JP2004501727A - 保存安定性を有するイオントフォレシス用リザーバ電極及び該リザーバ電極を具えるイオントフォレシスシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のイオントフォレシス送達装置のためのリザーバ電極は、電極と、該電極と導電関係を有するように配備された親水性リザーバとを具えている。リザーバは、濃度が略均一なアルカリ金属塩を含み、架橋結合された高吸収性の親水性材料から作られており、それ故、電極と塩との濃度勾配は実質的に解消される。重合体材料は、第1表面と、電極へ接着された第2表面とを有している。重合体材料の第1表面は、患者の皮膚の施療部に取り外し可能に貼着される。重合体材料の第2表面と電極との接着の接合強さが、重合体材料の付着強さより大きく、重合体材料の第1表面と患者の施療部との貼着の接合強さは、重合体材料の付着強さより小さい。従って、リザーバ電極を患者の施療部から取り外す際、重合体材料は皮膚の施療部には殆んど残らず、リザーバはその儘の状態で残り、電極に接着されている。
【選択図】図2
Description
【発明の分野】
本発明は、一般的には、薬物の経皮送達に関し、より具体的には、安定性が高められたイオントフォレシス(iontophoresis)用のリザーバ電極に関する。
【0002】
【発明の背景】
イオントフォレシスによる薬剤送達とは、薬剤を有するリザーバ電極へ電圧を印加して、リザーバ電極と、患者の皮膚に貼着された帰還電極(他方の電極)との間で電流を維持することにより、所望薬剤がイオン形態で患者へ送達されるようにするものである。
【0003】
イオントフォレシス装置の多くは保存安定性(shelf storage stability)に問題のあることが、文献で報告されている。このため、使用の直前まで、薬剤をリザーバ電極から分離して保存せねばならないという問題がある。イオントフォレシスによる薬剤送達は、多くの薬剤に対して望ましいものであると認識されているが、市販装置の中で、潜在的使用者のニーズの全てを充足するものがないため、あまり広く普及していない。この送達法が広く行き渡るようにするには、製品についての重要な要件は、保存安定性である。イオントフォレシス薬物送達システムに人々が関心をもつものとして、薬物の安定性だけでなく、送達装置の安定性と幾つかの成分間の相互作用もある。
【0004】
薬剤が通常の保存条件下で安定性を有しない場合、薬剤の有効期間が短くなるため、製造や流通過程で必要とされる期間内に、製品としての有効期間の大部分が費やされてしまい、多くの潜在的使用者にとっては製品の有用性が制約されることになり、商業製品として成功の見込みはあり得ない。それゆえ、保存安定性を判断することは、監督官庁が薬剤の使用認可を決定する上で重要な要素である。保存安定性に劣る場合、使用認可は認められないかもしれない。また、イオントフォレシス装置では、リザーバ電極は、使用前に乾燥(脱水)状態に維持されているが、これも、活性電極材料は、保存中に物理的及び化学的変化を受け易いためである。多くの薬物は、遊離塩基化合物が、周囲条件に対する安定性が特に悪い。このため、塩が、イオントフォレシス装置内の電極と反応する不都合がある。このため、幾つかの成分を分離して保存せねばならないから、医師又は薬剤の使用者がイオントフォレシス装置を使用する際、その使用直前に、薬剤を準備し、水分を含ませる必要があり、これがイオントフォレシス装置の使用を制約することになっている。
【0005】
米国特許の中には、保存安定性の問題を解消して、使用し易くするための装置を開示しているものもある。米国特許第5320598号は、当初から非含水状態の薬剤と電解質リザーバを有する乾式(dry−state)イオントフォレシス薬物送達装置を開示している。この装置は、液体入りのポーチ、又は水その他の液体が入れられた破損容易性カプセルを有しており、使用前に液体容器を破壊することによって液体が放出されるようにするものである。しかしながら、この開示を実用化した装置を商業的規模で製造するには、複雑すぎるであろう。
【0006】
米国特許第5385543号もまた、薬物と電解質リザーバを有する乾式イオントフォレシス薬物送達装置を開示している。開示された装置は、少なくとも1つの貫通通路を有する基材を具えている。これは、使用前に、前記通路を通じて、水その他の液体を薬物及び電解質リザーバへ導入し、次に、リザーバを電極に連結するものである。この特許は、水を含ませた後に、リザーバを電極に連結することにより、層間剥離の問題を少なくできることを示唆している。
【0007】
しかしながら、’598特許又は’543特許に開示された技術を商業的に実施した製品は、いまだに製造されていない。
【0008】
保存安定性の問題に対する異なる対策法が、米国特許第5817044号に開示されている。この特許は、装置を、分割するか、又は少なくとも2つの部分に分離し、一方の部分に電極リザーバ、他方の部分に乾燥状態の薬剤が入れられた薬物リザーバを含んでいる。この特許では、使用者は、装置を折り畳んで2つの部分を互いに接触させるか、又は2つの部分を仕切る障壁を取り除くことによって、リザーバの少なくとも含水部分を互いに接触させて、2つの部分を導電状態にするものである。この装置は、前述した特許に開示された装置と比べると、幾分使用し易いようであるが、それでも、この開示を商業的に実用化した装置は、現在のところ存在していない。
