JP2004347922A - 感光材料処理装置 - Google Patents

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知義 兵藤
Katsuhiko Tanaka
克彦 田中
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Abstract

【課題】単位槽内に搬送方向に並ぶ複数の処理室を構成するラックを装填する方式で、処理槽全体を小型化可能とすると共に、比較的小さなサイズの感光材料の処理も可能とする。
【解決手段】感光材料処理装置の処理液を貯留する単位槽10A、10Bの内部に、例えば横断面の面積が広い処理室16からその下方に続く横断面の面積が一段狭い次の処理室18との境目に当たる単位槽10A、10Bの内壁に、内側に突出する斜面状に仕切用段付部30(32、34、36、38、40)を形成し、単位槽10A、10Bに装填されるラック14A、14Bに、処理室間を仕切るための仕切基板54を有し、感光材料Aを通過可能とし処理液の流通を防止するように仕切部材48、50、52を設け、仕切基板54の外周部を取り巻くように仕切用段付部30に先端部を圧接して処理液の流通を防止するシール部材62を配置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理槽内に装填されたラックによって処理液の中で感光材料を搬送しながら処理する感光材料処理装置に係り、特に、ラックに設けた処理槽の内壁に対するシール手段をもつ隔壁部材によって搬送経路上に複数の処理室が設定される感光材料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、感光材料(例えば、フィルムやカラーペーパー)を現像する感光材料処理装置(例えば、フィルムプロセッサ、プリンタプロセッサ等の自動現像装置)が用いられている。このような感光材料処理装置では、現像液の処理槽と、漂白及び定着液の処理槽と、水洗及び安定化処理液の処理槽とを備え、露光された感光材料を搬送しながら、現像液、漂白及び定着液、水洗及び安定化処理液に浸漬することによって、現像処理を行っている。
【0003】
従来の感光材料処理装置には、単一の水洗処理槽内を隔壁で縦に2分割し、分割された各水槽内にそれぞれ感光材料の搬送用ラックを装填した、いわゆる1水槽2ラック方式のものが提案されている。
【0004】
この1水槽2ラック方式の感光材料処理装置では、垂直方向の搬送経路上に複数の水洗用の処理室を並べ各室を分割するためシール部材を設けている。この処理装置では、各水槽の内壁と隔壁とに形成された各段部の水平面上に、それぞれのシール部材を介してラックに設けられた各々対応する区画部材を載置することにより、分割された各水槽の内部を仕切る、いわゆる垂直多室水洗構造に構成されており、分割された各水槽の内壁と隔壁で囲まれた部分は、上方から下方に向けて階段状に狭まるよう形成されている。
【0005】
また、この1水槽2ラック方式の感光材料処理装置では、搬送方向上流側にある一方の垂直多室水洗構造のラックにより垂直下方に搬送された感光材料を、隔壁の底側に穿設された開口から他方の垂直多室水洗構造のラックに受け渡して垂直上方に搬送するよう搬送経路が設定されている。
【0006】
このような1水槽2ラック方式で、各ラックが垂直多室水洗構造に構成された感光材料処理装置では、各ラックで搬送される感光材料が、各区画部材に設けられた処理液の流通を抑制して感光材料だけを通過させるためのブレード付きスリット孔を通過して、順次各処理室内を搬送させることにより、各処理室内の処理液によって順次水洗処理される(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
また、垂直多室水洗構造には、水洗処理槽内を2分割する隔壁も搬送ラックに設けるいわゆる1水槽1ラック方式の構造も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−250997公報
【特許文献2】
特開平4−281452号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような従来の1水槽2ラック方式で、各ラックが垂直多室水洗構造に構成された感光材料処理装置では、水槽の内壁と隔壁とに渡って1周するように水平段部を形成し、この水平段部の平面上にシール部材を介して区画部材が載置される構造をとる。
【0010】
このため、水槽の内壁と隔壁とに形成される水平段部は、シール部材を配置する場所を確保するために水平方向の距離が大きくなる。さらに、この水平段部は、水槽の内壁と隔壁とに渡って1周するように形成されるので、この水平段部の上側に形成される処理室の容積と、水平段部の下側に形成される処理室の容積との間に大きな相違ができる。また、垂直多室水洗構造では、この水平段部が水槽の搬送方向(垂直方向)に複数形成されるから、最下段の処理室の容積を必要な容積に設定すると、最上段の処理室の容積が無駄に大きくなりすぎ、処理槽全体が大型化されるという問題がある。
【0011】
また、水槽の内部を垂直に分割する隔壁は、その両側平面部に複数段の水平段部が形成されるため両側平面部間の肉厚が隔壁の底側に設けた感光材料を隣接するラックへ受け渡すよう通過させるための開口で最大となる。
【0012】
このため、1水槽2ラック方式で、各ラックが垂直多室水洗構造に構成された感光材料処理装置では、隔壁の底側開口の両横にそれぞれ配置される感光材料を隣接するラックへ受け渡すよう各ラックにそれぞれ配置された搬送ローラの間隔を広くせねばならない。よって、この1水槽2ラック方式で、各ラックが垂直多室水洗構造に構成された感光材料処理装置では、感光材料を隣接するラックへ受け渡すための広く開いた搬送ローラの間隔でも搬送可能な、比較的大きなサイズの感光材料しか搬送できないから、比較的小さなサイズの感光材料の処理ができなくなるという問題がある。
【0013】
