JP2004355102A - 金額処理装置、金額処理方法、及び金額処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子マネー機能を備えた携帯電話が故障して電子マネー機能が使用不能となった場合に、新規の携帯電話にバリューを返却すること。
【解決手段】携帯電話7aが使用不能となった場合、ユーザは、証明機関102で使用不能となった旨の証明書を発行してもらう。ユーザは、この証明書と身分証明書のコピーを電子マネーセンター101に送付する。電子マネーセンター101は、身分証明書の個人情報から、これに予めひも付けしておいた携帯電話7aを特定し、携帯電話7aに関する履歴情報を参照して携帯電話7aで使用不能となったバリュー残高を算出する。ユーザが新規に携帯電話7bを購入して電子マネーセンター101に登録した後、電子マネーセンター101は、携帯電話7aの残高分のバリューを加算する加算コマンドを携帯電話7bに送信する。携帯電話7bは、この加算コマンドを実行してバリューを加算する。
【選択図】 図1
【解決手段】携帯電話7aが使用不能となった場合、ユーザは、証明機関102で使用不能となった旨の証明書を発行してもらう。ユーザは、この証明書と身分証明書のコピーを電子マネーセンター101に送付する。電子マネーセンター101は、身分証明書の個人情報から、これに予めひも付けしておいた携帯電話7aを特定し、携帯電話7aに関する履歴情報を参照して携帯電話7aで使用不能となったバリュー残高を算出する。ユーザが新規に携帯電話7bを購入して電子マネーセンター101に登録した後、電子マネーセンター101は、携帯電話7aの残高分のバリューを加算する加算コマンドを携帯電話7bに送信する。携帯電話7bは、この加算コマンドを実行してバリューを加算する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は貨幣情報処理サーバなどに関し、例えば、電子マネーを扱うサーバ装置などに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子マネーを用いた決済システムの実証試験が成功裡に終わり、電子マネーは実用化段階を迎えている。
現在では、小売店舗での決済などが行われており、更に、電子マネーを一般のユーザに普及させるために、要素技術の開発や、ビジネスモデルの構築などのさまざまな努力が行われている。
【0003】
電子マネーを流通させる方式は各種のものが考えられるが、これらのうち、非接触型IC(Integrated Circuit)カードにバリューと呼ばれる金銭と同様の交換価値を記憶するものがある。
これは、非接触型ICカードにバリューの金額を書き込んで記憶させ、決済時にこれを減算して精算するものである。
非接触型ICカードにアクセスしてバリューの加減算を行う端末(以下、電子マネー端末)が店頭などに設置されており、ユーザは、現金の代わりにバリューを減算して精算し、商品を購入することができる。
【0004】
また、近年携帯電話の普及がめざましく、携帯電話に電子マネーカードと同等の機能を持たせる試みも行われている。
これは、携帯電話の内部に非接触型ICカードのICチップを組み込み、携帯電話を電子マネーカードと同様の機能を持たせるものである。
この場合、携帯電話を電子マネー端末にセットし、携帯電話に蓄積されているバリューの金額を加減算することができる。
携帯電話に電子マネーカードの機能を持たせる技術として次のものがある。
【0005】
【特許文献1】特開2002−352173
【0006】
この発明は、携帯電話にバリューを記憶するための専用メモリを設け、ここにバリューを記憶したり、あるいはここに記憶したバリューで決済処理を行うものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話は、ユーザにより様々な場所へ携帯されて頻繁に使用されるため、落下による損傷や水濡れによる動作不良など、故障を生じる機会が多い。
そして、これに伴い携帯電話の電子マネー機能に障害が発生しでバリューの使用が不能になると、ユーザは、そのバリューを放棄せざるを得なかった。
また、携帯電話の電話機能が使用不能となっても電子マネー機能は使用できる場合、ユーザは故障した携帯電話を携帯し、バリューを使い切る必要があった。
このように、携帯電話の故障に伴って、バリューの使用に障害が発生するのはユーザにとって不安であり、また負担でもあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、使用不能となったバリューをユーザに返却することが可能な貨幣情報処理サーバなどを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載した発明では、加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理装置であって、前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を特定する特定手段と、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて取得する使用不能金額取得手段と、前記使用不能金額取得手段で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を生成する加算命令生成手段と、前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に送信する送信手段と、を具備したことを特徴とする金額処理装置を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記金額特定情報は、前記貨幣端末で加減算した金額を特定する加減算履歴情報であり、前記使用不能金額取得手段は、前記金額特定情報記憶手段で記憶されている加減算履歴情報を用いて、前記1の貨幣端末で使用不能となった金額を算出することを特徴とする請求項1に記載の金額処理装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記送信手段で前記加算命令を前記他の貨幣端末に送信した後に、前記他の貨幣端末の記憶手段で前記加算命令を実行した後に記憶されている金額を特定する金額特定情報と、前記1の貨幣端末の記憶手段に記憶されている金額を0とする金額特定情報を前記金額特定情報収集装置に提供することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の金額処理装置を提供する。
請求項4に記載の発明では、使用不能となった日時を特定する日時特定情報を取得する日時特定情報取得手段を具備し、前記使用不能金額取得手段は、前記取得した日時特定情報で特定される日時から所定期間後に使用不能となった貨幣情報の金額を取得することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の金額処理装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、使用不能となった日時を特定する日時特定情報を取得する日時特定情報取得手段を具備し、前記使用不能金額取得手段は、前記送信装置から前記金額特定情報収集装置に送信されてきた金額特定情報のうち最新のものが前記特定した日時以降であることを、全ての送信装置にわたって確認してから、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を取得することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の金額処理装置を提供する。
請求項6に記載の発明では、加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理装置で用いる金額処理方法あって、前記金額処理装置は、特定手段と、使用不能金額取得手段と、加算命令生成手段と、送信手段と、を備えており、前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を前記特定手段で特定する特定ステップと、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて前記使用不能金額取得手段で取得する使用不能金額取得ステップと、前記使用不能金額取得手段で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を前記加算命令生成手段で生成する加算命令生成ステップと、前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に前記送信手段で送信する送信ステップと、から構成されたことを特徴とする金額処理方法を提供する。
請求項7に記載の発明では、加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理機能をコンピュータで実現する金額処理プログラムであって、前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を特定する特定機能と、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて取得する使用不能金額取得機能と、前記使用不能金額取得機能で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を生成する加算命令生成機能と、前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に送信する送信機能と、をコンピュータで実現する金額処理プログラムを提供する。
また、金額処理プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体を提供することも可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。
本実施の形態では、使用不能となった携帯電話のバリューを新規の携帯電話に返却する。そこで以下では、使用不能となった携帯電話と新規の携帯電話を区別する場合はそれぞれ携帯電話7a、携帯電話7bと記述し、特に区別しない場合は単に携帯電話7と記述することにする。
[実施形態の概要]
図1は、本実施の形態の概要を説明するための図である。
携帯電話7aは、電話機能を果たす電話機能部と電子マネー機能を果たす電子マネー機能部を備えており、電子マネー機能部にバリューを記憶して決済に使用することができる。
電子マネー機能部に記憶されているバリューの金額は、店頭などに設置されている電子マネー端末を用いて加減算することもできるし、あるいはインターネットを介してサーバ装置にアクセスし、サーバ装置から加減算することもできる。
以下に、図中に括弧で示した番号に対応させて説明する。
【0011】
(1)携帯電話7aが故障した場合、ユーザは証明機関102に携帯電話7aを持参し、携帯電話7aが使用不能になった旨の証明書の発行を受ける。この場合、証明機関102は、携帯電話7aの電話機能部のみならず、電子マネー機能部も使用不可になったことも確認する。
(2)ユーザは、証明機関102から取得した証明書を、本人を確認できる本人確認資料と共に電子マネーセンタ101に送付する。
電子マネーセンタ101では、予めユーザの個人情報と電子マネー機能部IDを対応付けて管理しており、ユーザから送付された本人確認資料の個人情報を照合することにより、携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定する。
これは、携帯電話7aが故障しているため携帯電話7aから電子マネー機能部IDを取得することは期待できないため、ユーザの個人情報から電子マネー機能部IDを特定することにしたものである。
【0012】
(3)ユーザは、携帯電話7aと同等の機能を有した新規の携帯電話7bを購入し、電子マネーセンタ101に登録する。そして、携帯電話7aに残っていたバリューの残高を携帯電話7bに返却するように要求する。
(4)電子マネーサーバ2は、携帯電話7aにおけるバリューの加減算の履歴を予め蓄積しており、この履歴から携帯電話7aで使用不能となったバリューの残額の論理値を算出する。
(5)電子マネーサーバ2は、算出した残額分のバリューを加算する加算コマンドを生成し、携帯電話7bに送信する。携帯電話7bでは、この加算コマンドを実行し、携帯電話7aに残っていた残額分のバリューの加算処理を行う。
【0013】
以上のサービス(以下、バリュー保証サービスと呼ぶことにする)により、ユーザの携帯電話が故障した場合、携帯電話に残っていたバリューの残額分をユーザが新規に購入した携帯電話に対して返却することができる。
【0014】
[実施形態の詳細]
図2は、本実施の形態の電子マネー運用システム1の構成の一例を示した図である。
電子マネー運用システム1は、携帯電話7、電子マネーサーバ2、インターネット4、基地局5、電話回線網6、電子マネーカード15、電子マネー端末8、8、8、…などから構成されている。
また、電子マネーサーバ2は、電子マネーの運用を管理する機関である電子マネーセンタ101に設置されている。更に、携帯電話7の故障を証明する機関として証明機関102が存在する。
【0015】
携帯電話7は、インターネット接続機能を有するほか、電子マネーカード用の非接触型ICチップを内蔵しており、電子マネー端末8と通信してバリューの加算(チャージ)、及び減算(決済)を行うことができる。
また、携帯電話7は、電子マネーサーバ2と通信し、インターネット4経由でバリューの加減算を行うこともできる。
【0016】
なお、バリューとは、電子マネーの運用において貨幣に該当する概念であって、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報である。バリューを発行する際に、対応する金額の貨幣をユーザから徴収し、バリューで決済を行った店舗(以下、加盟店)に、決済金額に応じてこれを分配することにより、バリューと実貨幣との対応をとっている。
【0017】
電子マネーカード15は、非接触型ICチップと、電子マネー端末8とが通信するためのアンテナを内蔵しており、携帯電話7と同様にバリューの加減算を行うことができる。非接触型ICチップを駆動するための電力は、電子マネー端末8から無線により供給される。
【0018】
基地局5は、携帯電話7と無線通信することができ、携帯電話7を電話回線網6、又はインターネット4に接続する。
電話回線網6は、いわゆる公衆回線網であり、電話機やファックスなどの端末装置を相互に接続することができる。携帯電話7を電話回線網6に接続することにより、基地局5は、ユーザに通話サービスを提供することができる。
【0019】
インターネット4は、サーバ装置や端末装置などを接続するネットワークである。インターネット4には、各種のサービスを提供するサーバ装置が接続されている。携帯電話7をインターネット4に接続することにより、携帯電話7でこれらサーバ装置が提供するサービスを利用することができる。
なお、図2では、インターネット4に接続するサーバ装置として電子マネーサーバ2が記載されているが、この他にも各種のサービスを提供するサーバ装置が存在する。
【0020】
電子マネーサーバ2は、電子マネーセンタ101が運営するサーバ装置である。
電子マネーサーバ2は、通信回線により電子マネー端末8、8、8、…(以下、電子マネー端末8)に接続されており、これら電子マネー端末8からバリューの発行状況や使用状況に関する情報を収集し、蓄積している。そして、これら情報を用いて電子マネー業務を運営するための各種情報処理を行う。
【0021】
更に、電子マネーサーバ2は、インターネット4上でサービスサイトを開設しており、このサイトで携帯電話7や電子マネーカード15に対するバリューの加減算や、バリュー保証サービスなど、電子マネーに関する各種サービスを提供している。また、携帯電話7に対して電子メールの送受信を行うこともできる。
なお、電子マネーサーバ2がインターネット4を介して電子マネーカード15にバリューの加減算処理を施す場合、ユーザは、電子マネーカード15用のリーダライタを設置したパーソナルコンピュータなどをインターネット4に接続し、これを電子マネーカード15のアクセス用の端末として使用する。
【0022】
電子マネー端末8は、店舗などに設置された非接触型ICカードアクセス用の端末装置であり、電子マネー業務用に構成された専用機である。
電子マネー端末8は、アンテナを内蔵したリーダライタ部を備えており、このアンテナで電波を送受信することにより、携帯電話7の非接触型ICチップや電子マネーカード15と近距離間の無線通信を行うことができる。
【0023】
電子マネー端末8は、携帯電話7や電子マネーカード15と無線通信をして、これらにバリューを書き込んだり、あるいはバリューを減算して決済を行ったりすることができる。
そして、電子マネー端末8は、これら処理に関する情報を一時記憶しておき、後ほどバッチ処理により電子マネーサーバ2に送信する。
【0024】
このように、電子マネー端末8は、携帯電話7や電子マネーカード15と通信してバリューを処理する際に電子マネーサーバ2にアクセスする必要が無く、そのためバリュー処理を高速に行うことができる。
【0025】
以上、電子マネー運用システム1の全体的な構成について説明したが、これは概念的な構成の一例であって、各種の変形例が存在する。
例えば、電子マネー端末8は、加盟店に設置したもののほかに、例えば、自動販売機に組み込まれた決済専用の端末装置や、あるいは、広場などに設置されたチャージ専用の端末装置も存在する。
【0026】
また、電子マネー端末8にバリュー処理に関する情報を蓄積する着脱式の記憶媒体を設置し、担当者が出向いてこれを回収するものもある。回収された記憶媒体からは、バリュー処理に関する情報が読み出され、電子マネーサーバ2に入力される。
更に、電子マネー端末8がバリュー処理に関する情報を無線により発信し、これを受信装置で受信して電子マネーサーバ2に送信するものもある。この場合は、一台の受信装置で複数台の電子マネー端末8と通信を行うことができる。
【0027】
図3は、携帯電話7の外観の一例を示した図である。携帯電話7は、電話アンテナ19、スピーカ20、ディスプレイ21、キーボード22、マイクロフォン23を備えている。
電話アンテナ19は、基地局5と無線通信するためのアンテナである。
スピーカ20は、アナログ式の電気信号を変換して音声を発生させる装置である。
【0028】
ディスプレイ21は、文字や画像を表示するための表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイ、あるいはプラズマディスプレイなどで構成されている。
ディスプレイ21は、サーバ装置が提供する画面や電子メールの文面などを表示することができる。
また、後述するように、携帯電話7は電子マネー機能部を備えており、電子マネー機能部IDや、バリューの残高など、電子マネーに関する情報を表示することもできる。
【0029】
キーボード22は、文字キーや機能キーなどで構成された入力手段である。ユーザは、文字キーを押すことにより、文字や数字を入力することができ、電子メールを作成したり、Webサイトが提供する画面に文字を入力したりすることができる。
また、所定の機能キーを押すことにより、ディスプレイ21に表示された選択項目をクリックして選択したり、携帯電話7の動作を制御したりなど、所定の機能を発揮させることができる。
マイクロフォン23は、音声を取得してアナログ式の電気信号に変換する装置である。
【0030】
なお、図3では、電子マネーサーバ2にログインした際に表示されるメニュー画面の一例が図示されている。選択項目の「2.バリュー保証サービス」を選択するとバリュー保証サービスへの加入手続きを行ったり、バリュー保証サービスの適用を要求することができる。
【0031】
図4は、携帯電話7の機能的な構成の一例を示した概念図である。
