JP2004356273A - 発光ダイオード素子の電極及び発光ダイオード素子 - Google Patents

発光ダイオード素子の電極及び発光ダイオード素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電極金属の酸化による特性劣化を抑止し、接触抵抗が低く信頼性に優れた発光ダイオード素子の電極及び発光ダイオード素子を提供する。
【解決手段】このInGaN発光ダイオード素子10の電極7,8は、酸化を防止するSi保護膜9A,9Bが表面に形成され、このSi保護膜9A,9BがAuパッド電極層7b,Alパッド電極層8bおよびNiオーミック電極層7a,Tiオーミック電極層8aを覆っている。したがって、Niオーミック電極層7a,Tiオーミック電極層8aやAuパッド電極層7b,Alパッド電極層8bを構成する電極材料として、酸化され易くて不導体化し易い金属を用いても、劣化を生じにくい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、接触抵抗が低く信頼性に優れた発光ダイオード素子の電極および発光ダイオード素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
フルカラーディスプレイ等の表示素子や種々の光源として広範囲に利用される高輝度な発光ダイオード素子は、その産業利用の用途や範囲が年々拡大している。
【0003】
中でも、青色〜紫外域のみならず、赤色を含めた可視光全域をカバーできる発光材料として、ワイドギャップ半導体であるIII族窒化物および酸化亜鉛系半導体の結晶成長およびデバイス技術が急速に発展している。
【0004】
特に、酸化亜鉛(ZnO)は、約3.4eVのバンドギャップエネルギーを有する直接遷移型半導体で、励起子結合エネルギーが60meVと極めて高く、また原材料が安価であり、環境や人体に無害で成膜手法が簡便であるなどの特徴を有する。したがって、酸化亜鉛(ZnO)を使用すれば、高効率・低消費電力で環境性に優れた発光デバイスを実現できる可能性がある。
【0005】
なお、以下において、III族窒化物半導体とは、GaN、AlN、InNおよびこれらの混晶を含めるものとし、酸化亜鉛系半導体とは、ZnOおよびこれを母体としたMgZnOあるいはCdZnOなどで表される混晶を含めるものとする。
【0006】
ところで、キャリア注入型の発光デバイスにおいては、電流の出入口となる電極の特性が重要であり、接触抵抗が低いことの他、密着性や信頼性に優れていることが求められる。
【0007】
III族窒化物半導体のn型オーミック電極材料としては、特許第2783349号公報に開示されているように、Ti、Alなどが適しており、またp型電極材料としては、特許第2778349号公報に開示されているように、Ni、Au、Ptなどが適している。
【0008】
酸化亜鉛系半導体についても、n型オーミック電極材料としては、国際公開WO00/16411号のパンフレットに開示されているように、Ti、Alなどが適しており、また、p型オーミック電極材料としては、特開2001−168392号公報に開示されているように、Ni、Pt、Pd、Rhなどが適している。
【0009】
【特許文献1】
特許第2783349号公報
【特許文献2】
特許第2778349号公報
【特許文献3】
国際公開第00/16411号パンフレット
【特許文献4】
特開2001−168392号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の電極材料の中には、酸化されることによって不導体化し、接触抵抗の増大や密着性および信頼性に著しい低下を生じるものがある。n型電極材料であるAlはその典型的な例であり、安価で薄膜形成が容易である一方、酸化によって絶縁体であるAlに変化し易く、素子の動作電圧が増大したり、ボンディングワイヤの密着性が低下したり電極剥れが生じやすい。
【0011】
この問題が、III族窒化物半導体ダイオード素子あるいは酸化亜鉛系半導体ダイオード素子の信頼性を著しく阻害していた。
【0012】
そこで、この発明の目的は、以上の課題に鑑み、電極金属の酸化による特性劣化を抑止し、接触抵抗が低く信頼性に優れた発光ダイオード素子の電極及び発光ダイオード素子を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、酸化され易い金属を電極材料に用いても、接触抵抗の増大を抑止して密着性および信頼性を損なうことの無い発光ダイオード素子の電極構造について鋭意検討した結果、電極層表面に酸化防止効果を有する保護膜を形成することで、目的が達せられることを見い出し本発明に至った。
【0014】
すなわち、この発明の発光ダイオード素子の電極は、オーミック電極層とこのオーミック電極層に積層したパッド電極層とを少なくとも備え、
少なくとも上記パッド電極層を覆って酸化を防止する保護膜を備えたことを特徴としている。
【0015】