【0009】
国際出願WO98/208869は、エピネフリン及びリドカインHClを送達するためのイオントフォレシス装置を開示している。開示された装置は、微生物の増殖を抑制する物質と、エピネフリンの安定性を高めるための酸化防止剤を含んでいる。この特許は、保存安定性の必要性を認識し、酸化防止剤を含めることによってエピネフリン安定性の問題に対処するものであるが、製造中及び保存の間、電極の腐食を防止する必要性のあることが認識されていない。さらに、この開示情報に基づいて商業的に実用化した製品は存在しない。
【0010】
リドカインとエピネフリンを送達するイオントフォレシス装置として市販されているものに、ユタ州ソルトレークシティーのIomed Corp.製の商標名「Numby Stuff」がある。「Numby Stuff」装置キットには、ゴム製セプタムで密封されたバイアルが含まれており、該バイアルには、リドカインHCl2%及びエピネフリンを1:100000を含有する商標名「Iontocaine」の溶液が入れられており、これは使用直前に「フォレーサー(Phoresor)」システムへ投入される。「Numby Stuff」装置は、米国特許第4752285号、第5374241号、第4416274号、第5135477号及び第5415628号でも言及されており、装置の目的が記載されている。これらのどの特許にも、有用な保存期間を有する薬剤含有イオントフォレシス装置については開示されていない。これらの特許は、送達方法とリザーバ電極の構造に関するものである。
【0011】
これらの開示は、薬剤を安定状態に保つために、薬剤を水分や酸化から隔離したり、装置の他の構成要素から隔離するものであるが、これまでの文献では認識されていなかった問題として、製造中や保存の間に活性電極が腐食する問題がある。この問題を最も良く理解するには、イオントフォレシス装置に広く使用されている、銀/塩化銀電極システムからなる電気化学セルを考察するのがよい。この電気化学セルの場合、Ag/AgCl電極は、塩化物イオン濃度が異なる溶液(Cl1及びCl2)によって囲まれている。電極反応は下記式によって示される。 Ag+Cl−=AgCl+e−。
このセルをネルンスト(Nernst)の式で示すと、次の通りである。
ΔE0=RT/nF ln [Cl1]/[Cl2]
【0012】
ネルンストの式は、塩化物に濃度勾配([Cl1]が[Cl2]と等しくない)があると、一般に濃度電位(concentration potential)と称される開回路電位になり、腐食が起こることを示している。
ΔE0=Cl−の濃度が、単位濃度又は活性から離れる時の開回路電位。
【0013】
ネルンスト式は塩化物イオン濃度の対数に依存性を有しており、開回路への影響は、塩化物イオンの濃度の10の1乗につき約60ミリボルト(mV)である。銀/塩化銀の電極は、最も一般的なイオントフォレシス電極であって、これらの電極は、塩化物イオンを機能させる必要がある。多くのイオントフォレシス薬剤は塩酸塩として提供され、使用前のある時点でリザーバへ添加される。ゼロの対数をとると無限大であるから、この現象の実際的影響として、塩化物イオンが使用前に装置へ加えられると、塩化物イオンの濃度が完全に平衡状態になる前に、濃度差のために、パッチは既に腐食性損傷を受けてしまう可能性がある。このように、塩化物イオン含有成分をリザーバに添加すると、添加とほぼ同時に、リザーバと電極の界面は腐食性損傷を受けることがしばしばある。さらにまた、塩化物イオンの添加が一様でないときは、銀から塩化銀へのある程度の腐食性変化は、ほぼ確実に起こると言ってよい。この電極の腐食によって生じる問題として、薬学的正確さ(pharmaceutical elegance)の喪失、開回路に起因するザーバ電極の動作停止、リザーバ電極の作動中のpHの局部的変化、イオントフォレシスの電気化学反応に利用可能な銀量の減少、銀イオンが患者に実際に送達されたときに起こる「入れ墨(tatoo)」などがある。塩化物の濃度勾配に関するこの問題を解決する1つの方法として、多少の腐食が起こってもリザーバ電極が実質的に機能できるように、十分に過剰な量の銀を使用する方法がある。しかしながら、過剰の銀を使用した場合でも、局部腐食のために、電極の連続性は接点で途切れることがあり、その結果、リザーバ電極の少なくとも一部分が機能しなくなる。リザーバ電極の一部分が機能しなくなると、安全性に関する問題が起こる。リザーバ電極の一部分が機能しない場合、コントローラの全電流が、リザーバ電極の比較的小さな領域に流れるため、電流密度が高くなる不都合がある。電流密度が高いほど、電流が増加して、「チクチクする(tingling)」といった程度の感覚から、皮膚接触部の損傷に至るまで、好ましくない結果を生ずることになる。また、銀は「高価な」金属であるから、銀を過剰に使用すると、コスト面で悪影響を及ぼし、最終的には、イオントフォレシスによる薬物送達の商業化への途にも悪影響を及ぼす。
【0014】
