JP2004351361A - 散液装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない流量で回転力を得て散液できる。
【解決手段】回転溝56、66に対応する噴出孔30、40から噴出した液体が回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに次々と当たることでローター50は回転し続ける。尚、上下各4箇所、合計8箇所の回転溝56、66で回転力を発生させているので、芯部94には大きな回転力が加わっている。また、回転溝56、66以外に位置する噴出孔30、40から噴出した液体は散液壁52、54、62、64の散液面52A、54A、62A、64Aに当り、またローター50が回転しているので散液方向が散液面52A、54A、62A、64Aの傾斜角度に応じて水平方向から上方及び下方に徐々に変化する。このように噴出孔30、40から噴出する液体の散液方向が上方及び下方に徐々に連続的に変化するので、四方八方に液体が拡散し散液することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】回転溝56、66に対応する噴出孔30、40から噴出した液体が回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに次々と当たることでローター50は回転し続ける。尚、上下各4箇所、合計8箇所の回転溝56、66で回転力を発生させているので、芯部94には大きな回転力が加わっている。また、回転溝56、66以外に位置する噴出孔30、40から噴出した液体は散液壁52、54、62、64の散液面52A、54A、62A、64Aに当り、またローター50が回転しているので散液方向が散液面52A、54A、62A、64Aの傾斜角度に応じて水平方向から上方及び下方に徐々に変化する。このように噴出孔30、40から噴出する液体の散液方向が上方及び下方に徐々に連続的に変化するので、四方八方に液体が拡散し散液することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばパイプの先端に取り付けて、圧力をかけて液体をパイプから中空シャフト内部に供給することで、中空シャフトに開けられた複数の噴出孔から液体を噴出させ、中空シャフトに回転自在に取り付けられたローターによって噴出した液体を拡散し散液する散液装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
散液装置として、例えば、タンクの内壁の洗浄に使用されるスプレーボールがある。スプレーボールは、中空シャフトの先端に複数の噴出孔が開いたボール部を有し、圧力をかけて液体をボール部に供給することで、ボール部の噴出孔から四方八方に液体を散液する。このようなスプレーボールをタンクの内部に配置し、液体を散液することによって、タンクの内壁に付着した汚れを洗い落とす。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)
しかし、このようなスプレーボールは比較的少量の液体でタンクの洗浄を行うことができるが、噴出孔から散液される液流の方向が決められているので、タンクの内壁面を広範囲にムラなく洗浄するのが難しかった。
【0003】
このため、図11のように中空シャフト112にローター150が回転自在に取り付けられた構成の散液装置110が提案されている。
【0004】
この散液装置110は、中空シャフト112の外周上に中心軸Yを中心に放射状に液体が噴出する複数の噴出孔130、140を有している。
【0005】
また、ローター150は芯部194を有し、芯部194の上部には中心軸Yに対して対称に設けられた一対の散液壁152、154が、芯部194の下部には中心軸Yに対して対称に設けられた一対の散液壁162、164が、形成されている。
【0006】
散液壁152、154は、上方から見た場合、略水平の状態から反回転方向に上方に捻じれて傾斜していく散液面152A、154Aが形成されている。また、散液壁162、164も同様に下方に捻じれて傾斜していく散液面162A、164Aが形成されている。
【0007】
また、散液壁152、154、162、164の端部には、液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜した、回転壁152B、154B、162B、164Bが形成されている。
【0008】
従って、圧力をかけて中空シャフト112内部に供給された液体が噴出孔130、140から放射状に水平方向に噴出し、回転壁152B、154B、162B,164Bに当たるとローター150に回転力が与えられて図11の矢印Sの方向に回転する。
【0009】
また、散液面152A、154A、162A、164Aに噴出孔130、140から噴出した液体が当たり、液体の散液方向が水平方向から上方及び下方に変換される。また、上述したようにローター150は回転しているので、散液方向は、散液面152A、154A、162A、164Aの傾斜角度に応じて水平方向から上方及び下方に徐々に連続的に変化する。
【0010】
このような構成によって、ひとつの液流が上下に徐々に連続的に変化して散液することで四方八方に散液する。従って、例えば、上述したスプレーボールのようにタンクの内壁の洗浄を行う場合にもタンクの内壁面をムラなく広範囲に洗浄できる。(例えば、特許文献3参照)
【0011】
【特許文献1】
特公平05−1065号公報
【特許文献2】
実公平05−9108号公報
【特許文献3】
英国特許出願公開第GB2257619号明細書
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した第GB2257619号明細書に記載の散液装置110では、液体の流量が多くないと十分な回転力を得ることができなかった。このため、例えば洗浄に必要な量以上に液体を消費してしまう等でコスト高になるという問題があった。
【0013】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、少ない流量で回転力を得て散液できる散液装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る散液装置は、一端側が開口し、他端側が閉じている中空シャフトと、前記中空シャフトの外周上に並んで開けられ、前記中空シャフトの中心軸を中心に放射状に液体が噴出する複数の噴出孔と、前記中空シャフトに回転自在に取り付けられた円筒状の芯部と、前記液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜し前記噴出孔から噴出する液体によって前記芯部に回転力を付与する回転壁と、前記噴出孔から噴出する液体の散液方向を上方又は下方に変換する散液壁と、を備えたローターと、を有する散液装置において、前記回転壁が三つ以上設けられたことを特徴としている。
【0015】
請求項1に記載の散液装置によれば、開口から圧力をかけて液体を中空シャフト内部に供給することで噴出孔から液体が放射状に噴出する。
【0016】
回転壁に対応した噴出孔から噴出した液体が回転壁に当たると芯部に回転力が生じ、ローターが回転する。
【0017】
ローターが回転し、回転壁の位置が変わると、隣の噴出孔から噴出した液体が同様に回転壁に当たるとローターが連続して回転する。
【0018】
このように回転壁に次々と噴出孔から噴出した液体が当たることでローターが回転し続ける。尚、上記構成では、回転壁が三つ以上設けられているので、芯部に回転力を付与される箇所が増えるため、大きな回転力が得られる。このため少ない流量でローターが回転する。
