JP7323477B2 - 超音波探触子、及び超音波探傷スキャナ - Google Patents
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Description
また、超音波探傷方法として、複雑な表面形状を認識して、この情報に基づいて、超音波の励振条件を補正して検査対象物の内部の検査(イメージング)を行うアダプティフェーズドアレイ超音波探傷技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、実際のプラントで超音波検査装置を用いる場合、超音波検査装置を構成する超音波探触子を狭い隙間に挿入させて検査する必要がある。この場合、該隙間に挿入可能な高さの低い超音波探触子を用いる必要がある。
しかしながら、特許文献1には、超音波探触子の高さを低くするための構造について何ら開示されていない。
図1~図5を参照して、第1の実施形態に係る超音波探触子10について説明する。図1、図2、及び図5に示すY方向は、圧電素子17の幅方向を示している。図1、図3、及び図4に示すZ方向は、Y方向に対して直交する超音波探触子10の厚さ方向を示している。図2~図5に示すX方向は、Y方向及びZ方向に対して直交する圧電素子17の長さ方向を示している。
図3及び図4において、M1はダンパ部材12の厚さ(以下、「厚さM1」という)、M2は圧電素子17の厚さ(以下、「厚さM2」という)、Hは圧電素子17の厚さM2及びダンパ部材12の厚さM1で決まる超音波探触子10の高さ(以下、「高さH」という)をそれぞれ示している。
なお、ダンパ部材12厚さM1は、X方向において異なる厚さとされている。
超音波探触子10は、検査対象物の表面形状を認識し、表面形状に関する情報に基づいて、超音波の励振条件を補正して、管状部材1の内部の検査を行う際に使用する探触子である。
超音波探触子10は、ダンパ部材12と、アレイセンサ13と、軟質フィルム15と、を有する。
ダンパ部材12は、Z方向に配置された一面12a及び他面12bを有する。
一面12aは、アレイセンサ13が配置される側に配置されている。一面12aは、検査対象物を検査する際、検査対象部の表面と向かい合う面である。一面12aは、センサ載置面12aaと、非センサ載置面12abと、を有する。
非センサ載置面12abは、センサ載置面12aaの周囲を囲む平面とされている。非センサ載置面12abは、Z方向に対して直交する面である。
他面12bは、一面12aの反対側に配置されている。他面12bは、平面とされている。
このような軟質材料としては、例えば、ゴム、樹脂などの高分子材料、またはこれらに金属粉末、樹脂粉末等の添加剤を加えた不均質材等を用いることが可能である。
ダンパ部材12の厚さM1は、硬度を低くすることで、より薄くすることが可能である。
ダンパ部材12を構成する軟質材料は、超音波探触子10をどの程度の隙間に挿入させて使用するかによって適宜選択することができる。即ち、ダンパ部材12の硬度は、挿入すべき隙間の高さと、探触に必要となる振動エネルギーの大きさによって決定される。
上記軟質材料を用いることで、例えば、ダンパ部材12の厚さM1を5mm以下(例えば、2~3mm程度)まで薄くすることが可能となる。
このように、複数の圧電素子17から発生する振動エネルギーを吸収可能な軟質材料を用いてダンパ部材12を構成することで、単位体積当たりのダンピング量を増大させることが可能となる。
これにより、ダンパ部材12の厚さM1を薄くすることが可能となるので、圧電素子17の厚さM2及びダンパ部材12の厚さM1で決まる超音波探触子10の高さHを低くすることができる。
これにより、超音波探触子10を配置させる隙間が狭く、検査対象物の表面とセンサ面とが非常に近い場合でも検査対象物の表面を精度良く認識することができる。
アレイセンサ13は、複数の圧電素子17と、センサ面13aと、を有する。
複数の圧電素子17は、ダンパ部材12のセンサ載置面12aaに設けられている。複数の圧電素子17は、検査対象物に対して超音波を送受信する。複数の圧電素子17は、互いに間隔をあけて、圧電素子17の幅方向(Y方向)及び長さ方向(X方向)に配置されている。
