JP2004349386A - 圧電変換複合材料及びその製造方法 - Google Patents

圧電変換複合材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な圧電性を示し制振材料等として各種分野に好適に使用可能な圧電変換複合材料を、低コストで簡便にしかも効率的に製造することができる方法の提供。
【解決手段】主鎖型液晶ポリマーを含有する圧電変換材料により形成した圧電変換体の細片を形成する細片形成工程と、該細片をマトリクス溶液中に分散させた細片分散溶液を塗布する塗布工程とを少なくとも含む圧電変換複合材料の製造方法。主鎖型液晶ポリマーが、環状基を少なくとも含む基本骨格を繰返し単位として有する請求項1に記載の圧電変換複合材料の製造方法。主鎖型液晶ポリマーがポリエステルから選択される少なくとも1種である態様、主鎖型液晶ポリマーが芳香族ポリマーから選択される態様、芳香族ポリマーが芳香族ポリエステルから選択される少なくとも1種である態様などが好ましい。該圧電変換複合材料の製造方法により製造された圧電変換複合材料。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制振材料等として各種分野に好適に使用可能な圧電変換複合材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
振動を吸収する材料である制振材料は、従来より、多数開発されてきいるが、その中でも、最近では圧電変換を利用したものが注目されている。前記圧電変換を利用した制振材料は、一般に圧電素子部とマトリクス部とを有する。該制振材料における振動吸収のプロセスは以下の通りである。即ち、まず外部からの振動エネルギーを前記マトリクス部が歪みとして受け、該マトリスク部の歪みを前記圧電素子部が歪みとして受け、かつこれをマトリクス部で電気に変換し、ジュール熱として該制振材料の外部に放出する。その結果、前記外部からの振動エネルギーは、前記制振材料に吸収されて熱に変換されて該制振材料から放出される。
【0003】
前記圧電変換を利用した制振材料としては、従来より、例えば、以下の3つが提案されている。
一つ目は、有機−無機コンポジット系制振材料である。該有機−無機コンポジット系制振材料は、例えば、ゴム等の有機材料によるマトリクス中に、チタン酸バリウム等の無機材料による圧電変換材料を分散させたものである(特許文献1〜3参照)。
二つ目は、有機圧電フィルム制振材料である。該有機圧電フィルム制振材料は、例えば、ポリフッ化ビニリデン等の圧電性を示すフィルムそのものである(非特許文献1参照)。
三つ目は、有機−有機コンポジット系制振材料である。該有機−有機コンポジット系制振材料は、例えば、ゴム等の有機材料によるマトリクス中に、フェノール系物質等の有機低分子による圧電変換材料を分散させたものである(特許文献4及び5参照)。
【0004】
しかし、これらの制振材料の場合、以下のような問題がある。即ち、前記有機−無機コンポジット系制振材料の場合、前記チタン酸バリウム等の無機材料の単結晶を得るのが困難であり、また、該無機材料と前記マトリクスとにおける弾性率差が大き過ぎるため該マトリクスからの振動伝達性が十分でなく、歪みによって破損し易い等の問題がある。また、前記有機圧電フィルム制振材料の場合、一般のドアサイズ200cm×100cmでは有効な制振特性を得るために必要な電気回路における最適抵抗が0.25Ωとなり、実用的には抵抗値が小さく実現不可能であるという問題がある(特許文献6参照)。また、前記有機−有機コンポジット系制振材料の場合、前記フェノール系物質等の有機低分子の配向性が十分でないと、制振材料としての圧電性能が必ずしも十分でないという問題がある。
このため、これらの問題がなく、マトリクス中にドメインを効率的に分散させ、外部からの振動等を歪みエネルギーとして吸収して、効率的に電気に変換し、熱として放出可能な圧電変換複合材料及びそれを低コストで効率的に製造する方法は、未だ提供されていないのが現状である。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−31845号公報
【特許文献2】
特開平5−240298号公報
【特許文献3】
特開平6−1269190号公報
【特許文献4】
特開2000−86900号公報
【特許文献5】
特開2000−273435号公報
【特許文献6】
特開平11−68190号公報
【非特許文献1】
住田雅夫、「圧電性フィルムを用いた吸遮音構造体」、機能材料、株式会社シーエムシー出版、1995年11月、Vol.15 No.11
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来における問題を解決し、以下の課題を解決することを目的とする。即ち、本発明は、十分な圧電性を示し制振材料等として各種分野に好適に使用することができ、外部からの振動等を歪みエネルギーとして吸収してこれを効率的に電気に変換し、熱として放出可能な圧電変換複合材料を、低コストで簡便にしかも効率的に製造することができる圧電変換複合材料の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 主鎖型液晶ポリマーを含有する圧電変換材料により形成した圧電変換体の細片を形成する細片形成工程と、該細片をマトリクス溶液中に分散させた細片分散溶液を塗布する塗布工程とを少なくとも含むことを特徴とする圧電変換複合材料の製造方法である。
前記細片形成工程において、主鎖型液晶ポリマーを含有する圧電変換材料により形成した圧電変換体の細片が形成される。前記塗布工程において、前記細片をマトリクス溶液中に分散させた細片分散溶液が塗布される。以上により圧電変換複合材料が製造される。該圧電変換複合材料においては、外部からの振動エネルギーを前記マトリクス材料が歪みとして受け、該マトリスク材料の歪みを、圧電性を示す前記細片が歪みとして受け、かつこれを電気に変換し、該マトリクス材料がジュール熱として外部に放出する。
