を使用してもよい。
【0051】
様々なタイプのシリカ歯科用研磨剤は、歯のエナメル質又は象牙質を過度に研磨させない優れた歯科洗浄および研磨性能という独特の利益があるので好ましい。本明細書のシリカ研磨剤ならびに他の研磨剤は、一般に、平均粒子サイズが、約0.1〜約30ミクロン、好ましくは約5〜約15ミクロンの範囲である。研磨剤は、沈殿シリカ、あるいは米国特許3,538,230号(パダー(Pader)他、1970年3月2日発行)、および米国特許US3,862,307(ディジューリオ(DiGiulio)、1975年1月21日発行)に記載されているシリカキセロゲルなどのシリカゲルとすることができ、この両方を参照により本明細書に組み込む。W.R.グレース・アンド・カンパニー(W.R.Grace & Company)のダビソン化学部門(Davison Chemical Division)から、商標名「シロイド(Syloid)」として販売されているシリカキセロゲルが好ましい。J.M.ヒューバー・コーポレーション(J.M.Huber Corporation)から、商品名ゼオデント(Zeodent)(登録商標)として販売されている材料、特にゼオデント(Zeodent)119(登録商標)の表記のシリカなどの沈殿シリカ材料も好ましい。本発明の歯磨きペーストに有用なタイプのシリカ歯科用研磨剤については、米国特許US4,340,583(ウェイソン(Wason)、1982年7月29日発行)に、より詳細に記載されている。本明細書で述べた歯磨きペースト組成物中の研磨剤は、一般に、組成物の約6重量%〜約70重量%の濃度で存在する。歯磨きペーストが、組成物の約10重量%〜約50重量%の研磨剤を含むことが好ましい。
【0052】
特に好ましい沈殿シリカは、全てプロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Co.)に譲渡された、米国特許US5,603,920(1997年2月18日発行)、同5,589,160(1996年12月31日発行)、同5,658,553(1997年8月19日発行)、同5,651,958(1997年7月29日発行)に開示されているシリカである。これらの全ての特許の全体を、参照により本明細書に組み込む。
研磨剤の混合物を使用することができる。歯科用研磨剤に関する前述の特許の全てを、参照により本明細書に組み込む。本発明の歯磨き組成物中の研磨剤の合計量が、約6重量%〜約70重量%の範囲であることが好ましく、歯磨きペーストが組成物の約10重量%〜約50重量%の研磨剤を含有することが好ましい。本発明の、溶液、口腔スプレー、うがい薬、および非研磨性ゲル組成物は、通常研磨剤を含有しない。
【0053】
発泡剤(界面活性剤)
好適な発泡剤とは、広いpH範囲にわたって、非常に安定で、泡を形成するものである。発泡剤としては、非イオン性、陰イオン性、両性、陽イオン性、双極性、合成洗剤、およびそれらの混合物が挙げられる。好適な非イオン性および両性界面活性剤については、米国特許US3,988,433(ベネディクト(Benedict))、米国特許US4,051,234(1977年9月27日発行)に数多く開示されており、好適な非イオン性界面活性剤については、米国特許US3,959,458(アグリコラ(Agricola)他、1976年5月25日発行)に数多く開示されており、共にその全体を参照により本明細書に組み込む。
【0054】
a)非イオン性および両性界面活性剤
本発明の組成物で使用できる非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシド基類(本質的に親水性)と、本質的に脂肪族又はアルキル芳香族とすることができる有機疎水性化合物との縮合によって生成される化合物として、広く定義することができる。好適な非イオン性界面活性剤の例としては、ポロキサマー類(商標名プルロニック(Pluronic)として販売)、ポリオキシエチレンソルビタンエステル類(商標名トゥイーンズ(Tweens)として販売)、エトキシル化脂肪族アルコール類、アルキルフェノール類のポリエチレンオキシド縮合物、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドおよびエチレンジアミンの反応生成物との縮合物から得られる生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖第三級アミンオキシド類、長鎖第三級ホスフィンオキシド類、長鎖ジアルキルスルホキシド類、およびそれらの物質の混合物が挙げられる。
【0055】
本発明に有用な両性界面活性剤は、脂肪族の二級および三級アミン類の誘導体として広く定義することができ、その脂肪族基は直鎖状又は分岐鎖状でよく、脂肪族置換基の1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、かつ1つが陰イオン水溶性基、例えばカルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩を含有する。他の好適な両性界面活性剤は、ベタイン類、特にコカミドプロピルベタインである。両性界面活性剤の混合物を使用してもよい。
本組成物は、通常、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、あるいは非イオン性界面活性剤と両性界面活性剤の混合物を、それぞれ約0.025%〜約5%、好ましくは約0.05%〜約4%、最も好ましくは約0.1%〜約3%含有することができる。
【0056】
b)陰イオン系界面活性剤