この発明の発光ダイオード素子の電極では、少なくとも上記パッド電極層を覆い、酸化を防止する保護膜が形成されているから、オーミック電極層やパッド電極層を構成する電極材料として、Al等の酸化され易くて不導体化し易い金属を用いても、オーミック電極層やパッド電極層の劣化を生じにくい。このことにより、パッド電極層へのボンディングワイヤの密着性を損うことが無く、接触抵抗を低減できる。また、通電による電極の劣化を防止することができ、発光ダイオード素子の信頼性が向上する。
【0016】
なお、上記オーミック電極層と上記パッド電極層は、同じ材料で構成されていてもよいが、上記オーミック電極層と上記パッド電極層とを異なる材料で構成して、上記オーミック電極層と上記パッド電極層とに異なる機能を独立して付与することが好ましい。一例として、上記オーミック電極層に対しては接触抵抗を低減する機能を付与するような材料で構成し、一方、上記パッド電極層に対しては電極の密着性および実装時の利便性を向上させる機能を付与するような材料で構成すれば、保護膜による酸化防止によって得られる本発明の効果が顕著となる。
【0017】
また、一実施形態の発光ダイオード素子の電極は、上記オーミック電極層が透光性を有する。
【0018】
この実施形態では、上記オーミック電極層が透光性を有するから、上記オーミック電極層を発光ダイオード素子の主表面の全面に形成して電流広がりを補った場合でも、高い光取り出し効率を維持できる。
【0019】
また、一実施形態の発光ダイオード素子は、上記発光ダイオード素子の電極を備え、上記オーミック電極層が透光性を有し、III族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備えた。
【0020】
この実施形態の発光ダイオード素子では、上記オーミック電極層が透光性を有するから、上記オーミック電極を発光ダイオード素子の主表面の全面に形成して電流広がりを補った場合でも、高い光取り出し効率を維持できる。したがって、この実施形態のように、低抵抗なp型層が得られにくいIII族窒化物半導体や酸化亜鉛系半導体で構成されている発光ダイオード素子では、特に有用となる。
【0021】
なお、オーミック電極層が透光性を有するようにするには、層厚を薄く形成すればよい。しかし、薄いオーミック電極層を酸化され易い金属で作製する場合、製造工程中あるいは通電中に凝集を起し易く、信頼性に乏しい。
【0022】
しかし、この実施形態では、電極の表面に酸化を防止する保護膜が形成されているので、上述のような薄くて透光性を有する薄層であっても凝集が起りにくく、発光ダイオード素子の信頼性を格段に向上できる。
【0023】
また、一実施形態の発光ダイオード素子の電極は、上記オーミック電極層の厚さが、5nm乃至100nmの範囲にある。
【0024】
この実施形態の発光ダイオード素子の電極では、上記オーミック電極層の厚さが、5nm乃至100nmの範囲にあることによって、透光性に優れると共に、十分に低抵抗なオーミック接触が得られる。すなわち、上記オーミック電極層の厚さが5nmを下回ると、十分に低抵抗なオーミック接触が得られにくく、一方、上記厚さが100nmを上回ると、透光性に優れる特性が損なわれる。
【0025】
また、一実施形態の発光ダイオード素子の電極は、上記パッド電極層がAuまたはAlを含んでいる。
【0026】
この実施形態の発光ダイオード素子の電極では、上記パッド電極層がAuまたはAlを含んでいるから、ボンディング時に剥がれを生じにくく、十分な密着性が得られる。特に、上記パッド電極層を、Alで作製した場合、Alは酸化され易いため、酸化され易いパッド電極層となるが、この実施形態では、酸化を防止する保護膜が表面に形成されているので、パッド電極層の酸化を防止でき、信頼性が格段に向上する。
【0027】
また、一実施形態の発光ダイオード素子の電極は、上記パッド電極層の厚さが50nm乃至1μmの範囲にある。
【0028】
この実施形態では、上記パッド電極層の厚さが50nm乃至1μmの範囲にあるから、ボンディング時の耐久性に優れると共に、コストと歩留まりを向上させることができる。すなわち、上記パッド電極層の厚さが50nmを下回ると、ボンディング時の耐久性が不足し、上記パッド電極層の厚さが1μmを上回ると、コスト上昇と歩留まり低下を招く。
【0029】
また、一実施形態の発光ダイオード素子の電極は、上記保護膜の厚さが1nm乃至50nmの範囲にある。
【0030】
この実施形態では、上記保護膜の厚さが1nm乃至50nmの範囲にあるから、透光性に優れると共に、十分な酸化防止効果が得られる。すなわち、上記保護膜の厚さが1nmを下回ると、十分な酸化防止効果が得られず、上記保護膜の厚さが50nmを上回ると、透光性が十分でなくなる。
【0031】
好ましくは、上記保護膜の厚さが、1nm〜10nmの範囲にあれば、ワイヤボンディングの際に、上記保護膜を破って下地のパッド電極層にボンディングできるため、上記保護膜の穴開けなどの加工を施す必要が無く、プロセス簡便性に優れる。
【0032】
