JPH10156413A - 熱間圧延方法及び設備 - Google Patents

熱間圧延方法及び設備

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JPH10156413A
JPH10156413A JP31915196A JP31915196A JPH10156413A JP H10156413 A JPH10156413 A JP H10156413A JP 31915196 A JP31915196 A JP 31915196A JP 31915196 A JP31915196 A JP 31915196A JP H10156413 A JPH10156413 A JP H10156413A
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正一 橋本
Kanji Hayashi
寛治 林
Tetsuo Kajiwara
哲雄 梶原
Akira Sako
彰 佐古
Tatsu Takeguchi
達 武口
Masashi Yoshikawa
雅司 吉川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚さが150mm以下のスラブの熱間粗圧延
に、2段圧延機を採用することが可能な熱間圧延方法及
び設備を提供する。 【解決手段】 熱間圧延設備の粗圧延機によって厚さが
150mm以下で幅が2300mm以下のスラブ50を
熱間粗圧延するに際し、圧延部の潤滑に潤滑油11を使
用し、これにより圧延荷重を小さくして2段圧延機10
によって前記スラブ50をシートバーに粗圧延する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯鋼熱間圧延設備
の粗圧延機において、スラブをシートバーに熱間粗圧延
する方法及び設備に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄スラブ連続鋳造装置の開発等、
連鋳技術の発達により、厚さが150mm以下のスラブ
の製造が可能となった。
【0003】この、例えば厚さが20〜150mm、幅
600〜2300mmのスラブ50を、図10に示すよ
うに、4段粗圧延機60によって仕上圧延前のシートバ
ー50aに熱間粗圧延する。
【0004】この4段粗圧延機60は、上下のワークロ
ール51及びバックアップロール52が各々のロールチ
ョック53、54にそれぞれ軸着され、ハウジング59
のパスラインの上下に昇降可能に内装されている。
【0005】この4段粗圧延機60の上下のワークロー
ル51を図示しない駆動装置によって駆動回転してスラ
ブ50を噛込ませて熱間粗圧延し、さらにスラブ50を
リバース式に往復させて熱間粗圧延する。
【0006】図11及び図12に、前記熱間粗圧延にお
ける水による圧延部潤滑で、例えば厚さが70mm及び
100mm、幅が1900mm、温度が1000℃のス
ラブにおける、各部の強度限界等のワークロール径と圧
下率との関係を示す。
【0007】図11に示すように、水による圧延部潤滑
では圧延部の摩擦係数をμ=0.3程度とすると、ワー
クロールネック部の強度及びねじり剛性の上限値、スラ
ブの噛込み、ベアリング寿命、スピンドル径の上限値等
を満足するには、厚さが70mmのスラブで圧下率を3
1%とすると、2段圧延機ではワークロールネック部の
強度上の限界からワークロール径は1540mmとな
り、圧延荷重は3000tonとなる。しかし、4段圧
延機ではワークロールネック部の強度はネックとなら
ず、ベアリング寿命またはスピンドル径がネックとなる
のでワークロール径を800mmと小さくすることがで
き、圧延荷重も2000tonと小さくなる。
【0008】また、図12の、厚さが100mmのスラ
ブで圧下率が28%では、同様に2段圧延機でワークロ
ール51が1540mm、圧延荷重は3000tonと
なり、4段圧延機ではワークロール径が860mm、圧
延荷重は2000tonと小さくなる。
【0009】このように、2段圧延機は4段圧延機に比
べて圧延荷重が1.5倍となるので、機械構造は簡単で
はあるが、強度,剛性共1.5倍もの大きなものとな
る。従って、機械構造は複雑となるが、圧延荷重が小さ
くて機械重量も小さい4段圧延機を採用せざるを得な
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
(1)従来の、厚さが150mm以下のスラブの熱間粗
圧延方法では、前述した理由により、2段圧延機と比較
してバックアップロール及びそのロールチョックを有す
る構造が複雑な、4段粗圧延機を使用していた。従っ
て、その圧延機の製作費及び維持管理費が高価なものに
