JP2004363735A - 水晶発振器、その製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部クリアランスを極小化し、高信頼化と小型低背化とを同時に実現する水晶発振器を提供する。
【解決手段】凹状の開口部を有する立体配線基板1と、凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板1の内側面に形成された信号配線パターン2によって電気的に接続された制御IC5と、水晶振動子4を搭載したベース基板3とを有し、制御IC5と水晶振動子4とが立体配線基板1とベース基板3とによってこれらの内部に包み込まれ、制御IC5とベース基板3とが対向するように立体配線基板1をベース基板3上に固定し、信号配線パターン2とベース基板3に設けられた入出力端子12との電気的接続を取る。
【選択図】 図1
【解決手段】凹状の開口部を有する立体配線基板1と、凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板1の内側面に形成された信号配線パターン2によって電気的に接続された制御IC5と、水晶振動子4を搭載したベース基板3とを有し、制御IC5と水晶振動子4とが立体配線基板1とベース基板3とによってこれらの内部に包み込まれ、制御IC5とベース基板3とが対向するように立体配線基板1をベース基板3上に固定し、信号配線パターン2とベース基板3に設けられた入出力端子12との電気的接続を取る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水晶発振器、その製造方法に関し、特に高信頼化と小型低背化とを図った水晶発振器、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機に代表される小型無線装置においては、装置の多機能化により構成部品数が増加する傾向にある。このため部品を小型、低背化することで高密度実装を推進し、利便性を犠牲にせずに高機能を実現する試みが盛んに行なわれている。
【0003】
しかしながら、従来の設計構造の延長線上で機能、性能を確保しつつ小型低背化していくには加工限界などの制限により継続的な改善が得られないため、設計構造自体を見直さなければならないなどの課題があった。
【0004】
図4を参照しながら従来の水晶発振器の構成を説明する。
まず、図4に示された水晶発振器は、現在最も一般的な水晶発振器である。この水晶発振器は、水晶振動子4と制御IC5とが個別の基板上に実装された独立したパッケージを有しており、両者を重ね合わせて半田により固定している。
【0005】
この構造の水晶発振器の問題点として、水晶振動子パッケージ単体において、封止を目的としたリッド7を有しているため、機能に直接寄与しない構造物が体積を占めている、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれに内部クリアランスを有している、二つのパッケージ間に接合のための半田が介在してしまう、などが挙げられる。これらの問題点は低背化には不利な条件であった。
【0006】
次に、図5に示す水晶発振器は、水晶振動子4と制御IC5とを一室に配置しているが、この構造においてもリッド7が存在しており、究極的には低背化の妨げとなる。また、1つのベース基板3上に制御IC5、水晶振動子4を実装した構造であるため、ベース基板3上に制御IC5と水晶振動子4とを実装した状態でしか信頼性テストを行なうことができない。すなわち、制御IC5単体、水晶振動子4単体での信頼性テストを行なうことができない。
【0007】
また、図6に示す水晶発振器は、水晶振動子4を搭載した基板10と、制御IC5を実装した基板11とを背中合わせに貼り合わせた構成である。この構造においては、水晶振動子4と制御IC5とをそれぞれ別々の基板10、11に実装しているため、部材の基板への実装後に信頼性テストを実施し、その後両基板を貼り合わせることで信頼性を高めている。
【0008】
しかしながら、この構成においてもリッド7を有しており、また、水晶振動子4と制御IC5のそれぞれにクリアランスが設けられているため、小型化の妨げとなる。また、基板の表裏に水晶振動子4と制御IC5を配置する構造上、これらの接続は積層基板での層間接続に頼らざるを得ず、接続信頼性を低下させている。
【0009】
本発明と技術分野が類似する発明として、以下に示す特許文献1に開示された発明が知られている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−359523号公報
【0011】
特許文献1としての特開2002−359523号公報に開示された発明は、以下に示すものである。
凹状の開口部を有する容器に圧電素板を収納して成る圧電振動子と、半導体部品とで構成する圧電発振器において、凹状の開口部を有する容器の開口部周囲に導通用のパターンが形成され、このパターンと半導体部品の端子部とが当接して電気的な接続を行い、かつ半導体部品により容器のフタとして密閉容器構造を形成するようにしたことを特徴としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように図4に示す従来の水晶発振器は、封止を目的としたリッド7を有しているため、機能に直接寄与しない構造物が体積を占めている、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれに内部クリアランスを有している、二つのパッケージ間に接合のための半田が介在してしまう、など低背化にとって有効な構造であるとは言えない。
【0013】
