JP2004351918A - ギャップ調節装置、記録装置、液体噴射装置 - Google Patents

ギャップ調節装置、記録装置、液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 小さい回転トルクでギャップ調節を行うことができ、更に、より多くのギャップ位置を設定することのできるギャップ調節装置を得ること。
【解決手段】 ギャップ調節装置50は、ブッシュ部材67及び68を回動させることによってキャリッジをガイドする軸の高さ位置(PG)を変化させる。ブッシュ部材67及び68と噛合する中間歯車65はボス65cを有し、該ボス65cが、スライド可能なスライド部材51に形成されたカム溝53に遊挿され、スライド部材51のスライド動作によってPGが変化する。キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重がブッシュ部材67、68及び中間歯車65を介してボス65cに伝達され、ボス65cはカム溝53の側壁に圧接し、これによってPGが保持される為、小さい駆動力でスライド部材51をスライドさせることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置及び該ギャップ調節装置を備えた記録装置に関する。また、本発明は、液体噴射装置に関する。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンタ、複写機およびファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録材に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体と前記被噴射媒体に付着させる装置を含む意味で用いる。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
記録装置の1つとしてインクジェットプリンタがあり、該インクジェットプリンタにおいては、インクジェット記録ヘッドが主走査方向に往復動するキャリッジの底部に設けられている。キャリッジは、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸にガイドされながら、モータの駆動力を受けて主走査方向に往復駆動される。
ここで、インクジェットプリンタには、厚さの異なる被記録媒体毎に適切に記録を実行する為に、インクジェット記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置が設けられる。このギャップ調節装置は、専らキャリッジガイド軸の軸端に該キャリッジガイド軸の軸芯からずれた位置に回動中心を持つブッシュ部材を設け、該ブッシュ部材を回動させることにより、キャリッジガイド軸の高さ位置を上下に変化させる様に構成されている(特許文献1参照)。また、キャリッジガイド軸を複数本(例えば2本)備え、該複数本のキャリッジガイド軸の軸端に取り付けられたブッシュ部材を同期して回動させることにより、前記複数本のキャリッジガイド軸の高さ位置を同時に上下させる様に構成されたものもある(特許文献2参照)。
上述の様な従来のギャップ調節装置は、その殆どが2つのギャップ調節位置を備え、該2つのギャップ調節位置を、上記ブッシュ部材と係合して上記ブッシュ部材を回動させる調節レバー等によって切り替える様に構成されている(特許文献3参照)。或いは、特許文献2においては、2つのギャップ位置をモータの駆動力を利用して切り替える様に構成されている。そして、2つのギャップ調節位置は、コイルばねの付勢力によって保持される様に構成されている。
即ち、調節レバーに係合するコイルばねを設け、第1のギャップ位置と第2のギャップ位置とのほぼ中間位置で付勢方向が切り替わる様に設け、それぞれのギャップ位置において、それぞれのギャップが保持される様に調節レバーに付勢力を付与する様になっている。そして、第1のギャップ位置がギャップ小の側であり、第2のギャップ位置がギャップ大の側であるとすると、第2のギャップ位置ではキャリッジガイド軸及びキャリッジの自重によって、ブッシュ部材が第1のギャップ位置側に回転し易い状態となっている。従って特に第2のギャップ位置を確実に保持する為には、上記コイルばねの付勢力をより一層大なるものとする必要がある。
特開平8−300769号公報 特開平10−211748号公報 特開平2002−36660号公報
ところで、モータの駆動力を利用してギャップ調節を行う場合、上記コイルばねの付勢力に抗してブッシュ部材を回動させる必要があるが、例えば被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する為のモータから動力を得る場合には、上記コイルばねの付勢力を考慮して当該モータを選定する必要があり、コストアップを招く要因となる。特に、上記特許文献2に開示されたギャップ調整装置においては、2本のキャリッジガイド軸を備えることから、より一層モータに負荷が掛かることになる。
一方、上述した従来のギャップ調節装置においては、第1のギャップ位置と第2のギャップ位置との2つのギャップ位置を上記コイルばねで保持する様に構成していたことから、ギャップ位置を3つ以上設定することができなかった。
そこで本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その課題は、小さい回転トルクでギャップ調節を行うことができ、更には、より多くのギャップ位置を設定することのできるギャップ調節装置を得ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるキャリッジと、該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、を備えた記録装置において、前記キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置であって、前記キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられる部材であり、且つ、前記キャリッジガイド軸の軸線方向と直交する様に立設されるサイドフレームに回動可能に設けられ、当該回動中心と前記キャリッジガイド軸の軸芯とが一致しない様に前記キャリッジガイド軸を軸支するブッシュ部材と、該ブッシュ部材と係合して該ブッシュ部材を回動させる、モータの動力を受けて稼働するブッシュ部材回動手段と、を備え、該ブッシュ部材回動手段が、前記モータの動力を受けて前記サイドフレームの面に沿ってスライド動作する様に設けられたスライド部材と、前記スライド部材のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段と、前記ブッシュ部材と係合するブッシュ部材係合部及び前記スライド部材に形成されたカム溝に遊挿されるボス部を備えるとともに回動可能に設けられ、前記スライド部材のスライド動作に従って前記ボス部が前記カム溝内を変位することによって回動し、これによって前記ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、を備え、前記ブッシュ部材及び前記ブッシュ部材回動部材を介して前記ボス部に作用する前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重によって、該ボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向と交差する方向に圧接しながら前記カム溝内を変位する様に構成され、前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へ前記ブッシュ部材を付勢するブッシュ部材付勢手段を有していることを特徴とする。
