JP2004500343A - 医薬製剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、薬剤の物理状態が異なる2種の調製物の物理的混合物の形態で薬剤を含む、固形薬剤に関する。
Description
【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、活性成分の物理状態が異なる少なくとも2種の調製物の物理的混合物が存在する、活性薬剤成分の固形剤形に関する。本発明は、さらに活性成分の物理状態が異なる第3調製物を含む剤形に関する。
【0002】
一連の非常に効果的な活性薬剤成分全てについて、特に一定の血漿濃度が望ましいが、長期間の治療の際には重い副作用を生じさせないために過度に高い血漿レベルを回避しなければならない場合に、剤形の生物学的利用能に関する大きな問題が生じる。このことは、例えば多くの免疫抑制剤、HIV治療薬またはCNS−活性物質に当てはまる。
【0003】
一連の非極性環状オリゴペプチドであるサイクロスポリンは、それらの免疫抑制効果によって識別されている。サイクロスポリンのうちの特にサイクロスポリンAは、治療的有為性を与え、11アミノ酸からなり、発酵によって得られる。
【0004】
サイクロスポリン製剤は経口使用と静脈内使用の双方のために開発されているが、より良好な患者のコンプライアンスを保証するためにはサイクロスポリンは経口投与されることが好ましい。
【0005】
しかしながらサイクロスポリンAは分子量1202g/molとかなり大きく、さらに水に非常に低溶解性(<0.004% m/V)であることからも明らかなように非常に親油性である。オリーブ油のような油およびエタノールに多少溶解するので、経口投与において約30%の生物学的利用能(しかしながらこれは比較的変化しすい)を生じるエマルジョン濃縮物を開発することが可能となった(R.H. Mullerら,「Pharmazeutische Technologie: Moderne Arzneiformen」中, Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft, Stuttgart, 1997, pp. 118−125を参照されたい)。
【0006】
従って現在市販されている経口形態は、液剤として投与するエマルジョン濃縮物またはカプセル剤を満たすために用いるマイクロエマルジョンのいずれかである。双方の場合において、エタノールのような溶媒および/または油がサイクロスポリンを安定化するために用いられる。
【0007】
しかしながら、生物学的利用能は、10〜60%の幅広い変動範囲でありうる。これらの変動は、薬剤形態と胃腸管における薬剤の状態に関係する。さらに自然な脂肪消化が、経口投与されたサイクロスポリンの吸収に有意な影響を及ぼす。
【0008】
また国際公開第97/07787号は、活性成分と並んで例えばエタノールまたはプロピレングリコールなどのアルカノール系溶媒および界面活性物質などの非イオン性ポリオキシアルキレン誘導体を含むサイクロスポリン製剤を記載する。
【0009】
しかしながらかかる形態には、第1にそれらが溶媒、特にエタノールを含むこと、第2に該サイクロスポリンが低温で再結晶化しやすく、このことが保存安定性において問題である、という不利益がある。このことは、かかる沈殿物が実質的にあまり吸収されず、環境によっては一様な生物学的利用能が保証されない場合があることによるものである。
【0010】
欧州特許出願公開(EP−A)第425 892号は、ペプチド結合を有する活性薬剤成分の生物学的利用能の改良方法であって、活性成分の水混和性有機溶媒溶液を水性コロイドと迅速に混合することで、活性成分をコロイド形態で沈殿させる方法を開示する。
【0011】
国際公開第93/l0767号は、掲載されるコロイド粒子の電荷が中性であるようにゼラチンマトリックス中に薬剤ペプチドを組み込む、薬剤ペプチドの経口投与形態を記載する。しかしながらかかる形態は、それらが凝集しやすいという不利益がある。
【0012】
また例えば欧州特許出願公開(EP−A)第 240 904号より、ポリマーマトリックスにおける活性成分の分子分散体を溶融押出成形によって得ることができることが知られている。
【0013】
本発明の目的は、例えばサイクロスポリンのような生物学的利用能が低い活性成分についての、経口投与に適した、溶媒を含まず、さらにそれらの生物学的利用能の点でマイクロエマルジョンに匹敵する剤形を見出すことである。
【0014】
本発明者らは、この目的が、活性成分が、該活性成分の物理状態が異なる少なくとも2種の活性成分調製物の物理的混合物の形態で存在するという最初に規定した剤形によって達成されることを見出した。さらに第3の物理的に異なる形態の活性成分が存在する薬剤形態も見出した。
【0015】
本発明に従えば、活性成分は、第1調製物(成分1)中では高分子コーティング材料のマトリックスにコロイド状に分散された固形のX線非晶質粒子の形態で存在する。第2調製物(成分2)においては、活性成分は賦形剤マトリックス中の分子分散体として存在する。物理的に異なる形態の第3調製物(成分3)においては、活性成分は結晶粒子の形態で存在する。
【0016】
本発明の剤形は、水に低溶解性であり、かつ生物学的利用能が低い活性成分のいずれにも原則として好適であるが、特にサイクロスポリンに好適である。
【0017】
本発明に従えば、サイクロスポリンのいずれも加工処理することが可能であるが、サイクロスポリンAが好ましい。サイクロスポリンAは融点が148〜151℃であり、無色結晶物質として用いる。
【0018】
成分1において、活性成分は1種以上の高分子安定剤からなるコーティングマトリックス中にX線非晶質粒子の形態でコロイド状に包埋されている。好適な高分子安定剤は膨張可能な保護コロイドであり、例えばウシ、ブタもしくは魚類のゼラチン、デンプン、デキストリン、ペクチン、アラビアゴム、リグニンスルホネート、キトサン、ポリスチレンスルホネート、アルギネート、カゼイン、カゼイネート、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、粉乳、デキストラン、全乳もしくは脱脂乳、またはこれら保護コロイドの混合物が挙げられる。また、以下のモノマーに基づくホモポリマーおよびコポリマーも好適である:酸化エチレン、酸化プロピレン、アクリル酸、無水マレイン酸、乳酸、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、α−およびβ−アスパラギン酸。かかるゼラチンタイプのうちの1種を用いることが特に好ましく、特にブルーム数が0〜250の範囲である酸もしくは塩基分解性ゼラチン、特に非常に好ましくはゼラチンA100、A200、B100およびB200、ならびにブルーム数が0であり、かつ分子量が15,000〜25,000Dである酵素分解性ゼラチンタイプ、例えばCollagel AおよびGelitasol P(Stoess製、Eberbach)、さらにこれらゲラチンタイプの混合物である。
【0019】
