JP2004352249A - 乗物の電力供給装置及び集約配線装置 - Google Patents
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Abstract
電源線のグランドショートおよびコネクタ嵌合不良異常を検出し、電源線の過電流防止を簡単な回路構成ではかり、低消費電流を実現する。
【解決手段】
電源線をループ状に配線し、その電源線から負荷用の電源を供給し、その電源線と別系統で制御系の電源を供給し、ループ状電源供給線に接続されたモジュール内に1個の遮断手段を有し、電源線や負荷がショートしたときに遮断手段で切り離すことにより、故障個所だけを分離できるようにする。またスリープ時にも負荷への電源供給を停止することにより、消費電流を抑える。
【選択図】図2
Description
(PCM)10は、エンジンの燃料噴射量や点火時期の制御やスロットルバルブ開度の制御及びエンジントランスミッションの制御を行う。エンジン制御用のセンサやアクチュエータが配置されたエンジンの近く(例えば吸気管外壁やサージタンクの外壁やエアクリーナ内部等)に取付けられている。PCM10には、エアフローメータや水温センサ,クランン角センサなどのいくつかのセンサや、インジェクタ9,点火装置,スロットルバルブを開閉するスロットルモータ35などの電気負荷としてのアクチュエータ群が接続されている。アンチロックブレーキシステム(ABS)用のコントロールモジュール11は、
ABS用アクチュエータに隣接したエンジンルールの後方に装着されている。エアコンディショナーコントロールユニット(A/C)16は、A/C用温度センサおよびアクチュエータの設置場所に近い助手席側のダッシュボート近辺に配置される。エアバックコントロールモジュール(SDM)25は、センターコンソールボックス近辺に搭載されている。ボディコントロールモジュール(BCM)14は、ステアリング近辺の表示デバイスやイグニッションキースイッチ26,ハザードスイッチ27,ウィンカスイッチ,ワイパスイッチなどが接続され、ダッシュボード近辺に設置される。各モジュールには少なくとも演算処理装置(CPU)、および他のモジュールとの間でデータ通信を行うための通信回路(通信IC)を有している。各モジュールはそれぞれのモジュールに接続されるセンサや電気負荷等のデバイスの近くに設置されており、これにより各モジュールと接続されるデバイスとの間のハーネス長は短くなる。FRONT INTEGRATION MODULE(FIM)5はヘッドランプ1,6やターンシグナルランプ2a,2b(左)、7a,7b(右)に隣接したエンジンルールの前方に配置されており、前記ヘッドランプ1,6やターンシグナルランプ2a,2b,7a,7bや近くに装着されているホーン8などを駆動するように接続されている。DRIVER DOOR MODULE(DDM)18,PASSENGER DOOR MODULE(PDM)20は、それぞれ運転席側,助手席側のドアに搭載されており、ドアロックモータ19,21,パワーウィンドウモータ,ドアロックSW,パワーウィンドウSW,電動ミラーモータ(以上図示せず)などが接続されている。REAR INTEGRATION MODULE(RIM)29は、テールランプ32,33やターンシグナルランプ31,34に隣接したトランクルームの前方に配置されており、前記テールランプ32,33やターンシグナルランプ31,34の他、トランクオープナ用モータ,リアデフォッガや後席のドアロックモータ23,28,パワーウィンドウモータ,ドアロックSW,パワーウィンドウSWなどを駆動するように接続されている。前記FIM5,RIM29,DDM18,PDM20にはそれぞれ他のモジュールとの間でデータの授受を行うための通信回路を有する。また、センサ,スイッチ類や外部電気負荷等のデバイスが接続されている入出力インターフェースと、更に電気負荷への制御信号を演算する演算処理装置(CPU)を有している。
BCM14の負荷電源遮断回路210を経由して、後述するBCMのモジュール側コネクタを介して電源線12Gの一端に電気的に接続され、電源線12Gの他端は、コネクタ
17Dで電源線12Hの一端に接続され、他端はFIM5の負荷電源遮断回路110に後述するFIMのモジュール側コネクタを介して接続される。一方ヒュージブルリンク4eからの電源はモジュールFIM5の負荷電源遮断回路110を経由して、後述するモジュール側コネクタを介して電源線12Hの他端に電気的に接続されており、結果的に電源線12A〜12Hはヒューズ4e,4fを介して、ループ状に配線されている。このループ状に配線された電源線を総称して以後パワーバス12と称す。
