JP2004354089A - 色調測定装置及び色調測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】色調の良否判定の精度を向上させる。
【解決手段】S2では、L値、a値、b値等の色調が検出されるとともに、自動車ボディと距離検出部との距離d1,d2も検出される。S3では距離検出部の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディの測定面の傾き角度θ1が算出され、S4ではS3で算出された傾き角度θ1に対応する層にS2で検出されたL値、a値、b値等の色調検出値が記憶される。そして、S5では、記憶部にすでに記憶されている同一層の複数の色調検出値を比較することにより、自動車ボディの色調の良否が判定される。
【選択図】 図4
【解決手段】S2では、L値、a値、b値等の色調が検出されるとともに、自動車ボディと距離検出部との距離d1,d2も検出される。S3では距離検出部の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディの測定面の傾き角度θ1が算出され、S4ではS3で算出された傾き角度θ1に対応する層にS2で検出されたL値、a値、b値等の色調検出値が記憶される。そして、S5では、記憶部にすでに記憶されている同一層の複数の色調検出値を比較することにより、自動車ボディの色調の良否が判定される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被測定物の色調を測定する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
被測定物の色調を測定する際は、例えば、光源から発せられ被測定物にて反射された光を色調検出部の受光部にて受光することにより、色調の測定を行っている。ただし、例えばメタリック色のような自動車ボディの塗装色の測定を行う場合は、被測定物と色調検出部との距離や角度の変化に応じて色調検出値がばらついてしまうため、測定した色調の良否判定の精度が低下してしまうという問題点がある。そこで、本発明は、色調の良否判定の精度を向上できる色調測定装置及び色調測定方法を提供することを目的とする。なお、色調測定装置の一例として、特許文献1,2,3に示すものが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−281057号公報
【特許文献2】
特開平9−178562号公報
【特許文献3】
特開2000−205957号公報
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、第1の本発明に係る色調測定装置は、被測定物の色調を検出する色調検出手段と、前記被測定物と前記色調検出手段との相対位置を該色調検出手段の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出する相対位置検出手段と、前記色調検出手段の検出値及び前記相対位置検出手段の検出値に基づいて前記被測定物の色調の良否を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、色調検出手段の検出値だけでなく、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した相対位置検出手段の検出値にも基づいて、被測定物の色調の良否を判定している。したがって、被測定物と色調検出手段との相対位置の変化による色調検出値のばらつきを抑制した条件で色調の良否判定を行うことができるので、色調の良否判定の精度を向上できる。
【0006】
第2の本発明に係る色調測定装置は、第1の本発明に記載の装置であって、前記色調検出手段の検出値を前記相対位置検出手段の検出値に応じて層別して記憶する記憶手段を備え、前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている同一層の複数の色調検出手段の検出値に基づいて前記被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、色調検出手段の検出値を相対位置検出手段の検出値に応じて層別して記憶し、同一層の複数の色調検出手段の検出値に基づいて被測定物の色調の良否を判定することにより、色調の良否判定の精度を向上できる。
【0008】
第3の本発明に係る色調測定装置は、第1の本発明に記載の装置であって、前記判定手段は、前記相対位置検出手段の検出値が所定範囲内の場合に前記被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、相対位置検出手段の検出値が所定範囲内の場合に被測定物の色調の良否を判定することにより、色調の良否判定の精度を向上できるとともに、色調検出値を相対位置検出手段の検出値に応じて層別して予め記憶させておかなくても、色調の良否判定を行うことができる。
【0010】
第4の本発明に係る色調測定装置は、第1〜3の本発明のいずれか1に記載の装置であって、前記相対位置検出手段は、前記被測定物と前記色調検出手段との間の距離と、前記被測定物の測定面と前記色調検出手段の検出方向との成す角度と、の少なくとも一方を検出すること特徴とする。
【0011】
この構成によれば、被測定物と色調検出手段との間の距離と、被測定物の測定面と色調検出手段の検出方向との成す角度と、の少なくとも一方を検出することにより、被測定物と色調検出手段との相対位置を検出することができる。