また、一実施形態の発光ダイオード素子は、上記発光ダイオード素子の電極を備え、上記電極がn型電極であり、上記電極の上記オーミック電極層が、TiまたはAlの少なくとも一方を含む積層膜あるいはTiまたはAlの少なくとも一方を含む合金であり、III族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備えた。
【0033】
この実施形態の発光ダイオード素子では、III族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備えた。III族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体のn型電極の上記オーミック電極層としては、TiやAlを含む積層膜あるいは合金が最も低抵抗かつ低コストである。
【0034】
なお、Alは特に酸化され易いため、上記オーミック電極層がAlを含んでいる場合、表面に酸化を防止する保護膜を形成したことによって、信頼性が格段に向上する。
【0035】
また、一実施形態の発光ダイオード素子は、上記オーミック電極層がAlを含み、上記パッド電極層がAuを含まない。
【0036】
この実施形態の発光ダイオード素子では、上記パッド電極層がAuを含まない。また、この実施形態では、発光ダイオード素子がIII族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備える。このIII族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備える発光ダイオード素子において、n型電極のオーミック電極層がAlを含む場合、パッド電極がAuを含まない構成によって、Al/Au合金の形成による素子抵抗増大や機械強度の低下を抑止でき、省電力性と信頼性に優れる。
【0037】
また、一実施形態の発光ダイオード素子の電極は、上記保護膜が窒化物であるか、もしくは、上記保護膜がAuを含まない金属薄膜である。
【0038】
この実施形態の発光ダイオード素子の電極では、上記保護膜が窒化物である場合には、窒化物は構成元素に酸素を含まないので、この保護膜と接する電極層に酸化され易い金属を用いても、上記電極に劣化を生じさせることが無い。また、上記保護膜がAuを含まない金属薄膜である場合には、この保護膜自身が導電性を有するので、素子抵抗の低減を図れ、省電力性に優れる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態に基いて詳細に説明する。
【0040】
(第1の実施の形態)
図1に、この発明の発光ダイオード素子の第1実施形態を示す。この第1実施形態は、III族窒化物系半導体を備えたInGaN発光ダイオード素子10であり、このInGaN発光ダイオード素子10が有するp型電極7,n型電極8が、この発明の発光ダイオード素子の電極の実施形態をなす。図1は、この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10の構造断面図である。
【0041】
この第1実施形態の発光ダイオード素子10は、C面(0001)を主面とするサファイア基板1上に、順に、n型GaNコンタクト層2、n型AlGaNクラッド層3、ノンドープInGaN量子井戸発光層4、p型AlGaNクラッド層5、p型GaNコンタクト層6、p型電極7が積層されている。
【0042】
p型電極7は、Ni透光性オーミック電極層7aとAuパッド電極層7bを有する。このNi透光性オーミック電極層7aは、厚さが15nmであり、p型GaNコンタクト層6の主表面の全面に形成されている。また、Auパッド電極層7bは、厚さが500nmであり、Ni透光性オーミック電極層7aの中央部上に形成されている。なお、Ni透光性オーミック電極層7aは、Niで作製され、Auパッド電極層7bはAuで作製されている。
【0043】
図1に示すように、n型AlGaNクラッド層3からp型GaNコンタクト層6に至るエピタキシャル層の一部および、Ni透光性オーミック電極層7aの一部はエッチングによって除去され、露出したn型GaNコンタクト層2上には、n型電極8が形成されている。
【0044】
このn型電極8は、厚さ15nmのTi透光性オーミック電極層8aおよび厚さ500nmのAlパッド電極層8bを有している。Alパッド電極層8bは、Ti透光性オーミック電極層8a上に積層されている。なお、上記Ti透光性オーミック電極層8aはTiで作製され、Alパッド電極層8bはAlで作製されている。
【0045】
また、上記p型電極7は、厚さ5nmのSi保護膜9Aを有し、表面の全面が、このSi保護膜9Aで覆われている。また、n型電極8は、厚さ5nmのSi保護膜9Bを有し、表面の全面が、このSi保護膜9Bで覆われている。上記Si保護膜9AとSi保護膜9BはSiで作製されている。
【0046】
