JP2004358891A - インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッドを得ることにある。
【解決手段】ヘッド本体21は、インクを溜めるインク室40、このインク室40にインクを供給させる供給口43、及びインク室40からインクを吐出させる複数の吐出口44を有する。ノズル状のインク供給部23を、供給口43を介してインク室40と連通するようにヘッド本体21に設ける。第1の閉塞部材25をインク供給部23に設ける。第1の閉塞部材25は、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときにインク供給部23の一端を閉塞するように形成する。複数の吐出口44を閉塞させる第2の閉塞部材をヘッド本体に取り外し可能に設ける。インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるように、インク室40に気体を充填する。
【選択図】 図4
【解決手段】ヘッド本体21は、インクを溜めるインク室40、このインク室40にインクを供給させる供給口43、及びインク室40からインクを吐出させる複数の吐出口44を有する。ノズル状のインク供給部23を、供給口43を介してインク室40と連通するようにヘッド本体21に設ける。第1の閉塞部材25をインク供給部23に設ける。第1の閉塞部材25は、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときにインク供給部23の一端を閉塞するように形成する。複数の吐出口44を閉塞させる第2の閉塞部材をヘッド本体に取り外し可能に設ける。インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるように、インク室40に気体を充填する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式画像形成装置が備えるインクジェットヘッドとしては、インクが充填されたインクタンクを予め装着してなるインクジェットヘッドカートリッジが知られている。このようなインクジェットヘッドカートリッジとしては、従来、記録ヘッド、インクタンクを交換可能に装着するインクタンク装着部、負圧発生部材収納室、及びインクタンクを備えたものがある。
【0003】
インクジェット記録ヘッドは、インクを吐出させる吐出口を有している。負圧発生部材収納室は、負圧を発生させる負圧発生部材と、外部と連通する大気連通部とを有している。インクタンクは、内部に収容されたインクの導出に伴い変形する内袋と、この内袋の外面と相似形の内面を有する筐体とを有している。この内袋の一部は筐体の内面から離脱した状態となっている。
【0004】
このインクジェットヘッドカートリッジは、吐出口及び大気連通口にシール部材を装着し、かつ、負圧発生部材収納室とインクタンクとを接続した状態で保管される。このとき、負圧発生部材収納室とインクタンクとを連通させるジョイントパイプ内における圧力が負となる状態で平衡状態となる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−1545号公報(段落0012〜段落0015、段落0079〜段落0085、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インクジェットヘッドとしては、上述したような予めインクタンクを装着してなるインクジェットヘッドの他に、別体で設けられたインクタンクと使用時に連通させるインクジェットヘッドが知られている。前者のインクジェットヘッドは、予めインクジェット内のインク室がインクで充填されているのに対し、後者のインクジェットヘッドは、使用前はインクジェットヘッド内のインク室が空の状態となっている。
【0007】
後者のインクジェットヘッドは、インクタンク内のインクを供給させる供給口及びインク室からインクを吐出させる複数の吐出口を有しており、これらによってインク室が開放されている。したがって、後者のインクジェットヘッドでは、供給口及び吐出口からインク室内に塵が進入するおそれがあるため、供給口及び吐出口は、対応するシール部材で夫々シールされている。
【0008】
しかしながら、後者のインクジェットヘッドでは、特許文献1の技術のようにインクジェットヘッド内の圧力を負圧としておくと、使用時に吐出口が塵などで閉塞されるおそれがある。
【0009】
すなわち、後者のインクジェットヘッドを使用する際には、吐出口をシールしているシール部材を取り外す必要がある。ところが、インクジェットヘッド内の圧力を負圧にしていると、吐出口をシールしているシール部材を取り外してから、インクジェットヘッド内の圧力が大気圧に開放されるまでの間、外部空間から吐出口を介してインクジェットヘッド内に外気が流入することとなる。このとき、外部空間に浮遊する塵やインクジェットヘッドに付着している塵などが外気とともに吐出口を介してインクジェットヘッド内に流れ込むため、塵の形状によってはこの塵が吐出口に詰まって吐出口を閉塞させてしまうことがある。
【0010】
インクジェット式画像形成装置では、既知のように、インクジェットヘッドの吐出口からインクを液滴として吐出させ、この液滴を記録媒体に塗布することで記録媒体に画像を形成する。したがって、前記吐出口の詰まりは、いわゆるトッド抜け等の画像形成不良を引き起こす原因となり、好ましくない。
【0011】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の観点に基づく本発明のインクジェットヘッドは、インクを溜めるインク室、このインク室にインクを供給させる供給口、及びインク室からインクを吐出させる複数の吐出口を有するヘッド本体に、供給口を介してインク室と連通するようにノズル状のインク供給部を設けた。このインク供給部に、少なくともインク室内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときにインク供給部の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第1の閉塞部材を設けた。複数の吐出口を閉塞させる第2の閉塞部材をヘッド本体に取り外し可能に設けた。さらに、インク室内の圧力が大気圧を越える圧力となるように前記インク室に気体を充填させた。
【0013】
この発明では、インク室内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室に気体を充填させたので、複数の吐出口を閉塞させている第2の閉塞部材をヘッド本体から取り外した際、インク室内に充填されている気体を吐出口から外部空間に向けて流出させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。なお、図3及び図4では、第2インク室42及び吐出口44を夫々5つ記載しているが、第2インク室42及び吐出口44の数は任意である。
【0015】
図1に示すように、インクジェット式画像形成装置(以下、画像形成装置という)1は、記録媒体2を所定の方向に所定の速度で間欠的に搬送する記録媒体搬送装置10、記録媒体2に所望の画像を形成するインクジェットヘッド20、インクジェットヘッド20を駆動させるインクジェットヘッド駆動装置12、及びインクジェットヘッド20にインク50(図2参照)を供給するインクタンク13等を備えて、記録媒体2に所望の画像を形成するように構成されている。記録媒体2としては、例えば所定の寸法及び形状を有するシート状の紙を用いることができる。
【0016】
記録媒体搬送装置10は、記録媒体搬送用の2組のローラ対11を備えて、記録媒体2であるシート状の紙を例えば水平方向(図1に矢印Xで示す方向)に搬送するように構成されている。これらローラ対11は、記録媒体搬送装置10が備える図示しない回転駆動源からの回転力が伝達されるように配置されているとともに、記録媒体搬送装置10が備える図示しない制御部により回転速度が制御されるようになっている。なお、図1では、ローラ対11を2組記載しているが、ローラ対11の数は任意である。
【0017】
図2に示すように、インクジェットヘッド20は、ヘッド本体21、駆動回路22、及びインク供給部23等を備えている。なお、ヘッド本体21と駆動回路22とはユニット化させてもよい。
【0018】
ヘッド本体21は、例えば、ヘッド本体主部30、インクケース31、パターンプレート32、オリフィスプレート33、複数のピエゾ素子34、及びマスクプレート35等を備えている。
【0019】
また、このヘッド本体21は、インク50を溜めるインク室40、このインク室40にインク50を供給させる供給口43、及びインク室40からインク50を吐出させる複数の吐出口44を有している。インク室40は、第1インク室41と複数の第2インク室42とを有している。複数の吐出口44は、インク室40が有する複数の第2インク室42から夫々インク50を吐出させるように、複数の第2インク室42に夫々対応するように設けられている。
【0020】
詳しくは、ヘッド本体主部30は非導電材料により形成されている。ヘッド本体主部30の先端部(図2において下部)には、所定のピッチ、所定の深さ、所定の長さの複数の溝30aが互いに平行に形成されている。これらの溝30aは、ヘッド本体主部30の先端方向(図2において下側方向)及び一側方向(図2において左側方向)に開放している。また、ヘッド本体主部30の先端部には、これらの溝30aの間に位置して図示しない切り欠きが形成されており、これらの切り欠きに夫々複数のピエゾ素子34が埋め込まれている。
【0021】
また、ヘッド本体主部30の一側部(図2において左側部)にはパターンプレート32が配置されている。このパターンプレート32は、前記各溝30a間の、第1インク室41に当接する側の稜線沿いに配置されている。このパターンプレート32は、駆動回路22と電気的にそれぞれ接続されている。各ピエゾ素子34は、この各パターンプレート32を介して駆動回路22と電気的に接続されている。
【0022】
このため、駆動回路22からの電気信号がパターンプレート32を介してピエゾ素子34に伝達されると、電気信号が伝達されたピエゾ素子34は、隣接する溝30aを狭める方向に変形する(図3参照)。