【0012】
第5の本発明に係る色調測定方法は、被測定物の色調を色調検出手段により検出するとともに、前記被測定物と前記色調検出手段との相対位置を該被測定物の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出し、検出した前記被測定物の色調及び該被測定物と前記色調検出手段との相対位置に基づいて、該被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る色調測定装置の構成の概略を示す平面図であり、本発明を自動車製造ラインにおける自動車ボディ20の塗装色の測定に適用した場合を示す。本実施形態の色調測定装置は、光源10、色調検出部12、距離検出部14−1,14−2及び制御部22を備えている。
【0015】
色調検出部12は、光源10から発せられ自動車ボディ20にて反射された光を、受光部にて受光することにより、被測定物としての自動車ボディ20の色調を検出する。
【0016】
距離検出部14−1,14−2は、ほぼ同じ高さに配置されており、さらに、距離測定方向と垂直方向に関して所定距離D3はなされて配置されている。そして、距離検出部14−1,14−2は、色調検出部12による自動車ボディ20の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで、自動車ボディ20の測定面との距離d1,d2をそれぞれ検出する。ここで、色調検出部12と距離検出部14−1,14−2との相対位置関係は予め把握できており、距離d1,d2を測定することにより、色調検出部12の受光部と自動車ボディ20の色調測定点との距離d0を検出することができる。さらに、図2に示すように、距離d1,d2を測定することにより、距離検出部14−1,14−2の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディ20の測定面の傾き角度θ1も検出することができる。このように、本実施形態では、この傾き角度θ1を検出することにより、自動車ボディ20の測定面と色調検出部12の色調検出方向との成す角度θ0を検出している。なお、傾き角度θ1については、d2>d1のときは以下の式1で表され、d2<d1のときは以下の式2で表される。そして、d2=d1のときは、θ1=0である。
【0017】
【数1】
制御部22は典型的にはCPUを中心として構成されたマイクロプロセッサとして構成することができ、色調検出部12の検出値及び距離検出部14−1,14−2の検出値が制御部22に入力される。そして、制御部22は、記憶部16及び判定部18を備えている。
【0018】
記憶部16は、色調検出部12による自動車ボディ20の色調検出値を記憶する。このとき、色調検出値は、ほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1に応じて層別して記憶されることにより、角度θ0に応じて層別して記憶される。一例を挙げると、検出した傾き角度θ1が(−1.5°≦θ1<−0.5°)である場合はそれに対応する色調検出値はθ1=−1°の層に記憶され、検出した傾き角度θ1が(−0.5°≦θ1<0.5°)である場合はそれに対応する色調検出値はθ1=0°の層に記憶され、検出した傾き角度θ1が(0.5°≦θ1<1.5°)である場合はそれに対応する色調検出値はθ1=1°の層に記憶される。傾き角度θ1に応じて層別して記憶された色調検出値の一例をグラフ化して図3に示す。
【0019】
判定部18は、自動車ボディ20の測定面の色調の良否を判定し、その判定結果を出力する。良否判定方法の詳細については後述する。
【0020】
次に、本実施形態の色調測定装置を用いた色調測定方法について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4のフローチャートに示す各処理は、自動車ボディ20が搬送されるごとに繰り返して行われる。
【0021】
まずステップ(以下Sとする)1においては、所定の測定可能な位置まで自動車ボディ20が搬送される。
【0022】
S2においては、所定の測定可能な位置まで自動車ボディ20が搬送されると、例えばL値、a値、b値等の色調が色調検出部12により検出される。そして、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで、距離検出部14−1,14−2により距離d1,d2もそれぞれ検出される。
【0023】
S3においては、制御部22により距離検出部14−1,14−2の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディ20の測定面の傾き角度θ1が算出される。傾き角度θ1については、前述したように、S2で検出した距離d1,d2及び式1,2から算出することができる。
【0024】
S4においては、記憶部16のS3で算出された傾き角度θ1に対応する層に、S2で検出されたL値、a値、b値等の色調検出値が記憶される。これによって、色調検出値が角度θ0に応じて層別して記憶される。
【0025】
