JP2004357057A - 無線通信端末及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホームサーバのような無線通信端末上でアクセスポイント機能とステーション機能を設定できるようにする。
【解決手段】マニュアル設定の場合、通信機能決定手段114は、マニュアル設定に基づいて第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112にアクセスポイント機能またはステーション機能を割り当てる。この機能をそれぞれの送受信手段に固定してもよい。自動設定の場合、通信状況管理手段115がアクセスポイントの存在を検知しなかった場合、通信機能決定手段114は、第一の送受信手段111をアクセスポイントの機能にて動作するように設定する。アクセスポイントの存在を検知した場合、ユーザからの接続要求を確認して、第一の送受信手段111のステーション機能にて接続を行う。検知しなかった場合、第一の送受信手段111はアクセスポイント機能にて動作を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】マニュアル設定の場合、通信機能決定手段114は、マニュアル設定に基づいて第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112にアクセスポイント機能またはステーション機能を割り当てる。この機能をそれぞれの送受信手段に固定してもよい。自動設定の場合、通信状況管理手段115がアクセスポイントの存在を検知しなかった場合、通信機能決定手段114は、第一の送受信手段111をアクセスポイントの機能にて動作するように設定する。アクセスポイントの存在を検知した場合、ユーザからの接続要求を確認して、第一の送受信手段111のステーション機能にて接続を行う。検知しなかった場合、第一の送受信手段111はアクセスポイント機能にて動作を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線通信端末及びその制御方法に係わり、特に、複数の無線通信端末間で、相互に通信を行う無線LANシステムに用いられる無線通信端末及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの通信インタフェースとして無線LAN(Local Area Network)が急速に普及している。この無線LANの特徴として、配線を気にせず情報機器の設置ができるという利便性が挙げられる。無線LANの規格はIEEE802委員会で策定され、この規格はANSI/IEEE Std802.11 Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specificationsとして規定されている。この規格の一つである802.11bが現在では有線LANの置換えとして、主にデータ通信用として普及している。さらに高速な802.11a、802.11gといった規格も今後急速な普及が見込まれる。
【0003】
802.11a、802.11gといった、802.11bに比べて高速な無線LANシステムは、従来のデータ通信だけではなく、その高速性からAV情報などのリアルタイム性を必要とする情報の転送にも利用されることが見込まれる。無線LANシステムは、有線LANとの中継を行うアクセスポイントと呼ばれる機能を有する機器と、このアクセスポイントを介して通信を行うステーションと呼ばれる機器から構成されている。
【0004】
現在、家庭内のAV機器の情報を扱うものとしてホームサーバが製品化されている。ホームサーバは、TVなどのAV情報の蓄積や送信、またはデータ転送のルータとして、ステーション機能を持つパソコンとデータの送受信を行うものであり、無線LANシステムとしてアクセスポイント機能が実装されている。
【0005】
これらのホームサーバの通信インタフェースとして無線LANを使用することで、アクセスポイント機能を持つホームサーバとステーション機能を持つパソコンは、設置場所の制約を受けず、自由な場所に設置できるというメリットがある。
【0006】
しかし、パソコンの設置場所には制約はないが、ホームサーバの設置場所について着目すると、まず、TVからAV情報を取り込むためにはアンテナ端子との接続が必要になる。また、データ通信を行うためには電話回線やLAN端子などのネットワーク端子との接続が必要になる。このため、ネットワーク端子とアンテナ端子が近くにない場合には、ホームサーバとネットワーク端子間、もしくは、ホームサーバとアンテナ端子間のいずれかの接続において、配線のための距離が長くなることで配線の煩わしさが問題となる。
【0007】
また、802.11a、802.11bといった無線LANの規格には相互接続性が考慮されておらず、現在、急速に普及している802.11bに対応するために、802.11a、802.11b双方の通信デバイスをホームサーバに装備し、ステーションとなるパソコン側の通信デバイスが802.11bである場合は、802.11aより低速な802.11bを使用して通信することもサポートしている。しかし、ステーションとなるパソコン側に802.11aを通信デバイスとして使用する場合、ホームサーバの802.11bは使用されることはない。さらに、近年の無線LANシステムの普及に伴い、ホームサーバを導入する前にすでに無線LANシステムを構築していることや、普及による低価格化で後ほど無線LANシステムを別途構築することで、ネットワーク端子とホームサーバ間を無線LANで接続し、ホームサーバはアンテナ端末と接続することで、配線の簡略化や場所の制約を和らげることも考えられるが、現状のホームサーバはステーションであるパソコンの収容を考えているため、アクセスポイント機能しか実装されていないため、無線で接続することができない。また、アクセスポイント機能とステーション機能を切り替える機能も考えられていない。
【0008】
なお、同様の有線LANと無線LANとの中継を行うことのできるアクセスポイントに関する例として特許文献1記載の装置が挙げられる。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−46514公報(第3頁−第4頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来、アクセスポイント機能やステーション機能の切り替えを行うことは困難であり、一つの情報機器上で複数の機能を実現することも困難であった。本発明は、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる無線通信端末及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、無線通信によるアクセスポイント機能で動作し、このアクセスポイント機能について、複数の無線通信規格に対応可能な第一の無線送受信手段と、無線通信により他のアクセスポイントと接続可能なステーション機能で動作し、このステーション機能について、複数の無線通信規格に対応可能な第二の無線送受信手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、ユーザは現在の無線ネットワークの環境を意識することなく、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0013】
また、この発明は、第一の無線送受信手段と、第二の無線送受信手段と、外部のアクセスポイントの存在状況や、外部のステーションからのアクセス要求状況の情報を格納する通信状況管理手段と、前記通信状況管理手段が格納する情報に基づいて、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在しない場合、前記第一又は第二の無線送受信手段のうち一方をアクセスポイント機能で動作させるとともに他方の無線送受信手段についてステーション機能で動作させ、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在する場合、前記第一又は第二の無線送受信手段のうち一方を当該アクセスポイントと接続可能なステーション機能で動作させるとともに他方の無線送受信手段についてはアクセスポイント機能で動作させる通信機能決定手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、無線ネットワークの環境の変化に動的に対応でき、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0015】
また、この発明は、アクセスポイント機能及びステーション機能で動作可能な第一の無線送受信手段と、アクセスポイント機能及びステーション機能で動作可能な第二の無線送受信手段と、外部のアクセスポイントの存在状況や、外部のステーションからのアクセス要求状況の情報を格納する通信状況管理手段と、前記通信状況管理手段が格納する情報に基づいて、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在しない場合、第一の無線送受信手段をアクセスポイント機能で動作させるとともに第二の無線送受信手段をステーション機能で動作させる通信機能決定手段とを具備し、前記通信機能決定手段は、前記アクセスポイント機能で動作している第一の無線送受信手段の接続先が無くなったとき又は前記ステーション機能で動作している第二の無線送受信手段について外部アクセスポイントとの接続が切断されたときに、それぞれ他方の無線送受信手段の接続状態を確認して、接続がない場合は、当該他方の無線送受信手段の機能を現在の機能から他の機能へと切り替えを行い、接続がある場合は現在のまま維持することを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0017】
また、この発明は、無線通信端末の制御方法であって、複数の無線通信規格に対応可能な第一の送受信手段と、複数の無線通信規格に対応可能な第二の送受信手段を具備する無線通信端末の制御方法において、前記第一の送受信手段にアクセスポイント機能を設定する第一の機能設定ステップと、前記第一の送受信手段が動作する無線通信規格の種類について設定する第一のモード設定ステップと、前記第一の機能設定ステップ及び前記第一のモード設定ステップにより設定された状態で、前記第一の送受信手段が外部の端末からの接続要求を待つ接続要求待ちステップと、前記接続要求待ちステップにおいて接続要求があった場合、その接続要求に応じて前記第一の送受信手段が通信を実行するアクセスポイント機能実行ステップと、前記第二の送受信手段にステーション機能を設定する第二の機能設定ステップと、前記第二の送受信手段が動作する無線通信規格の種類について設定する第二のモード設定ステップと、前記第二の機能設定ステップと前記第二のモード設定ステップにより設定された状態で、前記第二の送受信手段が外部の端末への接続要求を行う接続要求実行ステップと、前記接続要求実行ステップにおいて実行した接続要求に基づいて、接続先が存在した場合、前記第二の送受信手段が前記接続先との通信を実行するステーション機能実行ステップとを具備することを具備することを特徴とする無線通信端末の制御方法。
【0018】
このような構成によれば、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について以下の通り説明する。
【0020】