3030と、この絶縁材3030の外周を覆う導電体3010、それにこの導電体3010の外周を覆う絶縁材3000とで構成されている。ここでまず電源線3020は、通常、銅の単線、又は撚り線で作られ、電力供給用の導電線となるものである。絶縁材3030は、ゴムやプラスチックなどの絶縁体で作られ、電源線3020を絶縁する働きをする。導電体3010は、細い銅線を編み合わせる(以下編組線)ことにより、絶縁材3030の外周に層状に形成したものである。絶縁材3000は、ゴムやプラスチックなどの絶縁体で作られ、ケーブルの保護層として機能する。前記導電体3010の機能は後で詳細に記すが、電源線12Aの導電体3010の一端はFIM5のショート検出回路230に接続され、もう一端はコネクタ17Aの直近で開放状態となっている。同様に電源線12Bの導電体3010の一端はBCM14のショート検出回路230に、電源線12Cの導電体3010の一端はBCM14のショート検出回路230に、電源線12Dの導電体3010の一端はRIM29のショート検出回路330に、電源線12Eの導電体3010の一端はRIM29のショート検出回路330に、電源線12Fの導電体3010の一端はBCM14のショート検出回路230に、電源線12Gの導電体3010の一端はBCM14のショート検出回路230に、電源線12Hの導電体3010の一端はFIM5のショート検出回路130に、それぞれ接続され、全ての電源線12B,12C,12D,12E,12F,12G,12Hの他端はそれぞれのコネクタの直近で開放状となっている。この導電体3010を以後ショートセンサと称す。一方電源線3020は、前述したように
FIM5から出発して、電源線12A,コネクタ17A,電源線12B,BCM14,電源線12C,コネクタ17B,電源線12D,RIM29,電源線12E,コネクタ17C,電源線12F,BCM14,電源線12G,コネクタ17D,電源線12Hを経由し、FIM5に戻るループ状に接続されている。
RIM29の各負荷電源遮断回路110,210,310および、各モジュールFIM5,BCM14,RIM29の各負荷駆動回路(ドライバ回路)160,260,360を介して各モジュールに接続されたそれぞれの電気負荷190,290,390に電力を供給する。また他のモジュールDDM18,PDM20は、BCM14の負荷電源遮断回路210に接続される電源線のうち、電源に近い側の12B,12Gから電源供給回路200を介して、電力が供給される。A/C16,SDM25,ラジオ15は、電源線50fを介してBCM14の電源供給回路200からバックアップ電源が供給される。
(PCM)には、バッテリ3からヒュージブルリンク4a,イグニッションスイッチ26a,ダッシュボード近辺に配置されたヒューズボックス36内のヒューズ36bおよび電源線50bを経由して、前述のボディ電装系の電源供給系とは別系統で電力が供給されている。ABSコントロールユニット11には、ヒュージブルリンク4a,イグニッションスイッチ26a,ヒューズボックス36内のヒューズ36aおよび電源線50aを経由して電力が供給されている。エアバックコントロールユニットSDM25には、ヒュージブルリンク4a,イグニッションスイッチ26a,ヒューズボックス36内のヒューズ36cおよび電源線50cを経由して電力が供給されている。ラジオ15には、ヒュージブルリンク4a,アクセサリスイッチ26b,ヒューズボックス36内のヒューズ36dおよび電源線50dを経由して電力が供給されている。A/Cユニット16には、ヒュージブルリンク4a,アクセサリスイッチ26b,ヒューズボックス36内のヒューズ36eを経由してバッテリ3から電力が供給されている。このように、それぞれの別機能を持った制御系毎に別系統の電源系としているので、どれか一つの電源系が故障しても他の電源系に影響を与えることがない。
12Gに電源線210b,210gを介して接続されている。ラジオ15,SDM25,A/C16にはアクセサリスイッチ26bまたはイグニッションスイッチ26aを介して電力が供給されているので、アクセサリスイッチ26bまたはイグニッションスイッチ