なお、携帯電話7では、通話を行う通話モードと、携帯電話7に組み込まれているアプリケーションを利用するアプリケーションモードが用意されており、機能ボタンを用いて何れかをユーザが選択できるようになっている。
そして、このアプリケーションが提供する機能の一部として、インターネット4への接続機能が用意されている。
【0032】
そして、図4はアプリケーションモードで携帯電話7を動作させている場合の機能について図示している。
図4に示したように、携帯電話7は、通話機能とインターネット接続機能を提供する電話機能部10と、バリュー処理機能を備えた電子マネー機能部12と、両者を接続するインターフェース部11から構成されている。
後述するように、電話機能部10と電子マネー機能部12は、別のハードウェアから構成されており、インターフェース部11により接続されている。
【0033】
電話機能部10は、アプリケーション機能を提供するアプリケーション部26を備えており、ユーザは、携帯電話7をアプリケーションモードで起動することにより、これらの機能を利用することができる。
アプリケーション部26は、ゲーム、受信した電子メールの表示、送信する電子メールの編集、写真画像の表示(携帯電話7がカメラを備えている場合)など、オフラインで利用する機能を有する他、ブラウザ機能、電子メールの送受信など、オンラインで利用する機能も提供する。
【0034】
アプリケーション部26のブラウザ機能を利用する場合、アプリケーション部26は、ユーザからURL(Uniform Resource Locators)の入力を受け付け、このURLで特定されるサービスサイトに携帯電話7を接続する。
このため、電子マネーサーバ2のサービスサイトのURLを入力することにより、携帯電話7を電子マネーサーバ2のサービスサイトに接続することができ、ユーザは、このサイトが提供する各種サービスを携帯電話7で利用することができる。
【0035】
更に、アプリケーション部26は、インターフェース部11を介して電子マネー機能部12と通信を行うことができ、電子マネーサーバ2と電子マネー機能部12の通信を仲介したり、あるいは、電子マネー機能部12が提供する情報(バリューの残高など)をディスプレイ21(図3)に表示したりすることができる。
また、アプリケーション部26は、電子マネーサーバ2と電子マネー機能部12の通信を仲介する場合、電子マネーサーバ2から受信した情報のうち、電子マネー機能部12に送信すべきものを選択して抽出し、電子マネー機能部12に送出する。
更にアプリケーション部26は、電子マネー機能部12から受信した情報のうち、電子マネーサーバ2に送信すべきものを選択して抽出し、電子マネーサーバ2に送信する。
【0036】
インターフェース部11は、電話機能部10と電子マネー機能部12の間での情報の送受信を仲介するインターフェースである。
後述するように、電子マネー機能部12は、非接触型ICチップにより構成されており、インターフェース部11は、非接触型ICチップの仕様に適したインターフェースを提供している。
また、インターフェース部11は、電子マネーサーバ2から送信されてきたデータ(暗号化されている)を復号化して電子マネー機能部12に出力すると共に、電子マネー機能部12が出力したデータを暗号化して電話機能部10に出力する暗号機能も有している。このように、電子マネーサーバ2と携帯電話7との間で送受信されるデータを暗号化することにより、セキュリティを高めることができる。
【0037】
電子マネー機能部12は、バリューに関する情報処理を行うバリュー処理部28、バリューに関する情報を記憶するログデータ記憶部29、電子マネー端末8と無線通信する端末通信部31を備えている。
バリュー処理部28は、バリュー処理に関する各種のコマンドの入力を受け付け、このコマンドに従ってバリュー処理を行う機能部である。
バリューを加減算するコマンドに関しては、電子マネー端末8、又は電子マネーサーバ2から入力することができる。
また、残高照会など、バリューの残高が変化しない処理に関するコマンドに関しては、オフラインでアプリケーション部26から入力することができる。
【0038】
加算コマンドは、ログデータ記憶部29に記憶されているバリューの残高を加算するためのコマンドであり、加算するバリューの金額をパラメータにより設定することができる。バリュー処理部28は、加算コマンドを実行すると、パラメータで指定された金額分だけログデータ記憶部29にバリューを書き込む。
減算コマンドは、ログデータ記憶部29に記憶されているバリューの残高を減算するためのコマンドであり、バリューの金額をパラメータで設定することができる。バリュー処理部28は、減算コマンドを実行すると、パラメータで指定された金額分だけログデータ記憶部29のバリューを減算する。
【0039】
このように、バリュー処理部28に加算コマンドを実行させることにより電子マネー機能部12にバリューのチャージを行うことができ、減算コマンドを実行させることにより決済を行うことができる。
なお、コマンドに付属するパラメータには金額の他に各種の情報を設定することが可能である。例えば、電子マネー端末8を特定する電子マネー端末ID、加盟店を特定する加盟店ID、処理日時などが考えられ、これらの情報がバリューの金額と共にログデータ記憶部29に履歴として記憶される。
【0040】
ログデータ記憶部29は、バリューに関するログデータを記憶する機能部である。このログデータは、バリューの加算、減算などのバリュー処理に関する履歴を記録したものであり、ログデータを参照することにより、バリューの現在残高、過去のバリュー処理の履歴などを知ることができる。
ログデータとして記録する内容は、処理が行われた日時、処理の種類、処理によってバリューの金額が変化した場合はその変化の値(例えば、バリューを加算した場合は加算したバリューの金額、バリューを減算した場合は減算したバリューの金額)、電子マネー端末8にアクセスしてバリューを処理した場合はその電子マネー端末8の端末ID、現在のバリュー残高、電子マネー端末8を設置した加盟店を特定する加盟店IDなどの情報がある。
【0041】
端末通信部31は、電子マネー端末8と無線通信を行う機能部である。電子マネー端末8は、非接触型ICチップと無線通信を行うためのアンテナを内蔵したリーダライタ部8aを備えており、端末通信部31は、リーダライタ部8aと通信し、電子マネー端末8と電子マネー機能部12の情報交換を仲介する。
【0042】
以上のように構成された携帯電話7では、バリュー処理部28に電子マネーサーバ2や電子マネー端末8から各種コマンドを入力することが可能である。
そして、電子マネーサーバ2から電子マネー機能部12に加算コマンド、減算コマンドを送信することにより、電子マネーセンタ101(図2)が電子マネー機能部12のバリュー残高を遠隔操作することができる。
【0043】
以上で説明したように、バリューは貨幣価値の金額を表した電子情報であり、ログデータ記憶部29はこれを記憶する記憶手段を構成し、バリュー処理部28は加減算を実行させるコマンド(加減算命令)を実行する命令実行手段を構成し、端末通信部31はコマンドを受信する命令受信手段を構成している。そして、携帯電話7は、これらの構成を備えた貨幣端末となっている。
更に、電子マネー端末8は、携帯電話7に加減算命令を送信する命令送信装置を構成している。
【0044】
図5は、携帯電話7のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
電話機能部10は、電話アンテナ40、基地局通信部41、電話制御部200、記憶部45、表示部46、操作部47、デジタル信号処理部48、音声入出力部49などから構成されている。
電話アンテナ40は、基地局5に対して電波を放射したり、あるいは基地局5のアンテナが放射した電波を吸収したりする。これにより、携帯電話7は、基地局5と無線通信することができ、基地局5を介した電話通話、及びインターネット4を介した電子マネーサーバ2との通信を行うことができる。
【0045】
基地局通信部41は、電話アンテナ40を駆動するための機能部であって、電話アンテナ40から送信する信号を増幅したり、基地局5から受信した信号を増幅して電話制御部200に提供したりなどする。
電話制御部200は、CPU(Central Processing Unit)42、ROM(Read Only Memory)43、RAM(Random Access Memory)44などから構成されている。
【0046】
CPU42は、所定のプログラムを実行し、各種の情報処理を行う中央処理装置であって、電話機能部10にインターネット接続機能を備えた携帯電話としての機能を発揮させることができる。
CPU42は、ROM43やRAM44、あるいは記憶部45に格納されているプログラムを実行することにより、電話機として機能したり、あるいは、インターネット4の端末として機能する。
【0047】
ROM43は、CPU42が読み取り可能に配設された読み取り専用メモリであり、CPU42が実行するプログラムやパラメータなどが格納されている。
ROM43には、例えば、CPU42が動作するための基本的なプログラムであるOSが格納されている。
RAM44は、CPU42が動作する際に、CPU42にワーキングエリアを提供する読み書き可能なメモリである。
【0048】
記憶部45は、CPU42が利用するプログラムやデータなどが格納されている。記憶部45は、CPU42が読み書き可能なメモリであって、例えば、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などが利用される。
本実施の形態では、記憶部45には、CPU42にアプリケーション機能を実現するためのアプリケーションプログラム45aが格納されている。
【0049】
アプリケーションプログラム45aをCPU42で実行すると、アプリケーション部26(図4)がソフトウェア的に構成される。
なお、図示しないが、記憶部45には、この他に、ユーザが登録した電話番号や電子メールアドレス、仮名漢字変換プログラム、その他の情報が記憶されている。
【0050】
表示部46は、ディスプレイ21(図3)に文字情報や画像を表示する機能部である。
通話モードでは、ユーザが登録した電話番号の一覧を選択可能に表示したり、基地局5から送信されてくる電波の強弱の程度、ユーザが入力した電話番号、あるいは、電話をかけてきた相手方の電話機の電話番号など、通話に用いるための情報を表示する。
【0051】
アプリケーションモードでは、アプリケーションプログラム45aが提供するブラウザ画面などを表示し、URLの入力欄、サーバ装置が提供する画面、電子メールなどを表示する。
操作部47は、キーボード22を備えており、ユーザのキー操作を電気信号に変換してCPU42に入力する。
【0052】
音声入出力部49は、マイクロフォン23とスピーカ20を備えており、マイクロフォン23で受信した音声をアナログ信号に変換し、また、アナログ信号を音声に変換してスピーカ20から出力したりなどする。
ユーザは、マイクロフォン23から自分の音声を電気信号に変換して電話機能部10に入力することができると共に、電話機能部10が出力する音声信号を音声に変換してスピーカ20から聞くことができる。
【0053】
デジタル信号処理部48は、音声データをアナログ信号からデジタル信号に変換し、あるいはデジタル信号からアナログ信号に高速に変換する機能部であり、例えば、DSP(Digital Signal Processor)を用いて構成されている。また、音声データの圧縮や伸張も行う。
マイクロフォン23とスピーカ20は、アナログ信号を用いるのに対し、電話機能部10の他の機能部はデジタル信号を用いる。そこで、デジタル信号処理部48は、音声信号を入力する場合は、マイクロフォン23から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して更に圧縮し、音声信号を出力する場合は、電話機能部10が出力するデジタル信号を伸張してアナログ信号に変換し、スピーカ20に対して出力する。
【0054】
電子マネー機能部12は、端末アンテナ35、端末通信部31、IC制御部300、記憶部36などから構成されている。これらのうち、端末アンテナ35を除く構成要素は1つのICチップに納められている。
また、IC制御部300と電話制御部200は、インターフェース部11により接続している。
本実施の形態では、電子マネー機能部12は、携帯電話7に内蔵されているものとするが、これに限定するものではなく、着脱式とすることもできる。
【0055】
端末アンテナ35は、電子マネー端末8のリーダライタ部8a(図4)に配設されたアンテナと電波による通信を行う。
端末通信部31は、端末アンテナ35を駆動する他、送受信する信号を増幅したりなどする。
IC制御部300は、CPU32、ROM33、RAM34などから構成されている。
CPU32は、ROM33、RAM34、記憶部36などに格納されているプログラムを実行することによりバリュー処理を行う中央処理装置である。
【0056】
ROM33は、CPU32が読み取り可能に配設された読み取り専用メモリである。ROM33には、例えば、CPU32を動作させるための基本的なプログラムであるOSなどが格納されている。
また、ICチップの製造段階で、各ICチップに固有のICチップIDが割り当てられるが、このICチップIDもROM33に格納されている。
ICチップIDは、工場出荷後変更することはなく、また一般にユーザが読み取れないようになっている。
RAM34は、CPU32が動作する際に、CPU32にワーキングエリアを提供する読み書き可能なメモリである。
【0057】
記憶部36は、例えば、フラッシュメモリやEEPROMなどで構成され、CPU32が読み書き可能に配設された記憶媒体である。記憶部36には、応用プログラムやその他のデータを記憶することができる。
本実施の形態では、記憶部36には、CPU32に電子マネー機能を発揮させるためのプログラムやデータを記憶するための電子マネー領域36aが確保されている。
電子マネー領域36aには、更にプログラムを記憶するプログラム領域36bとログデータを記憶するログデータ領域36cが形成されている。
【0058】
プログラム領域36bには、バリュー処理機能をCPU32に実現させるためのバリュー処理プログラムがインストールされている。バリュー処理プログラムをCPU32で実行するとバリュー処理部28やログデータ記憶部29(図4)がソフトウェア的に構成される。
また、電子マネーサービスを利用するに当たり情報管理のために、バリュー処理プログラムをインストールした各ICチップごとに固有の電子マネー機能部IDが付与されるが、この電子マネー機能部IDは、プログラム領域36bに記憶されている。
このほかに、プログラム領域36bには、電子マネー端末8が電子マネー機能部12を認証するための鍵情報なども記憶されている。
【0059】
なお、電子マネー機能部12を構成するICチップには、携帯電話7の販売時に予め電子マネー領域36aを組み込んでおいてもよいし、あるいは、携帯電話7購入後に電子マネー領域36aを形成するように構成してもよい。
携帯電話7の購入後に電子マネー36aを組み込む場合は、アプリケーション部26に、電子マネー機能をICチップにインストールするための機能を組み込んでおき、ユーザがこれを実行することにより、ICチップに電子マネー機能をインストールする。
この際に、電子マネーサーバ2が携帯電話7に電子マネー機能部IDを発行する。
【0060】
何れの場合も、携帯電話7の購入後、ユーザは電子マネーサーバ2にユーザ登録するものとする。
ユーザ登録により、ユーザの個人情報や電子マネー機能IDが電子マネーサーバ2に登録される。このうち、個人情報はユーザが入力し、電子マネー機能IDは、電子マネーサーバ2に自動的に登録される。
【0061】
図6は、電子マネーサーバ2の機能的な構成の一例を示した概念図である。
電子マネーサーバ2は、サービスサイト部56、ユーザ登録部57、認証部58、取引処理部59、バリュー保証部60、その他の各種機能部と、ユーザ情報データベース53、取引情報データベース54、バリュー保証受付データベース55、その他の各種データベースから構成されている。
【0062】
本実施の形態では、電子マネーサーバ2で電子マネーに関する処理全般を行うこととしたが、これに限定せず、複数のサーバ装置を組み合わせたシステムにより構成してもよい。
例えば、電子マネー用のサービスサイトを開設したWebサーバ、ユーザ認証を行う認証サーバ、取引処理を行う取引処理サーバ、バリュー保証サービスを行うバリュー保証サーバなどのサーバ装置を組み合わせて構成することもできる。
【0063】
サービスサイト部56は、インターネット4上で電子マネーのサービスに関するWebサイトを運営する機能部である。
ユーザは、携帯電話7やその他の端末からサービスサイトのURLを入力することにより、サービスサイトにアクセスすることができる。
【0064】
サービスサイト部56は、携帯電話7からアクセスを受けると、携帯電話7でメインメニュー画面を表示するための画面データを送信する。
メインメニュー画面には、サービスサイトが提供するサービスの項目が選択可能に表示され、ユーザは、所望の項目を選択することができる。
サービスの項目としては、例えば、バリュー保証サービス、ユーザ登録、ユーザ登録情報の変更、バリューのチャージ、バリューによる決済処理などの電子マネーの利用に関するものがある他、キャンペーンなどのお知らせの提供や顧客からの問い合わせの受け付けなど各種のものが用意されている。
ユーザがこれらのうち何れかの項目を選択すると、電子マネーサーバ2では、対応する機能部が起動する。
【0065】
また、サービスサイト部56は、電子マネーのサービスに関する電子メールの作成と送信を行うことができる。
本実施の形態では、バリュー保証サービスに関してユーザに各種通知を行うための電子メールを送信する。
なお、後述する請求書メールのように、ユーザから料金徴収する機能を電子メールに組み込むこともできる。請求書メールは、バリュー保証サービスへの加入料をユーザから徴収するものである。
【0066】
ユーザ登録部57は、新規のユーザ登録や登録の抹消、登録内容の変更など、ユーザ情報に関する処理を行う機能部である。
これらユーザ情報は、ユーザ情報データベース53に記憶されており、ユーザ登録部57は、ユーザ情報データベース53を更新することにより、これらの処理を行う。
【0067】
認証部58は、登録済みのユーザがサービスサイトを利用する際にユーザを認証する機能部である。
本実施の形態では、電子マネーサーバ2は認証された登録ユーザに対して各種サービスを提供するものとする。
認証は、ユーザが予め設定したユーザパスワードや、ICチップID、電子マネー機能部IDなどを用いて行う。
ユーザパスワードは、ユーザに携帯電話7から入力して送信し、ICチップIDや電子マネー機能部IDは、認証の際に電話機能部10が電子マネー機能部12から読み取って電子マネーサーバ2に送信する。
【0068】
取引処理部59は、携帯電話7や電子マネーカード15に対して行われたバリュー処理に関する履歴情報(チャージ、決済、残高照会など)を取引情報データベース54に記録する機能部である。
取引処理部59が記録する情報は、電子マネー端末8が行った処理に関するものの他、電子マネーサーバ2がインターネット4経由で行ったものも含まれる。
【0069】
このように、取引処理部59が処理する履歴情報は、携帯電話7でコマンド実行後に記憶されているバリューの金額を特定する金額特定情報を構成しており、取引情報データベース54は、金額特定情報記憶手段を構成している。そして、電子マネーサーバ2は、電子マネー端末8から金額特定情報を受信する金額特定情報受信手段を備えており、金額特定情報収集装置としての機能を備えている。
また、後述するように、電子マネーサーバ2は、携帯電話7aで使用不能となった金額分のバリューを携帯電話7bで利用できるようにする金額処理装置としての機能も兼ね備えている。
【0070】
