JP2004350350A - 車両用誘導電動機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に回転子軸、回転子コア、固定子コアが設けられている電動機を覆う電動機フレームと、電動機フレームの一端に設けられ、電動機内部に 冷却風を取り込むための吸気口と、この冷却風を電動機内部に通風し、上記電動機フレームの他端で支承されたブラケットと、このブラケットに設けられ、上記吸気口から取り込まれた冷却風を排風として排出するための1次排風口と、上記ブラケットの外側に設けられ、1次排風口から排出される排風を分流させ、分流した排風を再び合流するように導く排風ガイドと、この排風ガイドの外側に設けられ、排風ガイドの排風を電動機外部へ排出するための2次排風口を設けた可動ガイドとを備えた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用誘導電動機に係わり、特に運転時の騒音低減を図る構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両用誘導電動機は、運転時、固定子コイル及び回転子導体を流れる電流による銅損と、回転磁界により固定子鉄心及び回転子鉄心に発生する鉄損とにより、各部の温度が上昇する。このため、回転軸に固着されたファンによって外部から冷却用空気を強制的に取り入れて、電動機フレーム内を冷却する構造が一般的となっている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2001−45711号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような自己風冷式誘導電動機においては、複数の回転子導体が風を切る音が発生する。例えば、回転子導体が46個、回転子が3000rpm(50rps)で回転している場合、回転子導体が風を切る周波数 50×46=2300(Hz)の音が定常的に発生し、その他にファンが風を切る音も同様に発生する。
また、電動機のフレーム内部に導入された冷却風がフレーム内部を移動する際に、電動機内各部へ衝突し、空気のもつエネルギーの大部分が音のエネルギーに変換されて外部に発散されるため、非常に大きく耳障りな騒音を発生させていた。
【0005】
特に一定速度で車両が運転される場合は、上記のように回転周波数に依存したある特定の周波数の騒音が継続的に発生することとなり、車両外のみならず、車両内への騒音も発生し、著しく耳障りであるという問題があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、冷却風の流れを阻害せずに、発生した空気音のエネルギーを効率よく吸収し、車両内外への騒音を低減することが可能な車両用誘導電動機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる車両用誘導電動機は、
内部に回転子軸、回転子コア、固定子コアが設けられている電動機を覆う電動機フレームと、
電動機フレームの一端に設けられ、電動機内部に 冷却風を取り込むための吸気口と、
上記電動機フレームの他端に支承されているブラケットと、
このブラケットに設けられ、上記吸気口から取り込まれた冷却風を排風として排出するための1次排風口と、
上記ブラケットの外側に設けられ、1次排風口から排出される排風を分流させ、分流した排風を再び合流するように導く排風ガイドと、
この排風ガイドの外側に設けられ、排風ガイドの排風を電動機外部へ排出するための2次排風口を設けた可動ガイドとを備えたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態について、基本構成を図を用いて説明する。
図1、図3はこの発明の実施の形態における車両用主誘導電動機の構成を示す要部断面図であり、図中の矢印は、冷却風が流れる方向を示す。
【0008】
図1において、固定子コア1は、スロットに巻回された固定子コイル3を保持し、円筒状のフレーム6に取り付けられている。
上記固定子コア1の内側には、所定のギャップ12を介して回転子コア2が設けられ、この回転子コア2は回転子導体9を有し、内扇ファン10とともに、反駆動側ブラケット8に保持された軸受5、および駆動側ブラケット18に保持された軸受15により回転自在に支承された回転子軸4に固定されている。
【0009】
