JP2004347367A - 超音波探触子および超音波伝播速度測定方法および軸受内輪軌道面の検査方法 - Google Patents
超音波探触子および超音波伝播速度測定方法および軸受内輪軌道面の検査方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】超音波探触子1の等間隔に配置された3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面▲1▼から超音波を発信し、軌道底31の表層部を伝播して、軌道底31の表層部から漏洩した超音波を他端の振動子の超音波送受信面▲3▼で受信する。そして、超音波送受信面▲1▼から超音波送受信面▲3▼までの超音波の伝播時間に基づき、軌道底31の表層部における超音波の伝播速度を求める。この伝播速度から、軌道底31の表層部の機械特性の状態を判断する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波探触子およびそれを用いた超音波伝播速度測定方法に関する。また、本発明は、上記超音波伝播速度測定方法を用いた軸受内輪軌道面の検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軸受内輪軌道面の検査方法としては、電子線マイクロアナライザー(Electron Prove Micro Analyzer : EPMA)を用いた方法がある。この電子線マイクロアナライザーを用いた方法では、軸受の内輪を破壊することによって内輪の軌道面の表層部の一部を取出して、この取出された表層部を研磨して試料を作成した後、この試料に電子線を照射してこの試料から炭素の特性X線を発生させて、この炭素の特性X線の測定を行っている。そして、この炭素の特性X線の測定に基づいて上記取出された表層部中の炭素の含有率を検出して、内輪の軌道面の表層部の状態を検査している。
【0003】
また、他の軸受内輪軌道面の検査方法としては、X線照射装置を用いた方法もある。このX線照射装置を用いた方法では、軸受の内輪の軌道面の表層部にX線を照射することによって、上記表層部の残留応力および残留オーステナイト量を測定している。そして、この測定結果に基づいて内輪の軌道面の表層部の状態を検査している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−304710号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記電子線マイクロアナライザーを用いた検査方法では、内輪の破壊が必要になるので、検査した内輪を使用できないという問題がある。
【0006】
また、内輪の破壊や、内輪の軌道面の表層部から取出した試料の研磨等を必要とするので、上記軌道面の表層部を検査するときの工数が多くなって、上記軌道面の表層部の検査に要する時間が長く、コストと労力が大きくなるという問題がある。
【0007】
一方、上記X線照射装置を用いた検査方法では、内輪の軌道面の表層部の検査に大掛りなX線照射装置を用いるので、このX線照射装置を自由に検査現場に持ち運びできず、上記軌道面の表層部の検査を行う場所が限定されるという問題がある。
【0008】
また、人体に危険な放射線のX線を用いるので、X線照射装置の操作に熟練を必要とし、上記軌道面の表層部の検査を安全かつ簡単にできないという問題がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、金属部材の表層部の検査を行う場所が限定されず、かつ、金属部材の破壊検査をせずに金属部材の表層部を簡単安価かつ安全に検査できる超音波探触子および超音波伝播速度測定方法および軸受内輪軌道面の検査方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の超音波探触子は、
仮想球面の曲率と同じ曲率の球面の一部分から成る超音波送受信面を夫々有する3つの振動子を備え、
上記3つの振動子の超音波送受信面は、互いに非接触な状態で上記仮想球面の大円上に等間隔に配置され、
上記3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて、固体部材の表層部を伝播した超音波を、上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面で受信して、上記固体部材の表層部の機械特性を測定することを特徴としている。
【0011】
尚、この発明の超音波探触子は、上記3つの振動子以外に、1つまたは複数の振動子を有していても良い。