上記第1の態様によれば、ギャップ調節装置は、キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられたブッシュ部材と、該ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、該ブッシュ部材回動部材を回動させるスライド部材と、を備えている。そして、スライド部材のスライド動作により、ブッシュ部材回動部材に設けられたボス部がスライド部材に形成されたカム溝内を変位し、これによってブッシュ部材回動部材が回動してキャリッジガイド軸の高さ位置が変化する。ここで、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重が、ブッシュ部材及びブッシュ部材回動部材を介して前記ボス部に作用し、これによって該ボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向交差する方向に圧接しながら前記カム溝内を変位する様に構成されている。従って、キャリッジガイド軸及びキャリッジガイド軸の自重が、スライド部材のスライド方向に直接掛かるのではなく、スライド部材のスライド方向と交差する方向に掛かる為、小さい力でキャリッジの高さ位置を変化させ、且つ、ギャップ位置を保持することができる。つまり、小さい回転トルクでギャップ調節を行うことができるとともに、より多くのギャップ位置を設定することが可能となる。
また、上記第1の態様によれば、ギャップ調節装置は、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へブッシュ部材を付勢するブッシュ部材付勢手段を有しているので、ブッシュ部材は、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重にブッシュ部材付勢手段の付勢力が加算された力で、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へ付勢されることになる。前述したように、ギャップ調節装置は、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重が、ブッシュ部材及びブッシュ部材回動部材を介して前記ボス部に作用し、これによって該ボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向交差する方向に圧接しながら前記カム溝内を変位する様に構成されている。
したがって、ブッシュ部材回動部材のボス部は、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重にブッシュ部材付勢手段の付勢力が加算された力で、カム溝の一方側のカム面にスライド部材のスライド方向交差する方向に押圧されて摺接することになる。それによって、スライド部材のカム溝内に遊挿されているブッシュ部材回動部材のボス部の変位位置をより安定させることができるので、スライド部材のカム溝内に遊挿されているブッシュ部材回動部材のボス部の変位位置によって規定される記録ヘッドと被記録媒体とのギャップをより高精度に設定することができるという作用効果が得られ、特にオフキャリッジ構造(インクカートリッジがキャリッジ上に搭載されない構造)でキャリッジの自重が軽い記録装置において大きな効果を得ることができる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様において、前記ブッシュ部材と前記ブッシュ部材回動部材のブッシュ部材係合部とは、歯車係合して回動伝達される構成を成していることを特徴とする。
上記第2の態様によれば、ブッシュ部材とブッシュ部材回動部材との歯車係合部には、キャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重にブッシュ部材付勢手段の付勢力が加算された力がキャリッジ及びキャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へ常に作用するので、上記第1の態様に記載の発明による作用効果に加えて、歯車係合しているブッシュ部材とブッシュ部材回動部材との間のバックラッシュを取り除くことができるという作用効果が得られる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様又は第2の態様において、前記カム溝が、前記ギャップを複数のギャップ位置に段階的に調節する様に、前記ギャップを変化させる変化部と前記ギャップを変化させない非変化部とを備えて階段形状に形成されていることを特徴とする。
上記第3の態様によれば、前記ボス部が前記非変化部にある状態では前記ギャップが変化せず、従って当該状態においてギャップを安定して保持することができる。
本発明の第4の態様は、上記第3の態様において、前記非変化部を3箇所備えることにより、前記ギャップを3段階に切り替える様に構成されていることを特徴とする。
上記第4の態様によれば、前記非変化部を3箇所備えることにより、前記ギャップを3段階に切り替える様に構成されているので、前記ギャップを最小限のモータのトルクをもって自動的に切り替えることが可能となる。
本発明の第5の態様は、上記第1の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、前記ブッシュ部材回動手段が、前記スライド部材に形成されたラックと噛合するピニオン歯車及び前記モータの動力を受けて回動する伝達歯車を含んで構成され、前記サイドフレームに設けられる歯車輪列を備え、前記ピニオン歯車の回動によって前記スライド部材をスライド動作させる様に構成され、前記歯車輪列を構成する一の歯車が、その回動軸方向にスライド動作可能に設けられたことにより、前記歯車輪列から外れて前記モータの動力伝達を切断可能に構成され、前記一の歯車の前記スライド動作が、前記一の歯車が他の歯車と噛合する方向に該一の歯車を付勢する付勢手段と、前記サイドフレームに形成された円弧形状を成す孔から前記キャリッジの主走査領域に突出する様に前記一の歯車に設けられた係合用ピンを、前記一の歯車が前記歯車輪列から外れる方向に押圧する前記キャリッジと、によって行われる様に構成されていることを特徴とする。
上記第5の態様によれば、前記スライド部材のスライド動作が歯車輪列を介してモータの駆動力が伝達されることによって行われ、前記歯車輪列を構成する一の歯車が、キャリッジによって押されることにより前記歯車輪列から外れる様に構成されているので、前記モータからの動力伝達を切断することができ、これにより、前記モータを、他のモータ(例えば、被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する為の搬送用モータ)によって簡易に兼用することができる。
本発明の第6の態様は、上記第5の態様において、前記モータが、被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する搬送用モータであることを特徴とする。
上記第6の態様によれば、ギャップ調節を行うモータが、被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する搬送用モータと兼用されるので、低コスト化を図ることができるとともに、上記第1の態様の作用効果により、小さい回転トルクでギャップ調節を行うことが可能となる。
本発明の第7の態様は、上記第5の態様又は第6の態様において、前記スライド部材ロック手段が、前記一の歯車の円盤面に形成された係合用突起と、前記サイドフレームに形成された前記係合用突起が嵌入する嵌入孔であり、複数のギャップ位置において前記係合用突起の位置する場所に局在する様に複数形成される嵌入孔と、を備えて構成されていることを特徴とする。