これらの調製物は、さらに低分子量の界面活性化合物を含む。特に好適なものとしては、例えば両親媒性化合物またはかかる化合物の混合物がある。原則として、HLBが5〜20である全ての界面活性剤が好適である。好適な界面活性物質の例としては、長鎖脂肪酸とアスコルビン酸とのエステル、脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリドならびにこれらのエトキシル化生成物、脂肪酸モノグリセリドと酢酸、クエン酸、乳酸もしくはジアセチル酒石酸とのエステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル(例えばトリグリセロールのモノステアレートなど)、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、2−(2−ステアロイルラクチル)乳酸塩およびレシチンが挙げられる。アスコルビルパルミテートを用いることが好ましい。
【0020】
種々の成分量は本発明に従って選択されるが、調製物が、0.1〜70重量%、好ましくは1〜40重量%の活性成分、1〜80重量%、好ましくは10〜60重量%の1種以上の高分子安定剤、および0〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%の1種以上の低分子量安定剤を含むように選択する。重量%は、乾燥粉末に基づく。
【0021】
第1調製物を製造するために、まず活性成分を好適な溶媒に溶かした溶液を調製する。ここでは、溶液は本来の溶液または溶融エマルジョン(melt emulsion)を意味する。好適な溶媒は水混和性有機溶媒であって、揮発性で熱安定性であり、かつ炭素、水素、窒素および酸素のみを含有するものである。それらは水に少なくとも10重量%の混和性があり、かつ沸点が200℃以下であり、および/または10個未満の炭素原子を有することが好都合である。それに対応するアルコール、エステル、ケトンおよびアセタールが好ましい。特にエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1,2−ブタンジオール1−メチルエーテル、1,2−プロパンジオール1−n−プロピルエーテルまたはアセトンを用いる。
【0022】
本発明の一実施形態において、活性成分の溶液は、活性成分を選択した溶媒に好ましくは20〜150℃の範囲の温度で120秒未満の時間内に溶解させることによって調製されるが、適当な場合には100barまで、好ましくは30barまでのゲージ圧下で操作することが可能である。
【0023】
さらに好ましい実施形態において、活性成分溶液は、活性成分と溶媒との混合物を活性成分の融点を上回る150〜240℃で10秒未満の時間内加熱することによって調製されるが、適当な場合には100barまで、好ましくは30barまでのゲージ圧下で操作することが可能である。
【0024】
このようにして調製した活性成分溶液の濃度は、一般的に溶媒1kg当たり活性成分10〜500gである。このプロセスの好ましい実施形態においては、低分子量安定剤を活性成分溶液に直接添加する。
【0025】
この工程に続くプロセス工程において、活性成分溶液を高分子コーティング材料の水性溶液と混合する。高分子コーティング材料の溶液濃度は、0.1〜200g/l、好ましくは1〜100g/lである。
【0026】
この混合工程において可能な限り小さな粒度を得るためには、活性成分溶液とコーティング材料の溶液とを混合する場合に機械的エネルギー投入量を高くすることが望ましい。かかるエネルギー投入は、強力な混合が生じるように、例えば好適な装置中で激しく攪拌もしくは振盪することによって、または混合チャンバー内に2つの成分を強力な噴流として噴射することによって達成される。
【0027】
混合工程は、断続的に行なってもよいが、好ましくは連続的に行う。混合工程により、固形X線非晶質粒子の形態の活性成分の沈殿が生じる。このようにして得られたコロイド懸濁液を、それ自体公知の方法で、例えばスプレー乾燥、凍結乾燥または流動床乾燥によって乾燥粉末に転換することができる。
【0028】
本発明の調製物の製造手順は、コーティング材料、特にゼラチンの溶液のpHおよび活性成分の溶液のpHを調整し、形成する活性成分粒子が中性電荷にならないようにすることである。すなわち、粒子が形成する場合に中性電荷となる段階が生じるような値にゼラチン溶液のpHを調整してはならない。粒子は、7を上回るpH値で製造されることが好ましい。
【0029】
高分子コーティング材料のマトリックス中の固形活性成分粒子の平均直径は、20〜1000nm、好ましくは100〜600nmである。球形の活性成分粒子は、完全にX線非晶質である。ここで、X線非晶質とは、粉末X線回折図中に結晶による干渉が存在しないことを意味する(H.P. Klug, L.E. Alexander,「X−Ray Diffraction procedures for Polycrystalline and Amorphous Materials」, John Wiley, New York, 1959を参照されたい)。活性成分粒子は、5を上回るpHで水性媒質に再分散した後に陰性電荷を有することによって識別される。
【0030】
第2調製物において、活性成分は賦形剤マトリックス中に分子分散体の形態で存在する。マトリックス中の活性成分のかかる分子分散体は、「固溶体」とも呼ばれる(ChiouおよびRiegelman, J. Pharm. Sci., 60, 1281−1300を参照されたい)。かかる固溶体は、賦形剤マトリックスを形成する成分とともに活性成分を好適な溶媒に溶解し、次いで溶媒を除去することによる溶解法によって製造されうる。好適な溶媒の例としては、水、エタノール、イソプロパノール、アセトン、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレンまたはクロロホルム)、テトラヒドロフラン、トルエンまたはメチルエチルケトンが挙げられる。溶媒は、通常真空で蒸発除去される。
【0031】
またかかる固溶体は、活性成分と賦形剤マトリックスを形成する出発材料とを溶融しながら均質混合する溶融法によっても製造されうる。溶融法は、溶媒を添加することなく行われることが好ましい。
【0032】
溶融法は、混練機またはスクリュー押出機において行われる。好適な混練機の例としては、HaakeまたはFarrellによって供給されているものが挙げられる。
【0033】
溶融物は、好ましくはスクリュー押出機において製造され、特に好ましくは混練ディスクまたは類似の混合エレメントを有するかまたは有しない二軸スクリュー押出機において製造される。同時回転二軸スクリュー押出機が特に好ましい。
【0034】
組成物に応じて、加工処理は一般的に40〜260℃、好ましくは50〜200℃の温度で行われる。
【0035】
出発材料は、押出機または混練機中に単独でまたはプレミックスとして供給することができる。好ましくは、添加は、粉末プレミックスまたは造粒プレミックスの形態で行う。従って液状または油状の界面活性物質を前もって別の出発材料と混合することで、易流動性の顆粒を得ることができる。同様に、例えば液体ポンプを用いて液状形態の界面活性物質(半固形物質の場合には加熱することが好ましい)を添加することが可能である。
