JP2004353987A - 自動風呂システム - Google Patents
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Abstract
【課題】使い勝手の点で支障なく自動風呂運転を行いつつも、必要以上にエネルギが消費されないようにする。
【解決手段】浴槽内の湯水の温度を検知する湯温センサと、浴槽内に湯水を供給して湯水の温度が設定温度になるまで湯沸かし動作を行う一方、当該湯沸かし動作の完了後は規定時間が経過するまで浴槽内の湯水を追い焚きする動作を間欠的に行う給湯装置3と、給湯装置3が湯沸かし動作を完了するとその旨を報知する浴室リモコン4および台所リモコン5とを有する自動風呂システムであって、給湯装置3には、制御部30の機能として、浴槽内や浴室内の人を検知する人検知部300と、湯沸かし動作を完了してから規定時間が経過するまでの間に、人検知部300により人の検知されない状態が所定時間継続すると、追い焚き動作を停止させる追い焚き動作停止部302とが備えられている。
【選択図】 図3
【解決手段】浴槽内の湯水の温度を検知する湯温センサと、浴槽内に湯水を供給して湯水の温度が設定温度になるまで湯沸かし動作を行う一方、当該湯沸かし動作の完了後は規定時間が経過するまで浴槽内の湯水を追い焚きする動作を間欠的に行う給湯装置3と、給湯装置3が湯沸かし動作を完了するとその旨を報知する浴室リモコン4および台所リモコン5とを有する自動風呂システムであって、給湯装置3には、制御部30の機能として、浴槽内や浴室内の人を検知する人検知部300と、湯沸かし動作を完了してから規定時間が経過するまでの間に、人検知部300により人の検知されない状態が所定時間継続すると、追い焚き動作を停止させる追い焚き動作停止部302とが備えられている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯沸かし機能や追い焚き機能を備えた自動風呂システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
湯沸かし機能や追い焚き機能を備えた従来の自動風呂システムでは、浴室リモコンあるいは台所リモコンを操作して自動風呂運転を開始すると、給湯装置が浴槽に対して設定水位に達するまで湯水を供給し(湯張り動作)、そのあと浴槽との間で湯水を循環しながら設定温度になるまで湯水を沸き上げる(沸き上げ動作)。湯張り動作を始めてから沸き上げ動作を終えるまでの動作(湯沸かし動作)が完了すると、その旨がブザー音などによって浴室および台所リモコンから1回だけ報知される。さらにその後、ブザー音などによる報知もなく、給湯装置は、浴槽内の湯水の温度が設定温度より一定レベル下がるごとに再び湯水を循環させて設定温度まで追い焚きするといった追い焚き動作を間欠的に行う(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
以上のような手順で一連の動作を行う自動風呂運転は、通常は追い焚き動作によってほぼ設定温度に保たれた湯水に利用者が浸かって入浴を終えた後、利用者による運転停止の操作に応じて手動で停止させられるが、何時間経っても入浴されずに運転停止の操作が忘れられていることもある。そのため、複数人が順番に入浴する際の入浴合計時間などを考慮し、湯沸かし動作を完了してから例えば4時間相当の規定時間が経過すると、自動風呂運転による全体の動作を自動的に停止するようにしたシステムもある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−154937号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動風呂システムでは、規定時間が経過するまでたとえば一度も利用者によって入浴されることなく運転停止の操作もされない状態が続くと、その間の相当時間にわたる追い焚き動作が結局のところ無駄になり、必要以上にエネルギを消費してしまう。そのため、規定時間をある程度短くすることも考えられようが、そうした場合、ある人が入浴する時間帯によっては入浴中に規定時間が経過してしまうおそれがあり、利用者が追い焚き動作中の入浴を望んでいるにもかかわらず意に反して追い焚き動作が停止することにもなりかねないので、使い勝手の点で規定時間はある程度長くせざるを得なかった。
【0006】
【発明の開示】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、使い勝手の点で支障なく自動風呂運転を行いつつも、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる自動風呂システムを提供することを、その課題としている。
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
すなわち、本発明によれば、浴槽内の湯水の温度を検知する湯温センサと、前記浴槽内に湯水を供給して当該湯水の温度が設定温度になるまで湯沸かし動作を行う一方、当該湯沸かし動作の完了後は規定時間が経過するまで前記浴槽内の湯水を追い焚きする動作を間欠的に行う給湯装置と、前記給湯装置が湯沸かし動作を完了するとその旨を報知するリモコンとを有する自動風呂システムであって、
前記浴槽内あるいは当該浴槽が設置された浴室内の人を検知する人検知手段と、前記給湯装置が湯沸かし動作を完了してから前記規定時間が経過するまでの間に、前記人検知手段により人の検知されない状態が所定時間継続すると、前記給湯装置の追い焚き動作を停止させる追い焚き動作停止手段とを備えたことを特徴とする、自動風呂システムが提供される。
【0009】
また、前記追い焚き動作停止手段は、前記人検知手段により一時的に人が検知されても、その後、人の検知されない状態が所定時間継続すると前記給湯装置の追い焚き動作を停止させる構成とすることができる。
【0010】
本発明によれば、湯沸かし動作を完了してから規定時間が経過するまでの間、全く誰も入浴しない状態が所定時間継続したり、あるいは誰かが入浴してもその後は誰も入浴しない状態が所定時間継続すると、自動的に追い焚き動作が停止させられる。つまり、入浴中に追い焚き動作が停止させられることはないので、使い勝手の点で支障もなく追い焚き動作(自動風呂運転)が行われる。一方、規定時間が経過する前にあっても誰も入浴しない状態が所定時間続くと、その後の不必要な追い焚き動作が停止させられるので、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる。
【0011】
好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられるまでは、当該追い焚き動作毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する構成とすることができる。
【0012】
他の好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられるまでは、一定時間間隔毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する構成とすることができる。
【0013】
他の好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の湯沸かし動作が完了してから最初の追い焚き動作が行われるまでの間は一定時間間隔毎に、その後、追い焚き動作が停止させられるまでは当該追い焚き動作毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する構成とすることができる。
【0014】
これらの実施の形態に係る構成によれば、湯沸かし動作の完了後にあってもその旨が繰り返し報知されるので、利用者は、最初の報知を聞き逃したとしてもその後の報知で湯沸かし動作の完了を察知することができる。また、利用者に対して繰り返し報知すればエネルギ節約を促すことにもつながり、必要以上のエネルギ消費を効果的に防ぐことができる。
【0015】
他の好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられた後、前記人検知手段により人が検知されると、前記給湯装置の追い焚き動作を再開させる追い焚き動作再開手段を有する構成とすることができる。