S5においては、自動車ボディ20の色調の良否判定が判定部18により行われる。ここでは記憶部16にすでに記憶されている同一層の複数の色調検出値を比較することにより、自動車ボディ20の色調の良否が判定される。一例を挙げれば、判定部18は、傾き角度θ1に関して同一層の色調検出値の標準偏差が所定値より大きい場合や同一層の色調検出値における最大値と最小値との差が所定値より大きい場合は、塗装の品質が安定していないものと判定し、色調が不良であると判定する。判定部18は、色調が不良であると判定した場合は、色調の不良を示す信号を出力する。作業者は、この信号の出力を受けて、例えば温度、湿度等の塗装条件を見直す。
【0026】
1台の自動車ボディ20についての処理が終了すると、順次搬送されてくる別の自動車ボディ20について、S1以下の処理が再度繰り返される。
【0027】
また、判定部18による自動車ボディ20の色調の良否判定については、図5のフローチャートに示す処理によっても行うことができる。図5のフローチャートに示す各処理についても、自動車ボディ20が搬送されるごとに繰り返して行われる。なお、図5のフローチャートにおけるS11〜S13については、図4のフローチャートにおけるS1〜S3と同様であるため説明を省略する。
【0028】
S14においては、判定部18によりS13で算出された傾き角度θ1が所定範囲(−α≦θ1≦+α)内にあるか否かが判定される。ここでのαの値については、距離検出部14−1,14−2による傾き角度θ1の測定誤差を考慮して設定される。S14の判定結果がNOの場合は、S15による色調の良否判定を行わずに、現在の自動車ボディ20に関する処理を終了する。一方、S14の判定結果がYESの場合は、S15に進む。
【0029】
S15においては、自動車ボディ20の色調の良否判定が判定部18により行われる。ここではS12で検出された色調検出値と、予め記憶部16に記憶されている傾き角度θ1=0における色調設計値と、を比較することにより、自動車ボディ20の色調の良否が判定される。一例を挙げれば、判定部18は、S12で検出された色調検出値と傾き角度θ1=0における色調設計値との偏差が所定値より大きい場合は、自動車ボディ20の色調が不良であると判定する。判定部18は、色調が不良であると判定した場合は、色調の不良を示す信号を出力する。
【0030】
1台の自動車ボディ20についての処理が終了すると、順次搬送されてくる別の自動車ボディ20について、S11以下の処理が再度繰り返される。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によれば、色調検出部12による自動車ボディ20の色調検出値だけでなく、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した自動車ボディ20の測定面と色調検出部12の色調検出方向との成す角度θ0も考慮して色調の良否判定を行っている。より具体的な例として図4に示すフローチャートの例においては、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1に応じて層別して記憶し、傾き角度θ1に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行っている。これによって、角度θ0の変化による色調検出値のばらつきを抑制した条件で色調の良否判定を行うことができるので、色調の良否判定を精度よく行うことができる。
【0032】
また、図5に示すフローチャートの例においては、自動車ボディ20の色調の良否判定を、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1が所定範囲(−α≦θ1≦+α)内にある場合に行っている。これによって、色調の良否判定を精度よく行うことができるとともに、複数の色調検出値を傾き角度θ1に応じて層別して記憶部16に予め記憶させておかなくても、色調の良否判定を行うことができる。
【0033】
なお、図4に示すフローチャートの例においては、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1に応じて層別して記憶し、傾き角度θ1に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行う場合について説明した。ただし、図4に示すフローチャートの例においては、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した距離d0に応じて層別して記憶し、距離d0に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行ってもよい。さらに、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した距離d0及び傾き角度θ1の両方に応じて層別して記憶し、距離d0及び傾き角度θ1の両方に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行ってもよい。
【0034】
また、図5に示すフローチャートの例においては、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1が所定範囲(−α≦θ1≦+α)内にあるときに、色調設計値と比較することで色調の良否判定を行う場合について説明した。ただし、図5に示すフローチャートの例においては、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した距離d0が所定範囲内にあるときに、色調設計値と比較することで色調の良否判定を行ってもよい。さらに、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した距離d0及び傾き角度θ1の両方が所定範囲内にあるときに、色調設計値と比較することで色調の良否判定を行ってもよい。