塩化物イオンの濃度勾配によって急速な腐食が起こるのを最小にする他の方法として、吸収性にすぐれる材料でリザーバ電極を作る方法がある。この方法では、含水工程を迅速に行なえるから、濃度勾配の時間を最短にすることができる。吸収性にすぐれるリザーバを用いると、腐食の問題は少なくなるが、そのような吸収性材料というのは、一般的には、圧縮されるとすぐに液体が絞り出されるし、リザーバ材料を電極又は患者の皮膚へ付着する自己粘着性の性質を全く有していない。
【0015】
最も一般的には、イオントフォレシス用リザーバは、ヒドロゲル(hydrogel)から作られている。ヒドロゲルは吸収力があり、一般的には、圧縮されたときも液体は絞り出されないが、薬剤がヒドロゲルに吸収されるのに時間がかかる不都合がある。吸収速度が遅いと、平衡濃度に達する前の濃度勾配によって、腐食がより起こりやすくなる。現在のところ、ヒドロゲルリザーバをイオントフォレシスリザーバ電極に組み入れる唯一の方法は、ヒドロゲルリザーバに、電極とは関係なく、薬剤の一部を充填し、薬剤溶液をヒドロゲル中で平衡化させることである。しかし、この方法では、リザーバ電極を形成するのに、充填されたヒドロゲルを電極に積層せねばならず、何日もの日数を要する。ヒドロゲルは別個に充填せねばならないから、連続的な高速製造法には適さず、ヒドロゲルを用いたリザーバ電極の商業的製品化に悪影響を及ぼす。
【0016】
もし、電解質の濃度不均一による導電体とイオン導体との界面の腐食問題が解消されたリザーバ電極があり、装置に予め充填した薬剤の保存安定性が許容範囲にあるとすると、イオントフォレシスによる薬物送達の実現性は高くなるであろう。そのようなリザーバ電極のリザーバ材料が、電極及び患者の皮膚に対して十分な粘着特性を有しておれば、イオントフォレシスの技術はさらに向上するであろう。そのようなリザーバ電極を、ここに、開示する。
【0017】
【要旨】
本発明のイオントフォレシス送達装置のリザーバ電極は、表面を有する電極と、該電極と導電関係を有するように配備された親水性リザーバとを具えている。リザーバは、濃度が略均一なアルカリ金属塩を含む高吸収性材料から作られており、それ故、電極表面と塩との濃度勾配は実質的に解消され、塩のイオンを含む薬剤溶液の一部(aliquot)をリザーバへ加えたときも、電極表面に腐食電位は殆んど発生せず、電極の腐食は殆んど起こらないのである。
【0018】
本発明のイオントフォレシスシステムは、患者へ送達する少なくとも1種の薬剤を有する第1リザーバ電極を含んでいる。第1リザーバ電極は、第1電極の表面と導電関係を有するように配備された第1の親水性リザーバを具えている。第1リザーバは、吸収性かつ親水性の架橋結合重合体材料から作られ、その材料には濃度が略均一なアルカリ金属塩化物の塩が含まれているから、アルカリ金属塩化物のイオンを含有する少なくとも1種の薬剤の一部をリザーバ電極へ加えたときでも、電極表面と塩との濃度勾配は実質的に生じない。重合体材料は、第1の表面と、電極へ接着される第2の表面を有している。重合体材料の第1表面は、患者の皮膚の施療部に対して、取り外し可能に貼着される。重合体材料の第2表面と電極との接着の接合強さ(bond strength)が、重合体材料の付着強さ(cohesive strength)より大きく、重合体材料の第1表面と患者の施療部との貼着の接合強さは、重合体材料の付着強さより小さいから、第1リザーバ電極を患者の施療部から取り外す際、重合体材料は施療部には殆んど残らない。
【0019】
本発明のイオントフォレシスシステムはまた、第2リザーバ電極を含んでおり、該電極は、第2電極の表面と導電関係を有するように配備された第2の親水性リザーバを具えている。第2リザーバは、吸収性かつ親水性の架橋重合体材料から作られ、その材料には濃度が略均一なアルカリ金属塩化物の塩が含まれているから、第2電極と塩との濃度勾配は実質的に生じない。重合体材料は、第1の表面と、第2電極へ接着される第2の表面を有している。重合体材料の第1表面は、患者の皮膚の施療部に対して、取り外し可能に貼着される。重合体材料の第2表面と第2電極との接着の接合強さが、重合体材料の付着強さより大きく、重合体材料の第1表面と患者の施療部との貼着の接合強さは、重合体材料の付着強さより小さいから、第2リザーバ電極を患者の施療部から取り外す際、重合体材料は患者の施療部に殆んど残らず、第2リザーバはその儘の状態で残り、第2電極に接着されている。
本発明のイオントフォレシスシステムはまた、選択された電流を供給するために、第1リザーバ電極及び第2リザーバ電極と導電関係を有するように配備された電源を含んでいる。従って、第1リザーバ電極と第2リザーバ電極をそれぞれ患者に貼り付けたとき、アノードとして作用する第1リザーバ電極とカソードとして作用する第2リザーバ電極とは完全な電気回路が形成され、それによって少なくとも1種の薬剤が患者に送達される。
【0020】
本発明のリザーバ電極と、本発明のリザーバ電極を活性電極(active electrode)と帰還電極(return electrode)の両電極を含むイオントフォレシス装置は、満足のいく保存安定性を示した。本発明のリザーバ電極は、効率良く生産することができ、所望の保存安定性を有するので、保存中における電極腐食の問題も解消されるから、患者の要請と商業的普及のための両方の要件に適合し、これまで利用できなかった商業的規模のイオントフォレシス装置を提供することが可能となる。