<2> 主鎖型液晶ポリマーが、環状基を少なくとも含む基本骨格を繰返し単位として有する前記<1>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<3> 主鎖型液晶ポリマーが、ポリエステル選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<4> 主鎖型液晶ポリマーが、芳香族ポリマーから選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<5> 芳香族ポリマーが、芳香族ポリエステルから選択される少なくとも1種である前記<4>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<6> 芳香族ポリエステルが、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸から選択される少なくとも1種をモノマーユニットとして有してなる前記<5>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<7> 芳香族ポリマーが、下記構造式(1)で表される構造を含む前記<4>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
構造式(1)
【化2】
Figure 2004349386
ただし、n及びmは、重合度を表す。
<8> 主鎖型液晶ポリマーが、主鎖方向と略平行な方向に最分極率を有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<9> 細片が、糸状片、膜状片及び粒状片の少なくともいずれかから選択される前記<1>から<8>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<10> 塗布工程において、該細片における分極の方向及び向きが細片間で互いに不規則となるように細片分散溶液を塗布する前記<1>から<9>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<11> 塗布工程において、該細片における分極の方向及び向きが細片間で互いに略同一となるように細片分散溶液を塗布する前記<1>から<9>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<12> 細片が、糸状片であり、該糸状片の直径、長さ及び材料が略同じである前記<1>から<11>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<13> 細片が、糸状片であり、該糸状片の直径、長さ及び材料の少なくとも1つが異なる前記<1>から<11>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<14> 細片が、膜状片であり、該膜状片の面積、厚み及び材料が略同じである前記<1>から<11>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<15> 細片が、膜状片であり、該膜状片の面積、厚み及び材料の少なくとも1つが異なる前記<1>から<11>のいずれか記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<16> マトリクス溶液が、マトリクス材料と、該マトリクス材料を溶解可能であり、かつ、前記細片を実質的に溶解しない溶剤との混合物である前記<1>から<15>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<16> マトリクス材料が、導電性材料を含有する前記<1>から<15>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<18> 導電性材料が、導電性微粒子及び導電性フィラーから選択される前記<17>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<19> 導電性微粒子が、金属微粒子、半導体微粒子、カーボンブラック、フラーレン及びカーボンナノチューブから選択される前記<18>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<20> マトリクス材料が、樹脂、ゴム及び熱可塑性エラストマーから選択される前記<1>から<19>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<21> マトリクス材料が、水溶性樹脂から選択される前記<1>から<19>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
<22> 塗布工程における塗布が、スピンコート法、バーコート法、ロールコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ダイコート法、ブレードコート法、ディップコーティング法、スプレーコート法、ドクターコート法及びグラビアコート法から選択されるいずれかの方法により行われる前記<1>から<21>のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
前記塗布方法により前記マトリクス溶液が塗布されるので、圧電変換複合材料の製造が効率的に製造される。
<23> 前記<1>から<22>のいずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とする圧電変換複合材料である。
該圧電変換複合材料においては、外部からの振動エネルギーを前記マトリクス材料が歪みとして受け、該マトリスク材料の歪みを、圧電性を示す前記細片が歪みとして受け、かつこれを電気に変換し、ジュール熱として外部に放出する。