26aがオフになると電力は供給されなくなる。その時、動作していたときのデータをバックアップするためには、イグニッションスイッチ26a,アクセサリスイッチ26bがオフになっても電源を供給する必要がある。そこで、BCM14の電源供給回路200から電源50fを介してこれらのモジュールのデータをバックアップするための電源が供給されている。このデータバックアップ用の電源を、パワーバス12から得るようにしたのでデータバックアップ用の別の電源線およびヒューズを設ける必要がない。また、このパワーバス系統12A〜12Hが故障して、バックアップデータが消去されても、ラジオ
15,SDM25,A/C16はアクセサリスイッチ26b,イグニッションスイッチ
26aを介して電力が供給されると初期値で動作を始めるように構成しておけば、致命的な故障にはならない。
BCM14に入力されるイグニッションキースイッチの状態など車両全体に関連する入出力の情報を相互に送受信することにより、1つのモジュールで取込まれた入力信号によって別のモジュールに設けられた負荷を駆動制御できる。
23,24を介してBCM14の電力供給回路200に接続されている。
36a,36b,36c,36d,36eがなくなり、バッテリ3からそれぞれのモジュール間の電源線は、エンジンルームに配置されたバッテリ3から車室内に配置されたイグニッションキー,ヒューズボックスを経由していたが、すぐ近くのFIM5やBCM14から接続されるので、短くかつ本数も削減できる。
164,165の他端は、過電流検出回路161に接続され、過電流検出回路161の上流の他端には、第2の負荷電源遮断回路110bから電源が供給されている。半導体スイッチング素子166,167,168の他端は、過電流検出回路162に接続され、過電流検出回路162の上流の他端には、第1の負荷電源遮断回路110aから電源が供給されている。このように、車両の右側と左側で別系統としており、どちらかの系が故障しても別の系は動作するようにしている。ここで、車両の右側と左側で別系統にする理由は、FIM5には、ヘッドランプやフォグランプ,クリアランスランプなど左右で一対になっている負荷が多く接続されているためである。例えば、ヘッドランプ左1とヘッドランプ右6を同じ電源系統で電源供給していると、その電源系の過電流検出回路が故障して電源が供給されなくなると、ヘッドランプは左右どちらも消えるため、夜間走行中などは非常に危険である。本実施例のように、車両の右側と左側で別系統にすれば、どちらかは点灯しているので最悪の事態は回避できる。
123で構成される。バッテリ3からヒューズ4bを経由して供給される制御系電源は、ダイオード122を経由して定電圧電源回路121に供給される。定電圧電源回路121では、各種演算,制御処理を行う制御回路170などを動作させるための定電圧を発生する。この電圧は、ショート検出回路130の電圧印加駆動回路131や制御回路170,通信回路140,電源遮断回路123に供給される。電源遮断回路123では、制御回路170の制御信号によって、定電圧電源回路121から供給された定電圧電源を入力回路150に供給したり、遮断したりする。入力回路150は入力信号180の外気温センサ181やブレーキ液量センサ182などからの信号を制御回路170が取り込めるような電圧に変換している。そのために抵抗151,152でプルアップしている。ところが、車両に人がいなくて、放置されているようなときには、ブレーキ液量センサ182や外気温センサ181の情報により警報とかを出す必要もないにも関わらず、プルアップ抵抗
151,152を経由してブレーキ液量センサ182や外気温センサ181に電流が流れると、バッテリ3が放電し、バッテリ3があがってしまうことになる。そこで、必要ないときにはプルアップ抵抗に供給される電源を電源遮断回路123で遮断するようにしている。
PDM20が接続されている。また半導体スイッチング素子263,264の他端は、過電流検出回路261に接続され、過電流検出回路261の上流の他端には、電源線12Fからの第2の負荷電源遮断回路210bの電源が供給されている。半導体スイッチング素子265,266の他端は、過電流検出回路262に接続され、過電流検出回路262の上流の他端には、電源線12Cからの第1の負荷電源遮断回路210aの電源が供給されている。半導体スイッチング素子203の他端は、過電流検出回路201に接続され、過電流検出回路201の上流の他端には、電源線12Gからの第2の負荷電源遮断回路210bの電源が供給されている。半導体スイッチング素子204の他端は、過電流検出回路202に接続され、過電流検出回路202の上流の他端には、電源線12Bからの第1の負荷電源遮断回路210aの電源が供給されている。このように、車室内の前方右側と前方左側,後方右側,後方左側で別系統としており、どれかの系が故障しても別の系は動作するようにしている。