【0035】
なお、本発明は、自動車ボディ20の塗装色の測定だけでなく、他の被測定物の色調の測定についても適用可能である。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、色調検出手段の検出値及び相対位置検出手段の検出値に基づいて被測定物の色調の良否を判定することにより、色調の良否判定の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る色調測定装置の構成の概略を示す平面図である。
【図2】距離検出部の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディの測定面の傾き角度θ1の検出方法を説明する平面図である。
【図3】傾き角度θ1に応じて層別して記憶されている色調検出値を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態に係る色調測定装置を用いた色調測定方法の処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る色調測定装置を用いた他の色調測定方法の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 光源、12 色調検出部、14−1,14−2 距離検出部、16 記憶部、18 判定部、20 自動車ボディ、22 制御部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、被測定物の色調を測定する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
被測定物の色調を測定する際は、例えば、光源から発せられ被測定物にて反射された光を色調検出部の受光部にて受光することにより、色調の測定を行っている。ただし、例えばメタリック色のような自動車ボディの塗装色の測定を行う場合は、被測定物と色調検出部との距離や角度の変化に応じて色調検出値がばらついてしまうため、測定した色調の良否判定の精度が低下してしまうという問題点がある。そこで、本発明は、色調の良否判定の精度を向上できる色調測定装置及び色調測定方法を提供することを目的とする。なお、色調測定装置の一例として、特許文献1,2,3に示すものが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−281057号公報
【特許文献2】
特開平9−178562号公報
【特許文献3】
特開2000−205957号公報
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、第1の本発明に係る色調測定装置は、被測定物の色調を検出する色調検出手段と、前記被測定物と前記色調検出手段との相対位置を該色調検出手段の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出する相対位置検出手段と、前記色調検出手段の検出値及び前記相対位置検出手段の検出値に基づいて前記被測定物の色調の良否を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、色調検出手段の検出値だけでなく、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した相対位置検出手段の検出値にも基づいて、被測定物の色調の良否を判定している。したがって、被測定物と色調検出手段との相対位置の変化による色調検出値のばらつきを抑制した条件で色調の良否判定を行うことができるので、色調の良否判定の精度を向上できる。
【0006】
第2の本発明に係る色調測定装置は、第1の本発明に記載の装置であって、前記色調検出手段の検出値を前記相対位置検出手段の検出値に応じて層別して記憶する記憶手段を備え、前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている同一層の複数の色調検出手段の検出値に基づいて前記被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、色調検出手段の検出値を相対位置検出手段の検出値に応じて層別して記憶し、同一層の複数の色調検出手段の検出値に基づいて被測定物の色調の良否を判定することにより、色調の良否判定の精度を向上できる。
【0008】
第3の本発明に係る色調測定装置は、第1の本発明に記載の装置であって、前記判定手段は、前記相対位置検出手段の検出値が所定範囲内の場合に前記被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、相対位置検出手段の検出値が所定範囲内の場合に被測定物の色調の良否を判定することにより、色調の良否判定の精度を向上できるとともに、色調検出値を相対位置検出手段の検出値に応じて層別して予め記憶させておかなくても、色調の良否判定を行うことができる。
【0010】
第4の本発明に係る色調測定装置は、第1〜3の本発明のいずれか1に記載の装置であって、前記相対位置検出手段は、前記被測定物と前記色調検出手段との間の距離と、前記被測定物の測定面と前記色調検出手段の検出方向との成す角度と、の少なくとも一方を検出すること特徴とする。