【0012】
また、上記固体部材の表層部の機械特性とは、固体部材の表層部の疲労、劣化または歪み等であり、上記機械特性を測定するとは、上記固体部材の表層部における超音波の伝播速度を測定することによって、この伝播速度と密接な相関関係がある上記機械特性を測定することをいう。
【0013】
また、この明細書で、表層部といった場合、この表層部という表現には、表面を含むものとする。
【0014】
上記請求項1の発明の超音波探触子を用いて上記固体部材の表層部の機械特性の測定を行う場合、上記3つの振動子を、機械特性を測定したい上記固体部材の表層部に対して所定の相対位置に設置した後、上記3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて、固体部材の表層部を伝播した超音波を、上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面で受信するだけで、固体部材の表層部の検査を行うことができる。したがって、上記電子線マイクロアナライザーを用いる検査方法とは異なり、固体部材の表層部の検査を行うのに固体部材を破壊する必要がなくて、固体部材の表層部の検査を行うときの工数を大幅に低減できて、固体部材の表層部の検査に要するコストと労力を大幅に低減できる。
【0015】
また、上記請求項1の発明の超音波探触子は、軽くて小型で持ち運び可能であり、かつ、この超音波探触子から発信される超音波も人体に安全であるので、大掛りで人体に危険なX線を使用するX線照射装置を用いる検査方法とは異なり、上記固体部材の表層部の機械特性を測定する場所が限定されず、かつ、固体部材の表層部の検査を安全に行うことができる。
【0016】
また、上記請求項1の発明の超音波探触子によれば、上記3つの振動子の超音波送受信面を、互いに非接触な状態で上記仮想球面の大円上に等間隔に配置したので、例えば、内輪の軌道面の表層部の機械特性を測定するべく上記内輪の軌道面の表層部における超音波の伝播速度を測定するとき、上記3つの振動子のうちの中央の振動子を用いて、上記大円が、上記軌道面に対して所定の角度に位置決めされているか否かを判断できる。詳細には、上記中央の振動子の超音波送受信面から発信されて内輪の軌道面で反射して中央の振動子の超音波送受信面に入射した超音波のうちで感度が高い超音波を測定することによって、上記軌道面で反射した超音波がいかなる入射角度で中央の振動子の超音波送受信面入射しているかを判断して、上記大円が、上記軌道面に対して所定の角度に位置決めされているか否かを、上記軌道面における超音波の伝播速度の測定前に予め判断できる。したがって、3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて上記軌道面の表層部を伝播して上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面に到達した超音波に基づいて算出された上記軌道面における超音波の伝播速度が、精度高いものになる。
【0017】
また、請求項2の発明の超音波探触子は、請求項1に記載の超音波探触子において、上記3つの振動子を、単一の板状可撓性部材内の独立した3ヶ所を夫々電極で挟むことによって構成し、上記超音波送受信面は露出した状態となっていることを特徴としている。
【0018】
尚、上記板状という表現には、湾曲した板の形状も含むものとする。
【0019】
上記請求項2の発明の超音波探触子によれば、上記3つの振動子の夫々を、上記板状可撓性部材の一部を2枚の電極で挟むことにより形成するので、当該電極に電圧を印加することで、容易に可撓性部材の挟まれた部分を振動させることができて、超音波を容易に送信することができる。
【0020】
また、上記請求項2の発明の超音波探触子によれば、例えば、バッキング部材の球面形状の内周面に沿って板状可撓性部材における上記内周面の形状に対応する球面形状の外周面を貼り付けるようにして、超音波探触子の主部を形成することができて、この場合、上記板状可撓性部材を挟むように配置されている2つの電極のうちの一方の電極の内周面から成る超音波送受信面を、上記大円上の所定位置に容易に配置できる。
【0021】
また、上記請求項2の発明の超音波探触子によれば、夫々の上記超音波送受信面が露出した状態となっているので、上記超音波送受信面から超音波を発信するときには、上記可撓性部材を振動させて、強度が強い超音波を発信でき、また、上記超音波送受信面から超音波を受信するときには、上記可撓性部材の振動によって感度良く超音波を受信できる。
【0022】
