JP2004362124A - 料金収受システム、二重課金防止方法、および非接触icカード - Google Patents
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Abstract
【課題】課金済みの非接触ICカードとの無駄な通信を防止して、処理の高速化を図ることのできる料金収受システムを提供する。
【解決手段】非接触ICカード20は、カードリーダ/ライタ10との料金収受のための通信手順が開始される前に、カードリーダ/ライタ10から現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と、非接触ICカード20のメモリに記憶されている、前回の料金収受が行われた時刻との差を求め、この時間差が所定時間以下である場合、以降のカードリーダ/ライタ10との通信を無効化する。時間差が所定時間を越えている場合には、カードリーダ/ライタ10に対して料金収受可能を通知し、カードリーダ/ライタ10はこの通知に応じて非接触ICカード20との間で料金収受のための通信手順を開始する。非接触ICカード側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ側の負担を軽減できる。
【選択図】 図3
【解決手段】非接触ICカード20は、カードリーダ/ライタ10との料金収受のための通信手順が開始される前に、カードリーダ/ライタ10から現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と、非接触ICカード20のメモリに記憶されている、前回の料金収受が行われた時刻との差を求め、この時間差が所定時間以下である場合、以降のカードリーダ/ライタ10との通信を無効化する。時間差が所定時間を越えている場合には、カードリーダ/ライタ10に対して料金収受可能を通知し、カードリーダ/ライタ10はこの通知に応じて非接触ICカード20との間で料金収受のための通信手順を開始する。非接触ICカード側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ側の負担を軽減できる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば高速道路などの有料道路で利用される料金収受システムにかかり、特に非接触型ICカードを料金収受の処理のためのユーザ用の媒体として用いた料金収受システム、二重課金防止方法、および非接触ICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路などの有料道路向け料金収受システムとしては、無線式自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection)が採用されている。このETCシステムでは、無線通信機能を備え、車両情報などが記録された車載機と呼ばれる移動体通信装置と、路側アンテナとの間での無線通信により料金収受のための処理が行われる(たとえば、特許文献1を参照)。車載機には、利用者情報などが記録された接触式ICカードが装填され、上記料金収受の処理に利用される。
【0003】
ETCシステムでは、入口料金所において、路側の移動体通信設備によって、車両の車載機(接触式ICカード)への入口料金所の情報などの記録が行われる。一方、出口料金所では、路側の移動体通信設備によって車載機から入口料金所の情報をはじめとする料金計算に必要な情報が読み取られ、これらの読み取り情報に基づき通行料金を算出して料金収受が行われる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3256642号公報(第6頁−第8頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、非接触型ICカードを移動体通信用媒体として利用した料金収受システムが検討されている。非接触型ICカードを用いた料金収受システムでは、車両の搭乗者が非接触型ICカードを、路側に配置されたカードリーダ/ライタのアンテナ部に近づけることによって、非接触型ICカードとカードリーダ/ライタとの間で非接触での通信が行われる。したがって、この非接触型ICカードを利用した料金収受システムによれば、車載機などの車両側の無線通信設備が不要になるという利点がある。
【0006】
この非接触ICカードを利用した料金収受システムでは、カードリーダ/ライタの通信可能領域にかざされた非接触ICカードの手ぶれや、同一のカードを誤って何度もかざすことなどに起因して発生する二重課金の対策として、正常に課金処理が完了した非接触ICカードとの通信を一定時間禁止したり、対距離制の料金収受システムにおいては、入場→入場などの通行シーケンス崩れの非接触ICカードとの通信を不可にするなどの判定処理をカードリーダ/ライタで行っていた。
【0007】
すなわち、カードリーダ/ライタは、通信中の非接触ICカードが課金済みのものであるか否かを判定するために、非接触ICカードに記録されているたとえば前回の料金収受完了時刻などの履歴情報を読み込み、この前回の料金収受完了時刻と現在時刻との差が所定時間を越えているかどうかを判定し、所定時間を越えていなければ、当該非接触ICカードが課金済みカードであると判定して、この非接触ICカードとの通信を禁止していた。
【0008】