【0023】
さらに、ヘッド本体主部30の先端部には、複数の溝30aの先端方向に開放する部分を塞ぐとともに複数のピエゾ素子34を覆うようにオリフィスプレート33が固定されている。このオリフィスプレート33には、各溝30aに対応するように吐出口44が設けられている。これら吐出口44は、例えば、直径が例えば数十μm程度の丸穴とされている。
【0024】
ヘッド本体主部30の各溝30a、パターンプレート32、及びオリフィスプレート33で囲まれた領域が夫々第2インク室42となる。また、パターンプレート32とオリフィスプレート33との間には、ヘッド本体主部30の各溝30aを一側方向(図1において左側方向)に開放させる開口(以下、連通口という)30bが形成される。
【0025】
一方、インクケース31は、ヘッド本体主部30側方向(図1において右側方向)に開放する開口部31aを有して、箱状に形成されている。このインクケース31は、パターンプレート32のヘッド本体主部30側の面とは反対側の面に固定されている。インクケース31とパターンプレート32とに囲まれた領域が第1インク室41となる。この第1インク室41は、前記連通口30bを介して各第2インク室42と連通している。
【0026】
インクケース31をなす外壁、例えば、開口部31aと対向する外壁には、供給口43が開けられており、このインクケース31には、供給口43を介してノズル状のインク供給部23が取付けられている。なお、インクケース31とインク供給部23とは一体に形成してもよい。インク供給部23の外部空間に開口する一端には、フィルタ24が設けられている。インク供給部23の外部空間に開口する一端(本実施形態ではフィルタ24)は、チューブ14を介してインクタンク13と接続されている。なお、フィルタ24は省略してもよい。
【0027】
したがって、インクタンク13から供給される所望の色のインク50は、チューブ14を介してインク供給部23の一端に送られる。そして、フィルタ24を通過したインク50は、第1インク室41に誘導される。第1インク室41に誘導されたインク50は、連通口30bを介して、第2インク室42に流入する。このように、インク供給部23の一端をインクタンク13と連通させることで、図2に示すように、第1インク室41及び第2インク室42にインク50が充填される。
【0028】
マスクプレート35は、オリフィスプレート33の露出面(図2において下面)を覆うように、オリフィスプレート33に固定されている。このマスクプレート35には、オリフィスプレート33に設けられた吐出口44を露出させる開口35aが形成されている。
【0029】
このインクジェットヘッド20は、吐出口44が記録媒体搬送装置10によって搬送されている記録媒体2と対向するように配置されている。また、このインクジェットヘッド20は、例えば、記録媒体2の所定の搬送方向(図1に矢印Xで示す方向)に対して直交する2方向(図1に矢印にY1及び矢印Y2で示す方向)所定の速度で往復移動可能となるように、図示しないインクジェットヘッド駆動装置12に支持されている。
【0030】
このインクジェット式画像形成装置1は、以下のように動作する。
【0031】
記録媒体搬送装置10により所定速度で間欠的に搬送される記録媒体2が停止している所定時間の間、インクジェットヘッド20は、インクジェットヘッド駆動装置12により、記録媒体2の所定の搬送方向に対して直交する2方向(図1に矢印Y1及び矢印Y2で示す方向)に所定の速度で往復移動される。なお、インクジェットヘッド20は、インクジェットヘッド駆動装置12により記録媒体2の所定の搬送方向に対して直交する1方向(図1に矢印Y1又は矢印Y2で示す方向)に所定の速度で移動されるようにしてもよい。
【0032】
この移動の間、駆動回路22から所定のピエゾ素子34に電気信号が送られる。電気信号を送られた所定のピエゾ素子34は変形される。したがって、変形された所定のピエゾ素子34に挟まれた第2インク室42内のインク50は、吐出口44から液滴50aとなって吐出し、この吐出口44の下方に配置された記録媒体2に塗布される(図2参照)。この結果として、停止している記録媒体2の上面のインクジェットヘッド20が通過した領域に所望のインク画像が形成(印刷)される。
【0033】
この後、記録媒体搬送装置10は、記録媒体2を所定の速度で所定の時間を搬送させるとともに所定時間だけ停止させる。記録媒体2が停止している所定時間の間、上述と同様の動作をさせることで、停止している記録媒体2の上面のインクジェットヘッド20が通過した領域に所望のインク画像が形成される。
【0034】
画像形成装置1がインクジェットヘッド20を1つ備えている場合、記録媒体搬送装置10により記録媒体2が間欠的に搬送される1回の距離を、例えば、インクジェットヘッド20の一端の吐出口44と他端の吐出口44との間の距離と等しく設定するとよい。このように設定すると、上述の動作を繰り返すことで、記録媒体2の上面に所望の画像を形成することができる。なお、画像形成装置1には、複数のインクジェットヘッド20を備えさせてもよい。
【0035】
このように、インクジェットヘッド20は、別体で設けられたインクタンク13と連通させて使用する。(図1〜図3参照)。すなわち、このインクジェットヘッド20は、インク室40内(第1インク室内41及び複数の第2インク室42内)にインク50が充填されていない状態で保管されたり輸送されたりする。
【0036】
図4は、使用前のインクジェットヘッド20を示している。なお、本実施形態では、インク供給部23は、図2及び図3に示すように、オリフィスプレート33と略平行であって、かつ、吐出口44が並べてられている方向に対して略直交するように配置されている。したがって、インク供給部23は、図4においては紙面奥側に延出するが、便宜上、インク供給部23を紙面の上側に記載している。
【0037】
使用前のインクジェットヘッド20は、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体が充填され、かつ、インク供給部23の外部空間に開口する一端が第1の閉塞部材25で閉塞されているとともに、吐出口44が第2の閉塞部材26で閉塞されている。図4では、インク供給部23の外部空間に開口する一端が第1の閉塞部材25で閉塞されているとともに、吐出口44が第2の閉塞部材26で閉塞されている状態を二点鎖線で示している。
【0038】
第1の閉塞部材25は、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに、インク供給部23の外部空間に開口する一端を閉塞可能に形成されるものであればよい。本実施形態では、第1の閉塞部材25として、例えば、インク供給部23の一端に設けられたフィルタ24に取り外し可能に取付けられて、インク供給部23の一端を閉塞させるキャップ部材を用いている。
【0039】
第2の閉塞部材26は、複数の吐出口44を閉塞させるものであって、ヘッド本体21に取り外し可能に設けられるものであればよい。本実施形態では、第2の閉塞部材26として、例えば、一面に粘着層を有し、ヘッド本体21(オリフィスプレート33)に取り外し可能に貼り付けることで複数の吐出口44を閉塞させるシート部材を用いている。
【0040】
このインクジェットヘッド20は、例えば、以下のようにして形成することができる。
【0041】
まず、従来と同様にして、ヘッド本体21を組立てる。ヘッド本体21が備えるインクケース31にインク供給部23を取付ける。第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に貼り付ける。次に、インク室40の内圧が大気圧を越える圧力となるように、インク供給部23の一端からインク室40に気体を供給する。このときインク室40に供給する気体としては、例えば、不活性ガスや、極力塵が含まないように前記塵を除去した空気等を用いることができる。
【0042】
インク供給部23の一端からインク室40に気体を供給する方法としては、例えば、以下のような方法がある。大気圧を越える圧力となるように内部に前記気体を充填した加圧室(図示せず)を用意する。ヘッド本体21及びこれに取付けられたインク供給部23を加圧室に収容すると、インク室40内の圧力が加圧室内の圧力と平衡となるまで、インク供給部23の一端からインク室40に気体が供給される。なお、第1インク室41は連通口30bを介して複数の第2インク室42と連通しているため、インク供給部23の一端から気体を供給することで、第1インク室41内及び第2インク室42内が略同圧力となるようにインク室40内に気体が充填されることは言うまでもない。
【0043】
平衡状態となったら、加圧室内において、インク供給部23の一端を第1の閉塞部材25によって閉塞させる。以上により、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体が充填されたインクジェットヘッド20を形成することができる。
【0044】
また、インクジェットヘッド20を使用する場合には、以下のようにすればよい。
【0045】
まず、第1の閉塞部材25をインク供給部23から取り外すとともに、第2の閉塞部材26をヘッド本体21から取り外す。このようにすると、インク室40内の圧力が大気圧に開放されるまでの間、インク室40に充填されていた気体が、図3に矢印Z1及びZ2に示すように、インク供給部23の一端及び各吐出口44から外部空間に向けて流出される。したがって、外部空間に浮遊する塵やインクジェットヘッド20に付着している塵などは、図3に矢印Z1及び矢印Z2に示すような気流により、インクジェットヘッド20から離れる方向に吹き飛ばされるため、前記塵がインク供給部23の一端からインク室40内に進入したり或いは吐出口44に詰まったりし難い。
【0046】
インク室40が大気圧に開放された後、インクジェットヘッド20をインクジェットヘッド駆動装置12に支持させるとともにインクタンク13と連通させる。これにより、このインクジェットヘッド20はインクジェット式画像形成装置1を構成するようになる。
【0047】