また、請求項3の発明の超音波伝播速度測定方法は、請求項1または2に記載の超音波探触子を用いて軸受の内輪の軌道面の表層部における超音波の伝播速度を測定する超音波伝播速度測定方法であって、
上記大円を、上記軌道面の軸心に垂直で、かつ、上記軌道面と交差する平面上に配置した初期設定工程と、
上記初期設定の後、上記等間隔に配置された3つの振動子のうちの中央の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面で反射した超音波を、上記中央の振動子の超音波送受信面で受信することによって、上記軌道面が画定する円周の中心と、上記大円の中心を結んだ線分の延長上に、上記中央の振動子の超音波送受信面が存在している状態で、上記3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面で反射して上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間と、上記中央の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面で反射して上記中央の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間とが等しくなる位置に、上記3つの振動子を位置決めする超音波探触子位置決め工程と、
上記超音波探触子位置決め工程の後、上記超音波探触子を上記軌道面の方に径方向に所定距離近づける超音波探触子接近工程と、
上記超音波探触子接近工程の後、上記超音波探触子の等間隔に配置された3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面の表層部を伝播して上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間を測定する超音波伝播時間測定工程と、
上記超音波の伝播時間に基づいて上記軌道面の表層部における超音波の伝播速度を計算する軌道面伝播速度計算工程と
を備えることを特徴としている。
【0023】
上記請求項3の発明の超音波伝播速度測定方法によれば、上記超音波探触子位置決め工程の後、中央の振動子の超音波送受信面と、上記大円の中心と、上記軌道面が画定する円周の中心とを、一直線上に配置した上、上記3つの振動子の超音波送受信面が配置されている上記大円の中心を、上記軌道面上に配置することができる。したがって、中央の振動子の超音波送受信面と上記軌道面の距離を、上記大円の半径に設定することができて、超音波探触子接近工程の後の上記3つの振動子と上記軌道面との位置関係を確定できる。このことから、上記超音波伝播時間測定工程で測定された伝播時間のうちで、超音波が上記軌道面を伝播している時間を算出できて、軌道面における超音波の伝播速度を計算できる。
【0024】
また、請求項4の発明の超音波速度測定方法は、請求項3に記載の超音波伝播速度測定方法において、上記超音波探触子と上記軌道面との間に、媒体としての水を満たしていることを特徴としている。
【0025】
上記請求項4の発明の超音波伝播速度測定方法によれば、上記超音波探触子と上記軌道面との間に、超音波の伝播速度が既知の水を満たした状態で、軌道面における超音波の伝播速度の測定を行うので、一端の振動子の超音波送受信面と上記軌道面との間、および、上記軌道面と他端の振動子の超音波送受信面との間を超音波が伝播する時間を正確に計算できる。また、上記超音波探触子と上記軌道面との間に、超音波が伝播し易い水を満たした状態で、軌道面における超音波の伝播速度の測定を行うので、上記超音波探触子と上記軌道面との間を伝播する際に起こる超音波の減衰の程度を小さくできて、軌道面における超音波の伝播速度を精度高く測定できる。
【0026】
また、請求項5の発明の軸受内輪軌道面の検査方法は、請求項3に記載の超音波伝播速度測定方法で測定された上記軌道面の表層部における超音波の伝播速度に基づいて、上記軌道面の機械特性を検査することを特徴としている。
【0027】
上記請求項5の発明の軸受内輪軌道面の検査方法によれば、上記超音波伝播速度測定方法で測定された上記軌道面の表層部における超音波の伝播速度に基づいて、上記軌道面の機械特性を検査するので、簡単安価かつ安全に上記軌道面の機械特性を検査できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態の超音波探触子1の6つの電極4,4’,5,5’,6,6’を含む断面図であり、大円18を含む断面図である。
【0030】
