JP2004354120A - 回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニット - Google Patents

回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニット Download PDF

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JP2004354120A JP2003150078A JP2003150078A JP2004354120A JP 2004354120 A JP2004354120 A JP 2004354120A JP 2003150078 A JP2003150078 A JP 2003150078A JP 2003150078 A JP2003150078 A JP 2003150078A JP 2004354120 A JP2004354120 A JP 2004354120A
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Abstract

【課題】コストの上昇を抑えつつ、回転速度検出の信頼性確保を図る。
【解決手段】エンコーダ12aの回転を検出する為の回転検出センサ13aに、1対の磁性材製のステータ24a、24bと磁気検出素子21とを設ける。これら各ステータ24a、24bの両端部のうち、互いに反対側となる一端部に設けた脚部27、27を、エンコーダ12aを構成する永久磁石15のうちで、径方向ほぼ反対位置に位置し、互いに反対の特性を有するS極又はN極に同時に対向させる。上記各ステータ24a、24bの両端部のうち、互いに同じ側の他端部を、互いに隙間を介して対向させる。この隙間内に上記磁気検出素子21を、上記各ステータ24a、24bの他端部片側面に微小隙間を介して対向させた状態で配置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明に係る回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニットは、例えば転がり軸受ユニットにより懸架装置に対し回転自在に支持した自動車の車輪の回転速度を検出する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)を制御する為に、転がり軸受ユニットにより懸架装置に支持された車輪の回転速度を検出する必要がある。この為従来から、上記転がり軸受ユニットに回転速度検出装置を組み込んだ回転速度検出装置付転がり軸受ユニットにより、上記車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、この車輪の回転速度を検出する事が、広く行なわれている。又、この場合に、回転輪側に設けるエンコーダとして、円周方向に関してS極とN極とを交互に配置した永久磁石等、円周方向に関して磁気特性を交互且つ等間隔に変化させた構造を使用する事が、近年多くなっている。永久磁石製のエンコーダを使用した場合には、静止輪側に設ける回転検出センサの検出素子として、ホール素子、磁気抵抗素子の如く、磁束の密度と方向とのうちの少なくとも一方の変化に基づいて特性を変化させる磁気検出素子(半導体素子)を使用する。この様な構造によれば、上記回転検出センサの小型・軽量化と低速時に於ける回転速度検出の信頼性向上とを図れる。
【0003】
例えば、特許文献1には、図28に示す様な、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットが記載されている。この回転速度検出装置付転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止部材である外輪1の内径側に、使用時に回転する回転部材23を回転自在に支持している。この為、上記外輪1の静止側周面である内周面に、それぞれが静止側軌道である複列の外輪軌道3、3を設けている。又、上記回転部材23を、ハブ2及びこのハブ2に外嵌固定した内輪4により構成すると共に、これらハブ2及び内輪4の回転側周面である外周面に、それぞれが回転側軌道である内輪軌道5、5を設けている。そして、これら各内輪軌道5、5と上記各外輪軌道3、3との間にそれぞれ複数個ずつの転動体6、6を、それぞれ保持器7、7により保持した状態で転動自在に設け、上記外輪1の内側に上記ハブ2及び内輪4を、回転自在に支持している。
【0004】
又、上記ハブ2の外(自動車への組み付け状態で幅方向外側となる側を言い、図28の左側)端部で上記外輪1の外端部から軸方向外方に突出した部分に、車輪を取り付ける為のフランジ8を設けている。又、この外輪1の内(自動車への組み付け状態で幅方向中央側となる側を言い、図28の右側)端部に、この外輪1を懸架装置に取り付ける為の取付部9を設けている。又、上記外輪1の外端開口部と上記ハブ2の中間部外周面との間をシールリング10により、上記外輪1の内端開口部をカバー11により、それぞれ塞いでいる。
【0005】
そして、上記回転部材23の一部に固定したエンコーダ12の回転速度を、上記カバー11を介して上記外輪1に支持した回転検出センサ13により検出自在としている。上記エンコーダ12は、支持環14の内側面に永久磁石15を添着して成る。この支持環14は、軟鋼板等の磁性金属板に塑性加工を施す事により、断面L字形で全体を円環状に形成したもので、円筒部16と円輪部17とを備え、このうちの円筒部16を上記内輪4の内端部に締まり嵌めで外嵌する事により、この内輪4の内端部に固定している。上記永久磁石15は、例えばフェライト粉末等の強磁性材を混入したゴムから成るもので、上記円輪部17の内側面に、焼き付け、接着、自身の磁気吸着力等により、全周に亙って添着している。上記永久磁石15は、軸方向(図28の左右方向)に着磁しており、且つ、着磁方向は、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。従って、被検出面である上記永久磁石15の内側面22には、S極とN極とが交互に、且つ、等間隔で配置されている。
【0006】
一方、上記回転検出センサ13は、上記外輪1の内端開口部に嵌合固定した上記カバー11に支持している。即ち、このカバー11に形成した挿入孔19を通じて上記回転検出センサ13の検知部20を、このカバー11の内側に挿入すると共に、この回転検出センサ13をこのカバー11に対し係止している。そして、この状態で、上記検知部20の先端面を、上記エンコーダ12を構成する永久磁石15の内側面22に、微小隙間を介して対向させている。
【0007】
上述の様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの使用時には、前記取付部9により上記外輪1を懸架装置に対して、図示しないボルトにより結合固定すると共に、前記ハブ2の外周面に固設したフランジ8に車輪を、このフランジ8に設けたスタッド18により固定する事で、上記懸架装置に対して上記車輪を回転自在に支持する。この状態で車輪が回転すると、上記回転検出センサ13の検知部20の端面近傍を、上記永久磁石15の内側面22に配置したS極とN極とが交互に通過する。この為、上記回転検出センサ13の検知部20内に組み込んだ磁気検出素子21内を流れる磁束の密度及び方向が変化する。この結果、この磁気検出素子21の特性が変化し、上記回転検出センサ13の出力が変化する。この様にして回転検出センサ13の出力が変化する周波数は、上記車輪の回転数に比例する。従って、この回転検出センサ13の出力を図示しない制御器に送れば、ABSやTCSを適切に制御できる。尚、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1以外に、特許文献2が存在する。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−208763号公報