【0019】
また、噴出孔から噴出した液体は散液壁によって、散液方向が上方又は下方に変換される。
【0020】
更に、上述したようにローターは回転しているので、例えば、散液壁に略水平の状態から反回転方向に徐々に上方に捻じれて傾斜していく曲面を形成することで、この曲面の傾斜角度に応じて散液方向が水平方向から上方又は下方に徐々に連続的に変化する。
【0021】
従って、噴出孔から噴出した液体が拡散し広範囲にムラなく散液することができる。
【0022】
請求項2に記載の発明に係る散液装置は、請求項1に記載の構成において、前記回転壁の傾斜角度が前記液体の噴出方向に対して反回転方向に25°から65°であることを特徴としている。
【0023】
請求項2に記載の散液装置によれば、請求項1と同様の作用を奏すが、回転壁の傾斜角度が液体の噴出方向に対して反回転方向に25°から65°であるので発生する回転力が大きい。すなわち、この傾斜角度が大きすぎても小さすぎても大きな回転力が得られない。
【0024】
更に、本発明者等が、流量が少なくてもローターに充分な回転力を付与する為の液体の運動量を有効に受けとめることと、液体が回転壁に当っても周囲に遠くまで散液するのに充分なエネルギーを保持していることとの双方を両立する観点から検討を重ねた結果、好ましい傾斜角度は、25°から65°であることを見出した。
【0025】
請求項3に記載の発明に係る散液装置は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記散液壁と前記回転壁とが、前記芯部の外周面より放射方向に張り出していることを特徴としている。
【0026】
請求項3に記載の散液装置によれば、請求項1又は請求項2と同様の作用を奏すが、散液壁と回転壁とが、芯部の外周面より放射方向に張り出しているので、ローターが軽量化されている。従って、少ない流量でローターが回転する。
【0027】
すなわち、従来の散液装置のローターでは、散液壁と噴出孔との間隔を所定の大きさとするため芯部を肉厚として削り込んでいた。これに対し本構成では散液壁と回転壁とを外側へ放射方向に張出すことで噴射孔との間隔を確保しているため芯部を肉厚にする必要が無い。従って、従来の散液装置のローターより軽量化されており、従来より少ない流量でローターが回転する。
【0028】
請求項4に記載の発明に係る散液装置は、請求項1乃至は請求項3に記載の構成において、前記散液壁と前記回転壁とを前記芯部の上部及び下部に備えていることを特徴としている。
【0029】
請求項4に記載の散液装置によれば、請求項1乃至は請求項3と同様の作用を奏すが、前記散液壁と前記回転壁とを芯部の上部及び下部に備えているので、散液方向が上下に変換される。つまり、四方八方に液体が拡散し、散液することができる。
【0030】
請求項5に記載の発明に係る散液装置は、請求項1乃至は請求項4に記載の構成において、前記回転壁の一つ以上が前記散液壁に形成された回転溝の溝壁面であることを特徴としている。
【0031】
請求項5の散液装置によれば、回転溝の溝壁面に噴出孔から噴出した液体が当ることでも回転力が得られ、請求項1乃至は請求項4と同様の作用を奏す。
【0032】
請求項6に記載の発明に係る散液装置は、請求項5に記載の構成において、前記回転溝が3個から10個設けられていることを特徴としている。
【0033】
請求項6に記載の散液装置によれば、請求項5同様の作用を奏すが、回転溝が3個から10個設けられているので、回転力の付与と上方、下方への液体の散液とのバランスが考慮されている。
【0034】
すなわち、回転溝によって回転力を発生させているので、回転溝が多ければ大きな回転力を得られる。しかし、回転溝に当る液体は上方、下方には液体が散液されず、回転溝が多いとムラの無い均一な散液ができない。つまり、回転力の付与と上方、下方への液体の散液とのバランスを考慮した回転溝の数となっている。
【0035】
尚、本発明者等の実験では、回転溝が3個以上ないと充分な回転力が得られず、回転溝が2個であると、例え、前述したように散液壁と回転壁とを芯部の外周面より放射方向に張り出し、ローターを軽量化しても、少ない流量で充分な回転力が得られないことを見出した。
【0036】
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る散液装置の一の実施形態を図1〜図3に基づき説明する。尚、矢印Sは後述するローター50の回転方向を表す。また、矢印Mは液体の散液方向を表す。
【0038】
図1に示すように、散液装置10は、上端部側が開口した開口部14と下端部側が閉じている下端部20とを有する中空シャフト12を備えている。
【0039】
中空シャフト12の外周には、中空シャフト12の中心軸Y方向に凹んだ鼓状のローター50が回転自在に取り付けられている
図2は、ローター50が取り付けられる前の中空シャフト12のみを示している。
【0040】
中空シャフト12の上端部は上面から見た場合、六角形状をしたナット部16を有し、上端部の内壁には、ねじ溝18が切られている。このねじ溝18に、例えばパイプ100(図6参照)のねじ山を噛み合わせ、ナット部16を例えばスパナやレンチ等で挟んで中空シャフト12を回して締め付け、パイプ100に散液装置10を固定する。
【0041】
更に、中空シャフト12の中央部分の外周には、中空シャフト12の中心軸Yを中心に放射状に噴出孔30と噴出孔40とが上下に平行に並んで開けられている。また、この噴出孔30、40から中空シャフト12の中心軸Yを中心に放射状に液体が水平に噴出する。
【0042】
尚、噴出孔30、40の大きさと数は、互いに相関して噴出液量に関係するので一概に決められない。しかし、後述するように噴出液量がある程度多くないとローター50に回転力を与えることはできない。従って、噴出孔30、40大きさは、1.0φ以上であることが望ましく、1.2φ以上であることが更に望ましい。
【0043】
噴出孔30の下側の外周には溝32が設けられ、また、噴出孔40の上側の外周には溝42が設けられている。これらの溝32、42には後述するリング80が係合し、ローター50を回転自在に指示する。
【0044】
図3は、中空シャフト12に取り付ける前のローター50のみを示している。
【0045】
ローター50は、中央部の円筒部分が芯部94となり、中空シャフト12の外周に回転自在に取り付けられる。
【0046】
芯部94の上部は、芯部94の外周面より放射方向に張出した一対の散液壁52、54が中心軸Yに対して対称に形成されている。また、芯部94の下部にも同様に中心軸Yに対して対称に一対の散液壁62、64が形成されている。
【0047】
散液壁52には、一端側は略水平面であるが、他端側(上方からみて反時計回り方向)に向かって、徐々に上方に捻れて傾斜していく曲面となった散液面52Aが形成されている。また、散液壁52の他端側の端部には、垂直な壁52Bが形成されている。
【0048】
この壁52Bの上方から見て反時計側が、散液壁54の一端側(略水平面)となる。また散液壁52と同様に散液壁54にも上方から見て反時計回り方向に略水平面の状態から他端側(上方からみて反時計回り方向)に向かって、徐々に上方に捻じれて傾斜していく曲面となった散液面54Aが形成されている。
【0049】
そして、この散液面54Aの他端側の端部は垂直な壁54Bとなり、上方からみて壁54B反時計回り方向側は上述した散液壁52の一端側(略水平面)となっている。
【0050】
