JP2004501280A - 化成処理溶液に加える接合剤 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】金属表面上に化成皮膜を形成するための水溶液であって、pH範囲が1.5〜6であり、Ti、Zr、Hf.、Si及び/又はBの濃度が20〜500mg/lとなる量のTi、Zr、Hf、Si及び/又はBのフッ化物錯体と、0.1〜2g/lのラッカー密着促進添加剤を含有し、且つ、水溶液組成は結晶性の亜鉛含有リン酸塩層を金属表面上に形成しないものから選択される。このラッカー添加剤は、好ましくはB、Al、Si、Ti、及びZrからなる群から選ばれた少なくとも1つの元素Mを含み、少なくとも1つのヒドロキシル基及び1以上の有機基Rが元素Mに結合することが好ましい。ここで、有機基Rは互いに独立に炭素数3〜16の炭化水素基及び‐(CH‐Y基(xは1から10までの整数であり、Yは水酸基、メルカプト基、一級又は二級のアミノ基、カルボキシル基、アクリル又はメタクリル酸基、オキシラン基、又は前記の基若しくは酸基の1以上を含む分子の一部を示す)から選択される。
【選択図】 なし

Description

【0001】
この発明は、腐食防止化成皮膜が形成される金属表面の腐食防止に関する。この化成皮膜は次のラッカー処理を完成させるための付着プライマー(下塗り)として使用される。
【0002】
腐食防止効果を増大させるため、磨かれた金属表面に腐食防止皮膜を付着させることに関連する広い公知技術がある。以下のようにいくつかの文献では、主として特にアルミニウムのクロムフリー処理を教えている。この種の処理方法は一般に亜鉛表面に対しても有効であり、また場合によっては鉄表面に対しても有効である。ここで用いられる「化成処理」という表現は、金属表面と化学的に反応する処理溶液の成分を意味し、これは処理溶液からの成分と金属表面からの成分の両方が関与した腐食防止皮膜を形成する。
【0003】
恒久的な腐食防止を達成し、次のラッカー処理のためのプライマーを形成するため有機ポリマーと組合されたホウ素、シリコン、チタン又はジルコニウムのフッ素化物でアルミニウム表面のクロムフリー化成処理は基本的には知られている。
【0004】
米国特許5,129,967号明細書は、アルミニウムのリンス無し処理(ドライな化成処理被覆と称している)のための処理浴を教えており、次を含有している。
(a) 10g〜16g/lのポリアクリルの酸又はそのホモポリマー、
(b) 12〜19g/lのヘキサフルオロジルコン酸
(c) 0.17〜0.3g/lのフッ化水素酸、及び
(d) 0.6g/lまでのヘキサフルオロチタン酸
【0005】
EP−B−8 942号公報は、処理溶液、好ましくはアルミニウム缶の処理溶液を教えており、次を含有している。
(a) 0.5〜10g/lのポリアクリルの酸又はそのエステル、及び
(b) 0.2〜8g/lのHZrF、HTiF及びHSiFの少なくとも1種の化合物。ここで、溶液のpHは3.5未満である。そして、更に希釈して処理溶液とするための水性濃縮物を教えており、次を含有している。
(a) 25〜100g/lのポリアクリル酸又はそのエステル、
(b) 25〜100g/lのHZrF、HTiF及びHSiFの少なくとも1種の化合物、及び
(c) 17〜120g/lの遊離のフッ化物を与える遊離のフッ化物イオン源。
【0006】
ドイツ特許DE−C−2433704号公報は、ラッカーの付着力を増大させ、とりわけアルミニウムの恒久的な腐食防止のための処理浴を教えており、これは0.1g/lから5g/lまでのポリアクリル酸又はその塩又はエステル、及びZrOとして計算された0.1g/lから3.5g/lまでのフルオロジルコン酸アンモニウムを含有する。これらの処理浴のpHは広い範囲の上で変わり得る。最もよい結果は、一般にpHが6であるときに得られる。