【特許文献2】
特許第3132019号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した様な回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの場合、エンコーダ12を構成する支持環14の中心軸に対し、このエンコーダ12を構成する永久磁石15の着磁部分の幾何中心がずれたり、ハブ2及び内輪4から成る回転部材23の形状精度が悪化したり、これら双方が生じる事により、上記着磁部分の幾何中心が上記エンコーダ12の回転中心に対しずれる場合がある。例えば、図29に示す状態から図30に示す状態に、エンコーダ12を構成する永久磁石15の着磁部分の幾何中心O がこのエンコーダ12の回転中心O に対し図29、30の下側にδ分だけずれた場合、このずれδの大きさに応じて、この着磁部分が振れ回り運動する。この為、上記回転中心O に対し上記幾何中心O がずれている側では、回転検出センサ13の磁気検出素子21が、図30の下部の二点鎖線で示す様に、上記着磁部分の内径寄り部分に対向する。これに対して、上記回転中心O に対し上記幾何中心O がずれているのと反対側では、上記磁気検出素子21が、図30の上部の実線で示す様に、上記着磁部分の外径寄り部分に対向する。尚、図29、30で永久磁石15の着磁部分上に一点鎖線で描いた円は、上記エンコーダ12が回転する場合に、この着磁部分のうち、上記磁気検出素子21と対向する部分である、被検出部を表している。
【0010】
一方、上記着磁部分に配置したN極とS極との着磁部は、それぞれ径方向外側に向かう程円周方向に関する幅が広くなる、扇形である。この為、上記磁気検出素子21が上記着磁部分の外径寄り部分に対向した状態と内径寄り部分に対向した状態とでは、上記回転検出センサ13の出力が変化する周期が異なってしまう。
【0011】
即ち、上記エンコーダ12が一定の速度で回転した場合でも、このエンコーダ12が1回転する間に、上記回転検出センサ13の出力が変化する周期が長短に変化してしまう。例えば、図30の上端部のN極の外径寄り部分で、磁気検出素子21が対向する被検出部を表す円弧P の、回転中心O に関する中心角θ は、図29に示す、上記着磁部分の中心O とこの回転中心O とが一致した正規の状態に於ける、上記N極の被検出部を表す円弧Q の中心角θ よりも大きくなる(θ >θ )。この為、上記円弧P は、正規の状態での円弧Q よりも大きくなる。言い換えれば、上記回転検出センサ13の出力が変化する周期が大きくなる。これに対して、図30の下端部のN極の内径寄り部分で、磁気検出素子21が対向する被検出部を表す円弧P ´P ´の、上記回転中心O に関する中心角θ は、図29に示す正規の状態に於ける、上記N極の被検出部を表す円弧Q ´Q ´の中心角θ よりも小さくなる(θ <θ )。この為、上記円弧P ´P ´は、正規の状態での円弧Q ´Q ´よりも小さくなる。言い換えれば、上記回転検出センサ13の出力が変化する周期が小さくなる。この様に、上記磁気検出素子21が上記着磁部分の外径寄り部分に対向した状態と内径寄り部分に対向した状態とでは、上記回転検出センサ13の出力が変化する周期が異なってしまう。
【0012】
又、永久磁石15を含むエンコーダ12の各部や、回転部材23の各部が高精度に造られ、このエンコーダ12の着磁部分の幾何中心O がこのエンコーダの回転中心O に対し厳密に一致している場合でも、転がり軸受に大きなラジアル荷重が加わる事により一部が変形し、このエンコーダ12の回転中心O が正規の位置からずれる場合がある。この様な場合も、回転検出センサ13の出力が変化する周期が変化する場合がある。
【0013】
近年、ABSやTCSの性能が格段に進歩しており、車輪が1回転する間にも、上記回転検出センサ13の出力信号の変化に対向して微妙な制御を行なう場合が生じている。この為、上述の様に、エンコーダ12の振れ回り運動やこのエンコーダ12の回転中心のずれに伴って上記回転検出センサ13の出力変化の周期が変化する事は好ましくない。又、この振れ回り運動やずれに伴って、上記エンコーダ12の被検知部と回転検出センサ13の検知部との距離が大きくなると、この回転検出センサ13により検出される磁束の密度が小さくなり、車輪の回転速度検出の精度が悪化すると言った問題もある。
【0014】
これに対して、特許文献2には、回転検出装置として、鋼板等の磁性材製の回転円板と、永久磁石及び磁気検出素子を備えた回転検出センサとを組み合わせた構造が記載されている。この特許文献2に記載された構造の場合、上記回転円板の外周面に複数の歯を、円周方向等間隔に設けている。又、この特許文献2に記載された第一の構造の場合には、この回転円板の外周面に1対の磁気検出素子を対向させると共に、これら各磁気検出素子とこの回転円板の回転中心とを結ぶ2直線同士がなす角度Φを、所定の範囲に規制している。即ち、この回転円板の外周面の歯数をmとした場合に、この角度Φを、2π/(m−1)<Φ<4π/(m+1)を満たす様に規制している。そして、上記各磁気検出素子のうち、一方の磁気検出素子内を流れる磁束の変化に基づく、正弦波状に変化する出力から、他方の磁気検出素子内を流れる磁束の変化に基づく、正弦波状に変化する出力を減じて得た値を、回転検出センサの出力としている。
【0015】
又、上記特許文献2に記載された第二の構造の場合には、上記回転円板の回転中心を通る径方向に延びる直線に関して対称となる位置に配置した2個を1組とした複数組の磁気検出素子を設けている。そして、これら2個ずつの磁気検出素子から取り出される、正弦波状に変化する出力同士の間の差を求め、この差が最大になる組の磁気検出素子による出力差に基づく値を、回転検出センサの出力としている。又、上記2個ずつの磁気検出素子と回転円板の回転中心とを結ぶ2直線同士がなす角度Φを、所定の範囲に規制している。即ち、上記回転円板の外周面の歯数をmとした場合に、0<Φ<2π/(m+1)又は2π/(m−1)<Φ<4π(m+1)を満たす様に、上記角度Φを規制している。
【0016】
上記特許文献2に記載された第一、第二の各構造は、回転円板の回転中心が正規の位置からずれた場合でも、この回転円板の回転速度検出の精度を確保する事を目的としている。但し、この目的を達成する為には、互いに対となる2個ずつの磁気検出素子から取り出される、正弦波状に変化する出力の値を正負で互いに逆にする(位相を180度異ならせる)必要がある。例えば、対となる磁気検出素子のうち、一方の磁気検出素子が回転円板の歯の先端に対向している場合には、他方の磁気検出素子を、隣り合う2個の歯の間の凹部の底面に対向させる必要がある。これに対して、対となる磁気検出素子が、回転円板の外周面のうち、同じ特性を有する各歯又は各凹部に同時に対向する場合には、対となる磁気検出素子の正弦波状に変化する出力同士の間の差を求めても、この差が、回転円板の回転中心のずれによる影響を大きくしたものになってしまい、このずれによる影響を解消する事ができなくなる。
【0017】
