JP2004363709A - テレビドアホン装置およびテレビドアホンシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正する。
【解決手段】子機1は、ものを撮影して画像を出力するカメラ部4と、操作に応じて、通話相手を呼出す呼出ボタン14と、呼出ボタン14が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する欠陥画素検出記憶回路17と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する記憶回路16と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する欠陥画素補正回路18とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】子機1は、ものを撮影して画像を出力するカメラ部4と、操作に応じて、通話相手を呼出す呼出ボタン14と、呼出ボタン14が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する欠陥画素検出記憶回路17と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する記憶回路16と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する欠陥画素補正回路18とを含む。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムに関し、特に、欠陥画素を補正できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住戸内の居住者が玄関などにいる来訪者の映像を確認しながら当該来訪者と通話できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムが知られている。このようなテレビドアホンシステムは、親機と子機とを含む。子機は、カメラ部を含む。親機は、そのカメラが撮影した映像を表示するディスプレイを含む。カメラはCCD(Charge Coupled Device)などの固体撮像素子を用いて撮影する。このような固体撮像素子を用いて良質の画像を得るために必要なことは、固体撮像素子上のすべての画素に関して欠陥がないことである。そのことが必要とされる理由は、欠陥が映像の品質を著しく劣化させるからである。映像の品質を著しく劣化させる理由は、画素に欠陥があった場合、そのような欠陥画素から出力される信号の大きさが、入射される光の量に依存しない特異なレベルを示すからである。
【0003】
しかし、半導体基板上の局所的な結晶欠陥などにより発生する固体撮像素子の欠陥を完全に取除くことは困難である。通常、固体撮像素子に集積される画素数は数十万個以上にのぼるからである。このことが、歩留りの低下や、コスト上昇の要因となっている。素子の欠陥は、製造時だけでなく、製造後も発生する。たとえば、静電破壊、経時変化、または宇宙線や自然放射能の影響などがその原因である。欠陥がある固体撮像素子の影響を抑えるため、固体撮像素子の出力を処理する技術が提案されている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、固体撮像素子の欠陥画素を検出し、その固体撮像素子の出力を補正する装置が開示されている。この装置は、電源を投入したときに、固体撮像素子の欠陥を有する画素を検出する。そのような欠陥画素が検出されると、この装置は、固体撮像素子の欠陥画素の位置を表わす情報を記憶回路に記憶する。この装置は、固体撮像素子が出力した信号を処理する前に、その情報を記録回路から読出し、欠陥を有する画素の出力を周囲の画素の出力で補正する。この装置は、製造後に欠陥が発生した固体撮像素子に対しても対応できる。
特許文献2には、欠陥画素の検出によって生じるタイムラグの発生にともなう問題を生じることなく、欠陥画素による画質の劣化を防ぐ装置が開示されている。
この装置は、撮像モードから非撮像モードへの切替え時に、欠陥画素を検出する。検出された欠陥画素の出力は、公知の方法により補償される。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−6685号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2003−37783号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示されているように、電源を投入するたびに固体撮像素子の欠陥を検出する場合、カメラから有効な画像を得るまでに、たとえば数百ミリ秒〜数秒といった、一定の時間が必要になる。一方、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムの子機に用いられるカメラは、呼出ボタンが押された直後の画像を撮影する必要がある。その理由は、呼出ボタンを押した来訪者が、カメラの前から離れることがあるからである。このようなカメラは、電源が投入されたときの応答が速いことを求められる。特に、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムが、呼出ボタンと連動して静止画像を記録する録画装置に接続されている場合、カメラの応答時間は、できるだけ短いことが望ましい。来訪者がカメラの前から離れることを考慮して、録画装置は、呼出ボタンが押された後、撮影が可能になった瞬間の画像を記録するからである。
【0008】
また、特許文献2に開示されているように、撮像モードから非撮像モードへの切替え時に欠陥画素を検出する場合、テレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムには適用しにくいという問題がある。特許文献2に開示された装置は、モードが移行した際、欠陥画素を検出する。この装置をテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムに適用する場合、たとえば来訪者との通話が終了した直後に欠陥画素を検出することとなる。そのような頻繁な間隔で欠陥画素を検出すると、消費電力が大きく増大する。さらに、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムの子機には、通常、呼出ボタン以外のボタンが存在せず、このボタンをモード移行の検出に利用することは困難である。呼出ボタンは非撮像モードから撮像モードへ切替えるボタンであって、撮像モードから非撮像モードへ切替えるボタンではないからである。以上が、特許文献2に開示された発明を、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムに適用しにくい理由である。
【0009】
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、テレビドアホン装置は、ものを撮影して画像を出力するカメラと、操作に応じて、通話相手を呼出すための呼出し手段と、呼出し手段が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む。
【0011】
すなわち、カメラは、ものを撮影して画像を出力する。呼出し手段は、操作に応じて、通話相手を呼出す。特定手段は、呼出し手段が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する。記憶手段は、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する。補正手段は、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する。これにより、欠陥画素の内容は、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、補正される。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0012】
また、上述の特定の操作は、操作が継続される時間および操作が繰返される回数のいずれかに基づいて特定される操作を含むことが望ましい。
【0013】
すなわち、特定手段は、呼出し手段が、操作が継続される時間および操作が繰返される回数のいずれかに基づいて特定される操作を受けたことに応答して、欠陥画素の位置を特定することができる。これにより、欠陥画素の内容は、通話相手を呼出すための操作とは明確に異なる操作を受けたことに応答して、補正されることができる。その結果、より応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0014】
また、上述の特定の操作は、操作が継続される時間および操作が繰返される回数の組合せに基づいて特定される操作を含むことが望ましい。
【0015】
すなわち、特定手段は、呼出し手段が、操作が継続される時間および操作が繰返される回数の組合せに基づいて特定される操作を受けたことに応答して、欠陥画素の位置を特定することができる。これにより、欠陥画素の内容は、通話相手を呼出すための操作とは特に明確に異なる操作を受けたことに応答して、補正されることができる。その結果、さらに応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供するこができる。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、テレビドアホン装置は、ものを撮影して画像を出力するカメラと、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、特定手段の起動のみを実施するための実施手段と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む。
【0017】
すなわち、カメラは、ものを撮影して画像を出力する。特定手段は、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する。実施手段は、特定手段の起動のみを実施する。記憶手段は、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する。補正手段は、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する。これにより、起動手段により特定手段を起動させると、過誤により特定手段を起動させる恐れが少なくなる。過誤により特定手段を起動させる恐れが少なくなるので、応答が遅れる恐れも少なくなる。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0018】
また、上述のテレビドアホン装置は、特定手段の動作状態を表わす情報を出力するための手段をさらに含むことが望ましい。
【0019】
すなわち、テレビドアホン装置は、特定手段の動作状態を表わす情報を出力できる。これにより、特定手段の動作状態が明確になる。その結果、特定手段の動作状態が明確で、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0020】
本発明の他の局面に従うと、テレビドアホンシステムは、親機とカメラ付き子機とを含むシステムである。親機は、時間に関する要件が満たされたことに応答して、子機のカメラの、動作状態を検知するための検知手段と、動作状態が、所定の状態にあることに応答して、子機に、制御信号を出力するための第1の出力手段とを含む。子機は、信号の入力を受付けるための受付手段と、親機から、制御信号を受付けたことに応答して、カメラが撮影した画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む。
【0021】
すなわち、検知手段は、時間に関する要件が満たされたことに応答して、子機のカメラの、動作状態を検知する。第1の出力手段は、動作状態が、所定の状態にあることに応答して、子機に、制御信号を出力する。受付手段は、信号の入力を受付ける。特定手段は、親機から、制御信号を受付けたことに応答して、カメラが撮影した画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する。記憶手段は、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する。補正手段は、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する。これにより、欠陥画素の内容は、時間に関する要件が満たされたこと、および子機のカメラの動作状態が所定の状態にあることに応答して、補正される。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0022】
また、上述の親機は、第1の出力手段と共通の回路を用いてカメラを制御する信号を出力するための第2の出力手段をさらに含むことが望ましい。併せて、子機は、カメラを制御する信号に基づいて、カメラの向きを制御するための制御手段をさらに含むことが望ましい。
【0023】
すなわち、第2の出力手段は、第1の出力手段と共通の回路を用いてカメラを制御する信号を出力できる。これにより、カメラを制御する信号を出力するために必要な回路が少なくなる。その結果、より回路が少なく、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0024】
また、上述の特定手段は、互いに異なる複数の画像において、少なくとも2画像以上に共通する欠陥画素の位置を特定するための手段を含むことが望ましい。
【0025】
すなわち、特定手段は、少なくとも2画像以上に共通する欠陥画素の位置を特定できる。これにより、欠陥画素はより適切に特定され得る。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素をより適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0027】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係るテレビドアホンシステム100について説明する。
【0028】