【0007】
米国特許4,992,116号明細書は、pH約2.5から5でアルミニウムを化成処理するための処理浴を教えており、これは少なくとも次の3成分を含む。
(a) 1〜500mg/lと一致する1.1ラ10−5〜5.3ラ10−3mol/lの濃度範囲のリン酸塩イオン
(b) 1.1ラ10−5〜1.3ラ10−3mol/lのZr、Ti、Hf及びSiから選ばれた元素のフッ化物酸(元素として1.6〜380mg/lと一致)、及び
(b) 0.26〜20g/lのポリビニルフェノール化合物とアルデヒドと有機アミンとの反応によって得られるポリフェノール化合物。
フッ化物酸とリン酸塩のモル比は、約2.5:1と約1:10の範囲に維持される。
【0008】
WO 92/07973号公報は、アルミニウムのクロムフリー処理方法を教えており、それは必須の成分として酸性水溶液中に、約0.01〜18wt%のHZrF及び0.01〜約10wt%の3−(N−C1−4アルキル−N−2−ヒドロキシエチル−アミノメチル)−4−ヒドロキシスチレンポリマーを含む。任意的成分として、0.05〜10wt.%の分散SiO、0.06〜0.6wt.%の上記ポリマーの溶解を促進するための界面活性剤を含む。
【0009】
ラッカー接合剤を添加することが知られており、これはプライマーとラッカー塗膜間の密着性を向上させる。ラッカー塗膜が吸着力によって基材と接着し、基材とは化学的に反応しないという点で、ラッカーは化成処理液とは異なる。反対に、化成処理液は基材と化学的に反応して基材からの原子が化成処理層に導入される。
【0010】
本発明は、化成処理層とそれに適用されるラッカー層間の接着力を向上させることを基礎とする。
【0011】
本発明は、金属表面に化成処理層を与える水溶液に関し、これはpHが1.5〜6であり、そしてTi、Zr、Hf、Si及び/又はBの濃度が20〜500mg/lとなる量のTi、Zr、Hf、Si及び/又はBのフッ化物錯体と、0.1〜2g/lのラッカー密着促進添加剤を含有し、且つ、水溶液組成は結晶性の亜鉛含有リン酸塩層を金属表面上に形成しないものから選択される。この水溶液は、好ましくはpHが2.5〜4.5である。
【0012】
上記元素のフッ化物錯体は、対応するフッ化物酸又はそのアルカリ金属及び/又はアンモニウム塩という形で水溶液中に導入される。しかし、上記金属のイオンとフッ化水素酸又はフッ化物とを反応させることによって、水溶液自体の中だけでフッ化物錯体を形成させることも可能である。例えば、チタン又はジルコニウムのフッ化物錯体は、これらの元素の酸化物又は塩とフッ化水素酸を反応させて得られる。
【0013】
フッ化物錯体に加えて、水溶液中には遊離のフッ化物を含んでもよく、例えばフッ化水素酸又はフッ化アルカリ金属又はフッ化アンモニウム形である。遊離のフッ化物の濃度は、例えば0.001〜1g/lであることができる。遊離のフッ化物の添加は、特にホットディップガルバナイズ鋼又はアルミニウムに対して、水溶液の酸洗効果と化成処理層の形成速度を向上させる。
【0014】
水溶液は、好ましくはTi、Zr、Hf、Si及び/又はBの濃度が50〜400mg/lとなる量のTi、Zr、Hf、Si及び/又はBのフッ化物錯体を含有する。
【0015】
ラッカー密着促進添加剤は、好ましくはB、Al、Si、Ti、及びZrからなる群から選ばれた少なくとも1つの元素Mを含む水溶性の化合物から選ばれる。この化合物は、1以上、特に2つの上記の金属元素を含むことができる。2以上の上記の金属元素を含む化合物の場合、分子中に異なる元素Mを含むことが好ましい。AlとTiの両者又はAlとZrの両者を含む化合物が例として挙げられる。