この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10では、p型電極7において、Ni透光性オーミック電極層7aの上面の全面が、酸化を防止するSi保護膜9Aで覆われ、Auパッド電極層7bの表面の全面が、上記Si保護膜で覆われている。また、上記n型電極8において、Ti透光性オーミック電極層8aの表面の全面およびAlパッド電極層8bの表面の全面がSi保護膜9Bで覆われている。
【0047】
この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10は、結晶成長を分子線エピタキシー(MBE)法で行い、p型電極7とn型電極8およびSi保護膜9A,9Bを電子ビーム蒸着によって形成した。
【0048】
こうして形成した積層体をチップ状に分離して、この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10とした。このInGaN発光ダイオード素子10が有するAuパッド電極層7bを、50μm径のAu線でリードフレーム(図示しない)の一方の部分にボンディングし、Alパッド電極層8bを50μm径のAl線で上記リードフレームの他方の部分にボンディングした後、樹脂でモールドした。
【0049】
このInGaN発光ダイオード素子10に電流を流したところ、3.1Vの駆動電圧で20mAの電流が流れ、発光ピーク波長410nmの青色発光が得られた。
【0050】
一方、この第1実施形態に対する比較例1として、p型電極7,n型電極8の表面にSi保護膜9A,9Bを形成しない点だけが、この第1実施形態と異なるInGaN発光ダイオード素子を作製した。
【0051】
また、比較例2として、p型電極7にSi保護膜9Aを形成したが、n型電極8にSi保護膜9Bを形成しない点だけが、この第1実施形態と異なるInGaN発光ダイオード素子を作製した。
【0052】
また、比較例3として、n型電極8にSi保護膜9Bを形成したが、p型電極7にSi保護膜9Aを形成しない点だけが、この第1実施形態と異なるInGaN発光ダイオード素子を作製した。
【0053】
この第1実施形態、比較例1、比較例2および比較例3の発光ダイオード素子について、信頼性試験を行ったところ、この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10が5000時間の素子寿命であったのに対し、比較例1、比較例2および比較例3の素子寿命は、各々100時間、500時間および4500時間であった。
【0054】
なお、上記信頼性試験における素子寿命は、温度60℃の酸素雰囲気中において、動作電流60mAで発光ダイオード素子を駆動し、動作電圧が初期値より20%増加した時間で定義している。
【0055】
上記信頼性試験の結果から、この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10が備えたp型電極7,n型電極8は、Si保護膜9A,9Bを形成しない電極を備えた比較例1の発光ダイオード素子に比べて、信頼性が極めて高くなっている。また、比較例1と比較例3とを比較すれば明らかなように、特に酸化され易いAlを含むn型電極8に、Si保護膜9Bを形成した比較例3は、比較例1に比べて、信頼性試験における寿命が飛躍的に増加し、信頼性が大幅に向上したことが確認された。
【0056】
次に、図2に、上記第1実施形態において、Si保護膜9A,9Bの厚さを変えたInGaN発光ダイオード素子を作製して、発光強度と上記信頼性試験における素子寿命の関係を調べた結果を示す。図2において、曲線SAは発光強度を表し、曲線SBは素子寿命を表している。
【0057】
図2から分かるように、Si保護膜9A,9Bの厚さは、50nm以下であれば、発光を十分透過して高い光取り出し効率が得られる一方、Si保護膜9A,9Bの厚さが、50nmを越えると、発光を十分に透過しなくなって発光強度が急落する。また、Si保護膜9A,9Bの厚さが1nm未満では、酸化雰囲気からの保護効果が乏しく、素子寿命が低いことがわかる。
【0058】
さらに、Si保護膜9A,9Bの厚さが10nm以下であれば、Si保護膜9A,9Bをエッチング加工して、Auパッド電極層7b,Alパッド電極層8bを露出させなくても、ワイヤボンディングの際に、Si保護膜9A,9Bを破って、ワイヤをパッド電極層7b,8bにボンディングでき、発光ダイオード素子の製造プロセスが簡略化されることが分かった。
【0059】
以上の結果より、Si保護膜9A,9Bの厚さは、1nm〜50nmの範囲にあることが好ましく、1nm〜10nmの範囲にあることが更に好ましい。
【0060】
また、Si保護膜9A,9Bを作製する保護膜材料としては、Siのごとく、酸化雰囲気中でも安定な絶縁体が好ましく、特に、酸素を構成元素に持たない窒化物が好ましい。例えば、保護膜として、Si保護膜9A,9Bに替えて、SiOで作製したSiO保護膜を採用した場合にも、オーミック電極層7a,8aやパッド電極層7b,8bの酸化を防止するという効果は十分発揮されるが、この第1実施形態のように、Si保護膜9A,9Bを採用した場合の方が、さらに信頼性が高くなり好ましい。
【0061】