【0036】
また、まず活性成分を界面活性物質中に溶解し、次いでこの混合物をポリマーとともに造粒化することが可能である。この場合、活性成分自体を溶融してはならない。
【0037】
感温性活性成分の場合には、まず他の出発材料を溶融した後に初めて、活性成分を添加することが望ましい場合もある。
【0038】
従って、出発材料をともに加工処理して溶融物を得て、この溶融物を、特に剪断力の形で機械的エネルギーの投入によって均質組成物に加工処理する。
【0039】
次いで均質溶融物をダイまたはブレーカープレートを通じて押し出し、造形する。これは、従来技術によって、例えば回転ナイフを用いてまたは圧縮空気による切断によって押出物を切断することによって行うことができ、これによってペレットまたは顆粒が生じる。さらに欧州特許出願公開(EP−A)第 240 906号に記載のように、押出物を2つの逆回転カレンダーロール間を通過させ、直接造形して錠剤にすることによって造形を行うことが可能である。同様に、溶融物を開口頭部を通じて放出させ、凝固した後に適当な場合にはまた粉砕し、あるいはロール機もしくは圧縮成形装置などの好適な造粒装置によってさらに加工処理することができる。
【0040】
第2調製物が含むことができる好適なマトリックス形成剤は、例えば、溶融加工処理可能な水溶性または水膨潤性ポリマーである。水溶性とは、少なくとも1gのポリマーが25℃において水10mlに溶解することを意味する。水膨潤性とは、25℃、75%の相対湿度における水の取りこみがポリマーが溶解することなく1重量%を上回ることを意味する。
【0041】
好適なポリマーの例としては、Fikentscher K値が19〜100であるN−ビニルピロリドンのホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。好適なコモノマーは、プロピオン酸ビニル、ビニルカプロラクタムまたはビニルイミダゾールと同様に特に酢酸ビニルである。
【0042】
同様に、セルロース誘導体が好適であり、例えばヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのアルキルヒドロキシアルキルセルロースである。
【0043】
さらに分子量1500〜10,000,000Dのポリエチレングリコールまたはポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーが好適である。もちろんかかるポリマーの混合物を用いることも可能である。
【0044】
またエリトリトール、イソマルト、マンニトール、ソルビトール、キシリトールなどの糖アルコールまたはかかる糖アルコールの混合物が、マトリックス形成剤として好適である。
【0045】
またマトリックスは、製薬上許容される賦形剤、例えば充填剤、滑沢剤、離型剤、流動性調整剤(flow regulator)、可塑剤、色素、香料および/または安定剤の、本発明の目的にとって慣例の量を含んでいてもよい。
【0046】
本発明のさらなる実施形態において、活性成分剤形は第3調製物(成分3)を含んでいてもよい。活性成分は、この調製物中に粒子の形態で存在し、粒子中の活性成分は結晶度が少なくとも20%である。結晶度とは、非晶質形態中にはない活性物質の割合を指す。また活性成分は成分3において様々な結晶変態で存在することができる。
【0047】
活性成分は、この調製物において特にさらなる賦形剤を含まない純粋な結晶物質として存在する。粒子の平均直径は、0.05〜200μm、好ましくは0.1〜50μmの範囲である。結晶粒子は、それ自体公知の粉砕工程によって粗結晶生成物から得ることができる。好適な粉砕工程の例としては、乾式または湿式粉砕が挙げられる。好適な装置の例としては、ボールミル、ピン付き(pinned)ディスクミルまたはエアージェットミルが挙げられる。
【0048】
本発明の剤形は、成分1、2および3を物理的に混合することによって得られる。成分1中の活性成分の総量は、好ましくは10〜70重量%の範囲、特に好ましくは20〜60重量%の範囲であり、成分2中の活性成分の総量は、好ましくは10〜70重量%の範囲、特に好ましくは20〜60重量%の範囲であり、ならびに成分3中の活性成分の総量は、好ましくは0〜30重量%の範囲である。個々の成分の物理的特性は混合した後も変化しない。
【0049】
活性成分の調製物の2種または3種についての本発明による物理的混合物であって、各々の調製物において活性成分が異なる物理的形態で存在するものは、本発明の目的に適した経口薬剤形態のいずれにも用いることができる。従って、例えばそれらを硬ゼラチンもしくは軟ゼラチンカプセルに詰め込んだり、またはそれ自体公知の条件下で圧縮して錠剤にすることができる。
【0050】
驚くべきことに、本発明の剤形は個々の成分の生物学的利用能よりも高い生物学的利用能を有する。このような相乗効果は、当業者であっても予想外のことであろう。
【0051】
イヌにおける研究結果は、市販の製品と比較することによって本発明の剤形の良好な生物学的利用能を証明するものである。
【0052】
製造例1
活性成分含量が約 10 重量%である活性成分乾燥粉末の製造
a) 超微粉化物 (micronisate) の製造
サイクロスポリンA 3gを、アスコルビルパルミテート0.6gをイソプロパノール36gに溶かした溶液中に25℃にて加えて攪拌することで、透明溶液が得られた。
【0053】
サイクロスポリンAをコロイド形態で沈殿させるために、この溶液を混合チャンバーに25℃にて供給し、該チャンバー内でゼラチンB100 ブルーム14.4gおよびラクトース12.6gを溶かした脱イオン水の水性溶液537g(1N NaOHを用いてpH9.2に調整されている)と混合した。該工程中、圧力を30barまでに制限した。混合後、外見が白く濁ったサイクロスポリンAのコロイド分散液を得た。
【0054】
平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、256nm(分散31%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62 μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の99.2%であった。
【0055】
b) ナノ粒子乾燥粉末を得るための分散液 a) の乾燥
生成物1a)をスプレー乾燥することでナノ粒子乾燥粉末を得た。粉末中の活性成分含量をクロマトグラフィーで測定したところ9.95重量%であった。乾燥粉末は飲料水に溶解すると白く濁った分散液(ヒドロゾル)を形成する。
【0056】
製造例2
活性成分含量が約 15 重量%であるサイクロスポリン乾燥粉末の製造
a) 超微粉化物の製造
