JP2004354703A - 画像形成装置 - Google Patents

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裕昭 冨安
Akihiko Sakai
明彦 酒井
Yuichi Seki
雄一 関
Kuniyasu Kimura
邦恭 木村
Shigeru Kasahara
繁 笠原
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Abstract

【課題】ユーザによる紙媒体情報の手動入力を必要とする画像形成装置では、複数種のプリント媒体が混在する紙束にプリントが必要な場合、それぞれのプリント媒体に対して逐次、画像形成装置の設定を手動入力する必要が生じる。このような場合に、プリント媒体情報の手動設定を不要とすることで、ユーザ操作の軽減、プリント時間の短縮を目的とする。
【解決手段】シート材を搬送し、前記シート材に画像を形成する画像形成装置で、前記シート材で極小の無線チップなどに情報保有手段をもつシート材を搬送し、前記情報を読み出す手段を持ち、前記シート材の情報を手動により入力する手段を持ち、いずれかの情報に応じて画像形成条件を制御する制御手段を持つことを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シート材の材質、サイズにより異なる最適な定着温度、最適な搬送速度設定を行う為、それらに関わる情報を画像形成装置に対して、ユーザ設定により入力を行っていた。しかしながら、これらの設定は、ユーザのシート材に関する知識を前提としている為、ユーザの設定によっては、不適切な条件での画像形成が選択される可能性があった。例えば、ユーザ設定では基準内と設定された基準外の厚さのシート材が挿入され、搬送された場合に、搬送経路中、JAMの原因や、故障の原因となる可能性があった。
【0003】
また、複数種のシート材の混在するシート束に対する連続印刷をする場合、従来はユーザ設定により、それぞれのシート材への画像形成ごとにユーザ設定を行う必要があり、均一のシート材への画像形成と比較して、生産性が著しく落ちていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−164593
【特許文献2】
特開2002−337827
【特許文献3】
特開2002−120475
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ユーザによる手動設定では、ユーザのプリント媒体に対する知識を前提とする設定が要求される場合があり、誤った設定がなされた場合に、適切な制御条件でプリント結果が得られないという問題があった。これを、自動設定にすることにより、ユーザによる手動設定を極力減し、ユーザの負荷を軽減する。
【0006】
また、ユーザによる紙媒体情報の手動入力を必要とする画像形成装置では、複数種のプリント媒体が混在する紙束にプリントが必要な場合、それぞれのプリント媒体に対して逐次、画像形成装置の設定を手動入力する必要が生じる。このような場合に、プリント媒体情報の手動設定を不要とすることで、複数種が混在するプリント媒体に対するプリント時間を短縮する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、シート材を搬送し、前記シート材に画像を形成する画像形成装置において、前記シート材のうち、情報保有手段を持つシート材を搬送し、前記シート材の情報保有手段より情報を読み出す手段を持ち、読み出された情報に基づいて、前記シート材に最適な画像形成条件で画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0008】
請求項2では、前記シート材において、シート材の情報保有手段はシート材自体に付加される記憶媒体であり、前記画像形成装置において、前記記憶媒体に保有される情報を非接触で読み取る手段を有する請求項1の画像形成装置を提案する。
【0009】
請求項3では、前記シート材において、前記シート材と前記記憶媒体の個数の関係は1対1、または1対多であり、前記画像形成装置において、いずれの場合においても、前記憶媒体のうち、単一の重複しない情報を読み出すことを特徴とする請求項1の画像形成装置を提案する。
【0010】
請求項4では、前記シート材において、前記シート材に付加される記憶媒体の情報は、シート材の紙種、紙サイズなどの材情報及び、定着温度、搬送速度の画像形成に関わる制御条件自体であることを特徴とする請求項1の画像形成装置を提案する。
【0011】
請求項5では、前記シート材において、シート材自体に付加される前記記録媒体のシート材中の四辺からの位置は特に既定しなくとも、前記記録媒体からの情報読出しを可能とすることを特徴とする請求項1の画像形成装置を提案する。
