JP2004355418A - 情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム、および情報処理装置におけるguiを提供する方法 - Google Patents
情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム、および情報処理装置におけるguiを提供する方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】ネットワーク200を介してクライアント端末100からの要求に応じて、ユーザのレベルに応じたGUIを提供する情報処理装置1に、ユーザのレベルに対応付けられている、構成要素の異なる複数種のGUIデータを記憶するGUIDB10と、クライアント端末100のユーザ毎の利用履歴を記憶する個人習熟度蓄積部7と、クライアント端末100からアクセスするユーザのレベルの変更の有無をユーザ毎の利用履歴を用いて判断し、変更する必要があると判断した場合に、ユーザのレベルを変更し、変更後のレベルに対応付けられているGUIデータを用いて前記クライアント端末に対して提供するインタフェース変換部3を設ける。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理システムにおけるGUIを提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報処理技術の進歩により、コンピュータを利用した各種の情報処理システムやPOS(Point Of Sale)端末等の情報処理装置には、多種の機能が実現可能に構成されているものが多い。また、これらの情報処理システム等では、自身が有する多種の機能をユーザに解かり易く提供するために、グラフィカルユーザインタフェース(以下において「GUI(Graphical User Interface)」という)を用いて、ユーザからの各種要求を受け付けている。
【0003】
さて、一般的な情報処理システムでは、そのシステムを利用するユーザのレベルを予め想定し(例えば、一般ユーザのレベルを想定する)、想定したレベルに対応したGUIを提供しているものが多い。また、一般的な情報処理システムのGUIには、予めユーザが利用する機能や情報を想定し、想定した機能や想定した情報にアクセスするためのリンク情報を全て画面表示しているものもある。そのため、従来のGUIは、全てのレベルのユーザにとって快適な操作環境を提供しているものではなかった。例えば、初級者レベルのユーザにとって、必要としない機能(例えば、ユーザが使わない詳細な検索機能や、不要なハイパーリンク情報等)の表示は、操作手順の増加や複雑化を招く場合がある(これらは特に情報処理システムに不慣れな初級者の操作を困難にする一因でもある)。また、例えば、上級レベルのユーザにとって、必要な機能が画面表示されていない場合、その機能を利用するために別途の操作が必要な場合もある。
【0004】
その結果、ユーザは、最適な操作を行うことができず、操作に長時間を費やし作業効率が低下することや、目的とする情報に迅速にアクセスできない場合もある。
【0005】
従来の情報処理システムには、ユーザの過去のアクセス履歴を所定の規則に基づいて分析し、そのユーザにとって重要性の高い情報を容易に参照できるよう構成されているGUIを提供しているものがある(例えば特許文献1)。この情報処理システムは、ユーザから予めキーワードの設定を受け付けておいて、ユーザのアクセスした情報中に含まれる該キーワード数やその情報に対するアクセス頻度を計測し、過去のユーザのアクセス履歴等を整理する。そして、上記情報処理システムは、上記整理したアクセス履歴を用いて、画面上に重要度の高い情報にアクセスするシンボルを表示している。このように、特許文献1の技術によれば、過去にユーザがアクセスした情報の中から、ユーザにとって重要性が高い情報に簡単にアクセスすることができる。
【0006】
また、従来のPOS端末装置には、オペレータの装置の操作能力に応じたGUI画面を選択し、そのGUI画面をディスプレイに表示するものがある(例えば特許文献2)。このPOS端末装置では、オペレータが行うデータ入力時間を計測し、その計測した時間によりGUI画面を変更するように構成されている(データ入力時間が所定時間より長い合には、初級者向けGUI画面を表示し、所定時間より短い場合には、上級者向けGUI画面を表示する)。このように、特許文献2の技術によれば、オペレータの装置の操作能力に応じたユーザインタフェースを提供することができる。
【特許文献1】
特開2000−20202号公報
【特許文献2】
特開平10−255167号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1の技術は、過去にそのユーザが多くアクセスした情報に再度アクセスする場合のユーザが行う処理を軽減することはできるが、ユーザのレベルに応じて必要な機能を提供しているものではない。そのため、例えば、上記特許文献1の技術では、過去のアクセス頻度は低いが、そのユーザにとり重要な情報や機能がある場合に、その情報や機能が表示されないこともある。すなわち、上記特許文献1の技術は、全てのレベルのユーザに快適な操作環境を提供するものではない。
【0008】
また、上記特許文献2に記載のGUI提供方法は、ユーザの情報入力時間(速度)に応じて所定のGUIを提供している。しかしながら、一般的な情報処理システムでは、情報入力時間とそのユーザが必要とする機能(またはアクセスしたい情報)は、関係がない(キーボード操作が早いユーザが高度なレベルの機能や情報を必要としているとはいえない)。すなわち、上記特許文献2の技術は、一般的な情報処理システムにおいて、ユーザのレベルに応じて最適なGUIを提供することはできない。
【0009】
そこで、本発明は、ユーザのレベルに応じたGUIを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、クライアント端末からの要求を、ネットワークを介して受け付け、該受け付けた要求に応じて、該クライアント端末に各種情報を提供する情報処理装置に、ユーザのレベルに対応付けられている、構成要素の異なる複数種のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供するためのGUIデータの設定を受け付け、記憶するGUI設定手段と、前記クライアント端末からのアクセスに対して該アクセスするユーザを認証する認証手段と、前記認証したユーザのレベルに応じたGUIを、前記GUI設定手段が記憶しているGUIデータを用いて前記クライアント端末に提供するインタフェース提供手段と、前記認証したユーザ毎の利用履歴を記憶する履歴記憶手段と、を設ける。そして、前記インタフェース提供手段は、前記ユーザのレベルの変更の有無を前記履歴記憶手段が記憶している該ユーザの利用履歴を用いて判断し、変更する必要があると判断した場合に、前記ユーザのレベルを変更し、変更後のレベルに対応するGUIを、前記GUI設定手段が記憶しているGUIデータを用いて前記クライアント端末に対して提供するように構成する。