本明細書で有用な陰イオン界面活性剤としては、アルキル基に8〜20個の炭素原子を有するアルキル硫酸塩の水溶性塩(たとえば、アルキル硫酸ナトリウム)、および8〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩が挙げられる。ラウリル硫酸ナトリウムおよびココナツモノグリセリドスルホン酸ナトリウムは、このタイプの陰イオン界面活性剤の例である。他の好適な陰イオン性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウムなどのサルコシネート類、タウレート類、ラウリルスルホアセテートナトリウム、ラウロイルイセチオネートナトリウム、ラウレスカルボン酸ナトリウム、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムである。陰イオン性界面活性剤の混合物を使用してもよい。本組成物は、通常、約0.025%〜約9%、好ましくは約0.05%〜約7%、最も好ましくは約0.1%〜約5%の濃度で陰イオン性界面活性剤を含有する。
【0057】
フッ化物イオン
本発明には、遊離フッ化物イオンも組み込むことができる。好ましい遊離フッ化物イオンは、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、フッ化インジウム、およびモノフルオロリン酸ナトリウムから得ることができる。最も好ましい遊離フッ化物イオンは、フッ化ナトリウムである。米国特許US2,946,725(ノリス(Norris)他、1960年7月26日発行)および米国特許US3,678,154(ウィダー(Widder)他、1972年7月18日発行)は、このような塩、ならびにその他の材料を開示している。これらの特許の全体を、参照により本明細書に組み込む。
本組成物は、約50ppm〜約3500ppm、好ましくは約500ppm〜約3000ppmの遊離フッ化物イオンを含有することができる。
【0058】
増粘剤
歯磨きペーストまたは歯磨きゲルの調製では、組成物の望ましい粘度を与えるため、使用時の亜塩素酸塩の望ましい放出特性を与えるため、貯蔵安定性を与えるため、組成物の安定性を与えるためなどの理由で、いくらかの増粘剤を加える必要がある。好ましい増粘剤は、カルボキシビニルポリマー類、カラゲナン、ヒドロキシエチルセルロース、ラポナイト(laponite)、ならびにカルボキシメチルセルロースナトリウムやカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウムなどのセルロースエーテル類の水溶性塩である。インドゴム、キサンタンゴム、アラビアゴム、トラガカントゴムなどの天然ゴムも使用することができる。さらに感触を改善するために、コロイド状ケイ酸マグネシウムアルミニウムまたは微粒子シリカを増粘剤の一部として使用することができる。
【0059】
しかし、高分子ポリエーテル化合物、例えばポリエチレンまたはポリプロピレンオキシド(分子量300〜1,000,000)を除き、1〜約18個の炭素原子を含有するアルキル基またはアシル基でキャップした増粘剤には、亜塩素酸塩と反応する可能性があるものもある。亜塩素酸塩が2相組成物中で別個に配合されるときには、好ましい増粘剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ならびにカルボキシメチルセルロースナトリウムやカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウムなどのセルロースエーテル類の水溶性塩である。
増粘剤またはゲル化剤の好ましい分類としては、ペンタエリスリトールのアルキルエーテル、あるいはスクロースまたはカルボマー類のアルキルエーテルで架橋した、アクリル酸のホモポリマー類の分類が挙げられる。カルボマー類は、B.F.グッドリッチ(Goodrich)からカルボポール(Carbopol)(登録商標)シリーズとして市販されている。特に好ましいカルボポールとしては、カルボポール934、940、941、956、およびそれらの混合物が挙げられる。
【0060】
分子量が約1,000〜約120,000の範囲(数平均)である、ラクチドおよびグリコリドモノマーのコポリマーは、活性物質を「歯肉縁下ゲルキャリア」として歯周ポケット内または歯周ポケット周りに放出するのに有用である。これらのポリマーについては、米国特許US5,198,220(ダマーニ(Damani)、1993年3月30日発行、P&G)、同5,242,910(ダマーニ(Damani)、1993年9月7日発行、P&G)、および同4,443,430(マテイ(Mattei)、1984年4月17日発行)に記載されており、これら全てを参照により本明細書に組み込む。
歯磨きペーストまたは歯磨きゲル組成物の合計ので、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約2重量%〜約10重量%、より好ましくは約4重量%〜約8重量%の量の増粘剤を使用することができる。チューインガム、口内錠剤(口臭予防用ミントを含む)、におい袋、非研磨性ゲル、および歯肉縁化ゲルには、より高濃度で使用することができる。
【0061】
保湿剤
本発明の組成物の局所口腔キャリアの他の任意成分は、保湿剤である。保湿剤は、口に対する潤い感を組成物に与えるために、また特定の保湿剤については歯磨きペースト組成物に望ましい甘い香りを付与するために、歯磨きペースト組成物が空気にさらされて硬化しないようにする働きをする。保湿剤は、一般に純保湿剤を基準にすると、本明細書の組成物の約0重量%〜約70重量%、好ましくは約5重量%〜約25重量%を含有する。本発明の組成物における使用に好適な保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールなどの食用多価アルコール類、特にソルビトールおよびグリセリンが挙げられる。
【0062】
着香剤および甘味剤