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッド20によれば、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体を充填させたので、複数の吐出口44を閉塞させている第2の閉塞部材26をヘッド本体21から取り外した際、インク室40内に充填されている気体を吐出口44から外部空間に向けて流出させることができる。これにより、外部空間に浮遊する塵やインクジェットヘッド20に付着している塵などが吐出口44に詰まるのを抑制できる。したがって、インクジェットヘッド20の吐出口44が詰まることによって生じるいわゆるトッド抜け等の画像形成不良を抑制することができ、ひいては、インクジェットヘッド20を長寿命化させることができる。
【0048】
また、インク供給部23をチューブ14に連通させる際には、一般に、インク供給部23からヘッド本体21に塵が進入し易い。これに対し、本実施形態のインクジェットヘッド20によれば、インク供給部23の一端を閉塞させている第1の閉塞部材25をこのインク供給部23から取り外した際、インク室40の気体をインク供給部23の一端から外部空間に向けて流出させることができる。したがって、インク供給部23の一端及びその近傍の塵などをインクジェットヘッド20から離れる方向に吹き飛ばすことができるので、インク供給部23をチューブ14に連通させる際におけるインク供給部23からヘッド本体21への塵の進入を抑制することができる。
【0049】
よって、本実施形態の画像形成装置1では、インクジェットヘッド20を備えているので、記録媒体2に良好な画像を形成することができる。
【0050】
さらに、本実施形態のインクジェットヘッド20の製造方法によれば、第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に取付ける工程と、インク室40の内圧が大気圧を越える圧力となるように、インク供給部23の一端からインク室40に気体を供給する工程と、インク供給部23の一端を第1の閉塞部材25によって閉塞させる工程と、を含んでいるため、画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッド20を簡単に形成することができる。しかも、ヘッド本体21に、インク室40の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体を供給するための気体供給部等を特別に設ける必要がない。
【0051】
なお、第2の閉塞部材26としては、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を設けてもよい。開閉部材としては、例えば、コックやクランプを用いることができる。
【0052】
以下、図5を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0053】
本実施形態では、インクジェットヘッド20が備えるインク供給部23に、逆止弁28が設けられている。この逆止弁28は、インク室40内の圧力が外部空間の圧力を超える圧力のときにインク室40内の流体が外部空間に流出するのを妨げ、かつ、インク室40内の圧力を越える圧力でインク供給部23の一端から流体が流入されたときに前記流体のインク室40への流入を許すように形成されている。第1の閉塞部材25は、この逆止弁28に取付けられている。
【0054】
また、本実施形態では、第2の閉塞部材26がヘッド本体21から不用意に外れるのを抑制するために、第2の閉塞部材26を支持する支持板27を設けている。この支持板27は、例えば、第2の閉塞部材26の露出面を覆うように配置されている。なお、他の構成は上述した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は図5に同符号を付して省略する。
【0055】
この実施形態のインクジェットヘッド20は、例えば、以下のようにして形成することができる。
【0056】
まず、従来と同様にして、ヘッド本体21を組立てる。ヘッド本体21が備えるインクケース31にインク供給部23を取付ける。第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に貼り付ける。次に、送風機(図示せず)を用意し、この送風機をインク供給部23の一端に接続させる。なお、送風機はポンプ等であってもよい。インク室40内の圧力を越える圧力でインク供給部23の一端から気体が流入するように、送風機を駆動させる。これにより、逆止弁28が開状態となるため、インク供給部23を介してインク室40に気体が供給される。なお、送風機で送風する気体は、塵を極力含まないように前記塵を除去した気体とするのが好ましい。また、本実施形態では、第2の閉塞部材26は支持板27で覆われているので、送風機によってインク室40に気体を流入させても、第2の閉塞部材26が不用意に外れ難い。
【0057】
インク室40内が所定の圧力となったら、送風機を停止する。送風機を停止すると逆止弁28が閉状態となるため、一旦インク室40に流入された気体は外部空間に流出しない。送風機をインク供給部23から取り外し、逆止弁28を第1の閉塞部材25で閉塞させる。以上により、インクジェットヘッド20を形成することができる。
【0058】
なお、逆止弁28を取り外し可能にインク供給部23に取付けておき、インクジェットヘッド20を画像形成装置1に組み込む際には、逆止弁28をインク供給部23から取り外して使用するようにしてもよい。
【0059】
一方、逆止弁28を備えた状態でインクジェットヘッド20を使用する場合、インクジェットヘッド20を組み込む画像形成装置1に、インク室40内が大気圧に開放された状態において、インクジェットヘッド20の逆止弁28を開状態とする程度の流量でインク50をインク室40内に流入させることが可能なインクタンク13を備えさせる必要がある。インクジェットヘッド20を組み込む画像形成装置1に、インクジェットヘッド20の逆止弁28を開状態とする程度の流量でインク50をインク室40内に流入させるインク供給装置等をさらに具備させるようにしてもよい。
【0060】
本実施形態によれば、インク供給部23に、インク室40内の圧力が外部空間の圧力を超える圧力のときにインク室40内の流体が外部空間に流出するのを妨げ、かつ、インク室40内の圧力を越える圧力でインク供給部23の一端から流体が流入されたときに前記流体の前記インク室40への流入を許す逆止弁28が設けられている。そのため、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体を充填させる際、第1の実施形態のように、加圧室等を用意する必要がない。したがって、インクジェットヘッド20を容易且つ安価に形成することができる。
【0061】
また、逆止弁28と置換して、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を設けてもよい。開閉部材としては、例えば、コックやクランプを用いることができる。
【0062】
さらに、上述したような逆止弁28は第2の閉塞部材26として設けてもよい。このようなインクジェットヘッド20は、本実施形態から第2の閉塞部材26としてのキャップ部材を省略し、逆止弁28を第2の閉塞部材とみなすことで実現できる。このようにしても、本実施形態と同様の効果が得られる。しかも、本実施形態と比べて構成要素を少なくすることができるので、製造コストを抑制できる。
【0063】
このように、逆止弁や開閉部材等をさらに具備させたインクジェットヘッド20や、第2の閉塞部材26として逆止弁や開閉部材等を適用したインクジェットヘッド20は、インク室40内に気体を充填することなく出荷してもよい。
【0064】
その場合、使用時において、インク供給部23から塵を極力含まないように前記塵を除去した気体を流入させながら、第2の閉塞部材26を取り外すとよい。このようにすることにより、第2の閉塞部材26を取り外している最中において、インク室40内の圧力を常に外部空間よりも高くできる。したがって、吐出口44の塵による詰まりをさらに効果的に抑制できる。
【0065】
以下、図6を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0066】
本実施形態では、ヘッド本体21が気体供給口45を有している。この気体供給口45は、インク室40を開放するように設ければよい。この気体供給口45は、例えばインクケース31をなす外壁、例えば、開口部31aと対向する外壁に設けることができる。また、インクジェットヘッド20は、気体供給口45を介してインク室40と連通するようにヘッド本体21に設けられたノズル状の気体供給部60を備えている。さらに、気体供給部60には、第3の閉塞部材61が設けられている。第3の閉塞部材61は、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに、気体供給部60の外部空間に開口する一端を閉塞可能に形成されるものであればよい。本実施形態では、第3の閉塞部材61として、例えば、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を用いている。このような開閉部材としては、クランプやコック等を用いることができる。
【0067】
また、第2の閉塞部材26がヘッド本体21から不用意に外れるのを抑制するために、第2の実施形態のように、第2の閉塞部材26を支持する支持板27をさらに具備させてもよい。なお、他の構成は上述した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は図6に同符号を付して省略する。
【0068】
この実施形態のインクジェットヘッド20は、例えば、以下のようにして形成することができる。
【0069】
まず、従来と同様にして、ヘッド本体21を組立てる。ヘッド本体21が備えるインクケース31にインク供給部23及び気体供給部60を取付ける。第1の閉塞部材25をインク供給部23に取り外し可能に取付けるとともに、第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に貼り付ける。