本発明は上述の事実を考慮し、処理槽内を固定隔壁で複数に分割し、分割された各部所に搬送方向に並ぶ複数の処理室を構成するラックを装填する方式で、処理槽全体を小型化可能とすると共に、比較的小さなサイズの感光材料の処理も可能とする感光材料処理装置を新たに提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の感光材料処理装置は処理槽を左右に仕切って固定され、左右に構成された処理部の間を感光材料が通過可能な通過口を下方に形成する垂直隔壁と、処理部内へ装填され、処理部の内部を縦方向に複数の処理室に仕切ると共に感光材料が通過する通路が形成された水平仕切板が所定の間隔で配置されたラックと、水平仕切板の外周部に設けられ、該外周部から突出して処理槽の内壁及び垂直隔壁に圧接されるシール部材と、を備え、垂直隔壁又は処理槽の内壁に水平仕切板の間隔と略同一間隔で形成され、シール部材が斜面に圧接される傾斜段部を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項1に記載の感光材料処理装置によれば、垂直隔壁によって、左右の処理部の上部がシール部材でなく構造的に完全に仕切られるので、感光材料の入口の高濃度液と感光材料の出口の低濃度液が混じることがない。
【0016】
左右の処理部にそれぞれ水平仕切板だけで構成されたラックが装填されるため、処理槽を左右に仕切る垂直仕切板が一体となった2ラックと比較すると軽量化が図れる。
【0017】
垂直隔壁と処理槽の内壁の間隔は、下方に行くに従って狭くなっており、下段に行くに従って平面積が小さくされたシール部材がそれぞれ圧接され、上下の処理室を水密に区画する。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の感光材料処理装置において、シール部材が、水平仕切板の外周部から張り出す弾性片であることを特徴とする。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用、効果に加えて、シール部材の先端部が傾斜段部に押し付けられて弾性変形するから、シール部材自体の弾性復帰力で傾斜段部に先端部を圧接して処理液の流通を良好に防止することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の感光材料処理装置において、弾性片の先端部が断面円形に加工されていることを特徴とする。
【0021】
請求項3に記載の発明は、請求項1及び請求項2に記載の発明の作用、効果に加えて、断面円形に加工された部分の円周の一部が傾斜段部の平面に対して線状に当接すると共に、その線状に当接した部分が途切れることの無い環をなす線状となってシールするから、処理液の漏れる隙間を無くすことができる。また、断面円形に加工された部分は、その断面円形の外周面における狭い幅の線状の範囲に対する接線方向に、傾斜段部の平面が当接するので、シール部材の弾性復帰力を断面円形に加工された部分における狭い幅の線状の範囲に集中させ、かつ仕切用段付部の平面に直交する方向に向けて圧接力を働かせることができるので、処理液のシールをより確実にできる。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の感光材料処理装置において、弾性片が水平仕切板の板厚方向に層状に設けられていることを特徴とする。
【0023】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用、効果に加えて、板厚方向に層状に設けられたシール部材がそれぞれ傾斜段部にそれぞれ独立して当接しシールするので、水平仕切板の外周端部全周と傾斜段部とのシール構造を多重にして、その一のシール部材が塵噛み等で処理液の漏れを生じるようになっても、他のシール部材によって処理液のシールをより確実にすることができる。
【0024】
請求項5に記載の感光材料処理装置は、処理槽を左右に仕切って固定され、左右に構成された処理部の間を感光材料が通過可能な通過口を下方に形成する垂直隔壁と、処理部内へ装填され、処理部の内部を縦方向に複数の処理室に仕切ると共に感光材料が通過する通路が形成された水平仕切板が所定の間隔で配置されたラックと、を備え、水平仕切板の外周部から突出して処理槽の内壁及び垂直隔壁に圧接されるシール部分を持った水平仕切板が、弾性材料で一体成形されると共に、垂直隔壁又は処理槽の内壁に水平仕切板の間隔と略同一間隔で形成され、シール部分が斜面に圧接される傾斜段部を有することを特徴とする。
【0025】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用、効果に加えて、シール部分を持った水平仕切板が、弾性材料で一体成形されているので、部品点数を削減して構成を簡素化することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の感光材料処理装置に係わる実施の形態について図1乃至図10により説明する。
【0027】
本実施の形態に係わる感光材料の処理装置としてのプリンタープロセッサー100は、図10に示すように、C、M、Yフィルターからなる調光フィルター、反射ミラー及びハロゲンランプを備えた光源部102、写真の感光材料としてのカラーペーパー106Pを収納したペーパーマガジン部106を備えている。
【0028】
光源部102から照射された光は、ネガキャリア108に装填されたネガフィルムNを介して露光部104に照射される。また、ペーパーマガジン部106から引き出されたカラーペーパー106Pは、露光部104においてネガフィルムNの画像が焼き付けられ、プロセッサ部101内に搬送される。
【0029】
このプロセッサ部101は、発色現像処理槽103、漂白定着処理槽105、水洗用の処理槽10の各処理槽及び乾燥部107から構成されている。なお、発色現像処理槽103には発色現像処理液、漂白定着処理槽105には漂白定着処理液、水洗用の処理槽10の各々には水洗処理液が貯留されている。