【0016】
このような構成によれば、一旦停止させられた追い焚き動作を自動的に再開させることができる。また、追い焚き動作の再開時には、湯沸かし動作時のように湯水が供給されることはないので、余分に湯水が使用されることもなく、エネルギ節約をより効果的に図ることができる。
【0017】
他の好ましい実施の形態としては、前記浴槽内の水位を検出する水位センサを備え、前記人検知手段は、前記水位センサによる水位の検出状況に応じて前記浴槽に人が入浴した状態か否かを判断する構成とすることができる。
【0018】
このような構成によれば、人の動きを検知するたとえば赤外線センサなどといった専用のセンサを別途設ける必要はなく、一般にこの種の自動風呂システムに備えられている水位センサを用いて浴槽に人が入浴した状態か否かを簡単に判断することができる。
【0019】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う発明の実施の形態の説明によって、より明らかになるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動風呂システムの配管系統図である。
【0022】
この自動風呂システムの配管系統は、浴槽B内の湯水を循環させて追い焚きするための循環経路1と、上水道から取り込んだ上水を加熱して浴室内のシャワーや水栓さらには浴槽Bなどへと湯水を供給するための給湯経路2とを組み合わせた構成からなる。循環経路1は、浴槽B内の側壁下部に設けられたバスアダプタ10に接続されており、さらに循環経路1には、浴槽B内の湯水を強制循環させるための循環ポンプ11、湯水を加熱する風呂用熱交換器12、循環判定用の水流センサ14、および浴槽B内の湯水の温度(以下、「湯温」と呼ぶ)を検知する湯温センサ15が設けられている。給湯経路2は、上水道から給湯用熱交換器22を経て循環経路1に接続されており、この給湯経路2における給湯用熱交換器22の下流側には、給湯分岐路20が設けられている。この給湯分岐路20は、たとえば浴室内のシャワーや水栓などに湯水を導くように接続されている。
【0023】
給湯経路2における給湯用熱交換器22の上流側には、上水道からの入水流量を検知するための入水流量センサ21と水温検知用の温度センサ23とが設けられており、給湯用熱交換器22から給湯分岐路20に至るまでの間には、出湯流量を調整するための流量調整弁24と、給湯用熱交換器22で加熱された湯水の温度を検知する温度センサ25とが設けられている。さらに、給湯経路2上には、浴槽Bへと供給される湯水の流量を制御するための流量調整弁26、その流量を検知する注湯流量センサ27、バキュームブレーカ28、湯水の供給を止めたりするための開閉弁29A、逆止弁29B、および浴槽B内の水位を水圧方式で検出するための水位センサ13が設けられている。なお、開閉弁29Aから循環経路1へと至る水位センサ13が設けられた配管内は、水位センサ13が浴槽B内の水位を水圧に基づいて検出するため、浴槽Bに通じる循環経路1の湯水で満たされるように構成されている。また、給湯経路2に設けられる各種部品の構成としては、たとえば流量調整弁26の無い構成としても良い。
【0024】
図2は、自動風呂システムの電気系統を模式的に示す模式図である。
【0025】
自動風呂システムの電気系統は、給湯装置3に浴室リモコン4と台所リモコン5とを接続した構成からなる。給湯装置3は、先述した風呂用熱交換器12や給湯用熱交換器22、循環ポンプ11や水位センサ13などを構成部品としてユニット化したものであり、屋外などに設置されたものである。浴室リモコン4および台所リモコン5は、たとえば電源電圧に信号を重畳して伝える2芯のケーブル6を介して給湯装置3に接続されている。浴室リモコン4は、浴室内における浴槽B付近の壁に設置され、台所リモコン5は、たとえば台所の壁などに設置されている。なお、水位センサ13は、給湯装置3の内部配管に取り付けられており、電気的には4芯線(電源線2本ならびに信号入力線1本および信号出力線1本)を用いて給湯装置3内の後述する制御部30に接続されている。
【0026】
さらに図3は、自動風呂システムの電気的構成を示すブロック図である。
【0027】
給湯装置3は、CPU、ROM、RAMなどで構成されるワンチップマイコンやEEPROMなどで構成される制御部30、通信部33、および水位センサ13などを備える。制御部30は、自動風呂運転に伴う湯沸かし動作や追い焚き動作などを制御するものであって、人検知部300、リモコン制御部301、追い焚き動作停止部302、追い焚き動作再開部303といった機能を有する。ここで、「湯沸かし動作」とは、給湯装置3が浴槽Bに対して設定水位に達するまで湯水を供給し(湯張り動作)、そのあと浴槽Bとの間で湯水を循環しながら設定温度になるまで湯水を沸き上げる(沸き上げ動作)までの動作を意味する。「追い焚き動作」とは、湯沸かし動作の完了後、湯温が設定温度より一定レベル下がるごとに湯水を再び循環させて設定温度まで沸き上げる間欠的な動作を意味し、一般的には「風呂保温運転」と呼ばれる。
【0028】
人検知部300は、循環ポンプ11の動作停止中にもかかわらず水位センサ13によって単位時間当たりの所定値以上の水位上昇が検出された場合、浴槽B内の湯水に利用者が浸かった状態(入浴状態)と判断する。また、人検知部300は、浴室リモコン4から何らかの操作信号が送られてきた場合に浴室内に人が居る状態と判断する。リモコン制御部301は、通信部33を介して浴室リモコン4や台所リモコン5を制御する。たとえば、リモコン制御部301は、湯沸かし動作の完了を伝えるメロディ音を浴室リモコン4や台所リモコン5を通じて発生させたり、浴室リモコン4や台所リモコン5にあらかじめ用意された文字メッセージなどを表示させたりする。追い焚き動作停止部302は、湯沸かし動作の完了後、人検知部300により人の検知されない状態が所定時間にわたって続くと、追い焚き動作を一時停止させる。追い焚き動作再開部303は、人検知部300によって人が検知されると、一時停止中にあった追い焚き動作を再開させる。なお、湯沸かし動作を始めてから追い焚き動作が終わるまでの全体の動作を意味する自動風呂運転自体は、人検知部300により人が検知されるか否かに関係なく、利用者が運転停止の操作をしない限りあらかじめ定められた規定時間、たとえば4時間といった比較的長時間にわたり継続運転される。
【0029】
浴室リモコン4は、CPU、ROM、RAMなどで構成されるワンチップマイコンやEEPROMなどで構成される制御部40、操作部41、表示部42、通信部43、スピーカ44、マイクロホン45を備える。制御部40は、浴室リモコン4全体の動作を制御する。操作部41は、運転スイッチ410や上下選択スイッチ411、ふろ自動スイッチ412や追い焚きスイッチ413などからなり、自動風呂運転を開始/停止したり風呂の設定温度や設定水位を入力する際に用いられる。表示部42は、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管、あるいは液晶ディスプレイなどからなり、図2に一例として示すように風呂や給湯用に設定した温度(設定温度)を表示する。また、表示部42は、あらかじめ用意された文字メッセージなども表示する。通信部43は、給湯装置3の通信部33との間で各種の情報やコマンドをやり取りする。スピーカ44およびマイクロホン45は、台所リモコン5との間で音声信号をやり取りする際に用いられる。スピーカ44からは、あらかじめ用意されたメロディ音や音声メッセージなども出力される。なお、図2は、あくまで一例であって、たとえば表示部42には、風呂設定温度、一般給湯設定温度のほか、風呂設定水位や時刻などを併せて表示しても良い。
【0030】
