JP2004353583A - エキゾーストマニホールドの集合部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】パイプ集合部の下流側端面の隔壁の交点に形成される空間の空間部を小さくすることによって、該パイプ集合部の溶接を容易に安定した形状に形成できるエキゾーストマニホールドの集合部構造の提供。
【解決手段】多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を略扇形断面形状に成形し、該扇形の隔壁K1〜K8同士を当接させてパイプ集合部2を形成すると共に、該パイプ集合部2の中央に空間部を備えたエキゾーストマニホールドの集合部構造Aにおいて、前記隔壁K1〜K4(分離壁H1、H2)を空間部が分散する方向に移動させて配置した
【選択図】 図1
【解決手段】多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を略扇形断面形状に成形し、該扇形の隔壁K1〜K8同士を当接させてパイプ集合部2を形成すると共に、該パイプ集合部2の中央に空間部を備えたエキゾーストマニホールドの集合部構造Aにおいて、前記隔壁K1〜K4(分離壁H1、H2)を空間部が分散する方向に移動させて配置した
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を成形して集合させて一体化したエキゾーストマニホールドの集合部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を成形して集合させて一体化したエキゾーストマニホールドの集合部構造の技術が公知である(特許文献1、2参照)。
【0003】
このようなエキゾーストマニホールドの集合部構造では、各気筒のパイプの下流側部分が略扇形断面形状に成形され、該扇形の隔壁同士を当接させて集合したパイプ集合部が、触媒コンバータ又は集合管の上流側端部の形状に合わせて略円形断面形状に形成されている。
【0004】
具体的には、例えば4気筒の内燃機関であれば、図6に示すように、パイプ集合部01は1/4円の断面とする4本のパイプ02〜05が集合した構造となっており、前記パイプ集合部01の下流側端面における各パイプ02〜05の隔壁同士を溶接にて固定することにより一体化している。
【0005】
そして、前記パイプ集合部01は、エンジン運転中の排気熱による温度が最も高い位置であり、かつ、パイプ集合部01外周は触媒コンバータ又は集合管の上流側端部に結合されていて各パイプ02〜05の熱膨張が制限されるため、多大な熱応力が作用する。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−145446号公報 (第1頁、第2図)
【特許文献2】
特開平8−334020号公報 (第1頁、第5図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のエキゾーストマニホールドの集合部構造においては、パイプ集合部の中央に隙間(空間部)が生じており(図6参照)、前記隔壁同士を溶接して固定する際に、前記空間部における溶接線が撓んだ状態に形成されてしまい、結果、この部位に前述した熱応力が集中して溶接が破断して排気ガスが外部へ漏れたり、各パイプに局部的な変形やクラックが発生する虞があった。
【0008】
なお、前記空間部を埋めるように溶接するには、パイプ集合部における他の部位に使用する溶接棒よりも太いものを用いて溶接しなければならず、溶接棒の無駄になる上、作業性が悪い。
【0009】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、パイプ集合部の下流側端面の中央に形成される空間部を小さくすることによって、該パイプ集合部の溶接を容易に安定した形状に形成できるエキゾーストマニホールドの集合部構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を略扇形断面形状に成形し、該扇形の隔壁同士を当接させてパイプ集合部を形成すると共に、該パイプ集合部の下流側端面の中央に空間部を備えたエキゾーストマニホールドの集合部構造において、前記空間部が分散する方向に隔壁を移動させて配置したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載のエキゾーストマニホールドの集合部構造において、パイプ集合部の下流側端面における隔壁を傾斜した状態に形成して各パイプの排気流通断面積を設定したことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の発明にあっては、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分が略扇形断面形状に成形され、該扇形の隔壁同士を当接させてパイプ集合部が形成されると共に、該パイプ集合部の下流側端面の中央に空間部が形成される。
