JP2004500022A - 物質を対象物に導入するための装置および方法 - Google Patents

物質を対象物に導入するための装置および方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、とりわけ細胞または細胞性の材料などの対象物に、物質を導入するための装置および方法に関する。好適な実施形態において、装置が細胞を受容し、好適には、第1および第2電極の間に細胞を配置し、細胞膜を壊すような電圧パルスを印加する。これにより、細胞は透過性を有するようになる。例えば、流体圧力下において、物質を導入することができる。細胞は、検査され、感染されたものと、感染されなかったものとを分別することができる。これは、電気泳動を用いるなどして、自動的に行うことができる。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、物質(substance)を対象物(object)に導入するための装置および方法に関する。より好適には、これに限定されるわけではないが、本発明によれば、例えば、細胞性の材料または細胞などの微小な対象物に物質を導入することができる。導入される物質は、例えば、化学物質、分子性物質、蛋白質、ウィルス、プリオン、またはDNA物質などの感染因子(transfecting agent)であってもよい。
【0002】
これまで、こうした物質は、シリンジのようなデバイスを用いて細胞内に導入されていた。これらのシリンジのようなデバイスは、手作業にて、あるいは複雑なロボット装置を用いて操作する必要があり、そのため、注入プロセスは極めて遅いものであった。
【0003】
本発明は、シリンジのようなデバイスが有するこうした問題点、およびその他の問題点を解消するために考案された。
【0004】
本発明の目的は、現在広く知られた電気穿孔法(エレクトロポレーション法:electroporation)のプロセスを用いて、細胞などの微小な対象物内に材料を注入する際の効果を向上させることにある。このプロセスにおいて、媒体内に懸濁する細胞に、膜に透過性を与えるために十分な高い電場をかける。この技術において、細胞は、注入させる必要のある種を含む媒体内に懸濁している。膜が透過可能状態になったとき、注入すべき種は、細胞内に拡散するか、あるいは電気泳動により細胞内に導入される。細胞膜は、パルス効果から回復すると、再び、透過不能状態になる。この技術において、肉眼で見える(すなわち、通常、100μmオーダの最小の大きさを有する)電極とともに、高濃度の細胞が用いられる。これは、通常、複数の細胞がシステム内の各電気力線に沿って配置され、正確な実数は任意であることを意味する。したがって、システム内の細胞が曝される電場は、細胞膜を開くのに必要な電場以下から、細胞が耐えて、かつ生き残れる電場以上まで、大きく変化し得る。本発明の目的は、細胞を電気穿孔して、細胞から細胞へ極めて類似した手法で物質を注入する場合、現在用いられている電気穿孔デバイスの大きさよりも相当に小さい特徴を有する微細加工システムを提供することにある。これにより、電場の強度およびタイミングのばらつきを低減することができる。
【0005】
細胞を処理し、電場に曝すための微小加工デバイスは、広く知られている。アイリフェら(Ayliffe et al (IEEE J MEMS 8(1) 50−57 (1999))は、液体および細胞に対する電気的なインピーダンスを測定するために用いられる微小電極を有する微小加工チャンネルを開示している。このチャンネルは、存在する細胞の種類を判定し、そのいくつかの特性を(可能ならば)測定するためのものである。このデバイスは、電気穿孔するために設計されたものであり、これ以上説明しない。タナカら(米国特許第4,894,343号)は、同じウェル内に配置された2つの細胞を融合するために設計された、ウェル内の細胞を処理するための微小加工デバイスを開示している。これらのデバイスは、細胞を捕獲するように設計された、シリコンをエッチング処理して設けたウェルのアレイを有する。これにより、液体がウェルを通りすぎてウェルの底部に設けた出口から流れるようにすることができる。しかし、このデバイスは、電気穿孔法を最適化するように設計されたものではなく、本発明は、改善された設計を利用する。
【0006】
(発明の要約)
本発明によれば、物質を対象物に導入するための装置を提供することができる。この装置は、物質を対象物に導入するための手段と、物質が対象物に侵入できるように、対象物の膜に透過性を与える手段とを有する装置であって、対象物の膜に透過性を与える手段は、電圧パルスを印加することにより、対象物の膜内に浸透させるような大きさと構造を有する少なくとも1つの電極を備える。
