JP2004351451A - 管の加工方法および加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な溶接管を使用しかつ効率的な平行スエージ加工を利用しても、優れた寸法形状精度と面粗度とを確保することができるようにする。
【解決手段】電気溶接管からなる素管20にマンドレル23を挿入した後、円筒状ダイ24を移動させて平行スエージ加工を行い、素管20の端部を前記マンドレル23の平行成形部27に密着させ、平行スエージ加工完了後、ダイ24を素管20から引抜き、前記マンドレル23は素管20内に残したまま、半径外方向から押ダイ33を素管20に接近させて、該素管20の溶接ビード部をマンドレル23と協働して押し潰す。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管を塑性加工により所定寸法形状に加工する加工方法および該方法の実施に向けて好適な加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
管を用いたものとして、例えば油圧緩衝器があり、この油圧緩衝器としては、図8および図9に示すように、ピストン1を摺動可能に内装した内筒2を有底の外筒3内に納め、ピストン1に一端が連結されたロッド(ピストンロッド)4の他端部を、内筒2および外筒3の開口端部に共通に嵌合したロッドガイド5と外筒3の開口端部に嵌合したオイルシール6とを挿通して外部へ延ばし、内筒2内に封入された油液を、ピストン1に設けたピストンバルブ7および外筒3の内底部に設けたベースバルブ8を流通させて伸び行程および縮み行程の減衰力を発生させ、ピストンロッド4の進入、退出分の油液は内筒2と外筒3との間の、ガスおよび油液が封入されたリザーバ9で補償する構造のものがある。
【0003】
このような油圧緩衝器において、前記外筒3の開口端部には、ロッドガイド5とオイルシール6とが圧入されて所定位置に配置されている。そして、これらロッドガイド5およびオイルシール6は、外筒3の開口端部を全周にわたってまたは周方向の複数箇所を部分的に内側に折り曲げて形成した曲げ片10により抜止めされている(例えば、特許文献1参照)。また、前記外筒3の端部には、通常その外周側に圧入固定した状態で、バンプラバー(図示せず)を受止めるキャップ11が装着され、このキャップ11の内底側に所定個数(例えば、3個)設けた突起部11a(図8)が前記曲げ片10に当接することで、キャップ11が位置決めされている。なお、12は車軸側への取付部となるアイ、13は車体側への取付部となる取付部材、14はコイルスプリングを受けるばね受である。
【0004】
ところで、上記油圧緩衝器を構成する外筒3の開口端部は、上記したようにその内径側がロッドガイド5の嵌合部として、その外径側がキャップ11の圧入部としてそれぞれ供されるため、内径および外径の寸法はもとより、同心度、真円度等に高精度が要求される。また、外筒3の開口端部の内面が、上記したようにオイルシール6の嵌合部としても供されるため、オイルシール6の装入時にこれに傷を付けないように優れた面粗度を確保する必要があった。そこで従来は、電縫管等の電気溶接管を素管として用いて、その端部を機械加工(旋削)することにより所望の寸法形状精度と面粗度とを確保するようにしていた。
なお、電気溶接管(素管)の端部をスエージ加工(ロータリスエージ加工)により絞って、所定の寸法および形状を確保することが一部で行われている(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−68650号公報
【特許文献2】
特開平7−265979号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機械加工により端部加工を行う従来の方法によれば、精密加工を必要とするため、機械加工そのものに多くの工数と時間がかかり、加工コストの上昇が避けられない、という問題があった。また、機械加工により生じた切粉やバリが内面に付着して、これらが異物(コンタミネーション)として油圧緩衝器内に入り込む虞もあった。
また、電気溶接管の端部をスエージ加工する方法によれば、電気溶接管に存在する溶接ビード部(溶接部)がそのまま残ってしまうため、最終的に旋削による仕上加工が必要になり、根本的な解決には到らない。なお、特許文献2に記載の発明は、スエージ加工後に管端部内面にめねじを形成するようにしており、このように後加工を施す場合は、ビード残りがあってもそれほど問題とならない。また、素管としてシームレス管を用いるようにすれば、前記した仕上加工も不要になるが、この場合は、高価なシームレス管を使用するので、コスト負担の増大が避けられない。