そして、前記隔壁が空間部を分散させる方向に移動して配置される。
【0013】
従って、例えば、4気筒の内燃機関である場合、4本のパイプの下流側端部分が1/4の扇形断面形状に形成され、各パイプの隔壁同士が当接して形成されるパイプ集合部の下流側端面の中央に空間部が形成されるが、前記隔壁は空間部が分散する方向に移動させて配置されているため、空間部が小さく形成され、結果、パイプ集合部の下流側端面における隔壁同士の溶接を容易に安定した形状に形成でき、エキゾーストマニホールドの耐久性及び品質が向上する。
【0014】
また、前記空間部の溶接への熱応力の集中を回避でき、溶接線が破断したり、各パイプに局部的な変形やクラックが発生するのを防止できる。
【0015】
請求項2記載の発明にあっては、パイプ集合部の下流側端面における隔壁を傾斜した状態に形成して各パイプの排気流通断面積を設定したため、パイプ集合部の各パイプ毎に排気流通断面積が異なる、または同一にするなどして排気量、エンジン出力、排気音などのチューニングを行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエキゾーストマニホールドの集合部構造の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1を説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の形態1のエキゾーストマニホールドの全体図、図2は図1のS2−S2線によるエキゾーストマニホールドを示す図、図3は本実施の形態のパイプ集合部を説明する図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Aは、4気筒の内燃機関(以下エンジンと称す)に固定されるヘッドフランジHと触媒コンバータ1との間に介装され、各気筒に対応するパイプP1〜P4は、上流側部分が前記ヘッドフランジHに固定され、一方、下流側部分が集合されてパイプ集合部2が形成され、このパイプ集合部2は触媒コンバータ1の上流側端部に挿入された状態で固定されている。
【0019】
図2に示すように、前記パイプ集合部2における各パイプP1〜P4は、略扇形断面形状でパイプ集合部2全体が触媒コンバータ1の上流側端部内面の形状に合致する略円形断面形状に形成されている。
【0020】
また、図3に示すように、前記パイプ集合部2の下流側端面には、各パイプP1〜P4の隔壁K1〜K8のうち、隣接する隔壁同士を互いに当接させて4つの分離壁H1〜H4が形成されている。
そして、前記隔壁K1,K2同士を当接して成る分離壁H1はパイプ集合部2の中心Oよりも図中左側に移動した位置に形成され、結果、パイプ集合部2におけるパイプP1の排気流通断面積はパイプP2の排気流通断面積よりも僅かに少なくなっている。
【0021】
一方、前記隔壁K3,K4同士を当接して成る分離壁H2はパイプ集合部2の中心Oよりも図中右側に移動した位置に形成され、結果、パイプ集合部2におけるパイプP3の排気流通断面積はパイプP4の排気流通断面積よりも僅かに少なくなっている。
【0022】
このように構成されたパイプ集合部2の下流側端面の中央の隙間には、空間部10,11が形成され、結果、従来と比べて空間部が2つに分離された状態で形成されている。
なお,本実施の形態では2つの分離した空間部10,11が形成されているが、これらは完全に分離している必要はなく、下流側端面の中央の隙間が小さくなるように分散していれば良い。
【0023】
そして、前記分離壁H1〜H4における隔壁同士間を溶接棒で溶接して下流側端面に略十字形状の溶接線を形成することにより各パイプP1〜P4が一体的に形成される。
【0024】
この際、パイプ集合部2の下流側端面の中央の空間部は、前記空間部10,11に分離されて小さいため、通常の太さの溶接棒でもって容易に溶接することができ、溶接線に段差や撓みなどが生じず安定した形状に形成できる。
【0025】
以下、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Aの作用及び効果を説明する。
【0026】
本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Aでは、エンジンの運転時に各パイプP1〜P4の上流側部分の排気温度が約200℃〜250℃、下流側部分のパイプ集合部2が約700℃近くまで上昇して最も高くなる。
【0027】
そして、各パイプP1〜P4の熱膨張差による熱応力が発生して溶接線に作用するが、該溶接線は安定した形状に形成されているため、前記空間部10,11への熱応力の集中を回避でき、結果、溶接線が破断して排気が外部へ漏れたり局部変形やクラックが発生することがなく、信頼性の高いエキゾーストマニホールドを実現できる。