【0011】
このように、本一態様では、ユーザ毎の利用履歴を記憶し、該記憶している利用履歴によりそのユーザのレベルの変更の有無を判断するようにしている。また、本一態様では、上記ユーザのレベルを変更する必要があると判断した場合に、該レベルを変更し、変更後のレベルに対応するGUIを提供するようにしている。すなわち、本一態様の情報処理装置は、ユーザの利用により変化(向上)するユーザ毎のレベルを自動的に判断し、そのユーザのレベルに応じたGUIを提供するようにしている。そのため、本一態様は、初級者から上級者までの全てのレベルのユーザに快適な操作環境を提供できる。
【0012】
このように、本発明によれば、情報処理システムにおいて、ユーザのレベルに応じたGUIを提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0014】
先ず、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明を適用した情報処理システムの一実施形態の概略構成を説明するための図である。図示するように、本発明はネットワーク200に接続されている、WEB(World Wide Web)サーバ1(以下において単に「サーバ1」という)と、サーバ1にアクセスし各種情報の閲覧や各種情報の取得等を実現可能に構成され、該ネットワーク200に接続されたクライアント端末100(a、b、…、n)と、を有して構成されている。また、サーバ1は、ネットワーク200を介してクライアント端末100(a、b、…、n)を使用するユーザの習熟度のレベルに応じたGUI(クライアント端末100が各種情報の閲覧や各種情報の取得に用いるGUI)を提供するように構成されている。なお、本実施形態では、ネットワーク200の形態については特に限定しない。例えば、ネットワーク200は、インターネットでもよく、また、LAN(Local Area Network)等の限定されたエリア内で構築されているネットワークでもよい。
【0015】
さて、最初にサーバ1の概略構成について説明する。サーバ1は、習熟度設定値蓄積部2、インタフェース変換部3、I/O部4、習熟度設定部5、通信部6、個人習熟度蓄積部7、およびGUIDB部10を有している。
【0016】
I/O部4は、外部に接続される各種周辺機器(I/Oデバイス)との間で行う情報の送受信を制御する。また、本実施形態では、I/O部4には、入力装置20と表示装置21とが接続されている。
【0017】
習熟度設定値蓄積部2は、クライアント端末100からサーバ1にアクセスするユーザの「習熟度」を変更するか否かについて判断するために必要なデータが格納されている習熟度設定DB12と、アクセスするユーザ毎の習熟度を管理する個人習熟度TB11と、を有している。なお、習熟度設定DB12および個人習熟度TB11のデータ構造については後述する。
【0018】
習熟度設定部5は、サーバ1のオペレータ(システム管理者)が入力装置20から入力したデータを、I/O部4を介して受け付け、該受け付けたデータを習熟度設定値蓄積部2およびGUIDB10に格納する。また、通信部6は、ネットワーク200を介してクライアント端末100(a、b、…、n)との間でデータの送受信を行なう。
【0019】
個人習熟度蓄積部7には、クライアント端末100(a、b、…、n)からアクセスしたユーザのアクセス履歴がユーザ毎に格納されている。具体的には、個人習熟度蓄積部7は、個人閲覧履歴TB8および個人行動パターンTB9を有していて、クライアント端末100(a、b、…、n)からのアクセス履歴情報をユーザ毎に管理している。なお、個人閲覧履歴TB8および個人行動パターンTB9のデータ構造については後述する。また、GUIDB部10には、ユーザの習熟度のレベル毎に対応付けたGUIを提供するためのデータが格納されている。
【0020】
インタフェース変換部3は、クライアント端末100(a、b、…、n)からアクセスしたユーザに対してユーザ認証を行い、認証したユーザのアクセスだけを受け付けるように構成されている。また、インタフェース変換部3は、認証したユーザの習熟度に対応したGUIを認証したユーザのクライアント端末100に対して提供する。さらに、インタフェース変換部3は、クライアント端末100からのアクセス状況を監視し、そのアクセス履歴を示すデータをユーザ毎に個人習熟度蓄積部7に格納する。また、インタフェース変換部3は、所定のタイミングで、GUIを提供しているクライアント端末100のユーザの習熟度を所定の規則にしたがい見直し、習熟度を変更する必要がある場合には、変更した習熟度に応じたGUIをクライアント端末100に提供する。
【0021】
なお、サーバ1には、CPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行するプログラムやデータを一時的に記憶する主記憶装置と、上記各機能(習熟度設定値蓄積部2、インタフェース変換部3、I/O部4、習熟度設定部5、通信部6、個人習熟度蓄積部7、およびGUIDB部10が行なう機能)を実行するためのプログラムが予め記憶されているハードディスク等の補助記憶装置と、外部周辺機器(入力装置20等)とのデータの送受信の制御を行うインタフェースとを有する、一般的なコンピュータシステムを用いることができる。そして、上記各部(習熟度設定値蓄積部2、インタフェース変換部3、I/O部4、習熟度設定部5、通信部6、個人習熟度蓄積部7、およびGUIDB部10)の機能は、上記CPUが、上記補助記憶装置に記憶されている上記各機能を実現するための各プログラムを、上記主記憶装置にロードして実行することで実現することができる。また、上記サーバ1には、上記各機能を実現する専用の回路構成を有する専用装置を用いるようにしてもよい。
【0022】
また、入力装置20には、キーボード、マウス、タブレット等の一般的な入力装置を用いることができる。また、表示装置21には、液晶表示装置やCRT等の一般的な表示装置を用いることができる。
【0023】
次にクライアント端末100(a、b、…、n)の機能構成について説明する。クライアント端末100は、通信部101、データ処理部102、およびI/O部103を有する。通信部101は、ネットワーク200を介してサーバ1との間でデータの送受信を行なう。I/O部103には、入力装置30と表示装置31とが接続されており、これらの外部の各種周辺機器との間のデータの送受信を管理する。
【0024】
データ処理部102は、通信部101を介してサーバ1にアクセスし、サーバ1からデータを取得し、その取得したデータを解読して表示装置31に表示するWEBブラウザとして機能するように構成されている。
【0025】
