JP4803967B2 - 静止画と動画を撮影可能な撮影装置及び撮影準備方法 - Google Patents

静止画と動画を撮影可能な撮影装置及び撮影準備方法 Download PDF

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本発明は、静止画と動画を撮影可能な撮影装置及び撮影方法に関し、具体的には動画撮影中に静止画を撮影できるデジタルカメラに関する。
図7は、従来のデジタルカメラの斜視図である。キャビネット(2)上には、シャッタ釦(20)、撮影レンズ(21)、ストロボランプ(27)、液晶パネルであるディスプレイ(22)、メモリカード(4)が挿入されるスロット(23)が、周知の如く配備される。
近年、フォトダイオードなどの光電変換素子を2次元に配列した固体撮像素子を利用したデジタルスチルカメラにおいて、動画と静止画の夫々を撮影できるものが普及している。このような撮影装置に用いられる固体撮像素子には、光電変換素子で撮影されて得られた電荷を電位障壁を用いて画素毎に転送するCCD(Charge Coupled Device)がある。
図9は、従来のデジタルカメラの内部ブロック図である。撮影レンズ(21)は駆動機構(図示せず)により、光軸に沿って移動可能であり、被写体の像は撮影レンズ(21)により絞り(54)を通ってCCD(5)上に結ばれる。CCD(5)は、ドライバ回路(56)にて制御され、受けた光信号を電気信号である画像信号に変換して出力し、該画像信号はCDS(相関二重サンプリング)回路(50)によりノイズが低減された後に、AGC(自動利得制御)回路(51)によりレベルが調整される。
画像信号は、A/Dコンバータ(55)にてデジタル信号に変換され、信号処理部(52)にて黒レベルやホワイトバランスが調整された後に、制御手段であるCPU(1)に入力する。CPU(1)にはシャッタ釦(20)及び操作キーの信号が入力され、動画及び静止画の画像信号は画像圧縮処理部(53)にて圧縮されてメモリカード(4)内に格納される。動画及び静止画には、夫々異なる拡張子が付され、再生時には該拡張子により動画か静止画かを判断する。
このような動画及び静止画の撮影ができる撮影装置においては、静止画像の撮影を行う際、高画質な画像の撮影が求められることが多い。そのため、CCD(5)は高解像度のものとなるように高画素化される。それに対して、動画の撮影を行う際には、NTSC(National Television System Committee)方式やPAL(Phase Alternation Line)方式などのアナログTV信号規格に準じた方式での撮影が求められるため、幾つかの画素を混合した低画素の画像を読み出す方法が提案されている。
図8は、CCD(5)の内部拡大図である(例えば、特許文献1参照)。CCD(5)は、水平及び垂直方向に配列されて、各画素の受光部を形成する複数のフォトダイオード(PD1)−(PD9)と、フォトダイオードにて形成される信号電荷を垂直方向に転送する複数の垂直転送路(8)(8)と、各垂直転送路(8)(8)から転送される信号電荷を水平方向に転送する水平転送路(80)と、該水平転送路(80)から転送される信号電荷を増幅する出力アンプ(81)を具える。各フォトダイオード(PD1)−(PD9)上には、入射光をフォトダイオード(PD1)−(PD9)に集光するマイクロレンズ(図示せず)が設けられている。
各フォトダイオード(PD1)−(PD9)には、R、G、Bに対応したフィルタが設けられており、低画素の画像を表示するには、画素混合と呼ばれる方法が用いられる。これは、例えばフォトダイオード(PD1)−(PD9)の中の幾つかのフォトダイオードからは、Rに対応した信号電荷を読み出し、他の幾つかのフォトダイオードからは、G又はBに対応した信号電荷を読み出した後に、R、G、Bの信号電荷を混合して低画素の画像を生成し、読み出す方法である。これにより、画素を間引いて低画素の画像を作成するよりも感度を高めている。
高画素、特に最高画素の画像を撮影する際には、ドライバ回路(56)は全てのフォトダイオード(PD1)−(PD9)にて生成される信号電荷を垂直転送路(8)に送る。低画素の画像を撮影する際には、ドライバ回路(56)は画素混合にて生成した信号電荷を垂直転送路(8)に送る。