【0012】
請求項6では、シート材を搬送し、前記シート材に画像を形成する画像形成装置において、前記シート材のうち、情報保有手段を持つシート材を搬送し、前記シート材情報の情報を読み出す手段を持ち、読み出された情報に基づいて、前記シート材に最適な画像形成条件を自動制御する第一の制御手段と、ユーザ設定による前記シート材の情報の入力手段を有し、前記情報に基づいて、前記シート材に最適な画像形成条件を制御する第二の制御手段を有することを特徴とすることを特徴とする画像形成装置を提案する。
【0013】
請求項7では、前記シート材において、シート材の情報保有手段はシート材自体に付加される記憶媒体であり、前記画像形成装置において、前記記憶媒体に保有される情報を非接触で読み取る手段を有する請求項6の画像形成装置を提案する。
【0014】
請求項8では、前記第一の制御手段を有効とするモード、無効とするモードを有しており、ユーザ設定によりモード選択する手段を有することを特徴とする請求項6の画像形成装置提案する。
【0015】
請求項9では、前記シート材の情報保有手段からの読出しに失敗、あるいは読出内容に対応不可である、などの理由で前記第一の制御手段を適用できない場合には、ユーザ設定による制御手段に基づく第二の制御手段を適用することを特徴とする請求項6の画像形成装置を提案する。
【0016】
請求項10では、前記画像形成装置において、前記第一の前記シート材情報保有手段からの読出し情報を基にした制御手段を有効とする前記モードの場合には、前記第二のユーザ設定によるシート材情報を基にした制御手段は、第一の制御手段の補助的な制御手段としての位置付けされることを特徴とする請求項6の画像形成装置を提案する。
【0017】
請求項11では、前記シート材と前記記憶媒体の個数の関係は1対1、または1対多であり、前記画像形成装置において、前記1対多の関係場合には、1枚のシート材に対して、単一の重複しない情報を読み出し、それに基づき制御を行う前記第一の制御手段を有することを特徴とする請求項6の画像形成装置を提案する。
【0018】
請求項12では、前記シート材において、前記シート材に付加される記憶媒体の情報は、シート材の紙種、紙サイズなどの材情報及び、定着温度、搬送速度の画像形成に関わる制御条件自体であることを特徴とする請求項6の画像形成装置を提案する。
【0019】
請求項13では、前記シート材において、シート材自体に付加される前記記録媒体のシート材中の四辺からの位置は特に既定しなくとも、前記記録媒体からの情報読出しを可能とすることを特徴とする請求項6の画像形成装置を提案する。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す断面図である。本カラー画像形成装置は上にカラーリーダ部Iを、下にカラープリンタ部IIを有する。
【0021】
図1において、カラーリーダ部の上部には原稿台ガラス(プラテン)(11)が横設され、その上には原稿給紙装置(DF)(12)が設置されている。原稿給紙装置(12)には、原稿がセットされたことを検知する原稿検知センサが設置されており、原稿検知信号は制御用CPUに通知される。なお、原稿給紙装置(12)の代わりに未図示の鏡面圧板を装着する構成もある。カラーリーダ部(1)の内部には、第1、第2のキャリッジ(13)、(19)が配置されており、第1キャリッジ(13)内にはハロゲンランプからなる光源(14)、(15)、これら光源(14)、(15)の光を原稿に集光する反射傘(16)、(17)、及び原稿からの反射光又は投影光を反射するミラー(118)が装着されている。又、第2キャリッジ(19)にはミラー(18)からの反射光をさらにCCD(24)に集光するためのミラー(20)、(21)が装着されている。
【0022】
なお、第1キャリッジ(13)は速度Vで、第2キャリッジ(19)は速度V/2で、CCD(24)の電気的走査(主走査)方向に対して垂直方向に、駆動手段(25)により機械的に移動することによって、原稿の全面を走査(副走査)する。カラーリーダ部I内には、さらに、上記のCCD(24)が実装された基板(23)、画像処理部(26)、及び、他のIPU等とのインタフェース(I/F)部(27)を備えている。
【0023】
図1において、Y画像形成部(30Y)、M画像形成部(30M)、C画像形成部(30C)、K画像形成部(30K)は、それぞれ、感光ドラム(31)、帯電器(32)、LED部(33)、現像器(34)、補助帯電器(35)を具備している。又、帯電器(32)は、それぞれ帯電スリーブ(36)を、現像器(34)は、それぞれ現像スリーブ(37)を備えている。
【0024】