【0007】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、安価な溶接管を使用しかつ効率的な平行スエージ加工を利用しても、優れた寸法形状精度と面粗度とを確保することができ、もってコストの低減並びに生産性の向上に大きく寄与する管の加工方法を提供し、併せてこの加工方法の実施に向けて好適な加工装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の方法は、溶接管からなる素管にマンドレルを挿入すると共に、ダイにより平行スエージ加工を行って素管を前記マンドレルに密着させ、次に、前記ダイを素管から引抜き、前記マンドレルは素管内に残したまま、半径外方向から押ダイを素管に接近させて、該素管の溶接部を前記マンドレルと協働して押し潰すことを特徴とする。
このように行う管の加工方法においては、平行スエージ加工により素管を絞ってその内面をマンドレルに密着させることで、優れた寸法形状精度および面粗度を確保することができる。また、最終的に押ダイとマンドレルとの協働により溶接管に存在する溶接部を押し潰すので、旋削による面倒な仕上加工が不要になる。
本発明の方法においては、素管にマンドレルを挿入した後、ダイにより平行スエージ加工を行うようにするのが望ましい。このように先にマンドレルを素管に挿入することで、平行スエージ加工中、素管とマンドレルとが擦り合うことがなくなり、管の内面に傷がつくことはない。この場合、素管の先端の内縁に、マンドレルとダイとの協働によりテーパ面を成形するようにしてもよい。また、素管の先端部に、マンドレルとダイとの協働により、半径内方への曲げ片として用いられる薄肉部を成形するようにしてもよい。
さらに、本発明の方法においては、円筒状ダイの内周に内径がわずかに拡大する逃げ部を設け、該逃げ部を潤滑油の油溜りとして用いるようにしてもよい。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明に係る管の加工装置は、素管を支持するクランプと、該クランプに支持された素管に挿入可能なマンドレルと、該クランプに支持された素管に沿って平行移動するダイとを備えたスエージ加工機に、前記素管に対して半径外方向から接近離間する押ダイを付設したことを特徴とする。
本加工装置において、上記マンドレルには、素管の先端部を、規定の管壁よりも薄く成形するための成形面を設けるようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施の形態としての管の端部加工方法を順を追って示したものである。本実施の形態は、前記図8、9に示した油圧緩衝器の外筒3の端部を塑性加工により所定の寸法形状に仕上げようとするもので、ここでは、その素管20として電気抵抗溶接管(電縫管)を用いるようにする。電縫管は、周知のように帯鋼を成形ロールにより管形状に連続成形して、その合せ部を抵抗加熱しながら圧接してなるもので、その管壁には、図5に示すように溶接ビード部21が形成される。ただし、電縫管の製造においては、通常、ライン内でビードカットを行うので、溶接ビード部21は、図5に示すように素管20の外径側では平滑となっている。この場合、素管20の内径側に残された溶接ビード21は、素材条件、溶接条件等により、同図に示すように凸状ビード21aまたは凹状ビード21bとして存在する。なお、この素管20の途中には、図1に示すように事前のバルジ加工により膨出部22が成形されているが、この膨出部22は、前記ばね受14(図8)を取付けるための係止部として利用される。
【0011】