台所リモコン5は、CPU、ROM、RAMなどで構成されるワンチップマイコンやEEPROMなどで構成される制御部50、操作部51、表示部52、通信部53、スピーカ54、マイクロホン55を備える。制御部50は、台所リモコン5全体の動作を制御する。操作部51は、運転スイッチ510や上下選択スイッチ511、ふろ自動スイッチ512などからなり、給湯運転を開始/停止したり設定温度を入力する際に用いられる。表示部52は、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管、あるいは液晶ディスプレイなどからなり、図2に一例として示すように給湯用に設定した温度を表示する。また、表示部52は、あらかじめ用意された文字メッセージなども表示する。通信部53は、給湯装置3の通信部33との間で各種の情報やコマンドをやり取りする。スピーカ54およびマイクロホン55は、浴室リモコン4との間で音声信号をやり取りする際に用いられる。スピーカ54からは、あらかじめ用意されたメロディ音や音声メッセージなども出力される。
【0031】
次に、自動風呂運転時の動作について説明する。
【0032】
図4は、自動風呂運転の処理手順を示すフローチャート、図5は、自動風呂運転時の動作状態を時間軸に沿って説明するための説明図、図6は、浴室リモコン4の表示例を説明するための説明図である。なお、図5において、音符マークは、メロディ音を発生させることを意味し、浴槽と炎のマークは、湯張り動作中、沸き上げ動作中、追い焚き動作中であることを示している。
【0033】
自動風呂運転は、利用者が浴室リモコン4あるいは台所リモコン5のふろ自動スイッチ412,512を押下することで開始される。自動風呂運転が開始されると、湯沸かし動作が行われる(S1)。湯沸かし動作は、図5に示すように、給湯装置3から浴槽Bへと設定水位に達するまで湯水を供給する動作前半の湯張り動作と、湯張り動作の完了後に給湯装置3と浴槽Bとの間で湯水を循環しながら設定温度になるまで湯水を沸き上げる後半の動作(沸き上げ動作)とに分けられる。なお、湯張り動作が完了したか否かは、水位センサ13によって検出される水位が設定水位以上か否かで判定される。その他、湯張り動作の完了判定は、積算注湯流量が所定量以上か否かで判定するようにしても良い。
【0034】
湯温センサ15によって検知される浴槽B内の湯温が設定温度以上になると(S2:YES)、沸き上げ動作を終えるとともに一連の湯沸かし動作が完了とされ、沸き上がりを伝えるメロディ音が浴室リモコン4および台所リモコン5から報知される(S3)。なお、メロディ音を発生させるタイミングは、沸き上げ動作を終えるとほぼ同時とするほか、沸き上げ動作の終了直前あるいは終了直後であっても良い。また、沸き上げ動作の完了前には、沸き上がり間近である旨を報知するようにしても良い。
【0035】
その後、湯温が追焚温度以下のレベルまで低下することなく(S4:NO)、水位センサ13により水位の上昇が検出されずに入浴状態が検出されることもなく(S5:NO)、さらに浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態も検出されない場合(S6:NO)、t分経過毎に繰り返しメロディ音が再報知される(S7)。ここで言う「追焚温度」とは、設定温度より一定レベル低い温度であって、追い焚き動作を開始させるための条件として自動的に設定される温度を意味する。たとえば、追焚温度は設定温度より0.5℃低いとすると、設定温度が40℃の場合には追焚温度が39.5℃となる。また、メロディ音が繰り返し再報知される時間間隔t分は、図5に示すように、沸き上げ動作を完了してから最初に追い焚き動作が行われるまでの時間よりは短い時間とされる。たとえば、沸き上げ動作を完了してから最初の追い焚き動作が行われるまでの時間が平均20分とすると、メロディ音が繰り返し再報知される時間間隔は5分程度とされる。つまり、最初の追い焚き動作が行われるまでは、メロディ音を何回か聞くことができる。このような再報知の時間間隔を短くすればするほど、利用者によるメロディ音の聞き逃しを可及的に減らすことができ、沸き上げ動作の完了を確実に知らせることができる。また、しばらく入浴しない状態でメロディ音が繰り返し報知されると、利用者は、煩わしく聞こえるために自動風呂運転を停止させることになり、エネルギの節約にもつながる。
【0036】
一方、湯温が追焚温度以下のレベルまで低下し(S4:YES)、しかも、水位センサ13により水位の上昇が検出されずに入浴状態が検出されることもなく(S8:NO)、さらに浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態も検出されない場合には(S9:NO)、湯温が追焚温度以下のレベルまで低下する毎に追い焚き動作が行われる(S10)。この追い焚き動作が行われる時間間隔は、浴室内の温度状況や浴槽B内に満たされた湯水の量などによって短かったり長引いたりするため一概には言えないが、一般的には平均して20分程度とされる。
【0037】
そして、追い焚き動作が行われる毎にも繰り返しメロディ音が再報知される(S11)。すなわち、略20分ごとに追い焚き動作が行われるとすると、それに伴ってメロディ音の再報知も略20分ごとに行われる。このような追い焚き動作毎にメロディ音を再報知することによっても、利用者によるメロディ音の聞き逃しを減らすことができ、また、誰も入浴していない状態で無駄に追い焚き動作が行われることを利用者に意識させ、ひいてはエネルギの節約にもつながる。
【0038】
沸き上げ動作を完了した時点から入浴したり浴室リモコン4を操作する人がいない状態が続き、何度か追い焚き動作が行われて沸き上げ動作の完了時点からT時間が経過すると(S12:YES)、自動風呂運転自体は継続されるものの追い焚き動作が一時停止させられる(S13)。追い焚き動作が一時停止させられるまでの経過時間Tは、図5に示すように、自動風呂運転を自動的に停止させるたとえば4時間といった規定時間よりは短い時間とされ、たとえば1時間程度とされる。また、追い焚き動作の一時停止中には、図6に示すように、浴室リモコン4の表示部42に「保温追い焚き停止中」、「ふろ自動スイッチONで保温追い焚き再開」といった文字メッセージが表示される。このようにして追い焚き動作が一時停止させられると、誰も入浴しない状態での不必要なエネルギの消費がなくなる。
【0039】
その後、水位センサ13により単位時間当たりの所定値以上の水位上昇が検出されずに入浴状態が検出されることもなく(S14:NO)、さらに浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態も検出されることもなく(S15:NO)、沸き上げ動作の完了時点から規定時間が経過すると(S16:YES)、自動風呂運転に伴う全ての動作が停止し、この自動風呂運転に係る処理が終わる。
【0040】
S16において、沸き上げ動作の完了時点から規定時間が経過するまでの間では(S16:NO)、S13に戻って追い焚き動作を一時停止した状態が続く。
【0041】
S14において、追い焚き動作の一時停止中に入浴状態が検出されると(S14:YES)、一時停止中にあった追い焚き動作が自動的に再開される(S17)。
【0042】
そして、利用者によって自動風呂運転の停止操作がなされることもなく規定時間が経過すると(S18:YES)、自動風呂運転に伴う全ての動作が停止し、この自動風呂運転に係る処理が終わる。また、規定時間が経過するまでは(S18:NO)、S17に戻って追い焚き動作が繰り返し行われる。なお、通常は利用者によって自動風呂運転の停止操作がなされるが、その場合には、自動風呂運転に伴う全ての動作が停止し、この自動風呂運転に係る処理が終わるのは言うまでもない。
【0043】
また、S15において、追い焚き動作の一時停止中に浴室リモコン4のふろ自動スイッチ412が押下された場合も(S15:YES)、S17に移行することで一時停止中にあった追い焚き動作が再開される。
【0044】
S12において、沸き上げ動作の完了時点からT時間が経過するまでは(S12:NO)、S8に戻って人の検知を行いながら追い焚き動作が繰り返し行われる。
【0045】
S8において、追い焚き動作中に入浴状態が検出された場合には(S8:YES)、S17に移行することで追い焚き動作が一時停止されずにそのまま続行される。
【0046】
また、S9において、追い焚き動作中に浴室リモコン4で何らかの操作が行われたことが検出された場合も(S9:YES)、S17に移行することで追い焚き動作が一時停止されずにそのまま続行される。つまり、利用者が入浴中には、利用者自身が自動風呂運転を停止させない限り追い焚き動作が不意に停止させられることもなく、追い焚き動作によって湯温をほぼ設定温度に保った状態で入浴することができる。