一方、前記第一の構造の場合には、1対の磁気検出素子と回転円板の回転中心とがなす角度Φを、前述の様に、2π/(m−1)<Φ<4π/(m+1)を満たす様に規制している為、これら1対の磁気検出素子は、上記回転円板の各歯の1ピッチを越え、2ピッチ未満の範囲内で離れる様に配置される。但し、上記角度Φを、単にこの様に規制しただけでは、上記1対の磁気検出素子が、上記回転円板の外周面で、同じ特性を有する歯の先端又は凹部の底面に、同時に対向する場合が生じる。そして、この場合には、上記1対の磁気検出素子から取り出される出力同士の間の差が、上記回転円板の回転中心のずれによる影響を大きくしたものになってしまう。この場合には、上記回転円板の回転中心がずれる場合でも、この回転円板の回転速度検出の精度を十分に確保すると言った目的を達成できなくなる。この目的を達成する為には、上記第一の構造で、1対の磁気検出素子に関する角度Φを、例えば、3π/(m−1)<Φ<4π/(m+1)と規制する必要がある。言い換えれば、これら1対の磁気検出素子を、上記各歯の1.5ピッチを越え、2ピッチ未満の範囲内と、上記特許文献2で記載した範囲よりも更に小さい範囲で離れる様に配置する必要がある。この様に、1対の磁気検出素子を小さい範囲で離れる様に正確に配置するのは、電気的な回路の形成作業を含め回転検出装置の製造作業に要するコストが嵩む原因となる。
【0018】
又、前記第二の構造の場合には、対となる磁気検出素子と回転円板の回転中心とがなす角度Φを、前述の様に、0<Φ<2π/(m+1)又は2π/(m−1)<Φ<4π(m+1)を満たす様に規制している。この為、対となる磁気検出素子は、0°を越えた角度で各歯の1ピッチ未満、又は1ピッチを越え、2ピッチ未満の範囲内で離れる様に配置される。但し、この様な第二の構造の場合も、上記第一の構造の場合と同様に、上記回転円板の外周面で、同じ特性を有する歯の先端又は凹部の底面に、これら対となる磁気検出素子同士が、同時に対向する場合が生じる。この為、上記第二の構造の場合には、回転円板の回転速度検出の精度を確保する為に、対となる磁気検出素子に関する角度Φを、例えば、π/(m−1)<Φ<2π/(m+1)、又は3π/(m−1)<Φ<4π/(m+1)と規制する必要がある。言い換えれば、上記1対の磁気検出素子を上記各歯の0.5ピッチを越え、1ピッチ未満の範囲内、又はこれら各歯の1.5ピッチを越え、2ピッチ未満の範囲内と、上記特許文献2で記載した範囲よりも更に小さい範囲で離れる様に配置する必要がある。この様に、対となる磁気検出素子を小さい範囲で離れる様に正確に配置するのは、やはり電気的な回路の形成作業を含め回転検出装置の製造コストが嵩む原因となる。更に、上記第二の構造の場合、対となる磁気検出センサの正弦波状に変化する出力同士の差を求める為の演算手段や、複数組の磁気検出素子で、出力間の差が最大となる組を選択し、選択した組の出力差に基づき上記回転円板の回転速度を求める為の演算手段を設ける必要があり、製造コストが更に嵩む原因となる。
本発明の回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニットは、この様な事情に鑑みて発明したものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニットのうち、請求項1〜5に記載した回転検出装置は、何れも従来から知られている回転検出装置と同様に、エンコーダと回転検出センサとから成る。
このうちのエンコーダは、回転部材の一部に支持され、この回転部材と同心に設けられた被検出面にS極とN極とを回転方向に関して交互に配置した永久磁石を備える。
又、上記回転検出センサは、磁束の変化に基づいて特性を変化させる磁気検出素子を備え、上記回転部材の近傍に設けられた静止部材に支持される。
【0020】
特に、請求項1に記載した回転検出装置に於いては、この回転検出センサが、1対の磁性材製のステータを備えたものである。又、これら1対のステータは、それぞれの一端部を、上記永久磁石のうちの径方向ほぼ反対位置に位置する、互いに反対の特性を有するS極又はN極に同時に対向させると共に、それぞれの他端部を、互いに隙間を介して対向させるものである。そして、この隙間内に上記磁気検出素子を、上記各ステータの他端部に対向させた状態で配置している。
【0021】
又、請求項2に記載した回転検出装置に於いては、上記回転検出センサが、1対の磁性材製のステータを備えたものである。又、これら各ステータは、互いに同数の複数本の枝部と、これら各枝部の一端部同士を連結する連結部とを備えたものである。又、上記各ステータに設けた各枝部の他端部は、上記永久磁石のうちの互いに同じ特性を有する複数のS極又はN極に同時に対向させる状態で、単一の円周上のほぼ等間隔位置に配置しており、互いに異なるステータに設けた枝部の他端部が同時に対向する極を、上記円周の中心軸を含む仮想平面に関してほぼ対象な位置に位置する、互いに反対の特性を有する極としている。又、上記各ステータを構成する各枝部のうちで、円周方向に隣り合う2本の枝部の他端部のこの円周の中心に関する中心角をα度とし、上記S極及びN極の数を、それぞれ(n/2)個とし、上記各ステータを構成する枝部の数をz本とした場合で、(n/2z)が整数である場合に、α≒(360/z){本明細書の全体で、「α≒」の意味は、「α=」に対して、永久磁石のS極又はN極のピッチの1/10ずれた範囲内の値を含むものとする。又、好ましくは、αを(360/z)に対して上記S極又はN極のピッチの1/20ずれた範囲内の値とし、より好ましくは、α=(360/z)とする。}であり、(n/2z)が整数でない場合には、(n/2z)の小数点以下を切り捨てて得た整数をn とし、(n/2z)の小数点以下を切り上げて得た整数をn とした場合に、α≒(720n /n)又は(720n /n){好ましくは、αを、(720n /n)又は(720n /n)に対して、上記S極又はN極のピッチの1/20ずれた範囲内の値とし、より好ましくは、α=(720n /n)又は(720n /n)とする。}である。そして、上記各連結部を、互いに隙間を介して対向させると共に、この隙間内に上記磁気検出素子を、これら各連結部に対向させた状態で配置している。
【0022】
例えば、S極及びN極が、それぞれ48個ずつの合計96個であり、上記各ステータが3本ずつの枝部を備える場合を考える。この場合には、n=96で、z=3となり、(n/2z)は整数の16となる為、円周方向に隣り合う2本の枝部に関する中心角αは、120度となる。一方、同じ場合で、各ステータが5本ずつの枝部を備える場合には、(n/2z)=96/(2×5)=9.6となり、整数ではなくなる。この場合には、n =9及びn =10と、α≒(720n /n)又は(720n /n)とから、α≒67.5又は75となる。従って、上記5本の枝部は、α≒67.5とα≒75とを適宜組み合わせて配置する。例えば、円周方向に隣り合う2本ずつの枝部を1組とした合計5組の組み合わせで、3組の中心角αを75度とすると共に、2組の中心角αを67.5度とする。
【0023】
又、S極及びN極が、それぞれ43個ずつの合計86個であり、上記各ステータが3本ずつの枝部を備える場合を考える。この場合には、n=86で、z=3となり、(n/2z)=14.33となり、整数ではなくなる。この場合には、n =14及びn =15と、α≒(720n /n)又は(720n /n)とから、α≒117.2又は125.6となる。従って、上記3本の枝部は、α≒117.2とα≒125.6とを適宜組み合わせて配置する。例えば、円周方向に隣り合う2本ずつの枝部を1組とした合計3組の組み合わせで、2組の中心角αを117.2度とすると共に、1組の中心角αを125.6度とする。一方、同じ場合で、各ステータが5本ずつの枝部を備える場合には、(n/2z)=86/(2×5)=8.6となり、この場合も整数ではなくなる。この場合には、n =8及びn =9と、α≒(720n /n)又は(720n /n)とから、α≒67.0又は75.4となる。従って、上記5本の枝部は、α≒67.0とα≒75.4とを適宜組み合わせて配置する。例えば、円周方向に隣り合う2本ずつの枝部を1組とした合計5組の組み合わせで、3組の中心角αを75.4度とすると共に、2組の中心角αを67.0度とする。