【0011】
この構成によれば、被測定物と色調検出手段との間の距離と、被測定物の測定面と色調検出手段の検出方向との成す角度と、の少なくとも一方を検出することにより、被測定物と色調検出手段との相対位置を検出することができる。
【0012】
第5の本発明に係る色調測定方法は、被測定物の色調を色調検出手段により検出するとともに、前記被測定物と前記色調検出手段との相対位置を該被測定物の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出し、検出した前記被測定物の色調及び該被測定物と前記色調検出手段との相対位置に基づいて、該被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係る色調測定装置の構成の概略を示す平面図であり、本発明を自動車製造ラインにおける自動車ボディ20の塗装色の測定に適用した場合を示す。本実施形態の色調測定装置は、光源10、色調検出部12、距離検出部14−1,14−2及び制御部22を備えている。
【0015】
色調検出部12は、光源10から発せられ自動車ボディ20にて反射された光を、受光部にて受光することにより、被測定物としての自動車ボディ20の色調を検出する。
【0016】
距離検出部14−1,14−2は、ほぼ同じ高さに配置されており、さらに、距離測定方向と垂直方向に関して所定距離D3はなされて配置されている。そして、距離検出部14−1,14−2は、色調検出部12による自動車ボディ20の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで、自動車ボディ20の測定面との距離d1,d2をそれぞれ検出する。ここで、色調検出部12と距離検出部14−1,14−2との相対位置関係は予め把握できており、距離d1,d2を測定することにより、色調検出部12の受光部と自動車ボディ20の色調測定点との距離d0を検出することができる。さらに、図2に示すように、距離d1,d2を測定することにより、距離検出部14−1,14−2の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディ20の測定面の傾き角度θ1も検出することができる。このように、本実施形態では、この傾き角度θ1を検出することにより、自動車ボディ20の測定面と色調検出部12の色調検出方向との成す角度θ0を検出している。なお、傾き角度θ1については、d2>d1のときは以下の式1で表され、d2<d1のときは以下の式2で表される。そして、d2=d1のときは、θ1=0である。
【0017】
【数1】
制御部22は典型的にはCPUを中心として構成されたマイクロプロセッサとして構成することができ、色調検出部12の検出値及び距離検出部14−1,14−2の検出値が制御部22に入力される。そして、制御部22は、記憶部16及び判定部18を備えている。
【0018】
記憶部16は、色調検出部12による自動車ボディ20の色調検出値を記憶する。このとき、色調検出値は、ほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1に応じて層別して記憶されることにより、角度θ0に応じて層別して記憶される。一例を挙げると、検出した傾き角度θ1が(−1.5°≦θ1<−0.5°)である場合はそれに対応する色調検出値はθ1=−1°の層に記憶され、検出した傾き角度θ1が(−0.5°≦θ1<0.5°)である場合はそれに対応する色調検出値はθ1=0°の層に記憶され、検出した傾き角度θ1が(0.5°≦θ1<1.5°)である場合はそれに対応する色調検出値はθ1=1°の層に記憶される。傾き角度θ1に応じて層別して記憶された色調検出値の一例をグラフ化して図3に示す。
【0019】
判定部18は、自動車ボディ20の測定面の色調の良否を判定し、その判定結果を出力する。良否判定方法の詳細については後述する。
【0020】
次に、本実施形態の色調測定装置を用いた色調測定方法について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。図4のフローチャートに示す各処理は、自動車ボディ20が搬送されるごとに繰り返して行われる。
【0021】
まずステップ(以下Sとする)1においては、所定の測定可能な位置まで自動車ボディ20が搬送される。
【0022】
S2においては、所定の測定可能な位置まで自動車ボディ20が搬送されると、例えばL値、a値、b値等の色調が色調検出部12により検出される。そして、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで、距離検出部14−1,14−2により距離d1,d2もそれぞれ検出される。
【0023】
S3においては、制御部22により距離検出部14−1,14−2の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディ20の測定面の傾き角度θ1が算出される。傾き角度θ1については、前述したように、S2で検出した距離d1,d2及び式1,2から算出することができる。
【0024】
S4においては、記憶部16のS3で算出された傾き角度θ1に対応する層に、S2で検出されたL値、a値、b値等の色調検出値が記憶される。これによって、色調検出値が角度θ0に応じて層別して記憶される。
【0025】
