JP2004357581A - 水産物加工残滓から安全な発酵生成物を製造する方法 - Google Patents

水産物加工残滓から安全な発酵生成物を製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水産物加工残滓を有用な資源として活用するために、水産物加工残滓を原料として製麹する際の麹の細菌相を解明し、水産物加工残滓から微生物学的に安全な発酵生成物を製造する方法であり、その鮮度が低下しないうちに、高温をかけずに、高価な装置を使うことなく、発生現場で処理する方法を提供する。
【解決手段】水産物加工残滓を加熱した後圧搾して煮汁を分離した圧搾ミールに、単糖及び/又はブドウ糖を50重量%以上含む糖を添加して粒状の基質を製し、この基質に麹菌を接種して発酵させ、得られた麹に30℃以下の空気を送って乾燥させ、微生物学的に安全な発酵生成物を製造する方法。基質に対する上記の糖の添加量は10重量%以上、好ましくは20重量%以下とすること、単糖としてブドウ糖及び/又は果糖を用いること、得られた麹を水分含量15%以下になるまで乾燥させることが好ましい。本発明で得られた発酵生成物は、飼料の原料として、また、発酵食品や調味食品の原料として使用できる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水産物加工残滓を原料として安全な発酵生成物を製造する方法に関する。詳しくは、水産物加工残滓を加熱・圧搾して製した圧搾ミールを原料として用い、微生物学的に安全な発酵生成物を製造する方法に関する。本発明によって製造した発酵生成物は、安全な飼料用原料として使用できる他、醤油や味噌等の原料としても使用できる。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平6−319464号公報
【特許文献2】特開2002−142688号公報
【特許文献3】特開2000−316484号公報
【特許文献4】特開平11−178540号公報
【0003】
従来から、魚の頭、中骨、内臓等の水産物加工残滓は、そのほとんどを廃棄物として処理業者等に委託して処理している。処理を委託された業者は、これら水産物加工残滓を魚粕製造プラント、魚油製造装置、フィッシュソリュブル製造装置等にかけて加工する。その概略の加工方法は、水産物加工残滓を蒸煮した後、圧搾して煮汁と圧搾ミールに分離している。煮汁の方は、さらに遠心分離や濃縮工程を経て魚油やフィッシュソリュブルに加工される。圧搾ミールの方は、乾燥して魚粕に加工され、肥料として用いられている。
【0004】
上記一連の水産物加工残滓の処理で最も重要なのは乾燥工程であり、乾燥装置を100℃以上の(ときには140℃にも達する)高温で連続運転しながら圧搾ミールを熱風乾燥している。そうすると、乾燥装置を稼働するために大量の水産物加工残滓(以下、単に「魚残滓」ともいう。)が必要となり、魚残滓の集荷が広範囲となって、そのために鮮度の低下や腐敗が生じる。鮮度の低下した魚残滓は、悪臭を生じ、ヒスタミンのような有害物質を生成するばかりでなく、ハエやゴキブリ等の昆虫を誘引して公衆衛生上の問題を引き起こす。また、鮮度の低下した魚残滓には有害成分が含まれる可能性があるため、飼料に使用できず、肥料用に向けられるため価格が安くなる。さらに、魚残滓の高温での乾燥は、脂質が酸化して栄養成分を劣化させるだけでなく、有毒なジゼロシンを生成することも明らかになっている(外山健三氏ら「日本水産学会誌」第51巻985 〜993 頁:1985年日本水産学会発行)。水産物加工残滓の鮮度低下を避けるためには、発生現場での加工が最も有効であるが、そうすると、魚残滓の処理が小規模となり、高価な装置の使用が困難となる。
【0005】
上記水産物加工残滓処理の現状に鑑み、本発明者は、水産物加工残滓を有用資源として活用するために、水産物加工残滓を、鮮度が低下しないうちに、高温をかけずに、その発生現場において小規模に処理する方法について研究を続けた。その結果、簡便な設備の下に低温で穀物等を乾燥できる製麹法に着目し、水産物加工残滓の乾燥処理に製麹法を応用できるのではないかと考えた。
【0006】