本組成物には着香剤も加えることができる。好適な着香剤としては、ウインターグリーン油、ペパーミント油、スペアミント油、クローブの芽油、メンソール、アネトール、メチルサリチラート、オイカリプトール、カッシア、1−メンチルアセテート、セージ、オイゲノール、オランダセリ油、オキサノン(oxanone)、α−イリソン、マジョラム、レモン、オレンジ、プロペニルグエトール、シナモン、バニリン、チモール、リナロール、CGAとして知られるシンナムアルデヒドグリセロールアセタール、およびそれらの混合物が挙げられる。着香剤は、一般に組成物中で、組成物の約0.001重量%〜約5重量%の量を使用する。
【0063】
使用できる甘味剤としては、スクロース、グルコース、サッカリン、デキストロース、果糖、ラクトース、マンニトール、ソルビトール、フルクトース、マルト−ス、キシリトール、サッカリン塩、タウマチン、アスパルテーム、D−トリプトファン、ジヒドロカルコン、アセスルファムおよびシクラメート塩、特にシクラメートナトリウムおよびサッカリンナトリウム、ならびにこれらの混合物が挙げられる。組成物がで、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約1重量%のこれらの剤を含有することが好ましい。
本発明の組成物では、任意成分として、着香剤および甘味剤に加え、冷却剤、唾液分泌剤、加温剤、局部麻酔剤を使用することができる。これらの剤は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の量で本組成物中に存在する。
【0064】
冷却剤は、多種多様な材料のいずれにすることもできる。このような物質には、カルボキシアミド類、メンソール、ケタール類、ジオール類、およびそれらの混合物が含まれる。本組成物で好ましい冷却剤は、「WS−3」として知られ市販されているN−エチル−p−メンタン−3−カルボキシアミド、「WS−23」として知られ市販されているN,2,3−トリメチル−2−イソプロピルブタンアミド、およびそれらの混合物などのパラメンタンカルボキシアミド剤である。そのの好ましい追加の冷却剤は、メンソール、高砂(Takasago)製のTK−10として知られる3−1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、ハーマン・アンド・ライマー(Haarmann and Reimer)製のMGAとして知られるメントングリセロールアセタール、およびハーマン・アンド・ライマー(Haarmann and Reimer)製のフレスコラト(Frescolat)(登録商標)として知られるメンチルラクテートから成る群から選択される。本明細書で使用するとき、メンソールおよびメンチルという用語には、これらの化合物の右旋性異性体および左旋性異性体、ならびにそれらのラセミ混合物が含まれる。TK−10については、米国特許US4,459,425(アマノ(Amano)他、1984年7月10日発行)に記載されている。WS−3およびその他の薬剤については、米国特許US4,136,163(ワトソン(Watson)他、1979年1月23日発行)に記載されており、両方の開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
【0065】
本発明の好ましい唾液分泌剤としては、高砂(Takasago)製のジャンブ(Jambu)(登録商標)が挙げられる。好ましい加温剤としては、トウガラシ、および、ベンジルニコチネートなどのニコチネートエステルが挙げられる。好ましい局部麻酔剤としては、ベンゾカイン、リドカイン、クローブの芽油、およびエタノールが挙げられる。
【0066】
抗歯石剤
本発明はまた、抗歯石剤、好ましくはピロリン酸塩由来のピロリン酸イオン源も含む。本発明の組成物に有用なピロリン酸塩としては、ピロリン酸ニアルカリ金属塩、ピロリン酸四アルカリ金属塩、およびそれらの混合物が挙げられる。好ましい種は、無水和ならびに水和の形態の、ニ水素ピロリン酸ニナトリウム(Na)、ピロリン酸四ナトリウム(Na)、およびピロリン酸四カリウム(K)である。本発明の組成物において、ピロホスフェート塩は次の3通りのうちの1つの形態で存在することができる。すなわち、主に溶解した形態、主に溶解していない形態、又は溶解した形態と溶解していない形態のピロホスフェートの混合物のいずれかである。
【0067】
優位に溶解したピロリン酸を含む組成物とは、少なくとも1つのピロリン酸イオン源の量が、少なくとも約1.0%の遊離ピロリン酸イオンを提供するのに十分な量である組成物を指す。遊離ピロリン酸イオンの量は、約1%〜約15%、好ましくは約1.5%〜約10%、最も好ましくは約2%〜約6%とすることができる。遊離ピロリン酸イオンは、組成物のpHに応じて様々なプロトン化状態で存在することができる。
優位に溶解していないピロリン酸を含む組成物とは、組成物中に溶解しているピロリン酸塩の合計が、約20%未満、好ましくは約10%未満である組成物を指す。ピロリン酸四ナトリウム塩は、これらの組成物中の好ましいピロリン酸塩である。ピロリン酸四ナトリウムは、歯磨き組成物中で、無水塩または十水和物の形態、あるいは固体形態の安定な任意のその他の種であってよい。塩は固体粒子状の形態であり、好ましくは、その粒子径が審美的に許容可能かつ使用時に容易に溶解するように十分小さい、結晶性および/又は非晶性状態とすることができる。これらの組成物の生成に有用なピロリン酸塩の量は、歯石予防に有効な任意の量であり、一般に、歯磨き組成物の、約1.5重量%〜約15重量%、好ましくは約2重量%〜約10重量%、最も好ましくは約3重量%〜約8重量%である。
【0068】
組成物はまた、溶解したピロリン酸塩と溶解していないピロリン酸塩の混合物も含むことができる。前述のどのピロリン酸を使用してもよい。