なっていた。 (2)従来の圧延機をタンデムに2台近接配置してスラ
ブを熱間粗圧延する方法も、構造が複雑な4段圧延機を
使用していた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による熱間圧延方
法は、次のようにスラブを粗圧延することで、前記課題
を解決するための手段とする。 (1)熱間圧延設備の粗圧延機によって厚さが150m
m以下で幅が2300mm以下のスラブを熱間粗圧延す
るに際し、圧延部の潤滑に潤滑油を使用し、2段粗圧延
機によって前記スラブをシートバーに粗圧延するもので
ある。 (2)前記(1)項の熱間圧延方法であって、前記2段
粗圧延機を2台近接配置して前記スラブをシートバーに
粗圧延するものである。
【0012】本発明による熱間圧延設備は、次のように
構成することで、前記課題を解決するための手段とす
る。 (1)厚さが150mm以下のスラブを製造し得る中厚
又は薄スラブ連続鋳造装置のパスライン下流側に、圧延
部の潤滑に潤滑油を使用して前記スラブをシートバーに
粗圧延する2段粗圧延機を接続したものである。 (2)厚さが150mmを越えるスラブを導入する加熱
炉のパスライン下流側に、圧延部の潤滑に潤滑油を使用
した2段粗圧延機を接続し、同2段粗圧延機により1パ
ス又はリバース圧延で前記スラブをシートバーに粗圧延
するものである。
【0013】[作用] (1)項の圧延方法によれば、スラブを熱間粗圧延する
ために、圧延部の潤滑に潤滑油を使用することでその摩
擦係数はμ=0.2程度となり、圧延荷重を小さくする
ことができるので、厚さが150mm以下のスラブの熱
間粗圧延に、2段圧延機を採用することが可能になる。
この2段粗圧延機は従来の4段粗圧延機と比較して、ワ
ークロール径がほぼ同じで小型化することが可能にな
り、その構造が大幅に簡単になる。 (2)項の圧延方法によれば、近接配置した2台の粗圧
延機で同時に熱間粗圧延することにより、キャンバの少
ないシートバーを圧延できると同時に、2台の粗圧延機
の構造が大幅に簡単になる。
【0014】(1)項の圧延設備によれば、中厚又は薄
スラブ連続鋳造装置を備えた圧延設備において、圧延部
の潤滑に潤滑油を使用した2段圧延機でスラブが粗圧延
される。 (2)項の圧延設備によれば、加熱炉を備えた通常の圧
延設備において、圧延部の潤滑に潤滑油を使用した2段
圧延機でスラブが粗圧延される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る熱間圧延方法
及び設備を実施例により詳細に説明する。 [第1実施例] [構成]図1において、2段圧延機10は、上下のワー
クロール1がロールチョック3にそれぞれ軸着され、ハ
ウジング9のパスラインの上下に昇降可能に内装されて
いる。また、ハウジング9内には、ワークロール入側及
び出側に位置してスプレイノズル7が上下のワークロー
ル1に対向して列設された、上下のヘッダ6がそれぞれ
装着されている。同ヘッダ6は図示しない潤滑油供給源
に連通接続されている。
【0016】[作用・効果]上下のヘッダ6からスプレ
イ7によって上下のワークロール1に潤滑油11を噴射
しながらこの上下のワークロール1を図示しない駆動装
置によって駆動回転して搬送されたスラブ50を噛込ま
せ、この圧延部を潤滑油11によって潤滑しながらこの
スラブ50を熱間粗圧延し、さらにスラブ50をリバー
ス式に往復させて仕上圧延前のシートバー50aに熱間
粗圧延する。尚、リバース圧延の際は、油噴射を常にワ
ークロール入側で行うべく、前記ヘッダ6が切り換えら
れる。
【0017】図2及び図3に、前記熱間粗圧延における
潤滑油による圧延部潤滑で、例えば厚さが70mm及び
100mm、幅が1900mm、温度が1000℃のス
ラブにおける、各々の数値のワークロール径と圧下率と
の関係を示す。
【0018】図2に示すように、油潤滑では圧延部の摩
擦係数がμ=0.2程度となり、ワークロールネック部
の径及びねじり剛性の上限値、スラブの噛込み、ベアリ
ング寿命、スピンドル径の上限値等を満足するには、厚
さが70mmのスラブで圧下率を31%とすると、2段
圧延機ではワークロールネック部の径からワークロール
径は1450mmとなり、圧延荷重は2550tonと
なる。
【0019】一方、4段圧延機では今度はスラブの噛込
みがネックとなり、ワークロール径は1070mm、圧
延荷重は2200tonと、あまり変わらなくなる。
【0020】さらに、図3に示すように、厚さが100
mmのスラブ50で圧下率を28%とすると、同様にワ
ークロール径は1460mm、圧延荷重は2600to
nとなり、4段圧延機ではワークロール径が1320m
m、圧延荷重は2500tonとなる。従って、4段圧