しかし、魚残滓を製麹することは、製麹は開放系でおこなわれるため、製麹中に麹菌と共に有害細菌が発育するおそれがある。従来、穀物を原料とする麹の細菌相については多くの分析データがあり、安全性が確認されているが、魚肉を原料に用いた麹については、以下の2件が報告されているのみで実用化には不安があった。すなわち、Hassain らによって、魚残滓を麹菌で発酵させて養魚飼料を製すると、発酵によって脂質酸化の抑制、揮発性塩基窒素の減少等が起こり、飼料として栄養価が向上することが報告されているが、細菌相については何ら確認されていない(Hassain,M.D.et al,「Nippon Suisan Gakkai−shi」(英文)第35巻1629〜1632頁:1987年日本水産学会発行)。また、垣尾氏は、マイワシの圧搾ミールに炭素源として可溶性デンプンを添加して製麹し、製麹による脂質酸化の抑制と過酸化物の減少、ヒスタミンの減少、タンパク質の高栄養価の維持効果を確認しているが、麹の細菌相にスタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の細菌を検出している(垣尾真由氏の修士論文:北海道大学水産学研究科1992年発行)。また、製麹中にも、バチルス(Bacillus)属、シュウドモナス (Pseudomonas)属、エンテロバクテリアセア(Enterobacteriaceae)科の細菌の存在を認めている。これらの属の細菌には食中毒菌が含まれるため、魚残滓を製麹するには、有害細菌の発育を阻止する培養条件を明らかにする必要がある。
【0007】
特許公報を調べると、水産加工品ないし有機性廃棄物を原料として製麹する方法について、いくつかの出願が見られる。例えば、特開平06−319464号公報には、原料魚粉(フィッシュミール)に加水して、アスペルギルス(Aspergi llus)属の乾燥に強い菌株を接種し、水分含量を20〜30%に調整し、約30℃において、麹菌の繁殖に必要かつ十分な通気をしながら発酵させ、麹菌の培養終了後、発酵魚粉を45℃以下に維持して通風乾燥させて魚粉発酵飼料を製造する方法と、この方法によれば、麹菌の発酵作用により、低過酸化物価、低ヒスタミン、低トリメチルアミンで、プロテアーゼ等の有用な酵素を高濃度に含有する魚粉発酵飼料が得られること等が開示されている。しかし、この公報には、麹の細菌相については何も記載していない。また、特開2002−142688号公報には、水分20〜50%程度の有機性廃棄物と繊維質飼料及び/又は穀類とからなる原料に麹菌を混和して発酵させ、水分を20%以下まで減量させた麹混和飼料を製造する方法について開示しているが、この公報には、製麹中の細菌相の変化や有害細菌の発育阻止については何ら記載されていない。さらに、特開2000−316484号公報には、魚の廃棄物と穀類原料及び/又は繊維質原料とを水分45%以下になるように混合した原料に麹菌を加えて発酵させ、発熱を適温(30〜50℃)に制御することで、製麹開始後72時間で水分10%の発酵生成物(飼料)が得られること等が開示されている。しかし、この公報にも、製麹中の細菌相の変化や有害細菌の発育阻止については何ら記載されていない。
【0008】
すなわち、麹菌の発酵熱を利用して魚残滓を乾燥するには、麹菌の培養条件を整えると共に、麹菌と共に発育する細菌の細菌相を衛生上の危害の発生のおそれのないものに制御する必要がある。しかし、上記先行技術文献には、魚残滓を原料として製麹するときの麹の細菌相のことや製麹中に食中毒菌等の有害細菌の発育を阻止する方法については何ら開示されていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記一連の状況に鑑み、本発明は、水産物加工残滓を原料として製麹する際の麹の細菌相を解明し、水産物加工残滓から微生物学的に安全な有用発酵生成物を製造する方法を提供することを第一の課題とする。また、本発明は、水産物加工残滓を鮮度が低下しないうちに、高温をかけずに処理する方法を提供することを第二の課題とする。さらに、本発明は、水産物加工残滓を、高価な装置を使うことなく、発生現場で処理する方法を提供することを第三の課題とする。もって、本発明は、水産物加工残滓を有用な資源として活用する方法を提供することを最終課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の諸課題を解決するための本発明のうち、請求項1に記載する発明は、