サイクロスポリンA 3gを、アスコルビルパルミテート0.6gをイソプロパノール18gおよび脱イオン水18gに溶かした溶液中に25℃にて加えて撹拌した。溶解を熱交換器中で加熱することで完全なものにした。サイクロスポリン溶液を熱交換器中に90秒間維持し、その際温度が135℃を超えないようにした。
【0057】
サイクロスポリンAをコロイド形態で沈殿させるために、この溶液を混合チャンバーに135℃にて供給し、該チャンバー内でゼラチンA100 ブルーム9.2gおよびラクトース6.1gを脱イオン水に溶かした水性溶液393.9g(1N NaOHを用いてpH9.2に調整されている)と混合した。水の蒸発を防ぐために、該工程中の圧力を30barまでに制限した。混合後、外見が白く濁ったサイクロスポリンAのコロイド分散液を得た。
【0058】
平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、285nm(分散48%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の99.8%であった。
【0059】
b) 乾燥粉末を得るための分散液 2a) の乾燥
分散液をスプレー乾燥することでナノ粒子乾燥粉末を得た。乾燥粉末中の活性成分含量をクロマトグラフィーで測定したところ15.9重量%であった。乾燥粉末は飲料水に溶解すると白く濁った分散液を形成する。
【0060】
再分散直後の平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、376nm(分散38%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.77μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の84.7%であった。
【0061】
生成物を凍結乾燥したところナノ粒子乾燥粉末が得られた。粉末中の活性成分含量をクロマトグラフィーで測定したところ16.1重量%のサイクロスポリンであった。乾燥粉末を飲料水に溶解したところ白く濁ったヒドロゾルが得られた。
【0062】
再分散直後の平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、388nm(分散32%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.79μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の82.4%であった。
【0063】
製造例3
サイクロスポリンAのコロイド分散液を、実施例2a)と同様にしてサイクロスポリンA 4.5g、アスコルビルパルミテート0.9g、ゼラチンA100 ブルーム9.6gおよびラクトース7.2gから製造した。
【0064】
平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、280nm(分散21%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の99.2%であった。
【0065】
b) ナノ粒子乾燥粉末を得るための分散液 3a) の乾燥
スプレー乾燥することでサイクロスポリンA含量が19.9重量%(クロマトグラフィーによって測定)のナノ粒子乾燥粉末を得た。乾燥粉末は飲料水に溶解すると白く濁った分散液(ヒドロゾル)を形成した。
【0066】
再分散直後の平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、377nm(分散45%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の83.3%であった。
【0067】
製造例4
調製物を、製造例3と同様にして、分子量が103〜107Dである魚類ゼラチンをコーティングマトリックス材料として用いて製造した。
【0068】
製造例5
溶融押出成形によるサイクロスポリンの固溶体の製造
製造は、出力2kg/時間のWerner & Pfleiderer ZKS30二軸スクリュー押出機において行った。依然として可塑性の押出物を、欧州特許出願公開(EP−A) 240 906号に記載のようにカレンダー加工によって造形した。65重量%のポリビニルピロリドン(K値12)、15重量%のポロクサマー407および20重量%のサイクロスポリンの混合物を加工処理した。
断面の温度:50、88、128、131、127、126℃;
ダイ:120℃。
【0069】
カレンダー加工した形態をエアージェットミルを用いて粉砕することで、95%の粒子の直径は10μm未満となった。
【0070】
製造例6
60重量%のN−ビニルピロリドンと40重量%の酢酸ビニルとのコポリマー80重量%と、20重量%のサイクロスポリンとの混合物を実施例5と同様にして加工処理した。
断面の温度:55、110、140、137、136、141℃;
ダイ:140℃。
【0071】
製剤の薬物動態学的特性
イヌにおける血中濃度の動態:一般的方法
サイクロスポリンを、適当な調製物の状態で、固形形態として経口的にまたは液状形態の場合には強制飼養によって、体重8〜12kgのビーグル犬に投与した。液状形態は、水50mlに加えた状態で与え、さらに50mlの水で流し込んだ。固形形態は、水を用いずに投与した。飼料を物質投与16時間前に動物から取り上げ、給餌を物質投与4時間後に再開した。物質の投与前と、投与後32時間までの間に一定間隔で、血液をヘパリン化した容器中にイヌの頸静脈または前脚橈側皮静脈(Vena cephalica antebrachii)から採取した。血液を急速冷凍し、分析的後処理を行うまで−20℃で保存した。血中濃度を、有効な内部標準化GC−MS法によって測定した。
【0072】
製剤1(比較用):
Sandimmun Optoral、カプセル、活性成分100mg
製剤2:
製造実施例2の乾燥粉末、活性成分量100mg;ヒドロゾルとして投与
製剤3:
製造実施例5の押出物、活性成分量100mg;錠剤として投与
製剤4:
実施例2の乾燥粉末と実施例5の押出物との組合せ、活性成分量は乾燥粉末中50mgおよび押出物中50mg
【0073】
血中濃度および相対的生物学的利用能の曲線下の面積
表
AUC: 曲線下の面積
BA: 生物学的利用能
tmax: [h]
Cmax: [ng/ml]
【0074】
【0001】
本発明は、活性成分の物理状態が異なる少なくとも2種の調製物の物理的混合物が存在する、活性薬剤成分の固形剤形に関する。本発明は、さらに活性成分の物理状態が異なる第3調製物を含む剤形に関する。
【0002】
一連の非常に効果的な活性薬剤成分全てについて、特に一定の血漿濃度が望ましいが、長期間の治療の際には重い副作用を生じさせないために過度に高い血漿レベルを回避しなければならない場合に、剤形の生物学的利用能に関する大きな問題が生じる。このことは、例えば多くの免疫抑制剤、HIV治療薬またはCNS−活性物質に当てはまる。
【0003】
一連の非極性環状オリゴペプチドであるサイクロスポリンは、それらの免疫抑制効果によって識別されている。サイクロスポリンのうちの特にサイクロスポリンAは、治療的有為性を与え、11アミノ酸からなり、発酵によって得られる。