ピロリン酸塩については、カーク・アンド・オスマー(Kirk & Othmer)、化学技術百科事典(Encyclopedia of Chemical Technology)、第3版、第17巻、ワイリー・インターサイエンス出版(Wiley−Interscience Publishers)(1982年)に、より詳細に記載されており、カーク・アンド・オスマー(Kirk & Othmer)に組み込まれた全ての参照を含めて、その全体を参照により本明細書に組み込む。
【0069】
ピロリン酸塩に代えて、またはピロリン酸塩と組み合わせて使用する任意の剤としては、ポリアクリレート類、および無水マレイン酸またはマレイン酸とメチルビニルエーテル(例えばガントレ(Gantrez))のコポリマーを含めて、例えば米国特許US4,627,977(ガファル(Gaffar)他)に記載の合成陰イオン性ポリマーとして知られる材料、ならびに、例えばポリアミノプロパンスルホン酸(polyamino propoane sulfonic acid)(AMPS)、クエン酸亜鉛三水和物、ポリホスフェート類(例えば、トリポリホスフェート、ヘキサメタホスフェート)、ジホスホネート類(例えば、EHDP、AHP)、ポリペプチド類(ポリアスパラギンおよびポリグルタミン酸など)、およびこれらの混合物が挙げられる。なお、前記開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
【0070】
アルカリ金属重炭酸塩
本発明はまた、アルカリ金属重炭酸塩を含むこともできる。アルカリ金属炭酸塩は水溶性であり、安定化していない場合には、水和系で二酸化炭素を放出する傾向にある。重曹としても知られる重炭酸ナトリウムは、好ましいアルカリ金属重炭酸塩である。本組成物は、約0.5%〜約30%、好ましくは約0.5%〜約15%、最も好ましくは約0.5%〜約5%のアルカリ金属重炭酸塩を含むことができる。
【0071】
その他のキャリア
市販に適した口腔組成物の調製に用いる水は、イオン含量が少なく有機不純物を含まないことが好ましい。水は、一般に、本明細書の組成物の約5重量%〜約70重量%、好ましくは約20重量%〜約50重量%含まれる。これらの水の量には、添加される遊離水に加えてソルビトールなど他の材料と共に導入される水が含まれる。
本組成物には、二酸化チタンも加えることができる。二酸化チタンは、組成物に不透明度を与える白色粉末である。二酸化チタンは、一般に、歯磨き組成物の約0.25重量%〜約5重量%含まれる。
【0072】
他の任意の薬剤としては、その遊離酸の形態で使用される合成陰イオン性ポリマーのポリカルボキシレート、あるいは、部分的にまたは好ましくは完全に中和された水溶性アルカリ金属(例えば、カリウム、好ましくはナトリウム)、またはアンモニウム塩が挙げられ、これらについては、米国特許US4,152,420(ガファル(Gaffar))、米国特許US3,956,480(ディヒター(Dichter)他)、米国特許US4,138,477(ガファル(Gaffar)他)、米国特許US4,183,914(ガファル(Gaffar)他)、および米国特許US4,906,456(ガファル(Gaffar)他)に開示されている。無水マレイン酸またはマレイン酸と、他のエチレン性重合可能な不飽和モノマー、好ましくは分子量(M.W.)が約30,000〜約1,000,000のメチルビニルエーテル(メトキシエチレン)との、1:4〜4:1のコポリマーが好ましい。これらのコポリマーは、例えば、GAFコーポレーション(GAF Corporation)の、ガントレ(Gantrez)AN139(分子量500,000)、A.N.119(分子量250,000)、好ましくはS−97医薬品等級(分子量70,000)として入手可能である。
【0073】
追加の治療用薬剤
ある形態の療法では、同じデリバリーシステム中で治療用薬剤を組合せることが、最適な効果を得るのに有用な可能性があることが認識されている。したがって、例えば本組成物は、抗菌/歯垢防止剤、バイオフィルム阻害剤、抗炎症剤(シクロ・オキシゲナーゼ阻害物質およびリポキシゲナーゼ阻害物質を含む)、H2−拮抗物質、メタロプロテアーゼ阻害物質、サイトカイン受容体拮抗物質、リポ多糖体錯化剤、組織成長因子、免疫活性化剤、細胞内酸化還元変性剤(酸化防止剤)、鎮痛剤、ホルモン類、ビタミン類、ミネラル類などの添加剤を含有することができる。組合せ効果を得るために、単独デリバリーシステム中で、亜塩素酸イオンをこれらの薬剤の1つまたは複数と組み合わせることができる。
【0074】
これらに限られるものではないが、抗菌歯垢防止剤としては、トリクロサン、5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)−フェノール(メルク・インデックス(The Merck Index)、第11版(1989年)、1529頁(エントリ番号9573)、米国特許US3,506,720、ならびに欧州特許出願EP−A−0,251,591(ビーカム・グループ(Beecham Group)、PLC、1988年1月7日公開)に記載);クロルヘキシジン(メルク・インデックス(Merck Index)、番号2090)、アレキシジン(alexidine)(メルク・インデックス(Merck Index)、番号222);ヘキセチジン(メルク・インデックス(Merck Index)、番号4624);サンギナリン(メルク・インデックス(Merck Index)、番号8320);塩化ベンザルコニウム(メルク・インデックス(Merck Index)、番号1066);サリチルアニリド(メルク・インデックス(Merck Index)、番号8299);臭化ドミフェン(メルク・インデックス(Merck Index)、番号3411);塩化セチルピリジニウム(CPC)(メルク・インデックス(Merck Index)、番号2024);テトラデシルピリジニウムクロリド(TPC);N−テトラデシル−4−エチルピリジニウムクロリド(TDEPC);オクテニジン(octenidine);デルモピノール、オクタピノール、および他のピペリジノ誘導体;ナイシン調製物;亜鉛イオン剤;スズイオン剤;芳香油(チモール、メチルサリチラート、ユーカリプトール、メンソールを含む)、および前述の抗菌歯垢防止剤の類似体および塩が挙げられる。含有する場合には、一般に、本発明の組成物の少なくとも約0.01重量%の抗菌歯垢防止剤を含む。