【0047】
S5において、沸き上げ動作の完了時点から最初の追い焚き動作が行われるまでの間に入浴状態が検出された場合(S5:YES)、S17に移行することで湯温が追焚温度以下のレベルまで低下する毎に追い焚き動作が繰り返し行われる。
【0048】
また、S6において、沸き上げ動作の完了時点から最初の追い焚き動作が行われるまでの間に浴室リモコン4で何らかの操作が行われたことが検出された場合も(S6:YES)、S17に移行することで追い焚き動作が繰り返し行われる。この場合も、追い焚き動作によって湯温をほぼ設定温度に保った状態で入浴することができる。
【0049】
S2において、湯温センサ15によって検知される浴槽B内の湯温が設定温度未満の場合には(S2:NO)、湯温が設定温度に達するまでS1に戻って湯沸かし動作が続けられる。
【0050】
したがって、上記実施形態に係る自動風呂システムによれば、湯沸かし動作を完了してからたとえば4時間といった比較的長い規定時間が経過するまでの間に誰も入浴しない状態が継続する場合には、自動的に追い焚き動作が停止させられるので、それ以降の不必要な追い焚き動作が停止させられることとなり、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる。
【0051】
その一方、入浴中には、入浴している利用者の意に反して追い焚き動作が停止させられることはないので、利用状況に応じて使い勝手の点で支障もなく、利用者が現に入浴中で必要とされる限りは追い焚き動作を続行させることができる。
【0052】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0053】
他の実施形態としては、図7のフローチャートに示すような自動風呂運転の処理手順としても良い。つまり、図7のフローチャートによれば、沸き上げ動作を完了してからメロディ音をX回報知すると(S32:YES)、その後X+1回目の報知を行うことなく追い焚き動作が一時停止させられる(S33)。その他の処理手順は、図4のフローチャートと同様である。メロディ音を報知する回数Xとしては、図5を援用して説明すると、沸き上げ動作の完了時点で最初に報知されるメロディ音も含めて全部でたとえば7回までとしたり、あるいは追い焚き動作毎に報知されるメロディ音に限ってたとえば3回までとすることができる。このように時間的条件によらずにメロディ音の報知回数に応じて追い焚き動作を一時停止させるようにしても、先の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、変形例としては、追い焚き動作を所定回数行うと、次回以降の追い焚き動作を一時停止させるようにしても良い。さらには、時間と回数の両方を条件とし、所定時間の経過か所定回数の実行かのいずれか一方でも達成すれば、それ以降の追い焚き動作を一時停止させるようにしても良い。
【0054】
メロディ音を報知する態様としては、回数を重ねるたびに次第に音量が大きくなるようにしても良い。また、メロディ音が報知される2回目以降は、利用者が入浴していない状態にあるため、台所リモコン5のみで報知するようにしたりしても良い。また、メロディ音の報知と同時にたとえば「沸き上がり完了」などといった文字メッセージを風呂リモコン4や台所リモコン5の表示部42,52に表示させるようにしても良い。また、最初の追い焚き動作が行われるまでの間に限り繰り返しメロディ音を報知するようにしたり、あるいは追い焚き動作が行われる毎に限ってメロディ音を報知するようにしても良い。さらには、沸き上げ動作の完了を伝えるメロディ音と別に、湯張り動作を完了した時点でその旨を伝えるブザー音を報知するようにしても良い。沸き上げ動作の完了を伝える音は、音声メッセージなどであっても良い。
【0055】
自動風呂運転を継続して行う規定時間は、湯沸かし動作を完了した時点を起算点とするが、最初にふろ自動スイッチがオンされた時点を起算点としても良い。そうした場合でも、最初にふろ自動スイッチをオンしてから湯沸かし動作を完了するまでの時間がそれほど変わりないため、湯沸かし動作の完了時点を起算点として制御しているように見受けられる。
【0056】
また、湯沸かし動作の完了後、浴室リモコン4の操作あるいは入浴状態が検出されたものの、さらにその後は所定時間(たとえば1時間)継続して浴室リモコン4の操作も入浴状態も検出されない場合、追い焚き動作を停止させるようにしても良い。
【0057】
給湯装置は、必ずしも水位センサを備えたものでなくても良く、水位センサとは別体としたものであっても良い。また、水位センサは、人検知手段として利用されるが、その他の人検知手段としては、浴室内の人の異常を監視する人工網膜センサなどであっても良い。さらに、リモコンや人工網膜センサなどを人検知手段として利用するシステムでは、水位センサそのものを備えない構成としても良い。
【0058】
給湯装置としては、少なくとも風呂湯沸かし機能および追い焚き機能を備えていれば良く、たとえば一般給湯機能を備えないものや、温水暖房機能を備えたものであっても良い。
【0059】
給湯装置の熱源としては、ガスや石油を燃料とする燃焼熱であっても良く、さらには電気ヒータやガスヒートポンプなどによる他のものでも良い。
【0060】
湯水を沸き上げるまでの動作シーケンスや、間欠的に追い焚きを行う動作シーケンスは、上記実施形態で説明した内容に限定されず、本発明を逸脱しない範囲でその他の動作シーケンスを採用することができる。
【0061】
停止中の保温追い焚き動作を再開するための操作スイッチは、ふろ自動スイッチ412に限定されず、他のスイッチでも良い。
【0062】
浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態の検出と水位センサ13を介した入浴状態の検出とは、いずれか一方の検出のみを行うようにしても良い。
【0063】
リモコンは、少なくとも浴室内と浴室外の2箇所にあれば良く、浴室外のリモコンとしては、居間などに設けられたリモコンでも良い。
【0064】
その他、具体的に挙げた時間や回数などについては、あくまでも一例であって自動風呂システムの仕様に応じて適当に変更できるのは言うまでもない。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、湯沸かし動作を完了してから規定時間が経過するまでの間、全く誰も入浴しない状態が所定時間継続すると、自動的に追い焚き動作が停止させられる。つまり、入浴中に追い焚き動作が停止させられることはないので、使い勝手の点で支障もなく追い焚き動作(自動風呂運転)が行われる。一方、規定時間が経過する前にあっても誰も入浴しない状態が所定時間続くと、その後の不必要な追い焚き動作が停止させられるので、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動風呂システムの配管系統図である。
【図2】自動風呂システムの電気系統を模式的に示す模式図である。
【図3】自動風呂システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】自動風呂運転の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】自動風呂運転時の動作状態を時間軸に沿って説明するための説明図である。
【図6】浴室リモコンの表示例を説明するための説明図である。
【図7】他の実施形態に係る自動風呂運転の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 給湯装置
30 制御部
33 通信部
300 人検知部
301 リモコン制御部
302 追焚動作停止部
303 追焚動作再開部
4 浴室リモコン
40 制御部
41 操作部
42 表示部
43 通信部
44 スピーカ
45 マイクロホン
5 台所リモコン
50 制御部
51 操作部
52 表示部
53 通信部
54 スピーカ
55 マイクロホン
13 水位センサ
15 湯温センサ
B 浴槽
【発明の属する技術分野】
本発明は、湯沸かし機能や追い焚き機能を備えた自動風呂システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