【0070】
次に、送風機を用意し、この送風機を気体供給部60の一端に接続させる。第3の閉塞部材61としての開閉部材を開状態として送風機を駆動させる。これにより、気体供給部60を介してインク室40に気体が供給される。なお、送風機で送風する気体は、塵を極力含まないように前記塵を除去した気体とするのが好ましい。
【0071】
インク室40内が所定の圧力となったら、送風機を停止し、第3の閉塞部材61としての開閉部材を閉状態とする。送風機を気体供給部60から取り外す。以上により、インクジェットヘッドを形成することができる。
【0072】
本実施形態のインクジェットヘッド20によれば、ヘッド本体21が有する気体供給口45を介してインク室40と連通するように、ヘッド本体21にノズル状の気体供給部60を設けている。また、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに気体供給部60の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第3の閉塞部材61を気体供給部60に設けている。したがって、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0073】
しかも、本実施形態では、第3の閉塞部材61として、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を用いている。そのため、インク室40内に気体を充填する際、第1の実施形態のように、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意する必要がない。したがって、インクジェットヘッド20を容易かつ安価に形成することができる。
【0074】
しかも、第2の実施形態のように、本来、インク室40にインク50を供給するために設けたインク供給部23に逆止弁や開閉部材等を取付けなくてよい。したがって、インク供給部23を介してインク室40に良好にインク50を供給させることができる。
【0075】
なお、第3の閉塞部材61としては、気体供給部60の一端に設けられて、気体供給部60の一端を閉塞させるキャップ部材等としてもよい。また、図7に示すように、第3の閉塞部材61としては、例えば、気体供給部60の一端に設けられて、気体供給部60の一端を閉塞させる溶栓等としてもよい。このようにしても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。ただし、このように、第3の閉塞部材61として気体供給部60の一端を単に閉塞させるような部材(キャップ部材や溶栓等)を用いる場合には、第1の実施形態のように、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意し、この加圧室内において気体供給部の60一端を第3の閉塞部材61で閉塞するのが好ましい。
【0076】
また、図6及び図7で示したインクジェットヘッド20は、インク室40内に気体を充填することなく出荷してもよい。
【0077】
その場合、使用時において、気体供給部60から塵を極力含まないように前記塵を除去した気体を流入させながら、第1の閉塞部材25及び第2の閉塞部材26を取り外すとよい。このようにすることにより、第1の閉塞部材25及び第2の閉塞部材26を取り外している最中において、インク室40内の圧力を常に外部空間よりも高くできる。したがって、インク室40に塵などが進入したり、吐出口44に塵などが詰まったりするのをさらに効果的に抑制できる。
【0078】
以下、図7を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0079】
本実施形態では、インクジェットヘッド20全体を密閉容器70aに収容させている。なお、少なくともヘッド本体21及びインク供給部23を密閉容器70aに収容させれば、必ずしも、インクジェットヘッド20全体を密閉容器70aに収容させなくてもよい。
【0080】
密閉容器70aとしては、例えば、合成樹脂等からなるケーシングを用いることができる。また、密閉容器70a内の圧力は、大気圧を越える圧力とされている。
【0081】
密閉容器70a内を加圧する方法としては、以下のような方法がある。まず、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意する。この加圧室内において、密閉容器70a内にインクジェットヘッド20を収容する。その後、この加圧室内において密閉容器70aを密閉する。なお、他の構成は上述した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は図5に同符号を付して省略する。
【0082】
本実施形態によれば、インクジェットヘッド20が密閉容器70a内に収容されているとともに、密閉容器70a内の圧力が大気圧を越える圧力とされている。したがって、インクジェットヘッド20が大気圧内にある場合と比べて、インク室40から気体が漏れ難くなる。したがって、インク室40内の圧力を長期間高圧状態に保つことができる。
【0083】
なお、密閉容器70a内の圧力は、インクジェットヘッド20のインク室40内の圧力と同等あるいはそれ以上であるのが好ましい。このようにすることにより、インク室40から気体が漏れるのを更に抑制することができる。
【0084】
なお、密閉容器70aと置換させて、図8に示すような、弾性体からなる密閉容器70bを用いてもよい。このような弾性体からなる密閉容器70bとすると、インクジェットヘッド20を収容後、クランプ、絞り、或いはヒートシール等といった比較的簡単な方法で内部を密閉できる。
【0085】
また、図8に示すように、密閉容器70aや密閉容器70bには、第4の閉塞部材72を有する気体供給部71を設けてもよい。第4の閉塞部材としては、コックやクランプ等を用いることができる。このように、密閉容器70a,70bに気体供給部71を設けることで、この気体供給部71から密閉容器70a,70b内に気体を供給することができる。したがって、密閉容器70a,70b内に気体を充填する際、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意する必要がないので、密閉容器70a,70bの内部を容易且つ安価に加圧状態にすることができる。
【0086】
さらに、図7及び図8では、第1の実施形態で説明したインクジェットヘッド20を密閉容器70a,70bに収容させるようにしているが、第2の実施形態で説明したインクジェットヘッド20や第3の実施形態で説明したインクジェットヘッド20を密閉容器70a,70bに収容させるようにしてもよい。なお、第3の実施形態で説明したインクジェットヘッドを密閉容器70a,70bに収容させる場合、少なくともヘッド本体21、インク供給部23、及び気体供給部60が密閉容器70a,70b内に収容されるようにすればよい。つまり、インク室40内の気体が漏れる可能性がある部位を密閉容器70a,70b内に収容すれば、インク室40からの気体の漏れを抑制できる。
【0087】
なお、第1〜第4の実施形態では、スキャン式のインクジェットヘッドについて述べたが、本発明は、記録媒体幅(例えば、用紙幅)相当の吐出範囲を備え、固定設置するフルラインヘッドにも適用できる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット式画像形成装置を示す斜視図。
【図2】図1のインクジェット式画像形成装置を示す断面図。
【図3】図1のインクジェット式画像形成装置をマスクプレートを省略した状態で示す下面図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る別の形態のインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図8】本発明の第4の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る別の形態のインクジェットヘッドを説明する模式図。
【符号の説明】
1…インクジェット式画像形成装置、 10…記録媒体搬送装置、 20…インクジェットヘッド、 21…ヘッド本体、 23…インク供給部、 25…第1の閉塞部材、 26…第2の閉塞部材、 28…逆止弁、 40…インク室、43…供給口、 44…吐出口、 50…インク、60…気体供給部、 61…第3の閉塞部材、70a,70b…密閉容器
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式画像形成装置が備えるインクジェットヘッドとしては、インクが充填されたインクタンクを予め装着してなるインクジェットヘッドカートリッジが知られている。このようなインクジェットヘッドカートリッジとしては、従来、記録ヘッド、インクタンクを交換可能に装着するインクタンク装着部、負圧発生部材収納室、及びインクタンクを備えたものがある。
【0003】
インクジェット記録ヘッドは、インクを吐出させる吐出口を有している。負圧発生部材収納室は、負圧を発生させる負圧発生部材と、外部と連通する大気連通部とを有している。インクタンクは、内部に収容されたインクの導出に伴い変形する内袋と、この内袋の外面と相似形の内面を有する筐体とを有している。この内袋の一部は筐体の内面から離脱した状態となっている。
【0004】
このインクジェットヘッドカートリッジは、吐出口及び大気連通口にシール部材を装着し、かつ、負圧発生部材収納室とインクタンクとを接続した状態で保管される。このとき、負圧発生部材収納室とインクタンクとを連通させるジョイントパイプ内における圧力が負となる状態で平衡状態となる。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−1545号公報(段落0012〜段落0015、段落0079〜段落0085、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インクジェットヘッドとしては、上述したような予めインクタンクを装着してなるインクジェットヘッドの他に、別体で設けられたインクタンクと使用時に連通させるインクジェットヘッドが知られている。前者のインクジェットヘッドは、予めインクジェット内のインク室がインクで充填されているのに対し、後者のインクジェットヘッドは、使用前はインクジェットヘッド内のインク室が空の状態となっている。