【0028】
<実施の形態2>
以下、本発明の実施の形態2を説明する。
【0029】
なお、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bでは、前記実施の形態1で説明した分離壁H1,H2を傾斜した状態の分離壁H5,H6に形成したこと以外は前記実施の形態1と同様であるため、同一の構成部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
【0030】
図4は本発明の実施の形態2のパイプ集合部を説明する図である。
【0031】
本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bでは、図4に示すように、パイプ集合部2における各パイプP1〜P2の排気流通断面積が同一となるように分離壁H5(隔壁K9,K10),H6(隔壁K11,K12)がパイプ集合部2の中心から外方に向かって傾斜した状態に形成されている。
【0032】
具体的には、分離壁H5の中心側端部はパイプ集合部2の中心Oよりも図中左側に移動した位置に形成されており、この状態では前記実施の形態1で説明したように、パイプ集合部2におけるパイプP1の排気流通断面積はパイプP2の排気流通断面積よりも小さく形成されてしまうため、本実施の形態では分離壁H5をパイプP2側に傾斜した状態に形成することによって、パイプP1,P2の排気流通断面積が同一となるようにしている。
【0033】
同様に、分離壁H6の中心側端部はパイプ集合部2の中心よりも図中右側に移動した位置に形成されており、この状態では前記実施の形態1で説明したように、パイプ集合部2におけるパイプ3の排気流通断面積はパイプ4の排気流通断面積よりも小さく形成されてしまうため、分離壁H6をパイプP4側に傾斜した状態に形成することによって、パイプP3,P4の排気流通断面積が同一となるようにしている。
そして、本実施の形態のパイプ集合部2も前記実施の形態1と同様にパイプ集合部2の下流側端面の中央に空間部10、11が形成されている。
なお、前記パイプ集合部2の溶接については前述と同様であるためその説明は省略する。
【0034】
以下、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bの作用及び効果を説明する。
【0035】
本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bでは、パイプ集合部2における各パイプP1〜P4の排気流通断面積が同一となるように分離壁H5(隔壁K9,K10)と分離壁H6(隔壁K11,K12)を適宜の方向へ傾斜させたため、エンジンから排出される排気はパイプ集合部2を通過する際に各パイプP1〜P4で同一量の排気量が流通する。
【0036】
従って、空間部10,11を小さくして溶接線の信頼性を高めつつ、従来のパイプ集合部と同様に排気を各パイプP1〜P4に均一に流通させることが可能となる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。
【0038】
例えば、本実施の形態では、分離壁H5、H6を適宜の方向へ傾斜させることにより、パイプ集合部2における各パイプP1〜P4の排気流通断面積が同一となるように形成して従来のパイプ集合部と同様の排気量を流通させたが、この他にも、図5に示すように、分離壁H5のみを傾斜させて各パイプP1〜P4の排気流通断面積を任意に変えることにより、排気量、エンジン出力、排気音などの様々なチューニングを行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のエキゾーストマニホールドの全体図である。
【図2】図1のS2−S2線によるエキゾーストマニホールドを示す図である。
【図3】本実施の形態のパイプ集合部を説明する図である。
【図4】本発明の本実施の形態2のパイプ集合部を説明する図である。
【図5】その他の実施の形態のパイプ集合部を説明する図である。
【図6】従来のパイプ集合部を説明する図である。
【符号の説明】
A、B エキゾーストマニホールドの集合部構造
P1、P2、P3、P4 パイプ
H1,H2,H3,H4,H5,H6 分離壁
K1,K2,K3,K4,K5,K6,K7,K8,K9,K10,K11,K12,K13,K14,K15,K16 分離壁
O 中心
1 触媒コンバータ
2 パイプ集合部
10、11 空間部
【発明の属する技術分野】