本実施の形態は、上記素管20の端部に平行スエージ加工を加えることを特徴としており、このため、該素管20に挿入可能なマンドレル23とこのマンドレル23に嵌合可能な円筒状ダイ24とを用意する。マンドレル23は、図4によく示されるように、マンドレル23の本体部23aに対して段差面25を介して続く小幅のテーパ成形部26と、このテーパ成形部26に続く平行成形部27と、この平行成形部27に続く、該平行成形部27よりわずか小径の逃げ部28とを備えている。平行成形部27は、前記ロッドガイド5およびオイルシール6が嵌合される外筒3の端部内面3a(図9)に整合する寸法形状を有し、また、テーパ成形部26は、この外筒3の開口端の内縁に必要とするテーパ面3c(図7)に整合する寸法形状を有している。一方、ダイ24は、前記キャップ10が圧入される外筒3の外面3b(図9)と整合する円筒内面29を備えている。したがって、このダイ24の円筒内面29とマンドレル23の平行成形部27との間には、丁度、素管20の肉厚とほぼ等しい間隙Sが形成され、また、ダイ24の円筒内面29とマンドレル23の逃げ部28との間には、素管20の肉厚よりも大きな間隙S´が形成される(図4)。なお、ダイ24の開口端部には、ダイ24内に素管20を導入するためのテーパ導入部30が、ダイ24の開口端より奥側部分には円筒内面29より大径をなす凹状逃げ部31が形成されている。
【0012】
本発明の実施に際しては、図1に示すように、上記素管20をスエージ成形機(平行スエージ成形機)のクランプ32、32に、上記マンドレル23をスエージ成形機内に設けたクッションシリンダ(図示略)に、上記ダイ24をスエージ成形機の可動部(図示略)にそれぞれ支持させる。しかして、このスエージ成形機には、クランプ32に支持された素管20に対して半径外方向から接近離間可能な押ダイ33が配設されている。押ダイ33は、上記スエージ加工後、マンドレル23と協働して前記素管20に存在する溶接部としての溶接ビード部21(図5)を押し潰す役割をなすもので、図示を略すシリンダに支持されている。なお、この押ダイ33の端面は、平坦形状としても、あるいは後述のスエージ加工後の粗管20の外周形状に沿う湾曲形状としてもよい。
【0013】
以下、本発明に係る管の端部加工方法を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
管の端部加工に際しては、図1に示すようにスエージ加工機のクランプ32に素管20を支持させる。この時、スエージ加工機に付設した回転機構(図示略)に素管20を支持させ、前記クランプ32による支持に先行して、前記回転機構のサーボモータを制御して、素管20の溶接ビード部21を、押ダイ33による押方向へ正確に指向させる。なお、前記回転機構の制御は、例えば反射型レーザセンサで溶接ビード21の位置を検出し、この検出信号に基づいて一旦荒位置決めした後、さらに画像処理によりパターンマッチングさせて正確に位置決めする方法を採用することができる。
【0014】
上記準備完了後、図1の上半分に示すように、マンドレル23とダイ24とを一体的に前進させる。この時、ダイ24は、その先端のテーパ導入部30に素管20の先端が当接する位置で、一旦その前進を停止させ、一方、マンドレル23は、図1の下半分に示すように、その段差面25に素管20の先端が当接するまで素管20に挿入し、そのまま位置固定する。そして、このマンドレル23の位置固定後、ダイ24をわずか前進させる。すると、素管20の先端部がダイ24のテーパ導入部30に沿って絞られると共に、その先端部の内縁がマンドレル23のテーパ成形部26に押圧され、これにより、素管20の先端部には、前記外筒3のテーパ面3cに相当するテーパ面が成形される(図3参照)。
【0015】
その後、マンドレル23の位置固定を解除して、これにクッションシリンダのクッション圧を負荷した状態とし、図2の上半分に示すようにダイ24を前進させる。このダイ24の前進により、素管20の端部が次第に絞られ、いわゆる平行スエージ加工が進行し、この平行スエージ加工の進行による素管20の伸びに応じてマンドレル23がわずかずつ後退する。この時、前記テーパ面3cに続く素管20の先端側は、マンドレル23の平行成形部27に対してダイ24により押えられ、その内面が該平行成形部27に密着する。これにより素管20の先端部には、前記ロッドガイド5およびオイルシール6が嵌合される外筒3の内面3aとして必要な内径寸法および前記キャップ10が圧入される外筒3の外面3bとして必要な外径寸法が確保されると共に、必要な同心度および真円度が確保される。
【0016】
一方、マンドレル23の、前記平行成形部27より先端側はわずか小径の逃げ部28となっているので、この部分では素管20の内面はマンドレル23に密着せず、ダイ24による絞りだけが進行する。しかして、ダイ24の円筒内面29には凹状逃げ部31が設けられているので、素管20の絞りに関与するダイ24の成形部(ベアリング部)の長さが実質的に短縮され、これにより絞りに要する加工圧は低減し、また、かじり発生も抑制される。本実施の形態においては特に、このダイ24の凹状逃げ部31に、例えば強制的に圧力をかけて給油し、予め潤滑油を溜めておくようにしてもよく、この場合は、前記加工圧はより一層低減し、また、かじり発生は確実に防止される。