<24> 制振材料として用いられ、減衰させたい対象である振動の振動数をωとし、前記細片の容量をCとし、マトリクス材料の導電抵抗をRとした時、R≒1/ωCである前記<23>に記載の圧電変換複合材料の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
(圧電変換複合材料及びその製造方法)
本発明の圧電変換複合材料の製造方法は、細片形成工程と、塗布工程とを含み、更に必要に応じて選択したその他の工程を含む。本発明の圧電変換複合材料は、本発明に圧電変換複合材料の製造方法により製造される。本発明の圧電変換複合材料については、前記圧電変換複合材料の製造方法の説明を通じてその内容を明らかにする。
なお、本発明の圧電変換複合材料の製造方法の一例としては、図1に示す通りである。後述する通り、図1における、「配向」、「膜硬化」及び「細片化」は、前記細片形成工程に該当し、「分散」及び「塗布」は、前記塗布工程に該当する。
【0009】
−細片形成工程−
前記細片形成工程は、主鎖型液晶ポリマーを含有する圧電変換材料により形成した圧電変換体の細片を形成する工程である。
【0010】
前記圧電変換体としては、圧電変換能を示す限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電変換材料を少なくとも含んでなり、更に目的に応じて適宜選択したその他の成分を含んでなる。
【0011】
前記圧電変換材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、主鎖型液晶ポリマー、などが好適に挙げられる。
前記主鎖型液晶ポリマーとしては、SHG活性を示す限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、環状基を少なくとも含む基本骨格を繰返し単位として有するものが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステルが好ましく、芳香族ポリマーがより好ましく、芳香族ポリエステルが特に好ましい。
【0012】
前記芳香族ポリエステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表1に示すような、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸から選択される少なくとも1種をモノマーユニットとして有してなるもの、などが好適に挙げられる。
【0013】
【表1】
Figure 2004349386
【0014】
前記芳香族ポリマーとしては、例えば、下記構造式(1)で表される構造を含むものが好適に挙げられる。
【0015】
構造式(1)
【化3】
Figure 2004349386
ただし、n及びmは、重合度を表す。
【0016】
前記芳香族ポリマーとしては、前記構造式(1)で表される構造を含むもの以外に、下記各構造式で表される構造を含むものが好適に挙げられる。
【0017】
【化4】
Figure 2004349386
【0018】
【化5】
Figure 2004349386
【0019】
【化6】
Figure 2004349386
【0020】
【化7】
Figure 2004349386
【0021】
【化8】
Figure 2004349386
【0022】
【化9】
Figure 2004349386
【0023】
【化10】
Figure 2004349386
【0024】
【化11】
Figure 2004349386
【0025】
【化12】
Figure 2004349386
【0026】
【化13】
Figure 2004349386
【0027】
【化14】
Figure 2004349386
【0028】
【化15】
Figure 2004349386
【0029】
【化16】
Figure 2004349386
【0030】
【化17】
Figure 2004349386
【0031】
【化18】
Figure 2004349386
【0032】
【化19】
Figure 2004349386
【0033】
【化20】
Figure 2004349386
【0034】
【化21】
Figure 2004349386
【0035】
【化22】
Figure 2004349386
【0036】
前記主鎖型液晶ポリマーの合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記スキームで表されるような合成方法などが挙げられる。
【0037】
【化23】
Figure 2004349386
【0038】
前記主鎖型液晶ポリマーは、適宜合成したものであってもよいし、市販品であってもよい。
なお、該市販品としては、デュポン株式会社製の「ゼナイト(登録商標)」、住友化学工業株式会社製の「スミカスーパー(登録商標)」、株式会社クラレ製の「ベクトラン(登録商標)」、大日本インキ化学工業株式会社製の「オクタ(登録商標)」、ポリプラスチックス株式会社製の「ベクトラ(登録商標)」、ユニチカ株式会社製の「ロッドラン」、日本石油化学工業株式会社製の「ザイダー(登録商標)」、などが好適に挙げられる。
【0039】
前記主鎖型液晶ポリマーは、主鎖方向と略平行な方向に最大の分極率を有するのが好ましい。なお、前記主鎖型液晶ポリマーがSHG(Second Harmonic Generation)活性を示すのは、以下の理由によるものと推測される。即ち、図2び図3(T. Watanabe et al. Jpn. J. Appl. Phys. Vol.35. l 505 参照)に示すように、そのモノマーユニットの重合度に応じて分極率が大きくなる。そして、分子量が増加し、双極子モーメントd*がある点を超えたところで、対称中心を持たない相構造になるためと推測される。
【0040】
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、接着用ポリマー、紫外線吸収材、などが挙げられる。