【0075】
本発明の口腔組成物は、抗炎症剤も含むことができる。これらに限られるものではないが、そのような薬剤としては、アスピリン、ケトロラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、アスピリン、ケトプロフェン、ピロキシカムおよびメクロフェナム酸、ロフェコキシブ、セレコキシブ、およびそれらの混合物などの、非ステロイド系抗炎症剤が挙げられる。含有する場合には、一般に、本発明の組成物の、約0.001重量%〜約5重量%の抗炎症剤を含む。ケトロラクについては、米国再発行特許USRE036,419(1999年11月30日発行)、米国特許US5,785,951(1998年7月28日発行)、および米国特許US5,464,609(1995年11月7日発行)に記載されている。これらの全ての参照の全体を、参照により本明細書に組み込む。
【0076】
本発明はまた、任意で、シメチジン、エチンチジン(etintidine)、ラニチジン、ICIA−5165、チオチジン、ORF−17578、ルピチジン(lupitidine)、ドネチジン(donetidine)、ファモチジン、ロキサチジン、ピファチジン(pifatidine)、ラムチジン(lamtidine)、BL−6548、BMY−25271、ザルチジン(zaltidine)、ニザチジン、ミフェンチジン(mifentidine)、BMY−25368(SKF−94482)、BL−6341A、ICI−162846、ラミキソチジン(ramixotidine)、Wy−45727、SR−58042、BMY−25405、ロクスチジン(loxtidine)、DA−4634、ビスフェンチジン(bisfentidine)、スホチジン(sufotidine)、エブロチジン(ebrotidine)、HE−30−256、D−16637、FRG−8813、FRG−8701、インプロミジン、L−643728、およびHB−408から成る群から好ましくは選択される選択的H−2拮抗物質を含むこともできる。本明細書で使用するとき、選択的H−2拮抗物質とは、H−2受容体を阻害するが、ヒスタミン−1(H−1またはH1)受容体の阻害には重要な働きをしない化合物である。これらの選択的H−2拮抗物質化合物を含む局所口腔組成物については、プロクター・アンド・ギャンブル社(The Procter & Gamble Co.)に譲渡されたシンガー(Singer)他の米国特許US5,294,433(1994年3月15日発行)および同5,364,616(1994年11月15日発行)に開示されており、その全体を参照により本明細書に組み込む。
【0077】
含有する場合には、一般に、本発明の組成物の、約0.001重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約15重量%、さらに好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、いっそう好ましくは約1重量%〜約5重量%のH−2拮抗物質を含む。H−2拮抗物質が、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ロキサチジン、ニザチジン、およびミフェンチジン(mifentidine)を含むことが特に好ましい。
【0078】
本発明の口腔組成物中は、メタロプロテナーゼ阻害物質も含むことができる。メタロプロテナーゼ(MP)類は、しばしば細胞間マトリックスに作用する酵素であり、したがって組織の破壊および再形成に関与し、歯周病を含めて多数の疾患の症候学的媒介に重要と考えられている。MP阻害物質の潜在的な治療上の指標については、リウマチ様関節炎(rheumatoid arthritis)(ミューリン(Mullins)・D・E他、生物化学・生物物理学公報(Biochim.Biophys.Acta.)(1983年)695:117〜214);変形性関節症(osteoarthritis)(ヘンダーソン(Henderson)・B他、これからの薬(Drugs of the Future)(1990)15:495〜508);癌細胞の転移(the metastasis of tumor cells)(同書、ブロードハースト(Broadhurst)・M・J他、欧州特許出願276,436(1987年公開)(ライヒ(Reich)・R他)、48癌研究(Cancer Res.)3307〜3312(1988);および組織の様々な潰瘍形成または潰瘍状態の治療を含めた文献に記載されている。例えば、アルカリ火傷、あるいはシュードモナス菌(Pseudomonas aeruginosa)、アカントアメーバ、単純ヘルペス、およびワクシニアウィルスによる感染の結果として、角膜に潰瘍状態が起こり得る。望ましくないメタロプロテアーゼ活性を特徴とする状態の他の例としては、歯周病、表皮水疱症、発熱、炎症、および強膜炎が挙げられる(デチッコ(DeCicco)他、PCT国際公開特許WO95/29892(1995年11月9日公開))。
【0079】