上記超音波探触子1は、図1に示すように、板状可撓性部材の一例としての湾曲した板形状を有する単一の高分子圧電膜2と、この高分子圧電膜2の内周面8に取り付けられた3つの電極4,5,6と、外周面9に取り付けられた3つの電極4’,5’,6’と、上記高分子圧電膜2の外周面9(電極4’,5’,6’が貼り付けられた以外の部分)を貼り付けることによって、高分子圧電膜2を保持しているバッキング部材3とを備える。これら6つの電極のうち、3組の電極、すなわち、4と4’、5と5’、および、6と6’は、夫々高分子圧電膜2の異なる3箇所を挟むように対向配置されており、電極4,4’と電極4,4’に挟まれた高分子圧電膜2の部分、電極5,5’と電極5,5’に挟まれた高分子圧電膜2の部分、および、電極6,6’と電極6,6’に挟まれた高分子圧電膜2の部分は、夫々振動子4’’,5’’,6’’になっている。これらの振動子4’’,5’’,6’’は、電極4,4’、電極5,5’および電極6,6’の夫々に電圧を印加することによって、電極4,4’、電極5,5’および電極6,6’の夫々に挟まれた高分子圧電膜2の部分を振動させると共に、この挟まれた高分子圧電膜2の部分の振動によって、電極4,4’、電極5,5’および電極6,6’自身も振動させて(すなわち、振動子4’’,5’’,6’’の全体を振動させて)、超音波を送信できるようになっている。尚、振動子4’’,5’’,6’’は、単一の板状可撓性部材を用いて形成されるが、夫々上記板状可撓性部材の離隔した独立箇所に設けられ、かつ、板状可撓性部材が高分子圧電膜2で構成されているので、振動子4’’,5’’,6’’は、相互に振動の影響を及ぼし合うことがなく、独立に振動できる。
【0031】
上記高分子圧電膜2の内周面8と外周面9は、夫々球面の一部から構成されており、内周面8と外周面9は、同一の曲率中心P0を有している。また、上記3つの電極4,5,6の夫々の内周面である超音波送受信面14,15,16は、仮想球面10と曲率が同じ球面の一部で構成されており、仮想球面10の大円18上に配置されている。また、紙面の左方の振動子4’’の超音波送受信面14と中央の振動子5’’の超音波送受信面15の大円18上における周方向の距離Bは、紙面の右方の振動子6’’の超音波送受信面16と中央の振動子5の超音波送受信面15の大円18上における周方向の距離Cと等しくなっており、超音波送受信面14,15,16は、互いに非接触な状態で大円18上に等間隔に配置されている。
【0032】
図2は、図1の矢印A方向からみたの超音波探触子1の図である。
【0033】
図2に示すように、上記高分子圧電膜2は、帯形状であり、3つの振動子4’’,5’’,6’’は、高分子圧電膜2の内周面8の幅方向の略中央部に固定されている。上記中央の振動子5’’の超音波送受信面15の縁部は円になっており、中央の振動子5’’の超音波送受信面15はドーム形状になっている。また、上記中央の振動子5’’の左右に配置された振動子4’’,6’’の超音波送受信面14,16は、中央の振動子5’’に対して左右対称な形状を有している。上記超音波送受信面14,16は、図2において、略等脚台形の形状になっており、等脚台形の上底は、大円18に垂直な状態で、中央の振動子5’’側に配置されている。上記3つの振動子4’’,5’’,6’’の超音波送受信面14,15,16の面積は、略等しくなっており、超音波送受信面14,15の間および超音波送受信面15,16の間には、大円18における超音波送受信面14,15,16(3つのうちのどれか1つ)と交差した部分の長さ程度の隙間が空けられている。図2において、BおよびCは、上記隙間の距離であり、図1のBおよびCに夫々対応している。図2のBとCは同じになっている。
【0034】
図3および4は、固体部材の一例として深溝玉軸受の内輪30を採用し、内輪30の軌道面の軌道底31の表層部における超音波の伝播速度を測定している途中の工程を示す模式図である。以下に、図3および4を用いて、本発明の超音波伝播速度測定方法の一実施形態である上記軌道底31の表層部における超音波の伝播速度測定方法を説明する。
【0035】
尚、図3および図4に、▲1▼,▲2▼および▲3▼で示す箇所は、大円18上の超音波送受信面14,15および16(図1参照)の存在箇所を示すものとする。
【0036】
先ず、初期設定工程を行う。この初期設定工程では、上記超音波送受信面14,15および16が配置されている大円18を、軌道底31の軸心P1に垂直で、かつ、軌道底31が画定する円周と交差する平面上に配置する。
【0037】