前記接着用ポリマーとしては、公知の接着ポリマーから適宜選択することができるが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノルボルネン系樹脂、レゾルシン樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸エステルブタジエンアクリルニトリルゴム、ネオプレン、デンプン、変性デンプン、デキストリン(白色デキストリン、黄色デキストリン)、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングルコールエステル、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アラビヤゴム、セルロース誘導体などが挙げられる。前記セルロース誘導体としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム等を挙げることができる。これらの接着用ポリマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0041】
前記紫外線吸収材としては、公知の紫外線吸収材料から適宜選択することができ、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール誘導体、サリチル酸系紫外線吸収剤、等を挙げることができる。
【0042】
前記圧電変換体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記圧電変換材料を塗布する方法及び前記圧電変換材料を成形する方法などが挙げられる。
【0043】
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の塗布法の中から適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、バーコート法、ロールコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ダイコート法、ブレードコート法、ディップコーティング法、スプレーコート法、ドクターコート法、グラビアコート法、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよい、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、バーコートなどが好適に挙げられる。
【0044】
なお、前記塗布を行う場合、前記主鎖型液晶ポリマーを配向させる観点からは、前記圧電変換材料をラビング膜上に塗布するのが好ましい。該ラビング膜の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、前記塗布の際には、目的に応じて公知のものの中から適宜選択した溶剤を使用することができる。該溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。これらの溶剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、前記塗布を行った後、乾燥、配向、膜硬化を行ってもよい。
【0045】
前記成形方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の成形方法の中から適宜選択することができ、例えば、圧縮成形、トランスファ成形、射出成形、粉末成形、回転成形、ブロー成形、インジェクションブロー成形、エクストルージョンブロー成形、押出成形、吹込成形、カレンダ成形、熱成形、プレシャ成形、流動成形、ペースト成形、真空成形、発泡成形、積層成形、流動成形等が挙げられる。
【0046】
前記圧電変換体の形状としては、特に制限されないが、フィルム状乃至シート状とすることが好ましい。前記圧電変換体をフィルム状乃至シート状とすることにより、該圧電変換体中の分極の方向及び向き(ベクトル)を配向させる目的で印加する電圧を低く抑えることができ、低コストで量産可能であり、また、前記圧電変換体のサイズ制御が容易で、前記マトリクス材料の選択の余地が広く、生産工程の簡略化が可能な点で好ましい。
【0047】
前記細片は、例えば、上述した圧電変換体を裁断、粉砕等することにより形成することができる。
前記裁断は、公知の裁断方法に従って行うことができ、例えば、カッターなどを用いて行うことができる。また、前記粉砕は、公知の分砕法に従って行うことができ、例えば、凍結粉砕などを用いて行うことができる。
【0048】
前記細片の形状としては、圧電性を示す限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、糸状片、膜状片、粒状片などが好適に挙げられる。
前記細片の大きさ、面積、直径、長さ、厚み、数等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0049】
前記細片が前記糸状片である場合、該糸状片の直径、長さ及び材料が略同じであってもよいし、該糸状片の直径、長さ及び材料の少なくとも1つが異なっていてもよい。また、前記細片が前記膜状片である場合、該膜状片の面積、厚み及び材料が略同じであってもよいし、該膜状片の面積、厚み及び材料の少なくとも1つが異なっていてもよい。前記糸状片の直径、長さ及び材料が略同じである場合、又は前記膜状片の面積、厚み及び材料が略同じである場合には、該細片のマトリクス材料中での均一な分散が一般に容易である。
【0050】
前記細片における弾性率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記マトリクス材料の弾性率と略同じであるのが好ましい。この場合、前記マトリスク材料の歪みが前記細片に効率的に伝達されるので、圧電変換能に優れる点で有利である。
【0051】
前記細片の前記圧電変換複合材料における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4質量%以上が好ましい。該含有量が前記好ましい数値範囲外であると、圧電変換能が十分でないことがある。
【0052】
−塗布工程−
