JP2004500610A - スピードタイピング装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のアルファベット文字が別々のキーに割り当てられ、キーボードには多数のキーが密集しているので、使用が困難である。
【解決手段】キーボード50上の一つから全てまでのキー52に、複数の文字を割り当てる。キー上の複数の文字を使用することにより、キーの数を従来よりも少なくすることができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイピングの習得を容易にし、タイピングの正確さを向上させ、タイピング速度を増加させ、ユーザの疲労を低下させる方法と装置に関する。より詳しくは、本発明は、キーのうち少なくとも一つからすべてに複数のアルファベット文字が割り当てられたキーボードを利用するマイクロプロセッサ制御文書処理システムにテキストをスピーディに入力するためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のタイプライターは、アルファベットの各文字をそれぞれが表す26の文字キーを使用する。初期のキーボード配置は、現在でも業界の標準となっている”QWERTY”キーボードである。使用の容易さと便利さのため人間工学的な方法でキーボードにキーを配置したDvorakキーボード等、他の形態も工夫されている。これら代用形態は主として、ユーザの疲労を減少させるとともに、タイピングの速度と正確さを向上させることを目的としている。
【0003】
一般的に、すべての従来型キーボードではアルファベットの各文字に別々のキーが割り当てられている。文字キーに加えてALT, CTRL, SPACE BAR(スペースバー), ENTER(エンター)等のファンクションキーが設けられている。その結果、キーボードには多数のキーが密集して広いスペースが必要となる。同様に、このような従来のキーボードでは、ユーザが選択したい各文字を表す特定のキーをユーザが記憶しなければならないか、さもなければ見つけられなければならない。
【0004】
他のキーボード配置は、キーに二つ以上の文字を割り当てるもので、通常は複数文字キー又はダブルタッチシステムと呼ばれる。しかしこのようなシステムでは、ユーザは所望する一つの文字を選択するのに、複数のキーを操作する必要がある。米国特許第4,891,777号に開示されたもの等、複数キーの並行又は同時操作を必要とするシステムは、コードシステムと呼ばれることがある。コードシステムでは、ユーザは各文字を選択するのに2倍の労力を費やす必要がある。そのうえこのようなコードシステムでは、ユーザは、アルファベットの各文字を各々が表す26種類のキーの組合せを記憶できなければならない。
【0005】
他の複数キーシステムでは、ユーザは複数の特定キーを連続して操作する必要がある。例えば米国特許第5,062,070号には、各キーに複数文字が設けられたシステムが開示されている。しかし所望の特定文字を選択するには、ユーザは少なくとも2回のキーストロークを行なわなければならない。ゆえにユーザは、それぞれがアルファベットの各文字を表す26種類の異なる連続キーストロークの組合せを記憶しなければならない。一方、米国特許第5,007,008号で設けられるキーボードでは、ユーザは、単一のキーに割り当てられた複数文字の各々を、このキーを繰り返し押すことによってスクロールしなければならない。
【0006】
単一の文字を選択するのに複数のキーストロークを入力しなければならないため、その結果、ダブル操作又は複数文字キーのシステムは時間のかかる面倒なものとなり、タイプミスを起こしやすい。したがってこのようなシステムは主として、速度や正確さではなくキーボードサイズの小型化が最重要である場合に使用される。
【0007】
短縮タイピングと呼ばれる別のタイピング方法では、単語の一部をタイプするだけでよい。例えば米国特許第4,459,049号には、ユーザが4個以下の文字を入力するだけでよい短縮タイピングシステムが開示されている。このシステムでは入力を受けて、メモリ内の短縮単語をサーチする。短縮単語が見つかると、完全な単語がメモリから文書に入力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようなキーボードシステムはすべて、使用が困難で学習がさらに困難である。その結果、タイピングが遅くなり、ミスを犯しやすい。さらにこのようなキーボードでは、この特定タイプのキーボードの使用を学んでいない人による操作は、さらに困難である。このような「我流」タイピストは、アルファベット順に配置されていないことが多い所望の文字を多数のキーの中から探さなければならない。
【0009】
別の種類のキーボード入力は、自動応答システムと呼ばれる、遠隔システムへのアクセスに使用される電話で行なわれる。一般的にこのような自動応答システムは、遠隔配置された電話キーパッドで押されたキーに対応付けられたアルファベット文字を認識する。このようなシステムの一つは、例えば米国最高裁判所で採用されており、ユーザは名簿番号や係争中の事件の現状を知るのに、最高裁判所の電話番号をダイヤルするだけでよい。ユーザは、従来の遠隔電話の所在地からシステムに電話を入れる。
【0010】
最高裁判所自動応答システムにアクセスすると、ユーザは、遠隔電話キーパッドのキーを押して所望の事件名を指定するように、音声メッセージに促される。現在の指示に続いて、ユーザは、所望する事件の一当事者の氏名を表すアルファベット文字を10個まで遠隔電話のキーパッドで入力する。従来の電話キーパッドは、0〜9と*と#の12個のキーとで構成される。複数の文字が数字キー2〜9に対応づけられているため、数字キー1に割り当てられたものとしてシステムが特定したQとZを除いて、26の文字すべて対応する。次にユーザは、当事者の一方の氏名に対応する10個の数字キーを押す。又は、10桁未満の数字を入力した後、*キーを押すか、4秒待ってもよい。当事者の氏名が入力されると、次にシステムは事務所の名簿番号をサーチして、事件番号、当事者、現状によって突き止められた最も近い事件3件について、音声指示を行なう。ユーザがこれらの事件に納得できないならば、ユーザは名簿事務官と話をする。
【0011】
上述した自動応答システムは、メモリ内の単語が限定された従来の電話キーパッドで使用するように設計されており、文書処理環境では実行されない。その結果、システムは極めて低速で、スピードタイピング装置としての使用に適応させるのは容易でない。さらにシステムは、音声又は会話通信システムと電話キーパッドでの使用に限定される。その結果、自動応答システムは、メモリの編集、優先語の決定、新単語変形の決定を行なわない。そのうえ電話キーパッドは、タイピング、ましてやスピードタイピング用には設計されていない。
【0012】
従来のキーボードに代わるものとして、手や指に装着される入力装置が使用されている。このような装置は例えば、Princeの米国特許第5,581,484号とGrimesの米国特許第4,414,537号に開示されている。これらシステムは基本的に、コンピュータへの情報の入力を単純化するため、手の様々な位置にスイッチを配置するものである。しかしこれらシステムは、スピードタイピングを目的としていない。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、キーのうち少なくとも一つからすべてまでに複数の文字が割り当てられたキーボードを用いるスピードタイピング用のシステムと方法に関連するため、このシステムで用いられるのは、アルファベットの文字数より少ない(例えば、英語アルファベットでは26より少ない、ロシア語アルファベットでは33文字より少ない文字キー)。例えば、アルファベットの26文字すべてが、4, 6, 8, 17個のキーに割り当てられる。キーボード上のこのような各キーは、数字と対応付けられており、一つ以上の連続する数字がコードを形成する。このシステムでは、数字コードを使用して、数字コードに対応するメモリロケーションでコンピュータメモリに記憶された辞書つまり単語表にアクセスする。このシステムでは、入力コードを受けてユーザが使用可能な単語すべてを表示する。コード化された数字列に二つ以上の単語が対応する場合には、ユーザは文書に挿入すべき使用可能単語を一つ選択する。
【0014】
ユーザはさらに、何らかの所定の数字コードと対応付けられた一つ以上の優先単語を選択する選択肢が与えられる。このコードがタイプされると、コンピュータはすべての単語を表示し、優先単語は順位にしたがって表示される。しかしユーザは、一つ以上の優先単語のみの表示を任意で選択してもよい。
【0015】
さらに、例えば(1)ユーザが決定した優先順位又は優先度にしたがって、(2)最も一般的に使用される単語に高い順位を与える、予め定義された優先度リストにしたがって、(3)アルファベット順、(4)法律や化学専門用語等、予め定義された特別な使用カテゴリにしたがって、様々な方法で表示された任意の数字コードに対応付けられた単語を得るという選択肢がユーザに与えられる。ユーザには、同じ数字コードを持つ単語群から所望する単語を指定する際にユーザが行なった選択に基づいて優先度リストを自動的に調整する選択肢が与えられる。
【0016】
本発明の別の特徴は、アルファベットの26文字が割り当てられた4, 6, 8, 12の文字キー等、ある範囲のキーボード構成からユーザが選択できることである。またこのシステムは、ユーザがキーボードに長い単語をタイピングし終える前に、この単語を完成させて表示する。本発明は、一般的にはキーボードの最上列に沿って、又はキーボードの右側に一般的に設けられる矩形の数字格子に、又は従来は文字が割り当てられた水平列のキーに配置される0〜9の数字キーの列に複数の文字が割り当てられる従来型QWERTYキーボードで実施されることが望ましい。さらにコンピュータにプラグ接続される特殊設計のキーボードでも、本発明を実施することができる。設けられるキーの数が少ないために、身体障害のある人が使用するのに特に適した特殊キーボードが得られ、従来型キーボードの代わりに、又はこれとともに使用される。
【0017】
したがって、本発明の特徴は、記憶しやすいキーボードを用い、ユーザが所望する少数又は多数のキーを備えるスピードタイピング用のシステムを提供することである。
【0018】
余分なキーが混在していないため入力装置のサイズとスペースの要件を減少させる小型キーボードで使用されるスピードタイピングシステムを提供することは、本発明の別の目的である。
【0019】
本発明はまた、一つのキーに複数の文字が設けられるが所望する文字キーを選択するのに1回タッチするだけでよいキーボードを提供することを目的とする。
【0020】
本発明はさらに、人間工学的で、ユーザの疲労を軽減し、覚えやすく、正確さと効率を向上させるスピードタイピング用キーボードを提供することを目的とする。
【0021】
また、本発明は、関節炎等の障害を持つ人でも容易に使用できるタイピングシステムを提供することを目的とする。
【0022】
本発明はまた、指に装着する入力装置を備えるスピードタイピングシステムを実行することも目的とする。
【0023】
本発明はさらに、キーボード上の手の相対位置をユーザが検知できるキーボード用の輪郭加工されたキーを設計することを目的とする。
【0024】
また、会話認識システムを用いて編集及びタイピング用に情報を入力するためのスピーディかつ簡単な方法を提供することも目的とする。
【0025】
本発明はまた、データを圧縮してデータの記憶に必要なメモリを減少させ、送信速度を向上させるシステムを提供することを目的とする。
【0026】
以上及び、他の目的及び利点は、図面と以下の説明を参考にすると、後に明らかとなるだろう。
【0027】
【実施例】
図面に示された本発明の好適な実施例を説明するにあたって、明瞭化のため特定の専門用語を用いる。しかし本発明はこうして選択された特定の用語に限定されるものではなく、各特定用語は、同様の目的を達成するため同様に作用する技術的均等物すべてを含むことを理解すべきである。
【0028】
図面において、図1は、本発明の好適な実施例によるスピードタイピングシステム100を示す。概してシステム100は、マイクロプロセッサと、内部メモリ12と、文書処理技術では周知の関連入出力要素とを備えるコンピュータ10から成る。従来型の拡張キーボード14、プリンタ16、ディスプレイ18が、従来方法で設けられている。さらに後述するように、別体の特殊設計キーパッド又はキーボード50が、任意で使用される。オペレータ開始キーストロークを認識し、続いてテキストを表示及び印刷するコンピュータ内にプログラムされた命令により、文書処理システムは制御される。ソフトウェア命令は、従来の命令から、本発明の機能を実行するように変更される。本発明の機能を実行するソフトウェアは、文書処理システムの予めプログラムされた命令の中にあるか、ディスクやCD−ROMに記憶されるか、インターネット、ローカルネットワーク、その他のシステムを介して、コンピュータへ入力するため遠隔操作で記憶及び検索され、ダイナミックデータベース拡張又はオブジェクトリンキングアンドエンベディング又は標準インタフェース等により、当該技術で周知の方法で主要なワードプロセッサすべてに従来インタフェース技術でリンクされる。
【0029】
システム100は、別個の部品で構成されるものとして図示されているが、キーボード50とディスプレイ18が一体化した、メモリ12を備えるハンドヘルドコンピュータ10等、多様な方法で実行できる。ハンドヘルドコンピュータ又は携帯入力装置は遠隔配置され、その出力はコンピュータに直接配線されるか無線送信されてもよい。ゆえに携帯入力装置は、従来の電話回線を介して遠隔電話等から遠隔操作で、又は入力装置から発生されたトーン信号や2進コード信号を用いて無線で、システムにアクセスするのに用いられる。
【0030】
本発明は、従来キーボードの文字キーの幾つか、又は、一般的にキーボードの上列又はキーボードの右側に配置された従来キーボードの数字キーの幾つかの使用をユーザが決定するように設計されている。同様に本発明は、タッチスクリーンモニタや、外観はジョイスティックに似たトグル型制御レバー、又は他の同様の入力装置により実行される。さらに、指キーが一方向に内方に押し、親指操作キーがキーボードの側方に装着されてユーザの親指で内方に押すように、携帯キーボードに設けることもできる。ファンクションコントロール、スペース、バックスペースや、カーソルの方向の制御及びハイライト表示には、親指は特に有用である。
【0031】
図2(a)は、本発明の好適な実施例により本発明を実行するのに用いられる従来型拡張qwertyキーボード14を示す。本発明の例は英語用のものである。キーボード14は、上列に10個の数字キーと、キーボード14の右側に10個の数字キーを備え、それぞれ1〜9と0と記されている。対応する数字キーの各々に割り当てられる文字を示すオーバレイ23が、数字キーの上列の上に図示されている。さらに、キーボード14の右部分に配置された数字キー又は従来は文字が記されているキーに、複数文字が付けられたシール(図示せず)が任意で貼付されてもよい。
【0032】
好適な実施例の一つでは、標準的なキーボードは、オーバレイ23に表されたように、アルファベット順に数字キー1〜7の各々に3個の文字、数字キー8に5個の文字が割り当てられた、8キー構成である。各数字キーに割り当てられる数字は、対応する文字に対応付けられた入力要素コード又は数字コードとして使用される。
【0033】
図2(b)に図示された14キー構成に対応する別の実施例では、従来の文字キー”a”,“s”,“d”,“f”,“r”,“c”,“j”,“u”,“n”,
“i”,“k”,“,”,“l”,“;”,“;”が、図のように再配置されている。キーには、単一の文字を持つものから、一つのキーで8個もの文字を持つものまである。この実施例では、子音を伴う子音や母音を伴う母音よりも、一つ以上の子音を伴う母音を配置することが望ましい。単語を形成するように配列された所定の文字列では母音と子音は互換性を持たないことが多いため、この構成では結果的に同じコードを持つ単語の発生率は低い。さらに最も一般的に使用される文字は押しやすい別々のキーに設けられることが多い。一方、使用の少ない文字はキー、一般的には押しにくいキーにまとめられることが望ましい。
【0034】
図3は、両手用6キー構成に対応する特別設計によるキーボード50の一例を示す。キーボード50は一般的に、アルファベット又は文字キー52とファンクションキー54とから成る。文字キー52はキーボード50の中央列に設けられ、ファンクションキー54はそれぞれキーボード50の上部56と下部58に設けられる。さらに、カーソルコントローラ55と選択ボタン57が、キーボード50の上部56に設けられている。キーボード50は、弓形に配置されたキー等、他のキーボードに適するようアレンジされる。キーボード50は、従来方法で文書処理コンピュータ10とインタフェースをとる。
【0035】
ファンクションキー54は、実行すべき何らかの適当な機能に対応する。しかしファンクションキー54の下列は、例えば「スペースバー」60、「タブ」キー62、「シフトキー」64、「エンター」キー66から成ることが望ましい。ファンクションキー54の上列56は、文字の数、カーソル移動キー、決定自在なファンクションキー、大文字使用、バックスペース、他の同様の作用を持つキーに対応する。さらにキーボード50は拡張キーボード14とともに使用してもよい。拡張キーボード14は、キーボード50に設けられていない数字又はファンクションキー54のいずれかを用意するためのものである。したがって、拡張キーボード14は、従来のファンクションキーと文字キーを全範囲にわたって設けることにより、特殊キーボード50を補うが、任意のものである。
【0036】
文字キー52は二つの群68,70に分割され、各群は3個のキーを有する。3個の文字は左群68のキー52の各々に割り当てられ、キーに刻印されることが望ましいが、ユーザの指がキー自体に配置された文字(図示せず)を邪魔しないように、テンプレート又はキーの上列のオーバレイに設けられても良い。左キー52はA, B, C, D、中間キー52はE, F, G, H、右キー52はI, J, K, Lの文字を持つ。キー52の右群70はそれぞれ4〜5個の文字を含み、左キー52はM, N, O, P, Q、中間キー52はR, S, T, U、右キー52はV−Zを含む。
【0037】
各文字キー52にはさらに、数字又は要素コード72に対応する数字が割り当てられ、キー72の右下に刻印されている。数字コード又は入力要素コードの目的は、以下でさらに明らかになるだろう。左群68のキー52は、ユーザの左手で使用されるように設計され、右群70は右手で使用するためのものである。
【0038】
図2と3の各々に図示されたように、文字は一般的に、左から右へ文字キー52に沿ってアルファベット順に配置されている。この構成により、ユーザはキーの配置を学習及び記憶しやすく、「自己流」タイピストは所望するキーを見つけやすい。しかし文字は、使用頻度の低い文字はまとめられるか使用頻度の高い文字の中に分散されるという使用頻度に基づいたもの等、適当な方法で配列されてもよい。文字はまた、母音をアルファベット順に別々のキーに配置する等、部分的にアルファベット順に配列してもよい。また単一の単語コードに対応付けられた単語数を減少させるように配列してもよい。さらに、ユーザやプログラマが、ユーザがキーの数を決定したキーに文字を配置するプログラムを実行してもよい。
【0039】
コンピュータは、語法の記録を保管し、そのユーザが最も頻繁に使用する文字や単語を判断するように構成され、情報はさらに、下記で明らかになるように、用語を優先度の順位でメモリに自動的に配置するのに使用される。例えば文字がアルファベット順に配置される場合、”o”の文字は”n”か”p”のいずれかとまとめられてもよい。しかし”on”と”no”の単語は頻繁に多用されるため、”o”の文字はアルファベット順で近い”p”又は”m”の文字と一緒に配置されることが望ましいだろう。また、ユーザが位置を思い出しやすいように、外見の似た文字は一緒にまとめられてもよい。また追加キーは、タッチしやすいように人差し指付近に集中させることが可能である。
【0040】
そのうえ、文字キーが5以下から21以上等、キーボード構成のキーの数には範囲を持たせ(例えば図22(c),(d),(e)参照)、各キーの文字数は、一つのキーにつき1から8文字以上の範囲がある。図22(c)〜(e)に図示されたものに加えて、等しく実用的でありユーザに設計されてコンピュータプログラムに組み込まれる他のキーボード構成は多く考えられる。以下からより明らかになるように、キーの数が多くなるにつれて、そしてキーに文字を慎重に割り当てるにつれて、ユーザに必要とされる編集や他の対話は少なくなる。しかしキー位置が多くなるので、タイピングの速度は遅くなり学習がより困難となる。同様にキーの数が少ないと、システムの学習やタイピングは容易になるが、ユーザに必要とされる編集は多くなる。
【0041】
さて図4(a)を参照して、コンピュータメモリ12に記憶された、又はフロッピーディスクからのプログラムされた命令によって実行される本発明の機能フローチャートについて説明する。システム100はブロック102から始まり、ここでシステム自体がフォーマットされる。フォーマットの際に、指定されたキーボード構成にしたがって、特定の文字の組や数字又はコード72が各キーに予め割り当てられる。例えば好適なデフォルトキーボード構成は、図2(a)の8キー構成か、10又は12キー構成である。したがって8個の入力要素、ここではキー52には、左から右へ数字1〜8がそれぞれ割り当てられる。さらに文字A, B, Cの各々は数字又は入力要素コード1に割り当てられ、D, E, Fの文字は数字コード2に割り当てられるといった感じである。ゆえにキーボード14上で文字キー52が押し下げられると、ステップ104で相当する数字コード72が認識される。
【0042】
標準8キーフォーマットは、システム設計にしたがってオペレータにより変更されてもよい。すなわちオペレータが選択する4, 6, 13個のキーを使用するもの等の他のフォーマット選択肢をシステムがオペレータに表示し、オペレータが各キーに割り当てられる文字を選択してもよいのである。各フォーマットでは、対応するテンプレートやオーバレイ23が使用される。
【0043】
フォーマット選択の後、タイピングが開始する。オペレータが単語をタイプすると、ステップ104でキーの押し下げが読み取られる。各キーに対応付けられた数字は、読み取られて、ステップ106で、タイプされる単語の最後にユーザが到達したことを示すキーをオペレータが打つまで、押し下げられたことが記憶される。例えば符号が句読点、スペース、改行復帰である場合、システムは単語が完了したと判断してステップ108に進む。もしくはシステムはステップ104に戻って、次の文字の入力を待つ。
【0044】
単語がタイプされると、ディスプレイユニットは押し下げられた各キーに対応付けられた各文字を表示することが望ましい。例えば図5のように、”l”キーが押し下げられた場合、”ABC”を表示する直線の行又は列が表示される。もしくは何も表示されないか、数字”l”が表示される。さらに、アステリスクや他の記号のみが表示されることもある。タイプされた単語が受理されたとシステムが判断すると、又は別の単語を入力できるようにユーザが消去すると、これらディスプレイ記号は自動的に消去される。
ステップ106で単語全体が受理されると、ステップ108でシステムは、入力コードの数値をメモリ12に記憶された単語コード表と比較することによって、メモリ12をサーチする。表1には、図2(a)の標準8キー構成について、幾つかの数字又は単語コードが例として示されている。表1のように、各単語コードは特定メモリロケーションに記憶され、各メモリロケーションは一つ以上の単語リストを持つ。単語コードは一つ以上の数字入力要素コードから形成される。したがって辞書の各単語は特定コードと対応付けられたものとして表メモリに記憶される。メモリは、標準的な文書処理辞書や他のシステムから構成される。
【0045】
【表1】
Figure 2004500610
【0046】
さらに、辞書のうちすべての単語が表メモリに記憶されるわけではない。例えばビジネスレターや科学論文、処方薬、生物学、物理学、固有名詞、哲学等を構成するものといった、より限定的な語彙に対応する限定的な情報カテゴリをユーザが選択してもよい。辞書を縮小することで、コンピュータがメモリをサーチするのに必要な時間だけでなく、メモリ要件も軽減される。同様に、メモリ内のコードも少なくなるので、ユーザが必要とする対話も減少するため、各コードが対応付けられた単語がさらに少なくなる可能性があり、タイピングの速度が上昇する。
【0047】
ユーザはどの辞書を使用すべきかを選択でき、何らかの辞書を他の辞書と組み合わせるか、単独で使用するか、一般的単語の基本的辞書とともに使用することができる。ゆえに一つの辞書に単語が見つからなくても、ユーザは別の辞書にサーチを拡張できるのである。このようなサーチは自動的であってもよい。ユーザはまた、頻繁に使用される語の辞書を決定してもよく、いずれの辞書で単語を追加したり単語を削除してもよい。
【0048】
ステップ108で入力数字コードがメモリ表で突き止められる、つまり発見された場合、システムはステップ118に進む。ステップ118では、特定の入力コードと対応付けられたのが二つ以上の単語つまり複数の単語であるかどうかを判断するため、メモリロケーションをチェックする。しかしステップ108でメモリに単語が見つからない場合、ユーザはステップ109でスペルミスを修正する機会を与えられる。ステップ109でコードの入力が間違っていたとユーザが判断すると、ユーザは戻ってステップ104でコードを再入力する。スペルミスの修正は、タイプされたコードを必要に応じて消去して新テキストコードを入力するといった、標準的な文書処理作業にしたがって実行される。修正を行なった後、ステップ108で、修正された単語についてメモリにコードが見つかるかどうかをシステムが判断する。
【0049】
一方、タイピングミスではないと仮定すると、ステップ110でユーザは、選択された数字に対応する辞書メモリに特定の単語を追加することにより、メモリに単語を追加する。ユーザは、タイプされたホーム列の上及び/又は下に表示された文字群のうち正しい文字をハイライト表示することにより、新単語を選択する。もしくは、スクリーン上で別の場所のウィンドウに文字を表示してもよい。文字は、ハイライト表示され、ウィンドウから選択されると、次にホーム列に入力される。
【0050】
単語の文字すべてが一旦ハイライト表示されると、ユーザは「エンター」を押し、コンピュータは対応付けられた数字コードに対応するメモリロケーションに新単語を記憶する。メモリへの単語の追加をユーザが選択する場合、ステップ112でメモリが更新される。選択された単語は次にステップ114で文書のテキストに表示され、システムは次にステップ104に戻り、ここではステップ117で次のキーが入力されるまで待機する。
【0051】
一方、ステップ110でユーザがメモリに何の単語も追加しない場合には、ステップ116で指示が表示され、システムはステップ117でステップ 104に戻り、次のキーを待つ。指示は例えば、単語が見つからないのでタイプミスではないかユーザが判断すべきであるというものや、新単語を定義するかどうかをユーザが再検討すべきであるというものでよい。ゆえにメッセージは、「スペルをチェックしてください」又は「コードが認識されません」というものである。もしくはシステムが、メモリ内にある最も近いコードに対応する単語を表示して、正確な一致は見られなかったことを示す。
【0052】
ステップ108で、入力されたコードに対応付けられた単語が少なくとも一つメモリに記憶されている場合には、システムは118に進む。ステップ118では入力コードに対応付けられた単語がメモリロケーションに一つのみ記憶されている場合、ステップ120でこの単語が表示される。例えばメモリ内の単語が表示したい単語でない場合には、ユーザはステップ122でメモリに記憶された単語を変更(つまり追加又は削除)する機会を与えられる。上述したステップ110と同様に、ステップ124では、変更された単語を含むか削除するようにメモリが更新され、ステップ126で、最初に表示された単語の代わりに新単語が表示され、ステップ127でシステムはステップ104に戻る。ステップ122で単語が変更されなかった場合は表示された単語が正しいことを示し、システムはステップ127でステップ104に戻る。
【0053】
メモリ内の単語を変更するプロセスであるステップ110, 122, 152により(以下で説明するように)、ユーザは、通常は標準辞書に含まれない特別な定義を持つ単語についてメモリを更新できる。例えば固有名詞は辞書メモリには存在せず、そのためオペレータがこの特定コードについてメモリへの固有名詞の変更又は追加を希望することがある。ゆえにユーザが固有名詞、技術用語、略語等をコンピュータメモリに入れてもよい。これは、例えば所定コードに対応付けられたメモリロケーションへ単に新単語を付け加えること等により、適当なプログラミング方法で行われる。さらにユーザは、前にメモリに入っていた語を後で削除するように、メモリを変更できる。
【0054】
ステップ118でメモリ内に二つ以上の単語が存在すると仮定すると、ステップ142ですべての単語が表示され、優先単語が単語リストの最初に表示される。次にユーザは、ステップ144で単語を選択するか、ステップ148で優先単語を作成するか、ステップ152でコードに対応する新単語をメモリに含めるかという選択肢が与えられる。
【0055】
ステップ144でユーザが表示された単語の中から一つの単語を選択すると、ステップ146で選択された単語が表示され、システムはステップ147でステップ104に戻り、次の入力文字を待つ。しかしステップ144で単語が何も選択されないと、ユーザはステップ148で優先単語を作成できる。ステップ148でユーザは、表示された一つ以上の単語を、ステップ148でリストの最初に又はある順位で並べられた優先単語として定義してもよい。ステップ148で優先単語が変更されると、ステップ150でメモリが更新され、ステップ146で単語が表示され、システムは再びステップ147でステップ104に戻る。
【0056】
優先単語とは、最も頻繁に使用される用語として前にユーザに選択つまり指定された単語である。システムはまた、優先単語として予め指定された単語で構成されてもよい。また、優先単語が、最後に同じコードがユーザに入力された時に選択された単語となるように、システムが構成されてもよい。例えば表1に見られるように、”now”という単語はコード5−5−8の優先語として定義されている。メモリ表1では優先用語は別々のリストに挙げられているが、単に優先用語としてのフラグが立てられ、そのメモリロケーションに他の単語とともに記憶されてもよい。
【0057】
最後に、ステップ144でユーザが単語を選択せずにステップ148で優先単語のリストを変更しない時には、ユーザはステップ152でメモリの単語を変更する、つまり追加又は修正する。例えば上述したように、表示された単語の中に所望の単語が見つからないか、入力数字コードに対応付けられた新単語をユーザが含めたいことがある。その場合には、新情報を反映するようにステップ150でメモリが更新され、ステップ146で新単語が表示される。システムは次にステップ147でステップ104に戻り、ここでシステムは新しい文字が入力されるまで待機する。
【0058】
ステップ144でユーザが単語を選択せず、ステップ148で優先単語を作成せず、ステップ152で単語を変更しない場合、指示メッセージがステップ154で表示される。システムは次にステップ147でステップ104に戻り、ここで次のキーがタイプされるまで待機する。メッセージは例えば、ユーザが「スペルをチェックする」、又は「単語が抜けている」ことを示す。
【0059】
さて図4(b)を参照して、図4(a)のフローチャートの他の実施例を説明する。標準的な慣行として、システムは図4(a)に示されたのと同じようにして、優先単語を単語リストの先頭に並べて、すべての単語を表示する。しかし図4(b)では、ユーザは最初に優先単語のリストのみを表示できる。優先語の中から所望する単語が見つからない場合、ユーザは単語すべてのリストを見ることにする。
【0060】
したがって図4(b)のステップ302〜327は、図4(a)のステップ102〜127と類似している。しかしステップ318を見ると、ユーザは、優先単語のリストを最初に表示する選択権を持つ。ゆえに、ステップ318で確認されるように、入力コードに対応付けられたメモリロケーションに記憶された単語が二つ以上ある場合には、システムは次にステップ328で優先単語リストをチェックする。メモリに優先単語が記憶されていれば、ステップ330でシステムは入力コードに対応付けられた優先単語を表示する。表示された優先語の他にも追加単語が使用可能であることがユーザに分かるように、優先単語とともにアステリスクやメッセージが表示される。