次に、水充填工程を行う。この水充填工程では、超音波探触子1と内輪30の外周面(軌道面を含む)との間に、隙間無く水を充填する。以後の工程では、超音波探触子1と内輪30の外周面との距離が変動するが、超音波探触子1と内輪30の外周面との距離がどのような大きさになっても、超音波探触子1と内輪30の外周面との間は、隙間無く水で充填されるようになっている。
【0038】
次に、超音波探触子位置決め工程を行う。この超音波探触子位置決め工程では、上記大円18の▲2▼の位置に配置された中央の振動子の超音波送受信面から発信されて、水中を伝播して軌道底31で反射して再度水中を伝播した超音波を上記中央の振動子の超音波送受信面で受信して、軌道底31が画定する円周の中心と、大円18の中心を結んだ線分の延長上に、上記中央の振動子の超音波送受信面が存在している状態で、大円18の▲1▼の位置に配置された紙面の左方の振動子の超音波送受信面から発信されて水中を伝播して軌道面で反射して、再度水中を伝播して大円18の▲3▼の位置に配置された紙面の右方の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間と、上記中央の振動子の超音波送受信面から発信されて水中を伝播して軌道面で反射して再度水中を伝播して上記中央の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間とが等しくなる位置に、超音波探触子1を位置決めする。この超音波探触子位置決め工程の後、図3に示すように、大円18の中心P2は、軌道底31上に存在しており、大円18の▲2▼の位置に配置された中央の振動子の超音波送受信面と軌道底31の距離は、大円の半径rになっている。
【0039】
続いて、超音波探触子接近工程を行う。この超音波探触子接近工程では、図4に示すように、超音波探触子1を軌道底31の方に径方向に所定距離d近づける。超音波探触子接近工程の後、大円18の▲2▼の位置に配置された中央の振動子の超音波送受信面と軌道底31の距離は、r−dになっている。
【0040】
次に、超音波伝播時間測定工程を行う。この超音波伝播時間測定工程では、大円18の▲1▼の位置に配置された紙面の左方の振動子の超音波送受信面から発信されて図4に矢印Oで示す方向に水中を伝播して軌道底31に到達して、軌道底31の表層部を周方向に伝播した後、再度水中を図4に矢印Eで示す方向伝播して、大円18の▲3▼の位置に配置された紙面の右方の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間を測定する。
【0041】
最後に、軌道面伝播速度計算工程を行う。この軌道面伝播速度計算工程では、上記超音波の伝播時間に基づいて軌道底31の表層部における超音波の伝播速度を計算する。
【0042】
図5は、上記超音波伝播時間測定工程の際に、超音波が伝播する軌道底31の部分を示す図である。
【0043】
図5において、Fは、上記超音波探触子接近工程の後の、大円(図示しない)の中心位置を示し、A,OおよびBは、夫々中心位置Fと、左方の振動子、中央の振動子および右方の振動子の超音波送受信面とを結ぶ線分が、軌道底31と交わる点を示す。図5において、線分OFの距離は、上記超音波探触子接近工程で近づけられた距離dになっている。また、Gは、軌道底31が画定する円周の中心点であり、Rは、軌道底31の半径である。
【0044】
以下に、図5を用いて、軌道底31の表層部における超音波の伝播速度の測定方法の原理を簡単に述べることにする。
【0045】
先ず、Oを原点とし、Oを通る軌道底31の接線におけるOから紙面の右方に向かう方向にx軸の正方向を設定し、Oから中央の振動子の超音波送受信面に向かう方向にy軸の正方向を設定する。このとき、例えば、中央の振動子の超音波送受信面の中心の座標は(0,r−d)になり、Fの座標は(0,−d)になり、Gの座標は(0,−R)になる。
【0046】
次に、中央の振動子の超音波送受信面との位置関係から座標の位置が確定する右方および左方の振動子の超音波送受信面の座標を求め、その夫々の座標とFを結ぶ2つの直線の方程式を求める。
【0047】
続いて、OとGの座標位置を用いて、軌道底31の円の方程式を求め、この円の方程式と上記2つの直線の夫々の連立方程式から、AおよびBの座標を求める。この連立方程式は、2次方程式になることから、夫々解が2つ求まるが、夫々y座標の値が大きい方の解(この解が、A点、B点の解を示す)を採用する。
【0048】
次に、AおよびBの座標を用いて、線分ABの長さを求め(この長さをsとする)、sin−1((s/2)/R)を計算することによって、α(=∠AGO)(rad)を弧度法で求め、2αRを計算して、超音波が伝播するAからBまでの軌道底31の部分の長さを求める。