【0024】
又、請求項3に記載した回転検出装置に於いては、上記回転検出センサが、磁性材製のステータを備えたものである。又、このステータは、複数本の枝部と、これら各枝部の一端部同士を連結する連結部とを備えたものである。又、これら各枝部の他端部は、上記永久磁石のうちの互いに同じ特性を有する複数のS極又はN極に同時に対向させる状態で、単一の円周上のほぼ等間隔位置に配置している。又、上記ステータを構成する各枝部のうちで、円周方向に隣り合う2本の枝部の他端部のこの円周の中心に関する中心角をα度とし、上記S極及びN極の数を、それぞれ(n/2)個とし、上記ステータを構成する枝部の数をz本とした場合で、(n/2z)が整数である場合に、α≒(360/z)であり、(n/2z)が整数でない場合には、(n/2z)の小数点以下を切り捨てて得た整数をn とし、(n/2z)の小数点以下を切り上げて得た整数をn とした場合に、α≒(720n /n)又は(720n /n)である。そして、上記連結部と上記磁気検出素子とを、互いに微小隙間を介して対向させている。又、好ましくは、請求項4に記載した様に、上記回転検出センサに、磁性材製の第二のステータを設ける。又、この第二のステータの一端部とステータを構成する連結部とを、隙間を介して対向させると共に、この隙間内に磁気検出素子を、これら第二のステータの一端部と連結部とに対向させた状態で配置する。更に好ましくは、請求項5に記載した様に、上記第二のステータの他端部に、磁性材により造られた別の部材を対向させる。
【0025】
又、請求項6に記載した回転検出装置付転がり軸受ユニットは、従来から知られている回転検出装置付転がり軸受ユニットと同様に、回転部材の回転側周面に設けられた回転側軌道と、静止部材の静止側周面に設けられた静止側軌道と、これら回転側軌道と静止側軌道との間に設けられた複数個の転動体と、上記回転部材の回転速度を検出する為の回転検出装置とを備える。
【0026】
特に、請求項6に記載した回転検出装置付転がり軸受ユニットに於いては、この回転検出装置が、請求項1〜5の何れかに記載した回転検出装置である。
【0027】
【作用】
上述の様に構成する本発明の回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニットによれば、回転検出センサの出力の変化を大きくできると共に、エンコーダの被検出部の幾何中心と回転中心とがずれたり、このエンコーダの回転中心が正規の位置からずれた場合でも、このずれに基づく誤差をほぼ相殺(消去)して、このエンコーダを支持した回転部材の回転速度検出の精度を確保できる。又、磁気検出素子を複数設ける必要がなくなる為、部品点数の削減を図れると共に、複雑な回路の形成作業を行なう必要がなくなり、製造コストの上昇を抑える事ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1〜4は、請求項1、6に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本発明の特徴は、製造コストの上昇を抑えつつ、回転検出センサ13aの出力信号の変化を大きくすると共に、エンコーダ12aの被検出部の幾何中心O と回転中心O とがずれたり、この回転中心O が正規の位置からずれた場合でも、このずれが上記エンコーダ12aの回転速度検出に関する誤差とならない様にすべく、上記回転検出センサ13aの構造を工夫した点にある。その他の部分の構造及び作用に就いては、前述の図28に示した従来構造とほぼ同様である為、同等部分に関する図示並びに説明は省略し、以下本発明の特徴部分並びに前述の図28に示した従来構造と異なる部分に就いて説明する。
【0029】
本例の回転検出装置の場合には、上記エンコーダ12aを、(円筒部を有しない)単なる円環状に形成した支持環14aと、この支持環14aの内側面(図1、2の上側面)に添着した永久磁石15とから構成している。又、上記回転検出センサ13aは、1対のステータ24a、24bと、これら1対のステータ24a、24bの端部同士の間に設けた1個の磁気検出素子21とを備える。このうちの1対のステータ24a、24bは、長さ方向に長い矩形状の磁性金属板に塑性加工を施す事により、階段状に造っている。即ち、これら各ステータ24a、24bは、上記エンコーダ12aの内側面22とほぼ平行な仮想平面上のほぼ同一直線上に配置した本体部25、25と、これら各本体部25、25の長さ方向一端部に、上記1対のステータ24a、24b同士で互いに同方向に直角に折り曲げる状態で設けた連結部26、26と、これら各連結部26、26の一端部に上記1対のステータ24a、24b同士で互いに反対方向に直角に折り曲げる状態で設けた脚部27、27とを備える。又、上記1対のステータ24a、24bのうち、一方(図1、2の右方)のステータ24aを構成する本体部25の長さ方向他端部(図1、2の左端部)に、断面L字形の折り曲げ部28を設けている。
【0030】
又、上記1対のステータ24a、24bに設けた脚部27、27を、上記エンコーダ12aを構成する永久磁石15の内側面22のうち、径方向ほぼ反対位置に位置し、互いに反対の特性を有するS極又はN極に同時に対向させている。例えば、図1に示す様に、上記1対のステータ24a、24bのうち、一方のステータ24aに設けた脚部27をS極に対向させる場合には、他方(図1、2の左方)のステータ24bに設けた脚部27を、このS極と径方向ほぼ反対位置に位置する、N極に対向させる。又、上記一方のステータ24aに設けた折り曲げ部28の片側面(図1、2の下側面)と、上記他方のステータ24bに設けた本体部25の長さ方向他端部(図1、2の右端部)の片側面(図1、2の上側面)とを、図1、2の上下方向に隙間29を介して対向させている。そして、この隙間29内に前記磁気検出素子21を、上記折り曲げ部28の片側面と上記他方のステータ24bの本体部25の長さ方向他端部片側面とに、それぞれ微小隙間を介して対向させた状態で配置している。
【0031】
上記磁気検出素子21は、ホール素子とこのホール素子の特性変化に対応した出力を出すICとを組み合わせた、ホールICである。又、この磁気検出素子21は、図1、2の上下方向に流れる磁束の方向及び密度の変化に応じた出力を、前記回転検出センサ13aの出力として、図示しないハーネスにより取り出し自在としている。この様な磁気検出素子21の出力は、ABSやTCS等の作動を制御する為に利用する。又、上記回転検出センサ13aを構成する各部材21、24a、24bは、外輪1(図28参照)の内端部に固定したカバーの一部に支持している。本例の場合、このカバーを、合成樹脂等の非磁性材により造っている。
【0032】
上述の様に構成する本例の回転検出装置とこの回転検出装置を組み込んだ回転検出装置付転がり軸受ユニットの場合、1対のステータ24a、24bの長さ方向他端部同士の間に磁気検出素子21を設けると共に、これら各ステータ24a、24bの長さ方向一端部に設けた脚部27、27を、エンコーダ12aを構成する永久磁石15のうち、互いに反対の特性を有する極に同時に対向させている。この為、回転検出センサ13aの出力は、上記各ステータ24a、24bのそれぞれのみに基づいて磁気検出素子21内に発生する磁束の方向及び密度の変化に応じた各出力を足し合わせた値となる。従って、上記回転検出センサ13aの出力の変化を大きくできると共に、エンコーダ12aの被検出部の幾何中心O と回転中心O とがずれたり、この回転中心O が正規の位置(1対の脚部27、27を含む円の中心)からずれた場合でも、このずれに基づく誤差をほぼ相殺(消去)して、このエンコーダ12aを支持した回転部材23(図28参照)の回転速度検出の精度を確保できる。又、上記磁気検出素子21を複数設ける必要がなくなる為、部品点数の削減を図れると共に、複雑な回路の形成作業を行なう必要がなくなり、製造コストの上昇を抑える事ができる。