第一の実施形態はホームサーバを、ホームサーバとアクセスポイントを併用した無線通信端末とすることで、ホームサーバを導入した際の配線の煩わしさを軽減することを狙うものである。図1は、本発明の第一の実施形態に関わる無線通信端末であるホームサーバを家庭内等で使用している状態を示す図である。ホームサーバ1は、テレビ端子2と接続し、テレビ放送により得られるオーディオ・ビジュアル情報を記憶、送信することが可能な装置である。ホームサーバ1は同時に、アクセスポイントとしての機能を有し、このアクセスポイント機能を使用して、他のPC5やPC6が無線によりホームサーバ1にアクセスすることが可能となっている。
【0021】
同時に、このホームサーバ1は、WAN(Wide Area Network)4に接続する他のアクセスポイント3に無線で接続するための機能、ステーション機能を有している。ホームサーバ1がアクセスポイント3に対してアクセスし、WAN4上の他のデータをダウンロードすることが可能である。
【0022】
図2はホームサーバ1の構成を示すブロック図である。このホームサーバ1は、いわゆるアプリケーションを実行する情報処理機能部であるユーザ情報処理部101と、通信制御を行う通信制御部102とにより構成されている。
【0023】
ユーザ情報処理部101はホームサーバ1において、アプリケーションを実行する処理部であり、ユーザとのインタフェース機能も担う。ユーザ情報処理部101は、ユーザからの指定や要求といった、各種入力の情報を通信制御部102に対して通知する。通信制御部102は、第一の送受信手段111、第二の送受信手段112、通信機能設定手段113、通信機能決定手段114を備えている。第一の送受信手段111と第二の送受信手段112は、ユーザ情報処理部101および通信制御部102からの送信情報を送信し、他の通信端末からの情報を受信するものである。第一の実施形態では、第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112として、IEEE802.11a、b、g規格全てに準拠したいわゆるコンボ型のチップを使用する。この送受信手段は、動作モードとして、IEEE802.11aに準拠した動作モード、IEEE802.11bに準拠した動作モード、IEEE802.11gに準拠した動作モードの3種類の動作モードを有する。
【0024】
なお、IEEE802.11aは5MHzの周波数帯を使用し、IEEE802.11bとIEEE802.11gはともに2.4MHzの周波数帯を使用する。IEEE802.11bとIEEE802.11gはそれぞれ異なる変調方式を使用する。
【0025】
通信機能設定手段113はユーザ情報処理部101を介してユーザから指定された通信機能を設定するものである。通信機能決定手段114は通信機能設定手段113を介して得られ、ユーザからの指定に基づき、第一の送受信手段111がアクセスポイント機能で動作するか、ステーション機能で動作するか、機能の設定を行う。同様に、通信機能設定手段114は、第二の送受信手段112がアクセスポイント機能で動作するか、ステーション機能で動作するか、機能の設定を行う。このように、通信機能決定手段114は、ホームサーバ1において、それぞれの送受信手段が動作すべき通信機能を決定するものである。
【0026】
第一の実施形態は、このような構成を有するホームサーバにおいて、第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能として、どちらか一方をアクセスポイント機能で動作させ、もう一方をステーション機能で動作させるものである。第一の送受信手段111も第二の送受信手段112も同じコンボ型のチップであるため、それぞれ、図3に示すように第一の送受信手段111をアクセスポイント機能で動作させ、第二の送受信手段112をステーション機能で動作させる、というように予め設定を決めておく。逆の設定を行っても構わない。
【0027】
このようにして設定を行ったホームサーバの動作について図4のフローチャート図を参照して以下の通り説明する。まず、ユーザがホームサーバ1を起動する(ステップS101)。図3に示したような第一の送受信手段111、第二の送受信手段112の機能に関する設定は、通信制御部102の通信機能設定手段113が格納する。この設定に基づき、通信機能決定手段が第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112に対して機能の設定を行う(ステップS102)。具体的には、通信制御部102が格納する、これらの送受信手段が動作するためのドライバソフトウェアを切り替えることで機能の設定が実行される。
【0028】
以後の処理は設定された機能によって異なる。以下、第一の送受信手段111はアクセスポイント機能で動作し、第二の送受信手段112はステーション機能で動作する場合について説明する。逆に設定された場合も設定された機能に従って同様に動作する。送受信手段に設定された機能がアクセスポイント機能である場合(ステップS103のYes)、通信機能決定手段114は、まず第一の送受信手段の動作のモードをIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gの中から選択設定する(ステップS104)。例えば、始めにIEEE802.11aで動作する動作モードを設定する。第一の送受信手段111は、続いて周囲のステーションからの接続要求を待つ(ステップS105)。ここで第一の送受信手段111はIEEE802.11aに準拠して通信を行うので、周りに無線通信装置が存在しない場合や、無線通信装置が存在してもIEEE802.11aに準拠していない場合は接続要求が受信されない。接続要求が受信されない場合(ステップS106のNo)、通信機能決定手段114は、さらに所定時間が経過したかどうかを判別する(ステップS107)。ここで、所定時間とは、数秒から数十秒程度で構わない。所定時間が経過していない場合、周囲のステーションからの接続要求を待つ(ステップS107のNoからステップS105)。所定時間が経過した場合、通信制御部102は、現在の動作モードでは接続する対象が無い、と判別して、通信機能決定手段114が第一の送受信手段111の動作モードを設定する(ステップS107のYesからステップS104)。IEEE802.11aで接続する対象が無い、と判別した場合、IEEE802.11bでの動作をする動作モードに設定する。以後、IEEE802.11bでも接続する対象が無い場合、IEEE802.11gでの動作をする動作モードに設定をする。IEEE802.11gでも接続する対象が無い場合、再び動作モード設定をIEEE802.11aでの動作をする動作モードに設定する、というように順次切り替えを行う。なお、モード設定において、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gが使用可能であっても、ユーザがIEEE802.11a、IEEE802.11gのみと設定すると、IEEE802.11a、IEEE802.11gのみを順次切り替えることも可能である。
【0029】
ステップS106において、接続要求があった場合、第一の送受信手段111は接続を行い、アクセスポイント機能で動作を継続する(ステップS106のYesからステップS108)。
【0030】
第二の送受信手段112のように、アクセスポイント機能ではなく、ステーション機能で動作している場合(ステップS103のNoからステップS109)、第一の送受信手段と同様に、どの規格に準拠した動作モードで動作するかを設定する。
【0031】
通信機能決定手段114は、まず第二の送受信手段の動作のモードをIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gの中から選択設定する(ステップS110)。例えば、始めにIEEE802.11aでの動作をする動作モードを設定する。第二の送受信手段112は、続いて周囲のアクセスポイントに対して接続要求を発する(ステップS111)。ここで第二の送受信手段112はIEEE802.11aに準拠して通信を行うので、周りに無線通信装置が存在しない場合や、無線通信装置が存在してもIEEE802.11aに準拠していない場合は接続要求に対する応答がなされない。接続が可能でない場合(ステップS112のNo)、通信機能決定手段114は、さらに所定時間が経過したかどうかを判別する(ステップS113)。ここで、所定時間とは、第一の送受信手段と同様、数秒から数十秒程度で構わない。所定時間が経過していない場合、周囲のアクセスポイントへの接続要求を発し続ける(ステップS113のNoからステップS111)。所定時間が経過した場合、通信制御部102は、現在の動作モードでは接続する対象が無い、と判別して、通信機能決定手段114が第二の送受信手段112の動作モードを設定する(ステップS113のYesからステップS110)。IEEE802.11aで接続する対象が無い、と判別した場合、IEEE802.11bでの動作をする動作モードに設定する。以後、IEEE802.11bでも接続する対象が無い場合、IEEE802.11gでの動作をする動作モードに設定をする。IEEE802.11gでも接続する対象が無い場合、再び動作モード設定をIEEE802.11aでの動作をする動作モードに設定する、というように順次切り替えを行う。
【0032】
ステップS112において、接続可能であった場合、第二の送受信手段は接続を行い、ステーション機能で動作を継続する(ステップS112のYesからステップS114)。
【0033】
このように、本発明の第一の実施形態によれば、ホームサーバで、2つの無線送受信手段を設け、それぞれアクセスポイント機能とステーション機能で動作させることで、ホームサーバがTV端子の近くに接続されていても、離れた場所からアクセスしたり、ホームサーバのステーション機能により、離れたアクセスポイントに接続してWANからのデータダウンロードを行うことができる。ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0034】
本発明の第二の実施形態について、図5を参照して以下の通り説明する。第二の実施形態は、第一の実施形態と異なり、第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能がユーザの設定に応じて可変的に設定される。
【0035】
図5は本発明の第二の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図である。第一の実施形態と重複する要素については説明を略す。第二の実施形態における第一の送受信手段111と第二の送受信手段112は、第一の実施形態のようなIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gの3種類の通信規格に対応するコンボ型のものではなく、IEEE802.11aとIEEE802.11bにだけ対応する、といった限定されたコンボ型もしくはIEEE802.11aのみ、IEEE802.11bのみといった単一規格のものでもよい。この場合、例えば第一の送受信手段111はIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応するコンボ型であり、第二の送受信手段112はIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応するコンボ型である、というように異なる種類のコンボ型のチップを使用する場合、特に効果的である。第二の実施形態によれば、通信端末の移動や新たなアクセスポイントが増設されることによるネットワーク環境の変化に対応することが可能となる。
【0036】