【0021】
【詳細な記述】
この発明は、多くの異なる形態の実施例を有しており、それらを図面に示し、明細書で詳細に説明するものであるが、発明の実施例は、発明の原理として、発明の開示の理解のために例示したものであり、発明の範囲を実施例に限定するものではない。発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等の範囲によって規定されるべきものである。
【0022】
図1を参照すると、イオントフォレシス装置(10)を一般化して図式的に示しており、該装置は、患者の腕の施療部(12)に取り付けられている。イオントフォレシス装置(10)が患者の皮膚(12)に取り付けられると、装置(10)のアノード(14)及びカソード(16)と患者との間で完全な回路が形成される。イオントフォレシス装置(10)は、電源(20)と、患者に送達するためのイオン化薬剤の供給源(22)を含んでいる。電源(20)が作動し、電流が電極間を流れると、イオン化した薬剤は患者に送達され、もう一方のイオン(24)は患者から取り除かれる。一般的に、イオン化した薬剤は、正に荷電している(カチオン)。それゆえ、活性電極は、一般的に、アノード(14)である。送達される薬剤がアニオンである場合、カソード(16)は活性電極であり、アノード(14)は帰還電極である。
【0023】
図2と図3には、商業用に製造可能なイオントフォレシス装置(100)の望ましい実施例が示されている。望ましい装置(100)は、リドカインHCl及びエピネフリン酒石酸水素塩が充填された第1リザーバ電極(104)(アノード)と、図2に示すようにカソード又は帰還電極として機能させるための第2リザーバ電極(108)を含んでいる。装置(100)は、可撓性の基材(backing)(110)を具えており、該基材に第1リザーバ電極(104)と第2リザーバ電極(108)が配備されている。装置(100)は、2つの電極(112)(114)を含んでおり、各々が、電極表面(113)と電極連結部(112a)(114a)とを有している。電極(112)(114)と電極連結部(112a)(114a)は、内表面(111)を有する可撓性基板(110)上に、薄膜として形成されている。電極(112)(114)と電極連結部(112a)(114a)は、導電性インク(115)を用いて、内表面(111)へ薄膜として形成することが望ましい。導電性インク(115)は、適当な結合剤の中に銀と塩化銀を含むことが望ましい。電極(112)(114)の各々には、望ましい吸収剤を含むリザーバ(120)(122)が配備されており、吸収剤は、架橋結合したポリ(ビニルピロリドン)ヒドロゲルのような架橋重合体材料から作られ、各々が、ほぼ均一な濃度のアルカリ金属塩、望ましくは塩化ナトリウムを含んでいる。
この装置に使用されるリドカインHCl及びエピネフリン酒石酸水素塩を選択したことは、本発明を説明するための例示であって、電極の腐食の原因となる濃度勾配をなくすために、ほぼ均一な濃度のアルカリ金属塩を使用したリザーバ電極に関する本発明を制限するものではない。発明者らは、一般的に、均一濃度のアルカリ金属塩であれば、腐食防止剤として、略全てのリザーバ電極の材料に対して、また、この明細書に記載した以外の薬剤に対して適用可能であると考えている。
【0024】
架橋結合したポリ(ビニルピロリドン)は、ヒドロゲルが形状維持できるように、補強材(116)を含むことが望ましい。補強材は、坪量(basis weight)が低い不織布スクリムが望ましい。リザーバ(120)(122)の各々は、第1表面(121)と第2表面(123)に接着性(adhesive)と粘着性(cohesive)を有することが望ましい。第1表面(121)は、患者の皮膚の施療部に取外し可能に貼着されることが望ましい。第2表面(123)は、電極(112)(114)へ接着されている。本発明の装置(100)において、第1表面(121)と、患者の皮膚の施療部(124)の間に形成される接合部の接合強さは、第2表面(123)と電極(112)(114)との間に形成される接合部の接合強さよりも小さい。さらに、第1表面(121)と患者の皮膚との間に取り外し可能に形成される接合部の接合強さは、望ましいリザーバ(120)(122)の付着強さより小さいことが望ましい。リザーバ(120)(122)は所望の接着性と粘着性を有しているから、装置(100)のリザーバ電極(104)(108)を患者の皮膚(124)から取り外したとき、リザーバは、患者の皮膚(124)からきれいに剥がされ、残留物は実質的に存在せず、リザーバは実質的に損傷のない状態であり、電極(112)(114)又は基材(110)から外れることはない。
【0025】