しかしながら、非接触ICカードの履歴情報を取得するには、非接触ICカードのメモリからのデータの読み出し時間や、無線によるデータ送受信に要する時間など、トータルである程度の時間を要する。これに対し、カードリーダ/ライタは、非接触ICカードとの通信制御以外にも、他の路側機器などの制御や上位サーバシステムとの通信制御も行っているという意味からも、課金対象でない非接触ICカードとの通信処理による負担分は無視できない無駄といえる。
【0009】
また、現行の料金収受システムでは、原則1枚のカードをカードリーダ/ライタにかざして料金収受を行っているが、将来的に複数枚のカードを同時にかざして分割収受などを行うことが予想される。このシステムの場合、一方の非接触ICカードからの料金収受が完了した後、もう一方の非接触ICカードからの料金収受が完了するまでの間、前者の課金済みの非接触ICカードとの再通信が行われる可能性もあり得る。そこで、従来の二重課金防止方法を用いた場合、再通信が行われた非接触ICカードとの履歴情報取得の通信処理が発生する。したがって、その分後者の未課金の非接触ICカードからの料金収受が完了するまでに時間がかかってしまうという問題があった。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、課金済みの非接触ICカードとの無駄な通信を防止して、処理の高速化を図ることのできる料金収受システム、非接触ICカードおよび二重課金防止方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明に係る料金収受システムは、非接触ICカードとの間で非接触で通信を行う無線通信手段を有し、この無線通信手段を用いて該非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を実行するカードリーダ/ライタを備えた料金収受システムであって、前記非接触ICカードは、前回の料金収受が行われた時刻を履歴情報として記憶する記憶手段と、前記カードリーダ/ライタとの前記料金収受のための通信手順が開始される前に、該カードリーダ/ライタから現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報の時刻との差が所定時間以下である場合、以降の前記カードリーダ/ライタとの通信を無効化する処理手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の料金収受システムにおいて、非接触ICカードの処理手段は、取得した現在時刻と記憶手段に記憶されている履歴情報の時刻との差が所定時間を越えている場合、カードリーダ/ライタに対して料金収受の可能を通知し、カードリーダ/ライタは、この通知に応じて非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を開始するものであってよい。
【0013】
さらに、本発明の料金収受システムにおいて、カードリーダ/ライタは、非接触ICカードとの料金収受が完了した場合に現在時刻を非接触ICカードに送信し、非接触ICカードの処理手段は、カードリーダ/ライタより受信した現在時刻で記憶手段の履歴情報を更新するものであってよい。
【0014】
この発明によれば、非接触ICカード側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ側の負担を軽減できる。また、料金収受のための通信手順の前に二重課金防止のための通信手順が行われ、二重課金防止のための通信手順でやりとりされる情報は時計データのみである。したがって、課金済みの非接触ICカードとの間での、料金収受に必要なユーザ個別情報や履歴情報といった無駄な情報の通信処理を排除することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明に係る実施の一形態である非接触型ICカード料金収受システムの全体構成を示すブロック図である。
【0017】
同図に示すように、この非接触型ICカード料金収受システム(以下、「料金収受システム」と呼ぶ。)1は、有料道路の入口や出口の料金所あるいはその両方に設置されるカードリーダ/ライタ10を含む各種の路側機器と、車両の搭乗者によって携帯される非接触型ICカード20と、カードリーダ/ライタ10と通信回線30を介して接続されたホストコンピュータなどの上位サーバシステム40とで構成されている。
【0018】
カードリーダ/ライタ10は、非接触型ICカード20との間で非接触で通信を行うアンテナコイルなどのアンテナ部11と、非接触ICカード20との間での二重課金防止のための通信手順、料金収受のための通信手順ならびにデータ処理、さらには図示しない路側機器の制御などを実行するCPU12と、料金収受が完了した非接触型ICカード20の情報などが記録される記録用メモリ13と、CPU12により実行される各種の処理手順などがプログラムとして固定的に記憶されている読み出し専用のメモリ14と、計時用のタイマー15と、カードリーダ/ライタ10への電源供給を処理する電源部16とを備えている。
【0019】
なお、図示しない路側機器としては、たとえば、車両の搭乗者に対して料金収受に関する処理の状況や結果、誘導のためのメッセージなどを表示する路側表示装置、料金収受に関する処理の結果に基づいて車両の料金所の通過をたとえば制御棒の開閉などによって許可したり阻止したりするための発進制御装置、料金所に進入してきた車両を検知すると共に進入車両の軸数・車高・車長・ナンバープレート等の車両情報を取得し、取得した車両情報から車両の車種を判別する車両判別装置などがある。
【0020】