761,765にも供給されている。定電圧電源回路721では、各種演算,制御処理を行う制御回路770などを動作させるための定電圧を発生する。入力回路750は入力信号780のクランク角センサ781とエアフローセンサ782,スロットルセンサ783などからの信号を制御回路770が取り込めるような電圧に変換している。
763,765で構成される。この実施例では、半導体スイッチング素子765には過温度検出遮断機能を内蔵したパワーMOSFETを使用しており、過電流が流れ素子の温度が所定温度以上になるとオフするようになっている。そのため、負荷がショートしても電流が流れ続けることがなく、ハーネスが発煙したり、ヒューズが切れたり、バッテリが過放電するようなこともない。一方、半導体スイッチング素子762,763,765には保護機能がない単純な半導体スイッチング素子を使用している。なぜなら、もし負荷とかがショートして過電流が流れても、負荷の上流にあるヒューズが溶断するため、過電流が流れ続けることはないためである。本実施例では保護機能がない半導体スイッチング素子を使用したが、当然のごとく保護機能付の半導体スイッチング素子を使用してもなんら問題はない。半導体スイッチング素子は、図示では5個しか記してないが、当然PCM10に接続された負荷に応じて増減する。半導体スイッチング素子762,763,764には、それぞれPCM10に接続された負荷790のワーニングランプ792,インジェクタ793,EGRソレノイド794などが接続され、これらの負荷の上流にはヒューズ
36f,36g,36hが接続されている。半導体スイッチング素子761には、PCM10に接続された負荷790のATソレノイド791などが接続されている。半導体スイッチング素子765は、スロットルモータ795を正転,逆転の両方向に駆動するHブリッジ回路であり、その構成は後で説明する。
663,664,665、および負荷のオン,オフを行う半導体スイッチング素子661,662で構成される。この実施例では、半導体スイッチング素子661,662には保護機能がない単純な半導体スイッチング素子を使用している。なぜなら、もし負荷とかがショートして過電流が流れても、負荷の上流にあるBCM14の電源供給回路200に保護機能が付いているため、過電流が流れ続けることはないためである。本実施例では保護機能がない半導体スイッチング素子を使用したが、当然のごとく保護機能付の半導体スイッチング素子を使用してもなんら問題はない。パワーウィンドウモータ693,ドアロックモータ694,ミラーモータ695を駆動するスイッチング素子663,664,665には、リレーを使用しているが半導体スイッチング素子でも良い。半導体スイッチング素子661には、DDM18に内蔵された負荷690のスイッチイルミランプ691が接続され、半導体スイッチング素子662には、ドアに設置されたステップランプ692が接続され、これらの負荷の上流にはBCM14の電源供給回路200が接続されている。
36bがなくなり、バッテリ3からそれぞれのモジュール間の電源線は、エンジンルームに配置されたバッテリ3から車室内に配置されたイグニッションキー,ヒューズボックスを経由していたが、すぐ近くのFIM5から接続されるので、短くかつ本数も削減できる。
219aとダイオード219bで論理和をして、出力回路に供給するようにしている。図17のRIM29では、電源線12Dと電源線12Eからの電源をダイオード317とダイオード318で論理和をして、出力回路に供給するようにしている。このようにすると電源供給系の数が減るため、その下流にある過電流検出回路の数も削減できる。
1010,1020,1030,1040で構成されるHブリッジの制御信号に変換している。すなわち、正転の時は、半導体スイッチング素子1020と半導体スイッチング素子1030をオンさせモータ1060に電流を流し、逆転の時は、半導体スイッチング素子1010と半導体スイッチング素子1040をオンさせてモータに逆電流を流すような信号に変換する。図19は、Hブリッジを構成する半導体スイッチング素子の上流側2個をショート保護機能を有する半導体スイッチング素子1010a,1020aにしたものであり、図20は、Hブリッジを構成する半導体スイッチング素子の下流側2個をショート保護機能を有する半導体スイッチング素子1030a,1040aにしたものであり、図21は、Hブリッジを構成する半導体スイッチング素子の上流側,下流側4個すべてをショート保護機能を有する半導体スイッチング素子1010a,1020a,1030a,1040aにしたものである。図18はHブリッジを構成する半導体スイッチング素子にショート保護機能を有していないので、別の所でショート保護機能が必要となる。図