第二の実施形態におけるホームサーバは、通信状況管理手段115を更に具備し、この通信状況管理手段115は図6に示すように、各送受信手段の情報と、その送受信手段が認識した他のアクセスポイント等の情報を格納する。図6は、第一の送受信手段111がステーション機能として動作しようとする場合に、どのようなアクセスポイントが周囲に存在するかを示す情報を格納している状態を示している。なお、このとき第二の送受信手段112はアクセスポイント機能として動作しているため、このような情報の格納は行わない。図6の例では、第一の送受信手段111が認識した外部アクセスポイントは3つあり、その外部アクセスポイントのMACアドレス情報、ネットワーク名情報、使用している通信規格のタイプの情報が格納されている。特に、使用している通信規格のタイプは、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gのうちいずれかに対応している。図6には例えば、IEEE802.11aについては「11a」、IEEE802.11gについては「11g」といった形で記載されている。同様の記載法によると、IEEE802.11bについては、「11b」という形となる。
【0037】
また、この実施形態におけるホームサーバにおいては、予めユーザがユーザ情報処理部101を介して、通信制御部102の通信機能設定手段113に第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能設定に関して、「マニュアル設定」と「自動設定」の2種類の設定をすることが可能である。マニュアル設定とは、第一の実施形態と同様に、第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能を予めユーザが希望するようにアクセスポイント機能又はステーション機能に固定するものである。第一の送受信手段111と第二の送受信手段112とで対応する無線通信規格が異なる場合、ユーザがこのホームサーバを使用する環境に応じて、どちらの送受信手段をアクセスポイント機能として動作させるか、設定できる。
【0038】
「マニュアル設定」を選択しない場合、「自動設定」を選択することができる。この場合、ホームサーバが周囲の通信状況に応じて第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能を設定する、というものである。
【0039】
このような構成を有するホームサーバにおいて、第一の送受信手段111および第二の通信手段112の、機能の決定方法について、図7のフローチャート図を参照して以下の通り説明する。
【0040】
ホームサーバが起動すると(ステップS201)、通信機能決定手段114が通信機能設定手段113内の設定を読み出し、自動設定が設定されているかを判別する(ステップS202)。自動設定がされていない場合、すなわちマニュアル設定である場合、通信機能決定手段114は、通信機能設定手段113にユーザが予め設定した設定に基づいて第一の送受信手段111、第二の送受信手段112をそれぞれアクセスポイント機能、またはステーション機能で動作させる(ステップS202のNoからステップS203)。
【0041】
自動設定がなされている場合、通信機能決定手段114が各送受信手段の動作すべき機能を決定して設定を行う。なお、第一の送受信手段111、第二の送受信手段112に関して、以後の処理については等価であるので、以降、これらをともに「送受信手段」として説明をする。
【0042】
通信機能設定手段113に自動設定と設定されている場合、通信機能決定手段114は、いずれかの送受信手段について、その機能をアクセスポイント機能に設定する(ステップS202のYesからステップS204)。続いて、通信機能決定手段114は、通信状況管理手段115に、周囲の通信状況を探索するように要求し、この要求を受けた通信状況管理手段115は、送受信手段を用いて周囲に存在するアクセスポイントを探索し、その情報を収集する(ステップS205)。なお、この探索については、各無線通信規格で規定されたプローブ手順を使用するか、ビーコンを受信することで行う。また、送受信手段が対応する無線通信規格が複数ある場合、第一の実施形態における送受信手段のように、動作モードを切り替え、対応可能な全ての無線通信規格について一通り、周囲に存在するアクセスポイントを探索する。S204でアクセスポイント機能に設定して、アクセスポイントの探索を行ったが、ステーション機能に設定してもアクセスポイントの探索は同様に可能である。
【0043】
この探索によって収集した、送受信手段の情報と、その送受信手段が認識したアクセスポイントの情報を送信状況管理手段115はアクセスポイント管理テーブルとして図6に示したような形で格納する。
【0044】
ここまでの探索で、アクセスポイントが発見されなかった場合(ステップS206のNo)、探索を行った送受信手段がステーション機能として動作しても、接続相手がいない、と判断できるため、対象の送受信手段はアクセスポイント機能として動作する。他方の送受信手段にはステーション機能を設定する(ステップS207)。
【0045】
アクセスポイントが発見された場合(ステップS206のYesからステップS208)、続いて通信制御部102は、接続設定を確認する。この接続設定は、ホームサーバが接続を自動で行う設定になっているかどうかを判別する(ステップS208)。これは、図6に示したようなアクセスポイント管理テーブル上からユーザが自分で接続したいアクセスポイントを選択する設定であるか、このホームサーバが自動的に接続するアクセスポイントを決定する設定であるか、を判別するものである。ホームサーバが自動的に接続するアクセスポイントを決定する設定である場合、通信機能決定手段114は、対象となる送受信手段をステーション機能で動作させ、アクセスポイント管理テーブル上から適宜接続対象となるアクセスポイントを設定する(ステップS208のYesからステップS212)。接続対象となるアクセスポイントが一つしかない場合は、自動的にそのアクセスポイントへの接続を行う。もう一つの送受信手段はアクセスポイント機能として動作するように設定する。
【0046】
ホームサーバが自動的に接続するアクセスポイントを決定する設定でない場合(ステップS208のNo)、通信機能決定手段114は、通信機能設定手段113を介して、ユーザ情報処理部101にアクセスポイントの情報を通知して、ユーザによる接続要求の確認を行う。(ステップS209)。この通知はユーザ情報処理部101上に図6のような図表を表示して、ユーザに選択設定させるようにすることで行われる。
【0047】
ここで、ユーザが所定のアクセスポイントと接続するという選択を行った場合、通信機能決定手段114は、その選択に従って、対象となるアクセスポイントと接続するために、送受信手段の機能をステーション機能とし、送受信手段の動作モードを対象となるアクセスポイントと接続可能となる無線通信規格に準拠した動作モードに設定する(ステップS210のYesからステップS212)。
【0048】
ユーザが所定のアクセスポイントと接続するという選択を行わなかった場合、通信機能決定手段114は、対象となる送受信手段をアクセスポイント機能で動作させ、他方の送受信手段をステーション機能に設定する(ステップS210のNoからステップS211)。
【0049】
なお、このようにすると、ユーザが第一の送受信手段111と第二の送受信手段112のそれぞれについて通信機能をマニュアル設定する必要がなくなることから、事前の設定についてユーザの負担が軽減される。
【0050】
例えば、家庭内にIEEE802.11gに準拠した外部アクセスポイントが存在し、第一の送受信手段111がIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応し、第二の送受信手段112がIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応している場合を考える。第一の送受信手段111が初めに外部アクセスポイントを探索しても、IEEE802.11gに準拠した外部アクセスポイントは検知できないが、ここでこのホームサーバは第一の送受信手段111をステーション機能からアクセスポイント機能に切り替え、第二の送受信手段をステーション機能に切り替えることができる。以下、同様に処理を実行すると、第二の送受信手段が、IEEE802.11g規格に準拠した動作モードで、外部アクセスポイントを検知して接続することが可能となる。
【0051】
このように本発明の第二の実施形態によれば、ユーザは使用している無線LANの規格を意識することなく、通信デバイスの動作すべき機能を自動的に設定することができる。
【0052】
本発明の第三の実施形態について、図8〜図10を参照して以下の通り説明する。第三の実施形態は、第一、第二の実施形態と異なり、送受信手段の接続先との無線通信が切断することで、その変化に応じて送受信手段の機能や動作モードについての設定を変えることができる、というものである。
【0053】
図8は本発明の第三の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図である。第一、第二の実施形態と重複する要素については説明を略す。第三の実施形態における通信端末管理手段116は、送受信手段の一つがアクセスポイント機能で動作している場合は、このアクセスポイントに接続した外部ステーションと、接続が切断された外部ステーションの情報を受信する。送受信手段の一つがステーション機能で動作している場合は、このステーション機能で動作している送受信手段が接続しているアクセスポイントとの切断情報を受信することで、現在の送受信手段の接続情報を管理するものである。この管理は端末管理テーブルを使用して行われる。
【0054】
図9はこの端末管理テーブルの例を示した図である。「第一の送受信手段」の欄は、第一の送受信手段111の通信機能として、アクセスポイント機能で動作していることや、このアクセスポイント機能で動作している第一の送受信手段111に対して接続要求を行っている接続要求元(ステーション)についてのMACアドレスの情報を示している。第二の実施形態と同様に、それぞれの接続要求元がどのタイプの無線通信規格に準拠しているのかを示す情報も含む。
【0055】
「第二の送受信手段」の欄は、第二の送受信手段112の通信機能として、ステーション機能で動作していることや、このステーション機能で接続する接続先のアクセスポイントのMACアドレス情報、どのタイプの無線通信規格に準拠して接続をしているのか、といった情報を含む。
【0056】
第三の実施形態における第一の送受信手段111と第二の送受信手段112は、第二の実施形態と同様に、IEEE802.11aとIEEE802.11bにだけ対応する、といった限定されたコンボ型を想定している。第三の実施形態も、第二の実施形態と同様に、例えば第一の送受信手段111はIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応するコンボ型であり、第二の送受信手段112はIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応するコンボ型である、というように異なる種類のコンボ型のチップを使用する場合に、特に効果的である。
【0057】
このような構成を有するホームサーバにおいて、通信機能決定手段114が通信状況管理手段115と接続端末管理手段116の情報から最適な機能を第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112に設定する方法について説明する。
【0058】