【0030】
これによって、発色現像処理槽103で現像されたカラーペーパー106Pは、漂白定着処理槽105で定着処理された後水洗用の処理槽10で水洗処理され、乾燥部107で乾燥処理されてカラープリントが作成される。このカラープリントはソーター部109に載置される。
【0031】
このプリンタープロセッサ100には、その装置本体内部の各種装置を自動制御してカラープリントを作成するための制御動作を実行する制御手段としての制御部120を設置する。この制御部120には、使用者が操作して指令を与えるためのモニタ122とキーボードである操作ボード124とを接続する。
【0032】
このように構成されたプリンタープロセッサ100は、その電源がオンされると、制御部120の制御動作によって各処理液の温調制御を行う。そして、このプリンタープロセッサ100では、温調手段により各処理液の温度が設定温度となってから制御部120の制御動作によって、プリンタープロセッサ100に内蔵された感光材料のマガジン106からカラーペーパー106Pを引き出して露光部104に搬送し、そこでカラーペーパー106Pを露光処理する。
【0033】
このように露光されたカラーペーパー106Pは、搬送ローラによって搬送され、各処理槽103、105、10を通過して各処理液に浸漬して現像処理され、乾燥部107で乾燥されてから、ソーター部109にストックされるという動作を実行する。
【0034】
上述のように構成されたプリンタープロセッサ100における、水洗用の処理槽10は、図1に示すように1水槽複数ラック方式で、各ラックを装填することで仕切られた複数の処理室に貯留された処理液(水洗水)で水洗の処理を行う構造に構成する。
【0035】
すなわち、水洗用の処理槽10では、処理槽本体内に一体的に形成された固定の隔壁12で複数の単位槽(図示するものは2つの単位槽10A、10Bに分割するが、多数の単位槽に分割する構成としても良い)に分割し、分割された各単位槽10A、10Bに、それぞれラック14A、14Bを装填することによって搬送方向に並ぶ複数の処理室(図示するものでは、第1処理室16、第2処理室18、第3処理室20、第4処理室22、第5処理室24、第6処理室26及び第7処理室28の7個の処理室)が構成される。
【0036】
図1に示す水洗用の処理槽10では、その内部に縦方向に延びる隔壁12を一体成形することにより、水洗用の処理槽10の内部を2分割して形成された、上流側単位槽10Aと、下流側単位槽10Bとを構成する。
【0037】
上流側単位槽10Aには、単位槽内壁の所定3箇所にそれぞれ第1仕切用段付部30、第2仕切用段付部32及び第3仕切用段付部34を形成する。また、下流側単位槽10Bには、単位槽内壁の所定3箇所にそれぞれ第4仕切用段付部36、第5仕切用段付部38及び第6仕切用段付部40を形成する。
【0038】
この上流側単位槽10Aに設ける第1仕切用段付部30は、感光材料の搬送方向最上流側に配置される第1処理室16と第2処理室18とを仕切るための境目位置に、水洗用の処理槽10の内壁と隔壁12の内壁とに渡って1周する矩形環状のシール部材用の当たり面が上流側単位槽10A内に突出する構造に形成されている。
【0039】
この上流側単位槽10Aでは、処理槽の内壁から突出する構造の第1仕切用段付部30をプラスチックの一体成形法によって型からプラスチック成形品を容易に引き出して、水洗用の処理槽10本体を製造可能とするために、感光材料の搬送方向最上流側に配置される第1処理室16における水平断面の面積が最大(容積も最大)となるように形成し、その下方に続く第2処理室18における水平断面の面積が、第1仕切用段付部30のシール部材用の当たり面を作る面積だけ小さくなった、2番目の大きさ(容積も2番目の大きさ)となるように形成する。
【0040】
さらに、この上流側単位槽10Aでは、第2仕切用段付部32をプラスチックの一体成形法によって容易に製造可能とするため、第2処理室18における水平断面の面積よりも、その下方に続く第3処理室20における水平断面の面積が、第2仕切用段付部32のシール部材用の当たり面を作る面積だけ小さくなった、3番目の大きさ(容積も3番目の大きさ)となるように形成する。
【0041】
これと共に、この上流側単位槽10Aでは、第3仕切用段付部34をプラスチックの一体成形法によって容易に製造可能とするため、第3処理室20における水平断面の面積よりも、その下方に続く第4処理室22内で隔壁12との間における水平断面の面積が、第3仕切用段付部34のシール部材用の当たり面を作る面積だけ小さくなった、4番目の大きさとなるように形成する。
【0042】
また、水洗用の処理槽10における下流側単位槽10Bでは、前述した上流側単位槽10Aと同様に、処理槽の内壁から突出する構造の第6仕切用段付部40をプラスチックの一体成形法によって容易に引き出して水洗用の処理槽10本体を製造可能とするために、感光材料の搬送方向最上流側に配置される第7処理室28における水平断面の面積が最大(容積も最大)となるように形成し、その下方(搬送方向上流側)に続く第6処理室26における水平断面の面積が、第6仕切用段付部40のシール部材用の当たり面を作る面積だけ小さくなった、2番目の大きさ(容積も2番目の大きさ)となるように形成する。
【0043】
さらに、この下流側単位槽10Bでは、第6処理室26における水平断面の面積よりも、その下方に続く第5処理室24における水平断面の面積が、第5仕切用段付部38のシール部材用の当たり面を作る面積だけ小さくなった、3番目の大きさ(容積も3番目の大きさ)となるように形成する。
【0044】
これと共に、この下流側単位槽10Bでは、第5処理室24における水平断面の面積よりも、その下方(搬送方向上流側)に続く第4処理室22内で隔壁12との間における水平断面の面積が、第4仕切用段付部36のシール部材用の当たり面を作る面積だけ小さくなった、4番目の大きさとなるように形成する。
【0045】