【0016】
ラッカー密着促進添加剤として好ましい化合物は、少なくとも1つのヒドロキシル基及び1以上の有機基Rが元素Mに結合し、ここで1以上の有機基Rは互いに独立に炭素数3〜16の炭化水素基及び‐(CH‐Y基(ここで、xは1から10までの整数であり、Yは水酸基、メルカプト基、一級又は二級のアミノ基、カルボキシル基、アクリル又はメタクリル酸基、オキシラン基、又は前記の基若しくは酸基の1以上を含む分子の一部を示す)から選択される。
【0017】
少なくとも1つのヒドロキシル基は、化合物が化成処理層を形成する水溶液中に添加されるときに既に元素Mと結合していてもよい。しかしながら、化成処理層を形成する水溶液中の水と前駆体化合物との反応によってのみ元素Mとヒドロキシル基とが結合することも可能である。例えば、1以上のアルコラート基が元素Mと結合していてもよく、これらは水と反応してOH基に置換される。
【0018】
有機基Rとして特に適した基は、染料とラッカー中の成分と架橋剤シランの反応性基としてシラン化学において知られているものがある。そのような基の例は前記されている。また、いくつかの異なる有機基Rも元素Mと結合できる。前記の第二級アミノ基であることもよく、例えば、ジアミン又はポリアミン単位の一部であってもよい。例えば、エチレンジアミン又は末端の窒素原子にメチル基が置換したエチレンジアミンの一部であってもよい。例えば、Yがエチレンジアミン基であるとしたら、これは有機基R中に第一級アミノ基及び第二級アミノ基の両方が存在することを意味する。例えば、Yがカルボキシル基であるとしたら、一般の場合これはカルボキシル基の炭素原子を介して(CH鎖と結合する。アクリル又はメタクリル酸基の特定の場合は、こちらはカルボキシル基自身を介して(CH鎖と結合し、エステル類似構造をとる。ここで、酸基中の二重結合は末端にあり、そのためラッカー構成成分と共重合し得る。オキシラン基は、例えば、グリシジロキシプロピルの一部を形成できる。
【0019】
したがって、、Yは前記した基に限らず、前記の基又は酸基の1以上を含む1以上の原子を含んでなる分子の一部でもあり得る。例えば、Yがヒドロキシル基とカルボキシル基の両方をが存在する分子の一部であることができる。前記の例で挙げたグリシジロキシプロピルは、ヒドロキシル基とオキシラン単位の両方が存在する分子の一部である。
【0020】
ヒドロキシル基又はその前駆体及び前記の有機基Rに加えて、更に本発明に従う使用中に効果を奏するような反応条件のもとで化学的に反応しない基又は配位子が、元素Mに結合しもよい。例えば、これらはアルキル基又はカルボキシル基であることができる。特に、接着促進ラッカー添加剤の分子が1以上、すなわち少なくとも2であり、場合により元素Mが異なる元素であるときには、これらは一般に配位子を介して結合する。例えば、これらはカルボキシル基であり得る。しかし、ヒドロキシル基又はアルコラート基も、この種の架橋機能を呈し得る。
【0021】
本発明の状況によっては、それらのラッカー密着促進添加剤は、Al又は上記他の元素Mの1つと、特に元素MとしてのZrと、Alとの組合せを含むことが好ましい。
【0022】
また、水溶液は有機ポリマーを50mg/lから2000mg/lまで、特に100mg/lから1000mg/lまでを含むことが好ましい。有機ポリマーは、例えばエポキシ樹脂、アミノ樹脂、タンニン、フェノール‐ホルムアルデヒド樹脂、多価カルボン酸と多価アルコールとのエステル化物、ポリ−4−ビニルフェノール化合物、アミノ基含有ホモポリマー又はコポリマー、及びビニルピロリドンのホモポリマー又はコポリマーから選択され得る。金属表面処理の技術分野において、この種の重合体の使用は知られている。例えば、DE−A−10010758号公報等により、詳細に特徴付けられている他、好ましい重合体を選択するためのより詳細な説明がある。