ホームサーバが起動すると(ステップS301)、通信機能決定手段114が通信機能設定手段113内の設定を読み出し、まず自動設定が設定されているかを判別する(ステップS302)。自動設定がされていない場合、すなわちマニュアル設定である場合、通信機能決定手段114は、通信機能設定手段113にユーザが予め設定した設定に基づいて第一の送受信手段111、第二の送受信手段112をそれぞれアクセスポイント機能、またはステーション機能で動作させる(ステップS302のNoからステップS303)。マニュアル設定の場合は、ユーザがその希望を予め設定したことになるので、この後の周囲の通信環境変化について必ずしも追随しなくて良い。
【0059】
自動設定がなされている場合(ステップS302のYes)、通信機能決定手段114が各送受信手段の動作すべき機能を決定して設定を行う。なお、第二の実施形態と同様に、第一の送受信手段111、第二の送受信手段112に関して、「送受信手段」として説明をする。
【0060】
通信機能設定手段113に自動設定と設定されている場合、通信機能決定手段114は、一方の送受信手段について、その機能をアクセスポイント機能に設定する(ステップS304)。この際、他方の送受信手段は自動的にステーション機能に設定される。続いて、通信機能決定手段114は、通信状況管理手段115が周囲の通信状況を探索するように要求し、この要求を受けた通信状況管理手段115は周囲に存在するアクセスポイントを探索し、その情報を収集する(ステップS305)。なお、この探索については、第二の実施形態と同様に、各無線通信規格で規定されたプローブ手順を使用することができる。また、送受信手段が対応する無線通信規格が複数ある場合、第一の実施形態における送受信手段のように、動作モードを切り替え、対応可能な全ての無線通信規格について一通り、周囲に存在するアクセスポイントを探索する。
【0061】
この探索によって収集した送受信手段の情報と、その送受信手段が認識したアクセスポイント、他方の送受信手段が認識したステーションの情報を送信状況管理手段115は端末管理テーブルとして情報を格納する。
【0062】
ここまでの探索で、アクセスポイントが発見されなかった場合(ステップS306のNo)、探索を行った送受信手段がステーション機能として動作しても、接続相手がいない、と判断できるため、対象の送受信手段はアクセスポイント機能として動作し、外部装置からの接続通知があるかどうかを待つ(ステップS311)。ここで、接続通知がない場合、周囲のアクセスポイントの探索へ戻る(ステップS311のNoからステップS305)。
【0063】
接続通知があった場合、接続端末管理手段116がこの情報を格納するとともに、送受信手段はアクセスポイント機能で動作を継続する(ステップS311のYesからステップS312)。動作継続中に接続先が無くなったかどうかを確認し、接続先がある場合は引続きアクセスポイント機能で動作する(ステップS313のNoからステップS312)。接続先が無くなった場合、ステーション機能で動作している他方の送受信手段が外部のアクセスポイントと接続しているかどうか、接続端末管理手段116が確認する(ステップS313のYesからステップS314)。
【0064】
他方の送受信手段がステーション機能で動作し、外部アクセスポイントと接続している場合、機能の切り替えは行わない(ステップS314のYesからステップS315)。すなわち、現在接続中の送受信手段は引続きステーション機能のままで動作を継続し、接続先が無くなった送受信手段はアクセスポイント機能のままで動作を継続する。通信状況管理手段は再びアクセスポイントの探索を行う(ステップS315からステップS305)。
【0065】
ステーション機能で動作している他方の送受信手段が外部アクセスポイントと接続していない場合、通信機能決定手段114は、機能の切り替えを行う(ステップS314のNoからステップS316)。すなわち、通信機能決定手段114は、これまでステーション機能で動作していた送受信手段の機能をアクセスポイント機能に設定しなおし、アクセスポイント機能で動作していた送受信手段の機能をステーション機能に設定しなおす。その後、通信状況管理手段115は周囲のアクセスポイントの探索を実行するステップに入り、以下の処理を同様に行う(ステップS316からステップS305)。
【0066】
ステップS306において、アクセスポイントが発見された場合(ステップS306のYesからステップS307)、続いて通信制御部102は、ユーザに対して接続要求の確認を行う。これは、図9に示したような端末管理テーブルをユーザ情報処理部101を介してユーザに伝え、ユーザが端末管理テーブルを参照して、自分で接続したいアクセスポイントを選択するものである。この場合、通信機能決定手段114が、通信機能設定手段113を介して、ユーザ情報処理部101にアクセスポイントの情報を通知して、ユーザによる接続要求の確認を行う。
【0067】
ここで、ユーザが所定のアクセスポイントとの接続を要求しなかった場合、他の外部装置から接続の通知を受けているかどうかを確認するステップへと移り、以下の処理を同様に行う(ステップS308のNoからステップS312)。
【0068】
ユーザが所定のアクセスポイントと接続するという選択を行った場合、通信機能決定手段114は、その選択に従って、対象となるアクセスポイントと接続するために、送受信手段の機能をステーション機能とし、送受信手段の動作モードを対象となるアクセスポイントと接続可能となる無線通信規格に準拠した動作モードに設定する(ステップS309)。ここで、他方の送受信手段はアクセスポイント機能へと設定される。
【0069】
この後、通信状況管理手段が外部アクセスポイントとの通信が切断されたかどうかを確認する(ステップS310)。切断されていない場合、通信を継続する(ステップS310のNoからステップS310へのループ)。切断された場合、他方の送受信手段が接続中かどうかを確認するステップへと移り、以下の処理は同様に実行される(ステップS310のYesからステップS314)。
【0070】
このように、本発明の第三の実施形態によれば、各送受信手段について、無線通信接続が切断された場合等のネットワーク環境の変化に対して、動的に機能の切り替えを行うことが可能となる。第一の実施形態のように、同タイプのコンボチップであれば、動的な機能の切り替えの利点は少ないが、上述したように、異なるタイプのチップを搭載している場合は、片方のチップが対応できないような通信規格に関してもう一方のチップが対応する、というように機能面でのカバーができる。
【0071】
上述したように、本発明の各実施形態では、従来のホームサーバのように複数の通信デバイスを装備している場合にも、ネットワーク端子とアンテナ端子が近い場所にない場合、いずれかとの接続に配線の煩わしさがあるといった問題があったが、ネットワーク端子とは、ネットワーク端子に接続された外部アクセスポイントと無線で接続することで、ホームサーバはアンテナ端子との接続を考えるだけでよく、配線の煩わしさを解消することが可能となる。
【0072】
上述した第二、第三の実施形態においては送受信手段をまずアクセスポイント機能に設定してその後の探索動作等を行うようにしたが、これをまずステーション機能に設定して動作を行うようにすることも可能である。ただし、ホームサーバに対する周囲のステーション機能を有する装置からのアクセスを第一と考えると、上述の実施形態の方が好ましい。
【0073】
なお、上述した各実施形態においては、ホームサーバに送受信手段が2つある場合を例にして説明したが、送受信手段を3つ以上設けても構わない。その場合、少なくとも送受信手段の1つはアクセスポイント機能として、また1つはステーション機能として動作できるようにしておくのが好ましい。これは、全ての送受信手段が同じ機能で動作するとホームサーバの機能が充分に利用できなくなるためである。例えば全ての送受信手段がステーション機能として動作すると、外部のステーションから、このホームサーバに対してアクセスすることができなくなってしまうが、少なくとも送受信手段のうち1つはアクセスポイント機能として動作できるようにしておけば、外部のステーションからのアクセスが可能となる。
【0074】
また、上述した各実施形態において、第一の送受信手段111や第二の送受信手段112がそれぞれアクセスポイント機能やステーション機能にて動作している際に、各通信状況や接続状況に応じて、所定時間アクセスが無い場合など、その送受信手段を省電力状態にして、節電を図ることも可能である。省電力状態としては、アクセスを受けるのを待つだけの待機状態や、通信規格を順次切り替えて探索を行う頻度を下げる、といった状態が挙げられる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる無線通信端末及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係わるホームサーバを使用している状態を示す図。
【図2】本発明の第一の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第一の実施形態における、送受信手段の機能に関する設定の例を示す図。
【図4】本発明の第一の実施形態における送受信手段の機能設定に関する動作を示すフローチャート図。
【図5】本発明の第二の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第二の実施形態における、通信状況管理手段が格納する情報の例を示す図。
【図7】本発明の第二の実施形態における送受信手段の機能設定に関する動作を示すフローチャート図。
【図8】本発明の第三の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第三の実施形態における端末管理テーブルの例を示す図。
【図10】本発明の第三の実施形態における送受信手段の機能設定に関する動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
1…ホームサーバ、2…テレビ端子、3…アクセスポイント、4…WAN、5…ステーション1、6…ステーション2、101…ユーザ情報処理部、102…通信制御部、111…第一の送受信手段、112…第二の送受信手段、113…通信機能設定手段、114…通信機能決定手段、115…通信状況管理手段、116…通信端末管理手段
【発明の属する技術分野】
この発明は、無線通信端末及びその制御方法に係わり、特に、複数の無線通信端末間で、相互に通信を行う無線LANシステムに用いられる無線通信端末及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータの通信インタフェースとして無線LAN(Local Area Network)が急速に普及している。この無線LANの特徴として、配線を気にせず情報機器の設置ができるという利便性が挙げられる。無線LANの規格はIEEE802委員会で策定され、この規格はANSI/IEEE Std802.11 Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specificationsとして規定されている。この規格の一つである802.11bが現在では有線LANの置換えとして、主にデータ通信用として普及している。さらに高速な802.11a、802.11gといった規格も今後急速な普及が見込まれる。
【0003】
802.11a、802.11gといった、802.11bに比べて高速な無線LANシステムは、従来のデータ通信だけではなく、その高速性からAV情報などのリアルタイム性を必要とする情報の転送にも利用されることが見込まれる。無線LANシステムは、有線LANとの中継を行うアクセスポイントと呼ばれる機能を有する機器と、このアクセスポイントを介して通信を行うステーションと呼ばれる機器から構成されている。
【0004】