なお、クライアント端末100には、CPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行するプログラムやデータを一時的に記憶する主記憶装置と、上記各機能(通信部101、データ処理部102、およびI/O部103が行なう機能)を実行するためのプログラムが予め記憶されているハードディスク等の補助記憶装置と、入力装置30等の外部の装置とのデータの送受信の制御を行うインタフェースとを有する、一般的なコンピュータシステムを用いることができる。
【0026】
そして、上記各部(通信部101、データ処理部102、およびI/O部103)の機能は、上記CPUが、上記補助記憶装置に記憶されている上記各機能を実現するための各プログラムを、上記主記憶装置にロードして実行することで実現することができる。また、入力装置30には、キーボード、マウス等の一般的な入力装置を用いることができる。また、表示装置31には、液晶表示装置やCRT等の一般的な表示装置を用いることができる。
【0027】
続いて、本実施形態の個人習熟度蓄積部7が有する個人履歴情報TB8および個人行動パターンTB9のデータ構造について図2〜図3を用いて説明する。
【0028】
図2は、個人習熟度蓄積部7が有する個人閲覧履歴TB8のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。図示するように、個人閲覧履歴TB8は、アクセス時間履歴TB300およびアクセスページ移行履歴TB310を有して構成される。
【0029】
そして、アクセス時間履歴TB300は、サーバ1にアクセスするユーザを識別するための個人IDを格納するエントリ301と、アクセスした日時を格納するエントリ302と、アクセスページの所在場所を示すアクセスページのURL(Uniform Resource Locator)を格納するエントリ303と、アクセスページへのアクセス滞在時間を格納するエントリ304と、アクセスページの1つ前に閲覧したアクセスページ(以下において「前回アクセスページ」という)のURLを格納するエントリ305とを有している。そして、このようなデータ構造を採用することで、アクセス時間履歴TB300は、ユーザ毎にアクセスしたアクセスページ、その滞在時間、およびアクセスページの移動の状況を管理することができる。なお、ユーザの本情報処理システムの利用開始の際には、前回アクセスページが存在しないため、エントリ305には、前回アクセスページが存在しないことを示すデータが格納される(図示する例では、「*」を格納している)。
【0030】
また、アクセスページ移行履歴TB310には、サーバ1にアクセスするユーザを識別するための個人IDを格納するエントリ311と、前回アクセスページからアクセスページへの移動回数を示すデータを格納するエントリ312と、アクセスページのアクセス回数を合計したデータを格納するエントリ313と、を有している。そして、このようなデータ構造を採用することで、ユーザ毎のアクセスページの移動の傾向を管理することができる(例えば、図示する例では、ユーザ「A」は、アクセスページAからアクセスページBへの移動を、「12回」行なっていて、また、アクセスページAには、「20回」アクセスしていることを示している)。
【0031】
次に、個人行動パターンTB9のデータ構造について説明する。図3は、個人習熟度蓄積部7の個人行動パターンTB9のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。図示するように、個人行動パターンTB9は、部品利用時間TB320および部品移行履歴TB330を有して構成されている。なお、本実施形態の以下の説明で用いる「部品」とは、インタフェース変換部3がクライアント端末100に提供するGUI上において、各種の機能(例えば検索機能)およびハイパーリンク情報を受け付ける部分と、そのGUI上の所定の文字を表示する部分とをいう。そして、本実施形態のGUIは、各種の部品A、B、C、D・・・Nがそれぞれ組み合わされて構成されている(例えば、あるGUIは、部品AおよびBから構成されている)。
【0032】
さて、図示する部品利用時間TB320は、ユーザの個人IDを格納するエントリ321と、エントリ321に対応付けて全ての部品(A、B、C、D…N)の総合利用時間を格納するエントリ322および部品(A、B、C、D…N)毎の受け付けたクリック回数をそれぞれ格納するエントリ323、324、325、…を有している。例えば、図示する例では、エントリ321の個人ID「A」に対応付けられて、エントリ322に「22(分)」が格納され、エントリ323、324、325にはそれぞれ「3(回)」、「12(回)」、「11(回)」が格納されている。したがって、個人ID「A」を有するユーザが、サーバ1に対して「22分間」アクセスをし、その際に、サーバ1が提供するGUI上において、「部品A」、「部品B」、「部品C」をそれぞれ「3回」、「12回」、「11回」クリックしたことを示している。
【0033】
また、部品移行履歴TB330には、サーバ1にアクセスするユーザを識別するための個人IDを格納するエントリ331と、GUIを構成する部品毎(A、B、C、D…N)に、その部品(例えば部品A)がクリックされた後、次にクリックされた部品(例えば部品B)の回数を格納するエントリ332、333、334、335、…と、部品毎のクリック回数を合計した値を格納するエントリ329と、を有している。そして、図示する例では、部品Aをクリックした後の部品毎のクリック回数を格納するエントリ332のそれぞれのエントリ337〜339には、「12(回)」、「4(回)」、「7(回)」が格納されている。したがって、図示する例では、個人ID「A」を有するユーザは、部品Aをクリックした後に部品Bをクリックする操作を12回行ない、部品Aをクリックした後に部品Cをクリックする操作を4回行ない、部品Aをクリックした後に部品Dをクリックする操作を7回行なっていることを示している。このように、ユーザ毎に部品毎の操作順序の回数を部品移行履歴TB330に格納することにより、ユーザ毎の操作パターンを得ることができる(そのユーザと操作した部品との関連性を管理できる)。
【0034】
続いて、本実施形態の習熟度設定値蓄積部2に格納されている、サーバ1にアクセスするユーザの「習熟度」を特定するための習熟度設定DB12および個人習熟度TB11のデータ構造について図4、図5を用いて説明する。
【0035】
図4は、個人習熟度TB11のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。図示するように、個人習熟度TB11は、個人IDを格納するエントリ340と、エントリ340に対応付けてその個人IDのパスワードを格納するエントリ341およびその個人IDを有するユーザの習熟度を示すエントリ342と、を有している。例えば、図示するように、エントリ340の個人ID「A」のエントリに対応付けられたエントリ342には、「2」が格納されていることから、個人ID「A」を有するユーザは、習熟度のレベルが「2」であることを示している。なお、個人習熟度TB11のデータは、入力装置20からの入力された所定のデータを、I/O部4を介して受け付けた習熟度設定部5により初期設定されるものとする。また、ユーザの習熟度を変更した場合には、インタフェース変換部3により、エントリ342に格納されているデータが変更されるものとする。