湯沸かし機能や追い焚き機能を備えた従来の自動風呂システムでは、浴室リモコンあるいは台所リモコンを操作して自動風呂運転を開始すると、給湯装置が浴槽に対して設定水位に達するまで湯水を供給し(湯張り動作)、そのあと浴槽との間で湯水を循環しながら設定温度になるまで湯水を沸き上げる(沸き上げ動作)。湯張り動作を始めてから沸き上げ動作を終えるまでの動作(湯沸かし動作)が完了すると、その旨がブザー音などによって浴室および台所リモコンから1回だけ報知される。さらにその後、ブザー音などによる報知もなく、給湯装置は、浴槽内の湯水の温度が設定温度より一定レベル下がるごとに再び湯水を循環させて設定温度まで追い焚きするといった追い焚き動作を間欠的に行う(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
以上のような手順で一連の動作を行う自動風呂運転は、通常は追い焚き動作によってほぼ設定温度に保たれた湯水に利用者が浸かって入浴を終えた後、利用者による運転停止の操作に応じて手動で停止させられるが、何時間経っても入浴されずに運転停止の操作が忘れられていることもある。そのため、複数人が順番に入浴する際の入浴合計時間などを考慮し、湯沸かし動作を完了してから例えば4時間相当の規定時間が経過すると、自動風呂運転による全体の動作を自動的に停止するようにしたシステムもある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−154937号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動風呂システムでは、規定時間が経過するまでたとえば一度も利用者によって入浴されることなく運転停止の操作もされない状態が続くと、その間の相当時間にわたる追い焚き動作が結局のところ無駄になり、必要以上にエネルギを消費してしまう。そのため、規定時間をある程度短くすることも考えられようが、そうした場合、ある人が入浴する時間帯によっては入浴中に規定時間が経過してしまうおそれがあり、利用者が追い焚き動作中の入浴を望んでいるにもかかわらず意に反して追い焚き動作が停止することにもなりかねないので、使い勝手の点で規定時間はある程度長くせざるを得なかった。
【0006】
【発明の開示】
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、使い勝手の点で支障なく自動風呂運転を行いつつも、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる自動風呂システムを提供することを、その課題としている。
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
すなわち、本発明によれば、浴槽内の湯水の温度を検知する湯温センサと、前記浴槽内に湯水を供給して当該湯水の温度が設定温度になるまで湯沸かし動作を行う一方、当該湯沸かし動作の完了後は規定時間が経過するまで前記浴槽内の湯水を追い焚きする動作を間欠的に行う給湯装置と、前記給湯装置が湯沸かし動作を完了するとその旨を報知するリモコンとを有する自動風呂システムであって、
前記浴槽内あるいは当該浴槽が設置された浴室内の人を検知する人検知手段と、前記給湯装置が湯沸かし動作を完了してから前記規定時間が経過するまでの間に、前記人検知手段により人の検知されない状態が所定時間継続すると、前記給湯装置の追い焚き動作を停止させる追い焚き動作停止手段とを備えたことを特徴とする、自動風呂システムが提供される。
【0009】
また、前記追い焚き動作停止手段は、前記人検知手段により一時的に人が検知されても、その後、人の検知されない状態が所定時間継続すると前記給湯装置の追い焚き動作を停止させる構成とすることができる。
【0010】
本発明によれば、湯沸かし動作を完了してから規定時間が経過するまでの間、全く誰も入浴しない状態が所定時間継続したり、あるいは誰かが入浴してもその後は誰も入浴しない状態が所定時間継続すると、自動的に追い焚き動作が停止させられる。つまり、入浴中に追い焚き動作が停止させられることはないので、使い勝手の点で支障もなく追い焚き動作(自動風呂運転)が行われる。一方、規定時間が経過する前にあっても誰も入浴しない状態が所定時間続くと、その後の不必要な追い焚き動作が停止させられるので、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる。
【0011】
好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられるまでは、当該追い焚き動作毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する構成とすることができる。
【0012】
他の好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられるまでは、一定時間間隔毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する構成とすることができる。
【0013】
他の好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の湯沸かし動作が完了してから最初の追い焚き動作が行われるまでの間は一定時間間隔毎に、その後、追い焚き動作が停止させられるまでは当該追い焚き動作毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する構成とすることができる。
【0014】
これらの実施の形態に係る構成によれば、湯沸かし動作の完了後にあってもその旨が繰り返し報知されるので、利用者は、最初の報知を聞き逃したとしてもその後の報知で湯沸かし動作の完了を察知することができる。また、利用者に対して繰り返し報知すればエネルギ節約を促すことにもつながり、必要以上のエネルギ消費を効果的に防ぐことができる。
【0015】
他の好ましい実施の形態としては、前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられた後、前記人検知手段により人が検知されると、前記給湯装置の追い焚き動作を再開させる追い焚き動作再開手段を有する構成とすることができる。
【0016】
このような構成によれば、一旦停止させられた追い焚き動作を自動的に再開させることができる。また、追い焚き動作の再開時には、湯沸かし動作時のように湯水が供給されることはないので、余分に湯水が使用されることもなく、エネルギ節約をより効果的に図ることができる。
【0017】
他の好ましい実施の形態としては、前記浴槽内の水位を検出する水位センサを備え、前記人検知手段は、前記水位センサによる水位の検出状況に応じて前記浴槽に人が入浴した状態か否かを判断する構成とすることができる。
【0018】
このような構成によれば、人の動きを検知するたとえば赤外線センサなどといった専用のセンサを別途設ける必要はなく、一般にこの種の自動風呂システムに備えられている水位センサを用いて浴槽に人が入浴した状態か否かを簡単に判断することができる。
【0019】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う発明の実施の形態の説明によって、より明らかになるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る自動風呂システムの配管系統図である。
【0022】
この自動風呂システムの配管系統は、浴槽B内の湯水を循環させて追い焚きするための循環経路1と、上水道から取り込んだ上水を加熱して浴室内のシャワーや水栓さらには浴槽Bなどへと湯水を供給するための給湯経路2とを組み合わせた構成からなる。循環経路1は、浴槽B内の側壁下部に設けられたバスアダプタ10に接続されており、さらに循環経路1には、浴槽B内の湯水を強制循環させるための循環ポンプ11、湯水を加熱する風呂用熱交換器12、循環判定用の水流センサ14、および浴槽B内の湯水の温度(以下、「湯温」と呼ぶ)を検知する湯温センサ15が設けられている。給湯経路2は、上水道から給湯用熱交換器22を経て循環経路1に接続されており、この給湯経路2における給湯用熱交換器22の下流側には、給湯分岐路20が設けられている。この給湯分岐路20は、たとえば浴室内のシャワーや水栓などに湯水を導くように接続されている。