【0033】
例えば、上記エンコーダ12aの幾何中心O が、図3に示す状態から図4に示す状態に、このエンコーダ12aの回転中心O に対し、図3、4の下側にδだけずれた場合を考える。この場合には、このエンコーダ12aの一部で、この回転中心O よりも図3、4の上方の脚部27が対向する部分に存在するN極又はS極のうち、この脚部27と対向する部分の円弧長さ(ピッチ)が、正規の状態(エンコーダ12aの幾何中心O と回転中心O とが一致した状態)での円弧長さよりも大きくなる。この為、図5の(A)で示す様に、上記上方の脚部27を設けた一方のステータ24aのみに基づいて、磁気検出素子21内に発生する磁束の方向及び密度の変化に応じた出力が変化する周期T が大きくなる。
【0034】
これに対して、上記エンコーダ12aの一部で、上記回転中心O よりも下方の脚部27が対向する部分に存在するS極又はN極のうち、この脚部27と対向する部分の円弧長さは、正規の状態での円弧長さよりも小さくなる。この為、図5の(B)で示す様に、上記下方の脚部27を設けた他方のステータ24bのみに基づいて、磁気検出素子21内に発生する磁束の方向及び密度の変化に応じた出力が変化する周期T が小さくなる。そして、前記回転検出センサ13aから実際に取り出される出力は、上記各ステータ24a、24bのそれぞれのみに基づいて磁気検出素子21内に発生する磁束の変化に応じた出力を足し合わせた値となる。この為、上記回転検出センサ13aから取り出される出力の周期T が、同図の(C)で示す様に、上記各ステータ24a、24bのそれぞれのみに基づく出力が変化する周期T 、T のほぼ平均値となる{T ≒(T +T )/2}。即ち、上記回転検出センサ13aの出力の周期T は、これら各ステータ24a、24bの脚部27、27がエンコーダ12aの径方向にずれる事により、磁束の変化に基づく出力の周期T 、T に関して生じる誤差を、ほぼ打ち消し合ったものとなる。
【0035】
尚、上記エンコーダ12aの被検知部の幾何中心O と回転中心O とが、上記各脚部27、27を含む直線に対し直交する方向、即ち、図3、4の左右方向にのみずれる場合もある。但し、この場合には、上記各ステータ24a、24bに基づいて磁気検出素子21内を流れる磁束の変化に応じた出力の周期T 、T で誤差が生じる事は少ない。尚、図5は、上記各ステータ24a、24bによる磁束の変化に基づく出力が正弦波状に変化する如く示しているが、実際には、これら各出力は、周期が長短に変化した正弦波状に変化する。即ち、エンコーダ12aが1回転する間に、これら各出力が変化する周期T 、T は、長短に変化する。図5(A)(B)は、周期T 、T が最も長くなる場合と最も短くなる場合とで、それぞれ示すものである。
【0036】
又、上記回転検出センサ13aの出力の振幅A は、図5に示す様に、上記各ステータ24a、24bに基づいて磁気検出素子21内に発生する磁束の変化に応じた出力の振幅A 、A の約2倍となる。この為、本例の構造によれば、これら各ステータ24a、24bの一端部に設けた脚部27、27と上記エンコーダ12aの被検知部との距離が離れた場合でも、回転検出センサ13aの出力の変化を大きくでき、回転部材23の回転速度を精度良く検出できる。
【0037】
次に、図6〜7は、やはり請求項1、6に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、上述した第1例の構造で、1対のステータ30、30を構成する本体部25の互いに同じ側の他端部に、連結部26と逆方向に直角に折り曲げた折り曲げ部31、31を設けて、これら両ステータ30、30を、互いにほぼ同一形状としている。そして、これら各折り曲げ部31、31の片側面同士を、隙間32を介して互いに対向させている。又、この隙間32内に磁気検出素子21を、これら各折り曲げ部31、31の片側面に微小隙間を介して対向させた状態で配置している。又、上記1対のステータ30、30に設けた脚部27、27を、エンコーダ12aを構成する永久磁石15の内側面22のうち、径方向ほぼ反対位置に位置する、互いに反対の特性を有するS極又はN極に同時に対向させている。
【0038】
この様な本例の場合も、上述した第1例の場合と同様に、製造コストの上昇を抑えつつ、回転検出センサ13aの出力信号の変化を大きくすると共に、エンコーダ12aの被検出部の幾何中心O と回転中心O とがずれたり、この回転中心O が正規の位置からずれた場合でも、回転速度検出の精度を確保できる。
その他の構成及び作用に就いては、上述した第1例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0039】
次に、図8〜9は、やはり請求項1、6に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、前述の図1〜5に示した第1例の場合と異なり、エンコーダ12bが、円環状に形成した支持環14bの外周面に、円環状に形成した永久磁石15aを外嵌固定して成る。又、この永久磁石15aを径方向に着磁すると共に、着磁方向を、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。この為、この永久磁石15aの外周面には、S極とN極とが円周方向に関して交互に、且つ、等間隔で配置されている。
【0040】
又、回転検出センサ13cを構成する1対のステータ24a、24bの両端部のうち、互いに反対側となる一端部を、上記エンコーダ12bの外周面よりも径方向外側に突出させると共に、この突出させた部分を、このエンコーダ12b側に直角に折り曲げて、脚部33、33としている。そして、これら各脚部33、33の片側面を、上記永久磁石15aの外周面に、微小隙間を介して径方向に対向させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図1〜5に示した第1例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0041】
次に、図10〜11は、やはり請求項1、6に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の回転検出装置は、前述の図6〜7に示した第2例の構造と、上述の図8〜9に示した第3例の構造とを組み合わせた如き構造を有する。即ち、本例の場合には、上記図6〜7に示した第2例の構造で、回転検出センサ13dを構成する1対のステータ30a、30aに設けた本体部25a、25aの両端部のうち、互いに反対側となる一端部を、上記エンコーダ12bの外周面よりも径方向外側に突出させると共に、この突出させた部分を、このエンコーダ12b側に直角に折り曲げて、脚部33、33としている。又、上記各本体部25a、25aのうち、互いに同じ側となる他端部に、これら各脚部33、33と反対方向に直角に折り曲げた第二の折り曲げ部34、34を設けると共に、これら各第二の折り曲げ部34、34の片側面同士を、隙間32を介して対向させている。そして、この隙間32内に磁気検出素子21を、これら各片側面に微小隙間を介して対向させた状態で配置している。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図6〜7に示した第2例及び上述の図8〜9に示した第3例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0042】