【0036】
続いて、習熟度設定DB12のデータ構造について説明する。図5は、習熟度設定値蓄積部2に格納されている習熟度設定DB12のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。この習熟度設定DB12に格納されているデータは、ユーザの習熟度を変更するか否かを判断するためのしきい値であり、入力装置20から入力される所定のデータを、I/O部4を介して受け付けた習熟度設定部5が設定する。
【0037】
さて、習熟度設定DB12は、ユーザの習熟度レベルを示す習熟度データ820(図示する例では「習熟度2」が格納されている)と、習熟度データ820に対応付けられて、サーバ1への総アクセス時間を示すデータである総合利用時間データ800と、アクセスページへの総アクセス回数を示すデータであるアクセス総合回数データ803と、アクセスページを構成する各部品が受け付けたクリック回数を示すデータであるクリック総合回数データ807と、アクセスページの閲覧順序を示すデータであるアクセス閲覧順序データ811と、アクセスページを構成する各部品に対する操作順番を示すデータの関連操作回数データ816と、上記のデータ(総合利用時間データ800、アクセス総合回数データ803、クリック総合回数データ807、アクセス閲覧順序データ811、関連操作回数データ816)に基づいて習熟度レベルを変更するか否かを判断するための関連性データ821と、を有している。なお、図示しないが、習熟度設定DB12は、全ての習熟度毎にそれぞれ特定したデータ(総合利用時間データ800、アクセス総合回数データ803、クリック総合回数データ807、アクセス閲覧順序データ811、関連操作回数データ816、関連性データ821)を有している。
【0038】
総合利用時間データ800は、サーバ1へのアクセス時間の合計を示す総合利用時間801と、その総合利用時間801を識別する習熟度特定ID802とを有して構成されている。アクセス総合回数データ803は、アクセスページのURLを示すアクセスページ804と、アクセスページ804に対応付けて、そのページへのアクセス回数を示すアクセス回数805と、そのアクセスページへのアクセス回数を識別するための習熟度特定ID806とを有して構成されている。クリック総合回数データ807は、部品を示すデータである部品番号808と、その部品が受け付けたクリック回数809と、その部品が受け付けたクリック回数を識別する習熟度特定ID810とを有して構成されている。
【0039】
アクセス閲覧順序データ811は、前回アクセスページとアクセスページとを示すアクセス閲覧順序812と、その閲覧順序でアクセスした回数を示すアクセス回数813と、その閲覧順序でアクセスした回数を識別する習熟度特定ID814とを有して構成されている。また、関連操作回数データ816は、部品の操作順序を示す操作順序817と、その操作順序で操作した回数を示す操作回数818と、その操作順序で操作した回数を識別する習熟度特定ID819とを有して構成されている。
【0040】
関連性データ821は、上記のデータ(総合利用時間データ800、アクセス総合回数データ803、クリック総合回数データ807、アクセス閲覧順序データ811、関連操作回数データ816)に基づいて習熟度レベルを変更するか否かを判断するための論理演算式を示すデータで構成されている。具体的には、関連性データ821は、上記各データが有する習熟度特定ID(802、806、810、814、819)と、論理演算子(and、or)で構成されている。
【0041】
そして、関連性データ821の論理演算式を満たす場合には、習熟度データ820が示す習熟度レベルが1つ上(図示する例では、習熟度レベルが「3」)に変更されることを示している(その判断はインタフェース変換部3により行なわれる)。例えば、図示する関連性データ821は、習熟度特定ID1、3、5、および14を全て満たして、かつ、習熟度特定ID7、10、および13のいずれか一つを満たしている場合に習熟度レベルを1つ上げることを示している。
【0042】
このように、本実施形態では、ユーザ毎の習熟度を特定するためのデータとして、システムの総合利用時間データやアクセスしたページの回数だけでなく、そのアクセスページの閲覧順序についても利用している。さらに、本実施形態では、ユーザ毎の習熟度を特定するためのデータとして、GUI画面を構成する部品のクリック回数および部品の操作順序についても利用するようにしている。そのため、本実施形態では、一般的な情報処理システムにおいて、より細かくユーザの習熟度を特定することが可能になる。
【0043】
また、本実施形態では、この習熟度DB12のデータをオペレータが入力装置20を介して設定できるように構成されている(サーバ1が提供する情報に応じて習熟度を判断する最適なしきい値を設定することができる)。そのため、本実施形態は、サーバが提供する情報に関係なく、一般的な情報処理システムにおいて適用することができる。
【0044】
続いて、本実施形態のGUIDB10に設定されている習熟度のレベル毎に対応付けたGUIを提供するためのGUIデータについて説明する。図6は、習熟度に応じてクライアント端末100に提供する
GUIデータをGUIDB部10に設定するための設定画面901を模擬的に示したものである。この設定画面901は、習熟度設定部5が、I/O部4を介して表示装置21に表示する。オペレータは、表示装置21の表示画面901を見ながら入力装置20を用いて提供すべきGUIの各部品について、その配置や習熟度レベルを考慮して設定する。
【0045】
図示するように設定画面901は、機能(A、B、C、D、E…)、ハイパーリンク情報(A、B、C、D、E、F…)、および表示文章(A、B、C、D、…)について、表示させるか否かについて、また、表示させる場合にはその表示位置および習熟度のレベルを特定して設定できるように構成されている。そして、習熟度設定部5は、設定画面901上で入力装置20が入力するユーザの習熟度に応じて提供するGUIに表示させる機能(A、B、C、D、E…)、ハイパーリンク情報(A、B、C、D、E、F…)、および表示文章(A、B、C、D…)を設定するデータを受け付ける。また、習熟度設定部5は、受け付けたデータを、GUIDB部10に設定する。
【0046】
なお、習熟度設定部5が行うGUIデータを設定する方法については特に限定しない。例えば、図示するように、習熟度設定部5は、機能を表示する部品902(a、b、c、d、e…)、ハイパーリンク情報を表示する部品904(a、b、c、d、e、f…)、および文章を表示する部品906(a、b、c、d…)を、表示画面901に表示する。そして、習熟度設定部5は、入力装置20が行う表示画面901上の部品(902、904、906)のクリックを受け付けた場合、ポップアップメニューとして習熟度を特定するための記入欄(903、905、907)を表示させ、該記入欄(903、905、907)への入力を受け付けることで、GUIデータを設定するようにしてもよい。