図1を参照して、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム100は、子機1と、親機2と、子機1および親機2を接続する伝送線3とを含む。子機1および親機2は、それぞれテレビドアホン装置およびテレビドアホン装置のコントローラとして独立して流通したものを、伝送線3を介して接続することにより、テレビドアホンシステムとすることも可能な装置である。子機1は、来訪者を撮影し、かつ来訪者に居住者の音声を伝達する装置である。親機2は、居住者に来訪者の映像および音声を伝達し、かつ居住者の音声を入力する装置である。伝送線3は、2本の線を用いて子機1と親機2との間で情報を伝達する線である。伝送線3が伝達する情報は、子機1から親機2への映像信号、子機1と親機2との間の双方向の音声信号、親機2から子機1へ供給する電源、および子機1の呼出ボタン14が押されたことを親機2に知らせる制御信号である。上述の映像信号と音声信号との少なくともいずれか一方は変調される。映像信号と音声信号とは、その周波数帯域が一部重なっている部分があるためである。テレビドアホンシステムに採用される変調の方式は、映像信号をFM(Frequency Modulation)変調し、音声信号をベースバンドで伝送する方式、および音声信号をFM変調し、映像信号をベースバンドで伝送する方式のいずれかが一般的である。本実施の形態において、テレビドアホンシステム100は、映像信号をFM変調し、音声信号をベースバンドで伝送する。子機1は、カメラ部4と、FM変調回路8と、インピーダンス変換回路9と、音声信号処理回路10と、スピーカ11と、マイクロフォン12と、電源回路13と、呼出ボタン14と、呼出制御回路15とを含む。カメラ部4は、来訪者およびその周囲の状況を撮影し、かつ来訪者の画像をテレビジョン方式に準拠した映像信号として出力するモジュールである。FM変調回路8は、入力された信号を、FM変調する回路である。インピーダンス変換回路9は、入力された信号のインピーダンスを変換する回路である。音声信号処理回路10は、入力された信号を、スピーカ11が利用できる信号に変換する回路である。また、音声信号処理回路10は、マイクロフォン12から入力された信号を、インピーダンス変換回路9が利用できる信号に変換する回路である。スピーカ11は、入力された電気信号を音声に変換する装置である。音声信号は、子機1と親機2との間を双方向に伝送される。親機2からの音声は、伝送線3→インピーダンス変換回路9→音声信号処理回路10→スピーカ11の順に伝送される。マイクロフォン12は、入力された音声を電気信号に変換する装置である。子機1からの音声はマイクロフォン12→音声信号処理回路10→インピーダンス変換回路9→伝送線3の順に伝送される。電源回路13は、親機2から供給された電力を、子機1の各部に供給する回路である。呼出ボタン14は、来訪者が押すことにより、通話相手(通常は居住者)を呼出すボタンである。呼出制御回路15は、呼出ボタン14が押されたことに応答して、その旨を表わす信号を出力する回路である。カメラ部4は、光学系5と、固体撮像素子6と、映像信号処理回路7と、記憶回路16と、欠陥画素検出記憶回路17と、欠陥画素補正回路18と、切換回路19とを含む。光学系5は、来訪者の像を固体撮像素子6に入射する。固体撮像素子6は、光学系5から入射された光を電気信号に変換する。映像信号処理回路7は、欠陥画素補正回路18の出力をテレビジョン方式に準拠した映像信号に変換する。記憶回路16は、位置情報を記憶する。位置情報とは、欠陥画素の位置を表わす情報である。欠陥画素とは、固体撮像素子6における欠陥を有する画素をいう。欠陥画素検出記憶回路17は、欠陥画素を検出し、その位置を特定する回路である。欠陥画素検出記憶回路17は、位置情報を記憶回路16に記憶させる回路でもある。欠陥画素補正回路18は、欠陥画素の内容を、その欠陥画素とは異なる画素(本実施の形態の場合、欠陥画素の周囲に隣接する画素)を用いて補正する回路である。欠陥画素補正回路18は、欠陥画素を記憶回路16から読出した位置情報により特定する。切換回路19は、呼出ボタン14が所定の操作を受けたことに応答して欠陥画素検出記憶回路17の稼働状態を制御する回路である。本実施の形態において、「稼働状態」とは、フル稼働と無稼働とをいう。すなわち、切換回路19は、欠陥画素検出記憶回路17を動作させるか否かを制御する回路である。「所定の操作」の内容は、特に特定されない。たとえば、専用の切換スイッチを設け、そのスイッチが押されたことに応答して、欠陥画素記憶検出回路17を動作させるか否か切換えてもよい。専用の切換スイッチに代えて、呼出ボタン14が押されたことに応答して、欠陥画素記憶検出回路17を動作させるか否か切換えてもよい。本実施の形態において、切換回路19は、呼出ボタン14が押された時間と回数との組合せが、所定の操作に合致した場合、欠陥画素検出記憶回路17を切換える。その操作は、実際に子機1が使用される前に予め定められていれば特に特定されない。たとえば、呼出ボタンを「10」秒以上押し続けた場合であってもよい。また、呼出ボタン14を「10秒間に5回以上」押した場合であってもよい。この切替回路19が存在するので、欠陥画素検出記憶回路18は、呼出ボタン14が所定の操作を受けたことに応答して、欠陥画素の位置を特定できる。
【0029】
呼出制御回路15は、待機状態で呼出ボタン14が押されると、第1呼出信号を送出する。第1呼出信号とは、待機状態から稼働状態へと切換わるための信号である。待機状態とは、居住者と来訪者との間で通話が始まるのを待受けている状態を言う。待機状態のとき、子機1のほとんどの回路は動作が停止した状態にある。前述した第1呼出信号を送出するための回路のみが動作可能な状態にある。その回路とは、前述したインピーダンス変換回路9および呼出制御回路15である。待機状態で呼出ボタン14が押されると、呼出制御回路15は、親機2から供給される高出力インピーダンス、かつ低電圧の電源を一瞬ショートさせる。
これにより、伝送線3の電圧は一瞬低下させられる。この電圧の低下が第1呼出信号の送出とみなされる。これにより、子機1に供給される電力は低出力インピーダンス、高電圧に切換えられる。稼働状態のとき、子機1および親機2の各部には、電力が供給される。
【0030】
呼出制御回路15は、稼働状態で呼出ボタン14が押されると、第2呼出信号を送出する。この信号は、呼出ボタン14が一度押された後、たとえば住戸内の居住者が応対に出ない場合などにより、再度押された場合に出力される。この信号は、稼働状態で映像信号のFMキャリアが連続して出力されているときに、映像信号のFMキャリアの一部分をOFFすることにより、出力される。映像が表示されている間に、FMキャリアがOFFされると、映像に乱れが生じる。これを防止するため、FMキャリアをOFFする期間は、映像信号の垂直ブランキング期間の間に限定される。図2を参照して、第2呼出信号の送出について説明する。図2において、「呼出ボタンの操作」とは、呼出ボタン14のON/OFFを表わす。「垂直基準信号」とは、カメラ部4の映像信号処理回路7から呼出制御回路15に出力される信号を表わす。この信号により、呼出制御回路15は、FMキャリアが垂直ブランキング期間にあるか否かを判断できる。「映像信号のFMキャリア」は、上述のFMキャリアを表わし、呼出ボタン14がOFFからONに変化したとき、垂直ブランキング期間に、FMキャリアがOFFになる。
本実施の形態においては、呼出ボタン14がOFFからONに変化したとき、垂直ブランキング期間毎に4回連続してFMキャリアがOFFされるようにしている。「FM復調回路によって検出された第2呼出信号」は、後述する親機2のFM復調回路23においてFMキャリアから検出される第2呼出信号を表わしている。
【0031】
親機2は、インピーダンス変換回路22と、FM復調回路23と、映像信号表示回路24と、ディスプレイ25と、マイクロフォン26と、音声信号処理回路27と、スピーカ28と、電源回路29と、制御回路30と、電圧監視回路31と、操作ボタン32とを含む。インピーダンス変換回路22は、伝送線3を通じて子機1から出力された信号のインピーダンスを変換する。FM復調回路23は、子機1からの映像信号を復調する。映像信号は、ここでもとのベースバンドの映像信号に戻される。FM復調回路23は、第2呼出信号を検出する回路でもある。映像信号表示回路24は、ディスプレイ25を制御する回路である。映像信号表示回路24は、FM復調回路23が復調した映像信号をディスプレイ25に出力する。ディスプレイ25は、映像信号を映像として出力する。ディスプレイ25のタイプは特に特定されない。たとえば、そのタイプは、CRT(Cathode−Ray Tube)であっても、液晶であってもよい。マイクロフォン26は、居住者の音声を電気信号に変換する。音声信号処理回路27は、マイクロフォン26から入力された信号を子機1に出力できる信号に変換する。親機2から子機1への音声は、マイクロフォン26→音声信号処理回路27→インピーダンス変換回路22→伝送線3の順に伝送される。音声信号処理回路27は、子機1から出力された音声信号を、後述するスピーカ28が利用できる信号に変換する回路でもある。スピーカ28は、音声信号処理回路27が出力した信号を音声に変換する。子機1から親機2への音声は、伝送線3→インピーダンス変換回路22→音声信号処理回路27→スピーカ28の順に伝送される。電源回路29は、AC(Alter−nating Current)100Vを直流電力に変換し、定電圧化し、親機2の各回路に電力を供給する回路である。電源回路29は、子機1に電力を供給する回路でもある。子機1への電力は、インピーダンス変換回路22を介して伝送線3によって供給される。待機状態の場合、子機1に供給される電力は、高出力インピーダンスで低電圧(たとえば「6」V)である。稼働状態の場合、子機1に供給される電力は、低出力インピーダンスで高電圧(たとえば「15」V)である。
【0032】
電圧監視回路31は、子機1が前述した第1呼出信号を出力したことを検出する回路である。子機1の呼出制御回路15が親機2の電源回路29から供給される電力を一瞬ショートさせることにより、伝送線3の電圧を一瞬低下させると、電圧監視回路31は、第1呼出信号が出力されたとみなし、その旨を表わす信号を制御回路30に出力する。制御回路30は、電源回路29を制御することによって、子機1を待機状態から稼働状態に切換える。また、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御し、スピーカ28を用いてチャイム音を出力する。さらに、映像信号表示回路24を制御して、子機1のカメラ部4による来訪者の画像を、ディスプレイ25に表示させる。
【0033】
操作ボタン32は、子機1と親機2との間の双方向通話を開始させる信号を出力する回路である。住戸内の居住者が、来訪者の呼出に応答するため、操作ボタン32を操作すると、操作ボタン32は、操作があった旨の信号を制御回路30に出力する。制御回路30は、音声信号処理回路27を制御して、子機1と親機2との間の音声の双方向の通信を可能にする。
【0034】
呼出ボタン14が押されて、第1呼出信号が送出され、稼働状態になった後、住戸内の居住者が応対に出ない場合などに、再度呼出ボタン14が押されると、前述した第2呼出信号が送出される。制御回路30は、FM復調回路23によって検出された第2呼出信号が規定の垂直ブランキング期間の回数だけ連続して検出されるか否かで第2呼出信号を受信したか否かを判断する。本実施の形態において、その規定の回数を「4」としている。第2呼出信号が出力された場合、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御して、チャイム音を出力する。制御回路30は、呼出ボタン14が押し続けられても、チャイム音を再度出力しない。その理由は、子機1の呼出制御回路15は呼出ボタン14が押された瞬間のみを検知し、呼出ボタン14が押し続けられても、第2呼出信号を規定の垂直ブランキング期間の回数だけしか連続して送信しないからである。
【0035】
なお、いうまでもなく、テレビドアホンシステム100の形態は、図1に示される具体例に限定されるものではない。図1に記載されない他の機能が含まれてもよいし、図1に記載されている機能の必ずしもすべてが含まれていなくても構わない。たとえば、親機2の電圧監視回路31は、制御回路30が兼ねてもよい。
【0036】
図3を参照して、子機1で実施されるプログラムは、欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0037】
ステップ1(以下、ステップをSと略す。)にて、子機1は、稼働状態か否かを判断する。稼働状態と判断した場合(S1にてYES)、処理はS2へと移される。もしそうでないと(S1にてNO)、処理はS1へと戻される。
【0038】
S2にて、欠陥画素補正回路18は、記憶回路16から欠陥画素の位置情報を読出す。S3にて、欠陥画素補正回路18は、欠陥画素を周囲に隣接する画素で補正する。
【0039】
S4にて、呼出制御回路15は、呼出ボタン14が規定された方法で操作されたか否かを判断する。規定された方法で操作されたと判断した場合(S4にてYES)、処理はS6へと移される。もしそうでないと(S4にてNO)、処理はS5へと移される。
【0040】
S5にて、再び稼働状態か否かを判断する。稼働状態と判断した場合(S5にてYES)、処理はS3へと移される。もしそうでないと(S5にてNO)、処理は終了する。
【0041】
S6にて、欠陥画素記憶検出回路17は切換回路19からの指令に応答して、固体撮像素子6が出力したすべての画素を検査する。欠陥画素を検査する方法には、さまざまなものがある。たとえば、検査しようとする素子の信号レベルとその素子の周辺にある素子の信号レベルとを比較する方法がある。そのレベル差が所定の閾値を超えるか否かで、欠陥画素か否かを判断する。また、検査しようとする素子の信号レベルに対して、上下方向、左右方向、斜め方向の画素との相関性を比較し、かつ前述したレベル差による方法を用いる2重の判定構造で、欠陥画素を検出する方法がある。本実施の形態において、欠陥画素記憶検出回路17が使用すべき方法は、特に特定されない。それらの方法のうち一番簡単な方法は、光学系5を遮光することである。光学系5に機械的な絞りが備えられている場合、光学系5の機械的な絞りを閉じることにより、この方法が実施される。本実施の形態の場合、機械的な絞りの代わりに、子機1の側にいる使用者が遮光物を用いて、光学系5を遮光してもよい。その理由は、テレビドアホンシステムには、機械的な絞りの代わりに、固体撮像素子6の受光時間を電気的に変化させる、いわゆる電子シャッター方式が採用されることが一般的なためである。電子シャッター方式が採用される理由は、コストダウンを図るためである。それらの方法のうち別の方法は、カメラ部4の照明用LED(Light Emitting Diode、図示せず)を消灯する方法である。さらに別の方法は、電子シャッター速度を最高速(たとえば、「10万分の1」秒)に設定して、固体撮像素子6の出力レベルを最小にする方法である。本実施の形態に係るテレビドアホンシステム100は、通常のテレビドアホンシステムと同様に、1回呼出ボタン14を押すと、一定時間(本実施の形態の場合「20」秒)の間、親機2から子機1に電源が供給される。これにより、子機1の稼働状態が一定時間継続される。稼働状態が一定時間継続されるので、欠陥画素検出記憶回路17が欠陥画素を検出して、記憶回路16に欠陥画素の位置情報を登録するのに十分な時間が確保される。S7にて、欠陥画素検出記憶回路17は、記憶回路16に、欠陥画素の位置情報を記憶させる。