【0007】
後者のインクジェットヘッドは、インクタンク内のインクを供給させる供給口及びインク室からインクを吐出させる複数の吐出口を有しており、これらによってインク室が開放されている。したがって、後者のインクジェットヘッドでは、供給口及び吐出口からインク室内に塵が進入するおそれがあるため、供給口及び吐出口は、対応するシール部材で夫々シールされている。
【0008】
しかしながら、後者のインクジェットヘッドでは、特許文献1の技術のようにインクジェットヘッド内の圧力を負圧としておくと、使用時に吐出口が塵などで閉塞されるおそれがある。
【0009】
すなわち、後者のインクジェットヘッドを使用する際には、吐出口をシールしているシール部材を取り外す必要がある。ところが、インクジェットヘッド内の圧力を負圧にしていると、吐出口をシールしているシール部材を取り外してから、インクジェットヘッド内の圧力が大気圧に開放されるまでの間、外部空間から吐出口を介してインクジェットヘッド内に外気が流入することとなる。このとき、外部空間に浮遊する塵やインクジェットヘッドに付着している塵などが外気とともに吐出口を介してインクジェットヘッド内に流れ込むため、塵の形状によってはこの塵が吐出口に詰まって吐出口を閉塞させてしまうことがある。
【0010】
インクジェット式画像形成装置では、既知のように、インクジェットヘッドの吐出口からインクを液滴として吐出させ、この液滴を記録媒体に塗布することで記録媒体に画像を形成する。したがって、前記吐出口の詰まりは、いわゆるトッド抜け等の画像形成不良を引き起こす原因となり、好ましくない。
【0011】
本発明は、このような事情にもとづいてなされたもので、画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の観点に基づく本発明のインクジェットヘッドは、インクを溜めるインク室、このインク室にインクを供給させる供給口、及びインク室からインクを吐出させる複数の吐出口を有するヘッド本体に、供給口を介してインク室と連通するようにノズル状のインク供給部を設けた。このインク供給部に、少なくともインク室内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときにインク供給部の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第1の閉塞部材を設けた。複数の吐出口を閉塞させる第2の閉塞部材をヘッド本体に取り外し可能に設けた。さらに、インク室内の圧力が大気圧を越える圧力となるように前記インク室に気体を充填させた。
【0013】
この発明では、インク室内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室に気体を充填させたので、複数の吐出口を閉塞させている第2の閉塞部材をヘッド本体から取り外した際、インク室内に充填されている気体を吐出口から外部空間に向けて流出させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。なお、図3及び図4では、第2インク室42及び吐出口44を夫々5つ記載しているが、第2インク室42及び吐出口44の数は任意である。
【0015】
図1に示すように、インクジェット式画像形成装置(以下、画像形成装置という)1は、記録媒体2を所定の方向に所定の速度で間欠的に搬送する記録媒体搬送装置10、記録媒体2に所望の画像を形成するインクジェットヘッド20、インクジェットヘッド20を駆動させるインクジェットヘッド駆動装置12、及びインクジェットヘッド20にインク50(図2参照)を供給するインクタンク13等を備えて、記録媒体2に所望の画像を形成するように構成されている。記録媒体2としては、例えば所定の寸法及び形状を有するシート状の紙を用いることができる。
【0016】
記録媒体搬送装置10は、記録媒体搬送用の2組のローラ対11を備えて、記録媒体2であるシート状の紙を例えば水平方向(図1に矢印Xで示す方向)に搬送するように構成されている。これらローラ対11は、記録媒体搬送装置10が備える図示しない回転駆動源からの回転力が伝達されるように配置されているとともに、記録媒体搬送装置10が備える図示しない制御部により回転速度が制御されるようになっている。なお、図1では、ローラ対11を2組記載しているが、ローラ対11の数は任意である。
【0017】
図2に示すように、インクジェットヘッド20は、ヘッド本体21、駆動回路22、及びインク供給部23等を備えている。なお、ヘッド本体21と駆動回路22とはユニット化させてもよい。
【0018】
ヘッド本体21は、例えば、ヘッド本体主部30、インクケース31、パターンプレート32、オリフィスプレート33、複数のピエゾ素子34、及びマスクプレート35等を備えている。
【0019】
また、このヘッド本体21は、インク50を溜めるインク室40、このインク室40にインク50を供給させる供給口43、及びインク室40からインク50を吐出させる複数の吐出口44を有している。インク室40は、第1インク室41と複数の第2インク室42とを有している。複数の吐出口44は、インク室40が有する複数の第2インク室42から夫々インク50を吐出させるように、複数の第2インク室42に夫々対応するように設けられている。
【0020】
詳しくは、ヘッド本体主部30は非導電材料により形成されている。ヘッド本体主部30の先端部(図2において下部)には、所定のピッチ、所定の深さ、所定の長さの複数の溝30aが互いに平行に形成されている。これらの溝30aは、ヘッド本体主部30の先端方向(図2において下側方向)及び一側方向(図2において左側方向)に開放している。また、ヘッド本体主部30の先端部には、これらの溝30aの間に位置して図示しない切り欠きが形成されており、これらの切り欠きに夫々複数のピエゾ素子34が埋め込まれている。
【0021】
また、ヘッド本体主部30の一側部(図2において左側部)にはパターンプレート32が配置されている。このパターンプレート32は、前記各溝30a間の、第1インク室41に当接する側の稜線沿いに配置されている。このパターンプレート32は、駆動回路22と電気的にそれぞれ接続されている。各ピエゾ素子34は、この各パターンプレート32を介して駆動回路22と電気的に接続されている。
【0022】
このため、駆動回路22からの電気信号がパターンプレート32を介してピエゾ素子34に伝達されると、電気信号が伝達されたピエゾ素子34は、隣接する溝30aを狭める方向に変形する(図3参照)。
【0023】
さらに、ヘッド本体主部30の先端部には、複数の溝30aの先端方向に開放する部分を塞ぐとともに複数のピエゾ素子34を覆うようにオリフィスプレート33が固定されている。このオリフィスプレート33には、各溝30aに対応するように吐出口44が設けられている。これら吐出口44は、例えば、直径が例えば数十μm程度の丸穴とされている。
【0024】
ヘッド本体主部30の各溝30a、パターンプレート32、及びオリフィスプレート33で囲まれた領域が夫々第2インク室42となる。また、パターンプレート32とオリフィスプレート33との間には、ヘッド本体主部30の各溝30aを一側方向(図1において左側方向)に開放させる開口(以下、連通口という)30bが形成される。
【0025】
一方、インクケース31は、ヘッド本体主部30側方向(図1において右側方向)に開放する開口部31aを有して、箱状に形成されている。このインクケース31は、パターンプレート32のヘッド本体主部30側の面とは反対側の面に固定されている。インクケース31とパターンプレート32とに囲まれた領域が第1インク室41となる。この第1インク室41は、前記連通口30bを介して各第2インク室42と連通している。
【0026】
インクケース31をなす外壁、例えば、開口部31aと対向する外壁には、供給口43が開けられており、このインクケース31には、供給口43を介してノズル状のインク供給部23が取付けられている。なお、インクケース31とインク供給部23とは一体に形成してもよい。インク供給部23の外部空間に開口する一端には、フィルタ24が設けられている。インク供給部23の外部空間に開口する一端(本実施形態ではフィルタ24)は、チューブ14を介してインクタンク13と接続されている。なお、フィルタ24は省略してもよい。
【0027】
したがって、インクタンク13から供給される所望の色のインク50は、チューブ14を介してインク供給部23の一端に送られる。そして、フィルタ24を通過したインク50は、第1インク室41に誘導される。第1インク室41に誘導されたインク50は、連通口30bを介して、第2インク室42に流入する。このように、インク供給部23の一端をインクタンク13と連通させることで、図2に示すように、第1インク室41及び第2インク室42にインク50が充填される。
【0028】
マスクプレート35は、オリフィスプレート33の露出面(図2において下面)を覆うように、オリフィスプレート33に固定されている。このマスクプレート35には、オリフィスプレート33に設けられた吐出口44を露出させる開口35aが形成されている。
【0029】
このインクジェットヘッド20は、吐出口44が記録媒体搬送装置10によって搬送されている記録媒体2と対向するように配置されている。また、このインクジェットヘッド20は、例えば、記録媒体2の所定の搬送方向(図1に矢印Xで示す方向)に対して直交する2方向(図1に矢印にY1及び矢印Y2で示す方向)所定の速度で往復移動可能となるように、図示しないインクジェットヘッド駆動装置12に支持されている。
【0030】
このインクジェット式画像形成装置1は、以下のように動作する。
【0031】
記録媒体搬送装置10により所定速度で間欠的に搬送される記録媒体2が停止している所定時間の間、インクジェットヘッド20は、インクジェットヘッド駆動装置12により、記録媒体2の所定の搬送方向に対して直交する2方向(図1に矢印Y1及び矢印Y2で示す方向)に所定の速度で往復移動される。なお、インクジェットヘッド20は、インクジェットヘッド駆動装置12により記録媒体2の所定の搬送方向に対して直交する1方向(図1に矢印Y1又は矢印Y2で示す方向)に所定の速度で移動されるようにしてもよい。