【0047】
続いて、本実施形態のサーバ1が、クライアント端末100に提供するGUI表示画面について説明する。図7は、本実施形態のサーバ1が提供するGUI画面の一例を示す図である。
【0048】
サーバ1のインタフェース変換部3は、クライアント端末100からのアクセス要求を受け付けた場合、最初に、ユーザの認証画面600を表示し、ユーザの認証を行う。具体的には、インタフェース変換部3は、図示する認証画面600上において、クライアント端末100が入力する(送信する)、ユーザID601およびパスワード602を受け付け、そのユーザに対するアクセスを許可または拒否する(個人習熟度TB11に格納されているユーザ認証データ(個人IDおよびそのユーザのパスワード)を利用して認証を行なう)。
【0049】
また、インタフェース変換部3は、アクセスを許可した場合、個人習熟度TB11からアクセスを許可した個人IDに対応付けられた習熟度を取得して、さらに、GUIDB部10に設定されている前記取得した習熟度のレベルに対応付けたGUIデータを取得して通信部6を介してクライアント端末100に送信する。そして、例えば、図示するような表示画面610をクライアント端末100の表示装置31に表示する。
【0050】
表示画面610は、各種の機能を提供する領域620と、ハイパーリンク情報を提供する領域630と、文章を説明する領域640と、を有している。図示するように、領域620は、機能A621、機能B622、機能C623を有している。この機能とは、WEBシステム上で提供される各種の機能(例えば、カレンダ機能、検索機能等)のことをいい、GUIDB部10に設定されているデータに基づいて、ユーザの習熟度に応じて特定される機能が表示されている。
【0051】
また、領域630は、ハイパーリンク情報A631およびハイパーリンク情報B632を有している。このハイパーリンク情報についても、上記と同様に、GUIDB部10に設定されているデータに基づいて、ユーザの習熟度に応じて特定されるハイパーリンク情報だけが表示されている。
【0052】
また、領域640は、文章A641および文書B642を有している。この文章とは、上記機能を説明するための文章、各種の告知データ、ハイパーリンク情報に対応した情報等をいう。そして、この文章も、上記と同様に、GUIDB部10に設定されているデータに基づいて、ユーザの習熟度に応じて特定される文章だけが表示される。
【0053】
なお、図示する表示画面610の構成は、あくまで例示したものであり、本実施形態は特にこれに限定しない。例えば、表示画面は、機能だけが表示されるものであってもよく、またその他の構成が追加されていてもよい。また、各構成(機能、ハイパーリンク情報、文章)の配置されている位置についても特に限定されない。
【0054】
続いて、ユーザの習熟度により段階的に変更するGUI画面の構成について説明する。図8は、本実施形態が適用されるサーバ1が提供するGUI画面がユーザの習熟度に応じて段階的に変更する状況を説明するための図である。
【0055】
さて、図示する画面801は、サーバ1が習熟度のレベルが「1」であるユーザに対して表示するGUI画面の構成を示すものである。図示するように、画面801は、部品A802および部品B803を有している。また、この部品とは、図7で示した機能、ハイパーリンク情報、および文章を備えたものをいう。また、画面801を構成する部品A802および部品B803は、本情報処理システムの操作に慣れていないユーザでも容易に操作できる簡易なものとする(このように構成されているGUIを提供することで、初級レベルのユーザでも違和感なくシステムを利用できる)。
【0056】
なお、本実施形態は、この部品の構成については特に限定しない。例えば、部品A801とは、図7に示す表示画面610上の機能A621、ハイパーリンク情報A631、および文章A641のことをいい、部品B802とは、図7に示す表示画面610上の機能B622、ハイパーリンク情報B632、および文章B642のことをいう。
【0057】
そして、サーバ1のインタフェース変換部3は、クライアント端末100の表示装置31に表示された画面801上でユーザが行なう操作(クリックや閲覧したURL等)を、通信部6を介して監視し、その履歴を個人習熟度蓄積部7に格納する。そして、所定のタイミングでインタフェース変換部3は、ユーザの習熟度の見直しを行い、ユーザの習熟度のレベルが上がった場合、クライアント端末1の表示装置31に表示させる画面を画面801から画面811に変更する。この、画面811には、画面801が有する構成にさらに部品C812が追加されている。
【0058】
また、サーバ1のインタフェース変換部3は、同様に画面811上でユーザが行なう操作を監視し、その履歴を個人習熟度蓄積部7に格納する。そして、インタフェース変換部3は、ユーザの習熟度のレベルが上がった場合、クライアント端末1の表示装置31に表示させる画面を画面811から画面821(または画面822)に変更する。なお、画面821と画面822との選択は、インタフェース変換部3が特定するユーザの習熟度にレベル基づいて行なう。
【0059】
また、同様に、インタフェース変換部3は、画面821(または画面822)上でユーザが行なう操作を監視し、習熟度の変更した場合には、その変更した習熟度に応じて、画面821から画面831または画面832を表示する(または画面822から画面832または画面833を表示する)。
【0060】
なお、画面831は、画面821の構成に部品F834が追加されたものであり、画面832は、画面821の構成に部品E824が追加されたものである(または画面822の構成に部品D823を追加したもの)。また、画面833は、画面822の構成に部品F834を追加したものである。
【0061】
このように本実施形態では、ユーザの習熟度により段階的に部品を追加して表示するようにしている。そのため、ユーザは、自己のレベルに応じてシステムを利用することができるため、画一的な(またはユーザの習熟度を考慮しない)GUIを提供する情報処理システムと比較して、システムの操作効率を向上させることができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、サーバ1がユーザの利用により変化(向上)したレベルを自動的に判断し、その変化したレベルに応じたGUIを提供している。そのため、ユーザは、サーバ1にアクセスして操作しているだけで、自動的に自己にとり最適なGUI画面が提供されるため、全てのレベルのユーザが違和感無くシステムを利用することができる。
【0063】