複数の圧電素子17は、それぞれ検査対象物の表面と向かい合う送受信面17aを有する。
複数の圧電素子17は、厚さM2を薄くするとともに、欠陥の探傷に必要なエネルギー(具体的には、音場エネルギー)及び周波数を得ることが可能な幅及び長さとされている。
なお、「音場エネルギー」とは、検査対象物内の音波が存在する領域のエネルギーのことをいう。
圧電素子17の固有周波数は、ダンパ部材12の影響を受けて低下してしまう。そこで、圧電素子17の固有周波数を欠陥の探傷に必要な周波数よりも高くすることで、超音波探触子10の周波数を欠陥の探傷に必要な周波数にすることができる。
このように、圧電素子17の厚さM2を薄くすることで、圧電素子17の厚さM2とダンパ部材12の厚さM1との合計である超音波探触子10の高さHを低くすることができる。
ところで、単に圧電素子17の厚さM2を薄くすると、欠陥の探傷に必要なエネルギー(音場エネルギー)及び周波数を得ることが難しくなり、欠陥の探傷を精度良く行うことが困難となる。
このように、センサ面13aを凹曲面とすることで、検査対象物の任意の一断面に超音波を収束させることが可能となるので、任意の一断面における分解能を向上させることができ、かつ任意の一断面における傷の検出感度を向上させることができる。
軟質フィルム15は、センサ面13aを覆うように設けられている。軟質フィルム15としては、例えば、高分子材料を薄く引き伸ばしたものを用いることが可能であり、適用する周波数によって材質や厚さを変更することが可能である。また、軟質フィルム15としては、例えば、第2の実施形態で説明する軟質媒体37,55,57,59,61の音速と音速が等しい材料を用いることが好ましい。
ところで、検査対象物の表面に複数の圧電素子17からなるアレイセンサ13を配置させる場合、上述した軟質材料よりなるダンパ部材12を用いると、ダンパ部材12が柔らかいため、圧電素子17と検査対象物の表面との間に隙間が形成されて、欠陥の探傷の精度が大きく低下する可能性がある。
そこで、センサ面13aを覆う軟質フィルム15を設けることで、圧電素子17と検査対象物の表面との間に隙間が形成されることを抑制可能となるので、欠陥の探傷の精度良く行うことができる。
上述したように、複数の圧電素子17から発生する振動エネルギーを吸収可能な軟質材料を用いてダンパ部材12を構成することで、単位体積当たりのダンピング量を増大させることが可能となる。
これにより、ダンパ部材12の厚さM1を薄くすることが可能となるので、圧電素子17の厚さM2及びダンパ部材12の厚さM1で決まる超音波探触子10の高さHを低くすることができる。
ここで、超音波探触子10の設計方法について説明する。
超音波探触子10の設計方法は、第1~第3のステップを有する。
第1のステップでは、検査対象物の探傷のために超音波探触子10に許容される高さと、検査対象物の探傷のために必要な振動エネルギーの大きさと、に基づいてダンパ部材12の高さ及び硬度を決定する。
上述した第1のステップを用いて、ダンパ部材12の高さ及び硬度を決定することで、超音波探触子10の高さを超音波探触子10が挿入される隙間の高さよりも低くすることが可能となるので、検査対象物の探傷を実施することができる。
また、上述した第2のステップを有することで、超音波探触子10の高さをさらに低くすることが可能となるため、より狭い隙間に超音波探触子10を挿入することができる。
さらに、上述した第3のステップを有することで、超音波探触子10の周波数を探傷に必要な周波数とすることができる。
ここで、上述した超音波探触子10を用いた超音波探傷方法について説明する。
まず、検査対象物の探傷対象箇所に軟質媒体を設置し、当該軟質媒体に超音波探触子10を接触させる。この状態で複数の圧電素子17に所定の信号を出力することで、超音波信号によるスキャンを行う。
次に、コンピュータは、フィルタ処理によりスキャン結果から高周波数帯(例えば、10MHz)に係る超音波の反射波を抽出する。