水産物加工残滓を加熱した後圧搾して煮汁を分離した圧搾ミールに、単糖及び/又はブドウ糖を50重量%以上含む糖を添加して粒状の基質を製し、この基質に麹菌を接種して発酵させ、得られた麹に30℃以下の空気を送って乾燥させ、微生物学的に安全な発酵生成物を製造する方法である。
【0011】
また、本発明のうち請求項2に記載する発明は、単糖及び/又はブドウ糖を50重量%以上含む糖の、基質に対する添加量が10重量%以上である請求項1に記載の発酵生成物の製造方法である。
【0012】
また、本発明のうち請求項3に記載する発明は、単糖として、ブドウ糖及び/又は果糖を用いる請求項1又は2に記載の発酵生成物の製造方法である。
【0013】
また、本発明のうち請求項4に記載する発明は、ブドウ糖を50重量%以上含む糖として、水飴、異性化糖、マルトース、蔗糖、乳糖のうちの1種又は2種以上を用いる請求項1又は2に記載の発酵生成物の製造方法である。
【0014】
また、本発明のうち請求項5に記載する発明は、水産物加工残滓として、揮発性塩基窒素が30mgN/100g以下のものを用いる請求項1から4のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法である。
【0015】
また、本発明のうち請求項6に記載する発明は、圧搾ミールとして、水分含量が52重量%以下になるまで圧搾したミールを用いる請求項1から5のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法である。
【0016】
また、本発明のうち請求項7に記載する発明は、得られた麹を、水分含量が15%以下になるまで乾燥させる請求項1から6のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法である。
【0017】
さらに、本発明のうち請求項8に記載する発明は、飼料用原料として用いる発酵生成物が得られる請求項1から7のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法である。
【0018】
【作用】
本発明者の知見によれば、水産物加工残滓の圧搾ミールに炭素源としてブドウ糖を添加して粒状の基質を製し、この基質に麹菌を接種して製麹すると、麹菌の発育に伴い、基質のpHが低下して、サルモネラ(Salmonella)属やビブリオ(Vibrio)属のような食中毒菌の発育を阻止できる。さらに、得られた麹に30℃以下の空気を送って、好ましくは水分含量が15%以下になるまで乾燥させると、麹の内部に空隙が生じ、内部が好気的な状態になるので、通性嫌気性細菌であるスタフィロコッカス(Staphylococcus)属の細菌が死滅する。この作用によって、水産物加工残滓の圧搾ミールを有害細菌の発育を阻止しながら低温で乾燥させることができ、微生物学的に安全な発酵生成物に変換できるのである。
【0019】
以下、本発明を実施するための具体的な形態について説明する。なお、本発明の全説明において、「製麹」とは、基質に麹菌を接種して発育させ、麹を作ることをいう。また、本発明の全説明において、「%」の表示は、特に断らない限り「重量割合」を示す。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる水産物加工残滓は、できるだけ鮮度の低下していないものを用いる必要がある。一般に、魚肉の腐敗は、揮発性塩基窒素を指標にして、その値が30mgN/100gを越えたものを初期腐敗としている。しかし、魚残滓については、従来ほとんど検討されたことがない。
【0021】
そこで本発明者は、アナゴ残滓の内臓を用いて、揮発性塩基窒素とアミンの経時的変化を測定した。その結果、アナゴの内臓では、ヒスタミン、カダベリン、揮発性塩基窒素の生成が著しく、ヒスタミンについては、25℃×6時間で50mgN/100gを越えてしまい、揮発性塩基窒素については、5℃×6時間ないし15℃×3時間で30mgN/100gを越えることが判明した。
この試験結果から考慮すると、本発明で用いる水産物加工残滓は、発生後、5℃保存のものであれば3時間以内に、15℃保存のものであれば1時間以内に加熱処理したものを使用することが望ましい。このため、鮮度の低下していない水産物加工残滓を使用するには、その発生現場で加熱処理するのが最も有効な方法である。この加熱処理によって魚残滓の鮮度低下が停止する。
【0022】