続いて、本実施形態の情報処理システムが行なうGUIを提供する処理のフローについて説明する。図9は、サーバ1のインタフェース変換部3が通信部6を介してクライアント端末100に行なうGUIを提供する処理のフローについて説明するための図である。
【0064】
最初に、インタフェース変換部3は、クライアント端末100からアクセスを、通信部6を介して受けてステップ2の処理に進む(ステップ1)。
【0065】
ステップ2では、インタフェース変換部3は、そのアクセスの認証を行なう。具体的には、インタフェース変換部3は、通信部6を介してクライアント端末100の表示装置31に対して認証画面(例えば、図7の画面600)を表示し、クライアント端末100からユーザIDおよびパスワードの入力(送信)を受け付ける。そして、インタフェース変換部3は、受け付けたユーザIDおよびパスワードと、習熟度設定値蓄積部2の個人習熟度TB11に格納されている個人ID340およびパスワード341とを用いて、そのアクセスを許可するか否かを判定する(受け付けたユーザIDおよびパスワードと一致する個人ID340およびパスワード341が個人習熟度TB11に格納されている場合のみアクセスを許可する)。
【0066】
そして、アクセスを許可する場合にステップ4の処理に進み、アクセスを許可しない場合には、ステップ1の処理にもどる(ステップ3)。
【0067】
ステップ4では、インタフェース変換部3は、習熟度設定値蓄積部2の個人習熟度TB11のデータに基づいて、許可したユーザの習熟度を特定する(ステップ4)。
【0068】
インタフェース変換部3は、予め習熟度の最大値を示すデータ(以下のおいて「習熟度最大値」という)を保持していて、その習熟度最大値を用いて、上記ステップ4で特定した習熟度が最大値であるか否かを判断する。そして、上記特定した習熟度が最大値の場合には、ステップ12に進み、最大値でない場合には、ステップ6に進む(ステップ5)。
【0069】
ステップ5において特定した習熟度が最大値ではないと判断した場合、インタフェース変換部3は、GUIDB部10が有する習熟度のレベル毎に対応付けられて格納されているGUIを提供するためのデータを取得し、通信部6を介してクライアント端末100にGUIを提供する(ステップ6)。具体的には、インタフェース変換部3は、取得したGUIを提供するためのデータ(GUIデータ)を、通信部6を介してクライアント端末100に送信する。そして、クライアント端末100のデータ処理部102は、通信部101を介して受信したGUIデータの所定の処理を行い、表示装置31にGUI画面を表示する。
【0070】
その後、インタフェース変換部3は、クライアント端末100のGUI上で行なわれる操作を監視し、その操作履歴を個人習熟度蓄積部7に格納する(ステップ7)。具体的には、インタフェース変換部3は、通信部6を介して、GUI上で閲覧されたアクセスページのURLの履歴、前回アクセスページのURLの履歴、およびアクセスページの滞在時間を取得し、該取得したデータをユーザ毎にアクセス時間履歴TB300に格納する。また、インタフェース変換部3は、通信部6を介して、クライアント端末100がGUI上を構成する各部品に対して行なうクリックを検知し、その検知した部品毎のクリック回数をカウントする。また、インタフェース変換部3は、上記カウントした部品毎のクリック回数(利用回数)を、個人行動パターンTB9の部品利用時間TB320に格納する。
【0071】
さらに、ステップ7では、インタフェース変換部3は、アクセス時間履歴TB300に格納されているデータを用いて、図2で示したアクセスページ移行履歴TB310のデータを所定の間隔で更新する(または、最初のアクセスの場合には、新たにデータを格納する)。また、インタフェース変換部3は、部品利用時間TB320に格納されているデータを用いて、図3で示した部品履歴移行TB330のデータを所定の間隔で更新する(または、最初のアクセスの場合には、新たにデータを格納する)。
【0072】
続いて、インタフェース変換部3は、アクセスしているクライアント端末100のユーザの習熟度の見直しをするために、習熟度設定値蓄積部2の習熟度設定DB12のデータと、個人習熟度蓄積部7に格納されているデータとの比較を行なう(ステップ8)。具体的には、インタフェース変換部3は、習熟度設定DB12から、現在提供しているGUIのユーザの習熟度に対応する習熟度設定データを取得する(例えば、習熟度が2である場合には、図8に示す習熟度設定データを取得する)。また、インタフェース変換部3は、個人習熟度蓄積部7の個人情報閲覧TB8および個人行動パターンTB9のデータを取得する。その後、インタフェース変換部3は、取得した習熟度設定データと個人情報閲覧TB8および個人行動パターンTB9のデータを比較する。
【0073】
具体的には、インタフェース変換部3は、個人行動パターンTB9のエントリ322に格納されている該当するユーザの総合利用時間と習熟度DB12の総合利用時間データ800とを比較する。そして、インタフェース変換部3は、該当するエントリ322のデータが総合利用時間データ800に設定されたデータ(総合利用時間801)以上である場合に習熟度特定ID802を取得する。
【0074】
また、インタフェース変換部3は、個人情報閲覧TB8のアクセスページ移行履歴TB310のデータと、習熟度設定DB12のアクセス総合回数データ803およびアクセス閲覧順序データ811とを比較する。そして、インタフェース変換部3は、該当するアクセスページ移行履歴TB310のデータが、アクセス総合回数データ803およびアクセス閲覧順序データ811に設定されたデータ(アクセス回数805、813)以上である習熟度特定ID806、814を取得する。
【0075】
また、インタフェース変換部3は、個人行動パターンTB9の部品移行履歴TB330のデータと、習熟度設定DB12のクリック総合回数データ807および関連操作回数データ816を比較する。そして、インタフェース変換部3は、該当する個人行動パターンTB9のデータが、クリック総合回数データ807および関連操作回数データ816に設定されたデータ(クリック回数809、818)以上である習熟度特定ID810、819を取得する。
【0076】
その後、インタフェース変換部3は、上記比較により取得した習熟度特定ID(802、806、810、814、819)を用いて、習熟度設定DB12の関連性データ821の要件を満たすか否かについて判定する。そして、インタフェース変換部3は、関連性データ821の要件を満たすと判定した場合、習熟度を変更する(上げる)必要があると判断し、ステップ10の処理に進む。一方、インタフェース変換部3は、上記関連性データ821の要件を満たさないと判定した場合、習熟度を変更する必要がないものと判断して、ステップ7に戻る(ステップ9)。なお、インタフェース変換部3が上記の特定した習熟度を見直すタイミングについては、特に限定しないが、例えば、ステップ7において、アクセスページ移行履歴TB310および部品履歴移行TB330のデータを更新した場合に、上記見直しを行うようにしてもよい。また、インタフェース変換部3は、習熟度を特定してから所定の間隔を経過した場合に上記見直しをするようにしてもよい。