また、図5に示す従来の水晶発振器は、1つのベース基板3上に制御IC5、水晶振動子4を実装した構造であるため、ベース基板3上に制御IC5と水晶振動子4とを実装した状態でしか信頼性テストを行なうことができない。従って、製品としての水晶発振器の生産性を高めることができないという問題がある。また、リッド7を有しているため機能に直接寄与しない構造物が体積を占めているといった問題も抱えている。
【0014】
また、図6に示す従来の水晶発振器は、基板の表裏に水晶振動子4と制御IC5を配置する構造上、これらの接続は積層基板での層間接続に頼らざるを得ず、接続信頼性を低下させるといった問題を有している。さらにこの水晶発振器もリッド7を有しており、また、水晶振動子4と制御IC5のそれぞれにクリアランスが設けられているため、小型化の妨げとなる。
【0015】
また、装置の製造段階では、装置の接続信頼性を確認するためのテストが行なわれるが、上述した特許文献1に開示された発明は圧電振動子と半導体部品とが同一の容器に搭載されているため、圧電振動子と半導体部品とを両方容器に接続してからでないと接続の信頼性テストを実施することができない。
【0016】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内部クリアランスを極小化し、高信頼化と小型低背化とを同時に実現する水晶発振器、その製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために請求項1記載の発明は、凹状の開口部を有する立体配線基板と、凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって電気的に接続された制御素子と、水晶振動子を搭載したベース基板と、を有し、制御素子と水晶振動子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、制御素子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取ったことを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明は、凹状の開口部を有する立体配線基板と、凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって電気的に接続された水晶振動子と、制御素子を搭載したベース基板と、を有し、水晶振動子と制御素子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、水晶振動子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取ったことを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、立体配線基板とベース基板とで形成される空間内を真空または不活性ガスで充填したことを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明は、凹状に形成された立体配線基板内に制御素子を搭載し、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって制御素子を電気的に接続する制御素子搭載工程と、水晶振動子をベース基板上に搭載する水晶振動子搭載工程と、制御素子と水晶振動子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、制御素子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取る固定工程と、を有することを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明は、凹状に形成された立体配線基板内に水晶振動子を搭載し、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって水晶振動子を電気的に接続する水晶振動子搭載工程と、制御素子をベース基板上に搭載する制御素子搭載工程と、水晶振動子と制御素子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、水晶振動子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取る固定工程と、を有することを特徴とする。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の発明において、立体配線基板とベース基板とで形成される空間内を真空または不活性ガスで充填したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照しながら本発明の水晶発振器、その製造方法に係る実施の形態を詳細に説明する。図1〜図3を参照すると本発明の水晶発振器、その製造方法に係る実施の形態が示されている。
【0024】
まず、図1を参照しながら本実施形態の構成について説明する。
図1に示される水晶発振器は、機能主要部として立体配線基板1と、ベース基板3と、水晶振動子4と、制御IC5とを有している。
立体配線基板1は、図2に示すように制御IC5を実装する内面側に信号配線パターン2が形成されている。この信号配線パターン2は、立体配線基板1の前記内面側に金属を全面塗布し、エッチング等により金属の配線パターン2を形成する。このようにして信号配線パターン2が形成された立体配線基板1に、制御IC5をバンプ10によるバンプ接続により実装する。図3の(A)には、バンプ接続により制御IC5が立体配線基板1に実装された状態が示されている。
【0025】
また、もう一方の基板であるベース基板3へは水晶振動子4を導電性接着剤11により機械的に固定する。導電性接着剤11により接着することで水晶振動子4とベース基板3との電気的接続が取られる。図3の(B)には、導電性接着剤11によりベース基板3に水晶振動子4が固定された状態が示されている。