バリュー保証部60は、ユーザがバリュー保証サービスの適用を要求した場合に、新規の携帯電話7にバリューの返却が完了するまで、バリュー返却に必要な情報処理や情報管理を行う機能部である。
例えば、バリュー保証部60は、バリュー保証サービスの適用の申し出があった場合、受付番号を発行してこのユーザをバリュー保証受付データベース55に登録し、バリュー返却の実行状況に応じて、バリュー保証受付データベース55を更新する。
【0071】
また、バリュー保証部60は、使用不能となった携帯電話7aに残存しているバリューの残高を、取引情報データベース54の履歴情報を用いて算出する。この算出した残高を論理残高と呼ぶことにする。この場合、バリュー保証部60は使用不能金額取得手段を構成している。
論理残高は、携帯電話7aに対してチャージした金額の合計値から決済した金額の合計値を減算することにより求めることができる。
バリュー保証部60が算出した論理残高は、後にユーザの新規の携帯電話7bに返却するバリューの金額として用いられる。
即ち、電子マネーサーバ2は、論理残高分の金額を加算する加算コマンドを生成して(加算命令生成手段)携帯電話7bに送信する(送信手段)。
【0072】
ところで、電子マネー端末8からは、バッチ処理にてバリュー処理情報が電子マネーサーバ2に送信されてくるため、携帯電話7でバリューが変化してから取引情報データベース54が更新されるまで時間差が生じる。
そのため、携帯電話7aの論理残高が実際のバリュー残高を正しく反映するためには、証明機関102で発行された証明書に記載されている日時(証明書の発行日時)を記憶して(日時特定情報取得手段)、その日時から所定期間後(携帯電話7aの論理残高が実際の残高に一致したと思われる期間)にバリュー保証部60が論理残高を計算するように構成すればよい。
又は、電子マネー端末8から送信されてきた最新のバリュー処理情報が証明書の日時より新しいものであることを全ての電子マネー端末8に渡って確認してから論理残高を計算するように構成してもよい。
【0073】
図7は、ユーザ情報データベース53に格納されているユーザ情報の論理的な構成の一例を示した図である。
ユーザ情報は、電子マネー機能部ID、ユーザ名、ユーザパスワード、イシュア、住所、年齢、バリュー保証サービスへの加入状況、また、図示しないが職業、電話番号、クレジット番号…などの項目から構成されたその他の個人情報や、携帯電話7の電子メールアドレス、ICチップIDなどのハードウェアに関する情報も記憶されている。なお、ICチップIDは、ユーザ登録時に携帯電話7に送信させて記憶したものである。
【0074】
電子マネー機能部IDは、電子マネーカード15や携帯電話7の非接触型ICチップごとに採番されたものであり、このIDで電子マネー機能部12を特定することができる。電子マネーサーバ2は、電子マネー機能部IDを用いてバリュー処理に関する情報の整理を行っている。
ユーザ名は、ユーザが登録時に入力した氏名である。図ではカタカナ名を示しているが、この他に漢字での氏名も記憶されている。
ユーザパスワードは、認証部58がユーザを認証するのに用いるパスワードであり、ユーザが登録時に設定したものである。
【0075】
イシュアは、ユーザがインターネット4経由で電子マネーサーバ2からバリューをチャージする場合、そのバリューが何れのイシュアから発行されたかを特定する情報であり、ユーザ登録時にユーザが複数のイシュアの中から選択したものである。
なお、イシュアとは、バリューを発行する発行者であり、事業運営上の理由から複数存在する。また、発行されたバリューは、イシュアに関わらず、何れの電子マネー端末8でも利用することができる。
【0076】
住所、年齢、その他の個人情報は、ユーザが登録時に入力したものである。電子マネーセンタ101は、これらユーザ名、住所、年齢、その他の個人情報を、ユーザが送付してきた個人情報と照合することにより、携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定することができる。
また、バリュー保証サービスの項目は、このサービスに加入しているユーザに関しては加入となっており、加入していないユーザに関しては未加入に設定してある。
電子マネーサーバ2は、バリュー保証サービスの項目を参照することにより、このサービスに加入しているユーザを特定することができる。
【0077】
図8は、取引情報データベース54に格納されている取引情報の論理的な構成の一例を示した図である。
取引情報は、電子マネー機能部ID、チャージ記録、決済記録などの項目から構成されている。
電子マネー機能部IDは、電子マネー端末8が携帯電話7(又は電子マネーカード15)から無線通信時に読み取ったものである。また、インターネット4を介して電子マネーサーバ2と通信する場合は、電子マネーサーバ2が携帯電話7から読み取る。
【0078】
チャージ記録は、チャージを行った電子マネー端末8の端末ID、チャージを行った日時、チャージしたバリューの金額などが記録されている。
なお、電子マネーサーバ2からインターネット4を介してチャージした場合は、端末IDの代わりに携帯電話7のチップIDが記録される。
決済記録は、決済処理を行った電子マネー端末8の端末ID、決済処理を行った日時、決済処理を行ったバリューの金額などから構成されている。
また、インターネット4を介して電子マネーサーバ2を用いてバリューによる決済を行った場合は、端末IDとして携帯電話7のICチップIDが記録される。
【0079】
取引情報データベース54に格納されている取引情報を分析することにより、イシュアから集めた現金をバリューで決済した加盟店に配分したり、また偽造電子マネーカード15の監視をしたりなど、業務の遂行に利用できる情報を収集することができる他、ユーザが購入した商品も同時に記録しておくなどして、マーケットリサーチなどのデータマイニングを行うことができる。
【0080】
このように、取引情報データベース54では、チャージや決済の記録が電子マネー機能部IDごとに記録されており、チャージの合計額から決済の合計額を減算することにより、現在携帯電話7に蓄えられているバリューの金額を論理的に算出することができる。
【0081】
図9は、バリュー保証受付データベース55の論理的な構成の一例を示した図である。
バリュー保証受付データベース55は、受付番号、新規電子マネー機能部ID、旧電子マネー機能部ID、バリュー残額、返却実行日時、…その他の項目から構成されている。
受付番号は、バリュー保証サービスの適用の申請があった場合に、このユーザに対して発行される識別番号である。
【0082】
新規電子マネー機能部IDは、ユーザが新規に購入した携帯電話7bの電子マネー機能部IDである。これは、ユーザが携帯電話7bで新たに登録したユーザ情報から取得したものである。
旧電子マネー機能部IDは、使用不能になった携帯電話7aの電子マネー機能部IDである。これは、電子マネーセンタ101がユーザの個人情報から特定して入力したものである。
このように、バリュー保証部60は、受付番号を介して携帯電話7aと携帯電話7bを特定する特定手段を備えている。
【0083】
バリュー残額は、携帯電話7aで使用不能となったバリューの論理値残額である。この残額分のバリューが携帯電話7bに返却される。
なお、バリューの論理残高は、携帯電話7bに加算コマンドを送信する際に、取引情報データベース54を検索して算出するように構成してもよい。
返却実行日時は、携帯電話7bに対してバリューの返却を行った日時である。まだ、返却を行っていない場合は、未実行となっている。
【0084】
バリュー保証受付データベース55へのデータ入力は、ユーザがバリュー保証サービスの適用を申請した場合に開始され、バリュー返却が完了するまで、返却処理の段階に応じて更新されていく。
即ち、ユーザがバリューの返却を要求した際に、受付番号が発行され、この番号と、携帯電話7bの電子マネー機能部IDが入力される。
そして、電子マネーセンタ101により携帯電話7aの電子マネー機能部IDが特定された後、このIDと携帯電話7aの論理残高が入力され、バリュー返却が実行された後に返却実行日時が入力される。
【0085】
また、バリュー返却サービスの適用申請を受けた場合に、ユーザ情報データベース53の携帯電話7aの電子マネー機能部IDにフラグを立てて、携帯電話7aが使用不能になったことを電子マネーサーバ2が認識できるように構成することもできる。このように構成し、バリュー保証サービスの適用申請後に何らかの原因により携帯電話7aのバリューが利用された場合、アラームを発生し、電子マネーセンタ101が認識できるようにすることかできる。
【0086】
なお、本実施の形態では、携帯電話7aの電子マネー機能部IDは、ユーザから故障証明書と共に電子マネーセンタ101に送付されてきた個人情報をユーザ情報データベース53で照会することにより求めることにした。これは、携帯電話7aが故障のため、電子マネー機能部IDを表示できない場合が想定できるためである。この場合、ユーザが携帯電話7aの電子マネー機能部IDを知ることができないため、電子マネーセンタ101がユーザの個人情報から携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定する。
【0087】
また、携帯電話7aが電子マネー機能部IDを表示可能な場合、又はユーザが携帯電話7aの電子マネー機能部IDを認識している場合は、これをユーザから取得するようにしてもよい。
更には、バリュー保証サービス加入時にパスワードを設定するなどし、電子マネーセンタ101側で、パスワードと携帯電話7aの電子マネー機能部IDをひも付けて記憶しておくこともできる。この場合、ユーザは、電子マネーセンタ101に故障証明書とパスワードを提供し、電子マネーセンタ101は、これを用いて携帯電話7aを特定、及びバリュー残額の返却を行うことができる。
【0088】
図10は、電子マネーサーバ2のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
電子マネーサーバ2は、CPU65、ROM66、RAM67、通信制御部68、記憶部69、入出力部73などがバスライン72で接続されて構成されている。
【0089】
CPU65は、所定のプログラムに従って情報処理を行う他、電子マネーサーバ2全体の制御などを行う。
ROM66は、読み出し専用のメモリであり、電子マネーサーバ2を動作させるための基本的なプログラムやパラメータなどが記憶されている。
RAM67は、読み書き可能なメモリであって、CPU65のワーキングメモリを提供したり、記憶部69に記憶されたプログラムやデータをロードして記憶したりなどする。
【0090】
通信制御部68は、インターネット4及び基地局5を介して携帯電話7と通信したり、通信回線を介して電子マネー端末8と通信する機能部である。
CPU65は、通信制御部68を介して電子マネー端末8から電子マネーカード15や携帯電話7を用いた取引に関する情報を受信することができ、また、携帯電話7に対して各種コマンドを送信することができる。
【0091】
記憶部69は、例えばハードディスクやその他の不揮発性のメモリなどによって構成されており、各種プログラムを格納したプログラム格納部70、データを格納したデータ格納部71などから構成されている。
【0092】
プログラム格納部70には、電子マネーサーバ2を機能させるための基本的なプログラムであるOSや、サービスサイトを運営するためのサービスサイトプログラム、ユーザ登録などを行うための登録プログラム、ユーザを認証するための認証プログラム、取引処理を行う取引処理プログラム、バリュー保証サービス処理を行うためのバリュー保証プログラム、その他のプログラムが格納されている。
【0093】
CPU65で、これらのプログラムを実行すると、サービスサイト部56、ユーザ登録部57、認証部58、取引処理部59、バリュー保証部60がそれぞれソフトウェア的に構成される。
データ格納部71には、ユーザ情報データベース53、取引情報データベース54、バリュー保証受付データベース55、その他のデータベースが格納されている。
【0094】
入出力部73は、ネットワークを介して端末に接続可能なインターフェースから構成されている。
電子マネーセンタ101は、この端末を介して電子マネーサーバ2に接続し、ユーザの個人情報の照会や、旧電子マネー機能部IDのバリュー保証受付データベース55への登録などを行うことができる。
【0095】
図11は、ユーザがバリュー保証サービスに加入した場合に、電子マネーサーバ2から携帯電話7aに送信する請求書メール(電子メール)の一例を示した図である。
本実施の形態では、バリュー保証サービスへの加入を有料とし、請求書メールを用いて加入料を徴収する。請求書メールは、オンラインにて携帯電話7のバリューを減算するための仕組みを組み込んだ電子メールであって、本実施の形態では、バリュー保証サービスへの加入料の徴収に利用するが、その他の商品・サービスの決済手段として広く利用できるものである。
なお、未加入のユーザからバリュー保証サービスの適用の申請があった場合は、実費にてサービスを提供する。
【0096】
請求書メールは、請求内容表示エリア35、メッセージエリア36、決済URL37、キャンセルURL38、有効期限エリア39から構成されている。
請求内容表示エリア35は、料金請求の対象に関する情報を表示するエリアであって、ここでは、バリュー保証サービスへの加入に対する料金請求であることが表示される。
また、これに付属する情報として、加入日時、請求金額、購入先の販売店の店名などが表示される。
【0097】
本実施の形態では、バリュー保証サービスの加入に関しては、電子マネーセンタ101が仮想的な加盟店を開設し、ユーザは、この販売店からバリュー保証サービスの権利を購入する事業形態をとった。
これは、本来電子マネーセンタ101は、バリューに関する情報の管理を行う機関であり、携帯電話7や電子マネーカード15を用いた決済は、電子マネーセンタ101に予め登録した加盟店が行うようになっているためである。
【0098】
メッセージエリア36には、請求内容表示エリア35に表示された内容を確認した上、決済するか否かの選択を行うように促す表示がなされる。
決済URL37と、キャンセルURL38は、それぞれ電子マネーサーバ2に設けた決済用サイト、キャンセル用サイトに接続するためのURLであり、ユーザが選択可能に表示されている。
【0099】
ユーザは携帯電話7の機能キーやテンキーなどの入力手段を用いて何れかを選択することができるようになっており、決済を行う場合は決済URL37をクリックし、決済を行わない場合はキャンセルURL38をクリックする。
決済URL37、キャンセルURL38のうち何れかがクリックされると、電話機能部10は自動的に選択されたURLにて携帯電話7を電子マネーサーバ2に接続して通信回線を確立するようになっている。
【0100】
決済URL37は、電子マネーサーバ2の決済用サイトのURLと、決済内容を特定するパラメータから構成されている。パラメータで特定される内容としては、決済する金額、加盟店ID、商品ID、決済日時などがあり、これらパラメータは、携帯電話7を決済サイトに接続した際に電子マネーサーバ2に送られる。
これによって、電子マネーサーバ2は、これらのパラメータにより決済金額などの決済に関する情報を取得し、携帯電話7のバリューを減算するための減算コマンドを生成する。この減算コマンドは携帯電話7に送信された後、携帯電話7で実行され、携帯電話7に蓄えられているバリューからバリュー保証サービスへの加入料金分だけバリューを減算する。これにより、バリュー保証サービスへの加入料が支払われる。
【0101】
キャンセルURL38は、電子マネーサーバ2のキャンセル用サイトのURLに、キャンセルする取引を特定するための情報がパラメータとして付属して構成されている。
有効期限エリア39には、決済有効期限が表示される。この期限を過ぎると、電子マネーサーバ2は、この請求書メールによる決済を受け付けない。
以上のように、本実施の形態では、請求書メールを用いて携帯電話7からバリュー保証サービスへの加入料を徴収することができる。
【0102】
図12は、携帯電話7bのディスプレイ21に表示されたバリュー返却お知らせメールの一例を示した図である。
電子マネーサーバ2は、バリュー保証サービスの適用申請を行ったユーザに対して、バリュー返却の準備ができた場合に、これを知らせる電子メールを送信する。
ユーザは、バリュー返却お知らせメールによる通知を受けて、バリュー返却への手続きを開始する。
【0103】
図13(a)は、バリュー返却の準備が整った後に、携帯電話7bが電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスした場合にディスプレイ21に表示される画面の一例を示した図である。画面には返却するバリューの金額が表示される。
画面中の「はい」をクリックすると、電子マネーサーバ2から携帯電話7bに対して加算コマンドが送信されバリューの返却が開始される。
【0104】
図13(b)は、バリュー返却処理中にディスプレイ21に表示される画面の一例を示した図である。
携帯電話7bは、電子マネーサーバ2が受信した加算コマンドを実行し、現在のバリュー残高に返却分の金額を加算する。
【0105】
図13(c)は、バリュー返却処理が終了した後にディスプレイ21に表示される画面の一例を示した図である。
画面には、返却処理後のバリュー残高が表示される。ユーザは、これにより、バリューが適切に返却されたことを確認することができる。
【0106】
なお、本実施の形態では、電子マネーサーバ2からバリュー返却お知らせメールが送られてきた場合、携帯電話7bから電子マネーサーバ2のサービスサイトに接続してバリューの返却を受けるように構成したが、バリューお知らせメールに、請求書メールと同様の機能を組み込むこともできる。
即ち、バリュー返却お知らせメールにバリュー返却用のURLを埋め込んでおき、ユーザがこれをクリックすると、返却分のバリューを加算する加算コマンドを電子マネーサーバ2が携帯電話7bに送信するように構成することもできる。
【0107】
図14は、バリュー保証サービスへの加入手順を説明するためのフローチャートである。
バリュー保証サービスへの加入は、携帯電話7aから電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスして行う。
バリュー保証サービスは、加入を申し込んだ携帯電話7aに対して設定される。
なお、ユーザは、電子マネーサーバ2にユーザ登録しているものとする。
以下の処理は、携帯電話7a側ではCPU42、及びCPU32が行い、電子マネーサーバ2側では、CPU65が行うものである。
【0108】
まず、ユーザは、携帯電話7aから電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスし、パスワードの入力などを行ってログインする(ステップ2)。これにより、電子マネーサーバ2は、ユーザを個人認証する。
ログイン処理を終えると、電子マネーサーバ2は、携帯電話7aに対してメニュー画面データを送信する(ステップ10)。
メニュー画面には、サービスサイトが提供する各サービスが選択可能に表示さており(図3)、ユーザは、これらのうちバリュー保証サービスを選択する(ステップ4)。
【0109】
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aでバリュー保証サービスが選択されると、携帯電話7aに加入確認画面データを送信する(ステップ12)。
携帯電話7aは、これを受信してディスプレイ21に加入確認画面を表示する。加入確認画面では、「加入する」、「加入しない」といったボタンが選択可能に表示されており、ユーザは、何れかのボタンをクリックすることにより加入の意思表示を行うことができるようになっている。
【0110】
ユーザが「加入する」を選択すると、電子マネーサーバ2は、決済番号を採番する(ステップ14)。
決済番号は、電子マネーセンタ101に開設した仮想的な加盟店においてバリューで決済する際に使用する番号である。