【0007】
対象物が透過し、流れるチャンネルは、好適には、50μmのオーダーを有し、より好適には、30μm未満であり、最も好適には、チャンネルは、対象物の直径の4倍未満である。
【0008】
液体媒体内に懸濁する対象物または細胞は、装置がポンプ、または重力供給、あるいは、例えば電気浸透などの他の適当な流体配置メカニズムを用いて配置されるチャンバ内に導入される。
【0009】
好適には、対象物が電極に関して配置されるように、2つの電極が設けられて、一時的に、対象物の膜に透過性を与えるために電圧差を印加する。
【0010】
対象物がその電極または各電極に関して配置されるように、対象物を保持または配置するための手段を設けることができる。対象物を配置する利点は、対象物を所定の電場の特定の部分に配置される点にある。このため、より高い精度で、電場を印加することができる。
【0011】
好適には、対象物が電場の所定の部分の正確な位置に配置されたとき、電圧パルスが自動的に供給されるように、近接検出器が設けられている。電気的ロジックを含む処理手段を用いて、プロセスを改善し、改良する。
【0012】
好適には、上述の装置が複数アレイ状に設けられている。こうしたアレイの利点は、数多くの対象物を並行に処理できる点にある。これにより、生産量が増大する。
【0013】
アレイ状の装置は、シリコンまたはゲルマニウムなどの半導体基板上に形成することができる。基板上の、例えば、集積半導体構造物の異なる層に、近接検出器、電極、および処理手段を設けることができる。
【0014】
とりわけ好適な実施形態において、電気穿孔プロセスを用いて細胞膜に透過性を与えることにより、生体細胞内にDNAを導入する。そして、DNAは、周囲の媒体内から細胞内に侵入する。細胞が電極に対して移動できるように、十分な圧力を加えた流体内に細胞が懸濁する。電極に関して各対象物を配置する手段は、機械的または電気的な構造を有していてもよい。一例として、例えば、セルが配置されるシリコン基板をエッチングすることにより形成されるウェルまたはウェル状構造物が挙げられる。メッシュまたはふるい状の装置をウェルの出口に配置して、流体を通過させ、細胞をウェル内から出ないようにする。好適には、基板に亙って形成される圧力差により、細胞がウェル状構造物に付勢される。
【0015】
より多くの細胞がウェル内に配置されるにつれて、流体が通過できる利用可能なウェルがより少なくなるので、圧力差が増大する。細胞が比較的に容易に変形するとき、この増大した圧力により、細胞はウェル内に押し込まれる傾向がある。これを防ぐ1つの方法は、占有されたウェルの指標を得て、この指標情報を用いて、圧力差を増減させることである。細胞の存在を近接検出器から知り、マイクロプロセッサ内のカウンタを用いて、ウェルが占有される毎にインクリメントするとき、この情報は容易に得ることができる。
【0016】
好適には、この装置は生体適合性材料を用いて微細加工される。微細加工された装置は、1つまたはそれ以上の微細加工されたチャンネルを有していてもよい。これらは、例えば、シリコンをエッチング処理することにより、形成することができる。物質を導入するためのウェルまたは場所は、流体フローチャンネルの中心位置であってもよい。
【0017】
チャンネルは、例えば、電気穿孔される細胞の直径(通常、およそ5ないし20μm)の1倍ないし5倍程度に狭小であることが好ましい。細胞、任意の隣接する細胞、および懸濁流体ではなく、細胞自体に印加される電気穿孔電圧の程度が高くなればなるほど、こうした狭小チャンネルは電気穿孔する上で望ましい。これにより、細胞が曝される電場をより正確に制御することができる。択一的な実施形態において、弛緩した状態の細胞よりもさらに狭小であってもよい。この実施形態において、細胞は、変形し、チャンネルに沿って流れ、壁により密接する。
【0018】
択一的には、チャンネルまたはウェルは、物質が導入する領域における狭窄部以外において、比較的に幅広であってもよい。物質が導入できる細胞膜の開いた孔が物質の供給源の方に選択的に向くように、狭窄部、および/または電気穿孔電極を設計することができる。
【0019】
微細加工デバイスにおいて、電気的ロジックを用いて、電気穿孔電圧のパルスまたはシーケンスの振幅を制御することができる。ロジック回路は、例えば、好適な一連のプロセスで製造されるCMOS、DMOS、またはバイポーラ部品を用いて、半導体基板に集積することができる。また基板は、微小加工チャンネルのための支持部を形成することが好ましい。電子部品とフローチャンネルに設けた電極を接続するために、基板の製造工程において、処理した後の技術を用いることができる。