本発明で用いる麹菌は、種菌として、市販の麹菌の分生子(例えば商品名「ヒグチもやしBF−1」)を使用して差し支えない。その他、麹菌を培地で培養したものを用いてもよい。カビとして、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ソーヤ(Aspergillus sojae) 、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori) 、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger) 等の変異株が有用である。
【0023】
水産物加工残滓は、もともと水分含量が多いが、本発明の原料として用いるには、加熱した後十分に圧搾して水分含量を少なくする必要がある。その理由は、圧搾ミールの水分含量があまり多いと、粒状にするのが困難となるからである。圧搾の程度としては、水分含量が52%以下になるまで、好ましくは50%以下になるまでを目安にするとよい。
【0024】
本発明では、製麹に供する基質は粒状に製したものを使用する。その理由は、粒状に製すると、各粒の表面に麹菌の菌糸を付着させると共に、粒と粒の間に風を送り込んで冷却させることができ、かつ、基質の内部に酸素を供給できるからである。
【0025】
また、本発明では、水産物加工残滓の圧搾ミールに、炭素源として単糖及び/又はブドウ糖を50%以上含有する糖を添加して製麹用の基質を造粒する。本発明者は、製麹用の炭素源として、穀物、穀物の炭素源であるデンプン、デンプンを分解したブドウ糖のそれぞれを用いて試験したが、加工度が高くなるほど価格が上がり、使い勝手も悪くなることが判明した。すなわち、製麹には、穀物そのものを糊化して使うのが最も容易である。また、醤油麹の作り方を応用すると、魚残滓の圧搾ミールと割砕小麦を用いて簡単に麹を作ることができる。しかし、水産物は、米や大豆と異なり、製麹のデータや歴史が乏しい。また、水産物には炭素源がほとんど含まれていない。そのため、魚肉ないし魚残滓を原料とする製麹については、炭素源に応じた麹の細菌相のデータが必要である。本発明者の知見によれば、魚残滓を原料として製麹する場合、穀物を炭素源としたのでは、麹の細菌相に問題が残る。結局、魚残滓を製麹して微生物学的に安全な発酵生成物を作るには、後記する試験例に示すとおり、ブドウ糖のような単糖を多量に含む糖の使用が最適ということが判明した。
【0026】
このように本発明では、水産物加工残滓の圧搾ミールに単糖及び/又はブドウ糖を50%以上含有する糖を添加して製麹用の基質を構成する。単糖としては、ブドウ糖又は果糖を用いるのが好ましく、特に、水分や価格の点からブドウ糖の使用が好ましい。また、ブドウ糖を50%以上含有する糖としては、水飴や異性化糖、また、二糖類のマルトース、蔗糖、乳糖の使用が好ましい。魚残滓の圧搾ミールは、水分50%前後までしか脱水できないため、水分含量の多い糖では造粒が困難になる。そのため、本発明で用いる糖としては、粉末状のものが好ましい。例えば、ブドウ糖をグルコースイソメラーゼで果糖に転化してブドウ糖と果糖の重量比を1対1にしてある異性化糖(通常は液状である。)でも、粉末化すれば使用できる。本発明では、単糖及び/又はブドウ糖を50%以上含有する糖は、基質の全量に対して10%以上添加量する必要がある。なお、10%〜20%とすることが好ましい。この理由は、炭素源が10%未満では、たとえ単糖を使用した麹でも、製麹中に糖が消費されてアンモニアが生成し、pHの上昇が起きるためである。しかし、多量の糖を炭素源として添加することは、コストの上昇と製品である発酵生成物のタンパク質含量の低下を招くため、単糖及び/又はブドウ糖を50%以上含む糖の基質に対する添加量は20%以下に抑えることが好ましい。
【0027】
本発明者は、本発明で用いる各種の糖を、それぞれ魚残滓圧搾ミールに添加して粒状の基質を作り、通気しながら製麹した後、さら低温の空気を送って乾燥させて発酵生成物とする一連の工程で細菌相を調べたところ、いずれの糖についても、好気性又は通性嫌気性の食中毒菌は全く残存しておらず、乾燥後に、残存比率の違いはあるが、好気的でpHの低い環境でも生存できるラクトバチルス (Lactobacillus)属と好気性のミクロコッカス (Micrococcus)属の菌が残存していることが確認された。
【0028】