19は上流にショート保護機能を有している半導体スイッチング素子を使用しているため、負荷がショートしても保護され、かつ負荷に接続された電源がグランドにショートしても保護される。しかし、負荷に接続された電源が電源側にショートすると下流側の半導体スイッチング素子が破壊する。図20は、下流にショート保護機能を有している半導体スイッチング素子を使用しているため、負荷がショートしても保護され、かつ負荷に接続された電線が電源側にショートしても保護される。しかし、負荷に接続された電線がグランドにショートすると下流側の半導体スイッチング素子が破壊する。それに対し、図21は上流,下流ともにショート保護機能を有している半導体スイッチング素子を使用しているため、負荷がショートしても保護され、かつ負荷に接続された電線がグランドにショートしても、電源側にショートしても保護される。
PDM20の電源供給も、電源供給側であるBCM14の電源供給回路200にショート保護機能付の半導体スイッチング素子を使用しているため、図18のショート保護機能を有しないHブリッジ回路を使用している。
が接続されている図6のBCM14の第2の負荷電源遮断回路210bのリレーの接点をオフし、故障した電源系の電源線12Fと正常な電源系の電源線12Gを遮断する。このようにすると故障した電源系のみが遮断されるので、正常な電源系に接続された負荷は正常に動作する。
ILmin=正常時の電流x(1−ばらつき) :式2
ステップ6230では、現在オンしている負荷の正常時の電流値の最大,最小の総和
ITmax,ITminを式3,式4にて算出する。
ITmin=ΣILmin_n(n=1〜m) :式4
例えば、図39と図40の2つの負荷が動作しているとすると、総和は、図41のような電流値となる。次にステップ6240において、異常判定最大電流値INGmax を式5で、異常判定最小電流値INGmin を式6で算出する。
INGmin=ITmin−A :式6
式5,6のAは、0以上の所定一定値である。本実施例では異常判定電流値の計算は一定値を加算して求めたが、比率計算して求めても良い。ステップ6210で測定した電流値ITとステップ6240で算出した異常判定電流値をステップ6250で比較する。電流値ITが異常判定最小電流値INGmin より大きくて、異常判定最大電流値INGmax より小さければ、正常であるので処理を終了する。それ以外の時は、いずれかの負荷に異常があると判断し、異常な負荷を特定するために以下の処理を実行する。ステップ6260では、以下の処理を何回繰り返すかの数値nを1に初期化する。ステップ6270で現在オンしている負荷の1個だけをオフした1ms後、ステップ6270で、その時の電流
ITnew を測定し、ステップ6290で、オフしたことによって変化した電流値(IT−ITnew )が、ステップ6220で検索してもとめたオフした負荷の最大電流値ILmax より小さく、最大電流値ILmin より大きければ、その負荷は正常であるので、ステップ6300にてその負荷を駆動する半導体スイッチング素子をオンし、正常時の動作とする。ステップ6290で負荷異常と判断したら、ステップ6310において、以後復帰条件が成立しない限り、その負荷をオフする。またステップ6320にて故障情報を表示したり格納する。残りの負荷を診断するため、ステップ6330にて前記数値nを1だけ増加させ、ステップ6340にて全部終了したかどうかを比較し、終了してなければステップ6270以下の処理を繰り返す。このように、負荷および半導体スイッチング素子の両方がショート故障したときには、その電源系統を遮断するため、ループ式電源系統に影響を与えることがない。また、負荷のショートおよびレアショートを検出すれば該当する半導体スイッチング素子のみを遮断することができるので、故障個所だけを分離でき他の負荷に影響を与えないようになる。また、本実施例では半導体スイッチング素子には過温度検出遮断機能を内蔵した物を使用しているが、このように各負荷の電流を検出できるため、半導体スイッチング素子の保護機能は、その半導体スイッチング素子が破壊しない目的の為だけの、ばらつきが大きくても良い過電流制限機能があれば、十分にショート保護を行うことができ、半導体スイッチング素子の構成が簡単にできる。