これは、ユーザがこの加盟店からバリュー保証サービスの権利を購入する形式を採用しているため、この仮想店舗が加入料金を決済するための決済番号を採番するものである。
以上の処理を行った後、携帯電話7aと電子マネーサーバ2は、一旦回線を切断する。
【0111】
図15は、バリュー保証サービスへの加入手順の続きを説明するためのフローチャートである。
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aとの回線を切断した後、請求書メールに表示する決済URLとキャンセルURLを生成する(ステップ30)。
次に、電子マネーサーバ2、これらURLを組み込んだ請求書メールを生成し、携帯電話7aに送信する(ステップ32)。
【0112】
携帯電話7aは、この請求書メールを受信し(ステップ20)、ユーザがこれを閲覧する。
ユーザが決済URLをクリックして選択すると(ステップ22)、携帯電話7が電子マネーサーバ2に接続し、決済URLに付属するパラメータや携帯電話7aの電子マネー機能部IDなどの情報が電子マネーサーバ2に送信される。
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aから送信されてきたこれらの情報を用いてユーザ認証を行う(ステップ34)。
【0113】
次に、電子マネーサーバ2は、減算コマンドを生成し、携帯電話7aに送信する(ステップ36)。
携帯電話7aは、この減算コマンドを受信し、電子マネー機能部12にてこれを実行する。この結果、電子マネー機能部12でバリュー減算処理が行われ、バリュー保証サービス加入料金が徴収される(ステップ24)。
携帯電話7aは、減算処理が完了すると減算処理完了通知を電子マネーサーバ2に送信する(ステップ26)。
【0114】
電子マネーサーバ2は、これを受信し、決済確認メールを携帯電話7aに送信する(ステップ38)。
携帯電話7aはこれを受信し、ディスプレイ21に表示する(ステップ28)。
電子マネーサーバ2は、ユーザ情報データベース53において、このユーザのバリュー保証サービスの項目を加入に設定し、このサービスの加入者として登録する(ステップ39)。
【0115】
図16は、ユーザが新規に購入した携帯電話7bに対してバリューの返却を要求する手順を説明するためのフローチャートである。
ユーザは、以前に携帯電話7aにてバリュー保証サービスに加入しているものとする。
まず、携帯電話7bから電子マネーサーバ2にアクセスし、電子マネーサーバ2のサービスサイトにログインする(ステップ40)。
なお、ユーザは、携帯電話7bにて、ユーザ情報データベース53に再登録しているものとする。
【0116】
電子マネーサーバ2は、ログイン処理を終えると、携帯電話7bにメニュー画面データを送信する。
携帯電話7bでは、これを用いてメニュー画面が表示され、ユーザは、メニューからバリュー返却を選択する(ステップ42)。
電子マネーサーバ2は、この選択を受け、受付番号を発行し、携帯電話7bに送信する(ステップ52)。
なお、このとき、携帯電話7bの電子マネー機能部IDを携帯電話7bから取得して発行した受付番号とひも付けして記憶すれば、後にバリューを返却する際に、返却先の携帯電話7が携帯電話7bと同一のものであるかを確認することができる。
【0117】
電子マネーサーバ2は、発行した受付番号と、携帯電話7bの電子マネー機能部IDをバリュー保証受付データベース55に記憶して、ユーザをバリュー返却の対象者として登録する(ステップ54)。
携帯電話7bは、電子マネーサーバ2から受付番号を受信し、ユーザはこれを控えておく(ステップ44)。
【0118】
以上の手順により、バリュー返却の要求をインターネット4上で行なった後、以下の作業が行われる。
まず、ユーザは、証明機関102で発行された携帯電話7aの故障証明書、身分証明書、受付番号などからなる証明書類を電子マネーセンタ101に送付する。これら証明書類は原本に限らず複写でもよい。
電子マネーセンタ101は、これらの証明書類を受理した後、身分証明書の個人情報をユーザ情報データベース53で照合し、携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定する。
【0119】
そして、証明書類に含まれる受付番号を用いて、バリュー保証受付データベース55の旧電子マネー機能部IDの項目に携帯電話7aの電子マネー機能部IDを登録する。
これにより、使用不能となった携帯電話7aの電子マネー機能部IDと、新規に購入した携帯電話7bの電子マネー機能部IDが対応付けられる。
更に、携帯電話7aの論理残高が計算され、バリュー保証受付データベース55に追加される。
【0120】
図17は、電子マネーサーバ2が携帯電話7bにバリューを返却する手順を説明するためのフローチャートである。
電子マネーサーバ2は、バリュー保証受付データベース55を検索し、使用不能となったバリューの論理残高を確認する(ステップ70)。
または、携帯電話7aの電子マネー機能部IDをキーとして取引情報データベース54を検索して論理残高を算出してもよい。
【0121】
次に、電子マネーサーバ2は、使用不能となったバリューを発行したイシュアに対する対応を行う(ステップ72)。
これは、イシュアは発行したバリューの金額を記録しているため、電子マネーサーバ2は、この記録から返却するバリュー分の金額を減算するようにイシュアに要請するものである。
【0122】
次に、電子マネーサーバ2は、バリュー返却お知らせメールを生成し、携帯電話7bに送信する(ステップ74)。
携帯電話7bは、この電子メールを受信してディスプレイ21に表示する。ディスプレイ21には、図12に示したような画面が表示される。
これにより、ユーザは、バリュー返却の準備が整ったことを知ることができる。
そして、ユーザは、携帯電話7bから電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスし、電子マネーサーバ2はログイン処理を行う(ステップ64)。
【0123】
電子マネーサーバ2は、ログイン処理を終了すると、携帯電話7bに対して、返却するバリューの受け取りを要求する(ステップ76)。携帯電話7bでは、図13(a)に示したような画面が表示される。
ユーザは、画面上の所定のボタンをクリックし、電子マネーサーバ2に対してバリューの送信を要求する(ステップ66)。
【0124】
電子マネーサーバ2は、論理残高分のバリューを加算する加算コマンドを生成し、携帯電話7bに送信する(ステップ78)。
携帯電話7bは、この加算コマンドを受信し、電子マネー機能部12にてこれを実行する。これにより、バリュー加算処理が行われる(ステップ68)。
携帯電話7bは、バリュー加算処理が終了すると、加算処理完了通知を電子マネーサーバ2に送信する(ステップ69)。
【0125】
電子マネーサーバ2は、この通知を受信し、取引情報データベース54を更新する(ステップ79)。より詳細には、携帯電話7aの論理残高を全て決済して残高を0とし、携帯電話7bに論理残高分のバリューをチャージしたように取引情報データベース54を更新する。なお、決済及びチャージを行う加盟店は電子マネーサーバ2に仮想的に開設している仮想店舗である。
以上の、手順により、携帯電話7aで使用不能となったバリューを携帯電話7bに返却することができる。
【0126】
なお、携帯電話7bにバリューの返却を行った後、取引情報データベース54において、携帯電話7aのバリュー残高を0にすると共に、携帯電話7bのバリュー残高も更新する。
即ち、取引情報データベース54において、携帯電話7aが電子マネーセンタ101の仮想的な加盟店に対して残高全額を決済し、携帯電話7bがこの加盟店から返却額相当のバリューのチャージを受けたように更新される。
本実施の形態では、バリュー保証部60が電子マネーサーバ2に構成されていたが、バリュー保証部60が別のサーバ装置で実現されており、このサーバが加算コマンドを携帯電話7bに送信するように構成する場合は、携帯電話7bのバリュー残高が更新された後、このサーバから電子マネーサーバ2に、携帯電話7aのバリュー残高を0とすると共に、携帯電話7bのバリュー残高が論理残高分だけチャージされたように更新する情報を提供するようにする。
【0127】
次に、請求書メールの変形例について説明する。
先に説明した本実施の形態では、請求書メールに決済用のURLを埋め込み、このURLにより携帯電話7aを電子マネーサーバ2に接続したが、本変形例では、アプリケーション部26に決済補助機能部を用意し、請求書メールにこの決済補助機能部を起動するためのタグ情報を埋め込む。
ユーザが請求書メールに表示された決済用タグを選択するとこの決済補助機能部が動作し、電子マネーサーバ2と情報処理を行いながらバリューの減算を行う。
先に説明した本実施の形態では、請求書メールに決済に関する情報を付加したが、本変形例では、決済に関する情報を電子マネーサーバ2で管理し、請求書メールには決済案件を特定する決済番号を付与するため、請求書メールの容量を小さくすることができる。
【0128】
図18は、本変形例を用いてバリュー保証サービスに加入する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、電子マネーサーバ2は、携帯電話7aでアプリケーション部26の決済補助機能部を動作させるタグ情報を埋め込んだ請求書メールを生成し携帯電話7aに送信する(ステップ102)。
なお、電子マネーサーバ2は、決済金額、決済要求先のユーザを特定する情報などの決済に関する情報を、決済案件ごとに決済番号を付与して記憶しており、請求書メールに、該当する決済番号を付加して送信する。
【0129】
携帯電話7aは、この請求書メールを受信し(ステップ82)、ユーザがこれを閲覧する。
請求書メールには、請求金額その他の情報が表示され、ユーザが決済内容を確認できるようになっており、決済するか否かをユーザが選択するための決済ボタンとキャンセルボタンが用意されている。
【0130】
ユーザがキャンセルボタンを選択すると決済処理は行われない。
ユーザが決済ボタンを選択すると(ステップ84)、決済ボタンに対応して請求書メールに埋め込まれているタグ情報により、アプリケーション部26の決済補助機能部が起動する(ステップ86)。
【0131】
決済補助機能部は、携帯電話7aを電子マネーサーバ2に接続する。そして決済補助機能部は、電子マネー機能部12から電子マネー機能部IDを読み出し、これを請求書メールに付加されていた決済番号と共に電子マネーサーバ2に送信する(ステップ88)。
【0132】
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aから決済番号と電子マネー機能部IDを受信する。そして、電子マネー機能部IDにより、バリューを減算する対象となる携帯電話7aを確認すると共に、決済番号から決済案件を特定し、決済金額を取得する(ステップ104)。
次に、電子マネーサーバ2は、取得した決済金額分のバリューを減算する減算コマンドを生成し、携帯電話7aに送信する(ステップ106)。
【0133】
携帯電話7aは、この減算コマンドを受信し、電子マネー機能部12にてこれを実行する。この結果、電子マネー機能部12でバリュー減算処理が行われ、バリュー保証サービス加入料金が徴収される(ステップ90)。
携帯電話7aは、減算処理が完了すると減算処理完了通知を電子マネーサーバ2に送信する(ステップ92)。
【0134】
電子マネーサーバ2は、これを受信し、決済確認メールを携帯電話7aに送信する(ステップ108)。
携帯電話7aはこれを受信し、ディスプレイ21に表示する(ステップ94)。
電子マネーサーバ2は、ユーザ情報データベース53において、このユーザのバリュー保証サービスの項目を加入に設定し、このサービスの加入者として登録する(ステップ110)。
また、電子マネーサーバ2は、この決済案件が決済された旨の記録を行う。
【0135】
なお、バリュー保証サービス加入料をユーザから徴収する方法は、本実施の形態や変形例の請求書メールにより徴収する方法の他、例えば、通話料金や携帯電話の月額使用料に含めてユーザから徴収する方法も可能である。
【0136】
以上に説明した本実施の形態により、以下のような効果を得ることができる。
(1)携帯電話7が使用不能となり、電子マネー機能部12が使用できなくなった場合でも、バリューの論理残高を算出して新規の携帯電話7に返却することができる。
(2)携帯電話7が使用不能となり、電子マネー機能部12の電子マネー機能部IDが確認できない場合でも、ユーザの個人情報を用いて電子マネー機能部IDを特定することができる。
(3)バリューの返却をインターネット4上で行うことができ、ユーザは、時と場所に拘束されずにバリューの返却を受けることができる。
(4)携帯電話7の買い換えに伴ってバリューを新規の携帯電話7に移動したい場合は、古い携帯電話7を壊すなどして使用不能にしてバリュー保証サービスを受けることにより、新規の携帯電話7にバリューを移動することができる。
【0137】
以上、本発明の1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態では、バリューの返却先を携帯電話7bとしたが、これは、返却先を携帯電話に限定するものではない。電子マネーカード15に対してバリューを返却することも可能である。
更に、携帯電話7に記憶されているバリューをサービス対象としたが、これに限定せず、電子マネーカード15に記憶されているバリューをサービス対象とすることもできる。
また、時計やその他の物品にバリュー処理機能を持たせた場合にもサービス対象とすることができる。
【0138】
即ち、電子マネー機能部12の機能を実現するためのプログラムを実装した非接触型ICチップは、加減算命令を受信する命令受信手段、貨幣価値の金額を記憶する記憶手段、命令を実行して金額を更新する命令実行手段を備えた端末装置を構成している。
従って、この非接触型ICチップを実装したプラスチックカード、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、腕時計、携帯型パーソナルコンピュータ、コンピュータ用拡張機器などの携帯端末もバリュー保証サービスの対象し、これらの携帯端末でバリューが使用不能となった場合に、ユーザが指定する他の携帯端末にバリューを返却することができる。
また、バリュー保証サービスの対象は、非接触型ICチップに限定するものではなく、接触型ICチップを用いた電子マネー運用システムにおいても適用することもできる。
【0139】
また、携帯電話7のうち、電話機能部10は故障したものの、電子マネー機能部12が正常に機能する場合はある。
この場合は、引き続き電子マネー機能部12を利用することもできるし、あるいは電子マネー機能部12を破壊して使用不能にし、バリュー保証サービスの適用を申請することもできる。
また、バリュー返却の準備が整ってから所定の期間内にユーザがバリューの返却を受ける返却期限を設け、この期間内にユーザがバリューの返却を受けない場合は、返却分のバリューを雑収入として処理するように構成することもできる。
【0140】
【発明の効果】
本発明によれば、使用不能となったバリューをユーザに返却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の概要を説明するための図である。
【図2】本実施の形態の電子マネー運用システム1の構成の一例を示した図である。
【図3】携帯電話7の外観の一例を示した図である。
【図4】携帯電話7の機能的な構成の一例を示した概念図である。
【図5】携帯電話7のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
【図6】電子マネーサーバ2の機能的な構成の一例を示した概念図である。
【図7】ユーザ情報データベース53の論理的な構成の一例を示した図である。
【図8】取引情報データベース54の論理的な構成の一例を示した図である。
【図9】バリュー保証受付データベース55の論理的な構成の一例を示した図である。
【図10】電子マネーサーバ2のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
【図11】請求書メールの一例を示した図である。
【図12】バリュー返却お知らせメールの一例を示した図である。
【図13】バリュー返却に際してサービスサイトが提供する画面の一例である。
【図14】バリュー保証サービスへの加入手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】バリュー保証サービスへの加入手順の続きを説明するためのフローチャートである。
【図16】バリューの返却を要求する手順を説明するためのフローチャートである。
【図17】バリューを返却する手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】バリュー保証サービスに加入する手順の変形例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子マネー運用システム
2 電子マネーサーバ
4 インターネット
5 基地局
6 電話回線網
7 携帯電話
8 電子マネー端末
15 電子マネーカード
101 電子マネーセンタ
102 証明機関
【発明の属する技術分野】
本発明は貨幣情報処理サーバなどに関し、例えば、電子マネーを扱うサーバ装置などに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子マネーを用いた決済システムの実証試験が成功裡に終わり、電子マネーは実用化段階を迎えている。
現在では、小売店舗での決済などが行われており、更に、電子マネーを一般のユーザに普及させるために、要素技術の開発や、ビジネスモデルの構築などのさまざまな努力が行われている。
【0003】
電子マネーを流通させる方式は各種のものが考えられるが、これらのうち、非接触型IC(Integrated Circuit)カードにバリューと呼ばれる金銭と同様の交換価値を記憶するものがある。
これは、非接触型ICカードにバリューの金額を書き込んで記憶させ、決済時にこれを減算して精算するものである。
非接触型ICカードにアクセスしてバリューの加減算を行う端末(以下、電子マネー端末)が店頭などに設置されており、ユーザは、現金の代わりにバリューを減算して精算し、商品を購入することができる。
【0004】
また、近年携帯電話の普及がめざましく、携帯電話に電子マネーカードと同等の機能を持たせる試みも行われている。
これは、携帯電話の内部に非接触型ICカードのICチップを組み込み、携帯電話を電子マネーカードと同様の機能を持たせるものである。
この場合、携帯電話を電子マネー端末にセットし、携帯電話に蓄積されているバリューの金額を加減算することができる。
携帯電話に電子マネーカードの機能を持たせる技術として次のものがある。
【0005】
【特許文献1】特開2002−352173
【0006】
この発明は、携帯電話にバリューを記憶するための専用メモリを設け、ここにバリューを記憶したり、あるいはここに記憶したバリューで決済処理を行うものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話は、ユーザにより様々な場所へ携帯されて頻繁に使用されるため、落下による損傷や水濡れによる動作不良など、故障を生じる機会が多い。
そして、これに伴い携帯電話の電子マネー機能に障害が発生しでバリューの使用が不能になると、ユーザは、そのバリューを放棄せざるを得なかった。
また、携帯電話の電話機能が使用不能となっても電子マネー機能は使用できる場合、ユーザは故障した携帯電話を携帯し、バリューを使い切る必要があった。