更に、上方から見て壁52B、54Bの反時計側(散液面52A、54Aが略平面部分)と散液壁52、54の中央部とには、回転溝56が切り込まれて形成されている。この回転溝56は、平面視したとき液体の噴出方向に対して反回転方向(反時計回り方向)に傾斜しており、この傾斜角度θは25°から65°が望ましい。尚、本実施形態では傾斜角度θは45°となっている。
【0051】
このように液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜させることで、回転溝56の溝壁面56Aに噴出孔30から噴出した液体が当る。尚、壁52B、54Bの反時計側(散液面52A、54Aが略平面部分)に設けられた回転溝56の溝壁面56Aと壁52B、54Bとは同一面となっている。
【0052】
芯部94の下部にも同一形状の散液壁62、64が形成され、また、散液壁62、64にも同様に散液面62A、64A、壁62B、64B、回転溝66が形成されている。
【0053】
尚、芯部94の上部の散液壁52、54と下部の散液壁62、64との配置は上方から透視した場合、90°ずれている。つまり、芯部94の上部の散液壁52、54の壁52B、52Bの反時計側(散液面52A、54Aが略平面部分)の回転溝56と下部の散液壁62、64の中央部の回転溝66とは、上方から透視した場合、重なるように配置されている。
【0054】
また、中空シャフト12とローター50とを組付けると、上側の噴出孔30は、噴出した液体が上部の散液面52A、54Aに当るように位置し、且つ、回転溝56の溝底面56Bの上側に位置している。また、同様に下側の噴出孔40は、噴出した液体が下部の散液面62A、64Aに当るように位置し、且つ、回転溝66の溝底面66Bの下側に位置している。
【0055】
更に、ローター50の芯部94の内壁の上部と下部とには、前述した中空シャフト12の溝32、42に対応した溝70、72が設けられている。つまり、溝70、72の間隔と溝32、42の間隔とは等しく、溝70、72と溝32、42とに後述するリング80が係合する。
【0056】
次に中空シャフト12にローター50を組付ける方法を記載する。
【0057】
中空シャフト12の上部の溝32に弾性変形するリング80を係合させる。次に中空シャフト12にローター50を通し、ローター50の溝70にリング80を係合させる。続いて中空シャフト12の中央部の下部の溝42とローター50の溝72とに弾性変形するリング80を係合させる。
【0058】
このようにして、中空シャフト12とローター50とを組付けることで、ローター50及び中空シャフト12の溝32、70から溝42、72の間(上下のリング80の間)が摺動部となって、中空シャフト12にローター50が回転自在に取り付けられる。
【0059】
尚、中空シャフト12、ローター50、リング80の材質は、特に制限は無い。
【0060】
しかし、多種多様な液体を散液可能なように、耐腐食性、耐溶剤性、耐熱性を有する材料が好ましい。
【0061】
また、ローター50の材質は液量が少なくても回転可能とする為に、軽量であることが望ましく、このような材料としては、例えば、プラスチック、例えば、フッ素樹脂、PEEK樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が挙げられる。
【0062】
また、ローター50は摺動部を摺動して回転するので、摺動抵抗の少ない材料が更に望ましく、このような材料としては、例えば、フッ素樹脂、例えば、PTFE、C−PTFE、ピュアPTFE等があげられる。
【0063】
このように散液装置10は、中空シャフト12、ローター50、リング80のみによって構成されているので、摺動部には、ボールベアリング等を取り付ける必要がない簡単な構成となっている。従って、低コストで信頼性の高い散液装置10となっている。
【0064】
次に本実施形態の作用について、図4から図6に基づいて説明する。
【0065】
開口部14に液体が供給されるパイプ100(図6参照)に取り付ける。この際、ねじ溝18にパイプ100のねじ山(図示せず)を噛み合わせ、ナット部16を例えばスパナやレンチ等で挟んで中空シャフト12を回して締め付けることで、強固に固定される。
【0066】
パイプ100に取り付け、開口部14から圧力をかけて液体が中空シャフト12内部に供給されると、噴出孔30、40から放射状に液体が水平方向に噴出する。尚、上述したようにパイプ100と中空シャフト12とは強固に固定されているので、このように圧力をかけて液体を供給しても、パイプ100と中空シャフト12とが外れることは無い。
【0067】
図4に示すように、回転溝56、66に対応する噴出孔30、40から噴出した液体は回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに当る。これによって芯部94に回転力が生じ、ローター50が回転する。
【0068】
ローター50が回転し、回転溝56、66の位置が変わると、隣の噴出孔30、40から噴出した液体が同様に回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに当ることでローター50が連続して回転する。このように回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに次々と噴出した液体が当たることでローター50は回転し続ける。
【0069】
尚、上下各4箇所、合計8箇所の回転溝56、66で回転力を発生させているので、芯部94には大きな回転力が加わっている。
【0070】
更に、回転溝56、66は、液体が噴出する方向に対して反回転方向に傾斜しており、本実施形態では、回転溝56、66の傾斜角度θは45°であるので、芯部94に発生する回転力が大きい。
【0071】
また、図5に示すように回転溝56、66以外に位置する噴出孔30、40から噴出した液体は散液壁52、54、62、64の散液面52A、54A、62A、64Aに当り、上方及び下方に液体の散液方向が変化する。
【0072】
更に、散液面52A、54A、62A、64Aは、上方から見て反時計回り方向(反回転方向)に対して徐々に上方に捻じれて傾斜していく曲面となっているので、ローター50が回転することで、散液方向が散液面52A、54A、62A、64Aの傾斜角度に応じて水平方向から上方及び下方に徐々に連続的に変化する。(散液壁52、54、62、64の中央部の回転溝56、66では散液方向は水平となる。)
このように噴出孔30、40から噴出する液体の散液方向が上方及び下方に徐々に連続的に変化するので、図6に示すように四方八方に液体が拡散し広範囲にムラなく散液することができる。
【0073】
尚、図11に示す第GB2257619号明細書に記載の従来の散液装置110では、散液壁152、154、162、164の端部に形成された上下各2箇所、合計4箇所の回転壁152B、154B、162B、164Bに噴出孔130、140から噴出した液体が当ることで得られる回転力のみでローター150が回転する。従って、液体の流量が多くないと回転しない。
【0074】
これに対し本実施形態の散液装置10は、上述したように、散液壁52、54、62、64の端部のみでなく、散液壁52、54、62、64の中央部にも回転溝55、56を形成し回転力を発生させている。つまり上下各4箇所、合計8箇所で回転力を発生させている。従って、従来より得られる回転力が大きい。
【0075】