S5においては、自動車ボディ20の色調の良否判定が判定部18により行われる。ここでは記憶部16にすでに記憶されている同一層の複数の色調検出値を比較することにより、自動車ボディ20の色調の良否が判定される。一例を挙げれば、判定部18は、傾き角度θ1に関して同一層の色調検出値の標準偏差が所定値より大きい場合や同一層の色調検出値における最大値と最小値との差が所定値より大きい場合は、塗装の品質が安定していないものと判定し、色調が不良であると判定する。判定部18は、色調が不良であると判定した場合は、色調の不良を示す信号を出力する。作業者は、この信号の出力を受けて、例えば温度、湿度等の塗装条件を見直す。
【0026】
1台の自動車ボディ20についての処理が終了すると、順次搬送されてくる別の自動車ボディ20について、S1以下の処理が再度繰り返される。
【0027】
また、判定部18による自動車ボディ20の色調の良否判定については、図5のフローチャートに示す処理によっても行うことができる。図5のフローチャートに示す各処理についても、自動車ボディ20が搬送されるごとに繰り返して行われる。なお、図5のフローチャートにおけるS11〜S13については、図4のフローチャートにおけるS1〜S3と同様であるため説明を省略する。
【0028】
S14においては、判定部18によりS13で算出された傾き角度θ1が所定範囲(−α≦θ1≦+α)内にあるか否かが判定される。ここでのαの値については、距離検出部14−1,14−2による傾き角度θ1の測定誤差を考慮して設定される。S14の判定結果がNOの場合は、S15による色調の良否判定を行わずに、現在の自動車ボディ20に関する処理を終了する。一方、S14の判定結果がYESの場合は、S15に進む。
【0029】
S15においては、自動車ボディ20の色調の良否判定が判定部18により行われる。ここではS12で検出された色調検出値と、予め記憶部16に記憶されている傾き角度θ1=0における色調設計値と、を比較することにより、自動車ボディ20の色調の良否が判定される。一例を挙げれば、判定部18は、S12で検出された色調検出値と傾き角度θ1=0における色調設計値との偏差が所定値より大きい場合は、自動車ボディ20の色調が不良であると判定する。判定部18は、色調が不良であると判定した場合は、色調の不良を示す信号を出力する。
【0030】
1台の自動車ボディ20についての処理が終了すると、順次搬送されてくる別の自動車ボディ20について、S11以下の処理が再度繰り返される。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によれば、色調検出部12による自動車ボディ20の色調検出値だけでなく、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した自動車ボディ20の測定面と色調検出部12の色調検出方向との成す角度θ0も考慮して色調の良否判定を行っている。より具体的な例として図4に示すフローチャートの例においては、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1に応じて層別して記憶し、傾き角度θ1に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行っている。これによって、角度θ0の変化による色調検出値のばらつきを抑制した条件で色調の良否判定を行うことができるので、色調の良否判定を精度よく行うことができる。
【0032】
また、図5に示すフローチャートの例においては、自動車ボディ20の色調の良否判定を、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1が所定範囲(−α≦θ1≦+α)内にある場合に行っている。これによって、色調の良否判定を精度よく行うことができるとともに、複数の色調検出値を傾き角度θ1に応じて層別して記憶部16に予め記憶させておかなくても、色調の良否判定を行うことができる。
【0033】
なお、図4に示すフローチャートの例においては、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1に応じて層別して記憶し、傾き角度θ1に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行う場合について説明した。ただし、図4に示すフローチャートの例においては、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した距離d0に応じて層別して記憶し、距離d0に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行ってもよい。さらに、色調検出値をほぼ同一タイミングで検出した距離d0及び傾き角度θ1の両方に応じて層別して記憶し、距離d0及び傾き角度θ1の両方に関して同一層の色調検出値を比較することにより色調の良否判定を行ってもよい。
【0034】
また、図5に示すフローチャートの例においては、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した傾き角度θ1が所定範囲(−α≦θ1≦+α)内にあるときに、色調設計値と比較することで色調の良否判定を行う場合について説明した。ただし、図5に示すフローチャートの例においては、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した距離d0が所定範囲内にあるときに、色調設計値と比較することで色調の良否判定を行ってもよい。さらに、色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出した距離d0及び傾き角度θ1の両方が所定範囲内にあるときに、色調設計値と比較することで色調の良否判定を行ってもよい。