25(a)に示すような温度特性を持っており、ある温度(本実施例では約120℃)以上に素子の温度が上昇すると、急激に抵抗値が増大する。本実施例でのPTC素子は数十mΩの抵抗値が、数十kΩから数百kΩに抵抗値が増大する。また、温度が上昇する要因は、PTC素子に流れる電流であるが、その電流値と急激に抵抗値が増大するまでの時間(トリップ時間)に関係が図25(b)に示してある。2310,2320,2340はそれぞれ周囲温度が0℃,20℃,60℃の時の特性であるが、15A以上の電流の時は、一秒以下で抵抗値が増大する特性となっている。このPTC素子で電流検出すると、非常に大きな電流が流れると、PTC素子の抵抗値が増大するため、PTC素子間の電位差も増大するため、正常時と異常時で検出電圧に大きな差が現れる。よって、検出精度をラフにできる。また、この回路の時にも、図37,図38の故障検出およびフェールセーフ処理を行うが、故障した電源系を遮断しようとしても遮断できない場合に、PTC素子の抵抗値が増大するため、電流値が抑えられ、過電流が流れ続けることはなくなる。
17Dの所で開放状態となっているため、FIM5では、電源線12A,12Hの地絡,天絡を、BCM14では、電源線12B,12C,12F,12Gの地絡,天絡を、
RIM29では、電源線12D,12Eの地絡,天絡を検出でき、故障個所の特定ができるようになっている。さらにコネクタにより、電源線12A,電源線12Hはエンジンルーム、電源線12B,電源線12C,電源線12F,電源線12Gは車室内、電源線12D,電源線12Eはトランクルームというように分離できるようになっているため、故障個所を修理するとき1つのハーネスのみを修理すれば良いように構成されている。
FIM5が事前に検出したら、FIM5の第1の負荷電源遮断回路110aのリレーの接点とBCM14の第1の負荷電源遮断回路210aのリレーの接点を遮断し、正常時には遮断されていたRIM29の負荷電源遮断回路310のリレーは接続する。故障した箇所電源線12Aとそれにコネクタ17Aで直接接続されている電源線12Bは、パワーバス
12より、完全に遮断される。BCM14の第1の負荷電源遮断回路210aのリレーの接点を遮断すると電源線12Cもパワーバス12より遮断されるが、正常時には遮断されていたRIM29の負荷電源遮断回路310のリレーを接続しているため、電源は、正常時と逆方向から供給されるようになる。したがって、故障した電源線の部分だけが遮断されるが、負荷への電源供給は逆方向から供給されるようになるので動作しなくなることはない。
310を正常時にオフしていると、電流検出によるショート検出方式の時、電流の方向が固定されているため、検出が簡単になる。また、RIM29の負荷電源遮断回路310を正常時にオンしていると、故障発生時にRIM29の負荷電源遮断回路310を正常時にオンにする時間が短縮できる。
BCMの処理フローチャートを代表例として説明する。ステップ5100でスリープ状態と判断すると、ステップ5200にて、第1の負荷電源遮断回路210aと第2の負荷電源遮断回路210bを遮断して処理を終了する。通常動作状態の時はステップ5110にてパワーバスの診断をショート検出回路230により行い、その結果、ステップ5120にて故障と判定すると、ステップ5130で他のモジュールに故障個所がどこかの診断情報を多重通信により送信し、ステップ5160以降を実行する。一方、正常の場合でも他のモジュールで診断している電源線に故障がないかどうかを判断するため、ステップ5140にて他のモジュールからの診断情報を受信する。その診断情報により、ステップ5150にて故障ありと判断すると、ステップ5160にて、故障個所がどこかを判断し、故障個所が12A,12B,12C,12Dのいずれかであれば、ステップ5170にて第1の負荷電源遮断回路210aを遮断する。故障個所が12E,12F,12G,12Hのいずれかであれば、ステップ5180にて第2の負荷電源遮断回路210bを遮断し、ステップ5210にて故障個所を表示し、メモリに格納する。ステップ5150で、故障個所がないと判断すると、ステップ5190にて第1の負荷電源遮断回路210aと第2の負荷電源遮断回路210bを接続して、処理を終了する。