延機と2段圧延機とではワークロール径及び圧延荷重の
差がほとんど無くなる。
【0021】つまり、油潤滑によって圧延荷重を下げる
と同時に構造が簡単な2段圧延機の方が、総合的に4段
圧延機よりも有利となる。
【0022】[第2実施例] [構成]図4において、ハウジングレス2段圧延機20
は、ベース16によって固定された1対のロールチョッ
ク19に上下のワークロール1の両端部がそれぞれ軸着
され、この双方のロールチョック19間には、スプレイ
ノズル7が上下のワークロール1に対向するように列設
された、上下のヘッダ6がそれぞれ装着されている。
【0023】図5において、各々のワークロール1の軸
着部には偏心ブッシュ12がそれぞれ介装されており、
各々の偏心ブッシュ1のロールチョック19から突出し
た端部にはウオームギア13がそれぞれ嵌着され、この
各々のウオームギア13とそれぞれ螺合するウオーム1
4がモータ15にそれぞれ装着されている。
【0024】[作用・効果]各々のモータ15によって
ウオーム14を回転することによって各々のウオームギ
ア13及び偏心ブッシュ12を所要の角度でそれぞれ回
動して上下のワークロール1の高さをそれぞれ調整し、
スラブ50の噛込みに必要なロールギャップを設定す
る。そして、上下のヘッダ6からスプレイノズル7によ
って上下のワークロール1に潤滑油11を噴射しながら
この上下のワークロール1を駆動回転して搬送されたス
ラブ50を噛込ませ、モータ15、ウオーム14及びウ
オームギア13による偏心ブッシュ12の微小回動によ
ってワークロール1の高さを微調整して熱間粗圧延し、
同様に作動するパスライン下流の図示しないハウジング
レス2段圧延機とでこのスラブ50をリバース式に往復
させ、仕上圧延前のシートバー50aに熱間粗圧延す
る。
【0025】[第3実施例] [構成]図6において、ハウジングレスツイン2段圧延
機30は、ベース26によって固定された左右及び前後
1対のロールチョック29に上下のワークロール1及び
下流側ワークロール21の両端部がそれぞれ軸着され、
この双方のロールチョック29の間には、スプレイノズ
ル7が上下のワークロール1及び下流側ワークロール2
1にそれぞれ対向して列設された、上下のヘッダ6がそ
れぞれ装着されている。この上下のワークロール1及び
下流側ワークロール21の高さ調整及び圧下装置は第2
実施例と同様に、偏心ブッシュ12、ウオームギア1
3、ウオーム14、モータ15によって構成されている
(図5参照)。
【0026】[作用・効果]第2実施例と同様に、上下
のワークロール1及び下流側ワークロール21の高さを
それぞれ調整し、スラブ50の噛込みに必要なロールギ
ャップをそれぞれ設定する。そして、上下の上流及び下
流のヘッダ6からスプレイノズル7によって上下のワー
クロール1及び下流側ワークロール21に潤滑油11を
噴射しながらこの上下のワークロール及び下流側ワーク
ロール21を駆動回転し、上下のワークロール1に搬送
されたスラブ50を噛込ませて粗圧延し、さらに下流側
ワークロール21に噛込ませて熱間粗圧延する。そし
て、このスラブ50をリバース式に往復させ、仕上圧延
前のシートバー50aに熱間粗圧延する。本実施例で
は、上下のワークロール1と下流側ワークロール21と
の距離を短くすることができるので、スラブ50の粗圧
延中の板幅方向への振れすなわちキャンバや温度低下及
び無張力部の減少化を図ることができる。
【0027】[第4実施例] [構成]図7において、ツイン2段圧延機40は、上下
のワークロール1及び下流側ワークロール31の両端部
がロールチョック3・33にそれぞれ軸着され、この双
方の上下ワークロール1・31及びロールチョック3・
33は、ハウジング39のパスラインの上下に昇降可能
にそれぞれ内装されている。また、ハウジング39内の
入側及び出側には、スプレイノズル7が上下のワークロ
ール1及び下流側ワークロール31にそれぞれ対向して
列設された上下のヘッダ6がそれぞれ装着されている。
【0028】[作用・効果]第3実施例と同様に、上下
の入側及び出側のヘッダ6からスプレイノズル7によっ
て上下のワークロール1及び下流側ワークロール31に
潤滑油11をそれぞれ噴射しながらこの上下のワークロ
ール1及び下流側ワークロール31を駆動回転し、上下
のワークロール1に搬送されたスラブ50を噛込ませて
熱間粗圧延し、さらに下流側ワークロール31に噛込ま
せて熱間粗圧延する。そして、このスラブ50をリバー
ス式に往復させ、仕上圧延前のシートバー50aに熱間
粗圧延する。本実施例も第3実施例と同様に、上下のワ
ークロール1と下流側ワークロール31との距離を短く
することができるので、スラブ50の粗圧延中の板幅方