前記塗布工程は、上述した細片をマトリクス溶液中に分散させた細片分散溶液を塗布する工程である。
前記マトリクス溶液は、マトリクス材料を含み、塗布可能であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、マトリクス材料と溶剤との混合物などが好適に挙げられる。
【0053】
前記マトリクス材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、樹脂が好ましい。
【0054】
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられる。これらの中でも熱可塑性樹脂が好ましい。なお、前記樹脂は、公知の可塑剤と併用することができる。
前記樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレート、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、アクリル・塩化ビニル共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール、塩素化塩化ビニル、等が挙げられる。これらの中でも、溶剤に可溶性のものが好ましく、水溶性樹脂がより好ましい。
【0055】
前記ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、天然ゴム、合成ゴム等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ゴムの具体例としては、天然ゴム、変性天然ゴム、グラフト天延ゴム、環化天然ゴム、塩素化天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、カルボキシル化ニトリルゴム、ニトリルゴム/塩化樹脂ブレンド、ニトリルゴム/EPDMゴムブレンド、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロロヒドロリンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイドゴム、メチルシリコーンゴム、ビニル−メチルシリコーンゴム、フェニル−メチルシリコーンゴム、フッ化シリコーンゴム、等が挙げられる。
【0056】
前記熱可塑性エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0057】
前記マトリクス材料は、前記圧電変換材料で形成された圧電性を有するドメインにより振動エネルギーから変換された電気エネルギーを効率的に該マトリクス中に伝播させる観点から、導電性材料を含有しているのが好ましい。
【0058】
前記導電性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性微粒子、導電性フィラーなどが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電性微粒子としては、例えば、金属微粒子、半導体微粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ、等が好適に挙げられる。
前記金属微粒子としては、例えば、銅、鉄、ニッケル等の金属、合金等の微粒子等が挙げられる。
前記半導体微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ等の金属酸化物等が好適に挙げられる。
【0059】
前記導電性材料の前記マトリクス材料における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5〜50質量%が好ましい。
前記含有量が前記好ましい数値範囲外の場合には電気エネルギーの変換能が十分でないことがある。
【0060】
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水系溶剤、有機溶剤、などが挙げられる。
前記水系溶剤としては、例えば、水、水溶性溶剤、これらの混合物などが挙げられる。前記水溶性溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール溶剤、エーテル系溶剤、などが挙げられる。
前記有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、アセトン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記マトリクス材料が、ポリビニルアルコール(PVA)等の水溶性樹脂の場合には、水などが好適に挙げられる。
なお、前記マトリクス溶液の濃度としては、特に制限はなく、前記マトリクス材料の種類等に応じて適宜選択することができる。
【0061】
前記分散の方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から適宜選択することができ、例えば、前記マトリクス溶液中に前記細片を添加し、攪拌装置等を用いて攪拌する方法、などが挙げられる。
【0062】
前記塗布は、前記細片分散溶液を基板等の上に塗布することにより行われる。
前記塗布の方法としては、特に制限はなく、公知の塗布方法の中から適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、バーコート法、ロールコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ダイコート法、ブレードコート法、ディップコーティング法、スプレーコート法、ドクターコート法、グラビアコート法、などが挙げられる。
【0063】