なお、素管によっては、その製造上、溶接ビード部の周方向における長さがばらつく場合がある。この素管の溶接ビード部におけるばらつきに対応するため、スエージ加工機の回転機構により、ビード部を中心として、素管を正逆方向に所定角度(例えば、10度)させて、その回転毎に押ダイ33により素管のビード部を押圧するようにすることが望ましい。このように所定角度毎に押ダイ33によって素管のビード部を押圧するようにすれば、素管の溶接ビード部におけるばらつきに拘わらず、素管20の内面を平滑に仕上げることができる。
【0017】
このようにして平行スエージ加工は完了し、この完了により、図2の下半分に示すように、マンドレル23を素管20内に残したまま、ダイ24のみを後退させる。そして、ダイ24を素管20から引抜くと同時に、図3の上半分に示すように、押ダイ33を素管20に対して半径外方向から接近させる。すると、素管20に存在していた溶接ビード部21が、この押ダイ33によりマンドレル23の平行成形部27に押圧される。これにより、該溶接ビード部21(凸状ビード21a、凹状ビード21b)は押し潰され、図5に示すように、特に素管20の内面は平滑に仕上がる。
その後は、図3の下半分に示すようにマンドレル23を後退させて、素管20から引抜くと共に、押ダイ33を元の待機位置へ後退させ、これにて一連の管の端部加工は終了する。
【0018】
このようにして前記油圧緩衝器の外筒(図8,9)3が完成するが、この完成した外筒3は、その開口端部が所望の寸法形状に仕上げられ、かつ所望の内面粗度に仕上られているので、該開口端部に対するロッドガイド5およびオイルシール6の嵌合組付けを円滑に行うことができると共に、キャップ10の圧入を円滑に行うことができる。また、その開口端の内縁にはテーパ面3cが形成されているので、オイルシール6の装入組付けを円滑にするための面取り加工も不要になる。
【0019】
ところで、この種の油圧緩衝器は、前記したように外筒3の開口端部を全周にわたってまたは周方向の複数箇所を部分的に内側に折り曲げて形成した曲げ片10によりロッドガイド5およびオイルシール6の抜止めを図るようにしているが(図9)、この曲げ片10の曲げ加工は加工長が短いこともあって、かなり困難となっていた。本発明者等は、この曲げ片10の曲げ加工について鋭意検討した結果、図6に示すように、外筒3の先端部に規定の管壁よりも薄い薄肉部3Aを設けることが、曲げ加工を円滑に行う上で、極めて有用であることを見出した。
【0020】
以下の実施の形態は、上記した知見に基づいてなされたもので、ここでは、図7に示すように、上記実施の形態(図1〜3)で用いたマンドレル23の、前記テーパ成形部26と平行成形部27との間に、前記平行成形部27よりわずか大径をなすサブ平行成形部40を設け、このサブ平行成形部40と平行成形部27との間をテーパ成形部41により連接している。
上記したマンドレル23を用いることにより、図2の上半分に示した平行スエージ加工の開始とともに、素管20の端部がダイ24により上記サブ平行成形部40、テーパ成形部41および平行成形部27に押えられる。この結果、加工後の外筒3の端部は、図6に示したように、ロッドガイド5およびオイルシール6の嵌合に必要な規定の内径d1を有する嵌合部3Bの外側(管端側)に、前記内径d1よりもわずか大きな内径d2(d2>d1)を有する前記薄肉部3Aを備えるとともに、この薄肉部3Aと前記嵌合部3Bとの間に段差部3Cを備えた端部形状となる。
【0021】
このようにして得られた外筒3は、前記した抜止め用の曲げ片10(図9)をプレスにより曲げ加工する際、その薄肉部3Aが段差部3Cを起点に極めて容易に内側に折り曲げられ、該曲げ片10が簡単かつ精度よく形成されるようになる。
ここで、周方向の複数箇所を部分的に内側に折り曲げて曲げ片10を形成する場合は、この曲げ片10を形成する箇所のみを薄肉部3Aとすればよく、この場合は、上記したマンドレル23に設けられるサブ平行成形部40およびテーパ成形部41は、周方向に断続的に設けられることになる。
【0022】