また、従来の散液装置110のローター150では、散液面152A、154A、162A、164Aと噴出孔130、140との間隔を所定の大きさとするため芯部194を肉厚として削り込んでいた。これに対し本実施形態の散液装置10では、散液壁52、54、62、64を外側へ放射状に張出すことで噴射孔30、40と散液面52A、54A、62A、64Aとの間隔を確保している為、芯部94を肉厚にする必要が無い。つまり、ローター150は円筒状であるのに対し、ローター50は円筒の中央部が凹んでいる鼓状となっている。従って、従来の散液装置110のローター150より中央部が凹んでいる分、軽量化されている。
【0076】
このように、合計8箇所の回転溝56、66で従来より大きな回転力を発生させ、また軽量化もされているので、従来より少ない流量でローター50を回転させることができる。
【0077】
尚、本出願人が、ほぼ同じ大きさの従来の散液装置110と本実施形態の散液装置10とでローター150、50が回転する流量を測定した結果、従来の散液装置150に比べ本実施形態の散液装置10では半分以下の流量でローター50が回転した。
【0078】
このように本実施形態の散液装置10では、少ない流量でローター50が回転する為、必要以上の液体を消費することがなく経済的である。
【0079】
次に本実施形態の散液装置10を使った一例として、タンク200の洗浄方法を示す。
【0080】
図7に示すようにパイプ100に散液装置10を取り付け、洗浄するタンク200の内部の中央付近に散液装置10を配置する。次に図示しない液体タンクから図示しないポンプで圧力をかけて液体をパイプ100に供給する。液体はパイプ100から中空シャフト12に供給され、噴出孔30、40から液体が噴出し、上述したように四方八方に液体が拡散し散液する。このように散液した液体でタンク200の内壁が洗浄される。
【0081】
尚、液体は洗浄目的によって選択する。例えば、水、高温の液体、洗剤含有の洗浄液、或いは、有機溶剤、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、ベンゼン、トルエン、アセトン等である。
【0082】
また、このように高温の液体や有機溶剤を使用しても、前述したように散液装置10の各部品の材質は耐溶剤性、耐熱性に優れた材質を使用しているので、例えば腐食等の問題が生じることは無い。
【0083】
更に、少ない流量でローター50が回転する為、液体を洗浄に必要な量以上に消費することがなく、低コストでタンク200を洗浄できる。
【0084】
また、このように少量の液量で、噴出孔30、40から噴出する液体の散液方向が上方及び下方に徐々に連続的に変化するので、散液する液体が多量に確保できない場合に有効である。
【0085】
例えば、複数成分の液状組成物をタンク200内で混合処理する場合において、液体の飛び散りにより液面外に組成物が付着してしまい適性処方を維持できない場合、溶剤成分の一部を少量散液することで、液面外に付着した組成物を液中に戻すことも可能である。
【0086】
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0087】
例えば、散液装置10を使った一例としてタンク200の洗浄を挙げたが、これに限定されない。例えば、芝生、花壇等への散水、スプリンクラー等にも使用できる。
【0088】
また、上記実施の形態では、ローター50には上部と下部とに散液壁52、54、62、64が設けられていたが、これに限定されない。図8(a)に示すように芯部94の下部にのみに散液壁62、64、回転溝66を設けたローター51を備える散液装置11であっても良い。或いは、図8(b)に示すように芯部94の上部にのみ散液壁52、54、回転溝56を設けたローター53を備える散液装置13であっても良い。つまり、上方又は下方のみに散液したい場合、例えば、図9のような上面の無いタンク201を洗浄する場合は、下部にのみに散液壁62、66、回転溝66を設けたローター51を備える散液装置11(図8(a))を使用して下方向のみ散液する等、必要に応じて散液装置10、11、13を選択して使用すれば良い。
【0089】
また、上記実施の形態では、散液壁52、54、62、64は上部と下部とにそれぞれ各二つ有していたが、これに限定されない。3つ以上の散液壁を有していても良い。
【0090】
また、上記実施の形態では、回転溝56、66は上下各4箇所設けていたが、これに限定されない。3個であっても良いし、5個以上設けても良い。尚、回転溝56、66によって回転力を発生させているので、回転溝56、66が多ければ大きな回転力を得られるが、回転溝56、66に当る液体は、上方又は下方には散液されない。つまり、回転力の付与と上方又は下方への液体の散液とをバランスを考慮した回転溝の数である必要がある。
【0091】
また、上記実施の形態では、回転溝56、66の形状は直線であるが、これに限定されない。例えば、図10に示すようにローター256の外周部に行くにしたがって傾斜角度θが連続的に増大する曲線からなる回転溝256であっても良い。
【0092】
尚、このような回転溝256とすることで、噴出した液が回転溝256を沿って噴出する。このため液流を受けとめる面積を増大することができ、更に大きな回転力を得られる。すなわち、更に少ない流量で大きな回転力を得ることができる。
【0093】
また、上記実施の形態では、中空シャフト12とローター50との摺動部にはボールベアリング等の部品を設けていなかったがこれに限定されない。散液する液体が、例えば、超高温(数100℃以上)の液体、強塩酸液等である場合、このような液体にも耐えうる材質、例えば金属、例えばニッケル合金、例えばハステロイ(登録商標)等の摺動抵抗の高い材質を中空シャフト及びローターに使用せざるを得ない場合がある。従って、このような場合は摺動部にボールベアリグ等を設ける構造とし、摺動抵抗を低くすれば良い。
【0094】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係る散液装置によれば、少ない流量で回転力を得て散液できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係る一の実施形態の散液装置を示す図である。(b)は(a)のA−A断面を示す図である。(c)は(a)のB−B断面を示す図である。
【図2】(a)は、本発明に係る一の実施形態の散液装置の中空シャフトを示す部分断面図である。(b)は、(a)のA−A断面を示す図である。
【図3】(a)は、本発明に係る一の実施形態の散液装置のローターを示す図である。(b)は(a)のA−A断面を示す図である。(c)は(a)のB−B断面を示す図である。
【図4】本発明に係る一の実施形態の散液装置のローターが回転溝によって回転力を得られ回転することを説明する図である。
【図5】本発明に係る一の実施形態の散液装置の液体の散液方向が、散液壁の散液面によって上下に変換されることを説明する図である。
【図6】本発明に係る一の実施形態の散液装置によって四方八方に液体を散液している図である。
【図7】本発明に係る一の実施形態の散液装置を使用してタンクの内壁を洗浄している図である。
【図8】(a)は本発明に係るその他の実施形態の下部にのみ散液壁と回転溝とが設けられているロータを備える散液装置を示す。(b)は本発明に係るその他の実施形態の上部にのみ散液壁と回転溝とが設けられているロータを備える散液装置を示す。
【図9】本発明に係るその他の実施形態の下部にのみ散液壁と回転溝とが設けられているロータを備える散液装置を使用して上面の無いタンクを洗浄している図である。
【図10】本発明に係るその他の実施形態の散液装置のローターを示す図である。
【図11】(a)は、従来の散液装置を示す図である。(b)は(a)のA−A断面を示す図である。(c)は(a)のB−B断面を示す図である。