このように、携帯電話の故障に伴って、バリューの使用に障害が発生するのはユーザにとって不安であり、また負担でもあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、使用不能となったバリューをユーザに返却することが可能な貨幣情報処理サーバなどを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1に記載した発明では、加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理装置であって、前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を特定する特定手段と、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて取得する使用不能金額取得手段と、前記使用不能金額取得手段で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を生成する加算命令生成手段と、前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に送信する送信手段と、を具備したことを特徴とする金額処理装置を提供する。
請求項2に記載の発明では、前記金額特定情報は、前記貨幣端末で加減算した金額を特定する加減算履歴情報であり、前記使用不能金額取得手段は、前記金額特定情報記憶手段で記憶されている加減算履歴情報を用いて、前記1の貨幣端末で使用不能となった金額を算出することを特徴とする請求項1に記載の金額処理装置を提供する。
請求項3に記載の発明では、前記送信手段で前記加算命令を前記他の貨幣端末に送信した後に、前記他の貨幣端末の記憶手段で前記加算命令を実行した後に記憶されている金額を特定する金額特定情報と、前記1の貨幣端末の記憶手段に記憶されている金額を0とする金額特定情報を前記金額特定情報収集装置に提供することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の金額処理装置を提供する。
請求項4に記載の発明では、使用不能となった日時を特定する日時特定情報を取得する日時特定情報取得手段を具備し、前記使用不能金額取得手段は、前記取得した日時特定情報で特定される日時から所定期間後に使用不能となった貨幣情報の金額を取得することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の金額処理装置を提供する。
請求項5に記載の発明では、使用不能となった日時を特定する日時特定情報を取得する日時特定情報取得手段を具備し、前記使用不能金額取得手段は、前記送信装置から前記金額特定情報収集装置に送信されてきた金額特定情報のうち最新のものが前記特定した日時以降であることを、全ての送信装置にわたって確認してから、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を取得することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の金額処理装置を提供する。
請求項6に記載の発明では、加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理装置で用いる金額処理方法あって、前記金額処理装置は、特定手段と、使用不能金額取得手段と、加算命令生成手段と、送信手段と、を備えており、前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を前記特定手段で特定する特定ステップと、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて前記使用不能金額取得手段で取得する使用不能金額取得ステップと、前記使用不能金額取得手段で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を前記加算命令生成手段で生成する加算命令生成ステップと、前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に前記送信手段で送信する送信ステップと、から構成されたことを特徴とする金額処理方法を提供する。
請求項7に記載の発明では、加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理機能をコンピュータで実現する金額処理プログラムであって、前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を特定する特定機能と、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて取得する使用不能金額取得機能と、前記使用不能金額取得機能で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を生成する加算命令生成機能と、前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に送信する送信機能と、をコンピュータで実現する金額処理プログラムを提供する。
また、金額処理プログラムを記憶したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体を提供することも可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。
本実施の形態では、使用不能となった携帯電話のバリューを新規の携帯電話に返却する。そこで以下では、使用不能となった携帯電話と新規の携帯電話を区別する場合はそれぞれ携帯電話7a、携帯電話7bと記述し、特に区別しない場合は単に携帯電話7と記述することにする。
[実施形態の概要]
図1は、本実施の形態の概要を説明するための図である。
携帯電話7aは、電話機能を果たす電話機能部と電子マネー機能を果たす電子マネー機能部を備えており、電子マネー機能部にバリューを記憶して決済に使用することができる。
電子マネー機能部に記憶されているバリューの金額は、店頭などに設置されている電子マネー端末を用いて加減算することもできるし、あるいはインターネットを介してサーバ装置にアクセスし、サーバ装置から加減算することもできる。
以下に、図中に括弧で示した番号に対応させて説明する。
【0011】
(1)携帯電話7aが故障した場合、ユーザは証明機関102に携帯電話7aを持参し、携帯電話7aが使用不能になった旨の証明書の発行を受ける。この場合、証明機関102は、携帯電話7aの電話機能部のみならず、電子マネー機能部も使用不可になったことも確認する。
(2)ユーザは、証明機関102から取得した証明書を、本人を確認できる本人確認資料と共に電子マネーセンタ101に送付する。
電子マネーセンタ101では、予めユーザの個人情報と電子マネー機能部IDを対応付けて管理しており、ユーザから送付された本人確認資料の個人情報を照合することにより、携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定する。
これは、携帯電話7aが故障しているため携帯電話7aから電子マネー機能部IDを取得することは期待できないため、ユーザの個人情報から電子マネー機能部IDを特定することにしたものである。
【0012】
(3)ユーザは、携帯電話7aと同等の機能を有した新規の携帯電話7bを購入し、電子マネーセンタ101に登録する。そして、携帯電話7aに残っていたバリューの残高を携帯電話7bに返却するように要求する。
(4)電子マネーサーバ2は、携帯電話7aにおけるバリューの加減算の履歴を予め蓄積しており、この履歴から携帯電話7aで使用不能となったバリューの残額の論理値を算出する。
(5)電子マネーサーバ2は、算出した残額分のバリューを加算する加算コマンドを生成し、携帯電話7bに送信する。携帯電話7bでは、この加算コマンドを実行し、携帯電話7aに残っていた残額分のバリューの加算処理を行う。
【0013】
以上のサービス(以下、バリュー保証サービスと呼ぶことにする)により、ユーザの携帯電話が故障した場合、携帯電話に残っていたバリューの残額分をユーザが新規に購入した携帯電話に対して返却することができる。
【0014】
[実施形態の詳細]
図2は、本実施の形態の電子マネー運用システム1の構成の一例を示した図である。
電子マネー運用システム1は、携帯電話7、電子マネーサーバ2、インターネット4、基地局5、電話回線網6、電子マネーカード15、電子マネー端末8、8、8、…などから構成されている。
また、電子マネーサーバ2は、電子マネーの運用を管理する機関である電子マネーセンタ101に設置されている。更に、携帯電話7の故障を証明する機関として証明機関102が存在する。
【0015】
携帯電話7は、インターネット接続機能を有するほか、電子マネーカード用の非接触型ICチップを内蔵しており、電子マネー端末8と通信してバリューの加算(チャージ)、及び減算(決済)を行うことができる。
また、携帯電話7は、電子マネーサーバ2と通信し、インターネット4経由でバリューの加減算を行うこともできる。
【0016】
なお、バリューとは、電子マネーの運用において貨幣に該当する概念であって、貨幣価値の金額を電子データとして表した貨幣情報である。バリューを発行する際に、対応する金額の貨幣をユーザから徴収し、バリューで決済を行った店舗(以下、加盟店)に、決済金額に応じてこれを分配することにより、バリューと実貨幣との対応をとっている。
【0017】
電子マネーカード15は、非接触型ICチップと、電子マネー端末8とが通信するためのアンテナを内蔵しており、携帯電話7と同様にバリューの加減算を行うことができる。非接触型ICチップを駆動するための電力は、電子マネー端末8から無線により供給される。
【0018】
基地局5は、携帯電話7と無線通信することができ、携帯電話7を電話回線網6、又はインターネット4に接続する。
電話回線網6は、いわゆる公衆回線網であり、電話機やファックスなどの端末装置を相互に接続することができる。携帯電話7を電話回線網6に接続することにより、基地局5は、ユーザに通話サービスを提供することができる。
【0019】
インターネット4は、サーバ装置や端末装置などを接続するネットワークである。インターネット4には、各種のサービスを提供するサーバ装置が接続されている。携帯電話7をインターネット4に接続することにより、携帯電話7でこれらサーバ装置が提供するサービスを利用することができる。
なお、図2では、インターネット4に接続するサーバ装置として電子マネーサーバ2が記載されているが、この他にも各種のサービスを提供するサーバ装置が存在する。
【0020】
電子マネーサーバ2は、電子マネーセンタ101が運営するサーバ装置である。
電子マネーサーバ2は、通信回線により電子マネー端末8、8、8、…(以下、電子マネー端末8)に接続されており、これら電子マネー端末8からバリューの発行状況や使用状況に関する情報を収集し、蓄積している。そして、これら情報を用いて電子マネー業務を運営するための各種情報処理を行う。
【0021】
更に、電子マネーサーバ2は、インターネット4上でサービスサイトを開設しており、このサイトで携帯電話7や電子マネーカード15に対するバリューの加減算や、バリュー保証サービスなど、電子マネーに関する各種サービスを提供している。また、携帯電話7に対して電子メールの送受信を行うこともできる。
なお、電子マネーサーバ2がインターネット4を介して電子マネーカード15にバリューの加減算処理を施す場合、ユーザは、電子マネーカード15用のリーダライタを設置したパーソナルコンピュータなどをインターネット4に接続し、これを電子マネーカード15のアクセス用の端末として使用する。
【0022】
電子マネー端末8は、店舗などに設置された非接触型ICカードアクセス用の端末装置であり、電子マネー業務用に構成された専用機である。
電子マネー端末8は、アンテナを内蔵したリーダライタ部を備えており、このアンテナで電波を送受信することにより、携帯電話7の非接触型ICチップや電子マネーカード15と近距離間の無線通信を行うことができる。
【0023】
電子マネー端末8は、携帯電話7や電子マネーカード15と無線通信をして、これらにバリューを書き込んだり、あるいはバリューを減算して決済を行ったりすることができる。
そして、電子マネー端末8は、これら処理に関する情報を一時記憶しておき、後ほどバッチ処理により電子マネーサーバ2に送信する。
【0024】
このように、電子マネー端末8は、携帯電話7や電子マネーカード15と通信してバリューを処理する際に電子マネーサーバ2にアクセスする必要が無く、そのためバリュー処理を高速に行うことができる。
【0025】
以上、電子マネー運用システム1の全体的な構成について説明したが、これは概念的な構成の一例であって、各種の変形例が存在する。
例えば、電子マネー端末8は、加盟店に設置したもののほかに、例えば、自動販売機に組み込まれた決済専用の端末装置や、あるいは、広場などに設置されたチャージ専用の端末装置も存在する。
【0026】
また、電子マネー端末8にバリュー処理に関する情報を蓄積する着脱式の記憶媒体を設置し、担当者が出向いてこれを回収するものもある。回収された記憶媒体からは、バリュー処理に関する情報が読み出され、電子マネーサーバ2に入力される。
更に、電子マネー端末8がバリュー処理に関する情報を無線により発信し、これを受信装置で受信して電子マネーサーバ2に送信するものもある。この場合は、一台の受信装置で複数台の電子マネー端末8と通信を行うことができる。
【0027】
図3は、携帯電話7の外観の一例を示した図である。携帯電話7は、電話アンテナ19、スピーカ20、ディスプレイ21、キーボード22、マイクロフォン23を備えている。
電話アンテナ19は、基地局5と無線通信するためのアンテナである。
スピーカ20は、アナログ式の電気信号を変換して音声を発生させる装置である。
【0028】
ディスプレイ21は、文字や画像を表示するための表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイ、あるいはプラズマディスプレイなどで構成されている。
ディスプレイ21は、サーバ装置が提供する画面や電子メールの文面などを表示することができる。
また、後述するように、携帯電話7は電子マネー機能部を備えており、電子マネー機能部IDや、バリューの残高など、電子マネーに関する情報を表示することもできる。
【0029】
キーボード22は、文字キーや機能キーなどで構成された入力手段である。ユーザは、文字キーを押すことにより、文字や数字を入力することができ、電子メールを作成したり、Webサイトが提供する画面に文字を入力したりすることができる。
また、所定の機能キーを押すことにより、ディスプレイ21に表示された選択項目をクリックして選択したり、携帯電話7の動作を制御したりなど、所定の機能を発揮させることができる。
マイクロフォン23は、音声を取得してアナログ式の電気信号に変換する装置である。
【0030】
なお、図3では、電子マネーサーバ2にログインした際に表示されるメニュー画面の一例が図示されている。選択項目の「2.バリュー保証サービス」を選択するとバリュー保証サービスへの加入手続きを行ったり、バリュー保証サービスの適用を要求することができる。
【0031】
図4は、携帯電話7の機能的な構成の一例を示した概念図である。
なお、携帯電話7では、通話を行う通話モードと、携帯電話7に組み込まれているアプリケーションを利用するアプリケーションモードが用意されており、機能ボタンを用いて何れかをユーザが選択できるようになっている。
そして、このアプリケーションが提供する機能の一部として、インターネット4への接続機能が用意されている。
【0032】
そして、図4はアプリケーションモードで携帯電話7を動作させている場合の機能について図示している。
図4に示したように、携帯電話7は、通話機能とインターネット接続機能を提供する電話機能部10と、バリュー処理機能を備えた電子マネー機能部12と、両者を接続するインターフェース部11から構成されている。
後述するように、電話機能部10と電子マネー機能部12は、別のハードウェアから構成されており、インターフェース部11により接続されている。
【0033】
電話機能部10は、アプリケーション機能を提供するアプリケーション部26を備えており、ユーザは、携帯電話7をアプリケーションモードで起動することにより、これらの機能を利用することができる。
アプリケーション部26は、ゲーム、受信した電子メールの表示、送信する電子メールの編集、写真画像の表示(携帯電話7がカメラを備えている場合)など、オフラインで利用する機能を有する他、ブラウザ機能、電子メールの送受信など、オンラインで利用する機能も提供する。
【0034】
アプリケーション部26のブラウザ機能を利用する場合、アプリケーション部26は、ユーザからURL(Uniform Resource Locators)の入力を受け付け、このURLで特定されるサービスサイトに携帯電話7を接続する。
このため、電子マネーサーバ2のサービスサイトのURLを入力することにより、携帯電話7を電子マネーサーバ2のサービスサイトに接続することができ、ユーザは、このサイトが提供する各種サービスを携帯電話7で利用することができる。
【0035】
更に、アプリケーション部26は、インターフェース部11を介して電子マネー機能部12と通信を行うことができ、電子マネーサーバ2と電子マネー機能部12の通信を仲介したり、あるいは、電子マネー機能部12が提供する情報(バリューの残高など)をディスプレイ21(図3)に表示したりすることができる。
また、アプリケーション部26は、電子マネーサーバ2と電子マネー機能部12の通信を仲介する場合、電子マネーサーバ2から受信した情報のうち、電子マネー機能部12に送信すべきものを選択して抽出し、電子マネー機能部12に送出する。
更にアプリケーション部26は、電子マネー機能部12から受信した情報のうち、電子マネーサーバ2に送信すべきものを選択して抽出し、電子マネーサーバ2に送信する。
【0036】
インターフェース部11は、電話機能部10と電子マネー機能部12の間での情報の送受信を仲介するインターフェースである。
後述するように、電子マネー機能部12は、非接触型ICチップにより構成されており、インターフェース部11は、非接触型ICチップの仕様に適したインターフェースを提供している。
また、インターフェース部11は、電子マネーサーバ2から送信されてきたデータ(暗号化されている)を復号化して電子マネー機能部12に出力すると共に、電子マネー機能部12が出力したデータを暗号化して電話機能部10に出力する暗号機能も有している。このように、電子マネーサーバ2と携帯電話7との間で送受信されるデータを暗号化することにより、セキュリティを高めることができる。
【0037】
電子マネー機能部12は、バリューに関する情報処理を行うバリュー処理部28、バリューに関する情報を記憶するログデータ記憶部29、電子マネー端末8と無線通信する端末通信部31を備えている。
バリュー処理部28は、バリュー処理に関する各種のコマンドの入力を受け付け、このコマンドに従ってバリュー処理を行う機能部である。
バリューを加減算するコマンドに関しては、電子マネー端末8、又は電子マネーサーバ2から入力することができる。
また、残高照会など、バリューの残高が変化しない処理に関するコマンドに関しては、オフラインでアプリケーション部26から入力することができる。
【0038】
加算コマンドは、ログデータ記憶部29に記憶されているバリューの残高を加算するためのコマンドであり、加算するバリューの金額をパラメータにより設定することができる。バリュー処理部28は、加算コマンドを実行すると、パラメータで指定された金額分だけログデータ記憶部29にバリューを書き込む。
減算コマンドは、ログデータ記憶部29に記憶されているバリューの残高を減算するためのコマンドであり、バリューの金額をパラメータで設定することができる。バリュー処理部28は、減算コマンドを実行すると、パラメータで指定された金額分だけログデータ記憶部29のバリューを減算する。
【0039】