【0077】
ステップ9で習熟度を変更する必要があると判断した場合には、インタフェース変換部3は、習熟度設定値蓄積部2の個人習熟度TB11(図4)の該当する個人ID340に関連付けられて格納されているエントリ342の習熟度を変更してステップ11に進む(ステップ10)。
【0078】
ステップ11において、クライアント端末100からのログアウトを受け付けた場合には、インタフェース変換部3は処理を終了し、ログアウトを受け付けない場合には、ステップ4に戻る。なお、インタフェース変換部3は、ステップ4に戻り、上記と同様の処理を行うが、個人習熟度TB11の習熟度が変更されているため、クライアント端末100には、変更された習熟度に対応するGUIが提供されることとになる。
【0079】
また、ステップ5において、習熟度が最大値であると判定された場合には、インタフェース変換部3は、GUIDB10から最大値の習熟度のレベルに対応付けられて格納されているGUIを提供するためのデータを取得し、通信部6を介してクライアント端末100にGUIを提供する(ステップ12)。
【0080】
その後、インタフェース変換部3は、クライアント端末100からのログアウト要求を受け付けた場合に処理を終了し、ログアウト要求を受け付けない場合には、そのままGUIを提供する(習熟度が最大となり、GUIを変更する必要がないためステップ5〜10の処理は行わない)処理を行う(ステップ13)。
【0081】
続いて、本実施形態のサーバ1のGUIDB10および習熟度設定値蓄積部2のデータを設定する処理について説明する。図10は、サーバ1の習熟度設定部5が行うGUIDB10および習熟度設定値蓄積部2の設定処理のフローを説明するための図である。
【0082】
図示するように、習熟度設定部5は、I/O部4を介して表示装置21にGUIデータ設定画面901(図6参照)を表示し、入力装置20から入力されるGUIの構成する部品およびその習熟度のデータを受け付ける。そして、その受け付けた習熟度の対応付けられたGUIの部品を構成するデータをGUIDB10に格納する(ステップ20)。
【0083】
また、習熟度設定部5は、I/O部4を介して入力装置20から入力される習熟度を変更するか否かを判断する習熟度設定データを受け付けて、該受け付けたデータを習熟度設定値蓄積部2の習熟度設定DB12(図5)に格納する(ステップ21)。
【0084】
また、習熟度設定部5は、I/O部を介して入力装置20から入力されるユーザのデータ(そのユーザのID、パスワード、習熟度の初期値)を受け付けて、習熟度設定値蓄積部2の個人習熟度TB11に格納し処理を終了する(ステップ22)。なお、初期設定される習熟度については特に限定しないが、例えば、習熟度「1」を設定しておく(ステップ20から22の順番は特に限定するものではない)。
【0085】
このように、本実施形態によれば、ユーザ毎の操作履歴を個人習熟度蓄積部7に格納し、その格納した操作履歴によりユーザ毎に習熟度を特定している。そして、本実施形態では、特定した習熟度に対応したGUIを提供するようにしている。そのため、本実施形態によれば、ユーザの習熟度に対応したGUIを提供することが可能になることから、初級者から上級者までの全てのレベルのユーザに快適な操作環境を提供できる(従来の一般的な情報処理システムのGUIのように、使用可能な機能やハイパーリンク情報等を全て提供するのではなく、そのユーザに必要な機能等だけを提供できるようになる)。
【0086】
また、本実施形態によれば、サーバ1が、ユーザの利用により変化(向上)したレベルを自動的に判断し、そのユーザのレベルに応じたGUIを提供するようにしている。そのため、ユーザは、サーバ1にアクセスして操作しているだけで、自動的に自己にとり最適なGUI画面が提供されることから情報処理システムの作業効率を向上させることができる。
【0087】
また、本実施形態では、ユーザの習熟度を特定するためのデータとして、システムの総合利用時間データやアクセスしたページの回数だけでなく、そのアクセスページの閲覧順序、アクセスページの部品のクリック回数および部品の操作順序についても利用するようにしている。そのため、本実施形態では、一般的な情報処理システムにおいて、より細かくユーザの習熟度を特定することが可能になる。また、自動的に変更されるGUIについても、段階的にレベルを上げるように構成されているため、ユーザのシステム操作能力の向上を無理なく導くことができる。
【0088】
また、本実施形態では、オペレータが自由に習熟度を変更する否かについて判断するデータ(総合利用時間データ、アクセスページ回数、アクセスページの閲覧順序、アクセスページの部品のクリック回数、部品の操作順序)を設定できるため、サーバが提供する情報に関係なく、一般的な情報処理システムにおいて適用することができる。
【0089】
なお、本発明は以上で説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態の説明では、習熟度設定DB12(図5)において、関連性データ821を用いて、習熟度のレベルを上げる場合だけを判断するようにしているが、習熟度設定DB12に習熟度のレベルを下げるための基準データを設定しておいて、その条件を満たした場合には、ユーザの習熟度を下げるようにしてもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、ユーザの習熟度のレベルを判断するためのデータとして「総合利用時間データ」、「アクセスページのアクセス回数」、「アクセスページの閲覧順序」、「アクセスページの部品のクリック回数」、「部品の操作順序」を全て利用する場合を説明しているが、これは、例示に過ぎない。例えば、習熟度を判断するためのデータとして、これらのデータ(「総合利用時間データ」、「アクセスページのアクセス回数」、「アクセスページの閲覧順序」、「アクセスページの部品のクリック回数」、「部品の操作順序」)のいずれか一つ以上を含むように構成することとしてもよい(また、その他の構成を付加するようにしてもよい)。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、情報処理システムにおいて、ユーザのレベルに応じたGUIを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した情報処理システムの一実施形態の概略構成を説明するための図である。
【図2】個人習熟度蓄積部7の個人閲覧履歴TB8のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。
【図3】個人習熟度蓄積部7の個人行動パターンTB9のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。