【0026】
水晶振動子4が実装されたベース基板3と、制御IC5が実装された立体配線基板1とは、半田付け、導電性接着剤、超音波などの手法によって接続され、立体配線基板1とベース基板3とで形成される内部空間が外気を遮断されるように接続される。この時、立体配線基板1に形成された信号配線パターン2とベース基板3の上面に設けられたパット6とが電気的に接続され、制御IC5からの信号がパット6、IO端子12を介して外部に出力される。立体配線基板1とベース基板3とで形成される内部空間は、真空、または不活性ガスで充填されている。
【0027】
このように本実施形態は、制御IC5と水晶振動子4とをそれぞれ別々の基板上に配置しているため、ベース基板3に水晶振動子4を、立体配線基板1に制御IC5を搭載した図3に示す段階で接続信頼性を確認するためのテストを実施することができる。従って、水晶発振器の生産性を高めることができる。
【0028】
また、立体配線基板1内に信号配線パターンを形成しベース基板3と制御IC5との接続を取っているため、積層基板間の接続を層間接続により行なっていた従来の水晶発振器と比較して、接続信頼性をより高めることができる。
【0029】
また、水晶振動子4と制御IC5とを対向させて配置することが可能となり、リッドなどの機能に直接関与しない構造物を排除することが可能となったため、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれ別々に内部クリアランスを有している場合と比較して水晶発振器を低背化することができる。
【0030】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では、立体配線基板1に制御IC5を、ベース基板3に水晶振動子4を搭載しているが、これとは逆に、立体配線基板1に水晶振動子4を、、ベース基板3に制御IC5を搭載するものであってもよい。この場合には、立体配線基板1の信号配線パターン2が受け持つ伝送路として、水晶振動子4の出力する信号のみを伝送すればよく、立体配線基板1の配線形成をより効率化することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように本発明は、制御素子と水晶振動子とをそれぞれ別々の基板上に配置しているため、ベース基板に水晶振動子を、立体配線基板に制御素子を搭載した段階で接続信頼性を確認するためのテストを実施することができる。従って、水晶発振器の生産性を高めることができる。
【0032】
また、立体配線基板内に信号配線パターンを形成しベース基板と制御素子との接続を取っているため、積層基板間の接続を層間接続により行なっていた従来の水晶発振器と比較して、接続信頼性をより高めることができる。
【0033】
また、水晶振動子と制御素子とを対向させて配置することが可能となり、リッドなどの機能に直接関与しない構造物を排除することが可能となったため、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれ別々に内部クリアランスを有している場合と比較して水晶発振器を低背化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水晶発振器の構成を示す図である。
【図2】立体配線基板1の内側面の構成を示す図である。
【図3】本発明に係る水晶発振器の製造手順を説明するための図である。
【図4】従来の水晶発振器の構成を示す構成図である。
【図5】従来の水晶発振器の構成を示す構成図である。
【図6】従来の水晶発振器の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 立体配線基板
2 信号配線パターン
3 ベース基板
4 水晶振動子
5 制御IC
6 パッド
10 バンプ
11 導電性接着剤
12 IO端子
【発明の属する技術分野】
本発明は水晶発振器、その製造方法に関し、特に高信頼化と小型低背化とを図った水晶発振器、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機に代表される小型無線装置においては、装置の多機能化により構成部品数が増加する傾向にある。このため部品を小型、低背化することで高密度実装を推進し、利便性を犠牲にせずに高機能を実現する試みが盛んに行なわれている。
【0003】
しかしながら、従来の設計構造の延長線上で機能、性能を確保しつつ小型低背化していくには加工限界などの制限により継続的な改善が得られないため、設計構造自体を見直さなければならないなどの課題があった。
【0004】
図4を参照しながら従来の水晶発振器の構成を説明する。
まず、図4に示された水晶発振器は、現在最も一般的な水晶発振器である。この水晶発振器は、水晶振動子4と制御IC5とが個別の基板上に実装された独立したパッケージを有しており、両者を重ね合わせて半田により固定している。
【0005】
この構造の水晶発振器の問題点として、水晶振動子パッケージ単体において、封止を目的としたリッド7を有しているため、機能に直接寄与しない構造物が体積を占めている、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれに内部クリアランスを有している、二つのパッケージ間に接合のための半田が介在してしまう、などが挙げられる。これらの問題点は低背化には不利な条件であった。
【0006】
次に、図5に示す水晶発振器は、水晶振動子4と制御IC5とを一室に配置しているが、この構造においてもリッド7が存在しており、究極的には低背化の妨げとなる。また、1つのベース基板3上に制御IC5、水晶振動子4を実装した構造であるため、ベース基板3上に制御IC5と水晶振動子4とを実装した状態でしか信頼性テストを行なうことができない。すなわち、制御IC5単体、水晶振動子4単体での信頼性テストを行なうことができない。