一方、非接触ICカード20は、カードリーダ/ライタ10との間で非接触で通信を行うアンテナコイルなどのアンテナ部21と、カード番号などのユーザ個別情報が記録されているとともに、前回料金収受が完了した時刻などが履歴情報として記録される記録用メモリ22と、カードリーダ/ライタ10との間での二重課金防止のための通信手順、料金収受のための通信手順、料金収受のためのデータ処理などを実行するCPU23と、このCPU23により実行される各種の処理手順などが固定的に記憶されている読み出し専用のメモリ24とを備えている。
【0021】
カードリーダ/ライタ10および非接触ICカード20の各アンテナ部11、21には、それぞれコイル状のアンテナが採用されている。したがって、互いに接近すると、交流磁界によるコイルの誘導作用によって、電源部16を持っているカードリーダ/ライタ10から非接触ICカード20への電力伝送が行われるとともに、双方向の通信が行われるようになっている。
【0022】
次に、この料金収受システム1の動作を説明する。
【0023】
図2はカードリーダ/ライタ10の処理手順を示すフローチャート、図3は非接触ICカード20の処理手順を示すフローチャートである。
【0024】
カードリーダ/ライタ10はアンテナ部11より常時電波を放射しており、カードリーダ/ライタ10のCPU12は、非接触ICカード20からの時計データ要求を受信するまで、または、料金収受可能通知を受信するまで、アイドル状態となっている(ステップ201のNO、ステップ203のNO)。
【0025】
非接触ICカード20がカードリーダ/ライタ10の通信可能領域にかざされると、非接触ICカード20はカードリーダ/ライタ10のアンテナ部11からの電波を受けることにより電力の伝達を受け、CPU23が処理を開始する。非接触ICカード20のCPU23が処理を開始すると、まずカード側の二重課金防止のための通信手順に従って、カードリーダ/ライタ10に対して時計データ要求を送信し(ステップ301)、それに対する時計データ応答をカードリーダ/ライタ10から受信するまで待ち状態となる(ステップ302のNO)。
【0026】
カードリーダ/ライタ10のCPU12は、非接触ICカード20から時計データ要求を受信すると(ステップ201のYES)、二重課金防止のための通信手順に従ってタイマー15から現在時刻の時計データを取得し、時計データ応答として非接触ICカード20に対して送信し(ステップ202)、アイドル状態へ戻る。
【0027】
非接触ICカード20のCPU23は、カードリーダ/ライタ10から時計データ応答を受信すると(ステップ302のYES)、受信した時計データにて判明した現在時刻と記録用メモリ22内に記録されている前回料金収受が完了した時刻との差を求め、この差が所定時間を越えているかどうかを判定する(ステップ303)。
【0028】
この判定の結果、所定時間を越えていなければ(ステップ303のNO)、非接触ICカード20のCPU23は、自非接触ICカード20が課金済みカードであるとみなして処理を終了し、以後、カードリーダ/ライタ10との通信を行わず、再度電源が供給されるまで待機状態となる。
【0029】
一方、所定時間を越えていれば(ステップ303のYES)、非接触ICカード20のCPU23は、自非接触ICカード20が未課金カードであるとみなし、料金収受可能通知をカードリーダ/ライタ10に対して送信する(ステップ304)。
【0030】
カードリーダ/ライタ10のCPU12は、非接触ICカード20から料金収受可能通知を受信すると(ステップ203のYES)、料金収受のための通信手順に従って、非接触ICカード20との間で料金収受のためのデータのやりとりを行う(ステップ204、ステップ305)。
【0031】
料金収受が正常に完了したら、カードリーダ/ライタ10のCPU12は非接触ICカード20に対して料金収受の完了時刻を通知し、この後、アイドル状態へ戻る。非接触ICカード20のCPU23はカードリーダ/ライタ10から通知された料金収受の完了時刻を新たな履歴情報として記録用メモリ22に記録して処理を終了する。
【0032】
以上説明した本実施形態の料金収受システム1によれば、非接触ICカード20側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ10側の負担を軽減できる。また、料金収受のための通信手順の前に二重課金防止のための通信手順が行われ、二重課金防止のための通信手順でやりとりされる情報は時計データのみである。したがって、課金済みの非接触ICカードとの間での、料金収受に必要なユーザ個別情報や履歴情報といった無駄な情報の通信処理を排除することができる。
【0033】
また、複数枚の非接触ICカードを同時にかざして分割収受などが行えるシステムとした場合、未課金の非接触ICカードとの料金収受が完了するまでの間に課金済みの非接触ICカードとの通信処理が割り込んだとしても、課金済みの非接触ICカードとの間で通信されるデータは時計データのみであるから、未課金の非接触ICカードとの通信処理が後にずれ込む時間はごく僅かで済む。したがって、料金収受システムの高速化に寄与することができる。
【0034】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、非接触ICカード側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ側の負担を軽減できる。また、課金済みの非接触ICカードとの間での、料金収受に必要なユーザ個別情報や履歴情報といった無駄な情報の通信処理を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の一形態である非接触型ICカード料金収受システムの構成を示すブロック図である。