【0042】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、子機1および親機2の動作について説明する。
【0043】
[呼出ボタン14が規定された方法で操作されない場合]
呼出ボタン14が規定された方法で操作されない場合の子機1および親機2における処理について説明する。
【0044】
待機状態で、呼出ボタン14が押されると、子機1は稼働状態になる。稼働状態になると(S1にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17は動作していないので、欠陥画素補正回路18は、欠陥画素の位置情報を読出す(S2)。位置情報が読出されると、欠陥画素補正回路18は、欠陥画素を、その周囲に隣接する画素で、補正する(S3)。
【0045】
欠陥画素が補正されると、呼出制御回路15は、呼出ボタン14が規定された方法で操作されたか否かを検査し(S4)、呼出ボタン14が操作されず(S4にてNO)、かつ子機1が稼働状態の間(S5にてYES)、欠陥画素の補正を繰返す(S3)。
【0046】
[呼出ボタン14が規定された方法で操作された場合]
呼出ボタン14が規定された方法で操作された場合の子機1および親機2における処理について説明する。
【0047】
本実施の形態において、専用の切換スイッチの代わりに、呼出ボタン14が規定された方法で操作されると(S4にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17は、切換回路19からの指令に応答して、固定撮像素子6が出力するすべての信号を検査する(S6)。すべての画素が検査されると、欠陥画素検出記憶回路17は、欠陥画素の位置情報を記憶回路16に記憶させる(S7)。位置情報が記憶されると、欠陥画素補正回路18は記憶回路16から再び欠陥画素の位置情報を読出す(S2)。
【0048】
以上のようにして、本実施の形態に係る子機1は、使用者の簡単な操作によって、欠陥画素を検査し、かつ欠陥画素を補正する処理をすることができる。CCDカメラに用いられる固体撮像素子の欠陥は、通常短時間の間に急激に増加するとは考えられないが、一度発生すればそれが消滅することは皆無に等しい。これに対し、何ら対策をとらなければ、画素の欠陥が顕在化する。ビデオムービーやディジタルカメラの場合、電源投入後必ず欠陥画素を検出する必要がある。その理由は、欠陥画素による画質劣化が大きな問題となるからである。画質劣化が大きな問題となる理由は、撮像結果を長期間に渡って保存するためである。テレビドアホンシステムの場合、毎回の使用前に欠陥画素の検出を行わなくても、使用者に与える不利益は小さくできる(程なく経時変化などによって発生した欠陥を検出して補正できる場合に限る)。その理由は、画像を撮影する主たる目的が来訪者の認識にあるからである。本実施の形態に係る子機1は、使用者に与える不利益は小さくできる。その理由は、毎回の使用前に欠陥画素の検出を行わない分、応答性を向上できるからである。応答性を向上できる理由は、使用者の簡単な操作によって欠陥画素を検査するからである。その上、本実施の形態に係る子機1は、カメラ部4を間接的に起動させる呼出ボタン14を用いて、カメラ部4が待機状態にある時の動作を開始することができる。その結果、経時変化により素子に欠陥が発生しても、格別な装置や知識を必要とせず、使用者の簡単な操作によって、欠陥画素の検出および補正を容易に実現でき、かつ応答性に優れるテレビドアホンシステムを提供できる。
【0049】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係るテレビドアホンシステム200について説明する。
【0050】
図4を参照して、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム200は、親機52に欠陥画素検出監視回路33を含む。欠陥画素検出監視回路33は、子機1のカメラ部4の動作状態(待機状態と稼働状態との総称)を検知する回路である。なお、その他のハードウェア構成については前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0051】
図5を参照して、子機1で実行されるプログラムは、欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理に関し、以下のような制御構造を有する。なお、図5に示すフローチャートの中で、前述の図3に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0052】
S8にて、欠陥画素検出記憶回路17は稼働状態であることが、親機52に通知される。これは、子機1の呼出制御回路15が第2呼出信号を送信し続けることにより、通知される。
【0053】
S9にて、欠陥画素検出記憶回路17の動作の終了が、親機52に通知される。これは、子機1の呼出制御回路15が第2呼出信号の出力を停止することにより通知される。
【0054】
図6を参照して、親機52で実行されるプログラムは、子機1に対する監視処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0055】
S12にて、欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23により検出される第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数をカウントする。S14にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数は規定値(本実施の形態において、規定値は「4」)を超えたか否かを判断する。規定値を超えたと判断した場合には(S14にてYES)、処理はS16へと移される。もしそうでないと(S14にてNO)、処理はS12へと移される。
【0056】
S16にて、親機52が、子機1は欠陥画素を検査しているとみなすので、制御回路30は操作ボタン32が押されたか否かを判断する。押されたと判断した場合には(S16にてYES)、処理はS18へと移される。もしそうでないと(S16にてNO)、処理はS20へと移される。S18にて、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御することにより、子機1がメンテナンス中であることを音声で居住者に知らせる。
【0057】
欠陥画素を検査する方法として、光学系5を遮光する方法を採用している場合、S20にて、欠陥画素検出監視回路33は映像信号表示回路24が出力する信号を参照することにより、光学系5が十分に遮光されているか否かを判断する。
遮光されていると判断した場合には(S20にてYES)、処理はS24へと移される。もしそうでないと(S20にてNO)、処理はS22へと移される。S22にて、制御回路30は、音声信号処理回路27→インピーダンス変換回路22→伝送線3→インピーダンス変換回路9→音声信号処理回路10→スピーカ11の順に音声メッセージを送出する。これにより、制御回路30は、使用者に十分遮光するように音声で知らせる。
【0058】
S24にて、欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23により検出される第2呼出信号の出力が停止したか否かを判断する。出力が停止したと判断した場合(S24にてYES)、処理はS26へと移される。もしそうでないと(S24にてNO)、処理はS16へと移される。S26にて、制御回路30は、子機1のスピーカ11にS22と同様の経路で操作終了を表わす音声メッセージを出力する。S28にて、電源回路29は、子機1に供給する電力を、待機状態の電力に変更する。
【0059】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、子機1および親機52の動作について説明する。
【0060】
呼出ボタン14が規定された方法で操作された場合(S4にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17は稼働状態であることが、呼出制御回路15により第2呼出信号が送信され続けることにより、親機52に通知される(S8)。
【0061】
親機52の欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23が検出した第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数をカウントする(S12)。その回数が規定値を超えた場合(S14にてYES)、欠陥画素検出監視回路33は、子機1の切換回路19が、欠陥画素検出記憶回路17を稼働状態に切換えたとみなす。制御回路30は、操作ボタン32が押されたか否かを判断する(S16)。この場合、子機1の側による使用者とは別の使用者が親機52を使用しようとしているので(S16にてYES)、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御することにより、子機1がメンテナンス中であることを音声(または警告音)でその使用者に知らせる(S18)。これにより、制御回路30は、子機1が稼働状態を継続するための電源が、間違って切られるのを防止する。
【0062】
子機1の欠陥画素検出記憶回路17は画素を検査する(S6)。第1の実施の形態と同様、子機1のそばにいる使用者が、遮光物を用いて光学系5を遮光することにより、欠陥画素検出記憶回路17の検査精度を向上させている。親機52の欠陥画素検出監視回路33は、映像信号表示回路24が出力する信号を参照することにより、光学系5が十分に遮光されているか否かを判断する(S20)。
遮光が不十分な場合(S20にてNO)、制御回路30は、子機1のスピーカ11に十分に遮光するよう使用者に対する音声メッセージ(または警告音)を送出する(S22)。
【0063】
欠陥画素の検査処理が終了すると、その旨が親機52に通知される(S9)。
そして、子機1の欠陥画素補正回路18は、再び欠陥画素の位置情報を記憶回路16から読出す(S2)。親機52の欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23を用いて、第2呼出信号の出力が停止したか否かを判断することにより(S24)、欠陥画素の検査処理終了を判断する(S24にてYES)。
【0064】
第2呼出信号の出力が停止すると、制御回路30は、子機1のスピーカ11に操作終了を表わす音声メッセージ(または警告音)を出力する(S26)。そして、電源回路29は、子機1に供給する電力を待機状態の電力に変更する(S28)。
【0065】
以上のようにして、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム200は、子機1における欠陥画素検出記憶回路17の動作状態を、親機52にある欠陥画素検出監視回路33で監視し、状況に応じて適切な音声メッセージなどを発生し、使用者の操作性を向上させることができる。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0066】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係るテレビドアホンシステム300について説明する。
【0067】
図7を参照して、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム300は、子機54に制御信号検出回路20を含む。制御信号検出回路20は、切換回路19を制御するために、親機56から送られてくる制御信号を検出する回路である。親機56には、制御信号送出回路34をさらに含む。制御信号送出回路34は、切換回路19を制御するための制御信号を、伝送線3で伝送できる形式の信号に変換する回路である。欠陥画素検出監視回路33は、時間に関する要件が満たされたことに応答して、子機1のカメラ部4の動作状態を検知する。この時間に関する要件は、特に限定されない。たとえば、任意のタイミングであってもよい。本実施の形態において、このタイミングは、一定時間(たとえば24時間)ごとの周期的なタイミングとする。欠陥画素検出監視回路33は、第1タイマおよび第2タイマ(いずれも図示せず)を内蔵する回路でもある。これらのタイマは、時間を計測するタイマである。なお、その他のハードウェア構成について前述の第2の実施の形態と同じである。それらのついての機能も同じである。したがって、それらのついての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0068】
図8を参照して、親機56で実行されるプログラムは、子機54に対する監視処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0069】
S30にて、欠陥画素検出監視回路33は、内蔵する第1タイマを初期化する。S32にて、欠陥画素検出監視回路33は、第1タイマの値が規定時間(本実施の形態の場合24時間)を経過したか否かを判断する。規定時間を経過したと判断した場合(S32にてYES)、処理はS34へと移される。もしそうでないと(S32にてNO)、処理はS32へと戻される。
【0070】
S34にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30の制御に基づき、子機54が稼働状態か否かを判断する。稼働状態と判断した場合には(S34にてYES)、処理はS36へと移される。もしそうでないと(S34にてNO)、処理はS40へと移される。S36にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2タイマを初期化する。
【0071】
S38にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2タイマの値が規定時間(本実施の形態の場合1時間)を経過したか否かを判断する。規定時間を経過したと判断した場合(S38にてYES)、処理はS34へと移される。もしそうでないと(S38にてNO)、処理はS38へと戻される。
【0072】
S40にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に電源回路29へ信号を送出させる。この信号により、子機54への供給電源は高出力インピーダンス、低電圧である待機状態用の電力から、低出力インピーダンス、高電圧の稼働状態用の電力に遷移する。
【0073】
S42にて、制御回路30は、制御信号送出回路34に、欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を、送出させる。この信号の信号形態は、周波数帯域が音声帯域および映像FM変調波の帯域に重ならないように選ぶ必要がある。そのため、本実施の形態において、この信号の方式を、一般的なリモコン制御に用いられている方式とする。具体的には、30から40キロヘルツの伝送信号を、種々の制御内容を表わすコードに対応して、オン/オフして得られる断続波とする。