本組成物に有用なメタロプロテナーゼ阻害物質としては、これらに限られるものではないが、ヒドロキサム酸誘導体、ホスフィン酸アミド類、ならびにヘテロ原子含有の環式および非環式構造が挙げられ、全てプロクター・アンド・ギャンブル社(Procter & Gamble Company)に譲渡された、米国特許US6,015,912(2000年1月18日発行)、米国特許US5,830,915(1998年11月3日発行)、米国特許US5,672,598(1997年9月30日発行)、米国特許US5,639,746(1997年6月17日発行)、PCT国際公開特許WO99/52868、PCT国際公開特許WO99/06340、PCT国際公開特許WO98/08827、PCT国際公開特許WO98/08825、PCT国際公開特許WO98/08823、PCT国際公開特許WO98/08822、PCT国際公開特許WO98/08815、およびPCT国際公開特許WO98/08814に記載されており、これらの全体を参照により本明細書に組み込む。含有する場合には、一般に、本発明の組成物の約0.01重量%〜約5重量%のメタロプロテナーゼ阻害物質を含む。
【0080】
他の任意の治療用薬剤としては、オーグメンチン、アモキシシリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メトロニダゾール、ネオマイシン、カナマイシン、又はクリンダマイシンなどの抗生物質;メトトレキサートやレバマソール(levamasole)などの免疫抑制または促進剤;塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、フッ化スズ、フッ化ナトリウムなどの象牙質除痛剤;ペパーミント油やクロロフィルなどの臭気マスキング剤;免疫グロブリンや抗原などの免疫活性化剤;リドカインやベンゾカインなどの局所麻酔剤;アミノ酸、必須脂肪、ビタミンC、ミネラルなどの栄養剤;αトコフェロール(ビタミンE)、補酵素Q10、ピロロキノリンキノン(PQQ)、ビタミンC、ビタミンA、葉酸、N−アセチルシステイン、没食子酸、ブチル化ヒドロキシトルエンなどの酸化防止剤;ポリミキシンなどのリポ多糖体錯化剤;過酸化尿素などの過酸化物;フラノン、リゾチームなどの細胞壁溶解酵素、デキストラナーゼやムタナーゼ(mutanase)などの歯垢マトリックス阻害物質、およびバクテリオシン、ヒスタチン(histatin)、デフェンシン、およびセクロピンなどのペプチドを含むバイオフィルムが挙げられる。
【0081】
組成物の使用
前述の疾患または口腔の状態を治療あるいは予防するために、従来の様々な方法で、本発明の組成物および/または亜塩素酸イオンの安全かつ有効な量を、口腔の粘膜組織、口腔の歯肉縁下組織、および/または歯の表面に局所的に適用することができる。例えば、歯肉または粘膜組織は、亜塩素酸イオン含有溶液(例えば、うがい薬、口腔スプレー)で洗浄することができ、あるいは歯磨き(例えば、歯磨きペースト、歯磨きゲル、または歯磨き粉)に亜塩素酸イオンが含まれる場合には、歯肉/粘膜組織または歯を溶液中に浸し、かつ/または歯をブラッシングして泡立てる。他の非限定的な例としては、以下に述べる口腔ケア器具を使用してまたは使用せずに、歯肉/粘膜組織または歯に直接適用する、亜塩素酸イオン含有非研磨性ゲルまたはペースト、亜塩素酸塩含有チューインガム、亜塩素酸イオン含有の噛むまたは舐める口臭予防タブレットまたは口内錠剤の適用が挙げられる。歯肉/粘膜組織および/または歯への亜塩素酸イオンの適用の好ましい方法は、うがい薬液による洗浄、および歯磨きによるブラッシングを介する方法である。歯肉/粘膜組織ならびに歯の表面への亜塩素酸イオンの局所適用の他の方法は、当業者には明らかである。
【0082】
本発明の組成物中の亜塩素酸イオン濃度は、歯肉/粘膜組織および/または歯に亜塩素酸イオンを適用するために使用される組成物のタイプ(例えば、歯磨きペースト、うがい薬、口内錠剤、ガムなど)によって異なり、これは、組織および歯に接触する組成物の効率の違いと、さらにその組成物が一般に使用される量のためである。その濃度は、治療する疾患または状態にも依存する。
口腔に入れるうがい薬の亜塩素酸イオンの濃度が、組成物の、約0.02重量%〜約0.4重量%の範囲、より好ましくは約0.075重量%〜約0.2重量%、さらに好ましくは約0.075重量%〜約0.15重量%であることが好ましい。約15mlの洗浄量を使用するときに、本発明のうがい薬組成物が3.75〜22.5mgの亜塩素酸イオンを口腔に放出することが好ましい。
【0083】
口腔スプレーが、組成物の、約0.15重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約4重量%、さらに好ましくは約0.75重量%〜約3.5重量%の濃度の亜塩素酸イオンを含むことが好ましい。
歯磨き剤(歯磨きペーストおよび歯磨きゲル)ならびに非研磨性ゲルについては、亜塩素酸イオンの濃度が、組成物の、約0.2重量%〜約3.0重量%、好ましくは約0.75重量%〜約2.5重量%、さらに好ましくは約1.5重量%〜約2重量%であることが好ましい。
チューインガムおよび口内錠剤(口臭予防用ミントを含む)は、一般に、個々の単位サイズの組成物に配合され、口腔内で使用する単位当たり(すなわち、ガム、口内錠剤、口臭予防用ミントなどのスティック当たり)、約0.1mg〜約12mg、好ましくは約1mg〜約6mgの亜塩素酸イオンを含むことが好ましい。
【0084】