【0007】
また、図6に示す水晶発振器は、水晶振動子4を搭載した基板10と、制御IC5を実装した基板11とを背中合わせに貼り合わせた構成である。この構造においては、水晶振動子4と制御IC5とをそれぞれ別々の基板10、11に実装しているため、部材の基板への実装後に信頼性テストを実施し、その後両基板を貼り合わせることで信頼性を高めている。
【0008】
しかしながら、この構成においてもリッド7を有しており、また、水晶振動子4と制御IC5のそれぞれにクリアランスが設けられているため、小型化の妨げとなる。また、基板の表裏に水晶振動子4と制御IC5を配置する構造上、これらの接続は積層基板での層間接続に頼らざるを得ず、接続信頼性を低下させている。
【0009】
本発明と技術分野が類似する発明として、以下に示す特許文献1に開示された発明が知られている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−359523号公報
【0011】
特許文献1としての特開2002−359523号公報に開示された発明は、以下に示すものである。
凹状の開口部を有する容器に圧電素板を収納して成る圧電振動子と、半導体部品とで構成する圧電発振器において、凹状の開口部を有する容器の開口部周囲に導通用のパターンが形成され、このパターンと半導体部品の端子部とが当接して電気的な接続を行い、かつ半導体部品により容器のフタとして密閉容器構造を形成するようにしたことを特徴としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように図4に示す従来の水晶発振器は、封止を目的としたリッド7を有しているため、機能に直接寄与しない構造物が体積を占めている、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれに内部クリアランスを有している、二つのパッケージ間に接合のための半田が介在してしまう、など低背化にとって有効な構造であるとは言えない。
【0013】
また、図5に示す従来の水晶発振器は、1つのベース基板3上に制御IC5、水晶振動子4を実装した構造であるため、ベース基板3上に制御IC5と水晶振動子4とを実装した状態でしか信頼性テストを行なうことができない。従って、製品としての水晶発振器の生産性を高めることができないという問題がある。また、リッド7を有しているため機能に直接寄与しない構造物が体積を占めているといった問題も抱えている。
【0014】
また、図6に示す従来の水晶発振器は、基板の表裏に水晶振動子4と制御IC5を配置する構造上、これらの接続は積層基板での層間接続に頼らざるを得ず、接続信頼性を低下させるといった問題を有している。さらにこの水晶発振器もリッド7を有しており、また、水晶振動子4と制御IC5のそれぞれにクリアランスが設けられているため、小型化の妨げとなる。
【0015】
また、装置の製造段階では、装置の接続信頼性を確認するためのテストが行なわれるが、上述した特許文献1に開示された発明は圧電振動子と半導体部品とが同一の容器に搭載されているため、圧電振動子と半導体部品とを両方容器に接続してからでないと接続の信頼性テストを実施することができない。
【0016】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内部クリアランスを極小化し、高信頼化と小型低背化とを同時に実現する水晶発振器、その製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために請求項1記載の発明は、凹状の開口部を有する立体配線基板と、凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって電気的に接続された制御素子と、水晶振動子を搭載したベース基板と、を有し、制御素子と水晶振動子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、制御素子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取ったことを特徴とする。
【0018】
請求項2記載の発明は、凹状の開口部を有する立体配線基板と、凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって電気的に接続された水晶振動子と、制御素子を搭載したベース基板と、を有し、水晶振動子と制御素子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、水晶振動子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取ったことを特徴とする。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、立体配線基板とベース基板とで形成される空間内を真空または不活性ガスで充填したことを特徴とする。
【0020】
請求項4記載の発明は、凹状に形成された立体配線基板内に制御素子を搭載し、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって制御素子を電気的に接続する制御素子搭載工程と、水晶振動子をベース基板上に搭載する水晶振動子搭載工程と、制御素子と水晶振動子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、制御素子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取る固定工程と、を有することを特徴とする。
