JP2004354198A - 電子部品の温度試験方法及び温度試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子部品の温度試験装置1は電子部品としての水晶振動子の電気的な特性を測定する。電子部品の温度試験装置1はフレーム20と複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eと複数の測定ユニット24と複数の移動ユニット25を備えている。温度槽23a,23b,23c,23d,23eはフレーム20上に設置されている。温度槽23a,23b,23c,23d,23eは水晶振動子2を所定の温度に保つ。測定ユニット24は温度槽23a,23b,23c,23d,23eそれぞれに対応している。測定ユニット24は水晶振動子2の電気的な特性を測定する。移動ユニット25は互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23e間に設けられている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器としての携帯電話などに用いられる水晶振動子などの外表面に電極を有した電子部品を所定の温度に保って電気的な特性を測定する電子部品の温度試験方法及び温度試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器としての携帯電話には、電子部品素子(圧電振動素子)としての水晶片を、パッケージ内に収容して構成される電子部品としての水晶振動子(水晶発振器ともいう)が用いられている。水晶振動子は、開口部を有した箱状に形成されたパッケージと、前述した水晶片と、前記パッケージの開口部を塞ぐことが可能な蓋とを備えている。
【0003】
前記パッケージは、絶縁性を有する基板と、前記基板の内面と外面との双方に設けられた電極と、前記電極同士を電気的に接続する回路素子などを備えている。水晶片は、前記パッケージの電極と導電性の接着剤などにより電気的に接続される。蓋は、パッケージの開口部を覆うことができる。
【0004】
パッケージの基板の内面に導電性の接着剤を塗り、開口部を通して水晶片をパッケージ内に挿入して、該接着剤で水晶片を固定する。そして、パッケージ内に水晶片を収容する。その後、パッケージの開口部を塞ぐ格好で、蓋をパッケージに固定して、前述した水晶振動子は得られる。
【0005】
そして、水晶振動子は、例えば、―30℃、0℃、25℃、55℃、85℃の各温度に保たれた状態で、基板の外面に設けられた電極に印加されて、周波数やインピーダンスが予め許容される範囲内であるか否かが測定されて、良否が判定される。良品即ち周波数やインピーダンスが予め許容される範囲内であることが測定された水晶振動子は、前述した携帯電話などの電子機器に用いられる。
【0006】
前述した水晶振動子などの電子部品を所定の温度に保って、電気的な特性を測定する装置として、従来から種々の温度試験装置(例えば、特許文献1参照)が用いられてきた。従来の温度試験装置は、前述した電子部品を収容しかつ収容した電子部品を所定の温度に保つ温度槽と、温度槽内の電子部品の電極に印加して該電子部品の電気的な特性を測定する測定手段とを備えている。
【0007】
従来の温度試験装置は、温度槽内に電子部品を収容して、温度槽内の電子部品を所定の温度に保って、該電子部品の電気的な特性を測定してきた。そして、従来の温度試験装置は、温度槽内の温度を適宜変更して、各温度での電子部品の電気的な特性を測定して、該電子部品の良否を判定してきた。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−281294号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子部品の温度試験装置は、一つの温度槽内に電子部品を収容し、温度槽内の温度を適宜変更するなどして、各温度での電子部品の良否を判定してきた。このように、温度槽内の温度を変更しながら、電子部品の良否を判定するので、温度槽内の温度の変更中には、電子部品の良否を判定できない。このため、電子部品の良否の判定にかかる作業の効率が低下する傾向にあった。
【0010】
したがって、本発明の目的の一例は、電子部品の温度変更にかかる時間を短縮でき温度試験の作業効率の向上を図ることができる電子部品の温度試験方法及び温度試験装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の電子部品の温度試験方法は、外表面に複数の電極を設けた電子部品を所定の温度に保って、複数の電極間に印加して前記電子部品の電気的な特性を測定する電子部品の温度試験方法において、電子部品を収容しかつ該電子部品を所定の温度に保つ温度槽を複数設け、前記電子部品を複数の温度槽に対して順に移動させて、各温度槽内で前記電子部品の電気的な特性を測定することを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の本発明の電子部品の温度試験装置は、外表面に複数の電極を設けた電子部品を所定の温度に保って、複数の電極間に印加して前記電子部品の電気的な特性を測定する電子部品の温度試験装置において、電子部品を収容して該電子部品を所定の温度に保つとともに複数設けられた温度槽と、複数の温度槽間それぞれに設けられかつ一つの温度槽から他の一つの温度槽に前記電子部品を移動させる移動手段と、各温度槽に対応して設けられかつ対応する温度槽内に収容された電子部品の電気的な特性を測定する測定手段と、を備え、前記移動手段が前記電子部品を複数の温度槽に順に移動させて、各温度槽内で対応する測定手段が前記電子部品の電気的な特性を測定することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の電子部品の温度試験方法は、温度槽を複数設け、これらの温度槽に対して順に電子部品を移動させて、各温度槽内で電子部品の電気的な特性を測定している。こうすることで、電子部品の温度を変更する際にかかる時間を短縮できるようにしたものである。
【0014】
また、この発明の電子部品の温度試験方法において、温度槽内の温度を互いに異ならせるのが良い。
【0015】
この発明の電子部品の温度試験装置は、温度槽を複数設け、温度槽間それぞれに移動手段を設け、温度槽それぞれに対応して測定手段を設けている。そして、移動手段が温度槽内に順に電子部品を移動させて、測定手段が各温度槽内の電子部品の電気的な特性を測定する。こうすることで、電子部品の温度を変更する際にかかる時間を短縮できるようにしたものである。
【0016】
また、この発明の電子部品の温度試験装置において、温度槽内の温度を互いに異ならせるのが良い。
【0017】
さらに、温度槽の温度調整手段により所定の温度に保たれる載置板上に電子部品を直接置くのが良い。
【0018】
また、載置板を円板状に形成し、載置板に重ねられた回転テーブルを回転させることで電子部品を一つの移動手段の近傍から他の移動手段の近傍に移動させるのが良い。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の一実施例にかかる電子部品の温度試験装置(以下、単に温度試験装置と呼ぶ)1を、図1ないし図18を参照して説明する。図1などに示す温度試験装置1は、図17及び図18に示す電子部品としての水晶振動子(水晶発振器ともいう)2を、所定の温度に保って、電気的な特性の良否を判定する装置である。電気的な特性として、温度試験装置1は、例えば、後述する水晶片3の振動時の周波数、インピーダンスなどを測定する。
【0020】
水晶振動子2は、図17及び図18に示すように、水晶片3と、箱状のパッケージ4とを備えている。水晶片3は、水晶からなる本体部7と、一対の引き出し電極8a,8bと、駆動電極9a,9bと、を備えている。本体部7は、平面形状が矩形状でかつ厚みが一定の板状に形成されている。
【0021】
引き出し電極8a,8bは、本体部7の一端部に、該本体部7の幅方向に沿って、互いに間隔を存して配されている。引き出し電極8a,8bは、それぞれ、本体部7の両表面に、設けられている。一方の駆動電極9aは、本体部7の両表面に設けられた引き出し電極8aのうち一方と導通している。駆動電極9aは、本体部7の一方の表面の中央に設けられている。
【0022】