【0023】
基材によっては、水溶液はMn、Ce、Li、V、W、Mo、Mg、Zn、Co及びNiからなる金属の1種以上の各イオンを、0.001〜2g/l、好ましくは0.005〜0.5g/l含むこともよい。これらの付加的な金属イオンは腐食防止効果とラッカー密着性を更に改善する。しかし、環境上の理由によりCoとNiの使用は避けることがよい。
【0024】
更に、水溶液は、リン酸、亜リン酸及び/又はこれらのアニオン、エステルを0.001〜1.5g/l、好ましくは0.1〜1.g/l含むこともよい。エステルは水に溶解するものか分散するものから選択される。これらの添加物は腐食防止効果とラッカー密着性も改善する。しかし、本発明の基本的な原則にしたがって、、それらの添加物の組合せは結晶性の亜鉛含有リン酸塩層を形成するものからは選択されない。このため、例えば処理溶液は、0.3g/lを超える濃度の亜鉛及び/又はマンガンと3g/lを超える濃度の燐酸又はリン酸塩イオンを同時に含んではならない。
【0025】
しかし、もし水溶液が、いわゆるリン酸塩化(phosphatising)促進剤としてリン酸塩化の工業的分野で知られている1以上の成分を含むことも有利である。リン酸塩化工程中に、これらのタイプの促進剤は、金属表面に元素状の水素の泡の発生を防止することに重要な役割を持つ。この効果は、非極性化効果とも言われる。従来のリン酸塩化の場合のように、これは本発明の水溶液でも化成処理層をより迅速に、そしてより均一に形成するという結果を与える。したがって、水溶液は次から選ばれる1つ以上のリン酸塩化促進剤を含むことが好ましい。
0.05〜2g/lのm−ニトロベンゼンスルホン酸イオン、
0.1〜10g/lの遊離又は結合したヒドロキシルアミン、
0.05〜2g/lのm−ニトロ安息香酸イオン、
0.05〜2g/lのp−ニトロフェノール、
1〜70mg/lの遊離又は結合した過酸化水素、
0.05〜10g/lの有機N−オキサイド、
0.1〜3g/lのニトログアニジン、
0.1〜500mg/lの亜硝酸イオン、及び
0.5〜5g/lの塩素酸塩イオン。
【0026】
本発明の特別の目的が有毒なクロム化合物の使用を避けることにもあるので、水溶液がいかなるクロムも含まないことが好ましい。クロム化合物を水溶液中に添加することは、個々の場合においては明らかな腐食防止効果があるが、適切な腐食防止やラッカー密着性は、適用範囲にクロム化合物を使用しなくても本発明の方法を用いることによって達成される。
【0027】
原則として、化成処理層を形成するために必要な適用濃度で個々の成分を含む水溶液は、アプリケーションを行う現場で、所望の濃度とするように個々の成分を水で溶解することによって準備される。しかし、実際には、かかる操作は、1以上の容器に濃縮物を入れておき、それをユーザーに輸送し、ユーザーが水で希釈して、濃縮物から適用現場ですぐ使える溶液とすることが通常である。
【0028】
したがって、本発明は、50〜500倍、特に100〜300倍の水で希釈後、そして必要によりpH調整後に、上記したような組成の水溶液となる水性濃縮物が、1以上、特に2の容器に存在する場合を含む。濃縮物を1又は2の容器で販売するかどうかは、特にそれが有機ポリマーを含んでいるかどうか、このポリマーが濃縮物中の他の成分の存在下で安定であるかどうかに関係する。もし有機ポリマーが存在しないか又は他の成分の存在する水性濃縮物中で安定であれば、1つの容器とすることが有利である。
【0029】