また、隔壁12には、その第4処理室22内における底面に接近した所定位置に、感光材料Aを通過させる通路開口42を穿設し、感光材料Aを上流側単位槽10Aから下流側単位槽10Bへ受け渡すよう搬送可能に構成する。
【0046】
なお、この水洗用の処理槽10では、上流側単位槽10Aと下流側単位槽10Bとを隔壁12の中心線に対して左右対称となるように形成し、第1仕切用段付部30を第6仕切用段付部40と同等に形成し、第2仕切用段付部32を第5仕切用段付部38と同等に形成し、第3仕切用段付部34を第4仕切用段付部36と同等に形成し、さらに、第1処理室16を第7処理室28と同等に形成し、第2処理室18を第6処理室26と同等に形成し、第3処理室20を第5処理室24と同等に形成し、第4処理室22も隔壁12の中心線に対して左右対称となる形状に形成する。
【0047】
また、上流側単位槽10Aに装填されるラック14Aには、第1仕切用段付部30に対応する位置に第1仕切部材48を配置し、第2仕切用段付部32に対応する位置に第2仕切部材50を配置し、第3仕切用段付部34に対応する位置に第3仕切部材52を配置する。
【0048】
さらに、下流側単位槽10Bに装填されるラック14Bには、第6仕切用段付部40に対応する位置に第1仕切部材48を配置し、第5仕切用段付部38に対応する位置に第2仕切部材50を配置し、第4仕切用段付部36に対応する位置に第3仕切部材52を配置する。
【0049】
これと共に、水洗用の処理槽10内を搬送方向最上流側の第1処理室16から第2処理室18、第3処理室20を通り、第4処理室22内で通路開口42を通過し、第5処理室24、第6処理室26を通って搬送方向最下流側の第7処理室28に続く感光材料Aの搬送経路を構成する。
【0050】
第1仕切部材48と、第2仕切部材50と、第3仕切部材52とは、それぞれ各処理室の底面部の幅に合わせるために大きさが異なるだけで、その他は同様に構成する。
【0051】
図1及び図2に示すように、第1仕切部材48、第2仕切部材50及び第3仕切部材52は、それぞれラック14A、14Bにおける垂直方向に延びる縦壁に対して水平方向に延びるようそれぞれ配置された仕切基板54を備えている。
【0052】
この仕切基板54には、搬送経路に対応した位置に、感光材料Aを通過させよれる大きさに開口した通路56が穿設されている。
【0053】
この仕切基板54の通路56部分には、処理液の流通を防止すると共に、感光材料Aだけを通過可能とする処理液スクイズ手段としての、ブロック状のブレード保持部材58が取り付けられている。
【0054】
このブレード保持部材58には、感光材料Aを通過可能に形成したスリット孔58Aが形成されている。スリット孔58Aには、感光材料Aの搬送方向上流側に向けてV字状に広がる搬入口部が形成されている。さらにスリット孔58Aには、V字状に広がる搬入口部に続けて平行な通路用の開口部が形成されている。
【0055】
このスリット孔58Aの平行な通路用の開口部は、仕切基板54に設けられた感光材料Aを通過させる通路56と接続されている。
【0056】
スリット孔58Aの一方の内壁面におけるV字状に広がる搬入口部には、弾性体からなるブレード60の基部を取り付け、このブレード60の先端をスリット孔58Aの他方の内壁面における平行な通路用の開口部の内壁面に弾性的に圧接させるように構成図る。
【0057】
このブレード60は、スリット孔58Aを感光材料Aが通過する際に、弾性変形して感光材料Aをスリット孔58Aの他方の内壁面に押し付けるように摺接することによって処理液をスクイズし、搬送方向上流側の処理室から搬送方向下流側の処理室へ処理液が流入するのを防止する。
【0058】
また、各ラック14A、14Bには、それぞれ感光材料Aが各仕切部材を通過して搬送されるようにするため、第1仕切部材48のスリット孔58Aの感光材料搬入口側に搬送ローラ44を配置し、第1仕切部材48と第2仕切部材50との間、第2仕切部材50と第3仕切部材52との間にもそれぞれ搬送ローラ44を配置し、第3仕切部材52のスリット孔58Aの感光材料搬出口側に搬送ローラ44を配置する。
【0059】
さらに、各ラック14A、14Bには、それぞれ第4処理室22内における通路開口42の両横の各所定位置に隔壁12の通路開口42を感光材料Aに通過させる搬送ローラ46を配置する。なお、このラック14Aに設ける搬送ローラ46と、ラック14Bに設ける搬送ローラ46との間隔は75mm以下に設定し、この水洗用の処理槽10で処理が予定される最小サイズの感光材料Aを受け渡すように搬送可能とする。
【0060】
なお、図示しないが、この水洗用の処理槽10では、第1仕切部材48、第2仕切部材50及び第3仕切部材52に、それぞれバルブカスケード(逆止弁)を設置し、第7処理室28の上方に、新鮮な水洗処理液を適宜供給する給水口を設置し、さらに、第1処理室16には、所定以上の使用済み水洗処理液を排出するためのオーバーフロー管を設け、オーバーフローした使用済み水洗処理液を貯留槽等に排水するよう構成されている。
【0061】
これにより、水洗用の処理槽10では、いわゆるカスケード方式によって水洗水(処理液)の補充が行われるようになっており、例えば、感光材料Aの処理量に応じて感光材料Aの搬送方向最下流側の第7処理室28に新鮮な水洗水(処理液)が補充されると、この水洗水(処理液)が順次各バルブカスケード(逆止弁)を通過して第1処理室16へ流入し、そこから排出されることになる。
【0062】
また、図示しないが、各ラック14A、14Bには、それぞれ搬送ローラ44と搬送ローラ46とを、それぞれ回転駆動するための、ローラ駆動用モータに接続された歯車機構が設置されている。
【0063】
図1及び図2に示すように、上流側単位槽10A側第1処理室16の第1仕切部材48(下流側単位槽10B側第7処理室28の第1仕切部材48も同形である)における仕切基板54の外周端部全周と、第1仕切用段付部30(第6仕切用段付部40も同形である)との間には、いわゆるリップシールを構成するために、シール部材62を設置する。
【0064】