次に、図12〜13は、請求項2、6に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、回転検出センサ13eが、1対のステータ35、35と、これら1対のステータ35、35の中間部同士の間に設けた1個の磁気検出素子21とを備える。このうちの各ステータ35、35は、軟鋼板等、磁性材製の金属板に打ち抜き加工及び塑性加工を施す等により造ったもので、放射状に延びる、互いに同数の複数本(図示の例の場合は3本)の脚部36、36と、これら各枝部36、36の内径側端部同士を連結するU字形の連結部37、37とを備える。又、これら各枝部36、36の外径側端部に、互いにエンコーダ12a側に同方向に直角に折り曲げた折り曲げ部38、38を設けると共に、これら各折り曲げ部38、38の一端部(図13の下端部)に、外径側に更に直角に折り曲げた第二の折り曲げ部39、39を設けている。又、上記各ステータ35、35に設けた各第二の折り曲げ部39、39を、エンコーダ12aを構成する永久磁石15のうちの互いに同じ特性を有する複数のS極又はN極に同時に対向させる状態で、このエンコーダ12aの回転中心O をその中心とする単一の円周上のほぼ等間隔位置に配置している。
【0043】
又、互いに異なる1対のステータ35、35を構成する各第二の折り曲げ部39、39が同時に対向する極を、上記円周の中心軸を含む仮想平面に関してほぼ対称な位置に位置する、互いに反対の特性を有する極としている。例えば、図12に示す様に、1対のステータ35、35のうち、一方(図12の表側、図13の上側)のステータ35に設けた各第二の折り曲げ部39、39がS極に対向する場合には、他方(図12の裏側、図13の下側)のステータ35に設けた各第二の折り曲げ部39、39は、N極に対向させる。又、上記各ステータ35、35を構成する各枝部36、36のうちで、円周方向に隣り合う2本の枝部36、36に設けた第二の折り曲げ部39、39の、上記エンコーダ12aの回転中心O に関する中心角をα度とし、上記S極及びN極の数を、それぞれ(n/2)個とし、上記各ステータ35、35を構成する枝部36、36の数をz(=3)本と定義する。そして、この場合に、(n/2z)(=n/6)が整数である場合には、α≒(360/z)(≒120)を満たす様にする。又、好ましくは、αを120に対して上記S極又はN極のピッチの1/20ずれた範囲内の値とし、より好ましくは、α=120とする。又、(n/2z)(=n/6)が整数 でない場合には、(n/2z)の小数点以下を切り捨てて得た整数をn とし、(n/2z)の小数点以下を切り上げて得た整数をn とした場合に、α≒(720n /n)又は(720n /n)を満たす様にする。又、好ましくは、αを、(720n /n)又は(720n /n)に対して、上記S極又はN極のピッチの1/20ずれた範囲内の値とし、より好ましくは、α=(720n /n)又は(720n /n)とする。
【0044】
例えば、図12に示す様に、エンコーダ12aの永久磁石のS極及びN極の数が、それぞれ15個ずつの合計30個である場合には、n=30で、n/6=30/6が、整数の5となる。この為、図示の例の場合には、上記各ステータ35、35を構成する脚部36、36のうち、円周方向に隣り合う2本の脚部36、36に関する中心角αを、約120度とする。
【0045】
一方、上記各ステータ35、35を構成する連結部37、37の中間部で互いに径方向に関して対向する側面に、互いにエンコーダ12aと反対側に同方向に延びる突部40、40を設けている。又、これら両突部40、40を、互いに隙間32を介して対向させている。そして、この隙間32内に前記磁気検出素子21を、これら各突部40、40の片側面に微小隙間を介して対向させた状態で配置している。
【0046】
上述の様に構成する本例の回転検出装置とこの回転検出装置を組み込んだ回転検出装置付転がり軸受ユニットの場合、各ステータ35、35の外径側端部に設けた第二の折り曲げ部39、39を、エンコーダ12aを構成する永久磁石15のうちの互いに同じ特性を有する複数のS極又はN極に同時に対向させる状態で、単一の円周上のほぼ等間隔位置に配置している。この為、上記各ステータ35、35に設けた突部40、40から出る磁束の密度が大きくなり、回転検出センサ13eの出力の変化を、上述した各例の場合よりも大きくできる。又、上記エンコーダ12aの被検出部の幾何中心O と回転中心O とがずれたり、この回転中心O が正規の位置(各第二の折り曲げ部39、39を通る円の中心)からずれた場合でも、このずれに基づく上記出力の誤差をほぼ相殺(消去)して、上記エンコーダ12aを支持した回転部材23(図28参照)の回転速度検出の精度向上を図れる。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図1〜5に示した第1例の場合と同様である為、重複する説明は省略する。
【0047】
次に、図14〜15は、やはり請求項2、6に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の場合には、回転検出センサ13fを構成する各ステータ35a、35aに設けた連結部37、37の中間部側面に突部40a、40aを、エンコーダ12aの径方向に関して互いに反対側に突出する状態で設けている。そして、これら両突部40a、40aの片側面同士を、互いに隙間29を介してこのエンコーダ12aの軸方向に対向させている。又、この隙間29内に磁気検出素子21を、上記各突部40a、40aの片側面に微小隙間を介して対向させた状態で配置している。
その他の構成及び作用に就いては、上述の図12〜13に示した第5例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0048】
次に、図16〜17は、やはり請求項2、6に対応する、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例の場合には、前述の図12〜13に示した第5例の構造で、エンコーダ12bを、前述の図8〜9に示した第3例の場合と同様に、円環状に形成した芯金14bと、この芯金14bに外嵌固定した円環状の永久磁石15aとから構成している。又、この永久磁石15aを径方向に着磁すると共に、着磁方向を、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。この為、この永久磁石15aの外周面には、S極とN極とが円周方向に関して交互に、且つ、等間隔で配置されている。
【0049】
又、回転検出センサ13gを構成する各ステータ35、35の各枝部36、36に設けた第二の折り曲げ部39、39の外径側端部を、上記エンコーダ12bの外周面よりも径方向外側に突出させると共に、この突出させた部分を、このエンコーダ12b側に直角に折り曲げる事により、第三の折り曲げ部41、41を設けている。そして、これら各第三の折り曲げ部41、41を、上記永久磁石15aの外周面に、微小隙間を介して径方向に対向させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図12〜13に示した第5例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0050】
