JP2004358515A - 精密圧延方法 - Google Patents

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Takufumi Hayashi
琢文 林
Toshihiro Yokota
敏宏 横田
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Daido Steel Co Ltd
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【課題】簡単な構成の2方ロール方式の圧延機を用いて、被圧延材料の最終断面寸法における±0.05mm未満の寸法公差を実現する。
【解決手段】後段圧延機20の圧延速度を前段圧延機18の圧延速度より高速にして、両圧延機18,20間の被圧延材料10にテンションが付与されるようにする。そして、前段圧延機18により、被圧延材料10を、減面率が16%以上で、かつその直径の寸法公差が±0.1mmとなるよう圧延する。次いで、後段圧延機20により被圧延材料10を、減面率が10%以下の低減面率圧延(スキンパス圧延)を行なう。これにより、最終断面寸法における寸法公差が±0.05mm未満の製品が得られる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、2方ロール方式の圧延機を用いて、被圧延材料の最終断面寸法における高い寸法精度を実現し得る精密圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
棒鋼や線材等の被圧延材料のパススケジュールは、一般に粗列、中間列および仕上列に大別され、所要温度まで加熱された素材は、粗列および中間列を経て所要断面寸法に圧延された後、仕上列により所望とする最終断面寸法(断面形状)に圧延される。この仕上圧延ラインは、所要のパススケジュールに基づいてロール孔型(カリバ)が設定された複数の圧延機を備えたブロックミルの後段に、最終断面寸法に応じたロール孔型が設定された複数の圧延機を備えるサイジングミルを配置して構成される。
【0003】
ここで圧延機には、2方ロール方式、3方または4方ロール方式(例えば、特許文献1参照)が知られており、高い寸法精度が得られることから、前記仕上圧延には3方または4方ロール方式の圧延機が用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−39101号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、線材圧延においては、2方、4方ロール方式の圧延が主流であり、精密圧延が可能な4方ロール方式は、スタンド構造が複雑になるという欠点がある。
【0006】
【発明の目的】
この発明は、前述した課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、簡単な構成の2方ロール方式の圧延機を用いて、被圧延材料の最終断面寸法における±0.05mm未満の寸法公差を実現し得る精密圧延方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る精密圧延方法は、
2方ロール方式の第1および第2スタンドを備えた前段圧延機と、2方ロール方式の第3および第4スタンドを備えた後段圧延機とに被圧延材料を連続的に通過することで所要の圧延を施すに際し、
前記後段圧延機の圧延速度を前段圧延機の圧延速度より高速にして、両圧延機間の被圧延材料にテンションを付与するよう設定したもとで、
前記前段圧延機により、減面率が16%以上で、寸法公差が±0.1mmとなる圧延を被圧延材料に施し、
次いで、前記後段圧延機により、減面率が10%以下の低減面率圧延を前記被圧延材料に施すことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る精密圧延方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0009】
図1は、実施例に係る精密圧延方法が実施される圧延ラインの概略構成を示すものであって、被圧延材料10のパスラインを挟んで対向する一対の圧延ロール12,12を回転可能に備える複数(実施例では8基)の圧延機14を、パスラインに沿って直列に配置したブロックミル16が配置される。なお、8基の圧延機14において、各圧延機14に配設される圧延ロール12は、隣り合う別の圧延ロール12に対して回転軸心が交互に90°変位する配列となっている。
【0010】
前記ブロックミル16より給材方向下流側には、2方ロール方式の2基の圧延機18,20をタンデム配列したサイジングミル22が配置されている。すなわち、給材方向の上流側に位置する前段圧延機18は、被圧延材料10のパスラインを挟んで対向する一対の圧延ロール24,24を回転可能に備えた第1スタンド26と、同じくパスラインを挟んで対向する一対の圧延ロール24,24を回転可能に備えた第2スタンド28とを直列に配置して構成される。また給材方向の下流側に位置する後段圧延機20は、被圧延材料10のパスラインを挟んで対向する一対の圧延ロール24,24を回転可能に備えた第3スタンド30と、同じくパスラインを挟んで対向する一対の圧延ロール24,24を回転可能に備えた第4スタンド32とを直列に配置して構成される。なお、各スタンド26,28,30,32に配設される圧延ロール24は、隣り合う別のスタンド26,28,30,32に対して回転軸心が交互に90°変位する配列となっている。
【0011】
前記後段圧延機20における圧延速度は、前段圧延機18における圧延速度より高速(例えば2%程度高速)に設定され、両圧延機18,20間における被圧延材料10にテンションを付与するよう設定される。これにより、前段圧延機18から後段圧延機20への被圧延材料10の給送(通線)がスムーズとなる。なお、サイジングミル22の各スタンド26,28,30,32は、1基のモータ(図示せず)により回転駆動されるよう構成されており、前記前段圧延機18と後段圧延機20との速度差は、圧延ロール径を変更したり、モータとスタンド26,28,30,32とを接続する伝達機構のギヤ比を変更することで行なわれる。