なお、この第1実施形態では、図1に示すように、Si保護膜9AとSi保護膜9Bは、p型電極7とn型電極8とに分離されているが、Si保護膜9AとSi保護膜9Bの如く、保護膜の材料が絶縁体であれば一体となるよう連続して形成されていてもよい。
【0062】
また、Niオーミック電極層7a,Tiオーミック電極層8aについては、5nm以上の厚さを有すれば、十分に低抵抗なオーミック接触が得られる。ただし、この第1実施形態において示したように、p型層(p型GaNコンタクト層6)の低抵抗化が困難で十分な電流広がりが得られない場合には、Niオーミック電極層7aが透光性を有するように、Niオーミック電極層7aの厚さを100nm以下に形成することが好ましい。
【0063】
また、この第1実施形態では、Auパッド電極7b,Alパッド電極8bについては、ワイヤボンディングの密着性が高いAuあるいはAlを用いたから、ボンディング時に剥がれを生じにくい。特に、この第1実施形態のように、ワイヤボンディングの線材と同じ材料で、Auパッド電極7b,Alパッド電極8bを構成すれば、それぞれ、ワイヤボンディングの線材との親和性が高くなり好ましい。なお、p型電極7が有するAuパッド電極層7bは、仕事関数の大きいAuで作製したから、Auパッド電極層7bからのAuがp型半導体(p型GaNコンタクト層6)中に拡散しても素子抵抗が増大しないので好ましい。一方、n型電極8が有するAlパッド電極層8bは、オーミック電極材料として用いられるAlで作製することが好ましい。
【0064】
これに対し、この第1実施形態と異なり、p型電極7がAuパッド電極層7bに替えて、Alパッド電極層を備える場合や、n型電極8がAlパッド電極層8bに替えて、Auパッド電極層を備える場合は、各電極の接触抵抗が若干増大するため、接触抵抗を低減できるという効果を最大限には得られない。また、AuおよびAlを積層あるいは合金化してパッド電極層とすると、接触抵抗の増大に加えて電極の機械強度が著しく低下するので好ましくない。
【0065】
また、この第1実施形態では、パッド電極層7b,8bの厚さは、50nm以上であれば十分な密着性を有し、ワイヤボンディングによって剥れを生じることはない。しかし、パッド電極層7b,8bの厚さが厚すぎると、高コストになるばかりでなく、パターン加工などを行う際の歩留りが低下するので、1μm以下であることが好ましい。
【0066】
また、この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10は、MBE法によって結晶成長を行ったが、固体あるいは気体原料を用いた分子線エピタキシー(MBE)法、レーザ分子線エピタキシー(レーザMBE)法、有機金属気相成長(MOCVD)法などの結晶成長手法によっても作製することができる。
【0067】
また、この第1実施形態のp型電極7,n型電極8および保護膜9A,9Bの形成は電子ビーム蒸着法によって行ったが、スパッタリング法やレーザアブーション法およびこれらの薄膜形成法を混合して用いてもよい。
【0068】
この第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子10は、基板としてサファイア基板1を備えたが、サファイア基板に替えて、GaN基板や、ZnO、スピネル(尖晶石(spinel))、Siなどを用いてもよい。この場合でも、電極は接触抵抗を低減できるという効果を奏する。また、研磨やエッチングなどの公知の手法で基板裏面に凹凸を形成すれば光取り出し効率が向上するので好ましい。
【0069】
(第2の実施の形態)
次に、図3に、この発明の発光ダイオード素子の第2実施形態を示す。この第2実施形態は、酸化亜鉛系半導体を備えたZnO発光ダイオード素子20であり、このZnO発光ダイオード素子20が有するp型電極16が、この発明の発光ダイオード素子の電極の実施形態をなす。図3は、この第2実施形態のZnO発光ダイオード素子20の構造断面図である。
【0070】
この第2実施形態の発光ダイオード素子20は、Zn面(0001)を主面とするn型ZnO基板11上に、n型MgZnOクラッド層12、ノンドープMgZnO/ZnO量子井戸発光層13、p型MgZnOクラッド層14、p型ZnOコンタクト層15およびp型電極16が順に積層されている。
【0071】
p型電極16は、Ni透光性オーミック電極層16aとAuパッド電極層16b、およびSi保護膜19を有する。Ni透光性オーミック電極層16aは、厚さが15nmであり、p型ZnOコンタクト層15の主表面上の全面に形成されている。また、上記Auパッド電極層16bは、厚さが500nmであり、Ni透光性オーミック電極層16aの中央部の上に形成されている。なお、Ni透光性オーミック電極層16aはNiで作製され、Auパッド電極層16bはAuで作製され、Si保護膜19はSiで作製されている。
【0072】