【0074】
S44にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2呼出信号を検出したか否かを判断する。第2呼出信号を検出したと判断した場合(S44にてYES)、処理はS46へと移される。もしそうでないと(S44にてNO)、処理はS44へと戻される。
【0075】
S46にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数が規定値より長いか否かを判断する。規定値より長いと判断した場合(S46にてYES)、処理はS48へと移される。もしそうでないと(S46にてNO)、処理はS50へと移される。S48にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に電源回路29へ制御信号を送出させることにより、子機54を待機状態にする。S50にて、制御回路30は、欠陥画素検出記憶回路17を停止させる制御信号を、制御信号送出回路34から送出させる。S52にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30を制御してチャイム音を鳴らさせる。
【0076】
図9を参照して、子機54で実行されるプログラムは、欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理に関し、以下のような制御構造を有する。なお、図9に示すフローチャートの中で、前述の図3に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0077】
S60にて、制御信号検出回路20は欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(S60にてYES)、処理はS6へと移される。もしそうでないと(S60にてNO)、処理はS5へと移される。
【0078】
S62にて、制御信号検出回路20は、親機56から送信された信号に基づいて検出動作を停止するか否かを判断する。停止すると判断した場合(S62にてYES)、処理はS2へと移される。もしそうでないと(S62にてNO)、処理はS64へと移される。
【0079】
S64にて、欠陥画素検出記憶回路17は、固体撮像素子6が出力した画素をすべて検査したか否かを判断する。すべて検査したと判断した場合(S64にてYES)、処理はS7へと移される。もしそうでないと(S64にてNO)、処理はS6へと移される。
【0080】
S66にて、制御信号検出回路20は親機56から検出を停止する旨の信号を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(S66にてYES)、処理はS2へと移される。もしそうでないと(S66にてNO)、処理はS68へと移される。S68にて、欠陥画素検出記憶回路17が動作を終了したことを、垂直ブランキング期間毎に連続して送信される回数が規定値より多い第2呼出信号を送信することにより、親機56に通知する。
【0081】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、子機54および親機56の動作について説明する。
【0082】
[欠陥画素の検出が中断されずに終了する場合]
欠陥画素の検出が中断されずに終了する場合の子機54および親機56の処理について説明する。
【0083】
欠陥画素検出監視回路33に備えられている第1タイマを初期化し(S30)、一定時間が経過するたびに(S32にてYES)、子機54が待機状態か否かを判断する(S34)。
【0084】
稼働状態の場合(S34にてYES)、欠陥画素検出監視回路33は、第2タイマを初期化する(S36)。第2タイマが初期化されると、欠陥画素検出監視回路33は、1時間が経過するたびに(S38にてYES)、子機54が待機状態になるまで待つ(S34にてNO)。
【0085】
待機状態の場合、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に電源回路29へ制御信号を送出させる。電源回路29は、子機54への供給電源を高出力インピーダンス、低電圧の待機状態用の電力から、低出力インピーダンス、高電圧の稼働状態用の電力に切換える(S40)。この動作は住戸内に通知する必要がないため、親機56のディスプレイ25には、この動作を通知する画像は表示されない。
【0086】
電力が切換えられると、制御回路30は制御信号送出回路34に欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を伝送線3で伝送可能な信号形態で送出させる(S42)。
【0087】
信号が送出されると、子機54は、稼働状態になった後(S1にてYES)、S2〜S3の処理を経て、制御信号検出回路20で制御信号を解読し、欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を受信した場合(S60にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17を動作させる。欠陥画素検出記憶回路17を動作させると、制御信号検出回路20は親機56から送信された信号に基づいて、検出動作を停止するか否かを判断する(S62)。検出動作を停止しない場合(S62にてNO)、欠陥画素検出記憶回路17は、画素をすべて検査したか否かを判断する(S64)。画素をすべて検査するまで(S64にてNO)、S6およびS62の処理を繰返し、画素がすべて検査されると(S64にてYES)、S7の処理を経て、制御信号検出回路20は親機56から検出を停止する旨の信号を受信したか否かを判断する(S66)。その旨の信号を受信していなければ(S66にてNO)、親機56に欠陥画素検出記憶回路17が動作を終了したことを通知する。これは規定値より長い第2呼出信号を送信することで通知される(S68)。
【0088】
親機56は、欠陥画素検出監視回路33で第2呼出信号の受信を監視し、第2呼出信号を検出して(S44にてYES)、第2呼出信号が規定値より長い場合(S46にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17の動作が終了したと判断し、電源回路29に子機54への電力を待機状態用の電力に切換させる(S48)。
この場合、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に、信号を出力することにより、チャイム音が鳴らないようにさせる。
【0089】
[欠陥画素を検出中に来訪者が呼出ボタン14を押した場合]
欠陥画素を検出中に来訪者が呼出ボタン14を押した場合の親機56および子機54の処理について説明する。
【0090】
欠陥画素を検出する動作の間に来訪者が子機54の呼出ボタン14を押した場合、第2呼出信号は規定値の長さになる(S46にてNO)。この場合、制御回路30は、切換回路19を制御することによって、欠陥画素検出記憶回路17を停止させる制御信号を、伝送線3で伝送可能な信号形態に変換して送出する(S50)。その信号の送出には制御信号送出回路34が用いられる。信号が送出されると、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30を制御して、チャイム音を鳴らさせる(S52)。
【0091】
子機54の制御信号検出回路20は、親機56から欠陥画素の検出を停止する旨の信号を受信したか否かを判断する(S62またはS66)。その旨の信号を受信した場合(S62にてYES,または、S66にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17の動作を終了し、欠陥画素補正回路18は、直ちに位置情報を記憶回路16から読出す(S2)。
【0092】
[居住者が操作ボタン32を操作した場合]
欠陥画素を検出中に居住者が操作ボタン32を操作した場合の親機56および子機54の処理について説明する。
【0093】
欠陥画素を検出する動作の間に居住者が操作ボタン32を操作した場合、第2呼出信号は規定値の長さではないが、制御回路30は第2呼出信号が規定値の長さになったとみなし(S46にてNO)、以降の処理を実施する。
【0094】
以上のようにして、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム300は、使用者がわざわざ呼出ボタン14を操作しなくても、子機54が待機状態のときに、自動的に欠陥画素を検出することができる。欠陥画素の検出を実施中も、来訪者や居住者によるテレビドアホンシステム300の使用は妨げられない。前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態に係るテレビドアホンシステムは、使用者が、自らの意思で子機54に備えられている切替回路19を制御して、欠陥画素検出記憶回路17を動作させるかどうかを選択する必要があった。一方、テレビドアホンシステムは来訪者との応対を主たる目的としている。来訪者は常時訪れる訳ではない。来訪者の応対に要する時間はあまり長くかからないことは、経験的に確認されていることである。本実施の形態に係るテレビドアホンシステム300は、一定の周期ごとであって、来訪者がいない待機状態のときに、自動的に欠陥素子を検出する。来訪者がいる時、テレビドアホンシステム300は、欠陥画素を検出せず、画像と音声との双方向通信に専念する。これにより、使用者の利便性を向上させることができる。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0095】
なお、本実施の形態の内容は、来訪者による呼出と欠陥画素の検出動作の完了とを、第2呼出信号の長さで判別する場合について説明した。しかし、欠陥画素を検出する動作は住戸内の居住者に通知する必要がないため、親機56のディスプレイ25に画像を表示しなくてもよい。このため、子機54から親機56に送信される映像に乱れが生じても、特に問題は発生しない。そこで、欠陥画素の検出動作の完了を通知する第2呼出信号の場合だけ、FMキャリアを「OFF」とする期間を、上述のタイミング、すなわち、垂直ブランキング期間とは異なるタイミングで変更することにより判別する方法を採用してもよい。
【0096】
また、子機54は、カメラ部4の撮像範囲を調整できるパンチルト制御回路21を含んでもよい。図10を参照して、この場合のテレビドアホンシステム300の制御ブロックについて説明する。
【0097】
カメラ部4を左右に旋回するパン(Pan)動作と上下に旋回するチルト(Tilt)動作とを行なうパンチルトドアホンが知られている。これらの動作により、カメラ部4は、来訪者の位置に合わせて、撮像範囲を調整できる。制御信号検出回路20は、上述の機能に加え、パンチルト動作を制御する制御信号を検出する。親機56の制御信号送出回路は、上述の機能に加え、子機54のパンチルト動作を制御する制御信号を変換できる。これにより、住戸内の居住者は親機56の操作ボタン32によってカメラ部4の移動方向を指示できる。移動方向が指示されると、制御回路30は指示された移動方向を表わす制御信号を、制御信号送出回路34を用いて、伝送線3で伝送可能な信号形態で出力する。子機54の制御信号検出回路20はその制御信号を検出することにより、パンチルト制御回路21を動作させ、カメラ部4の位置を指示された方向に移動させる。この場合、S6にて、誤検出を回避するために、カメラ部4が撮影した複数の画像(たとえば「5」枚)の欠陥画素を検出し(または同一の画像について複数回欠陥画素を検出し)、そのうち少なくとも2枚以上(たとえばすべて)で欠陥画素として検出された画素だけを欠陥画素として検出する。これにより、テレビドアホンシステム300は、欠陥画素の自動検出のための制御信号送出および検出に伴う付加回路を、パンチルト動作の制御信号の送出および検出回路と共用化できる。共用化により、検出画素の自動検出に伴う製造コストを抑制できる。その結果、製造コストが抑制され、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0098】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る第2呼出信号の送信タイミングを説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る子機の欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る子機の欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る親機の子機に対する監視処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る親機の子機に対する監視処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る子機の欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施の形態の変形例に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【符号の説明】
1,54 子機、2,52,56 親機、3 伝送線、4 カメラ部、5 光学系、6 固体撮像素子、7 映像信号処理回路、8 FM変調回路、9,22インピーダンス変換回路、10,27 音声信号処理回路、11,28 スピーカ、12,26 マイクロフォン、13,29 電源回路、14 呼出ボタン、15 呼出制御回路、16 記憶回路、17 欠陥画素検出記憶回路、18 欠陥画素補正回路、19 切換回路、20 制御信号検出回路、21 パンチルト制御回路、23 FM復調回路、24 映像信号表示回路、25 ディスプレイ、30 制御回路、31 電圧監視回路、32 操作ボタン、33 欠陥画素検出監視回路、34 制御信号送出回路、100,200,300 テレビドアホンシステム。
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムに関し、特に、欠陥画素を補正できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住戸内の居住者が玄関などにいる来訪者の映像を確認しながら当該来訪者と通話できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムが知られている。このようなテレビドアホンシステムは、親機と子機とを含む。子機は、カメラ部を含む。親機は、そのカメラが撮影した映像を表示するディスプレイを含む。カメラはCCD(Charge Coupled Device)などの固体撮像素子を用いて撮影する。このような固体撮像素子を用いて良質の画像を得るために必要なことは、固体撮像素子上のすべての画素に関して欠陥がないことである。そのことが必要とされる理由は、欠陥が映像の品質を著しく劣化させるからである。映像の品質を著しく劣化させる理由は、画素に欠陥があった場合、そのような欠陥画素から出力される信号の大きさが、入射される光の量に依存しない特異なレベルを示すからである。