装置(100)の望ましい実施例は、電源(130)を含んでおり、リザーバ電極(104)(108)が患者の皮膚に取り付けられて完全な回路が形成されると、所定の電流が電源(130)から装置に供給される。基材(110)は、延長部(132)を含んでおり、導電性インク(115)から作られた電極連結部(112a)(114a)が前記延長部の上を、コネクタ(134)まで延びている。電源(130)は、延長部(132)とコネクタを(134)を受け入れる嵌合コネクタ(138)を有するレセプタクル(136)を含むことが望ましい。コネクタ(134)を有する延長部(132)により、リザーバ電極(104)(108)を具える新たな基材(110)に対して、電源(130)を繋ぐことができる。電源(130)と基材(110)は、電源(130)に対して特定種類のリザーバ電極と薬剤を合致させる回路(139)を含むことが望ましい。
【0026】
図3には、装置(100)の一方のリザーバ電極の断面図を示している。この図では、リザーバ電極(104)は、電極(112)と吸収性リザーバ(120)を含んでおり、該リザーバは、濃度がほぼ均一なアルカリ金属塩を含み、電極表面(113)にて前記電極(112)と導電関係を有するように配備されている。吸収性リザーバ(120)は、吸収性かつ親水性の架橋重合体材料のように、アルカリ金属塩、望ましくは塩化ナトリウム又は他の生理学的に許容されるアルカリ金属塩を含む親水性材料から作られることが望ましい。リザーバ(120)の吸収性かつ親水性の架橋重合体材料は、第1表面(121)と、電極(112)へ接着された第2表面(123)を有することが望ましい。リザーバ(120)の第1表面(121)は、患者の皮膚の施療部(124)に対して、取り外し可能に貼着されることが望ましい。リザーバ(120)は、重合体材料の第2表面と電極(112)との接合強さが、重合体材料の付着強さよりも大きい接合部が形成されるような付着強さを有することが望ましい。また、重合体リザーバ(120)の第1表面(121)と患者の施療部(124)との接合強さは、重合体リザーバ(120)の付着強さより小さくするのが望ましい。これにより、本発明のリザーバ電極(104)を患者の施療部(124)から取り外す際、重合体リザーバ(120)は患者の皮膚の施療部(124)に実質的に残らず、親水性リザーバ(120)は、実質的に損傷を受けることなく、電極(112)へ接着されたままである。
【0027】
親水性リザーバ(120)を形成するための望ましい材料は、架橋結合されたポリ(ビニルピロリドン)である。望ましい材料は、粘性かつ水性のシロップとして調製され、それには、選択されたハロゲン化アルカリ、望ましくは塩化ナトリウムが所定濃度で含まれている。本発明の望ましい実施例において、送達される薬剤が、塩酸塩としてリドカイン、酒石酸水素塩としてエピネフリンである場合、リザーバの活性電極、即ちリドカインとエピネフリンを含むリザーバ電極がアノードである。これは、送達される薬剤が陽イオンであり、塩化ナトリウムの濃度が約0.001乃至約1重量パーセント(w/w)であるからである。この場合、濃度は約0.06パーセント(w/w)が望ましい。なお、他の濃度及び他の薬学的に許容されるアルカリ金属塩が望ましい場合もあり、それらもこの発明の範囲内であると考えるべきである。また、本発明の望ましい実施例において、リザーバの帰還電極(108)については、同じポリ(ビニルピロリドン)が使用されている。カソード(108)として用いる場合、アルカリ金属塩(この場合も塩化ナトリウムが望ましい)の濃度は、約0.001乃至約1重量パーセント(w/w)であり、約0.06パーセント(w/w)が望ましい。
【0028】
親水性リザーバ(120)を形成するのに望ましい材料は、平均分子量数が360000ダルトンより大きいポリ(ビニルピロリドン)(PVP)である。適当なPVPは、ニュージャージー州のBASF製のPVP K−90Fが市販されている。この材料を、濃縮水溶液として調製すると、粘性シロップを生成する。これは、2枚の剥離膜(release web)の間に配置された補強材(116)の両面に約40ミルの厚さに形成することが望ましく、そして、望ましくは電離放射線の下でPVPを十分に架橋結合させて、保形性、可撓性そして所望の粘着度(degree of tack)を具備させることが望ましい。望ましい電離放射線は、約1MeV以上で、約1.0乃至2.5メガラドを送達する電子ビームである。特定の用途に対しては、60Co又は137Csなどのような他の電離放射線源が使用される。架橋結合の程度は、粘着度に相当な影響を及ぼす。架橋結合の程度が小さいと、粘着度の値が高く、架橋結合の程度が大きいと、粘着度は低いという結果になる。架橋結合が不十分であると、得られたPVPリザーバ(120)は、形状を維持することができず、補強材(116)から脱落する可能性があり、取扱いは極めて困難なものとなる。架橋結合の程度が大きすぎると、得られたPVPリザーバ(120)は、粘着が不十分で、電極(112)や患者の接触部(124)へ接着できなくなる。さらにまた、架橋結合の程度は、膨潤が抑制されるように制御することが望ましい。
【0029】