本発明は、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を成形して集合させて一体化したエキゾーストマニホールドの集合部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を成形して集合させて一体化したエキゾーストマニホールドの集合部構造の技術が公知である(特許文献1、2参照)。
【0003】
このようなエキゾーストマニホールドの集合部構造では、各気筒のパイプの下流側部分が略扇形断面形状に成形され、該扇形の隔壁同士を当接させて集合したパイプ集合部が、触媒コンバータ又は集合管の上流側端部の形状に合わせて略円形断面形状に形成されている。
【0004】
具体的には、例えば4気筒の内燃機関であれば、図6に示すように、パイプ集合部01は1/4円の断面とする4本のパイプ02〜05が集合した構造となっており、前記パイプ集合部01の下流側端面における各パイプ02〜05の隔壁同士を溶接にて固定することにより一体化している。
【0005】
そして、前記パイプ集合部01は、エンジン運転中の排気熱による温度が最も高い位置であり、かつ、パイプ集合部01外周は触媒コンバータ又は集合管の上流側端部に結合されていて各パイプ02〜05の熱膨張が制限されるため、多大な熱応力が作用する。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−145446号公報 (第1頁、第2図)
【特許文献2】
特開平8−334020号公報 (第1頁、第5図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来のエキゾーストマニホールドの集合部構造においては、パイプ集合部の中央に隙間(空間部)が生じており(図6参照)、前記隔壁同士を溶接して固定する際に、前記空間部における溶接線が撓んだ状態に形成されてしまい、結果、この部位に前述した熱応力が集中して溶接が破断して排気ガスが外部へ漏れたり、各パイプに局部的な変形やクラックが発生する虞があった。
【0008】
なお、前記空間部を埋めるように溶接するには、パイプ集合部における他の部位に使用する溶接棒よりも太いものを用いて溶接しなければならず、溶接棒の無駄になる上、作業性が悪い。
【0009】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、パイプ集合部の下流側端面の中央に形成される空間部を小さくすることによって、該パイプ集合部の溶接を容易に安定した形状に形成できるエキゾーストマニホールドの集合部構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を略扇形断面形状に成形し、該扇形の隔壁同士を当接させてパイプ集合部を形成すると共に、該パイプ集合部の下流側端面の中央に空間部を備えたエキゾーストマニホールドの集合部構造において、前記空間部が分散する方向に隔壁を移動させて配置したことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1記載のエキゾーストマニホールドの集合部構造において、パイプ集合部の下流側端面における隔壁を傾斜した状態に形成して各パイプの排気流通断面積を設定したことを特徴とする。
【0012】
【発明の作用及び効果】
請求項1記載の発明にあっては、多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分が略扇形断面形状に成形され、該扇形の隔壁同士を当接させてパイプ集合部が形成されると共に、該パイプ集合部の下流側端面の中央に空間部が形成される。
そして、前記隔壁が空間部を分散させる方向に移動して配置される。
【0013】
従って、例えば、4気筒の内燃機関である場合、4本のパイプの下流側端部分が1/4の扇形断面形状に形成され、各パイプの隔壁同士が当接して形成されるパイプ集合部の下流側端面の中央に空間部が形成されるが、前記隔壁は空間部が分散する方向に移動させて配置されているため、空間部が小さく形成され、結果、パイプ集合部の下流側端面における隔壁同士の溶接を容易に安定した形状に形成でき、エキゾーストマニホールドの耐久性及び品質が向上する。
【0014】
また、前記空間部の溶接への熱応力の集中を回避でき、溶接線が破断したり、各パイプに局部的な変形やクラックが発生するのを防止できる。
【0015】