42の7000はモジュールであり、7020,7030,7040,7050はパワーバスであり、7020aは電源線、7020bはショートセンサである。パワーバスだけがコネクタ7010によりモジュール7000と接続されており、他の電線7060は別のコネクタ7080でモジュール7000と接続されている。図43ではパワーバス7020,7030,7040,7050と他の電線7060は同じコネクタ7110でモジュール7100と接続されている。図42のように、パワーバスだけのコネクタでモジュールと接続すると、他の電線の数によってコネクタを変更する必要がないため、コネクタの標準化ができる。また、図43のように一体コネクタにすると、コネクタの占有面積が削減でき、モジュールを小さくできる。
FIMの入力回路、160…FIMの出力回路、170…FIMの制御回路、180…
FIMの入力信号、190…FIMの負荷。
Claims (25)
- バッテリから車内に引き回され、車両の種々の負荷に電力を供給する電源線、
この電源線の複数の区間のショートを検出する複数のショートセンサ、
前記複数のショートセンサのショート検出状態から電源線のショート区間を特定する制御回路
とを有する乗物の電力供給装置。 - 請求項1において、前記ショートセンサと別のショートセンサとの間に電源線同志を電気的に接続するコネクタが配されている乗物の電力供給装置。
- バッテリからヒューズを介して車内に引き回される負荷駆動用電源線、
バッテリから別のヒューズを介して車内に引き回される制御回路駆動用電源線、
前記制御回路駆動用電源線から電力が供給される制御回路と
前記負荷駆動用電源線と前記負荷との間に設けられ、前記制御回路からの信号に応じて負荷への電力の供給を制御する負荷駆動回路とを含む制御装置とを有する乗物の電力供給装置。 - 請求項3において、
前記負荷駆動回路と前記ヒューズとの間に設けられ、前記負荷駆動回路の過電流状態を検知して前記制御回路に伝える過電流検知装置、
前記制御回路からの信号に応じて前記ヒューズと前記駆動回路との間の電路を遮断する遮断回路を有する乗物の電力供給装置。 - 請求項3において、前記負荷駆動用電源線のショートによる異常を検知するショートセンサ、
このショートセンサからの信号に応じて前記制御回路を介して前記ヒューズと前記駆動回路との間の電路を遮断する遮断回路
を更に有する乗物の電力供給装置。 - 請求項3において、前記制御装置は通信制御回路を含み、一つの制御装置と他の制御装置とは、通信線によって互いに接続されており、一つの制御装置に入力されるスイッチの状態に応じて別の制御装置の負荷に対する電力の供給停止を制御可能に構成されている乗物の電力供給装置。
- バッテリからヒューズを介して車内に引き回され、車両の種々の負荷に電力を供給する第1の電源系、
バッテリから別のヒューズを介して車内に引き回され、前記負荷を制御する制御装置の制御回路に電力を供給する第2の電源系、
前記第1の電源系のショート異常を検知して、前記制御回路を介して前記第1の電源系の保護制御を実行する保護回路
を有する乗物の電力供給装置。 - バッテリからヒューズを介して車内に引き回され、車両の走行制御負荷に電力を供給する第1の電源系、
バッテリから別のヒューズを介して車内に引き回され、車両の艤装系負荷に電力を供給する第2の電源系、
バッテリから更に別のヒューズを介して車内に引き回され、前記艤装系の負荷を制御する制御回路へ電力を供給する第3の電源系
とを有する乗物の電力供給装置。 - 車載電源、
この車載電源よりドライバ回路を介して電力の供給を受ける車載負荷、
前記ドライバ回路と前記ヒューズとの間に設けた遮断回路、
前記遮断回路に回路遮断信号を与える制御回路
を備えた乗物の電力供給制御装置。 - 車載電源、
負荷駆動信号を発生する制御回路とこの制御回路からの駆動信号によって負荷への電力の供給を制御する負荷駆動回路とを備えた複数の制御モジュール、
前記制御モジュールの少なくとも2つに対し1個のヒューズを介して前記車載電源から負荷駆動用電力を供給する大電力線、
前記各制御モジュールの制御回路に対し1個の別のヒューズを介して前記車載電源から制御回路用電力を供給する小電力線
を有する乗物の電力供給装置。 - 車両の特定の位置に設置される負荷制御モジュールであって、
他のモジュールと通信線で結ばれた通信回路、
この通信回線を介して入力される信号に基づいて負荷の制御信号を出力する制御回路、
この制御回路からの出力信号に基づいて負荷への電力の供給を制御する駆動回路、
前記制御回路の出力によって特定の負荷への電力路を開閉するリレー、
特定の負荷に過電流が流れた時溶断するヒューズ