上記ブラケット8には吸気口7が設けられ、ブラケット18には1次排風口21が設けられている。この1次排風口21の外側には、2次排風口27を有する排風ガイド23がブラケット18に固定されている。
【0010】
上記のように構成されたこの発明の実施の形態1の車両用誘導電動機においては、固定子コイル3に交流電力が入力されると固定子コア1には回転磁界が発生し、この回転磁界により回転子導体9には電流が誘起され、この誘起電流と回転磁界とにより回転子コア2にトルクが発生し、回転子軸4が回転することで、電動機が動き出して車両の車輪を駆動する。
【0011】
電動機の運転中は、固定子コイル3と回転子導体9との電流による銅損と、回転磁界により固定子コア1と回転子コア2とに生じる鉄損のために、電動機各部の温度が上昇する。そのため、回転子軸4に設けられたファン10を回転させ、吸気口7から冷却用空気を取り込み、この冷却用空気が回転子コア2に設けられた風穴11,13、および固定子コア1と回転子コア2との間のギャップ12を通り、各部を耐熱限界温度以下に冷却するように構成されている。
【0012】
上記のように、電動機外部から吸気口7を介して取り込まれた冷却用空気は、電動機内部における通電部分の熱を吸収した後、排風として最終的に2次排風口27から電動機外部へ排出される。
図3の矢印で示すように、排風はブラケット18の上下2箇所に設けられた1次排風口21a,21bによって分流され、排風ガイド23内の通風路24に導かれる。
この通風路24に導かれた排風は、排風ガイド23に沿ってそれぞれ左右2方向に分流された後、排風ガイド23の左右2箇所に設けられている開口部25a,25bに達する。
この開口部25a、25bの外側には、排風ガイド23に沿って可動し、開口部25a、25bよりも開口面積の小さい2次排風口27a,27bを有する可動ガイド26a、26bが設けられている。
二つの1次排風口21a,21bからこの通風路24に導かれた排風は、排風ガイド23に沿って、それぞれ左右2方向に分流された後、開口部25a,25bに達し、2次排風口27a,27b付近で再び合流して電動機外部へ排出される構造となっている。
【0013】
上記2次排風口27a,27bの位置では、上側の1次排風口21aと下側の1次排風口21bから排出される排風に含まれる騒音の波形を互いに逆位相にするため、可動ガイド26a、26bの位置を電動機の回転数に応じて変化させて調整する。
そのため、開口部25a,25bの開口面積は、2次排風口27a,27bの開口面積よりも十分大きいが、可動ガイド26a、26bを動かしたときに、2次排風口27a,27b以外から排風が排出されることはない構造となっている。
また、可動ガイド26の位置調整方法として、例えば図4に示すように、可動ガイド26をモータ31の動力がウォーム歯車30を介して伝達することにより上下方向に変化させ、ウォーム歯車30により可動ガイド26は停止位置で固定できる。
あるいは、例えば図5に示すように、可動ガイド26の位置を固定用ボルト32で予め固定し、必要に応じて調整することも可能である。
【0014】
上記のように、冷却風は1次排風口21a、21bから排出されるときに、排風ガイド23に沿ってそれぞれ左右2方向に分流される。
分流された21a、21bからの排風は、2次排風口27a,27bの位置で再び合流する。左右2方向に分流された排風が合流するとき、合流する排風の位相は 互いに逆位相となるような位置に 2次排風口27a,27bがそれぞれ設けられている。
2次排風口27の位置で逆位相となるように調整された 排風に含まれる騒音の波形は、電動機の回転周波数に依存するため、図6のように表すことができる。排風は、2次排風口27付近で合流することによって、図7に示すように、騒音の合成波形は相殺して零となり、電動機外部への騒音は著しく低減される。
【0015】
以上のように、電動機の内部に導入された冷却風が各部で発生させる騒音において、上下2箇所の1次排風口からそれぞれ排出される排風が、再び合流するときの位相が互いに逆位相となるよう合流するまでの距離を調整し、その合流地点に2次排風口が設けられた排風ガイドを通過させることにより、2次排風口付近で逆位相となった騒音が合流し、騒音の合成波形が零になることで、電動機外部に排出される騒音は著しく低減される。
【0016】
また、この排風ガイドにより、音源となる電動機内部からの距離が長くなることから、電動機外部への騒音の漏れも低減される効果がある。
さらに、排風ガイドによって排風経路を2経路にすることにより、強制換気の効率が向上し、誘導電動機内部の熱的負荷を軽減させる構造となっている。