【0004】
サイクロスポリン製剤は経口使用と静脈内使用の双方のために開発されているが、より良好な患者のコンプライアンスを保証するためにはサイクロスポリンは経口投与されることが好ましい。
【0005】
しかしながらサイクロスポリンAは分子量1202g/molとかなり大きく、さらに水に非常に低溶解性(<0.004% m/V)であることからも明らかなように非常に親油性である。オリーブ油のような油およびエタノールに多少溶解するので、経口投与において約30%の生物学的利用能(しかしながらこれは比較的変化しすい)を生じるエマルジョン濃縮物を開発することが可能となった(R.H. Mullerら,「Pharmazeutische Technologie: Moderne Arzneiformen」中, Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft, Stuttgart, 1997, pp. 118−125を参照されたい)。
【0006】
従って現在市販されている経口形態は、液剤として投与するエマルジョン濃縮物またはカプセル剤を満たすために用いるマイクロエマルジョンのいずれかである。双方の場合において、エタノールのような溶媒および/または油がサイクロスポリンを安定化するために用いられる。
【0007】
しかしながら、生物学的利用能は、10〜60%の幅広い変動範囲でありうる。これらの変動は、薬剤形態と胃腸管における薬剤の状態に関係する。さらに自然な脂肪消化が、経口投与されたサイクロスポリンの吸収に有意な影響を及ぼす。
【0008】
また国際公開第97/07787号は、活性成分と並んで例えばエタノールまたはプロピレングリコールなどのアルカノール系溶媒および界面活性物質などの非イオン性ポリオキシアルキレン誘導体を含むサイクロスポリン製剤を記載する。
【0009】
しかしながらかかる形態には、第1にそれらが溶媒、特にエタノールを含むこと、第2に該サイクロスポリンが低温で再結晶化しやすく、このことが保存安定性において問題である、という不利益がある。このことは、かかる沈殿物が実質的にあまり吸収されず、環境によっては一様な生物学的利用能が保証されない場合があることによるものである。
【0010】
欧州特許出願公開(EP−A)第425 892号は、ペプチド結合を有する活性薬剤成分の生物学的利用能の改良方法であって、活性成分の水混和性有機溶媒溶液を水性コロイドと迅速に混合することで、活性成分をコロイド形態で沈殿させる方法を開示する。
【0011】
国際公開第93/l0767号は、掲載されるコロイド粒子の電荷が中性であるようにゼラチンマトリックス中に薬剤ペプチドを組み込む、薬剤ペプチドの経口投与形態を記載する。しかしながらかかる形態は、それらが凝集しやすいという不利益がある。
【0012】
また例えば欧州特許出願公開(EP−A)第 240 904号より、ポリマーマトリックスにおける活性成分の分子分散体を溶融押出成形によって得ることができることが知られている。
【0013】
本発明の目的は、例えばサイクロスポリンのような生物学的利用能が低い活性成分についての、経口投与に適した、溶媒を含まず、さらにそれらの生物学的利用能の点でマイクロエマルジョンに匹敵する剤形を見出すことである。
【0014】
本発明者らは、この目的が、活性成分が、該活性成分の物理状態が異なる少なくとも2種の活性成分調製物の物理的混合物の形態で存在するという最初に規定した剤形によって達成されることを見出した。さらに第3の物理的に異なる形態の活性成分が存在する薬剤形態も見出した。
【0015】
本発明に従えば、活性成分は、第1調製物(成分1)中では高分子コーティング材料のマトリックスにコロイド状に分散された固形のX線非晶質粒子の形態で存在する。第2調製物(成分2)においては、活性成分は賦形剤マトリックス中の分子分散体として存在する。物理的に異なる形態の第3調製物(成分3)においては、活性成分は結晶粒子の形態で存在する。
【0016】
本発明の剤形は、水に低溶解性であり、かつ生物学的利用能が低い活性成分のいずれにも原則として好適であるが、特にサイクロスポリンに好適である。
【0017】
本発明に従えば、サイクロスポリンのいずれも加工処理することが可能であるが、サイクロスポリンAが好ましい。サイクロスポリンAは融点が148〜151℃であり、無色結晶物質として用いる。
【0018】
成分1において、活性成分は1種以上の高分子安定剤からなるコーティングマトリックス中にX線非晶質粒子の形態でコロイド状に包埋されている。好適な高分子安定剤は膨張可能な保護コロイドであり、例えばウシ、ブタもしくは魚類のゼラチン、デンプン、デキストリン、ペクチン、アラビアゴム、リグニンスルホネート、キトサン、ポリスチレンスルホネート、アルギネート、カゼイン、カゼイネート、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、粉乳、デキストラン、全乳もしくは脱脂乳、またはこれら保護コロイドの混合物が挙げられる。また、以下のモノマーに基づくホモポリマーおよびコポリマーも好適である:酸化エチレン、酸化プロピレン、アクリル酸、無水マレイン酸、乳酸、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル、α−およびβ−アスパラギン酸。かかるゼラチンタイプのうちの1種を用いることが特に好ましく、特にブルーム数が0〜250の範囲である酸もしくは塩基分解性ゼラチン、特に非常に好ましくはゼラチンA100、A200、B100およびB200、ならびにブルーム数が0であり、かつ分子量が15,000〜25,000Dである酵素分解性ゼラチンタイプ、例えばCollagel AおよびGelitasol P(Stoess製、Eberbach)、さらにこれらゲラチンタイプの混合物である。
【0019】
これらの調製物は、さらに低分子量の界面活性化合物を含む。特に好適なものとしては、例えば両親媒性化合物またはかかる化合物の混合物がある。原則として、HLBが5〜20である全ての界面活性剤が好適である。好適な界面活性物質の例としては、長鎖脂肪酸とアスコルビン酸とのエステル、脂肪酸のモノグリセリドおよびジグリセリドならびにこれらのエトキシル化生成物、脂肪酸モノグリセリドと酢酸、クエン酸、乳酸もしくはジアセチル酒石酸とのエステル、ポリグリセロール脂肪酸エステル(例えばトリグリセロールのモノステアレートなど)、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、2−(2−ステアロイルラクチル)乳酸塩およびレシチンが挙げられる。アスコルビルパルミテートを用いることが好ましい。
【0020】
種々の成分量は本発明に従って選択されるが、調製物が、0.1〜70重量%、好ましくは1〜40重量%の活性成分、1〜80重量%、好ましくは10〜60重量%の1種以上の高分子安定剤、および0〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%の1種以上の低分子量安定剤を含むように選択する。重量%は、乾燥粉末に基づく。