【0021】
請求項5記載の発明は、凹状に形成された立体配線基板内に水晶振動子を搭載し、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって水晶振動子を電気的に接続する水晶振動子搭載工程と、制御素子をベース基板上に搭載する制御素子搭載工程と、水晶振動子と制御素子とが立体配線基板とベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、水晶振動子とベース基板とが対向するように立体配線基板をベース基板上に固定し、配線パターンとベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取る固定工程と、を有することを特徴とする。
【0022】
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の発明において、立体配線基板とベース基板とで形成される空間内を真空または不活性ガスで充填したことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照しながら本発明の水晶発振器、その製造方法に係る実施の形態を詳細に説明する。図1〜図3を参照すると本発明の水晶発振器、その製造方法に係る実施の形態が示されている。
【0024】
まず、図1を参照しながら本実施形態の構成について説明する。
図1に示される水晶発振器は、機能主要部として立体配線基板1と、ベース基板3と、水晶振動子4と、制御IC5とを有している。
立体配線基板1は、図2に示すように制御IC5を実装する内面側に信号配線パターン2が形成されている。この信号配線パターン2は、立体配線基板1の前記内面側に金属を全面塗布し、エッチング等により金属の配線パターン2を形成する。このようにして信号配線パターン2が形成された立体配線基板1に、制御IC5をバンプ10によるバンプ接続により実装する。図3の(A)には、バンプ接続により制御IC5が立体配線基板1に実装された状態が示されている。
【0025】
また、もう一方の基板であるベース基板3へは水晶振動子4を導電性接着剤11により機械的に固定する。導電性接着剤11により接着することで水晶振動子4とベース基板3との電気的接続が取られる。図3の(B)には、導電性接着剤11によりベース基板3に水晶振動子4が固定された状態が示されている。
【0026】
水晶振動子4が実装されたベース基板3と、制御IC5が実装された立体配線基板1とは、半田付け、導電性接着剤、超音波などの手法によって接続され、立体配線基板1とベース基板3とで形成される内部空間が外気を遮断されるように接続される。この時、立体配線基板1に形成された信号配線パターン2とベース基板3の上面に設けられたパット6とが電気的に接続され、制御IC5からの信号がパット6、IO端子12を介して外部に出力される。立体配線基板1とベース基板3とで形成される内部空間は、真空、または不活性ガスで充填されている。
【0027】
このように本実施形態は、制御IC5と水晶振動子4とをそれぞれ別々の基板上に配置しているため、ベース基板3に水晶振動子4を、立体配線基板1に制御IC5を搭載した図3に示す段階で接続信頼性を確認するためのテストを実施することができる。従って、水晶発振器の生産性を高めることができる。
【0028】
また、立体配線基板1内に信号配線パターンを形成しベース基板3と制御IC5との接続を取っているため、積層基板間の接続を層間接続により行なっていた従来の水晶発振器と比較して、接続信頼性をより高めることができる。
【0029】
また、水晶振動子4と制御IC5とを対向させて配置することが可能となり、リッドなどの機能に直接関与しない構造物を排除することが可能となったため、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれ別々に内部クリアランスを有している場合と比較して水晶発振器を低背化することができる。
【0030】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では、立体配線基板1に制御IC5を、ベース基板3に水晶振動子4を搭載しているが、これとは逆に、立体配線基板1に水晶振動子4を、、ベース基板3に制御IC5を搭載するものであってもよい。この場合には、立体配線基板1の信号配線パターン2が受け持つ伝送路として、水晶振動子4の出力する信号のみを伝送すればよく、立体配線基板1の配線形成をより効率化することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように本発明は、制御素子と水晶振動子とをそれぞれ別々の基板上に配置しているため、ベース基板に水晶振動子を、立体配線基板に制御素子を搭載した段階で接続信頼性を確認するためのテストを実施することができる。従って、水晶発振器の生産性を高めることができる。
【0032】
また、立体配線基板内に信号配線パターンを形成しベース基板と制御素子との接続を取っているため、積層基板間の接続を層間接続により行なっていた従来の水晶発振器と比較して、接続信頼性をより高めることができる。
【0033】
また、水晶振動子と制御素子とを対向させて配置することが可能となり、リッドなどの機能に直接関与しない構造物を排除することが可能となったため、水晶振動子パッケージと制御ICパッケージとでそれぞれ別々に内部クリアランスを有している場合と比較して水晶発振器を低背化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水晶発振器の構成を示す図である。
【図2】立体配線基板1の内側面の構成を示す図である。
【図3】本発明に係る水晶発振器の製造手順を説明するための図である。
【図4】従来の水晶発振器の構成を示す構成図である。