【0035】
なお、本発明は、自動車ボディ20の塗装色の測定だけでなく、他の被測定物の色調の測定についても適用可能である。
【0036】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、色調検出手段の検出値及び相対位置検出手段の検出値に基づいて被測定物の色調の良否を判定することにより、色調の良否判定の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る色調測定装置の構成の概略を示す平面図である。
【図2】距離検出部の距離検出方向の垂直面に対する自動車ボディの測定面の傾き角度θ1の検出方法を説明する平面図である。
【図3】傾き角度θ1に応じて層別して記憶されている色調検出値を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態に係る色調測定装置を用いた色調測定方法の処理を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係る色調測定装置を用いた他の色調測定方法の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 光源、12 色調検出部、14−1,14−2 距離検出部、16 記憶部、18 判定部、20 自動車ボディ、22 制御部。
Claims (5)
- 被測定物の色調を検出する色調検出手段と、
前記被測定物と前記色調検出手段との相対位置を該色調検出手段の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出する相対位置検出手段と、
前記色調検出手段の検出値及び前記相対位置検出手段の検出値に基づいて前記被測定物の色調の良否を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする色調測定装置。 - 請求項1に記載の色調測定装置であって、
前記色調検出手段の検出値を前記相対位置検出手段の検出値に応じて層別して記憶する記憶手段を備え、
前記判定手段は、前記記憶手段に記憶されている同一層の複数の色調検出手段の検出値に基づいて前記被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする色調測定装置。 - 請求項1に記載の色調測定装置であって、
前記判定手段は、前記相対位置検出手段の検出値が所定範囲内の場合に前記被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする色調測定装置。 - 請求項1〜3のいずれか1に記載の色調測定装置であって、
前記相対位置検出手段は、前記被測定物と前記色調検出手段との間の距離と、前記被測定物の測定面と前記色調検出手段の検出方向との成す角度と、の少なくとも一方を検出すること特徴とする色調測定装置。 - 被測定物の色調を色調検出手段により検出するとともに、前記被測定物と前記色調検出手段との相対位置を該被測定物の色調検出タイミングとほぼ同一タイミングで検出し、
検出した前記被測定物の色調及び該被測定物と前記色調検出手段との相対位置に基づいて、該被測定物の色調の良否を判定することを特徴とする色調測定方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003149352A JP2004354089A (ja) | 2003-05-27 | 2003-05-27 | 色調測定装置及び色調測定方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019097981A1 (ja) * | 2017-11-14 | 2019-05-23 | 新東工業株式会社 | 検査対象物の表面状態の評価方法、評価装置、評価装置の制御方法及び評価装置の制御プログラム |
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2003
- 2003-05-27 JP JP2003149352A patent/JP2004354089A/ja not_active Withdrawn
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WO2019097981A1 (ja) * | 2017-11-14 | 2019-05-23 | 新東工業株式会社 | 検査対象物の表面状態の評価方法、評価装置、評価装置の制御方法及び評価装置の制御プログラム |
JPWO2019097981A1 (ja) * | 2017-11-14 | 2020-09-24 | 新東工業株式会社 | 検査対象物の表面状態の評価方法、評価装置、評価装置の制御方法及び評価装置の制御プログラム |
JP7184048B2 (ja) | 2017-11-14 | 2022-12-06 | 新東工業株式会社 | 検査対象物の表面状態の評価方法、評価装置、評価装置の制御方法及び評価装置の制御プログラム |
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