コンピュータは、抽出した高周波数帯の反射波と各領域の伝播時間とに基づいて、反射が生じた領域を特定する。コンピュータは、特定した領域に欠陥が存在すると判定する。
上述した超音波探傷方法を実施することで、狭い隙間に挿入された超音波探触子10を用いて、検査対象物の探傷結果を短時間で、かつ高精度に得ることができる。
図6~図9を参照して、第2の実施形態に係る超音波探傷スキャナ30について説明する。図6、図8、及び図9では、超音波探傷スキャナ30とともに、超音波探傷スキャナ30の構成要素ではない検査対象物である管状部材1も併せて図示する。
なお、第2の実施形態では、一例として、一対の配管2を溶接することで形成された溶接部3を検査する場合を例に挙げて以下の説明を行う。管状部材1は、強磁性体を有する金属材料で構成されており、一対の配管2と溶接部3と、表面1a(一対の配管2及び溶接部3からなる構造体の表面)と、を有する。
超音波探傷スキャナ30は、超音波探触子31と、探触支持部材33と、媒体保持部35と、軟質媒体37と、保持回動機構39と、ロータリーエンコーダ41と、を有する。
超音波探触子31は、管状部材1に超音波を送信し、欠陥で反射された超音波を受信する。超音波探触子31は、探触支持部材33に取り付けられている。
超音波探触子31は、センサ保持部45と、アレイセンサ46と、を有する。センサ保持部45は、管状部材1の表面1aと向かい合う面45aを有する。
アレイセンサ46は、管状部材1の表面1aと向かい合うセンサ面46aを有する。
超音波探触子31としては、例えば、薄型化されていないリニアアレイプローブを用いることが可能である。
なお、超音波探触子31として、第1の実施形態で説明した超音波探触子10を用いてもよい。即ち、超音波探触子31は、適宜選択することが可能である。
探触支持部材33は、支持部材本体48と、突出部51,52と、を有する。
支持部材本体48は、Y方向を長さ方向とする板状の部材である。支持部材本体48は、探触支持部材33の外面33aの一部を構成する外面48aと、内面48bと、開口部48Aと、を有する。
外面48aは、平面とされている。外面48aには、超音波探触子31が取り付けられている。
内面48bは、外面48aの反対側に配置されている。内面48bは、管状部材1の表面1aと向かい合う平面である。
開口部48Aは、外面48aから内面48bに向かう方向(Z方向)に支持部材本体48を貫通して形成されている。開口部48Aは、支持部材本体48に取り付けられた超音波探触子31を構成するアレイセンサ46のセンサ面46a及びセンサ面46aの周囲に位置する面45aを露出することが可能な大きさとされている。
開口部48Aの形状は、例えば、Z方向から視て矩形とすることが可能である。
媒体保持部35は、支持部材本体48の内面48bに設けられた筒状の部材である。
管状部材1の表面1a側に位置する媒体保持部35の端面は、表面1aに沿う形状とされており、管状部材1の検査を行う際、表面1aに押し付けられる。
媒体保持部35は、Z方向において、開口部48Aと管状部材1の表面1aとを連通させ、軟質媒体37を収容する媒体収容空間35Aを有する。
媒体保持部35が不要な場合、媒体保持部35内に収容された軟質媒体37は、アレイセンサ46のセンサ面46aと管状部材1の表面1aとの間に配置される。
軟質媒体37は、開口部48A及び媒体収容空間35Aを充填するように配置されている。軟質媒体37は、第1の軟質媒体37Aと、第2の軟質媒体37Bと、を有する。
第2の軟質媒体としては、例えば、ゲルやプラスチック等を用いることが可能である。
この場合、第2の軟質媒体59Aとしては、例えば、ゲル等を用いることができる。
第1の軟質媒体61Aとしては、例えば、ゲル等を用いることが可能である。第1の軟質媒体61Aとしてゲルを用いる場合、第2の軟質媒体61Bとしては、例えば、プラスチックを用いることが可能である。
なお、本開示における「軟質媒体」とは、水、グリセリン等のアルコール、高分子材料、ガラス等、またはそれらの混合物からなる媒体であり、任意の形状に合わせて変化させて任意の空間を充填させることが可能な媒体のことをいう。