他方の駆動電極9bは、本体部7の両表面に設けられた引き出し電極8bのうち一方と導通している。駆動電極9bは、本体部7の他方の表面の中央に設けられている。引き出し電極8a,8bと駆動電極9a,9bとは、例えば、金や銅などの導電性の金属からなり、薄膜状に形成されて、前記本体部7の表面に貼り付けられている。
【0023】
なお、本体部7の両表面に設けられた引き出し電極8a同士は、水晶振動子2をパッケージ4の後述するベース5に取り付けるための導電性を有する接着剤6a,6bによって、導通される。本体部7の両表面に設けられた引き出し電極8b同士も、同様に、接着剤6a,6bによって導通される。
【0024】
パッケージ4は、箱状のベース5と、蓋10とを備えている。ベース5は、セラミックなどからなる周知の絶縁基板と、回路素子などが積層されて構成されている。ベース5は、底壁12と、複数の周壁13とを備えている。底壁12は、平面形状が矩形状の平板である。底壁12は、水晶片3の本体部7より大きい。周壁13は、前記底壁12の周縁それぞれから立設しており、底壁12の周縁の全周に亘って設けられている。
【0025】
また、ベース5は、前記ベース5の内側でかつ底壁12の表面に電極11を複数設けている。電極11は、前記回路素子などと電気的に接続している。電極11は、前記底壁12の端部に、該底壁12の幅方向に沿って間隔を存して配されている。電極11は、それぞれ、水晶片3の本体部7の他方の表面に形成された引き出し電極8a,8bと相対する。電極11は、例えば、金や銅などの導電性の金属からなり、薄膜状に形成されて、前記底壁12の表面に貼り付けられている。
【0026】
さらに、前記ベース5は、ベース5の外側に位置する底壁12の底面12a(図18(b)及び図18(c)に示す)に電極14を複数(少なくとも一対)設けている。なお、この底面12aは、水晶振動子2の外表面をなしている。電極14は、前記底面12aに四つ設けられている。これらの四つの電極14のうち三つの電極14は、平面形状が矩形状に形成されている。残りの一つの電極14は、矩形の一つの端が欠かれて五角形に形成されている。
【0027】
これらの電極14は、ベース5の外側に露出しており、水晶振動子2に組み立てられた後も外側に露出する。即ち、電極14は、水晶振動子2の外表面12aに設けられている。これらの電極14は、所定のパターンにしたがって電極11などと導通している。これらの電極14は、水晶振動子2を印刷配線基板などの導体パターン(即ち電子機器)などと電気的に接続するために用いられる。
【0028】
また、周壁13の底壁12から離れた端部13aに、図18(b)に示すように、第1金属膜15が形成されている。第1金属膜15は、導電性を有する金属からなる。第1金属膜15は、周壁13の全周に亘って設けられている。第1金属膜15は、薄膜状に形成されて、前記端部13aに貼り付けられている。
【0029】
蓋10は、平面形状が矩形状の平板である。蓋10は、底壁12と略等しい大きさである。蓋10は、その厚みが略一定に形成されている。蓋10は、図18(b)に示すように、セラミックからなる母材16と、該母材16の外表面に形成された第2金属膜17と、で構成されている。第2金属膜17は、母材16の外表面全周に亘って設けられている。
【0030】
第2金属膜17は、導電性を有する金属からなり、薄膜状に形成されて前記母材16の表面に貼り付けられている。こうして、第2金属膜17は、蓋10が後述するようにベース5に取り付けられる際に、蓋10のベース5と相対する縁部に、該蓋10の縁部の全周に亘って形成されている。
【0031】
又、水晶振動子2を組み立てられた際に、水晶振動子2の外面に露出する蓋10の表面10aには、図18(a)に示すように、印18が形成されている。印18は、水晶振動子2の周波数などを示している。印18は、水晶振動子2の品番毎に定められている。なお、表面10aは、底面12a即ち電極14の水晶振動子2の裏側に位置し、他の外面をなしている。
【0032】
前述した構成の水晶振動子2を組み立てる際には、まず、電極11それぞれに導電性を有する接着剤6aを塗布する。該接着剤6aに引き出し電極8a,8bを重ねる。接着剤6aが硬化すると、水晶片3が電極11と固定される。そして、接着剤6aによって、電極11と水晶片3の引き出し電極8a,8bとは、電気的に接続する。
【0033】
その後、さらに、前記電極11の上方に位置する水晶片3の表面などに、導電性を有する接着剤6bを塗布する。接着剤6bによって、引き出し電極8aが相互に導通するとともに、引き出し電極8bが相互に導通する。該接着剤6bは、硬化すると、ベース5に対する水晶片3の接着強度が向上する。
【0034】
こうして、底壁12と周壁13の内面とで囲まれる空間19(図18(b)に示す)内に収容された格好で、水晶片3をベース5に取り付ける。そして、蓋10で空間19を塞ぐ格好で、該蓋10をベース5に重ねる。その後、第1金属膜15と第2金属膜17とを周知の溶接法により互いに固定して、蓋10とベース5とを固定する。こうして、蓋10で前記空間19を密閉して、前述した水晶振動子2を組み立てる。こうして組み立てられた水晶振動子2は、扁平な箱状に形成されかつ平面形状が矩形状に形成されている。
【0035】
前述した温度試験装置1は、水晶振動子2を所定の温度に保って、前記底面12aに設けられた四つの電極14のうち前記引き出し電極8a,8bと電気的に接続した一対(複数)の電極14に印加する。温度試験装置1は、水晶振動子2の前述した電気的な特性を測定し、該水晶振動子2の良否を判定する。さらに、前記底面12a即ち電極14の裏側に位置する水晶振動子2の表面10aに、該水晶振動子2の周波数などを示す水晶振動子2特有の印18を形成する。
【0036】
温度試験装置1は、図1に示すように、装置本体としてのフレーム20と、供給ユニット21と、搬入ユニット22と、複数の温度槽23と、複数の測定ユニット24と、複数の移動ユニット25と、裏返しユニット26と、搬出ユニット27と、マーキングユニット28と、積み替えユニット29と、梱包ユニット30と、図示しない制御手段としての制御装置などを備えている。
【0037】
フレーム20は、平板状に形成されかつ工場などのフロア上に載置される。フレーム20の平面形状は、矩形状に形成されている。供給ユニット21は、フレーム20の一端部20aに設けられている。供給ユニット21は、電子部品としての水晶振動子2を複数蓄えておくとともに、水晶振動子2を搬入ユニット22に供給する。
【0038】
搬入ユニット22は、図1及び図2に示すように、供給ユニット21と一つの温度槽(後述の第1温度槽)23との近傍に配され、フレーム20上に設置されている。搬入ユニット22は、供給ユニット21上の複数の水晶振動子2を一旦吸着した後、これら吸着した水晶振動子2を前述した一つの温度槽23の後述する水晶振動子収容孔31内に挿入して、温調プレート32の円板部37の外縁部37a上に置く。図示例では、搬入ユニット22は、一度に3つの水晶振動子2を吸着する。また、搬入ユニット22は、吸着して一つの温度槽23の回転テーブル34の表面上に置く3つの水晶振動子2を、これらの水晶振動子2の長手方向に沿って並べる。
【0039】
温度槽23は、扁平な円筒状に形成され内側に水晶振動子2を収容して、収容した水晶振動子2を所定の温度に保つ。温度槽23は、図1に示すように、フレーム20上に設置されており、フレーム20の前述した一端部20aから他端部20bに向かって並べられている。
【0040】
また、図示例では、後述する回転テーブル34の中心を互いに結ぶ直線がジグザグとなる位置に、複数の温度槽23が配されている。さらに、図示例では、温度槽23は、五つ設けられている。以下、これらの温度槽23を、以下、前記一端部20a側から順に第1温度槽23a、第2温度槽23b、第3温度槽23c、第4温度槽23d、第5温度槽23eと呼ぶ。
【0041】
第1温度槽23aは、例えば、−30℃などの第1の所定の温度に水晶振動子2を保つ。第2温度槽23bは、例えば、0℃などの第2の所定の温度に水晶振動子2を保つ。第3温度槽23cは、例えば、25℃などの第3の所定の温度に水晶振動子2を保つ。第4温度槽23dは、例えば、55℃などの第4の所定の温度に水晶振動子2を保つ。第5温度槽23eは、例えば、85℃などの第5の所定の温度に水晶振動子2を保つ。
【0042】
本実施形態では、温度槽23a,23b,23c,23d,23eが水晶振動子2を保つ所定の温度即ち温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度は、互いに異なる。第1ないし第5温度槽23a,23b,23c,23d,23eの構成は、互いに等しいので、以下、第1温度槽23aを代表して構成を説明する。