尚、それぞれの構成は同一なのでY画像形成部(30Y)を詳細に説明し、他の画像形成部の説明は省略する。
【0025】
Y画像形成部(30Y)には、感光ドラム(35)が設けられ、その周りに帯電器(32)、LED部(33)、現像器(34)、補助帯電器(35)などが配置されている。
【0026】
これらの動作は、まず補助帯電器(35)と帯電器(32)によって感光ドラムを帯電させる。帯電器(32)は、図4に示すようにスリーブ(36)を感光ドラムとは逆方向に回転させることにより、低抵抗のフェライトキャリアで誘電ブラシを形成して感光ドラム(31)の表面を一様に帯電し、潜像形成の準備を行う。
【0027】
次いでLEDアレー(33)からの光を照射することによって、感光ドラム(31)の表面に静電潜像が形成され、その潜像を現像器(34)でイエローの現像剤を用いて現像することにより、潜像がイエロートナー像として可視化される。現像器(34)は現像スリーブ(37)を備え、現像スリーブ(37)に現像剤を担持して感光ドラム(31)に搬送し、現像スリーブ(37)に現像バイアスを印加した下で潜像を現像する。
【0028】
感光ドラム(31)の下側には、記録剤搬送部材の転写ベルト(40)を挟んで転写帯電器(転写ローラ)(39)が配置され、転写帯電器(39)により転写ベルト(40)の背面から放電を行い、感光ドラム(31)上のイエロートナー像を転写ベルト(40)上に担持して搬送される紙などの記録材Pへ転写する。
【0029】
この転写後、感光ドラム(31)上に残留したトナーは帯電器(32)に一旦取り込まれ、キャリアとの摩擦で帯電極性を変化させて再び感光ドラム(31)上に戻し、現像器(34)がこれを回収して再利用する。
【0030】
次に、記録紙などの上へ画像を形成する手順を説明する。カセット(42)、(43)に格納された記録紙等はピックアップローラ(44)、(45)により1枚毎に取り出され、レジON検知センサ(38)で検知される。レジON検知センサの状態はCPUで制御され、ここで紙は一旦停止するよう制御される。無線読取装置(60)は停止した紙の情報を読み出す。無線読取装置(60)の読取結果により、定着器(56)の温度、駆動ローラ(48)のスピードを制御する。無線読取の終了した紙はレジストローラ帯(46)、(47)により移動する転写ベルト(40)上に供給される。
【0031】
転写ベルト(40)は、Y画像形成部(30Y)、M画像形成部(30M)、C画像形成部(30C)、K画像形成部(30K)の下方に配置され、駆動ローラ(48)等の複数のローラに掛け回され、駆動ローラ(48)による駆動で図1の矢印方向に回動する無端移動体に構成されている。
【0032】
転写ベルト(40)に給紙された記録紙は、紙先端センサ(51)によってその先端を検知される。この紙先端センサの検出信号はプリンタ部からカラーリーダ部へ送られて、カラーリーダ部からプリンタ部にビデオ信号を送る際の副走査同期信号として用いられる。
【0033】
この後、記録紙等は、転写ベルト(40)によって搬送され、画像形成部(30Y)、(30M)、(30C)、(30K)においてYMCKの順にその表面にトナー画像が形成される。
【0034】
K画像形成部(30K)を通過した記録紙等は、転写ベルト(40)からの分離を容易にするため、除電帯電器(52)で除電された後、転写ベルト(40)から分離される。
除電帯電器(52)に隣接して剥離帯電器(53)が設けられ、記録紙等が転写ベルト(40)から分離する際の剥離放電による画像乱れを防止される。
【0035】
分離された記録紙等は、トナーの吸着力を補って画像乱れを防止するために、定着前帯電器(54)・(55)で帯電された後、定着器(56)でトナー画像が熱定着された後、排紙トレイ(57)に排紙される。また、転写ベルト(40)は内外除電器(59)によって除電される。
【0036】
図2は、リーダ部Iに設けられたコントロールパネルの構成図である。表示部(701)は動作状態・メッセージを表示する。表示部(701)の表面はタッチパネルになっていて、表面を触ることにより選択キーとして働く。テンキー(702)は、コピー部数を入力するキーである。スタートキー(703)を押すことにより動作を開始する。応用モードキー(704)を押すことにより、シート材選択画面(750)が開く。
ここで、用紙選択(751)を押すことにより、シート材を選択することができる。
【0037】
無線ONキー(753)と無線OFFキー(752)は、無線読取モードのON/OFF設定であり、シート材に内包される記録材の読取情報に基づいて画像形成条件の制御を行う第一の制御手段と、前記第一の制御手段を無効とし、ユーザ設定によるシート材情報に基づく画像形成条件の制御を行う第二の制御手段を選択可能である。
【0038】