【0049】
次に、右方および左方の振動子の超音波送受信面の座標、Aの座標およびBの座標から、左方の振動子の超音波送受信面からAまでの距離と、右方の振動子の超音波送受信面からBまでの距離を求め、値が既知の超音波の水中の伝播速度を用いて、超音波が水中を伝播している時間を求める。
【0050】
最後に、上記超音波伝播時間測定工程で測定された伝播時間から、上記超音波が水中を伝播している時間を差し引いて、上記2αRを伝播する超音波の時間を求め、軌道底31における超音波の伝播速度を測定する。
【0051】
上記のように軌道底31の表層部における超音波の伝播速度を測定することによって、超音波の伝播速度と密接な対応関係がある軌道面31の機械特性の状態の善し悪しを、正確に検査することができる。
【0052】
上記実施形態の超音波探触子1によれば、超音波探触子1から送信されて超音波探触子1に受信される超音波を用いて、内輪30を破壊せずに、内輪の軌道底31の表層部の検査を行うことができるので、軌道底31の表層部の検査を行うときの工数を大幅に低減できて、軌道底31の表層部の検査に要するコストと労力を大幅に低減できる。
【0053】
また、上記実施形態の超音波探触子1は、軽くて小型で持ち運び可能であり、かつ、この超音波探触子1から発信される超音波も人体に安全であるので、上記軌道底31の表層部の機械特性を測定する場所が限定されず、かつ、軌道底31の表層部の検査を安全に行うことができる。
【0054】
上記実施形態の超音波探触子1によれば、3つの振動子4’’,5’’,6’’の超音波送受信面14,15,16を、互いに非接触な状態で仮想球面10の大円18上に等間隔に配置したので、中央の振動子5’’の超音波送受信面15から発信されて軌道底31で反射して中央の振動子5’’の超音波送受信面15に入射した超音波のうちで感度が高い超音波を測定することによって、軌道底31で反射した超音波がいかなる入射角度で中央の振動子5’’の超音波送受信面15入射しているかを判断でき、大円18が、軌道底31に対して所定の角度に位置決めされているか否かを、軌道底31における超音波の伝播速度の測定前に予め判断できる。したがって、一端の振動子4’’の超音波送受信面14から発信されて軌道底31の表層部を伝播して他端の振動子6’’の超音波送受信面16に到達した超音波に基づいて算出された軌道底31における超音波の伝播速度を、精度高いものにすることができる。
【0055】
また、上記実施形態の超音波探触子によれば、3つの振動子4’’,5’’,6’’は、夫々の超音波送受信面14,15,16が露出した状態で高分子圧電膜2に取り付けられているので、超音波送受信面14,15,16から超音波を発信するときには、高分子圧電膜2を振動させて、強度が強い超音波を発信でき、また、超音波送受信面14,15,16から超音波を受信するときには、高分子圧電膜2の振動によって感度良く超音波を受信できる。
【0056】
また、上記実施形態の超音波伝播速度測定方法によれば、超音波探触子位置決め工程の後、3つの振動子4’’,5’’,6’’の超音波送受信面が配置されている大円18の中心を、軌道底31上に配置することができる。したがって、中央の振動子5’’の超音波送受信面15と軌道底31の距離を、大円18の半径に設定することができて、超音波探触子接近工程の後の3つの振動子4’’,5’’,6’’と軌道底31との位置関係を確定できる。このことから、超音波伝播時間測定工程で測定された伝播時間のうちで、超音波が軌道底31を伝播している時間を算出できて、軌道底31の表層部における超音波の伝播速度を計算できる。
【0057】
また、上記実施形態の超音波伝播速度測定方法によれば、超音波探触子1と軌道底31との間に、超音波の伝播速度が既知の水を満たした状態で、伝播速度の測定を行うので、一端の振動子4’’の超音波送受信面14と軌道底31との間、および、軌道底31と他端の振動子6’’の超音波送受信面16との間を超音波が伝播する時間を正確に計算できる。また、超音波探触子1と軌道底31との間に、超音波が伝播し易い水を満たした状態で、軌道底31における超音波の伝播速度の測定を行うので、超音波探触子1と軌道底31との間を伝播する際に起こる超音波の減衰の程度を小さくできて、軌道底31における超音波の伝播速度を精度高く測定できる。
【0058】
また、上記実施形態の軸受内輪軌道面の検査方法によれば、上記超音波伝播速度測定方法で測定された軌道底31の表層部における超音波の伝播速度に基づいて、軌道底31の機械特性を検査するので、簡単安価かつ安全に軌道底31の機械特性を検査できる。
【0059】
尚、上記実施形態の超音波探触子1では、超音波送受信面14,16の周辺部が略等脚台形状の電極4,6や、超音波送受信面15の周辺部が略円形状の電極5を採用したが、この発明の超音波探触子では、超音波送受信面の周辺部の形状が略等脚台形状や略円形状以外の形状を有する電極を採用しても良い。
【0060】
また、上記実施形態の超音波探触子1では、一枚の板状の高分子圧電膜2の3箇所に2つの電極を対向配置して3つの振動子を構成したが、この発明の超音波探触子では、例えば、一体のバッキング部材の内周面に、3つの板状高分子圧電膜の夫々を挟むように二つの電極を配置して形成した3つの振動子を、互いに離間して配置するようにして、3つの振動子を離間配置しても良く、この場合、高分子圧電膜の材料コストを低減できる。
【0061】
また、上記実施形態の軸受内輪軌道面の検査方法では、軸受内輪軌道面の検査方法を、深溝玉軸受の内輪31の軌道底31に適用したが、軸受内輪軌道面の検査方法を、ころ軸受の内輪軌道面に適用しても良い。また、軸受内輪軌道面の検査方法を、アンギュラ玉軸受の内輪軌道面に適用しても良い。
【0062】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明の超音波探触子によれば、超音波探触子から送受信される超音波を用いて、固体部材を破壊せずに、固体部材の表層部の検査を行うことができるので、固体部材の表層部の検査を行うときの工数を大幅に低減できて、固体部材の表層部の検査に要するコストと労力を大幅に低減できる。
【0063】
また、請求項1の発明の超音波探触子は、軽くて小型で持ち運び可能であり、かつ、この超音波探触子から発信される超音波も人体に安全であるので、上記固体部材の表層部の機械特性を測定する場所が限定されず、かつ、固体部材の表層部の検査を安全に行うことができる。
【0064】
また、請求項1の発明の超音波探触子によれば、中央の振動子の超音波送受信面から発信されて内輪の軌道面で反射して中央の振動子の超音波送受信面に入射した超音波のうちで感度が高い超音波を測定することによって、上記軌道面で反射した超音波がいかなる入射角度で中央の振動子の超音波送受信面入射しているかを判断でき、上記大円が、上記軌道面に対して所定の角度に位置決めされているか否かを、上記軌道面における超音波の伝播速度の測定前に予め判断できる。したがって、軌道面における超音波の伝播速度を、精度高いものにすることができる。
【0065】
また、請求項2の発明の超音波探触子によれば、上記3つの振動子の夫々を、上記板状可撓性部材の一部を2枚の電極で挟むことにより形成するので、当該電極に電圧を印加することで、容易に可撓性部材の挟まれた部分を振動させることができて、超音波を容易に送信することができる。
【0066】
また、請求項2の発明の超音波探触子によれば、夫々の上記超音波送受信面が露出した状態となっているので、上記超音波送受信面から超音波を発信するときには、上記可撓性部材を振動させて、強度が強い超音波を発信でき、また、上記超音波送受信面から超音波を受信するときには、上記可撓性部材の振動によって感度良く超音波を受信できる。
【0067】
また、請求項3の発明の超音波伝播速度測定方法によれば、超音波探触子位置決め工程の後、3つの振動子の超音波送受信面が配置されている大円の中心を、軌道面上に配置することができる。したがって、中央の振動子の超音波送受信面と上記軌道面の距離を、上記大円の半径に設定することができて、超音波探触子接近工程の後に、上記3つの振動子と上記軌道面との位置関係を確定できる。このことから、超音波伝播時間測定工程で測定された伝播時間のうちで、超音波が上記軌道面を伝播している時間を算出できて、軌道面における超音波の伝播速度を計算できる。
【0068】
また、請求項4の発明の超音波伝播速度測定方法によれば、超音波探触子と軌道面との間に、超音波の伝播速度が既知の水を満たした状態で、軌道面における超音波の伝播速度の測定を行うので、一端の振動子の超音波送受信面と上記軌道面との間、および、上記軌道面と他端の振動子の超音波送受信面との間を超音波が伝播する時間を正確に計算できる。また、上記超音波探触子と上記軌道面との間に、超音波が伝播し易い水を満たした状態で、軌道面における超音波の伝播速度の測定を行うので、上記超音波探触子と上記軌道面との間を伝播する際に起こる超音波の減衰の程度を小さくできて、軌道面における超音波の伝播速度を精度高く測定できる。
【0069】