【0020】
スイッチとチャンネルの間の最小の電気インピーダンスを用いて、電気穿孔パラメータの制御を改善する場合、適度の高電圧(通常、5ないし25ボルト、他の電圧を用いることもできるが)、および(電気穿孔電圧を制御するために用いられる)スイッチデバイスを用いることが、とりわけ好ましい。複雑な電流配分回路をスイッチに設けることなく、電源電流に対する機能をすぐさま改善する場合、1つまたはそれ以上のスイッチに隣接する容量性部品を備えることは最も好ましい。複数の電気穿孔デバイスを、例えばアレイ状に集積化する場合、これは極めて都合がよい。チャンネルが微小で、複数の電極が接近して、電気穿孔を行うために必要な電圧が低く、容易に制御できる場合、このデバイスは好適である。電気穿孔デバイスの1つまたは複数のアレイを共通基板上にともに形成するとき、アクティブ基板技術を用いて、電子部品または論理回路を導入することは、有効であり、特に有用である。適当な位置に別のマイクロエレクトロニクス部品を基板に取り付けることにより、こうした部品、または回路と置き換えようとする可能性または議論の余地はまだある。こうした部品は、表面実装され、ダイボンド、ワイヤボンド、TABボンド、またはフリップチップボンドされることにより固定される。導電性接着手段を用いてデバイスを取り付けることは、製造中の構造物に負荷される熱ストレスを最小限に抑えるので、とりわけ好ましい。
【0021】
好適なデバイス、接着手段、および容量性デバイスは、表面実装(導電性接着剤を含む)またはワイヤボンディングを用いて接続される。上述のデバイスは、基板が受動的であるか、低電圧部品を含む場合に、とりわけ好ましい。アナログ処理回路、アナログ・デジタル・コンバータ、デジタル信号処理デバイス、マイコン部品、および通信デバイスを基板上に集積することができる。通信デバイスは、光学的な通信デバイスを有する。集積化することで、処理を接続しやすくし、閉回路フローを制御し、そして/または電気穿孔パルスを印加するためのマイクロプロセッサなどの外部プロセッサに対する制御回路を支援する。
【0022】
細胞の有無を判断するために、チャンネルまたはウェルと通信するために、電極、共通接地、または電極対と連携して動作する検出手段を設けることが好ましい。
【0023】
好適には、制御手段は、ウェルまたはチャンネル内に細胞を検出したことを受けて、電気穿孔パルスのタイミングの瞬間を制御する。例えば、マイクロコントローラ、タイマ、または状態マシーンを集積して用い、細胞の有無を示す信号に呼応して、電気穿孔パルスの付加する瞬間と振幅を制御することかできる。
【0024】
感染処理後、細胞が感染していないこと、細胞がうまく導入された物質を含んでいること、または細胞が損傷していることを示して、細胞の状態または状況を判断するための手段を設けることが好ましい。例えば、この目的のために、国際公開特許出願第WO9402846号(BTG)に開示された装置を用いることができる。こうして、物質の導入を試みた前後に、中心位置において、細胞を特徴付けることができ、絶対的な較正というより、細胞の反応における差異に基づいて、導入が成功したかどうかを判断する。
【0025】
好適には、処理手段は、電極付近にある細胞の存在または状態を示す外部指標に呼応する。オペレータにより、または共通マイクロコンピュータ内にあるデジタルI/Oカードにより自動的にトリガを行ってもよい。トリガは、チャンネルのビデオ顕微鏡画像などの画像処理手段により形成してもよい。
【0026】
細胞の検出またはモニタは、光学的手段により行うことができる。物質が導入されたとき、細胞は、物質に導入された蛍光成分を有することができる。これにより、導入が成功したことを検出するために、例えば、ビデオ顕微鏡、および/または他の画像処理手段を用いて、処理した細胞に関して蛍光物を自動的に検出することができる。このデータを用いて、電気穿孔装置内に細胞が存在することを信号出力することができる。
【0027】
その、またはそれぞれの電気穿孔装置において、集積化された構成部品または電気回路、および関連するウェルまたはチャンネルは、固有のアドレスが与えられ、マイクロプロセッサと相互通信できる通信手段が設けられる。好適には、通信は、共通リンクまたはバスを介して行われる。
【0028】