請求項2記載の発明にあっては、パイプ集合部の下流側端面における隔壁を傾斜した状態に形成して各パイプの排気流通断面積を設定したため、パイプ集合部の各パイプ毎に排気流通断面積が異なる、または同一にするなどして排気量、エンジン出力、排気音などのチューニングを行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエキゾーストマニホールドの集合部構造の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1を説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の形態1のエキゾーストマニホールドの全体図、図2は図1のS2−S2線によるエキゾーストマニホールドを示す図、図3は本実施の形態のパイプ集合部を説明する図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Aは、4気筒の内燃機関(以下エンジンと称す)に固定されるヘッドフランジHと触媒コンバータ1との間に介装され、各気筒に対応するパイプP1〜P4は、上流側部分が前記ヘッドフランジHに固定され、一方、下流側部分が集合されてパイプ集合部2が形成され、このパイプ集合部2は触媒コンバータ1の上流側端部に挿入された状態で固定されている。
【0019】
図2に示すように、前記パイプ集合部2における各パイプP1〜P4は、略扇形断面形状でパイプ集合部2全体が触媒コンバータ1の上流側端部内面の形状に合致する略円形断面形状に形成されている。
【0020】
また、図3に示すように、前記パイプ集合部2の下流側端面には、各パイプP1〜P4の隔壁K1〜K8のうち、隣接する隔壁同士を互いに当接させて4つの分離壁H1〜H4が形成されている。
そして、前記隔壁K1,K2同士を当接して成る分離壁H1はパイプ集合部2の中心Oよりも図中左側に移動した位置に形成され、結果、パイプ集合部2におけるパイプP1の排気流通断面積はパイプP2の排気流通断面積よりも僅かに少なくなっている。
【0021】
一方、前記隔壁K3,K4同士を当接して成る分離壁H2はパイプ集合部2の中心Oよりも図中右側に移動した位置に形成され、結果、パイプ集合部2におけるパイプP3の排気流通断面積はパイプP4の排気流通断面積よりも僅かに少なくなっている。
【0022】
このように構成されたパイプ集合部2の下流側端面の中央の隙間には、空間部10,11が形成され、結果、従来と比べて空間部が2つに分離された状態で形成されている。
なお,本実施の形態では2つの分離した空間部10,11が形成されているが、これらは完全に分離している必要はなく、下流側端面の中央の隙間が小さくなるように分散していれば良い。
【0023】
そして、前記分離壁H1〜H4における隔壁同士間を溶接棒で溶接して下流側端面に略十字形状の溶接線を形成することにより各パイプP1〜P4が一体的に形成される。
【0024】
この際、パイプ集合部2の下流側端面の中央の空間部は、前記空間部10,11に分離されて小さいため、通常の太さの溶接棒でもって容易に溶接することができ、溶接線に段差や撓みなどが生じず安定した形状に形成できる。
【0025】
以下、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Aの作用及び効果を説明する。
【0026】
本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Aでは、エンジンの運転時に各パイプP1〜P4の上流側部分の排気温度が約200℃〜250℃、下流側部分のパイプ集合部2が約700℃近くまで上昇して最も高くなる。
【0027】
そして、各パイプP1〜P4の熱膨張差による熱応力が発生して溶接線に作用するが、該溶接線は安定した形状に形成されているため、前記空間部10,11への熱応力の集中を回避でき、結果、溶接線が破断して排気が外部へ漏れたり局部変形やクラックが発生することがなく、信頼性の高いエキゾーストマニホールドを実現できる。
【0028】
<実施の形態2>
以下、本発明の実施の形態2を説明する。
【0029】
なお、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bでは、前記実施の形態1で説明した分離壁H1,H2を傾斜した状態の分離壁H5,H6に形成したこと以外は前記実施の形態1と同様であるため、同一の構成部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
【0030】
図4は本発明の実施の形態2のパイプ集合部を説明する図である。
【0031】
本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bでは、図4に示すように、パイプ集合部2における各パイプP1〜P2の排気流通断面積が同一となるように分離壁H5(隔壁K9,K10),H6(隔壁K11,K12)がパイプ集合部2の中心から外方に向かって傾斜した状態に形成されている。
【0032】
具体的には、分離壁H5の中心側端部はパイプ集合部2の中心Oよりも図中左側に移動した位置に形成されており、この状態では前記実施の形態1で説明したように、パイプ集合部2におけるパイプP1の排気流通断面積はパイプP2の排気流通断面積よりも小さく形成されてしまうため、本実施の形態では分離壁H5をパイプP2側に傾斜した状態に形成することによって、パイプP1,P2の排気流通断面積が同一となるようにしている。