本発明では、このように水産物加工残滓を原料として製麹して得られた麹にさらに30℃以下の空気を送って乾燥させる。その乾燥の程度は、水分含量が15%以下になるまで、好ましくは10%以下になるまでを目安として乾燥させるとよい。送風温度を30℃以下にする理由は、30℃を越えた温度で長時間培養をすると、ブドウ糖を炭素源に用いた麹でも、バチルス(Bacillus)属の細菌が発育するためである。製麹中にバチルス(Bacillus)属の細菌が多く発育した麹では、製麹の途中から温度を下げてもバチルス(Bacillus)属完全に抑えることはできない。また、発酵生成物の水分含量を15%以下にするのが好ましい理由は、麹菌の成分変化を抑えるためである。一般に、水分の多い麹を保存すると、「老麹」(ひね麹)と呼ばれる、臭いが悪くて酵素活性の落ちた麹になりやすい。さらに長時間保存を続けると、分生子が着生して麹が着色することがある。分生子の着生を完全に抑えるには、水分含量を10%以下に抑えることが望ましい。
【0029】
得られた麹にさらに送風を続けることによって、麹の内部が乾燥して空隙が広がって好気的な環境に変わり、麹菌の菌糸が発育してpHも下がるため、低温乾燥であるにもかかわらず、嫌気性のスタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の細菌が死滅し、好気性のミクロコッカス(Micrococcus) 属や好気的でpHの低い環境でも生存できるラクトバチルス (Lactobacillus)属の菌が生き残るものと考えられる。
【0030】
本発明によって得られる魚残滓圧搾ミールを原料とする発酵生成物は、タンパク質含量は42〜43%程度(脱脂大豆とほぼ同じ)であり、細菌数も少なく、有害細菌が全く残存していないので、有用な飼料用原料として使用できることは勿論、脱脂大豆と同様に、醤油や味噌等の発酵食品の原料としても使用できる。以下、実施例及び試験例をもって本発明をさらに詳細に説明する。
【0031】
【実施例1】
《アナゴ残滓の製麹例》
(1)圧搾ミールの製造
鮮度が低下していないアナゴの頭、中骨、内臓等の加工残滓77kg(揮発性塩基窒素含量=4.3〜20.3mgN/100g)に清水34kgを加え、二重釜に入れて煮沸し、30分間沸騰させた。このアナゴ残滓の煮熟物を取り出してろ布に包み、圧搾機にかけて固液を分離し、煮汁65.2kgと圧搾ミール28.5kg(水分含量=51.7%)を得た。
なお、煮汁は、静置して魚油1.9kgを分離した後、公知の方法によりプロテアーゼ処理し(例えば、スミチーム添加:55℃×3時間)、95℃で10分間加熱して失活させ、これをろ過して魚油2.5kgとろ液43.9kg(水分含量=93.5%)に分離した。すなわち、煮汁から合計4.4kgの魚油を得ることができた。また、上記のろ液を円筒ろ過機にかけてろ過し、さらに濃縮機にかけて、濃縮煮汁5.6kg(水分=50.0%)を得ることができた。得られた濃縮煮汁は、各種食品の調味料として使用できる。
(2)基質の製造
上記アナゴ残滓の圧搾ミールに、炭素源としてブドウ糖2.8kg(10%相当量)を添加し、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)の種麹25gを接種し、必要に応じて氷酢酸0.5%を混合した後、チョッパーの6mmのスクリーンを通して造粒して粒状の基質を作った。
(3)製麹
上記粒状の基質(水分含量=50.7%)を製麹機に入れ、室温26℃、相対湿度91%で製麹した。送風温度は30℃に設定した。製麹中の品温が30℃を越えるとバチルス(Bacillus)属の発育が見られるため、30℃以下での製麹が必要である。製麹24時間前後で、基質の表面に菌糸体が伸びてカステラのような塊になったため(この状態を「麹が絞まる」という。)、塊をほぐして粒状に戻した(この操作を「手入れ」という。)。手入れ直前の水分含量は44.2%であった。製麹46時間で発熱が収まり、麹になっていることが確認された。
(4)乾燥
そのまま送風を続けて水分含量が10%以下になるまで乾燥させた。かくして製麹50時間に、表1のCに示すように、水分含量:9.3%、pH=5.6、グルコサミン含量=10.3mg/g、細菌数=2.8×10CFUgで、食中毒菌等の有害細菌が存在しない発酵生成物14.0kgを得ることができた。
【0032】
【試験例1】
《炭素源の異なる発酵生成物の製麹中の成分確認試験》