しかし、ポリアクリレートのようなある種の有機ポリマーは、濃縮物中に無機成分が存在すると一般に安定ではなく、凝集やゲル生成を引起す。この場合は濃縮物を少なくと2つの容器に分割することが好ましく、一方の容器がフッ化物錯体を含み、他方が有機ポリマーを含むようにすることがよい。ラッカー密着促進添加剤は、フッ化物錯体を含む容器又は有機ポリマーを含む容器のどちらかに加えられるが、後者が好ましい。しかし、ラッカー密着促進添加剤は、第3の容器で供給し、それをすぐ使えるように希釈された他の成分を含む溶液に添加することもできる。
【0030】
本発明の他の態様は、化成処理層を形成するために、金属表面に0.5〜5分間、前記タイプの水溶液と接触させることからなる金属表面の腐食防止処理方法である。
【0031】
金属表面は、建築材料分野、機械組立て、家具及び屋内器具工業、並びに船、航空機及び車両の製造において使われるものから選ばれる。これらは特に、表面がスチール、電解又はホットディプ法でのガルバナイズド鋼合金だけでなく、鉄、亜鉛、アルミニウム又はマグネシウムからなり、亜鉛、アルミニウム及びマグネシウムを少なくとも50原子%含む合金でもよい。
【0032】
本方法に使用される水溶液は、好ましくは常温(約15〜20℃)と約70℃の範囲の温度を有する。好ましい温度範囲は25〜40℃である。金属表面に、水溶液を噴霧したり、水溶液に浸漬したり又は代わりリンス無しプロセスにより水溶液と接触させる。一般に、水溶液は、約0.5分から約5分間、スプレー又は浸漬することにより金属表面に作用させる。スプレー法では1〜3分間が好ましく、浸漬法では2〜5分間が好ましい。リンス無しプロセスにおいては、中間的なすすぎプロセスなしで、溶液は塗布後、約3〜30秒間、金属表面上で乾燥される。
【0033】
車両のボディ又は室内器具は特に、しばしば異なった材料から製造される。例えば、スチール及び/又は異なる方法で得られるガルバナイズド鋼は、互いに又はアルミニウム及び/又はマグネシウム又はこれらの合金で作られた部材と組合されて使用される。本プロセスの特に強調すべきことは、これらのケースにおいてさえ効果的な腐食防止層が異なる材料に生成されることである。したがって、本発明の特別な態様では、車両のボディ又は室内器具で特徴的に、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、及びこれらの合金(互いの合金又は他の成分との合金)から選ばれた少なくとも2つの素材の表面を持つものを処理する。
【0034】
電着性ディップラッカー又は粉末塗料による金属表面へのラッカー塗付は、通常、化成処理層形成工程(=腐食防止処理)に続いて行われる。電着ディップラッカー塗装、特に陰極電着ディップラッカー塗装は、車両ボディ用に好ましい。最近の鉛フリー又は低鉛の陰極電着ディップラッカーは、ラッカー縣濁液中の固形物kg当たり500mg未満の鉛しか含まないため、この目的のために適する。室内器具は、電気的ディップラッカー塗装とすることもできる。しかし、コスト的な理由で、このような場合は粉末塗料が使用される。更に、粉末塗料は建築分野と家具産業においてしばしば好まれる。したがって、本プロセスは、腐食防止処理がなされた部位を電着ラッカー又は粉末塗料を用いてラッカー塗装を行うということに好ましくは特徴付けられる。
【0035】
本プロセスは一般に、浄化、化成処理及びラッカー塗装を含む一連のプロセスの一部である。工業用水、水道水又は脱イオン水を使用する1以上のリンス工程は、これらのプロセスの工程間で行われる。スプレー又は浸漬法はリンス工程で使用され得る。実施例は典型的な一連の工程を示す。
【0036】
【実施例】
AA 6016(AC120)グレードのアルミニウムシートを試験のために使用した。
サンプルシートは、下記に概略を示す手順で処理された。ここで、全ての工程は浸漬法でなされた。
1.アルカリ性の洗剤による被処理材の浄化:Ridoline@ 124 (2%)及びRidoline@ 120 WX (0.1%)、55℃、5分間、