【0033】
同様に、分離壁H6の中心側端部はパイプ集合部2の中心よりも図中右側に移動した位置に形成されており、この状態では前記実施の形態1で説明したように、パイプ集合部2におけるパイプ3の排気流通断面積はパイプ4の排気流通断面積よりも小さく形成されてしまうため、分離壁H6をパイプP4側に傾斜した状態に形成することによって、パイプP3,P4の排気流通断面積が同一となるようにしている。
そして、本実施の形態のパイプ集合部2も前記実施の形態1と同様にパイプ集合部2の下流側端面の中央に空間部10、11が形成されている。
なお、前記パイプ集合部2の溶接については前述と同様であるためその説明は省略する。
【0034】
以下、本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bの作用及び効果を説明する。
【0035】
本実施の形態のエキゾーストマニホールドの集合部構造Bでは、パイプ集合部2における各パイプP1〜P4の排気流通断面積が同一となるように分離壁H5(隔壁K9,K10)と分離壁H6(隔壁K11,K12)を適宜の方向へ傾斜させたため、エンジンから排出される排気はパイプ集合部2を通過する際に各パイプP1〜P4で同一量の排気量が流通する。
【0036】
従って、空間部10,11を小さくして溶接線の信頼性を高めつつ、従来のパイプ集合部と同様に排気を各パイプP1〜P4に均一に流通させることが可能となる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的構成は本実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。
【0038】
例えば、本実施の形態では、分離壁H5、H6を適宜の方向へ傾斜させることにより、パイプ集合部2における各パイプP1〜P4の排気流通断面積が同一となるように形成して従来のパイプ集合部と同様の排気量を流通させたが、この他にも、図5に示すように、分離壁H5のみを傾斜させて各パイプP1〜P4の排気流通断面積を任意に変えることにより、排気量、エンジン出力、排気音などの様々なチューニングを行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のエキゾーストマニホールドの全体図である。
【図2】図1のS2−S2線によるエキゾーストマニホールドを示す図である。
【図3】本実施の形態のパイプ集合部を説明する図である。
【図4】本発明の本実施の形態2のパイプ集合部を説明する図である。
【図5】その他の実施の形態のパイプ集合部を説明する図である。
【図6】従来のパイプ集合部を説明する図である。
【符号の説明】
A、B エキゾーストマニホールドの集合部構造
P1、P2、P3、P4 パイプ
H1,H2,H3,H4,H5,H6 分離壁
K1,K2,K3,K4,K5,K6,K7,K8,K9,K10,K11,K12,K13,K14,K15,K16 分離壁
O 中心
1 触媒コンバータ
2 パイプ集合部
10、11 空間部
Claims (2)
- 多気筒内燃機関の各気筒のパイプの下流側部分を略扇形断面形状に成形し、
該扇形の隔壁同士を当接させてパイプ集合部を形成すると共に、該パイプ集合部の下流側端面の中央に空間部を備えたエキゾーストマニホールドの集合部構造において、
前記空間部が分散する方向に隔壁を移動させて配置したことを特徴とするエキゾーストマニホールドの集合部構造。 - 請求項1記載のエキゾーストマニホールドの集合部構造において、
前記パイプ集合部の下流側端面における隔壁を傾斜した状態に形成して各パイプの排気流通断面積を設定したことを特徴とするエキゾーストマニホールドの集合部構造。
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EP1670231A1 (en) | 2004-12-07 | 2006-06-14 | Sony Corporation | Portable electronic apparatus acquiring a program over a network and information processing method |
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-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003153312A patent/JP2004353583A/ja active Pending
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