(1)試験方法
実施例1で用いたアナゴ残滓の圧搾ミールに、ブドウ糖に替えて、炭素源として、醤油麹に用いられている「割砕小麦」と米由来の「糊化デンプン」をそれぞれ10%添加して基質を作った以外は、実施例1と同じ方法・同じ条件で麹を製し、乾燥させて発酵生成物を得た。これら2種の発酵生成物(A:割砕小麦添加のもの、B:糊化デンプン添加のもの)を実施例1の発酵生成物(C:ブドウ糖添加のもの)と併せて、それぞれの発酵生成物の水分、pH、グルコサミン、細菌数を比較した。それぞれの発酵生成物のデータを表1のA・B・Cに示す。
【0033】
(2)試験結果
【表1】
Figure 2004357581
Figure 2004357581
【0034】
(3)所見
イ.炭素源として割砕小麦を用いた発酵生成物Aでは、麹菌の菌体量の指標であるグルコサミンの増加が少なく、割砕小麦は水産物を製麹する際の炭素源として適さないことが確認された。また、炭素源として糊化デンプンを用いた発酵生成物Bは、pHの低下が少なく、細菌数も多いことが判明した。そのため、デンプンも、水産物を製麹する際の炭素源として適さないことが確認された。
ロ.これに対して、炭素源としてブドウ糖を用いた発酵生成物Cは、pHが5.6まで下がり、乾燥後の細菌数も少ないことが確認された。
ハ.また、炭素源としてブドウ糖を用いた発酵生成物Cは、水分含量の減少が速く、通風乾燥後には9.3%まで低下することが判明した。このことは、炭素源としてブドウ糖を添加した発酵生成物Cでは、麹菌の発育が速く、内部への菌糸の侵入も速いことを示唆している。
【0035】
【試験例2】
《炭素源の異なる発酵生成物の製麹中の細菌相の変遷状況確認試験》
(1)試験方法
試験例1で製した発酵生成物A(炭素源=割砕小麦)と発酵生成物B(炭素源=糊化デンプン)と実施例1で製した発酵生成物C(炭素源=ブドウ糖)の3種の発酵生成物について、製麹中にそれぞれの細菌相を測定した。細菌の状況は、製麹開始時(製麹機に造粒した基質を入れ、センサーをセットした時点)、発熱開始時(発酵熱が発生して、品温が30℃を越えた時点)、手入れ直前、発熱盛期、乾燥前、乾燥後の6段階でそれぞれ測定した。その結果をそれぞれ表2〜表4に示す。
(2)試験結果
【0036】
【表2】
Figure 2004357581
【0037】
【表3】
Figure 2004357581
【0038】
【表4】
Figure 2004357581
【0039】
(3)所見
表2〜表4(製麹中の細菌相)のデータに表1(製麹中の成分変化)のデータを加えて検討した。
イ.炭素源として割砕小麦を用いて製した発酵生成物Aでは、製麹中にシュウドモナス (Pseudomonus)属やアエロモナス (Aeromonus)属等の、原料由来と考えられるグラム陰性菌が細菌相の50%前後を占め、製麹を終えて乾燥させ、発酵生成物とした後でもシュウドモナス (Pseudomonus)属は残っていた。また、通性嫌気性細菌であるスタフィロコッカス(Staphyrococcus) 属の細菌も残っていた。
ロ.炭素源として糊化デンプンを用いて製した発酵生成物Bでは、製麹開始時にシュウドモナス (Pseudomonus)属やアルテロモナス (Alteromonus)属の細菌が細菌相の50%以上を占めていたが、製麹を終えて乾燥した後でもスタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の菌が残っていた。
ハ.炭素源としてブドウ糖を用いて製した発酵生成物Cでは、乾燥後はラクトバチルス(Lactobacillus) 属(87%)とミクロコッカス (Micrococcus)属(13%)からなる細菌相になった。すなわち、乾燥後においてスタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の細菌は残っていなかった。
【0040】
ニ.穀物の麹では、ミクロコッカス (Micrococcus)属、ストレプトコッカス(Streptocossus) 属、ラクトバチルス (Lactobacillus)属等のグラム陽性菌で細菌相が占められていて、製麹中や製麹後にグラム陰性菌が優勢になることは知られていない。一方、割砕小麦や糊化デンプンを炭素源に用いた魚残滓ミールの麹では、製麹中にシュウドモナス (Pseudomonus)属、アルテロモナス (Alteromonus)属、アエロモナス (Aeromonus)属が細菌相の50%前後を占めている。これらの属の細菌は、水産物の腐敗細菌であるばかりか、これらの細菌の近縁には大腸菌や腸炎ビブリオのような食中毒細菌が知られている。魚残滓ミールの麹は、水分含量が50%と高く、水分含量45〜50%の醤油麹や味噌玉麹に比べても細菌の発育しやすい水分である。