上記第7の態様によれば、前記スライド部材ロック手段が、前記歯車輪列を構成する一の歯車の円盤面に形成された係合用突起が、サイドフレームに形成された嵌入孔に嵌合することによって、前記一の歯車の回転を止めることによって前記スライド部材をロックさせる様に構成されている。そして、前記嵌入孔は、複数のギャップ位置において前記係合用突起の位置する場所に局在する様に複数形成されているので、これにより、複数のギャップ位置で確実に保持することができる。
本発明の第8の態様は、上記第1の態様〜第7の態様のいずれかにおいて、前記キャリッジが、副走査方向に所定の間隔を置いて設けられる2本の前記キャリッジガイド軸によってガイドされる様構成されるとともに、前記ブッシュ部材回動部材が、前記2本のキャリッジガイド軸の間に配置されて前記2本のキャリッジガイド軸の軸端に取り付けられた前記ブッシュ部材を同時に回動させる様構成されていることを特徴とする。
上記第8の態様によれば、記録装置は2本のキャリッジガイド軸を備え、ギャップ調節装置は、前記ブッシュ部材回動部材を2本のキャリッジガイド軸の間に有し、該ブッシュ部材回動部材によって2本のキャリッジガイド軸を同時に回動させるので、2本のキャリッジガイド軸の高さ位置を構造簡単にして且つ容易に同期させながら変化させることができる。
本発明の第9の態様は、被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるキャリッジと、該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、該キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置と、を備えた記録装置であって、前記ギャップ調節装置が、上記第1の態様〜第8の態様のいずれかに記載された前記ギャップ調節装置であることを特徴とする。
上記第9の態様によれば、記録装置において、上述した第1の態様〜第8の態様と同様な作用効果を得ることができる。
本発明の第10の態様は、被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドを備えるキャリッジと、該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、前記キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記液体噴射ヘッドと被噴射媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置と、を備えた液体噴射装置であって、前記ギャップ調節装置が、前記キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられる部材であり、且つ、前記キャリッジガイド軸の軸線方向と直交する様に立設されるサイドフレームに回動可能に設けられ、当該回動中心と前記キャリッジガイド軸の軸芯とが一致しない様に前記キャリッジガイド軸を軸支するブッシュ部材と、該ブッシュ部材と係合して該ブッシュ部材を回動させる、モータの動力を受けて稼働するブッシュ部材回動手段と、を備え、該ブッシュ部材回動手段が、前記モータの動力を受けて前記サイドフレームの面に沿ってスライド動作する様に設けられたスライド部材と、前記スライド部材のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段と、前記ブッシュ部材と係合するブッシュ部材係合部及び前記スライド部材に形成されたカム溝に遊挿されるボス部を備えるとともに回動可能に設けられ、前記スライド部材のスライド動作に従って前記ボス部が前記カム溝内を変位することによって回動し、これによって前記ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、を備え、前記ブッシュ部材及び前記ブッシュ部材回動部材を介して前記ボス部に作用する前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重によって、該ボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向と交差する方向に圧接しながら前記カム溝内を変位する様に構成され、前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へ前記ブッシュ部材を付勢する付勢手段を有していることを特徴とする。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、図1〜図3を参照しながら本発明に係る「記録装置」、「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の概略構成について説明する。ここで、図1はプリンタ1の外観斜視図であり、図2は外部ハウジングを取り外した状態の同外観斜視図、図3はプリンタ1の側断面概略図である。
図1に示す様に、プリンタ1はボックス形の形状を成し、大凡、ビデオテープレコーダー程の大きさに形成されていて、テレビラック等へ収納された状態で使用されることを想定して構成されている。外観は図示する様にボックス形のハウジング3の前面にフロントカバー8が設けられて大略構成され、フロントカバー8は、手前側に向けて開いた状態(使用状態:図示せず)と図示する様に閉じた状態(非使用状態)とを回動自在に設けられ、開いた状態では、記録が行われた記録用紙の排出や、ディスクトレイ33(図2参照)の出し入れ動作が可能となる。フロントカバー8の下部には給紙トレイ30が着脱自在に設けられ、手前側に引き出して取り外すことにより、記録紙をセットすることができる。フロントカバー8の上方にはインクカートリッジユニット15が設けられ、該インクカートリッジユニット15には、複数のインクカートリッジ16(図3参照)がプリンタ1の幅方向に並んで着脱自在に設けられている。
続いて、図2及び図3を参照しながらプリンタ1の内部構成について概説する。図2において、プリンタ1の装置本体は、下部シャーシ4と、装置本体の幅方向(主走査方向)に延びるメインフレーム5と、該メインフレーム5の両側に立設される、装置本体の奥行き方向(副走査方向)に平行なサイドフレーム右6及びサイドフレーム左7とによって、その基体が構成されている。サイドフレーム右6とサイドフレーム左7との間には主走査方向に延びる主キャリッジガイド軸11と副キャリッジガイド軸12とが副走査方向に所定の間隔を置いて軸支されている。
主キャリッジガイド軸11及び副キャリッジガイド軸12はキャリッジ13を主走査方向にガイドする為のガイド軸であり、主キャリッジガイド軸11はキャリッジ13の後部を挿通し、副キャリッジガイド軸12はキャリッジ13の前部を下から支持して、これによって記録ヘッド14(図3)と記録用紙Pとの間の距離(ペーパーギャップ:以下「PG」と言う)が規定される。本発明に係るギャップ調節装置50はサイドフレーム左7に設けられていて(但し、後述するブッシュ部材67及び68に相当する部材(図示せず)はサイドフレーム右6の側にも設けられている)、主キャリッジガイド軸11と副キャリッジガイド軸12の高さ位置を調節することにより、PGを調節するものであるが、詳細は後に説明する。
続いて、図3を参照しながら記録用紙P及びディスクトレイ33の搬送経路を説明する。プリンタ1は、上述した様に装置底部に給紙トレイ30を着脱自在に備えている。給紙トレイ30には複数枚の記録用紙Pが堆積状態にセット可能となっていて、その底部には、ホッパ31が設けられている。ホッパ31は揺動軸31aを中心に揺動可能に設けられ、セットされた記録用紙Pを下方から押し上げることにより、上部に設けられた給送ローラ28に記録用紙Pの束を圧接させる。
給送ローラ28は側面視略D形の形状を成し、外周は高摩擦部材(例えば、ゴム材)によって形成されている。記録用紙Pの給送時には給送ローラ28の円弧部分に圧接した最上位の記録用紙Pが、給送ローラ28の回転によって、下流側(図3の右側)へ給送される。また、給送ローラ28の下部には、給送ローラ28の円弧部分と圧接する摩擦分離手段(図示せず)が設けられていて、当該摩擦分離手段と給送ローラ28との間で記録用紙Pを挟圧することにより、給送されるべき最上位の記録用紙Pと、重送されようとする次位以降の記録用紙Pとを分離する。