前記塗布の結果、前記細片は、図4に示すように、該細片における分極の方向及び向きが細片間で互いに不規則(分極のベクトルの向きが細片間でランダム)となるようにして前記マトリクス材料中に存在していてもよいし、図5(A)及び図6(A)に示すように、該細片における分極の方向が細片間で互いに略同一であるが向きが不規則(分極の方向が前記細片間で略同一であって、かつ細片間で分極がキャンセルし合う)となるように前記マトリクス材料中に存在していてもよく、図5(B)及び図6(B)に示すように、該細片における分極の方向及び向きが細片間で互いに略同一(分極の方向及び向きが前記細片間で略同一、細片間で分極がキャンセルし合わない)となるように前記マトリクス材料中に存在していてもよい。前者の場合、任意の方向からの振動エネルギーが該細片において効率的に(指向性なしで)圧電変換可能な点で好ましく、後者の場合、特定の方向からの振動エネルギーが該細片において効率的に(指向性ありで)圧電変換可能な点で好ましい。
【0064】
−その他の工程−
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥工程、などが好適に挙げられる。
前記乾燥工程は、前記塗布工程の後、塗布した該マトリクス溶液を乾燥させる工程である。前記乾燥工程は、公知の乾燥器等を用いて行うことができる。
【0065】
本発明の圧電変換複合材料の製造方法によれば、低コストで、量産性、取扱性に優れた圧電変換複合材料を低コストで簡便に、しかも効率的に製造することができる。
【0066】
上述した本発明の圧電変換複合材料の製造方法により得られた本発明の圧電変換複合材料は、各種分野において好適に使用することができ、例えば、制振材料等として特に好適に使用することができる。
なお、本発明の圧電変換複合材料においては、外部からの振動エネルギーを前記マトリクス材料が歪みとして受け、該マトリスク材料の歪みを圧電性を示す細片が歪みとして受け、かつこれを電気に変換し、ジュール熱として外部に放出する。その結果、外部からの振動エネルギーが効率的に吸収される。
【0067】
前記圧電変換複合材料を制振材料として使用する場合、減衰させたい対象である振動の振動数をωとし、圧電性を示す細片の容量をCとし、マトリクスの導電抵抗をRとした時、R≒1/ωC、であるのが制振能を最大にする観点からは好ましい。
【0068】
本発明の圧電変換複合材料は、外部からの振動等を歪みエネルギーとして吸収してこれを効率的に電気に変換し、熱として放出可能であり、各種分野において好適に使用することができ、例えば、制振材料などに特に好適に使用することができる。
【0069】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0070】
(実施例1)
圧電性を示す前記圧電変換体の前記細片として、下記構造式で表される芳香族液晶ポリマー繊維(クラレ(株)製、ベクトラン(登録商標))を平均5mm長に裁断し細片化し糸状片としたものを使用した。また、前記マトリクス溶液として、ポリビニルアルコール(マトリクス材料)水溶液を添加し、170℃で8時間混合させたマトリクス溶液を調製した。
【0071】
【化24】
Figure 2004349386
【0072】
以上により得たマトリクス溶液をガラス基板上にバーコート法により塗布することにより、圧電変換複合材料Aのシート状片を低コストで簡便に、しかも効率的に製造することができた。該試験片について、JIS G0602に規定されている片持ち梁法に従って共振周波数(Hz)と損失係数との関係を評価した。結果を図7(A)に示した。また、JIS G0602に規定されている中央加振法に従って反共振周波数(Hz)と損失係数との関係を評価した。結果を図7(B)に示した。
【0073】
(実施例2)
実施例1において、バーコートをディップコーティング法に変えた以外は、実施例1と同様にして圧電変換複合材料Bのシート状片を製造し、評価を行ったところ、実施例1と同様、低コストで簡便にしかも効率的に本発明の圧電変換複合材料を製造することができた。
【0074】
(比較例1)
実施例1において、前記細片としての糸状片を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、シート状片を製造し、評価を行った。結果は、図7(A)及び(B)に示した。
【0075】
図7に示す結果から、実施例1の圧電変換複合材料Aにより形成したシート状片は、制振材料として機能することが判った。
【0076】
【発明の効果】
本発明によると、従来における問題を解決し、十分な圧電性を示し制振材料等として各種分野に好適に使用することができ、外部からの振動等を歪みエネルギーとして吸収してこれを効率的に電気に変換し、熱として放出可能な圧電変換複合材料を、低コストで簡便に、しかも効率的に製造することができる圧電変換複合材料の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の圧電変換複合材料の製造方法の一例を示す工程図である。
【図2】図2は、圧電変換材料におけるモノマーユニットの重合度に応じて該圧電変換材料の分極率が大きくなることを示す概念図である。
【図3】図3は、圧電変換材料におけるモノマーユニットの重合度に応じて該圧電変換材料の分極率が大きくなることを示す概念図である。
【図4】図4は、本発明の圧電変換複合材料の一例を示す概略説明図である。
【図5】図5は、本発明の圧電変換複合材料の一例を示す概略説明図であり、図5Aでは、分極方向は揃っているが双極子(ダイポール)が互いに打消し合う状態を示し、図5Bでは、分極方向が揃い、双極子(ダイポール)が互いに打消し合わない状態を示す。
【図6】図6は、本発明の圧電変換複合材料の一例を示す概略説明図であり、図6Aでは、分極方向は揃っているが双極子(ダイポール)が互いに打消し合う状態を示し、図6Bでは、分極方向が揃い、双極子(ダイポール)が互いに打消し合わない状態を示す。
【図7】図7は、実施例1の圧電変換複合材料Aと比較例1の材料(アクリルゴムのみ)とにおける、片持ち梁法に従って測定した共振周波数(Hz)と損失係数との関係、及び中央加振法に従って測定した反共振周波数(Hz)と損失係数との関係を示すグラフデータである。
【符号の説明】
1 圧電変換複合材料
10 膜状片
20 マトリクス

Claims (24)