【0017】
なお、上記実施の形態では、駆動側に内扇ファンを有した誘導電動機を例に示しているが、図2に示すように、反駆動側に内扇ファンを有した誘導電動機においても同様の効果が得られる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、
内部に回転子軸、回転子コア、固定子コアが設けられている電動機を覆う電動機フレームと、
電動機フレームの一端に設けられ、電動機内部に 冷却風を取り込むための吸気口と、
上記電動機フレームの他端に支承されたブラケットと、
このブラケットに設けられ、上記吸気口から取り込まれた冷却風を排風として排出するための1次排風口と、
上記ブラケットの外側に設けられ、1次排風口から排出される排風を分流させ、分流した排風を再び合流するように導く排風ガイドと、
この排風ガイドの外側に設けられ、排風ガイドの排風を電動機外部へ排出するための2次排風口を設けた可動ガイドとを備えたことにより、
誘導電動機内部で発生した音の波形を逆位相になるよう調整し、2次排風口付近で合流させることで音のエネルギーが相殺され、電動機外部に排出される騒音を著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例を示す内扇ファン駆動側に有した自己通風型電動機の縦断面図である。
【図2】この発明の実施の形態の一例を示す内扇ファンを反駆動側に有した自己通風型電動機の縦断面図である。
【図3】図1および図2のA→B方向から見た駆動側および反駆動側からの共通の断面図である。
【図4】この発明の実施の形態の一例を示す可動ガイドを電動式とした場合の図である。
【図5】この発明の実施の形態の一例を示す可動ガイドをネジ止め式とした場合の図である。
【図6】この発明の実施の形態における逆位相に調整された排風ダクト内の騒音の波形を模式的に示したものである。
【図7】この発明の実施の形態における2次排風口付近で排風が合流し、逆位相の騒音波形が相殺した後の合成波を模式的に示したものである。
【符号の説明】
1:固定子コア、 2:回転子コア、 3:固定子コイル、4:回転子軸、 5,15:軸受、 6,16:フレーム、7:吸気口、 8,18:ブラケット、 9:回転子導体、10:内扇ファン、 11:固定子コア風穴、 12:ギャップ、13:回転子コア風穴、 21,21a,21b:1次排風口
23:排風ガイド、 24:通風路、 25a、25b:開口部、26,26a,26b:可動ガイド、27,27a,27b:2次排風口、 30:ウォーム歯車、31:モータ、 32:固定用ボルト。
Claims (4)
- 内部に回転子軸、回転子コア、固定子コアが設けられている電動機を覆う電動機フレームと、
電動機フレームの一端に設けられ、電動機内部に冷却風を取り込むための吸気口と、
上記電動機フレームの他端に支承されているブラケットと、
このブラケットに設けられ、上記吸気口から取り込まれた冷却風を排風として排出するための1次排風口と、
上記ブラケットの外側に設けられ、1次排風口から排出される排風を分流させ、分流した排風を再び合流するように導く排風ガイドと、
この排風ガイドの外側に設けられ、排風ガイドの排風を電動機外部へ排出するための2次排風口を設けた可動ガイドとを備えたことを特徴とする車両用誘導電動機。 - 1次排風口は、二つの排風口が回転子軸を中心に対称な位置に設けられ、
2次排風口は、二つの排風口が排風ガイドによって2方向に分流された排風が、互いに逆位相となって合流する位置付近で排風ガイドに設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用誘導電動機。 - 1次排風口は、二つの排風口が回転子軸を中心に対称な位置に設けられ、
2次排風口は、排風ガイドによって2方向に分流された排風が、互いに逆位相となって合流する位置付近にあるよう可動ガイドによって調整されていることを特徴とする請求項1記載の車両用誘導電動機。 - 排風ガイドには、回転子軸を中心に対称な位置に設けられた二つの1次排風口に対して、右方向および左方向に約90度回転した位置で二つの開口部が設けられ、
可動ガイドに設けられた2次排風口は、上記開口部よりも開口面積が小さいことを特徴とする請求項1、または2記載の車両用誘導電動機。
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