【0061】
ステップ330で優先語リストを検討した後、ユーザはステップ322で全単語リストを見るかどうか決定し、その後、ブロック342で全単語が表示されて、後述するようにユーザは多様な選択肢を与えられる。単語すべてが表示されない場合、システムは、複数優先単語がメモリに記憶されているかどうかをステップ334で判断し、記憶されている場合には、ユーザはステップ338で優先単語から選び出す。単語が選択されると、選択された単語がステップ336で表示され、ステップ337でステップ304に戻って、新たなキー入力があるまで待機する。単語が選択されない場合には、ステップ340でメッセージが表示され、システムがステップ337でステップ304に戻って次のキーを受け取る。
【0062】
ステップ332に戻り、ユーザがメモリに記憶された単語すべてを表示することをステップ332で選択した場合、又はステップ328でそもそも優先単語が存在しない場合、ステップ342ですべての単語が表示される。したがって適当なメモリロケーションの単語すべてがステップ342でモニタ18に表示される。ステップ342で一旦単語が表示されると、次にユーザは、ステップ344で単語を選択するか、ステップ348で優先単語リストを作成するか、ステップ352でコードに対応する新単語をメモリに含めるという選択肢が与えられる。
【0063】
ステップ342〜354は基本的に、図4(a)のステップ142〜154と同様である。しかしステップ348でユーザは、表示された一つ以上の単語を優先単語として定義するか、さもなければ優先単語リストを見て変更するか、ステップ348で新たな優先単語リストを作成する。
【0064】
さて図5において、図4(a)を参考にして本発明の動作の一例を説明する。モニタ18は一般的に、出力が表示されるメインスクリーン22を持つものとして図示されている。例えば、”Dear Tom, Now is the time for all good men to come to the aid of their country.”という語句をユーザがタイプしたいと仮定する。ステップ102でコンピュータがフォーマットした後、ユーザはステップ104においてシステムに認識されたキー列2−2−1−5を打つことによって、”Dear”の単語をタイプし始める。キーストロークが行なわれるたびに、各キーに対応付けられた文字がスクリーン22に表示される。
【0065】
文字は、中央列として示されるホーム列25より上に、垂直方向上向きに表示されることが望ましい。ホーム列とは、タイプされる行である。これは最優先単語が表示される列である。優先単語がない場合、ホーム列に表示される単語はアルファベット順で最初に来る単語か、そのコードが最後に入力された時に選択された単語である。ホーム列の下には、優先度の低い単語のリストが、アルファベット順に表示される。ホーム列の下から単語が選択されると、この単語はホーム列に移動する。編集の大半では一つか二つの単語からの選択が行なわれるに過ぎないので、編集すべき単語が少数の時には特に、文字や単語を水平方向に表示することが望ましい。
【0066】
特定のキーに多数の文字が割り当てられる場合、ユーザの選択によって、システムで表示される文字を最初の3〜4個に限定できる。スクロールによって他の文字も使用可能となることをユーザに示すため、その場合にはアステリスクが付けられる。例えば図5では、ユーザが”w”の文字を表すキー8を押し下げると、”v”,“w”,“x”の文字が表示される。その他の文字”y”と”z”が表示されていないことを示すアステリスクも表示される。言うまでもなく、文字の非表示を選んで、所望の単語が表示されない場合に文字を表示するという選択肢が与えられてもよい。ゆえに、例えば単語コードがメモリに見つからない時のみに、文字が表示されてもよい。メモリに単語コードが見つかれば、単語のみが表示されて、押し下げられた各キーに対応する文字は表示されない。
【0067】
コード5−5−8を打ち込んで”Now”の単語のタイピングをユーザが終了したと仮定する。一旦5−5−8が入力されると、ユーザは次にスペースバー60を押し下げて、この単語が最後まで入力されたことをステップ106でシステムに示す。この時点で、システム100はメモリをサーチし、入力コード5−5−8を、表1に示されたようにメモリ12内のコードの一つに対応するものとしてステップ108で認識する。
【0068】
好適な他の実施例では、ユーザが各キーを打つたびに数字コードがサーチされる。ゆえにユーザが”N”を表すために5を打つと、メモリは5未満の値で始まる過去の数字コードをすべてスクロールする。次にユーザが”o”を表す5を打つと、メモリが数字コード5−5にスクロールする。(この時点で、ユーザは特定の単語のタイピングを終了していないが、現在使用可能な単語である”no”と”on”はスクリーン22に表示される。)次にユーザが”w”を表す8を打つと、システムは正しいコード5−5−8を突き止めるのに、短い距離だけ下にスクロールするだけでよい。
【0069】
本実施例のステップ118に続いて、システムはコード5−5−8に対応付けられたのが、二つの単語”now”と”mow”であると認識する。この点でシステムは、文書の編集をユーザに警告するため、ビーッという可聴音を発する。
さらにシステムは、単語”now”が優先単語としてマークされていたと判断する。ゆえに、単語”Now”がスクリーン22のホーム列25に示されて、ハイライト表示される。さらに図5のように、単語”Mow”が”Now”の下に表示される。ユーザは、プルダウンメニューからファンクションを選択するなど、適当な方法ですべての単語を表示させてもよい。入力コードに対応付けられた単語は、ホーム列25から始まって下に表示されることが望ましい。ステップ144で、キーボード14又は50のスクロールキー、マウス20、カーソルコントローラ55を用いて、下にスクロールし、”Mow”等の単語の一つをハイライト表示してもよい。一旦適当な語がハイライト表示されてユーザが「エンター」キーを押し下げると、ステップ146で、選択された用語がスクリーン22に表示され、システムはステップ147でステップ104に戻り、次のキーを待つ。
図5には、コード3−5−5−2について下向きスクロールの例が示されている。コード全体が入力された後、単語”gone”,“home”,“good”が下方向に表示され、”gone”の語がホーム列25に配置される。しかし図5に図示された時点では、ユーザは”good”をハイライト表示するため下方向にスクロールしている。一旦”good”がハイライト表示されて「エンター」キーが押し下げられると、単語”gone”と”home”が文字とともにディスプレイから削除される。さらに”good”の語が、”for all”の語とともに図示されているように、ハイライトなしでホーム列25に表示される。
言うまでもなく、所望の単語をハイライト表示する代わりに、システムでは、選択された単語を表示された単語のリストから区別するため、所望の単語に下線を施したり、表示及び/又は選択された単語に括弧をつけたり、他の適当な方法やその組合せを用いる。また単語は垂直方向に配列されるのでなく、左右に表示されてもよく、文字はウィンドウ内に表示され、編集して所望する単語をホーム列に配置するまでウィンドウに残る。
さらに、ホーム列25にスクロールして「エンター」を押すことによって、単語を選択してもよい。またユーザがリストされた単語の隣りに設けられた番号を選択すると、この単語がホーム列に配置されてもよい。言うまでもなく、単語はホーム列の上又は下のいずれに表示してもよい。単語が3個で、一つの単語がホーム列の上に一つの単語がホーム列の下にある場合、ユーザは、それぞれホーム列の上下にある単語を選択するのに”+”と”−”キーを押す選択肢が与えられる。さらにユーザは、同じようにして次に表示される3個の単語から成る次の群を見るため、スクロールキー(”+”と”−”キーの間にあることが望ましい)を押してもよい。また、スクリーンの別のところにあるウィンドウに単語を表示してもよい。
ステップ152でユーザは、新たな(又はスペルミスによって単語コードがメモリ内に見つからない場合)単語をメモリに追加するかどうか判断する。図5において、ユーザが自分の名前”Tom”を表す入力コード7−5−5を入力すると仮定する。標準辞書メモリは固有名詞の単語であるTomを含まないが、”Ton”や”Son”等を含めて、このコードに対応する他の単語を含んでいる。上述のように、各キーが押し下げられると、コード7−5−5に当たるすべての文字がスクリーン22に表示される。さらに優先語がない場合には、Ton”や”Son”という単語もスクリーン22に表示される。新単語を定義するには、ファンクションキーを押し下げることによりすべての文字を表示する選択肢を実行し、次にユーザは、ホーム列25へ文字を垂直方向にスクロールするか、又は図5のようにカーソルを移動させてクリックするかのいずれかにより、新単語”Tom”を形成するのに使用される文字をハイライト表示する。
一旦すべての文字がハイライト表示されると、ユーザは「エンター」キーを押し、ステップ114でホーム列25に単語が表示され、すべての文字と残りの単語がディスプレイから削除される。言うまでも無くユーザは、各文字をそれぞれハイライト表示する代わりに、単語を直接タイプするため、(後述するように)標準的な26キーのキーボード構成に変更してもよい。やはりハイライト表示の代わりに、システムでは文字に下線を施すか、文字に括弧を付けるか、下線とハイライト表示の組合せを含む適当な方法を用いて、選択された文字を区別してもよい。また文字は、垂直方向に配列するのでなく、左右に表示してもよい。
いずれにしても、一旦文字が選択されて単語が形成されると、システムは次にステップ150で、数字コード7−5−5に対応するメモリロケーションに新単語”Tom”が記憶される(又はこの単語がメモリにないことを示すメッセージが表示される)ように、メモリを更新する。システムは次にステップ104に戻り、次のキーが押し下げられるのを待つ。オペレータがタイピングを終了すると、オペレータはプリンタ16で文書を印刷するか、文書をディスクにセーブするか、文書処理システムに共通する他の機能を実行する。
さて図6には、本発明のさらに別の実施例によるフローチャートが図示されている。図6は、最後に表示すべき単語を選択する前に、文、段落、ページ、文書全体のタイピングをユーザが終了させることができるという点で、図4(a)とは異なる。さらに優先単語は図4(b)のように単語の組全体とともに表示される。ゆえに優先単語のリストのみを表示する代わりに、このシステムでは、優先単語をリストの最初に並べて単語すべてを表示するのである。長いリストは何らかの方法でスクロールされる。
図4(a)と4(b)のように、システムはステップ202で最初に自己フォーマットから開始し、ステップ204ではキーを読み取る。ステップ206で単語全体が入力された後、システムはステップ208でコードをチェックする。ステップ208で入力コードがメモリ内に存在しない場合、単語が見つからなかったことを示すため、ステップ210でメッセージが表示されるか、コードが表示され、ハイライト表示される。ステップ208でコードが見つかった場合、ステップ212で単語が一つのみならば、その単語がステップ214で表示される。メモリ内の単語が二つ以上だと仮定すると、ステップ216でシステムは、最高順位の単語を常にホーム列に表示するとともに他の単語をその上及び/又は下に表示して、すべての単語を表示する。しかし一つの単語しかないので、ステップ216で単一の単語が必ず表示されるため、ステップ212の、二つ以上の単語かどうかのチェックは省略してもよい。
ステップ210, 214, 216でコードや単語が表示された後、ステップ218でシステムは、文書を編集又は確認するかどうかを判断する。ここで、テキストの1行、1段落、1ページの入力後に文書を編集することをユーザが選択すると、システムは適当な間隔でユーザに注意を促す。したがって、テキストの各行、文、段落が入力された後で、システムはこの行に戻って編集することをユーザに自動的に促し、ユーザはその後で文書のタイピングと編集を継続する。引き続いて文書を編集した後、システムは編集すべき一つの単語から次の単語に自動的に進み、メモリ内に一つの単語しか含まない単語コードがすべてスキップされる。もしくはこのシステムでは、「タブ」キー、ファンクションキー等を使用して、編集すべき単語から単語へユーザがスキップできる。
またユーザには、表示された複数の文字及び/又は単語から選択するため、”+”,”−”,”0”キーを使用する選択肢が与えられてもよい。例えば、タイプされた単語コードについてスクリーンに表示された9個の単語の中から、ユーザが選択を行なうと仮定する。ホーム列が中央となる(優先単語がホーム列、残りの単語がアルファベット順又は優先度順に配置される)ように、単語はホーム列の上下両方に表示される。次にユーザが表示される単語をホーム列より上に限定するために”+”キーを打つと、残りの単語はディスプレイから消去される。表示された5個の単語は次に、ホーム列を中心に配置され、所望する単語がホーム列の下にある場合、”−”キーを打って、ホーム列の下に表示された単語を選択する。フィールドが3個の単語のみに限定されると、ホーム列より上又は下の単語を選択するのに、それぞれ”+”と”−”キーが使用される。言うまでもなく、ホーム列の単語は、入力キーを打つことにより、又はユーザがタイプを続けることにより、常に選択される。
さらにシステムは、9個の単語のうち3個のみが一度に表示され、”+”と”−”キーによってそれぞれホーム列の上下の単語を選択し、3個の単語から成る次の組へスクロールするには”0”が使用されるように構成されてもよい。またユーザは単語の次に表示される数を打ち込んで単語をすぐに入力するか、カーソルを使用して、所望の単語を選択してもよい。
またユーザは、テキストの入力中いつでも文書の編集を選択できる。文書が編集されるのでなければ、システムはステップ204に戻り、ここで次のキーが入力されるまで待機する。したがってシステムは、文書が確認される時点まで、代わりの単語と文字を表示する。
文書が編集されると、システムはステップ220に進む。ここでシステムは、二つ以上の単語がメモリに含まれる各入力コードを介して、先に進む。単語が一つのみの場合、この単語が受け入れられて文書のテキストに表示される。単語が二つ以上の場合には、システムは単語のリストを表示し、優先単語が最初にリストされる。システムは次に、単語を選択するか、辞書に新単語を入力するか、単語を優先単語として選択することをユーザに促す。このプロセスは、上述したように図4(a)のステップ118〜147と類似している。
最優先単語はホーム列に表示され、残りの優先単語は優先度順に表示される。優先順位はユーザによって決定されるか、システムで予め指定される。これは、ユーザが優先順位を単語リストに割り当てることによって行なわれる。もしくはシステムによって順位が予め決定されていてもよい。ランクされていない単語も、優先度の高い単語の下にアルファベット順に表示される。
優先度の高い語はホーム列25に表示される。ユーザは次に下へスクロール(又はホーム列の上に単語が表示される場合には上にスクロール)して、選択された単語をハイライト表示する。しかしユーザが(タイプを継続するなどして)単語を選択しない場合、ホーム列25の単語、ここでは優先単語が文書テキストに表示される。システムはさらに、ハイライト表示された単語すべてをユーザが一度に選択するように構成されてもよい。上述したように、ユーザの選択肢で、第1優先単語がデフォルトによりハイライト表示され、各単語それぞれに「エンター」を押す必要なく、下方向又は上方向にスクロールして所望する単語をハイライト表示することにより、ユーザが別の単語を選択してもよい。優先単語がない場合、デフォルト設定によって、ホーム列25にある第1リストアップ単語がハイライト表示される。
本発明の動作ステップはすべて、周知のプログラミング技術にしたがって実行される。例えば、単語が見つからないことを示すステップであるステップ110, 122, 152や、優先単語を選択するステップ148や、キーボード構成の変更は、ポップアップメニューやディスプレイウィンドウの使用等により、プログラミング技術で周知の方法により実行される。
このようにして、キーボード構成の選択、メモリへの新単語の追加等、ユーザに利用可能な機能はすべて、本発明の動作中いかなる時でも、又は選択された時にいつでもアクセスできるプルダウンメニューやディスプレイウィンドウによって実行される。ステップ124や150のメモリの更新等、他の動作も、周知のプログラミング方法によって実行され、その例を以下に示す。
ウィンドウを使用して本発明を実行する一例が、図6の操作にしたがって図7に示されている。メモリにない新単語の入力、新キーボード構成の選択、優先語の作成、文書の編集、優先語の作成等の利用可能な機能からユーザが選択を行なうため、機能表示ウィンドウが設けられる。さらに文字と単語もスクロール可能なウィンドウに表示され、最優先語が最初にリストアップされハイライト表示される。次に非優先語又は低優先語が、最優先語の下に表示される。しかし優先語はユーザの選択により、必ずしもハイライト表示される必要はない。
一旦単語が選択されると、ウィンドウが消えて、図7で”time”について示されたように、文書テキストに単語が表示される。単語を選択する他の方法として、各単語又は文字(新単語を定義する場合)は数字(図示せず)の付近に表示される。次にユーザは、所望の単語の付近に表示された数字を押し下げることによって、単語又は文字を選択する。それからユーザは片手でタイプを行い、片手で単語と文字の編集又は選択を行なうか、もしくはシステムの動作を制御する。
さて、図8〜20には、キーボード構成の様々な実施例が図示されている。これらの構成はシステムに予めプログラムされるか、ユーザによって指定される。図8〜10は両手用キーボード構成の例であり、図11〜20は概ね片手用キーボード構成の例を示す。これら実施例では、ユーザは各キーの大部分に指を置くため、指や手の動作と疲労を減少させる。
14キーのキーボード(キー12は反復しているので)に対応する図10に図示された構成に対して、”Now is the time for all good men to come to the aid of their country”という語句について試験を行なった。単語”aid”の他の単語はすべてタイプされたコードに対応する単語に過ぎないので、ユーザによる編集を必要とするのはこの単語のみであることが分かった。ゆえにキーの数は標準的な26キーから14キーへと大幅に減少し、必要な編集量も最小となった。
片手又は両手に対してキーが4個以下の場合、図12のようにユーザは常に指を各キーに置いておける。また図11のように、ユーザが2本の指を使用する場合、各指には2個のキーが割り当てられる。キーが5から9個ならば、図13の構成のように、ユーザは各指で2〜3個のキーを使用することにより、片手の3本の指を使用する選択を行なう。図14のように12個のキーでは、片手の4本の指を使用できる。ゆえにキーボードは、指の動きを減少させることによりユーザの疲労を最小とするように構成されることが望ましい。
図21は、従来のコンピュータモニタ18に見られるようなタッチスクリーン22で実行される、本発明のさらに別の実施例を示す。キー表示80はモニタ18上で略八角形パターンの周囲に表示されるが、円や六角形等の適当な形状を用いればよい。図のように、マニュアルキーボードと同様、各キー表示には文字や数字コードが割り当てられている。
ユーザはポインタ(図示せず)を八角形の中央に位置させて、ポインタをキー表示80の一つへとスクリーン上22を外側にスライドさせる。この移動は概ね矢印82に対応する。ポインタがキー表示に入ると、キーが作動する。これによりキーに対応する文字が選択され、ユーザはポインタを八角形の中央位置に戻す。このタッチスクリーンシステムは特に、障害を持つ人に適しており、ポインタから発せられる光線に反応するもの等、適当な入力装置からの入力を認識するように構成されてもよい。
このような「キー」構成では、「筆記」技術が使用できる。ストロークの方向、方向の変化、所望ならば長さを認識できる特殊な筆記具及び/又はタブレットを使用する技術は周知である。同じ文字を連続することは、キーの円運動、移動の長さ、押し下げによって示される。6キーのキーボードでは、以下の方法が使用できる。
(a)ユーザがペンを6方向の一つに移動させてから、ストロークの最後にペンを持ち上げる。方向には、
(1)斜め左上          (2)斜め右上
(3)斜め左下          (4)斜め右下
(5)真上            (6)真下
が含まれる。単語の終わりにはスペースバーが押される。
【0070】
(b)単語の終わりまでずっとペンを接触させ、単語の終わりでテーブルから持ち上げて、スペースバーを作動させる。ストロークの方向は上記(a)に示された通りである。
【0071】
一列の中で同じキーが2回「打たれた」かどうかをコンピュータが理解する必要がある。これを達成するには、幾つかの異なる方法がある。(i)ペンが位置するキーを区別して作動させることを示すため、ユーザがこのキーを人差し指で打つ。(ii)「ペン」を持っていない手の指でボタンを押す。このキーはタブレットその他に配置される。次の文字が同じキーにある時、ユーザは上の(a)のようにペンをストロークさせるか、キー(ボタン)を再度押す。又は、(iii)上記(a)に挙げられたもの以外の方向にペンを移動させる、例えば、キーを最初に繰り返すためにはペンを水平方向左に移動させ、次の文字も同じキーに位置している場合には、上記(a)のようにペンを移動させる。
【0072】
入力コードは、各記号がキーストロークを表す光学読取り式手書き記号でもよく、又はこの手書き記号からの入力は、記号の形状をコンピュータに伝達するスタイラス及び/又はタブレットから行なわれる。すなわちストロークの方向、方向の変化、長さを認識できるのである。文字の分類は、文字の形状が共通して持つ特徴に基づくことが望ましい。
【0073】
表2のように、第1コラムに示された文字は第2コラムの記号の形状によって示される特徴を共通して持つため、覚えやすい。表2は単に例示を目的とし、他の変形も使用できる。
【0074】
【表2】
Figure 2004500610
【0075】
表2aと2bに図示された各ケースでは、コラム2と1に示された記号は、コラム1と組1, 2, 3のそれぞれの記号よりも、タブレットへの筆記が簡単で短く速い。ゆえにアルファベットの26文字は、6〜16個の記号で表すことができる。言うまでもなく、”t”の文字に”−“を、”h”の文字に記号”∩”を使用する等、考えられる記号の選択は他にも多くあり、”d”の文字を記号”⊂”によって表しても、文字f, j, lを”記号1”で表してもよい。
【0076】
また、文字を表すのに他の記号を選択してもよく、使用される記号の数は少なくても多くてもよい。 (1) 筆記者は、特殊記号を用いるかキーを押し下げることにより単語の終わりが分かるように、各文字の終わりにタブレットからスタイラスを持ち上げるか、(2)筆記者は、単語の終わりまでスタイラスをタブレットと接触したままにするか、単語間に挿入されるスペースを示すためスタイラスを持ち上げる。また一つの単語が終了して次の単語が始まる箇所を識別するため、スタイラスをタブレットと接触したままにする場合、連続使用されるある種の記号についてはストロークの方向を逆転させる必要がある。ゆえに”bit”の単語は下向きのストローク”|”によって筆記され、次に上向きになぞられた後、下向きになぞられる。一方、各記号の後でスタイラスが持ち上げられる場合には、”bit”の単語は”|||”と書かれる。
【0077】
また、”fina”等の単語には、ある種の記号に鏡像や上下逆位置が利用される。ゆえに上向きストロークの後、下移動によって”∩”を形成すると、その結果、同じ文字組を表す”∪”となる。”記号2”となる”記号1“についても同じことが行なえる。ゆえに、このような手書きの記号からの入力は、記号の形状をコンピュータに伝えるスタイラス及び/又はタブレットによって行なわれる。”abcd”には”⊂”、”efvwx”には”\”、”ghijkl”には”−”、”mno”には”∩”、”pqr”には”⊃”、”tu”には”∪”、”yzs”には”/”等、対応付けられた文字の大体の形状と一致する記号が選択されればよい。これらの文字の分類は、アルファベット順及び/又はこれら文字が共通して持つ特徴に基づく。コラム3は、様々な方向(表2では矢印で示されている)と鏡像を用いると、少なくとも16の「記号」が使用可能となることを示している。例えば”記号1“については、他の類似記号は”記号2“, “記号3“, “記号4“である。
【0078】
同じキーに二つ以上の文字を配置すると、キーボード上のキーの数が減少する。これにより文字の位置を覚えやすくなる。またキーが少ないため、すべて相互に近接することになる。したがってキーに触れるため手と指に必要な動作が少なくなり、タイピングが高速に、疲労が少なくなる。
【0079】
しかし同じキーに二つ以上の文字を配置すると、単語コードが二つ以上の単語に対応付けられたことになる。例えば、文字BとMが同じキーに割り当てられると、”berry”と”merry”の単語が同じ単語コードを持つ。システムは両単語を表示し、ユーザは所望の単語を選択することによりタイプされた文書を「編集」しなければならない。タイピングを遅くさせるこの編集段階は、キーボード上に組み合わされる文字を知的に選択することにより、最小化できる。
【0080】
二つの文字の組合せが一つのキーに配置されて残りの24のキーがそれぞれ一つの文字を持つ時に二つ以上の単語に対応付けられた単語コードの数は、ここで、その文字組合せについての頻度♯1又はF♯1と呼ばれる。各文字組合せについてF♯1の値から、必要な編集の量を最小化するためにキーボード上でどの文字が組み合わされるべきかを選択するのに必要な基本的情報が得られる。この情報を得るため、以下の手順が用いられた。最初に、二つの文字がキーボード上の単一のキーに割り当てられ、残りの24個のキーにはそれぞれ残る24の文字が割り当てられた。次に各キーには入力要素コードが割り当てられるため、24個の入力要素コードがそれぞれ一つの文字に対応付けられており、一つの入力要素コードは二つの文字に対応付けられた。次にこれらの入力要素コードが21,110単語の辞書の各単語の文字に割り当てられることにより、各単語に対応付けられた単語コードが形成された。
【0081】
それから、二つ以上の単語が割り当てられた単語コードが数字順に分類され、この単語コードが割り当てられた単語が、単語コードの隣りに並べられた。次に二つ以上の単語が割り当てられた単語コードの数がカウントされたが、その値は図22(a)と(b)の表にF♯1として示されている。図22(a),(b)に表されるように、アルファベットの2文字の各組合せについて、この手順が繰り返された。アルファベットの各文字は、上の水平列と左の下向き垂直コラムに挙げられている。
【0082】
例えば、二つ以上の単語が割り当てられた単語コードの数は、単一キーにおけるEとFの組合せについては、Eの文字が見つかるまで上列をたどり、対応する文字Fが見つかるまでこのコラムを下方向に走査することにより、発見される。図示されたように、E−Fの組合せについては、11の単語コードが見つかり、それぞれが二つの単語と対応しているため合計22個の単語が存在することが、研究から判明した。これら22個の単語は、(1) ear, far, (2) east, fact, (3) eat, fat, (4) eight, fight, (5) fief, fife, (6) chafe, chaff, (7) hale, half, (8) lief, life, (9) sere serf, (10) scare, scarf, (11)sure, surfである。
【0083】
また、二つ以上の単語が割り当てられた単語コードについては、99%以上が二つの単語を持ち、3個以上の単語と対応付けられたのは約1%しかなかった。
”EJ”,“OV”,“BI”,“AZ”,“FI”等、ある種の文字組合せは、二つ以上の単語と対応付けられたごくわずかな単語コードと対応付けられる、つまりF♯1値が低い。キーに対する文字組合せの選択は、F♯1値が最低であるこれらの文字組合せから行なわれることが望ましい。0から32までのF♯1値の低い文字組合せは、キー上の文字の選択及び配置を助けるため、F♯1値にしたがって単一のチャートに配列されることが望ましい。
【0084】
また、F♯1値の低い文字組合せの多くは、アルファベット順又はおよそアルファベット順であることが分かった。ゆえに必要な編集量を著しく増加させずにアルファベット順を使用できるように、F♯1値の低い文字をキーにアルファベット順で配置することが可能である。このような文字組合せは、”AB”,
“EF”,“HI”,“IJ”,“IJK”,“JK”,“MO”,“NO”,“OP”,“PQ”,“QR”,“SU”,“TU”,“UV”,“UW”,“UX”,“VW”,”WX”,“YZ”を含む。これら組合せの大半は母音と子音から成ることに気づく。この結果は、単語を形成するように配列された所定の文字列では、母音と子音は通常、互換性を持たないという事実から引き出される。さらにF♯1値が高いことから分かるように、それぞれが子音と子音の組合せである”NR”,
“RT”,“RP”,“LR”,“TN”,“NL”,“DT”,“TL”,“PT”,
“TS”,“RD”,“RL”等のある種の組合せは回避すべきである。
【0085】
図22(a)、(b)の情報から、2〜21キーまで様々なキーボード構成が得られた。例えば5〜21個のキーを持つ構成が、図22(c)、(d)に図示されている。図22(c)〜(d)の各部分は、キーボード上のキーを表す。各キーには1〜6の文字が割り当てられている。例えば8キーのキーボードは、それぞれ3個の文字を持つキーを6個と、それぞれ4個の文字を持つキーを2個、備える。各文字には、この文字が割り当てられたキーの入力要素コードが割り当てられている。各文字の入力要素コードは次に、辞書の各単語の文字に割り当てられた。例えばABCの文字が割り当てられたキーがコード1を持つ場合、A, B, Cが辞書に現れると必ず、コード1がこの文字に割り当てられる。その結果、21,110単語辞書の各単語に単語コードが割り当てられるのである。二つ以上の単語が割り当てられた単語コードは次に、数字順に分類され、この単語コードに割り当てられた単語は、単語コードに隣接して配置される。
【0086】
二つ以上の単語が割り当てられた単語コードの数が次にカウントされ、頻度♯2又はF♯2として図22(c)、(d)に図示される。頻度♯3又はF♯3で表されるように、各キーボード構成について、二つ以上の単語と対応付けられた各単語コードに対応付けられた単語の数もカウントされた。図22(c)〜(d)で文字が割り当てられたキーの数は、5から21キーの範囲である。キーが20個のキーボードは、それぞれ2個の文字を持つキーを2個、それぞれ3個の文字を持つキーを1個、それぞれ1個の文字を持つキーを16個、備える。F♯1の値は、単一のキーに組み合わされた二つの文字とそれぞれ1個の文字が割り当てられた残りの24個の文字のみに基づくので、F♯2はF♯1より大きい。対照的に、F♯2は同じキーに二つ以上の文字が割り当てられた構成を含むという点で、F♯1より広い。
【0087】
同じ単語コードに割り当てられる単語の数がF♯1からF♯2まで増加することは、以下の例から立証される。以下の文字とコードの組合せがあると仮定する。G−1, E−2, N−3, R−4, O−5, I−6。すると”goner”の単語コードは15324であり、
”inner”の単語コードは63324である。文字”I”は次に文字”G”と同じキーに割り当てられ(両文字がコード1を持ち)、”inner”の単語コードは13324となる。ゆえに両コードはこれら二つの単語でやはり異なっている。しかし文字
”N”も文字”O”と同じキーに割り当てられる(両文字がコード3を持つ)と、”goner”の単語コードは13324となる。ゆえに両単語は同じ単語コードを持ち、F♯2はF♯1より大きい。F♯1はF♯2の最小値となり、そのためF♯2のほぼ確実な値を示す重要なインジケータとなる。図22(d)は様々なキーボードについてF♯1とF♯2の値を示す。
【0088】
キーが14個以上の場合、所定の単語コードについて編集は大抵2単語のみなので、F♯3はF♯2の約2倍である。キーの数が減少すると、2個以上の単語を持つキーが増加し、3個以上の単語が割り当てられた単語コードの数が増加する。ゆえに8キーのキーボードでは、単語コード一つについて単語の平均は約2.33である。
【0089】