次に、図18〜19は、やはり請求項2、6に対応する、本発明の実施の形態の第8例を示している。本例の場合には、前述の図14〜15に示した第6例の構造と、上述の図16〜17に示した第7例の構造とを組み合わせた如き構造を有する。即ち、本例の場合には、上記図14〜15に示した第6例の構造で、エンコーダ12bを、円環状に形成した芯金14bに円環状の永久磁石12bを外嵌固定し、この永久磁石12bの外周面に、S極とN極とを、円周方向に関して交互に、且つ、等間隔で配置している。又、回転検出センサ13hを構成する各ステータ35a、35aの各枝部36、36に設けた第二の折り曲げ部39、39の外径側端部を、上記エンコーダ12bの外周面よりも径方向外側に突出させると共に、この外径側端部に第三の折り曲げ部41、41を設けている。そして、これら各第三の折り曲げ部41、41を、上記永久磁石15aの外周面に、微小隙間を介して径方向に対向させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図14〜15に示した第6例及び上述の図16〜17に示した第7例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0051】
次に、図20〜21は、やはり請求項2、6に対応する、本発明の実施の形態の第9例を示している。本例の場合には、前述の図12〜13に示した第5例の構造で、エンコーダ12cを、円環状に形成した芯金14bと、この芯金14bに内嵌固定した円環状の永久磁石15bとから構成している。又、この永久磁石15bを径方向に着磁すると共に、着磁方向を、円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させている。この為、この永久磁石15bの内周面には、S極とN極とが円周方向に関して交互に、且つ、等間隔で配置されている。
【0052】
又、回転検出センサ13iを構成する各ステータ35、35に設けた枝部36、36の外径側端部に設けた折り曲げ部38、38の一端部(図12の下端部)を、上記エンコーダ12cを構成する永久磁石15bの内側に進入させている。そして、これら各折り曲げ部38、38の一端部片側面を、この永久磁石15bの内周面に、微小隙間を介して径方向に対向させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図12〜13に示した第5例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0053】
次に、図22〜23は、やはり請求項2、6に対応する、本発明の実施の形態の第10例を示している。本例の場合には、前述の図14〜15に示した第6例の構造と、上述の図20〜21に示した第9例の構造とを組み合わせた如き構造を有する。即ち、本例の場合には、上記第6例の構造で、エンコーダ12cを、円環状に形成した芯金14bに円環状の永久磁石15bを内嵌固定すると共に、この永久磁石15bの内周面に、S極とN極とを、円周方向に関して交互に、且つ、等間隔で配置している。又、回転検出センサ13jを構成する各ステータ35、35の各枝部36、36の外径側端部に設けた折り曲げ部38、38の一端部(図23の下端部)を、上記永久磁石15bの内径側に突出させると共に、この突出させた部分を、この永久磁石15bの内周面に、微小隙間を介して径方向に対向させている。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図14〜15に示した第6例及び上述の図20〜21に示した第9例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0054】
次に、図24〜25は、請求項3、6に対応する、本発明の実施の形態の第11例を示している。本例の場合には、前述の図12〜13に示した第5例の構造で、1対のステータ35、35のうちの一方のステータ35を省略している。即ち、回転検出センサ13kを、1個のステータ35と、磁気検出素子21とから構成している。そして、このステータ35を構成する連結部37の中間部に設けた突部40の片側面に上記磁気検出素子21を、微小隙間を介して対向させている。
【0055】
この様な本例の場合には、ステータ35を1個のみ設けている為、上述の図12〜23に示した第5〜10例の場合よりも部品点数の削減及び製造作業の容易化を図れて、コストを低減できる。又、本例の場合も、これら第5〜10例の場合よりも効果は劣るが、回転検出センサ13kの出力の変化を大きくできると共に、エンコーダ12aの被検出部の幾何中心O と回転中心O とがずれたり、この回転中心O が正規の位置(各第二の折り曲げ部39、39のピッチ円の中心)からずれた場合でも、このずれに基づく誤差をほぼ相殺(消去)して、上記エンコーダ12aを支持した回転部材23(図28参照)の回転速度検出の精度を確保できる。
その他の構成及び作用に就いては、前述の図12〜13に示した第5例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0056】
次に、図26〜27は、請求項3〜6に対応する、本発明の実施の形態の第12例を示している。本例の場合には、上述の図24〜25に示した第11例の構造で、回転検出センサ13lに第二のステータ42を設けている。この第二のステータ42は、長さ方向に長い矩形状の磁性金属板に塑性加工を施す事により、クランク形に造っている。即ち、この第二のステータ42は、エンコーダ12aの内側面22とほぼ平行な仮想平面上に設けた本体部43と、この本体部43の一端部(図26、27の右端部)に、このエンコーダ12aと反対側に直角に折り曲げる状態で設けた第一の折り曲げ部44と、上記本体部43の他端部(図26、27の左端部)に、上記エンコーダ12a側に直角に折り曲げる状態で設けた第二の折り曲げ部45とを備える。そして、上記第一の折り曲げ部44の片側面と、複数本の枝部36、36を有するステータ35の中間部に設けた突部40の片側面とを、隙間32を介して対向させている。又、この隙間32内に磁気検出素子21を、上記第一の折り曲げ部44の片側面とこの突部40の片側面とを微小隙間を介して対向させた状態で配置している。又、上記第二のステータ42に設けた第二の折り曲げ部45を、磁性材である軸受鋼により造った外輪1(図28参照)等の転がり軸受の構成部材の一部又はこの構成部材に支持した磁性材製の部材の一部に、接触若しくは近接対向させている。
【0057】
上述の様に構成する本例の場合には、ステータ35に設けた突部40と、第二のステータ42の一端部に設けた第一の折り曲げ部44とを対向させており、しかも、この第二のステータ42の他端部に設けた第二の折り曲げ部45を、磁性材製の部材の一部に、接触若しくは近接対向させている。この為、本例の場合には、上述の図24〜25に示した第11例の場合よりも、磁気検出素子21で検出される磁束の変化を大きくでき、回転検出センサ13lの出力精度の向上を図れる。
その他の構成及び作用に就いては、上述の図24〜25に示した第11例の場合と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0058】
【発明の効果】
本発明の回転検出装置及び回転検出装置付転がり軸受ユニットは、以上に述べた通り構成され作用するので、コストの上昇を抑えつつ、回転速度検出の信頼性確保を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を、エンコーダ及び回転検出センサの一部のみを取り出して示す斜視図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】エンコーダ及び1対のステータの脚部を、図1の上方から見た略図。
【図4】エンコーダの被検知部の中心O がこのエンコーダの回転中心O に対して下側にδだけずれた状態を示す、図3と同様の図。