高画素、低画素の何れの画像を映すかは、CPU(1)に入力される操作キーの信号によるが、動画の場合は前記の如く、低画素の画像が表示される。また、動画の場合は、フレーム数が多いと、処理する画素数が膨大となり、CCD(5)から電荷を読み出せない、又は信号処理ができないから、フレーム数を減らすこともある。
特開2003−234964号公報
斯種デジタルカメラには、動画撮影を行っている間に、静止画を記録できるものがある。この場合、高画素で静止画を撮影すると、静止画の画素処理に時間が掛かるから、画素処理が行われている間、動画の撮影が止まる。その結果、動画が不連続で記録される。
動画撮影を行っている間に、静止画を撮影し、且つ動画を途切れなくするには、動画の記録画素と静止画の記録画素を同じく低画素にすることが考えられる(しかし、この場合でも、動画の画像処理法と静止画の画像処理法が異なれば、動画が途切れる可能性がある)。或いは、動画のフレーム数を小さくして、動画の画素処理の時間を短くし、その分静止画の画素処理に余裕を持たせることも考えられる。
従来のデジタルカメラでは、動画撮影を行っている間に、動画が途切れてもよいから高画素で静止画を記録せんとする場合と、静止画を低画素で撮影してでも、動画を途切れないように撮影することを、使用者が選択することができず、使用者に不便なものであった。
本発明の目的は、静止画のサイズ(画素数データ)や動画のフレーム数を選択することにより、動画の連続性を保つ場合と、連続性を保たなくともよい場合を選択できる撮影装置を提供することにある。
撮像装置は、キャビネット(2)内に、被写体画像を信号電荷に変換する固体撮像素子と、該固体撮像素子に繋がって動画撮影時には静止画撮影時よりも低画素の信号電荷を固体撮像素子から読み出すことができるドライバ手段と、該ドライバ手段に繋がってドライバ手段を制御する制御手段を設け、動画撮影時に静止画撮影可能である。
制御手段はメモリ手段及び報知手段に繋がり、メモリ手段内には少なくとも使用者が選択可能な静止画の画素数データと、単位時間当たりの動画撮影枚数と、動画撮影中に静止画を撮影した際に、選択された単位時間当たりの動画撮影枚数と選択された静止画の画素数データとの両方に基づいた、動画が途切れることなく撮影されるか否かの情報が格納され、
制御手段は、動画撮影前に、選択された、静止画の画素数データ及び単位時間当たりの動画撮影枚数を用いて、該静止画の画素数データと時間単位当たりの動画撮影枚数との両方に基づいた、動画が途切れることなく撮影されるか否かの情報を報知手段に伝達し、報知手段を作動させる機能を有する。
本発明にあっては、報知手段が示した動画が途切れることなく撮影されるか否かの情報の内容から、静止画又は動画の撮影前に、動画撮影中に、動画が途切れてもよいから高画素で静止画を記録せんとする場合と、静止画を低画素で撮影してでも、動画を途切れないように撮影することを選択することができる。これにより、誤って動画を途切れさせる虞れを事前に防止でき、使用者にとって便利である。
以下、本発明の一例を図を用いて、説明する。
図1(a)、(b)は、本例に係わるデジタルカメラの斜視図である。また、図2は、本発明の従属する請求項に関係する一例のデジタルカメラの斜視図である。キャビネット(2)には、補助キャビネット(3)がヒンジ(30)接続され、該補助キャビネット(3)をヒンジ(30)を中心に図1(a)の矢印A方向に回転させ、更に矢印B方向に回転させると、該補助キャビネット(3)の裏面に設けられたディスプレイ(22)が図1(b)に示す如く露出する。キャビネット(2)上には、ズーム釦(24)、SET釦(25)、MENU釦(26)が周知の如く設けられ、MENU釦(26)を押すと、ディスプレイ(22)上にメニューが表示され、SET釦(25)にてメニューの内容を選択できる。
図2に示すように、キャビネット(2)上には、動画撮影用の第1レリース釦(6)と、高画素の静止画を撮影用の第2レリース釦(60)と、低画素の静止画を撮影用の第3レリース釦(61)とが配備されている。キャビネット(2)は片手で把持できる大きさであり、右手でキャビネット(2)を把持した場合、第1レリース釦(6)及び第3レリース釦(61)は、親指で操作でき、第2レリース釦(60)は人差し指で操作できる。全てのレリース釦(6)(60)(61)を片手で操作でき、便利である。