図22(c)、(d)に見られるように、複数のキーに二つ以上の文字が割り当てられた。8〜21のキーを持つ16個の異なるキーボードが導き出された。2個以上の文字を持つキーの数が増加するにつれて、2個以上の単語と対応付けられた単語コードの数も増加する。例えばCとDが同じキーに組み合わされると、他のキーすべてには一つの文字が割り当てられるため、”calf”と”dale”の単語は同じ単語コードを持たない。Aが入力要素コード1を、C,Dが2、Lが3、Eが4、Fが5だと仮定すると、”calf”は単語コード2135を持ち、”dale”は単語コード2134を持つことになる。しかし文字FとEに同じ入力要素コード5が割り当てられると、両単語は同じ単語コード、つまり2135を持つ。
【0090】
図22(c)、(d)のキーボード構成は、文字のアルファベット順を概ね維持することが重要である好適な実施例である。概ねアルファベット順に配列された構成を持つキーボードとするため、各文字は同じキー又は近接キーにまとめられ、近接する文字はアルファベット順である。ゆえに、例えば文字”J”は、文字”K”及び/又は”L”と同じキー又は近接するキーにあることが望ましい。アルファベット順又は部分的アルファベット順を用いることにより、文字の位置を覚えることが容易となる。キーボードに文字を配列する他の基準は、二つ以上の単語を持つ単語コードの数と、同じ単語コードで共通に使用される単語又は語句(”−tion”,“−ing”,“the”等)の頻度である。アルファベット順が強調されなくなるにつれて、他の様々なキーボード構成が容易に明らかとなる。
【0091】
例えば、二つ以上の単語と対応付けられた単語コードの総F♯1が412である11キー構成について検討する。第1キーは文字”A”と”B”を含むが、これは、二つ以上の単語に対応付けられた単語コードの例が12となるようにして決定された。同様に表の下を見ると、二つ以上の単語に対応付けられた単語コードの総数412のうち、第2キー”CD”の単語コードは70個、”EF”は11個、”GHI”は42個、”JKL”は87個、”MNO”は109個、”PQR”はゼロ、”SYZ”は38個、”TU”は8個、”VWX”は35個である。
【0092】
各キーのF♯1値は、一つのキーに二つ以上の文字が設けられた際に図22(a)〜(b)で得られた値に基づく。例えば3文字キー”GHI”では、組合せ値は2文字組合せから得られる(つまり”GH”=36、”GI”=3、”HI”=3で合計42)。言うまでもなく、二つ以上のキーに二つ以上の文字が割り当てられると、二つ以上の単語と対応付けられたコードの数は、図22(a)に示された数よりも大きくなる。
【0093】
図22(a)に示された総数は、二つ以上の単語に対応付けられた単語コードの数が最小となる文字組合せを良く示している。キーの数が少なくなると2文字以上を持つキーが多くなるので、同じ単語コードを持つ単語の数は、キーの少ない構成の方が多くなる。言うまでもなく、医療用語等しか含まない辞書等、辞書のサイズが縮小されるにつれて、二つ以上の単語と対応付けられた単語コードが少なくなる。
【0094】
図22(c)、(d)(下列)はさらに、21,110単語の辞書でシステムを実行する際に単語の編集が必要となる前にタイプされる平均行数を示す。編集の量は、キーボード上のキーの数とキー上の文字の配置とに直接関係する。8キーを持つ小型キーボードでは、単語の約10パーセント又は1行につき1.1単語で編集が必要となる。しかし大型キーボードでは、行なわれる編集は非常に少なくなり、実際に21キーのキーボードでは、千行タイプするたびに約1個の単語の編集が必要となるに過ぎない。優先語の使用により、編集はさらに減少する。そのうえ、単語コードが2個又は3個の単語のみと対応付けられた場合(キーボード構成の大部分に該当)、所望する単語がホーム列に位置するのは、それぞれ50%又は33 1/3%の場合である。そのような場合、編集は不必要であり、タイピングを継続することによって所望する単語が選択される。
【0095】
図22(c)、(d)に示されたキーボード構成は、230,000単語の辞書でも実行された。10キーのキーボードでは、二つ以上の単語に対応付けられた単語コードにユーザが出会うのは1行に約一つであると判断された。しかしキーの数が増加するにつれて、編集の量は大幅に低下した。18キーのキーボードでは、1ページについて約1個の単語コードが二つ以上の単語と対応付けられる。言うまでもなく、必要な編集の量はタイプされる材料に左右される。
【0096】
新米タイピストはキーの少ないキーボードでタイピングを開始し、タイピング技術が向上するにつれてキーの多いキーボードに進む。このタイピング習得の段階的方法により、希望により、8キー以下のキーボードから20キーのキーボードまで簡単な方法で進歩することが可能である。図22(c)〜(d)のキーボードへの文字の割当ては、タイピングを習得しようとする者が5キーのキーボードから開始できるようなものである。このキーボードで熟達すると、ユーザは次に、より大型のキーボードを使用するようになる。キー上の文字の配置とキーへの指の動きを覚えやすくすることにより習得プロセスを容易にするように、各キーボードは次に大きいサイズのキーボードと概ね類似している。
【0097】
図22(e)〜(x)、26(a)〜(y)、27(a)〜(z)、28(a)〜(m)は、必ずしも図22(c)〜(d)の構成に対応するわけではないが、幾つかのキーボード構成について文字の配置を示すものである。図22(e)〜(q)と26(a)〜(r)は両手用の構成、図22(r)〜(x)と26(s)〜(y)と27(a)〜(z)と28(a)〜(m)は、片手操作用である。これらの構成は単なる例であって、他の適当な構成も使用できる。両手用構成については右側と左側を交換してもよく、各キーも移動させるか他の方法で交換してよい。片手用構成についてもキーの位置と配置を移動させてよい。さらに列を入れ換えてもよい。
【0098】
両手用構成については左側キーと右側キーは、望ましくは単一のキーボード上に配置されたものとして図示されている。しかし左手キーを、ユーザの右手でアクセスされるキーとは別のキーボードに配置してもよい。これらの構成は一般的にアルファベット順であり、必要な編集の量を最小にする文字を組み合わせたものである。
【0099】
他の構成もふさわしいが、片手用構成の母音は、以下の一般的な相対配置を持つことが望ましい。
Figure 2004500610
両手用構成については、すべの母音が片手でアクセスされることが望ましい。あるキーボード配置では、よりアクセスしやすくして、より高速のタイピングを行なうため、幾つかの文字が二つ以上の位置に設けられる(つまり二つ以上のキーに設けられる)。母音が最も頻繁に使用されるため、母音は中指又は人差し指に好都合となるように配置されることが望ましい。同時に母音の順序は概ねアルファベット順である。
【0100】
本発明のさらなる特徴として、長い単語が入力される際に、タイピストがすべての文字をタイプする前に、今までに入力されたコードで始まる単語が一つしかないことをシステムが認識する。この時点でスクリーン22には単語が印字され、ビーッ音が発せられる。次にユーザは次の単語のタイピングを開始する。ユーザはまた、上述した方法で単語を修正できる。
【0101】
例えば、表3において、ユーザがコード1−3−2を入力すると仮定する。この点で、ユーザが選択する可能性のある単語が幾つかある。すなわち”aid”,
“age”,“bid”である。しかしより重要なことに、”aged”,“ages”,
“ageless”,“bids”,“bidding”等、まだ決定できない幾つかの単語にその単語を限定するため、ユーザはタイピングを継続する。しかしユーザが文字キー4を打つと、残された使用可能な唯一の選択肢は、agelessという単語となる。
この時点で、スクリーン22には”ageless”という単語が表示される。従って、”ageless”等の比較的長い単語全体を入力しなければらないという手間をユーザは省くことができる。
【0102】
【表3】
Figure 2004500610
【0103】
表3に見られるように、コード1−3−2で始まる他の単語があるかどうかを判断するため、コンピュータ10は少なくともこの数字順を持つコードをサーチしなければならない。しかし表4のように、メモリ12の各メモリロケーションは、使用可能なすべての選択肢がベースコード1−3−2で記憶されるように構成される。ゆえに、一旦ユーザが1−3−2をタイプすると、この時、数が限定された選択肢がすべて表示される。すなわち”age”, “aid”, “bid”,“chef”,“aged”,“bide”,“ageless”の単語と、”bidding”,“chefs”等の他の変形が、スクリーン22に表示されるのである。この実施例はスピーディで、メモリスペースの要件を縮小させるが、入力コードに続く語形変化の数が限定される場合のみ実際的である。
【0104】
【表4】
Figure 2004500610
【0105】
発明のさらに別の特徴として、ユーザは、ある単語内のいずれかの位置にカーソルを置くこと等により、いつでもその単語に戻ることができる。ユーザがその単語に戻ると、この単語に対応付けられた数字コードが再現される。ユーザは次に、優先単語又はこのコードに対応付けられた単語すべての表示を選択する。ユーザはまた、新しい単語を入力するためコードを変更してもよい。
【0106】
上述したように、本発明の別の特徴は、標準26キーQWERTYフォーマットを含む様々なキーボード構成の間で切換えが行なわれるという選択肢が与えられることである。フローチャートには示されていないが、システムの作動中、いかなる点でもユーザはキーボード構成の変更を選択してよい。基本的にユーザは、4キー、6キー、8キー構成等、適当な幾つかのキーボード構成を選択してよい。
【0107】
メモリ12は、選択可能なキーボード構成の各々について個別の表を記憶している。正しいメモリロケーションがアクセスされる一つの方法は、キーボードコードを数字コードの第1桁として自動的に内部に含めることである。例えば、6キーボード構成からのコードを識別するには、表5のように、各新単語が入力される際にコード”6”が各単語の最初に自動的に添付される。次にシステムは、文書の途中でキーボード構成を切り換えることができ、それでも入力コードは特定のキーボード構成に適合するものとして認識される。したがって次にシステムが作動する時には、ステップ102でフォーマットを行なう時に、デフォルトにより最後にセーブされた構成となる。
【0108】
【表5】
Figure 2004500610
【0109】
さらに、ユーザは、予め決定された標準的な配置に加えて自分自身のキーボード配置を決定する選択を行なってもよい。上述したように、各数字キーは対応する文字と対応付けられた入力数字コードとして使用される。ユーザは、特定の文字とキーに割り当てられる数字コードを選択する。この情報は次に、メモリに記憶され、さらに、新コードをメモリ内の単語と対応させるように、メモリは更新される。次にコンピュータは、同じ数字コードに対応付けられた単語すべてを分類して、特定数字コードと対応付けられたメモリロケーションに記憶させる。
【0110】
しかし表5に示されたメモリ12により、各単語は各キーボード構成について何回も記憶される結果となる。他の実施例では、表6のように各キーボード構成用の数字コードが各単語について記憶される。コンピュータ10は次に、指定されたキーボード構成に対応付けられた数字コードをサーチする。
【0111】
【表6】
Figure 2004500610
【0112】
発明の追加特徴として、ユーザは、いつでもメモリ内の単語の表示を選択できる。この時、ユーザはメモリに記憶された単語を追加、消去、その他の方法で修正するか、単語の正しいスペルを確認する。ユーザはまた、タイプされた単語の最初の文字で始まるデータベースやメモリ内のすべての単語をリストアップする。言い換えると、タイピストは単語の最初の4、5、6文字をタイプした後で、これらの文字で始まる単語すべてのリストをシステムが作成するという選択を行なうのである。タイピストは、単語をタイピング又は編集しながらこの選択肢を選択できる。このようにして、単語の正しいスペルを判断するのにシステムが利用される。
【0113】
したがって、ユーザが長い単語のタイピングを終了させる必要はなく、この単語の例えば最初の4、5、6文字をユーザが入力すると、その単語が自動的に表示される。ユーザは次に単語をハイライト表示して「エンター」を押すことにより、所望の単語を選択する。単語は次に文書テキストに移動する。さらなる選択肢として、システムは、ユーザが押し下げた文字数に対応する単語のみを表示するように構成してもよい。すなわちユーザが7文字を押した場合には、最初の4個のキーを持つ7文字の単語のみが表示される。
【0114】
本発明のスピードタイピング方法は、「ワードパーフェクト」や「ワード」等、従来の文書処理プログラムと互換性を持ち、DOS、ウィンドウズ、マッキントッシュのいずれの環境でも使用できる。さらに単語と数字コードのデータベースは、適当なあらゆる方法でサーチされる。
【0115】
単一のキーに複数の文字を設けることにより、本発明はタイプ方法の習得を容易にする。さらにタイプに必要な動作が少なくなることにより、速度を向上させながらユーザの疲労が軽減される。そのうえ、キーボードが密集することがなく、タイピングを習得していない人にも使用が容易である。またキーボード上に余裕ができるため、キーのサイズが大きくなり、関節炎や他の身体障害を持つ者を補助できる。
【0116】
キーボード50はサイズが大幅に縮小されながら文字の全体が残っているので、本発明はラップトップ型コンピュータや、電子ダイアリー等のハンドヘルド電子機器に、特に有用である。キーの数が少ないので、各キーの位置を覚えやすく、より高い正確度ですべてのキーを容易かつ即座に押すことができる。
【0117】
同様に、本発明はタイピングに必要なキーの数を減少させるので、従来のコードシステムがより実際的となる。したがって、文字が割り当てられた特定コードを選択するのに、ユーザが二つ以上のキーを同時に又は連続して押し下げるように、システムは構成されている。連続システムでは、連続的にアクセスされるキーの組合せは9種類(つまり1−1, 1−2, 1−3, 2−1, 2−2, 2−3, 3−1, 3−2, 3−3)なので、9キーのキーボードは3個のキーまで縮小が可能である。同様に、連続操作キーを用いた4キーのキーボードでは16の組合せが存在する。キーの同時選択を用いた4キーのキーボードでは、10種類の可能な組合せ(つまり1, 2, 3, 4, 1−2, 1−3, 1−4, 2−3, 2−4, 3−4)が存在する。
【0118】
例を挙げると、特定のキーが文字”v”,“w”,“x”に対応付けられることがある。次にユーザがキーを一度押すと、システムは”v”と”w”を認識する。所定の時間内で同じキーを連続して2回操作すると(又は別のキーを操作すると)、システムは、例えば”x”,“y”,“z”の文字を持つ別の組の文字と対応付けられた同じコード”1”を、2回検出する。もしくは、キーの最初の操作が”v”と”w”を表すコード”1”と対応付けられたものであり、二番目の操作が”x”,“y”,“z”を表すコード”2”と対応付けられることもある。
【0119】
単一のキーを連続操作する等、単一のコード又は複数のコードが単一のキーに割り当てられる方法は様々である。同様に、複数キーのコードタイプ同時操作等、単一又は複数のコードが複数のキーに割り当てられてもよい。
【0120】
本発明は様々な形状及びサイズで構成され、好適な実施例の寸法には限定されない。同様に、ここで使用された「キー」や「キーボード」の語がオペレータによって物理的に押し下げられる一群の機械部品に限定される必要はない。入力コードは、各記号がキーストロークを表す光学読取り式の手書き記号でもよい。
【0121】
入力は、ユーザが目の焦点を一群の文字に合わせてこのキーを作動させるという念動でも可能である。また入力コードは、音声識別システムが口頭による「キーストローク」をコード化入力に翻訳する音声開始式でもよい。ゆえにオペレータが口頭で”5”,“5”,“8”(又は所望する文字)と言うと、この記号が検出され、5−5−8コードに変換され、上述したように”now”又は”mow”と表示される。もしくは表示すべき文字や単語をユーザが、発声してもよい。さらに発明のメモリ表は、辞書情報や、文書処理システムに現在見られる他の編集技術と組み合わされてもよい。辞書は、正しい数字コードで更新されるだけでよい。
【0122】
本発明のさらに別の実施例では、様々な機能を実行するためにファンクションキーが設けられる(又は「シフト」キーが使用される)。例えば、図2(a)と(b)の従来キーボードの右側に図示された数字キーパッド等、数字キーパッドを制御するために、ファンクションキーが設けられる。ファンクションキーによってユーザは、数字パッドと文字パッドのいずれかとして機能するように、キーパッドの動作を切り換える。ユーザが数字パッドとして機能するようにキーパッドを指定する場合、ファンクションキーと(キーパッドからの)7の数字が押し下げられた時のように、ファンクションキーは句読点の選択を表示するためにも使用される。同様に、カーソル操作に方向性を持たせるために、ファンクションキーが使用される。キーパッドが数字パッドとして使用されているか文字パッドとして使用されているかを示すため、モードインジケータライト又はメッセージも設けられる。
【0123】
さらに例を挙げると、ファンクションキーは従来の電話キーパッドと類似したキーパッド上でも使用できる。電話キーパッドは一般的に、すべて数字キーである3個のキーを含む3列から成り、最下列は数字キーを一つとアステリスクキーとポンド記号(#)キーを含む。3列の数字キーには、アルファベット文字が割り当てられ、最下列のキーは機能と対応付けられる。
【0124】
電話キーパッドの最下列では、大文字がタイプされることを示すため、数字キー(通常はゼロ)が使用される。アステリスクキーはスペースバーであり、#キーはバックスペースである。ファンクションキーの連続操作は、様々な付加的機能と対応付けられる。
【0125】
例えば、#キーの後にアステリスクキーを押すと、残りのキーボードが文字と数字と記号(句読点を含む)の間で切り換えられる。そして所定の時間内に(及び/又は他のキーの操作前に)数字キーを2回、連続操作すると、カーソルコントロールとして作用する。
【0126】
他の実施例では、キー1, 2, 4, 5, 7, 8に文字が割り当てられるように電話キーパッドが構成される。#キーとアステリスクキーには”−”と”+”文字がそれぞれ割り当てられる(上述したように、編集中に単語をスクロールするのに使用される)。ゼロキーは他のキーボード構成へシフトするのに使用される。
【0127】
二つのキーの同時操作はさらに、様々な機能を実行するのに使用されることに触れておく。したがって本発明の趣旨と範囲に含まれる、ファンクションキーの使用方法は多数存在する。
【0128】
上に述べたようにシステムは、遠隔配置されて、出力がコンピュータに直接配線されるか無線送信されるハンドヘルドコンピュータ又は携帯入力装置内で構成される。
【0129】
3ビット2進コードは、8種類の順列001, 010, 011, 100, 101, 110, 111, 000を持つ。そのうち6個は、文字群が割り当てられた6キーのキーボード構成の上に設けられた6個のキーに割り当てられる。この割当ては以下の通りである。
キー番号          割当て2進コード
1    ABCD      001
2    EFGH      010
3    IJKL      011
4    MNOPQ     100
5    RSTU      101
6    VWXYZ     110
追加データ(例えば句読点、数字データ、カーソルの制御、他の機能)を入力するため、特定の3ビット2進コード(ここでは”000”と仮定)を入力すると、システムは、追加コードを使用可能とする別の2進コードに「シフト」するように構成されている。例えば、「シフト」は3ビット2進コードから8ビット2進コードへのものであって、これにより256の8ビット2進コードが使用可能となる。
【0130】
二つ以上の単語と対応付けられた単語コード(例えばACT, BAT, CATの各単語は2進コード001, 001, 101を持つ)については、所望の単語を区別するため選択又はIDコードが必要である。所望の単語(例えばACT, BAT, CAT)を選択する(上述した)一つの方法は、「ホーム列」の上の所望する単語の横に現れる数を、ユーザが入力することである。
【0131】
ゆえに、ホーム列で”BAT”を表す数字1又は”CAT”という単語を選択するための数字2を入力しなければ、ここで”ACT”が自動的に入力される。ユーザが数字1を入力すると、単語BATがホーム行に移動して表示され、印刷が可能である。3個の2進コードから成る単語コードをメモリに記憶するか、送信するか、これに付加的な圧縮技術を適用するには、あらゆる単語が独自のコードを持つ必要がある。これを達成するには、独自の単語コードを持たない単語に、IDコード等のアペンデージを追加する。
【0132】
アペンデージを含む単語コードは、このコードを持つ単語が他にはないことを確認するため、辞書にリストされた他の単語コードと照らし合わされなければならない。例えば”BAT”の単語コードに3ビット2進コード010が付けられた場合、”BATH”を表す単語コードも得られる結果となる。しかし110(VWXYZ)等の別の3ビット2進コードであれば、重複は生じない。可能な場合には常に、同じ基本的単語コードを持つ単語を区別するのに3ビット2進コードが一つ使用される。しかし二つ以上の3ビット2進コードも使用される。このような複数3ビットアペンデージならば、あらゆる単語に独自の単語コードを付けることが可能である。独自の単語コードを作成する別の解決法は、3ビット2進コードから8ビット2進コードへのシフトを示すため、”000”等の3ビット2進コードを追加し、次に単語コードを他の単語コードと区別するため8ビット2進コードが付けられるというものである。この目的で選択された8ビット2進コードであれば、それが単語の終わりであることも示す。したがって、この単語の後にはスペースが置かれ、次に3ビットコードへのシフトバックが自動的に行なわれる。
【0133】
単語の終わりは、このために指定された特定の3ビット2進コード、例えば”111”によって示される(もしくは3ビット以上の2進コードが、上述したように単語コードの終わりにアペンデージとして使用される)。単語の終わりを示すことで、悪影響を受ける一つの単語への送信エラーを最小化する。
【0134】
各文字に3ビットの2進コードが設けられると、4文字の単語には、約12.712ビットが必要である。8ビット2進コードでは、4文字の単語について32ビットが必要である。
【0135】
12.712ビットは、以下のようにして得られた。21,100単語辞書を用いると、6キーのキーボードは独自の単語コードが割り当てられた17,008の単語を含むため、アペンデージは必要ない。独自の単語コードが割り当てられていない残りの4,092の単語には、合計1,588の単語コードが割り当てられる。これらの単語コードはアペンデージが割り当てられた他の単語コードとは異なるので、各単語コードの一つの単語にはアペンデージが割り当てられない。残る2,504の単語にはアペンデージが割り当てられる。2,504単語に付けられるこのようなアペンデージに平均して6ビットが必要ならば、21,100単語の辞書では、アペンデージは一つの単語につき平均0.712ビットを必要とする(6×2504÷21,100)。平均的単語が4文字単語であれば、一つの単語につき12.712ビットが必要である〔(4×3)÷0.712〕。8ビット2進コードでは32ビットが必要である。
【0136】
3ビット2進コードで使用可能な2進コードは、8個ある。4ビット2進コードで使用可能なコードは、16個である。これらのうち、文字が割り当てられたキーに14のコードが割り当てられ、単語の終わりにスペースを指定するのに一つのコード(例えば111)が、番号、句読点、ファンクションキー、カーソルコントロール等をコード化するための別の2進コードへの移行のため一つのコード(例えば0000)が使用される。各文字について4ビット2進コードが使用される場合、4文字単語には約16ビットが必要である。4文字単語については、8ビット2進コードは32ビットを必要とする。
【0137】
14ビットは、以下のように説明される。14キーのキーボードでは、251の単語コードに割り当てられた約590の単語を含む。したがって各コードに固有の単語コードを付けるのに必要なアペンデージは、259のみである(590÷251=259)。4ビット2進コードであれば、21,101単語の辞書の各単語には、平均して4ビット2進コードの1/20が追加される(4×259÷21,100=1/20)。平均的な単語が4文字単語の場合、一つの単語につき約16.05ビットが必要である。対照的に、8ビット2進コードでは、32ビット必要である。ゆえに、6キーのキーボードで3ビットコードを用い、7キーから14キーのキーボードで4ビットコードを使用すると、必要なコードは、文字の符号化に使用される8ビット2進コードよりも少ないことは、明らかである。
【0138】
予測されるように、単語コードに3ビットと4ビットの2進コードを用いると、必要なコードを大幅に減少させる結果となる。3文字2進コードとアペンデージとで構成される単語コードは、受信機に送信され、ここでコンピュータは、入力コードの数値をメモリ内の単語コードの表と比較する。次に、メモリ内に記憶された、入力コードと対応付けられた単語が表示される。
【0139】
3ビット2進コードからシフトするため、コードのシフトは、000, 111, 000等の特殊なコード列(又は4ビット2進コードからシフトするには0000, 1111, 0000)によって達成され、次に4ビット2進コードから3ビット2進コードに戻るには、”0000”のシフトコード列が使用される。”00000”のシフトコード列は、4ビット2進コードにシフトバックするのに使用される。(ピリオドやクエスチョンマーク等、文の終わりに来る)句読点が使用される時など、入力を節約する方法は他にもあり、単語の間のスペースと次の単語の大文字表記は自動的に行なわれる。
【0140】
各文字が固有の2進コード(8ビット2進コード等)を持つように、辞書内の各単語には4以上の二進法文字で構成される2進コードが割り当てられる。これら2組の2進コード(各入力要素について、2進文字を3個持つものが一つと2進文字を4個以上持つものが一つ)は、データベース内で相互に近接して配置される。
【0141】
データが受け取られると、データを受け取ったコンピュータのメモリ内のファイルに3ビット2進コードを配置させるのに3ビット2進コードが使用されるように、データが復号される。このコードの付近に記憶されるのは、各文字に割り当てられた固有の2進コードを持つ2進コードである。次にテキストが表示される、及び/又は受信機側で印刷される。
【0142】
この単語が受け取られると、所望する特定の単語が、送信で受け取られた単語コードに隣接して存在する。上述したように単語間のスペースを表し、受信機が3個の連続した1を確認した時に再配列キーとして使用される3個の1つまり111のストリングを用いることにより、送信エラーが最少となる。3文字のビット(111)を使用すると、一つの単語への送信エラーが受ける悪影響が最少となる。
【0143】
システムに、3ビット2進コードを使用するためのフォーマットへテキストを自動的に変換させることにより、データはさらに圧縮される。各単語について、メモリには3個のコードが記憶される。(1)3ビットコード(最も圧縮されたコード)、(2)各文字について固有のコードを持つ2進コード(8ビット2進コード等)、(3)テキストの入力に使用されるキーボードフォーマット用の単語コード。3ビット2進コードは、周知の圧縮技術によってさらに圧縮される。
【0144】
本発明の別の実施例では、メモリに記憶される単語の辞書をさらに減少させるため、接頭辞と接尾辞が別々に記憶される。例えば”necessary”と
”unnecessary”、”published”と”unpublished”をセーブする代わりに、
”necessary”と”published”の単語をセーブするだけでよい。さらに接頭辞と接尾辞の共通リストが、メモリに別々に記憶される。ユーザが”un”とタイプすると、システムは接頭辞が入力されたと認識する。残りの単語が入力されると、単語がメモリに配置され、配置された単語に接頭辞又は接尾辞が付けられる。同様に、単語の複数、過去・現在・未来時制もある単語群に共通するものとして、メモリに記憶される。
【0145】
システム100はさらに、メモリ12にリストアップされた各単語の訳語を含むことによって、翻訳装置としても構成できる。メモリ12は例えば、図2(a)の8キー構成に基づく表7に示されたように、配列される。ここでユーザは、英語とともに、又は英語の代わりに訳語を表示する。
【0146】
【表7】
Figure 2004500610
【0147】
また、外国語の辞書を英語の語とは別個のメモリに記憶してもよい。その場合、ユーザは、選択された言語でタイプするために、その外国語の辞書を使用するようにシステムに命令することもできる。例えば、「casa」という語は、スペイン語で家のことであるが、この「casa」をタイプするには、ユーザは1−1−7−1とタイプするだけである(図2(a)のキーボード構成から)。その際に、ユーザは、タイプされた文書を様々な言語のうちの一つで印刷するか、そうした言語の全部で印刷するかを選択することができる。
【0148】
メモリに外国語を記憶するだけにとどまらず、デジタル化された音声信号やあらかじめ録音された音声信号を各語と対応付けてメモリに記憶することもできる。その結果、ユーザの命令があれば、英語の語又はそれを翻訳した語、あるいはその両方を可聴音として発生することができる。当該の語を聞き取れるようにするには、スピーカ又は類似の装置(図示されていない)を周知の技法に従って使用する。
【0149】
さらに、このシステムと音声認識装置とを組み合わせて、話された語を画面に表示するようにすることもできる。こうした組み合わせ構造のシステムは、特に、難聴などの障害を持つ人たち向けにつくられている。第三者によって話された語を、当該身体障害者が携行している携帯用機器に表示することもできる。
【0150】
こうした聴覚的再生と組み合わせれば、身体障害者は、当該装置から耳に聞こえるように発せられたメッセージを当該第三者向けにタイプすることで、表示されたメッセージに応答することができるようになる。本発明に係る小さなサイズのキーボードを使用することによって、タイピングが大幅に簡素化され、当該装置は使い勝手がよくなり、速度も上がり、可搬性も向上するであろう。また、このシステムを従来式の電話に組み入れたり、従来式の電話と関連して使用することもできる。音声認識装置にマイクロフォンを入れて、音声信号を受け取り、それを言語処理用に認識された語に変換することができる従来式のシステムによって実現することもできる。
【0151】
図25に示されるように、本発明に係るスピードタイピング法には、マイクロフォン410を内蔵している自動音声認識装置(ASR)400が含まれているため、単語コード・タイピング装置に必要な編集(すなわち、一つの単語コードに2語以上が対応付けられている場合に所望の語を選択するために必要な作業)の全部又は一部を音声認識素子によって行うことができるようになっている。ASR装置400は、装置100とは分離した状態で図示されているが、コンピュータ10と一体構成としてもかまわない。同様に、マイクロフォン410もASR装置400又はキーボード14の一つと一体構成としたり、コンピュータ10と直接連結してもかまわない。
【0152】
ユーザが、タイピング時に、入力されたばかりの単語コードに編集が必要である(タイプされた単語コードに対応付けられている語の数が1を上回っているために)旨を表すビーッという独特の警報音を受けた場合には、ユーザはマイクロフォン410に向かって所望の語を話す。あるいはまた、編集しようとする語に戻って、その編集しようとする語にカーソルを置いてから、所望の語を話してもかまわない。そうすれば、システムは、話された語を、タイプされた単語コードに対応付けられた語と比較するだけでよく、辞書全体と比較する必要はない。
【0153】
この点に関しては、タイピングの速度をさらに高めるために、話された語を辞書に入っている複数の語と比較しなければならなくなったとしても、語の一部だけをタイプするだけでよくなっている。図4(a)及び(b)に関して、ASRが有効になるのは、それぞれステップ144及びステップ338,344の後である。すなわち、ひとたびユーザがある語を選択したいと所望すれば、ステップ144,338,344、その語はそれを話すことによって選択することができる。すると、システムは、メモリに記憶されている語でタイプされた語に対応するような語の中から、話された語と対応する情報も持っている語を捜す。このようにして、話された語に対応する語の数を減らすことで、ASRの速度と精度が大幅に高められている。
【0154】
いくつかのキーボード構成の場合、特に2キー又は3キーを有するキーボード構成の場合には、ユーザは単語コードを入力するたびに全ての語を声に出して言わなければならない。これは、そうした単語コードの45%から85%が編集を必要とするためである。2キーのキーボードは、例えば、キー1にはAからLまでの文字が、またキー2にはMからZまでの文字が配置される。3キーのキーボードは、例えば、キー1にはAからHまでの文字が、キー2にはIからQまでの文字が、またキー3にはRからZまでの文字が配置される。
【0155】
単語コードの平均語数は、次のとおりである。
【0156】
5キーのキーボードについては1単語コード当り2.8語
4キーのキーボードについては1単語コード当り3.39語
3キーのキーボードについては1単語コード当り4.52語
2キーのキーボードについては1単語コード当り11.25語
必要とされる編集の量と編集にかかる時間は、単語コード当りの語数が増えるに伴なって増加する。固有の単語コードを持っていない全ての語がASRの語彙に含まれているとした場合にASRの語彙(その数値は図22(c)及び(d)でF#3について示されている)で必要とされる語数は、5キーのキーボードの場合の5,918語から20キーのキーボードの場合の13語までの範囲に及ぶ。
【0157】
5キーのキーボードを使用した場合、ユーザがASR装置を使用することに決められるのは、1単語コード当り語数が3語を上回る場合に限られる。その場合には、1行当り1語にASRを使用しなければならなくなるであろう。もちろん、ユーザは編集のための時間全部にわたってASRを使用することにしてもかまわない。編集が必要な場合にはいつでも、ユーザはビーッという独特の警報音を受けることになる。その場合には、ユーザは所望の語を声に出して言う。
【0158】
単語コード、当該単語コードに割り当てられた語、及びそういった語の音声パターンは、データベースに格納されているか、このシステムに連結されたり、組み入れられている複数のデータベースに格納されている。データベースへのアクセスは、単語コードの入力又はマイクロフォン410による話された語の入力、あるいはその両方によって行われる。マイクロフォンに向かって話された語を、周知の技法によってタイプされた語と対応付けられたデータベースに入っている音声パターンと比較することによって、語が選択される。次いで、選択された語が基礎になっている文書内の適当な場所へ転送される。
【0159】
システムが語を選択できない場合には、この旨を表すメッセージが表示され、そのときにはユーザは、既にスピードタイピング法について説明済みの方法で所望の語を選択するステップに戻る。また、ユーザが新しい語を入力することにした場合には、ユーザは既に本書でスピードタイピング法について説明済みの方法でこれを行う。さらに、その新しい語に、固有でない単語コードがある場合、すなわち他にも同じ単語コードを持つ語がある場合には、ユーザは当該単語コードと既に対応付けられているASR語彙にさらにこうした新しい語を入力する。
【0160】
スピードタイプ装置と併せて音声認識素子を使用して、句読点、大文字使用、バックスペース等の機能を行うこともできる。その場合、ボイス・コマンドが認識され、所望のコマンドが実行される。
【0161】
ASR装置を、本発明に係る迅速単語コードタイピング法と組み合わせることで、マイクロフォンに向かって話された語を解析する処理過程の複雑さが低減される。なぜなら、ASR装置内にある語で、いかなる一時点においても解析を必要とする語の数は、タイピストがマイクロフォンに向かって語を話した時には、タイピストによって入力されるコードと対応付けられた語の数に限定されているからである。ASR装置の全語彙の中から話された語を識別する必要はなく、その語を同じ単語コードを割り当てられている他の語と区別するだけでよい。
【0162】
またさらに、単語コードの入力によって語の長さに関する情報、すなわち当該の語の始めと終りに関する情報が与えられ(ユーザがスペースバーをたたくか、句読法により)、それぞれのキー入力にはそれと対応付けられた文字は数えるほどしかないため、当該の語のそれぞれの場所に考えられる文字に関する情報も与えられる。この二つのシステムを組み合わせれば、編集に必要な時間の総量を短縮することができ、非常に少ないキーを使用してタイピングの速度を非常に速くすることができる。単語コードタイピング法を、ASR装置の付属物として、マイクロフォンに向かって話された語を識別できなかった場合にASR装置を手助けしたり、識別できなかった語をタイプしたり、ASR装置に新たに入力しようとする語をタイプしたり、ASR装置に含まれていない語彙を持った文章をタイプする目的に使用することもできる。
【0163】
本発明の別の実施例では、キーボードの構成を、最上列に2から4又はそれ以上のキーから成る集合を配置して、最下列に全く同一のキーの集合を最上列の真下に来るように配置することもできる。このようにすれば、最上列の各キーが最下列の各キーと全く同じになり、各キーが同じ単数又は複数の文字と対応付けられた状態になる。
【0164】
その場合、ユーザは、列を切り換えて、新しい語が始められているため、スペースを入力しなければならない旨を表す。すなわち、ユーザは、最上列のキー上で第1の語を、最下列のキー上で第2の語を、そして最上列のキー上で第3の語をタイプする。ユーザが列を切り換えるたびに、システムは、新しい語が入力されており、最初にタイプされた文字の前にスペースが来なければならない旨を認識するであろう。そうなれば、この形式のキーボードは適当な構成であればどのような構成にでも設計することができ、大きさ、形状、又はキーの数を限定する必要がないことは明らかである。
【0165】
本発明の別の実施例では、ユーザは語の間にスペースを入れずにタイピングすることができる。これによって、スペースバーをたたかなくてもよくなる。因みに、スペースバーをたたく作業は平均でタイピング全体の約25%を占めている。多くの語と文については、語をスペースで分けずにタイプされた文章を解読することは容易である。例えば、「the time for all」という句を考えて頂きたい。このシステムは、完全な語がタイプされるごとに、スペースを付け足すように設計されている。したがって、「the time for」が入力されると、システムはそれぞれが語であることを認識して、スペースを付け足すであろう。
【0166】
しかし、一番短い語が所望の語でないことがよくあるかもしれない。例えば、「now is the time」という句をタイプする際に、一番短い最初の語は「no」である。それから、そのような文に適合する単語コードがあるかどうかを確定するために、1文字ずつ付け足すことによって、「w」が試される(すなわち、対応している単語コードがないか、メモリ内を捜す)。
【0167】
ここで、メモリ内で「wist」という語が見つかり、その句は「no wist he
time」として入力されるかもしれない。しかし、ユーザが「w」の後にスペースを入れるだけで、句全体が訂正される。さらに、「wist」という語がメモリになかった場合には、「w」は先行する語の「no」とともに試され、システムは「now」という語が入力されようとしていることを認識するであろう。したがって、ユーザは、タイピングが進むにつれて、ある程度の編集を行わなければならないかもしれない。
【0168】
「スペースバー」の削除は、コンピュータ・プログラムで試験することができ、他に解読の可能性がない場合には、いくつかの「スペースバー」を削除して、文章をそうした「スペースバー」なしで記憶したり、転送したりすることができる。例えば、「IN THE」という語の後に、「compaction」などの多数の語が続いている場合には、他の可能性はない。すなわち、「IN」という語と「THE」という語の間の「スペースバー」は削除することができるが、「compaction」という語と「compact ion」という語とでは当然意味が異なるため、それらの語の終りまでは「スペースバー」は削除できない。
【0169】
さらに、文章のタイピングのモードにある時には、ユーザは語と語との間にあるスペースバーを削除してもかまわない。因みに、そうした語については、ユーザは特定の語数とするか、あるいは無作為とするかのいずれかを選ぶことができる。これを行うには、さらに編集が必要になるであろう。そうしたグループの文字については、コンピュータが全ての可能性を表示し、ユーザがそれに応じて選択を行うことになる。例えば、「IN THE COMPATION MODE」という語にMODEという語の後までスペースがなかった場合には、ユーザには次の可能性が示されるであろう。
【0170】
「IN THE COMP ACT ION MODE」    「IN THE COMPACT ION MODE」
「IN THE COMP ACTION MODE」    「IN THE COMPACTION MODE」
ユーザがこれら四つの句から一つを選ぶようにするか、あるいは全ての文字が使われている限りにおいて最も短い語を示すようにプログラムを設計しておいて、ユーザが語をまとめて移動することによって編集することもできる。
【0171】
6キーのキーボードの場合は、約2,500語になり、編集が必要である(すなわち、それらはホームキー列に移動しなければならなくなるであろう)。統語法の規則及びいくつかの語が他の語とともに使用される頻度に関する統計的データを用いて、必要とされる編集の量が低減されるであろう。
【0172】
アポストロフィ、コロン、セミコロン、及びハイフンといったいくつかの文字は、隣り合う文字と関連すると認識される。例えば、アポストロフィは、いくつかの例外(複数にされた語の所有を示す場合など)を除いて、その前と後の文字がまとめてグループ化されなければならないことを表しているのに対して、コロンやセミコロンは、先行の文字に添えなければならず、後にスペースが来なければならない。15キーから18キーで構成されるような大型キーボードで実施した場合には、スペースバーは、非常に簡単に削除される。というのは、二つ以上の語と対応付けられている単語コードはほとんどないためである。
【0173】
図23を見ると、システム200には、手や指に取り付ける形式の従来式コンピュータ入力装置220とともに使用するのに特に適しているという利点がある。指取付け型入力装置220は、全体的にブロックで示されており、上記の関連技術の説明に記されるもののような、全ての適合する指取付け型入力装置220を表している。入力装置220には、一般的に、ユーザの指や手の辺りに配置されているスイッチ222がある。さらにシステム100には、キーボード210、一つ又は二つ以上の入力選択パネル202、及びその他の適当な素子(図1に示される表示装置など)を取り付けてもよい。指取付け型入力装置220だけでなく入力選択パネルも同様に周知の方法に従ってコンピュータ10に接続されている。
【0174】
なるべくなら、二つの指取付け型入力装置220を、ユーザのそれぞれの手に一つずつ取り付けることが望ましい。もちろん、システム200は、図示されるように、指取付け型入力装置220を一つだけ設けて、ユーザが片手で自由にキーボード210又は入力選択パネル202、あるいはその両方を操作できるような構成にしてもかまわない。システム200は、右手と左手用に3から4個のスイッチだけを設けたり、指1本につき2個以上のスイッチを設けるなど、適当な数であればいくつのスイッチ222を用いて操作してもかまわない。
【0175】
選択されたスイッチ222、キー206,212、スイッチ222とキー206,212との組み合わせには、一つ又は二つ以上の文字、記号、又はコマンドが割り当てられている。さらに、一つ又は二つ以上のコードが各スイッチ222及びスイッチ222とキー206とのそれぞれの画定された組み合わせと対応づけられている。
【0176】
ユーザは、指取付け型入力装置220を装着した状態でスイッチ222を、選択パネルの一つ又は複数の202のキー206、キーボード210の一つ又は複数のキー212、及び/又はテーブルや机のような平面(図示されていない)に打ち当てる。指取付け型入力装置220は、一つ又は二つ以上の入力選択装置又は入力選択パネル202と関連して使用することが望ましい。入力選択パネル202には、いくつかの入力キー206(全体として点線で示されている)を覆っているフレキシブルパッド204が設けられている。
【0177】
例証を目的として、以下のような構成も可能である。すなわち、ユーザは、スイッチ222をテーブルに押し当てることによって、ユーザの右手人差し指に、好ましくはユーザの指先に取り付けられた指取付け型入力装置220のスイッチを押し下げる。スイッチ222の1度限りの起動には入力コード8が割り当てられており、さらに、コード8は、「m」、「n」、及び「o」という文字と対応付けられている。しかし、ユーザが同じスイッチを第1の入力選択パネル202に属する第1のキー206に打ち当てると、その組み合わせは例えば入力コード9と対応付けられている。さらに、入力コード9は、「m」という文字(これはコード8と対応付けられている文字の部分集合である)ないし「q」という文字と対応付けられている。逆に、ユーザは、その同じスイッチ222を第2の入力選択パネル202の第1のキー206に打ち当ててもよい。その組み合わせは、入力コード10と対応付けられており、入力コード10は表示されるカーソルを上方へ移動するようにという命令コマンドと対応付けられている。
【0178】
もちろん、適当な数であればいくつでもキー206とパッド202を使用してもかまわない。また、キーといずれかの入力コードに対応付けられた関連の文字又はコマンドとの組み合わせも膨大にあり、そうした組み合わせもやはり選択することができる。ユーザが様々な指取付け型スイッチ222とキー206の配列から選択したり、配列を画定できるようにシステムを構成してもよい。さらに、前述のように、指取付け型装置220を従来式キーボード210のキー212と関連させて使用してもよい。この場合、例えば、入力装置220のスイッチ222の起動は、メモリ中のコードで、その同じスイッチを従来式キーボード210のキー212と関連させて押した場合とは別のコードと対応付けられる。
【0179】
好ましい実施例では、入力選択パネル202には四つの入力キー206が設けられており、それらの入力キーはパッド202の真下に配置されている。二つの入力パネル202が設けられており、ユーザはそれらを並べて配置してもよいし、上下に配置してもよいし、適合する構成であれば、どのような構成に配置してもかまわない。入力キー206は、標準キーボードに見られるような従来の圧力型機械式キーであってもよいし、静電容量型キーであってもよいし、それ以外のどのような周知のキーであってもよい。各パッド204には、入力選択装置202上の特定の位置と対応付けられた文字やコマンドを識別するオーバーレイ(図示されていない)を取り付けてもかまわない。
【0180】
図24(a)には別の発明が示されており、この発明ではキー302はユーザがキーパッド300のキー302の間に手を置きやすくするようにつくられている。キー302は、上記のスピードタイピング装置の一部として使用してもよいし、キーを具備しているどのような装置とも併用することもできる。この輪郭加工を施されたキー302は、電卓、電話(特に自動車電話)などのようなキーの数が少ないキーボードに使用すると、特に有用である。
【0181】
図24(a)には、特殊設計された9キーのキーボード又はキーパッド300とともに使われる輪郭加工されたキー302が示されている。キーパッド300には、最上列304と、中央の列306と、最下列308がある。キー302の輪郭は、全体的に等高線によって表されている。図示されるように、一番上と下の列304,308の中央のキーそれぞれ310,312は、図24(b)に示されるように、全体的にキーパッド300の中央の列306の方へ下向きに傾斜している。同様に、中央側面のキー314,316もキーの中央縦列に向かって下向きに傾斜している。中央のキー310,312,314,316は、なるべくなら曲線状ないし放物線状の勾配がついていることが望ましいが、直線状の勾配でもかまわない。
【0182】
コーナーキー318,320,322,324にもそれぞれ表面に勾配がついている。コーナーキー318−324は、全体的に内側に傾斜しており、キーパッド300の中心の方を向いている。図24(c)に示されるように、コーナーキー318−324は、なるべくならユーザの指の形状に合うようにつくられた曲面を形成していることが望ましいが、線形面でつくられていてもかまわない。中心のキー326は平らである。
【0183】
輪郭加工を施されたキー302の形状は、触覚によるキーパッド300上のユーザの手の位置を示している。各キー302は、全体的に中心のキー326の方を向いており、ユーザがどれか一つのキー302に触れることによって自分の手の相対的位置を感知できるようになっている。ユーザは、どの文字が各キー302に割り当てられているかをよく理解するようになるであろう。また、どのキーが押されたか、すなわちどの文字が選ばれたかを知るためにキーパッド300を見下ろす必要はないであろう。輪郭加工を施されたキー302には、本発明に係るシステムとともに使用するとキーボードが小さくなるという特有の効果がある。
【0184】
したがって、ユーザが各キーの相対的位置を感知するためにキーを輪郭加工する方法は非常にたくさんある。輪郭は、キーの全体的形状、大きさ、及び配列によって決定するのが望ましい。輪郭加工を施されたキーは、どのような大きさと形状のキーボードで実施してもよい。例えば、横4列×縦4列の合計16のキーを有するキーボードでは、最上列を図24(a)のようにつくり、コーナーキー318,320の間に中央のキー310を入れる。最下列及び左と右の縦列も同様の方法でつくり、四つの中央のキーは、中心のキー326の場合と同様に平らにする。
【0185】
既存のキーボードのキーは、一般的に下向きに延びる筒をキーボードから上に向かって延在する軸と係合させてつくられている。そのため、既存の従来式(すなわち輪郭加工を施されていない)キーは、該キーをこじ上げると簡単に取り外すことができる。したがって、最初からキーボードについていたキーを取り外して、輪郭加工を施されたキーと取り替えてもよい。あるいはまた、キーに形をつけるために、輪郭加工を施されたインサートや部分品を既存のキーボードのキーに取り付けてもかまわない。そのインサートは、適当な接着剤などではり付けられる。さらに、それらのキーやインサートは、剛性のプラスチック、ゴム、その他に従来からキーをつくるのに使われている素材などのような素材でできていてもかまわない。またさらに、全てのキーに輪郭加工を施す必要はない。
【0186】
上記以外のキーボードの構成を添付の図と表に示した。これらの構成には、割り当てられた文字と、片手で入力を行うように設計されたキーボード上の9から14個のキーと、両手を使って入力を行うように設計されたキーボード上の12から18個のキーとがある。キーボード上のそれ以外のキーは、句読点の指示、エンター、コントロール、シフトキー、バックスペース、数字、個々の文字と文字の順序の削除と選択、及びその他の標準キーボードに見られる機能に使われる。本書に開示されるシステムは、標準キーボードで実施することができる。また、キーの集合を一つのグループの使用法から別のグループの使用法に切り替えるようにシフトキーに指示することで、キーボード上に必要とされるキーの数を減らすこともできる。例えば、50個のキーを有するそのようなキーボードを図50に示した。
【0187】
添付の図に示されるキーボードには、一般的にタイピングを開始する時に指を載せる中央の列(ホーム列又はホームラインとも呼ばれる)に使用頻度が最も高い文字を配置しているものが多い。このため、移動量が最小となり、タイピングの速度が上がるとともに、疲労が低減する。例えば、図31aに示されるキーボードの中央の列には、使用時間の67%で使われる文字が割り当てられている。同じキーに配置されている文字の選択は、図22aと22bに(順次)示される情報に基づいて行われており、意図されたものでない語の入力が意図された語と対応付けられる頻度を引き下げるとともに、同一の入力から生じる語を吟味して、同じキーボード入力から生じるよく使用される語を極力少なくするようになっている。
【0188】
キーボード上の文字の配列と文字が割り当てられているキーの数は、文字の位置を覚えやすいようになっている。覚えやすいキーボードかどうかの基準は、ユーザがキーボード上に配置された文字を見なくてもその位置を容易に思い出すことができることである。アルファベット全部の全体的なアルファベット順配列に適合する母音のアルファベット順配列を採用すれば、キーボードの割り当てを覚えやすくすることができる。(図31aを参照のこと。)添付の構成では、母音が割り当てられているキーに一つ又は二つ以上の子音が割り当てられており、そうした子音は、全体として当該母音に対してアルファベット順になっている。「ab」、」「ef」、「ijk」、「opq」、及び「tu」という割り当てになっていることが多い。こうした「ab」から「tu」までの集合が上記の順番になっている場合、本書ではそれを「アルファベット順の母音・子音の集合」と称する。
【0189】
添付の図は、a)「母音・子音の集合」のアルファベット順配列の垂直的又は水平的な方位と当該集合の位置(例えば最上列か中央の列かなど)、及びb)文字のアルファベット全体のアルファベット順配列の垂直的又は水平的な方位に基づいて、三つのグループに区分される。
【0190】
パターン番号1。図31aから同eまで、及び図34aから同dまでにおいては、「アルファベット順の母音・子音の集合」は、中央の列のキーに水平に配置されており、それらのキーのそれぞれの上ないし下、あるいはその両方に、子音が中央の列にあるキーに対してアルファベット順に配置されている。
【0191】
パターン番号2。図32aから同eまで、及び図35aから同eまでにおいては、「アルファベット順の母音・子音の集合」は、水平方向にキーボードの左側の最上列のキーを横切ってから、キーボードの右側の中央の列を横切って移動している。全体的に見て、アルファベット全体のアルファベット順パターンは、垂直パターンをなしている。
【0192】
パターン番号3。図33a及び図33bにおいては、アルファベット順の「母音・子音の集合」は垂直パターンをなしている。全体的に見て、アルファベット全体が水平パターンをなしている。
【0193】
キー上での垂直又は水平方向のアルファベット順配置に関して、「母音・子音の集合」のアルファベット順パターンとアルファベットに含まれる全ての文字の全体的なアルファベット順パターンは、パターン1、2、及び3で方向が逆になっている。すなわち、一方が垂直であり、もう一方が水平である。このようにパターンが絡み合っていることは、キーボードを覚える際に有利である。ユーザは、母音の位置を覚えることで、母音に対してアルファベット順に子音の位置を捜し出し、またその逆をすることができる。
【0194】
添付の全ての図で、母音・子音の集合とアルファベット全体との関係が上記のようになっているわけではない。しかし、それらは全てが全体的に見てアルファベット順になっている。同じキーに載せることにされた文字は、アルファベット順を維持するとともに意図されたものでない語の数を極力少なくするように、慎重に選ばれている。
【0195】
このシステムを使用する人は、下記の考慮事項に基づいて自分が選好するキーボードを選択することができる。
1)キーボード上のキーの配列−錯列パターンか矩形格子
2)タイピングの際に両手を使うか、右手だけを使うか、それとも左手だけを使うのがよいか。
3)キー上の文字の配置。すなわち、ユーザが配列1、2、3のどれを選好するか。4)文字が割り当てられているキーの数。
上記の考慮事項に関するキーボード設計の概略については、図59を参照のこと。
【0196】
以下に掲げる図には、添付のキーボード設計が説明されている。
【0197】
【表9】
Figure 2004500610
【0198】
ユーザは、どの設計を選ぶかを決定するであろう。ユーザは小さなキーボードから始めて、徐々にキーの数の多いキーボードにしていきたいと考えるかもしれない。
【0199】
例証を目的として、語のタイピングとユーザが見る表示に関して次のような例を提示する。図31aに示されるキーボードを使って「FRIEND」という語を入力する場合、それらの文字がキーの中央に示されているキーを押す。すると、表示はEF、R、IJK、EF、N、Dとなる。ユーザは、文字のシーケンスが表示されているのを見ると、FRIENDという語を認識するのは困難であろう。さらに、所望の語の表示が全ての文字を入力した後で画面に現れる場合には、ユーザは当該の語をタイプし終わるまでスペルの間違いをしたかどうかわからないであろう。
【0200】
しかし、ユーザが図40の事例5に示される「FRIEND」という語を表す一連の表示を見る場合には、オペレータは「f」という文字で始まる行に照準を合わせることができ、文字を一つずつ入力していく過程でその語が形成されていく様子を見ることができるであろう。その上間違いを見つける機会が得られるであろう。さらに、タイピストの中には、語をタイプする際に、その語が完成した時点だけでなく、語をタイプしている間にその語がタイプされている様子が見えれば便利だと思う人が多いかもしれない。
方法I
ユーザが文字を一つずつ入力していくにつれて、たとえ一部のキーに二つ以上の文字が割り当てられていても、その語が形成されていく過程を見る方法には四つの方法があるが、以下そのうちの第1の方法について説明する。本書では一連の文字を説明するのに、シーケンスという文言を使用する。シーケンスという文言を使うのは、ユーザがどのような文字のシーケンスでも入力できることを強調するためである。以下の説明では、文字の入力にはQWERTYというキーボードを使用していると仮定する。しかし、キーが錯列型にではなく、矩形格子に配置されているキーボードであってもかまわない。また、ASCIIコード以外のいくつかのコードも使用することができる。
【0201】
さらに、QWERTYキーボード上のキーが押された時に閉じられるスイッチは、目の焦点などの他の何らかの方法によって閉じてもかまわない。その場合でも、この開示の主要な特徴は当てはまる。図31aに示されるQWERTYキーボードは、多くのタイプライタやコンピュータのキーボードの文字の標準レイアウトである。QWERTYキーボードの文字の割り当ては「QWERTY文字」と呼ばれているが、それを図31aのキーボード上のキーの右上隅に示した。
【0202】
それ以外にも、例えば、図31aのキーの中央に印刷されている文字のような文字をキーに割り当ててもかまわない。図38の欄Iと欄IIに示される文字は、図31aに示される文字の割り当てに基づいている。キーの中央に示される文字(図31aに示されるような)は、本発明に係るタイピング法を実施するために割り当てられており、本書では「再定義された文字」と称する。QWERTYキーボード上のキーを押すと、そのキーのSCANコードがコンピュータへ伝送され、普通はプログラムがそのSCANコードを当該QWERTY文字のASCIIコードに変換する。因みに、前記のSCANコードは当該キーのキーボード上の位置によって決定される。
【0203】
QWERTY文字の代わりに「再定義された文字」を表示するには、SCANコード(あるいはQWERTY文字のASCIIコード)を「再定義された文字」のASCIIコードに変換する必要がある。キーが一つずつ押されていく過程で「friend」という語を画面に出すために、プログラムは、(1)それぞれの再定義された文字をそれが入力されていく過程で表示させ、(2) それぞれの再定義された文字をどこに表示するべきかを決定し、(3)次の文章行を表示するためのスペースを設けられるように、前に入力されたいくつかの文字又はシーケンスのどれを削除するかを決定するであろう。
【0204】
図39には、語を入力した時にどのようにして文字が表示されるかが示されている。この様子は、「He is very frail」という文で示されている。説明用に使われる例では、図31aに示される文字の割り当てが使われている。FRAILという語を表示するために最初に押されるキーは、「E」と「F」の文字が割り当てられているキーである。最初の文字(「E」)がホットラインのすぐ前に入力された語(「very」という語)の後に置かれ、「F」の文字が「E」の下に表示される。
【0205】
アルファベットの各文字のASCIIコードを用いて、辞書に入っている全ての語がメモリ内に配置される。キーが押されると、プログラム(例えばキーボード・エンハンサーやキーボード・ドライバやマクロプログラムなど)はSCANコードが受け取られる過程でそのSCANコードを監視し、それを当該キーに割り当てられた「再定義された文字」のASCIIコードに変換する。キーボード・エンハンサーやキーボード・ドライバといったような文言が使われる時はいつでも、これらの文言にはそういった目的に使用することができる類似のソフトウエア・プログラムが含まれている。
【0206】
次いで、ASCIIコードを用いて辞書を検索して、辞書内に同じ文字のシーケンスを持つ語があるかどうかが決定される。しかし、そのような検索をしないで入力された最初の文字の「再定義された文字」を表示してもかまわない。というのは、アルファベットの各文字は何らかの語の最初の文字であるからである。再定義された文字のASCIIコードは、辞書ファイルに入っている文字に使われるASCIIコードと一致している。
【0207】
最初の入力の後に各キーを押すごとに、再定義された文字のASCIIコードを使って、現在の入力に加えて前に入力された同じ文字のシーケンスを持つ語が辞書ファイル内にあるかどうかが決定される。
【0208】
再定義された文字として入力済みのASCIIコードが、辞書に入っている語の文字のASCIIコードと突き合わさる。一つ又はそれを上回る文字が割り当てられているキーが押されると、当該キーに割り当てられたそれぞれの再定義された文字が別々に試され、辞書内に前に入力されたシーケンス及び試されている文字と一致する語があるかどうかが決定される。一致すると、試されている文字が表示される。
【0209】
例えば、「friend」という語を入力している場合、全ての文字が何らかの語の最初の文字であるため、最初の文字「f」は辞書を検索して一致があるかどうかを調べないで入力される。「fracas」という語で2番目の文字についての一致が、また「friable」という語で3番目の文字「I」の一致が見つかるかもしれない。その後、残りの文字についての一致が「friend」という語で見つかる。この例では各入力ごとに一致が見つかるため、それが入力される過程でシーケンスが表示されるであろう。
【0210】
しかし、文字が入力されて、一致が見つからなかった場合には、「一致が見つかりませんでした」といったメッセージが画面に表示されるであろう。こうなった場合には、ユーザは(1)スペルミスをしたか、あるいは(2)辞書に入っていない文字のシーケンスを入力しているかのどちらかであることに気付かなければならない。どちらの場合も、ユーザはタイピングを続けることにしてもかまわない。次いでユーザが一つ又はそれを上回る文字が割り当てられているキーを押した場合、「一致が見つかりませんでした」という表示の前に入力されたシーケンスにそうした文字のそれぞれが追加されるであろう。ユーザはいつでもその時点現在で正しいシーケンスを選ぶことで、他のシーケンスを削除し、それが完全になるまで当該シーケンスに文字を付け足していくことができる。これを行うための方法については、後ほど詳述する。
【0211】
ユーザが「所望のシーケンス」(これを「シーケンスA」と称する)の入力を完了した後に、一つ又は二つ以上のシーケンスが表示されるかもしれない。(これらを「シーケンスA、A1、A2、……An」と称する。)その場合、ユーザは所望のシーケンスを選択するであろう。因みに、所望のシーケンスは、 (a)ホームラインにあるか、「ホームラインにあると同等の状態」にあるか、あるいは所望の語が「relay」という語ではなく「relax」であった場合には(b)図40の事例3に示されるホームラインの下の列にあるかのいずれかであろう。ここで言う「ホームラインにあると同等の状態」とは、ホームラインに他の語がなく、ユーザが所望するシーケンスがホームラインの下にあるシーケンスのリストの最上部にあるということである。上記の例が図40事例8の第5欄に示されている。以下、「ホームライン」すなわち「ホーム列」にあるという文言には、「ホームライン」にあると「同等の状態」が含まれる。
【0212】
「シーケンスA」が「ホームライン」にある場合、ユーザはスペースバーを押す。それを受けて、(1) ホームラインの下のシーケンス(単数又は複数)が削除され、(2)「シーケンスA」と次のシーケンスの最初の文字との間に入れる必要があるスペース(これを「スペースX」と称する)がつくられるであろう。「シーケンスA」がホームライン」の下にある場合、キー又は下記のその他の手段を押すことによって生じる入力である「入力X」が、(1)「シーケンスA」をホームラインへ移動させ、(2)その他のシーケンス(「シーケンスA」の上下の)を削除させ、(3) 「スペースX」をつくらせる。「入力X」は、下記の六つの方法のいずれによって開始してもかまわない。
(1)「1番の選択キー」を押す。「シーケンスA」がホームラインの1列下にあって、「1番の選択キー」が1回押される場合。「シーケンスA」がホームラインから下に隔たっている列の数が1列増えるごとに、「1番の選択キー」をさらに1回ずつ押していかなければならない。
(2)「2番の選択キー」を押す。(a) 「シーケンスA」がホームラインの2列下にあって、「2番の選択キー」が1回押される場合。(b) 「シーケンスA」がホームラインの3列下にあって「2番の選択キー」が1回押される場合。(c) シーケンスA」がホームラインから下に隔たっている列の数が1列増えるごとに、「2番の選択キー」をさらに1回ずつ押していかなければならないであろう。
(3)スクロールキーを押す。
(4)「シーケンスA」をハイライト表示させるか、位置決め装置を使用する。
(5)各シーケンスの隣にリストアップされている番号を押すか、マイクロフォンに向かってその番号を話す。
(6)音声認識による。二つ以上のシーケンスがリストアップされている場合には可聴信号が出され、ユーザに選択をしなければならない旨が伝えられるようにプログラムで規定してもかまわない。こうした語は耳で聞こえるようにしてもよい。ユーザは、語や文字を声に出して言うことで、それを選択することもできる。音声認識装置が、既に入力が終わっている文字によって与えられる確認を頼りにして、語や文字を識別するであろう。
【0213】
「入力X」は、「シーケンスA」と次のシーケンスの最初の文字との間にスペースをつくらせる(「スペースX」)。文字又はシーケンスがホームラインの下からホームラインへ移される時に、(1)「新しい語」をつくるために、(2)「一致が見つかりませんでした」というメッセージが表示された後に語を完成させるために、あるいは(3)それを完成させるより前に入力を行う方に注力するために、ユーザは「スペースX」をつくらずにそれをホームラインへ移したいと思うかもしれない。「スペースX」をつくらずに文字やシーケンスをホームラインの下からホームラインへ移すことは可能である。これを行うには、次の二つの方法があるが、それらを「入力Y」と称する。
1)ユーザは、先ず指定されたファンクションキー(説明を目的として、これを「F(X)」と称する)押してから、「1番と2番の選択キー」を使用する。あるいは、
2)ユーザは、別の選択キーの集合、すなわち「3番と4番の選択キー」を使用することもできる。「3番と4番の選択キー」は、「スペースX」をつくらせないという点を除いては、それぞれ「1番と2番の選択キー」と同じように機能する。
【0214】
さらに、先ず「F(X)」を押さずに、最初の文字やシーケンスをホームラインの下からホームラインへ移動させる目的に「1番と2番の選択キー」を使用できるようにプログラムで規定してもかまわない。例えば、「1番の選択キー」を押すと、図40の事例5の1番の表示でホームラインの下の行にある「F」という文字を、「スペースX」をつくらずにホームラインへ移動させることができる。 最初の文字を選択すると、表示される意図されたものでないシーケンスの数が大幅に低減する。
【0215】
ユーザが「シーケンスA」を完成していないうちにホームラインへ移すために、先ずF1を押さずに「1番か2番の選択キー」を使用した場合、「スペースX」がつくられる。これを修正するためには、ユーザは次の文字を入力する前か、あるいは次の文字を入力した直後のいずれかの時点でバックスペースキーを押すとよい。そうすると、プログラムは「シーケンスA」が続いていることを認識するであろう。
【0216】
ユーザがホームラインの下の文字やシーケンスを削除してしまい、それが間違いであった場合には、挿入ポインタを、誤ってホームラインへ入力されたシーケンスの後に来るように置いてから、指定されたファンクションキーを押すことで、削除されたシーケンスが表示されるであろう。そこで、ユーザは所望のシーケンスを選択する。
【0217】
ユーザが所望のシーケンスや文字を完成させたら、スペースバーや入力Xを押す前に所望の句読点を入力するのが好ましい方法である。しかし、ユーザがスペースバーを押してから所望の句読点を入力した場合、プログラムはこうした一連の入力を認識するであろう。そして、入力プログラムが「シーケンスA」と句読点と次のシーケンスの最初の文字との間に所望のスペースをつくるように規定するため、ユーザはそれ以上入力を行う必要はない。
【0218】
図40の5番の事例で「FRIEND」という語を入力する場合、次のようなことが起こる。(図31aに示されるキーボードが使われていると仮定する。)ユーザは、「F」という再定義された文字が割り当てられたキーを押すことで、「FRIEND」という語の最初の文字を入力する。そのキーには「E」という再定義された文字も割り当てられている(図31aを参照のこと)。「E」と「F」という再定義された文字を割り当てられたキーのSCANコードは、キーボード・エンハンサーへ送られる。このコードは、キーボード・エンハンサーによって、「E」という文字のASCIIコードと「F」という文字のASCIIコードに再定義される。入力されている語の最初の文字はいずれの文字でもありうるため、これらの文字が両方とも表示される。プログラムは、入力された最初の文字が図40の5番の事例及び図39に示されるとおりに表示されるように設計されている。すなわち、「ホーム」列に「e」という文字が表示され、「E」という文字の下に「F」という文字が表示される。
【0219】
次いでユーザは「R」という再定義された文字が割り当てられたキーを押す。そのキーのSCANコードがコンピュータへ送られ、キーボード・エンハンサーによって、「R」という文字のASCIIコードに再定義される。次いで辞書に入っているASCIIコードを検索して、「ER」及び「FR」というシーケンスとの一致があるかどうかが調べられる。それらはどちらも見つかるため、次いで「R」という文字が図39と図40に示されるように表示される。次にユーザは、「I」、「J」、「K」という再定義された文字が割り当てられたキーを押す。そのキーのSCANコードがキーボード・エンハンサーへ送られる。このコードは、「I」という文字と、「J」という文字と、「K」という文字のASCIIコードに再定義される。次いで辞書に入っているASCIIコードを検索して、「ERI」、「ERJ」、「ERK」、「FRI」、「FRJ」、及び「FRK」というシーケンスがあるかどうかが調べられる。そして「ERI」と「FRI」といシーケンスだけが見つかる。「I」という文字は、図40の第3欄に示されるように表示される。見つからなかったシーケンス(「ERJ」、「ERK」、「FR」、及び「FRK」は表示されない。
【0220】
次のエントリー、すなわち「E」という再定義された文字と「F」という再定義された文字によって、「ERIE」及び「ERIF」というシーケンスは辞書中では見つからないため、ERIというシーケンスは削除される。しかし、「FRIE」というシーケンスには辞書中に一致するシーケンスがあることがわかる。また、それに続くキーが押されると、エントリーが上記のように処理されて、こうした後に続くエントリー、すなわち「N」及び「D」という文字の一致するシーケンスが辞書中で見つかり、表示される。
【0221】
「FRIEND」以外のシーケンスは表示されないため、ユーザはスペースバーを押すことができ、システムは次の語に向けて作動可能になる。上記の処理過程の間ならいつでも、ユーザはホーム列の下の最初の文字やシーケンスを選択して、それをホーム列へ移動させ、それによって他の文字やシーケンスを削除させることができる。例えば、図40の5番の事例では、ユーザは、最初の文字である「E」と「F」が表示された後で「f」という文字を選ぶこともできた(第1欄を参照のこと)。
【0222】
「revile」などのいくつかの語(図40の事例4)は、入力している時に意図されたものでないシーケンスが表示されない。すなわち、全ての文字が入力された後で、語が一つだけ表示される。以下、「revile」という語の入力について説明する。
【0223】
「revile」という語の最初のエントリーである「r」という再定義された文字は、「一致」があるかどうかについての辞書ファイルでの検証なしで入力することができる。というのは、そのアルファベットの各文字が何らかの語の最初の文字であるためである。したがって、SCANコードがある語の最初の再定義された文字のASCIIコードに変換された時、その文字が自動的に表示される。
【0224】
第2の文字、すなわち「e」という再定義された文字は、「f」という再定義された文字と同じキーに載っている。したがって、「re」及び「rf」というシーケンスを検索して、辞書中にこれらのシーケンスの一方又は両方を持つ語があるかどうかを検証しなければならない。この場合、「re」を持つシーケンスだけが見つかる。次いで、それらの文字が表示される(図40の4番の事例の第2欄を参照のこと)。次に入力される文字は、「V」という再定義された文字である。「REV」というシーケンスが辞書中で検索され、一致が見つかる。したがって、図40の4番の事例の第3欄には、「REV」という文字が示されている。「revile」という語を入力する際の第4の入力は、「I」という再定義された文字である。I、J、及びKという再定義された文字は、同一のキーに載っている。辞書中で「REVI」というシーケンスが見つかるが、「REVJ」や「REVK」は見つからない。
【0225】
その結果、図40の4番の事例の第4欄には、「revi」という文字が示されている。5番目の入力である「L」という再定義された文字は、同じキーに他の文字が載っていない。したがって、辞書中に一致するシーケンスがあるかどうかを検証するために、「revil」というシーケンスだけがチェックされる。6番目の入力である「e」という再定義された文字は、同じキーに「f」という再定義された文字が載っている。「e」という再定義された文字については一致するシーケンスが見つかるが、「f」という再定義された文字ついては見つからない。これで「revil」という語の表示は完成である。ユーザは、エントリーが正しいことを視覚によって検証することができる。
【0226】
次に、ユーザが句読点を所望する場合には、それを入力し、スペースバーを押す。すると、システムは次のシーケンスの最初の文字に向けて作動可能になる。
【0227】
図40の事例8と事例9では、同一のシーケンスが二つの方法で処理される過程が示されている。事例8では、それぞれのシーケンスは、選択されるか、削除されるまで同一の行に留まっている。事例9では、それぞれのシーケンスがホームラインに最も近いスペースへと、さらにそのスペースがある場合にはホームラインへと持ち上げられる。ユーザにこれらの二つの方法のうち一つを優先的方法として選択する機会が与えられるようにプログラムを書くこともできる。ユーザがその選択を変更することにしない限り、常に優先的方法が採用される。
【0228】
図40に示されるように、二つ以上の文字と対応付けられているキーボード入力を行うと、そうしたシーケンスのうちのどれが辞書中で一致が見つかったシーケンスになるのかを決定するために、その時点で表示される文字のシーケンスのそれぞれを追加の文字のそれぞれに関して(別個に)試さなければならなくなる。(並列処理を採用している場合には、一度に二つ以上の文字を試さなければならない。)一致が見つかった場合、試験された文字を持ったシーケンスが表示される。あるシーケンスに対して一致が見つかるのは、辞書の語が同じ文字を全く同一の順序で含んでいる場合である。辞書の語はもっと長いことはあっても、当該シーケンスより短くはない。以下、表示したり、削除されるシーケンスについて、例を用いて説明する。「t」という文字と「u」という文字がそれぞれ試され(図40の1番の事例の場合のように)、「grea」というシーケンスに対して一致が見つかったが、「greb」というシーケンスに対しては一致が見つからない場合、「grea」というシーケンスが表示され、「greb」というシーケンスは削除される。いずれのシーケンスに対しても一致が見つからなかった場合には、考えられる全てのシーケンスが表示される。それについては、本書で後述する。図40の10番の事例では、スペースバーを押すことにより、ホームラインにある語、すなわちARIDが選択される。「bride」という語の始まりが入力されているが、「ARID」という語がユーザによって選択されているため、「BRID」というシーケンスが削除される。もしユーザが「BRID」というシーケンスを入力することに決めたなら、そのようにすることもできる。図40の2番の事例では、「babe」というシーケンスに「t」や「u」という文字がついたもの対しては、辞書中に一致するものがないため、「babe」というシーケンスは削除される。
【0229】
ユーザは、すぐには表示されたシーケンスのどれかを選ぶこと(これを編集と称する)はせずに、そういった編集を後で行う方がよいと考えるかもしれない。こうした「遅延選択モード」に入っている時には、「遅延選択キー入力」によってシーケンスの終りが指示されるごとに、ホームラインの下にリストアップされたそれぞれのシーケンスがホームラインにあるシーケンスの隣へ移される。こうしたシーケンス(「a、a1、a2……An」)は、カッコに入っているか、下線が施されているか、あるいはその両方であり、カラーで画面に現れる場合もある。「遅延選択キー入力」は、下記のいずれであってもかまわない。
1)この用途に専用のキー。すなわち、他の機能が割り当てられていない。
2)この用途に専用ではないキー。例えば、スペースバーや「2番の選択キー」など。ただし、これには先ず指定されたファンクションキーを押さなければならない。(説明を目的として、これをF−3キーと称する。)
F−3を押すと、それ以降のエントリーは全て「遅延選択モード」になる。F3を押して、スペースバーを「遅延選択キー」に指定した場合には、「1番と2番の選択キー」を引き続き選択を行う目的に使用できる。そうではなく、「2番の選択キー」を「遅延選択キー」に指定した場合には、スペースバーと「1番の選択キー」を引き続き選択を行う目的に使用できる。遅延選択キーを押すことは、「スペースX」をつくるとともに、ホームラインとホームラインの下にあるシーケンスをメモリに保持して、「遅延選択プログラム」のための必要に応じて表示しなればならないことを示している。
【0230】
「遅延選択モード」にある時には、(「即時選択モード」の場合と同様に)当該シーケンスは辞書に入っている一つの語と一致していなければならない。この要件を変更して、当該シーケンスの終りが表示された時点で当該シーケンス中の文字の数が辞書の語の文字の数と一致しなければならないとしてもかまわない。例えば、図40の事例10では、「arid」という語が表示され、「brid」というシーケンスが削除される。「arid」ないし「brid」に一致する語がなかった場合、表示部には記号が示されるか、「語が見つかりません」というメッセージが表示され、ビーッという音が出る。タイピングされている文章か、表示部の下のウインドウかのいずれかに、当該シーケンスについての全ての可能性がリストアップされる。
【0231】
オペレータがホームラインにリストアップされているそういった語の中から選択したいと思った時には、編集を開始するはずであった、ホームラインにある語のすぐ後に挿入ポインタを置く。選択が必要なシーケンスが並んでリストアップされている場合には、ユーザは「1番と2番の選択キー」を使って所望のシーケンスを選択することができる。プログラムは、「1番又は2番の選択キー」を押すか、数字を入力するか、所望の語をハイライト表示したりクリックするか、あるいはそれ以外の上記の方法によって、ユーザが所望の語を選択できることを規定するであろう。ユーザは、語の選択が所望されている語の後に(プログラムがそのように書かれている場合は前に)挿入ポインタを置くことで、いつでも編集を必要とする場所に戻って、所望の語を選択することができる。そういった選択のために文章の一部分が編集されている場合、挿入ポインタは次に選択を行う必要があるグループの文字又は語へ自動的に移動するであろう。指定されたファンクションキーを押すことで、ユーザは次のシーケンスを入力する前に選択を行うように規定する優先的プログラムへ戻ることができる。こうした編集方法は、本書に記される全てのプログラムに適用される。
【0232】
図38の欄IにリストアップされるQWERTYキーボード(標準キーボード)に割り当てられた文字は、QWERTY文字と呼ばれる。こうした文字は、図31の各キーの右上隅に見い出される。本書で説明される方法では、QWERTYキーにはそれ以外にも図38の欄IIや図31aの各キーの中央に示されている文字の割り当てがある。
【0233】
方法IIと方法IIIは、以下に説明される点を除いて、方法Iと同じである。
方法II
図41の欄IIは、辞書に入っている語のリストの一部分である。そうしたリストは、ASCIIコードで辞書ファイルに格納されている。図41の欄Iは、欄IIに記されるものと同じ語のリストである。しかし、欄Iに記される2進コードは、図38aに示されるキーの右上隅に示されるQWERTY文字が図38aのキーの中央に示される文字のコードとしてコンピュータに送られた場合に受け取られるコードで構成されている。したがって、欄Iの「cat」という語は、「wsk」のASCIIコードで記憶されている。というのは、「C」の文字(キーの中央に示されている)は、QWERTYキーボード上のキーであって、押されると、「w」という文字として変換されるコードをコンピュータへ送るキーに割り当てられている。「A」の文字は、QWERTYキーボード上のキー(図38aのキーの中央に示されている)であって、押されると、「s」という文字として変換されるコードをコンピュータへ送るキーに割り当てられている。「cat」という語の中の「t」という文字についての説明も同様である。図41の欄I及び欄IIは、このようにしてつくられている。
【0234】
図41の辞書ファイルの欄Iで一致する文字を捜し出すには、ASCIIコードが使われる。辞書ファイルの欄I(図41)で当該の文字が見つかると、辞書ファイルの隣接する欄(欄II)の同じ行にあるその文字のASCIIコードが読取られ、その文字が表示される。当該の文字の位置(すなわち、1番目、2番目、3番目……N番目の文字)は、欄IIにある語の中の文字と同じ位置(すなわち、1番目、2番目、3番目……N番目の文字)にある。
【0235】
ユーザが「CAT」という語を入力すると、次のようなことが起こる。「C」という文字が入力され、上記のように表示されるであろう。しかし、全ての文字が何らかの語の最初の文字であるため、語の最初の文字は、下記のように後に続く文字について辞書を検索するのではなく、その文字を再定義することで決定される。図38の欄Iと欄IIの情報がメモリに入れられる。図38の欄Iを検索して、キーが押された後に受け取られたASCIIコードを捜してから、図38の欄IIに見出される文字を表示することによって、最初の文字についての辞書検索が不要になる。
【0236】
次いで、ユーザは「A」という文字に割り当てられている(図31aのキーの中央に示されている)キーを押す。「A」という文字と「B」という文字が同じキーに「S」というQWERTY文字として割り当てられている(図38の欄I及び欄IIを参照のこと)。この結果として、当該キーのSCANコードがコンピュータに送られ、そのコードが「S」という文字に変換される。次いで、辞書ファイルの欄Iが検索され、「S」という文字のASCIIコードが捜される。検索は、辞書ファイル中で、「S」という2番目の文字を持っている語を対象として行われる。但し、これはそのような語が「W」という文字のASCIIコードで始まることを条件とする。このシーケンスは、欄Iのシーケンス「CA」と欄IIのシーケンス「CB」という二つの場合について見出される(省略形が辞書に含まれていると仮定する)。次いで、ユーザは「T」という文字が割り当てられたキーを押す。(図31aのキーの中央に示される。)「T」という文字と「U」という文字が「K」というQWERTY文字に割り当てられている。(図38の欄I及び欄IIを参照のこと。)
次いで、「A」及び「B」という文字について説明された方法と同様の方法で、辞書の欄Iにおいて「WSK」というQWERTYシーケンスを対象として検索が行われる。(図41を参照のこと。)「CBT」も「CBU」も見つからないため、「CB」というシーケンスは削除される。しかし、このシーケンスは、(1) 欄IIのシーケンス(欄IのWSKというシーケンスの隣)が「CAT」である場合と、(2)文字のシーケンスがCAUである(欄IのWSKというシーケンスの隣)場合の二つの場合について見出される。「CAU」が「CAUSE」などのようなそれより長い語の最初の文字であるため、それらは両方とも表示される。ユーザは「CAT」を選択し、「CAU」が削除される。
方法III
キーボードからコンピュータへ送られた文字とデータの選択は、方法IIのものと同じである。しかし、本発明を実施するための追加的方法として、欄Iの辞書ファイル(図42)は、同一のASCIIコードを割り当てられた文字のASCIIコードの後にアステリスクをつけている。したがって、それぞれの文字が固有のコードを持っている。「A」という文字と「B」という文字がQWERTYキーボード上の「S」というキーに割り当てられている。辞書ファイル中の「A」という文字には、「S」という文字のASCIIコードに加えて一つの星印が割り当てられており、辞書ファイル中の「B」という文字には、「S」という文字のASCIIコードに加えて二つの星印が割り当てられている。下記の例で使われている形式に割り当てられているコードと星印の割り当ては、図43の欄I及び欄IIに示すとおりである。辞書ファイルの一部分を図42に示した。
【0237】
以下、「CAT」という語を入力する例を用いて方法IIIを説明する。オペレータが、「C」という文字を割り当てられたキー(図31aのキーの中央に示される)を押すと、そのキーのSCANコードがコンピュータに送られ、そこで「W」という文字のASCIIコードに変換される。「W」という文字のASCIIコードは、辞書ファイルの欄Iに見出される。しかし、これはある語の最初の文字であるため、図42の欄Iで「W」という文字のASCIIコードが検索され、そこでそのASCIIコードが見つかる。欄Iの「W」という文字のASCIIコードと同じ行にある欄IIのASCIIコードは、「C」という文字のASCIIコードである。次いで、「C」という文字が表示される。
【0238】
次に、キーの中央に「A」という文字を持ったキーが押される。そのキーのSCANコードがコンピュータに送られ、そこで「S」という文字のASCIIコードに変換され、次いで、辞書の欄IでそのASCIIコードが検索される。(表II)。「S*」及び「S**」の両方が、「W」という文字で始まるシーケンス中で見つかるであろう。それらのシーケンスは、「WS*」及び「WS**」である。次いで、図43の欄Iと欄IIを用いて、「W」という文字に使われる方法と同様の方法で、「S*」及び「S**」が再定義され、「CA」及び「CB」という文字が表示される。次いで、「S」という文字が割り当てられたキーが押され、「K」という文字のASCIIコードがコンピュータに送られ、辞書ファイルの欄Iで、「WS*」及び「WS**」のASCIIコードで始まるシーケンスが検索される。WS*K*及びWS*K**」というシーケンスが見つかるであろう。K*及びK**が上記のように「A」という文字について再定義され、「CAT」及び「CAU」という文字が表示されるであろう。次いで、オペレータがスペースバーを押し、「CAT」という語が選択され、「CAU」というシーケンスが削除されるであろう。プログラムは次の語に向けて作動可能になる。
【0239】
この同じプログラムによって、ユーザは、添付の図に示される形式のうちのいずれかと本書に記されるこれらの形式の変形例を含めて様々なキーボード形式を代用できるようになるであろう。この場合、図42の欄I及び欄IIが適宜修正されることになる。
【0240】
方法IIIには、辞書の欄I用の単語コードリストを作成する目的で辞書の語を処理するためのプログラムが含まれている。これを行うために、図42に示される辞書の欄IIの語のそれぞれの文字が、例えば図43に示されるもののような各文字について行われている割り当てに従って再定義される。
【0241】
方法IIには、辞書の欄I用の語リストを作成する目的で辞書の語を処理するためのプログラムが含まれている。これを行うために、図42に示される辞書の欄IIの語のそれぞれの文字が、例えば図43に示されるもののような文字の割り当てに従って再定義される。
【0242】
辞書の中の語について一致するシーケンスが見つかるかどうかにかかわらず文字のシーケンスが入力されるので、注意しなければならない。ユーザがシーケンスに文字を追加するために、例えば「REL」というシーケンスに「R」という文字を追加するためにキーを押して、その追加的エントリーについて辞書内に一致が見つからなかった場合には、聞き取れる警報(ビープ音)が出されるか、画面に「一致が見つかりませんでした」というメッセージが表示されるか、あるいはその両方の事象が起きる。この原因は、(a)スペルミスをしたか、あるいは(b)辞書にリストアップされていない語(「新造」語)が入力されていたかのいずれかであろう。
【0243】
原因を決定するためには、ユーザは辞書にアクセスしてスペリングをチェックし、リストアップされている語を調べるのが有益であると考えるかもしれない。その場合、ユーザは指定されたファンクションキーを押して、表示されている「relr」という文字のシーケンスをハイライト表示するであろう。辞書に入っている語のリストは、入力されたシーケンスについて見つかった最後の一致するシーケンス(この場合は、「REL」)で始まっているが、そのリストが「relr」という文字のシーケンスの真下の列に(又は表示部の最下部のウインドウに)表示されるであろう。辞書の語はスクロールすることができる。ユーザは、所望の語がホームラインへ移されるように、そのリストから所望の語を選択することができる。
【0244】
表示部にある語の一つがハイライト表示されており、指定されたファンクションキーが押された場合、ハイライト表示された語の同意語又は反意語のリストが表示される。
【0245】
ユーザは、通常の方法でスペルの間違いを訂正することができる。表示されている文字のシーケンスがある場合には、その文字の訂正は、そういったシーケンスのリストの最上部で行われる。次いで、その行の下の全てのシーケンスも訂正される。
【0246】
ユーザは、指定されたファンクションキーFXを押すこともできる。それによって、プログラムは使用中の形式から26文字のキーボード形式、すなわち1キーにつき1文字の形式に切り替わる。そうなれば、曖昧さなしに当該の語を入力することができる。ユーザはいつでもこの形式に入ったり、出たりすることができる。
【0247】
方法I、方法II、又は方法IIIを使用している時に、辞書中にあるエントリーの一致が見つからなかった場合、一致が見つからなかった後に考えられる全ての入力の組み合わせがその時点で表示されているシーケンスに追加され、「語が見つかりませんでした」といったメッセージがユーザに向けて表示される。図44には、「FRIEND」というシーケンスが見つからず、入力された文字の全ての考えられるシーケンスが表示される場合に現れる表示が示されている。(注記−表示部は、最後の文字が入力された後に12のシーケンスを示す。)最後の文字がそのシーケンスに入力されると、ユーザは句読点が所望される場合には句読点を入力することができ、またそれから、所望のシーケンスがホームラインにある場合にはスペースバーを押すか、あるいは所望のシーケンスがホームラインの下にある場合には、ユーザは選択キーを押すか、あるいは他の選択方法を用いて所望のシーケンスをホームラインへ移す。ホームラインの下のシーケンスが削除され、「シーケンスA」と次のシーケンスの最初の文字との間に必要なスペースがつくられ、ユーザは次のシーケンスの最初の文字を入力することができるようになる。
【0248】
ユーザが「3番か4番の選択キー」を押した場合、又はユーザが指定されたファンクションキーF1と「1番か2番の選択キー」を押した場合には、ユーザはシーケンスが完成しないうちにそのシーケンスを選択することができる。それ以外のシーケンスが削除され、ユーザはタイピングを続けることができ、その後に続くエントリーがホームラインから移されたシーケンスに追加される。所望のシーケンスが選択されるまで、上記の処理過程を続けることができる。
【0249】
完成前にシーケンスを選択するステップの例は、図44に示される例を用いて示されている。図44の例では、「FRIEND」というシーケンスの考えられる全ての組み合わせが表示された。表8には、図44の3番目の表示の後に選択キーを押すことで「FRI」というシーケンスがホームラインへ移された場合の表示が示されている。そういった入力の後の表示は、下の表8に示されるようになる。(最後の文字を入力することで、二つのシーケンスが表示される。)
【0250】
【表8】
Figure 2004500610
【0251】
表示VIIのホームラインに「FRIEND」という語が表示される。次いでユーザがスペースバーを押すと、ホームラインの下のシーケンスが削除され、プログラムが次のシーケンスの最初の文字に備えて作動可能になるであろう。この例では、残りの所望の入力は全てホームラインにじかに表示された。もしそうではなく、ユーザが所望するシーケンスがホームラインの下に表示されたとすれば、適当な選択キーを押すことで所望のシーケンスがホームラインへ移されていたであろう。またそれ以外のホームラインの上と下のシーケンスがあったとすれば、それは削除されていたであろう。次いで、プログラムが次のシーケンスの最初の文字に備えて作動可能になる。
方法IV
方法IVと称されているこの方法によれば、次の原則に従って所望の文字のシーケンスを入力する。この方法は、方法I、方法II、又は方法IIIと無関係に使用してもよいし、それらと関連させて使用することもできる。方法IVを、例えば方法Iとともに使用する場合には、辞書内に一致するシーケンスがないか検索する方法も用いられる。方法IVを単独で使用した場合、方法Iを単独で使用した場合、及び方法Iと方法IVを組み合わせて使用した場合に語がどのように表示されるかを示す例については、図45を参照のこと。
【0252】
方法IVは、「新造」語を入力する時に特に有用である。この方法を用いた場合に選択キーを押さなければならない回数は、(1)文字が割り当てられているキーの数、(2)そうしたキーに割り当てられた文字の選択、及び(3)ホームラインにどのシーケンスを置くかに関する統計的情報を使用するかどうか(後で論考される)によって決まる。文字を図48に示されるようにキーボードに割り当てた場合、2語ごとに約1回ずつ選択キーを使用しなければならない。(図46、図47、及び図48のaとbに基づいている。)
以下の説明は、方法I、方法II、又は方法IIIを使わずに(すなわち、一致するシーケンスを検索しないで)方法IVを使用する場合に該当する。図45を参照しながら、下記の六つの「原則」で方法IVを説明する。
(1)この方法のためのプログラムを実行するために、指定されたファンクションキーF−2を押す。次いでユーザが一つの文字を割り当てられているキーを押すと、その文字がホームラインに表示される。ユーザが二つ以上の文字を割り当てられているキーを押すと、それらの文字が、一つはホームラインに、またそれ以外(単数又は複数)はその下の行にというように縦に表示される。「fourth」という語に関する図45の欄3、方法IVを参照のこと。所望の文字がホームラインの下の行に表示された場合、選択キー又はその他の本書で前述した方法の一つを用いて、それをホームラインへ移す。ファンクションキーF2が押されているため、この目的には「1番と2番の選択キー」が利用できる。しかし、「1番と2番の選択キー」の代わりに、このプログラムに専用のキーである5番の選択キーが使われた場合には、F2は押されない。
(2)図45の「desire」というシーケンスを対象とする表示番号1から6まで、及び「fourth」というシーケンスを対象とする表示番号2、4、5、及び6の場合のように、所望の語がホームラインに表示されている場合には、選択キーによる入力は不要である。
(3)このプログラム、すなわち方法IVでは、所望の文字がホームラインの下に表示されている場合には、次の文字を入力する前にその文字を選択する必要がある(そうした選択は、図45ではアステリスクで示されている)。その文字を選択しなければ、次のキーが押された時にその文字が削除される。例えば、ユーザが「FOURTH」という語を入力している場合、第1の表示のホームラインの下にある「f」という文字を選択しなければならない。そうしないと、プログラムはホームラインの「E」という文字(この文字は「F」という文字の上に表示されている)が正しいと仮定し、次の入力が行われた時に、ホームラインの下の「f」という文字が削除されることになる。「f」という文字が選択されていないと、次の文字(単数又は複数)の入力によって、ホームラインの下の行の選択は行われないであろうから、ホームラインの下に表示されるシーケンスがあれば、それを削除するべきである旨が確認される。
(4)単一の文字を入力した場合、それはホームラインにだけ表示される。その文字が入力される前にホームラインの下のシーケンスは削除されているか、ホームラインへ移されているためである。例えば、「fourth」という語の場合、3番目の表示で「t」と「u」という文字が入力された後、選択キーが押され、「FOU」が選択される。したがって、第5の表示で「R」という単一の文字が入力される前に、ホームラインは既に「fou」に決定されていた。完成した状態での所望のシーケンスがホームラインにあれば、ユーザは句読点を所望する場合にはそれを入力してからスペースバーを押してもかまわない。するとシステムは次のシーケンスの最初の文字に備えて作動可能になる。所望のシーケンスがホームラインの下にある場合、それは当該の行に割り当てられた選択キー又は前述したその他の方法によってホームラインへ移される。
【0253】
シーケンスが入力されると、プログラムが自動的にユーザをメニュー構造の1レベル前の方法I、方法II、又は方法IIIへ戻す。しかし、ユーザが方法IVのプログラムに留まりたい場合には、別の指定されたファンクションキーを押すことで、そうすることができる。
【0254】
上記の方法は、文章の入力にも使用することができる。この選択方法は、片手用キーボード又は両手用キーボードに適用することができる。キーボードの設計を示す添付の図では、選択キー又は指定されたファンクションキーをF1及びF2の位置を指示する目的にアステリスクが使われてきた。
【0255】
テキストを入力する際に方法IVを効率的なものにするためには、こうした選択キーの位置が重要である。テキストの入力に方法IVを使用する場合、各キーに割り当てられている文字が二つ以下であれば、必要な選択キーは二つ以下になる。いくつかの到達しやすいキーを選択キーに指定することができる。例えば、図31aに示されるキーボードでは、「G」及び「H」というQWERTY文字に割り当てられたキーをそれぞれ「1番と2番の選択キー」に指定してもよいし、「Y」及び「B」というQWERTY文字に割り当てられたキーをそれぞれF1及びF2のファンクションキーに指定してもよい。ある文字が右手で押されるキーに割り当てられている場合、文字が付されたキーの入力と同時に、あるいはそれに引き続いて「G」というQWERTY文字のキーを左手で押すこともできる。
【0256】
いくつかのキーに割り当てられた文字は、アルファベット順であってもよい。しかし、それらの文字が画面に表示される順序は、方法Iから方法IVまでにおいて所望の文字がホームラインに置かれる可能性を高めるために、アルファベット順以外の順序にしてもよい。例えば、たとえK及びLという文字が同一のキーに載っていても、そのキーが押された時に、「L」という文字を「K」という文字の上に表示することができる。なぜなら、「L」という文字の方が使用頻度が高いため、所望の語がホームラインに来る可能性が高いためである。また、「S」という文字が語の最初の文字になる頻度は、「R」という文字の約2倍であり、「S」という文字の使用頻度は「R」という文字より約25%高くなっている。したがって、「S」という文字と「R」という文字が同一のキーに載っている時は、「R」という文字を持ったシーケンスではなく、「S」という文字を持ったシーケンスがホームラインに表示されるべきである。(図47及び図48aを参照のこと。)各キーが押される都度、使用頻度の最も高いシーケンスを決定してもかまわない。
【0257】
前述したように、どのシーケンスをホームラインに置くか、またホームラインに最も近い所に置くかについての決定は、入力された文字に関する何らかの統計的情報に基づいて行ってもよい。目標は、最も可能性の高い文字をホームラインに来させ、次に可能性の高いシーケンスをホームラインの下の行に来させることである。各文字、各シーケンスごとに、当該シーケンスを持っている語の数に基づいて、使用される可能性に関してランク付けすることができる。(これを「ランク」と称する。)二つ以上の文字が割り当てられているキーが押され、辞書中で一致するシーケンスを捜す検索が行われて、二つ以上の一致するシーケンスがある場合、検索の対象範囲には一致が見つかるかどうかの検証だけでなく、両方のシーケンスの「ランク」も含めてもかまわない。ランクを決定する際に、同一の入力から生じる競合する語、例えば「aidと bid」、「careとdare」、「might とnight」といったような語にユーザが「重み」付けできるようにするプログラムによって、ユーザが一役買うようにしてもかまわない。
【0258】
「ランク」が、表示される語の順序を決定する。しかし、ユーザがアルファベット順の表示の方がよいと思う場合には、プログラムをそのように設定することができる。
【0259】
図48には、使用頻度が示されている。添付されたキーボード設計の大部分では、I、J、及びKという文字は同じキーの上に載っている。「I」という文字は983の語の最初の文字であり、「J」という文字は179の語の最初の文字であり、「K」という文字は147の語の最初の文字である。また、21,100語の辞書をもとにすれば、106,000の文字のうちIという文字が使われている回数は8,000回であり、「J」という文字が使われている回数は400回であり、「K」という文字が使われている回数は800回である。シーケンスの最初の文字については、「I」という文字をJやKという文字よりも優先するべきであることは明らかである。
【0260】
「O」という文字と「P」という文字が同じキーに載っていることもあるかもしれない。21,100語のうち、「P」という文字は、1,772の語の最初の文字として使われているのに対して、「O」という文字の場合は509語である。したがって、あるシーケンスのうち最初に押されるキーに「O」という文字と「P」という文字が割り当てられている場合、所望の語が「P」という文字で始まる可能性の方が高いため、「P」という文字がホームラインに置かれるべきである。106,400の文字のうち、「O」という文字の予想使用回数は8,000回であり、「P」という文字の場合は2,000回である。(図47参照)最初の文字が母音の場合には、こうした一般論は当てはまらない。
【0261】
文字とシーケンスの使用状況に関する統計的証拠は、例えば「ste」、「sue」、及び「suf」というシーケンスの場合のように、それらが対応づけられている語の使用頻度で重み付けしなければならない。「ste」という文字で始まっている語は約70語あり、「sue」という文字で始まっている語は3語、「suf」という文字で始まっている語は13語である。「ste」という文字で始まる語が所望の語である可能性は、「sue」ないし「suf」という文字で始まる語よりも高い。
【0262】
語や音節の最初の部分では、母音の後には通常子音が来て、子音の後には母音が来るのが普通である。こうした要因も、どのシーケンスをホームラインに置くかを選択する際の決定要因となるであろう。例えば、第1と第2の入力が「aa」又は「ab」というシーケンスであれば、「ab」というシーケンスがホームラインに置かれるであろう。「aa」で始まる語は1語あるが、「ab」で始まる語は多数ある。
【0263】
文字とシーケンスが使われる頻度に関する統計的情報を、語の最初の入力を対象とする選択キーの使用と組み合わせて使用することによって、意図されたものでない語の数を減らして、キーの数が8から10しかないキーボードの許容度を高めることができる。
【0264】
QWERTY文字の代わりに、そういったキーに割り当てられた、再定義された文字と称される文字(すなわち、表8の欄IIの文字)のSCANコードをコンピュータに送るように、キーボードをハードワイヤードとすることもできる。また、キーボードは、コンピュータと別々になっている必要はなく、ラップトップコンピュータやノートパソコンやハンドヘルドコンピュータの場合のようにコンピュータと一体になっていてもよい。
【0265】
添付の図では、各キーの右上隅の文字は、QWERTYキーボード形式によってそのキーに割り当てられた文字である。各キーの中央にはそのキーに割り当てられたアルファベットの文字(すなわち、再定義された文字)がある。図31aには、どの指を使用するべきかと、人差し指の開始位置も示されている。
・点一つ−人差し指            ・・点二つ−中指
・・・点三つ−薬指            ・・・・点四つ−小指
○の記号は、人差し指の開始位置を示している。円の中央に点が一つだけある記号は、そのキーが人差し指に割り当てられており、これが人差し指の「開始位置」であることを示している。キーボードの文字の割り当てを表示させて、ユーザによる再吟味と選択に付すことができる。
【0266】
ユーザは、指定されたファンクションキーを押すことによって、ユーザが利用可能なキーボードの割り当てを示す表示を見たがっていることを示す。その時点のキーボードの割り当ても表示される。それぞれの割り当ての隣にキーボード番号がある。ユーザはその番号をクリックする(あるいはその番号を入力する)ことができる。そうすると、指定されたキーボードの文字の割り当てがタイピングプログラムに入力される。
QWERTYキーボードのキーへの文字の割り当て
ファンクションキーは、「このプログラムは、ユーザがQWERTYキーボードの各キーに文字を割り当てることができるようにします」というメッセージを表示させるように定義してもよい。これは様々な方法で実現することができる。例えば、アルファベットの文字をアルファベット順にリストアップする。カーソルがある文字の隣に置かれている時に、ユーザがその文字に割り当てたいと思うキーを押す。
ダイナミック・ウインドウ
語を形成するために入力されている文字をダイナミック・ウインドウに表示することができる。このウインドウの最上列は、タイピングされている行(すなわち、ホーム列)と一致している。左サイドは、文章中の次の文字が入力されるであろう箇所から始まっている。このウインドウの最下部と右サイドは必要に応じて拡大する。このウインドウは、横に少なくとも四つの文字、縦に二つの行を収容するに足る大きさと形状から始まり、必要に応じて拡大する。ダイナミック・ウインドウは、挿入ポインタを動かすことで、画面上のどのような場所へも移動させることができる。ユーザが指定されたファンクションキーを押すと、ウインドウの中に入らなくても最後に入力された文字の1スペース後に文字を表示させることができる。
余白の利用
語をタイプしている間に、タイピングの速度を上げたいと思ったり、綴りに確信が持てない時に、ユーザは「余白」を挿入することができる。辞書に入っている語で当該入力の候補であるものが表示される。余白のための入力は、(1)その目的に指定されているキー、あるいは(2)スペースバーのいずれかである。スペースバーを使った場合には、表示部の最下部に当該シーケンスが表示される。例−「Kaleidoscope」という語が所望されている。ユーザがKAL SCOPE又はKAL PEと入力すると、KALEIDOSCOPEが表示される。ユーザがKAL と入力すると(四つを越える余白については余白の数は正確でなくてもよい)、「KALASHNIKOV」という語と「KALEIDOSOCOPE」という語が現れる。ユーザは所望の語であるKALEIDOSOCOPEを選択し、KALASHNIKOVは削除される。
辞書への語の追加
本書に記される方法の一つによって新しい語が選択された後で、ユーザはその語を辞書に追加することができる。コード文字がメモリに保持されており、そのコードと対応付けられた各文字の選択もメモリに保持されている。ユーザが当該単語コードと対応付けられた各文字の選択が完了した後に画面に現れる「辞書に追加しない」というオプションを選択することで、辞書に追加しないことに決めない限り、当該の語は辞書に入れられる。
【0267】
本発明の別の実施例では、キーボードをマウスと一体にすることができる。キーボードを例えば12から15のキーで構成されるキーボードといったように小さくできるため、マウスには全てのキーのためのスペースができるであろう。したがって、ユーザは片手でをタイプを打ち、マウスを操作することができる。句読点やその他の機能をもたらすためにシフトキーを使ってもかまわない。すなわち、シフトキーが使われる場合、文字を割り当てられたキーが、数字や句読点の指示、エンターやキャピタルロック、あるいはキーボード上に見られるその他の機能を入力するようにしてもかまわない。
【0268】
本発明では、様々なプログラムを起動させる目的に指定されたファンクションキーが使われる。そうしたプログラムを終了するには、エスケープキーや別のファンクションキーが使われる。
【0269】
ユーザが文字のシーケンスを入力している時に、プログラムがそれまでに入力されたシーケンスを満足する語幹が一つしかないことを発見するかもしれない。その場合、プログラムは、ホームラインに入力されているシーケンスの真下の列に当該の語幹を持つ語を自動的にリストアップさせることができる。そうすれば、ユーザは所望の語を選択できる。この一例が、prefer、preferable、preferably、preference、preferentialなどの語である。
【0270】
本発明は、キーの一部又は全部に二つ以上の文字が割り当てられていながら、ユーザは所望の文字を選択するのに1回だけキー打ちをするだけでよいキーボーを用いてタイピングをする方法に適用される。さらに、ユーザは、各文字が入力されるごとに語が形成されていく過程を見ることができ、タイピングミスを犯したら、直ちにそれを従来式のタイピングと同じような方法、すなわちバックスペースキーを押して、正しい文字をタイプする方法だけでなく、その他のいくつかの方法によって訂正することができる。14のキーへの好ましい文字の割り当てによって、文字の入力が完了すると、スペースバーを使ってその語を入力するだけで、84,532語の辞書を使っている時に語の98%以上において所望の語がウインドウの最上行に表示されるであろう。また、そうした語をワード文書に入れるにはスペースバーを入力するだけでよい。残りの2%のうちの80%はウインドウの第2
行に表示され、それらも合計1回のキー打ちでワード文書に入れることができる。13から14のキーを持つ好ましいキーボードの一つを使って、ユーザは1文字当り平均1と4分の1回以下のキー打ちで辞書にない語の文字を選択することができる。それ以外のシステムでは、キーに二つ以上の文字が割り当てられている場合、ユーザは語が完了したことを示すために区切りキーを押す。次いで、その入力と一致する語(単数又は複数)が表示され、最上行の下の語は、追加の入力が必要となる。
【0271】
語が入力されている間はその語を見る機会がないため、誤りの訂正は単語コードが完成するまで待つか、あるいは誤りを犯していないかどうかを決定するため一連の文字ごとに注意深く評価しなければならない。それぞれの入力と対応付けられた文字のグループが横に並んで、あるいは縦に表示された場合、それが正しいかどうかを検証するために入力された文字を見つけるのは困難である。そのシステムを用いた場合、入力が完了して、意図された語が表示されない状況になってからタイプミスに気付くことになる可能性が高い。本明細書で説明されるシステムには、各文字が入力される都度実際の語が形成されていく過程を見る機会がユーザに与えられるという効果がある。したがって、ユーザはスペースバーを押すと、さっさと次の語の最初の文字へ移ることができる。それに対して、タイピングしていて、スペースバーが押されるまで入力された語を見ることができない人は、スペースバーを押した後で次の語に進む前に入力された語が正しいかどうかを検証するためにぐずぐずする傾向があり、このために入力の速度が落ちるであろう。
【0272】
本書で説明されるシステムを用いれば、文字とシーケンスが表示される方法のおかげで、ユーザは一つの表示で文字をシーケンスと対応付けることができるため、訂正に必要な入力が容易になる。また、所望の文字又はシーケンスをそれが完成する前にスクロールして最上行へ持っていくことによって、選択を行うことができる。それによってタイピングを続けている間に、所望のシーケンスでないものは削除され、所望のシーケンスが最上行かそれに近い所に置かれる。本明細書で説明されるシステムは、従来式のタイピングに非常によく似ている。というのは、ユーザには所望の語が形成されていく過程を見る機会があるためである。このシステムでユーザがスペースバーを押すと、それは当該の語が完成したことだけでなく、表示された文字が承認されたことも示している。タイピングプロセスをさらに容易にするために、所望の語までアルファベット順に並べられた語で始まる辞書の一部分が表示される。(文字行の最上行に表示される)。これらの語は、ダイナミック・ウインドウの最下部に表示させることもできる。こうすれば、ユーザは、語の最初の部分をタイプしてから、リストアップされた辞書から当該の語を選択してそれをそのリストから直接ワード文書に入れさせることで、綴りを検証したり長い語を入力したりすることができる。こうした効果とキーの数を減らしたことが相まって、タイピングプロセスが迅速になるとともに、容易になる。
【0273】
本発明では、辞書中で一致する語が見つかるシーケンスを表示するのにダイナミック・ウインドウが使われる。ユーザは、文章を入力するプロセスを開始する時、カーソル・コントロールを使ってカーソルを画面上の次の文字(単数又は複数)や語を表示したいと思う位置まで動かす。次いで、ユーザはアイコンをクリックするか、図59に示されるウインドウを表示させるファンクションキーを押す。図59には文字の入力が終わる前のダイナミック・ウインドウが示されている。この図では、行1、6、及び11の矢印はそれぞれが「グリッド・エリア」と称される図59aの長方形のスペース101、102、及び103(それぞれシーケンス行、文字行、及び辞書行のための領域)を指し示している。キーを押すことによって最初の文字又は語が入力されると、そのキーに割り当てられた文字がグリッド・エリアの二つの区域、すなわちシーケンス行と文字行に表示される。シーケンス行と文字行については後述する。文字がグリッド・エリアに入力されるにつれて、当該入力と対応付けられた文字がグリッド・エリアに表示されるに十分なスペースを右に拡大するという形でウインドウが大きくなる。入力されるそれぞれの文字が小さな四角形に表示されるであろう。これは、ユーザがシーケンス行、文字行、及び辞書行の整列を見るのに役立つ。
【0274】
図60a、同b、同c、及び同eには、各文字が入力されるにつれてグリッドが変化する様子が示されている。(図60には辞書行は示されていない。)入力されている「able」という語にそれぞれの文字が一つずつ追加されていっても、「The man is」という語が同じ位置に留まっていることに注目する。また、ウインドウの左側面はウインドウに完全な語が入力され切るまで同じ位置に留まっている。各文字が追加されるたびに、ウインドウのグリッド・エリアが広がっていく。語が完成した後、ユーザは所望の語をクリックするか、所望の語をウインドウからワード文書に移させるキーを押す。図60eには、「able」という語がワード文書のカーソル(図60eの104)の左の位置へ移動した様子が示されている。カーソルは、引き続きウインドウの左外側の縁に隣接しており、ウインドウはワード文書に入れようとする文字と記号に必要とされるスペースだけ右へ移動している。次いで、グリッド・エリアが次に入力しようとする語の最初の文字に必要とされる幅に縮小される。(図59a参照)。水平の矢印(図1Fの1行の105)の左側のウインドウの上から4行(図59fの行1から4まで)は、シーケンスを表示するために使われ、「シーケンス行」又は「S」行と称される。コントロールキーの対象がこうした行に合わされている時には、その状態は「シーケンス・モード」と称される。行6にある水平の矢印の左側の行6、7、8、及び9は、それぞれの入力と対応付けられた文字を表示するために使われ、「文字行」又は「L」行と称される。コントロールキーの対象がこうした行に合わされている時には、その状態は「文字モード」と称される。行11にある水平の矢印の左側の行11、12、13、及び14は、行1に表示されているシーケンスに対して辞書の語をアルファベット順に表示するために使われる。こうした行は「辞書行」又は「D」行と称され、コントロールキーの対象がこうした行に合わされている時には、その状態は「辞書モード」と称される。
【0275】
語をウインドウ内へタイプし終わった後に、行1、2、3、及び4に表示される語があるかもしれない。シーケンス・モードにある時には、シーケンス行に入力された文字は、入力された最初の文字で始まる文字の一致するシーケンスが辞書内(これはメモリに入っている)で見つかるシーケンスを形成する文字である(図60Aから60Eの行1から4を参照)。この入力と対応付けられている文字は、図60Aから60Eの行6及び行7に示されている。それぞれの入力構成要素が入力されるたびに、一致するシーケンスが辞書内で見つかる一連の文字がシーケンス行に表示される。図60Bの行1、2、3、及び4に表示される文字は、aardvark、able、bale、あるいはBBCといったような語を、また図60Dではbay、 able、abyss、baleいったような語を対象としていることが考えられる。各文字が入力されるたびに、辞書内で見つかるその入力と一致する語の数が減ってくる。
【0276】
例えば、E及びFという文字が割り当てられている第4の入力構成要素が入力されると、入力されている語の考えられる候補とされていた「able」と「bale」を除く全ての語が削除される。スペースバーを押すことで、「able」がワード文書に入れられる。(「bale」を入れようとすれば、1番の選択キーを入力するか、あるいはユーザがその語をスクロールして最上行まで持っていき、スペースバーを押す必要があったであろう)。図60Cでは、一番短い語(この場合は「bay」という語)がシーケンス行の最上部に置かれていることが注目される。プログラムによって、完成されたシーケンスに最も高い優先順位を与え、統計的に所望のシーケンスである可能性が最も高いようなシーケンスに2番目に高い優先順位を与え、最上行かそれに近い行に来るようにするよう規定されるであろう。長さが同じ語の間では、使用頻度の高い語に最も高い優先順位が与えられる。この要件によって、たった1回限りの入力でより多くの語を入力する機会が増大する。
【0277】
あるシーケンスについて辞書内で二つ以上の一致が見つかった場合、それらはシーケンス行に表示される。文字(単数又は複数)が入力され、少なくとも一つの一致するシーケンスが見つかった場合、当該入力と対応付けられた文字がそれに追加された後で一致が見つかるようなシーケンスは、依然として表示されたままで、一致が見つからなかったシーケンスが削除される。最後の入力前に一致が見つかったシーケンスのいずれかについて一致が見つからない場合には、そういったシーケンスは依然として表示されたままで、最後の入力まで(但し最後の入力は含まない)引き続き黒色の活字で表示される。最後の入力及び追加の文字がある場合には、その追加の文字は赤色で表示される。ユーザがスペースバーを押すと、シーケンス行の最上行にあるシーケンスはウインドウからワード文書へ移動し、辞書内に一致するシーケンスが見つかった場合には黒色で、また一致するシーケンスが見つからなかった場合には赤色で表示されるであろう。所望のシーケンスが最上行より2列以上下にある場合には、ユーザはそれを最上行へスクロールしてから、スペースバーを押せばよい。最上行の下の行からワード文書へ移されたシーケンスも、一致するシーケンスが見つかるかどうかによって赤色か黒色で表示される。また、各入力と対応付けられた文字が文字行に表示され、スペースバー又は1番の選択キーが押されると、こうした文字とその他のシーケンスがウインドウの表示から削除されることも注目される。
【0278】
したがって、ユーザは「balf」という新しい語を入力しようとして、その語がシーケンス行に現れていない時には(図60Dを参照のこと)、(1)7番の文字行にある「F」という文字をクリックして、それを文字行でスクロールさせ、シーケンス行に出させるようにするか、あるいは(2)2番のスクロールキーを押すことで「E」と「F」の文字をスクロールすることによって、それを入力することができる。また、シーケンス・モードにある時にシーケンス行に文字を入力すると、文字行の最上行の順序が変わり、シーケンス行と文字行の最上行が一致するようになることも注目される。同様に、文字行に文字を入力すると、シーケンス行の最上行に表示されている文字が変わり、それぞれの最上行が一致する。例えば、図60には、「able」という語が入力された時の表示が示されている。その語の3番目の入力によって(図60C)、「Bay」という語がそれまでのところ行われた入力に一致することが判明している。
【0279】
結果として、図60Cの3番の欄、行6の文字は、「Y」である。「L」は通常「Y」という文字の上に置かれる。というのは、「L」の方が使用頻度が高いためである。シーケンス行と文字行の最上行を同じにしておくことで、ユーザはいずれのモードの最上行をも見ることができ、スペースバーを押すと、コントロールの対象が文字行に合わされているか、シーケンス行に合わされているかに関係なく、自分が入力する語は正しい語になるという自信を持つことができる。一致するシーケンスが一つ見つかった場合には、それはシーケンス行の最上行に表示される。二つ以上の一致するシーケンスが見つかった場合には、それらは所定の統計的情報に基づいた順序で表示される(これについては、後述する)。図59Aでは、領域101、すなわちシーケンス行領域に四つの行が示されている。シーケンスに割り当てられる行を固定的に増やすこともできる。また、ウインドウを、行や欄を追加したり削除したりできるように水平方向だけでなく、垂直方向にもダイナミック化する(動くようにする)こともできる。ユーザは、所望の語を選択して、それをクリックすることでその後をワード文書へ移すことができる。これによって、ユーザは、1回の入力で語を行1、2、3、又は4からワード文書へ移すことができるようになる。
【0280】
文字に必要な行数は、一つのキーに割り当てられている最大文字数によって決まる。キーに割り当てられている文字が二つ以下であれば、「文字行」に必要な行数はたった2行であり、図59aから同fまでに示される4行ではない。
【0281】
1番の選択キーを押すことによって、シーケンス行の最上行から1行下の語がワード文書へ移り、その行の下の所望のシーケンスを最上行へスクロールして、スペースバーを押すことでワード文書へ移すことができるようになる。
【0282】
シーケンスが完成する前にそれをシーケンス行の最上行へスクロールした場合、そうしたスクロールの後に次の文字を入力すると、それは、現在最上行に正しいシーケンスが入っており、最上行の下のシーケンスは表示から削除されることになる旨の確認になるであろう。ユーザが誤りを犯したことに気付いて、もう一度前の表示を出したいと思った場合、ユーザはバックスペースキーを押して最後に入力された文字を削除すればよい。すると、前の表示が画面に表示される。バックスペースキーを押すことで前の表示を取り戻す能力を、いつでもユーザは利用することができる。こうした能力によって、バックスペースキーを押すことで表示されている語の終りから文字を消去するという方法で入力を訂正できるようになる。また、前にタイプされた語の残りは、ファンクションキーを押すことで自動的に入力することができる。
【0283】
スペースバー、1番のスクロールキー、及び1番の選択キーは、トグルスイッチとして機能するシーケンス/辞書モードキー(S/Dキー)を押すことで、その対象を辞書行に切り替えさせることができる。S/Dモードキーを押した後で、スペースバー(このバーはキーであってもかまわない)を押すと、辞書行の最上行にある語がワード文書へ移される。1番のスクロールキーを押すと、辞書行にある語が下に循環式にスクロールされ、1番の選択キーを押すと、それらの語が反対方向に循環スクロールされるであろう。
【0284】
図59Fの区域108の左にあるグリッドエリアの5行目には、垂直矢印(図59C、109)が示されている。この矢印が欄の上方に置かれている時には、2番のスクロールキーを押すと当該の欄にある文字がスクロールする。垂直矢印キーは、これを押すと、垂直矢印がユーザによって選択された欄の上を移動するようになっている。垂直矢印は、どんなグリッドが図59Fの区域108の付近にあろうと、垂直矢印キーが押されるまでその上方に留まる。文字が入力されるにつれて、区域108の左(これを1番の位置と称する)にグリッドの欄が追加される。語を入力している間に垂直矢印を動かした場合、その語が入力されたり、削除された時に、垂直矢印は1番の位置へ戻る。
【0285】
一連の文字が入力された時、この矢印は図59Fの区域108の隣の行5に留まる。それから、文字が入力されているグリッドの欄の上に来る。したがって、この矢印は、それぞれの文字が入力されるたびに、左から右へ移動する。ユーザは、所望の文字を文字行の最上行へ移させる2番のスクロールキーを押すことによって、文字が入力されたすぐ後に1番の位置で表示される文字を選択してもよい。シーケンスを入力している時に、スクロールによるか、文字の挿入によるか、あるいは選択プロセスでのデフォルトによって、ある文字を文字行の最上行に来るように選択した場合、ユーザが別の文字を文字行の最上行に来るように選択することによって変更されるか、削除されない限り、その文字は依然として文字行とシーケンス行を対象として選択された状態を維持する。これを行うには、2番のスクロールキーを使うか、別の文字を挿入すればよい。そういった選択された文字(単数又は複数)は、その語が完成されてワード文書へ移されるか、当該シーケンスが消去されるまで、目立つ色で表示される。垂直矢印は、ユーザが垂直矢印キーを押さない限り、1番の位置に留まる(図59Fの109を参照のこと)。最初にそのキーを1回押すと、垂直矢印が当該シーケンスの最初に入力された文字のグリッドの上に来るように行5を移動する。それは、左側に一番遠いグリッド欄であり、図59Fでは欄1とされている。その位置から始まって、垂直矢印キーが1回押されるたびに、矢印が右へ1欄ずつ移動する。そのとき、矢印は左から右へ移動する。因みに、これは見直したり、綴りを訂正したりする場合の自然の方向である。所望の文字が文字の欄の最上行にない場合には、ユーザは垂直矢印キーを押して垂直矢印が次に編集が必要な欄の最上部へ移るようしてから、所望の文字を最上行へスクロールする。文字が全て最上行へ来たら、ユーザがスペースバーを押すと、当該の語がワード文書へ移動する。
【0286】
その次のプログラムによって、ユーザは2番のスクロールキーが1番の位置にある間にそのキーを使って辞書にない語を入力することができるようになる。ユーザが辞書にない語を入力している場合、文字は最上行か文字行の最上行のいずれかに表示される。所望の語が最上行にある時は、ユーザは次の入力構成要素を入力する。ユーザが2番のスクロールキーを押さなかったため、デフォルトによって所望の文字が最上行にあることが確認される。
【0287】
前述したように、垂直矢印は、1番の位置の、2番目の入力構成要素と対応付けられた文字の上に来ているであろう。2番目の入力構成要素と対応付けられた所望の文字が最上行の下にある場合には、ユーザはその文字を最上行へスクロールしてから次の入力構成要素を入力する。そうすると再び、垂直矢印は、文字(単数又は複数)が表示されるにつれてその文字の上に来るように移動する。正しい文字を選択するために必要な唯一の入力は、(1)当該の文字対応付けられたキーを選択するか、あるいは(2)所望の文字が最上行の下にある場合には、2番のスクロールキーをスクロールしてその文字を最上行へ移すことである。
【0288】
14のキーを使用している好ましいキーボードの割り当てを採用した場合、所望の文字は、使用時間の約80%は最上行に来ているであろう(以下の論考を参照のこと)。また、このキーボード形式を使用した場合、各キーに割り当てられる文字は2文字以下である。したがって、使用時間の約20%についてはスクロールキーを押さなければならない回数は1回限りである。ユーザが文字をスクロールさせるためにマウスを使用する場合には、マウスを1回クリックするだけでよい。次の文字を入力するか、スペースバーを押すことが、スクロールが完了した旨の確認になる。したがって、一つのキーに三つ以上の文字が一つのキーに割り当てられている時にこの方法が採用できる。
【0289】
文字行の最上行に表示されている文字は、シーケンス行の最上行にも表示されている。所望の語が最上行にある時にスペースバーが押されると、その語はウインドウからワード文書へ移動する。
【0290】
文字(単数又は複数)が文字の欄から削除されてしまっている場合には、ユーザはそのグリッド欄の上方に矢印キーを置き、文字が割り当てられているキーを押すことで、そうした文字を文字が削除されてしまった欄に入力することができる。文字(単数又は複数)は、当該グリッドを右クリックするか、垂直矢印がその欄の上にある時にファンクションキーを押すことで、削除することができる。
【0291】
行1及び11の水平矢印は、コントロールキーの対象をそれぞれ「S」行又は「D」行に合わさせるためのアイコンとして使われる。ユーザがこれらの矢印の一つをクリックすると、モードが後述するように切り替わり、その矢印の色が使用されているモードに注意を引くように変化する。(13ページに説明されるようにSないしLモードキーが使われた場合、行6の垂直矢印が使われる。)
垂直矢印キーが欄の上にある時には、ユーザは次のようにその欄にある文字を操作することができる。(1) スクロールキーを押ことによってその文字を最上行までスクロールさせる。(2)指定されたファンクションキーを押すことによって欄にある文字を削除させる。
【0292】
プログラムは、シーケンス内に文字を挿入する手順を規定することができる。例えば、「Glazer」という語を、「Z」の文字の後に「I」という文字を挿入することによって「Glazier」に訂正することができる。これを行うには、垂直矢印を最後の正しい文字のすぐ後に(この場合は、「Z」の文字の後に)置いて、次に指定されたファンクションキーを押してから、挿入しようとする文字が割り当てられたキーを押せばよい。
【0293】
シーケンスが入力済みであって、ユーザがウインドウの最上行に表示されている文字を全部又は一部変更する必要があると決定した場合、ユーザは8ページの最下部と9ページの最上部に説明される方法でこれを行うことができるし、あるいは下記の方法を用いることもできる。因みに、下記の方法は、指定されたファンクションキーを押すことで開始される。この入力によって、当該のシーケンスと文字が表示から削除される。次いで、コンピュータ・プログラムによって、最初の入力構成要素と対応付けられた文字が表示される。次いで、ユーザは所定の文字を文字行の最上行へスクロールするか、別の文字を挿入する。その変更が完了したら、ユーザは同じファンクションキーを押す。すると、2番目の文字が表示される。ユーザが当該の語をワード文書に移すか、あるいは当該シーケンスを表示から削除するまで、このプロセスが続けられる。
【0294】
ユーザが欄を左クリックすることによって文字をスクロールしたいと思う場合は、垂直矢印をその欄の上に持ってくる必要はない。ユーザが文字の欄を右クリックすることによって文字を削除すると、コンピュータ・プログラムによって垂直矢印が当該の文字の欄の上へ動かされ、所望の文字(単数又は複数)に割り当てられた入力構成要素を押すことによってその欄に文字が挿入される。
【0295】
ダイナミック・ウインドウ用のプログラムは、シーケンス行(行1、2、3、及び4)だけを使って実施することができる。すなわち、文字行はなくすることができ、文字行の機能は大部分がシーケンス行だけを使って達成することができる。その場合、行5にある垂直矢印キーは、シーケンス行の方を指し示す。ユーザが2番のスクロールキーを使った場合には、シーケンス行の文字がスクロールし、そのような文字には、一致が見つからなかったために表示から削除された文字が含まれる。例えば、「able」という語の4番目の入力が入力されると(図60を参照のこと)、「Y」の文字が削除された。「L」の文字を含んでいる第4の欄がスクロールされると、「Y」(「L」の文字を持つキーにが割り当てられている)という文字が現れる。
【0296】
文字がシーケンス行の最上行へスクロールされた場合、それはその文字が選択されたことを示している。次いで、その文字は目立つ色で表示される。また、それに先行する文字があれば、それも「確実に選択された」と見なされるであろう。ユーザは、前に確実に選択されたと見なされた文字を2番のスクロールキーでスクロールするか、それを削除するか、あるいはそれを別の文字と差し替えるか、あるいはこれらを組み合わせて行うことで、それを変更することができる。垂直矢印キーは、文字行での使用について説明されたものと同じ方法で矢印の垂直位置をコントロールする。1番のスクロールキー、1番の選択キー、及びスペースバーの機能も変わらない。
【0297】
辞書モードにある時には、三つのコントロールキーがある。すなわち1)スペースキー。押されると、辞書行の最上行に表示されているシーケンスをワード文書へ移させる、2) 1番のスクロールキー。押されると、辞書に記憶されている語を辞書行に表示されるように下向きにスクロールさせる、及び3) シーケンス・モードで1番の選択キーとして使われるキー。押されると、メモリ内の辞書を下向きにスクロールさせる。辞書行は、ユーザが先ずSないしDモードキーを押さなくても、「x」を上回る文字の全部を表示するようにプログラムしてもよい。
【0298】
ユーザが本発明でアクセスすることができるコントロールキーがあれば、それも、マウスポインタやマウスボタンを使って(「それをクリックする」ことで)制御したり、起動させたりすることができる。図59fの行10と行11の上と下の矢印キーをクリックすると、辞書行がスクロールされる。
【0299】
辞書の語は、ユーザがモード切換キーを押さなくても辞書行に表示されるようにプログラムしてもよい。但し、最後の文字が入力された時間から「x」の量の遅延がある。プログラムによって、ユーザがこの時間間隔を調整できるように規定してもよい。
【0300】
ユーザが「D」モードに切り換えた場合、その時点で選択されている語が入力されると同時に、ユーザがまだ適当なモードコントロールキーを押すか、あるいはマウスを使ってシフトバックしていなければ、プログラムが自動的に「S」モードへ切換復帰する。辞書行に表示される語は、厳密にアルファベット順に表示してもよいし、アルファベット順ではあるが同時に各語に含まれる文字の数に基づいて表示してもよい。後者の場合、同じ長さの全ての語が別々のアルファベットグループにまとめられる。指定されたファンクションキーを押すことによって、辞書行の最上行の語と対応づけられた同意語と反意語が辞書行に表示される。ユーザは、(f(x)を押すことによって、)辞書行の最上行にある語の定義をワード文書の「ポップアップ」ウインドウに表示させることができる。
【0301】
辞書リストは、(1)よく使用される語(これ辞書番号1と称する)、(2)その他の全ての語(これ辞書番号2と称する)といったようにセクション別構成にしてもよい。辞書内での一致する語の検索は様々な方法で行うことができ、使用される方法は、ユーザが随意に選択できる。そういった方法としては、1) 辞書番号1に入っている語を検索して、一致するシーケンスが見つかった場合には、その一致するシーケンスを表示するが、一致するシーケンスが見つからなかった場合には、辞書番号2に入っている語を検索して、一致するシーケンスが見つかった場合には、それらを表示する、あるいは2) 辞書番号1で一致する語が見つかった場合には、ユーザがファンクションキーを押して、辞書番号2に入っている語を検索させる、あるいは3) 辞書番号1と辞書番号2で同時に検索を行う、すなわちそれらを一つの辞書として扱うというものが挙げられる。
【0302】
辞書行(図59Fの行11、12、13、及び14)にある語の表示は、1)標準プログラムの一部であってもよいし、2)ユーザの随意に利用可能あってもよいし、3)省いてもよい。上記のシーケンス行と文字行のコントロール方法では、一つのコントロールの集合の対象をシーケンス行から文字行に切り換える目的にはモード切換は使用されなかった。代わりに、シーケンス行には1番のスクロールキーと1番の選択キーが、また文字行には2番のスクロールキーと垂直矢印キーが使われた。モードキーを使用していれば、上記の四つのキーに割り当てられたコントロールには二つのキーを割り当てることができたであろう。必要とされる入力をモードキーなしで行う場合には、もっと多くのキーが必要かもしれない。しかし、シーケンス行と文字行に別個のキーを割り当てることによって、ユーザは自分が希望する変更をより少ない入力でもたらすことができる。例えば、モードキーを使用しない場合には、ユーザは2番のスクロールキーを押すことによって文字行で文字をスクロールすることができるが、モード切換が必要な場合には、ユーザはSないしLモードキーを押してからスクロールキーを押さなければならないであろう。
【0303】
モード切換は、次のいずれを用いて設計してもよい。1)シーケンス・モード、文字モード、及び辞書モードの間を循環スクロールする一つのモードキー、あるいは2)二つのモードキー。そのうち一つは、シーケンス・モードと文字モードとに切り替わり、もう一つは、シーケンス・モードと辞書モードとに切り替わる。ユーザが句読点の入力を希望する場合には、その句読点を入力することで行1に表示されている語を入力させることができる。あるいは所望の語が最上行の1行下にある場合には、ユーザは、(a)所望の語を最上行の下から最上行へスクロールしてから、当該句読点を入力することでその語を入力するか、あるいは(b)1番の選択キーを押すことで当該の語をウインドウからワード文書へ移してから、ワード文書に直接句読点を入力するかのいずれかを行うことができる。後者の場合には、ウインドウを介して入力するのではなく、かつダイナミックウインドウ・プログラムを終了する必要もない。
【0304】
図59の区域108には、ユーザが句読点や様々な機能を入力するためにクリックすることができるアイコンがある。さらに、ユーザがシフトアイコンをクリックするすれば、付加的な句読点と機能が利用可能になる。そのとき、ユーザは、文字を割り当てられたキーだけを使って、またユーザが所望するようなコントロールキーだけを使って文章を入力することができる。
【0305】
このタイピングシステムを用いれば、片方の手でタイプして、もう一方の手でマウスを使うことも可能になる。
【0306】
ユーザは、入力を行うプロセスで文書を編集することにしてもよいし、後で文書を編集することにしてもよい。ここで言う「編集」とは、(1)同一の入力に対して二つ以上の語がリストアップされている時に、所望の語が確実に選択されるようにし、(2)綴りを訂正し、(3)追加的な語を挿入するなどのそれ以外の変更を文章に加えることである。
【0307】
シーケンスが入力されて、辞書で「一致なし」が判明した場合、入力された文字で、一致が見つからなかった文字が赤色又は別の色でウインドウに表示される。当該の語がワード文書に入れられると、一致なしが判明した旨を示すために、その語は赤色で表示されるか、その下に赤色の波線が引かれるか、それ以外の目立つ色で表示される。また、赤色にならない語もあるかもしれないが、そうした語は編集が必要である。
【0308】
ユーザは、編集を必要とする語の後に挿入ポインタを置くことで、編集に取りかかる。次いで、ユーザはマウスボタンをクリックしてから、指定されたファンクションキーを入力することによって、「編集モード」を入力する。
【0309】
この入力によって、編集を目的として選択された語(これを「語x」と称する)がハイライト表示され、そのハイライト表示された語がダイナミック・ウインドウのシーケンス行の最上行に現れ、「語x」がワード文書に入力された時にウインドウに表示されたそれ以外のシーケンスがシーケンス行の最上行に表示され、当該の語が入力された時にタイプされた入力構成要素と対応付けられている文字が文字行に現れる。
【0310】
ユーザは、本明細書で説明される利用可能な方法を用いて編集を進める。例えば、ユーザは文字をスクロールしたり、文字を追加したり、シーケンス行にあるシーケンスを選択することができる。ユーザは次に所望のエントリーをダイナミック・ウインドウからワード文書へ移すことができる。
【0311】
ユーザは、文章を複写中に、あるいはそれ以外の時に、1セクションの文章を入力した後で全ての編集を行う方がよいと思うかもしれない。これを行うためには、先ずファンクションキーを押して、「遅延編集モード」に入る。このモードにある間に、ユーザは、(1)スペースバーを押すことでシーケンス行の最上行にあるシーケンスを選択してもよいし、あるいはまた(2)表示されたシーケンスの選択を遅らせて、いずれかのシーケンスについて最後に文が入力された後に1番の選択キーを押すことにしてもよい。これによって、ユーザが1番の選択キーを押すことによって入力した全ての語が例えば緑色などの指定された色で表示される。また、シーケンス行又は文字行の最上行で赤色になっている文字がある場合(この現象が起きる原因は、綴りの誤りか辞書で当該の語の一致が見つからないためである)には、それらはワード文書でも赤色で表示される。文章の編集の準備が整ったら、ユーザは「テキスト編集キー」を押す。
【0312】
次いで、ユーザは自分が編集したいと思う最初の語へ挿入ポインタを動かす。そして、その語を編集した後、プログラムは、挿入ポインタに編集が必要な次の語へ移るように規定し、その語をハイライト表示させると、当該の語及び当該入力と対応付けられたそれ以外の語と文字がウインドウに現れる。その語を編集した後、ユーザが編集プロセスを中断することにするまで、自動的に次に編集する語へ移るというプロセスが続くであろう。
【0313】
ユーザが1番の選択キーを押した時に、シーケンス行に二つ以上のシーケンスがある場合に、プログラムによって、一番上のシーケンスだけをワード文書に表示するように規定してもよい。しかし、ユーザには、「シーケンスx」がワード文書に入れられた時にウインドウにある上から二つのシーケンスをワード文書にカラーで表示するようにするという選択肢もありうる。その場合、ユーザはそういった語をウインドウとワード文書のいずれでも編集することができる。ユーザは、QWERTYキーボード、マウス、削除キー、及びバックスペースキーを通常の方法で使用して、ワード文書内の編集を行うことができる。「遅延編集モード」にある間は、ユーザはどの語の後にでも挿入ポインタを置いて、それを編集することができる。そういった編集の後に、再び挿入ポインタは編集を必要とする次の語へ自動的に移動する。
【0314】
キーの全部又は一部に二つ以上の文字が割り当てられているキーボードを使ってシーケンスが入力され表示される過程で、考えられるシーケンスを表示するというコンセプトは、ダイナミック・ウインドウなしでも実施することができる。その場合、代わりに、入力されたけれども辞書内で一致するシーケンスが見つからなかった所定の数(おそらく、一時に4を越えない)のシーケンスの表示が直接ワード文書に上下又は水平のいずれかの位置関係で表示される。それらのシーケンスが水平に表示される場合には、挿入ポインタは、各入力構成要素が選択されるたびに二つ以上の考えられるシーケンスが表示されるように移動しなければならない。例えば、「a」と「b」という文字が同一のキーに載っており、「r」と「u」という文字が同一のキーに載っており、あるキーに「t」という文字だけが割り当てられている場合には、同じ入力から「art」と「but」という語が出てくるであろう。最初の入力の後、表示部には「a」,「b」が示され、「a」と「b」との間にコンマが入っているであろう。2番目の入力の後は表示部にはau,ak,bu,brが、また3番目の入力の後は表示部にはart,but,autが示されるであろう。
【0315】
「art」や「but」といった完全な語であるシーケンスは、「aut」のような、それより長い語(例えばauthor)の最初の文字であるシーケンスの前に置かれる。提示されるシーケンスの順序は、本書に記される統計的手法に基づいている。ユーザは、三つしかシーケンスが表示されていない場合には、左側の最も遠いシーケンスについてはスペースバーを押し、2番目のシーケンスについては1番の選択キーを押し、3番目についてはスクロールキーを1回押すことよって、所望のシーケンスを選ぶことができる。四つ以上のシーケンスが表示されている場合には、それを提示される第1のシーケンスの位置へ動かすためにはスクロールキーをその回数だけ押す。どんな時にも表示されるシーケンスの数は制限される。好ましい数は四つ以下である。スクロールキーを押すと、それ以外のシーケンスが表示される。一つのシーケンスが選択された後、それ以外は消去され、そのスペースが自動的に閉じる。シーケンスが縦に、又は水平に表示されている場合、その文字は、ワード文書で表示されている他の文字と同じ大きさにすることもできるし、もっと大きく表示することもできる。また、スペースバーか1番の選択キーか句読点を入力する時には、文字を小さくすることもできる。挿入ポインタは、入力したばかりの入力構成要素と対応付けられた最上行にある文字を入力してから、その下の列にある文字を入力するために必要に応じて移動するようにプログラムされている。
【0316】
当該入力構成要素と対応付けられたそれぞれの文字が表示されるまで、このプロセスが続く。当該の文字が一番下に入力されたら、次の入力構成要素と対応付けられた次の文字が最上行を出発点として入力される。ユーザはスペースバーや一番の選択キーを使って、あるいは所望の列を最上行へスクロールしてからスペースバーや句読点を押すことによって、こうした列の一つを選択することができる。一致が見つかったシーケンスは黒色で表示され、それ以外は何か別の色で表示される(あるいは変形例では、語全体がカラーで表示される)。文字の削除や他の文字の追加は、表示されたシーケンスの一つでそういった変更を加えたい場所に挿入ポインタを置いてから、削除キーか、バックスペースキーか、文字を割り当てられたキーを押すという方法で行うことができる。ユーザは、そういった変更を加えようとするシーケンスと表示から外されることになるそれ以外のシーケンスを選択する。文字が挿入された時に当該入力構成要素に二つ以上の文字が割り当てられていた場合には、当該入力から生じるそれ以外の可能性も表示される。
【0317】
但し、これは当該シーケンスについて辞書内に一致する語が見つかった場合に限られる。ユーザが辞書にない語を入力していることをわかっている場合には、ダイナミック・ウインドウを使用した場合の選択について説明されるものと同じ方法によって、同じ入力構成要素と対応付けられた各グループの文字から所望の文字を選択することができる。それは、文字が表示された後であり、所望の文字が最上行にある場合には、それはユーザが次の文字を入力することによって選択される。所望の文字が最上行の下にある場合には、その文字が最上行へスクロールされてから、次の文字が入力される。スペースバーを押すと、最上行の下の文字が削除される。
【0318】
ユーザが語の編集を望む場合には、ファンクションキーを押せばよい。すると入力されたそれぞれのシーケンス及び当該シーケンスと対応付けられた一番上のシーケンスだけが指定された色で表示される。
【0319】
ユーザが編集の対象となる当該の文字に戻ったら、挿入ポインタを当該シーケンスの後に置き、それをクリックしてから、ファンクションキーを押せばよい。ユーザが遅延編集を選択しなかったとしたら提示されていたであろう選択が表示される。ユーザは所望の文字を選択するであろう。編集遅延モード用のプログラムと同じプログラムが水平に表示されたシーケンスにも適用される。ダイナミック・ウインドウを使用する方法について論考されたそれ以外の要素がウインドウを使用しない方法に適用される。
【0320】
どの一致するシーケンスを最上行に表示するべきかの決定を、以下の例によって説明する。ユーザは「FACE」という語を入力しており、キーに割り当てられた文字の組み合わせは、ab、ef、ck、dj、gx、hz、im、ly、n、ot、pq、ru、s、vwとなっていると仮定する。
【0321】
「face」という語のために最初に入力される文字は、「e」と「f」である。図48には、「F」が使用時の46%で語の最初の文字になっているのに対して、「E」は使用時の40%で最初の文字となっている。そうした理由により、最初の表示は最上行に「F」が、2行目に「E」が示される。
【0322】
入力される第2のグループの文字は、「a」及び「b」という文字である。入力された文字として考えられるのは、「FA」、「EA」、「EB」、「FB」である。これらのそれぞれについて辞書に入っている語数は、おおよそ「FA」については300語、「EA」については70語、「EB」については7語、「FB」については2語(省略語)である。これに基づけば、リストアップされる語の順番は、「FA」、「EA」、「EB」、そして「FB」になるはずである。第3の入力は、「C」,「K」という文字を持っている。それぞれの考えられる組合せ(当該入力の後の)について辞書に入っている語数は、おおよそ次のとおりである。「FAC」37語、「FAK」3語、
「EAC」1語、「EAK」0語、「EBC」0語、「EBK」0語、「FBC」0語、「FBK」0語。
【0323】
「FAC」というシーケンスは、「FAK」や「EAC」よりも所望のシーケンスである可能性がはるかに高い。というのは、「FAC」で始まる語が多く、それらにはface、facing、fact、facility、factor、factory、factual、facultyといった語が含まれているためである(「fak」という文字で始まる数少ない語は「Fake」、「Fakery」、及び「Fakir」という語である。また「EAC」という文字で始まる唯一の語は「EACH」という語である)。「EAC」は「FAK」より優先される。というのは、「EACH」の方が「FAK」と「FAKERRY」を合わせたよりも使用頻度が高いためである。
【0324】
そこで、表示されるシーケンスの順序は、「FAC」、「EAC」、そして「FAK」となる。ユーザは、優先順位を変更するプログラムを利用することができる。全ての文字の組合せについてこの種の解析が行われ、そうした解析によってそれらのシーケンスが表示される順序が決定される。
【0325】
本明細書に開示されるいくつかの好ましいキーボードは、左手を使った片手タイピング用、右手を使った片手タイピング用、両手を使ったタイピング用に設計されている。二つ以上の文字が割り当てられているキーは、ほぼ同じ文字の集合を持っている。また、キーへの文字の割り当ては、母音と子音についてほぼアルファベット順になっている(後述する一つのキーボードを除く)。母音は、たいていは中央の列のキーに割り当てられているとともに、大体においてアルファベット順になっている。
【0326】
同一のキーに割り当てられる文字の選択は、ユーザが意図した語を選択する時に意図されたものでない語が表示される回数が少なくなるように行われる。文字の割り当ては、大体はこの回数を少なくとどめるという原則に基づいて行われる。同一のキーに割り当てられる文字が2文字以下であることによって、意図されたものでない語の数が低減され、文字を選択する際のスクロールも少なくなる。使用頻度の高い語が、使用頻度の低い語とともに同じキーに配置されている。これによって、文字行で必要なスクロールの量が低減される。
【0327】
このシステムは、どのような長さのキーボードにも当てはまる。指が自由に使えない人は、六つのキーしか使われていないこの方法を有用だと思うかもしれない。あるいはQWERTYキーボードでは最も到達しにくい6つだけをなくしたいと思う人もいるかもしれない。また、このシステムは非常に小規模な辞書リストを伴なう何らかの目的に使用できよう。その場合には、キーボード上に六つのキーしかなくても、意図したものでない語の数は非常に少なくなる。
【0328】
添付の図61Aのキーボードは、17のキーへの文字の割り当てを示している。削除された九つのキーはQWERTYキーボードでは到達が困難であったキーの一部である。QWERTYキーボード上の17のキーへの文字の割り当ては変わっていない。変わっていない17のQWERTYキーの一つに九つの文字のそれぞれが再割り当てされた。多くの場合、それらはそれらが再割り当てされたキーと隣合っていた。そのようなキーボードは、完全なQWERTYキーボードを学習する過程でも使用することができよう。
【0329】
図61Bから図61Eにおいて、*印は下記のファンクションキー、即ち垂直矢印キー、1番のスクロールキー、2番のスクロールキー、1番の選択キー、s/dモードキー、及びスペースバーの位置を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の文書処理システムの好適な実施例全体のブロック線図である。
【図2】(a)は本発明の好適な実施例にしたがって標準的なqwertyキーボードの最上数字列で実行される8キー構成を示し、(b)は本発明の好適な実施例にしたがって標準的なqwertyキーボードの従来文字列で実行される14キー構成を示す。
【図3】図1のシステムで使用するための本発明の他の実施例における、特殊設計キーボードの6キー構成を示す。
【図4】(a)はシステムの好適な動作方法によるフローチャートを示し、(b)はシステムの他の方法によるフローチャートを示す。
【図5】本発明の好適な実施例に係る図1のモニタからの出力を示す。
【図6】本発明の他の実施例のフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施例に係る図1のモニタからの出力を示す。
【図8】(a)〜(d)は図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図9】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図10】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図11】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図12】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図13】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図14】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図15】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図16】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図17】(a)〜(d)は図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図18】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図19】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図20】図1のキーボードで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図21】図1のタッチスクリーンモニタで使用するための他のキーボード構成を示す。
【図22】(a)、(b)は同じキーに2個のアルファベット文字が組み合わされた時に二つ以上の単語に対応付けられた単語コードの数を示す表である。(c)、(d)は(a)の表に基づいて作成された5〜21キーのキーボード構成の表であり、各構成について二つ以上の単語に対応付けられた単語コードの数と、二つ以上の単語を持つこれら単語コードに対応付けられた単語の総数とを示す。(e)〜(x)は、(b)の表に基づいた他のキーボード構成である。
【図23】本発明のスピードタイピングシステムに関連して使用される指に装着される入力装置と入力選択パネルとを示す。
【図24】(a)は本発明による輪郭加工されたキーパッドを示す上面図であり、(b)は(a)に図示された中央上部、下部、側部キーの側面図であり、(c)は(a)の4個のコーナキーの斜視図である。
【図25】会話認識システムと組み合わされる文書処理システムのブロック線図である。
【図26】(a)〜(y)は様々な他のキーボード構成を示す。
【図27】(a)〜(z)は様々な他のキーボード構成を示す。
【図28】(a)〜(m)は様々な他のキーボード構成を示す。
【図29】(a)〜(l)は様々な他のキーボード構成を示す。
【図30】(a)〜(b)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図31】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図32】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図33】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図34】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図35】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図36】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示を示す。
【図37】(a)〜(c)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図38】方法I及び方法IIに関する、図31(a)に示されるキーボードへの文
の割当てである。
【図39】文字の入力を行う過程で語を表示する方法の例である。
【図40】方法I、方法II、方法IIIに関する、シーケンスが入力される時の表示を示している。
【図41】方法IIに関する辞書ファイルの例である。
【図42】方法IIIに関する辞書ファイルの例である。
【図43】方法IIIに関するキーボードへの文字の割り当てである。
【図44】「新造」語の入力についての全ての可能性を表示している。
【図45】方法IV、方法I、及び方法Iと方法IVとの組み合わせの例である。
【図46】方法IVに関する選択キーが必要とされる頻度である。
【図47】語における文字の使用頻度である。
【図48】(a)は語の最初の文字としての文字の使用頻度で、(b)は計算のためのキーボードの割り当てである。
【図49】9から17語のキーを持つキーボードへの文字の割り当てである。
【図50】(a)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図51】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図52】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図53】(a)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図54】(a)〜(c)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図55】(a)〜(c)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図56】(a)はキーの数が異なるキーボード構成を示を示す。
【図57】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図58】(a)〜(h)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図59】(a)〜(f)はキーの数が異なるキーボード構成を示を示す。
【図60】(a)〜(e)はキーの数が異なるキーボード構成を示す。
【図61】(a)はキーへの文字の割り当てを示し、(b)は15のキーを有する両手用キーボード、(c)は14のキーを有する右手用キーボード、(d)は14のキーを有する左手用キーボード、(e)は右手と左手で使用した場合に14のキーを、また左手で使用した場合に14のキーを有する右手又は左手用のキーボードである。
【符号の説明】
12:メモリ          14:拡張キーボード
16:プリンタ         18:ディスプレイ
50:キーボード        52:アルファベット又は文字キー
54:ファンクションキー    55:コントローラ
57:選択ボタン

Claims (115)

  1. 記憶装置、表示装置、オペレータにより選択可能な複数の入力素子を有する入力装置とを備えたコンピュータを含むシステムを用いたアルファベット文字の入力方法であって、該方法は、
    一連の入力素子にアルファベット文字を割り当て、少なくとも一つの入力素子が複数の文字と対応付けられるステップと、
    複数の文字に対応付けられた一つ以上の前記入力素子に、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップと、
    アルファベット文字から構成される単語を掲載する単語リストを記憶装置に保存し、該単語リストは一つ以上の一連のコンピュータ認識可能固有コードから構成されるステップと、
    オペレータによって選択された各入力素子に対する一つ以上のコンピュータ認識可能固有コードを生成し、生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードを構成するステップと、
    単語リストを検索し、オペレータによって選択された初期入力素子に対応付けられるとともに初期コンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた少なくとも一つの単語を摘出し、即座に前記初期コンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた文字(単数又は複数)を表示し、さらに、単語リストを検索し、オペレータによって選択された連続する初期コンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた一連の入力素子それぞれに対応付けられた少なくとも一つの単語を摘出するステップと、
    各入力素子がオペレータによって選択されると即座に、初期コンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた文字(単数又は複数)、及び前記検索の結果単語リスト中の単語中に摘出された連続する入力素子のそれぞれに対応付けられた文字を表示するステップと、
    各入力素子がオペレータによって選択されるごとに、各生成されたコンピュータ認識固有可能コードを一連の構成かつ生成されたコンピュータ認識固有可能コードに付加し、付加された生成された一連のコンピュータ認識固有可能コードを形成するために付加し、さらに各入力素子がオペレータによって選択されるごとに、一連の付加されかつ生成されたコンピュータ認識固有可能コードを検索し表示するステップを繰り返すステップとを含む方法。
  2. 前記コンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップは、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを一つの文字に対応付けられた各入力素子に割り当てることをさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. オペレータによって選択された入力素子を検出するステップを含み、前記生成ステップはオペレータによって選択された各入力素子に対しコンピュータ認識可能固有コードを生成することをさらに含む請求項1に記載の方法。
  4. 記憶装置に検出された入力素子を保存するステップをさらに含む請求項3に記載の方法。
  5. 選択されなかった文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  6. 前記検索の結果単語が全く摘出されなかった場合は選択された各入力素子に対応付けられたすべての文字を表示し、各入力素子に対し、表示された文字のうちの一つがホーム列に表示され、残りの表示された文字がホーム列の下に表示されオペレータが表示された文字をどれでもホーム列まで動かすことができるようにした請求項1に記載の方法。
  7. ホーム列内部のすべての文字を選択し、選択されなかったすべての文字を削除するステップをさらに含む請求項6に記載の方法。
  8. 付加されたシーケンスに対し一致するシーケンスが見当たらない場合、過去に表示された一つ以上の一致するシーケンスが摘出され、オペレータによって選択された同一の入力素子の結果としてコンピュータ認識可能コードの一つが付加されることを条件として、そのシーケンスが表示から削除される請求項6に記載の方法。
  9. 単語リストにコンピュータ認識可能固有コードが全く摘出されなかったことに対応して、オペレータが生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードと対応付けられた文字(単数又は複数)を表示することができるようにするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  10. コンピュータ認識可能固有コードがASCIIコードである請求項1に記載の方法。
  11. ユーザによって新しい入力素子が選択されるごとに、一つのコンピュータ認識可能固有コードが、一連のコンピュータ認識可能固有コードに付加されることにより更新された一連のコンピュータ認識可能固有コードを構成し、さらに、過去に表示されたが更新された選択された一連のコンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた単語には対応付けられていない文字を表示装置から削除するステップを含む請求項1に記載の方法。
  12. 文字(単数又は複数)に対応付けられた二つ以上のコンピュータ認識可能固有コードを、複数の入力素子に割り当てるステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  13. 入力素子に割り当てられた各文字にコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  14. オペレータが表示された文字のうち少なくとも一つ又は一連文字を選択し、選択されていない文字又は一連文字を表示から削除することができるようにするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  15. オペレータが単語リストに保存すべき新しい単語を定義できるようにするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  16. 入力装置が記憶装置から離れて位置している請求項1に記載の方法。
  17. 前記検索ステップは、選択された一連のコンピュータ認識可能固有コードに対応付けれられた一連と一致する最初の文字から始まる一連文字を有する単語(単数又は複数)を単語リストから摘出することを含み、摘出された単語は過去に入力された一連の選択されたコンピュータ認識可能固有コードに一致する一連の初期コンピュータ認識可能固有コードを含む請求項1に記載の方法。
  18. 入力装置がQWERTYキーボードを備える請求項1に記載の方法。
  19. 前記一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップは、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを複数の文字に対応付けられたすべての入力素子を割り当てるステップを含む請求項1に記載の方法。
  20. 単語の終了を判定し単語の終了後に空白を加えるステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  21. 前記単語の終了を判定するステップは作動機構を作動させることを含む請求項20に記載の方法。
  22. 選択されている指定されたファンクションキーに応答して単語リストに保存すべき新しい単語を定義づけるステップをさらに含み、新しい単語は選択された入力素子と対応付けられるすべての文字を表示し、オペレータが表示された文字を選択し単語リストに保存すべき新しい単語を構成することができるようにすることによって定義される請求項1に記載の方法。
  23. オペレータが表示された一連文字を選択し、表示されない一連文字をすべて削除することができるようにする請求項1に記載の方法。
  24. 一つの一連文字がホーム列内部に表示され、追加的な文字がホーム列外部に表示される請求項23に記載の方法。
  25. オペレータが表示された一連を選択することができるようにするステップは、空白を選択することによって、ホーム列内部に表示されている一連文字を選択することを含む請求項24に記載の方法。
  26. ユーザが、ある単語群に対して表示された一連文字の選択を遅らせ、該単語群に対して表示された一連文字を、一度に一単語ずつ、引き続き選択することができるようにするステップをさらに含む請求項25に記載の方法。
  27. 表示された一連文字の選択時に挿入ポインタで位置を指示するステップをさらに含み、挿入ポインタはオペレータによる選択がなされるごとに、手動又は自動で一つの単語からもう一つの単語へと動く請求項26に記載の方法。
  28. 前記単語群が文、段落、ページ、文書を含む請求項26に記載の方法。
  29. オペレータが表示された一連を選択できるようにするステップは、追加的な一連文字の一つをホーム列へと移動し、空白を選択する請求項24に記載の方法。
  30. 空白の選択はホーム列内部の一連文字を選択し、選択されない一連文字をすべて削除し、選択された一連文字の後に空白を挿入する請求項29に記載の方法。
  31. オペレータが表示された一連を選択できるようにするステップは、各一連文字の隣りに番号を表示し、所望の一連文字に対応付けられた番号を選択することを含む請求項24に記載の方法。
  32. 指定されたファンクションキーの選択直後に表示された一連文字の選択を遅らせるステップをさらに含む請求項25に記載の方法。
  33. 表示された単語をハイライトし、ハイライトされた単語の同義語又は反義語のリストを表示するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  34. 事前に定義されたファンクションキーの選択後直ちに一つの文字のみが各入力素子に割り当てられるよう、オペレータが入力素子を定義することができるようにするステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
  35. 記憶装置、表示装置、オペレータにより選択可能な複数の入力素子を有する入力装置とを備えたコンピュータを含むシステムを用いたアルファベット文字の入力方法であって、該方法は、
    一連の入力素子にアルファベット文字を割り当て、少なくとも一つの入力素子が複数の文字と対応付けられるステップと、
    複数の文字に対応付けられた一つ以上の前記入力素子に、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップと、
    アルファベット文字から構成される単語を掲載する単語リストを記憶装置に保存し、該単語リストは一つ以上の一連のコンピュータ認識可能固有コードから構成され、各一連コードは単語と対応付けられているステップと、
    オペレータによって選択された各入力素子に対するコンピュータ認識可能固有コードを生成し、生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードを構成するステップと、
    各入力素子がオペレータによって選択されるごとに、生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた単語(単数又は複数)リストを検索するステップと、
    各入力素子が選択され、過去の入力に文字(単数又は複数)が追加され、検索されるごとに、一連文字を表示し、表示された文字は単語リスト中の前記検索ステップによって見つけられる単語と一致するステップとを含む方法。
  36. 前記検索の結果単語が全く摘出されなかったことを聴覚又は視覚による警報が指示する請求項35に記載の方法。
  37. 前記コンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップは、一つの文字に対応付けられた各入力素子に、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップをさらに含む請求項35に記載の方法。
  38. 前記表示のステップは、生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードに一致する文字(単数又は複数)、一連文字、単語(単数又は複数)を表示するステップを含む請求項35に記載の方法。
  39. オペレータによって選択された入力素子を検出し、オペレータによって選択された各入力素子に対しコンピュータ認識可能固有コードを生成するステップをさらに含む請求項35に記載の方法。
  40. 記憶装置に検出された入力素子を保存するステップをさらに含む請求項39に記載の方法。
  41. 選択されていない文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項35に記載の方法。
  42. 記憶装置、表示装置、オペレータにより選択可能な複数の入力素子を有する入力装置とを備えたコンピュータを含むシステムを用いたアルファベット文字の入力方法であって、該方法は、
    一連の入力素子にアルファベット文字を割り当て、少なくとも一つの入力素子が複数の文字と対応付けられるステップと、
    複数の文字に対応付けられた一つ以上の前記入力素子に、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップと、
    オペレータによって選択された各入力素子に対するコンピュータ認識可能固有コードを生成するステップと、
    選択された入力素子と対応付けられたすべての文字を、各入力素子に対し、表示された文字のうち選択された文字がホーム列内部に表示され、表示された文字の残りがホーム列下部に表示されるように表示装置上に表示するステップと、
    オペレータが、表示されたいずれの文字であってもホーム列内部に移動させることができるようにするステップとを含む方法。
  43. ホーム列内部の文字をすべて選択し、選択されなかったすべての一連、単語、及び/又は文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項42に記載の方法。
  44. オペレータによって選択された各入力素子に対し、ホーム列内部の選択された入力素子に対応付けられた各文字を表示するステップをさらに含む請求項43に記載の方法。
  45. オペレータによって選択された入力素子を検出するステップをさらに含み、前記生成ステップはオペレータによって選択された検出された各入力素子に対しコンピュータ認識可能固有コードを生成することを含む請求項42に記載の方法。
  46. 前記検出された入力素子を記憶装置に保存するステップをさらに含む請求項45に記載の方法。
  47. 選択されなかった文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項42に記載の方法。
  48. 前記検索の結果一致する文字又は一連が全く摘出されない場合は、オペレータは選択された入力素子を変更するか、単語リスト内に単語を摘出するか、単語リストに新しい単語を追加するか、一致していない文字を表示するかのいずれか一つを選択する請求項35に記載の方法。
  49. 単語の終了を判定する前記ステップは、作動機構を作動させることを含む請求項35に記載の方法。
  50. 単語の終了を判定する前記ステップは、作動機構を作動させることを含む請求項42に記載の方法。
  51. 記憶装置、表示装置、オペレータにより選択可能な複数の入力素子を有する入力装置とを備えたコンピュータを含むシステムを用いたアルファベット文字の入力方法であって、該方法は、
    一連の入力素子にアルファベット文字を割り当て、一つ以上の入力素子が複数の文字と対応付けられるステップと、
    複数の文字に対応付けられた一つ以上の前記入力素子に、一つ以下のコンピュータ認識可能固有コードを割り当てるステップと、
    オペレータによって選択された各入力素子に対するコンピュータ認識可能固有コードを生成するステップと、
    各入力素子がオペレータによって選択された後即座に、選択された入力素子と対応付けられた各を表示し、第1文字がホーム列内部に表示され、一つ以上の第2文字がホーム列外側に表示されるステップと、
    オペレータが、第2文字(単数又は複数)のいずれの文字であってもホーム列内部に移動させることができるようにするステップと、
    オペレータが次の入力素子を選択したことに対応して、ホーム列内部の文字を選択し、選択されなかったすべての文字を削除し、さらに、生成、表示、及び各入力素子をオペレータが選択できるようにするステップを繰り返すステップを含む方法。
  52. アルファベット文字から構成される単語を掲載する単語リストを記憶装置に保存し、該単語リストは一つ以上の一連のコンピュータ認識可能固有コードを含み、各一連コードは単語と対応付けられているステップと、
    オペレータによって選択された各入力素子に対するコンピュータ認識可能固有コードを生成し、生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードを構成するステップと、
    各入力素子がオペレータによって選択されるごとに、単語リストを検索し、生成された一連のコンピュータ認識可能固有コードと同一の一連の初期コンピュータ認識可能固有コードを有する一連のコンピュータ認識可能固有コードに対応付けられた一つ以上の単語を摘出するステップとを含み、
    前記表示ステップは、前記検索の結果記憶装置に保存された一連のコンピュータ認識可能固有コードと対応付けられた文字のみを表示する請求項51に記載の方法。
  53. オペレータによって選択された入力素子を検出するステップをさらに含み、前記生成ステップは、オペレータによって選択された検出された各入力素子に対しコンピュータ認識可能固有コードを生成することを含む請求項51に記載の方法。
  54. 検出された入力素子を記憶装置に保存するステップをさらに含む請求項53に記載の方法。
  55. 選択されなかった文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項53に記載の方法。
  56. 第1選択キーを選択することによってホーム列の下部の最初のラインに表示された一連の文字を選択するステップをさらに含む請求項24に記載の方法。
  57. 前記第1選択キーは選択された文字列の後に自動的に空白を挿入する請求項56に記載の方法。
  58. 前記単語の終了を判定するステップは作動機構の作動を含む請求項51に記載の方法。
  59. 表示装置、記憶装置、オペレータにより選択可能な入力素子を有するコンピュータを用いたアルファベット文字の入力方法であって、該方法は、一つの選択された一連の入力素子から二つ以上の文字が生ずるよう少なくとも一つの入力素子に二つ以上の文字を割り当てるステップと、単語を記憶装置に保存するステップと、選択された一連の入力素子を構成する各入力素子をオペレータが選択するごとに、表示装置上に、記憶装置に保存された単語の中でこれまで選択された入力素子に対応付けられた一連文字との一致が見出された一連文字を表示するステップとを含む方法。
  60. 記憶装置に保存された単語(単数又は複数)と一致する選択された入力素子と対応付けられた一連文字を表示するステップと、表示された単語のうち一つを選択するステップをさらに含む請求項59に記載の方法。
  61. 記憶装置に一致が見出された場合、オペレータによって選択された入力素子に対応付けられ、記憶装置内の単語との一致が見出せない一連文字を、オペレータが次に入力素子を選択する際に、表示から削除する請求項59に記載の方法。
  62. 新しい単語を定義づけ、記憶装置に該新しい単語を保存するステップをさらに含む請求項59に記載の方法。
  63. 一つ以上の入力素子が単一の文字と対応付けられる請求項59に記載の方法。
  64. 大部分の入力素子が二つ以下の文字と対応付けられる請求項59に記載の方法。
  65. すべての入力素子が二つの文字と対応付けられる請求項59に記載の方法。
  66. 前記割り当てステップが、母音をアルファベット順で最も隣接した入力素子にアルファベット順に割り当てを行うことを含み、子音は、母音と子音がほぼアルファベット順に並ぶよう配置されている請求項59に記載の方法。
  67. 選択された一連の入力素子によって構成された記憶装置に単語が全く摘出されなかった場合は、選択された各入力素子に対応付けられた各文字(単数又は複数)を表示する請求項59に記載の方法。
  68. 過去に記憶装置に保存されなかった単語を構成するために表示された文字を選択するステップと、該単語を記憶装置に保存するステップとをさらに含む請求項67に記載の方法。
  69. 過去に選択された一連文字のみに、引き続き選択される入力素子と対応付けられた文字(単数又は複数)を付加するステップと、該付加かつ選択された一連文字を表示するステップとをさらに含む請求項68に記載の方法。
  70. 前記表示ステップがダイナミックウィンドウへの表示を含む請求項59に記載の方法。
  71. これまで選択された入力素子(単数又は複数)と対応付けられた文字が記憶装置に保存された単語内の文字(単数又は複数)と全く同じ順序で一致する場合、一致は選択された一連の入力素子中の選択された第1入力素子から始まり、選択された一連の入力素子の最後まで続く請求項59に記載の方法。
  72. 入力素子が二つ以上の文字と対応付けられた場合、各文字が個別に一致する請求項71に記載の方法。
  73. 記憶装置に一致が見出された場合は、引き続き選択された入力素子に対応付けられた各文字を、該引き続き選択された入力素子の選択の後即座に表示された各一連文字に個別に付加し、これまで選択された入力素子に対応付けられた一連文字を表示装置に表示する請求項59に記載の方法。
  74. 選択された一連の入力素子によって構成された記憶装置に単語が全く摘出されなかった場合、一つ以上の最も近い一連文字を表示する請求項59に記載の方法。
  75. 表示された一連文字の一つを選択し、選択されていない一連文字を表示装置から削除するステップをさらに含む請求項59に記載の方法。
  76. 前記削除された選択されていない一連文字を表示装置に再表示するステップをさらに含む請求項75に記載の方法。
  77. 引き続き選択された入力素子と対応付けられた文字(単数又は複数)を過去に選択された一連文字のみに付加し、前記付加された選択された一連文字を表示するステップをさらに含む請求項75に記載の方法。
  78. 表示された一連文字の一つを選択し、選択されていない一連を表示から削除し、さらにさらに選択された入力素子を選択された一連文字のみに付加するステップをさらに含む請求項59に記載の方法。
  79. 一連文字のデフォルトがオペレータがスペースバー又は句読点を選択した後即座に選択される請求項75に記載の方法。
  80. 一連文字のデフォルトが表示された後スペースが自動的に挿入される請求項79に記載の方法。
  81. 表示された一連文字の一つがホーム列内部に表示され、その他の表示された一連文字がホーム列下部の連続した列に表示される請求項59に記載の方法。
  82. ホーム列下部に表示された一連文字がホーム列へとスクロールすることができる請求項81に記載の方法。
  83. ホーム列下部に表示された各一連文字に隣接する数字を表示し、該一連文字に隣接する数字を選択することによって一連文字を選択するステップをさらに含む請求項81に記載の方法。
  84. 選択された一連文字の後にスペースを追加し、選択されない一連文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項83に記載の方法。
  85. 選択されない一連文字を表示から削除するステップをさらに含む請求項83に記載の方法。
  86. 第1選択キーを選択することによりホーム列下部の第1行に表示された一連文字を選択するステップをさらに含む請求項81に記載の方法。
  87. 前記第1選択キーは選択された一連文字の後に自動的にスペースを挿入する請求項86に記載の方法。
  88. 前記第1選択キーは選択された一連文字が二つ以上の文字を含有する場合のみ選択された一連文字の後にスペースを追加する請求項86に記載の方法。
  89. オペレータが文字又は一連文字をホーム列下部からホーム列へとスクロールすることができる請求項81に記載の方法。
  90. 第2選択キーを選択することによりホーム列下部の第2行に表示された一連文字を選択するステップをさらに含む請求項86に記載の方法。
  91. オペレータが表示された一連文字を選択することができるステップをさらに含む請求項81に記載の方法。
  92. 選択された一連文字の後にスペースを追加するステップをさらに含む請求項91に記載の方法。
  93. 一連文字をマウスを使用することによって選択するステップをさらに含む請求項81に記載の方法。
  94. オペレータが一連文字の選択を遅延する遅延モードに入ることができるようにするステップをさらに含む請求項81に記載の方法。
  95. 前記遅延モード方法によって、オペレータが過去に選択された一連文字を編集できる請求項94に記載の方法。
  96. ホーム列に表示された一連文字は統計学的使用に基づいている請求項81に記載の方法。
  97. 前記統計学的使用はこれまで選択された一連文字に対応付けられた単語候補の数に基づいている請求項96に記載の方法。
  98. 前記統計学的使用は、オペレータによって子音が選択された後は、母音が他の子音より優先度が高い請求項96に記載の方法。
  99. 前記統計学的使用は、オペレータによって母音が選択された後は、子音が他の母音より優先度が高い請求項96に記載の方法。
  100. 前記割り当てステップは入力素子にインジケータを割り当てるステップをさらに含み、該インジケータは各入力素子にどの指を置くべきかを示す請求項59に記載の方法。
  101. ホーム列に表示された一連文字は、スペースバー、句読点記号、又は選択入力キーを入力後即座にデフォルトとして選択される請求項81に記載の方法。
  102. ホーム列に表示された一連文字がオペレータがスペースバー又は句読点を選択後即座にデフォルトとして選択される請求項101に記載の方法。
  103. スペースバー、句読点、又は入力素子選択キーを選択することによって、選択された一連文字の後にスペースを追加するステップをさらに含む請求項102に記載の方法。
  104. 単語を構成する可能性のある一連文字が全く見出されない場合は、一連文字の冒頭又は、記憶装置の単語候補に対応付けられた該一連文字の最後に選択された入力素子のいずれかから、選択された入力素子中の各入力素子に対応付けられた各文字を表示する請求項59に記載の方法。
  105. 表示された単語がいずれも所望の単語でない場合は、一連文字の冒頭又は、記憶装置の単語候補に対応付けられた該一連文字の最後に選択された入力素子のいずれかから、選択された入力素子中の各入力素子に対応付けられた各文字を表示する請求項59に記載の方法。
  106. 一致が見出されない場合は、各選択された入力素子に対して一つの表示された文字を選択し、単語を構成する請求項59に記載の方法。
  107. 前記構成された単語を記憶装置に保存するステップをさらに含む請求項106に記載の方法。
  108. 各選択された入力素子に対し表示された一つの文字をホーム列下部に連続した列の形態で表示する請求項104に記載の方法。
  109. オペレータが表示された文字のいずれをもホーム列内部に移動させることができる含む請求項108に記載の方法。
  110. 前記割り当てステップは、二つ以上の文字を少なくとも一つの入力素子に割り当て、単一の一連の選択された入力素子から二つ以上の単語候補ができるようにする請求項59に記載の方法。
  111. 前記単語の終了を判定するステップは、作動機構を作動させることをさらに含む請求項59に記載の方法。
  112. 表示装置、記憶装置、オペレータにより選択可能な入力素子を有するコンピュータを用いたアルファベット文字の入力方法であって、オペレータによって選択可能な少なくとも一つの入力素子が二つ以上のアルファベット文字に対応付けられ、該方法は、入力素子を選択するステップと、二つ以上の文字が選択された入力素子の一つと対応付けられる場合でも各入力素子が選択されるごとに一連文字を表示するステップと、二つ以上の一連文字が表示された場合は単一の入力素子を入力することによって表示された一連のうち一つを選択するステップとを含む方法。
  113. 記憶装置、表示装置、オペレータによって選択可能な複数の入力素子を含む入力装置を有するコンピュータを含む文書処理装置を用いて、アルファベット文字から構成されるテキストを生成することができるようにする方法であって、該方法は、
    複数の一連の入力素子を定義づけるステップと、
    複数のアルファベット文字を前記一連の入力素子に割り当て、少なくとも一つの入力素子が複数の文字に対応付けられるようにするステップと、
    一つ以下の入力素子コードを複数の文字に対応付けられた少なくとも一つの入力素子へと割り当てるステップと、
    記憶装置にアルファベット文字と単語コードから構成される単語を保存し、前記各単語コードは一つ以上の一連の入力素子コードから構成され、前記各単語コードは少なくとも一つの前記単語と対応付けられているステップと、
    オペレータによって選択された一つ以上の入力素子を検出するステップと、
    一つ以上の一連の入力素子コードから構成される単語コードを作成し、各入力素子コードは各選択された入力素子と対応付けられているステップと、
    記憶装置を検索し、各前記作成された単語コードと対応付けられた完成単語のすべて及び前記作成された各単語コード初期部分を少なくとも含む完全な単語コードをすべて摘出するステップと、
    前記記憶装置内に摘出された前記完全及び前記初期部分作成単語コードと対応付けられた前記単語を表示装置に表示するステップと、
    前記単語の一つを所望の文書処理入力として選択し、所望の単語コードとして選択された場合は、前期初期部分作成単語コード全体が表示されているステップとを含む方法。
  114. 記憶装置、表示装置、オペレータによって選択可能な複数の入力素子を含む入力装置を有するコンピュータを含む文書処理装置を用いて、アルファベット文字から構成されるテキストを生成することができるようにする方法であって、該方法は、
    複数の一連の入力素子を定義づけるステップと、
    複数のアルファベット文字を前記一連の入力素子に割り当て、少なくとも一つの入力素子が複数の文字に対応付けられるようにするステップと、
    一つ以下の入力素子コードを複数文字に対応付けられた少なくとも一つの入力素子へと割り当てるステップと、
    記憶装置にアルファベット文字と単語コードから構成される単語を保存し、前記各単語コードは一つ以上の一連の入力素子コードから構成され、前記各単語コードは一つ以上の前記単語と対応付けられているステップと、
    オペレータによって選択された一つ以上の入力素子を検出するステップと、
    一つ以上の一連の入力素子コードから構成される単語コードを作成し、各入力素子コードは各選択された入力素子と対応付けられているステップと、
    記憶装置を検索し、前記作成された各単語コード初期部分を少なくとも含む完全な単語コードの少なくとも一つを摘出するステップと、
    前記記憶装置内に摘出された前記作成された単語コードと対応付けられた選択された入力素子の数と同数の文字の数を表示装置に表示するステップと、
    選択された前記単語のうち一つの全体を表示するステップとを含む方法。
  115. 記憶装置、表示装置、オペレータによって選択可能な複数の入力素子を含む入力装置を有するコンピュータを含む文書処理装置を用いて、アルファベット文字から構成されるテキストを生成することができるようにする方法であって、該方法は、
    複数の一連の入力素子を定義づけるステップと、
    複数のアルファベット文字を前記一連の入力素子に割り当て、少なくとも一つの入力素子が複数の文字に対応付けられるようにするステップと、
    一つ以下の入力素子コードを複数文字に対応付けられた少なくとも一つの入力素子へと割り当てるステップと、
    記憶装置にアルファベット文字と単語コードから構成される単語を保存し、前記各単語コードは一つ以上の一連の入力素子コードから構成され、前記各単語コードは少なくとも一つの前記単語と対応付けられているステップと、
    オペレータによって選択された一つ以上の入力素子を検出するステップと、
    一つ以上の一連の入力素子コードから構成される単語コードを作成し、各入力素子コードは各選択された入力素子と対応付けられているステップと、
    記憶装置を検索し、前記作成された各単語コード初期部分を少なくとも含む完全な単語コードを少なくとも一つ摘出するステップと、
    前記記憶装置内に摘出された前記作成された単語コードと対応付けられた選択された入力素子の数と同数の文字の数を表示装置に表示するとともに、記憶装置から削除された場合でも選択された一連の入力素子を表示するステップと、
    前記一連の入力素子の一つを所望の文書処理入力として選択し、
    選択された入力素子を表示するステップとを含む方法。
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