給送ローラ28の下流側には搬送用モータ40(図4参照)によって回転駆動される搬送駆動ローラ21と、該ローラに接して従動回転する搬送従動ローラ22とが設けられ、これらローラによって記録用紙Pをニップし且つ搬送駆動ローラ21が回転駆動されることにより、記録用紙Pが記録ヘッド14の下へ搬送される。搬送駆動ローラ21の下流側には記録ヘッド14とプラテン20とが上下に対向する様に設けられ、搬送された記録用紙Pは、プラテン20によって下から支持された状態において、記録ヘッド14から「液体」としてのインク滴が吐出(噴射)されることにより、記録が行われる。記録ヘッド14はキャリッジ13の底部に設けられているが、主走査方向に往復動する当該キャリッジ13にはインクカートリッジが搭載されておらず、キャリッジ13の主走査領域の上側に、上述した様に複数のインクカートリッジ16が、主走査方向に並んで着脱自在に配設されている。そして、図示を省略するインクチューブを介してキャリッジ13へとインクが供給される様になっている。
記録ヘッド14の下流側には上記搬送用モータ40によって回転駆動される排出駆動ローラ23と該ローラに接して従動回転する排出従動ローラ24とが設けられ、これらローラによって記録用紙Pをニップし且つ排出駆動ローラ23が回転駆動されることにより、記録用紙Pがプリンタ1外部へ排出される。
一方、DVD(Digital Versatile Disk)等に代表される光ディスクDをセット可能なディスクトレイ33は、給紙トレイ30の上方に配置されている。ディスクトレイ33の側端には図示しないラックが形成され、該ラックと噛合する図示しないピニオン歯車の回動により、ほぼ水平に真っ直ぐに移動できる様に構成されている。光ディスクDへの記録実行時には、上記移動手段によってトレイ先端が搬送駆動ローラ21と搬送従動ローラ22とにニップされるまで搬送された後、搬送駆動ローラ21の回転による駆動力を受けて、記録ヘッド14の下へ所定のピッチで搬送され、記録が実行される。
以上がプリンタ1の概略であり、以下、PGを調節するギャップ調節装置50の構成について、図4〜図15を参照しながら詳説する。ここで、図4はギャップ調節装置50の外観斜視図、図5は同分解斜視図、図6はギャップ調節装置50を背面側から見た外観斜視図(サイドフレーム左7が無い状態)、図7は同外観斜視図(サイドフレーム左7がある状態)、図8はブッシュ部材の回動中心とキャリッジガイド軸の軸芯との関係を示す図、図9〜図11はギャップ調節装置50の正面図であり、ギャップ調節装置50の動作推移を示す図である。また、図12〜図15は、PG切替時の制御フローを示す図である。
図4及び図5に示す様に、ギャップ調節装置50は、ブッシュ部材67及び68を備えている。このブッシュ部材67は主キャリッジガイド軸11のサイドフレーム左7側の軸端に取り付けられ、ブッシュ部材68も同様に、副キャリッジガイド軸12のサイドフレーム左7側の軸端に取り付けられている。そして該ブッシュ部材67及び68は、サイドフレーム左7に、図示しない中間部材を介して回動可能に取り付けられる。
副キャリッジガイド軸12を例に説明すると、図8に示す様に、副キャリッジガイド軸12の軸端部には半月状の取付部(突起)12aが形成され、該取付部12aが、ブッシュ部材68に形成された半月状の嵌入孔に圧入されている。ここで、符号Cはブッシュ部材68の回動中心を示し、符号Cは副キャリッジガイド軸12の軸芯を示している。図示する様に、回動中心Cと軸芯Cとが一致しない様に構成されていて、従ってサイドフレーム左7に設けられたブッシュ部材68が回動すると、副キャリッジガイド軸12の高さが変化し、以てPGを調節することが可能となる。尚、主キャリッジガイド軸11の側に取り付けられるブッシュ部材67もまた同様である。従って、ギャップ調節装置50は、搬送用モータ40の回転を後述する歯車輪列を介してブッシュ部材67及び68へ伝達し、ブッシュ部材67及び68を同期して回動させることにより、主キャリッジガイド軸11と副キャリッジガイド軸12との高さ位置が同じになる様に維持しながら、PGを調節する様に構成されている。
尚、本実施形態においては、図8に示す様に、正面視においてブッシュ部材68(ブッシュ部材67)の回動中心Cが副キャリッジガイド軸11(主キャリッジガイド軸12)の軸芯Cに対して左側に位置する様に構成されているので、副キャリッジガイド軸11(主キャリッジガイド軸12)及びキャリッジ13の自重が作用して、ブッシュ部材68(ブッシュ部材67)には、図の時計方向に回動する様な力が作用した状態となっている。
次に、ブッシュ部材67及び68は、それぞれ外周が歯車噛合可能に形成されていて、それぞれが、「ブッシュ部材回動部材」としての中間歯車65における、「ブッシュ部材係合部」としてのギア部65a、65bと噛合している。中間歯車65は軸74に回動可能に軸支されるとともに、ギア部65aの近傍に、サイドフレーム左7の側に突出する様なボス65cを備えている。
このボス65cは、スライド部材51に形成された、スライド部材51のスライド方向に延びる様な階段形状をなすカム溝53に遊挿されることにより、スライド部材51のスライド動作に従ってカム溝53内を変位し、これにより、中間歯車65が回動する。スライド部材51は、サイドフレーム左7の面に沿ってプリンタ1の奥行き方向(副走査方向)に水平にスライドする様に、取り付けられる。より具体的には、サイドフレーム左7にはガイドピン41a、41bが設けられ、スライド部材51には正面視において水平に延びる長孔52a、52bが形成されて、これらにガイドピン41a、41bを遊挿させる様にしてスライド部材51が取り付けられたことにより、スライド部材51が水平にスライド可能となっている。
一方、スライド部材51の下面にはラック54が形成され、該ラック54には、ピニオン歯車55が噛合する。ピニオン歯車55には、歯車58、57(歯車58と歯車57は一体に形成されている)、歯車56の順に動力が伝達される。歯車58には搬送駆動ローラ軸21の軸端に取り付けられた搬送駆動ローラ歯車59が噛合し、該搬送駆動ローラ歯車59には、歯車60(図6参照)が噛合する。歯車60は、プーリ61と一体的に形成され、該プーリ61と、搬送用モータ40の回転軸に取り付けられたピニオン歯車63とに無端ベルト62が係回される。従って以上のような歯車輪列(動力伝達装置)により、搬送用モータ40の回転駆動力がピニオン歯車55に伝達され、スライド部材51のスライド動作に変換されて、以てブッシュ部材67及び68が回動してPGが変化する。
尚、符号42及び43はロータリエンコーダを示しており、符号42はプーリ61とともに回転する、外周に複数のスリットを有する円盤状スケールであり、符号43は、円盤状スケール43の前記スリットへ光を放射する発光部及び、該放射光を受光する受光部である。当該ロータリエンコーダは図示しないプリンタ1の制御部と接続され、プーリ61の回転量、即ち搬送駆動ローラ21の回転量や、ギャップ調節装置50を構成する歯車の回転量をステップ単位で検出することができる。
次に、PGの位置(ギャップ位置)およびこれの保持手段について説明する。ボス65cが遊挿されるカム溝53は、図9に示す様に、PGの「非変化部」としての平坦部53a、53b、53cと、PGの「変化部」としての傾斜部を備えることにより階段形状を成している。ここで、ボス65cは、傾斜部を移動することによって中間歯車65を回動させ、平坦部53a、53b、53cでは、中間歯車65を回動させない。従って、平坦部53a、53b、53cは、PGを変化させない非変化部となり、スライド部材51が若干スライドしても、PGを一定に保持できる場所となる。そして、ギャップ調節装置50は、3つの平坦部53a、53b、53cによって3つのPG位置を有し、これらを段階的に切り替える。
また、本実施形態においては、PGを保持する手段として、スライド部材51のスライド動作を拘束するロック手段を用いている。該ロック手段は、スライド部材51に形成されたラック54と噛合するピニオン歯車55aの回動を拘束することにより、PGを保持する。以下、ピニオン歯車55aの回動を拘束することによってスライド部材51のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段について詳説する。
ピニオン歯車55aには、サイドフレーム左7に形成された円環状の孔76(図5及び図9参照)からキャリッジ13の主走査領域(サイドフレーム左7の右側)へ向けて突出する様な係合用ピン55aと、同じくサイドフレーム左7に形成された、各PG位置に対応する様に局在して設けられた嵌合孔77a、77b、77c(詳細は後述)に嵌入可能な係合用突起55b及び55cが、サイドフレーム左7と対向する円盤面に形成されている。
ここで、ピニオン歯車55aは軸74を回動軸として回動可能に設けられているとともに、軸74の軸芯線方向にスライド可能に設けられ、更に、付勢部材73によってサイドフレーム左7へ向けて付勢された状態に設けられている。そして、ピニオン歯車55のスライド動作は、付勢部材73と、キャリッジ13とによって行われる。即ち、係合用ピン55aはキャリッジ13と係合可能に設けられていて、キャリッジ13がサイドフレーム左7の側へ移動すると、キャリッジ13が係合用ピン55aを押し(以下、当該キャリッジ13の位置を「押圧位置」と言う)、付勢部材73の付勢力に抗してピニオン歯車55をサイドフレーム左7から離間する方向にスライドさせる。
キャリッジ13が係合用ピン55aと係合していない状態では、ピニオン歯車55は付勢部材73の付勢力によってサイドフレーム左7に圧接した状態となる。このとき、突起55b、55cが、例えば図9に示す様にサイドフレーム左7に形成された嵌合孔77b、77bに嵌合し、これによってピニオン歯車55の回動動作が拘束された状態となり、従ってスライド部材51のスライド動作が拘束されて、PGが保持される。これが、スライド部材51のロック手段である。また、当該ロック状態では、ピニオン歯車55と歯車56との噛合が解除されて、つまりピニオン歯車55が一連の歯車輪列から外れて、動力を伝達しない状態となる様に構成されている。
一方、キャリッジ13が係合用ピン55aを押すと、ピニオン歯車55がスライドしてサイドフレーム左7から離間し、歯車56との噛合状態となる。そしてこのとき、突起55b、55cは、サイドフレーム左7に形成されたいずれの嵌合孔(77a、77b、77c)にも嵌合しないので、回動可能な状態となる。尚、ピニオン歯車55が嵌合孔77a、77b、77cの位置から一旦外れた後は、キャリッジ13をサイドフレーム左7から離間させても、突起55b、55cはサイドフレーム左7のフレーム面に圧接しながら摺動し、やがて嵌合孔77a、77b、77cのいずれかに嵌合してロック状態になるとともに、ピニオン歯車55が歯車輪列から外れて動力を伝達しない状態となる。
尚、ラック54の歯厚は、ピニオン歯車55とラック54とがピニオン歯車55のスライド動作の如何に関わらず常に噛合する様に、厚めに形成されている。また、ピニオン歯車55と噛合する歯車56は、ピニオン歯車55と同様に回動軸方向にスライド可能に設けられるとともに、付勢部材72(図5)によってサイドフレーム左7へ向けて付勢されている。従って、ピニオン歯車55がキャリッジ13によって押された際に、ピニオン歯車55と歯車56との噛合が行われなくても、歯車56は一旦サイドフレーム左7から離間する方向に退避でき、そしてその後の回転によってピニオン歯車55と歯車56とは正常に噛合する。従って、ピニオン歯車55と歯車56との歯の破損等を防止することができる様になっている。
ところで、ピニオン歯車56に形成された係合用ピン55aは、本実施形態においては1つであるが、回動軸74を挟んで2つ以上形成することにより、回動軸74をスライドする際に回動軸74に平行な力が付与され、以てより円滑に回動軸74をスライドすることが可能となる。
以下、図12〜図15及び適宜その他の図面を参照しながらPG切替制御シーケンスについて詳説する。
図12において、PG切替動作を行う場合には、キャリッジ13をPG切替待機位置へ移動する(ステップS101)。PG切替待機位置は、係合用ピン55aと係合しないが、係合用ピン55aに近接する位置であるか、或いは係合用ピン55aと係合しているものの、係合用ピン55aを未だ押していないキャリッジ13の位置である。
次に、これから記録を行う記録モードが、「PG++」、「PG+」、「PG0」のいずれのモードであるかを判断し(ステップS102)、それぞれの切替シーケンスを実行する(ステップS200、S300、S400)。ここで、「PG++」とは、最も大きいPGであり、上述したディスクトレイ33に記録を実行するときのPGである。また、「PG+」とは、中間のPGであり、普通紙等に記録を実行するときのPGである。更に、「PG0」とは、最も小さいPGであり、コート層を有する専用紙等に記録を実行するときのPGである。尚、普通紙への記録の際のPGがコート層を有する専用紙へ記録の際のPGよりも大きいのは、普通紙はインク滴を吸収して主走査方向に波打つ所謂コックリング現象が顕著であり、これによって見かけ上の厚みが大なるものとなり、場合によっては、記録ヘッド14と擦れることがあるからである。
以下、切替シーケンス毎に説明する。図13に示すPG++切替シーケンス200では、先ず、現在のPGがいずれのPGであるかを判断し(ステップS201)、既に「PG++」の状態である場合には、特に処理は行わず上位の制御ルーチンへ戻る。ここで、図11はギャップ調節装置50が「PG++」の状態を示しており、当該状態では、スライド部材51が正面視において最も左にスライドしている。また、カム溝53内におけるボス65cは、最も上の平坦部53cに位置し、ピニオン歯車55に形成された突起55b、55cは、嵌合孔77a、77aに嵌合した状態となっている。尚、図9〜図11の右下に示す図は、ギャップ調節装置50を背面側から視た回動軸74周辺の図(図7の斜視図を平面で視た図)である。
次に、現在のPGが「PG+」(図10に示す状態)であれば、キャリッジ13を押圧位置へ移動し(ステップS202)、搬送用モータ40をβステップ逆転させて(ステップS203)、キャリッジ13をPG切替待機位置へ戻す(ステップS206)。ここで、図10右下図において、搬送用モータ40の逆転動作によって、突起55b、55cは図の反時計方向に回転する。また、突起55cが図10の状態から1つ上の嵌合孔77aの位置に達するのに搬送用モータ40がβステップ回転することとする。尚、同様に突起55cが嵌合孔77bから1つ下の嵌合孔77cの位置に達するのにはαステップ回転することとする。
以上により、図10に示す状態から、スライド部材51が左へスライドし、カム溝53内におけるボス65cは、中間の平坦部53bから1つ上の平坦部53cに移動し、更にピニオン歯車55に形成された突起55b、55cは、嵌合孔77b、77bから嵌合孔77a、77aに移動して嵌合した状態となる(図11の状態)。
図13に戻って、現在のPGが「PG0」(図9に示す状態)であれば、キャリッジ13を押圧位置へ移動し(ステップS204)、搬送用モータ40をα+βステップ逆転する(ステップS205)。これにより、図9に示す状態から、スライド部材51が左へスライドし、カム溝53内におけるボス65cは、最も下の平坦部53aから2つ上の平坦部53cに移動し、更にピニオン歯車55に形成された突起55b、55cは、嵌合孔77c、77cから嵌合孔77a、77aに移動して嵌合した状態となる。
続いて、図14に示すPG+切替シーケンス300では、先ず、現在のPGがいずれのPGであるかを判断し(ステップS301)、既に「PG+」の状態である場合には、特に処理は行わず上位の制御ルーチンへ戻る。次に、現在のPGが「PG++」であれば、キャリッジ13を押圧位置へ移動し(ステップS302)、搬送用モータ40をβステップ正転させて(ステップS303)、キャリッジ13をPG切替待機位置へ戻す(ステップS306)。これにより、図11に示す「PG++」の状態から、図10に示す「PG+」の状態となる。
一方、現在のPGが「PG0」であれば、キャリッジ13を押圧位置へ移動し(ステップS304)、搬送用モータ40をαステップ逆転させて(ステップS305)、キャリッジ13をPG切替待機位置へ戻す(ステップS306)。これにより、図9に示す「PG0」の状態から、図10に示す「PG+」の状態となる。
更に、図15に示すPG0切替シーケンス400では、先ず、現在のPGがいずれのPGであるかを判断し(ステップS401)、既に「PG0」の状態である場合には、特に処理は行わず上位の制御ルーチンへ戻る。次に、現在のPGが「PG++」であれば、キャリッジ13を押圧位置へ移動し(ステップS402)、搬送用モータ40をα+βステップ正転させて(ステップS403)、キャリッジ13をPG切替待機位置へ戻す(ステップS406)。これにより、図11に示す「PG++」の状態から、図9に示す「PG0」の状態となる。
一方、現在のPGが「PG+」であれば、キャリッジ13を押圧位置へ移動し(ステップS404)、搬送用モータ40をαステップ正転させて(ステップS405)、キャリッジ13をPG切替待機位置へ戻す(ステップS406)。これにより、図10に示す「PG+」の状態から、図9に示す「PG0」の状態となる。以上により、ギャップ調節装置50は、「PG++」、「PG+」、「PG0」の3段階に段階的にPGを切り替える構成となっている。
尚、以上説明した実施形態では、各PGの位置は、搬送用モータ40の回転ステップ数(ロータリエンコーダの検出ステップ数)によって検出するが、図4に示す様なセンサ71、72を設け、スライド部材51のスライド位置を検出することによって各PGの位置を検出する様に構成しても構わない。
ところで、以上の様に構成されたギャップ調節装置50では、主キャリッジガイド軸11、副キャリッジガイド軸12、キャリッジ13の自重がブッシュ部材11、12に作用し、ブッシュ部材11、12には、正面視において(図9〜図11において)時計方向に回動しようとする力が働いている。この力は、中間歯車65(中間歯車65は図9〜図11の反時計方向に回動しようとする)を介してボス65cに伝達され、これにより、ボス65cが、カム溝53の下側のカム面に常に圧接した状態でカム溝53内を変位する。
ここで、ボス65cの圧接方向はスライド部材51のスライド方向(図9〜図11の水平方向)に交差する方向(本実施形態ではほぼ直交する方向)であるので、主キャリッジガイド軸11、副キャリッジガイド軸12、キャリッジ13の自重が、歯車輪列を介して搬送用モータ40に直接作用せず、小さい回転トルクでPGを調節することができる。また、本実施形態においては、ボス65cがカム溝53内でバウンドしない様に(各PG位置においてPGが僅かに変化しない様に)、中間歯車65とサイドフレーム左7との間に引っ張りばね66を掛架し、ボス65cをカム溝53の下側のカム面に常に接する様に構成しているが、これによる影響も殆ど無く、小さい回転トルクでPGを調節することができる。
ギャップ調節装置50は、以上の構成により、PGを複数の位置(本実施形態では3つ)に、搬送用モータ40の駆動力を利用して自動的に切り替えることが可能となる。尚、本実施形態においては3つのPG位置を設定しているが、これに限られず、更に複数のPG位置を設定可能なことは言うまでもない。また、本実施形態では、カム溝53の下側のカム面にボス65cを圧接させる様に構成しているが、上側のカム面に圧接させる様に構成しても構わない。
また、本発明の他の実施の形態としては、上述した一実施の形態に加えて、「ブッシュ部材回動部材」として中間歯車65の回動可能範囲の全範囲において、カム溝53に遊挿されているボス部65cがカム溝53から脱落する方向への中間歯車65の撓みを規制して、ボス部65cがカム溝53から脱落することを防止する「撓み規制手段」をスライド部材51に設けたギャップ調節装置50が挙げられる。さらに他の実施の形態としては、キャリッジ13、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸12の自重により付勢される回動方向へブッシュ部材67及びブッシュ部材68を付勢する「ブッシュ部材付勢手段」を設けたギャップ調節装置50が挙げられる。以下、図16〜図20を参照しながら「撓み規制手段」及び「ブッシュ部材付勢手段」について説明する。
図16は、本発明に係るギャップ調節装置50の要部斜視図である。図17は、スライド部材51の断面を示した本発明に係るギャップ調節装置50の要部側面図である。図18は、本発明に係るギャップ調節装置50を裏側から示した要部正面図である。
まず、中間歯車65の回動可能範囲の全範囲において、カム溝53に遊挿されているボス部65cがカム溝53から脱落する方向への中間歯車65の撓みを規制して、ボス部65cがカム溝53から脱落することを防止する「撓み規制手段」について説明する。
スライド部材51のスライド動作により中間歯車65のボス部65cがカム溝53内を変位して中間歯車65が回動する際には、ボス部65cが当接しているカム溝53の内壁がボス部65cを押動することによって、ボス部65cがカム溝53の内壁に摺接しながらカム溝53の形状に沿って変位する。その際、ボス部65cが当接しているカム溝53の内壁がボス部65cを押動することによって、カム溝53に遊挿されているボス部65cが脱落する方向へ中間歯車65を撓ませる力が中間歯車65へ作用する。そのため、その力によって中間歯車65が大きく撓んでしまうと、ボス部65cがカム溝53から脱落してしまう虞がある。
このようなカム溝53に遊挿されているボス部65cの脱落を防止すべく、スライド部材51には、中間歯車65の回動可能範囲の全範囲において、カム溝53に遊挿されているボス部65cがカム溝53から脱落する方向への中間歯車65の撓みを規制する「撓み規制手段」としてのガイド壁511が形成されている。ガイド壁511は、図示の如くカム溝53に沿って形成されており、中間歯車65のボス部65c近傍(符号651で示した部分)が当接して、カム溝53内をボス部65cが変位可能な状態でカム溝53に遊挿されているボス部65cがカム溝53から脱落する方向への中間歯車65の撓みを規制する。カム溝53からボス部65cが脱落する方向の中間歯車65の撓みが規制されることによって、スライド部材51のスライド動作により中間歯車65のボス部65cがカム溝53内を変位して中間歯車65が回動する際に、中間歯車65が大きく撓んでカム溝53に遊挿されているボス部65cがカム溝53から脱落してしまうことを防止することができる。
つづいて、キャリッジ13、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸12の自重により付勢される回動方向へブッシュ部材67及びブッシュ部材68を付勢する「ブッシュ部材付勢手段」について説明する。
「ブッシュ部材付勢手段」は、キャリッジ13、及び主キャリッジガイド軸11の自重により付勢されるブッシュ部材67の回動方向(符号A2)へブッシュ部材67を付勢するコイルばね78と、キャリッジ13、及び副キャリッジガイド軸12の自重により付勢されるブッシュ部材68の回動方向(符号B2)へブッシュ部材68を付勢するコイルばね79とを有している。前述したように、ギャップ調節装置50は、正面視においてブッシュ部材68(ブッシュ部材67)の回動中心Cが副キャリッジガイド軸11(主キャリッジガイド軸12)の軸芯Cに対して左側に位置する様に構成されているので、ブッシュ部材68(ブッシュ部材67)には、副キャリッジガイド軸11(主キャリッジガイド軸12)及びキャリッジ13の自重(図18の符号H)が作用して、符号B2(符号A2)で示した回動方向に回動する力が作用する(図8参照)。コイルばね78は、一端部(符号781で示した部分)がブッシュ部材67に形成されている凸部671に掛着され、他端部(符号782で示した部分)がインクジェットプリンタ1の基体側(図示せず)に固設された状態で伸設されている。コイルばね78のばね力(符号A1)は、ブッシュ部材67を符号A2で示した回動方向、つまり、キャリッジ13、及び主キャリッジガイド軸11の自重(符号H)により付勢されるブッシュ部材67の回動方向へ作用する。コイルばね79は、一端部(符号791で示した部分)がブッシュ部材68に形成されている凸部681に掛着され、他端部(符号792で示した部分)がインクジェットプリンタ1の基体側(図示せず)に固設された状態で伸設されている。コイルばね79のばね力(符号B1)は、ブッシュ部材68を符号B2で示した回動方向、つまり、キャリッジ13、及び副キャリッジガイド軸12の自重(符号H)により付勢されるブッシュ部材68の回動方向へ作用する。コイルばね78のばね力(符号A1)は、ブッシュ部材67を介して中間歯車65の符号A3で示した回動方向へ作用し、コイルばね79のばね力(符号B1)は、ブッシュ部材68を介して中間歯車65の符号B3で示した回動方向へ作用する。
図19は、本発明に係るギャップ調節装置50の要部正面図であり、PGが「PG++」の状態を示したものである。図20は、本発明に係るギャップ調節装置50の要部正面図であり、PGが「PG0」の状態を示したものである。
PGが「PG++」の状態(図19に示した状態)からスライド部材51を符号Eで示した方向へスライドさせると(図20参照)、中間歯車65のボス部56cがカム溝53の形状に沿って符号Fで示した方向へ変位し、それによって、中間歯車65が符号Gで示した回動方向へ回動する。ブッシュ部材67は、中間歯車65のギア部65aの回動(符号A3)によって符号A2で示した方向へ回動し、ブッシュ部材68は、中間歯車65のギア部65bの回動(符号B3)によって符号B2で示した方向へ回動し、それによって、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸12が変位してPGが「PG++」から「PG0」へと切り替わる。前述したように、ギャップ調節装置50は、キャリッジ13、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸12の自重が、ブッシュ部材67、ブッシュ部材68、及び中間歯車65を介してボス部65cに作用し、それによって、ボス部65cが、カム溝53の一方側(符号Hで示した方向側)のカム面に、スライド部材51のスライド方向と交差する方向に摺接しながらカム溝53内を変位する様に構成されている。
そして、コイルばね78のばね力(符号A1)は、ブッシュ部材67を介して中間歯車65の符号A3で示した回動方向へ作用し、コイルばね79のばね力(符号B1)は、ブッシュ部材68を介して中間歯車65の符号B3で示した回動方向へ作用するので、中間歯車65のボス部65cは、キャリッジ13、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸12の自重に「ブッシュ部材付勢手段」としてのコイルばね78及びコイルばね79のばね力が加算された力で、カム溝53の一方側のカム面にスライド部材51のスライド方向と交差する方向に押圧されて摺接することになる。それによって、スライド部材51のカム溝53内に遊挿されている中間歯車65のボス部65cの変位位置をより安定させることができるので、カム溝53内に遊挿されているボス部65cの変位位置によって規定される記録ヘッド14と被記録媒体(記録紙P又はディスクD)とのギャップをより高精度に設定することができる。特にオフキャリッジ構造(インクカートリッジがキャリッジ上に搭載されない構造)でキャリッジ13の自重が軽いインクジェットプリンタ1において大きな効果を得ることができる。
また、ブッシュ部材67及びブッシュ部材68と中間歯車65との歯車係合部(ギア部65a及びギア部65b)には、キャリッジ13、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸の自重にコイルばね78及びコイルばね79のばね力が加算された力がキャリッジ13、主キャリッジガイド軸11、及び副キャリッジガイド軸の自重による回動方向(符号A2及び符号B2で示した回動方向)へ常に作用する。それによって、歯車係合しているブッシュ部材67と中間歯車65のギア部65aとの間、及びブッシュ部材68と中間歯車65のギア部65bとの間のバックラッシュを取り除くことができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明は、記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置及び該ギャップ調節装置を備えた記録装置に利用可能である。また、本発明は、液体噴射装置に利用可能である。
本発明に係るプリンタの外観斜視図である。 本発明に係るプリンタの内部外観斜視図である。 本発明に係るプリンタの側断面概略図である。 本発明に係るギャップ調節装置の外観斜視図である。 本発明に係るギャップ調節装置の分解斜視図である。 本発明に係るギャップ調節装置の外観斜視図である。 本発明に係るギャップ調節装置の外観斜視図である。 ブッシュ部材とキャリッジガイド軸との関係を示す図である。 本発明に係るギャップ調節装置の正面図である。 本発明に係るギャップ調節装置の正面図である。 本発明に係るギャップ調節装置の正面図である。 PG切替時の制御フローを示す図である。 PG切替時の制御フローを示す図である。 PG切替時の制御フローを示す図である。 PG切替時の制御フローを示す図である。 本発明に係るギャップ調節装置の要部斜視図である。 本発明に係るギャップ調節装置の断面を示した要部側面図である。 本発明に係るギャップ調節装置を裏側から示した要部正面図である。 本発明に係るギャップ調節装置50の要部正面図である。 本発明に係るギャップ調節装置50の要部正面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、3 ハウジング、4 下部シャーシ、5 メインフレーム、6 サイドフレーム右、7 サイドフレーム左、8 フロントカバー、11 主キャリッジガイド軸、12 副キャリッジガイド軸、13 キャリッジ、14 記録ヘッド、15 インクカートリッジユニット、16 インクカートリッジ、17 ユニット退避つまみ、20 プラテン、21 搬送駆動ローラ、22 搬送従動ローラ、23 排紙駆動ローラ、24 排紙従動ローラ、28 給紙ローラ、30 給紙カセット、31 ホッパ、33 ディスクトレイ、40 搬送用モータ、41a、41b ガイドピン、42 ロータリエンコーダ、43 円盤状スケール、50 ギャップ調節装置、51 スライド部材、52a、52b 長孔、53 カム溝、53a〜53c 平坦部、54 ラック、55 ピニオン歯車、56〜58 歯車、59 搬送駆動ローラ歯車、60 歯車、61 プーリ、62 無端ベルト、63 ピニオン歯車、65 中間歯車、651 ガイド壁、65a、65b ギア部、65c ボス、66 引っ張りコイルばね、67、68 ブッシュ部材、70、71 センサ、72、73 付勢部材、74、75 回動軸、76 孔、77a、77b、77c 嵌合孔、78、79 コイルばね、D ディスク、P 記録用紙

Claims (10)

  1. 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるキャリッジと、該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、を備えた記録装置において、前記キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置であって、