  1. 主鎖型液晶ポリマーを含有する圧電変換材料により形成した圧電変換体の細片を形成する細片形成工程と、該細片をマトリクス溶液中に分散させた細片分散溶液を塗布する塗布工程とを少なくとも含むことを特徴とする圧電変換複合材料の製造方法。
  2. 主鎖型液晶ポリマーが、環状基を少なくとも含む基本骨格を繰返し単位として有する請求項1に記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  3. 主鎖型液晶ポリマーが、ポリエステルから選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  4. 主鎖型液晶ポリマーが、芳香族ポリマーから選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  5. 芳香族ポリマーが、芳香族ポリエステルから選択される少なくとも1種である請求項4に記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  6. 芳香族ポリエステルが、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸及びヒドロキシカルボン酸から選択される少なくとも1種をモノマーユニットとして有してなる請求項5に記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  7. 芳香族ポリマーが、下記構造式(1)で表される構造を含む請求項4に記載の圧電変換複合材料の製造方法。
    構造式(1)
    Figure 2004349386
    ただし、n及びmは、重合度を表す。
  8. 主鎖型液晶ポリマーが、主鎖方向と略平行な方向に最大の分極率を有する請求項1から7のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  9. 細片が、糸状片、膜状片及び粒状片の少なくともいずれかから選択される請求項1から8のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  10. 塗布工程において、細片における分極の方向及び向きが細片間で互いに不規則となるように細片分散溶液を塗布する請求項1から9のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  11. 塗布工程において、細片における分極の方向及び向きが細片間で互いに略同一となるように細片分散溶液を塗布する請求項1から9のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  12. 細片が、糸状片であり、該糸状片の直径、長さ及び材料が略同じである請求項1から11のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  13. 細片が、糸状片であり、該糸状片の直径、長さ及び材料の少なくとも1つが異なる請求項1から11のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  14. 細片が、膜状片であり、該膜状片の面積、厚み及び材料が略同じである請求項1から11のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  15. 細片が、膜状片であり、該膜状片の面積、厚み及び材料の少なくとも1つが異なる請求項1から11のいずれか記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  16. マトリクス溶液が、マトリクス材料と、該マトリクス材料を溶解可能でありかつ細片を実質的に溶解しない溶剤との混合物である請求項1から15のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  17. マトリクス材料が、導電性材料を含有する請求項1から16のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  18. 導電性材料が、導電性微粒子及び導電性フィラーから選択される請求項17に記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  19. 導電性微粒子が、金属微粒子、半導体微粒子、カーボンブラック、フラーレン及びカーボンナノチューブから選択される請求項18に記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  20. マトリクス材料が、樹脂、ゴム及び熱可塑性エラストマーから選択される請求項1から19のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  21. マトリクス材料が、水溶性樹脂から選択される請求項1から19のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  22. 塗布工程における塗布が、スピンコート法、バーコート法、ロールコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ダイコート法、ブレードコート法、ディップコーティング法、スプレーコート法、ドクターコート法及びグラビアコート法から選択されるいずれかの方法により行われる請求項1から21のいずれかに記載の圧電変換複合材料の製造方法。
  23. 請求項1から22のいずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とする圧電変換複合材料。
  24. 制振材料として用いられ、減衰させたい対象である振動の振動数をωとし、前記細片の容量をCとし、マトリクス材料の導電抵抗をRとした時、R≒1/ωCである請求項23に記載の圧電変換複合材料。
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