を備えた乗物の電力供給装置の負荷制御モジュール。 - 請求項8において、更にバッテリから更に別のヒューズを介して前記車載電源に接続されたイグニッションスイッチおよび/またはアクセサリスイッチ、
前記イグニッションスイッチおよび/またはアクセサリスイッチから更にまた別のヒューズを介した電力を供給する第4乃至第5の電源系を有する乗物の電力供給装置。 - イグニッションスイッチとこれに直列に接続されたヒューズを介して車載電源から負荷駆動用電力を受ける負荷制御装置、
別のヒューズを介して、前記車載電源から電力を受ける別の制御装置、
前記負荷制御装置に前記別の制御装置から電力を供給するバックアップ電源供給路
を有する乗物の電力供給装置。 - ヒューズを介して車載電源から電力が分配される制御装置、
この制御装置の電力取込み部の電路に設けた遮断器、
この遮断器を介して負荷に電力を供給するドライバ回路、
前記遮断器を迂回して別の負荷に電力を供給する別のドライバ回路
を有する乗物の電力供給装置。 - 特定の制御状態において負荷と電源との間の電路を開放するリレーおよび/またはヒューズが車載の特定位置に配置された複数の制御装置の近傍に分散配置されている乗物の電力供給装置。
- 特定の負荷に対し、車載電源から、ヒューズ,回路遮断リレー,自己遮断形半導体スイッチング素子を介して電力を供給する乗物の電力供給装置。
- 通信線で接続された複数の負荷制御モジュール、
前記負荷制御モジュールの一つにヒューズを介して電力を供給する電線路、
前記別の負荷制御モジュールに別のヒューズを介して電力を供給する別の電線路
を有する乗物の電力供給装置。 - イグニッションスイッチおよび/またはアクセサリスイッチが閉じられた時車載電源から通電されるリレーコイルとこのリレーコイルが通電された時閉じるリレー接点とからなるリレー、
前記リレー接点を介して車載電源に接続される電力分配機能付負荷制御モジュール、
この負荷制御モジュールは、他の制御モジュールおよび/または外部の操作信号発生器から与えられる負荷操作信号を取込む入力インターフェースと、
入力インターフェースから取込んだ前記負荷操作信号に基づいて負荷駆動信号を出力する制御回路と、
この制御回路からの負荷駆動信号をドライバ回路に出力する出力インターフェース
を備えている乗物の電力供給装置。 - 請求項18において、前記入力インターフェースが通信回路を備えている乗物の電力供給装置。
- 請求項18において、前記リレー接点と特定の負荷との間にヒューズが接続されている乗物の電力供給装置。
- 自動車の前部座席より後方のエリアに設置されたリア制御モジュール、
自動車の前部座席より前方のエリアに設置されたフロント制御モジュール、
自動車の前記フロントモジュールとリアモジュールとの間に設置されたセントラル制御モジュール、
前記リア制御モジュールとバッテリとを接続するリア側電源線、
前記フロント制御モジュールと前記セントラルモジュールとをバッテリに接続するフロント側電源線、
前記セントラル制御モジュールの入力インターフェースに接続されたイグニッションスイッチ、
前記セントラル制御モジュールの出力インターフェースに接続されたイグニッションリレーコイル、
前記フロント制御モジュールの入力インターフェースに前記セントラル制御モジュールから入力されるイグニッションスイッチの信号によって前記リレーコイルが通電/遮断されることで閉成/開成するイグニッションリレー接点、
前記イグニッションリレー接点を介して前記フロント側電源線から電力が供給される特定の負荷
を有する自動車の電力供給装置。 - 請求項21において、
前記イグニッションリレー接点と特定負荷との間に接続された溶断ヒューズを有する自動車の電力供給装置。 - 請求項22において、特定の負荷がオルターネータおよび/またはスタータである自動車の電力制御装置。
- 請求項22において、前記イグニッションリレーとヒューズが前記制御モジュールに隣接して設けられたリレー/ヒューズボックスに収納されている自動車の電力供給装置。
- 自動車の電源と特定の負荷との間に負荷駆動制御用ドライバ回路を設け、この負荷駆動用ドライバ回路と電源との間にリレーを設け、
前記自動車が運転されておらず且つ前記特定の負荷が電力を必要としていないことを検知して、前記リレーのコイルへ流れる電流を停止してリレー接点を開放し、負荷への電路を遮断するスリープ制御回路を有する自動車の電力供給装置。
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