【図2】カードリーダ/ライタ10の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】非接触ICカード20の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・・料金収受システム、 10・・・・カードリーダ/ライタ、 11,21・・・・アンテナ部、 13,22・・・・記録用メモリ、 14,24・・・・読み出し専用メモリ、 15・・・・タイマー、 16・・・・電源部、 30・・・・通信回線、 40・・・・上位サーバシステム。
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば高速道路などの有料道路で利用される料金収受システムにかかり、特に非接触型ICカードを料金収受の処理のためのユーザ用の媒体として用いた料金収受システム、二重課金防止方法、および非接触ICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
高速道路などの有料道路向け料金収受システムとしては、無線式自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection)が採用されている。このETCシステムでは、無線通信機能を備え、車両情報などが記録された車載機と呼ばれる移動体通信装置と、路側アンテナとの間での無線通信により料金収受のための処理が行われる(たとえば、特許文献1を参照)。車載機には、利用者情報などが記録された接触式ICカードが装填され、上記料金収受の処理に利用される。
【0003】
ETCシステムでは、入口料金所において、路側の移動体通信設備によって、車両の車載機(接触式ICカード)への入口料金所の情報などの記録が行われる。一方、出口料金所では、路側の移動体通信設備によって車載機から入口料金所の情報をはじめとする料金計算に必要な情報が読み取られ、これらの読み取り情報に基づき通行料金を算出して料金収受が行われる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3256642号公報(第6頁−第8頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
最近では、非接触型ICカードを移動体通信用媒体として利用した料金収受システムが検討されている。非接触型ICカードを用いた料金収受システムでは、車両の搭乗者が非接触型ICカードを、路側に配置されたカードリーダ/ライタのアンテナ部に近づけることによって、非接触型ICカードとカードリーダ/ライタとの間で非接触での通信が行われる。したがって、この非接触型ICカードを利用した料金収受システムによれば、車載機などの車両側の無線通信設備が不要になるという利点がある。
【0006】
この非接触ICカードを利用した料金収受システムでは、カードリーダ/ライタの通信可能領域にかざされた非接触ICカードの手ぶれや、同一のカードを誤って何度もかざすことなどに起因して発生する二重課金の対策として、正常に課金処理が完了した非接触ICカードとの通信を一定時間禁止したり、対距離制の料金収受システムにおいては、入場→入場などの通行シーケンス崩れの非接触ICカードとの通信を不可にするなどの判定処理をカードリーダ/ライタで行っていた。
【0007】
すなわち、カードリーダ/ライタは、通信中の非接触ICカードが課金済みのものであるか否かを判定するために、非接触ICカードに記録されているたとえば前回の料金収受完了時刻などの履歴情報を読み込み、この前回の料金収受完了時刻と現在時刻との差が所定時間を越えているかどうかを判定し、所定時間を越えていなければ、当該非接触ICカードが課金済みカードであると判定して、この非接触ICカードとの通信を禁止していた。
【0008】
しかしながら、非接触ICカードの履歴情報を取得するには、非接触ICカードのメモリからのデータの読み出し時間や、無線によるデータ送受信に要する時間など、トータルである程度の時間を要する。これに対し、カードリーダ/ライタは、非接触ICカードとの通信制御以外にも、他の路側機器などの制御や上位サーバシステムとの通信制御も行っているという意味からも、課金対象でない非接触ICカードとの通信処理による負担分は無視できない無駄といえる。
【0009】
また、現行の料金収受システムでは、原則1枚のカードをカードリーダ/ライタにかざして料金収受を行っているが、将来的に複数枚のカードを同時にかざして分割収受などを行うことが予想される。このシステムの場合、一方の非接触ICカードからの料金収受が完了した後、もう一方の非接触ICカードからの料金収受が完了するまでの間、前者の課金済みの非接触ICカードとの再通信が行われる可能性もあり得る。そこで、従来の二重課金防止方法を用いた場合、再通信が行われた非接触ICカードとの履歴情報取得の通信処理が発生する。したがって、その分後者の未課金の非接触ICカードからの料金収受が完了するまでに時間がかかってしまうという問題があった。