【0012】
前記前段圧延機18における2パスの減面率は、結晶粒が局部的に粗大化して混粒が存在する異常組織回避の観点から、16%以上に設定されると共に、該圧延機18での圧延により被圧延材料10の直径の寸法公差が±0.1mmとなるよう構成されている。また、前記後段圧延機20における2パスの減面率は10%以下の低減面率圧延(スキンパス圧延)となるよう設定される。なお、前段圧延機18における減面率の上限は、圧延ロール24の駆動力と変形抵抗等を考慮すると、40%程度であり、また後段圧延機20における減面率は、10%が上限であって、6%以下がより好適である。更に、前段圧延機18と後段圧延機20との間隔は、第2スタンド28と第3スタンド30とのパス間の被圧延材料10の通過時間で、略20ms以内に設定され、両圧延機18,20による被圧延材料10の連続圧延(タンデム圧延)が実施し得るよう構成されている。
【0013】
前述したように設定したサイジングミル22に、前記ブロックミル16から給送された被圧延材料10を通過させて圧延を施すことで、最終断面寸法における寸法公差が±0.05mm未満の製品が得られる。
【0014】
なお、仕上圧延機においてスキンパス圧延のみを行なうことで、精密な圧延を実現することはできるが、この場合は、歪誘起粒界移動による結晶粒の粗大化を生ずることがあり、異常組織が発生するおそれがある。しかるに、実施例のようにスキンパス圧延の前段において、被圧延材料10に16%以上の減面率で圧延を施すことで、この圧延による歪みエネルギーが保持されている間に、スキンパス圧延が行なわれ、歪誘起粒界移動による結晶粒の粗大化を防止することができる。すなわち、実施例の精密圧延方法によれば、異常組織の発生を防止し、かつ精密圧延が達成されるものである。しかも、サイジングミル22の圧延機18,20として2方ロール方式を採用しているから、構造が簡単となる。また、2方ロール方式は、圧延パスにおける噛み出しが少ないので、1パスの減面率を大きくできる利点がある。
【0015】
【実験例】
鋼種:SCM435,材料温度:900℃,仕上圧延速度:60m/sの条件で、ブロックミル16を通過した直径9.5mmの被圧延材料を、直径9.3mmまで圧延する場合において、
▲1▼前段圧延機における寸法公差が、<±0.1mm
▲2▼タンデム圧延を実施
▲3▼後段圧延機におけるスキンパス圧延(減面率6%)を実施
▲4▼テンション(2%)を付与する
上記▲1▼〜▲4▼の条件を全て満すようサイジングミルを設定して仕上圧延を行なった発明例および何れか1つの条件を満たさないようサイジングミルを設定して仕上圧延を行なった比較例1〜7の各被圧延材料に関し、寸法公差、通線状態および粗粒の有無で評価した結果を図2に示す。
【0016】
図2から明らかなように、▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼の条件に設定した発明例では、粗粒の発生はなく、かつ寸法公差は±0.05mm未満であり、また通線トラブルも発生しなかった。これに対し、前記▲1▼,▲2▼,▲3▼,▲4▼の何れか1つの条件でも満たしていない比較例1〜7においては、寸法公差が±0.05mm未満を達成していない、通線トラブルが発生、あるいは粗粒の発生等、何れかの問題が発生した。
【0017】
ここで、前記発明例と、前記▲1▼の条件を満たしていない比較例4とに関し、仕上圧延を完了して得られたコイルが常温まで冷えた後、該コイルの先、後端部の線径を測定し、長径部と短径部との差を寸法公差とし、先、後端部の平均を、そのコイルの寸法公差とした場合に、発明例および比較例4の夫々に対応する所定数のコイルについて寸法公差を測定した結果を図3に示す。この結果から明らかなように、発明例のコイルは全て寸法公差が±0.05mm未満に収まったのに対し、比較例4のコイルは寸法公差が±0.05mm未満に収まらないものが多数発生することが確認された。
【0018】
実施例では、サイジングミルの全てのスタンドを1基のモータで回転駆動する構成で説明したが、各スタンドを夫々独立したモータで回転駆動するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る精密圧延方法によれば、簡単な構成で±0.05mm未満の寸法公差の圧延を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る圧延ラインの概略構成図である。
【図2】実験例に係る評価結果を示す表図である。
【図3】発明例および比較例4の夫々に対応する所定数のコイルについて寸法公差を測定した結果を示す表図である。
【符号の説明】
10 被圧延材料
18 前段圧延機(圧延機)
20 後段圧延機(圧延機)
26 第1スタンド
28 第2スタンド
30 第3スタンド
32 第4スタンド

Claims (1)

  1. 2方ロール方式の第1および第2スタンド(26,28)を備えた前段圧延機(18)と、2方ロール方式の第3および第4スタンド(30,32)を備えた後段圧延機(20)とに被圧延材料(10)を連続的に通過することで所要の圧延を施すに際し、
    前記後段圧延機(20)の圧延速度を前段圧延機(18)の圧延速度より高速にして、両圧延機(18,20)間の被圧延材料(10)にテンションを付与するよう設定したもとで、
    前記前段圧延機(18)により、減面率が16%以上で、寸法公差が±0.1mmとなる圧延を被圧延材料(10)に施し、
    次いで、前記後段圧延機(20)により、減面率が10%以下の低減面率圧延を前記被圧延材料(10)に施す
    ことを特徴とする精密圧延方法。
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