リザーバ(120)用のPVPを架橋結合するために電子ビームを使用することは、本発明では特に有利である。数フィートのコンクリートの貫通能力を有するガンマ放射線とは異なり、電子ビームの浸透距離(penetration depth)は、水中のcm単位で示される。電子ビームのこの特性は、リザーバ(120)の架橋結合の程度を制御するのに利用できる。曝露(exposure)を制御することによって、リザーバ(120)の第1表面(121)と第2表面(123)の粘着度を異なるものにすることができる。第1表面と第2表面を異なる粘着度にすることにより、表面(120)に十分な粘着度が得られ、電極(112)とリザーバ(120)との接合が十分強力なものとなり、リザーバを患者の皮膚から取り外す際も、電極とリザーバの分離を防止することができる。PVPを架橋結合するのに電離放射線を用いると、材料中に存在する微生物を実質的に排除できるという追加の利点があるので、微生物の進入防止が要求される環境下で材料の取扱いを行なっても、最終的に包装された製品に微生物は実質的に含まれることはない。
【0030】
架橋結合の程度は、膨潤率が3より大きくなるようにすることが望ましい。また、図3に最も良く示されるように、吸収性材料は、補強材(116)のために、”x”と”y”の方向が制約を受けるので、架橋結合後、リザーバ電極に薬剤を充填中、水溶液の吸収によって起こる膨潤は、実質的に”z”方向にのみ生じるので、第1表面(121)と第2表面(123)との間の距離が大きくなる。さらにまた、架橋結合の結合度を調節することにより、膨潤の程度を制御することができる。架橋結合が不十分であると、薬剤を加えたときに起こる膨潤によって、電極の周りに濃度の不均衡が生じ、それによって腐食が増大する。
【0031】
多くの薬剤は、リドカインとエピネフリンの両薬剤を含んでおり、電離放射線に対して不安定である。そのため、本発明のリザーバ電極を作製する際、架橋結合のための電離放射線を照射する前は、薬剤を、水性ポリ(ビニルピロリドン)へ含めることができない。架橋結合されたポリ(ビニルピロリドン)はヒドロゲルであるから、架橋結合の後に薬剤を添加すると、弾性膨潤が起こり、拡散が大きく制御されるので、平衡状態に達するまでかなりの時間を必要とする。塩化物イオンの濃度勾配があると、活性電極の腐食が促進されることは知られており、所定量の塩化ナトリウムは、架橋結合のために用いられる電離放射線によっては変化せず、架橋結合前にポリ(ビニルピロリドン)と混合しても、電極(112)又は(114)の周りの塩化物イオンの濃度は実質的に均一である。架橋結合の程度を制御することにより、形成されるポリ(ビニルピロリドン)ヒドロゲルに、所望の貼着性と粘着性を持たせることができる。電子ビームによる照射を用いる場合、ヒドロゲルの一方の表面と他方の表面との間の架橋結合の程度に勾配が生じるので、患者の皮膚の施療面に対しては取り外し可能に貼着され、電極とヒドロゲルとの間では、ポリ(ビニルピロリドン)ヒドロゲルの付着強さより大きな力で接合される。
【0032】
望ましいイオントフォレシス装置(100)は、上記の如く、架橋結合されたヒドロゲルの中に電極リザーバを形成することによって作製される。アノード用として用いられるリザーバ電極(104)には、望ましい水性塩酸リドカイン、エピネフリン酒石酸水素塩及びその他の添加剤(excipients)が充填される。塩酸リドカインの量は、約50mg乃至約150mgが望ましい。用途によっては、量と薬剤の種類は異なる場合がある。実施例では、約100mgの塩酸リドカインが存在する。エピネフリン酒石酸水素塩は、約0.5乃至約1.5mgに等しい量で存在していることが望ましく、約1mgの遊離塩基がより望ましい。さらにまた、活性電極(104)の実施例では、グリセリン、メタ重亜硫酸ナトリウム、エデト酸2ナトリウム、クエン酸、フェノキシエタノール、ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステルが、湿潤剤(humectants)、酸化防止剤及び抗菌保存剤(antimicrobial preservatives)として含まれる。帰還電極(108)の実施例では、塩化ナトリウムの濃度は約0.06パーセントが望ましい。さらにまた、帰還電極(108)は、一塩基リン酸ナトリウム、フェノキシエタノール、ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、追加の塩化ナトリウム、グリセリンなどの添加剤を含むこともできる。用途によっては、公知の他の添加剤を用いることもでき、それらも本発明の範囲内にあると理解されるべきである。
【0033】
図4a及び図4bに、リザーバ電極(104)の概略図を示している。これらの図は、25℃で1年間保存した後のリザーバ電極の外観を示している。図4a及び図4bに示される2つのリザーバ電極について試料(n=5)を準備し、これら試料に塩酸リドカイン、エピネフリン酒石酸水素塩及び添加剤の一部を充填した後、所定の最終包装にて密封し、全て同一条件下にて保存した(25℃で1年間)。図4aは、電離放射線で架橋結合する前に、塩化ナトリウムポリ(ビニルピロリドン)と混合せずに調製したリザーバ電極(104)の概略図を示している。ハッチングを施した領域(140)は、室温条件で保存中に現れた変色領域を示している。図4bは、塩化ナトリウム0.06パーセント(w/w)を用いて調製したリザーバ電極(104)で、図4aに示されるリザーバ電極と同一条件下で保存したときの概略図である。図4aに見られる変色領域(140)は、電極材料の腐食を示している。ハッチングが施された部分に示されるように、図4aの(140)で示すように保存中に劣化を示したリザーバ電極の場合、予定量の薬剤が患者へ送達されない可能性がある。