支持基板がシリコンである場合、適当な赤外線放射を用いて、シリコンを介して、細胞を処理する構造体を見ることもできる。このような実施形態において、放射経路が不明瞭とならないように、構造体を注意してレイアウトしなければならない。この実施形態の利点は、赤外線は透過性を有するが、通常の可視光帯域において光学的に透過性のあるものを利用する必要がない点にある。赤外線放射は、すべての蛍光検出を抑制することがあるので、赤外線放射は、蛍光検出する場所とは異なる場所で行う必要がある。
【0029】
物質を細胞内に導入した後、導入の結果に依存して、細胞を収集フローと廃棄フローに振り分ける分別手段を備えることが好ましい。こうした分別は、電気泳動、誘電泳動、「光学的ピンセット(optical tweezers)」、および/または方向性を有する圧力パルスなどの数多くの手法を用いて行うことができる。
【0030】
所望するように処理されなかった細胞を駆除するための手段を設けてもよい。こうした駆除は、細胞を殺すことにより行うことができる。このとき、本質的に物理的には無傷のままに維持するか、細胞を物理的に駆除することができる。これを実現する好適な手段は、本質的に過剰な電気穿孔による細胞の電気的な駆除、細胞溶解因子の導入、または細胞や細胞付近の流体媒体の急速な局在的な加熱が含まれる。この目的のため、微小加熱部品または方向性を有するパルス赤外線放射器を用いることができる。電気穿孔装置が、例えば、高密度能動基板であって、その周囲に複数の電気配線を有する場合、流体処理構造体の部分の周囲に電気的防護バンドを設けることが好ましい。その結果、流体に印加される電場は十分に減衰されて、チャンネルに流れる細胞に対する有害な影響を最小限に抑えることができる。
【0031】
流体チャンネルを形成する層に同様のプロセスを用いて形成されることが好ましい基板の処理層に、導波路光学部品などの光学的部品を設けることができる。こうした光学部品は、細胞、または流体チャンネル内の支持媒体と情報交換するための導波路を有していてもよい。これらは、瞬間的な電解結合を有していてもよい。択一的には、光学部品は外部信号処理手段と通信する。光学部品は、エッチング処理したシリコンのV溝などの光ファイバ部品とインターフェイスする構造体を有する。
【0032】
装置アレイは、流体、細胞、および電源を供給するための共通する外部接続部を用い、適当なビデオ顕微鏡手段を用いて、並行に画像処理される。
【0033】
(好適な実施形態の詳細な説明)
図面を参照すると、図1には本発明に係る装置が示され、この装置は、シリコンなどの半導体材料、またはガラス、セラミックス、あるいはプラスチックなどの絶縁体などで形成される基板10を有する。半導体材料で形成される場合、内部接続されるCMOS、DMOS、またはバイポーラ能動素子を任意に形成することができる。流体と細胞の流れを方向付けるために、チャンネル22がデバイス内に形成される。一対の電極16a,16bは、能動素子により駆動されるスイッチを介して(図示しない)供給電源に接続される。電極対16a,16bは、好適には、金メッキされたピラー(柱状のもの)で形成される。電極対は、パルス電圧が印加されると、物質を導入するために、細胞壁を透過可能状態にする。また任意に、電極対16a,16bは、例えば、その両者間の電気容量の変化により、細胞の存在の有無を検出する機能を有する。細胞を検出するために、あるいは電気穿孔パルスを細胞に与えるために、1つまたはそれ以上の電極対14a,14bを設けてもよい。必要に応じて、トラック23とバイアホール25を用いて電極との接触を図る。理解されるように、細胞を検出するために、例えば、光学式の検出器などの他の手段を利用することもできる。
【0034】
流体がチャンネル22を流れることにより、流体に含まれる細胞状の物質は、電極構造を通過して流れることができる。流体は、基板10の表面に沿って、(図示しない複数の他のチャンネルに)流れ、その後の処理のために、より大きいチャンネルまたはキャピラリチューブに案内することができる。
【0035】
マイクロエレクトロニクスの論理デバイス18は、基板材料10と一体に形成されるか、これに接合される。導電性接着剤、または、例えば、フリップチップボンディングで実施されているような半田バンプ20を用いて、デバイス18から相互接続されている。(図示しない)カバープレートがチャンネル22に蓋をする。例えば、物質が細胞内にうまく導入されたかどうかを検出する際など、チャンネル内の細胞を検出し、分析するために、光源29と検出器31を含む光学的システムを任意に設けることができる。択一的には、基板に取り付けられた光ファイバを用いて光学的に情報交換が行われる。受容溝に挿入されたキャピラリ28、あるいは当業者に広く知られた他の流体接続手段を用いて、流体をチャンネルへ接続してもよい。