一方、n型ZnO基板11の裏面には、n型電極17が形成されている。このn型電極17は、厚さ100nmのTiより成るTiオーミック電極層17aと、厚さ500nmのAlより成るAlパッド電極層17bで構成されている。上記Tiオーミック電極層17aは、n型ZnO基板11の裏面に密着して形成され、Tiオーミック電極層17aの裏面にはAlパッド電極層17bが密着して形成されている。
【0073】
この第2実施形態では、上記p型電極16の上面の全面は、厚さ5nmのSi保護膜19で覆われている。なお、n型ZnO基板11の裏面に形成したn型電極17には、保護膜は形成していない。
【0074】
この第2実施形態のZnO発光ダイオード素子20は、結晶成長をレーザMBE法で行い、p型電極16とn型電極17、およびSi保護膜18をスパッタリングによって形成した。
【0075】
こうして形成した積層体をチップ状に分離して、この第2実施形態のZnO発光ダイオード素子20とした。このZnO発光ダイオード素子20が有するn型電極17のAlパッド電極層17bをAgペーストでリードフレーム(図示せず)の一方の部分に取り付けた。また、上記p型電極16のAuパッド電極層16bを50μm径のAu線で上記リードフレームの他方の部分にボンディングした後、樹脂でモールドした。このZnO発光ダイオード素子20に電流を流したところ、3.0Vの駆動電圧で20mAの電流が流れ、発光ピーク波長380nmの紫外発光が得られた。
【0076】
なお、この第2実施形態に対する比較例として、Si保護膜19を有さない点だけが、第2実施形態と異なるZnO発光ダイオード素子を作製した。そして、第2実施形態と上記比較例の発光ダイオード素子について、第1実施形態で説明したのと同様の信頼性試験を行ったところ、この第2実施形態のZnO発光ダイオード素子20が3000時間の素子寿命であったのに対し、比較例の素子寿命は2000時間であった。
【0077】
この第2実施形態で説明したように、この発明の発光ダイオード素子の電極は酸化亜鉛系半導体で構成した発光ダイオード素子に適用しても、電極金属の酸化による特性劣化を抑止できるという効果を奏する。
【0078】
本実施形態のように、基板に導電性基板を用いた場合には、n型電極17を基板裏面に形成することが出来、絶縁性基板を用いた第1実施形態の場合に比べて電極層の接触面積を増大させることが出来るので、駆動電圧を低くすることが出来る。
【0079】
また、この第2実施形態では、n型電極17には保護膜は形成していないが、第1実施形態と同様にして保護膜を設けてもよく、接触抵抗を低減して素子の信頼性を更に向上させることが出来る。
【0080】
また、この第2実施形態では、Si保護膜19の厚さを5nmとしたが、上記Si保護膜19の厚さを1nm乃至50nmの範囲内に設定すれば、透光性に優れると共に、十分な酸化防止効果が得られる。すなわち、上記Si保護膜19の厚さが1nmを下回ると、十分な酸化防止効果が得られず、上記Si保護膜19の厚さが50nmを上回ると、透光性が十分でなくなる。
【0081】
また、上記第2実施形態では、Auパッド電極層16b,Alパッド電極層17bの厚さを500nmとしたが、上記パッド電極層16b,17bの厚さを50nm乃至1μmの範囲に設定すれば、ボンディング時の耐久性に優れると共に、コストと歩留まりを向上させることができる。すなわち、上記パッド電極層16b,17bの厚さが50nmを下回ると、ボンディング時の耐久性が不足し、上記パッド電極層16b,17bの厚さが1μmを上回ると、コスト上昇と歩留まり低下を招く。
【0082】
また、上記第2実施形態では、Ni透光性オーミック電極層16aの厚さを15nmとし、Ti透光性オーミック電極層17aの厚さを100nmとしたが、Ni透光性オーミック電極層16a,Ti透光性オーミック電極層17aの厚さは、5nm乃至100nmの範囲に設定すればよい。このように設定することによって、透光性に優れると共に、十分に低抵抗なオーミック接触が得られる。すなわち、上記オーミック電極層16a,17aの厚さが5nmを下回ると、十分に低抵抗なオーミック接触が得られにくく、一方、上記厚さが100nmを上回ると、透光性に優れる特性が損なわれる。
【0083】
(第3の実施の形態)
次に、図4に、この発明の発光ダイオード素子の第3実施形態を示す。この第3実施形態はCdZnO発光ダイオード素子30であり、図4は、このCdZnO発光ダイオード素子30の構造断面図である。
【0084】
この第3実施形態のCdZnO発光ダイオード素子30は、基板として、酸化亜鉛系半導体と格子整合するLiGaO基板21を備え、このLiGaO基板21の(100)面の上に、順に、n型ZnOコンタクト層22、n型MgZnOクラッド層23、ノンドープCdZnO量子井戸発光層24、p型MgZnOクラッド層25、p型ZnOコンタクト層26およびp型電極27が積層されている。
【0085】
この第3実施形態のp型電極27は、前述の第2実施形態におけるp型電極16と同じ構成になっている。すなわち、このp型電極27は、p型ZnOコンタクト層26の主表面上の全面に形成されたNi透光性オーミック電極層27aと、このNi透光性オーミック電極層27aの中央部の上に形成されたAuパッド電極層27bを有する。Ni透光性オーミック電極層27aは、厚さが15nmであり、Auパッド電極層27bは厚さが500nmである。