【符号の説明】
10、11 散液装置
12 中空シャフト
30、40 噴出孔
50 ローター
52、54、62、64 散液壁
52A、54A、62A、64A 散液面
56、66 回転溝
56A,66A 溝壁面(回転壁)
94 芯部
M 液体
Y 中心軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばパイプの先端に取り付けて、圧力をかけて液体をパイプから中空シャフト内部に供給することで、中空シャフトに開けられた複数の噴出孔から液体を噴出させ、中空シャフトに回転自在に取り付けられたローターによって噴出した液体を拡散し散液する散液装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
散液装置として、例えば、タンクの内壁の洗浄に使用されるスプレーボールがある。スプレーボールは、中空シャフトの先端に複数の噴出孔が開いたボール部を有し、圧力をかけて液体をボール部に供給することで、ボール部の噴出孔から四方八方に液体を散液する。このようなスプレーボールをタンクの内部に配置し、液体を散液することによって、タンクの内壁に付着した汚れを洗い落とす。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)
しかし、このようなスプレーボールは比較的少量の液体でタンクの洗浄を行うことができるが、噴出孔から散液される液流の方向が決められているので、タンクの内壁面を広範囲にムラなく洗浄するのが難しかった。
【0003】
このため、図11のように中空シャフト112にローター150が回転自在に取り付けられた構成の散液装置110が提案されている。
【0004】
この散液装置110は、中空シャフト112の外周上に中心軸Yを中心に放射状に液体が噴出する複数の噴出孔130、140を有している。
【0005】
また、ローター150は芯部194を有し、芯部194の上部には中心軸Yに対して対称に設けられた一対の散液壁152、154が、芯部194の下部には中心軸Yに対して対称に設けられた一対の散液壁162、164が、形成されている。
【0006】
散液壁152、154は、上方から見た場合、略水平の状態から反回転方向に上方に捻じれて傾斜していく散液面152A、154Aが形成されている。また、散液壁162、164も同様に下方に捻じれて傾斜していく散液面162A、164Aが形成されている。
【0007】
また、散液壁152、154、162、164の端部には、液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜した、回転壁152B、154B、162B、164Bが形成されている。
【0008】
従って、圧力をかけて中空シャフト112内部に供給された液体が噴出孔130、140から放射状に水平方向に噴出し、回転壁152B、154B、162B,164Bに当たるとローター150に回転力が与えられて図11の矢印Sの方向に回転する。
【0009】
また、散液面152A、154A、162A、164Aに噴出孔130、140から噴出した液体が当たり、液体の散液方向が水平方向から上方及び下方に変換される。また、上述したようにローター150は回転しているので、散液方向は、散液面152A、154A、162A、164Aの傾斜角度に応じて水平方向から上方及び下方に徐々に連続的に変化する。
【0010】
このような構成によって、ひとつの液流が上下に徐々に連続的に変化して散液することで四方八方に散液する。従って、例えば、上述したスプレーボールのようにタンクの内壁の洗浄を行う場合にもタンクの内壁面をムラなく広範囲に洗浄できる。(例えば、特許文献3参照)
【0011】
【特許文献1】
特公平05−1065号公報
【特許文献2】
実公平05−9108号公報
【特許文献3】
英国特許出願公開第GB2257619号明細書
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した第GB2257619号明細書に記載の散液装置110では、液体の流量が多くないと十分な回転力を得ることができなかった。このため、例えば洗浄に必要な量以上に液体を消費してしまう等でコスト高になるという問題があった。
【0013】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、少ない流量で回転力を得て散液できる散液装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る散液装置は、一端側が開口し、他端側が閉じている中空シャフトと、前記中空シャフトの外周上に並んで開けられ、前記中空シャフトの中心軸を中心に放射状に液体が噴出する複数の噴出孔と、前記中空シャフトに回転自在に取り付けられた円筒状の芯部と、前記液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜し前記噴出孔から噴出する液体によって前記芯部に回転力を付与する回転壁と、前記噴出孔から噴出する液体の散液方向を上方又は下方に変換する散液壁と、を備えたローターと、を有する散液装置において、前記回転壁が三つ以上設けられたことを特徴としている。
【0015】
請求項1に記載の散液装置によれば、開口から圧力をかけて液体を中空シャフト内部に供給することで噴出孔から液体が放射状に噴出する。
【0016】
回転壁に対応した噴出孔から噴出した液体が回転壁に当たると芯部に回転力が生じ、ローターが回転する。
【0017】
ローターが回転し、回転壁の位置が変わると、隣の噴出孔から噴出した液体が同様に回転壁に当たるとローターが連続して回転する。
【0018】
このように回転壁に次々と噴出孔から噴出した液体が当たることでローターが回転し続ける。尚、上記構成では、回転壁が三つ以上設けられているので、芯部に回転力を付与される箇所が増えるため、大きな回転力が得られる。このため少ない流量でローターが回転する。
【0019】
また、噴出孔から噴出した液体は散液壁によって、散液方向が上方又は下方に変換される。
【0020】
更に、上述したようにローターは回転しているので、例えば、散液壁に略水平の状態から反回転方向に徐々に上方に捻じれて傾斜していく曲面を形成することで、この曲面の傾斜角度に応じて散液方向が水平方向から上方又は下方に徐々に連続的に変化する。
【0021】
従って、噴出孔から噴出した液体が拡散し広範囲にムラなく散液することができる。
【0022】
請求項2に記載の発明に係る散液装置は、請求項1に記載の構成において、前記回転壁の傾斜角度が前記液体の噴出方向に対して反回転方向に25°から65°であることを特徴としている。
【0023】
請求項2に記載の散液装置によれば、請求項1と同様の作用を奏すが、回転壁の傾斜角度が液体の噴出方向に対して反回転方向に25°から65°であるので発生する回転力が大きい。すなわち、この傾斜角度が大きすぎても小さすぎても大きな回転力が得られない。
【0024】
更に、本発明者等が、流量が少なくてもローターに充分な回転力を付与する為の液体の運動量を有効に受けとめることと、液体が回転壁に当っても周囲に遠くまで散液するのに充分なエネルギーを保持していることとの双方を両立する観点から検討を重ねた結果、好ましい傾斜角度は、25°から65°であることを見出した。
【0025】
請求項3に記載の発明に係る散液装置は、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記散液壁と前記回転壁とが、前記芯部の外周面より放射方向に張り出していることを特徴としている。
【0026】