【0036】
択一的には、図2に示すように、複数のチャンネルを基板の上に形成することができる。図2に示す実施形態において、類似する構成部品は、図1と同様の参照符号を有する。細胞は、よく似た構造物15内に配置され、各細胞には電圧差を並行に印加する。図2に示す実施形態の利点は、非常に数多くの細胞を実質的に1度に感染させる(transfect)ことができる点にある。分かりやすく説明するために、微小対象物のことを、ここでは細胞という。ただし、1つの細胞または複数の細胞という単語は、粒子のような無生物の微小対象物を含むことを意図している。
【0037】
図2に示す実施形態、および図3の断面図において、複数のチャンネルを基板の上に形成することができ、少なくとも一方の側面にウェル状の構造体が設けられている。このチャンネルは、ウェルの底部において、ウェル内に入ってくるすべての細胞がウェル内に保持され、チャンネルを貫通するのではなくて、チャンネルを実質的に遮蔽するような大きさを有している。基板は、細胞より上方と下方において、2つの溶液と接触しており、チャンネル内の接触点を除いて、互いに電気的に絶縁されている。細胞は、例えば、チャンネルに流す基板間のフローの圧力差を利用して、ウェルの上方にある溶液から各ウェル内に配置される。ウェルの占有率は、基板間の圧力差、チャンネルを流れるフロー速度、および基板間の電気抵抗(これは、開放チャンネルの数に実質的に等しくなる。)また、こうした測定結果を用いて、細胞を過剰に変形させないように、配置する力を制御することができる。ウェルの必要最低限の占有率が得られた場合、2つの溶液の間にパルス電圧を印加して、細胞を電気穿孔することができる。細胞内に導入すべき材料は、細胞が搬入される側とは反対側の基板上にある溶液内に配置する。また、電気穿孔パルスの極性は、細胞膜を開き、材料がこの方向から優先的に侵入するように選択される。このとき、細胞を配置する際、前方側面から吸引される溶液は、集合体を取り除き、導入すべき材料を含むものと置換しておく必要がある。択一的には、細胞が導入すべき物質を含む媒体内に懸濁し、この媒体側から優先的に電気穿孔させるように構成する。電気穿孔プロセスが完了すると、逆方向の圧力差をかけて、ウェルから細胞を取り出し、(図示しないチャンネルを介して)装置の外側に排出する。任意であるが、基板上方に成形された移動可能シート部材からの衝撃により、ウェル内に細胞を配置することができる。この移動可能シート部材は、例えば、図3のように、成形された変形可能なカバープレート29を用いて、細胞をウェル内に押し込むように機能する。
【0038】
とりわけ好適な実施形態において、電気穿孔を行うことが可能な電極16が、例えば、基板自体の上側表面および下側表面の上に実装されている。上側表面上の電極は、数多くの独立した電極に分割することができ、その1つが各ウェルまたはアレイ状ウェルのサブグループに対応し、独立したウェル内の細胞(一連のウェル内の一連の細胞)は個別に電気穿孔される。同様に、この電極を用いて、所与のウェル内に細胞が存在するかどうかを検出し、こうしたウェルの座標が求められ、細胞の合計数を計数し、さらに、こうして得られた計数値を用いて、電気穿孔パルスのパラメータ(電圧、電流、または時間)を制御することができる。必要ならば、細胞が存在するウェルだけに限定して、パルスを印加することもできる。この考え方は、タナカら(米国特許第4,894,343号)が開示するものとは異なる。タナカのデバイスにおいて、電極対が各ウェルに設けられ、電流がウェル内の電極間を基板の上側表面に実質的に平行に流れる(同米国特許の図11)。この設計は、開示されているように、ウェル内に存在する2つの細胞を一体に融合させるために適したものである。本発明の電極パターンは、基板平面に対して実質的に垂直なチャンネルを通過する電場を有し、細胞が曝される電場はより強く、電気穿孔の効率がより高い。
【0039】
タナカらにおいて、そのデバイスを製造する上で、シリコンウェーハが必須であると教示している一方、本発明においては、利用可能なチャンネルを有し、表面上にある細胞が導入すべき材料を含む溶液と接触できるような任意の基板を用いることができる。したがって、ガラス、セラミックス、合成プラスチック材料、または絶縁膜で被膜した金属などのその他の材料を用いることができる。
【0040】