【0086】
また、この第3実施形態では、第1実施形態と同様に、n型MgZnOクラッド層23からp型ZnOコンタクト層26に至るエピタキシャル層の一部およびp型電極27のオーミック電極層27aの一部はエッチングによって除去され、露出したn型ZnOコンタクト層22上には、第1実施形態と同じ構成のn型電極28が形成されている。すなわち、このn型電極28は、厚さ15nmのTi透光性オーミック電極層28aおよび厚さ500nmのAlパッド電極層28bを有している。Alパッド電極層28bは、Ti透光性オーミック電極層28a上に積層されている。
【0087】
また、上記p型電極27は、厚さ5nmのPt保護膜29Aを有し、表面の全面が、このPt保護膜29Aで覆われている。また、n型電極28は、厚さ5nmのPt保護膜29Bを有し、表面の全面が、このPt保護膜29Bで覆われている。このPt保護膜29AとPt保護膜29BはPtで作製されている。
【0088】
なお、Pt保護膜29AとPt保護膜29Bとは、p型電極27とn型電極28との間で分離されて、CdZnO発光ダイオード素子30が短絡しないようにしている。
【0089】
こうして形成した積層体をチップ状に分離して、この第3実施形態のCdZnO発光ダイオード素子30が有するAuパッド電極層27bを、50μm径のAu線でリードフレーム(図示せず)の一方の部分にボンディングした。また、Alパッド電極層28bを50μm径のAl線で上記リードフレームの他方の部分にボンディングした後、樹脂でモールドした。このCdZnO発光ダイオード素子30に電流を流したところ、3.0Vの駆動電圧で20mAの電流が流れ、発光ピーク波長が420nmの青色発光が得られた。
【0090】
この第3実施形態に対する比較例として、Pt保護膜29A,29Bを有さない点だけが、上記第3実施形態と異なるCdZnO発光ダイオード素子を作製した。この比較例の発光ダイオード素子と第3実施形態について、前述の第1実施形態で述べたのと同様の信頼性試験を行ったところ、この第3実施形態のCdZnO発光ダイオード素子30が5000時間の素子寿命であったのに対し、上記比較例の発光ダイオード素子の寿命は150時間であった。
【0091】
この第3実施形態の如く、この発明の発光ダイオード素子の電極は、基板として絶縁基板を備えた酸化亜鉛系半導体発光ダイオード素子に適用しても、電極金属の酸化による特性劣化を抑止し、接触抵抗が低く信頼性に優れる効果を奏する。また、この第3実施形態のPt保護膜の如く、保護膜材料としては絶縁体のみならず、酸化雰囲気に耐性のある材料であれば金属薄膜でもよく、電極の接触抵抗が低減するので好ましい。
【0092】
また、この第3実施形態では、Pt保護膜29A,29Bの厚さを5nmとしたが、上記Pt保護膜29A,29Bの厚さを1nm乃至50nmの範囲内に設定すれば、透光性に優れると共に、十分な酸化防止効果が得られる。すなわち、上記Pt保護膜29A,29Bの厚さが1nmを下回ると、十分な酸化防止効果が得られず、上記Pt保護膜29A,29Bの厚さが50nmを上回ると、透光性が十分でなくなる。
【0093】
また、上記第3実施形態では、Auパッド電極層27b,Alパッド電極層28bの厚さを500nmとしたが、上記パッド電極層27b,28bの厚さを50nm乃至1μmの範囲に設定すれば、ボンディング時の耐久性に優れると共に、コストと歩留まりを向上させることができる。すなわち、上記パッド電極層27b,28bの厚さが50nmを下回ると、ボンディング時の耐久性が不足し、上記パッド電極層の厚さが1μmを上回ると、コスト上昇と歩留まり低下を招く。
【0094】
また、上記第3実施形態では、Ni透光性オーミック電極層27aの厚さを15nmとし、Ti透光性オーミック電極層28aの厚さを15nmとしたが、Ni透光性オーミック電極層27a,Ti透光性オーミック電極層28aの厚さは、5nm乃至100nmの範囲に設定すればよい。このように設定することによって、透光性に優れると共に、十分に低抵抗なオーミック接触が得られる。すなわち、上記オーミック電極層27a,28aの厚さが5nmを下回ると、十分に低抵抗なオーミック接触が得られにくく、一方、上記厚さが100nmを上回ると、透光性に優れる特性が損なわれる。
【0095】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の発光ダイオード素子の電極では、少なくともパッド電極層を覆って酸化を防止する保護膜が表面に形成されているから、オーミック電極層やパッド電極層を構成する電極材料として、Al等の酸化され易くて不導体化し易い金属を用いても、劣化を生じにくい。このことにより、パッド電極層へのボンディングワイヤの密着性を損うことが無く、接触抵抗を低減できる。また、通電による電極の劣化を防止することができ、発光ダイオード素子の信頼性が飛躍的に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子の構造断面図である。