このシール部材62は、耐処理液性を備えた弾性材料で断面矩形の板状に形成されている。このシール部材62、例えば発泡シリコン(独立気泡のスポンジ状のもの)ゴムスポンジ(EPDM)、フッソゴムスポンジ等の材料で構成する。
【0065】
このシール部材62は、仕切基板54の外周端部全周を取り囲むような、平面視矩形環状に一体成形されている。
【0066】
図2に示すシール部材62は、硬度30度から硬度40度の発泡シリコン製で、その一端部を仕切基板54に穿設された取付溝64内に埋め込むようにして設置されている。
【0067】
図2に示すシール部材62は、図8に示すように、シール部材62の厚さTを1mmから5mm(好ましくは1mmから3mm)に設定し、オーバーラップ長さLを1mmから3mmに設定している。なお、オーバーラップ長さLは、シール部材62の仕切基板54の外周端面からの突出長さから、上流側単位槽10Aにおける第1仕切用段付部30直下の内壁面(第2処理室18内の内壁面)と、仕切基板54の外周端面との間の距離Dを差し引いた長さである。
【0068】
また、シール部材62の自由端部が当接する第1仕切用段付部30は、角度0度から角度60度の範囲内における任意の角度に設定することができる。なお、本実施の形態では、角度30度又は角度45度に設定する。
【0069】
なお、前述した第1仕切部材48に設けるシール部材62と第1仕切用段付部30とに係わる構成は、仕切基板54の寸法が異なっているだけで、第2仕切部材50と第2仕切用段付部32(又は38)、第3仕切部材52と第3仕切用段付部34(又は36)と同様である。
【0070】
次に、水洗用の処理槽10における、上流側単位槽10Aにラック14Aを着脱する動作(下流側単位槽10Bにラック14Bを着脱する動作も同じ)について説明する。
【0071】
上流側単位槽10Aからラック14Aを取り外す場合には、作業員がラック14Aを、上流側単位槽10Aの中心軸に沿って上方へ引き抜く。すると、ラック14Aに設置された各第1仕切部材48、第2仕切部材50及び第3仕切部材52の各シール部材62は、それぞれ当接していた第1仕切用段付部30、第2仕切用段付部32又は第3仕切用段付部34から離れ、各シール部材62の自由端部が、処理室の内壁に非接触で又は軽く接触した状態となり、軽い操作力で移動する。
【0072】
さらに、この上方へ引き抜く動作の際に、各シール部材62の自由端部と処理室の内壁との間に隙間ができ、処理液が容易に流通して負荷を低減するので、作業者は、小さな力でラック14Aを上方へ引き抜くことができる。
【0073】
また、上流側単位槽10Aにラック14Aを装填する場合には、作業員が、上流側単位槽10Aの上方から、ラック14Aを上流側単位槽10Aの中心軸に沿って、図示しないラック14Aの保持器具に支持されるよう状態となるまで下方へ降ろす。すると、ラック14Aに設置された各第1仕切部材48、第2仕切部材50及び第3仕切部材52の各シール部材62は、それぞれ各シール部材62の自由端部が、処理室の内壁に非接触で又は軽く接触した状態となり、軽い操作力で降下し、第1仕切用段付部30、第2仕切用段付部32又は第3仕切用段付部34に弾性的に圧接してシールする所定の装着状態にセットされる。
【0074】
次に、上述のように構成された本実施の形態に係る感光材料処理装置の作用及び動作について説明する。
【0075】
図1に示す水洗用の処理槽10は、感光材料Aを現像する自動現像装置に付随するもので、露光された感光材料Aが、自動現像装置の図示しない現像槽の現像液に浸漬された後定着漂白槽の定着液に浸漬されて処理されてから、水洗用の処理槽10の第1処理室16内に搬入される。第1処理室16に送り込まれた感光材料Aは、第1処理室16に貯留されている水洗水によって水洗される。
【0076】
第1処理室16で水洗された感光材料Aは、搬送ローラ44によって第1仕切部材48のブレード60を弾性変形させながらスリット孔58Aとブレード60との間を摺動し、処理液が第2処理室18側へ流入しないようにスクイズされて通過し、搬送ローラ44により第2処理室18内へ搬入される。
【0077】
なお、感光材料Aの通過後、ブレード60の先端部は、弾性復帰してスリット孔58Aの壁面に密着し、処理液の流通を阻止する状態となる。
【0078】
このようにして、感光材料Aは、順次第2仕切部材50を通過して第3処理室20へ入って水洗処理され、第3仕切部材52を通過して第4処理室22へ入り水洗処理され、ラック14A側の搬送ローラ46からラック14B側の搬送ローラ46に受け渡されて搬送され、ラック14Bの第3仕切部材52を通過して第5処理室24へ入り水洗処理され、ラック14Bの第2仕切部材50を通過して第6処理室26へ入り水洗処理され、ラック14Bの第1仕切部材48を通過して第7処理室28へ入り水洗処理を終えてから、図示しない乾燥処理部へと搬送される。
【0079】
なお、上述した水洗用の処理槽10では、いわゆるカスケード方式によって水洗水(処理液)の補充が行われるようになっており、例えば、感光材料Aの処理量に応じて感光材料Aの搬送方向の最も下流側の第7処理室28に新鮮な水洗水(処理液)が補充されると、この水洗水(処理液)が順次バルブカスケードを通過して第1処理室16へ流入し、そこから排出されることになる。
【0080】
次に、図1、図2及び図8に例示する水洗用の処理槽10に構成したリップシールで、漏れテストを行ったところ、下記の、表1、表2、表3及び表4に示すような結果が得られた。
【0081】
【表1】
Figure 2004347922
【0082】
【表2】
Figure 2004347922
【0083】
【表3】
Figure 2004347922
【0084】
【表4】
Figure 2004347922
この結果から分かるように、このリップシールでは、シール部材62の厚さTを3mmとし、オーバーラップ長さLを1mmとし、第1仕切用段付部30の角度を、30度にしたとき、液漏れを生じた。また、シール部材62の厚さTを3mmとし、オーバーラップ長さLを1mmとし、第1仕切用段付部30の角度を、45度にしたとき、液漏れを生じた。さらに、シール部材62の厚さTを3mmとし、オーバーラップ長さLを3mmとし、第1仕切用段付部30の角度を、45度にしたとき、液漏れを生じた。
【0085】
よって、このリップシールでは、上述したシール部材62の厚さT、オーバーラップ長さL、第1仕切用段付部30の角度に関する、3つの液漏れを生じる条件以外の表1に示す条件で構成すれば、液漏れを生じない良好なリップシールを得ることができることが分かった。
【0086】
なお、液漏れを生じないリップシールの表1に示す条件の内でも、ラック14A又は14Bを引き抜くときの引抜力がより小さい条件を選択すれば、水洗用の処理槽10の上流側単位槽10A又は下流側単位槽10Bに対して、ラック14A又は14Bを引き出したり又は装填するときに要する労力の負荷を軽減することができる。
【0087】
次に、図3に示す、仕切部材の仕切基板54と水洗用の処理槽10の内壁に設けた仕切用段付部との間に設ける、シール構造の他の構成例について説明する。
【0088】
この図3に示すシール構造では、シール部材62の先端に円柱の両端をつないだ無端形状(断面円形の帯を、シール部材62の外周部を取り巻く環状に形成したもの)に一体成形された当接頭部68を設ける。
【0089】
このように構成することにより、当接頭部68の円周の一部が第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の平面に対して線状に当接すると共に、当接頭部68が線状に当接した部分が途切れることの無い環をなす線状(直線と曲線とが合わさった環状)となってシールするから、処理液の漏れる隙間を無くすことができる。
【0090】
また、当接頭部68は、その断面円形の外周面における狭い幅の線状の範囲に対する接線方向に、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の平面が当接するので、シール部材62の弾性復帰力を当接頭部68における狭い幅の線状の範囲に集中させ、かつ第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の平面に直交する方向に向けて圧接力働かせることができるので、処理液のシールをより確実にできる。
【0091】
なお、図3に例示するシール構造に係わる以上説明した以外の構成、作用及び効果は、前述した図1及び図2に示すものと同等であるので、その説明を省略する。
【0092】
次に、図4に示す、仕切部材の仕切基板54と水洗用の処理槽10の内壁に設けた仕切用段付部との間に設ける、シール構造の他の構成例について説明する。
【0093】
この図4に示すシール構造では、仕切基板54の外周端部全周に、3個のシール部材62を3段にして配置する。これら3個のシール部材62は、シリコンゴム(0.5mm厚から1mm厚)の材料、又はフッ素ゴム等の柔軟性のある薄手のゴム材料で構成する。なお、これら3個のシール部材62は、一体成形で同時に製作しても良い。
【0094】
このように構成することにより、3個のシール部材62がそれぞれ第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の斜面中央部と、その上側の内壁と、下側の内壁とにそれぞれ独立して当接しシールするので、仕切基板54の外周端部全周と第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)部分とのシール構造を3重にして、その一又は二のシール部材62が塵噛み等で処理液の漏れを生じるようになっても、他のシール部材62によって処理液のシールをより確実にすることができる。
【0095】
なお、図4に例示するシール構造に係わる以上説明した以外の構成、作用及び効果は、前述した図1及び図2に示すものと同等であるので、その説明を省略する。
【0096】
次に、図5に示す、仕切部材の仕切基板54と水洗用の処理槽10の内壁に設けた仕切用段付部との間に設ける、シール構造の他の構成例について説明する。
【0097】
この図5に示すシール構造では、シール部材62を断面略D字状(略断面半円形)で大形のものに形成する。この断面略D字状(略断面半円形)で大形に形成されたシール部材62は、ゴムスポンジ(EPDM)シリコンスポンジ等の材料で構成することができる。
【0098】
このように構成することにより、大形で断面略D字状のシール部材62が、Oリングの如く作用し、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の形状に対応して、シール部材62の断面形状を大きく弾性変形させる状態で圧接するから、処理液の漏れる隙間を無くし、処理液のシールをより確実にできる。
【0099】
なお、図5に例示するシール構造に係わる以上説明した以外の構成、作用及び効果は、前述した図1及び図2に示すものと同等であるので、その説明を省略する。
【0100】
次に、図6に示す、仕切部材の仕切基板54と水洗用の処理槽10の内壁に設けた仕切用段付部との間に設ける、シール構造の他の構成例について説明する。
【0101】
この図6に示すシール構造では、フッ素ゴムの材料を用いて、シール部材62と仕切基板54とを一体構造に形成する。このため、仕切基板兼シール部材62Aは、その外周端部から、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の斜面形状に対応した、断面三角形状の斜辺(斜面)を持つ部分を一体に形成した大形のものに形成する。
【0102】
このように構成することにより、大形の仕切基板兼シール部材62Aにおける断面三角形状に突出した斜辺(斜面)部分が、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の斜面と同角度で密接するから、処理液の漏れる隙間を無くし、処理液のシールをより確実にできる。
【0103】
また、仕切基板兼シール部材62Aを用いて第1仕切部材48(又は50、52)を構成すれば、部品点数を削減して構成を簡素化することができる。
【0104】
なお、図6に例示するシール構造に係わる以上説明した以外の構成、作用及び効果は、前述した図1及び図2に示すものと同等であるので、その説明を省略する。
【0105】
次に、図7に示す、仕切部材の仕切基板54と水洗用の処理槽10(単位槽10A、10B)の内壁との間に設ける、シール構造の他の構成例について説明する。
【0106】
この図7に示すシール構造では、シール部材62の代わりにシール手段として、空気圧で膨張又は収縮可能に構成したシール部材70を装着する。このシール部材70は、断面略D字形で中空のチューブ状に形成し、その中空内部に送気管72から圧搾空気を供給することにより図7に例示するように膨張させてシール可能状態とし、また、シール部材70の中空内部から送気管72を通じて空気を抜くことにより、シール部材70を、仕切部材の仕切基板54の外周端面側に縮むように収縮させたシール解除状態とに移行可能に構成する。
【0107】
このように構成されたシール部材70では、水洗用の処理槽10内の単位槽10A、10Bにそれぞれラック14A、14Bを装着して感光材料Aの水洗処理を行う際には、シール部材70を膨張させてシール状態として利用する。
【0108】
また、単位槽10A、10Bに対して、各ラック14A、14Bを脱着操作する際には、シール部材70を収縮させてシール解除状態とし、シール部材70を仕切部材の仕切基板54の外周端面側に沿わせた収縮状態とする。
【0109】
このシール部材70は、収縮されたシール解除状態とされると、仕切部材の仕切基板54の外周端面と水洗用の処理槽10の単位槽10A、10Bの内壁との間に十分な隙間を作り、シール部材70と処理槽内壁とを非接触の状態にできる。
【0110】
よって、このシール部材70を利用する場合は、単位槽10A、10Bのそれぞれに対応する各ラック14A、14Bを着脱する作業を行う際に、シール部材70を収縮させシール部材70と処理槽内壁とを非接触の状態にして、容易に着脱作業を行えるようにできる。
【0111】
また、このシール部材70を利用する場合には、シール部材70を膨張させてシール可能状態として、シール部材70を平面状の処理槽内壁に圧着させて十分にシールすることができるから、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の構成を不要とし、水洗用の処理槽10における単位槽10A、10Bを小型化することができる。
【0112】
なお、図7に例示するシール構造に係わる以上説明した以外の構成、作用及び効果は、前述した図1及び図2に示すものと同等であるので、その説明を省略する。
【0113】
次に、図9に示す、水洗用の処理槽10における上流側単位槽10Aと下流側単位槽10Bとに設けるシール構造の一部としての第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の他の構成例について説明する。
【0114】
この図9に示すシール構造の一部としての第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)では、隔壁12を平板状の隔壁として構成し、隔壁12の平面上にだけ第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)を設けない構成とする。
【0115】
すなわち、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)は、上流側単位槽10Aと下流側単位槽10Bとにおける、水洗用の処理槽10の内壁に相当する部分にだけ形成する。よって、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)は、略平面視コの字状又は逆コの字状に形成されることになる。
【0116】
このような水洗用の処理槽10の内壁に相当する部分に、略平面視コの字状又は逆コの字状の第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)を設けた構成では、各仕切部材の仕切基板54に設けたシール部材62が、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)と隔壁12の平面とに圧接してシールすることになる。
【0117】
また、単位槽10A、10Bに対して、各ラック14A、14Bを装填する(挿入する)操作をする際には、各ラック14A、14Bをそれぞれ隔壁12から遠ざけるように斜め上方に向けて引き上げる。
【0118】
このようにすることにより、各ラック14A、14Bは、それぞれ少し引き上げられたときに、各ラック14A、14Bにおける各仕切部材の仕切基板54に設けたシール部材62が、それぞれ隔壁12の壁面から引き離されると共に、第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)から外れて各処理室の内壁からも引き離される状態となるので、各単位槽10A、10Bからそれぞれのラック14A、14Bを容易に引き出すことができる。
【0119】
なお、上述のような図9に例示するシール構造の一部としての第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の他の構成例では、隔壁12に対向する各単位槽10A、10Bの内壁に設ける第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の部分を幅広(例えば2倍以上の幅)に形成すれば、各ラック14A、14Bを斜めに少し引き上げたときに、シール部材62を隔壁12の内壁平面から引き離す余裕とシール部材62を隔壁12に対向する処理室の内壁から引き離す余裕とがとれるので、より容易に各ラック14A、14Bを引き出す操作を行うことができる。
【0120】