図4aは、フローチャンネル40を有し、例えば、エッチング処理されたガラス、シリコン、または成形プラスチックなどからなる微小加工デバイス2の一部を示す。チャンネルの直径は、感染させるために流す細胞の1倍ないし5倍の直径を有する。この実施形態において、細胞は媒体内に含まれている。入口および出口接続手段(凹部、プラグ、ソケットなど)60により、キャピラリまたはその他の中空接続器80がフローチャンネル40に接続することができる。1つまたはそれ以上の電極対100,120は、チャンネルと接触するように設けられ、トラック140とコンタクト160を介して外部デバイスと電気的に接続される。電気穿孔電圧は、図示しない供給電源により供給される。択一的には、当初は検出モードで、細胞が検出されると、電気穿孔モードに切り換わるように構成されている。一連の電極対により、連続的な電圧処理を行うことができる。同様に、電極を用いて、細胞の特性を測定することができる。
【0041】
図4bに示すように、個別の一対の電極ではなくて、共通の接地電極200を用いることができる。細胞または細胞の特定の領域に向かって電場を集中させる用に形成された電気穿孔電極240を用いることができる。検出電極220は、最大感度が得られるように、あるいは単に平坦に形成されている。図4cに示すように、電極と細胞膜との間を密接に接触させるために、チャンネル40の一部または全体を、細胞の直径と同じか、若干小さくなるようにしてもよい。
【0042】
上述の実施形態において、電極対は、チャンネルの同じ側にあってもよいし、反対側にあってもよい。
【0043】
図4dは、導入すべき物質を含まない搬送媒体中にある細胞180が、図示しない供給容器からフローチャンネルに流れるときの実施形態を示す。このとき、デバイス20は、物質340を供給するための第2のチャンネル320とともに、T字状の接合部300を有する。電極380a,380bおよび、任意であるが、電極400a,400bと電極420a,420bは、電気穿孔電極である。同様に、これらの電極は、個別の電極対であってもよいし、共通接地電極を含む電極であってもよい。同様に、電気穿孔の供給電源は、所与の時間、1つの電圧を各電極対に供給してもよいし、一連の電圧を1つまたはそれ以上の電極対に供給してもよい。物質340をチャンネル40内に連続的に流してもよいし、細胞が存在するときだけ、スラグ(slug)として供給して、電気穿孔中はスラグを包囲してもよい。接合部300の上流側にある検出電極360は、これを実現するために、物質340の注入を制御し、同様に、電極360は電気穿孔プロセスを制御することができる。図4bに示すように、電気穿孔プロセスを改善するような形状を有している。細胞の位置は、プロセスのさまざまな段階で、(符号430で図解式に示す)検出器を用いて光学的にモニタすることができる。例えば、蛍光染料が、所望する物質とともに、細胞内に導入されたことを確認するために、プロセス後にモニタすることにより、導入の成否に基づいて、細胞を分別することができる。
【0044】
物質を細胞内に導入しやすくするため、追加的に物質を細胞の付近に供給する別の側面フローチャンネルを設けてもよい。例えば、適当な化学薬品を用いて、化学的な穿孔を局所的に実現することができる。この導入は、瞬間的なものであって、微小流体チャンネルにおいて、より精度高く制御されるので、穿孔技術と比較して利点を与えることができる。追加的導入の制御は、電極または光学的手段により実現することができる。
【0045】
図4eは、図4aないし図4dに示す装置の択一例を示し、細胞に付加される圧力により物質の導入プロセスが促進される。細胞180は、搬送媒体で搬送されるフローチャンネル4に沿って、デバイス内に侵入する。細胞は、チャンネル52に沿った2次フローによるこの流れから取り込まれて、ウェル50内に配置される。チャンネル4と52の間の流れの圧力降下により生じる力により、あるいは、細胞がウェル50にぴったりと密接している場合、これらのチャンネルの間の静的な圧力差により、細胞は、物質34を含むチャンネル54のオリフィスに配置される。択一的には、プランジャ、またはチャンネル4の上部壁55に設けた変形可能な部品を用いて、細胞を所定位置に保持することができる。チャンネル54で物質34に供給される圧力パルスにより、物質が細胞内に強制的に導入される。例えば、チャンバ56上のメンブレン60が変形することにより、パルスを供給してもよい。メンブレン60の面積とチャンネル54のオリフィスの大きな比により、注入するための大きな突発的な圧力を容易に形成することができる。
【0046】