なお、上記各実施形態においては、ダイ24として円筒状のものを用いたが、このダイ24は、リング状であってもよい。リング状態のダイを用いる場合は、前記した油溜りとしての凹状逃げ部31(図4)は不要になる。
また、本発明は、素管20として、上記電縫管に代えて、TIG溶接管、MIG溶接管、プラズマ溶接管等の他の電気溶接管を用いることができることは、もちろんである。
【0023】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明に係る管の加工方法および加工装置によれば、安価な溶接管を使用しかつ効率的な平行スエージ加工を利用しても、優れた寸法形状精度と面粗度とを確保することができ、コスト低減と生産性の向上とを達成できる。また、機械加工を行う場合のように異物混入の危険もないので、油圧緩衝器、シリンダ装置などの油圧機器の筒体の加工に向けて好適となる。
また、本発明の方法において、素管にマンドレルを挿入した後、ダイにより平行スエージ加工を行うようにする場合は、平行スエージ加工中、素管とマンドレルとが擦り合うことがなくなるので、管の内面に傷がつくことはなく、面粗度がより一層向上する。この際、素管の先端の内縁に、マンドレルとダイとの協働によりテーパ面を成形する場合は、後の面取り加工を省略できる。また、素管の先端部に、マンドレルとダイとの協働により、半径内方への曲げ片として用いられる薄肉部を成形する場合は、曲げ片の曲げ加工を容易に行うことができる。
さらに、本発明の方法において、筒状ダイの内周に内径がわずかに拡大する逃げ部を設け、該逃げ部を潤滑油の油溜りとして用いる場合は、成形圧の低減およびカジリ防止に大きく寄与するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管の加工方法の開始工程を示す断面図である。
【図2】本加工方法の中間工程を示す断面図である。
【図3】本加工方法の最終工程を示す断面図である。
【図4】本発明で用いるマンドレルおよびダイの構造を示す断面図である。
【図5】溶接ビード部の加工前後の状態を示す模式図である。
【図6】本発明の加工対象である外筒の望ましい端部形状を示す断面図である。
【図7】図6に示した外筒の加工に用いるマンドレルおよびダイの構造を示す断面図である。
【図8】本発明の加工対象である外筒を装備した油圧緩衝器の全体構造を示す断面図である。
【図9】図8に示した油圧緩衝器の要部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
3 油圧緩衝器の外筒
5 ロッドガイド
6 オイルシール
20 素管
21 溶接ビード部
23 マンドレル
24 ダイ
26 マンドレルのテーパ成形部
27 マンドレルの平行成形部
31 ダイの逃げ部
33 押ダイ
40 マンドレルのサブ平行成形部

Claims (7)

  1. 溶接管からなる素管にマンドレルを挿入すると共に、ダイにより平行スエージ加工を行って素管を前記マンドレルに密着させ、次に、前記ダイを素管から引抜き、前記マンドレルは素管内に残したまま、半径外方向から押ダイを素管に接近させて、該素管の溶接部を前記マンドレルと協働して押し潰すことを特徴とする管の加工方法。
  2. 素管にマンドレルを挿入した後、ダイにより平行スエージ加工を行うことを特徴とする請求項1に記載の管の加工方法。
  3. 素管の先端の内縁に、マンドレルとダイとの協働によりテーパ面を成形することを特徴とする請求項2に記載の管の加工方法。
  4. 素管の先端部に、マンドレルとダイとの協働により、半径内方への曲げ片として用いられる薄肉部を成形することを特徴とする請求項2または3に記載の管の加工方法。
  5. 円筒状ダイの内周に内径がわずかに拡大する逃げ部を設け、該逃げ部を潤滑油の油溜りとして用いることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の管の加工方法。
  6. 素管を支持するクランプと、該クランプに支持された素管に挿入可能なマンドレルと、該クランプに支持された素管に沿って平行移動するダイとを備えた平行スエージ加工機に、前記素管に対して半径外方向から接近離間する押ダイを付設したことを特徴とする管の加工装置。
  7. 前記マンドレルに、素管の先端部を、規定の管壁よりも薄く成形するための成形面を設けたことを特徴とする請求項5に記載の管の加工装置。
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