現在、家庭内のAV機器の情報を扱うものとしてホームサーバが製品化されている。ホームサーバは、TVなどのAV情報の蓄積や送信、またはデータ転送のルータとして、ステーション機能を持つパソコンとデータの送受信を行うものであり、無線LANシステムとしてアクセスポイント機能が実装されている。
【0005】
これらのホームサーバの通信インタフェースとして無線LANを使用することで、アクセスポイント機能を持つホームサーバとステーション機能を持つパソコンは、設置場所の制約を受けず、自由な場所に設置できるというメリットがある。
【0006】
しかし、パソコンの設置場所には制約はないが、ホームサーバの設置場所について着目すると、まず、TVからAV情報を取り込むためにはアンテナ端子との接続が必要になる。また、データ通信を行うためには電話回線やLAN端子などのネットワーク端子との接続が必要になる。このため、ネットワーク端子とアンテナ端子が近くにない場合には、ホームサーバとネットワーク端子間、もしくは、ホームサーバとアンテナ端子間のいずれかの接続において、配線のための距離が長くなることで配線の煩わしさが問題となる。
【0007】
また、802.11a、802.11bといった無線LANの規格には相互接続性が考慮されておらず、現在、急速に普及している802.11bに対応するために、802.11a、802.11b双方の通信デバイスをホームサーバに装備し、ステーションとなるパソコン側の通信デバイスが802.11bである場合は、802.11aより低速な802.11bを使用して通信することもサポートしている。しかし、ステーションとなるパソコン側に802.11aを通信デバイスとして使用する場合、ホームサーバの802.11bは使用されることはない。さらに、近年の無線LANシステムの普及に伴い、ホームサーバを導入する前にすでに無線LANシステムを構築していることや、普及による低価格化で後ほど無線LANシステムを別途構築することで、ネットワーク端子とホームサーバ間を無線LANで接続し、ホームサーバはアンテナ端末と接続することで、配線の簡略化や場所の制約を和らげることも考えられるが、現状のホームサーバはステーションであるパソコンの収容を考えているため、アクセスポイント機能しか実装されていないため、無線で接続することができない。また、アクセスポイント機能とステーション機能を切り替える機能も考えられていない。
【0008】
なお、同様の有線LANと無線LANとの中継を行うことのできるアクセスポイントに関する例として特許文献1記載の装置が挙げられる。
【0009】
【特許文献1】
特開2003−46514公報(第3頁−第4頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来、アクセスポイント機能やステーション機能の切り替えを行うことは困難であり、一つの情報機器上で複数の機能を実現することも困難であった。本発明は、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる無線通信端末及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、無線通信によるアクセスポイント機能で動作し、このアクセスポイント機能について、複数の無線通信規格に対応可能な第一の無線送受信手段と、無線通信により他のアクセスポイントと接続可能なステーション機能で動作し、このステーション機能について、複数の無線通信規格に対応可能な第二の無線送受信手段とを具備することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、ユーザは現在の無線ネットワークの環境を意識することなく、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0013】
また、この発明は、第一の無線送受信手段と、第二の無線送受信手段と、外部のアクセスポイントの存在状況や、外部のステーションからのアクセス要求状況の情報を格納する通信状況管理手段と、前記通信状況管理手段が格納する情報に基づいて、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在しない場合、前記第一又は第二の無線送受信手段のうち一方をアクセスポイント機能で動作させるとともに他方の無線送受信手段についてステーション機能で動作させ、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在する場合、前記第一又は第二の無線送受信手段のうち一方を当該アクセスポイントと接続可能なステーション機能で動作させるとともに他方の無線送受信手段についてはアクセスポイント機能で動作させる通信機能決定手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、無線ネットワークの環境の変化に動的に対応でき、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0015】
また、この発明は、アクセスポイント機能及びステーション機能で動作可能な第一の無線送受信手段と、アクセスポイント機能及びステーション機能で動作可能な第二の無線送受信手段と、外部のアクセスポイントの存在状況や、外部のステーションからのアクセス要求状況の情報を格納する通信状況管理手段と、前記通信状況管理手段が格納する情報に基づいて、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在しない場合、第一の無線送受信手段をアクセスポイント機能で動作させるとともに第二の無線送受信手段をステーション機能で動作させる通信機能決定手段とを具備し、前記通信機能決定手段は、前記アクセスポイント機能で動作している第一の無線送受信手段の接続先が無くなったとき又は前記ステーション機能で動作している第二の無線送受信手段について外部アクセスポイントとの接続が切断されたときに、それぞれ他方の無線送受信手段の接続状態を確認して、接続がない場合は、当該他方の無線送受信手段の機能を現在の機能から他の機能へと切り替えを行い、接続がある場合は現在のまま維持することを特徴とする。
【0016】
このような構成によれば、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0017】
また、この発明は、無線通信端末の制御方法であって、複数の無線通信規格に対応可能な第一の送受信手段と、複数の無線通信規格に対応可能な第二の送受信手段を具備する無線通信端末の制御方法において、前記第一の送受信手段にアクセスポイント機能を設定する第一の機能設定ステップと、前記第一の送受信手段が動作する無線通信規格の種類について設定する第一のモード設定ステップと、前記第一の機能設定ステップ及び前記第一のモード設定ステップにより設定された状態で、前記第一の送受信手段が外部の端末からの接続要求を待つ接続要求待ちステップと、前記接続要求待ちステップにおいて接続要求があった場合、その接続要求に応じて前記第一の送受信手段が通信を実行するアクセスポイント機能実行ステップと、前記第二の送受信手段にステーション機能を設定する第二の機能設定ステップと、前記第二の送受信手段が動作する無線通信規格の種類について設定する第二のモード設定ステップと、前記第二の機能設定ステップと前記第二のモード設定ステップにより設定された状態で、前記第二の送受信手段が外部の端末への接続要求を行う接続要求実行ステップと、前記接続要求実行ステップにおいて実行した接続要求に基づいて、接続先が存在した場合、前記第二の送受信手段が前記接続先との通信を実行するステーション機能実行ステップとを具備することを具備することを特徴とする無線通信端末の制御方法。
【0018】
このような構成によれば、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について以下の通り説明する。
【0020】
第一の実施形態はホームサーバを、ホームサーバとアクセスポイントを併用した無線通信端末とすることで、ホームサーバを導入した際の配線の煩わしさを軽減することを狙うものである。図1は、本発明の第一の実施形態に関わる無線通信端末であるホームサーバを家庭内等で使用している状態を示す図である。ホームサーバ1は、テレビ端子2と接続し、テレビ放送により得られるオーディオ・ビジュアル情報を記憶、送信することが可能な装置である。ホームサーバ1は同時に、アクセスポイントとしての機能を有し、このアクセスポイント機能を使用して、他のPC5やPC6が無線によりホームサーバ1にアクセスすることが可能となっている。
【0021】
同時に、このホームサーバ1は、WAN(Wide Area Network)4に接続する他のアクセスポイント3に無線で接続するための機能、ステーション機能を有している。ホームサーバ1がアクセスポイント3に対してアクセスし、WAN4上の他のデータをダウンロードすることが可能である。
【0022】
図2はホームサーバ1の構成を示すブロック図である。このホームサーバ1は、いわゆるアプリケーションを実行する情報処理機能部であるユーザ情報処理部101と、通信制御を行う通信制御部102とにより構成されている。
【0023】
ユーザ情報処理部101はホームサーバ1において、アプリケーションを実行する処理部であり、ユーザとのインタフェース機能も担う。ユーザ情報処理部101は、ユーザからの指定や要求といった、各種入力の情報を通信制御部102に対して通知する。通信制御部102は、第一の送受信手段111、第二の送受信手段112、通信機能設定手段113、通信機能決定手段114を備えている。第一の送受信手段111と第二の送受信手段112は、ユーザ情報処理部101および通信制御部102からの送信情報を送信し、他の通信端末からの情報を受信するものである。第一の実施形態では、第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112として、IEEE802.11a、b、g規格全てに準拠したいわゆるコンボ型のチップを使用する。この送受信手段は、動作モードとして、IEEE802.11aに準拠した動作モード、IEEE802.11bに準拠した動作モード、IEEE802.11gに準拠した動作モードの3種類の動作モードを有する。
【0024】
なお、IEEE802.11aは5MHzの周波数帯を使用し、IEEE802.11bとIEEE802.11gはともに2.4MHzの周波数帯を使用する。IEEE802.11bとIEEE802.11gはそれぞれ異なる変調方式を使用する。
【0025】
通信機能設定手段113はユーザ情報処理部101を介してユーザから指定された通信機能を設定するものである。通信機能決定手段114は通信機能設定手段113を介して得られ、ユーザからの指定に基づき、第一の送受信手段111がアクセスポイント機能で動作するか、ステーション機能で動作するか、機能の設定を行う。同様に、通信機能設定手段114は、第二の送受信手段112がアクセスポイント機能で動作するか、ステーション機能で動作するか、機能の設定を行う。このように、通信機能決定手段114は、ホームサーバ1において、それぞれの送受信手段が動作すべき通信機能を決定するものである。
【0026】
第一の実施形態は、このような構成を有するホームサーバにおいて、第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能として、どちらか一方をアクセスポイント機能で動作させ、もう一方をステーション機能で動作させるものである。第一の送受信手段111も第二の送受信手段112も同じコンボ型のチップであるため、それぞれ、図3に示すように第一の送受信手段111をアクセスポイント機能で動作させ、第二の送受信手段112をステーション機能で動作させる、というように予め設定を決めておく。逆の設定を行っても構わない。
【0027】