【図4】個人習熟度TB11のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。
【図5】習熟度設定値蓄積部2に格納されている習熟度設定DB12のデータ構造の一例を模擬的に示す図である。
【図6】習熟度に応じてクライアント端末100に提供するGUIをGUIDB部10に設定するための設定画面901を模擬的に示したものである。
【図7】本実施形態のサーバ1が提供するGUI画面の一例を示す図である。
【図8】本実施形態が適用されるサーバ1が提供するGUI画面がユーザの習熟度に応じて段階的に変更する状況を説明するための図である。
【図9】本実施形態のサーバ1のインタフェース部3が行なうGUIを提供する処理のフローについて説明するための図である。
【図10】本実施形態のサーバ1の習熟度設定部5が行うGUIDB10および習熟度設定値蓄積部2の設定処理のフローを説明するための図である。
【符号の説明】
1…サーバ、2…習熟度設定値蓄積部、3…インタフェース変換部、4…I/O部、5…習熟度設定部、6…通信部、7…個人習熟度蓄積部、8…個人閲覧履歴TB、9…個人行動パターンTB、10…GUIDB、11…個人習熟度TB、12…習熟度設定DB、20…入力装置、21…表示装置、30…入力装置、31表示装置、100…クライアント端末、101…通信部、102…データ処理部、103…I/O部、300…アクセス時間履歴TB、310…アクセスページ移行履歴TB、320…部品利用時間TB、330…部品移行履歴TB、901…GUIデータ設定画面、600…認証画面、610…GUI画面
Claims (7)
- クライアント端末からの要求を、ネットワークを介して受け付け、該受け付けた要求に応じて、該クライアント端末に各種情報を提供する情報処理装置において、
ユーザのレベルに対応付けられている、構成要素の異なる複数種のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供するためのGUIデータの設定を受け付け、記憶するGUI設定手段と、
前記クライアント端末からのアクセスに対して、該アクセスするユーザを認証する認証手段と、
前記認証したユーザのレベルに応じたGUIを、前記GUI設定手段が記憶しているGUIデータを用いて前記クライアント端末に提供するインタフェース提供手段と、
前記認証したユーザ毎の利用履歴を記憶する履歴記憶手段と、を有し、
前記インタフェース提供手段は、前記ユーザのレベルの変更の有無を前記履歴記憶手段が記憶している該ユーザの利用履歴を用いて判断し、変更する必要があると判断した場合に、前記ユーザのレベルを変更し、変更後のレベルに対応するGUIを、前記GUI設定手段が記憶しているGUIデータを用いて前記クライアント端末に対して提供すること
を特徴とする情報処理装置。 - 請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記特定したユーザのレベルを変更する必要があるか否かを判断するためのユーザのレベル毎の判定データを記憶するレベル記憶手段を有し、
前記ユーザの利用履歴の構成要素には、前記クライアント端末からのアクセス時間、前記クライアント端末がアクセスしたアクセス画面の種類、該アクセス画面に対するアクセス順序、前記提供したGUI上で受け付けたGUIを構成する部品毎の操作回数、および該部品の操作順序のいずれか一つ以上を含み、
前記ユーザのレベルの変更の有無の判断は、前記ユーザの利用履歴の構成要素毎にそれぞれ習熟度を求め、該求めた習熟度が前記ユーザのレベルに対応した前記判定データが示す基準を満たす場合に、該ユーザのレベルを変更する必要があると判断するものであること
を特徴とする情報処置装置。 - 請求項1および2のいずれか一項に記載の情報処理装置であって、
前記ユーザのレベルを変更とは、該ユーザのレベルを段階的に上げて変更するものであること
を特徴とする情報処理装置。 - 請求項1、2、および3のいずれか一に記載の情報処理装置であって、
前記複数種のGUIは、それぞれ種々の部品により構成されていて、ユーザのレベルが上がるにつれて構成される部品の種類が増加するものであること
を特徴とする情報処理装置。 - 請求項1、2、3、および4のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
前記ネットワークを介して前記情報処理装置と通信を行うクライアント端末と、を有する情報処理システム。 - クライアント端末からの要求を、ネットワークを介して受け付けて、該受け付けた要求に応じて、該クライアント端末に各種情報を提供する処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
ユーザのレベルに対応付けられている、構成要素の異なる複数種のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供するためのGUIデータの設定を受け付けて記憶するステップと、
前記クライアント端末からのアクセスに対して、該アクセスするユーザを認証するステップと、
前記認証したユーザのレベルに応じたGUIを、前記記憶しているGUIデータを用いて前記クライアント端末に提供するステップと、
前記認証したユーザ毎の利用履歴を記憶するステップと、
前記ユーザのレベルの変更の有無を前記記憶している前記ユーザの利用履歴を用いて判断し、変更する必要があると判断した場合に、前記ユーザのレベルを変更し、変更後のレベルに対応するGUIを、前記GUIデータを用いて前記クライアント端末に対して提供するステップと、をコンピュータに実行させること
を特徴とする情報処理プログラム。 - クライアント端末からの要求を、ネットワークを介して受け付けて、該受け付けた要求に応じて、該クライアント端末に各種情報を提供する情報処理装置における、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供する方法であって、
ユーザのレベルに対応付けられている、構成要素の異なる複数種のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供するためのGUIデータの設定を受け付けて記憶するステップと、
前記クライアント端末からのアクセスに対して、該アクセスするユーザを認証するステップと、
前記認証したユーザのレベルに応じたGUIを、前記記憶しているGUIデータを用いて前記クライアント端末に提供するステップと、
前記認証したユーザ毎の利用履歴を記憶するステップと、
前記ユーザのレベルの変更の有無を前記記憶している前記ユーザの利用履歴を用いて判断し、変更する必要があると判断した場合に、前記ユーザのレベルを変更し、変更後のレベルに対応するGUIを、前記GUIデータを用いて前記クライアント端末に対して提供するステップと、を実行すること
を特徴とする方法。
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