向への振れすなわちキャンバや温度低下及び無張力部の
減少化を図ることができる。
【0029】[第5実施例]図8は、第1実施例の2段
圧延機10と第4実施例のツイン2段圧延機40を中厚
又は薄スラブ連続鋳造装置に適用したものである。即
ち、図8の(a)では、厚さが50〜150mmのスラ
ブを製造し得る中厚スラブ連続鋳造装置41Aのパスラ
イン下流側に、スラブを所定の長さに切断するシャー4
2及び切断されたスラブを加熱,保温するトンネル炉4
3Aを介して、水潤滑の2段圧延機10aと並列に第1
実施例の2段圧延機10(圧延部が潤滑油で潤滑され
る)を配置し、これら2段圧延機10a,10による1
パスの粗圧延で前記スラブを厚さが30mm程度のシー
トバーにしてコイルボックス44に一旦巻き取る。その
後、コイルボックス44から巻き出されたシートバーは
複数スタンド(図中では5スタンド)の4段圧延機から
なる仕上圧延機45により5段階に仕上圧延されて、例
えば1.2 mmの帯鋼にされ、冷却装置46を通って巻取
機47に巻き取られる。
【0030】図8の(b)では、厚さが20〜75mm
のスラブを製造し得る薄スラブ連続鋳造装置41Bのパ
スライン下流側に、スラブを所定の長さに切断するシャ
ー42及び切断されたスラブを加熱,保温する誘導加熱
炉43Bを介して、第4実施例のツイン2段圧延機40
を配置し、このツイン2段圧延機40による1パスの粗
圧延で厚さが30mm程度のシートバーにしてコイルに
一旦巻き取って保熱炉48で保温する。その後、コイル
から巻き出されたシートバーは複数スタンド(図中では
6スタンド)の4段圧延機からなる仕上圧延機45によ
り6段階に仕上圧延されて、例えば1.2 mmの帯鋼にさ
れ、冷却装置46を通って巻取機47に巻き取られる。
このように本実施例においても、2段圧延機によるスラ
ブの粗圧延が可能となり、その製作費及び維持管理費を
大幅に低減することができる。
【0031】[第6実施例]図9は、第1実施例の2段
圧延機10を加熱炉を備えた通常の圧延設備に適用した
ものである。即ち、図9の(a)では、図示しない鋳造
装置で製造された厚さが150mmを越える所定長さの
スラブを導入する加熱炉43Aのパスライン下流側に、
第1実施例の2段圧延機10(圧延部が潤滑油で潤滑さ
れる)を配置し、この2段圧延機10によるリバース圧
延で前記スラブを厚さが30mm程度のシートバーにし
て仕上圧延機45に送られる。仕上圧延機45では、複
数スタンド(図中では6スタンド)の4段圧延機により
6段階に仕上圧延されて、例えば1.2 mmの帯鋼にさ
れ、冷却装置46を通って巻取機47に巻き取られる。
【0032】図9の(b)では、加熱炉43Aのパスラ
イン下流側に、第1実施例の2段圧延機10(圧延部が
潤滑油で潤滑される)を2スタンド配置すると共にこれ
らのパスライン上流側に水潤滑の2段圧延機10aを配
置し、2段圧延機10aと前段の2段圧延機10でリバ
ース圧延すると共に後段の2段圧延機10で1パスして
スラブを厚さが30mm程度のシートバーにして仕上圧
延機45に送られる。その他の構成は、図9の(a)と
同様である。
【0033】図9の(c)では、加熱炉43Aのパスラ
イン下流側に、水潤滑の2段圧延機10aを3スタンド
配置すると共に第1実施例の2段圧延機10(圧延部が
潤滑油で潤滑される)を3スタンド配置し、これらの2
段圧延機10a,10による1パスの粗圧延で前記スラ
ブを厚さが30mm程度のシートバーにして仕上圧延機
45に送られる。その他の構成は、図9の(a)と同様
である。このように本実施例においても、2段圧延機に
よるスラブの粗圧延が可能となり、その製作費及び維持
管理費を大幅に低減することができる。また、図9の
(b),(c)のように、後半のパスのみ油潤滑する
と、バー厚が厚いときの油潤滑による噛み込み時のスリ
ップが防止できて好適である。
【0034】
【発明の効果】本発明では、次に示す効果がある。請求
項1においては、圧延部の潤滑に潤滑油を使用したこと
により、その摩擦係数が0.2程度となり、ワークロー
ル径及び圧延荷重を小さくすることができる。従って、
スラブの熱間粗圧延に構造が簡単で小型の2段圧延機を
採用することが可能になり、その製作費及び維持管理費
を大幅に低減することができる。
【0035】請求項2においては、請求項1の効果に加
え、2段粗圧延機を2台近接配置して前記スラブを粗圧
延することにより、スラブを最初の2段粗圧延機で熱間
粗圧延した後に、近接配置した2台目の2段粗圧延機に
よって直ちに熱間粗圧延することが可能になる。従っ
て、最初の2段粗圧延機と2台目の2段粗圧延機との間
におけるスラブの温度低下を抑制すると共に互いの圧延
機からの蛇行を防止してキャンバを減少し、スラブの最