このようにして設定を行ったホームサーバの動作について図4のフローチャート図を参照して以下の通り説明する。まず、ユーザがホームサーバ1を起動する(ステップS101)。図3に示したような第一の送受信手段111、第二の送受信手段112の機能に関する設定は、通信制御部102の通信機能設定手段113が格納する。この設定に基づき、通信機能決定手段が第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112に対して機能の設定を行う(ステップS102)。具体的には、通信制御部102が格納する、これらの送受信手段が動作するためのドライバソフトウェアを切り替えることで機能の設定が実行される。
【0028】
以後の処理は設定された機能によって異なる。以下、第一の送受信手段111はアクセスポイント機能で動作し、第二の送受信手段112はステーション機能で動作する場合について説明する。逆に設定された場合も設定された機能に従って同様に動作する。送受信手段に設定された機能がアクセスポイント機能である場合(ステップS103のYes)、通信機能決定手段114は、まず第一の送受信手段の動作のモードをIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gの中から選択設定する(ステップS104)。例えば、始めにIEEE802.11aで動作する動作モードを設定する。第一の送受信手段111は、続いて周囲のステーションからの接続要求を待つ(ステップS105)。ここで第一の送受信手段111はIEEE802.11aに準拠して通信を行うので、周りに無線通信装置が存在しない場合や、無線通信装置が存在してもIEEE802.11aに準拠していない場合は接続要求が受信されない。接続要求が受信されない場合(ステップS106のNo)、通信機能決定手段114は、さらに所定時間が経過したかどうかを判別する(ステップS107)。ここで、所定時間とは、数秒から数十秒程度で構わない。所定時間が経過していない場合、周囲のステーションからの接続要求を待つ(ステップS107のNoからステップS105)。所定時間が経過した場合、通信制御部102は、現在の動作モードでは接続する対象が無い、と判別して、通信機能決定手段114が第一の送受信手段111の動作モードを設定する(ステップS107のYesからステップS104)。IEEE802.11aで接続する対象が無い、と判別した場合、IEEE802.11bでの動作をする動作モードに設定する。以後、IEEE802.11bでも接続する対象が無い場合、IEEE802.11gでの動作をする動作モードに設定をする。IEEE802.11gでも接続する対象が無い場合、再び動作モード設定をIEEE802.11aでの動作をする動作モードに設定する、というように順次切り替えを行う。なお、モード設定において、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gが使用可能であっても、ユーザがIEEE802.11a、IEEE802.11gのみと設定すると、IEEE802.11a、IEEE802.11gのみを順次切り替えることも可能である。
【0029】
ステップS106において、接続要求があった場合、第一の送受信手段111は接続を行い、アクセスポイント機能で動作を継続する(ステップS106のYesからステップS108)。
【0030】
第二の送受信手段112のように、アクセスポイント機能ではなく、ステーション機能で動作している場合(ステップS103のNoからステップS109)、第一の送受信手段と同様に、どの規格に準拠した動作モードで動作するかを設定する。
【0031】
通信機能決定手段114は、まず第二の送受信手段の動作のモードをIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gの中から選択設定する(ステップS110)。例えば、始めにIEEE802.11aでの動作をする動作モードを設定する。第二の送受信手段112は、続いて周囲のアクセスポイントに対して接続要求を発する(ステップS111)。ここで第二の送受信手段112はIEEE802.11aに準拠して通信を行うので、周りに無線通信装置が存在しない場合や、無線通信装置が存在してもIEEE802.11aに準拠していない場合は接続要求に対する応答がなされない。接続が可能でない場合(ステップS112のNo)、通信機能決定手段114は、さらに所定時間が経過したかどうかを判別する(ステップS113)。ここで、所定時間とは、第一の送受信手段と同様、数秒から数十秒程度で構わない。所定時間が経過していない場合、周囲のアクセスポイントへの接続要求を発し続ける(ステップS113のNoからステップS111)。所定時間が経過した場合、通信制御部102は、現在の動作モードでは接続する対象が無い、と判別して、通信機能決定手段114が第二の送受信手段112の動作モードを設定する(ステップS113のYesからステップS110)。IEEE802.11aで接続する対象が無い、と判別した場合、IEEE802.11bでの動作をする動作モードに設定する。以後、IEEE802.11bでも接続する対象が無い場合、IEEE802.11gでの動作をする動作モードに設定をする。IEEE802.11gでも接続する対象が無い場合、再び動作モード設定をIEEE802.11aでの動作をする動作モードに設定する、というように順次切り替えを行う。
【0032】
ステップS112において、接続可能であった場合、第二の送受信手段は接続を行い、ステーション機能で動作を継続する(ステップS112のYesからステップS114)。
【0033】
このように、本発明の第一の実施形態によれば、ホームサーバで、2つの無線送受信手段を設け、それぞれアクセスポイント機能とステーション機能で動作させることで、ホームサーバがTV端子の近くに接続されていても、離れた場所からアクセスしたり、ホームサーバのステーション機能により、離れたアクセスポイントに接続してWANからのデータダウンロードを行うことができる。ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる。
【0034】
本発明の第二の実施形態について、図5を参照して以下の通り説明する。第二の実施形態は、第一の実施形態と異なり、第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能がユーザの設定に応じて可変的に設定される。
【0035】
図5は本発明の第二の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図である。第一の実施形態と重複する要素については説明を略す。第二の実施形態における第一の送受信手段111と第二の送受信手段112は、第一の実施形態のようなIEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gの3種類の通信規格に対応するコンボ型のものではなく、IEEE802.11aとIEEE802.11bにだけ対応する、といった限定されたコンボ型もしくはIEEE802.11aのみ、IEEE802.11bのみといった単一規格のものでもよい。この場合、例えば第一の送受信手段111はIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応するコンボ型であり、第二の送受信手段112はIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応するコンボ型である、というように異なる種類のコンボ型のチップを使用する場合、特に効果的である。第二の実施形態によれば、通信端末の移動や新たなアクセスポイントが増設されることによるネットワーク環境の変化に対応することが可能となる。
【0036】
第二の実施形態におけるホームサーバは、通信状況管理手段115を更に具備し、この通信状況管理手段115は図6に示すように、各送受信手段の情報と、その送受信手段が認識した他のアクセスポイント等の情報を格納する。図6は、第一の送受信手段111がステーション機能として動作しようとする場合に、どのようなアクセスポイントが周囲に存在するかを示す情報を格納している状態を示している。なお、このとき第二の送受信手段112はアクセスポイント機能として動作しているため、このような情報の格納は行わない。図6の例では、第一の送受信手段111が認識した外部アクセスポイントは3つあり、その外部アクセスポイントのMACアドレス情報、ネットワーク名情報、使用している通信規格のタイプの情報が格納されている。特に、使用している通信規格のタイプは、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11gのうちいずれかに対応している。図6には例えば、IEEE802.11aについては「11a」、IEEE802.11gについては「11g」といった形で記載されている。同様の記載法によると、IEEE802.11bについては、「11b」という形となる。
【0037】
また、この実施形態におけるホームサーバにおいては、予めユーザがユーザ情報処理部101を介して、通信制御部102の通信機能設定手段113に第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能設定に関して、「マニュアル設定」と「自動設定」の2種類の設定をすることが可能である。マニュアル設定とは、第一の実施形態と同様に、第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能を予めユーザが希望するようにアクセスポイント機能又はステーション機能に固定するものである。第一の送受信手段111と第二の送受信手段112とで対応する無線通信規格が異なる場合、ユーザがこのホームサーバを使用する環境に応じて、どちらの送受信手段をアクセスポイント機能として動作させるか、設定できる。
【0038】
「マニュアル設定」を選択しない場合、「自動設定」を選択することができる。この場合、ホームサーバが周囲の通信状況に応じて第一の送受信手段111と第二の送受信手段112の機能を設定する、というものである。
【0039】
このような構成を有するホームサーバにおいて、第一の送受信手段111および第二の通信手段112の、機能の決定方法について、図7のフローチャート図を参照して以下の通り説明する。
【0040】
ホームサーバが起動すると(ステップS201)、通信機能決定手段114が通信機能設定手段113内の設定を読み出し、自動設定が設定されているかを判別する(ステップS202)。自動設定がされていない場合、すなわちマニュアル設定である場合、通信機能決定手段114は、通信機能設定手段113にユーザが予め設定した設定に基づいて第一の送受信手段111、第二の送受信手段112をそれぞれアクセスポイント機能、またはステーション機能で動作させる(ステップS202のNoからステップS203)。
【0041】
自動設定がなされている場合、通信機能決定手段114が各送受信手段の動作すべき機能を決定して設定を行う。なお、第一の送受信手段111、第二の送受信手段112に関して、以後の処理については等価であるので、以降、これらをともに「送受信手段」として説明をする。
【0042】