このように、バリュー処理部28に加算コマンドを実行させることにより電子マネー機能部12にバリューのチャージを行うことができ、減算コマンドを実行させることにより決済を行うことができる。
なお、コマンドに付属するパラメータには金額の他に各種の情報を設定することが可能である。例えば、電子マネー端末8を特定する電子マネー端末ID、加盟店を特定する加盟店ID、処理日時などが考えられ、これらの情報がバリューの金額と共にログデータ記憶部29に履歴として記憶される。
【0040】
ログデータ記憶部29は、バリューに関するログデータを記憶する機能部である。このログデータは、バリューの加算、減算などのバリュー処理に関する履歴を記録したものであり、ログデータを参照することにより、バリューの現在残高、過去のバリュー処理の履歴などを知ることができる。
ログデータとして記録する内容は、処理が行われた日時、処理の種類、処理によってバリューの金額が変化した場合はその変化の値(例えば、バリューを加算した場合は加算したバリューの金額、バリューを減算した場合は減算したバリューの金額)、電子マネー端末8にアクセスしてバリューを処理した場合はその電子マネー端末8の端末ID、現在のバリュー残高、電子マネー端末8を設置した加盟店を特定する加盟店IDなどの情報がある。
【0041】
端末通信部31は、電子マネー端末8と無線通信を行う機能部である。電子マネー端末8は、非接触型ICチップと無線通信を行うためのアンテナを内蔵したリーダライタ部8aを備えており、端末通信部31は、リーダライタ部8aと通信し、電子マネー端末8と電子マネー機能部12の情報交換を仲介する。
【0042】
以上のように構成された携帯電話7では、バリュー処理部28に電子マネーサーバ2や電子マネー端末8から各種コマンドを入力することが可能である。
そして、電子マネーサーバ2から電子マネー機能部12に加算コマンド、減算コマンドを送信することにより、電子マネーセンタ101(図2)が電子マネー機能部12のバリュー残高を遠隔操作することができる。
【0043】
以上で説明したように、バリューは貨幣価値の金額を表した電子情報であり、ログデータ記憶部29はこれを記憶する記憶手段を構成し、バリュー処理部28は加減算を実行させるコマンド(加減算命令)を実行する命令実行手段を構成し、端末通信部31はコマンドを受信する命令受信手段を構成している。そして、携帯電話7は、これらの構成を備えた貨幣端末となっている。
更に、電子マネー端末8は、携帯電話7に加減算命令を送信する命令送信装置を構成している。
【0044】
図5は、携帯電話7のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
電話機能部10は、電話アンテナ40、基地局通信部41、電話制御部200、記憶部45、表示部46、操作部47、デジタル信号処理部48、音声入出力部49などから構成されている。
電話アンテナ40は、基地局5に対して電波を放射したり、あるいは基地局5のアンテナが放射した電波を吸収したりする。これにより、携帯電話7は、基地局5と無線通信することができ、基地局5を介した電話通話、及びインターネット4を介した電子マネーサーバ2との通信を行うことができる。
【0045】
基地局通信部41は、電話アンテナ40を駆動するための機能部であって、電話アンテナ40から送信する信号を増幅したり、基地局5から受信した信号を増幅して電話制御部200に提供したりなどする。
電話制御部200は、CPU(Central Processing Unit)42、ROM(Read Only Memory)43、RAM(Random Access Memory)44などから構成されている。
【0046】
CPU42は、所定のプログラムを実行し、各種の情報処理を行う中央処理装置であって、電話機能部10にインターネット接続機能を備えた携帯電話としての機能を発揮させることができる。
CPU42は、ROM43やRAM44、あるいは記憶部45に格納されているプログラムを実行することにより、電話機として機能したり、あるいは、インターネット4の端末として機能する。
【0047】
ROM43は、CPU42が読み取り可能に配設された読み取り専用メモリであり、CPU42が実行するプログラムやパラメータなどが格納されている。
ROM43には、例えば、CPU42が動作するための基本的なプログラムであるOSが格納されている。
RAM44は、CPU42が動作する際に、CPU42にワーキングエリアを提供する読み書き可能なメモリである。
【0048】
記憶部45は、CPU42が利用するプログラムやデータなどが格納されている。記憶部45は、CPU42が読み書き可能なメモリであって、例えば、フラッシュメモリやEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などが利用される。
本実施の形態では、記憶部45には、CPU42にアプリケーション機能を実現するためのアプリケーションプログラム45aが格納されている。
【0049】
アプリケーションプログラム45aをCPU42で実行すると、アプリケーション部26(図4)がソフトウェア的に構成される。
なお、図示しないが、記憶部45には、この他に、ユーザが登録した電話番号や電子メールアドレス、仮名漢字変換プログラム、その他の情報が記憶されている。
【0050】
表示部46は、ディスプレイ21(図3)に文字情報や画像を表示する機能部である。
通話モードでは、ユーザが登録した電話番号の一覧を選択可能に表示したり、基地局5から送信されてくる電波の強弱の程度、ユーザが入力した電話番号、あるいは、電話をかけてきた相手方の電話機の電話番号など、通話に用いるための情報を表示する。
【0051】
アプリケーションモードでは、アプリケーションプログラム45aが提供するブラウザ画面などを表示し、URLの入力欄、サーバ装置が提供する画面、電子メールなどを表示する。
操作部47は、キーボード22を備えており、ユーザのキー操作を電気信号に変換してCPU42に入力する。
【0052】
音声入出力部49は、マイクロフォン23とスピーカ20を備えており、マイクロフォン23で受信した音声をアナログ信号に変換し、また、アナログ信号を音声に変換してスピーカ20から出力したりなどする。
ユーザは、マイクロフォン23から自分の音声を電気信号に変換して電話機能部10に入力することができると共に、電話機能部10が出力する音声信号を音声に変換してスピーカ20から聞くことができる。
【0053】
デジタル信号処理部48は、音声データをアナログ信号からデジタル信号に変換し、あるいはデジタル信号からアナログ信号に高速に変換する機能部であり、例えば、DSP(Digital Signal Processor)を用いて構成されている。また、音声データの圧縮や伸張も行う。
マイクロフォン23とスピーカ20は、アナログ信号を用いるのに対し、電話機能部10の他の機能部はデジタル信号を用いる。そこで、デジタル信号処理部48は、音声信号を入力する場合は、マイクロフォン23から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して更に圧縮し、音声信号を出力する場合は、電話機能部10が出力するデジタル信号を伸張してアナログ信号に変換し、スピーカ20に対して出力する。
【0054】
電子マネー機能部12は、端末アンテナ35、端末通信部31、IC制御部300、記憶部36などから構成されている。これらのうち、端末アンテナ35を除く構成要素は1つのICチップに納められている。
また、IC制御部300と電話制御部200は、インターフェース部11により接続している。
本実施の形態では、電子マネー機能部12は、携帯電話7に内蔵されているものとするが、これに限定するものではなく、着脱式とすることもできる。
【0055】
端末アンテナ35は、電子マネー端末8のリーダライタ部8a(図4)に配設されたアンテナと電波による通信を行う。
端末通信部31は、端末アンテナ35を駆動する他、送受信する信号を増幅したりなどする。
IC制御部300は、CPU32、ROM33、RAM34などから構成されている。
CPU32は、ROM33、RAM34、記憶部36などに格納されているプログラムを実行することによりバリュー処理を行う中央処理装置である。
【0056】
ROM33は、CPU32が読み取り可能に配設された読み取り専用メモリである。ROM33には、例えば、CPU32を動作させるための基本的なプログラムであるOSなどが格納されている。
また、ICチップの製造段階で、各ICチップに固有のICチップIDが割り当てられるが、このICチップIDもROM33に格納されている。
ICチップIDは、工場出荷後変更することはなく、また一般にユーザが読み取れないようになっている。
RAM34は、CPU32が動作する際に、CPU32にワーキングエリアを提供する読み書き可能なメモリである。
【0057】
記憶部36は、例えば、フラッシュメモリやEEPROMなどで構成され、CPU32が読み書き可能に配設された記憶媒体である。記憶部36には、応用プログラムやその他のデータを記憶することができる。
本実施の形態では、記憶部36には、CPU32に電子マネー機能を発揮させるためのプログラムやデータを記憶するための電子マネー領域36aが確保されている。
電子マネー領域36aには、更にプログラムを記憶するプログラム領域36bとログデータを記憶するログデータ領域36cが形成されている。
【0058】
プログラム領域36bには、バリュー処理機能をCPU32に実現させるためのバリュー処理プログラムがインストールされている。バリュー処理プログラムをCPU32で実行するとバリュー処理部28やログデータ記憶部29(図4)がソフトウェア的に構成される。
また、電子マネーサービスを利用するに当たり情報管理のために、バリュー処理プログラムをインストールした各ICチップごとに固有の電子マネー機能部IDが付与されるが、この電子マネー機能部IDは、プログラム領域36bに記憶されている。
このほかに、プログラム領域36bには、電子マネー端末8が電子マネー機能部12を認証するための鍵情報なども記憶されている。
【0059】
なお、電子マネー機能部12を構成するICチップには、携帯電話7の販売時に予め電子マネー領域36aを組み込んでおいてもよいし、あるいは、携帯電話7購入後に電子マネー領域36aを形成するように構成してもよい。
携帯電話7の購入後に電子マネー36aを組み込む場合は、アプリケーション部26に、電子マネー機能をICチップにインストールするための機能を組み込んでおき、ユーザがこれを実行することにより、ICチップに電子マネー機能をインストールする。
この際に、電子マネーサーバ2が携帯電話7に電子マネー機能部IDを発行する。
【0060】
何れの場合も、携帯電話7の購入後、ユーザは電子マネーサーバ2にユーザ登録するものとする。
ユーザ登録により、ユーザの個人情報や電子マネー機能IDが電子マネーサーバ2に登録される。このうち、個人情報はユーザが入力し、電子マネー機能IDは、電子マネーサーバ2に自動的に登録される。
【0061】
図6は、電子マネーサーバ2の機能的な構成の一例を示した概念図である。
電子マネーサーバ2は、サービスサイト部56、ユーザ登録部57、認証部58、取引処理部59、バリュー保証部60、その他の各種機能部と、ユーザ情報データベース53、取引情報データベース54、バリュー保証受付データベース55、その他の各種データベースから構成されている。
【0062】
本実施の形態では、電子マネーサーバ2で電子マネーに関する処理全般を行うこととしたが、これに限定せず、複数のサーバ装置を組み合わせたシステムにより構成してもよい。
例えば、電子マネー用のサービスサイトを開設したWebサーバ、ユーザ認証を行う認証サーバ、取引処理を行う取引処理サーバ、バリュー保証サービスを行うバリュー保証サーバなどのサーバ装置を組み合わせて構成することもできる。
【0063】
サービスサイト部56は、インターネット4上で電子マネーのサービスに関するWebサイトを運営する機能部である。
ユーザは、携帯電話7やその他の端末からサービスサイトのURLを入力することにより、サービスサイトにアクセスすることができる。
【0064】
サービスサイト部56は、携帯電話7からアクセスを受けると、携帯電話7でメインメニュー画面を表示するための画面データを送信する。
メインメニュー画面には、サービスサイトが提供するサービスの項目が選択可能に表示され、ユーザは、所望の項目を選択することができる。
サービスの項目としては、例えば、バリュー保証サービス、ユーザ登録、ユーザ登録情報の変更、バリューのチャージ、バリューによる決済処理などの電子マネーの利用に関するものがある他、キャンペーンなどのお知らせの提供や顧客からの問い合わせの受け付けなど各種のものが用意されている。
ユーザがこれらのうち何れかの項目を選択すると、電子マネーサーバ2では、対応する機能部が起動する。
【0065】
また、サービスサイト部56は、電子マネーのサービスに関する電子メールの作成と送信を行うことができる。
本実施の形態では、バリュー保証サービスに関してユーザに各種通知を行うための電子メールを送信する。
なお、後述する請求書メールのように、ユーザから料金徴収する機能を電子メールに組み込むこともできる。請求書メールは、バリュー保証サービスへの加入料をユーザから徴収するものである。
【0066】
ユーザ登録部57は、新規のユーザ登録や登録の抹消、登録内容の変更など、ユーザ情報に関する処理を行う機能部である。
これらユーザ情報は、ユーザ情報データベース53に記憶されており、ユーザ登録部57は、ユーザ情報データベース53を更新することにより、これらの処理を行う。
【0067】
認証部58は、登録済みのユーザがサービスサイトを利用する際にユーザを認証する機能部である。
本実施の形態では、電子マネーサーバ2は認証された登録ユーザに対して各種サービスを提供するものとする。
認証は、ユーザが予め設定したユーザパスワードや、ICチップID、電子マネー機能部IDなどを用いて行う。
ユーザパスワードは、ユーザに携帯電話7から入力して送信し、ICチップIDや電子マネー機能部IDは、認証の際に電話機能部10が電子マネー機能部12から読み取って電子マネーサーバ2に送信する。
【0068】
取引処理部59は、携帯電話7や電子マネーカード15に対して行われたバリュー処理に関する履歴情報(チャージ、決済、残高照会など)を取引情報データベース54に記録する機能部である。
取引処理部59が記録する情報は、電子マネー端末8が行った処理に関するものの他、電子マネーサーバ2がインターネット4経由で行ったものも含まれる。
【0069】
このように、取引処理部59が処理する履歴情報は、携帯電話7でコマンド実行後に記憶されているバリューの金額を特定する金額特定情報を構成しており、取引情報データベース54は、金額特定情報記憶手段を構成している。そして、電子マネーサーバ2は、電子マネー端末8から金額特定情報を受信する金額特定情報受信手段を備えており、金額特定情報収集装置としての機能を備えている。
また、後述するように、電子マネーサーバ2は、携帯電話7aで使用不能となった金額分のバリューを携帯電話7bで利用できるようにする金額処理装置としての機能も兼ね備えている。
【0070】
バリュー保証部60は、ユーザがバリュー保証サービスの適用を要求した場合に、新規の携帯電話7にバリューの返却が完了するまで、バリュー返却に必要な情報処理や情報管理を行う機能部である。
例えば、バリュー保証部60は、バリュー保証サービスの適用の申し出があった場合、受付番号を発行してこのユーザをバリュー保証受付データベース55に登録し、バリュー返却の実行状況に応じて、バリュー保証受付データベース55を更新する。
【0071】
また、バリュー保証部60は、使用不能となった携帯電話7aに残存しているバリューの残高を、取引情報データベース54の履歴情報を用いて算出する。この算出した残高を論理残高と呼ぶことにする。この場合、バリュー保証部60は使用不能金額取得手段を構成している。
論理残高は、携帯電話7aに対してチャージした金額の合計値から決済した金額の合計値を減算することにより求めることができる。
バリュー保証部60が算出した論理残高は、後にユーザの新規の携帯電話7bに返却するバリューの金額として用いられる。
即ち、電子マネーサーバ2は、論理残高分の金額を加算する加算コマンドを生成して(加算命令生成手段)携帯電話7bに送信する(送信手段)。
【0072】
ところで、電子マネー端末8からは、バッチ処理にてバリュー処理情報が電子マネーサーバ2に送信されてくるため、携帯電話7でバリューが変化してから取引情報データベース54が更新されるまで時間差が生じる。
そのため、携帯電話7aの論理残高が実際のバリュー残高を正しく反映するためには、証明機関102で発行された証明書に記載されている日時(証明書の発行日時)を記憶して(日時特定情報取得手段)、その日時から所定期間後(携帯電話7aの論理残高が実際の残高に一致したと思われる期間)にバリュー保証部60が論理残高を計算するように構成すればよい。
又は、電子マネー端末8から送信されてきた最新のバリュー処理情報が証明書の日時より新しいものであることを全ての電子マネー端末8に渡って確認してから論理残高を計算するように構成してもよい。
【0073】
図7は、ユーザ情報データベース53に格納されているユーザ情報の論理的な構成の一例を示した図である。
ユーザ情報は、電子マネー機能部ID、ユーザ名、ユーザパスワード、イシュア、住所、年齢、バリュー保証サービスへの加入状況、また、図示しないが職業、電話番号、クレジット番号…などの項目から構成されたその他の個人情報や、携帯電話7の電子メールアドレス、ICチップIDなどのハードウェアに関する情報も記憶されている。なお、ICチップIDは、ユーザ登録時に携帯電話7に送信させて記憶したものである。
【0074】
電子マネー機能部IDは、電子マネーカード15や携帯電話7の非接触型ICチップごとに採番されたものであり、このIDで電子マネー機能部12を特定することができる。電子マネーサーバ2は、電子マネー機能部IDを用いてバリュー処理に関する情報の整理を行っている。
ユーザ名は、ユーザが登録時に入力した氏名である。図ではカタカナ名を示しているが、この他に漢字での氏名も記憶されている。
ユーザパスワードは、認証部58がユーザを認証するのに用いるパスワードであり、ユーザが登録時に設定したものである。
【0075】
イシュアは、ユーザがインターネット4経由で電子マネーサーバ2からバリューをチャージする場合、そのバリューが何れのイシュアから発行されたかを特定する情報であり、ユーザ登録時にユーザが複数のイシュアの中から選択したものである。
なお、イシュアとは、バリューを発行する発行者であり、事業運営上の理由から複数存在する。また、発行されたバリューは、イシュアに関わらず、何れの電子マネー端末8でも利用することができる。
【0076】
住所、年齢、その他の個人情報は、ユーザが登録時に入力したものである。電子マネーセンタ101は、これらユーザ名、住所、年齢、その他の個人情報を、ユーザが送付してきた個人情報と照合することにより、携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定することができる。
また、バリュー保証サービスの項目は、このサービスに加入しているユーザに関しては加入となっており、加入していないユーザに関しては未加入に設定してある。
電子マネーサーバ2は、バリュー保証サービスの項目を参照することにより、このサービスに加入しているユーザを特定することができる。
【0077】
図8は、取引情報データベース54に格納されている取引情報の論理的な構成の一例を示した図である。
取引情報は、電子マネー機能部ID、チャージ記録、決済記録などの項目から構成されている。
電子マネー機能部IDは、電子マネー端末8が携帯電話7(又は電子マネーカード15)から無線通信時に読み取ったものである。また、インターネット4を介して電子マネーサーバ2と通信する場合は、電子マネーサーバ2が携帯電話7から読み取る。
【0078】