2.十分脱イオンした水によるリンス、
3. 十分脱イオンした水によるリンス、
4.表1(pH2.5、30℃、2.5分)に示す試験製品を用いた処理による化成処理層の形成
5.圧縮空気を用いたブローイングによる乾燥、
6.TGICフリーのポリエチレン粉末塗料の適用。
【0037】
次に、ラッカー接着力試験をこのようにして前処理されたシートを使って行った。結果は表2に示す。
1.沸騰試験;100℃の脱イオン水中で2時間
2.DIN EN ISO2409によるクロスハッチング
3.DIN EN ISO2509とDIN EN ISO1520 4で基づく、5mm張出し加工(indentation)でのクロスハッチング
4.DIN EN ISO1519に従うマンドレルフレックス試験
【0038】
【表1】試験製品
Figure 2004501280
【0039】
(a)チャートウエルインターナショナル社(米国,MA 02763,アットレボロフォールス)の商品:M=Al+Zr、Y=−NH(請求項3に対応)であるラッカー添加剤
(b)チャートウエルインターナショナル社(米国,MA 02763,アットレボロフォールス)の商品:M=Al、Y=−NH(請求項3に対応)であるラッカー添加剤
【0040】
【表2】試験結果
Figure 2004501280

Claims (9)

  1. pH範囲が1.5〜6であり、Ti、Zr、Hf.、Si及び/又はBの濃度が20〜500mg/lとなる量のTi、Zr、Hf、Si及び/又はBのフッ化物錯体と、 0.1〜2g/lのラッカー密着促進添加剤を含有し、且つ、水溶液組成は結晶性の亜鉛含有リン酸塩層を金属表面上に形成することのないものから選択されることを特徴とする金属表面上に化成皮膜を形成するための水溶液。
  2. ラッカー密着促進添加剤が、B、Al、Si、Ti、及びZrからなる群から選ばれた少なくとも1つの元素Mを含む水溶性の化合物から選ばれる請求項1記載の水溶液。
  3. 少なくとも1つのヒドロキシル基及び1以上の有機基Rが元素Mに結合し、ここで1以上の有機基Rは互いに独立に炭素数3〜16の炭化水素基及び ‐(CH‐Y基(ここで、xは1から10までの整数であり、Yは水酸基、メルカプト基、一級又は二級のアミノ基、カルボキシル基、アクリル又はメタクリル酸基、オキシラン基、又は前記の基若しくは酸基の1以上を含む分子の一部を示す)から選択される請求項2記載の水溶液。
  4. 更に、有機ポリマーを50〜2000mg/l含有する請求項1〜3のいずれかに記載の水溶液。
  5. 有機ポリマーが、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、タンニン、フェノール‐ホルムアルデヒド樹脂、多価カルボン酸と多価アルコールからのエステル化物、ポリ−4−ビニルフェノール化合物、アミノ基含有ホモポリマー又はコポリマー、及びビニルピロリドンのホモポリマー又はコポリマーから選択される請求項4記載の水溶液。
  6. 50〜500倍の水で希釈後、そして必要によりpH調整後に請求項1〜5のいずれかに記載の水溶液を与える1又は2つの容器中の水性濃縮物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の水溶液を、金属表面に0.5〜5分間接触させることを特徴とする金属表面の腐食防止処理方法。
  8. 腐食防止処理後にラッカー処理が行われる請求項7記載の方法。
  9. ラッカー処理が、電着ラッカー又は粉体塗装によってなされる請求項8記載の方法。
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