物質34と接触する電極、およびチャンネル4内の搬送媒体と接触する電極の間に印加される電気穿孔パルスにより、導入を支援することができる。追加的な、および/または選択的な電極62,64を設けて、チャンネル54のオリフィスの周囲において、細胞膜を電気穿孔することができる。電極62,64を同様に、または択一的に用いて、プロセスを開始または制御するために、細胞の有無を検出することができる。上述を実現するために、追加的に、または択一的に、配置位置66,68で示すような側壁またはウェル50の上部の周囲などの他の位置に、電極を配置することができる。
【0047】
図5は、シースフロー装置を示し、これを用いて、細胞が側壁に接着するのを防止し、流体フローを用いた挙動を制御することができる。細胞がフローチャンネル100を介してデバイスに導入される。このフローチャンネルは、1つまたはそれ以上チャンネル102と接合し、被覆する薄層のフローを供給し、フロー間の境界が符号104で図解式に図示されている。接続部108を含む電極106は、その後、電極穿孔を行う。これらの電極は、好適には、電場を集中し、そして/または局所的な穿孔するように形成することができる。上述したように、さらなる電極対または他の変形例を採用することができる。細胞内に導入すべき材料34は、上述したように、細胞をチャンネル100の下流フローにおいて注入することができ、択一的には、さらなるチャンネル110を選択的に用いてシースフロー内で導入することができる。材料34は、細胞を包囲するスラグ114として注入することができ、上述と同様、検出電極を用いて、物質34の注入を制御することができる。上述したように、電極を用いて、あるいは視覚的に、細胞内への物質の導入が成功したことをモニタすることができる。1つ以上の出口116,118を設けて、モニタされた出力結果に従って、細胞を分別することができる。こうした分別プロセスは、当業者には広く知られたところである。
【0048】
これまで、1つのデバイスを説明したが、本発明は、1つまたは複数のデバイスを保護するものとして意図されている。複数の基板を用いる場合、共通基板上のアレイにおいて、必要または好適な別々のまたは共通する流体電気接続を用いる。
【0049】
ここで、図面全体を参照しながら、図2および図3に示す実施形態を採用するシステムの概略図を示す図6を特に参照しながら、本発明の動作について説明する。
【0050】
概略的に図示されたウェル15を含む基板10が示されている。アドレスバス17は、電極16からのデータラインをマイクロプロセッサ50に接続する手段を提供する。細胞がウェル15内に存在することを電極16が検出したとき、それを示す信号がアドレスバス17を介してマイクロプロセッサ50に送信される。マイクロプロセッサが実行する別の機能は、細胞がウェル15内に検出される毎にカウンタをインクリメントすることである。事前設定された参照テーブルおよび/またはアルゴリズムを用いて、マイクロプロセッサは、信号をラインL1に沿ってポンプ52へ送信する。ポンプは、適当な加圧手段、または流体を配置するための電気歪み手段や電気浸透などの任意の適当なメカニズムと置き換えることができる。この信号により、装置内に存在する流体がポンプを用いて加圧される圧力を変化させる。流体圧力が変化する理由は、より多くの細胞がウェル15内に侵入し、残った空白のウェルに、細胞を収容するために必要な圧力をより小さくできるためである。ウェルが占有されるにつれ、インピーダンスが増大することにより、圧力が維持された場合、基板側の圧力は上昇し、これにより、細胞がウェル内に付勢されることになる。択一的には、またはこれに加えて、非常にきめの細かいメッシュ(図示せず)または制限手段がウェルの裏面に設けられ、この制限手段により、流体は通過するが細胞の通過を防止することができる。サイクルの最終段階において、制限手段を取り除いて、ウェルを貫通するように細胞を通過させ、導入すべき細胞を新たに装填することができる。細胞は、容器54に保管され、マイクロプロセッサ50の制御下にあるバルブ56を介して導入される。
【0051】
すべての図面を全体的に参照しながら、この方法について説明する。細胞18がウェル15を通過し、その存在が近接検出器により検出される。信号は、マイクロプロセッサ50内のカウンタに送信される。カウンタはインクリメントし、これに格納された値を用いて、例えば、ポンプ圧力など、1つまたはそれ以上のシステムパラメータを修正することができる。そして、個々の細胞に対して、あるいは1つまたはそれ以上の細胞に対して同時に、電気穿孔が行われる。
【0052】