ホ.炭素源として割砕小麦を用いて製した発酵生成物Aでは、そのpHは、製麹中を通して6.6から5.9へ徐々に下がっているが、グラム陰性桿菌の発育可能な範囲にあった。また、製麹中の基質の写真を撮ったが、それによると、麹内部に菌糸が回っていない部分が見られた。この部分でpHが下がっていないと考えられる。
【0041】
ヘ.醤油麹や味噌玉麹では製麹中にミクロコッカス (Micrococcus)属やラクトバチルス (Lactobacillus)属のような生酸菌が優先菌になってpHを下げ、雑菌の発育を抑えるといわれているが(好井久雄氏「麹学」369 〜372 頁:1986年日本醸造協会発行)、割砕小麦や糊化デンプンの添加では、雑菌の発育を抑えるほど魚残滓圧搾ミールのpHを下げ得なかったものと考えられる。したがって、割砕小麦や糊化デンプンを炭素源とする発酵生成物では、これらの食中毒菌が汚染したときにその発育を抑制できないことが予想される。
ト.炭素源として糊化デンプンを用いた発酵生成物Bとブドウ糖を用いた発酵生成物Cについて、両者の間に明瞭に現れる相違は、pHの低下である。
【0042】
チ.ブドウ糖を炭素源に用いた発酵生成物Cでは、乾燥前後にスタフィロコッカス(Staphyrococcus)属からミクロコッカス (Micrococcus)属への細菌相の変化が起きた。これは、発酵生成物の内部が乾燥して空隙が広がり、好気的な環境に変わり、菌糸が発育してpHも下がったため、嫌気性のスタフィロコッカス (Staphyrococcus)属の細菌が死滅し、好気性のミクロコッカス(Micrococcus)属や好気的でpHの低い環境でも生存できるラクトバチルス (Lactobacillus)属の細菌が生き残ったためと考えられる。この現象は、味噌玉麹のように、形状が大きく、組織の締まった麹の細菌相に似ている。穀物の麹には、乾燥しなくてもスタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の細菌が見られないのは、製麹中にpHが5.0前後まで下がるので、スタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の細菌が死滅するためであると考えられる。魚残滓から製した発酵生成物では、pHを下げるためにブドウ糖を多量に添加するより、乾燥して、スタフィロコッカス(Staphyrococcus)属の生育を抑える方がコストの負担が少ない。
【0043】
【試験例3】
《炭素源の異なる発酵生成物の還元糖量とアミラーゼ活性の確認試験》
(1)試験方法
炭素源として、試験例1において糊化デンプンを添加して製した発酵生成物Bと実施例1においてブドウ糖を添加して製した発酵生成物Cについて、製麹中の還元糖量と糖化アミラーゼ活性量をそれぞれ測定し、表5の結果を得た。なお、還元糖量は、主にマルトース以下の還元性の分解産物をフェーリング法で測定したものである。
(2)試験結果
【0044】
【表5】
Figure 2004357581
【0045】
(3)所見
麹菌は、α−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、トランスグルコシダーゼ等の酵素を生産し、デンプンから直接還元糖を生成でき、表5に示すように、デンプンを炭素源に用いた麹では強い活性を示す。
イ.デンプンを炭素源に使用した発酵生成物Bでは、還元糖の蓄積が少なく、ブドウ糖を炭素源とした発酵生成物Cで利用されていない還元糖量のレベル以上には増えていない。
ロ.表5のデータから、デンプンを炭素源に使用した発酵生成物Bでは、製麹の全過程を通してブドウ糖の蓄積は見られず、アミラーゼにより生成したブドウ糖は菌糸体の発育に利用されて、有機酸の生産には使われないと推察される。発酵生成物BのpHの低下が見られないことも、この推測を裏付けている。炭素源は麹菌の発育を促し、pHの上昇を抑えるために使用されており、この目的のためには、ブドウ糖のように麹菌が直接利用できる糖が適していた。