【0010】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、課金済みの非接触ICカードとの無駄な通信を防止して、処理の高速化を図ることのできる料金収受システム、非接触ICカードおよび二重課金防止方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明に係る料金収受システムは、非接触ICカードとの間で非接触で通信を行う無線通信手段を有し、この無線通信手段を用いて該非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を実行するカードリーダ/ライタを備えた料金収受システムであって、前記非接触ICカードは、前回の料金収受が行われた時刻を履歴情報として記憶する記憶手段と、前記カードリーダ/ライタとの前記料金収受のための通信手順が開始される前に、該カードリーダ/ライタから現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報の時刻との差が所定時間以下である場合、以降の前記カードリーダ/ライタとの通信を無効化する処理手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の料金収受システムにおいて、非接触ICカードの処理手段は、取得した現在時刻と記憶手段に記憶されている履歴情報の時刻との差が所定時間を越えている場合、カードリーダ/ライタに対して料金収受の可能を通知し、カードリーダ/ライタは、この通知に応じて非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を開始するものであってよい。
【0013】
さらに、本発明の料金収受システムにおいて、カードリーダ/ライタは、非接触ICカードとの料金収受が完了した場合に現在時刻を非接触ICカードに送信し、非接触ICカードの処理手段は、カードリーダ/ライタより受信した現在時刻で記憶手段の履歴情報を更新するものであってよい。
【0014】
この発明によれば、非接触ICカード側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ側の負担を軽減できる。また、料金収受のための通信手順の前に二重課金防止のための通信手順が行われ、二重課金防止のための通信手順でやりとりされる情報は時計データのみである。したがって、課金済みの非接触ICカードとの間での、料金収受に必要なユーザ個別情報や履歴情報といった無駄な情報の通信処理を排除することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明に係る実施の一形態である非接触型ICカード料金収受システムの全体構成を示すブロック図である。
【0017】
同図に示すように、この非接触型ICカード料金収受システム(以下、「料金収受システム」と呼ぶ。)1は、有料道路の入口や出口の料金所あるいはその両方に設置されるカードリーダ/ライタ10を含む各種の路側機器と、車両の搭乗者によって携帯される非接触型ICカード20と、カードリーダ/ライタ10と通信回線30を介して接続されたホストコンピュータなどの上位サーバシステム40とで構成されている。
【0018】
カードリーダ/ライタ10は、非接触型ICカード20との間で非接触で通信を行うアンテナコイルなどのアンテナ部11と、非接触ICカード20との間での二重課金防止のための通信手順、料金収受のための通信手順ならびにデータ処理、さらには図示しない路側機器の制御などを実行するCPU12と、料金収受が完了した非接触型ICカード20の情報などが記録される記録用メモリ13と、CPU12により実行される各種の処理手順などがプログラムとして固定的に記憶されている読み出し専用のメモリ14と、計時用のタイマー15と、カードリーダ/ライタ10への電源供給を処理する電源部16とを備えている。
【0019】
なお、図示しない路側機器としては、たとえば、車両の搭乗者に対して料金収受に関する処理の状況や結果、誘導のためのメッセージなどを表示する路側表示装置、料金収受に関する処理の結果に基づいて車両の料金所の通過をたとえば制御棒の開閉などによって許可したり阻止したりするための発進制御装置、料金所に進入してきた車両を検知すると共に進入車両の軸数・車高・車長・ナンバープレート等の車両情報を取得し、取得した車両情報から車両の車種を判別する車両判別装置などがある。
【0020】
一方、非接触ICカード20は、カードリーダ/ライタ10との間で非接触で通信を行うアンテナコイルなどのアンテナ部21と、カード番号などのユーザ個別情報が記録されているとともに、前回料金収受が完了した時刻などが履歴情報として記録される記録用メモリ22と、カードリーダ/ライタ10との間での二重課金防止のための通信手順、料金収受のための通信手順、料金収受のためのデータ処理などを実行するCPU23と、このCPU23により実行される各種の処理手順などが固定的に記憶されている読み出し専用のメモリ24とを備えている。
【0021】
カードリーダ/ライタ10および非接触ICカード20の各アンテナ部11、21には、それぞれコイル状のアンテナが採用されている。したがって、互いに接近すると、交流磁界によるコイルの誘導作用によって、電源部16を持っているカードリーダ/ライタ10から非接触ICカード20への電力伝送が行われるとともに、双方向の通信が行われるようになっている。
【0022】
次に、この料金収受システム1の動作を説明する。
【0023】
図2はカードリーダ/ライタ10の処理手順を示すフローチャート、図3は非接触ICカード20の処理手順を示すフローチャートである。
【0024】
カードリーダ/ライタ10はアンテナ部11より常時電波を放射しており、カードリーダ/ライタ10のCPU12は、非接触ICカード20からの時計データ要求を受信するまで、または、料金収受可能通知を受信するまで、アイドル状態となっている(ステップ201のNO、ステップ203のNO)。