【図5】従来の水晶発振器の構成を示す構成図である。
【図6】従来の水晶発振器の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 立体配線基板
2 信号配線パターン
3 ベース基板
4 水晶振動子
5 制御IC
6 パッド
10 バンプ
11 導電性接着剤
12 IO端子
Claims (6)
- 凹状の開口部を有する立体配線基板と、
前記凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって電気的に接続された制御素子と、
水晶振動子を搭載したベース基板と、を有し、
前記制御素子と前記水晶振動子とが前記立体配線基板と前記ベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、前記制御素子と前記ベース基板とが対向するように前記立体配線基板を前記ベース基板上に固定し、前記配線パターンと前記ベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取ったことを特徴とする水晶発振器。 - 凹状の開口部を有する立体配線基板と、
前記凹状の立体配線基板内に搭載され、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって電気的に接続された水晶振動子と、
制御素子を搭載したベース基板と、を有し、
前記水晶振動子と前記制御素子とが前記立体配線基板と前記ベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、前記水晶振動子と前記ベース基板とが対向するように前記立体配線基板を前記ベース基板上に固定し、前記配線パターンと前記ベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取ったことを特徴とする水晶発振器。 - 前記立体配線基板と前記ベース基板とで形成される空間内を真空または不活性ガスで充填したことを特徴とする請求項1または2記載の水晶発振器。
- 凹状に形成された立体配線基板内に制御素子を搭載し、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって前記制御素子を電気的に接続する制御素子搭載工程と、
水晶振動子をベース基板上に搭載する水晶振動子搭載工程と、
前記制御素子と前記水晶振動子とが前記立体配線基板と前記ベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、前記制御素子と前記ベース基板とが対向するように前記立体配線基板を前記ベース基板上に固定し、前記配線パターンと前記ベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取る固定工程と、を有することを特徴とする水晶発振器の製造方法。 - 凹状に形成された立体配線基板内に水晶振動子を搭載し、該立体配線基板の内側面に形成された配線パターンによって前記水晶振動子を電気的に接続する水晶振動子搭載工程と、
制御素子をベース基板上に搭載する制御素子搭載工程と、
前記水晶振動子と前記制御素子とが前記立体配線基板と前記ベース基板とによってこれらの内部に包み込まれ、前記水晶振動子と前記ベース基板とが対向するように前記立体配線基板を前記ベース基板上に固定し、前記配線パターンと前記ベース基板に設けられた入出力端子との電気的接続を取る固定工程と、を有することを特徴とする水晶発振器の製造方法。 - 前記立体配線基板と前記ベース基板とで形成される空間内を真空または不活性ガスで充填したことを特徴とする請求項4または5記載の水晶発振器の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003157251A JP2004363735A (ja) | 2003-06-02 | 2003-06-02 | 水晶発振器、その製造方法 |
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JP2003157251A JP2004363735A (ja) | 2003-06-02 | 2003-06-02 | 水晶発振器、その製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010177981A (ja) * | 2009-01-29 | 2010-08-12 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶発振器を備えた電子カード |
JP2015160360A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | セイコーエプソン株式会社 | 配線実装構造、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 |
-
2003
- 2003-06-02 JP JP2003157251A patent/JP2004363735A/ja active Pending
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060516 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20080514 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080520 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080924 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |