JP2004351566A - 小口断裁装置及び画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】冊子の小口を断裁する際の小口断裁量を決定するための無駄な試し切り作業の排除、断裁不良による無駄な冊子の発生防止、適正な小口断裁量の迅速な決定等を実現可能にする小口断裁装置を提供する。
【解決手段】中綴じ処理、中折り処理された冊子SAを搬送手段により搬送して所定位置に停止させて断裁手段300により冊子SAの小口bを断裁する第1モードと、冊子SAを所定位置の冊子搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、断裁手段300により冊子SAの小口bを断裁する第2モードと、を有する小口断裁装置。
【選択図】 図11
【解決手段】中綴じ処理、中折り処理された冊子SAを搬送手段により搬送して所定位置に停止させて断裁手段300により冊子SAの小口bを断裁する第1モードと、冊子SAを所定位置の冊子搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、断裁手段300により冊子SAの小口bを断裁する第2モードと、を有する小口断裁装置。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる小口断裁装置、及び小口断裁装置を備えた画像形成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数枚で1セットになる用紙束に対して中綴じ処理、及び中折り処理を可能にする用紙後処理装置が知られている。
【0003】
近年、複写機、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置により画像が記録された用紙束に対して、用紙後処理装置により中綴じ処理、中折り処理を行い週刊誌のように製本化した後、用紙の小口を揃えて断裁する小口断裁装置が提供されている。
【0004】
中綴じ処理、中折り処理された冊子の、内側の用紙と外側の用紙の各端辺のずれを矯正するために、小口断裁装置によって小口を断裁して冊子を仕上げる。
【0005】
特許文献1に記載の後処理装置は、冊子の小口断裁位置を指定する入力手段と、該入力手段により入力された入力データを記憶する記憶手段とを備え、後処理制御手段は、記憶手段に記憶された入力データに従って断裁位置を制御するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−211806号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の小口断裁装置では、以下の問題がある。
【0008】
用紙束を中折り処理したときに生じる内側用紙と外側用紙の端部位置の差を矯正するために、用紙端部を断裁する場合に、適正な小口断裁量は、紙種、用紙枚数等により異なるため、一義的に決定する事が出来ず、最初の冊子を試しに小口断裁して、その結果を参考にして、小口断裁量を決定し、後続の冊子の小口を断裁処理している。このため、適正な小口断裁量を決定するための無駄な試し切り作業と、断裁冊子の不良発生等の問題がある。
【0009】
本発明はこのような問題を解決して、無駄な試し切り作業の排除、適正な小口断裁量の迅速な決定等を実現可能にする小口断裁装置、及び小口断裁装置を備えた画像形成システムを提供する事を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明の以下の小口断裁装置及び画像形成システムにより達成される。
【0011】
(1) 中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる断裁手段と、前記中綴じ処理、中折り処理が施された冊子を前記断裁手段に搬送する搬送手段とを備え、前記中綴じ処理、中折り処理された冊子を前記搬送手段により搬送して所定位置に停止させて前記断裁手段により冊子の小口を断裁する第1モードと、前記冊子を前記所定位置の冊子搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、前記断裁手段により冊子の小口を断裁する第2モードと、を有することを特徴とする小口断裁装置。
【0012】
(2) 中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる断裁手段と、前記中綴じ処理、中折り処理が施された冊子を前記断裁手段に搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記冊子の小口を撮影する撮像手段と、前記撮像手段により撮影された前記冊子の小口断裁量を表示する表示手段と、を備え、前記中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁処理する以前に、前記搬送手段により撮影可能な位置に前記冊子を一時停止させ、この一時停止中に、前記撮像手段により前記冊子の小口近傍を撮影して、前記表示手段により前記冊子の小口断裁量を判定して断裁処理することを特徴とする小口断裁装置。
【0013】
(3) 画像書き込み部、画像形成部、用紙搬送手段、定着装置から成る画像形成装置と、用紙搬送手段、綴じ処理部、折り処理部から成る用紙後処理装置と、前記(1)又は(2)に記載の小口断裁装置と、を備えて成ることを特徴とする画像形成システム。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像形成装置A、用紙後処理装置(以下、後処理装置と称す)FS1、小口断裁装置(以下、断裁装置と称す)FS2から成る画像形成システムを図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は画像形成システムの全体構成図である。
[画像形成システム]
図示の画像形成装置Aは、画像読取部1、画像処理部2、画像書込部3、画像形成部4、給紙カセット5、給紙手段6、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)9を備えている。
【0016】
画像形成装置Aの上部には、自動原稿送り装置DFが搭載されている。画像形成装置Aの図示の左側面の排紙部8側には、後処理装置FS1と断裁装置FS2が連結されている。
【0017】
自動原稿送り装置DFの原稿台上に載置された原稿dは矢印方向に搬送され画像読み取り部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読みとられ、CCDイメージセンサ1Aに読み込まれる。
【0018】
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部2において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部3に信号を送る。
【0019】
画像書込部3においては、半導体レーザからの出力光が画像形成部4の感光体ドラム4Aに照射され、潜像を形成する。画像形成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。給紙カセット5から給紙手段6により給送された用紙Sは転写手段4Bにより画像が用紙Sに転写される。画像を担持した用紙Sは、定着装置7により定着され、排紙部8から後処理装置FS1に送り込まれる。或いは搬送路切換板8Aにより自動両面コピー給紙部9に送り込まれた片面画像処理済みの用紙Sは再び画像形成部4において、両面画像処理後、排紙部8から排出される。
【0020】
後処理装置FS1は、入口搬送部10、シフト処理搬送部20、綴じ処理部30、折り処理部50、表紙給紙部60及び排紙部から構成されている。排紙部は最上段の固定排紙皿71、図示左側方の昇降排紙皿72、底部近傍の下部排紙口73から成る。
【0021】
後処理装置FS1において、中綴じ処理、中折り処理された冊子SAは、断裁装置FS2に送り込まれる。
【0022】
断裁装置FS2は、第1搬送部100、第2搬送部200、断裁部(断裁手段)300、冊子収納部400から成り、後処理装置FS1により中綴じ処理、中折り処理された冊子SAの小口b近傍を、図3(d)に示すように、断裁して小口bを揃えるもので、図4以降において詳述する。
【0023】
[用紙後処理装置]
図2は、後処理装置FS1の用紙搬送経路を示す模式図である。
【0024】
〈入口搬送部〉
入口搬送部10の入口部11を通過し、入口部ローラ12に挟持搬送される用紙Sは、上段の第1搬送路▲1▼、中段の第2搬送路▲2▼、下段の第3搬送路▲3▼の3系統に分岐されていて、切換手段G1,G2の占める角度の選択により用紙Sが何れかの搬送路に給送される。
【0025】
〈単純排紙〉(第1搬送路▲1▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は、第2搬送路▲2▼、第3搬送路▲3▼を遮断し、第1搬送路▲1▼のみを開放する。第1搬送路▲1▼を通過する用紙Sは、通路13に進入し、搬送ローラ14,15に挟持されて上昇搬送され、排出ローラ16に挟持されて固定排紙皿71上に排出される。
【0026】
〈シフト処理〉(第2搬送路▲2▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は通路13を閉止し、通路17を開放状態に保持し、用紙Sの通路17の通過を可能にする。
【0027】
用紙Sは、通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、切換手段G2の上方の第2搬送路▲2▼である通路21を通過して、搬送ローラ22に挟持され、通路23を経て、シフト手段24、シフトローラ25に挟持され、排出ローラ26により排出され、昇降可能な昇降排紙皿72上に積載される。
【0028】
〈平綴じ処理〉(第3搬送路▲3▼)
平綴じ処理又は中綴じ処理を施す用紙Sは、切換手段G1の下方の通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、第3搬送路▲3▼に搬送される。
【0029】
第3搬送路▲3▼において、用紙Sは、切換手段G2の下方の通路31を通過して、搬送ローラ32,33により挟持されて送り出され、綴じ処理部30の傾斜配置された中間スタッカ35の上方空間に排出され、中間スタッカ35または中間スタッカ35上に積載された用紙Sの上面に接し、滑走上昇したのち、搬送ローラ33から用紙Sの進行方向後端部が排出されたのちには、用紙Sの自重により下降に転じ、中間スタッカ35の傾斜面上を滑落し、綴じ手段40近傍の平綴じストッパ41の用紙突き当て面に用紙Sの進行方向先端部が当接して停止する。
【0030】
幅整合手段36は用紙搬送方向と直交する方向に移動可能であり、用紙Sの幅揃えを行う。
【0031】
この停止位置において、中間スタッカ35上に所定枚数の用紙Sが積載、整合されると、綴じ手段40により綴じ処理が行われ、用紙束が綴じ合わされる。
【0032】
中間スタッカ35の用紙積載面の下方には、排出ベルト38が回動可能に配置されている。綴じ処理された用紙束は、排出ベルト38の排出爪38aにより用紙Sの後端部を保持されて、排出ベルト38上に載せられ、中間スタッカ35の載置面上を滑走して斜め上方に押し上げられ、排出ローラ26に挟持、搬送され、昇降排紙皿72上に排出、積載される。
【0033】
〈表紙給紙〉(第4搬送路▲4▼)
表紙給紙部60の載置台61上に載置された表紙Kは、表紙送り手段62により給紙され、切換手段G1,G2を介して第2搬送路▲2▼又は第3搬送路▲3▼の搬送される。
【0034】
〈中綴じ処理〉(第5搬送路▲5▼)
綴じ手段40は、上部機構40Aと下部機構40Bとの2分割構造に構成され、その中間に、用紙Sが通過可能な通路42を形成している。
【0035】
綴じ手段40は、用紙搬送方向に直交する方向に2組配置され、図示しない駆動手段により、用紙搬送方向に直交する方向に移動可能である。この綴じ手段40により、用紙幅方向の中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打つ(図3参照)。
【0036】
中綴じモードに設定され、表紙K及び用紙Sのサイズ(搬送方向の長さ)が設定又は検知されると、中綴じストッパ43は所定位置に移動して停止する。中綴じストッパ43の起動に連動して平綴じストッパ41が退避し、通路42を開放する。
【0037】
第3搬送路▲3▼を通過して、中間スタッカ35上に載置された用紙Sが順次積載され、用紙Sの端部が中綴じストッパ43に当接して位置決めされる。
【0038】
最終の用紙Sが中間スタッカ35上に位置決め載置された後、用紙Sの全頁から成る用紙束に綴じ手段40による中綴じ処理を行う。この中綴じ処理により、用紙Sの搬送方向の中央部に綴じ針SPが打ち込まれる。
【0039】
〈中折り処理〉(第6搬送路▲6▼)
中綴じ処理後、中綴じストッパ43が揺動して、通路42の下流の通路を開放する。中綴じ処理された用紙束は、湾曲した通路と中間搬送ローラ51を通過して斜め下方の搬送ベルト52により案内板53に案内されて搬送され、更に、スタック台54上を搬送されて、折り部可動ストッパ55に用紙束の搬送方向の先端部が当接して、所定位置に停止する。折り部可動ストッパ55は用紙サイズの設定又は検知と駆動手段により所定位置に移動可能である。
【0040】
停止状態の用紙束の搬送方向の中央部、即ち中綴じ位置の斜め下方には、用紙突出手段56が設置されている。中綴じ位置の斜め上方には、折りローラ57、搬送ベルト58、加圧ローラ59が設置されている。
【0041】
中折り開始信号により、用紙突出手段56の突出板56Aが斜め上方に直進して、突出板56Aの先端部は、用紙束の中央部を押し上げ、用紙束を介して折りローラ57のニップ部を押し広げて揺動、離間させる。
【0042】
突出板56Aの先端部が前記ニップ部を通過後、突出板56Aが後退して、用紙束の中央部は、折りローラ57により挟圧されて、折り目a(図3参照)が形成される。この折り目aは、前述の中綴じ処理による用紙束への綴じ針SPの打ち込み位置と一致する。
【0043】
折りローラ57により挟圧されて折り目aを形成された冊子SA(図3参照)の中央部は、一対の搬送ベルト58に挟持されて搬送され、一対の加圧ローラ59のニップ位置に送り込まれ、この位置で折り目aが更にしっかり付けられ、下部排紙口73に送り込まれ、断裁装置FS2に排出される。
【0044】
図3(a)は用紙Sの中折りする折り目aに沿って中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打針する中綴じ処理を示す用紙の平面図、図3(b)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの斜視図、図3(c)は後処理済みの冊子SAを両開きした状態を示す斜視図、図3(d)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの断面図である。これらの図において、bは冊子SAの側端部の小口、cは小口揃えするための断裁線、kは断裁処理後に廃棄される切り屑である。
【0045】
画像形成装置Aの操作部において、冊子作成モードを選択、設定し、プリントを開始すると、画像形成装置Aの制御部により、画像プロセスが実行され、画像を担持した用紙Sは後処理装置FS1により、中綴じ処理と中折り処理とが行われて、連続して冊子SAが作製、排出される。
【0046】
[小口断裁装置]
図4は、本発明の断裁装置FS2の全体構成図である。図5は、断裁装置FS2の用紙搬送経路を示す断面図である。
【0047】
断裁装置FS2は、第1搬送部100、第2搬送部200、断裁部300、冊子収納部400から構成されている。
【0048】
後処理装置FS1の折り処理部50により中折り処理された冊子SAは、断裁装置FS2の入口部に配置された搬送ベルト101上に排出される。搬送ベルト101は、支持部材102に回動可能に支持され、駆動ローラ103により回動される。
【0049】
搬送ベルト101の用紙搬送方向下流側には、駆動ローラ112と従動ローラ113に巻回された下搬送ベルト111が回動可能に配置されている。下搬送ベルト111の上方には、上搬送ベルト114が圧接し、従動して回動される。ローラ115,116を巻回する上搬送ベルト114は、支持部材117に回動可能に支持されている。支持部材117は、バネ118により付勢され、上搬送ベルト114を下搬送ベルト111に圧接する。搬送ベルト101により搬送された冊子SAは、下搬送ベルト111と上搬送ベルト114により圧接、挟持されて搬送される。
【0050】
下搬送ベルト111の用紙搬送方向下流側には、駆動手段に接続する駆動ローラ121と、駆動ローラ121に圧接して回動する従動ローラ122が配置されている。下搬送ベルト111と上搬送ベルト114とに挟持されて搬送される冊子SAは、駆動ローラ121と従動ローラ122に挟持されて搬送される。
【0051】
下搬送ベルト111と駆動ローラ121との中間で用紙搬送路の下方には、ファン123が配置されている。ファン123による送風流は、断裁部300によって断裁されて切り屑収納箱320内に落下する切り屑kを分散して収納させる。
【0052】
駆動ローラ121の用紙搬送方向下流側には、断裁上刃301、断裁下刃302、可動板310、押圧ローラ311、切り屑収納箱320及び駆動手段から成る断裁部300が配置されている。断裁部300の詳細は後述する。
【0053】
断裁部300により小口bを断裁されて仕上げられた冊子SAは、第2搬送部200において、回動する下搬送ベルト201、従動して回動される上搬送ベルト206、及び駆動回転する上ローラ205に挟持されて搬送される。
【0054】
下搬送ベルト201は、駆動手段に接続する駆動ローラ202により回動される。203は、下搬送ベルト201により従動回転する従動ローラである。下搬送ベルト201内方で冊子搬送路近傍には、搬送支持板204が固設されている。
【0055】
上搬送ベルト206は、ローラ207,208を巻回して回動可能であり、支持部材209に支持されている。支持部材209は、バネ付勢され、上搬送ベルト206を下搬送ベルト201を介して搬送支持板204に圧接する。断裁処理された冊子SAは、第2搬送部200の下搬送ベルト201と上ローラ205との間隙を通過し、更に、下搬送ベルト201とローラ207,208により圧接、挟持されて搬送される。
【0056】
下搬送ベルト201により水平方向に搬送される冊子SAは、回転する大径ローラ211と、固定配置された案内板212に案内されて、垂直上方に約90°偏向されて上昇搬送される。冊子SAは、更に大径ローラ211とピンチローラ213とに挟持されて、冊子排出口214を通過して排出され、冊子SAの折り目aを上に、小口bを下にして、冊子収納部400の冊子積載台401上に載置される。
【0057】
冊子収納部400は、冊子積載台401、可動壁部材410、仕切部材420、押圧壁部材430及び駆動手段とから構成されている。
【0058】
冊子積載台401は、断裁処理済みの複数の冊子SAを冊子排出口214から順次受容して、冊子SAの折り目aを上にして用紙面を重ね合わせて積載する。可動壁部材410は、冊子積載台401に直立して水平移動可能に支持され、冊子積載台401上に積載された冊子SAの用紙面を押圧し、冊子積載台401上と冊子排出口214との間を水平方向に往復動する。
【0059】
可動壁部材410は、通常は冊子排出口214よりも前進した停止位置で冊子積載台401上に積載された冊子SAを受け止め、断裁処理済みの冊子SAが冊子積載台401に搬入される都度、冊子排出口214を開放する位置まで待避し、冊子SAが冊子排出口214を通過完了後に、冊子SAの用紙面を押圧しながら停止位置に復帰して待機する。
【0060】
仕切部材420は、冊子積載台401に直交する垂直方向に昇降可能であり、可動壁部材410が次の冊子受入のため冊子排出口214が開放されるように待避を始めるとき、仕切部材420が可動壁部材410の代わりに積載済みの冊子SAの用紙面を受け止め、可動壁部材410が次の冊子SAの用紙面を押圧しながら停止位置に前進する動作に合わせて、仕切部材420が冊子積載台401の後端部に沿って下降を開始して待避し、冊子積載台401上に次の冊子SAを受け入れ可能にする。可動壁部材410が停止位置に移動完了するのに合わせて、仕切部材420が上昇開始する。
【0061】
押圧壁部材430は、冊子積載台401に水平移動可能に支持され、バネ付勢されている。押圧壁部材430の冊子接触面は、可動壁部材410又は仕切部材420に対向し、冊子積載台401上に積載された冊子SAの用紙面を押圧、保持する。
【0062】
図6は冊子搬送系の駆動手段を示す構成図である。
冊子搬送用モータM1は、第1搬送部100及び第2搬送部200を駆動する。冊子搬送用モータM1の駆動軸に設けた歯車g1は、歯車g2,g3,g4,g5を介して第1搬送部100の駆動ローラ121を回転させる。駆動ローラ121はベルトTB1を介して駆動ローラ112を回転させ、下搬送ベルト111を回動させる。
【0063】
歯車g4と同軸上のプーリTP1を巻回するベルトTB2は、プーリTP2,TP3,TP4を巻回して回動可能である。プーリTP2の回転軸上には、上ローラ205が固定されて回転可能である。プーリTP4の回転軸上に固定された歯車g6は、駆動ローラ202の回転軸上に固定された歯車g7を回転させる。駆動ローラ202は下搬送ベルト201を回動させる。
【0064】
駆動ローラ202の回転軸上に固定されたプーリTP5と、中間軸上のプーリTP6とを巻回するベルトTB3は、プーリTP6の回転軸上に固定された歯車g8,g9を介して、歯車g9の回転軸上に固定された大径ローラ211を回転させる。
【0065】
図7は、断裁部300の断面図である。
断裁部300は、断裁上刃301、断裁下刃302、断裁上刃301を昇降可能に駆動する駆動手段から成る。
【0066】
断裁用モータM2は、歯車g11,g12,g13を回転させ、歯車g13の偏心位置に植設された偏心ピン303を偏心回転させる。偏心ピン303の先端部は、可動部材304の内周面を摺動して、可動部材304を昇降させる。
【0067】
可動部材304と一体をなし昇降可能に支持された昇降シャフト305の上部には、上刃支持枠体306が固定されている。上刃支持枠体306には、断裁上刃301が固定されている。
【0068】
下降する断裁上刃301の刃先と、固定位置の断裁下刃302の刃先とにより、冊子SAの小口が断裁される。320は小口から断裁された屑を収容する切り屑収納箱である。
【0069】
上刃支持枠体306には、可動枠体307がバネ308に付勢されて支持されている。上刃支持枠体306の下部には、冊子SAの上面側を押圧する押圧板309と、可動板310を押圧する押圧ローラ311が支持されている。
【0070】
可動枠体307の下降行程では、押圧板309が下降して、断裁下刃302上に載置された冊子SAの上面を押圧し、次に、下降する押圧ローラ311が可動板310上の冊子SAの小口上面を押圧し、引き続き、断裁上刃301の刃先が下降して、小口を断裁する。
【0071】
図8は、断裁装置FS2により冊子SAの小口bを断裁する過程を示す模式図である。
【0072】
冊子SAの小口断裁過程を以下に示す。
(1) 後処理装置FS1により中綴じ処理及び中折り処理された冊子SAに対して小口断裁処理を行う設定信号を入力する。
【0073】
(2) 画像形成装置A又は後処理装置FS1による用紙サイズ検知信号、或いは画像形成装置Aの操作部に設定される用紙サイズ信号が断裁装置FS2に入力されると、突当部材221を含むユニットが図示しない駆動手段により駆動されて移動し、設定された用紙サイズ位置に停止する。
【0074】
(3) 後処理装置FS1から排出された中綴じ、中折り処理された冊子SAは、断裁装置FS2の第1搬送部100に送り込まれ、更に、第2搬送部200に送り込まれる。
【0075】
(4) 第2搬送部200に搬入された冊子SAは、回動する下搬送ベルト201と、定位置で駆動回転する上ローラ205とが対向する所定間隔(例えば8mm)の空間を、冊子SAの折り部の膨らみを押さえるようにして搬送される。更に、回動する下搬送ベルト201面上を、従動する上搬送ベルト206に案内されて、折り部の膨らみを押さえるように搬送される。突当部材221の近傍に配置された用紙先端検知センサPSが、冊子SAの先端部通過を検知すると、制御手段は冊子SAの先端部が突当部材221に当接して停止するように、下搬送ベルト201の回動を制御して停止させる(図8(a)参照)。
【0076】
(5) 用紙先端検知センサPSによる冊子SAの先端部通過検知後、制御手段によりモータの駆動を開始し、押圧部材240を下降させる。押圧部材240は下降して冊子SAの先端部(折り目a)付近の上面を強く押圧する。また、バネ付勢された上搬送ベルト206も下降して冊子SAの先端部付近の上面を押圧する。これらの押圧力により、中綴じ中折り処理された冊子SAは、図8(a)に示す膨らみが圧縮されて、平坦化される(図8(b)参照)。
【0077】
(6) その後、制御手段は所定時間経過後、断裁用モータM2の駆動を開始し、先ず、押圧板309が冊子SAの上面を押圧して冊子SAの端部の反りを矯正して密着させ、引き続き断裁上刃301が下降して冊子SAの小口bを断裁する。断裁された切り屑kは落下して下方の切り屑収納箱320内に収容される(図8(c)参照)。
【0078】
(7) 小口断裁処理後、駆動を続けている断裁用モータM2により、断裁上刃301と押圧板309が上昇する。断裁用モータM2は駆動回転を続け、断裁上刃301の上限をセンサにより検知された時点で断裁用モータM2の駆動が停止する。
【0079】
断裁上刃301の上限検知信号により、制御手段は駆動源による駆動を開始させ、押圧部材240と上搬送ベルト206を上昇させる。また、突当部材221が倒されてその先端部は冊子SAの搬送面の下方に埋没され、排紙路が開放される。その後、下搬送ベルト201を回動させ、冊子SAを搬送し、冊子排出口214方向に排出する(図8(d)参照)。
【0080】
[冊子先端部位置決め用可動ストッパの駆動手段]
図9は、第2搬送部200の下搬送ベルト201と突当部材221の駆動手段、及び断裁部300を示す断面図である。
【0081】
突当部材移動用モータM3は、歯車g21,g22、ベルトTB4を介し突当部材221を用紙サイズに対応した所定位置に移動させる。
【0082】
突当部材解除用モータM4は、歯車g23,g24を介してカム222を駆動回転させ、突当部材221を起倒させる。突当部材221は冊子SAの先端部の突き当て時には、起立した初期状態に保持され、冊子SAの排紙時には、突当部材解除用モータM4の駆動により倒された状態になる。
【0083】
冊子SAの厚さ、即ち、1枚の用紙Sの厚さと冊子SAの枚数とにより、冊子SAの断裁前の小口の突出量が異なるから、突当部材221の設定位置は、これらの数値設定、又は冊子SAの厚さ検知により、制御手段90(図10参照)が最適値を選択する。
【0084】
[断裁装置の断裁量制御]
図10は、断裁装置FS2の断裁量制御を示すブロック図である。
【0085】
本発明の断裁装置FS2の制御手段90は、中綴じ処理、中折り処理された冊子SAを第1搬送部100、第2搬送部200により搬送して所定位置に停止させて断裁部300により冊子SAの小口bを断裁する第1モードと、冊子SAを前記所定位置の搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、断裁部300により冊子SAの小口bを断裁する第2モードと、を有する。
【0086】
第2モードに設定すると、中綴じ処理、中折り処理された冊子SAの小口bを断裁処理する以前に、第1搬送部100、第2搬送部200により撮影可能な位置に冊子SAを一時停止させ、この一時停止中に、撮像手段340により冊子SAの小口bの近傍を撮影して、表示手段350により冊子SAの小口断裁量を判定して入力可能にする。
【0087】
図11は、小口断裁装置の断裁工程を示すフローチャートである。以下、小口断裁工程を説明する。
【0088】
〈ステップ1〉 綴じ処理部30において中綴じ処理を行う。
〈ステップ2〉 折り処理部50において中折り処理を行う。
【0089】
〈ステップ3〉 中綴じ処理、中折り処理された冊子SAを断裁装置FS2に導入し、第1搬送部100、第2搬送部200により搬送する。
【0090】
〈ステップ4〉 画像形成装置Aの操作部において、用紙Sの厚さと冊子SAの枚数とにより、制御手段90が小口断裁量を自動的に設定する第1モードが選択されると、冊子SAの先端部が所定位置に移動する突当部材221に当接して停止し、断裁部300により冊子SAの小口bが断裁される。
【0091】
〈ステップ5〉 断裁量調整モード(第2モード)に設定されると、第1搬送部100及び第2搬送部200は、冊子SAを第1モードの停止位置より搬送方向上流側の位置に一時停止させる。
【0092】
〈ステップ6〉 撮像手段340は冊子SAの小口近傍の端部を撮影して画像データを制御手段90に送信する。
【0093】
〈ステップ7〉 表示手段350は、制御手段90から送られた画像データを受信して、冊子SAの小口近傍の状態を表示する。
【0094】
〈ステップ8〉 表示手段350に表示された冊子SAの小口bの形状を観察、測定して、入力済みの小口断裁量に対して調整を要する場合には、断裁量調整値Xを表示手段350により判定して、断裁量入力手段360により断裁量入力値XINを入力する。
【0095】
〈ステップ9〉 断裁量入力値XINに基づき、制御手段90は押圧部材240の押圧解除と、第2搬送部200の突当部材221の移動と、下搬送ベルト201の回動とを実行させ、冊子SAの小口bを設定された位置に修正移動させた後、停止させる。この修正位置に停止した冊子SAに対して、押圧部材240により押圧した状態で、断裁部300により冊子SAの小口bが断裁処理される。
【0096】
【発明の効果】
本発明の小口断裁装置及び画像形成システムにより以下の効果が得られる。
【0097】
(1) 冊子の小口を断裁する際の小口断裁量を決定するための無駄な試し切り作業の排除、断裁不良による無駄な冊子の発生防止、適正な小口断裁量の迅速な決定等を実現可能にする小口断裁装置、及び小口断裁装置を備えた画像形成システムが提供される。
【0098】
(2) 複写機、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置による画像形成処理後、排出された用紙は、後処理装置において中綴じ、中折り処理され、本発明の小口断裁装置により小口断裁が行われ、製本化された冊子となり、画像形成装置の生産性を損なうことなく、連続して安定した冊子仕上げ処理が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置本体、小口断裁装置、後処理装置を備えた画像形成システムの全体構成図。
【図2】後処理装置の用紙搬送経路を示す模式図。
【図3】中綴じ処理した用紙の平面図、中綴じと中折りの後処理を施した冊子の斜視図、冊子を両開きした状態を示す斜視図、冊子の断面図。
【図4】本発明の小口断裁装置の全体構成図。
【図5】小口断裁装置の用紙搬送経路を示す断面図。
【図6】冊子搬送系の駆動手段を示す構成図。
【図7】断裁部の断面図。
【図8】小口断裁装置により冊子の小口を断裁する過程を示す模式図。
【図9】第2搬送手段の下搬送ベルトと突当部材の駆動手段、及び断裁部を示す断面図。
【図10】小口断裁装置の断裁量制御を示すブロック図。
【図11】小口断裁装置の断裁工程を示すフローチャート。
【符号の説明】
90 制御手段
100 第1搬送部
111 下搬送ベルト
114 上搬送ベルト
200 第2搬送部
201 下搬送ベルト
221 突当部材
240 押圧部材
300 断裁部(断裁手段)
340 撮像手段
350 表示手段
360 断裁量入力手段
A 画像形成装置
FS1 用紙後処理装置(後処理装置)
FS2 小口断裁装置(断裁装置)
M1 冊子搬送用モータ
M2 断裁用モータ
M3 突当部材移動用モータ
M4 突当部材解除用モータ
PS 用紙先端検知センサ
S 用紙
SA 冊子
b 小口
【発明の属する技術分野】
本発明は、中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる小口断裁装置、及び小口断裁装置を備えた画像形成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数枚で1セットになる用紙束に対して中綴じ処理、及び中折り処理を可能にする用紙後処理装置が知られている。
【0003】
近年、複写機、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置により画像が記録された用紙束に対して、用紙後処理装置により中綴じ処理、中折り処理を行い週刊誌のように製本化した後、用紙の小口を揃えて断裁する小口断裁装置が提供されている。
【0004】
中綴じ処理、中折り処理された冊子の、内側の用紙と外側の用紙の各端辺のずれを矯正するために、小口断裁装置によって小口を断裁して冊子を仕上げる。
【0005】
特許文献1に記載の後処理装置は、冊子の小口断裁位置を指定する入力手段と、該入力手段により入力された入力データを記憶する記憶手段とを備え、後処理制御手段は、記憶手段に記憶された入力データに従って断裁位置を制御するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−211806号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の小口断裁装置では、以下の問題がある。
【0008】
用紙束を中折り処理したときに生じる内側用紙と外側用紙の端部位置の差を矯正するために、用紙端部を断裁する場合に、適正な小口断裁量は、紙種、用紙枚数等により異なるため、一義的に決定する事が出来ず、最初の冊子を試しに小口断裁して、その結果を参考にして、小口断裁量を決定し、後続の冊子の小口を断裁処理している。このため、適正な小口断裁量を決定するための無駄な試し切り作業と、断裁冊子の不良発生等の問題がある。
【0009】
本発明はこのような問題を解決して、無駄な試し切り作業の排除、適正な小口断裁量の迅速な決定等を実現可能にする小口断裁装置、及び小口断裁装置を備えた画像形成システムを提供する事を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明の以下の小口断裁装置及び画像形成システムにより達成される。
【0011】
(1) 中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる断裁手段と、前記中綴じ処理、中折り処理が施された冊子を前記断裁手段に搬送する搬送手段とを備え、前記中綴じ処理、中折り処理された冊子を前記搬送手段により搬送して所定位置に停止させて前記断裁手段により冊子の小口を断裁する第1モードと、前記冊子を前記所定位置の冊子搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、前記断裁手段により冊子の小口を断裁する第2モードと、を有することを特徴とする小口断裁装置。
【0012】
(2) 中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる断裁手段と、前記中綴じ処理、中折り処理が施された冊子を前記断裁手段に搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記冊子の小口を撮影する撮像手段と、前記撮像手段により撮影された前記冊子の小口断裁量を表示する表示手段と、を備え、前記中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁処理する以前に、前記搬送手段により撮影可能な位置に前記冊子を一時停止させ、この一時停止中に、前記撮像手段により前記冊子の小口近傍を撮影して、前記表示手段により前記冊子の小口断裁量を判定して断裁処理することを特徴とする小口断裁装置。
【0013】
(3) 画像書き込み部、画像形成部、用紙搬送手段、定着装置から成る画像形成装置と、用紙搬送手段、綴じ処理部、折り処理部から成る用紙後処理装置と、前記(1)又は(2)に記載の小口断裁装置と、を備えて成ることを特徴とする画像形成システム。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像形成装置A、用紙後処理装置(以下、後処理装置と称す)FS1、小口断裁装置(以下、断裁装置と称す)FS2から成る画像形成システムを図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は画像形成システムの全体構成図である。
[画像形成システム]
図示の画像形成装置Aは、画像読取部1、画像処理部2、画像書込部3、画像形成部4、給紙カセット5、給紙手段6、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)9を備えている。
【0016】
画像形成装置Aの上部には、自動原稿送り装置DFが搭載されている。画像形成装置Aの図示の左側面の排紙部8側には、後処理装置FS1と断裁装置FS2が連結されている。
【0017】
自動原稿送り装置DFの原稿台上に載置された原稿dは矢印方向に搬送され画像読み取り部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読みとられ、CCDイメージセンサ1Aに読み込まれる。
【0018】
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部2において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部3に信号を送る。
【0019】
画像書込部3においては、半導体レーザからの出力光が画像形成部4の感光体ドラム4Aに照射され、潜像を形成する。画像形成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。給紙カセット5から給紙手段6により給送された用紙Sは転写手段4Bにより画像が用紙Sに転写される。画像を担持した用紙Sは、定着装置7により定着され、排紙部8から後処理装置FS1に送り込まれる。或いは搬送路切換板8Aにより自動両面コピー給紙部9に送り込まれた片面画像処理済みの用紙Sは再び画像形成部4において、両面画像処理後、排紙部8から排出される。
【0020】
後処理装置FS1は、入口搬送部10、シフト処理搬送部20、綴じ処理部30、折り処理部50、表紙給紙部60及び排紙部から構成されている。排紙部は最上段の固定排紙皿71、図示左側方の昇降排紙皿72、底部近傍の下部排紙口73から成る。
【0021】
後処理装置FS1において、中綴じ処理、中折り処理された冊子SAは、断裁装置FS2に送り込まれる。
【0022】
断裁装置FS2は、第1搬送部100、第2搬送部200、断裁部(断裁手段)300、冊子収納部400から成り、後処理装置FS1により中綴じ処理、中折り処理された冊子SAの小口b近傍を、図3(d)に示すように、断裁して小口bを揃えるもので、図4以降において詳述する。
【0023】
[用紙後処理装置]
図2は、後処理装置FS1の用紙搬送経路を示す模式図である。
【0024】
〈入口搬送部〉
入口搬送部10の入口部11を通過し、入口部ローラ12に挟持搬送される用紙Sは、上段の第1搬送路▲1▼、中段の第2搬送路▲2▼、下段の第3搬送路▲3▼の3系統に分岐されていて、切換手段G1,G2の占める角度の選択により用紙Sが何れかの搬送路に給送される。
【0025】
〈単純排紙〉(第1搬送路▲1▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は、第2搬送路▲2▼、第3搬送路▲3▼を遮断し、第1搬送路▲1▼のみを開放する。第1搬送路▲1▼を通過する用紙Sは、通路13に進入し、搬送ローラ14,15に挟持されて上昇搬送され、排出ローラ16に挟持されて固定排紙皿71上に排出される。
【0026】
〈シフト処理〉(第2搬送路▲2▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は通路13を閉止し、通路17を開放状態に保持し、用紙Sの通路17の通過を可能にする。
【0027】
用紙Sは、通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、切換手段G2の上方の第2搬送路▲2▼である通路21を通過して、搬送ローラ22に挟持され、通路23を経て、シフト手段24、シフトローラ25に挟持され、排出ローラ26により排出され、昇降可能な昇降排紙皿72上に積載される。
【0028】
〈平綴じ処理〉(第3搬送路▲3▼)
平綴じ処理又は中綴じ処理を施す用紙Sは、切換手段G1の下方の通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、第3搬送路▲3▼に搬送される。
【0029】
第3搬送路▲3▼において、用紙Sは、切換手段G2の下方の通路31を通過して、搬送ローラ32,33により挟持されて送り出され、綴じ処理部30の傾斜配置された中間スタッカ35の上方空間に排出され、中間スタッカ35または中間スタッカ35上に積載された用紙Sの上面に接し、滑走上昇したのち、搬送ローラ33から用紙Sの進行方向後端部が排出されたのちには、用紙Sの自重により下降に転じ、中間スタッカ35の傾斜面上を滑落し、綴じ手段40近傍の平綴じストッパ41の用紙突き当て面に用紙Sの進行方向先端部が当接して停止する。
【0030】
幅整合手段36は用紙搬送方向と直交する方向に移動可能であり、用紙Sの幅揃えを行う。
【0031】
この停止位置において、中間スタッカ35上に所定枚数の用紙Sが積載、整合されると、綴じ手段40により綴じ処理が行われ、用紙束が綴じ合わされる。
【0032】
中間スタッカ35の用紙積載面の下方には、排出ベルト38が回動可能に配置されている。綴じ処理された用紙束は、排出ベルト38の排出爪38aにより用紙Sの後端部を保持されて、排出ベルト38上に載せられ、中間スタッカ35の載置面上を滑走して斜め上方に押し上げられ、排出ローラ26に挟持、搬送され、昇降排紙皿72上に排出、積載される。
【0033】
〈表紙給紙〉(第4搬送路▲4▼)
表紙給紙部60の載置台61上に載置された表紙Kは、表紙送り手段62により給紙され、切換手段G1,G2を介して第2搬送路▲2▼又は第3搬送路▲3▼の搬送される。
【0034】
〈中綴じ処理〉(第5搬送路▲5▼)
綴じ手段40は、上部機構40Aと下部機構40Bとの2分割構造に構成され、その中間に、用紙Sが通過可能な通路42を形成している。
【0035】
綴じ手段40は、用紙搬送方向に直交する方向に2組配置され、図示しない駆動手段により、用紙搬送方向に直交する方向に移動可能である。この綴じ手段40により、用紙幅方向の中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打つ(図3参照)。
【0036】
中綴じモードに設定され、表紙K及び用紙Sのサイズ(搬送方向の長さ)が設定又は検知されると、中綴じストッパ43は所定位置に移動して停止する。中綴じストッパ43の起動に連動して平綴じストッパ41が退避し、通路42を開放する。
【0037】
第3搬送路▲3▼を通過して、中間スタッカ35上に載置された用紙Sが順次積載され、用紙Sの端部が中綴じストッパ43に当接して位置決めされる。
【0038】
最終の用紙Sが中間スタッカ35上に位置決め載置された後、用紙Sの全頁から成る用紙束に綴じ手段40による中綴じ処理を行う。この中綴じ処理により、用紙Sの搬送方向の中央部に綴じ針SPが打ち込まれる。
【0039】
〈中折り処理〉(第6搬送路▲6▼)
中綴じ処理後、中綴じストッパ43が揺動して、通路42の下流の通路を開放する。中綴じ処理された用紙束は、湾曲した通路と中間搬送ローラ51を通過して斜め下方の搬送ベルト52により案内板53に案内されて搬送され、更に、スタック台54上を搬送されて、折り部可動ストッパ55に用紙束の搬送方向の先端部が当接して、所定位置に停止する。折り部可動ストッパ55は用紙サイズの設定又は検知と駆動手段により所定位置に移動可能である。
【0040】
停止状態の用紙束の搬送方向の中央部、即ち中綴じ位置の斜め下方には、用紙突出手段56が設置されている。中綴じ位置の斜め上方には、折りローラ57、搬送ベルト58、加圧ローラ59が設置されている。
【0041】
中折り開始信号により、用紙突出手段56の突出板56Aが斜め上方に直進して、突出板56Aの先端部は、用紙束の中央部を押し上げ、用紙束を介して折りローラ57のニップ部を押し広げて揺動、離間させる。
【0042】
突出板56Aの先端部が前記ニップ部を通過後、突出板56Aが後退して、用紙束の中央部は、折りローラ57により挟圧されて、折り目a(図3参照)が形成される。この折り目aは、前述の中綴じ処理による用紙束への綴じ針SPの打ち込み位置と一致する。
【0043】
折りローラ57により挟圧されて折り目aを形成された冊子SA(図3参照)の中央部は、一対の搬送ベルト58に挟持されて搬送され、一対の加圧ローラ59のニップ位置に送り込まれ、この位置で折り目aが更にしっかり付けられ、下部排紙口73に送り込まれ、断裁装置FS2に排出される。
【0044】
図3(a)は用紙Sの中折りする折り目aに沿って中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打針する中綴じ処理を示す用紙の平面図、図3(b)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの斜視図、図3(c)は後処理済みの冊子SAを両開きした状態を示す斜視図、図3(d)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの断面図である。これらの図において、bは冊子SAの側端部の小口、cは小口揃えするための断裁線、kは断裁処理後に廃棄される切り屑である。
【0045】
画像形成装置Aの操作部において、冊子作成モードを選択、設定し、プリントを開始すると、画像形成装置Aの制御部により、画像プロセスが実行され、画像を担持した用紙Sは後処理装置FS1により、中綴じ処理と中折り処理とが行われて、連続して冊子SAが作製、排出される。
【0046】
[小口断裁装置]
図4は、本発明の断裁装置FS2の全体構成図である。図5は、断裁装置FS2の用紙搬送経路を示す断面図である。
【0047】
断裁装置FS2は、第1搬送部100、第2搬送部200、断裁部300、冊子収納部400から構成されている。
【0048】
後処理装置FS1の折り処理部50により中折り処理された冊子SAは、断裁装置FS2の入口部に配置された搬送ベルト101上に排出される。搬送ベルト101は、支持部材102に回動可能に支持され、駆動ローラ103により回動される。
【0049】
搬送ベルト101の用紙搬送方向下流側には、駆動ローラ112と従動ローラ113に巻回された下搬送ベルト111が回動可能に配置されている。下搬送ベルト111の上方には、上搬送ベルト114が圧接し、従動して回動される。ローラ115,116を巻回する上搬送ベルト114は、支持部材117に回動可能に支持されている。支持部材117は、バネ118により付勢され、上搬送ベルト114を下搬送ベルト111に圧接する。搬送ベルト101により搬送された冊子SAは、下搬送ベルト111と上搬送ベルト114により圧接、挟持されて搬送される。
【0050】
下搬送ベルト111の用紙搬送方向下流側には、駆動手段に接続する駆動ローラ121と、駆動ローラ121に圧接して回動する従動ローラ122が配置されている。下搬送ベルト111と上搬送ベルト114とに挟持されて搬送される冊子SAは、駆動ローラ121と従動ローラ122に挟持されて搬送される。
【0051】
下搬送ベルト111と駆動ローラ121との中間で用紙搬送路の下方には、ファン123が配置されている。ファン123による送風流は、断裁部300によって断裁されて切り屑収納箱320内に落下する切り屑kを分散して収納させる。
【0052】
駆動ローラ121の用紙搬送方向下流側には、断裁上刃301、断裁下刃302、可動板310、押圧ローラ311、切り屑収納箱320及び駆動手段から成る断裁部300が配置されている。断裁部300の詳細は後述する。
【0053】
断裁部300により小口bを断裁されて仕上げられた冊子SAは、第2搬送部200において、回動する下搬送ベルト201、従動して回動される上搬送ベルト206、及び駆動回転する上ローラ205に挟持されて搬送される。
【0054】
下搬送ベルト201は、駆動手段に接続する駆動ローラ202により回動される。203は、下搬送ベルト201により従動回転する従動ローラである。下搬送ベルト201内方で冊子搬送路近傍には、搬送支持板204が固設されている。
【0055】
上搬送ベルト206は、ローラ207,208を巻回して回動可能であり、支持部材209に支持されている。支持部材209は、バネ付勢され、上搬送ベルト206を下搬送ベルト201を介して搬送支持板204に圧接する。断裁処理された冊子SAは、第2搬送部200の下搬送ベルト201と上ローラ205との間隙を通過し、更に、下搬送ベルト201とローラ207,208により圧接、挟持されて搬送される。
【0056】
下搬送ベルト201により水平方向に搬送される冊子SAは、回転する大径ローラ211と、固定配置された案内板212に案内されて、垂直上方に約90°偏向されて上昇搬送される。冊子SAは、更に大径ローラ211とピンチローラ213とに挟持されて、冊子排出口214を通過して排出され、冊子SAの折り目aを上に、小口bを下にして、冊子収納部400の冊子積載台401上に載置される。
【0057】
冊子収納部400は、冊子積載台401、可動壁部材410、仕切部材420、押圧壁部材430及び駆動手段とから構成されている。
【0058】
冊子積載台401は、断裁処理済みの複数の冊子SAを冊子排出口214から順次受容して、冊子SAの折り目aを上にして用紙面を重ね合わせて積載する。可動壁部材410は、冊子積載台401に直立して水平移動可能に支持され、冊子積載台401上に積載された冊子SAの用紙面を押圧し、冊子積載台401上と冊子排出口214との間を水平方向に往復動する。
【0059】
可動壁部材410は、通常は冊子排出口214よりも前進した停止位置で冊子積載台401上に積載された冊子SAを受け止め、断裁処理済みの冊子SAが冊子積載台401に搬入される都度、冊子排出口214を開放する位置まで待避し、冊子SAが冊子排出口214を通過完了後に、冊子SAの用紙面を押圧しながら停止位置に復帰して待機する。
【0060】
仕切部材420は、冊子積載台401に直交する垂直方向に昇降可能であり、可動壁部材410が次の冊子受入のため冊子排出口214が開放されるように待避を始めるとき、仕切部材420が可動壁部材410の代わりに積載済みの冊子SAの用紙面を受け止め、可動壁部材410が次の冊子SAの用紙面を押圧しながら停止位置に前進する動作に合わせて、仕切部材420が冊子積載台401の後端部に沿って下降を開始して待避し、冊子積載台401上に次の冊子SAを受け入れ可能にする。可動壁部材410が停止位置に移動完了するのに合わせて、仕切部材420が上昇開始する。
【0061】
押圧壁部材430は、冊子積載台401に水平移動可能に支持され、バネ付勢されている。押圧壁部材430の冊子接触面は、可動壁部材410又は仕切部材420に対向し、冊子積載台401上に積載された冊子SAの用紙面を押圧、保持する。
【0062】
図6は冊子搬送系の駆動手段を示す構成図である。
冊子搬送用モータM1は、第1搬送部100及び第2搬送部200を駆動する。冊子搬送用モータM1の駆動軸に設けた歯車g1は、歯車g2,g3,g4,g5を介して第1搬送部100の駆動ローラ121を回転させる。駆動ローラ121はベルトTB1を介して駆動ローラ112を回転させ、下搬送ベルト111を回動させる。
【0063】
歯車g4と同軸上のプーリTP1を巻回するベルトTB2は、プーリTP2,TP3,TP4を巻回して回動可能である。プーリTP2の回転軸上には、上ローラ205が固定されて回転可能である。プーリTP4の回転軸上に固定された歯車g6は、駆動ローラ202の回転軸上に固定された歯車g7を回転させる。駆動ローラ202は下搬送ベルト201を回動させる。
【0064】
駆動ローラ202の回転軸上に固定されたプーリTP5と、中間軸上のプーリTP6とを巻回するベルトTB3は、プーリTP6の回転軸上に固定された歯車g8,g9を介して、歯車g9の回転軸上に固定された大径ローラ211を回転させる。
【0065】
図7は、断裁部300の断面図である。
断裁部300は、断裁上刃301、断裁下刃302、断裁上刃301を昇降可能に駆動する駆動手段から成る。
【0066】
断裁用モータM2は、歯車g11,g12,g13を回転させ、歯車g13の偏心位置に植設された偏心ピン303を偏心回転させる。偏心ピン303の先端部は、可動部材304の内周面を摺動して、可動部材304を昇降させる。
【0067】
可動部材304と一体をなし昇降可能に支持された昇降シャフト305の上部には、上刃支持枠体306が固定されている。上刃支持枠体306には、断裁上刃301が固定されている。
【0068】
下降する断裁上刃301の刃先と、固定位置の断裁下刃302の刃先とにより、冊子SAの小口が断裁される。320は小口から断裁された屑を収容する切り屑収納箱である。
【0069】
上刃支持枠体306には、可動枠体307がバネ308に付勢されて支持されている。上刃支持枠体306の下部には、冊子SAの上面側を押圧する押圧板309と、可動板310を押圧する押圧ローラ311が支持されている。
【0070】
可動枠体307の下降行程では、押圧板309が下降して、断裁下刃302上に載置された冊子SAの上面を押圧し、次に、下降する押圧ローラ311が可動板310上の冊子SAの小口上面を押圧し、引き続き、断裁上刃301の刃先が下降して、小口を断裁する。
【0071】
図8は、断裁装置FS2により冊子SAの小口bを断裁する過程を示す模式図である。
【0072】
冊子SAの小口断裁過程を以下に示す。
(1) 後処理装置FS1により中綴じ処理及び中折り処理された冊子SAに対して小口断裁処理を行う設定信号を入力する。
【0073】
(2) 画像形成装置A又は後処理装置FS1による用紙サイズ検知信号、或いは画像形成装置Aの操作部に設定される用紙サイズ信号が断裁装置FS2に入力されると、突当部材221を含むユニットが図示しない駆動手段により駆動されて移動し、設定された用紙サイズ位置に停止する。
【0074】
(3) 後処理装置FS1から排出された中綴じ、中折り処理された冊子SAは、断裁装置FS2の第1搬送部100に送り込まれ、更に、第2搬送部200に送り込まれる。
【0075】
(4) 第2搬送部200に搬入された冊子SAは、回動する下搬送ベルト201と、定位置で駆動回転する上ローラ205とが対向する所定間隔(例えば8mm)の空間を、冊子SAの折り部の膨らみを押さえるようにして搬送される。更に、回動する下搬送ベルト201面上を、従動する上搬送ベルト206に案内されて、折り部の膨らみを押さえるように搬送される。突当部材221の近傍に配置された用紙先端検知センサPSが、冊子SAの先端部通過を検知すると、制御手段は冊子SAの先端部が突当部材221に当接して停止するように、下搬送ベルト201の回動を制御して停止させる(図8(a)参照)。
【0076】
(5) 用紙先端検知センサPSによる冊子SAの先端部通過検知後、制御手段によりモータの駆動を開始し、押圧部材240を下降させる。押圧部材240は下降して冊子SAの先端部(折り目a)付近の上面を強く押圧する。また、バネ付勢された上搬送ベルト206も下降して冊子SAの先端部付近の上面を押圧する。これらの押圧力により、中綴じ中折り処理された冊子SAは、図8(a)に示す膨らみが圧縮されて、平坦化される(図8(b)参照)。
【0077】
(6) その後、制御手段は所定時間経過後、断裁用モータM2の駆動を開始し、先ず、押圧板309が冊子SAの上面を押圧して冊子SAの端部の反りを矯正して密着させ、引き続き断裁上刃301が下降して冊子SAの小口bを断裁する。断裁された切り屑kは落下して下方の切り屑収納箱320内に収容される(図8(c)参照)。
【0078】
(7) 小口断裁処理後、駆動を続けている断裁用モータM2により、断裁上刃301と押圧板309が上昇する。断裁用モータM2は駆動回転を続け、断裁上刃301の上限をセンサにより検知された時点で断裁用モータM2の駆動が停止する。
【0079】
断裁上刃301の上限検知信号により、制御手段は駆動源による駆動を開始させ、押圧部材240と上搬送ベルト206を上昇させる。また、突当部材221が倒されてその先端部は冊子SAの搬送面の下方に埋没され、排紙路が開放される。その後、下搬送ベルト201を回動させ、冊子SAを搬送し、冊子排出口214方向に排出する(図8(d)参照)。
【0080】
[冊子先端部位置決め用可動ストッパの駆動手段]
図9は、第2搬送部200の下搬送ベルト201と突当部材221の駆動手段、及び断裁部300を示す断面図である。
【0081】
突当部材移動用モータM3は、歯車g21,g22、ベルトTB4を介し突当部材221を用紙サイズに対応した所定位置に移動させる。
【0082】
突当部材解除用モータM4は、歯車g23,g24を介してカム222を駆動回転させ、突当部材221を起倒させる。突当部材221は冊子SAの先端部の突き当て時には、起立した初期状態に保持され、冊子SAの排紙時には、突当部材解除用モータM4の駆動により倒された状態になる。
【0083】
冊子SAの厚さ、即ち、1枚の用紙Sの厚さと冊子SAの枚数とにより、冊子SAの断裁前の小口の突出量が異なるから、突当部材221の設定位置は、これらの数値設定、又は冊子SAの厚さ検知により、制御手段90(図10参照)が最適値を選択する。
【0084】
[断裁装置の断裁量制御]
図10は、断裁装置FS2の断裁量制御を示すブロック図である。
【0085】
本発明の断裁装置FS2の制御手段90は、中綴じ処理、中折り処理された冊子SAを第1搬送部100、第2搬送部200により搬送して所定位置に停止させて断裁部300により冊子SAの小口bを断裁する第1モードと、冊子SAを前記所定位置の搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、断裁部300により冊子SAの小口bを断裁する第2モードと、を有する。
【0086】
第2モードに設定すると、中綴じ処理、中折り処理された冊子SAの小口bを断裁処理する以前に、第1搬送部100、第2搬送部200により撮影可能な位置に冊子SAを一時停止させ、この一時停止中に、撮像手段340により冊子SAの小口bの近傍を撮影して、表示手段350により冊子SAの小口断裁量を判定して入力可能にする。
【0087】
図11は、小口断裁装置の断裁工程を示すフローチャートである。以下、小口断裁工程を説明する。
【0088】
〈ステップ1〉 綴じ処理部30において中綴じ処理を行う。
〈ステップ2〉 折り処理部50において中折り処理を行う。
【0089】
〈ステップ3〉 中綴じ処理、中折り処理された冊子SAを断裁装置FS2に導入し、第1搬送部100、第2搬送部200により搬送する。
【0090】
〈ステップ4〉 画像形成装置Aの操作部において、用紙Sの厚さと冊子SAの枚数とにより、制御手段90が小口断裁量を自動的に設定する第1モードが選択されると、冊子SAの先端部が所定位置に移動する突当部材221に当接して停止し、断裁部300により冊子SAの小口bが断裁される。
【0091】
〈ステップ5〉 断裁量調整モード(第2モード)に設定されると、第1搬送部100及び第2搬送部200は、冊子SAを第1モードの停止位置より搬送方向上流側の位置に一時停止させる。
【0092】
〈ステップ6〉 撮像手段340は冊子SAの小口近傍の端部を撮影して画像データを制御手段90に送信する。
【0093】
〈ステップ7〉 表示手段350は、制御手段90から送られた画像データを受信して、冊子SAの小口近傍の状態を表示する。
【0094】
〈ステップ8〉 表示手段350に表示された冊子SAの小口bの形状を観察、測定して、入力済みの小口断裁量に対して調整を要する場合には、断裁量調整値Xを表示手段350により判定して、断裁量入力手段360により断裁量入力値XINを入力する。
【0095】
〈ステップ9〉 断裁量入力値XINに基づき、制御手段90は押圧部材240の押圧解除と、第2搬送部200の突当部材221の移動と、下搬送ベルト201の回動とを実行させ、冊子SAの小口bを設定された位置に修正移動させた後、停止させる。この修正位置に停止した冊子SAに対して、押圧部材240により押圧した状態で、断裁部300により冊子SAの小口bが断裁処理される。
【0096】
【発明の効果】
本発明の小口断裁装置及び画像形成システムにより以下の効果が得られる。
【0097】
(1) 冊子の小口を断裁する際の小口断裁量を決定するための無駄な試し切り作業の排除、断裁不良による無駄な冊子の発生防止、適正な小口断裁量の迅速な決定等を実現可能にする小口断裁装置、及び小口断裁装置を備えた画像形成システムが提供される。
【0098】
(2) 複写機、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置による画像形成処理後、排出された用紙は、後処理装置において中綴じ、中折り処理され、本発明の小口断裁装置により小口断裁が行われ、製本化された冊子となり、画像形成装置の生産性を損なうことなく、連続して安定した冊子仕上げ処理が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置本体、小口断裁装置、後処理装置を備えた画像形成システムの全体構成図。
【図2】後処理装置の用紙搬送経路を示す模式図。
【図3】中綴じ処理した用紙の平面図、中綴じと中折りの後処理を施した冊子の斜視図、冊子を両開きした状態を示す斜視図、冊子の断面図。
【図4】本発明の小口断裁装置の全体構成図。
【図5】小口断裁装置の用紙搬送経路を示す断面図。
【図6】冊子搬送系の駆動手段を示す構成図。
【図7】断裁部の断面図。
【図8】小口断裁装置により冊子の小口を断裁する過程を示す模式図。
【図9】第2搬送手段の下搬送ベルトと突当部材の駆動手段、及び断裁部を示す断面図。
【図10】小口断裁装置の断裁量制御を示すブロック図。
【図11】小口断裁装置の断裁工程を示すフローチャート。
【符号の説明】
90 制御手段
100 第1搬送部
111 下搬送ベルト
114 上搬送ベルト
200 第2搬送部
201 下搬送ベルト
221 突当部材
240 押圧部材
300 断裁部(断裁手段)
340 撮像手段
350 表示手段
360 断裁量入力手段
A 画像形成装置
FS1 用紙後処理装置(後処理装置)
FS2 小口断裁装置(断裁装置)
M1 冊子搬送用モータ
M2 断裁用モータ
M3 突当部材移動用モータ
M4 突当部材解除用モータ
PS 用紙先端検知センサ
S 用紙
SA 冊子
b 小口
Claims (3)
- 中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる断裁手段と、前記中綴じ処理、中折り処理が施された冊子を前記断裁手段に搬送する搬送手段とを備え、
前記中綴じ処理、中折り処理された冊子を前記搬送手段により搬送して所定位置に停止させて前記断裁手段により冊子の小口を断裁する第1モードと、
前記冊子を前記所定位置の冊子搬送方向上流側に一時停止させ、小口断裁量を判定して入力した後、前記断裁手段により冊子の小口を断裁する第2モードと、を有することを特徴とする小口断裁装置。 - 中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁して冊子を仕上げる断裁手段と、前記中綴じ処理、中折り処理が施された冊子を前記断裁手段に搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記冊子の小口を撮影する撮像手段と、前記撮像手段により撮影された前記冊子の小口断裁量を表示する表示手段と、を備え、
前記中綴じ処理、中折り処理された冊子の小口を断裁処理する以前に、前記搬送手段により撮影可能な位置に前記冊子を一時停止させ、この一時停止中に、前記撮像手段により前記冊子の小口近傍を撮影して、前記表示手段により前記冊子の小口断裁量を判定して断裁処理することを特徴とする小口断裁装置。 - 画像書き込み部、画像形成部、用紙搬送手段、定着装置から成る画像形成装置と、用紙搬送手段、綴じ処理部、折り処理部から成る用紙後処理装置と、前記請求項1又は2に記載の小口断裁装置と、を備えて成ることを特徴とする画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003152337A JP2004351566A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 小口断裁装置及び画像形成システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
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JP2004351566A true JP2004351566A (ja) | 2004-12-16 |
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Family Applications (1)
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JP2003152337A Pending JP2004351566A (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 小口断裁装置及び画像形成システム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006167897A (ja) * | 2004-12-20 | 2006-06-29 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 後処理装置及び画像形成装置 |
JP2009263031A (ja) * | 2008-04-22 | 2009-11-12 | Nisca Corp | シート処理装置及びこれを備えた画像形成システム |
JP2013119144A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Ricoh Co Ltd | 用紙処理装置 |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152337A patent/JP2004351566A/ja active Pending
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