【0034】
イオントフォレシスシステムを商業的に実現可能なものとし、所定の法的要件に適合させるには、リザーバ電極は、製造の際や保存中に実質的な劣化を起こしてはならない。本発明は、活性電極の周りの濃度勾配によって惹き起こされる電極の腐食を実質的になくすものであり、使用者は、パッケージを開封し、装置を皮膚にあてがい、電源を作動させて予め決められた薬剤の送達を開始するだけで、イオントフォレシスによる薬剤送達のための準備が可能となる。望ましいイオントフォレシスリザーバ電極と、本発明のリザーバ電極を用いたイオントフォレシス装置は、イオントフォレシス技術の発展に寄与し、イオントフォレシスによる薬剤送達の有用性及び効率性を大幅に向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
患者に取り付けたイオントフォレシス装置の概略図である。
【図2】
本発明のリザーバ電極の活性電極と帰還電極を含む本発明のイオントフォレシス装置の斜視図である。
【図3】
本発明のリザーバ電極で、図2の線3−3に沿う断面図である。
【図4】
図4aは、本発明のリザーバ電極と同様なリザーバ電極の対照試料であって、保存期間を経過した後の対照試料の概略底面図であり、
図4bは、図4aと同様な図であって、図4aの対照試料と同じ保存期間を経過した後の本発明のリザーバ電極の概略底面図である。
Claims (29)
- イオントフォレシス送達装置用リザーバ電極であって、
表面を有する電極と、
該電極と導電関係を有するように配備されたリザーバとを具えており、
リザーバは、濃度が略均一なアルカリ金属ハロゲン化物の塩を含む高吸収性材料から作られており、それ故、電極表面と前記塩との濃度勾配が実質的に解消され、前記塩のイオンを含む薬剤溶液の一部をリザーバへ加えたとき、電極表面に腐食電位は殆んど発生せず、電極の腐食は実質的に起こらないようにした、イオントフォレシス送達装置用リザーバ電極。 - リザーバは、吸収性で親水性の架橋結合材料を含んでいる請求項1のリザーバ電極。
- 吸収性で親水性の架橋結合材料は、ポリ(ビニルピロリドン)をさらに含んでいる請求項2のリザーバ電極。
- 電極は、金属/金属ハロゲン化物を含んでいる請求項1のリザーバ電極。
- 金属/金属ハロゲン化物の電極は、銀と塩化銀を含んでいる請求項4のリザーバ電極。
- 少なくとも1種の薬剤が薬剤溶液の一部分として加えられる請求項1のリザーバ電極。
- 少なくとも1種の薬剤は、薬理学的に有効な量の塩酸リドカインとエピネフリン酒石酸水素塩を含んでいる請求項6のリザーバ電極。
- イオントフォレシス送達装置用リザーバ電極であって、
電極と、
該電極と導電関係を有するように配備された親水性リザーバと、を具えており、
リザーバは、濃度が略均一なアルカリ金属塩化物の塩を含む高吸収性かつ親水性材料から作られており、それ故、電極と塩との濃度勾配が実質的に解消され、少なくとも1種の薬剤と塩化物イオンを含む溶液の一部をリザーバへ加えたとき、第1表面と第2表面を有する重合体材料は電極に接着され、重合体材料の第1表面は、患者の皮膚の施療部に取り外し可能に貼着され、重合体材料の第2表面と電極との接着の接合強さは、重合体材料の付着強さより大きく、重合体材料の第1表面と患者の施療部との貼着の接合強さは、重合体材料の付着強さより小さくなるようにしており、リザーバ電極を患者の施療部から取り外す際、重合体材料は施療部には実質的に残らず、リザーバはその儘の状態で残り、電極に接着されているイオントフォレシス送達装置用リザーバ電極。 - 吸収性で親水性の架橋結合重合体材料は、ポリ(ビニルピロリドン)を含んでいる請求項8のリザーバ電極。
- ポリ(ビニルピロリドン)は、約0.001乃至約1パーセント(w/w)の間でほぼ均一な濃度の塩化ナトリウムをさらに含んでいる請求項9のリザーバ電極。
- ポリ(ビニルピロリドン)は、約0.06パーセント(w/w)の塩化ナトリウムをさらに含んでいる請求項9のリザーバ電極。
- イオントフォレシスによって患者へ送達する少なくとも1種の薬剤をさらに含んでいる請求項8のリザーバ電極。
- 少なくとも1種の薬剤は、リドカインHClとエピネフリン酒石酸水素塩を含んでいる請求項8のリザーバ電極。
- リドカインHClの量は、約50mg乃至約150mgであり、エピネフリン酒石酸水素塩の量は、遊離塩基の約0.5乃至約1.5mgに等しい量である請求項13のリザーバ電極。
- リドカインHClの量は、約100mgであり、エピネフリン酒石酸水素塩の量は、遊離塩基の約1mgに等しい量である請求項14のリザーバ電極。
- リザーバ電極は、グリセリン、メタ重亜硫酸ナトリウム、エデト酸2ナトリウム、クエン酸、フェノキシエタノール、及びヒドロキシ安息香酸のアルキルエステルをさらに含んでいる請求項15のリザーバ電極。
- 電極は、銀/塩化銀をさらに含んでいる請求項8のリザーバ電極。
- 内表面及び外表面を有する基材をさらに含んでおり、内表面には、薄膜のフィルム状に銀/塩化銀の電極が形成されている請求項17のリザーバ電極。