図3は、ディスプレイ(22)の画面を示す図である。ディスプレイ(22)上には、静止画情報を示す第1アイコン(9)と、動画情報を示す第2アイコン(90)とが表示される。使用者はMENU釦(26)、SET釦(25)を操作して、静止画情報を示す第1アイコン(9)を選択すれば、撮影すべき静止画の画素数データが表示される。また、第2アイコン(90)を選択すれば、撮影すべき動画のフレーム数(1秒間当たりの画像枚数で単位がfps)が表示される。尚、第1アイコン(9)及び第2アイコン(90)は、図3に示す位置、図形に限定されず、適宜変更可能である。
図4は、本例に係わるデジタルカメラの内部ブロック図である。CCD(5)は、ドライバ回路(56)にて制御され、受けた光信号を電気信号である画像信号に変換して出力し、該画像信号はCDS(相関二重サンプリング)回路(50)によりノイズが低減された後に、AGC(自動利得制御)回路(51)によりレベルが調整される。画像信号は、A/Dコンバータ(55)にてデジタル信号に変換され、信号処理部(52)にて黒レベルやホワイトバランスが調整された後に、制御手段であるCPU(1)に入力する。CPU(1)にはシャッタ釦(20)及び操作キーの信号が入力され、動画及び静止画の画像信号は画像圧縮処理部(53)にて圧縮されてメモリカード(4)内に格納される。この点は、従来と同様である。
ドライバ回路(56)は、動画撮影時には静止画撮影時よりも低画素の信号電荷をCCD(5)から読み出すことができ、具体的には、前記の画素混合により、動画は1フレームが30万画素に圧縮されて読み出される。勿論、動画は1フレームが30万画素に限定されない。
CPU(1)には、メモリ(7)及び前記ディスプレイ(22)が接続される。メモリ(7)には図5の表に示す如く、使用者が選択可能な静止画のサイズ、即ち画素数データと、動画フレーム数と、選択された動画フレーム数にて動画撮影中に、選択された画素数データにて静止画を撮影した際の動画の連続性情報が予め格納されている。
動画の連続性情報とは、具体的には、動画撮影中に静止画を撮影した際に、動画が途切れることなく撮影されることが可能か否かの情報である。また、動画は640×480ドットのVGA(Video Graphics Array)サイズにて表示されるが、このサイズに限定されない。更に、図5の表の情報は、デジタルカメラの取扱説明書にも記載されており、使用者が該取扱説明書を見ることにより、動画撮影中に静止画を撮影した際に、動画が途切れることなく撮影されるか否かが判る。
動画を撮影中に、静止画を撮影した際に、動画が途切れないか否かは、CCD(5)からの電荷を読み出す速度、又は信号処理速度によって決定される。例えば、フレーム数が30fpsで動画を撮影中に、500万画素で静止画を撮影せんとしても、静止画の膨大な画素に対応した電荷をCCD(5)から読み出すには時間が掛かるから、動画は途切れる。
これに対し、フレーム数が15fpsで動画を撮影中に、30万画素で静止画を撮影する場合には、静止画に対応した電荷をCCD(5)から読み出すには余裕があり、動画は途切れない。尚、図5の表に示した静止画のサイズ及び動画フレーム数は、説明の便宜上の一例であり、これに限定されない。
本例の動作を図6のフローチャートを用いて説明する。予め動画のフレーム数は選択されているとする。
電源がONされた後に(S1)、CPU(1)は、使用者が高画素の静止画撮影用の第2レリース釦(60)を押したか否かを検索する(S2)。第2レリース釦(60)が押されれば、選択された動画のフレーム数が高いか否かを、メモリ(7)内の図5の表に基づいて判断する(S3)。例えば、動画のフレーム数が30fpsのときに、動画撮影中に500万画素の静止画を撮影しても、動画は途切れる。CPU(1)は、動画が途切れる旨の信号をディスプレイ(22)に送り、ディスプレイ(22)はこれを表示する(S6)。例えば、動画に対応した第2アイコン(90)を所望の色に点灯又は点滅させる。
ステップS2にて、高画素で静止画を撮影しない、即ち低画素の静止画撮影用の第3レリース釦(61)が押された場合は、動画が連続して撮影され得るか否かを判断する(S4)。動画が連続して撮影され得ない場合は、動画が途切れる旨をディスプレイ(22)に表示する(S6)。
ステップS4にて、静止画を撮影しても動画が連続して撮影され得ると判断されれば、その旨をディスプレイ(22)上に表示する(S5)。例えば、動画のフレーム数が30fpsのときに、動画撮影中に30万画素の静止画を撮影しても、動画は途切れないから、その旨を表示する。
この動画の連続性が保たれる場合は、使用者の更なる操作を待たずに、選択された動画の画素数で、自動的に動画を連続的に撮影できるように設定してもよい。