無線ONキー(753)を選択することで、前記第一の制御手段を選択し、無線OFFキー(752)を選択することで、前記第二の制御手段を選択する。前記第二の制御手段は、用紙選択キー(751)のユーザ選択情報に基づく制御を行う。
【0039】
無線ONキー(753)と無線OFFキー(752)との設定は排他の関係であり、一方の制御はもう一方の制御をクリアする。
【0040】
デフォルト設定の状態では、無線ONキー(753)はON状態となる無線読取モードON設定の状態であり、前記第一の制御手段が有効となっている。この場合、用紙選択(751)によるユーザ設定情報に基づく前記第二の制御手段は第一の制御手段の補完的な手段であり、第一の制御手段によるシート材情報読出しが失敗、または読出し結果が不適切であった場合に適用されることになる。
【0041】
図3はシート材の中に記憶媒体を内包する構成図である。図3において、シート材(100)は記録材(101)を一つ内包している。シート材(110)は記録材を複数(111〜115)内包している。複数内包する場合、記録材(111〜115)に内包されるシート材情報はすべて同一である。記録材を一つ内包する場合(101)においても、内包位置については、特に既定しない。これにより、シート材の記録媒体の内包は簡易となる。
【0042】
図4は前出のシート材(101)(110)に内包される記録材(101)(111〜115)の説明である。記録材は非接触型で読出しを可能とする媒体であり、例えば無線チップ(200)である。無線チップ(200)は30センチ程度の距離まで通信を可能とする。無線チップがシート材のどの位置にあるかは特に既定しない。無線チップ(200)のサイズは0.5mm×0.5mm×0.05mm程度である。電源は無線受信時、RF回路の電磁誘導により供給され、チップ内には特に必要としない。無線受信時以外は、動作を停止している。メモリは不揮発性のメモリであり、予めシート材出荷時に情報が設定される。
【0043】
図5は無線チップ(200)内のメモリに保持される情報について説明するものである。保持情報は、例えば、材質情報(201)、紙サイズ(202)などのシート材自体の物理的情報。そして、定着温度(203)の画像形成におけるシート材に最適な制御条件である。
【0044】
図6は画像形成装置の無線読取装置である。RF回路を搭載したチップセットであるが、制御部のCPUとRF回路の組み合わせでもよい。図7はこの無線ユニットの前記シート材(100、110)からの情報読取動作を説明するものである。
【0045】
シート材(100、110)のように、記録媒体の位置が既定されていないシート材に対して、無線ユニットはシート材に対するスキャン出力を徐々に上げる(551〜555)。複数の無線チップを含むようなシート材(110)では、最初に通信確立した無線チップ、例えば111のみの情報を読み出し、他の無線チップ(112〜115)の情報は読み出さずに制御を行う。
【0046】
徐々にスキャン出力をあげることで、記録媒体の位置が既定されないシート材の記録媒体の情報を読出し可能であるという第一の利点と、図1の紙デッキ内のシート材の情報を読み出してしまうことを防止し、図1のピックアップローラ(44)、(45)で供給されるシート材のみの情報を読み出すことが可能である第二の利点がある。
【0047】
ここで、スキャン出力の上限は給紙されるシート材の1枚分の距離に及ぶスキャン出力である。図8は紙サイズごとのスキャン出力上限の一例である。上限を既定することにより、供給されるシート材のみの情報を読み出すという前記第2の利点を実現し、また、情報読み出せない場合に、シート材情報読取情報を適用する第一の制御手段からユーザ設定条件を適用する第二の制御手段への制御手段の変更の起点を設けている。
【0048】
図9は前記シート材側の無線チップ(200)と前記画像形成装置側の無線読取装置(250)の通信シーケンスである。前記無線読取装置(250)は、図1のレジON検知センサ(38)のシート材検知をトリガとして、通信確立要求(400)を送信開始する。
応答がなければ、通信確立要求(401)を、徐々にスキャン出力をあげながら継続する(500)。シート材の無線チップは通信確立要求(400)(401)に応答して、通信確立応答(402)を返す。これにより通信状態(403)が確立する。画像形成装置は、シート材情報要求(404)を送信する。これに対し、シート材からはシート材情報(405)を送信する。画像形成装置側は通信終了要求 (406)を送信し、シート材も通信終了応答(407)を送信することで、通信を終了する(408)。一連の読み出し完了までにかかる時間は大量の印刷時にも特に影響を与えない、例えば0.5秒以内である。
【0049】