【0043】
第1温度槽23aは、図2及び図3に示すように、扁平な有低筒状の温調プレート32と、蓋36と、モータ33と、円板状の回転テーブル34と、温度調整手段としての温度調整素子35と、図示しない不活性ガス供給部とを備えている。温調プレート32は、載置板としての円板部37と、円筒部38とを備えている。円板部37は、円板状に形成されている。
【0044】
円板部37は、フレーム20上に設けられており、該フレーム20に固定されている。円板部37の外縁部37aの表面上には、水晶振動子2が置かれる。円板部37の外縁部37a上には、水晶振動子2の前述した表面10aが重ねられる。このため、水晶振動子2は、電極14を上方に向けた状態で円板部37上に配される。水晶振動子2は、円板部37即ち回転テーブル34の径方向に沿って複数並べられる。即ち、円板部37は、その表面上に直接水晶振動子2を置く。
【0045】
図示例では、水晶振動子2は、円板部37の径方向に沿って3つ並べられる。これら円板部37の径方向に沿って並べられた複数の水晶振動子2は、円板部37の周方向に沿って並べられる。このため、水晶振動子2は、円板部37即ち回転テーブル34の径方向と周方向との双方に沿って、回転テーブル34上に配される。
【0046】
円筒部38は、円筒状に形成されている。円筒部38は、一方の円板部37の外縁と他方の円板部37の外縁との双方に連なっている。さらに、円板部37上に水晶振動子2が置かれる。このため、温調プレート32は、回転テーブル34とともに水晶振動子2を覆う。
【0047】
蓋36は、円板部37と大きさが等しい円板状に形成されている。蓋36は、円筒部38の外縁に取り付けられて、円板部37と間隔をあけて平行に配されている。また、蓋36には、部品導入孔39(図2及び図3に示す)と、部品導出孔40(図2及び図3に示す)と、測定用孔41(図5に示す)とが開口している。これらの孔39,40,41は、勿論、蓋36を貫通している。部品導入孔39は、蓋36の外縁部のフレーム20の一端部20a寄りの位置に設けられている。部品導入孔39は、搬入ユニット22などが水晶振動子2を温調プレート32内に挿入する際に用いられる。
【0048】
部品導出孔40は、蓋36の外縁部のフレーム20の他端部20b寄りの位置に設けられている。部品導入孔40は、移動ユニット25などが温調プレート32内から水晶振動子2を取り出す際に用いられる。測定用孔41は、他方の円板部37の周方向に沿って、部品導入孔39と部品導出孔40との間に設けられている。測定用孔41は、蓋36の外縁部に設けられている。測定用孔41は、測定ユニット24の後述するプローブ48が温調プレート32内に侵入する際に用いられる。
【0049】
モータ33は、フレーム20に取り付けられている。回転テーブル34は、アルミニウム合金などの金属からなり円板状に形成されている。回転テーブル34は、円板部37上に重ねられている。回転テーブル34の外径は、温調プレート32の円板部37の外径より若干小さい。回転テーブル34は、温調プレート32内にその中心を中心として回転自在に収容されている。回転テーブル34は、図4に示すように、円板部37と蓋36との双方と平行な状態でこれらの円板部37と蓋36との間でかつ円筒部38内に配されている。
【0050】
さらに、回転テーブル34には、モータ33の出力軸33aが取り付けられている。モータ33の出力軸33aと回転テーブル34と円板部37とは同軸である。即ち、モータ33の出力軸33aは、回転テーブル34の中心に取り付けられている。温度槽23a,23b,23c,23d,23eの回転テーブル34は、図1中の矢印Kに沿って、モータ33により互いに同回転数で同期して回転される。
【0051】
回転テーブル34には、水晶振動子収容孔31が複数設けられている。水晶振動子収容孔31は、回転テーブル34を貫通しており、水晶振動子2の外形に沿って形成されている。
【0052】
水晶振動子収容孔31は、回転テーブル34の外縁部に設けられている。水晶振動子収容孔31は、図4に示すように、回転テーブル34の径方向に沿って3つ並べられているとともに、該回転テーブル34の全周に亘って周方向に沿って複数並べられている。
【0053】
水晶振動子収容孔31は、内側に円板部37上に置かれる水晶振動子2を収容する。回転テーブル34は、モータ33により回転されることで、水晶振動子収容孔31内に収容した水晶振動子2を回転テーブル34及び円板部37即ち第1温度槽23aの周方向に沿って移動させる。
【0054】
温度調整素子35は、周知のペルチェ素子(Peltier Device)などの熱電冷却素子などからなり、円板部37の下面に取り付けられている。温度調整素子35は、図示しない電源などにより印加されると、前記円板部37側の一方の表面35aが冷却または加熱して、前述した第1の所定の温度になる。
【0055】
温度調整素子35は、印加されて一方の表面35aが第1の所定の温度になることで、温調プレート32の円板部37即ち第1温度槽23a内を第1の所定の温度に保つ。また、第2温度槽23bの温度調整素子35は、印加されて一方の表面35aが第2の所定の温度になり、温調プレート32の円板部37即ち第2温度槽23b内を第2の所定の温度に保つ。第3温度槽23cの温度調整素子35は、印加されて一方の表面35aが第3の所定の温度になり、温調プレート32の円板部37即ち第3温度槽23c内を第3の所定の温度に保つ。
【0056】
第4温度槽23dの温度調整素子35は、印加されて一方の表面35aが第4の所定の温度になり、温調プレート32の円板部37即ち第4温度槽23d内を第4の所定の温度に保つ。第5温度槽23eの温度調整素子35は、印加されて一方の表面35aが第5の所定の温度になり、温調プレート32の円板部37即ち第5温度槽23e内を第5の所定の温度に保つ。
【0057】
不活性ガス供給部は、不活性ガスの一例としての窒素ガスを、温調プレート32内即ち第1温度槽23a内に供給する。
【0058】
測定ユニット24は、フレーム20上に設置されている。測定ユニット24は、温度槽23a,23b,23c,23d,23eそれぞれに対応して設けられている。測定ユニット24は、図示例では、図1に示すように、五つ(温度槽23a,23b,23c,23d,23eと同数)設けられている。即ち、測定ユニット24は、図示例では、温度槽23a,23b,23c,23d,23eそれぞれに一つずつ対応して設けられている。
【0059】
測定ユニット24は、対応する温度槽23a,23b,23c,23d,23eの円板部37に開口した測定用孔41の近傍に配されている。測定ユニット24は、図5に示すように、測定部46を備えている。
【0060】
測定部46は、鉛直方向と温度槽23a,23b,23c,23d,23eの径方向に沿って移動自在に支持されている。測定部46は、測定部本体47と、一対のプローブ48を備えている。測定部本体47は、平行六面体状に形成されている。測定部本体47即ち測定部46は、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの蓋36に開口した測定用孔41と相対する。
【0061】
一対のプローブ48は、柱状または筒状に形成されている。一対のプローブ48は、測定部本体47に支持されている。一対のプローブ48の長手方向は、鉛直方向に沿っている。一対のプローブ48は、測定部本体47から下方即ち温度槽23a,23b,23c,23d,23eの測定用孔41に向かって伸びている。一対のプローブ48は、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの回転テーブル34及び円板部37の径方向に沿って、互いに間隔をあけて並べられている。一対のプローブ48間の間隔は、一対のプローブ48が水晶振動子2の電気的な特性を得る際に印加する一対(複数)の電極14に接触できる間隔となっている。
【0062】
測定ユニット24は、水平部材45を鉛直方向に沿って移動しかつ温度槽23a,23b,23c,23d,23eの径方向に沿って移動して、回転テーブル34及び円板部37の径方向に沿って並べられた3つ(複数)の水晶振動子2の電極14に順にプローブ48を接触させる。そして、測定ユニット24は、プローブ48を介して一対(複数)の電極14に印加して、水晶振動子2の前述した電気的な特性を測定する。測定ユニット24は、測定して得た電気的な特性に基づいて、検査対象物としての水晶振動子2の良否を判定する。前述した測定ユニット24は、本明細書に記した測定手段をなしている。