チャージ記録は、チャージを行った電子マネー端末8の端末ID、チャージを行った日時、チャージしたバリューの金額などが記録されている。
なお、電子マネーサーバ2からインターネット4を介してチャージした場合は、端末IDの代わりに携帯電話7のチップIDが記録される。
決済記録は、決済処理を行った電子マネー端末8の端末ID、決済処理を行った日時、決済処理を行ったバリューの金額などから構成されている。
また、インターネット4を介して電子マネーサーバ2を用いてバリューによる決済を行った場合は、端末IDとして携帯電話7のICチップIDが記録される。
【0079】
取引情報データベース54に格納されている取引情報を分析することにより、イシュアから集めた現金をバリューで決済した加盟店に配分したり、また偽造電子マネーカード15の監視をしたりなど、業務の遂行に利用できる情報を収集することができる他、ユーザが購入した商品も同時に記録しておくなどして、マーケットリサーチなどのデータマイニングを行うことができる。
【0080】
このように、取引情報データベース54では、チャージや決済の記録が電子マネー機能部IDごとに記録されており、チャージの合計額から決済の合計額を減算することにより、現在携帯電話7に蓄えられているバリューの金額を論理的に算出することができる。
【0081】
図9は、バリュー保証受付データベース55の論理的な構成の一例を示した図である。
バリュー保証受付データベース55は、受付番号、新規電子マネー機能部ID、旧電子マネー機能部ID、バリュー残額、返却実行日時、…その他の項目から構成されている。
受付番号は、バリュー保証サービスの適用の申請があった場合に、このユーザに対して発行される識別番号である。
【0082】
新規電子マネー機能部IDは、ユーザが新規に購入した携帯電話7bの電子マネー機能部IDである。これは、ユーザが携帯電話7bで新たに登録したユーザ情報から取得したものである。
旧電子マネー機能部IDは、使用不能になった携帯電話7aの電子マネー機能部IDである。これは、電子マネーセンタ101がユーザの個人情報から特定して入力したものである。
このように、バリュー保証部60は、受付番号を介して携帯電話7aと携帯電話7bを特定する特定手段を備えている。
【0083】
バリュー残額は、携帯電話7aで使用不能となったバリューの論理値残額である。この残額分のバリューが携帯電話7bに返却される。
なお、バリューの論理残高は、携帯電話7bに加算コマンドを送信する際に、取引情報データベース54を検索して算出するように構成してもよい。
返却実行日時は、携帯電話7bに対してバリューの返却を行った日時である。まだ、返却を行っていない場合は、未実行となっている。
【0084】
バリュー保証受付データベース55へのデータ入力は、ユーザがバリュー保証サービスの適用を申請した場合に開始され、バリュー返却が完了するまで、返却処理の段階に応じて更新されていく。
即ち、ユーザがバリューの返却を要求した際に、受付番号が発行され、この番号と、携帯電話7bの電子マネー機能部IDが入力される。
そして、電子マネーセンタ101により携帯電話7aの電子マネー機能部IDが特定された後、このIDと携帯電話7aの論理残高が入力され、バリュー返却が実行された後に返却実行日時が入力される。
【0085】
また、バリュー返却サービスの適用申請を受けた場合に、ユーザ情報データベース53の携帯電話7aの電子マネー機能部IDにフラグを立てて、携帯電話7aが使用不能になったことを電子マネーサーバ2が認識できるように構成することもできる。このように構成し、バリュー保証サービスの適用申請後に何らかの原因により携帯電話7aのバリューが利用された場合、アラームを発生し、電子マネーセンタ101が認識できるようにすることかできる。
【0086】
なお、本実施の形態では、携帯電話7aの電子マネー機能部IDは、ユーザから故障証明書と共に電子マネーセンタ101に送付されてきた個人情報をユーザ情報データベース53で照会することにより求めることにした。これは、携帯電話7aが故障のため、電子マネー機能部IDを表示できない場合が想定できるためである。この場合、ユーザが携帯電話7aの電子マネー機能部IDを知ることができないため、電子マネーセンタ101がユーザの個人情報から携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定する。
【0087】
また、携帯電話7aが電子マネー機能部IDを表示可能な場合、又はユーザが携帯電話7aの電子マネー機能部IDを認識している場合は、これをユーザから取得するようにしてもよい。
更には、バリュー保証サービス加入時にパスワードを設定するなどし、電子マネーセンタ101側で、パスワードと携帯電話7aの電子マネー機能部IDをひも付けて記憶しておくこともできる。この場合、ユーザは、電子マネーセンタ101に故障証明書とパスワードを提供し、電子マネーセンタ101は、これを用いて携帯電話7aを特定、及びバリュー残額の返却を行うことができる。
【0088】
図10は、電子マネーサーバ2のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
電子マネーサーバ2は、CPU65、ROM66、RAM67、通信制御部68、記憶部69、入出力部73などがバスライン72で接続されて構成されている。
【0089】
CPU65は、所定のプログラムに従って情報処理を行う他、電子マネーサーバ2全体の制御などを行う。
ROM66は、読み出し専用のメモリであり、電子マネーサーバ2を動作させるための基本的なプログラムやパラメータなどが記憶されている。
RAM67は、読み書き可能なメモリであって、CPU65のワーキングメモリを提供したり、記憶部69に記憶されたプログラムやデータをロードして記憶したりなどする。
【0090】
通信制御部68は、インターネット4及び基地局5を介して携帯電話7と通信したり、通信回線を介して電子マネー端末8と通信する機能部である。
CPU65は、通信制御部68を介して電子マネー端末8から電子マネーカード15や携帯電話7を用いた取引に関する情報を受信することができ、また、携帯電話7に対して各種コマンドを送信することができる。
【0091】
記憶部69は、例えばハードディスクやその他の不揮発性のメモリなどによって構成されており、各種プログラムを格納したプログラム格納部70、データを格納したデータ格納部71などから構成されている。
【0092】
プログラム格納部70には、電子マネーサーバ2を機能させるための基本的なプログラムであるOSや、サービスサイトを運営するためのサービスサイトプログラム、ユーザ登録などを行うための登録プログラム、ユーザを認証するための認証プログラム、取引処理を行う取引処理プログラム、バリュー保証サービス処理を行うためのバリュー保証プログラム、その他のプログラムが格納されている。
【0093】
CPU65で、これらのプログラムを実行すると、サービスサイト部56、ユーザ登録部57、認証部58、取引処理部59、バリュー保証部60がそれぞれソフトウェア的に構成される。
データ格納部71には、ユーザ情報データベース53、取引情報データベース54、バリュー保証受付データベース55、その他のデータベースが格納されている。
【0094】
入出力部73は、ネットワークを介して端末に接続可能なインターフェースから構成されている。
電子マネーセンタ101は、この端末を介して電子マネーサーバ2に接続し、ユーザの個人情報の照会や、旧電子マネー機能部IDのバリュー保証受付データベース55への登録などを行うことができる。
【0095】
図11は、ユーザがバリュー保証サービスに加入した場合に、電子マネーサーバ2から携帯電話7aに送信する請求書メール(電子メール)の一例を示した図である。
本実施の形態では、バリュー保証サービスへの加入を有料とし、請求書メールを用いて加入料を徴収する。請求書メールは、オンラインにて携帯電話7のバリューを減算するための仕組みを組み込んだ電子メールであって、本実施の形態では、バリュー保証サービスへの加入料の徴収に利用するが、その他の商品・サービスの決済手段として広く利用できるものである。
なお、未加入のユーザからバリュー保証サービスの適用の申請があった場合は、実費にてサービスを提供する。
【0096】
請求書メールは、請求内容表示エリア35、メッセージエリア36、決済URL37、キャンセルURL38、有効期限エリア39から構成されている。
請求内容表示エリア35は、料金請求の対象に関する情報を表示するエリアであって、ここでは、バリュー保証サービスへの加入に対する料金請求であることが表示される。
また、これに付属する情報として、加入日時、請求金額、購入先の販売店の店名などが表示される。
【0097】
本実施の形態では、バリュー保証サービスの加入に関しては、電子マネーセンタ101が仮想的な加盟店を開設し、ユーザは、この販売店からバリュー保証サービスの権利を購入する事業形態をとった。
これは、本来電子マネーセンタ101は、バリューに関する情報の管理を行う機関であり、携帯電話7や電子マネーカード15を用いた決済は、電子マネーセンタ101に予め登録した加盟店が行うようになっているためである。
【0098】
メッセージエリア36には、請求内容表示エリア35に表示された内容を確認した上、決済するか否かの選択を行うように促す表示がなされる。
決済URL37と、キャンセルURL38は、それぞれ電子マネーサーバ2に設けた決済用サイト、キャンセル用サイトに接続するためのURLであり、ユーザが選択可能に表示されている。
【0099】
ユーザは携帯電話7の機能キーやテンキーなどの入力手段を用いて何れかを選択することができるようになっており、決済を行う場合は決済URL37をクリックし、決済を行わない場合はキャンセルURL38をクリックする。
決済URL37、キャンセルURL38のうち何れかがクリックされると、電話機能部10は自動的に選択されたURLにて携帯電話7を電子マネーサーバ2に接続して通信回線を確立するようになっている。
【0100】
決済URL37は、電子マネーサーバ2の決済用サイトのURLと、決済内容を特定するパラメータから構成されている。パラメータで特定される内容としては、決済する金額、加盟店ID、商品ID、決済日時などがあり、これらパラメータは、携帯電話7を決済サイトに接続した際に電子マネーサーバ2に送られる。
これによって、電子マネーサーバ2は、これらのパラメータにより決済金額などの決済に関する情報を取得し、携帯電話7のバリューを減算するための減算コマンドを生成する。この減算コマンドは携帯電話7に送信された後、携帯電話7で実行され、携帯電話7に蓄えられているバリューからバリュー保証サービスへの加入料金分だけバリューを減算する。これにより、バリュー保証サービスへの加入料が支払われる。
【0101】
キャンセルURL38は、電子マネーサーバ2のキャンセル用サイトのURLに、キャンセルする取引を特定するための情報がパラメータとして付属して構成されている。
有効期限エリア39には、決済有効期限が表示される。この期限を過ぎると、電子マネーサーバ2は、この請求書メールによる決済を受け付けない。
以上のように、本実施の形態では、請求書メールを用いて携帯電話7からバリュー保証サービスへの加入料を徴収することができる。
【0102】
図12は、携帯電話7bのディスプレイ21に表示されたバリュー返却お知らせメールの一例を示した図である。
電子マネーサーバ2は、バリュー保証サービスの適用申請を行ったユーザに対して、バリュー返却の準備ができた場合に、これを知らせる電子メールを送信する。
ユーザは、バリュー返却お知らせメールによる通知を受けて、バリュー返却への手続きを開始する。
【0103】
図13(a)は、バリュー返却の準備が整った後に、携帯電話7bが電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスした場合にディスプレイ21に表示される画面の一例を示した図である。画面には返却するバリューの金額が表示される。
画面中の「はい」をクリックすると、電子マネーサーバ2から携帯電話7bに対して加算コマンドが送信されバリューの返却が開始される。
【0104】
図13(b)は、バリュー返却処理中にディスプレイ21に表示される画面の一例を示した図である。
携帯電話7bは、電子マネーサーバ2が受信した加算コマンドを実行し、現在のバリュー残高に返却分の金額を加算する。
【0105】
図13(c)は、バリュー返却処理が終了した後にディスプレイ21に表示される画面の一例を示した図である。
画面には、返却処理後のバリュー残高が表示される。ユーザは、これにより、バリューが適切に返却されたことを確認することができる。
【0106】
なお、本実施の形態では、電子マネーサーバ2からバリュー返却お知らせメールが送られてきた場合、携帯電話7bから電子マネーサーバ2のサービスサイトに接続してバリューの返却を受けるように構成したが、バリューお知らせメールに、請求書メールと同様の機能を組み込むこともできる。
即ち、バリュー返却お知らせメールにバリュー返却用のURLを埋め込んでおき、ユーザがこれをクリックすると、返却分のバリューを加算する加算コマンドを電子マネーサーバ2が携帯電話7bに送信するように構成することもできる。
【0107】
図14は、バリュー保証サービスへの加入手順を説明するためのフローチャートである。
バリュー保証サービスへの加入は、携帯電話7aから電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスして行う。
バリュー保証サービスは、加入を申し込んだ携帯電話7aに対して設定される。
なお、ユーザは、電子マネーサーバ2にユーザ登録しているものとする。
以下の処理は、携帯電話7a側ではCPU42、及びCPU32が行い、電子マネーサーバ2側では、CPU65が行うものである。
【0108】
まず、ユーザは、携帯電話7aから電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスし、パスワードの入力などを行ってログインする(ステップ2)。これにより、電子マネーサーバ2は、ユーザを個人認証する。
ログイン処理を終えると、電子マネーサーバ2は、携帯電話7aに対してメニュー画面データを送信する(ステップ10)。
メニュー画面には、サービスサイトが提供する各サービスが選択可能に表示さており(図3)、ユーザは、これらのうちバリュー保証サービスを選択する(ステップ4)。
【0109】
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aでバリュー保証サービスが選択されると、携帯電話7aに加入確認画面データを送信する(ステップ12)。
携帯電話7aは、これを受信してディスプレイ21に加入確認画面を表示する。加入確認画面では、「加入する」、「加入しない」といったボタンが選択可能に表示されており、ユーザは、何れかのボタンをクリックすることにより加入の意思表示を行うことができるようになっている。
【0110】
ユーザが「加入する」を選択すると、電子マネーサーバ2は、決済番号を採番する(ステップ14)。
決済番号は、電子マネーセンタ101に開設した仮想的な加盟店においてバリューで決済する際に使用する番号である。
これは、ユーザがこの加盟店からバリュー保証サービスの権利を購入する形式を採用しているため、この仮想店舗が加入料金を決済するための決済番号を採番するものである。
以上の処理を行った後、携帯電話7aと電子マネーサーバ2は、一旦回線を切断する。
【0111】
図15は、バリュー保証サービスへの加入手順の続きを説明するためのフローチャートである。
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aとの回線を切断した後、請求書メールに表示する決済URLとキャンセルURLを生成する(ステップ30)。
次に、電子マネーサーバ2、これらURLを組み込んだ請求書メールを生成し、携帯電話7aに送信する(ステップ32)。
【0112】
携帯電話7aは、この請求書メールを受信し(ステップ20)、ユーザがこれを閲覧する。
ユーザが決済URLをクリックして選択すると(ステップ22)、携帯電話7が電子マネーサーバ2に接続し、決済URLに付属するパラメータや携帯電話7aの電子マネー機能部IDなどの情報が電子マネーサーバ2に送信される。
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aから送信されてきたこれらの情報を用いてユーザ認証を行う(ステップ34)。
【0113】
次に、電子マネーサーバ2は、減算コマンドを生成し、携帯電話7aに送信する(ステップ36)。
携帯電話7aは、この減算コマンドを受信し、電子マネー機能部12にてこれを実行する。この結果、電子マネー機能部12でバリュー減算処理が行われ、バリュー保証サービス加入料金が徴収される(ステップ24)。
携帯電話7aは、減算処理が完了すると減算処理完了通知を電子マネーサーバ2に送信する(ステップ26)。
【0114】
電子マネーサーバ2は、これを受信し、決済確認メールを携帯電話7aに送信する(ステップ38)。
携帯電話7aはこれを受信し、ディスプレイ21に表示する(ステップ28)。
電子マネーサーバ2は、ユーザ情報データベース53において、このユーザのバリュー保証サービスの項目を加入に設定し、このサービスの加入者として登録する(ステップ39)。
【0115】
図16は、ユーザが新規に購入した携帯電話7bに対してバリューの返却を要求する手順を説明するためのフローチャートである。
ユーザは、以前に携帯電話7aにてバリュー保証サービスに加入しているものとする。
まず、携帯電話7bから電子マネーサーバ2にアクセスし、電子マネーサーバ2のサービスサイトにログインする(ステップ40)。
なお、ユーザは、携帯電話7bにて、ユーザ情報データベース53に再登録しているものとする。
【0116】
電子マネーサーバ2は、ログイン処理を終えると、携帯電話7bにメニュー画面データを送信する。
携帯電話7bでは、これを用いてメニュー画面が表示され、ユーザは、メニューからバリュー返却を選択する(ステップ42)。
電子マネーサーバ2は、この選択を受け、受付番号を発行し、携帯電話7bに送信する(ステップ52)。
なお、このとき、携帯電話7bの電子マネー機能部IDを携帯電話7bから取得して発行した受付番号とひも付けして記憶すれば、後にバリューを返却する際に、返却先の携帯電話7が携帯電話7bと同一のものであるかを確認することができる。
【0117】
電子マネーサーバ2は、発行した受付番号と、携帯電話7bの電子マネー機能部IDをバリュー保証受付データベース55に記憶して、ユーザをバリュー返却の対象者として登録する(ステップ54)。
携帯電話7bは、電子マネーサーバ2から受付番号を受信し、ユーザはこれを控えておく(ステップ44)。
【0118】
以上の手順により、バリュー返却の要求をインターネット4上で行なった後、以下の作業が行われる。
まず、ユーザは、証明機関102で発行された携帯電話7aの故障証明書、身分証明書、受付番号などからなる証明書類を電子マネーセンタ101に送付する。これら証明書類は原本に限らず複写でもよい。
電子マネーセンタ101は、これらの証明書類を受理した後、身分証明書の個人情報をユーザ情報データベース53で照合し、携帯電話7aの電子マネー機能部IDを特定する。
【0119】
そして、証明書類に含まれる受付番号を用いて、バリュー保証受付データベース55の旧電子マネー機能部IDの項目に携帯電話7aの電子マネー機能部IDを登録する。
これにより、使用不能となった携帯電話7aの電子マネー機能部IDと、新規に購入した携帯電話7bの電子マネー機能部IDが対応付けられる。
更に、携帯電話7aの論理残高が計算され、バリュー保証受付データベース55に追加される。
【0120】
図17は、電子マネーサーバ2が携帯電話7bにバリューを返却する手順を説明するためのフローチャートである。