上記構成とされた軟質媒体37,55,57,59,61を備えることで、センサ面46aと管状部材1の表面1aとの間に隙間が形成されることを抑制可能となるので、高精度な検査を行うことができる。
保持回動機構39は、複数の板ばね71と、複数の連結板72と、複数の軸受部73と、複数のボール75と、を有する。
板ばね71は、各突出部51,52に対してそれぞれ2つずつ設けられている。複数の板ばね71の一方の端部は、ボルトにより、各突出部51,52に固定されている。
板ばね71は、管状部材1の表面1aに向かう方向に外力を加えられると、湾曲に変形して管状部材1の周方向に延び(図6参照)、該外力が無くなると復元力により元の状態に戻り、一方向に延びる(図8参照)。
軸受部73は、各連結板72に対して、それぞれ1つ設けられている。軸受部73は、管状部材1の表面1aと向かい合う側に位置する連結板72の面に配置されている。
複数のボール75は、複数の板ばね71が管状部材1側に湾曲変形させられた際、管状部材1の表面1aと接触するとともに、強磁性体を有する金属材料で構成された管状部材1の表面1aにくっつく。
また、ボール75が軸受部に回転可能な状態で支持されているため、超音波探触子31、探触支持部材33と、媒体保持部35、及び軟質媒体37からなる構造体を管状部材1の周方向に回動させることが可能な構成とされている。
このような構成とされた複数の板ばね71、複数の軸受部73、及び複数のボール75を用いて保持回動機構39を構成することで、超音波探触子31、探触支持部材33、媒体保持部35、及び軟質媒体37からなる構造体を管状部材1の表面1aの所定位置に保持することができるとともに、該構造体を管状部材1の周方向に回動させることができる。
ロータリーエンコーダ41は、探触支持部材33に設けられている。ロータリーエンコーダ41は、管状部材1の周方向における超音波探触子31の移動距離を計測する。
このような構成とされたロータリーエンコーダ41を備えることで、管状部材1の周方向における超音波探触子31の移動距離を計測することができる。
第2の実施形態の超音波探傷スキャナ30によれば、探触支持部材33に形成された開口部48A、及び媒体保持部35の媒体収容空間35Aを充填するとともに、管状部材1の表面1a及びセンサ面46aと接触する軟質媒体37を備えることで、センサ面46aから管状部材1の表面1aまでの間に隙間が形成されることを抑制可能となるので、高精度な検査を行うことができる。
図15を参照して、第3の実施形態に係る超音波探傷スキャナ80について説明する。図15において、図6~図9に示す構造体と同一構成部分には、同一符号を付す。
また、図15では、超音波探傷スキャナ80とともに、超音波探傷スキャナ80の構成要素ではない検査対象物である管状部材1も併せて図示する。
超音波探傷スキャナ80は、第2の実施形態の超音波探傷スキャナ30を構成する保持回動機構39に替えて、保持回動機構81を備えるとともに、一対の支持機構82をさらに備えること以外は、超音波探傷スキャナ30と同様な構成されている。
保持回動機構81は、複数(図15の場合、一例として4つ)のチェーン85と、複数のローラ87と、複数の軸部89と、を有する。
チェーン85は、X方向に位置する探触支持部材33の両端部にそれぞれ2つずつ設けられている。各チェーン85の一方の端部は、探触支持部材33に固定されている。
複数のチェーン85は、保持回動機構81が管状部材1に超音波探触子31を取り付けた状態において、管状部材1の周方向に延びている。
軸部89は、Y方向に延びており、各チェーン85に間隔をあけて複数設けられている。軸部89は、Y方向にローラ87を貫通しており、回動可能な状態でローラ87を支持している。
この状態において、超音波探触子31、探触支持部材33と、媒体保持部35、及び軟質媒体からなる構造体が管状部材1の表面1aに固定される。