【0003】
しかし、半導体基板上の局所的な結晶欠陥などにより発生する固体撮像素子の欠陥を完全に取除くことは困難である。通常、固体撮像素子に集積される画素数は数十万個以上にのぼるからである。このことが、歩留りの低下や、コスト上昇の要因となっている。素子の欠陥は、製造時だけでなく、製造後も発生する。たとえば、静電破壊、経時変化、または宇宙線や自然放射能の影響などがその原因である。欠陥がある固体撮像素子の影響を抑えるため、固体撮像素子の出力を処理する技術が提案されている。
【0004】
具体的には、特許文献1には、固体撮像素子の欠陥画素を検出し、その固体撮像素子の出力を補正する装置が開示されている。この装置は、電源を投入したときに、固体撮像素子の欠陥を有する画素を検出する。そのような欠陥画素が検出されると、この装置は、固体撮像素子の欠陥画素の位置を表わす情報を記憶回路に記憶する。この装置は、固体撮像素子が出力した信号を処理する前に、その情報を記録回路から読出し、欠陥を有する画素の出力を周囲の画素の出力で補正する。この装置は、製造後に欠陥が発生した固体撮像素子に対しても対応できる。
特許文献2には、欠陥画素の検出によって生じるタイムラグの発生にともなう問題を生じることなく、欠陥画素による画質の劣化を防ぐ装置が開示されている。
この装置は、撮像モードから非撮像モードへの切替え時に、欠陥画素を検出する。検出された欠陥画素の出力は、公知の方法により補償される。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−6685号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2003−37783号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に開示されているように、電源を投入するたびに固体撮像素子の欠陥を検出する場合、カメラから有効な画像を得るまでに、たとえば数百ミリ秒〜数秒といった、一定の時間が必要になる。一方、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムの子機に用いられるカメラは、呼出ボタンが押された直後の画像を撮影する必要がある。その理由は、呼出ボタンを押した来訪者が、カメラの前から離れることがあるからである。このようなカメラは、電源が投入されたときの応答が速いことを求められる。特に、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムが、呼出ボタンと連動して静止画像を記録する録画装置に接続されている場合、カメラの応答時間は、できるだけ短いことが望ましい。来訪者がカメラの前から離れることを考慮して、録画装置は、呼出ボタンが押された後、撮影が可能になった瞬間の画像を記録するからである。
【0008】
また、特許文献2に開示されているように、撮像モードから非撮像モードへの切替え時に欠陥画素を検出する場合、テレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムには適用しにくいという問題がある。特許文献2に開示された装置は、モードが移行した際、欠陥画素を検出する。この装置をテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムに適用する場合、たとえば来訪者との通話が終了した直後に欠陥画素を検出することとなる。そのような頻繁な間隔で欠陥画素を検出すると、消費電力が大きく増大する。さらに、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムの子機には、通常、呼出ボタン以外のボタンが存在せず、このボタンをモード移行の検出に利用することは困難である。呼出ボタンは非撮像モードから撮像モードへ切替えるボタンであって、撮像モードから非撮像モードへ切替えるボタンではないからである。以上が、特許文献2に開示された発明を、テレビドアホン装置やテレビドアホンシステムに適用しにくい理由である。
【0009】
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、テレビドアホン装置は、ものを撮影して画像を出力するカメラと、操作に応じて、通話相手を呼出すための呼出し手段と、呼出し手段が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む。
【0011】
すなわち、カメラは、ものを撮影して画像を出力する。呼出し手段は、操作に応じて、通話相手を呼出す。特定手段は、呼出し手段が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する。記憶手段は、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する。補正手段は、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する。これにより、欠陥画素の内容は、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、補正される。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0012】
また、上述の特定の操作は、操作が継続される時間および操作が繰返される回数のいずれかに基づいて特定される操作を含むことが望ましい。
【0013】
すなわち、特定手段は、呼出し手段が、操作が継続される時間および操作が繰返される回数のいずれかに基づいて特定される操作を受けたことに応答して、欠陥画素の位置を特定することができる。これにより、欠陥画素の内容は、通話相手を呼出すための操作とは明確に異なる操作を受けたことに応答して、補正されることができる。その結果、より応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0014】
また、上述の特定の操作は、操作が継続される時間および操作が繰返される回数の組合せに基づいて特定される操作を含むことが望ましい。
【0015】
すなわち、特定手段は、呼出し手段が、操作が継続される時間および操作が繰返される回数の組合せに基づいて特定される操作を受けたことに応答して、欠陥画素の位置を特定することができる。これにより、欠陥画素の内容は、通話相手を呼出すための操作とは特に明確に異なる操作を受けたことに応答して、補正されることができる。その結果、さらに応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供するこができる。
【0016】
本発明の他の局面に従うと、テレビドアホン装置は、ものを撮影して画像を出力するカメラと、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、特定手段の起動のみを実施するための実施手段と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む。
【0017】
すなわち、カメラは、ものを撮影して画像を出力する。特定手段は、画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する。実施手段は、特定手段の起動のみを実施する。記憶手段は、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する。補正手段は、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する。これにより、起動手段により特定手段を起動させると、過誤により特定手段を起動させる恐れが少なくなる。過誤により特定手段を起動させる恐れが少なくなるので、応答が遅れる恐れも少なくなる。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0018】
また、上述のテレビドアホン装置は、特定手段の動作状態を表わす情報を出力するための手段をさらに含むことが望ましい。
【0019】
すなわち、テレビドアホン装置は、特定手段の動作状態を表わす情報を出力できる。これにより、特定手段の動作状態が明確になる。その結果、特定手段の動作状態が明確で、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置を提供することができる。
【0020】
本発明の他の局面に従うと、テレビドアホンシステムは、親機とカメラ付き子機とを含むシステムである。親機は、時間に関する要件が満たされたことに応答して、子機のカメラの、動作状態を検知するための検知手段と、動作状態が、所定の状態にあることに応答して、子機に、制御信号を出力するための第1の出力手段とを含む。子機は、信号の入力を受付けるための受付手段と、親機から、制御信号を受付けたことに応答して、カメラが撮影した画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む。
【0021】
すなわち、検知手段は、時間に関する要件が満たされたことに応答して、子機のカメラの、動作状態を検知する。第1の出力手段は、動作状態が、所定の状態にあることに応答して、子機に、制御信号を出力する。受付手段は、信号の入力を受付ける。特定手段は、親機から、制御信号を受付けたことに応答して、カメラが撮影した画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定する。記憶手段は、欠陥画素の位置を表わす情報を記憶する。補正手段は、欠陥画素とは異なる画素に基づいて、欠陥画素の内容を補正する。これにより、欠陥画素の内容は、時間に関する要件が満たされたこと、および子機のカメラの動作状態が所定の状態にあることに応答して、補正される。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0022】
また、上述の親機は、第1の出力手段と共通の回路を用いてカメラを制御する信号を出力するための第2の出力手段をさらに含むことが望ましい。併せて、子機は、カメラを制御する信号に基づいて、カメラの向きを制御するための制御手段をさらに含むことが望ましい。
【0023】
すなわち、第2の出力手段は、第1の出力手段と共通の回路を用いてカメラを制御する信号を出力できる。これにより、カメラを制御する信号を出力するために必要な回路が少なくなる。その結果、より回路が少なく、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0024】
また、上述の特定手段は、互いに異なる複数の画像において、少なくとも2画像以上に共通する欠陥画素の位置を特定するための手段を含むことが望ましい。
【0025】
すなわち、特定手段は、少なくとも2画像以上に共通する欠陥画素の位置を特定できる。これにより、欠陥画素はより適切に特定され得る。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素をより適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0027】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係るテレビドアホンシステム100について説明する。
【0028】
図1を参照して、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム100は、子機1と、親機2と、子機1および親機2を接続する伝送線3とを含む。子機1および親機2は、それぞれテレビドアホン装置およびテレビドアホン装置のコントローラとして独立して流通したものを、伝送線3を介して接続することにより、テレビドアホンシステムとすることも可能な装置である。子機1は、来訪者を撮影し、かつ来訪者に居住者の音声を伝達する装置である。親機2は、居住者に来訪者の映像および音声を伝達し、かつ居住者の音声を入力する装置である。伝送線3は、2本の線を用いて子機1と親機2との間で情報を伝達する線である。伝送線3が伝達する情報は、子機1から親機2への映像信号、子機1と親機2との間の双方向の音声信号、親機2から子機1へ供給する電源、および子機1の呼出ボタン14が押されたことを親機2に知らせる制御信号である。上述の映像信号と音声信号との少なくともいずれか一方は変調される。映像信号と音声信号とは、その周波数帯域が一部重なっている部分があるためである。テレビドアホンシステムに採用される変調の方式は、映像信号をFM(Frequency Modulation)変調し、音声信号をベースバンドで伝送する方式、および音声信号をFM変調し、映像信号をベースバンドで伝送する方式のいずれかが一般的である。本実施の形態において、テレビドアホンシステム100は、映像信号をFM変調し、音声信号をベースバンドで伝送する。子機1は、カメラ部4と、FM変調回路8と、インピーダンス変換回路9と、音声信号処理回路10と、スピーカ11と、マイクロフォン12と、電源回路13と、呼出ボタン14と、呼出制御回路15とを含む。カメラ部4は、来訪者およびその周囲の状況を撮影し、かつ来訪者の画像をテレビジョン方式に準拠した映像信号として出力するモジュールである。FM変調回路8は、入力された信号を、FM変調する回路である。インピーダンス変換回路9は、入力された信号のインピーダンスを変換する回路である。音声信号処理回路10は、入力された信号を、スピーカ11が利用できる信号に変換する回路である。また、音声信号処理回路10は、マイクロフォン12から入力された信号を、インピーダンス変換回路9が利用できる信号に変換する回路である。スピーカ11は、入力された電気信号を音声に変換する装置である。音声信号は、子機1と親機2との間を双方向に伝送される。親機2からの音声は、伝送線3→インピーダンス変換回路9→音声信号処理回路10→スピーカ11の順に伝送される。マイクロフォン12は、入力された音声を電気信号に変換する装置である。子機1からの音声はマイクロフォン12→音声信号処理回路10→インピーダンス変換回路9→伝送線3の順に伝送される。電源回路13は、親機2から供給された電力を、子機1の各部に供給する回路である。呼出ボタン14は、来訪者が押すことにより、通話相手(通常は居住者)を呼出すボタンである。呼出制御回路15は、呼出ボタン14が押されたことに応答して、その旨を表わす信号を出力する回路である。カメラ部4は、光学系5と、固体撮像素子6と、映像信号処理回路7と、記憶回路16と、欠陥画素検出記憶回路17と、欠陥画素補正回路18と、切換回路19とを含む。光学系5は、来訪者の像を固体撮像素子6に入射する。固体撮像素子6は、光学系5から入射された光を電気信号に変換する。映像信号処理回路7は、欠陥画素補正回路18の出力をテレビジョン方式に準拠した映像信号に変換する。記憶回路16は、位置情報を記憶する。位置情報とは、欠陥画素の位置を表わす情報である。欠陥画素とは、固体撮像素子6における欠陥を有する画素をいう。欠陥画素検出記憶回路17は、欠陥画素を検出し、その位置を特定する回路である。欠陥画素検出記憶回路17は、位置情報を記憶回路16に記憶させる回路でもある。欠陥画素補正回路18は、欠陥画素の内容を、その欠陥画素とは異なる画素(本実施の形態の場合、欠陥画素の周囲に隣接する画素)を用いて補正する回路である。欠陥画素補正回路18は、欠陥画素を記憶回路16から読出した位置情報により特定する。切換回路19は、呼出ボタン14が所定の操作を受けたことに応答して欠陥画素検出記憶回路17の稼働状態を制御する回路である。本実施の形態において、「稼働状態」とは、フル稼働と無稼働とをいう。すなわち、切換回路19は、欠陥画素検出記憶回路17を動作させるか否かを制御する回路である。「所定の操作」の内容は、特に特定されない。たとえば、専用の切換スイッチを設け、そのスイッチが押されたことに応答して、欠陥画素記憶検出回路17を動作させるか否か切換えてもよい。専用の切換スイッチに代えて、呼出ボタン14が押されたことに応答して、欠陥画素記憶検出回路17を動作させるか否か切換えてもよい。本実施の形態において、切換回路19は、呼出ボタン14が押された時間と回数との組合せが、所定の操作に合致した場合、欠陥画素検出記憶回路17を切換える。その操作は、実際に子機1が使用される前に予め定められていれば特に特定されない。たとえば、呼出ボタンを「10」秒以上押し続けた場合であってもよい。また、呼出ボタン14を「10秒間に5回以上」押した場合であってもよい。この切替回路19が存在するので、欠陥画素検出記憶回路18は、呼出ボタン14が所定の操作を受けたことに応答して、欠陥画素の位置を特定できる。