上述のような図9に例示するシール構造の一部としての第1仕切用段付部30(又は32、34、36、38、40)の他の構成例では、隔壁12に設ける通路開口42部分の肉厚を通常の隔壁12の肉厚にして薄く構成できるので、ラック14Aに設けた搬送ローラ46とラック14Bに設けた搬送ローラ46との間隔を小さくし、より小さなサイズの感光材料Aを一方の搬送ローラ46から他方の搬送ローラ46へ受け渡すように搬送できるので、この水洗用の処理槽10を、より小さなサイズの感光材料Aを処理可能に構成できる。
【0121】
なお、図9に例示するシール構造に係わる以上説明した以外の構成、作用及び効果は、前述した図1及び図2に示すものと同等であるので、その説明を省略する。
【0122】
【発明の効果】
本発明の感光材料処理装置によれば、処理槽内を固定隔壁で複数に分割し、分割された各部所に搬送方向に並ぶ複数の処理室を構成するラックを装填する方式で、処理槽全体を小型化可能であると共に、比較的小さなサイズの感光材料の処理を可能とするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置を備えた水洗用の処理槽の部分を取り出して示す、概略断面側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間にシール構造を設けた部分を取り出して示す、拡大断面正面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間に設けたシール構造における、シール部材の他の構成例を示す、要部拡大断面正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間に設けたシール構造における、3個のシール部材による構成例を示す、要部拡大断面正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間に設けたシール構造における、断面を大形にしたシール部材による構成例を示す、要部拡大断面正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間に設けたシール構造における、仕切基板とシール部材とを一体化した構成例を示す、要部拡大断面正面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間に設けたシール構造における、空気圧で膨張又は収縮可能に構成したシール部材による構成例を示す、要部拡大断面正面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置における仕切部材と処理室内壁との間に設けたシール構造で設定する条件を示すための要部拡大断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置を備えた水洗用の処理槽における他の構成を示す、概略断面側面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る感光材料処理装置としてのプリンタープロセッサーの構成を示す、全体概略説明図である。
【符号の説明】
10 水洗用の処理槽
10A 上流側単位槽(処理部)
10B 下流側単位槽(処理部)
12 隔壁(垂直隔壁)
14A ラック
14B ラック
16 第1処理室16
18 第2処理室
20 第3処理室
22 第4処理室
24 第5処理室
26 第6処理室
28第7処理室
30 第1仕切用段付部(傾斜段部)
32 第2仕切用段付部(傾斜段部)
34 第3仕切用段付部(傾斜段部)
36 第4仕切用段付部(傾斜段部)
38 第5仕切用段付部(傾斜段部)
40 第6仕切用段付部(傾斜段部)
42 通路開口(通過口)
46 搬送ローラ
48 第1仕切部材
50 第2仕切部材
52 第3仕切部材
54 仕切基板(水平仕切板)
58 ブレード保持部材
60 ブレード
62 シール部材
62A 仕切基板兼シール部材
68 当接頭部
70 シール部材
72 送気管

Claims (5)

  1. 処理槽を左右に仕切って固定され、左右に構成された処理部の間を感光材料が通過可能な通過口を下方に形成する垂直隔壁と、
    前記処理部内へ装填され、前記処理部の内部を縦方向に複数の処理室に仕切ると共に前記感光材料が通過する通路が形成された水平仕切板が所定の間隔で配置されたラックと、
    前記水平仕切板の外周部に設けられ、該外周部から突出して前記処理槽の内壁及び前記垂直隔壁に圧接されるシール部材と、を備え、
    前記垂直隔壁又は前記処理槽の内壁に前記水平仕切板の間隔と略同一間隔で形成され、前記シール部材が斜面に圧接される傾斜段部を有することを特徴とする感光材料処理装置。
  2. 前記シール部材が、前記水平仕切板の外周部から張り出す弾性片であることを特徴とする請求項1に記載の感光材料処理装置。
  3. 前記弾性片の先端部が断面円形に加工されていることを特徴とする請求項2に記載の感光材料処理装置。
  4. 前記弾性片が前記水平仕切板の板厚方向に層状に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の感光材料処理装置。
  5. 処理槽を左右に仕切って固定され、左右に構成された処理部の間を感光材料が通過可能な通過口を下方に形成する垂直隔壁と、
    前記処理部内へ装填され、前記処理部の内部を縦方向に複数の処理室に仕切ると共に前記感光材料が通過する通路が形成された水平仕切板が所定の間隔で配置されたラックと、を備え、
    前記水平仕切板の外周部から突出して前記処理槽の内壁及び前記垂直隔壁に圧接されるシール部分を持った前記水平仕切板が、弾性材料で一体成形されると共に、前記垂直隔壁又は前記処理槽の内壁に前記水平仕切板の間隔と略同一間隔で形成され、前記シール部分が斜面に圧接される傾斜段部を有することを特徴とする感光材料処理装置。
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