【0023】
給湯経路2における給湯用熱交換器22の上流側には、上水道からの入水流量を検知するための入水流量センサ21と水温検知用の温度センサ23とが設けられており、給湯用熱交換器22から給湯分岐路20に至るまでの間には、出湯流量を調整するための流量調整弁24と、給湯用熱交換器22で加熱された湯水の温度を検知する温度センサ25とが設けられている。さらに、給湯経路2上には、浴槽Bへと供給される湯水の流量を制御するための流量調整弁26、その流量を検知する注湯流量センサ27、バキュームブレーカ28、湯水の供給を止めたりするための開閉弁29A、逆止弁29B、および浴槽B内の水位を水圧方式で検出するための水位センサ13が設けられている。なお、開閉弁29Aから循環経路1へと至る水位センサ13が設けられた配管内は、水位センサ13が浴槽B内の水位を水圧に基づいて検出するため、浴槽Bに通じる循環経路1の湯水で満たされるように構成されている。また、給湯経路2に設けられる各種部品の構成としては、たとえば流量調整弁26の無い構成としても良い。
【0024】
図2は、自動風呂システムの電気系統を模式的に示す模式図である。
【0025】
自動風呂システムの電気系統は、給湯装置3に浴室リモコン4と台所リモコン5とを接続した構成からなる。給湯装置3は、先述した風呂用熱交換器12や給湯用熱交換器22、循環ポンプ11や水位センサ13などを構成部品としてユニット化したものであり、屋外などに設置されたものである。浴室リモコン4および台所リモコン5は、たとえば電源電圧に信号を重畳して伝える2芯のケーブル6を介して給湯装置3に接続されている。浴室リモコン4は、浴室内における浴槽B付近の壁に設置され、台所リモコン5は、たとえば台所の壁などに設置されている。なお、水位センサ13は、給湯装置3の内部配管に取り付けられており、電気的には4芯線(電源線2本ならびに信号入力線1本および信号出力線1本)を用いて給湯装置3内の後述する制御部30に接続されている。
【0026】
さらに図3は、自動風呂システムの電気的構成を示すブロック図である。
【0027】
給湯装置3は、CPU、ROM、RAMなどで構成されるワンチップマイコンやEEPROMなどで構成される制御部30、通信部33、および水位センサ13などを備える。制御部30は、自動風呂運転に伴う湯沸かし動作や追い焚き動作などを制御するものであって、人検知部300、リモコン制御部301、追い焚き動作停止部302、追い焚き動作再開部303といった機能を有する。ここで、「湯沸かし動作」とは、給湯装置3が浴槽Bに対して設定水位に達するまで湯水を供給し(湯張り動作)、そのあと浴槽Bとの間で湯水を循環しながら設定温度になるまで湯水を沸き上げる(沸き上げ動作)までの動作を意味する。「追い焚き動作」とは、湯沸かし動作の完了後、湯温が設定温度より一定レベル下がるごとに湯水を再び循環させて設定温度まで沸き上げる間欠的な動作を意味し、一般的には「風呂保温運転」と呼ばれる。
【0028】
人検知部300は、循環ポンプ11の動作停止中にもかかわらず水位センサ13によって単位時間当たりの所定値以上の水位上昇が検出された場合、浴槽B内の湯水に利用者が浸かった状態(入浴状態)と判断する。また、人検知部300は、浴室リモコン4から何らかの操作信号が送られてきた場合に浴室内に人が居る状態と判断する。リモコン制御部301は、通信部33を介して浴室リモコン4や台所リモコン5を制御する。たとえば、リモコン制御部301は、湯沸かし動作の完了を伝えるメロディ音を浴室リモコン4や台所リモコン5を通じて発生させたり、浴室リモコン4や台所リモコン5にあらかじめ用意された文字メッセージなどを表示させたりする。追い焚き動作停止部302は、湯沸かし動作の完了後、人検知部300により人の検知されない状態が所定時間にわたって続くと、追い焚き動作を一時停止させる。追い焚き動作再開部303は、人検知部300によって人が検知されると、一時停止中にあった追い焚き動作を再開させる。なお、湯沸かし動作を始めてから追い焚き動作が終わるまでの全体の動作を意味する自動風呂運転自体は、人検知部300により人が検知されるか否かに関係なく、利用者が運転停止の操作をしない限りあらかじめ定められた規定時間、たとえば4時間といった比較的長時間にわたり継続運転される。
【0029】
浴室リモコン4は、CPU、ROM、RAMなどで構成されるワンチップマイコンやEEPROMなどで構成される制御部40、操作部41、表示部42、通信部43、スピーカ44、マイクロホン45を備える。制御部40は、浴室リモコン4全体の動作を制御する。操作部41は、運転スイッチ410や上下選択スイッチ411、ふろ自動スイッチ412や追い焚きスイッチ413などからなり、自動風呂運転を開始/停止したり風呂の設定温度や設定水位を入力する際に用いられる。表示部42は、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管、あるいは液晶ディスプレイなどからなり、図2に一例として示すように風呂や給湯用に設定した温度(設定温度)を表示する。また、表示部42は、あらかじめ用意された文字メッセージなども表示する。通信部43は、給湯装置3の通信部33との間で各種の情報やコマンドをやり取りする。スピーカ44およびマイクロホン45は、台所リモコン5との間で音声信号をやり取りする際に用いられる。スピーカ44からは、あらかじめ用意されたメロディ音や音声メッセージなども出力される。なお、図2は、あくまで一例であって、たとえば表示部42には、風呂設定温度、一般給湯設定温度のほか、風呂設定水位や時刻などを併せて表示しても良い。
【0030】
台所リモコン5は、CPU、ROM、RAMなどで構成されるワンチップマイコンやEEPROMなどで構成される制御部50、操作部51、表示部52、通信部53、スピーカ54、マイクロホン55を備える。制御部50は、台所リモコン5全体の動作を制御する。操作部51は、運転スイッチ510や上下選択スイッチ511、ふろ自動スイッチ512などからなり、給湯運転を開始/停止したり設定温度を入力する際に用いられる。表示部52は、たとえば多数の蛍光体をドットマトリクス状に配置した蛍光管、あるいは液晶ディスプレイなどからなり、図2に一例として示すように給湯用に設定した温度を表示する。また、表示部52は、あらかじめ用意された文字メッセージなども表示する。通信部53は、給湯装置3の通信部33との間で各種の情報やコマンドをやり取りする。スピーカ54およびマイクロホン55は、浴室リモコン4との間で音声信号をやり取りする際に用いられる。スピーカ54からは、あらかじめ用意されたメロディ音や音声メッセージなども出力される。
【0031】
次に、自動風呂運転時の動作について説明する。
【0032】
図4は、自動風呂運転の処理手順を示すフローチャート、図5は、自動風呂運転時の動作状態を時間軸に沿って説明するための説明図、図6は、浴室リモコン4の表示例を説明するための説明図である。なお、図5において、音符マークは、メロディ音を発生させることを意味し、浴槽と炎のマークは、湯張り動作中、沸き上げ動作中、追い焚き動作中であることを示している。
【0033】
自動風呂運転は、利用者が浴室リモコン4あるいは台所リモコン5のふろ自動スイッチ412,512を押下することで開始される。自動風呂運転が開始されると、湯沸かし動作が行われる(S1)。湯沸かし動作は、図5に示すように、給湯装置3から浴槽Bへと設定水位に達するまで湯水を供給する動作前半の湯張り動作と、湯張り動作の完了後に給湯装置3と浴槽Bとの間で湯水を循環しながら設定温度になるまで湯水を沸き上げる後半の動作(沸き上げ動作)とに分けられる。なお、湯張り動作が完了したか否かは、水位センサ13によって検出される水位が設定水位以上か否かで判定される。その他、湯張り動作の完了判定は、積算注湯流量が所定量以上か否かで判定するようにしても良い。
【0034】
湯温センサ15によって検知される浴槽B内の湯温が設定温度以上になると(S2:YES)、沸き上げ動作を終えるとともに一連の湯沸かし動作が完了とされ、沸き上がりを伝えるメロディ音が浴室リモコン4および台所リモコン5から報知される(S3)。なお、メロディ音を発生させるタイミングは、沸き上げ動作を終えるとほぼ同時とするほか、沸き上げ動作の終了直前あるいは終了直後であっても良い。また、沸き上げ動作の完了前には、沸き上がり間近である旨を報知するようにしても良い。