【0032】
この移動の間、駆動回路22から所定のピエゾ素子34に電気信号が送られる。電気信号を送られた所定のピエゾ素子34は変形される。したがって、変形された所定のピエゾ素子34に挟まれた第2インク室42内のインク50は、吐出口44から液滴50aとなって吐出し、この吐出口44の下方に配置された記録媒体2に塗布される(図2参照)。この結果として、停止している記録媒体2の上面のインクジェットヘッド20が通過した領域に所望のインク画像が形成(印刷)される。
【0033】
この後、記録媒体搬送装置10は、記録媒体2を所定の速度で所定の時間を搬送させるとともに所定時間だけ停止させる。記録媒体2が停止している所定時間の間、上述と同様の動作をさせることで、停止している記録媒体2の上面のインクジェットヘッド20が通過した領域に所望のインク画像が形成される。
【0034】
画像形成装置1がインクジェットヘッド20を1つ備えている場合、記録媒体搬送装置10により記録媒体2が間欠的に搬送される1回の距離を、例えば、インクジェットヘッド20の一端の吐出口44と他端の吐出口44との間の距離と等しく設定するとよい。このように設定すると、上述の動作を繰り返すことで、記録媒体2の上面に所望の画像を形成することができる。なお、画像形成装置1には、複数のインクジェットヘッド20を備えさせてもよい。
【0035】
このように、インクジェットヘッド20は、別体で設けられたインクタンク13と連通させて使用する。(図1〜図3参照)。すなわち、このインクジェットヘッド20は、インク室40内(第1インク室内41及び複数の第2インク室42内)にインク50が充填されていない状態で保管されたり輸送されたりする。
【0036】
図4は、使用前のインクジェットヘッド20を示している。なお、本実施形態では、インク供給部23は、図2及び図3に示すように、オリフィスプレート33と略平行であって、かつ、吐出口44が並べてられている方向に対して略直交するように配置されている。したがって、インク供給部23は、図4においては紙面奥側に延出するが、便宜上、インク供給部23を紙面の上側に記載している。
【0037】
使用前のインクジェットヘッド20は、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体が充填され、かつ、インク供給部23の外部空間に開口する一端が第1の閉塞部材25で閉塞されているとともに、吐出口44が第2の閉塞部材26で閉塞されている。図4では、インク供給部23の外部空間に開口する一端が第1の閉塞部材25で閉塞されているとともに、吐出口44が第2の閉塞部材26で閉塞されている状態を二点鎖線で示している。
【0038】
第1の閉塞部材25は、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに、インク供給部23の外部空間に開口する一端を閉塞可能に形成されるものであればよい。本実施形態では、第1の閉塞部材25として、例えば、インク供給部23の一端に設けられたフィルタ24に取り外し可能に取付けられて、インク供給部23の一端を閉塞させるキャップ部材を用いている。
【0039】
第2の閉塞部材26は、複数の吐出口44を閉塞させるものであって、ヘッド本体21に取り外し可能に設けられるものであればよい。本実施形態では、第2の閉塞部材26として、例えば、一面に粘着層を有し、ヘッド本体21(オリフィスプレート33)に取り外し可能に貼り付けることで複数の吐出口44を閉塞させるシート部材を用いている。
【0040】
このインクジェットヘッド20は、例えば、以下のようにして形成することができる。
【0041】
まず、従来と同様にして、ヘッド本体21を組立てる。ヘッド本体21が備えるインクケース31にインク供給部23を取付ける。第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に貼り付ける。次に、インク室40の内圧が大気圧を越える圧力となるように、インク供給部23の一端からインク室40に気体を供給する。このときインク室40に供給する気体としては、例えば、不活性ガスや、極力塵が含まないように前記塵を除去した空気等を用いることができる。
【0042】
インク供給部23の一端からインク室40に気体を供給する方法としては、例えば、以下のような方法がある。大気圧を越える圧力となるように内部に前記気体を充填した加圧室(図示せず)を用意する。ヘッド本体21及びこれに取付けられたインク供給部23を加圧室に収容すると、インク室40内の圧力が加圧室内の圧力と平衡となるまで、インク供給部23の一端からインク室40に気体が供給される。なお、第1インク室41は連通口30bを介して複数の第2インク室42と連通しているため、インク供給部23の一端から気体を供給することで、第1インク室41内及び第2インク室42内が略同圧力となるようにインク室40内に気体が充填されることは言うまでもない。
【0043】
平衡状態となったら、加圧室内において、インク供給部23の一端を第1の閉塞部材25によって閉塞させる。以上により、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体が充填されたインクジェットヘッド20を形成することができる。
【0044】
また、インクジェットヘッド20を使用する場合には、以下のようにすればよい。
【0045】
まず、第1の閉塞部材25をインク供給部23から取り外すとともに、第2の閉塞部材26をヘッド本体21から取り外す。このようにすると、インク室40内の圧力が大気圧に開放されるまでの間、インク室40に充填されていた気体が、図3に矢印Z1及びZ2に示すように、インク供給部23の一端及び各吐出口44から外部空間に向けて流出される。したがって、外部空間に浮遊する塵やインクジェットヘッド20に付着している塵などは、図3に矢印Z1及び矢印Z2に示すような気流により、インクジェットヘッド20から離れる方向に吹き飛ばされるため、前記塵がインク供給部23の一端からインク室40内に進入したり或いは吐出口44に詰まったりし難い。
【0046】
インク室40が大気圧に開放された後、インクジェットヘッド20をインクジェットヘッド駆動装置12に支持させるとともにインクタンク13と連通させる。これにより、このインクジェットヘッド20はインクジェット式画像形成装置1を構成するようになる。
【0047】
以上のように、本実施形態のインクジェットヘッド20によれば、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体を充填させたので、複数の吐出口44を閉塞させている第2の閉塞部材26をヘッド本体21から取り外した際、インク室40内に充填されている気体を吐出口44から外部空間に向けて流出させることができる。これにより、外部空間に浮遊する塵やインクジェットヘッド20に付着している塵などが吐出口44に詰まるのを抑制できる。したがって、インクジェットヘッド20の吐出口44が詰まることによって生じるいわゆるトッド抜け等の画像形成不良を抑制することができ、ひいては、インクジェットヘッド20を長寿命化させることができる。
【0048】
また、インク供給部23をチューブ14に連通させる際には、一般に、インク供給部23からヘッド本体21に塵が進入し易い。これに対し、本実施形態のインクジェットヘッド20によれば、インク供給部23の一端を閉塞させている第1の閉塞部材25をこのインク供給部23から取り外した際、インク室40の気体をインク供給部23の一端から外部空間に向けて流出させることができる。したがって、インク供給部23の一端及びその近傍の塵などをインクジェットヘッド20から離れる方向に吹き飛ばすことができるので、インク供給部23をチューブ14に連通させる際におけるインク供給部23からヘッド本体21への塵の進入を抑制することができる。
【0049】
よって、本実施形態の画像形成装置1では、インクジェットヘッド20を備えているので、記録媒体2に良好な画像を形成することができる。
【0050】
さらに、本実施形態のインクジェットヘッド20の製造方法によれば、第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に取付ける工程と、インク室40の内圧が大気圧を越える圧力となるように、インク供給部23の一端からインク室40に気体を供給する工程と、インク供給部23の一端を第1の閉塞部材25によって閉塞させる工程と、を含んでいるため、画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッド20を簡単に形成することができる。しかも、ヘッド本体21に、インク室40の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体を供給するための気体供給部等を特別に設ける必要がない。
【0051】
なお、第2の閉塞部材26としては、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を設けてもよい。開閉部材としては、例えば、コックやクランプを用いることができる。
【0052】
以下、図5を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
【0053】
本実施形態では、インクジェットヘッド20が備えるインク供給部23に、逆止弁28が設けられている。この逆止弁28は、インク室40内の圧力が外部空間の圧力を超える圧力のときにインク室40内の流体が外部空間に流出するのを妨げ、かつ、インク室40内の圧力を越える圧力でインク供給部23の一端から流体が流入されたときに前記流体のインク室40への流入を許すように形成されている。第1の閉塞部材25は、この逆止弁28に取付けられている。
【0054】