図10は図9のシート材情報要求(404)とその応答であるシート材情報(405)の内容を更に詳細にしたものである。シート材情報要求(420)は複数の情報読出し、例えば材質(420)、サイズ(422)、定着温度(424)などの複数のリクエストを行う。シート材側ではそれぞれに対する応答(421)(423)(425)を戻す。また、画像形成装置側では新規に必要な情報でありながら、シート材側でメモリ上に保持していないようなオプショナルな情報もありうる。その場合、例えば画像形成装置側のシート材情報要求(426)が複数回出力し、シート材からの応答が戻らない場合には、その情報がシート材側の記録媒体では保持していないと判断する。このように、画像形成装置とシート材間の通信は将来的な拡張性をリザーブするような構成とする。ここで、オプショナルな情報のうち、読出せない情報については、画像装置側でデフォルト値をもっておくことで対応する。例えば、図11はシート材ごとの定着温度、搬送速度のデフォルト値を図に示すものである。このような表をデフォルトで持つことにより、基本情報、例えば、シート材質情報のみ読み出せた場合でも、記録媒体からの読取情報に基づいて制御条件変更を行う第一制御を継続可能とする。
【0050】
図12にシート材情報読取のフローチャートを記述する。プリント開始要求とともに、レジON検知センサ(300)はシート材がピックアップローラから給紙されるか検知を開始する。シート材の先端が検出されると、無線読取モード設定がON設定となっているかをチェックする(301)。
【0051】
ON設定である場合、転写ベルトに給紙する前のレジON検知センサの位置でシート材を停止する(302)。ここで、無線情報読取を開始する(303)。スキャン上限内に読み出せたかをチェックし(304)、読み出せない場合、前出図2のコントロールパネル画面のシート材選択画面(750)が自動的に開かれ、ビープ音などの手動設定要求(305)を行い、ユーザによる手動設定を行わせる(306)。無線情報が読み出せた場合、要求した情報をすべて読み出せたかをチェックする(307)。ここで、すべて、または一部を読み出せていない場合、その情報は画像形成値のもつデフォルト値により補完可能であるかを判定する(315)。補足可能である場合、デフォルト値を読出す(316)。補完不可能な情報である場合、無線情報を読み出せなかった場合と同様、ビープ音などの手動設定要求(305)を行い、ユーザによる手動設定を行わせる。いずれの場合も、情報に応じて、定着温度変更(308)、搬送速度変更(309)を行う。変更後、レジON検知センサで停止していたシート材を搬送開始する(310)。作像(311)、転写(312)、定着(313)を行い、排紙(314)で完了する。レジON検知センサの位置でシート材を停止する(302)のは、一旦紙が給紙された場合、搬送速度切り替え(309)を行えないからである。その為、搬送速度切り替え(309)が終了してから、シート材停止解除(302)を行うことになる。
【0052】
無線読取モード設定がOFF設定となっている場合、シート材の情報は予めユーザ設定されている為、シート材を停止することなく作像(311)まで進む。
【0053】
一見したところ、無線読取モードOFF設定の手順の方がプロセス的に速くみえるが、予め紙情報を手動で設定する必要があるため、無線読取モードON設定でのフローよりも、画像形成回数が増えれば増えるほど、手動設定時間が加算されることになる。その為、無線読取モードON設定の処理に進む方がシート材が混在する場合は高速である。
【0054】
【発明の効果】
本発明により、複数種のプリント媒体が混在する紙束にプリントが必要な場合に、それぞれのプリント媒体の情報を読み出すことで、逐次、画像形成装置の設定を手動入力する必要姓なしに、自動的に最適な制御条件を設定可能となる。これにより、複数種が混在するプリント媒体に対するプリント時間を短縮する。
また、ユーザによる手動設定では、ユーザのプリント媒体に対する知識を前提とする設定が要求される場合があり、誤った設定がなされた場合に、適切な制御条件でプリント結果が得られないという問題があった。これを、自動設定にすることにより、ユーザによる手動設定を極力減し、ユーザの負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における画像形成装置の構成図。
【図2】実施例における画像形成装置のコントロールパネル構成図。
【図3】実施例におけるシート材の構成図。
【図4】実施例におけるシート材に内包する無線チップの構成図。
【図5】実施例における無線チップに蓄積する用紙タイプ一覧。
【図6】実施例における画像形成装置の無線読取装置の構成図。
【図7】実施例における無線ユニットのスキャン出力図。
【図8】実施例における無線ユニットのスキャン出力上限と紙サイズの関係図。