通信機能設定手段113に自動設定と設定されている場合、通信機能決定手段114は、いずれかの送受信手段について、その機能をアクセスポイント機能に設定する(ステップS202のYesからステップS204)。続いて、通信機能決定手段114は、通信状況管理手段115に、周囲の通信状況を探索するように要求し、この要求を受けた通信状況管理手段115は、送受信手段を用いて周囲に存在するアクセスポイントを探索し、その情報を収集する(ステップS205)。なお、この探索については、各無線通信規格で規定されたプローブ手順を使用するか、ビーコンを受信することで行う。また、送受信手段が対応する無線通信規格が複数ある場合、第一の実施形態における送受信手段のように、動作モードを切り替え、対応可能な全ての無線通信規格について一通り、周囲に存在するアクセスポイントを探索する。S204でアクセスポイント機能に設定して、アクセスポイントの探索を行ったが、ステーション機能に設定してもアクセスポイントの探索は同様に可能である。
【0043】
この探索によって収集した、送受信手段の情報と、その送受信手段が認識したアクセスポイントの情報を送信状況管理手段115はアクセスポイント管理テーブルとして図6に示したような形で格納する。
【0044】
ここまでの探索で、アクセスポイントが発見されなかった場合(ステップS206のNo)、探索を行った送受信手段がステーション機能として動作しても、接続相手がいない、と判断できるため、対象の送受信手段はアクセスポイント機能として動作する。他方の送受信手段にはステーション機能を設定する(ステップS207)。
【0045】
アクセスポイントが発見された場合(ステップS206のYesからステップS208)、続いて通信制御部102は、接続設定を確認する。この接続設定は、ホームサーバが接続を自動で行う設定になっているかどうかを判別する(ステップS208)。これは、図6に示したようなアクセスポイント管理テーブル上からユーザが自分で接続したいアクセスポイントを選択する設定であるか、このホームサーバが自動的に接続するアクセスポイントを決定する設定であるか、を判別するものである。ホームサーバが自動的に接続するアクセスポイントを決定する設定である場合、通信機能決定手段114は、対象となる送受信手段をステーション機能で動作させ、アクセスポイント管理テーブル上から適宜接続対象となるアクセスポイントを設定する(ステップS208のYesからステップS212)。接続対象となるアクセスポイントが一つしかない場合は、自動的にそのアクセスポイントへの接続を行う。もう一つの送受信手段はアクセスポイント機能として動作するように設定する。
【0046】
ホームサーバが自動的に接続するアクセスポイントを決定する設定でない場合(ステップS208のNo)、通信機能決定手段114は、通信機能設定手段113を介して、ユーザ情報処理部101にアクセスポイントの情報を通知して、ユーザによる接続要求の確認を行う。(ステップS209)。この通知はユーザ情報処理部101上に図6のような図表を表示して、ユーザに選択設定させるようにすることで行われる。
【0047】
ここで、ユーザが所定のアクセスポイントと接続するという選択を行った場合、通信機能決定手段114は、その選択に従って、対象となるアクセスポイントと接続するために、送受信手段の機能をステーション機能とし、送受信手段の動作モードを対象となるアクセスポイントと接続可能となる無線通信規格に準拠した動作モードに設定する(ステップS210のYesからステップS212)。
【0048】
ユーザが所定のアクセスポイントと接続するという選択を行わなかった場合、通信機能決定手段114は、対象となる送受信手段をアクセスポイント機能で動作させ、他方の送受信手段をステーション機能に設定する(ステップS210のNoからステップS211)。
【0049】
なお、このようにすると、ユーザが第一の送受信手段111と第二の送受信手段112のそれぞれについて通信機能をマニュアル設定する必要がなくなることから、事前の設定についてユーザの負担が軽減される。
【0050】
例えば、家庭内にIEEE802.11gに準拠した外部アクセスポイントが存在し、第一の送受信手段111がIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応し、第二の送受信手段112がIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応している場合を考える。第一の送受信手段111が初めに外部アクセスポイントを探索しても、IEEE802.11gに準拠した外部アクセスポイントは検知できないが、ここでこのホームサーバは第一の送受信手段111をステーション機能からアクセスポイント機能に切り替え、第二の送受信手段をステーション機能に切り替えることができる。以下、同様に処理を実行すると、第二の送受信手段が、IEEE802.11g規格に準拠した動作モードで、外部アクセスポイントを検知して接続することが可能となる。
【0051】
このように本発明の第二の実施形態によれば、ユーザは使用している無線LANの規格を意識することなく、通信デバイスの動作すべき機能を自動的に設定することができる。
【0052】
本発明の第三の実施形態について、図8〜図10を参照して以下の通り説明する。第三の実施形態は、第一、第二の実施形態と異なり、送受信手段の接続先との無線通信が切断することで、その変化に応じて送受信手段の機能や動作モードについての設定を変えることができる、というものである。
【0053】
図8は本発明の第三の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図である。第一、第二の実施形態と重複する要素については説明を略す。第三の実施形態における通信端末管理手段116は、送受信手段の一つがアクセスポイント機能で動作している場合は、このアクセスポイントに接続した外部ステーションと、接続が切断された外部ステーションの情報を受信する。送受信手段の一つがステーション機能で動作している場合は、このステーション機能で動作している送受信手段が接続しているアクセスポイントとの切断情報を受信することで、現在の送受信手段の接続情報を管理するものである。この管理は端末管理テーブルを使用して行われる。
【0054】
図9はこの端末管理テーブルの例を示した図である。「第一の送受信手段」の欄は、第一の送受信手段111の通信機能として、アクセスポイント機能で動作していることや、このアクセスポイント機能で動作している第一の送受信手段111に対して接続要求を行っている接続要求元(ステーション)についてのMACアドレスの情報を示している。第二の実施形態と同様に、それぞれの接続要求元がどのタイプの無線通信規格に準拠しているのかを示す情報も含む。
【0055】
「第二の送受信手段」の欄は、第二の送受信手段112の通信機能として、ステーション機能で動作していることや、このステーション機能で接続する接続先のアクセスポイントのMACアドレス情報、どのタイプの無線通信規格に準拠して接続をしているのか、といった情報を含む。
【0056】
第三の実施形態における第一の送受信手段111と第二の送受信手段112は、第二の実施形態と同様に、IEEE802.11aとIEEE802.11bにだけ対応する、といった限定されたコンボ型を想定している。第三の実施形態も、第二の実施形態と同様に、例えば第一の送受信手段111はIEEE802.11aとIEEE802.11bに対応するコンボ型であり、第二の送受信手段112はIEEE802.11bとIEEE802.11gに対応するコンボ型である、というように異なる種類のコンボ型のチップを使用する場合に、特に効果的である。
【0057】
このような構成を有するホームサーバにおいて、通信機能決定手段114が通信状況管理手段115と接続端末管理手段116の情報から最適な機能を第一の送受信手段111及び第二の送受信手段112に設定する方法について説明する。
【0058】
ホームサーバが起動すると(ステップS301)、通信機能決定手段114が通信機能設定手段113内の設定を読み出し、まず自動設定が設定されているかを判別する(ステップS302)。自動設定がされていない場合、すなわちマニュアル設定である場合、通信機能決定手段114は、通信機能設定手段113にユーザが予め設定した設定に基づいて第一の送受信手段111、第二の送受信手段112をそれぞれアクセスポイント機能、またはステーション機能で動作させる(ステップS302のNoからステップS303)。マニュアル設定の場合は、ユーザがその希望を予め設定したことになるので、この後の周囲の通信環境変化について必ずしも追随しなくて良い。
【0059】
自動設定がなされている場合(ステップS302のYes)、通信機能決定手段114が各送受信手段の動作すべき機能を決定して設定を行う。なお、第二の実施形態と同様に、第一の送受信手段111、第二の送受信手段112に関して、「送受信手段」として説明をする。
【0060】
通信機能設定手段113に自動設定と設定されている場合、通信機能決定手段114は、一方の送受信手段について、その機能をアクセスポイント機能に設定する(ステップS304)。この際、他方の送受信手段は自動的にステーション機能に設定される。続いて、通信機能決定手段114は、通信状況管理手段115が周囲の通信状況を探索するように要求し、この要求を受けた通信状況管理手段115は周囲に存在するアクセスポイントを探索し、その情報を収集する(ステップS305)。なお、この探索については、第二の実施形態と同様に、各無線通信規格で規定されたプローブ手順を使用することができる。また、送受信手段が対応する無線通信規格が複数ある場合、第一の実施形態における送受信手段のように、動作モードを切り替え、対応可能な全ての無線通信規格について一通り、周囲に存在するアクセスポイントを探索する。
【0061】
この探索によって収集した送受信手段の情報と、その送受信手段が認識したアクセスポイント、他方の送受信手段が認識したステーションの情報を送信状況管理手段115は端末管理テーブルとして情報を格納する。
【0062】
ここまでの探索で、アクセスポイントが発見されなかった場合(ステップS306のNo)、探索を行った送受信手段がステーション機能として動作しても、接続相手がいない、と判断できるため、対象の送受信手段はアクセスポイント機能として動作し、外部装置からの接続通知があるかどうかを待つ(ステップS311)。ここで、接続通知がない場合、周囲のアクセスポイントの探索へ戻る(ステップS311のNoからステップS305)。
【0063】
接続通知があった場合、接続端末管理手段116がこの情報を格納するとともに、送受信手段はアクセスポイント機能で動作を継続する(ステップS311のYesからステップS312)。動作継続中に接続先が無くなったかどうかを確認し、接続先がある場合は引続きアクセスポイント機能で動作する(ステップS313のNoからステップS312)。接続先が無くなった場合、ステーション機能で動作している他方の送受信手段が外部のアクセスポイントと接続しているかどうか、接続端末管理手段116が確認する(ステップS313のYesからステップS314)。
【0064】
他方の送受信手段がステーション機能で動作し、外部アクセスポイントと接続している場合、機能の切り替えは行わない(ステップS314のYesからステップS315)。すなわち、現在接続中の送受信手段は引続きステーション機能のままで動作を継続し、接続先が無くなった送受信手段はアクセスポイント機能のままで動作を継続する。通信状況管理手段は再びアクセスポイントの探索を行う(ステップS315からステップS305)。
【0065】
ステーション機能で動作している他方の送受信手段が外部アクセスポイントと接続していない場合、通信機能決定手段114は、機能の切り替えを行う(ステップS314のNoからステップS316)。すなわち、通信機能決定手段114は、これまでステーション機能で動作していた送受信手段の機能をアクセスポイント機能に設定しなおし、アクセスポイント機能で動作していた送受信手段の機能をステーション機能に設定しなおす。その後、通信状況管理手段115は周囲のアクセスポイントの探索を実行するステップに入り、以下の処理を同様に行う(ステップS316からステップS305)。