【0029】
呼出制御回路15は、待機状態で呼出ボタン14が押されると、第1呼出信号を送出する。第1呼出信号とは、待機状態から稼働状態へと切換わるための信号である。待機状態とは、居住者と来訪者との間で通話が始まるのを待受けている状態を言う。待機状態のとき、子機1のほとんどの回路は動作が停止した状態にある。前述した第1呼出信号を送出するための回路のみが動作可能な状態にある。その回路とは、前述したインピーダンス変換回路9および呼出制御回路15である。待機状態で呼出ボタン14が押されると、呼出制御回路15は、親機2から供給される高出力インピーダンス、かつ低電圧の電源を一瞬ショートさせる。
これにより、伝送線3の電圧は一瞬低下させられる。この電圧の低下が第1呼出信号の送出とみなされる。これにより、子機1に供給される電力は低出力インピーダンス、高電圧に切換えられる。稼働状態のとき、子機1および親機2の各部には、電力が供給される。
【0030】
呼出制御回路15は、稼働状態で呼出ボタン14が押されると、第2呼出信号を送出する。この信号は、呼出ボタン14が一度押された後、たとえば住戸内の居住者が応対に出ない場合などにより、再度押された場合に出力される。この信号は、稼働状態で映像信号のFMキャリアが連続して出力されているときに、映像信号のFMキャリアの一部分をOFFすることにより、出力される。映像が表示されている間に、FMキャリアがOFFされると、映像に乱れが生じる。これを防止するため、FMキャリアをOFFする期間は、映像信号の垂直ブランキング期間の間に限定される。図2を参照して、第2呼出信号の送出について説明する。図2において、「呼出ボタンの操作」とは、呼出ボタン14のON/OFFを表わす。「垂直基準信号」とは、カメラ部4の映像信号処理回路7から呼出制御回路15に出力される信号を表わす。この信号により、呼出制御回路15は、FMキャリアが垂直ブランキング期間にあるか否かを判断できる。「映像信号のFMキャリア」は、上述のFMキャリアを表わし、呼出ボタン14がOFFからONに変化したとき、垂直ブランキング期間に、FMキャリアがOFFになる。
本実施の形態においては、呼出ボタン14がOFFからONに変化したとき、垂直ブランキング期間毎に4回連続してFMキャリアがOFFされるようにしている。「FM復調回路によって検出された第2呼出信号」は、後述する親機2のFM復調回路23においてFMキャリアから検出される第2呼出信号を表わしている。
【0031】
親機2は、インピーダンス変換回路22と、FM復調回路23と、映像信号表示回路24と、ディスプレイ25と、マイクロフォン26と、音声信号処理回路27と、スピーカ28と、電源回路29と、制御回路30と、電圧監視回路31と、操作ボタン32とを含む。インピーダンス変換回路22は、伝送線3を通じて子機1から出力された信号のインピーダンスを変換する。FM復調回路23は、子機1からの映像信号を復調する。映像信号は、ここでもとのベースバンドの映像信号に戻される。FM復調回路23は、第2呼出信号を検出する回路でもある。映像信号表示回路24は、ディスプレイ25を制御する回路である。映像信号表示回路24は、FM復調回路23が復調した映像信号をディスプレイ25に出力する。ディスプレイ25は、映像信号を映像として出力する。ディスプレイ25のタイプは特に特定されない。たとえば、そのタイプは、CRT(Cathode−Ray Tube)であっても、液晶であってもよい。マイクロフォン26は、居住者の音声を電気信号に変換する。音声信号処理回路27は、マイクロフォン26から入力された信号を子機1に出力できる信号に変換する。親機2から子機1への音声は、マイクロフォン26→音声信号処理回路27→インピーダンス変換回路22→伝送線3の順に伝送される。音声信号処理回路27は、子機1から出力された音声信号を、後述するスピーカ28が利用できる信号に変換する回路でもある。スピーカ28は、音声信号処理回路27が出力した信号を音声に変換する。子機1から親機2への音声は、伝送線3→インピーダンス変換回路22→音声信号処理回路27→スピーカ28の順に伝送される。電源回路29は、AC(Alter−nating Current)100Vを直流電力に変換し、定電圧化し、親機2の各回路に電力を供給する回路である。電源回路29は、子機1に電力を供給する回路でもある。子機1への電力は、インピーダンス変換回路22を介して伝送線3によって供給される。待機状態の場合、子機1に供給される電力は、高出力インピーダンスで低電圧(たとえば「6」V)である。稼働状態の場合、子機1に供給される電力は、低出力インピーダンスで高電圧(たとえば「15」V)である。
【0032】
電圧監視回路31は、子機1が前述した第1呼出信号を出力したことを検出する回路である。子機1の呼出制御回路15が親機2の電源回路29から供給される電力を一瞬ショートさせることにより、伝送線3の電圧を一瞬低下させると、電圧監視回路31は、第1呼出信号が出力されたとみなし、その旨を表わす信号を制御回路30に出力する。制御回路30は、電源回路29を制御することによって、子機1を待機状態から稼働状態に切換える。また、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御し、スピーカ28を用いてチャイム音を出力する。さらに、映像信号表示回路24を制御して、子機1のカメラ部4による来訪者の画像を、ディスプレイ25に表示させる。
【0033】
操作ボタン32は、子機1と親機2との間の双方向通話を開始させる信号を出力する回路である。住戸内の居住者が、来訪者の呼出に応答するため、操作ボタン32を操作すると、操作ボタン32は、操作があった旨の信号を制御回路30に出力する。制御回路30は、音声信号処理回路27を制御して、子機1と親機2との間の音声の双方向の通信を可能にする。
【0034】
呼出ボタン14が押されて、第1呼出信号が送出され、稼働状態になった後、住戸内の居住者が応対に出ない場合などに、再度呼出ボタン14が押されると、前述した第2呼出信号が送出される。制御回路30は、FM復調回路23によって検出された第2呼出信号が規定の垂直ブランキング期間の回数だけ連続して検出されるか否かで第2呼出信号を受信したか否かを判断する。本実施の形態において、その規定の回数を「4」としている。第2呼出信号が出力された場合、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御して、チャイム音を出力する。制御回路30は、呼出ボタン14が押し続けられても、チャイム音を再度出力しない。その理由は、子機1の呼出制御回路15は呼出ボタン14が押された瞬間のみを検知し、呼出ボタン14が押し続けられても、第2呼出信号を規定の垂直ブランキング期間の回数だけしか連続して送信しないからである。
【0035】
なお、いうまでもなく、テレビドアホンシステム100の形態は、図1に示される具体例に限定されるものではない。図1に記載されない他の機能が含まれてもよいし、図1に記載されている機能の必ずしもすべてが含まれていなくても構わない。たとえば、親機2の電圧監視回路31は、制御回路30が兼ねてもよい。
【0036】
図3を参照して、子機1で実施されるプログラムは、欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0037】
ステップ1(以下、ステップをSと略す。)にて、子機1は、稼働状態か否かを判断する。稼働状態と判断した場合(S1にてYES)、処理はS2へと移される。もしそうでないと(S1にてNO)、処理はS1へと戻される。
【0038】
S2にて、欠陥画素補正回路18は、記憶回路16から欠陥画素の位置情報を読出す。S3にて、欠陥画素補正回路18は、欠陥画素を周囲に隣接する画素で補正する。
【0039】
S4にて、呼出制御回路15は、呼出ボタン14が規定された方法で操作されたか否かを判断する。規定された方法で操作されたと判断した場合(S4にてYES)、処理はS6へと移される。もしそうでないと(S4にてNO)、処理はS5へと移される。
【0040】
S5にて、再び稼働状態か否かを判断する。稼働状態と判断した場合(S5にてYES)、処理はS3へと移される。もしそうでないと(S5にてNO)、処理は終了する。
【0041】
S6にて、欠陥画素記憶検出回路17は切換回路19からの指令に応答して、固体撮像素子6が出力したすべての画素を検査する。欠陥画素を検査する方法には、さまざまなものがある。たとえば、検査しようとする素子の信号レベルとその素子の周辺にある素子の信号レベルとを比較する方法がある。そのレベル差が所定の閾値を超えるか否かで、欠陥画素か否かを判断する。また、検査しようとする素子の信号レベルに対して、上下方向、左右方向、斜め方向の画素との相関性を比較し、かつ前述したレベル差による方法を用いる2重の判定構造で、欠陥画素を検出する方法がある。本実施の形態において、欠陥画素記憶検出回路17が使用すべき方法は、特に特定されない。それらの方法のうち一番簡単な方法は、光学系5を遮光することである。光学系5に機械的な絞りが備えられている場合、光学系5の機械的な絞りを閉じることにより、この方法が実施される。本実施の形態の場合、機械的な絞りの代わりに、子機1の側にいる使用者が遮光物を用いて、光学系5を遮光してもよい。その理由は、テレビドアホンシステムには、機械的な絞りの代わりに、固体撮像素子6の受光時間を電気的に変化させる、いわゆる電子シャッター方式が採用されることが一般的なためである。電子シャッター方式が採用される理由は、コストダウンを図るためである。それらの方法のうち別の方法は、カメラ部4の照明用LED(Light Emitting Diode、図示せず)を消灯する方法である。さらに別の方法は、電子シャッター速度を最高速(たとえば、「10万分の1」秒)に設定して、固体撮像素子6の出力レベルを最小にする方法である。本実施の形態に係るテレビドアホンシステム100は、通常のテレビドアホンシステムと同様に、1回呼出ボタン14を押すと、一定時間(本実施の形態の場合「20」秒)の間、親機2から子機1に電源が供給される。これにより、子機1の稼働状態が一定時間継続される。稼働状態が一定時間継続されるので、欠陥画素検出記憶回路17が欠陥画素を検出して、記憶回路16に欠陥画素の位置情報を登録するのに十分な時間が確保される。S7にて、欠陥画素検出記憶回路17は、記憶回路16に、欠陥画素の位置情報を記憶させる。
【0042】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、子機1および親機2の動作について説明する。
【0043】
[呼出ボタン14が規定された方法で操作されない場合]
呼出ボタン14が規定された方法で操作されない場合の子機1および親機2における処理について説明する。
【0044】
待機状態で、呼出ボタン14が押されると、子機1は稼働状態になる。稼働状態になると(S1にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17は動作していないので、欠陥画素補正回路18は、欠陥画素の位置情報を読出す(S2)。位置情報が読出されると、欠陥画素補正回路18は、欠陥画素を、その周囲に隣接する画素で、補正する(S3)。
【0045】
欠陥画素が補正されると、呼出制御回路15は、呼出ボタン14が規定された方法で操作されたか否かを検査し(S4)、呼出ボタン14が操作されず(S4にてNO)、かつ子機1が稼働状態の間(S5にてYES)、欠陥画素の補正を繰返す(S3)。
【0046】
[呼出ボタン14が規定された方法で操作された場合]
呼出ボタン14が規定された方法で操作された場合の子機1および親機2における処理について説明する。
【0047】
本実施の形態において、専用の切換スイッチの代わりに、呼出ボタン14が規定された方法で操作されると(S4にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17は、切換回路19からの指令に応答して、固定撮像素子6が出力するすべての信号を検査する(S6)。すべての画素が検査されると、欠陥画素検出記憶回路17は、欠陥画素の位置情報を記憶回路16に記憶させる(S7)。位置情報が記憶されると、欠陥画素補正回路18は記憶回路16から再び欠陥画素の位置情報を読出す(S2)。
【0048】
以上のようにして、本実施の形態に係る子機1は、使用者の簡単な操作によって、欠陥画素を検査し、かつ欠陥画素を補正する処理をすることができる。CCDカメラに用いられる固体撮像素子の欠陥は、通常短時間の間に急激に増加するとは考えられないが、一度発生すればそれが消滅することは皆無に等しい。これに対し、何ら対策をとらなければ、画素の欠陥が顕在化する。ビデオムービーやディジタルカメラの場合、電源投入後必ず欠陥画素を検出する必要がある。その理由は、欠陥画素による画質劣化が大きな問題となるからである。画質劣化が大きな問題となる理由は、撮像結果を長期間に渡って保存するためである。テレビドアホンシステムの場合、毎回の使用前に欠陥画素の検出を行わなくても、使用者に与える不利益は小さくできる(程なく経時変化などによって発生した欠陥を検出して補正できる場合に限る)。その理由は、画像を撮影する主たる目的が来訪者の認識にあるからである。本実施の形態に係る子機1は、使用者に与える不利益は小さくできる。その理由は、毎回の使用前に欠陥画素の検出を行わない分、応答性を向上できるからである。応答性を向上できる理由は、使用者の簡単な操作によって欠陥画素を検査するからである。その上、本実施の形態に係る子機1は、カメラ部4を間接的に起動させる呼出ボタン14を用いて、カメラ部4が待機状態にある時の動作を開始することができる。その結果、経時変化により素子に欠陥が発生しても、格別な装置や知識を必要とせず、使用者の簡単な操作によって、欠陥画素の検出および補正を容易に実現でき、かつ応答性に優れるテレビドアホンシステムを提供できる。