食品、咀嚼用製品、玩具などのペットケア製品は、一般に、動物に投与する単位製品当たり0.2mg〜200mgの生体反応調節剤を含むように配合される。例えば、活性剤を、生皮、天然繊維または合成繊維製のロープ、ナイロン製のポリマー製品、ポリエステルまたは熱可塑性ポリウレタンなど、比較的柔軟性があり、強く丈夫な材料に組み込むことができる。動物が製品を噛み、舐め、またはかじると、亜塩素酸塩および組み込まれた他の活性成分が、動物の口腔内の唾液培地中に放出され、これは、ブラッシングや洗浄に匹敵する有効性がある。ペットフードの実施形態は、給餌または治療ごとに0.2mg〜200mgの活性剤を提供するように配合することができる。活性剤は、例えば、粗引きや半分湿った、または缶入り食品などの、ペットフード中の成分または混合物として組み込むことができる。きわめて好ましい食品の実施形態は、食品の口腔内滞在時間を増加させる傾向にあるキャリアを含む。例えば、製品のある量が口の中に残り、すぐに取り込まれてしまわないように、活性剤を歯にくっつき付着しやすいキャリア中に組み込むことができる。本組成物は、栄養サプリメントおよび飲用水添加剤を含めて、他のペットケア製品に組み込むこともできる。
【0085】
本発明は、亜塩素酸塩を含有する本組成物を人の口腔に放出させる方法だけでなく、他の動物、例えば家庭のペット、他の家畜、動物園で飼われている動物などの口腔にこれらの組成物を放出させる方法にも関することを理解されたい。他の動物としては、例えば、イヌ、ネコ、ウマなどが挙げられる。
2相または多相組成物については、亜塩素酸イオンの前述の濃度は、普通、消費者が使用する直前に相を混合した後の亜塩素酸イオンの濃度を指す。したがって、亜塩素酸塩含有相の中の亜塩素酸イオン濃度は、使用する最終製品を得るために、亜塩素酸塩含有相に混合する第2の相または追加の相の量によって変わる。
【0086】
口腔の疾患または状態の治療による本発明の身体の健康促進方法では、亜塩素酸イオンの安全かつ有効な量を、歯肉/粘膜組織および/または歯に、好ましくは少なくとも約10秒、より好ましくは約20秒〜約10分、さらに好ましくは約30秒〜約60秒(例えば、口内洗浄剤による洗浄、器具を使用するまたは使用しない非研磨性ゲルの直接適用、歯ブラシによる歯磨きまたは歯磨きゲルの適用、口内錠剤や口臭予防ミントの舐めるまたは噛むことによって)適用することが好ましい。この方法では、このような接触後に組成物のほとんどを吐き出すこともある。その使用頻度は、好ましくは週に1度程度〜1日に4度程度、より好ましくは週に3度程度〜1日に3度程度、さらに好ましくは1日に1度程度〜1日に2度程度である。このような治療の期間は、通常1日程度から一生涯である。特定の口腔ケアの疾患または状態では、その治療期間は、治療する口腔の疾患または状態の重症度、使用する特定の放出形態、ならびに患者の治療に対する感度によって異なる。歯周病の治療など、歯周ポケットへの放出が望ましい場合には、注射器または水噴射器を使用して口内洗浄剤を歯周ポケットに放出させることができる。これらの器具は、当業者には既知である。このタイプの器具としては、テレダイン・コーポレーション(Teledyne Corporation)の「ウォーター・ピック(Water Pik)」が挙げられる。洗浄後、舌の裏側および他の歯肉、ならびに粘膜組織にも適用するために、対象者は口内に洗浄液を出すことができる。それに加え、歯磨きペースト、非研磨性ゲル、歯磨きゲルなどを、舌の表面、口腔の他の歯肉、および粘膜組織上でこすることができる。
【0087】
本組成物は、計量装置、目標適用用装置、および洗浄または総合的な口内衛生システムなどの電気器具を使用して、口腔内の組織および/または空間に放出させることもできる。
口内組織の傷の治療や組織再生の補助には、歯周の空洞などの治療が必要な領域に注射器あるいは針やカテーテルを介して直接挿入できる、流体歯肉縁下用ゲル組成物が、非常に有用で都合がよい。好ましいゲル状流体組成物は、水や歯肉溝滲出液など水性流体の存在下で、近くの固体相に変換されるものであり、そのようなゲルは、通常、乳酸/グリコール酸コポリマーならびにプロピレンカーボネートなどの溶媒を含むキャリア系に、0.02%〜6%の亜塩素酸塩を含む。その結果、硬化した組成物が適用部位で保持され、ポリマー性キャリアが加水分解を介して緩やかに分解されるので、そのような組成物から亜塩素酸塩および他の活性剤が持続して放出される。
【0088】
以下の非限定的な例により、本発明の範囲内の好ましい実施形態についてさらに説明する。本発明の範囲から逸脱することなく、これらの例の多くの変形形態が可能である。
特に指定しない限り、本明細書で使用される割合は全て組成物の重量によるものである。
【0089】
(実施例)
以下の例は、従来の方法によって、以下の成分を混合して作製する。
【0090】
実施例1−2相歯磨き剤
【0091】
【表1】
Figure 2004501944
【0092】
実施例2−2相歯磨き剤
【0093】
【表2】
Figure 2004501944
【0094】
実施例3−単相歯磨き剤
【0095】
【表3】
Figure 2004501944
【0096】
実施例4−2相うがい薬
【0097】
【表4】
Figure 2004501944
【0098】
実施例5−単相うがい薬
【0099】
【表5】
Figure 2004501944
【0100】
実施例6−亜塩素酸塩口内錠剤
【0101】
【表6】
Figure 2004501944
【0102】
実施例7
【0103】
【表7】
Figure 2004501944
【0104】
実施例8
【0105】
【表8】
Figure 2004501944
【0106】
前記の乾燥粉末を任意の順序で添加し、均一な混合物になるまで混合する。乾燥混合物に水を添加後に色を付ける着色剤は、任意成分である。
【0107】
うがい薬の仕上げ方法
実施例7:蓋付き少量カップ中のHO、15mlに、1.874グラムの乾燥粉末を混ぜる。固体が溶解するまで激しく振り、洗浄し、吐き出す。
実施例8:蓋付き少量カップ中のHO、15mlに、1.874グラムの乾燥粉末を混ぜる。固体が溶解するまで激しく振り、洗浄し、吐き出す。
【0108】
実施例9
【0109】
【表9】
Figure 2004501944
【0110】
実施例10
【0111】
【表10】
Figure 2004501944