【0063】
移動ユニット25は、フレーム20上に設置されているとともに、互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23e間に配されている。移動ユニット25は、図示例では、四つ設けられている。一つの移動ユニット25は、第1温度槽23aの他端部20b寄りの部分と、第2温度槽23bの一端部20a寄りの部分との間に設けられている。他の一つの移動ユニット25は、第2温度槽23bの他端部20b寄りの部分と、第3温度槽23cの一端部20a寄りの部分との間に設けられている。
【0064】
更に他の一つの移動ユニット25は、第3温度槽23cの他端部20b寄りの部分と、第4温度槽23dの一端部20a寄りの部分との間に設けられている。更に別の移動ユニット25は、第4温度槽23dの他端部20b寄りの部分と、第5温度槽23eの一端部20a寄りの部分との間に設けられている。こうして、移動ユニット25は、温度槽23a,23b,23c,23d,23e間それぞれに設けられている。移動ユニット25は、互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23eの円板部37の部品導出孔40と部品導入孔39との間に設けられている。
【0065】
移動ユニット25は、回動部材52と、一対の吸着部とを備えている。回動部材52は、板状に形成されている。回動部材52の平面形状は、矩形状である。回動部材52は、長手方向が水平方向に沿っており、長手方向の中央を中心として、矢印K1に沿って回動自在に支持されている。回動部材52の長手方向の中央は、互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23e間に位置付けられている。回動部材52は、鉛直方向に沿って移動自在に支持されている。
【0066】
一対の吸着部のうち一方は回動部材52の一端部に取り付けられ、他方は回動部材52の他端部に取り付けられている。一対の吸着部は、回動部材52の両端部それぞれに取り付けられている。
【0067】
吸着部は、互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23eの部品導出孔40と部品導入孔39とに相対する。吸着部は、水晶振動子2を吸着する。
【0068】
移動ユニット25は、回動部材52を降下させて、一方の吸着部を互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23eのうち一方内に部品導出孔40を通して挿入するとともに、他方の吸着部を互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23eのうち他方内に部品導入孔39を通して挿入する。すると、一方の吸着部は、前記一方内の円板部37の表面上に径方向に沿って並べられた3つ(複数)の水晶振動子2に接触する。
【0069】
そして、移動ユニット25は、一方の吸着部に水晶振動子2を吸着する。そして、移動ユニット25は、回動部材52を上昇して、吸着部を温度槽23a,23b,23c,23d,23eから抜け出させる。
【0070】
その後、移動ユニット25は、回動部材52を矢印K1に沿って180度回転させる。移動ユニット25は、回動部材52を降下させて、水晶振動子2を吸着した一方の吸着部を前記他方内に部品導入孔39を通して挿入する。移動ユニット25は、他方の吸着部を前記一方内に部品導出孔40を通して挿入する。
【0071】
そして、移動ユニット25は、他方の吸着部に水晶振動子2を吸着する。移動ユニット25は、一方の吸着部に吸着した水晶振動子2を回転テーブル34の水晶振動子収容孔31内に挿入して、円板部37上に置く。
【0072】
こうして、移動ユニット25は、互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23eのうち一方内に収容された水晶振動子2を取り出して、他方内に挿入する。移動ユニット25は、互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23eのうち一方から他方に水晶振動子2を移動する。前述した構成の移動ユニット25は、本明細書に記した移動手段をなしている。
【0073】
裏返しユニット26は、図1に示すように、フレーム20上に設置されているとともに、第5温度槽23eと搬出ユニット27との間に設けられている。裏返しユニット26は、第5温度槽23eの回転テーブル34上から水晶振動子2を取り出して、これらの水晶振動子2を裏返した後、搬出ユニット27の後述する回転テーブル59上に置く。
【0074】
このため、裏返しユニット26は、第5温度槽23eから取り出した水晶振動子2の電極14を搬出ユニット27の回転テーブル59に重ねる。このため、搬出ユニット27の回転テーブル59上の水晶振動子2は、前述した表面10aを上方に向けている。
【0075】
搬出ユニット27は、図1に示すように、フレーム20上に設置されているとともに、第5温度槽23eの近傍に配されている。搬出ユニット27は、図示しないモータと、回転テーブル59を備えている。
【0076】
モータは、フレーム20に取り付けられている。回転テーブル59は、円板状に形成されている。回転テーブル59の外径は、各温度槽23a,23b,23c,23d,23eの回転テーブル34の外径と略等しい。回転テーブル59は、その中心を中心として回転自在にフレーム20に支持されている。回転テーブル59の中心には、モータの出力軸が取付られている。回転テーブル59は、フレーム20の表面と平行な状態で、前記フレーム20に支持されている。
【0077】
また、回転テーブル59の外縁部の上には、水晶振動子2が置かれる。回転テーブル59の外縁部上には、水晶振動子2の電極14が重ねられる。このため、水晶振動子2は、前述した表面10aを上方に向けた状態で回転テーブル59上に配される。水晶振動子2は、回転テーブル59の径方向に沿って3つ(複数)並べられる。
【0078】
図示例では、水晶振動子2は、回転テーブル59の径方向に沿って3つ並べられる。これら回転テーブル59の径方向に沿って並べられた複数の水晶振動子2は、回転テーブル59の周方向に沿って並べられる。このため、水晶振動子2は、回転テーブル59の径方向と周方向との双方に沿って、回転テーブル59上に配される。
【0079】
さらに、搬出ユニット27の回転テーブル59は、前述した温度槽23a,23b,23c,23d,23eの回転テーブル34と同回転数で、図1中の矢印Kに沿って、モータにより回転される。搬出ユニット27の回転テーブル59は、前述した温度槽23a,23b,23c,23d,23eの回転テーブル34と同期して回転される。
【0080】
マーキングユニット28は、図1に示すように、フレーム20上に設置されているとともに、搬出ユニット27の回転テーブル59の近傍に配されている。マーキングユニット28は、裏返しユニット26より矢印Kで示す回転テーブル59の回転方向の下流側に配されている。マーキングユニット28は、レーザを回転テーブル59上の水晶振動子2の表面10aにあてて、該表面10aに前述した印18を形成する。
【0081】
積み替えユニット29は、図1に示すように、フレーム20上に設置されているとともに、搬出ユニット27の回転テーブル59の近傍に配されている。積み替えユニット29は、マーキングユニット28より矢印Kで示す回転テーブル59の回転方向の下流側に配されている。積み替えユニット29は、搬出ユニット27の回転テーブル59上の水晶振動子2を梱包ユニット30またはNG品収容部60に搬送する。
【0082】
NG品収容部60は、図1に示すように、フレーム20上に設置されているとともに、搬出ユニット27の回転テーブル59と積み替えユニット29の近傍に配されている。NG品収容部60は、前述した測定ユニット24のうち少なくとも一つが不良品と判定した水晶振動子2を収容する。
【0083】
梱包ユニット30は、図1に示すように、フレーム20上に設置されているとともに、搬出ユニット27の回転テーブル59と積み替えユニット29の近傍に配されている。梱包ユニット30は、一対の帯状の合成樹脂などからなるテープ間に積み替えユニット29から搬送されてきた水晶振動子2を挟んで、一対のテープを互いに溶着する。梱包ユニット30は、帯状のテープで水晶振動子2を梱包する。