請求項3に記載の散液装置によれば、請求項1又は請求項2と同様の作用を奏すが、散液壁と回転壁とが、芯部の外周面より放射方向に張り出しているので、ローターが軽量化されている。従って、少ない流量でローターが回転する。
【0027】
すなわち、従来の散液装置のローターでは、散液壁と噴出孔との間隔を所定の大きさとするため芯部を肉厚として削り込んでいた。これに対し本構成では散液壁と回転壁とを外側へ放射方向に張出すことで噴射孔との間隔を確保しているため芯部を肉厚にする必要が無い。従って、従来の散液装置のローターより軽量化されており、従来より少ない流量でローターが回転する。
【0028】
請求項4に記載の発明に係る散液装置は、請求項1乃至は請求項3に記載の構成において、前記散液壁と前記回転壁とを前記芯部の上部及び下部に備えていることを特徴としている。
【0029】
請求項4に記載の散液装置によれば、請求項1乃至は請求項3と同様の作用を奏すが、前記散液壁と前記回転壁とを芯部の上部及び下部に備えているので、散液方向が上下に変換される。つまり、四方八方に液体が拡散し、散液することができる。
【0030】
請求項5に記載の発明に係る散液装置は、請求項1乃至は請求項4に記載の構成において、前記回転壁の一つ以上が前記散液壁に形成された回転溝の溝壁面であることを特徴としている。
【0031】
請求項5の散液装置によれば、回転溝の溝壁面に噴出孔から噴出した液体が当ることでも回転力が得られ、請求項1乃至は請求項4と同様の作用を奏す。
【0032】
請求項6に記載の発明に係る散液装置は、請求項5に記載の構成において、前記回転溝が3個から10個設けられていることを特徴としている。
【0033】
請求項6に記載の散液装置によれば、請求項5同様の作用を奏すが、回転溝が3個から10個設けられているので、回転力の付与と上方、下方への液体の散液とのバランスが考慮されている。
【0034】
すなわち、回転溝によって回転力を発生させているので、回転溝が多ければ大きな回転力を得られる。しかし、回転溝に当る液体は上方、下方には液体が散液されず、回転溝が多いとムラの無い均一な散液ができない。つまり、回転力の付与と上方、下方への液体の散液とのバランスを考慮した回転溝の数となっている。
【0035】
尚、本発明者等の実験では、回転溝が3個以上ないと充分な回転力が得られず、回転溝が2個であると、例え、前述したように散液壁と回転壁とを芯部の外周面より放射方向に張り出し、ローターを軽量化しても、少ない流量で充分な回転力が得られないことを見出した。
【0036】
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る散液装置の一の実施形態を図1〜図3に基づき説明する。尚、矢印Sは後述するローター50の回転方向を表す。また、矢印Mは液体の散液方向を表す。
【0038】
図1に示すように、散液装置10は、上端部側が開口した開口部14と下端部側が閉じている下端部20とを有する中空シャフト12を備えている。
【0039】
中空シャフト12の外周には、中空シャフト12の中心軸Y方向に凹んだ鼓状のローター50が回転自在に取り付けられている
図2は、ローター50が取り付けられる前の中空シャフト12のみを示している。
【0040】
中空シャフト12の上端部は上面から見た場合、六角形状をしたナット部16を有し、上端部の内壁には、ねじ溝18が切られている。このねじ溝18に、例えばパイプ100(図6参照)のねじ山を噛み合わせ、ナット部16を例えばスパナやレンチ等で挟んで中空シャフト12を回して締め付け、パイプ100に散液装置10を固定する。
【0041】
更に、中空シャフト12の中央部分の外周には、中空シャフト12の中心軸Yを中心に放射状に噴出孔30と噴出孔40とが上下に平行に並んで開けられている。また、この噴出孔30、40から中空シャフト12の中心軸Yを中心に放射状に液体が水平に噴出する。
【0042】
尚、噴出孔30、40の大きさと数は、互いに相関して噴出液量に関係するので一概に決められない。しかし、後述するように噴出液量がある程度多くないとローター50に回転力を与えることはできない。従って、噴出孔30、40大きさは、1.0φ以上であることが望ましく、1.2φ以上であることが更に望ましい。
【0043】
噴出孔30の下側の外周には溝32が設けられ、また、噴出孔40の上側の外周には溝42が設けられている。これらの溝32、42には後述するリング80が係合し、ローター50を回転自在に指示する。
【0044】
図3は、中空シャフト12に取り付ける前のローター50のみを示している。
【0045】
ローター50は、中央部の円筒部分が芯部94となり、中空シャフト12の外周に回転自在に取り付けられる。
【0046】
芯部94の上部は、芯部94の外周面より放射方向に張出した一対の散液壁52、54が中心軸Yに対して対称に形成されている。また、芯部94の下部にも同様に中心軸Yに対して対称に一対の散液壁62、64が形成されている。
【0047】
散液壁52には、一端側は略水平面であるが、他端側(上方からみて反時計回り方向)に向かって、徐々に上方に捻れて傾斜していく曲面となった散液面52Aが形成されている。また、散液壁52の他端側の端部には、垂直な壁52Bが形成されている。
【0048】
この壁52Bの上方から見て反時計側が、散液壁54の一端側(略水平面)となる。また散液壁52と同様に散液壁54にも上方から見て反時計回り方向に略水平面の状態から他端側(上方からみて反時計回り方向)に向かって、徐々に上方に捻じれて傾斜していく曲面となった散液面54Aが形成されている。
【0049】
そして、この散液面54Aの他端側の端部は垂直な壁54Bとなり、上方からみて壁54B反時計回り方向側は上述した散液壁52の一端側(略水平面)となっている。
【0050】
更に、上方から見て壁52B、54Bの反時計側(散液面52A、54Aが略平面部分)と散液壁52、54の中央部とには、回転溝56が切り込まれて形成されている。この回転溝56は、平面視したとき液体の噴出方向に対して反回転方向(反時計回り方向)に傾斜しており、この傾斜角度θは25°から65°が望ましい。尚、本実施形態では傾斜角度θは45°となっている。
【0051】
このように液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜させることで、回転溝56の溝壁面56Aに噴出孔30から噴出した液体が当る。尚、壁52B、54Bの反時計側(散液面52A、54Aが略平面部分)に設けられた回転溝56の溝壁面56Aと壁52B、54Bとは同一面となっている。
【0052】
芯部94の下部にも同一形状の散液壁62、64が形成され、また、散液壁62、64にも同様に散液面62A、64A、壁62B、64B、回転溝66が形成されている。
【0053】
尚、芯部94の上部の散液壁52、54と下部の散液壁62、64との配置は上方から透視した場合、90°ずれている。つまり、芯部94の上部の散液壁52、54の壁52B、52Bの反時計側(散液面52A、54Aが略平面部分)の回転溝56と下部の散液壁62、64の中央部の回転溝66とは、上方から透視した場合、重なるように配置されている。
【0054】
また、中空シャフト12とローター50とを組付けると、上側の噴出孔30は、噴出した液体が上部の散液面52A、54Aに当るように位置し、且つ、回転溝56の溝底面56Bの上側に位置している。また、同様に下側の噴出孔40は、噴出した液体が下部の散液面62A、64Aに当るように位置し、且つ、回転溝66の溝底面66Bの下側に位置している。
【0055】