ハ.さらに、デンプンを添加した麹は粘りが強くなり、造粒と製麹中の乾燥による麹粒の微粉化は防げるが、表1の乾燥前後の水分含量の変化を見ると、デンプンは、麹内部の乾燥には阻害的に働いているように考えられる。
【0046】
ニ.また、割砕小麦やデンプンを炭素源に用いたときには、製麹中、pHの低下は少ないが、ブドウ糖を添加したときには、発熱が始まるときにpHが一度上昇するが、その後は時間と共にpHは低下した。米麹の製麹では、製麹中に消費される糖質の約40%がCOに代謝され、60%は糖質以外の物質に変換されることが報告されており(鈴木明治氏ら「醸協」第52巻 904頁:1957年日本醸造協会発行)、有機酸の生成には過剰な還元糖が必要だと考えられる。
【0047】
ホ.また、製麹中に麹の水分含量は低下するが、デンプンを添加したときに比べてブドウ糖を添加したときは、水分含量の低下が速かった。このことは、麹菌の発育が速く、内部への菌糸の侵入も速いことを示している。
ヘ.製麹中の麹内部の写真を見ると、ブドウ糖を炭素源に用いた発酵生成物Cでは、製麹開始時には全く空隙がないが、製麹の進行と共に菌糸が内部に進入して、空隙が広がっている。菌糸は乾燥中にも内部の空隙に侵入しており、乾燥中でも内部には水分が残っていて、その水分を利用して発育していたと考えられる。
ト.デンプンを炭素源に用いた発酵生成物は、粘りが強く、組織が締まっていて麹菌の発育が弱く、内部には菌糸の入っていない部分が残っていた。
【0048】
【発明の効果】
以上、詳細に説明するとおり、本発明は、水産物加工残滓を加熱・圧搾して製した圧搾ミールにブドウ糖、果糖等の単糖及び/又はブドウ糖を50%以上含む糖を添加して粒状の基質を作り、この粒状の基質に麹菌を接種して発酵させ、得られた麹にさらに30℃以下の空気を送って乾燥させるという簡単な方法によって、微生物学的に安全な発酵生成物を製造することができる。本発明によって製した発酵生成物は、飼料用の原料として使用できるだけでなく、醤油や味噌等の発酵食品や調味食品の原料として使用できる。
【0049】
本発明によって、魚の頭、中骨、内臓等の水産物加工残滓を鮮度の低下しないうちに、また高温をかけずに、しかも発生現場で処理することが可能となった。
本発明によって製した発酵生成物は、高温で処理していないので、高温時に発生する有害物質を含むおそれがない。また、高タンパク質であり、食中毒菌等の有害細菌は一切含んでいないので、安心して使用できる。
以上のとおり、本発明は、水産物加工残滓を有用な資源として活用する途を拓く画期的な方法である。

Claims (8)

  1. 水産物加工残滓を加熱した後圧搾して煮汁を分離した圧搾ミールに、単糖及び/又はブドウ糖を50重量%以上含む糖を添加して粒状の基質を製し、この基質に麹菌を接種して発酵させ、得られた麹に30℃以下の空気を送って乾燥させ、微生物学的に安全な発酵生成物を製造する方法。
  2. 単糖及び/又はブドウ糖を50重量%以上含む糖の、基質に対する添加量が10重量%以上である請求項1に記載の発酵生成物の製造方法。
  3. 単糖として、ブドウ糖及び/又は果糖を用いる請求項1又は2に記載の発酵生成物の製造方法。
  4. ブドウ糖を50重量%以上含む糖として、水飴、異性化糖、マルトース、蔗糖、乳糖のうちの1種又は2種以上を用いる請求項1又は2に記載の発酵生成物の製造方法。
  5. 水産物加工残滓として、揮発性塩基窒素が30mgN/100g以下のものを用いる請求項1から4のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法。
  6. 圧搾ミールとして、水分含量が52重量%以下になるまで圧搾したミールを用いる請求項1から5のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法。
  7. 得られた麹を、水分含量が15%以下になるまで乾燥させる請求項1から6のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法。
  8. 飼料用原料として用いる発酵生成物が得られる請求項1から7のいずれかに記載の発酵生成物の製造方法。
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