電子マネーサーバ2は、バリュー保証受付データベース55を検索し、使用不能となったバリューの論理残高を確認する(ステップ70)。
または、携帯電話7aの電子マネー機能部IDをキーとして取引情報データベース54を検索して論理残高を算出してもよい。
【0121】
次に、電子マネーサーバ2は、使用不能となったバリューを発行したイシュアに対する対応を行う(ステップ72)。
これは、イシュアは発行したバリューの金額を記録しているため、電子マネーサーバ2は、この記録から返却するバリュー分の金額を減算するようにイシュアに要請するものである。
【0122】
次に、電子マネーサーバ2は、バリュー返却お知らせメールを生成し、携帯電話7bに送信する(ステップ74)。
携帯電話7bは、この電子メールを受信してディスプレイ21に表示する。ディスプレイ21には、図12に示したような画面が表示される。
これにより、ユーザは、バリュー返却の準備が整ったことを知ることができる。
そして、ユーザは、携帯電話7bから電子マネーサーバ2のサービスサイトにアクセスし、電子マネーサーバ2はログイン処理を行う(ステップ64)。
【0123】
電子マネーサーバ2は、ログイン処理を終了すると、携帯電話7bに対して、返却するバリューの受け取りを要求する(ステップ76)。携帯電話7bでは、図13(a)に示したような画面が表示される。
ユーザは、画面上の所定のボタンをクリックし、電子マネーサーバ2に対してバリューの送信を要求する(ステップ66)。
【0124】
電子マネーサーバ2は、論理残高分のバリューを加算する加算コマンドを生成し、携帯電話7bに送信する(ステップ78)。
携帯電話7bは、この加算コマンドを受信し、電子マネー機能部12にてこれを実行する。これにより、バリュー加算処理が行われる(ステップ68)。
携帯電話7bは、バリュー加算処理が終了すると、加算処理完了通知を電子マネーサーバ2に送信する(ステップ69)。
【0125】
電子マネーサーバ2は、この通知を受信し、取引情報データベース54を更新する(ステップ79)。より詳細には、携帯電話7aの論理残高を全て決済して残高を0とし、携帯電話7bに論理残高分のバリューをチャージしたように取引情報データベース54を更新する。なお、決済及びチャージを行う加盟店は電子マネーサーバ2に仮想的に開設している仮想店舗である。
以上の、手順により、携帯電話7aで使用不能となったバリューを携帯電話7bに返却することができる。
【0126】
なお、携帯電話7bにバリューの返却を行った後、取引情報データベース54において、携帯電話7aのバリュー残高を0にすると共に、携帯電話7bのバリュー残高も更新する。
即ち、取引情報データベース54において、携帯電話7aが電子マネーセンタ101の仮想的な加盟店に対して残高全額を決済し、携帯電話7bがこの加盟店から返却額相当のバリューのチャージを受けたように更新される。
本実施の形態では、バリュー保証部60が電子マネーサーバ2に構成されていたが、バリュー保証部60が別のサーバ装置で実現されており、このサーバが加算コマンドを携帯電話7bに送信するように構成する場合は、携帯電話7bのバリュー残高が更新された後、このサーバから電子マネーサーバ2に、携帯電話7aのバリュー残高を0とすると共に、携帯電話7bのバリュー残高が論理残高分だけチャージされたように更新する情報を提供するようにする。
【0127】
次に、請求書メールの変形例について説明する。
先に説明した本実施の形態では、請求書メールに決済用のURLを埋め込み、このURLにより携帯電話7aを電子マネーサーバ2に接続したが、本変形例では、アプリケーション部26に決済補助機能部を用意し、請求書メールにこの決済補助機能部を起動するためのタグ情報を埋め込む。
ユーザが請求書メールに表示された決済用タグを選択するとこの決済補助機能部が動作し、電子マネーサーバ2と情報処理を行いながらバリューの減算を行う。
先に説明した本実施の形態では、請求書メールに決済に関する情報を付加したが、本変形例では、決済に関する情報を電子マネーサーバ2で管理し、請求書メールには決済案件を特定する決済番号を付与するため、請求書メールの容量を小さくすることができる。
【0128】
図18は、本変形例を用いてバリュー保証サービスに加入する手順を説明するためのフローチャートである。
まず、電子マネーサーバ2は、携帯電話7aでアプリケーション部26の決済補助機能部を動作させるタグ情報を埋め込んだ請求書メールを生成し携帯電話7aに送信する(ステップ102)。
なお、電子マネーサーバ2は、決済金額、決済要求先のユーザを特定する情報などの決済に関する情報を、決済案件ごとに決済番号を付与して記憶しており、請求書メールに、該当する決済番号を付加して送信する。
【0129】
携帯電話7aは、この請求書メールを受信し(ステップ82)、ユーザがこれを閲覧する。
請求書メールには、請求金額その他の情報が表示され、ユーザが決済内容を確認できるようになっており、決済するか否かをユーザが選択するための決済ボタンとキャンセルボタンが用意されている。
【0130】
ユーザがキャンセルボタンを選択すると決済処理は行われない。
ユーザが決済ボタンを選択すると(ステップ84)、決済ボタンに対応して請求書メールに埋め込まれているタグ情報により、アプリケーション部26の決済補助機能部が起動する(ステップ86)。
【0131】
決済補助機能部は、携帯電話7aを電子マネーサーバ2に接続する。そして決済補助機能部は、電子マネー機能部12から電子マネー機能部IDを読み出し、これを請求書メールに付加されていた決済番号と共に電子マネーサーバ2に送信する(ステップ88)。
【0132】
電子マネーサーバ2は、携帯電話7aから決済番号と電子マネー機能部IDを受信する。そして、電子マネー機能部IDにより、バリューを減算する対象となる携帯電話7aを確認すると共に、決済番号から決済案件を特定し、決済金額を取得する(ステップ104)。
次に、電子マネーサーバ2は、取得した決済金額分のバリューを減算する減算コマンドを生成し、携帯電話7aに送信する(ステップ106)。
【0133】
携帯電話7aは、この減算コマンドを受信し、電子マネー機能部12にてこれを実行する。この結果、電子マネー機能部12でバリュー減算処理が行われ、バリュー保証サービス加入料金が徴収される(ステップ90)。
携帯電話7aは、減算処理が完了すると減算処理完了通知を電子マネーサーバ2に送信する(ステップ92)。
【0134】
電子マネーサーバ2は、これを受信し、決済確認メールを携帯電話7aに送信する(ステップ108)。
携帯電話7aはこれを受信し、ディスプレイ21に表示する(ステップ94)。
電子マネーサーバ2は、ユーザ情報データベース53において、このユーザのバリュー保証サービスの項目を加入に設定し、このサービスの加入者として登録する(ステップ110)。
また、電子マネーサーバ2は、この決済案件が決済された旨の記録を行う。
【0135】
なお、バリュー保証サービス加入料をユーザから徴収する方法は、本実施の形態や変形例の請求書メールにより徴収する方法の他、例えば、通話料金や携帯電話の月額使用料に含めてユーザから徴収する方法も可能である。
【0136】
以上に説明した本実施の形態により、以下のような効果を得ることができる。
(1)携帯電話7が使用不能となり、電子マネー機能部12が使用できなくなった場合でも、バリューの論理残高を算出して新規の携帯電話7に返却することができる。
(2)携帯電話7が使用不能となり、電子マネー機能部12の電子マネー機能部IDが確認できない場合でも、ユーザの個人情報を用いて電子マネー機能部IDを特定することができる。
(3)バリューの返却をインターネット4上で行うことができ、ユーザは、時と場所に拘束されずにバリューの返却を受けることができる。
(4)携帯電話7の買い換えに伴ってバリューを新規の携帯電話7に移動したい場合は、古い携帯電話7を壊すなどして使用不能にしてバリュー保証サービスを受けることにより、新規の携帯電話7にバリューを移動することができる。
【0137】
以上、本発明の1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態では、バリューの返却先を携帯電話7bとしたが、これは、返却先を携帯電話に限定するものではない。電子マネーカード15に対してバリューを返却することも可能である。
更に、携帯電話7に記憶されているバリューをサービス対象としたが、これに限定せず、電子マネーカード15に記憶されているバリューをサービス対象とすることもできる。
また、時計やその他の物品にバリュー処理機能を持たせた場合にもサービス対象とすることができる。
【0138】
即ち、電子マネー機能部12の機能を実現するためのプログラムを実装した非接触型ICチップは、加減算命令を受信する命令受信手段、貨幣価値の金額を記憶する記憶手段、命令を実行して金額を更新する命令実行手段を備えた端末装置を構成している。
従って、この非接触型ICチップを実装したプラスチックカード、PDA(Personal Digital Assistant:携帯情報端末)、腕時計、携帯型パーソナルコンピュータ、コンピュータ用拡張機器などの携帯端末もバリュー保証サービスの対象し、これらの携帯端末でバリューが使用不能となった場合に、ユーザが指定する他の携帯端末にバリューを返却することができる。
また、バリュー保証サービスの対象は、非接触型ICチップに限定するものではなく、接触型ICチップを用いた電子マネー運用システムにおいても適用することもできる。
【0139】
また、携帯電話7のうち、電話機能部10は故障したものの、電子マネー機能部12が正常に機能する場合はある。
この場合は、引き続き電子マネー機能部12を利用することもできるし、あるいは電子マネー機能部12を破壊して使用不能にし、バリュー保証サービスの適用を申請することもできる。
また、バリュー返却の準備が整ってから所定の期間内にユーザがバリューの返却を受ける返却期限を設け、この期間内にユーザがバリューの返却を受けない場合は、返却分のバリューを雑収入として処理するように構成することもできる。
【0140】
【発明の効果】
本発明によれば、使用不能となったバリューをユーザに返却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の概要を説明するための図である。
【図2】本実施の形態の電子マネー運用システム1の構成の一例を示した図である。
【図3】携帯電話7の外観の一例を示した図である。
【図4】携帯電話7の機能的な構成の一例を示した概念図である。
【図5】携帯電話7のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
【図6】電子マネーサーバ2の機能的な構成の一例を示した概念図である。
【図7】ユーザ情報データベース53の論理的な構成の一例を示した図である。
【図8】取引情報データベース54の論理的な構成の一例を示した図である。
【図9】バリュー保証受付データベース55の論理的な構成の一例を示した図である。
【図10】電子マネーサーバ2のハードウェア的な構成の一例を示した図である。
【図11】請求書メールの一例を示した図である。
【図12】バリュー返却お知らせメールの一例を示した図である。
【図13】バリュー返却に際してサービスサイトが提供する画面の一例である。
【図14】バリュー保証サービスへの加入手順を説明するためのフローチャートである。
【図15】バリュー保証サービスへの加入手順の続きを説明するためのフローチャートである。
【図16】バリューの返却を要求する手順を説明するためのフローチャートである。
【図17】バリューを返却する手順を説明するためのフローチャートである。
【図18】バリュー保証サービスに加入する手順の変形例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 電子マネー運用システム
2 電子マネーサーバ
4 インターネット
5 基地局
6 電話回線網
7 携帯電話
8 電子マネー端末
15 電子マネーカード
101 電子マネーセンタ
102 証明機関
Claims (7)
- 加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、
前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、
前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、
を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理装置であって、
前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を特定する特定手段と、
前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて取得する使用不能金額取得手段と、
前記使用不能金額取得手段で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を生成する加算命令生成手段と、
前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に送信する送信手段と、
を具備したことを特徴とする金額処理装置。 - 前記金額特定情報は、前記貨幣端末で加減算した金額を特定する加減算履歴情報であり、
前記使用不能金額取得手段は、前記金額特定情報記憶手段で記憶されている加減算履歴情報を用いて、前記1の貨幣端末で使用不能となった金額を算出することを特徴とする請求項1に記載の金額処理装置。 - 前記送信手段で前記加算命令を前記他の貨幣端末に送信した後に、前記他の貨幣端末の記憶手段で前記加算命令を実行した後に記憶されている金額を特定する金額特定情報と、前記1の貨幣端末の記憶手段に記憶されている金額を0とする金額特定情報を前記金額特定情報収集装置に提供することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の金額処理装置。
- 使用不能となった日時を特定する日時特定情報を取得する日時特定情報取得手段を具備し、
前記使用不能金額取得手段は、前記取得した日時特定情報で特定される日時から所定期間後に使用不能となった貨幣情報の金額を取得することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の金額処理装置。 - 使用不能となった日時を特定する日時特定情報を取得する日時特定情報取得手段を具備し、
前記使用不能金額取得手段は、前記送信装置から前記金額特定情報収集装置に送信されてきた金額特定情報のうち最新のものが前記特定した日時以降であることを、全ての送信装置にわたって確認してから、前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を取得することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の金額処理装置。 - 加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、
前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、
前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、
を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理装置で用いる金額処理方法あって、
前記金額処理装置は、特定手段と、使用不能金額取得手段と、加算命令生成手段と、送信手段と、を備えており、
前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を前記特定手段で特定する特定ステップと、
前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて前記使用不能金額取得手段で取得する使用不能金額取得ステップと、
前記使用不能金額取得手段で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を前記加算命令生成手段で生成する加算命令生成ステップと、
前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に前記送信手段で送信する送信ステップと、
から構成されたことを特徴とする金額処理方法。 - 加減算命令を受信する命令受信手段、及び貨幣価値の金額を電子情報として記憶する記憶手段、及び前記受信した加減算命令を実行して前記記憶された金額を更新する命令実行手段を備えた貨幣端末と、
前記貨幣端末に対して所定金額分の加減算を行わせる加減算命令を送信する命令送信装置と、
前記命令送信装置から、前記貨幣端末において前記加減算命令実行後に前記記憶手段で記憶されている金額を特定する金額特定情報を受信して収集する金額特定情報受信手段、及び前記受信した金額特定情報を前記貨幣端末ごとに記憶する金額特定情報記憶手段を備えた金額特定情報収集装置と、
を含む貨幣情報処理システムにおいて、使用不能となった1の貨幣端末に残存している貨幣価値に相当する金額分の貨幣価値を他の貨幣端末で使用可能にする金額処理機能をコンピュータで実現する金額処理プログラムであって、
前記1の貨幣端末と前記他の貨幣端末を特定する特定機能と、
前記1の貨幣端末で使用不能となった貨幣情報の金額を、前記金額特定情報記憶手段に記憶された金額特定情報を用いて取得する使用不能金額取得機能と、
前記使用不能金額取得機能で取得した金額分の加算処理を行う加算命令を生成する加算命令生成機能と、
前記生成した加算命令を前記特定した他の貨幣端末に送信する送信機能と、
をコンピュータで実現する金額処理プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149129A JP2004355102A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 金額処理装置、金額処理方法、及び金額処理プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003149129A JP2004355102A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 金額処理装置、金額処理方法、及び金額処理プログラム |
Publications (1)
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JP2004355102A true JP2004355102A (ja) | 2004-12-16 |
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ID=34045324
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004355102A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1717746A1 (en) * | 2005-04-28 | 2006-11-02 | NEC Corporation | Payment system, paying method and program |
-
2003
- 2003-05-27 JP JP2003149129A patent/JP2004355102A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1717746A1 (en) * | 2005-04-28 | 2006-11-02 | NEC Corporation | Payment system, paying method and program |
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