JP2004361852A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2004361852A JP2003162726A JP2003162726A JP2004361852A JP 2004361852 A JP2004361852 A JP 2004361852A JP 2003162726 A JP2003162726 A JP 2003162726A JP 2003162726 A JP2003162726 A JP 2003162726A JP 2004361852 A JP2004361852 A JP 2004361852A
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Yasushi Furuichi
泰 古市
Mitsuo Aoki
三夫 青木
Hiyo Shu
冰 朱
Hiroharu Suzuki
弘治 鈴木
Setsuo Soga
節夫 曽我
Tadashi Kasai
正 葛西
Yutaka Takahashi
裕 高橋
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】転写バイアスを適正な値に設定することで、画質の向上を図ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】接触転写部材51を有する電子写真方式の画像形成装置において、接触転写部材51に印加する転写バイアスを、出力画像の“粒状度×−0.16+MTF×0.016”の値が最大になる値±10の範囲の中で設定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関し、特に転写バイアス設定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式の画像形成装置において高画質が要求され、トナーの小径化、現像器の改良などで画質が改善されてきている。プロセス条件の設計の中で、特に転写バイアスの設定においては、転写率、転写チリ、局所的な転写不良によるボソツキ、局所的な異常放電によるハーフトーン白抜けなどの特性が、許容できる範囲に、転写電流値、もしくは転写電圧値が設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
転写電圧をパラメータとしたとき、画像の主観評価に大きな寄与率をもつ画像特性である粒状度とMTFの曲線のピークが異なり、同時に最適化できない。粒状度もMTFも、一般に転写電流に対し、上に凸の曲線となり、一つのピークをもつ。双方のピークの間から転写電流の設定値を選ぶとき、どの点で最も好ましい画像と言えるか不明確であるため、設定値が画像の満足度の最高点ではない可能性がある。
本発明は、転写バイアスを適正な値に設定することで、画質の向上を図ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、接触転写部材を有する電子写真方式の画像形成装置において、前記接触転写部材に印加する転写バイアス電圧値を、出力画像の粒状度×(−0.16)+MTF×0.016により求め、該電圧値の最大値±10Vの範囲内において前記転写バイアス電圧値を設定することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1において、装置が設置されている環境での出力画像の転写バイアス電圧値が最大にするように、温湿度に応じて前記転写バイアス電圧値を再設定する機能を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1において、前記転写バイアス電圧値を変化させて、粒状度、MTFの評価に用いる画像を複数枚出力し、該出力画像を原稿として再入力することにより粒状度とMTFを求め、得られた粒状度とMTFから転写バイアス電圧値を再設定する機能を有することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。本画像形成装置は、周知の電子写真方式を用い内部に感光体1を備えている。感光体1の周囲には矢印で示す回転方向に沿って、電子写真複写工程を実施する帯電手段2、露光手段3、現像手段4、転写搬送手段5、クリーニング手段6および定着手段7が配置されている。
露光手段3は、ポリゴンモータでレーザ光をスキャンさせミラー31で反射して読み取られた画像信号を基に感光体1上に静電潜像を形成する。この感光体1は有機感光体の他アモルファス等既存の感光体を用いることができる。感光体1上に形成された静電潜像は現像手段4によって現像されて、トナー画像が形成される。
転写紙は、転写紙バンク8、9から給紙ローラ10、11で給紙され給紙コロ12、13で給送される。レジストコロ14は感光体1上のトナー像と同期を取って転写紙を搬送するためのものであり、レジストコロ14により転写紙は転写搬送手段5に送られ、転写ローラ51に印加された転写バイアスによりトナー像が静電転写される。
トナー像が載った転写紙は、搬送ベルト52を通して定着手段7に搬送され、定着手段7で定着された後に、機外へ排出される。一方、未転写部や汚れの付着した感光体1はクリーニング手段6によりクリーニングされ次の作像ステップに入る。
定着手段7は、定着ローラ71とこれに圧接される加圧ローラ72とを備えている。また、定着ローラ71及び加圧ローラ72はそれぞれハロゲンランプ等のヒータ73、74を有する
このような構成の定着手段7において、定着ローラ71と加圧ローラ72とが、面圧:9.3N/cmの加圧力で圧接されて定着ニップ幅:約10mmを構成している。定着手段7は駆動手段(図示せず)により駆動を受けて転写紙を挟持搬送する。この際、定着ローラ71はヒータ73によって所定の温度に制御されており、転写紙上のトナー像は、両ローラ間を通過するときに、圧力を受けながら熱溶融し、ローラ対を出て冷却されることによって永久像として転写紙に定着される。
【0006】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下において、接触転写部材に印加する転写バイアスを、出力画像の“粒状度×−0.16+MTF×0.016”の値が最大になる値に設定することの根拠と、その効果について説明する。まず、実施例に用いた粒状度、MTFの測定方法と主観評価の方法を記す。
【0007】
<粒状度の測定方法>
ハーフトーンの濃度は一様であるべきだが、ミクロな濃度むらが生じていると、肉眼で見たときにざらついた印象を与える。ざらつきの物理的評価値は粒状度(granularity)である。ノイズは濃度変動の周波数特性であるウィナースペクトラム(Wiener Spectrum)によって測定できる。
平均値が0である濃度変動成分をf(x)とすると