【0025】
非接触ICカード20がカードリーダ/ライタ10の通信可能領域にかざされると、非接触ICカード20はカードリーダ/ライタ10のアンテナ部11からの電波を受けることにより電力の伝達を受け、CPU23が処理を開始する。非接触ICカード20のCPU23が処理を開始すると、まずカード側の二重課金防止のための通信手順に従って、カードリーダ/ライタ10に対して時計データ要求を送信し(ステップ301)、それに対する時計データ応答をカードリーダ/ライタ10から受信するまで待ち状態となる(ステップ302のNO)。
【0026】
カードリーダ/ライタ10のCPU12は、非接触ICカード20から時計データ要求を受信すると(ステップ201のYES)、二重課金防止のための通信手順に従ってタイマー15から現在時刻の時計データを取得し、時計データ応答として非接触ICカード20に対して送信し(ステップ202)、アイドル状態へ戻る。
【0027】
非接触ICカード20のCPU23は、カードリーダ/ライタ10から時計データ応答を受信すると(ステップ302のYES)、受信した時計データにて判明した現在時刻と記録用メモリ22内に記録されている前回料金収受が完了した時刻との差を求め、この差が所定時間を越えているかどうかを判定する(ステップ303)。
【0028】
この判定の結果、所定時間を越えていなければ(ステップ303のNO)、非接触ICカード20のCPU23は、自非接触ICカード20が課金済みカードであるとみなして処理を終了し、以後、カードリーダ/ライタ10との通信を行わず、再度電源が供給されるまで待機状態となる。
【0029】
一方、所定時間を越えていれば(ステップ303のYES)、非接触ICカード20のCPU23は、自非接触ICカード20が未課金カードであるとみなし、料金収受可能通知をカードリーダ/ライタ10に対して送信する(ステップ304)。
【0030】
カードリーダ/ライタ10のCPU12は、非接触ICカード20から料金収受可能通知を受信すると(ステップ203のYES)、料金収受のための通信手順に従って、非接触ICカード20との間で料金収受のためのデータのやりとりを行う(ステップ204、ステップ305)。
【0031】
料金収受が正常に完了したら、カードリーダ/ライタ10のCPU12は非接触ICカード20に対して料金収受の完了時刻を通知し、この後、アイドル状態へ戻る。非接触ICカード20のCPU23はカードリーダ/ライタ10から通知された料金収受の完了時刻を新たな履歴情報として記録用メモリ22に記録して処理を終了する。
【0032】
以上説明した本実施形態の料金収受システム1によれば、非接触ICカード20側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ10側の負担を軽減できる。また、料金収受のための通信手順の前に二重課金防止のための通信手順が行われ、二重課金防止のための通信手順でやりとりされる情報は時計データのみである。したがって、課金済みの非接触ICカードとの間での、料金収受に必要なユーザ個別情報や履歴情報といった無駄な情報の通信処理を排除することができる。
【0033】
また、複数枚の非接触ICカードを同時にかざして分割収受などが行えるシステムとした場合、未課金の非接触ICカードとの料金収受が完了するまでの間に課金済みの非接触ICカードとの通信処理が割り込んだとしても、課金済みの非接触ICカードとの間で通信されるデータは時計データのみであるから、未課金の非接触ICカードとの通信処理が後にずれ込む時間はごく僅かで済む。したがって、料金収受システムの高速化に寄与することができる。
【0034】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、非接触ICカード側で二重課金検出を行うことにより、カードリーダ/ライタ側の負担を軽減できる。また、課金済みの非接触ICカードとの間での、料金収受に必要なユーザ個別情報や履歴情報といった無駄な情報の通信処理を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の一形態である非接触型ICカード料金収受システムの構成を示すブロック図である。
【図2】カードリーダ/ライタ10の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】非接触ICカード20の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・・料金収受システム、 10・・・・カードリーダ/ライタ、 11,21・・・・アンテナ部、 13,22・・・・記録用メモリ、 14,24・・・・読み出し専用メモリ、 15・・・・タイマー、 16・・・・電源部、 30・・・・通信回線、 40・・・・上位サーバシステム。
Claims (5)
- 非接触ICカードとの間で非接触で通信を行う無線通信手段を有し、この無線通信手段を用いて該非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を実行するカードリーダ/ライタを備えた料金収受システムであって、
前記非接触ICカードは、
前回の料金収受が行われた時刻を履歴情報として記憶する記憶手段と、