    前記キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられる部材であり、且つ、前記キャリッジガイド軸の軸線方向と直交する様に立設されるサイドフレームに回動可能に設けられ、当該回動中心と前記キャリッジガイド軸の軸芯とが一致しない様に前記キャリッジガイド軸を軸支するブッシュ部材と、
    該ブッシュ部材と係合して該ブッシュ部材を回動させる、モータの動力を受けて稼働するブッシュ部材回動手段と、を備え、
    該ブッシュ部材回動手段が、前記モータの動力を受けて前記サイドフレームの面に沿ってスライド動作する様に設けられたスライド部材と、
    前記スライド部材のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段と、
    前記ブッシュ部材と係合するブッシュ部材係合部及び前記スライド部材に形成されたカム溝に遊挿されるボス部を備えるとともに回動可能に設けられ、前記スライド部材のスライド動作に従って前記ボス部が前記カム溝内を変位することによって回動し、これによって前記ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、を備え、
    前記ブッシュ部材及び前記ブッシュ部材回動部材を介して前記ボス部に作用する前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重によって、該ボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向と交差する方向に圧接しながら前記カム溝内を変位する様に構成され、前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へ前記ブッシュ部材を付勢するブッシュ部材付勢手段を有している、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  2. 請求項1において、前記ブッシュ部材と前記ブッシュ部材回動部材のブッシュ部材係合部とは、歯車係合して回動伝達される構成を成している、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  3. 請求項1又は2において、前記カム溝が、前記ギャップを複数のギャップ位置に段階的に調節する様に、前記ギャップを変化させる変化部と前記ギャップを変化させない非変化部とを備えて階段形状に形成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  4. 請求項3において、前記非変化部を3箇所備えることにより、前記ギャップを3段階に切り替える様に構成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、前記ブッシュ部材回動手段が、前記スライド部材に形成されたラックと噛合するピニオン歯車及び前記モータの動力を受けて回動する伝達歯車を含んで構成され、前記サイドフレームに設けられる歯車輪列を備え、前記ピニオン歯車の回動によって前記スライド部材をスライド動作させる様に構成され、
    前記歯車輪列を構成する一の歯車が、その回動軸方向にスライド動作可能に設けられたことにより、前記歯車輪列から外れて前記モータの動力伝達を切断可能に構成され、
    前記一の歯車の前記スライド動作が、前記一の歯車が他の歯車と噛合する方向に該一の歯車を付勢する付勢手段と、
    前記サイドフレームに形成された円弧形状を成す孔から前記キャリッジの主走査領域に突出する様に前記一の歯車に設けられた係合用ピンを、前記一の歯車が前記歯車輪列から外れる方向に押圧する前記キャリッジと、によって行われる様に構成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  6. 請求項5において、前記モータが、被記録媒体を搬送する搬送ローラを回転駆動する搬送用モータである、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  7. 請求項5又は6において、前記スライド部材ロック手段が、前記一の歯車の円盤面に形成された係合用突起と、
    前記サイドフレームに形成された前記係合用突起が嵌入する嵌入孔であり、複数のギャップ位置において前記係合用突起の位置する場所に局在する様に複数形成される嵌入孔と、
    を備えて構成されていることを特徴とするギャップ調節装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、前記キャリッジが、副走査方向に所定の間隔を置いて設けられる2本の前記キャリッジガイド軸によってガイドされる様構成されるとともに、前記ブッシュ部材回動部材が、前記2本のキャリッジガイド軸の間に配置されて前記2本のキャリッジガイド軸の軸端に取り付けられた前記ブッシュ部材を同時に回動させる様構成されている、ことを特徴とするギャップ調節装置。
  9. 被記録媒体に記録を行う記録ヘッドを備えるキャリッジと、
    該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
    該キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記記録ヘッドと被記録媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置と、を備えた記録装置であって、
    前記ギャップ調節装置が、請求項1〜8のいずれか1項に記載された前記ギャップ調節装置である、ことを特徴とする記録装置。
  10. 被噴射媒体に液体噴射を行う液体噴射ヘッドを備えるキャリッジと、
    該キャリッジを主走査方向にガイドするキャリッジガイド軸と、
    前記キャリッジガイド軸の高さ位置を調節することによって前記液体噴射ヘッドと被噴射媒体とのギャップを調節するギャップ調節装置と、を備えた液体噴射装置であって、
    前記ギャップ調節装置が、前記キャリッジガイド軸の軸端に取り付けられる部材であり、且つ、前記キャリッジガイド軸の軸線方向と直交する様に立設されるサイドフレームに回動可能に設けられ、当該回動中心と前記キャリッジガイド軸の軸芯とが一致しない様に前記キャリッジガイド軸を軸支するブッシュ部材と、
    該ブッシュ部材と係合して該ブッシュ部材を回動させる、モータの動力を受けて稼働するブッシュ部材回動手段と、を備え、
    該ブッシュ部材回動手段が、前記モータの動力を受けて前記サイドフレームの面に沿ってスライド動作する様に設けられたスライド部材と、
    前記スライド部材のスライド動作を拘束するスライド部材ロック手段と、
    前記ブッシュ部材と係合するブッシュ部材係合部及び前記スライド部材に形成されたカム溝に遊挿されるボス部を備えるとともに回動可能に設けられ、前記スライド部材のスライド動作に従って前記ボス部が前記カム溝内を変位することによって回動し、これによって前記ブッシュ部材を回動させるブッシュ部材回動部材と、を備え、
    前記ブッシュ部材及び前記ブッシュ部材回動部材を介して前記ボス部に作用する前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重によって、該ボス部が、前記カム溝の一方側のカム面に、前記スライド部材のスライド方向と交差する方向に圧接しながら前記カム溝内を変位する様に構成され、前記キャリッジ及び前記キャリッジガイド軸の自重により付勢される回動方向へ前記ブッシュ部材を付勢する付勢手段を有している、ことを特徴とする液体噴射装置。
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