初の2段粗圧延機から尻抜け後及び2台目の2段粗圧延
機への噛込み前の無張力部を短くすることができる。
【0036】請求項3においては、中厚又は薄スラブ連
続鋳造装置を備えた圧延設備において、2段圧延機によ
るスラブの粗圧延が可能となり、その製作費及び維持管
理費を大幅に低減することができる。
【0037】請求項4においては、加熱炉を備えた通常
の圧延設備において、2段圧延機によるスラブの粗圧延
が可能となり、その製作費及び維持管理費を大幅に低減
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスラブの熱間粗圧延に使用する、
第1実施例としての2段圧延機のロール軸方向中央部を
破断した縦断面図である。
【図2】本発明の潤滑油による圧延部潤滑で、厚さが7
0mmのスラブにおける、各部の強度、剛性または性能
上の限界、圧下率とワークロール径との関係を示す線図
である。
【図3】本発明の潤滑油による圧延部潤滑で、厚さが1
00mmのスラブにおける、各部の強度、剛性または性
能上の限界、圧下率とワークロール径との関係を示す線
図である。
【図4】本発明によるスラブの熱間粗圧延に使用する、
第2実施例としてのハウジングレス2段圧延機のロール
軸方向中央部を破断した縦断面図である。
【図5】図4のハウジングレス2段圧延機の外側面を示
す側面図である。
【図6】本発明によるスラブの熱間粗圧延に使用する、
第3実施例としてのハウジングレスツイン2段圧延機の
ロール軸方向中央部を破断した縦断面図である。
【図7】本発明によるスラブの熱間粗圧延に使用する、
第4実施例としてのツイン2段圧延機のロール軸方向中
央部を破断した縦断面図である。
【図8】本発明の第5実施例を示す熱間圧延設備の概略
構成図である。
【図9】本発明の第6実施例を示す熱間圧延設備の概略
構成図である。
【図10】従来のスラブの熱間粗圧延に使用した、一般
的な4段圧延機のロール軸方向中央部を破断した縦断面
図である。
【図11】従来のスラブの熱間粗圧延方法の、潤滑水に
よる圧延部潤滑で、厚さが70mmのスラブにおける、
各部の強度、剛性または性能上の限界、圧下率とワーク
ロール径との関係を示す線図である。
【図12】従来のスラブの熱間粗圧延方法の、水による
圧延部潤滑で、厚さが100mmのスラブにおける、各
部の強度、剛性または性能上の限界、圧下率とワークロ
ール径との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 ワークロール 3、19、29、33 ロールチョック 6 ヘッダ 7 スプレイノズル 9、39 ハウジング 10 2段圧延機 11 潤滑油 20 ハウジングレス2段圧延機 21、31 下流側ワークロール 30 ハウジングレスツイン2段圧延機 40 スツイン2段圧延機 50 スラブ 50a シートバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐古 彰 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 武口 達 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 吉川 雅司 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延設備の粗圧延機によって厚さが
    150mm以下で幅が2300mm以下のスラブを熱間
    粗圧延するに際し、圧延部の潤滑に潤滑油を使用し、2
    段粗圧延機によって前記スラブをシートバーに粗圧延す
    ることを特徴とする熱間圧延方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の熱間粗圧延方法であって、前
    記2段粗圧延機を2台近接配置して前記スラブをシート
    バーに粗圧延することを特徴とする熱間圧延方法。
  3. 【請求項3】 厚さが150mm以下のスラブを製造し
    得る中厚又は薄スラブ連続鋳造装置のパスライン下流側
    に、圧延部の潤滑に潤滑油を使用して前記スラブをシー
    トバーに粗圧延する2段粗圧延機を接続したことを特徴
    とする熱間圧延設備。
  4. 【請求項4】 厚さが150mmを越えるスラブを導入
    する加熱炉のパスライン下流側に、圧延部の潤滑に潤滑
    油を使用した2段粗圧延機を接続し、同2段粗圧延機に
    より1パス又はリバース圧延で前記スラブをシートバー
    に粗圧延することを特徴とする熱間圧延設備。
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