【0049】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係るテレビドアホンシステム200について説明する。
【0050】
図4を参照して、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム200は、親機52に欠陥画素検出監視回路33を含む。欠陥画素検出監視回路33は、子機1のカメラ部4の動作状態(待機状態と稼働状態との総称)を検知する回路である。なお、その他のハードウェア構成については前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0051】
図5を参照して、子機1で実行されるプログラムは、欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理に関し、以下のような制御構造を有する。なお、図5に示すフローチャートの中で、前述の図3に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0052】
S8にて、欠陥画素検出記憶回路17は稼働状態であることが、親機52に通知される。これは、子機1の呼出制御回路15が第2呼出信号を送信し続けることにより、通知される。
【0053】
S9にて、欠陥画素検出記憶回路17の動作の終了が、親機52に通知される。これは、子機1の呼出制御回路15が第2呼出信号の出力を停止することにより通知される。
【0054】
図6を参照して、親機52で実行されるプログラムは、子機1に対する監視処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0055】
S12にて、欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23により検出される第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数をカウントする。S14にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数は規定値(本実施の形態において、規定値は「4」)を超えたか否かを判断する。規定値を超えたと判断した場合には(S14にてYES)、処理はS16へと移される。もしそうでないと(S14にてNO)、処理はS12へと移される。
【0056】
S16にて、親機52が、子機1は欠陥画素を検査しているとみなすので、制御回路30は操作ボタン32が押されたか否かを判断する。押されたと判断した場合には(S16にてYES)、処理はS18へと移される。もしそうでないと(S16にてNO)、処理はS20へと移される。S18にて、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御することにより、子機1がメンテナンス中であることを音声で居住者に知らせる。
【0057】
欠陥画素を検査する方法として、光学系5を遮光する方法を採用している場合、S20にて、欠陥画素検出監視回路33は映像信号表示回路24が出力する信号を参照することにより、光学系5が十分に遮光されているか否かを判断する。
遮光されていると判断した場合には(S20にてYES)、処理はS24へと移される。もしそうでないと(S20にてNO)、処理はS22へと移される。S22にて、制御回路30は、音声信号処理回路27→インピーダンス変換回路22→伝送線3→インピーダンス変換回路9→音声信号処理回路10→スピーカ11の順に音声メッセージを送出する。これにより、制御回路30は、使用者に十分遮光するように音声で知らせる。
【0058】
S24にて、欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23により検出される第2呼出信号の出力が停止したか否かを判断する。出力が停止したと判断した場合(S24にてYES)、処理はS26へと移される。もしそうでないと(S24にてNO)、処理はS16へと移される。S26にて、制御回路30は、子機1のスピーカ11にS22と同様の経路で操作終了を表わす音声メッセージを出力する。S28にて、電源回路29は、子機1に供給する電力を、待機状態の電力に変更する。
【0059】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、子機1および親機52の動作について説明する。
【0060】
呼出ボタン14が規定された方法で操作された場合(S4にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17は稼働状態であることが、呼出制御回路15により第2呼出信号が送信され続けることにより、親機52に通知される(S8)。
【0061】
親機52の欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23が検出した第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数をカウントする(S12)。その回数が規定値を超えた場合(S14にてYES)、欠陥画素検出監視回路33は、子機1の切換回路19が、欠陥画素検出記憶回路17を稼働状態に切換えたとみなす。制御回路30は、操作ボタン32が押されたか否かを判断する(S16)。この場合、子機1の側による使用者とは別の使用者が親機52を使用しようとしているので(S16にてYES)、制御回路30は、音声信号処理回路27を制御することにより、子機1がメンテナンス中であることを音声(または警告音)でその使用者に知らせる(S18)。これにより、制御回路30は、子機1が稼働状態を継続するための電源が、間違って切られるのを防止する。
【0062】
子機1の欠陥画素検出記憶回路17は画素を検査する(S6)。第1の実施の形態と同様、子機1のそばにいる使用者が、遮光物を用いて光学系5を遮光することにより、欠陥画素検出記憶回路17の検査精度を向上させている。親機52の欠陥画素検出監視回路33は、映像信号表示回路24が出力する信号を参照することにより、光学系5が十分に遮光されているか否かを判断する(S20)。
遮光が不十分な場合(S20にてNO)、制御回路30は、子機1のスピーカ11に十分に遮光するよう使用者に対する音声メッセージ(または警告音)を送出する(S22)。
【0063】
欠陥画素の検査処理が終了すると、その旨が親機52に通知される(S9)。
そして、子機1の欠陥画素補正回路18は、再び欠陥画素の位置情報を記憶回路16から読出す(S2)。親機52の欠陥画素検出監視回路33は、FM復調回路23を用いて、第2呼出信号の出力が停止したか否かを判断することにより(S24)、欠陥画素の検査処理終了を判断する(S24にてYES)。
【0064】
第2呼出信号の出力が停止すると、制御回路30は、子機1のスピーカ11に操作終了を表わす音声メッセージ(または警告音)を出力する(S26)。そして、電源回路29は、子機1に供給する電力を待機状態の電力に変更する(S28)。
【0065】
以上のようにして、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム200は、子機1における欠陥画素検出記憶回路17の動作状態を、親機52にある欠陥画素検出監視回路33で監視し、状況に応じて適切な音声メッセージなどを発生し、使用者の操作性を向上させることができる。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0066】
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係るテレビドアホンシステム300について説明する。
【0067】
図7を参照して、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム300は、子機54に制御信号検出回路20を含む。制御信号検出回路20は、切換回路19を制御するために、親機56から送られてくる制御信号を検出する回路である。親機56には、制御信号送出回路34をさらに含む。制御信号送出回路34は、切換回路19を制御するための制御信号を、伝送線3で伝送できる形式の信号に変換する回路である。欠陥画素検出監視回路33は、時間に関する要件が満たされたことに応答して、子機1のカメラ部4の動作状態を検知する。この時間に関する要件は、特に限定されない。たとえば、任意のタイミングであってもよい。本実施の形態において、このタイミングは、一定時間(たとえば24時間)ごとの周期的なタイミングとする。欠陥画素検出監視回路33は、第1タイマおよび第2タイマ(いずれも図示せず)を内蔵する回路でもある。これらのタイマは、時間を計測するタイマである。なお、その他のハードウェア構成について前述の第2の実施の形態と同じである。それらのついての機能も同じである。したがって、それらのついての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0068】
図8を参照して、親機56で実行されるプログラムは、子機54に対する監視処理に関し、以下のような制御構造を有する。
【0069】
S30にて、欠陥画素検出監視回路33は、内蔵する第1タイマを初期化する。S32にて、欠陥画素検出監視回路33は、第1タイマの値が規定時間(本実施の形態の場合24時間)を経過したか否かを判断する。規定時間を経過したと判断した場合(S32にてYES)、処理はS34へと移される。もしそうでないと(S32にてNO)、処理はS32へと戻される。
【0070】
S34にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30の制御に基づき、子機54が稼働状態か否かを判断する。稼働状態と判断した場合には(S34にてYES)、処理はS36へと移される。もしそうでないと(S34にてNO)、処理はS40へと移される。S36にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2タイマを初期化する。
【0071】
S38にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2タイマの値が規定時間(本実施の形態の場合1時間)を経過したか否かを判断する。規定時間を経過したと判断した場合(S38にてYES)、処理はS34へと移される。もしそうでないと(S38にてNO)、処理はS38へと戻される。
【0072】
S40にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に電源回路29へ信号を送出させる。この信号により、子機54への供給電源は高出力インピーダンス、低電圧である待機状態用の電力から、低出力インピーダンス、高電圧の稼働状態用の電力に遷移する。
【0073】
S42にて、制御回路30は、制御信号送出回路34に、欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を、送出させる。この信号の信号形態は、周波数帯域が音声帯域および映像FM変調波の帯域に重ならないように選ぶ必要がある。そのため、本実施の形態において、この信号の方式を、一般的なリモコン制御に用いられている方式とする。具体的には、30から40キロヘルツの伝送信号を、種々の制御内容を表わすコードに対応して、オン/オフして得られる断続波とする。
【0074】
S44にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2呼出信号を検出したか否かを判断する。第2呼出信号を検出したと判断した場合(S44にてYES)、処理はS46へと移される。もしそうでないと(S44にてNO)、処理はS44へと戻される。
【0075】
S46にて、欠陥画素検出監視回路33は、第2呼出信号が垂直ブランキング期間毎に連続して検出される回数が規定値より長いか否かを判断する。規定値より長いと判断した場合(S46にてYES)、処理はS48へと移される。もしそうでないと(S46にてNO)、処理はS50へと移される。S48にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に電源回路29へ制御信号を送出させることにより、子機54を待機状態にする。S50にて、制御回路30は、欠陥画素検出記憶回路17を停止させる制御信号を、制御信号送出回路34から送出させる。S52にて、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30を制御してチャイム音を鳴らさせる。
【0076】
図9を参照して、子機54で実行されるプログラムは、欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理に関し、以下のような制御構造を有する。なお、図9に示すフローチャートの中で、前述の図3に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0077】
S60にて、制御信号検出回路20は欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(S60にてYES)、処理はS6へと移される。もしそうでないと(S60にてNO)、処理はS5へと移される。
【0078】
S62にて、制御信号検出回路20は、親機56から送信された信号に基づいて検出動作を停止するか否かを判断する。停止すると判断した場合(S62にてYES)、処理はS2へと移される。もしそうでないと(S62にてNO)、処理はS64へと移される。
【0079】
S64にて、欠陥画素検出記憶回路17は、固体撮像素子6が出力した画素をすべて検査したか否かを判断する。すべて検査したと判断した場合(S64にてYES)、処理はS7へと移される。もしそうでないと(S64にてNO)、処理はS6へと移される。
【0080】
S66にて、制御信号検出回路20は親機56から検出を停止する旨の信号を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合(S66にてYES)、処理はS2へと移される。もしそうでないと(S66にてNO)、処理はS68へと移される。S68にて、欠陥画素検出記憶回路17が動作を終了したことを、垂直ブランキング期間毎に連続して送信される回数が規定値より多い第2呼出信号を送信することにより、親機56に通知する。