【0021】
第1調製物を製造するために、まず活性成分を好適な溶媒に溶かした溶液を調製する。ここでは、溶液は本来の溶液または溶融エマルジョン(melt emulsion)を意味する。好適な溶媒は水混和性有機溶媒であって、揮発性で熱安定性であり、かつ炭素、水素、窒素および酸素のみを含有するものである。それらは水に少なくとも10重量%の混和性があり、かつ沸点が200℃以下であり、および/または10個未満の炭素原子を有することが好都合である。それに対応するアルコール、エステル、ケトンおよびアセタールが好ましい。特にエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1,2−ブタンジオール1−メチルエーテル、1,2−プロパンジオール1−n−プロピルエーテルまたはアセトンを用いる。
【0022】
本発明の一実施形態において、活性成分の溶液は、活性成分を選択した溶媒に好ましくは20〜150℃の範囲の温度で120秒未満の時間内に溶解させることによって調製されるが、適当な場合には100barまで、好ましくは30barまでのゲージ圧下で操作することが可能である。
【0023】
さらに好ましい実施形態において、活性成分溶液は、活性成分と溶媒との混合物を活性成分の融点を上回る150〜240℃で10秒未満の時間内加熱することによって調製されるが、適当な場合には100barまで、好ましくは30barまでのゲージ圧下で操作することが可能である。
【0024】
このようにして調製した活性成分溶液の濃度は、一般的に溶媒1kg当たり活性成分10〜500gである。このプロセスの好ましい実施形態においては、低分子量安定剤を活性成分溶液に直接添加する。
【0025】
この工程に続くプロセス工程において、活性成分溶液を高分子コーティング材料の水性溶液と混合する。高分子コーティング材料の溶液濃度は、0.1〜200g/l、好ましくは1〜100g/lである。
【0026】
この混合工程において可能な限り小さな粒度を得るためには、活性成分溶液とコーティング材料の溶液とを混合する場合に機械的エネルギー投入量を高くすることが望ましい。かかるエネルギー投入は、強力な混合が生じるように、例えば好適な装置中で激しく攪拌もしくは振盪することによって、または混合チャンバー内に2つの成分を強力な噴流として噴射することによって達成される。
【0027】
混合工程は、断続的に行なってもよいが、好ましくは連続的に行う。混合工程により、固形X線非晶質粒子の形態の活性成分の沈殿が生じる。このようにして得られたコロイド懸濁液を、それ自体公知の方法で、例えばスプレー乾燥、凍結乾燥または流動床乾燥によって乾燥粉末に転換することができる。
【0028】
本発明の調製物の製造手順は、コーティング材料、特にゼラチンの溶液のpHおよび活性成分の溶液のpHを調整し、形成する活性成分粒子が中性電荷にならないようにすることである。すなわち、粒子が形成する場合に中性電荷となる段階が生じるような値にゼラチン溶液のpHを調整してはならない。粒子は、7を上回るpH値で製造されることが好ましい。
【0029】
高分子コーティング材料のマトリックス中の固形活性成分粒子の平均直径は、20〜1000nm、好ましくは100〜600nmである。球形の活性成分粒子は、完全にX線非晶質である。ここで、X線非晶質とは、粉末X線回折図中に結晶による干渉が存在しないことを意味する(H.P. Klug, L.E. Alexander,「X−Ray Diffraction procedures for Polycrystalline and Amorphous Materials」, John Wiley, New York, 1959を参照されたい)。活性成分粒子は、5を上回るpHで水性媒質に再分散した後に陰性電荷を有することによって識別される。
【0030】
第2調製物において、活性成分は賦形剤マトリックス中に分子分散体の形態で存在する。マトリックス中の活性成分のかかる分子分散体は、「固溶体」とも呼ばれる(ChiouおよびRiegelman, J. Pharm. Sci., 60, 1281−1300を参照されたい)。かかる固溶体は、賦形剤マトリックスを形成する成分とともに活性成分を好適な溶媒に溶解し、次いで溶媒を除去することによる溶解法によって製造されうる。好適な溶媒の例としては、水、エタノール、イソプロパノール、アセトン、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレンまたはクロロホルム)、テトラヒドロフラン、トルエンまたはメチルエチルケトンが挙げられる。溶媒は、通常真空で蒸発除去される。
【0031】
またかかる固溶体は、活性成分と賦形剤マトリックスを形成する出発材料とを溶融しながら均質混合する溶融法によっても製造されうる。溶融法は、溶媒を添加することなく行われることが好ましい。
【0032】
溶融法は、混練機またはスクリュー押出機において行われる。好適な混練機の例としては、HaakeまたはFarrellによって供給されているものが挙げられる。
【0033】
溶融物は、好ましくはスクリュー押出機において製造され、特に好ましくは混練ディスクまたは類似の混合エレメントを有するかまたは有しない二軸スクリュー押出機において製造される。同時回転二軸スクリュー押出機が特に好ましい。
【0034】
組成物に応じて、加工処理は一般的に40〜260℃、好ましくは50〜200℃の温度で行われる。
【0035】
出発材料は、押出機または混練機中に単独でまたはプレミックスとして供給することができる。好ましくは、添加は、粉末プレミックスまたは造粒プレミックスの形態で行う。従って液状または油状の界面活性物質を前もって別の出発材料と混合することで、易流動性の顆粒を得ることができる。同様に、例えば液体ポンプを用いて液状形態の界面活性物質(半固形物質の場合には加熱することが好ましい)を添加することが可能である。
【0036】
また、まず活性成分を界面活性物質中に溶解し、次いでこの混合物をポリマーとともに造粒化することが可能である。この場合、活性成分自体を溶融してはならない。
【0037】
感温性活性成分の場合には、まず他の出発材料を溶融した後に初めて、活性成分を添加することが望ましい場合もある。
【0038】
従って、出発材料をともに加工処理して溶融物を得て、この溶融物を、特に剪断力の形で機械的エネルギーの投入によって均質組成物に加工処理する。
【0039】
次いで均質溶融物をダイまたはブレーカープレートを通じて押し出し、造形する。これは、従来技術によって、例えば回転ナイフを用いてまたは圧縮空気による切断によって押出物を切断することによって行うことができ、これによってペレットまたは顆粒が生じる。さらに欧州特許出願公開(EP−A)第 240 906号に記載のように、押出物を2つの逆回転カレンダーロール間を通過させ、直接造形して錠剤にすることによって造形を行うことが可能である。同様に、溶融物を開口頭部を通じて放出させ、凝固した後に適当な場合にはまた粉砕し、あるいはロール機もしくは圧縮成形装置などの好適な造粒装置によってさらに加工処理することができる。
【0040】
第2調製物が含むことができる好適なマトリックス形成剤は、例えば、溶融加工処理可能な水溶性または水膨潤性ポリマーである。水溶性とは、少なくとも1gのポリマーが25℃において水10mlに溶解することを意味する。水膨潤性とは、25℃、75%の相対湿度における水の取りこみがポリマーが溶解することなく1重量%を上回ることを意味する。
【0041】
好適なポリマーの例としては、Fikentscher K値が19〜100であるN−ビニルピロリドンのホモポリマーおよびコポリマーが挙げられる。好適なコモノマーは、プロピオン酸ビニル、ビニルカプロラクタムまたはビニルイミダゾールと同様に特に酢酸ビニルである。
【0042】
同様に、セルロース誘導体が好適であり、例えばヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのアルキルヒドロキシアルキルセルロースである。
【0043】
さらに分子量1500〜10,000,000Dのポリエチレングリコールまたはポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーが好適である。もちろんかかるポリマーの混合物を用いることも可能である。
【0044】
またエリトリトール、イソマルト、マンニトール、ソルビトール、キシリトールなどの糖アルコールまたはかかる糖アルコールの混合物が、マトリックス形成剤として好適である。
【0045】
またマトリックスは、製薬上許容される賦形剤、例えば充填剤、滑沢剤、離型剤、流動性調整剤(flow regulator)、可塑剤、色素、香料および/または安定剤の、本発明の目的にとって慣例の量を含んでいてもよい。
【0046】
本発明のさらなる実施形態において、活性成分剤形は第3調製物(成分3)を含んでいてもよい。活性成分は、この調製物中に粒子の形態で存在し、粒子中の活性成分は結晶度が少なくとも20%である。結晶度とは、非晶質形態中にはない活性物質の割合を指す。また活性成分は成分3において様々な結晶変態で存在することができる。
【0047】
活性成分は、この調製物において特にさらなる賦形剤を含まない純粋な結晶物質として存在する。粒子の平均直径は、0.05〜200μm、好ましくは0.1〜50μmの範囲である。結晶粒子は、それ自体公知の粉砕工程によって粗結晶生成物から得ることができる。好適な粉砕工程の例としては、乾式または湿式粉砕が挙げられる。好適な装置の例としては、ボールミル、ピン付き(pinned)ディスクミルまたはエアージェットミルが挙げられる。
【0048】
本発明の剤形は、成分1、2および3を物理的に混合することによって得られる。成分1中の活性成分の総量は、好ましくは10〜70重量%の範囲、特に好ましくは20〜60重量%の範囲であり、成分2中の活性成分の総量は、好ましくは10〜70重量%の範囲、特に好ましくは20〜60重量%の範囲であり、ならびに成分3中の活性成分の総量は、好ましくは0〜30重量%の範囲である。個々の成分の物理的特性は混合した後も変化しない。
【0049】
活性成分の調製物の2種または3種についての本発明による物理的混合物であって、各々の調製物において活性成分が異なる物理的形態で存在するものは、本発明の目的に適した経口薬剤形態のいずれにも用いることができる。従って、例えばそれらを硬ゼラチンもしくは軟ゼラチンカプセルに詰め込んだり、またはそれ自体公知の条件下で圧縮して錠剤にすることができる。
【0050】
驚くべきことに、本発明の剤形は個々の成分の生物学的利用能よりも高い生物学的利用能を有する。このような相乗効果は、当業者であっても予想外のことであろう。
【0051】
イヌにおける研究結果は、市販の製品と比較することによって本発明の剤形の良好な生物学的利用能を証明するものである。
【0052】
製造例1
活性成分含量が約 10 重量%である活性成分乾燥粉末の製造
a) 超微粉化物 (micronisate) の製造
サイクロスポリンA 3gを、アスコルビルパルミテート0.6gをイソプロパノール36gに溶かした溶液中に25℃にて加えて攪拌することで、透明溶液が得られた。
【0053】
サイクロスポリンAをコロイド形態で沈殿させるために、この溶液を混合チャンバーに25℃にて供給し、該チャンバー内でゼラチンB100 ブルーム14.4gおよびラクトース12.6gを溶かした脱イオン水の水性溶液537g(1N NaOHを用いてpH9.2に調整されている)と混合した。該工程中、圧力を30barまでに制限した。混合後、外見が白く濁ったサイクロスポリンAのコロイド分散液を得た。
【0054】
平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、256nm(分散31%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62 μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の99.2%であった。
【0055】
b) ナノ粒子乾燥粉末を得るための分散液 a) の乾燥
生成物1a)をスプレー乾燥することでナノ粒子乾燥粉末を得た。粉末中の活性成分含量をクロマトグラフィーで測定したところ9.95重量%であった。乾燥粉末は飲料水に溶解すると白く濁った分散液(ヒドロゾル)を形成する。
【0056】
製造例2
活性成分含量が約 15 重量%であるサイクロスポリン乾燥粉末の製造
a) 超微粉化物の製造
サイクロスポリンA 3gを、アスコルビルパルミテート0.6gをイソプロパノール18gおよび脱イオン水18gに溶かした溶液中に25℃にて加えて撹拌した。溶解を熱交換器中で加熱することで完全なものにした。サイクロスポリン溶液を熱交換器中に90秒間維持し、その際温度が135℃を超えないようにした。
【0057】
サイクロスポリンAをコロイド形態で沈殿させるために、この溶液を混合チャンバーに135℃にて供給し、該チャンバー内でゼラチンA100 ブルーム9.2gおよびラクトース6.1gを脱イオン水に溶かした水性溶液393.9g(1N NaOHを用いてpH9.2に調整されている)と混合した。水の蒸発を防ぐために、該工程中の圧力を30barまでに制限した。混合後、外見が白く濁ったサイクロスポリンAのコロイド分散液を得た。
【0058】
平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、285nm(分散48%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の99.8%であった。
【0059】
b) 乾燥粉末を得るための分散液 2a) の乾燥
分散液をスプレー乾燥することでナノ粒子乾燥粉末を得た。乾燥粉末中の活性成分含量をクロマトグラフィーで測定したところ15.9重量%であった。乾燥粉末は飲料水に溶解すると白く濁った分散液を形成する。
【0060】