本例にあっては、ディスプレイ(22)が示した動画の連続性情報の内容から、静止画又は動画の撮影前に、動画撮影中に、動画が途切れてもよいから高画素で静止画を記録せんとする場合と、静止画を低画素で撮影してでも、動画を途切れないように撮影することを選択することができる。これにより、誤って動画を途切れさせる虞れを事前に防止でき、使用者にとって便利である。
上記の記載では、動画が連続して撮影可能か否かを示す報知手段として、ディスプレイ(22)を示したが、例えばブザー、チャイム等で示すことも可能である。
また、固体撮像素子として、CCD(5)を例示したが、C−MOSでもよい。
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
(a)、(b)は、本例に係わるデジタルカメラの斜視図である。 本発明の従属する請求項に関係する一例のデジタルカメラの斜視図である。 ディスプレイの画面を示す図である。 デジタルカメラの内部ブロック図である。 メモリに格納された情報を示す表である。 本例の動作を示すフローチャートである。 従来のデジタルカメラの斜視図である。 CCDの内部拡大図である。 従来のデジタルカメラの内部ブロック図である。
符号の説明
(1) CPU
(2) キャビネット
(5) CCD
(6) 第1レリース釦
(22) ディスプレイ
(56) ドライバ回路
(60) 第2レリース釦
(61) 第3レリース釦

Claims (6)

  1. キャビネット(2)内に、被写体画像を信号電荷に変換する固体撮像素子と、該固体撮像素子に繋がって動画撮影時には静止画撮影時よりも低画素の信号電荷を固体撮像素子から読み出すことができるドライバ手段と、該ドライバ手段に繋がってドライバ手段を制御する制御手段を設け、動画撮影時に静止画撮影可能な撮影装置に於いて、
    制御手段はメモリ手段及び報知手段に繋がり、メモリ手段内には少なくとも、使用者が選択可能な静止画の画素数データと、単位時間当たりの動画撮影枚数と、動画撮影中に静止画を撮影した際に、選択された単位時間当たりの動画撮影枚数と選択された静止画の画素数データとの両方に基づいた、動画が途切れることなく撮影されるか否かの情報が格納され、
    制御手段は、動画撮影前に、選択された、静止画の画素数データ及び単位時間当たりの動画撮影枚数を用いて、該静止画の画素数データと時間単位当たりの動画撮影枚数との両方に基づいた、動画が途切れることなく撮影されるか否かの情報を報知手段に伝達し、報知手段を作動させる機能を有することを特徴とする撮影装置。
  2. 制御手段は、動画の連続性が保たれる場合は、自動的に動画を連続的に撮影可能に設定する請求項1に記載の撮影装置。
  3. 高画素の静止画と低画素の静止画を選択的に撮影可能であり、キャビネット(2)には、少なくとも動画撮影用の第1レリース釦(6)と、高画素の静止画を撮影用の第2レリース釦(60)と、低画素の静止画を撮影用の第3レリー釦(61)とが配備された請求項1又は2に記載の撮影装置。
  4. 低画素の静止画は、動画を撮影中に第3レリース釦(61)を操作しても、動画が途切れずに撮影可能な画素に対応した請求項3に記載の撮影装置。
  5. 報知手段は、キャビネット(2)上ディスプレイ(22)であり、単位時間当たりの動画撮影枚数は、動画フレーム数である請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 高画素の静止画と低画素の静止画を選択的に撮影可能であり、キャビネット(2)内に、被写体画像を信号電荷に変換する固体撮像素子と、該固体撮像素子に繋がって動画撮影時には静止画撮影時よりも低画素の信号電荷を固体撮像素子から読み出すことができるドライバ手段と、該ドライバ手段に繋がってドライバ手段を制御する制御手段を設け、動画撮影中に静止画撮影可能な撮影装置を用いた撮影準備方法であって、
    静止画の画素数データを選択する工程と、
    単位時間当たりの動画撮影枚数を選択する工程と、
    選択された静止画の画素数データと、単位時間当たりの動画撮影枚数を認識する工程と、
    該静止画の画素数データと単位時間当たりの動画撮影枚数との両方に基づく動画が途切れることなく撮影されるか否かの情報を報知手段に伝達し、報知手段を作動させる工程を有する撮影準備方法。
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