【0081】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、子機54および親機56の動作について説明する。
【0082】
[欠陥画素の検出が中断されずに終了する場合]
欠陥画素の検出が中断されずに終了する場合の子機54および親機56の処理について説明する。
【0083】
欠陥画素検出監視回路33に備えられている第1タイマを初期化し(S30)、一定時間が経過するたびに(S32にてYES)、子機54が待機状態か否かを判断する(S34)。
【0084】
稼働状態の場合(S34にてYES)、欠陥画素検出監視回路33は、第2タイマを初期化する(S36)。第2タイマが初期化されると、欠陥画素検出監視回路33は、1時間が経過するたびに(S38にてYES)、子機54が待機状態になるまで待つ(S34にてNO)。
【0085】
待機状態の場合、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に電源回路29へ制御信号を送出させる。電源回路29は、子機54への供給電源を高出力インピーダンス、低電圧の待機状態用の電力から、低出力インピーダンス、高電圧の稼働状態用の電力に切換える(S40)。この動作は住戸内に通知する必要がないため、親機56のディスプレイ25には、この動作を通知する画像は表示されない。
【0086】
電力が切換えられると、制御回路30は制御信号送出回路34に欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を伝送線3で伝送可能な信号形態で送出させる(S42)。
【0087】
信号が送出されると、子機54は、稼働状態になった後(S1にてYES)、S2〜S3の処理を経て、制御信号検出回路20で制御信号を解読し、欠陥画素検出記憶回路17を動作させる制御信号を受信した場合(S60にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17を動作させる。欠陥画素検出記憶回路17を動作させると、制御信号検出回路20は親機56から送信された信号に基づいて、検出動作を停止するか否かを判断する(S62)。検出動作を停止しない場合(S62にてNO)、欠陥画素検出記憶回路17は、画素をすべて検査したか否かを判断する(S64)。画素をすべて検査するまで(S64にてNO)、S6およびS62の処理を繰返し、画素がすべて検査されると(S64にてYES)、S7の処理を経て、制御信号検出回路20は親機56から検出を停止する旨の信号を受信したか否かを判断する(S66)。その旨の信号を受信していなければ(S66にてNO)、親機56に欠陥画素検出記憶回路17が動作を終了したことを通知する。これは規定値より長い第2呼出信号を送信することで通知される(S68)。
【0088】
親機56は、欠陥画素検出監視回路33で第2呼出信号の受信を監視し、第2呼出信号を検出して(S44にてYES)、第2呼出信号が規定値より長い場合(S46にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17の動作が終了したと判断し、電源回路29に子機54への電力を待機状態用の電力に切換させる(S48)。
この場合、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30に、信号を出力することにより、チャイム音が鳴らないようにさせる。
【0089】
[欠陥画素を検出中に来訪者が呼出ボタン14を押した場合]
欠陥画素を検出中に来訪者が呼出ボタン14を押した場合の親機56および子機54の処理について説明する。
【0090】
欠陥画素を検出する動作の間に来訪者が子機54の呼出ボタン14を押した場合、第2呼出信号は規定値の長さになる(S46にてNO)。この場合、制御回路30は、切換回路19を制御することによって、欠陥画素検出記憶回路17を停止させる制御信号を、伝送線3で伝送可能な信号形態に変換して送出する(S50)。その信号の送出には制御信号送出回路34が用いられる。信号が送出されると、欠陥画素検出監視回路33は、制御回路30を制御して、チャイム音を鳴らさせる(S52)。
【0091】
子機54の制御信号検出回路20は、親機56から欠陥画素の検出を停止する旨の信号を受信したか否かを判断する(S62またはS66)。その旨の信号を受信した場合(S62にてYES,または、S66にてYES)、欠陥画素検出記憶回路17の動作を終了し、欠陥画素補正回路18は、直ちに位置情報を記憶回路16から読出す(S2)。
【0092】
[居住者が操作ボタン32を操作した場合]
欠陥画素を検出中に居住者が操作ボタン32を操作した場合の親機56および子機54の処理について説明する。
【0093】
欠陥画素を検出する動作の間に居住者が操作ボタン32を操作した場合、第2呼出信号は規定値の長さではないが、制御回路30は第2呼出信号が規定値の長さになったとみなし(S46にてNO)、以降の処理を実施する。
【0094】
以上のようにして、本実施の形態に係るテレビドアホンシステム300は、使用者がわざわざ呼出ボタン14を操作しなくても、子機54が待機状態のときに、自動的に欠陥画素を検出することができる。欠陥画素の検出を実施中も、来訪者や居住者によるテレビドアホンシステム300の使用は妨げられない。前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態に係るテレビドアホンシステムは、使用者が、自らの意思で子機54に備えられている切替回路19を制御して、欠陥画素検出記憶回路17を動作させるかどうかを選択する必要があった。一方、テレビドアホンシステムは来訪者との応対を主たる目的としている。来訪者は常時訪れる訳ではない。来訪者の応対に要する時間はあまり長くかからないことは、経験的に確認されていることである。本実施の形態に係るテレビドアホンシステム300は、一定の周期ごとであって、来訪者がいない待機状態のときに、自動的に欠陥素子を検出する。来訪者がいる時、テレビドアホンシステム300は、欠陥画素を検出せず、画像と音声との双方向通信に専念する。これにより、使用者の利便性を向上させることができる。その結果、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0095】
なお、本実施の形態の内容は、来訪者による呼出と欠陥画素の検出動作の完了とを、第2呼出信号の長さで判別する場合について説明した。しかし、欠陥画素を検出する動作は住戸内の居住者に通知する必要がないため、親機56のディスプレイ25に画像を表示しなくてもよい。このため、子機54から親機56に送信される映像に乱れが生じても、特に問題は発生しない。そこで、欠陥画素の検出動作の完了を通知する第2呼出信号の場合だけ、FMキャリアを「OFF」とする期間を、上述のタイミング、すなわち、垂直ブランキング期間とは異なるタイミングで変更することにより判別する方法を採用してもよい。
【0096】
また、子機54は、カメラ部4の撮像範囲を調整できるパンチルト制御回路21を含んでもよい。図10を参照して、この場合のテレビドアホンシステム300の制御ブロックについて説明する。
【0097】
カメラ部4を左右に旋回するパン(Pan)動作と上下に旋回するチルト(Tilt)動作とを行なうパンチルトドアホンが知られている。これらの動作により、カメラ部4は、来訪者の位置に合わせて、撮像範囲を調整できる。制御信号検出回路20は、上述の機能に加え、パンチルト動作を制御する制御信号を検出する。親機56の制御信号送出回路は、上述の機能に加え、子機54のパンチルト動作を制御する制御信号を変換できる。これにより、住戸内の居住者は親機56の操作ボタン32によってカメラ部4の移動方向を指示できる。移動方向が指示されると、制御回路30は指示された移動方向を表わす制御信号を、制御信号送出回路34を用いて、伝送線3で伝送可能な信号形態で出力する。子機54の制御信号検出回路20はその制御信号を検出することにより、パンチルト制御回路21を動作させ、カメラ部4の位置を指示された方向に移動させる。この場合、S6にて、誤検出を回避するために、カメラ部4が撮影した複数の画像(たとえば「5」枚)の欠陥画素を検出し(または同一の画像について複数回欠陥画素を検出し)、そのうち少なくとも2枚以上(たとえばすべて)で欠陥画素として検出された画素だけを欠陥画素として検出する。これにより、テレビドアホンシステム300は、欠陥画素の自動検出のための制御信号送出および検出に伴う付加回路を、パンチルト動作の制御信号の送出および検出回路と共用化できる。共用化により、検出画素の自動検出に伴う製造コストを抑制できる。その結果、製造コストが抑制され、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホンシステムを提供することができる。
【0098】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、応答性に優れ、かつ欠陥を有する画素を適切に補正できるテレビドアホン装置およびテレビドアホンシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る第2呼出信号の送信タイミングを説明する図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る子機の欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る子機の欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る親機の子機に対する監視処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る親機の子機に対する監視処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る子機の欠陥画素の検出処理および欠陥画素の補正処理の制御の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施の形態の変形例に係るテレビドアホンシステムの制御ブロック図である。
【符号の説明】
1,54 子機、2,52,56 親機、3 伝送線、4 カメラ部、5 光学系、6 固体撮像素子、7 映像信号処理回路、8 FM変調回路、9,22インピーダンス変換回路、10,27 音声信号処理回路、11,28 スピーカ、12,26 マイクロフォン、13,29 電源回路、14 呼出ボタン、15 呼出制御回路、16 記憶回路、17 欠陥画素検出記憶回路、18 欠陥画素補正回路、19 切換回路、20 制御信号検出回路、21 パンチルト制御回路、23 FM復調回路、24 映像信号表示回路、25 ディスプレイ、30 制御回路、31 電圧監視回路、32 操作ボタン、33 欠陥画素検出監視回路、34 制御信号送出回路、100,200,300 テレビドアホンシステム。
Claims (8)
- ものを撮影して画像を出力するカメラと、操作に応じて、通話相手を呼出すための呼出し手段と、
前記呼出し手段が、通話相手を呼出すための操作とは異なる特定の操作を受けたことに応答して、前記画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、
前記欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、
前記欠陥画素とは異なる画素に基づいて、前記欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む、テレビドアホン装置。 - 前記特定の操作は、操作が継続される時間および操作が繰返される回数のいずれかに基づいて特定される操作を含む、請求項1に記載のテレビドアホン装置。
- 前記特定の操作は、操作が継続される時間および操作が繰返される回数の組合せに基づいて特定される操作を含む、請求項1に記載のテレビドアホン装置。
- ものを撮影して画像を出力するカメラと、
前記画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、
前記特定手段の起動のみを実施するための実施手段と、
前記欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、
前記欠陥画素とは異なる画素に基づいて、前記欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む、テレビドアホン装置。 - 前記テレビドアホン装置は、前記特定手段の動作状態を表わす情報を出力するための手段をさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載のテレビドアホン装置。
- 親機とカメラ付き子機とを含むテレビドアホンシステムであって、
前記親機は、
時間に関する要件が満たされたことに応答して、前記子機のカメラの、動作状態を検知するための検知手段と、
前記動作状態が、所定の状態にあることに応答して、前記子機に、制御信号を出力するための第1の出力手段とを含み、
前記子機は、
信号の入力を受付けるための受付手段と、
前記親機から、前記制御信号を受付けたことに応答して、前記カメラが撮影した画像を構成する画素のうち、欠陥画素の位置を特定するための特定手段と、
前記欠陥画素の位置を表わす情報を記憶するための記憶手段と、
前記欠陥画素とは異なる画素に基づいて、前記欠陥画素の内容を補正するための補正手段とを含む、テレビドアホンシステム。 - 前記親機は、前記第1の出力手段と共通の回路を用いて前記カメラを制御する信号を出力するための第2の出力手段をさらに含み、
前記子機は、前記カメラを制御する信号に基づいて、前記カメラの向きを制御するための制御手段をさらに含む、請求項6に記載のテレビドアホンシステム。 - 前記特定手段は、互いに異なる複数の前記画像において、少なくとも2画像以上に共通する欠陥画素の位置を特定するための手段を含む、請求項6に記載のテレビドアホンシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003156995A JP2004363709A (ja) | 2003-06-02 | 2003-06-02 | テレビドアホン装置およびテレビドアホンシステム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008166913A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Fujifilm Corp | 撮影装置および方法並びにプログラム |
-
2003
- 2003-06-02 JP JP2003156995A patent/JP2004363709A/ja active Pending
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