【図2】上記第1実施形態のInGaN発光ダイオード素子について、保護膜の厚さと発光強度および素子寿命の関係を示した図である。
【図3】この発明の第2実施形態のZnO発光ダイオード素子の構造断面図である。
【図4】この発明の第3実施形態のCdZnO発光ダイオード素子の構造断面図である。
【符号の説明】
1 サファイア基板
2 n型GaNコンタクト層
3 n型AlGaNクラッド層
4 ノンドープInGaN量子井戸発光層
5 p型AlGaNクラッド層
6 p型GaNコンタクト層
7 p型電極
7a Ni透光性オーミック電極層
7b Auパッド電極層
8 n型電極
8a Tiオーミック電極層
8b Alパッド電極層
9A,9B Si保護膜
10 InGaN発光ダイオード素子
11 n型ZnO基板
12 n型MgZnOクラッド層
13 ノンドープMgZnO/ZnO量子井戸発光層
14 p型MgZnOクラッド層
15 p型ZnOコンタクト層
16 p型電極
16a Niオーミック電極層
16b Auパッド電極層
17 n型電極
17a Tiオーミック電極層
17b Alパッド電極層
19 Si保護膜
20 ZnO発光ダイオード素子
21 LiGaO基板
22 n型ZnOコンタクト層
23 n型MgZnOクラッド層
24 CdZnO量子井戸発光層
25 p型MgZnOクラッド層
26 p型ZnOコンタクト層
27 p型電極
27a Niオーミック電極層
27b Auパッド電極層
28 n型電極
28a Tiオーミック電極層
28b Alパッド電極層
29A,29B Pt保護膜
30 CdZnO発光ダイオード素子

Claims (10)

  1. オーミック電極層とこのオーミック電極層に積層したパッド電極層とを少なくとも備え、
    少なくとも上記パッド電極層を覆って酸化を防止する保護膜を備えたことを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
  2. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極において、
    上記オーミック電極層が透光性を有することを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
  3. 請求項2に記載の発光ダイオード素子の電極を備え、
    III族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備えたことを特徴とする発光ダイオード素子。
  4. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極において、
    上記オーミック電極層の厚さが、5nm乃至100nmの範囲にあることを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
  5. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極において、
    上記パッド電極層がAuまたはAlを含んでいることを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
  6. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極において、
    上記パッド電極層の厚さが50nm乃至1μmの範囲にあることを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
  7. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極において、
    上記保護膜の厚さが1nm乃至50nmの範囲にあることを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
  8. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極を備え、
    上記電極がn型電極であり、上記電極の上記オーミック電極層が、TiまたはAlの少なくとも一方を含む積層膜あるいはTiまたはAlの少なくとも一方を含む合金であり、
    III族窒化物半導体あるいは酸化亜鉛系半導体を備えたことを特徴とする発光ダイオード素子。
  9. 請求項8に記載の発光ダイオード素子において、
    上記オーミック電極層がAlを含み、上記パッド電極層がAuを含まないことを特徴とする発光ダイオード素子。
  10. 請求項1に記載の発光ダイオード素子の電極において、
    上記保護膜が窒化物であるか、もしくは、上記保護膜がAuを含まない金属薄膜であることを特徴とする発光ダイオード素子の電極。
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