【図9】実施例における画像形成装置と無線チップの通信シーケンス概要図。
【図10】実施例における画像形成装置と無線チップの通信シーケンス詳細図。
【図11】実施例における紙タイプごとの定着温度、搬送速度。
【図12】実施例における処理フロー図。

Claims (13)

  1. シート材を搬送し、前記シート材に画像を形成する画像形成装置において、前記シート材のうち、情報保有手段を持つシート材を搬送し、前記シート材の情報保有手段より情報を読み出す手段を持ち、読み出された情報に基づいて、前記シート材に最適な画像形成条件で画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シート材において、シート材の情報保有手段はシート材自体に付加される記憶媒体であり、前記画像形成装置において、前記記憶媒体に保有される情報を非接触で読み取る手段を有する請求項1の画像形成装置。
  3. 前記シート材において、前記シート材と前記記憶媒体の個数の関係は1対1、または1対多であり、前記画像形成装置において、いずれの場合においても、前記憶媒体のうち、単一の重複しない情報を読み出すことを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  4. 前記シート材において、前記シート材に付加される記憶媒体の情報は、シート材の紙種、紙サイズなどの材情報及び、定着温度、搬送速度の画像形成に関わる制御条件自体であることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  5. 前記シート材において、シート材自体に付加される前記記録媒体のシート材中の四辺からの位置は特に既定しなくとも、前記記録媒体からの情報読出しを可能とすることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  6. シート材を搬送し、前記シート材に画像を形成する画像形成装置において、
    前記シート材のうち、情報保有手段を持つシート材を搬送し、前記シート材情報の情報を読み出す手段を持ち、読み出された情報に基づいて、前記シート材に最適な画像形成条件を自動制御する第一の制御手段と、
    ユーザ設定による前記シート材の情報の入力手段を有し、前記情報に基づいて、前記シート材に最適な画像形成条件を制御する第二の制御手段を有することを特徴とすることを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記シート材において、シート材の情報保有手段はシート材自体に付加される記憶媒体であり、前記画像形成装置において、前記記憶媒体に保有される情報を非接触で読み取る手段を有する請求項6の画像形成装置。
  8. 前記画像形成装置は、前記第一の制御手段を有効とするモード、無効とするモードを有しており、ユーザ設定によりモード選択する手段を有することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置において、前記シート材の情報保有手段からの読出しに失敗、あるいは読出内容に対応不可である、などの理由で前記第一の制御手段を適用できない場合には、ユーザ設定による制御手段に基づく第二の制御手段を適用することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置において、前記第一の前記シート材情報保有手段からの読出し情報を基にした制御手段を有効とする前記モードの場合には、前記第二のユーザ設定によるシート材情報を基にした制御手段は、第一の制御手段の補助的な制御手段としての位置付けされることを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  11. 前記シート材と前記記憶媒体の個数の関係は1対1、または1対多であり、前記画像形成装置において、前記1対多の関係場合には、1枚のシート材に対して、単一の重複しない情報を読み出し、それに基づき制御を行う前記第一の制御手段を有することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  12. 前記シート材において、前記シート材に付加される記憶媒体の情報は、シート材の紙種、紙サイズなどの材情報及び、定着温度、搬送速度の画像形成に関わる制御条件自体であることを特徴とする請求項6の画像形成装置。
  13. 前記シート材において、シート材自体に付加される前記記録媒体のシート材中の四辺からの位置は特に既定しなくとも、前記記録媒体からの情報読出しを可能とすることを特徴とする請求項6の画像形成装置。
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