【0084】
制御装置は、周知のRAM、ROM及びCPUなどを備えたコンピュータである。制御装置は、搬入ユニット22、第1ないし第5温度槽23a,23b,23c,23d,23eと、複数の測定ユニット24と、複数の移動ユニット25と、裏返しユニット26と、搬出ユニット27と、マーキングユニット28と、積み替えユニット29と、梱包ユニット30などと接続しており、これらの動作を制御して、温度試験装置1全体の制御をつかさどる。
【0085】
次に、前述した構成の温度試験装置1が、電子部品としての水晶振動子2の電気的な特性を測定して、水晶振動子2の良否を判定する工程を以下に説明する。まず、温度試験装置1を起動する。そして、各温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度調整素子35に印加して、各温調プレート32即ち温度槽23a,23b,23c,23d,23e内を前述した第1ないし第5の所定の温度に保つ。
【0086】
さらに、各温度槽23a,23b,23c,23d,23eの不活性ガス供給部から温調プレート32内即ち各温度槽23a,23b,23c,23d,23e内に不活性ガスの一例としての窒素ガスを供給する。さらに、水晶振動子2を供給ユニット21に、電極14を上方に向けた状態で供給しておく。
【0087】
前述した各温調プレート32即ち温度槽23a,23b,23c,23d,23e内が前述した第1ないし第5の所定の温度になると、各回転テーブル34が図1中の矢印Kに沿って、同じ回転数で(同期して)回転する。また、搬入ユニット22が、供給ユニット21上の水晶振動子2を3つ(複数)吸着する。そして、搬入ユニット22は、吸着した3つ(複数)の水晶振動子2を第1温度槽23aの部品導入孔39を通して、第1温度槽23aの温調プレート32内に挿入する。
【0088】
搬入ユニット22は、吸着した3つ(複数)の水晶振動子2を第1温度槽23aの回転テーブル34の水晶振動子収容孔31内に挿入して、円板部37の表面上に置く。このとき、搬入ユニット22により、同時に第1温度槽23aの円板部37上に置かれた3つ(複数)の水晶振動子2は、円板部37即ち回転テーブル34の径方向に沿って並んでいる。そして、搬入ユニット22は、供給ユニット21上の水晶振動子2を一定間隔おきに第1温度槽23aの円板部37上に置く。回転テーブル34の回転により、水晶振動子2が移動される。
【0089】
第1温度槽23aの円板部37の表面上に直接置かれた水晶振動子2は、徐々に円板部37即ち前述した第1の温度槽23aと同じ温度になる。そして、円板部37上に置かれた水晶振動子2は、測定用孔41の下方に近づくと、回転テーブル34即ち前述した第1の温度槽23aと同じ温度になる。そして、第1温度槽23aに対応した測定ユニット24の測定部46が、まず、図11に示すように、回転テーブル34の径方向に沿って並べられた3つ(複数)の水晶振動子2のうち最も外縁寄りの水晶振動子2の直上に位置付けられる。
【0090】
そして、測定ユニット24の測定部46が降下して、一対のプローブ48が、第1温度槽23aの温調プレート32内に侵入する。そして、一対のプローブ48が、図12に示すように、回転テーブル34の最も外縁寄りに位置した水晶振動子2の電極14に接触する。一対のプローブ48を介して、測定ユニット24が、電極14に印加して水晶振動子2の電気的な特性を測定する。測定ユニット24は、測定して得た電気的な特性に基づいて、水晶振動子2の良否を判定して、判定した結果を制御装置に向かって出力する。制御装置は、測定ユニット24の判定結果を記憶しておく。
【0091】
最も外縁寄りの水晶振動子2の電気的な特性の測定が終了すると、測定部46が上昇するとともに、円板部37即ち第1温度槽23aの径方向に沿って移動する。測定部46は、図13に示すように、回転テーブル34の径方向に沿って並べられた3つ(複数)の水晶振動子2の中央に位置した水晶振動子2の直上に位置付けられる。
【0092】
そして、測定ユニット24の測定部46が降下して、一対のプローブ48が、第1温度槽23aの温調プレート32内に侵入する。そして、一対のプローブ48が、図14に示すように、中央に位置した水晶振動子2の電極14に接触する。一対のプローブ48を介して、測定ユニット24が、電極14に印加して水晶振動子2の電気的な特性を測定する。測定ユニット24は、測定して得た電気的な特性に基づいて、水晶振動子2の良否を判定して、判定した結果を制御装置に向かって出力する。制御装置は、測定ユニット24の判定結果を記憶しておく。
【0093】
中央に位置した水晶振動子2の電気的な特性の測定が終了すると、測定部46が上昇するとともに、円板部37即ち第1温度槽23aの径方向に沿って移動する。測定部46は、図15に示すように、回転テーブル34の径方向に沿って並べられた3つ(複数)の水晶振動子2のうち最も内縁寄りに位置した水晶振動子2の直上に位置付けられる。
【0094】
そして、測定ユニット24の測定部46が降下して、一対のプローブ48が、第1温度槽23aの温調プレート32内に侵入する。そして、一対のプローブ48が、図16に示すように、回転テーブル34の最も内縁寄りに位置した水晶振動子2の電極14に接触する。一対のプローブ48を介して、測定ユニット24が、電極14に印加して水晶振動子2の電気的な特性を測定する。測定ユニット24は、測定して得た電気的な特性に基づいて、水晶振動子2の良否を判定して、判定した結果を制御装置に向かって出力する。制御装置は、測定ユニット24の判定結果を記憶しておく。
【0095】
最も内縁寄りの水晶振動子2の電気的な特性の測定が終了すると、測定部46が上昇するとともに、円板部37即ち第1温度槽23aの径方向に沿って移動する。さらに、回転テーブル34が矢印Kに沿って回転して、測定部46が回転テーブル34の径方向に沿って並べられた次の列の水晶振動子2のうち最も外縁寄りの水晶振動子2の直上に位置付けられる。
【0096】
そして、測定ユニット24は、前述した工程と同様に、回転テーブル34の径方向に沿って並べられた水晶振動子2の電気的な特性を順に測定する。このように、測定ユニット24は、回転テーブル34の径方向に沿って並べられた複数の水晶振動子2の電気的な特性を順に測定して、良否を判定する。さらに、測定ユニット24は、回転テーブル34の回転に伴って測定部46の下方に順に位置付けられる水晶振動子2の電気的な特性を、順に測定して良否を判定する。こうして、第1温度槽23aでは、例えば、−30℃などの第1の所定の温度に水晶振動子2を保って、該水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0097】
第1温度槽23aの円板部37の表面上に直接置かれて、測定ユニット24により電気的な特性が測定されたとともに、回転テーブル34の径方向に沿って3つ(複数)並べられた水晶振動子2は、回転テーブル34の回転により、部品導出孔40に徐々に近づく。すると、図6に示すように、第1温度槽23aの回転テーブル34上の水晶振動子2が、部品導出孔40の下方に位置付けられる。
【0098】
そして、移動ユニット25の回動部材52が降下して、一方の吸着部が部品導出孔40を通して第1温度槽23aの温調プレート32内に侵入して、水晶振動子2に接触する。
【0099】
その後、一方の吸着部に水晶振動子2が吸着する。移動ユニット25の回動部材52が上昇して、図7に示すように、一方の吸着部に吸着された水晶振動子2が部品導出孔40を通して第1温度槽23aの温調プレート32内から抜け出る。回動部材52が180度回転する。
【0100】
すると、図8に示すように、一方の吸着部と、この一方の吸着部に吸着した水晶振動子2とが第2温度槽23bの部品導入孔39の上方に位置付けられる。また、他方の吸着部が第1温度槽23aの部品導出孔40の上方に位置付けられる。さらに、第1温度槽23aの回転テーブル34の回転により、他方の吸着部の下方に第1温度槽23aの円板部37上の水晶振動子2が位置付けられている。
【0101】
その後、移動ユニット25の回動部材52が降下して、一方の吸着部が第2温度槽23bの温調プレート32内に侵入し、他方の吸着部が第1温度槽23aの温調プレート32内に侵入する。すると、他方の吸着部が第1温度槽23aの円板部37上に3つ(複数)並べられた水晶振動子2に接触する。