【0035】
その後、湯温が追焚温度以下のレベルまで低下することなく(S4:NO)、水位センサ13により水位の上昇が検出されずに入浴状態が検出されることもなく(S5:NO)、さらに浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態も検出されない場合(S6:NO)、t分経過毎に繰り返しメロディ音が再報知される(S7)。ここで言う「追焚温度」とは、設定温度より一定レベル低い温度であって、追い焚き動作を開始させるための条件として自動的に設定される温度を意味する。たとえば、追焚温度は設定温度より0.5℃低いとすると、設定温度が40℃の場合には追焚温度が39.5℃となる。また、メロディ音が繰り返し再報知される時間間隔t分は、図5に示すように、沸き上げ動作を完了してから最初に追い焚き動作が行われるまでの時間よりは短い時間とされる。たとえば、沸き上げ動作を完了してから最初の追い焚き動作が行われるまでの時間が平均20分とすると、メロディ音が繰り返し再報知される時間間隔は5分程度とされる。つまり、最初の追い焚き動作が行われるまでは、メロディ音を何回か聞くことができる。このような再報知の時間間隔を短くすればするほど、利用者によるメロディ音の聞き逃しを可及的に減らすことができ、沸き上げ動作の完了を確実に知らせることができる。また、しばらく入浴しない状態でメロディ音が繰り返し報知されると、利用者は、煩わしく聞こえるために自動風呂運転を停止させることになり、エネルギの節約にもつながる。
【0036】
一方、湯温が追焚温度以下のレベルまで低下し(S4:YES)、しかも、水位センサ13により水位の上昇が検出されずに入浴状態が検出されることもなく(S8:NO)、さらに浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態も検出されない場合には(S9:NO)、湯温が追焚温度以下のレベルまで低下する毎に追い焚き動作が行われる(S10)。この追い焚き動作が行われる時間間隔は、浴室内の温度状況や浴槽B内に満たされた湯水の量などによって短かったり長引いたりするため一概には言えないが、一般的には平均して20分程度とされる。
【0037】
そして、追い焚き動作が行われる毎にも繰り返しメロディ音が再報知される(S11)。すなわち、略20分ごとに追い焚き動作が行われるとすると、それに伴ってメロディ音の再報知も略20分ごとに行われる。このような追い焚き動作毎にメロディ音を再報知することによっても、利用者によるメロディ音の聞き逃しを減らすことができ、また、誰も入浴していない状態で無駄に追い焚き動作が行われることを利用者に意識させ、ひいてはエネルギの節約にもつながる。
【0038】
沸き上げ動作を完了した時点から入浴したり浴室リモコン4を操作する人がいない状態が続き、何度か追い焚き動作が行われて沸き上げ動作の完了時点からT時間が経過すると(S12:YES)、自動風呂運転自体は継続されるものの追い焚き動作が一時停止させられる(S13)。追い焚き動作が一時停止させられるまでの経過時間Tは、図5に示すように、自動風呂運転を自動的に停止させるたとえば4時間といった規定時間よりは短い時間とされ、たとえば1時間程度とされる。また、追い焚き動作の一時停止中には、図6に示すように、浴室リモコン4の表示部42に「保温追い焚き停止中」、「ふろ自動スイッチONで保温追い焚き再開」といった文字メッセージが表示される。このようにして追い焚き動作が一時停止させられると、誰も入浴しない状態での不必要なエネルギの消費がなくなる。
【0039】
その後、水位センサ13により単位時間当たりの所定値以上の水位上昇が検出されずに入浴状態が検出されることもなく(S14:NO)、さらに浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態も検出されることもなく(S15:NO)、沸き上げ動作の完了時点から規定時間が経過すると(S16:YES)、自動風呂運転に伴う全ての動作が停止し、この自動風呂運転に係る処理が終わる。
【0040】
S16において、沸き上げ動作の完了時点から規定時間が経過するまでの間では(S16:NO)、S13に戻って追い焚き動作を一時停止した状態が続く。
【0041】
S14において、追い焚き動作の一時停止中に入浴状態が検出されると(S14:YES)、一時停止中にあった追い焚き動作が自動的に再開される(S17)。
【0042】
そして、利用者によって自動風呂運転の停止操作がなされることもなく規定時間が経過すると(S18:YES)、自動風呂運転に伴う全ての動作が停止し、この自動風呂運転に係る処理が終わる。また、規定時間が経過するまでは(S18:NO)、S17に戻って追い焚き動作が繰り返し行われる。なお、通常は利用者によって自動風呂運転の停止操作がなされるが、その場合には、自動風呂運転に伴う全ての動作が停止し、この自動風呂運転に係る処理が終わるのは言うまでもない。
【0043】
また、S15において、追い焚き動作の一時停止中に浴室リモコン4のふろ自動スイッチ412が押下された場合も(S15:YES)、S17に移行することで一時停止中にあった追い焚き動作が再開される。
【0044】
S12において、沸き上げ動作の完了時点からT時間が経過するまでは(S12:NO)、S8に戻って人の検知を行いながら追い焚き動作が繰り返し行われる。
【0045】
S8において、追い焚き動作中に入浴状態が検出された場合には(S8:YES)、S17に移行することで追い焚き動作が一時停止されずにそのまま続行される。
【0046】
また、S9において、追い焚き動作中に浴室リモコン4で何らかの操作が行われたことが検出された場合も(S9:YES)、S17に移行することで追い焚き動作が一時停止されずにそのまま続行される。つまり、利用者が入浴中には、利用者自身が自動風呂運転を停止させない限り追い焚き動作が不意に停止させられることもなく、追い焚き動作によって湯温をほぼ設定温度に保った状態で入浴することができる。
【0047】
S5において、沸き上げ動作の完了時点から最初の追い焚き動作が行われるまでの間に入浴状態が検出された場合(S5:YES)、S17に移行することで湯温が追焚温度以下のレベルまで低下する毎に追い焚き動作が繰り返し行われる。
【0048】
また、S6において、沸き上げ動作の完了時点から最初の追い焚き動作が行われるまでの間に浴室リモコン4で何らかの操作が行われたことが検出された場合も(S6:YES)、S17に移行することで追い焚き動作が繰り返し行われる。この場合も、追い焚き動作によって湯温をほぼ設定温度に保った状態で入浴することができる。
【0049】
S2において、湯温センサ15によって検知される浴槽B内の湯温が設定温度未満の場合には(S2:NO)、湯温が設定温度に達するまでS1に戻って湯沸かし動作が続けられる。
【0050】
したがって、上記実施形態に係る自動風呂システムによれば、湯沸かし動作を完了してからたとえば4時間といった比較的長い規定時間が経過するまでの間に誰も入浴しない状態が継続する場合には、自動的に追い焚き動作が停止させられるので、それ以降の不必要な追い焚き動作が停止させられることとなり、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる。
【0051】
その一方、入浴中には、入浴している利用者の意に反して追い焚き動作が停止させられることはないので、利用状況に応じて使い勝手の点で支障もなく、利用者が現に入浴中で必要とされる限りは追い焚き動作を続行させることができる。
【0052】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0053】