前記カードリーダ/ライタとの前記料金収受のための通信手順が開始される前に、該カードリーダ/ライタから現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報の時刻との差が所定時間以下である場合、以降の前記カードリーダ/ライタとの通信を無効化する処理手段とを具備することを特徴とする料金収受システム。 - 前記非接触ICカードの前記処理手段は、前記取得した現在時刻と前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報の時刻との差が所定時間を越えている場合、前記カードリーダ/ライタに対して料金収受の可能を通知し、前記カードリーダ/ライタは、この通知に応じて前記非接触ICカードとの間で前記料金収受のための通信手順を開始することを特徴とする請求項1に記載の料金収受システム。
- 前記カードリーダ/ライタは、前記非接触ICカードとの料金収受が完了した場合に現在時刻を前記非接触ICカードに送信し、前記非接触ICカードの前記処理手段は、前記カードリーダ/ライタより受信した前記現在時刻で前記記憶手段の前記履歴情報を更新することを特徴とする請求項2に記載の料金収受システム。
- 非接触ICカードとの間で非接触で通信を行う無線通信手段を有し、この無線通信手段を用いて該非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を実行するカードリーダ/ライタを備えた料金収受システムの二重課金防止方法であって、
前記非接触ICカードは、前記カードリーダ/ライタとの前記料金収受のための通信手順が開始される前に、該カードリーダ/ライタから現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と、前記非接触ICカードに記憶されている前回の料金収受が行われた時刻とを比較し、その差が所定時間以下である場合、以降の前記カードリーダ/ライタとの通信を無効化することを特徴とする料金収受システムの二重課金防止方法。 - 非接触ICカードとの間で非接触で通信を行う無線通信手段を有し、この無線通信手段を用いて該非接触ICカードとの間で料金収受のための通信手順を実行するカードリーダ/ライタを備えた料金収受システムに用いられる非接触ICカードであって、
前回の料金収受が行われた時刻を履歴情報として記憶する記憶手段と、
前記カードリーダ/ライタとの前記料金収受のための通信手順が開始される前に、該カードリーダ/ライタから現在時刻を取得し、この取得した現在時刻と前記記憶手段に記憶されている前記履歴情報の時刻との差が所定時間以下である場合、以降の前記カードリーダ/ライタとの通信を無効化する処理手段とを具備することを特徴とする非接触ICカード。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003157943A JP2004362124A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 料金収受システム、二重課金防止方法、および非接触icカード |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003157943A JP2004362124A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 料金収受システム、二重課金防止方法、および非接触icカード |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004362124A true JP2004362124A (ja) | 2004-12-24 |
Family
ID=34051509
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003157943A Pending JP2004362124A (ja) | 2003-06-03 | 2003-06-03 | 料金収受システム、二重課金防止方法、および非接触icカード |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004362124A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007058629A (ja) * | 2005-08-25 | 2007-03-08 | Denso Corp | 料金収受用車載器 |
| WO2025106540A1 (en) * | 2023-11-14 | 2025-05-22 | Capital One Services, Llc | Systems and methods for multi-tap interactions between a user device and contactless card |
-
2003
- 2003-06-03 JP JP2003157943A patent/JP2004362124A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| WO2025106540A1 (en) * | 2023-11-14 | 2025-05-22 | Capital One Services, Llc | Systems and methods for multi-tap interactions between a user device and contactless card |
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