【0102】
図9に示すように、一方の吸着部に吸着した水晶振動子2を、水晶振動子収容孔31内に挿入して、第2温度槽23bの円板部37の表面上に置く。このとき、第2温度槽23bの円板部37の表面上には、径方向に沿って、3つ(複数)の水晶振動子2が置かれる。また、他方の吸着部に第1温度槽23aの円板部37上に径方向に沿って3つ(複数)並べられた水晶振動子2が吸着する。
【0103】
そして、移動ユニット25の回動部材52が上昇して、図10に示すように、他方の吸着部に吸着された水晶振動子2が部品導出孔40を通して第1温度槽23aの温調プレート32内から抜け出る。さらに、一方の吸着部が部品導入孔39を通して第2温度槽23bの温調プレート32内から抜け出る。
【0104】
その後、移動ユニット25は、回動部材52を回転して、他方の吸着部を第2温度槽23bの部品導入孔39の上方に位置付けるとともに、一方の吸着部を第1温度槽23aの部品導出孔40の上方に位置付ける。前述した構成の移動ユニット25は、前述した工程を繰り返して、第1の温度槽23aの近傍に配された測定ユニット24で電気的な特性が測定されて良否が判定された水晶振動子2を、順に、第2温度槽23bの温調プレート32内に挿入する。
【0105】
こうして、移動ユニット25は、第1温度槽23aの円板部37上の水晶振動子2を取り出した後、第2温度槽23bの円板部37上に置く。このように、移動ユニット25は、一つの温度槽23a,23b,23c,23dから他の温度槽23b,23c,23d,23eに水晶振動子2を移動する。また、各温度槽23a,23b,23c,23d,23eの回転テーブル34は、回転することで、一つの移動ユニット25寄りの位置から他の移動ユニット25寄りの位置に水晶振動子2を移動する。
【0106】
第2温度槽23bの部品導入孔39を通して温調プレート32内に挿入されて円板部37の表面上に直接置かれた水晶振動子2は、回転テーブル34の回転により、第2温度槽23bの測定用孔41に徐々に近づく。そして、第2温度槽23bの測定用孔41に近づくと、水晶振動子2は、前述した第2の所定の温度即ち第2温度槽23bと同じ温度になる。第2温度槽23bの回転テーブル34上に径方向に沿って3つ(複数)並べられた水晶振動子2が測定用孔41の下方に位置付けられる。
【0107】
すると、前述した工程と同様に、第2温度槽23bの近傍に配された測定ユニット24が、第2温度槽23bの円板部37上の水晶振動子2の電気的な特性を測定して、該水晶振動子2の良否を判定する。また、第2温度槽23bの回転テーブル34の回転により、第2温度槽23bの円板部37上の水晶振動子2が、部品導出孔40の下方に位置付けられる。
【0108】
すると、前述した工程と同様に、第2温度槽23bと第3温度槽23cとの間に配された移動ユニット25が、第2温度槽23bから第3温度槽23cに水晶振動子2を順に移動する。こうして、第2温度槽23bでは、例えば、0℃などの第2の所定の温度に水晶振動子2を保って、該水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0109】
第3温度槽23cでは、前述した第1温度槽23a及び第2温度槽23bと同様に、水晶振動子2を円板部37と同じ温度にして、回転テーブル34を回転しながら測定ユニット24で電気的な特性を測定して、良否を判定する。さらに、第3温度槽23cで電気的な特性が測定された水晶振動子2は、前述した工程と同様に、第3温度槽23cと第4温度槽23dとの間に設けられた移動ユニット25により第4温度槽23dに移動される。こうして、第3温度槽23cでは、例えば、25℃などの第3の所定の温度に水晶振動子2を保って、該水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0110】
第4温度槽23dでは、前述した第1ないし第3温度槽23a,23b,23cと同様に、水晶振動子2を円板部37と同じ温度にして、回転テーブル34を回転しながら測定ユニット24で電気的な特性を測定して、良否を判定する。さらに、第4温度槽23dで電気的な特性が測定された水晶振動子2は、前述した工程と同様に、第4温度槽23dと第5温度槽23eとの間に設けられた移動ユニット25により第5温度槽23eに移動される。こうして、第4温度槽23dでは、例えば、55℃などの第4の所定の温度に水晶振動子2を保って、該水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0111】
第5温度槽23eでは、前述した第1ないし第4温度槽23a,23b,23c,23dと同様に、水晶振動子2を円板部37と同じ温度にして、回転テーブル34を回転しながら測定ユニット24で電気的な特性を測定して、良否を判定する。さらに、第5温度槽23eで電気的な特性が測定された水晶振動子2は、裏返しユニット26により、裏返されて搬出ユニット27の回転テーブル59上に移動される。こうして、第5温度槽23eでは、例えば、85℃などの第5の所定の温度に水晶振動子2を保って、該水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0112】
搬出ユニット27の回転テーブル59上には、電極14が重ねられて、水晶振動子2は前述した表面10aが上方に向いている。そして、回転テーブル59が回転して、水晶振動子2がマーキングユニット28の近傍に位置付けられる。そして、マーキングユニット28は、水晶振動子2の前述した表面10aに前述した印18を形成する。その後、さらに、回転テーブル59が回転すると、水晶振動子2は、積み替えユニット29の近傍に位置付けられる。
【0113】
すると、積み替えユニット29は、全ての測定ユニット24で良品と判定された水晶振動子2を、搬出ユニット27の回転テーブル59上から梱包ユニット30に搬送する。また、積み替えユニット29は、少なくとも一つの測定ユニット24で不良品と判定された水晶振動子2を、搬出ユニット27の回転テーブル59上からNG品収容部60に搬送する。梱包ユニット30は、積み替えユニット29から搬送されてきた水晶振動子2を一対のテープ間に挟んで、これらのテープで梱包する。
【0114】
こうして、前述した構成の温度試験装置1は、移動ユニット25が水晶振動子2を複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対し順に移動させて、各温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対応する測定ユニット24が水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0115】
本実施例の温度試験装置1によれば、温度槽23a,23b,23c,23d,23eを複数設け、水晶振動子2を移動する移動ユニット25を互いに隣り合う温度槽23a,23b,23c,23d,23e間に設け、水晶振動子2の電気的な特性を測定する測定ユニット24を温度槽23a,23b,23c,23d,23eそれぞれに対応して設けている。
【0116】
移動ユニット25が複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対して水晶振動子2を順に移動させて、測定ユニット24が各温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の水晶振動子2の電気的な特性を測定する。また、温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が互いに異なるので、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度を変更することなく、所定の温度での水晶振動子2の電気的な特性を確実に得ることができる。
【0117】
このため、温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度を変更することなく、所定の温度の水晶振動子2の電気的な特性を得ることができる。したがって、水晶振動子2の温度を変更する際にかかる時間を短縮でき、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率を向上できる。
【0118】