更に、ローター50の芯部94の内壁の上部と下部とには、前述した中空シャフト12の溝32、42に対応した溝70、72が設けられている。つまり、溝70、72の間隔と溝32、42の間隔とは等しく、溝70、72と溝32、42とに後述するリング80が係合する。
【0056】
次に中空シャフト12にローター50を組付ける方法を記載する。
【0057】
中空シャフト12の上部の溝32に弾性変形するリング80を係合させる。次に中空シャフト12にローター50を通し、ローター50の溝70にリング80を係合させる。続いて中空シャフト12の中央部の下部の溝42とローター50の溝72とに弾性変形するリング80を係合させる。
【0058】
このようにして、中空シャフト12とローター50とを組付けることで、ローター50及び中空シャフト12の溝32、70から溝42、72の間(上下のリング80の間)が摺動部となって、中空シャフト12にローター50が回転自在に取り付けられる。
【0059】
尚、中空シャフト12、ローター50、リング80の材質は、特に制限は無い。
【0060】
しかし、多種多様な液体を散液可能なように、耐腐食性、耐溶剤性、耐熱性を有する材料が好ましい。
【0061】
また、ローター50の材質は液量が少なくても回転可能とする為に、軽量であることが望ましく、このような材料としては、例えば、プラスチック、例えば、フッ素樹脂、PEEK樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が挙げられる。
【0062】
また、ローター50は摺動部を摺動して回転するので、摺動抵抗の少ない材料が更に望ましく、このような材料としては、例えば、フッ素樹脂、例えば、PTFE、C−PTFE、ピュアPTFE等があげられる。
【0063】
このように散液装置10は、中空シャフト12、ローター50、リング80のみによって構成されているので、摺動部には、ボールベアリング等を取り付ける必要がない簡単な構成となっている。従って、低コストで信頼性の高い散液装置10となっている。
【0064】
次に本実施形態の作用について、図4から図6に基づいて説明する。
【0065】
開口部14に液体が供給されるパイプ100(図6参照)に取り付ける。この際、ねじ溝18にパイプ100のねじ山(図示せず)を噛み合わせ、ナット部16を例えばスパナやレンチ等で挟んで中空シャフト12を回して締め付けることで、強固に固定される。
【0066】
パイプ100に取り付け、開口部14から圧力をかけて液体が中空シャフト12内部に供給されると、噴出孔30、40から放射状に液体が水平方向に噴出する。尚、上述したようにパイプ100と中空シャフト12とは強固に固定されているので、このように圧力をかけて液体を供給しても、パイプ100と中空シャフト12とが外れることは無い。
【0067】
図4に示すように、回転溝56、66に対応する噴出孔30、40から噴出した液体は回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに当る。これによって芯部94に回転力が生じ、ローター50が回転する。
【0068】
ローター50が回転し、回転溝56、66の位置が変わると、隣の噴出孔30、40から噴出した液体が同様に回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに当ることでローター50が連続して回転する。このように回転溝56、66の溝壁面56A、66Aに次々と噴出した液体が当たることでローター50は回転し続ける。
【0069】
尚、上下各4箇所、合計8箇所の回転溝56、66で回転力を発生させているので、芯部94には大きな回転力が加わっている。
【0070】
更に、回転溝56、66は、液体が噴出する方向に対して反回転方向に傾斜しており、本実施形態では、回転溝56、66の傾斜角度θは45°であるので、芯部94に発生する回転力が大きい。
【0071】
また、図5に示すように回転溝56、66以外に位置する噴出孔30、40から噴出した液体は散液壁52、54、62、64の散液面52A、54A、62A、64Aに当り、上方及び下方に液体の散液方向が変化する。
【0072】
更に、散液面52A、54A、62A、64Aは、上方から見て反時計回り方向(反回転方向)に対して徐々に上方に捻じれて傾斜していく曲面となっているので、ローター50が回転することで、散液方向が散液面52A、54A、62A、64Aの傾斜角度に応じて水平方向から上方及び下方に徐々に連続的に変化する。(散液壁52、54、62、64の中央部の回転溝56、66では散液方向は水平となる。)
このように噴出孔30、40から噴出する液体の散液方向が上方及び下方に徐々に連続的に変化するので、図6に示すように四方八方に液体が拡散し広範囲にムラなく散液することができる。
【0073】
尚、図11に示す第GB2257619号明細書に記載の従来の散液装置110では、散液壁152、154、162、164の端部に形成された上下各2箇所、合計4箇所の回転壁152B、154B、162B、164Bに噴出孔130、140から噴出した液体が当ることで得られる回転力のみでローター150が回転する。従って、液体の流量が多くないと回転しない。
【0074】
これに対し本実施形態の散液装置10は、上述したように、散液壁52、54、62、64の端部のみでなく、散液壁52、54、62、64の中央部にも回転溝55、56を形成し回転力を発生させている。つまり上下各4箇所、合計8箇所で回転力を発生させている。従って、従来より得られる回転力が大きい。
【0075】
また、従来の散液装置110のローター150では、散液面152A、154A、162A、164Aと噴出孔130、140との間隔を所定の大きさとするため芯部194を肉厚として削り込んでいた。これに対し本実施形態の散液装置10では、散液壁52、54、62、64を外側へ放射状に張出すことで噴射孔30、40と散液面52A、54A、62A、64Aとの間隔を確保している為、芯部94を肉厚にする必要が無い。つまり、ローター150は円筒状であるのに対し、ローター50は円筒の中央部が凹んでいる鼓状となっている。従って、従来の散液装置110のローター150より中央部が凹んでいる分、軽量化されている。
【0076】
このように、合計8箇所の回転溝56、66で従来より大きな回転力を発生させ、また軽量化もされているので、従来より少ない流量でローター50を回転させることができる。
【0077】
尚、本出願人が、ほぼ同じ大きさの従来の散液装置110と本実施形態の散液装置10とでローター150、50が回転する流量を測定した結果、従来の散液装置150に比べ本実施形態の散液装置10では半分以下の流量でローター50が回転した。
【0078】
このように本実施形態の散液装置10では、少ない流量でローター50が回転する為、必要以上の液体を消費することがなく経済的である。
【0079】
次に本実施形態の散液装置10を使った一例として、タンク200の洗浄方法を示す。
【0080】
図7に示すようにパイプ100に散液装置10を取り付け、洗浄するタンク200の内部の中央付近に散液装置10を配置する。次に図示しない液体タンクから図示しないポンプで圧力をかけて液体をパイプ100に供給する。液体はパイプ100から中空シャフト12に供給され、噴出孔30、40から液体が噴出し、上述したように四方八方に液体が拡散し散液する。このように散液した液体でタンク200の内壁が洗浄される。
【0081】
尚、液体は洗浄目的によって選択する。例えば、水、高温の液体、洗剤含有の洗浄液、或いは、有機溶剤、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、エタノール、メタノール、プロパノール、ベンゼン、トルエン、アセトン等である。