- リザーバ電極は、電源を含む活性電極としてイオントフォレシスシステムに設けられた第1リザーバ電極と、帰還電極として設けられた第2リザーバ電極であり、イオントフォレシスシステムを薬剤送達のために患者に載置したとき、第1リザーバ電極はアノードとして機能する請求項18のリザーバ電極。
- 患者へ送達するための少なくとも1種の薬剤を含み、導電関係を有するように配備された第1の親水性リザーバを有する第1リザーバ電極と、導電関係を有するように配備された第2の親水性リザーバを有する第2リザーバ電極と、第1及び第2リザーバ電極と導電関係を有するように配備された電源とを具えるイオントフォレシスシステムであって、
第1リザーバ電極は、濃度が略均一なアルカリ金属塩化物の塩を含み、吸収性かつ親水性の架橋重合体材料から作られて、塩と電極との間で濃度勾配が実質的に生じないようにしており、重合体材料は、第1の表面と第2の表面を有し、第2の表面は電極へ接着され、重合体材料の第1表面は、患者の皮膚の施療部に対して、取り外し可能に貼着され、重合体材料の第2表面と第1電極との接着の接合強さは、重合体材料の付着強さより大きく、重合体材料の第1表面と患者の施療部との貼着の接合強さは、重合体材料の付着強さより小さく、第1リザーバ電極を患者の施療部から取り外す際、重合体材料は患者の施療部には実質的に残らず、第1リザーバはその儘の状態で残り、第1電極に接着されており、
第2リザーバ電極は、濃度が略均一なアルカリ金属塩化物の塩を含み、吸収性かつ親水性の架橋結合重合体材料から作られて、塩と第2電極との間で濃度勾配を実質的に生じないようにしており、重合体材料は、第1の表面と第2の表面を有し、第2の表面は第2電極へ接着され、重合体材料の第1表面は、患者の皮膚の施療部に対して、取り外し可能に貼着され、重合体材料の第2表面と第2電極との接着の接合強さが、重合体材料の付着強さより大きく、重合体材料の第1表面と患者の施療部との貼着の接合強さは、重合体材料の付着強さより小さく、第2リザーバ電極を患者の施療部から取り外す際、重合体材料は患者の施療部に殆んど残らず、第2リザーバはその儘の状態で残り、第2電極に接着されており、
電源から所定の電流が供給されることにより、第1リザーバ電極と第2リザーバ電極をそれぞれ患者に貼り付けたとき、アノードとして作用する第1リザーバ電極とカソードとして作用する第2リザーバ電極とが完全な電気回路が形成され、それによって少なくとも1種の薬剤が患者に送達される、イオントフォレシスシステム。 - 第1リザーバ電極の吸収性で親水性の架橋結合重合体材料は、約0.006乃至約0.9パーセント(w/w)の間でほぼ均一な濃度の塩化ナトリウムを含有するポリ(ビニルピロリドン)を、さらに含んでいる請求項20のイオントフォレシスシステム。
- 少なくとも1種の薬剤を含む第1リザーバ電極は、水性媒体と添加剤をさらに含んでおり、
水性媒体は、約100mgの量で存在するリドカインHClと遊離塩基の約1mgに等しい量で存在するエピネフリン酒石酸水素塩を含んでおり、添加剤は、グリセリン、メタ重亜硫酸ナトリウム、エデト酸2ナトリウム、クエン酸、フェノキシエタノール、ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、及びそれらの組合せで構成される群から選択される請求項21のイオントフォレシスシステム。 - 第2リザーバ電極の吸収性で親水性の架橋結合重合体材料は、約0.001乃至約1パーセント(w/w)の間で濃度がほぼ均一な塩化ナトリウムを含有するポリ(ビニルピロリドン)を、さらに含んでいる請求項20のイオントフォレシスシステム。
- 第2リザーバ電極は、水性媒体と添加剤をさらに含んでおり、水性媒体は、約3mgの塩化ナトリウムを含んでおり、添加剤は、グリセリン、一塩基リン酸ナトリウム、フェノキシエタノール、ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル、及びそれらの組合せで構成される群から選択される請求項23のイオントフォレシスシステム。
- 第1リザーバ電極と第2リザーバ電極はそれぞれ、内表面及び外表面を有する基材をさらに含んでおり、内表面には、薄膜のフィルム状に電極が形成されている請求項20のリザーバ電極。
- 基材は、その内表面に第1リザーバ電極と第2リザーバ電極が互いに電気的に絶縁されるように配備されて一体構造をなし、それによってリザーバ電極ユニットを形成しており、第1リザーバ電極と第2リザーバ電極との電気回路は、リザーバ電極を患者へ載置することによって形成され、薬剤が送達される請求項25のイオントフォレシスシステム。
- リザーバ電極ユニットは、取り外し可能に電源へ取り付けられる請求項26のイオントフォレシスシステム。
- イオントフォレシス用リザーバ電極を製造する方法であって、塩を含有する重合体ヒドロゲルリザーバに、薬剤を含有する水溶液を充填する工程を含んでいる方法。
- 薬剤を充填するためのイオントフォレシス用電極組立体は、
(a) 塩を含有するリザーバを電気的に接触するように配備したアノードと、
(b) 塩を含有するリザーバを電気的に接触するように配備したカソードと、を具えているイオントフォレシス用電極。
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