また、軸部89によりローラ87が回転可能な状態で支持されているため、超音波探触子31、探触支持部材33と、媒体保持部35、及び軟質媒体からなる構造体を管状部材1の周方向に回動させることが可能となる。
このような構成とされた複数のチェーン85、複数のローラ87、及び複数の軸部89を用いて保持回動機構81を構成することで、超音波探触子31、探触支持部材33、及び軟質媒体37からなる構造体の管状部材1に対する位置を規制することができるとともに、該構造体を管状部材1の周方向に回動させることができる。
上記構成とされた第3の実施形態の超音波探傷スキャナ80は、先に説明した第2の実施形態の超音波探傷スキャナ80と同様な効果を得ることができる。
しかし、上記保持回動機構39,81は、一例であり、保持回動機構の構成は、これらに限定されない。
保持回動機構の他の例としては、例えば、マジックハンドやマジックテープ(登録商標)等の簡便な構成のものを用いてもよい。
各実施形態に記載の超音波探触子10、超音波探触子の設計方法、及び超音波探傷スキャナ30,80は、例えば、以下のように把握される。
これにより、ダンパ部材12の厚さM1を薄くすることが可能となるので、圧電素子17の厚さM2及びダンパ部材12の厚さM1で決まる超音波探触子10の高さHを低くすることができる。
ところで、単に圧電素子17の厚さM2を薄くすると、欠陥の探傷に必要なエネルギー(音場エネルギー)及び周波数を得ることが難しくなり、欠陥の探傷を精度良く行うことが困難となる。
しかし、上記のように、圧電素子17の幅及び長さを欠陥の探傷に必要なエネルギー(音場エネルギー)及び周波数を得ることが可能な大きさとする(即ち、圧電素子17の幅及び長さを大きくする)ことで、欠陥の探傷を精度良く行うことができる。
これにより、超音波探触子10を配置させる隙間が狭く、検査対象物(管状部材1)の表面1aとセンサ面13aとが非常に近い場合でも検査対象物(管状部材1)の表面1aを精度良く認識することができる。
また、上記構成とされた保持回動機構39を備えることで、超音波探触子10、軟質媒体37,55,57,59,61、及び探触支持部材33からなる構造体を異なる外径とされた管状部材1に取り付けることができるとともに、管状部材1の周方向の検査を行うことができる。
また、センサ面13aに軟質フィルム15を設けることで、圧電素子17と管状部材1の表面1aとの間に隙間が形成されることを抑制可能となるので、欠陥の探傷の精度良く行うことができる。
また、上記構成とされた保持回動機構39,81を備えることで、超音波探触子31、軟質媒体37,55,57,59,61、及び探触支持部材33からなる構造体を異なる外径とされた管状部材1に取り付けることができるとともに、管状部材1の周方向の検査を行うことができる。
1a…表面
2…配管
3…溶接部
10,31…超音波探触子
12…ダンパ部材
12a…一面
12aa…センサ載置面
12ab…非センサ載置面
12b…他面
13,46…アレイセンサ
13a,46a…センサ面
15…軟質フィルム
17…圧電素子
17a…送受信面
30,80…超音波探傷スキャナ
33…探触支持部材
33a、48a…外面
35…媒体保持部
35A…媒体収容空間
37,55,57,59,61…軟質媒体
37A,61A…第1の軟質媒体
37B,59A,61B…第2の軟質媒体
39,81…保持回動機構
41…ロータリーエンコーダ
45…センサ保持部
45a…面
48…支持部材本体
48A…開口部
48b…内面
51,52…突出部
71…板ばね
72…連結板
73…軸受部
75…ボール
82…支持機構
85…チェーン
87…ローラ
89…軸部
H…高さ
M1,M2…厚さ
P1,P2…ピッチ
Claims (12)
- 検査対象物の表面形状を認識し、前記表面形状に関する情報に基づいて、超音波の励振条件を補正して、前記検査対象物の内部の検査を行う際に使用する超音波探触子であって、
前記超音波を送受信する複数の圧電素子、及び前記検査対象物の表面と向かいう合うセンサ面を有し、前記複数の圧電素子が互いに間隔をあけて、前記圧電素子の幅方向及び長さ方向に配置されたアレイセンサと、