(式1)
F(u)=∫f(x)exp(−2πiux)dx
(式2)
WS(u)=F(u)2
ここでuは空間周波数である。
粒状度(GS)は、WSと視覚の周波数特性(Visual Transfer Function:VTF)の積を積分した値で、以下の式で表される。
(式3)
GS=exp(−1.8<D>)∫WS(u)1/2VTF(u)du
exp(−1.8<D>)は濃度と人の知覚する明るさの差を補正するための係数である。<D>は濃度の平均値を表す。
粒状度は画像のなめらかさの主観評価と高い相関がある。実際の粒状度の測定は以下のように行った。まず、評価対象の機械にて、2ピクセル×2ピクセルのドットを上下左右に2ピクセルの間隔で繰り返したハーフトーンパターンを、600dpiでリコーType6200紙にプリントしたサンプルを得る。次にプリント画像のハーフトーン部を、大日本スクリーン社のGenaScan5000スキャナで1000dpiにて読み込み、画像データを得る。画像データから、濃度分布に変換し、式3にて粒状度を評価した。
【0008】
<MTFの測定方法>
ラインやドットは、原稿通りに出力されるべきだか、転写時のチリが主要因で、エッジ部の鮮鋭さが損なわれる。鮮鋭さの物理的評価値はMTF(Mean Transfer Function)である。MTFはラインを並べた縞のパターンを出力し、測定する。
(式4)
MTF=MTF_in/MTF_out
(式5)
MTF_in=(I_max−I_min)/(I_max+I_min)
(式6)
MTF_out=(I’_max−I’_min)/(I’_max+I’_min)
I_maxは黒ベタ濃度である。I_minは紙の濃度である。I’_maxは出力画像のライン部の濃度である。I’_minは出力画像のライン間部分の濃度である。MTFは文字、ラインの鮮鋭さと高い相関がある。
実際のMTFの測定は以下のようにして行った。まず、評価対象の機械にて、幅3ピクセルの副走査方向のラインを3ドット間隔で主走査方向に並べたパターンを、600dpiでリコーType6200紙にプリントしたサンプルを得る。次に、プリントした縞の画像を、大日本スクリーン社のGenaScan5000スキャナで2000dpiにて読み込み、画像データを得る。画像データから、濃度分布に変換し、ライン部の濃度のピーク値と、ライン間部の濃度のミニマム値を得て、式4にてMTFを評価した。
【0009】
<画像主観評価方法>
まず、評価対象の機械にて、電子協標準パターンJ6/Ver.1を、リコーType6200紙にプリントしたサンプルを得る。すべての評価対象機械にてサンプルを得た後、評価者が画像の印象の善し悪しを10点満点で評点を行う。ただし、10点と1点を必ず含むように、印象と点数が比例するように評点する。本評価では、計27名の評価者で評点を行い、平均した数値を画像の印象点とした。
【0010】
次に本発明の転写バイアス条件の根拠について説明する。市場にて市販されている接触転写方式を採用しているコピー機、レーザープリンタ製品から自社機8機種を選定し、デフォルト条件で出力した。
各サンプルの粒状度、MTF、画像の印象点を評価すると、表1のようになった。
【表1】
Figure 2004361852
これらの結果から、画像の印象点を粒状度の関数として相関の傾きを求めると、−0.16となった。次に、画像の印象点をMTFの関数として相関の傾きを求めると、0.016となった。この結果から、粒状度は−0.16の重みで、MTFは0.016の重みで、画像の印象点に寄与することが分かる。
次に、転写バイアスを変化させて粒状度、MTFを測定し、それぞれのピークを求めた。転写バイアスをそれぞれのピークの間で、“粒状度×―0.16+MTF×0.016”が最大になる点に設定し、その条件で画像の印象点を、先の評価の画像と点数の関係を基準に再評価すると、表2のようになった。
全体で画像の印象点が改善していることが分かる。
【表2】
Figure 2004361852
転写バイアスの変化は、表3のようになっている。
【表3】
Figure 2004361852
本実施例の効果である印象点向上は、評価機平均で0.3である。印象点向上分を、転写バイアス変化の関数として、相関の傾きを見ると44である。よって印象点0.1の向上に20Vの転写バイアスの変化が必要となる。
本実施例では印象点を0.1間隔で見ているため、印象点は0.05の幅を持っている。これを転写バイアスに換算すると10Vの幅となる。よって印象点を最高にする転写バイアス条件は±10Vの幅を持って指定される。
【0011】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、接触転写部材に印加する転写バイアスを、出力画像の“粒状度×―0.16+MTF×0.016”の値が最大になる点に設定することで、出力画像の主観評価が向上する。
請求項2記載の発明によれば、異なる環境におかれた場合でも、請求項1の効果を期待できる。
請求項3記載の発明によれば、経時でのプロセス条件の変化によって、画像特性が変化した場合でも、請求項1の効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【符号の説明】
5 転写手段
51 転写ローラ(接触転写部材)

Claims (3)

  1. 接触転写部材を有する電子写真方式の画像形成装置において、前記接触転写部材に印加する転写バイアス電圧値を、出力画像の粒状度×(−0.16)+MTF×0.016により求め、該電圧値の最大値±10Vの範囲内において前記転写バイアス電圧値を設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1において、装置が設置されている環境での出力画像の転写バイアス電圧値が最大にするように、温湿度に応じて前記転写バイアス電圧値を再設定する機能を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1において、前記転写バイアス電圧値を変化させて、粒状度、MTFの評価に用いる画像を複数枚出力し、該出力画像を原稿として再入力することにより粒状度とMTFを求め、得られた粒状度とMTFから転写バイアス電圧値を再設定する機能を有することを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11459703B2 (en) 2017-03-01 2022-10-04 Seiko Epson Corporation Sheet manufacturing apparatus, control method thereof, and sheet manufacturing method

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