【0082】
また、このように高温の液体や有機溶剤を使用しても、前述したように散液装置10の各部品の材質は耐溶剤性、耐熱性に優れた材質を使用しているので、例えば腐食等の問題が生じることは無い。
【0083】
更に、少ない流量でローター50が回転する為、液体を洗浄に必要な量以上に消費することがなく、低コストでタンク200を洗浄できる。
【0084】
また、このように少量の液量で、噴出孔30、40から噴出する液体の散液方向が上方及び下方に徐々に連続的に変化するので、散液する液体が多量に確保できない場合に有効である。
【0085】
例えば、複数成分の液状組成物をタンク200内で混合処理する場合において、液体の飛び散りにより液面外に組成物が付着してしまい適性処方を維持できない場合、溶剤成分の一部を少量散液することで、液面外に付着した組成物を液中に戻すことも可能である。
【0086】
尚、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
【0087】
例えば、散液装置10を使った一例としてタンク200の洗浄を挙げたが、これに限定されない。例えば、芝生、花壇等への散水、スプリンクラー等にも使用できる。
【0088】
また、上記実施の形態では、ローター50には上部と下部とに散液壁52、54、62、64が設けられていたが、これに限定されない。図8(a)に示すように芯部94の下部にのみに散液壁62、64、回転溝66を設けたローター51を備える散液装置11であっても良い。或いは、図8(b)に示すように芯部94の上部にのみ散液壁52、54、回転溝56を設けたローター53を備える散液装置13であっても良い。つまり、上方又は下方のみに散液したい場合、例えば、図9のような上面の無いタンク201を洗浄する場合は、下部にのみに散液壁62、66、回転溝66を設けたローター51を備える散液装置11(図8(a))を使用して下方向のみ散液する等、必要に応じて散液装置10、11、13を選択して使用すれば良い。
【0089】
また、上記実施の形態では、散液壁52、54、62、64は上部と下部とにそれぞれ各二つ有していたが、これに限定されない。3つ以上の散液壁を有していても良い。
【0090】
また、上記実施の形態では、回転溝56、66は上下各4箇所設けていたが、これに限定されない。3個であっても良いし、5個以上設けても良い。尚、回転溝56、66によって回転力を発生させているので、回転溝56、66が多ければ大きな回転力を得られるが、回転溝56、66に当る液体は、上方又は下方には散液されない。つまり、回転力の付与と上方又は下方への液体の散液とをバランスを考慮した回転溝の数である必要がある。
【0091】
また、上記実施の形態では、回転溝56、66の形状は直線であるが、これに限定されない。例えば、図10に示すようにローター256の外周部に行くにしたがって傾斜角度θが連続的に増大する曲線からなる回転溝256であっても良い。
【0092】
尚、このような回転溝256とすることで、噴出した液が回転溝256を沿って噴出する。このため液流を受けとめる面積を増大することができ、更に大きな回転力を得られる。すなわち、更に少ない流量で大きな回転力を得ることができる。
【0093】
また、上記実施の形態では、中空シャフト12とローター50との摺動部にはボールベアリング等の部品を設けていなかったがこれに限定されない。散液する液体が、例えば、超高温(数100℃以上)の液体、強塩酸液等である場合、このような液体にも耐えうる材質、例えば金属、例えばニッケル合金、例えばハステロイ(登録商標)等の摺動抵抗の高い材質を中空シャフト及びローターに使用せざるを得ない場合がある。従って、このような場合は摺動部にボールベアリグ等を設ける構造とし、摺動抵抗を低くすれば良い。
【0094】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明に係る散液装置によれば、少ない流量で回転力を得て散液できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明に係る一の実施形態の散液装置を示す図である。(b)は(a)のA−A断面を示す図である。(c)は(a)のB−B断面を示す図である。
【図2】(a)は、本発明に係る一の実施形態の散液装置の中空シャフトを示す部分断面図である。(b)は、(a)のA−A断面を示す図である。
【図3】(a)は、本発明に係る一の実施形態の散液装置のローターを示す図である。(b)は(a)のA−A断面を示す図である。(c)は(a)のB−B断面を示す図である。
【図4】本発明に係る一の実施形態の散液装置のローターが回転溝によって回転力を得られ回転することを説明する図である。
【図5】本発明に係る一の実施形態の散液装置の液体の散液方向が、散液壁の散液面によって上下に変換されることを説明する図である。
【図6】本発明に係る一の実施形態の散液装置によって四方八方に液体を散液している図である。
【図7】本発明に係る一の実施形態の散液装置を使用してタンクの内壁を洗浄している図である。
【図8】(a)は本発明に係るその他の実施形態の下部にのみ散液壁と回転溝とが設けられているロータを備える散液装置を示す。(b)は本発明に係るその他の実施形態の上部にのみ散液壁と回転溝とが設けられているロータを備える散液装置を示す。
【図9】本発明に係るその他の実施形態の下部にのみ散液壁と回転溝とが設けられているロータを備える散液装置を使用して上面の無いタンクを洗浄している図である。
【図10】本発明に係るその他の実施形態の散液装置のローターを示す図である。
【図11】(a)は、従来の散液装置を示す図である。(b)は(a)のA−A断面を示す図である。(c)は(a)のB−B断面を示す図である。
【符号の説明】
10、11 散液装置
12 中空シャフト
30、40 噴出孔
50 ローター
52、54、62、64 散液壁
52A、54A、62A、64A 散液面
56、66 回転溝
56A,66A 溝壁面(回転壁)
94 芯部
M 液体
Y 中心軸
Claims (6)
- 一端側が開口し、他端側が閉じている中空シャフトと、
前記中空シャフトの外周上に並んで開けられ、前記中空シャフトの中心軸を中心に放射状に液体が噴出する複数の噴出孔と、
前記中空シャフトに回転自在に取り付けられた円筒状の芯部と、前記液体の噴出方向に対して反回転方向に傾斜し前記噴出孔から噴出する液体によって前記芯部に回転力を付与する回転壁と、前記噴出孔から噴出する液体の散液方向を上方又は下方に変換する散液壁と、を備えたローターと、
を有する散液装置において、
前記回転壁が三つ以上設けられたことを特徴とする散液装置。 - 前記回転壁の傾斜角度が前記液体の噴出方向に対して反回転方向に25°から65°であることを特徴とする請求項1に記載の散液装置。
- 前記散液壁と前記回転壁とが、前記芯部の外周面より放射方向に張り出していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の散液装置。
- 前記散液壁と前記回転壁とを前記芯部の上部及び下部に備えていることを特徴とする請求項1乃至は請求項3に記載の散液装置。
- 前記回転壁は、前記散液壁に形成された回転溝の溝壁面であることを特徴とする請求項1乃至は請求項4に記載の散液装置。
- 前記回転溝が3個から10個設けられていることを特徴とする請求項5に記載の散液装置。
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