前記アレイセンサが配置される一面を含み、前記複数の圧電素子から発生する振動エネルギーを吸収可能な軟質材料で構成されたダンパ部材と、
を備え、
前記ダンパ部材の前記一面は、前記アレイセンサが配置されるセンサ載置面、及び該センサ載置面を囲む非センサ載置面を有し、前記センサ載置面は前記非センサ載置面を基準として前記アレイセンサの厚さよりも大きく凹んでいることで該アレイセンサを収容している超音波探触子。 - 前記複数の圧電素子の厚さを薄くするとともに、前記圧電素子の幅及び長さを欠陥の探傷に必要なエネルギー及び周波数を得ることが可能な大きさとする請求項1記載の超音波探触子。
- 前記圧電素子の固有周波数は、前記周波数よりも高い請求項2記載の超音波探触子。
- 前記ダンパ部材は、前記圧電素子を励起させる際、ダンピングにより1波~3波のスパイク波形が形成される硬度とされている請求項1から3のうち、いずれか一項記載の超音波探触子。
- 前記センサ面は、前記圧電素子の長さ方向における曲率を変えることで構成された凹曲面である請求項1から3のうち、いずれか一項記載の超音波探触子。
- 前記複数の圧電素子は、それぞれ低周波数帯から高周波帯の超音波を送受信する素子であって、
前記複数の圧電素子は、グレーチングローブの発生を抑制可能な範囲で大きなピッチで配置されている請求項1から5のうち、いずれか一項記載の超音波探触子。 - 請求項1から請求項6のうち、いずれか一項記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子が取り付けられる外面、前記検査対象物である管状部材の表面と向き合う内面、及び前記外面から前記内面に向かう方向に貫通し、前記センサ面を露出させる開口部を有し、前記管状部材の表面から離れて配置される探触支持部材と、
前記探触支持部材と前記管状部材の表面との間、及び前記開口部を充填するとともに、前記管状部材の表面と接触する軟質媒体と、
前記管状部材の周方向に延びる部分を有し、前記超音波探触子、前記探触支持部材、及び前記軟質媒体からなる構造体を前記管状部材に保持するとともに、前記構造体を前記周方向に回動させる保持回動機構と、
を備え、
前記保持回動機構は、前記管状部材の表面から前記管状部材の内側に向かう方向に押し付け力を発生させる超音波探傷スキャナ。 - 前記超音波探触子は、前記センサ面に設けられ、前記軟質媒体と接触する軟質フィルムを備えており、
前記軟質フィルムは、前記軟質媒体の音速と等しい音速とされた材料で構成されている請求項7記載の超音波探傷スキャナ。 - 前記管状部材は、強磁性体を有する金属材料で構成されており、
前記保持回動機構は、一方の端部が前記探触支持部材と接続され、前記管状部材の周方向に延びる複数の板ばねと、
前記管状部材の表面と向かい合う前記複数の板ばねの面に設けられ、前記周方向に間隔をあけて配置された複数の軸受部と、
前記軸受部に回転可能に支持され、前記管状部材と接触する磁石からなるボールと、
を有する請求項7または8記載の超音波探傷スキャナ。 - 前記管状部材は、強磁性体を有する金属材料で構成されており、
前記保持回動機構は、一方の端部が前記探触支持部材と接続され、前記管状部材の周方向に延びる複数のチェーンと、
前記チェーンに設けられ、前記チェーンの長さ方向に間隔をあけて配置され、前記管状部材の表面と接触した状態で前記周方向に回転可能な複数のローラと、
を有し、
前記複数のローラは、磁石で構成されており、前記管状部材と接触する請求項7または8記載の超音波探傷スキャナ。 - 前記探触支持部材の内面に設けられ、前記開口部を囲むとともに、前記管状部材の表面に当接され、前記探触支持部材と前記管状部材の表面との間に配置された前記軟質媒体を保持する媒体保持部を備える請求項7から10のうち、いずれか一項記載の超音波探傷スキャナ。
- 前記管状部材の周方向における前記超音波探触子の移動距離を計測するロータリーエンコーダをさらに備える請求項7から11のうち、いずれか一項記載の超音波探傷スキャナ。
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