また、本実施形態では、第2の閉塞部材26がヘッド本体21から不用意に外れるのを抑制するために、第2の閉塞部材26を支持する支持板27を設けている。この支持板27は、例えば、第2の閉塞部材26の露出面を覆うように配置されている。なお、他の構成は上述した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は図5に同符号を付して省略する。
【0055】
この実施形態のインクジェットヘッド20は、例えば、以下のようにして形成することができる。
【0056】
まず、従来と同様にして、ヘッド本体21を組立てる。ヘッド本体21が備えるインクケース31にインク供給部23を取付ける。第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に貼り付ける。次に、送風機(図示せず)を用意し、この送風機をインク供給部23の一端に接続させる。なお、送風機はポンプ等であってもよい。インク室40内の圧力を越える圧力でインク供給部23の一端から気体が流入するように、送風機を駆動させる。これにより、逆止弁28が開状態となるため、インク供給部23を介してインク室40に気体が供給される。なお、送風機で送風する気体は、塵を極力含まないように前記塵を除去した気体とするのが好ましい。また、本実施形態では、第2の閉塞部材26は支持板27で覆われているので、送風機によってインク室40に気体を流入させても、第2の閉塞部材26が不用意に外れ難い。
【0057】
インク室40内が所定の圧力となったら、送風機を停止する。送風機を停止すると逆止弁28が閉状態となるため、一旦インク室40に流入された気体は外部空間に流出しない。送風機をインク供給部23から取り外し、逆止弁28を第1の閉塞部材25で閉塞させる。以上により、インクジェットヘッド20を形成することができる。
【0058】
なお、逆止弁28を取り外し可能にインク供給部23に取付けておき、インクジェットヘッド20を画像形成装置1に組み込む際には、逆止弁28をインク供給部23から取り外して使用するようにしてもよい。
【0059】
一方、逆止弁28を備えた状態でインクジェットヘッド20を使用する場合、インクジェットヘッド20を組み込む画像形成装置1に、インク室40内が大気圧に開放された状態において、インクジェットヘッド20の逆止弁28を開状態とする程度の流量でインク50をインク室40内に流入させることが可能なインクタンク13を備えさせる必要がある。インクジェットヘッド20を組み込む画像形成装置1に、インクジェットヘッド20の逆止弁28を開状態とする程度の流量でインク50をインク室40内に流入させるインク供給装置等をさらに具備させるようにしてもよい。
【0060】
本実施形態によれば、インク供給部23に、インク室40内の圧力が外部空間の圧力を超える圧力のときにインク室40内の流体が外部空間に流出するのを妨げ、かつ、インク室40内の圧力を越える圧力でインク供給部23の一端から流体が流入されたときに前記流体の前記インク室40への流入を許す逆止弁28が設けられている。そのため、インク室40内の圧力が大気圧を越える圧力となるようにインク室40に気体を充填させる際、第1の実施形態のように、加圧室等を用意する必要がない。したがって、インクジェットヘッド20を容易且つ安価に形成することができる。
【0061】
また、逆止弁28と置換して、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を設けてもよい。開閉部材としては、例えば、コックやクランプを用いることができる。
【0062】
さらに、上述したような逆止弁28は第2の閉塞部材26として設けてもよい。このようなインクジェットヘッド20は、本実施形態から第2の閉塞部材26としてのキャップ部材を省略し、逆止弁28を第2の閉塞部材とみなすことで実現できる。このようにしても、本実施形態と同様の効果が得られる。しかも、本実施形態と比べて構成要素を少なくすることができるので、製造コストを抑制できる。
【0063】
このように、逆止弁や開閉部材等をさらに具備させたインクジェットヘッド20や、第2の閉塞部材26として逆止弁や開閉部材等を適用したインクジェットヘッド20は、インク室40内に気体を充填することなく出荷してもよい。
【0064】
その場合、使用時において、インク供給部23から塵を極力含まないように前記塵を除去した気体を流入させながら、第2の閉塞部材26を取り外すとよい。このようにすることにより、第2の閉塞部材26を取り外している最中において、インク室40内の圧力を常に外部空間よりも高くできる。したがって、吐出口44の塵による詰まりをさらに効果的に抑制できる。
【0065】
以下、図6を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0066】
本実施形態では、ヘッド本体21が気体供給口45を有している。この気体供給口45は、インク室40を開放するように設ければよい。この気体供給口45は、例えばインクケース31をなす外壁、例えば、開口部31aと対向する外壁に設けることができる。また、インクジェットヘッド20は、気体供給口45を介してインク室40と連通するようにヘッド本体21に設けられたノズル状の気体供給部60を備えている。さらに、気体供給部60には、第3の閉塞部材61が設けられている。第3の閉塞部材61は、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに、気体供給部60の外部空間に開口する一端を閉塞可能に形成されるものであればよい。本実施形態では、第3の閉塞部材61として、例えば、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を用いている。このような開閉部材としては、クランプやコック等を用いることができる。
【0067】
また、第2の閉塞部材26がヘッド本体21から不用意に外れるのを抑制するために、第2の実施形態のように、第2の閉塞部材26を支持する支持板27をさらに具備させてもよい。なお、他の構成は上述した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は図6に同符号を付して省略する。
【0068】
この実施形態のインクジェットヘッド20は、例えば、以下のようにして形成することができる。
【0069】
まず、従来と同様にして、ヘッド本体21を組立てる。ヘッド本体21が備えるインクケース31にインク供給部23及び気体供給部60を取付ける。第1の閉塞部材25をインク供給部23に取り外し可能に取付けるとともに、第2の閉塞部材26をヘッド本体21に取り外し可能に貼り付ける。
【0070】
次に、送風機を用意し、この送風機を気体供給部60の一端に接続させる。第3の閉塞部材61としての開閉部材を開状態として送風機を駆動させる。これにより、気体供給部60を介してインク室40に気体が供給される。なお、送風機で送風する気体は、塵を極力含まないように前記塵を除去した気体とするのが好ましい。
【0071】
インク室40内が所定の圧力となったら、送風機を停止し、第3の閉塞部材61としての開閉部材を閉状態とする。送風機を気体供給部60から取り外す。以上により、インクジェットヘッドを形成することができる。
【0072】
本実施形態のインクジェットヘッド20によれば、ヘッド本体21が有する気体供給口45を介してインク室40と連通するように、ヘッド本体21にノズル状の気体供給部60を設けている。また、少なくともインク室40内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに気体供給部60の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第3の閉塞部材61を気体供給部60に設けている。したがって、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0073】
しかも、本実施形態では、第3の閉塞部材61として、インク室40と外部空間と連通させる開状態とインク室40を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材を用いている。そのため、インク室40内に気体を充填する際、第1の実施形態のように、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意する必要がない。したがって、インクジェットヘッド20を容易かつ安価に形成することができる。
【0074】
しかも、第2の実施形態のように、本来、インク室40にインク50を供給するために設けたインク供給部23に逆止弁や開閉部材等を取付けなくてよい。したがって、インク供給部23を介してインク室40に良好にインク50を供給させることができる。
【0075】
なお、第3の閉塞部材61としては、気体供給部60の一端に設けられて、気体供給部60の一端を閉塞させるキャップ部材等としてもよい。また、図7に示すように、第3の閉塞部材61としては、例えば、気体供給部60の一端に設けられて、気体供給部60の一端を閉塞させる溶栓等としてもよい。このようにしても、第1の実施形態と同様の効果が得られる。ただし、このように、第3の閉塞部材61として気体供給部60の一端を単に閉塞させるような部材(キャップ部材や溶栓等)を用いる場合には、第1の実施形態のように、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意し、この加圧室内において気体供給部の60一端を第3の閉塞部材61で閉塞するのが好ましい。
【0076】
また、図6及び図7で示したインクジェットヘッド20は、インク室40内に気体を充填することなく出荷してもよい。
【0077】
その場合、使用時において、気体供給部60から塵を極力含まないように前記塵を除去した気体を流入させながら、第1の閉塞部材25及び第2の閉塞部材26を取り外すとよい。このようにすることにより、第1の閉塞部材25及び第2の閉塞部材26を取り外している最中において、インク室40内の圧力を常に外部空間よりも高くできる。したがって、インク室40に塵などが進入したり、吐出口44に塵などが詰まったりするのをさらに効果的に抑制できる。
【0078】
以下、図7を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