再分散直後の平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、376nm(分散38%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.77μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の84.7%であった。
【0061】
生成物を凍結乾燥したところナノ粒子乾燥粉末が得られた。粉末中の活性成分含量をクロマトグラフィーで測定したところ16.1重量%のサイクロスポリンであった。乾燥粉末を飲料水に溶解したところ白く濁ったヒドロゾルが得られた。
【0062】
再分散直後の平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、388nm(分散32%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.79μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の82.4%であった。
【0063】
製造例3
サイクロスポリンAのコロイド分散液を、実施例2a)と同様にしてサイクロスポリンA 4.5g、アスコルビルパルミテート0.9g、ゼラチンA100 ブルーム9.6gおよびラクトース7.2gから製造した。
【0064】
平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、280nm(分散21%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の99.2%であった。
【0065】
b) ナノ粒子乾燥粉末を得るための分散液 3a) の乾燥
スプレー乾燥することでサイクロスポリンA含量が19.9重量%(クロマトグラフィーによって測定)のナノ粒子乾燥粉末を得た。乾燥粉末は飲料水に溶解すると白く濁った分散液(ヒドロゾル)を形成した。
【0066】
再分散直後の平均粒径を準弾性光散乱によって測定したところ、377nm(分散45%)であった。フラウンホーファー回折を用いて容積分布の平均を決定したところ、D(4,3) = 0.62μmであり、1.22μm未満の微細粒子の含有量はその分布の83.3%であった。
【0067】
製造例4
調製物を、製造例3と同様にして、分子量が103〜107Dである魚類ゼラチンをコーティングマトリックス材料として用いて製造した。
【0068】
製造例5
溶融押出成形によるサイクロスポリンの固溶体の製造
製造は、出力2kg/時間のWerner & Pfleiderer ZKS30二軸スクリュー押出機において行った。依然として可塑性の押出物を、欧州特許出願公開(EP−A) 240 906号に記載のようにカレンダー加工によって造形した。65重量%のポリビニルピロリドン(K値12)、15重量%のポロクサマー407および20重量%のサイクロスポリンの混合物を加工処理した。
断面の温度:50、88、128、131、127、126℃;
ダイ:120℃。
【0069】
カレンダー加工した形態をエアージェットミルを用いて粉砕することで、95%の粒子の直径は10μm未満となった。
【0070】
製造例6
60重量%のN−ビニルピロリドンと40重量%の酢酸ビニルとのコポリマー80重量%と、20重量%のサイクロスポリンとの混合物を実施例5と同様にして加工処理した。
断面の温度:55、110、140、137、136、141℃;
ダイ:140℃。
【0071】
製剤の薬物動態学的特性
イヌにおける血中濃度の動態:一般的方法
サイクロスポリンを、適当な調製物の状態で、固形形態として経口的にまたは液状形態の場合には強制飼養によって、体重8〜12kgのビーグル犬に投与した。液状形態は、水50mlに加えた状態で与え、さらに50mlの水で流し込んだ。固形形態は、水を用いずに投与した。飼料を物質投与16時間前に動物から取り上げ、給餌を物質投与4時間後に再開した。物質の投与前と、投与後32時間までの間に一定間隔で、血液をヘパリン化した容器中にイヌの頸静脈または前脚橈側皮静脈(Vena cephalica antebrachii)から採取した。血液を急速冷凍し、分析的後処理を行うまで−20℃で保存した。血中濃度を、有効な内部標準化GC−MS法によって測定した。
【0072】
製剤1(比較用):
Sandimmun Optoral、カプセル、活性成分100mg
製剤2:
製造実施例2の乾燥粉末、活性成分量100mg;ヒドロゾルとして投与
製剤3:
製造実施例5の押出物、活性成分量100mg;錠剤として投与
製剤4:
実施例2の乾燥粉末と実施例5の押出物との組合せ、活性成分量は乾燥粉末中50mgおよび押出物中50mg
【0073】
血中濃度および相対的生物学的利用能の曲線下の面積
表
AUC: 曲線下の面積
BA: 生物学的利用能
tmax: [h]
Cmax: [ng/ml]
【0074】
Claims (11)
- 活性成分を、該活性成分の物理状態が異なる少なくとも2種の調製物の物理的混合物の形態で含む、固形薬剤の剤形。
- 活性成分がコーティングマトリックス中に固形X線非晶質粒子の形態でコロイド状に包埋されている第1調製物(成分1)と、活性成分が賦形剤マトリックス中に分子分散体の形態で存在する第2調製物(成分2)とを含む、請求項1に記載の固形剤形。
- 活性成分の物理状態が異なる第3調製物(成分3)を含む、請求項1または2に記載の固形剤形。
- 活性成分の結晶度が少なくとも20%である活性成分粒子を成分3として含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 成分1の活性成分粒子の平均粒径が0.02〜1μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 成分1のコーティングマトリックスが1種以上の高分子保護コロイドからなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 成分2の賦形剤マトリックスが1種以上の水溶性ポリマーを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 成分1中に10〜90重量%の活性成分を含み、成分2中に10〜90重量%の活性成分を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 成分3が様々な結晶変態で存在する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 成分1中に20〜60重量%の活性成分を含み、成分2中に20〜60重量%の活性成分を含み、成分3中に0〜30重量%の活性成分を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の固形剤形。
- 活性成分としてサイクロスポリンを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の固形剤形。
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