他の実施形態としては、図7のフローチャートに示すような自動風呂運転の処理手順としても良い。つまり、図7のフローチャートによれば、沸き上げ動作を完了してからメロディ音をX回報知すると(S32:YES)、その後X+1回目の報知を行うことなく追い焚き動作が一時停止させられる(S33)。その他の処理手順は、図4のフローチャートと同様である。メロディ音を報知する回数Xとしては、図5を援用して説明すると、沸き上げ動作の完了時点で最初に報知されるメロディ音も含めて全部でたとえば7回までとしたり、あるいは追い焚き動作毎に報知されるメロディ音に限ってたとえば3回までとすることができる。このように時間的条件によらずにメロディ音の報知回数に応じて追い焚き動作を一時停止させるようにしても、先の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、変形例としては、追い焚き動作を所定回数行うと、次回以降の追い焚き動作を一時停止させるようにしても良い。さらには、時間と回数の両方を条件とし、所定時間の経過か所定回数の実行かのいずれか一方でも達成すれば、それ以降の追い焚き動作を一時停止させるようにしても良い。
【0054】
メロディ音を報知する態様としては、回数を重ねるたびに次第に音量が大きくなるようにしても良い。また、メロディ音が報知される2回目以降は、利用者が入浴していない状態にあるため、台所リモコン5のみで報知するようにしたりしても良い。また、メロディ音の報知と同時にたとえば「沸き上がり完了」などといった文字メッセージを風呂リモコン4や台所リモコン5の表示部42,52に表示させるようにしても良い。また、最初の追い焚き動作が行われるまでの間に限り繰り返しメロディ音を報知するようにしたり、あるいは追い焚き動作が行われる毎に限ってメロディ音を報知するようにしても良い。さらには、沸き上げ動作の完了を伝えるメロディ音と別に、湯張り動作を完了した時点でその旨を伝えるブザー音を報知するようにしても良い。沸き上げ動作の完了を伝える音は、音声メッセージなどであっても良い。
【0055】
自動風呂運転を継続して行う規定時間は、湯沸かし動作を完了した時点を起算点とするが、最初にふろ自動スイッチがオンされた時点を起算点としても良い。そうした場合でも、最初にふろ自動スイッチをオンしてから湯沸かし動作を完了するまでの時間がそれほど変わりないため、湯沸かし動作の完了時点を起算点として制御しているように見受けられる。
【0056】
また、湯沸かし動作の完了後、浴室リモコン4の操作あるいは入浴状態が検出されたものの、さらにその後は所定時間(たとえば1時間)継続して浴室リモコン4の操作も入浴状態も検出されない場合、追い焚き動作を停止させるようにしても良い。
【0057】
給湯装置は、必ずしも水位センサを備えたものでなくても良く、水位センサとは別体としたものであっても良い。また、水位センサは、人検知手段として利用されるが、その他の人検知手段としては、浴室内の人の異常を監視する人工網膜センサなどであっても良い。さらに、リモコンや人工網膜センサなどを人検知手段として利用するシステムでは、水位センサそのものを備えない構成としても良い。
【0058】
給湯装置としては、少なくとも風呂湯沸かし機能および追い焚き機能を備えていれば良く、たとえば一般給湯機能を備えないものや、温水暖房機能を備えたものであっても良い。
【0059】
給湯装置の熱源としては、ガスや石油を燃料とする燃焼熱であっても良く、さらには電気ヒータやガスヒートポンプなどによる他のものでも良い。
【0060】
湯水を沸き上げるまでの動作シーケンスや、間欠的に追い焚きを行う動作シーケンスは、上記実施形態で説明した内容に限定されず、本発明を逸脱しない範囲でその他の動作シーケンスを採用することができる。
【0061】
停止中の保温追い焚き動作を再開するための操作スイッチは、ふろ自動スイッチ412に限定されず、他のスイッチでも良い。
【0062】
浴室リモコン4で何らかの操作が行われた状態の検出と水位センサ13を介した入浴状態の検出とは、いずれか一方の検出のみを行うようにしても良い。
【0063】
リモコンは、少なくとも浴室内と浴室外の2箇所にあれば良く、浴室外のリモコンとしては、居間などに設けられたリモコンでも良い。
【0064】
その他、具体的に挙げた時間や回数などについては、あくまでも一例であって自動風呂システムの仕様に応じて適当に変更できるのは言うまでもない。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、湯沸かし動作を完了してから規定時間が経過するまでの間、全く誰も入浴しない状態が所定時間継続すると、自動的に追い焚き動作が停止させられる。つまり、入浴中に追い焚き動作が停止させられることはないので、使い勝手の点で支障もなく追い焚き動作(自動風呂運転)が行われる。一方、規定時間が経過する前にあっても誰も入浴しない状態が所定時間続くと、その後の不必要な追い焚き動作が停止させられるので、必要以上にエネルギが消費されないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動風呂システムの配管系統図である。
【図2】自動風呂システムの電気系統を模式的に示す模式図である。
【図3】自動風呂システムの電気的構成を示すブロック図である。
【図4】自動風呂運転の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】自動風呂運転時の動作状態を時間軸に沿って説明するための説明図である。
【図6】浴室リモコンの表示例を説明するための説明図である。
【図7】他の実施形態に係る自動風呂運転の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 給湯装置
30 制御部
33 通信部
300 人検知部
301 リモコン制御部
302 追焚動作停止部
303 追焚動作再開部
4 浴室リモコン
40 制御部
41 操作部
42 表示部
43 通信部
44 スピーカ
45 マイクロホン
5 台所リモコン
50 制御部
51 操作部
52 表示部
53 通信部
54 スピーカ
55 マイクロホン
13 水位センサ
15 湯温センサ
B 浴槽
Claims (7)
- 浴槽内の湯水の温度を検知する湯温センサと、前記浴槽内に湯水を供給して当該湯水の温度が設定温度になるまで湯沸かし動作を行う一方、当該湯沸かし動作の完了後は規定時間が経過するまで前記浴槽内の湯水を追い焚きする動作を間欠的に行う給湯装置と、前記給湯装置が湯沸かし動作を完了するとその旨を報知するリモコンとを有する自動風呂システムであって、
前記浴槽内あるいは当該浴槽が設置された浴室内の人を検知する人検知手段と、
前記給湯装置が湯沸かし動作を完了してから前記規定時間が経過するまでの間に、前記人検知手段により人の検知されない状態が所定時間継続すると、前記給湯装置の追い焚き動作を停止させる追い焚き動作停止手段と、
を備えたことを特徴とする、自動風呂システム。 - 前記追い焚き動作停止手段は、前記人検知手段により一時的に人が検知されても、その後、人の検知されない状態が所定時間継続すると前記給湯装置の追い焚き動作を停止させる、請求項1に記載の自動風呂システム。
- 前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられるまでは、当該追い焚き動作毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する、請求項1に記載の自動風呂システム。
- 前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられるまでは、一定時間間隔毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する、請求項1に記載の自動風呂システム。
- 前記給湯装置の湯沸かし動作が完了してから最初の追い焚き動作が行われるまでの間は一定時間間隔毎に、その後、追い焚き動作が停止させられるまでは当該追い焚き動作毎に前記リモコンによる報知を行わせる報知制御手段を有する、請求項1に記載の自動風呂システム。
- 前記給湯装置の追い焚き動作が停止させられた後、前記人検知手段により人が検知されると、前記給湯装置の追い焚き動作を再開させる追い焚き動作再開手段を有する、請求項1ないし5のいずれかに記載の自動風呂システム。
- 前記浴槽内の水位を検出する水位センサを備え、前記人検知手段は、前記水位センサによる水位の検出状況に応じて前記浴槽に人が入浴した状態か否かを判断する、請求項6に記載の自動風呂システム。
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