【0079】
本実施形態では、インクジェットヘッド20全体を密閉容器70aに収容させている。なお、少なくともヘッド本体21及びインク供給部23を密閉容器70aに収容させれば、必ずしも、インクジェットヘッド20全体を密閉容器70aに収容させなくてもよい。
【0080】
密閉容器70aとしては、例えば、合成樹脂等からなるケーシングを用いることができる。また、密閉容器70a内の圧力は、大気圧を越える圧力とされている。
【0081】
密閉容器70a内を加圧する方法としては、以下のような方法がある。まず、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意する。この加圧室内において、密閉容器70a内にインクジェットヘッド20を収容する。その後、この加圧室内において密閉容器70aを密閉する。なお、他の構成は上述した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は図5に同符号を付して省略する。
【0082】
本実施形態によれば、インクジェットヘッド20が密閉容器70a内に収容されているとともに、密閉容器70a内の圧力が大気圧を越える圧力とされている。したがって、インクジェットヘッド20が大気圧内にある場合と比べて、インク室40から気体が漏れ難くなる。したがって、インク室40内の圧力を長期間高圧状態に保つことができる。
【0083】
なお、密閉容器70a内の圧力は、インクジェットヘッド20のインク室40内の圧力と同等あるいはそれ以上であるのが好ましい。このようにすることにより、インク室40から気体が漏れるのを更に抑制することができる。
【0084】
なお、密閉容器70aと置換させて、図8に示すような、弾性体からなる密閉容器70bを用いてもよい。このような弾性体からなる密閉容器70bとすると、インクジェットヘッド20を収容後、クランプ、絞り、或いはヒートシール等といった比較的簡単な方法で内部を密閉できる。
【0085】
また、図8に示すように、密閉容器70aや密閉容器70bには、第4の閉塞部材72を有する気体供給部71を設けてもよい。第4の閉塞部材としては、コックやクランプ等を用いることができる。このように、密閉容器70a,70bに気体供給部71を設けることで、この気体供給部71から密閉容器70a,70b内に気体を供給することができる。したがって、密閉容器70a,70b内に気体を充填する際、大気圧を越える圧力となるように内部に気体を充填した加圧室を用意する必要がないので、密閉容器70a,70bの内部を容易且つ安価に加圧状態にすることができる。
【0086】
さらに、図7及び図8では、第1の実施形態で説明したインクジェットヘッド20を密閉容器70a,70bに収容させるようにしているが、第2の実施形態で説明したインクジェットヘッド20や第3の実施形態で説明したインクジェットヘッド20を密閉容器70a,70bに収容させるようにしてもよい。なお、第3の実施形態で説明したインクジェットヘッドを密閉容器70a,70bに収容させる場合、少なくともヘッド本体21、インク供給部23、及び気体供給部60が密閉容器70a,70b内に収容されるようにすればよい。つまり、インク室40内の気体が漏れる可能性がある部位を密閉容器70a,70b内に収容すれば、インク室40からの気体の漏れを抑制できる。
【0087】
なお、第1〜第4の実施形態では、スキャン式のインクジェットヘッドについて述べたが、本発明は、記録媒体幅(例えば、用紙幅)相当の吐出範囲を備え、固定設置するフルラインヘッドにも適用できる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、画像形成不良を抑制できるインクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法、及びインクジェット式画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット式画像形成装置を示す斜視図。
【図2】図1のインクジェット式画像形成装置を示す断面図。
【図3】図1のインクジェット式画像形成装置をマスクプレートを省略した状態で示す下面図。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図6】本発明の第3の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る別の形態のインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図8】本発明の第4の実施形態に係るインクジェットヘッドを説明する模式図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る別の形態のインクジェットヘッドを説明する模式図。
【符号の説明】
1…インクジェット式画像形成装置、 10…記録媒体搬送装置、 20…インクジェットヘッド、 21…ヘッド本体、 23…インク供給部、 25…第1の閉塞部材、 26…第2の閉塞部材、 28…逆止弁、 40…インク室、43…供給口、 44…吐出口、 50…インク、60…気体供給部、 61…第3の閉塞部材、70a,70b…密閉容器
Claims (10)
- インクを溜めるインク室、このインク室にインクを供給させる供給口、及び前記インク室からインクを吐出させる複数の吐出口を有するヘッド本体と、
前記供給口を介して前記インク室と連通するように前記ヘッド本体に設けられたノズル状のインク供給部と、
前記インク供給部に設けられ、少なくとも前記インク室内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに前記インク供給部の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第1の閉塞部材と、
前記ヘッド本体に取り外し可能に設けられ、前記複数の吐出口を閉塞させる第2の閉塞部材と、を具備し、
前記インク室内の圧力が大気圧を越える圧力となるように前記インク室に気体が充填されているインクジェットヘッド。 - 前記インク供給部に、前記インク室内の圧力が外部空間の圧力を超える圧力のときに前記インク室内の流体が外部空間に流出するのを妨げ、かつ、前記インク室内の圧力を越える圧力で前記インク供給部の一端から流体が流入されたときに前記流体の前記インク室への流入を許す逆止弁が設けられている請求項1に記載のインクジェットヘッド。
- 前記第2の閉塞部材は、前記インク室内の圧力が外部空間の圧力を超える圧力のときに前記インク室内の流体が外部空間に流出するのを妨げ、かつ、前記インク室内の圧力を越える圧力で前記インク供給部の一端から流体が流入されたときに前記流体の前記インク室への流入を許す逆止弁である請求項1に記載のインクジェットヘッド。
- インクを溜めるインク室、このインク室にインクを供給させる供給口、前記インク室からインクを吐出させる複数の吐出口、及び前記インク室に気体を供給させる気体供給口を有するヘッド本体と、
前記供給口を介して前記インク室と連通するように前記ヘッド本体に設けられたノズル状のインク供給部と、
前記気体供給口を介して前記インク室と連通するように前記ヘッド本体に設けられたノズル状の気体供給部と、
前記インク供給部に取り外し可能に設けられ、前記インク供給部の外部空間に開口する一端を閉塞させる第1の閉塞部材と、
前記ヘッド本体に取り外し可能に設けられ、前記複数の吐出口を閉塞させる第2の閉塞部材と、
前記気体供給部に設けられ、少なくとも前記インク室内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに前記気体供給部の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第3の閉塞部材と、を具備するインクジェットヘッド。 - 前記第3の閉塞部材は、前記インク室と外部空間と連通させる開状態と前記インク室を閉塞させる閉状態との間で開閉自在な開閉部材である請求項4に記載のインクジェットヘッド。
- 少なくとも前記ヘッド本体及び前記インク供給部が密閉容器内に収容されているとともに、前記密閉容器内の圧力が大気圧を越える圧力とされている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド。
- 、少なくとも前記ヘッド本体、前記インク供給部、及び前記気体供給部が前記密閉容器内に収容されているとともに、前記密閉容器内の圧力が大気圧を越える圧力とされている請求項4又は5に記載のインクジェットヘッド。
- 前記密閉容器は袋状の弾性体である請求項6又は7に記載のインクジェットヘッド。
- インクを溜めるインク室、このインク室にインクを供給させる供給口、及び前記インク室からインクを吐出させる複数の吐出口を有するヘッド本体と、
前記供給口を介して前記インク室と連通するように前記ヘッド本体に設けられたノズル状のインク供給部と、
前記インク供給部に設けられ、少なくとも前記インク室内の圧力が外部空間の圧力を越える圧力のときに前記インク供給部の外部空間に開口する一端を閉塞可能な第1の閉塞部材と、
前記ヘッド本体に取り外し可能に設けられ、前記複数の吐出口を閉塞させる第2の閉塞部材と、を具備するインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記第2の閉塞部材を前記ヘッド本体に取り外し可能に取付ける工程と、
前記インク室の内圧が大気圧を越える圧力となるように、前記インク供給部の一端から前記インク室に気体を供給する工程と、
前記インク供給部の一端を前記第1の閉塞部材によって閉塞させる工程と、を含むインクジェットヘッドの製造方法。 - 記録媒体を搬送する記録媒体搬送装置と、
前記記録媒体搬送装置によって搬送されている記録媒体と対向するように配置され、前記記録媒体に所望の画像を形成する請求項1ないし8のいずれか1項に記載のインクジェットヘッドと、このインクジェットヘッドにインクを供給するインクタンクを具備しているインクジェット式画像形成装置。
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