【0066】
ステップS306において、アクセスポイントが発見された場合(ステップS306のYesからステップS307)、続いて通信制御部102は、ユーザに対して接続要求の確認を行う。これは、図9に示したような端末管理テーブルをユーザ情報処理部101を介してユーザに伝え、ユーザが端末管理テーブルを参照して、自分で接続したいアクセスポイントを選択するものである。この場合、通信機能決定手段114が、通信機能設定手段113を介して、ユーザ情報処理部101にアクセスポイントの情報を通知して、ユーザによる接続要求の確認を行う。
【0067】
ここで、ユーザが所定のアクセスポイントとの接続を要求しなかった場合、他の外部装置から接続の通知を受けているかどうかを確認するステップへと移り、以下の処理を同様に行う(ステップS308のNoからステップS312)。
【0068】
ユーザが所定のアクセスポイントと接続するという選択を行った場合、通信機能決定手段114は、その選択に従って、対象となるアクセスポイントと接続するために、送受信手段の機能をステーション機能とし、送受信手段の動作モードを対象となるアクセスポイントと接続可能となる無線通信規格に準拠した動作モードに設定する(ステップS309)。ここで、他方の送受信手段はアクセスポイント機能へと設定される。
【0069】
この後、通信状況管理手段が外部アクセスポイントとの通信が切断されたかどうかを確認する(ステップS310)。切断されていない場合、通信を継続する(ステップS310のNoからステップS310へのループ)。切断された場合、他方の送受信手段が接続中かどうかを確認するステップへと移り、以下の処理は同様に実行される(ステップS310のYesからステップS314)。
【0070】
このように、本発明の第三の実施形態によれば、各送受信手段について、無線通信接続が切断された場合等のネットワーク環境の変化に対して、動的に機能の切り替えを行うことが可能となる。第一の実施形態のように、同タイプのコンボチップであれば、動的な機能の切り替えの利点は少ないが、上述したように、異なるタイプのチップを搭載している場合は、片方のチップが対応できないような通信規格に関してもう一方のチップが対応する、というように機能面でのカバーができる。
【0071】
上述したように、本発明の各実施形態では、従来のホームサーバのように複数の通信デバイスを装備している場合にも、ネットワーク端子とアンテナ端子が近い場所にない場合、いずれかとの接続に配線の煩わしさがあるといった問題があったが、ネットワーク端子とは、ネットワーク端子に接続された外部アクセスポイントと無線で接続することで、ホームサーバはアンテナ端子との接続を考えるだけでよく、配線の煩わしさを解消することが可能となる。
【0072】
上述した第二、第三の実施形態においては送受信手段をまずアクセスポイント機能に設定してその後の探索動作等を行うようにしたが、これをまずステーション機能に設定して動作を行うようにすることも可能である。ただし、ホームサーバに対する周囲のステーション機能を有する装置からのアクセスを第一と考えると、上述の実施形態の方が好ましい。
【0073】
なお、上述した各実施形態においては、ホームサーバに送受信手段が2つある場合を例にして説明したが、送受信手段を3つ以上設けても構わない。その場合、少なくとも送受信手段の1つはアクセスポイント機能として、また1つはステーション機能として動作できるようにしておくのが好ましい。これは、全ての送受信手段が同じ機能で動作するとホームサーバの機能が充分に利用できなくなるためである。例えば全ての送受信手段がステーション機能として動作すると、外部のステーションから、このホームサーバに対してアクセスすることができなくなってしまうが、少なくとも送受信手段のうち1つはアクセスポイント機能として動作できるようにしておけば、外部のステーションからのアクセスが可能となる。
【0074】
また、上述した各実施形態において、第一の送受信手段111や第二の送受信手段112がそれぞれアクセスポイント機能やステーション機能にて動作している際に、各通信状況や接続状況に応じて、所定時間アクセスが無い場合など、その送受信手段を省電力状態にして、節電を図ることも可能である。省電力状態としては、アクセスを受けるのを待つだけの待機状態や、通信規格を順次切り替えて探索を行う頻度を下げる、といった状態が挙げられる。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ユーザの使い勝手が良く、配線の煩わしさを軽減することが可能となる無線通信端末及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に係わるホームサーバを使用している状態を示す図。
【図2】本発明の第一の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第一の実施形態における、送受信手段の機能に関する設定の例を示す図。
【図4】本発明の第一の実施形態における送受信手段の機能設定に関する動作を示すフローチャート図。
【図5】本発明の第二の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第二の実施形態における、通信状況管理手段が格納する情報の例を示す図。
【図7】本発明の第二の実施形態における送受信手段の機能設定に関する動作を示すフローチャート図。
【図8】本発明の第三の実施形態に関わるホームサーバの構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第三の実施形態における端末管理テーブルの例を示す図。
【図10】本発明の第三の実施形態における送受信手段の機能設定に関する動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
1…ホームサーバ、2…テレビ端子、3…アクセスポイント、4…WAN、5…ステーション1、6…ステーション2、101…ユーザ情報処理部、102…通信制御部、111…第一の送受信手段、112…第二の送受信手段、113…通信機能設定手段、114…通信機能決定手段、115…通信状況管理手段、116…通信端末管理手段
Claims (9)
- 無線通信によるアクセスポイント機能で動作し、このアクセスポイント機能について、複数の無線通信規格に対応可能な第一の無線送受信手段と、
無線通信により他のアクセスポイントと接続可能なステーション機能で動作し、このステーション機能について、複数の無線通信規格に対応可能な第二の無線送受信手段とを具備することを特徴とする無線通信端末。 - 前記第一の無線送受信手段は、前記複数の無線通信規格について順次切り替えて動作し、所定の無線通信規格において、当該アクセスポイント機能として動作する第一の無線送受信手段に対してアクセスしようとする外部機器を検知した場合に、当該第一の無線送受信手段は、前記所定の無線通信規格に準拠したアクセスポイント機能で動作することを特徴とする請求項1記載の無線通信端末。
- 前記第二の無線送受信手段は、前記複数の無線通信規格について順次切り替えて動作し、所定の無線通信規格において、当該ステーション機能で動作する第二の無線送受信手段がアクセスすることが可能な外部アクセスポイントを検知した場合に、当該第二の無線送受信手段は、前記所定の無線通信規格に準拠したステーション機能で動作することを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信端末。
- 前記第一の無線送受信手段はステーション機能で動作することが可能であり、その際に前記第二の無線送受信手段はアクセスポイント機能で動作することを特徴とする請求項1記載の無線通信端末。
- 第一の無線送受信手段と、
第二の無線送受信手段と、
外部のアクセスポイントの存在状況や、外部のステーションからのアクセス要求状況の情報を格納する通信状況管理手段と、
前記通信状況管理手段が格納する情報に基づいて、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在しない場合、前記第一又は第二の無線送受信手段のうち一方をアクセスポイント機能で動作させるとともに他方の無線送受信手段についてステーション機能で動作させ、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在する場合、前記第一又は第二の無線送受信手段のうち一方を当該アクセスポイントと接続可能なステーション機能で動作させるとともに他方の無線送受信手段についてはアクセスポイント機能で動作させる通信機能決定手段とを具備することを特徴とする無線通信端末。 - アクセスポイント機能又はステーション機能で動作可能な第一の無線送受信手段と、
アクセスポイント機能又はステーション機能で動作可能な第二の無線送受信手段と、
外部のアクセスポイントの存在状況や、外部のステーションからのアクセス要求状況の情報を格納する通信状況管理手段と、
前記通信状況管理手段が格納する情報に基づいて、通信可能な範囲にアクセスポイントが存在しない場合、第一の無線送受信手段をアクセスポイント機能で動作させるとともに第二の無線送受信手段をステーション機能で動作させる通信機能決定手段とを具備し、前記通信機能決定手段は、前記アクセスポイント機能で動作している第一の無線送受信手段の接続先が無くなったとき又は前記ステーション機能で動作している第二の無線送受信手段について外部アクセスポイントとの接続が切断されたときに、それぞれ他方の無線送受信手段の接続状態を確認して、接続がない場合は、当該他方の無線送受信手段の機能を現在の機能から他の機能へと切り替えを行い、接続がある場合は現在のまま維持することを特徴とする無線通信端末。 - 複数の無線通信規格に対応可能な第一の送受信手段と、複数の無線通信規格に対応可能な第二の送受信手段を具備する無線通信端末の制御方法において、
前記第一の送受信手段にアクセスポイント機能を設定する第一の機能設定ステップと、
前記第一の送受信手段が動作する無線通信規格の種類について設定する第一のモード設定ステップと、
前記第一の機能設定ステップ及び前記第一のモード設定ステップにより設定された状態で、前記第一の送受信手段が外部の端末からの接続要求を待つ接続要求待ちステップと、
前記接続要求待ちステップにおいて接続要求があった場合、その接続要求に応じて前記第一の送受信手段が通信を実行するアクセスポイント機能実行ステップと、
前記第二の送受信手段にステーション機能を設定する第二の機能設定ステップと、
前記第二の送受信手段が動作する無線通信規格の種類について設定する第二のモード設定ステップと、
前記第二の機能設定ステップと前記第二のモード設定ステップにより設定された状態で、前記第二の送受信手段が外部の端末への接続要求を行う接続要求実行ステップと、
前記接続要求実行ステップにおいて実行した接続要求に基づいて、接続先が存在した場合、前記第二の送受信手段が前記接続先との通信を実行するステーション機能実行ステップとを具備することを具備することを特徴とする無線通信端末の制御方法。 - 前記接続要求待ちステップにおいて、所定時間、接続要求がなかった場合、前記第一の送受信手段の動作する無線通信規格を切り替える第三のモード設定ステップを具備することを特徴とする請求項7記載の無線通信端末の制御方法。
- 前記接続要求実行ステップにおいて、所定時間、接続先との接続ができなかった場合、前記第二の送受信手段の動作する無線通信規格を切り替える第四のモード設定ステップを具備することを特徴とする請求項7または8記載の無線通信端末の制御方法。
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