また、請求項5の発明の軸受内輪軌道面の検査方法によれば、上記超音波伝播速度測定方法で測定された上記軌道面の表層部における超音波の伝播速度に基づいて、上記軌道面の機械特性を検査するので、簡単安価かつ安全に上記軌道面の機械特性を検査できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の超音波探触子の3つの振動子が配置された大円を含む断面図である。
【図2】図1の矢印A方向からみた超音波探触子の図である
【図3】内輪の軌道面の軌道底における超音波の伝播速度を測定するのに必須な途中工程を示す模式図である。
【図4】内輪の軌道面の軌道底における超音波の伝播速度を測定するのに必須な途中工程を示す模式図である。
【図5】超音波伝播時間測定工程の際に、超音波が伝播する軌道底の部分を示す図である。
【符号の説明】
1 超音波探触子
2 高分子圧電膜
4,5,6,4’,5’,6’ 電極
4’’,5’’,6’’ 振動子
10 仮想球面
14,15,16 超音波送受信面
18 大円
30 内輪
31 軌道底
Claims (5)
- 仮想球面の曲率と同じ曲率の球面の一部分から成る超音波送受信面を夫々有する3つの振動子を備え、
上記3つの振動子の超音波送受信面は、互いに非接触な状態で上記仮想球面の大円上に等間隔に配置され、
上記3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて、固体部材の表層部を伝播した超音波を、上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面で受信して、上記固体部材の表層部の機械特性を測定することを特徴とする超音波探触子。 - 請求項1に記載の超音波探触子において、
上記3つの振動子を、単一の板状可撓性部材内の独立した3ヶ所を夫々電極で挟むことによって構成し、上記超音波送受信面は露出した状態となっていることを特徴とする超音波探触子。 - 請求項1または2に記載の超音波探触子を用いて軸受の内輪の軌道面の表層部における超音波の伝播速度を測定する超音波伝播速度測定方法であって、
上記大円を、上記軌道面の軸心に垂直で、かつ、上記軌道面と交差する平面上に配置した初期設定工程と、
上記初期設定の後、上記等間隔に配置された3つの振動子のうちの中央の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面で反射した超音波を、上記中央の振動子の超音波送受信面で受信することによって、上記軌道面が画定する円周の中心と、上記大円の中心を結んだ線分の延長上に、上記中央の振動子の超音波送受信面が存在している状態で、上記3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面で反射して上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間と、上記中央の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面で反射して上記中央の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間とが等しくなる位置に、上記3つの振動子を位置決めする超音波探触子位置決め工程と、
上記超音波探触子位置決め工程の後、上記超音波探触子を上記軌道面の方に径方向に所定距離近づける超音波探触子接近工程と、
上記超音波探触子接近工程の後、上記超音波探触子の等間隔に配置された3つの振動子のうちの一端の振動子の超音波送受信面から発信されて軌道面の表層部を伝播して上記3つの振動子のうちの他端の振動子の超音波送受信面に到達した超音波の伝播時間を測定する超音波伝播時間測定工程と、
上記超音波の伝播時間に基づいて上記軌道面の表層部における超音波の伝播速度を計算する軌道面伝播速度計算工程と
を備えることを特徴とする超音波伝播速度測定方法。 - 請求項3に記載の超音波伝播速度測定方法において、
上記超音波探触子と上記軌道面との間に、媒体としての水を満たしていることを特徴とする超音波伝播速度測定方法。 - 請求項3に記載の超音波伝播速度測定方法で測定された上記軌道面の表層部における超音波の伝播速度に基づいて、上記軌道面の機械特性を検査することを特徴とする軸受内輪軌道面の検査方法。
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- 2003-05-20 JP JP2003142284A patent/JP4060751B2/ja not_active Expired - Lifetime
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