本発明は、例示的な意味合いにおいてのみ説明された。本発明の範疇から逸脱することなく、これらの実施形態を変形できることを理解されたい。
【0053】
本発明は、以下の図面を参照しながら、例示的な意味合いにおいてのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る装置の1つの実施形態の概略図を示す。
【図2】図2は、図1に示す装置の択一的な装置のアレイを有する基板の全体的な概略図である。
【図3】図3は、図2の装置の断面図である。
【図4a】図4aは、周辺検出器を示す、択一的な流体フローおよび電極装置の一部を示す。
【図4b】図4bは、周辺検出器を示す、択一的な流体フローおよび電極装置の一部を示す。
【図4c】図4cは、周辺検出器を示す、択一的な流体フローおよび電極装置の一部を示す。
【図4d】図4dは、周辺検出器を示す、択一的な流体フローおよび電極装置の一部を示す。
【図4e】図4eは、周辺検出器を示す、択一的な流体フローおよび電極装置の一部を示す。
【図5】図5は、周辺検出器を示す、択一的な流体フローおよび電極装置の一部を示す。
【図6】図6は、本発明を用いたシステムの全体図である。

Claims (13)

  1. 物質を対象物に導入するための装置であって、
    物質を対象物に導入するための手段と、
    物質が対象物に侵入できるように、対象物の膜に透過性を与える手段とを有する装置であって、
    対象物の膜に透過性を与える手段は、電圧パルスを印加することにより、対象物の膜内に浸透させるような大きさと構造を有する少なくとも1つの電極を備えたことを特徴とする装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、
    対象物に浸透する位置に対象物を通過させ、または流すためのチャンネルを設け、
    チャンネルは、50μmのオーダーを有し、より好適には、30μm未満であり、最も好適には、チャンネルは、対象物の直径の4倍未満であることを特徴とする装置。
  3. 請求項1または2に記載の装置であって、
    電圧パルスが印加される配置位置に対象物を付勢するポンプを有することを特徴とする装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1に記載の装置であって、
    対象物を所望する配置位置に保持または配置するための手段が設けられることを特徴とする装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1に記載の装置であって、
    対象物が適正に配置されたとき、電圧パルスを発生させるように構成された近接検出器を有することを特徴とする装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1に記載の装置であって、
    半導体基板上に形成されたことを特徴とする装置。
  7. 請求項6に記載の装置であって、
    半導体基板はシリコンを有することを特徴とする装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1に記載の装置であって、
    物質を対象物に導入するための手段は、シリンジを有することを特徴とする装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1に記載の装置であって、
    物質を導入した後、対象物の状態または状況を判定するための手段を有することを特徴とする装置。
  10. 請求項9に記載の装置であって、請求項7に従属し、
    対象物の状態または状況を判定するための手段は、光学的センサと赤外線高原を有することを特徴とする装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1に記載の装置であって、
    感染対象物を第1の容器に、非感染対象物を第2の容器に送るように構成された分別手段を有することを特徴とする装置。
  12. 請求項1に記載の装置をアレイ状に複数備えたことを特徴とする装置。
  13. 物質を対象物に導入するための方法であって、
    物質が対象物に侵入できるように、対象物の膜に透過性を与えるステップと、物質が対象物に侵入できるように、物質と対象物を互いに対して付勢するステップとを有し、
    電圧パルスを印加することにより、対象物の膜に透過性を与えることを特徴とする方法。
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