【図5】図4に示した場合で、(A)は同図の上方に位置する脚部を設けたステータのみに基づき磁気検出素子内に生じる磁束の変化に応じた出力を、(B)は同図の下方に位置する脚部を設けたステータのみに基づき磁気検出素子内に生じる磁束の変化に応じた出力を、(C)はこれら両ステータに基づく出力を合成して得た、回転検出センサの出力を、それぞれ示す線図。
【図6】本発明の実施の形態の第2例を示す、図1と同様の図。
【図7】図6のB−B断面図。
【図8】本発明の実施の形態の第3例を示す、図1と同様の図。
【図9】図8のC−C断面図。
【図10】本発明の実施の形態の第4例を示す、図1と同様の図。
【図11】図10のD−D断面図。
【図12】本発明の実施の形態の第5例を、エンコーダ及び回転検出センサの一部のみを取り出して示す図。
【図13】図12のE−E断面図。
【図14】本発明の実施の形態の第6例を示す、図12と同様の図。
【図15】図14のF−F断面図。
【図16】本発明の実施の形態の第7例を示す、図12と同様の図。
【図17】図16のG−G断面図。
【図18】本発明の実施の形態の第8例を示す、図12と同様の図。
【図19】図18のH−H断面図。
【図20】本発明の実施の形態の第9例を示す、図12と同様の図。
【図21】図20のI−I断面図。
【図22】本発明の実施の形態の第10例を示す、図12と同様の図。
【図23】図22のJ−J断面図。
【図24】本発明の実施の形態の第11例を示す、図12と同様の図。
【図25】図24のK−K断面図。
【図26】本発明の実施の形態の第12例を示す、図12と同様の図。
【図27】図26のL−L断面図。
【図28】従来の回転検出装置を組み込んだ、回転速度検出装置付転がり軸受ユニットの1例を示す断面図。
【図29】エンコーダ及び磁気検出素子のみを取り出して、図28の側方から見た略図。
【図30】エンコーダを構成する永久磁石の着磁部分の幾何中心O がこのエンコーダの回転中心O に対して下側にδだけずれた状態を示す、図29と同様の図。
【符号の説明】
1 外輪
2 ハブ
3 外輪軌道
4 内輪
5 内輪軌道
6 転動体
7 保持器
8 フランジ
9 取付部
10 シールリング
11 カバー
12、12a〜12c エンコーダ
13、13a〜13l 回転検出センサ
14、14a、14b 支持環
15、15a、15b 永久磁石
16 円筒部
17 円輪部
18 スタッド
19 挿入孔
20 検知部
21 磁気検出素子
22 内側面
23 回転部材
24a、24b ステータ
25、25a 本体部
26 連結部
27 脚部
28 折り曲げ部
29 隙間
30、30a ステータ
31 折り曲げ部
32 隙間
33 脚部
34 第二の折り曲げ部
35、35a ステータ
36 枝部
37 連結部
38 折り曲げ部
39 第二の折り曲げ部
40、40a 突部
41 第三の折り曲げ部
42 第二のステータ
43 本体部
44 第一の折り曲げ部
45 第二の折り曲げ部

Claims (6)

  1. 回転部材の一部に支持され、この回転部材と同心に設けられた被検出面にS極とN極とを回転方向に関して交互に配置した永久磁石を備えるエンコーダと、磁束の変化に基づいて特性を変化させる磁気検出素子を備え、上記回転部材の近傍に設けられた静止部材に支持された回転検出センサとから成る回転検出装置に於いて、この回転検出センサが、1対の磁性材製のステータを備えたものであり、これら1対のステータは、それぞれの一端部を、上記永久磁石のうちの径方向ほぼ反対位置に位置する、互いに反対の特性を有するS極又はN極に同時に対向させると共に、それぞれの他端部を、互いに隙間を介して対向させるものであり、この隙間内に上記磁気検出素子を、上記各ステータの他端部に対向させた状態で配置している事を特徴とする回転検出装置。
  2. 回転部材の一部に支持され、この回転部材と同心に設けられた被検出面にS極とN極とを回転方向に関して交互に配置した永久磁石を備えるエンコーダと、磁束の変化に基づいて特性を変化させる磁気検出素子を備え、上記回転部材の近傍に設けられた静止部材に支持された回転検出センサとから成る回転検出装置に於いて、この回転検出センサが、1対の磁性材製のステータを備えたものであり、これら各ステータは、互いに同数の複数本の枝部と、これら各枝部の一端部同士を連結する連結部とを備えたものであり、上記各ステータに設けた各枝部の他端部は、上記永久磁石のうちの互いに同じ特性を有する複数のS極又はN極に同時に対向させる状態で、単一の円周上のほぼ等間隔位置に配置しており、互いに異なるステータに設けた枝部の他端部が同時に対向する極を、上記円周の中心軸を含む仮想平面に関してほぼ対象な位置に位置する、互いに反対の特性を有する極としており、上記各ステータを構成する各枝部のうちで、円周方向に隣り合う2本の枝部の他端部のこの円周の中心に関する中心角をα度とし、上記S極及びN極の数を、それぞれ(n/2)個とし、上記各ステータを構成する枝部の数をz本とした場合で、(n/2z)が整数である場合に、α≒(360/z)であり、(n/2z)が整数でない場合には、(n/2z)の小数点以下を切り捨てて得た整数をn とし、(n/2z)の小数点以下を切り上げて得た整数をn とした場合に、α≒(720n /n)又は(720n /n)であり、上記各連結部を、互いに隙間を介して対向させると共に、この隙間内に上記磁気検出素子を、これら各連結部に対向させた状態で配置している事を特徴とする回転検出装置。
  3. 回転部材の一部に支持され、この回転部材と同心に設けられた被検出面にS極とN極とを回転方向に関して交互に配置した永久磁石を備えるエンコーダと、磁束の変化に基づいて特性を変化させる磁気検出素子を備え、上記回転部材の近傍に設けられた静止部材に支持された回転検出センサとから成る回転検出装置に於いて、この回転検出センサが、磁性材製のステータを備えたものであり、このステータは、複数本の枝部と、これら各枝部の一端部同士を連結する連結部とを備えたものであり、これら各枝部の他端部は、上記永久磁石のうちの互いに同じ特性を有する複数のS極又はN極に同時に対向させる状態で、単一の円周上のほぼ等間隔位置に配置しており、上記ステータを構成する各枝部のうちで、円周方向に隣り合う2本の枝部の他端部のこの円周の中心に関する中心角をα度とし、上記S極及びN極の数を、それぞれ(n/2)個とし、上記ステータを構成する枝部の数をz本とした場合で、(n/2z)が整数である場合に、α≒(360/z)であり、(n/2z)が整数でない場合には、(n/2z)の小数点以下を切り捨てて得た整数をn とし、(n/2z)の小数点以下を切り上げて得た整数をn とした場合に、α≒(720n /n)又は(720n /n)であり、上記連結部と上記磁気検出素子とを、互いに微小隙間を介して対向させている事を特徴とする回転検出装置。
  4. 回転検出センサに、磁性材製の第二のステータを設けており、この第二のステータの一端部とステータを構成する連結部とを、隙間を介して対向させると共に、この隙間内に磁気検出素子を、これら第二のステータの一端部と連結部とに対向させた状態で配置している、請求項3に記載した回転検出装置。
  5. 第二のステータの他端部に、磁性材により造られた別の部材を対向させた、請求項4に記載した回転検出装置。
  6. 回転部材の回転側周面に設けられた回転側軌道と、静止部材の静止側周面に設けられた静止側軌道と、これら回転側軌道と静止側軌道との間に設けられた複数個の転動体と、上記回転部材の回転速度を検出する為の回転検出装置とを備えた回転検出装置付転がり軸受ユニットに於いて、この回転検出装置が、請求項1〜5の何れかに記載した回転検出装置である事を特徴とする回転検出装置付転がり軸受ユニット。
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