【0112】
実施例9および10では、カルボポールを水に分散させる。その後、水酸化ナトリウムを加え、混合する。次に、重炭酸ナトリウムを加え、混合する。pHを調べ、必要ならば水酸化ナトリウムでpHを約9に調製する。最後に、亜塩素酸ナトリウムを加え、混合する。
【0113】
実施例11
【0114】
【表11】
Figure 2004501944
【0115】
前述の組成物は、プロペラミキサーを使用し、コポリマーを最初にプロピレンカーボネートに溶解させることによって調製することができる。粉末状亜塩素酸ナトリウムをポリマー溶液にゆっくり加え混合して、均一な粘度にする。得られたゲル状流体は、注射器を介して歯周ポケットの中または周り、あるいは歯肉部分に入れることができる。
【0116】
実施例12
【0117】
【表12】
Figure 2004501944
【0118】
前述のスプレー配合のpHは、約10である。ビーグル犬で実施した動物臨床試験では、実施例12による30mlのスプレー溶液を、1日に2回、イヌの口内全体に均等に適用する(n=10)。9か月後、プラセボ(n=30)すなわち、亜塩素酸ナトリウムを含まない実施例12と同じ成分を含有するスプレー溶液で処置、に比べ、処置した動物では付着物の喪失が顕著に減少した。
本発明について詳細に述べてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく様々な変更を行うことができ、本発明は本明細書に記載した事項に制限されるものではないことが、当業者には明らかであろう。

Claims (8)

  1. ヒトおよび他の動物における全身の健康促進のための局所口腔用組成物であって、
    (a)安全かつ有効な量の亜塩素酸イオンと、
    (b)薬剤として許容可能な局所口腔用キャリアとを含み、
    その最終組成物が本質的に二酸化塩素または亜塩素酸を含まず、またその組成物は本質的に次亜塩素酸イオンまたは次亜塩素酸塩を含まず、最終的なpHが7より大きい組成物。
  2. 最終組成物の約0.02重量%〜6.0重量%の亜塩素酸イオンを含む、ヒトおよび他の動物における全身の健康促進のための請求項1に記載の局所口腔用組成物。
  3. 抗菌/歯垢防止剤、バイオフィルム阻害剤、抗炎症剤、H2−拮抗物質、メタロプロテナーゼ阻害物質、サイトカイン受容体拮抗物質、リポ多糖体錯化剤、組織成長因子、免疫活性化剤、細胞酸化還元変性剤、鎮痛剤、ホルモン類、ビタミン類、ミネラル類、およびこれらの混合物から成る群から選択される治療用活性物質をさらに含む、請求項1または2に記載の局所口腔用組成物。
  4. 前記追加の治療用活性物質が、トリクロサン、クロルヘキシジン、アレキシジン、ヘキセチジン、サンギナリン、塩化ベンザルコニウム、サリチルアニリド、臭化ドミフェン、塩化セチルピリジニウム(CPC)、テトラデシルピリジニウムクロリド(TPC)、N−テトラデシル−4−エチルピリジニウムクロリド(TDEPC)、オクテニジン、デルモピノール、オクタピノール、ナイシン、亜鉛イオン剤類、スズイオン剤類、芳香油、オーグメンチン、アモキシシリン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メトロニダゾール;アスピリン、ケトロラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン、ケトプロフェン、ピロキシカム、メクロフェナム酸、シメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ロクサチジン、ニザチジン、ミフェンチジン、ヨウ素、スルホンアミド類、水銀剤類、ビスビグアニド類、フェノール酸類、ネオマイシン、カナマイシン、クリンダマイシン、オイゲノール、ヒドロコルチゾン、メトトレキサート、レバマゾール、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム、フッ化ナトリウム、ペパーミント油、クロロフィル、免疫グロブリン、抗原類、リドカイン、ベンゾカイン、アミノ酸類、必須脂肪類、ビタミンC、α−トコフェロール、補酵素Q10、ピロロキノリンキノン(PQQ)、ビタミンA、葉酸、N−アセチルシステイン、没食子酸、ブチル化ヒドロキシトルエン、ポリミキシン、過酸化尿素、ヒドロキサム酸誘導体類、ホスフィン酸アミド類、フラノン類、リゾチーム、デキストラナーゼ類、ムタナーゼ類、バクテリオシン類、およびこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の局所口腔用組成物。
  5. ヒトおよび動物の対象における全身の健康を促進する薬剤を製造するための、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物の使用であり、該組成物が前記対象の口腔への投与に好適なものである前記使用。
  6. 前記組成物が、口内洗浄剤、歯磨きペースト、歯磨きゲル、歯磨き粉、非研磨性ゲル、チューインガム、口腔スプレー、口内錠剤、およびペットケア製品から選択される形態である、請求項3に記載の使用。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の組成物をヒトおよび動物の対象の口腔に投与するステップを含む、該対象における全身の健康促進方法。
  8. 請求項7に記載のヒトおよび他の動物の対象における全身の健康促進方法であり、前記対象に投与する前記組成物が、口内洗浄剤、歯磨きペースト、歯磨きゲル、歯磨き粉、非研磨性ゲル、チューインガム、口腔スプレー、口内錠剤、およびペットケア製品から選択される形態である、前記全身の健康促進方法。
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