温度調整素子35により所定の温度に保たれる円板部37の表面上に水晶振動子2を直接置く。このため、円板部37の表面上に置かれた水晶振動子2が、瞬く間に円板部37即ち温度調整素子35と同じ温度になる。このため、水晶振動子2が回転テーブル34と同じ温度になり、速やかに水晶振動子2の電気的な特性を測定できる。したがって、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率をより一層確実に向上できる。
【0119】
円板部37の表面上に複数の水晶振動子2を置く。このため、一度に複数の水晶振動子2の電気的な特性を測定できる。したがって、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率をより一層確実に向上できる。
【0120】
また、水晶振動子2を周方向と径方向との双方に沿って、円板部37の表面上に並べる。また、回転テーブル34を円板状に形成して、該回転テーブル34を回転自在としている。回転テーブル34を回転させることで、複数の水晶振動子2を搬送できるとともに、移動ユニット25と組み合わせることで、水晶振動子2を複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対して確実に順に移動する。したがって、より確実に所定の温度の水晶振動子2の電気的な特性を測定できる。
【0121】
また、前述した実施例では、低温の第1温度槽23aから順により高温の温度槽23b,23c,23d,23eに、水晶振動子2を移動して、該水晶振動子2の電気的な特性を測定している。このため、水晶振動子2が各温度槽23a,23b,23c,23d,23eと同じ温度になるまでの所要時間を短縮でき、水晶振動子2の温度試験の作用効率をより一層向上できる。
【0122】
前述した実施例では、電子部品としての水晶振動子2の電気的な特性の良否を判定している。しかしながら、本発明では、他の電子部品の電気的な良否を判定しても良い。また、前述した実施例では、第1ないし第5の所定の温度即ち第1ないし第5温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が、互いに異なっている。しかしながら、本発明では、第1ないし第5の所定の温度即ち第1ないし第5温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が、必ずしも互いに異なっていなくても良く、一部が同じ温度であっても良い。
【0123】
さらに、前述した実施例では、低温の第1温度槽23aから順により高温の温度槽23b,23c,23d,23eに、水晶振動子2を移動して、該水晶振動子2の電気的な特性を測定している。しかしながら、本発明では、高温の第5の温度槽23eからより低温の温度槽23a,23b,23c,23dに順に水晶振動子2を移動させて、電気的な特性を測定しても良い。また、本発明では、温度の高低を考慮することなく、任意の温度の温度槽から任意の温度の温度槽に水晶振動子2を移動させて、該水晶振動子2の電気的な特性を測定しても良い。
【0124】
なお、本発明では、供給ユニット21が水晶振動子2をマガジンなどから供給しても良い。また、梱包ユニット30の代わりに検査後の水晶振動子2を箱内に収容するユニットを用いても良い。さらに、温度槽23a,23b,23c,23d,23eを少なくとも2つ備えていれば良い。
【0125】
前述した実施例によれば、以下の電子部品の温度試験方法及び温度試験装置が得られる。
(付記1) 底面12aに複数の電極14を設けた水晶振動子2を所定の温度に保って、複数の電極14間に印加して前記水晶振動子2の電気的な特性を測定する電子部品の温度試験方法において、
水晶振動子2を収容しかつ該水晶振動子2を所定の温度に保つ温度槽23a,23b,23c,23d,23eを複数設け、前記水晶振動子2を複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対して順に移動させて、各温度槽23a,23b,23c,23d,23e内で前記水晶振動子2の電気的な特性を測定することを特徴とする電子部品の温度試験方法。
【0126】
(付記2) 前記温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が互いに異なることを特徴とする付記1記載の電子部品の温度試験方法。
【0127】
(付記3) 底面12aに複数の電極14を設けた水晶振動子2を所定の温度に保って、複数の電極14間に印加して前記水晶振動子2の電気的な特性を測定する電子部品の温度試験装置1において、
水晶振動子2を収容して該水晶振動子2を所定の温度に保つとともに複数設けられた温度槽23a,23b,23c,23d,23eと、
複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23e間それぞれに設けられかつ一つの温度槽23a,23b,23c,23dから他の一つの温度槽23b,23c,23d,23eに前記水晶振動子2を移動させる移動ユニット25と、
各温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対応して設けられかつ対応する温度槽23a,23b,23c,23d,23e内に収容された水晶振動子2の電気的な特性を測定する測定ユニット24と、を備え、
前記移動ユニット25が前記水晶振動子2を複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに順に移動させて、各温度槽23a,23b,23c,23d,23e内で対応する測定ユニット24が前記水晶振動子2の電気的な特性を測定することを特徴とする電子部品の温度試験装置1。
【0128】
(付記4) 前記温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が互いに異なることを特徴とする付記3記載の電子部品の温度試験装置1。
【0129】
(付記5) 前記温度槽23a,23b,23c,23d,23eは、温度調整素子35により所定の温度に保たれる温調プレート32の円板部37を備え、
前記円板部37は、表面上に前記水晶振動子2を置くことを特徴とする付記3または付記4に記載の電子部品の温度試験装置1。
【0130】
(付記6) 前記温度槽23a,23b,23c,23d,23eの円板部37には、円板状に形成されかつ回転自在に設けられた回転テーブル34が重なっており、円板部37が表面上に水晶振動子2を前記回転テーブル34の径方向と周方向との双方に沿って並べ、前記回転テーブル34が回転することで一つの移動ユニット25寄りの位置から他の移動ユニット25寄りの位置に前記水晶振動子2を移動させることを特徴とする付記5記載の電子部品の温度試験装置1。
【0131】
付記1に記載された本発明によれば、温度槽23a,23b,23c,23d,23eを複数設け、複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対して順に水晶振動子2を移動させて、各温度槽23a,23b,23c,23d,23e内で水晶振動子2の電気的な特性を測定する。このため、温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度を変更することなく、所定の温度の水晶振動子2の電気的な特性を得ることができる。したがって、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度を変更することなく、所定の温度での水晶振動子2の電気的な特性を得ることができるので、水晶振動子2の温度を変更する際にかかる時間を短縮でき、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率を向上できる。
【0132】
付記2に記載された本発明によれば、温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が互いに異なるので、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度を変更することなく、所定の温度での水晶振動子2の電気的な特性を確実に得ることができる。したがって、水晶振動子2の温度を変更する際にかかる時間を短縮でき、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率をより確実に向上できる。
【0133】
付記3に記載された本発明によれば、温度槽23a,23b,23c,23d,23eを複数設け、水晶振動子2を移動する移動ユニット25を温度槽23a,23b,23c,23d,23e間に設け、水晶振動子2の電気的な特性を測定する測定ユニット24を温度槽23a,23b,23c,23d,23eそれぞれに対応して設けている。移動ユニット25が複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対して順に水晶振動子2を移動させて、測定ユニット24が各温度槽23a,23b,23c,23d,23e内で水晶振動子2の電気的な特性を測定する。
【0134】
このため、温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度を変更することなく、所定の温度の水晶振動子2の電気的な特性を得ることができる。したがって、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度を変更することなく、所定の温度での水晶振動子2の電気的な特性を得ることができるので、水晶振動子2の温度を変更する際にかかる時間を短縮でき、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率を向上できる。
【0135】
付記4に記載された本発明によれば、温度槽23a,23b,23c,23d,23e内の温度が互いに異なるので、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度を変更することなく、所定の温度での水晶振動子2の電気的な特性を確実に得ることができる。したがって、温度槽23a,23b,23c,23d,23eの温度を変更する際にかかる時間を短縮でき、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率をより確実に向上できる。
【0136】
付記5に記載された本発明によれば、温度調整素子35により所定の温度に保たれる温調プレート32の円板部37の表面上に水晶振動子2を直接置く。このため、円板部37上に置かれた水晶振動子2が、瞬く間に円板部37即ち温度調整素子35と同じ温度になる。このため、水晶振動子2が円板部37と同じ温度になり、速やかに水晶振動子2の電気的な特性を測定できる。したがって、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率をより一層確実に向上できる。
【0137】
付記6に記載された本発明によれば、温調プレート32の円板部37上に複数の水晶振動子2を置く。このため、一度に複数の水晶振動子2の電気的な特性を測定できる。したがって、水晶振動子2の温度試験にかかる作業効率をより一層確実に向上できる。
【0138】
また、水晶振動子2を周方向と径方向との双方に沿って、温調プレート32の円板部37上に並べる。また、回転テーブル34を円板状に形成して、該回転テーブル34を回転自在としている。このため、回転テーブル34を回転させることで、複数の水晶振動子2を搬送できるとともに、移動ユニット25と組み合わせることで、水晶振動子2を複数の温度槽23a,23b,23c,23d,23eに対して確実に順に移動できる。したがって、より確実に所定の温度の水晶振動子2の電気的な特性を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる電子部品の温度試験装置の構成を示す説明図である。
【図2】図1中のA−B−C−D線に沿う断面図である。
【図3】図2に示された電子部品の温度試験装置の第1温度槽の構成を示す断面図である。
【図4】図3中のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1中のV―V線に沿う断面図である。
【図6】図3に示された第1温度槽と第2温度槽を断面で示す説明図である。
【図7】図6に示された第1温度槽から水晶振動子を取り出した状態を示す説明図である。
【図8】図7に示された水晶振動子を第2温度槽の上方に位置付けた状態を示す説明図である。
【図9】図8に示された水晶振動子を第2温度槽内に挿入した状態を示す説明図である。
【図10】図9に示された第1温度槽内の水晶振動子を取り出した状態を示す説明図である。
【図11】図5に示された検査ユニットのプローブと第1温度槽の円板部上の水晶振動子を一部断面で示す説明図である。
【図12】図11に示されたプローブが降下して最も外縁寄りの水晶振動子の電極に接触した状態を示す説明図である。
【図13】図12に示されたプローブが上昇して中央に位置する水晶振動子と相対した状態を示す説明図である。
【図14】図13に示されたプローブが降下して中央に位置する水晶振動子の電極に接触した状態を示す説明図である。
【図15】図14に示されたプローブが上昇して最も内縁寄りの水晶振動子と相対した状態を示す説明図である。
【図16】図15に示されたプローブが降下して最も内縁寄りの水晶振動子の電極に接触した状態を示す説明図である。
【図17】図1に示された電子部品の温度試験装置によって検査される水晶振動子を分解して示す斜視図である。
【図18】(a)は図1に示された電子部品の温度試験装置によって検査される水晶振動子の平面図である。
(b)は図18(a)中のE−E線に沿う断面図である。
(c)は図18(b)中の矢印F方向からみた平面図である。
【符号の説明】
1 電子部品の温度試験装置
2 水晶振動子(電子部品)
12a 底面(外表面)
14 電極
23 温度槽
23a 第1温度槽
23b 第2温度槽
23c 第3温度槽
23d 第4温度槽
23e 第5温度槽
24 測定ユニット(測定手段)
25 移動ユニット(移動手段)
34 回転テーブル
35 温度調整素子(温度調整手段)
37 円板部(載置板)
Claims (6)
- 外表面に複数の電極を設けた電子部品を所定の温度に保って、複数の電極間に印加して前記電子部品の電気的な特性を測定する電子部品の温度試験方法において、
電子部品を収容しかつ該電子部品を所定の温度に保つ温度槽を複数設け、前記電子部品を複数の温度槽に対して順に移動させて、各温度槽内で前記電子部品の電気的な特性を測定することを特徴とする電子部品の温度試験方法。 - 前記温度槽内の温度が互いに異なることを特徴とする請求項1記載の電子部品の温度試験方法。
- 外表面に複数の電極を設けた電子部品を所定の温度に保って、複数の電極間に印加して前記電子部品の電気的な特性を測定する電子部品の温度試験装置において、
電子部品を収容して該電子部品を所定の温度に保つとともに複数設けられた温度槽と、
複数の温度槽間それぞれに設けられかつ一つの温度槽から他の一つの温度槽に前記電子部品を移動させる移動手段と、
各温度槽に対応して設けられかつ対応する温度槽内に収容された電子部品の電気的な特性を測定する測定手段と、を備え、
前記移動手段が前記電子部品を複数の温度槽に順に移動させて、各温度槽内で対応する測定手段が前記電子部品の電気的な特性を測定することを特徴とする電子部品の温度試験装置。 - 前記温度槽内の温度が互いに異なることを特徴とする請求項3記載の電子部品の温度試験装置。
- 前記温度槽は、温度調整手段により所定の温度に保たれる載置板を備え、
前記載置板は、表面上に前記電子部品を置くことを特徴とする請求項3または請求項4記載の電子部品の温度試験装置。 - 前記温度槽の載置板には円板状に形成されかつ回転自在に設けられた回転テーブルが重なっており、前記載置板が表面上に電子部品を前記回転テーブルの径方向と周方向との双方に沿って並べ、前記回転テーブルが回転することで一つの移動手段寄りの位置から他の移動手段寄りの位置に前記電子部品を移動させることを特徴とする請求項5記載の電子部品の温度試験装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010025561A (ja) * | 2008-07-15 | 2010-02-04 | Akim Kk | 音叉型振動部品の特性検査装置、特性検査方法 |
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-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152244A patent/JP2004354198A/ja active Pending
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