JP2004346354A - 真空蒸着装置及び真空蒸着方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】真空チャンバ1内には、二酸化ケイ素を蒸着物質11とする坩堝12からなる第1の蒸着源10と、ケイ素を蒸着物質21とする坩堝22からなる第2の蒸着源20とが設けられて、第1,第2の電子ビーム加熱装置13,23により独立に加熱してそれぞれ二酸化ケイ素及びケイ素を蒸発させる。真空チャンバ1内の水分が水蒸気となり、かつそれらの分解生成物として水素と酸素とが雰囲気中に浮遊するが、第2の蒸着源20から蒸発したケイ素は真空チャンバ1の内部に浮遊している酸素と結合することにより消費され、成膜物質である二酸化ケイ素に変換されて基板2に付着する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス,プラスチックからなる基板等に光学薄膜、つまり光学的な機能を有する薄膜やその他の薄膜を形成するために用いられる真空蒸着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学ガラス等の基板の表面に光学的機能を付与するために多層膜が形成される。例えば、光学ガラスにダイクロイック膜を形成して、ダイクロイックミラーとして機能させる場合には、平面形状の光学ガラスの表面に低屈折率膜(L膜)と高屈折率膜(H膜)とを交互に積層させる。低屈折率膜は、通常、二酸化ケイ素(SiO2)で構成され、高屈折率膜は例えば5酸化タンタル(Ta2O5)等の金属酸化物から構成される。これら低屈折率膜及び高屈折率膜は数μm程度の薄膜からなり、一般的には真空蒸着装置を用いて成膜される。
【0003】
真空蒸着装置は、真空チャンバ内に光学ガラス等の基板を装着すると共に、その下方位置に蒸着物質を収容し、かつこの蒸着物質の加熱手段を備えた坩堝を設置して、蒸着物質を蒸発させて、基板に向けて飛行させて、この基板表面に付着させる。ここで、成膜による膜密度及び強度を向上させるためには、真空チャンバ内の真空度をできるだけ高くする必要がある。このために、初期的にある程度まで真空チャンバ内の排気を行った後に、ゲッタ作用によりこの真空チャンバ内に残留するガスを除去し、もって高真空状態を作り出すようにすることは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
ここで、ゲッタ作用は、気体分子を固体表面に非可逆的に吸着するゲッタ物質を真空チャンバ内に収容させておき、真空チャンバ内に残留するガスをこのゲッタ物質と化学結合させることようにしてガスを排気する一種の超高真空ポンプである。前述した特許文献1においては、真空チャンバ内に設置される2つの蒸着源のうち1つをゲッタ薄膜の蒸着源として設け、この蒸着源から発せられたゲッタ薄膜の作用により、真空チャンバ内の残留ガスを吸着除去するようになし、もって真空チャンバ内の真空度をより高めるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−340965号公報(第3−4頁、第1−2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ゲッタ作用により排気を十分行って真空チャンバ内を高真空状態にするには、極めて長い時間にわたってゲッタ作用を行わせなければならない。このために真空蒸着装置の稼働時間のうち、ゲッタ作用を行う時間だけ生産効率が低下することになる。また、初期的に排気を行った後にも、真空チャンバの内壁面や基板を保持するための保持部材、さらには基板自体に水分が付着している場合がある。そして、真空チャンバ内で真空蒸着を行う際には、真空チャンバ内の温度が上昇する。その結果、水分が蒸発することになるので、この蒸気圧によって真空チャンバ内の真空度が低下することになる。従って、このように真空チャンバ内で放出されるガスをも排気するには、さらにゲッタ作用を行う時間がさらに長くなってしまう。
【0007】
上述した従来技術にあっては、ゲッタ作用と基板の蒸着とを同時に行えるように構成したものも提示されている。このために、2つの蒸着源を設けて、一方の蒸着源ではゲッタ膜を生成するためのものとし、もう一方の蒸着源から基板に対する蒸着物質を射出するように構成される。そして、これら2つの蒸着物質が混じり合わないようにするために、両蒸着源間に仕切り板を設けるようにしている。このために、真空蒸着装置の構成が大型化すると共に、仕切り板の介在により必ずしも排気を効率的に行えないという問題点がある。
【0008】
ところで、真空ポンプによって、初期的に真空チャンバ内の排気を行った後に真空チャンバ内に残留するガスの成分はその大半が水分である。また、真空チャンバ内で蒸着時に生成されるガスも水蒸気である。そして、水分子に高い温度が作用すると、水素と酸素とに分離することになる。そこで、このようにして遊離した酸素を金属状態のケイ素と反応させて、二酸化ケイ素を生成すれば、真空チャンバ内での水蒸気の濃度を低下させることができ、その分だけ真空度を高めることができる。つまり、真空チャンバ内に浮遊する酸素を排気するのではなく、酸素をケイ素と反応させて蒸着物質に転換するようにして消費すれば、真空チャンバの真空度を高めることができ、しかも蒸着物質である二酸化ケイ素の密度を高めることができる。
【0009】
本発明は以上の知見に基づいてなされたものであって、その目的とするところは、光学ガラス等の基板に成膜するに当って、薄膜の基板表面への付着密度及び強度を高め、安定した光学特性を備えた光学部品を効率的に製造することができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明の真空蒸着装置は、真空チャンバの内部に配置される基板と、前記基板に蒸着される二酸化ケイ素または5酸化タンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して蒸発させる第1の蒸着源と、前記真空チャンバの内部に浮遊する酸素と結合して二酸化ケイ素または5酸化タンタルとなるケイ素またはタンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して、蒸発させる第2の蒸着源と、これら第1,第2の蒸着源をそれぞれ独立に、かつ同時に加熱できるようにした第1,第2の加熱手段とを有することをその特徴とするものである。
【0011】
ここで、成膜される基板としては、光学ガラス、透明なプラスチック等があり、平行平面板,レンズ等の部品として構成される。これらの基板に形成される薄膜は、光学的な機能を付与するための多層膜が代表的なものであるが、プラスチックレンズの表面に成膜されるハードコート層等であっても良い。多層膜としては、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層するが、例えば低屈折率膜を成膜する際には、蒸着源物質としては、二酸化ケイ素とケイ素自体となる。また、基板に形成される薄膜としては、二酸化ケイ素以外にも、高屈折率膜を成膜するために用いられる5酸化タンタルにも適用される。この場合には、第1の蒸着源物質は5酸化タンタルであり、第2の蒸着源物質はタンタルである。
【0012】
ケイ素(またはタンタル)は酸素と結合して二酸化ケイ素(または5酸化タンタル)に転換した後に基板に付着させ、ケイ素の状態で基板に付着させてはならない。このために、少なくとも第2の蒸着源から蒸発するケイ素に見合うだけの酸素が存在しており、好ましくは酸素がある程度過剰な状態になっていなければならない。このためには第2の蒸着源から蒸発させるケイ素の量をコントロールする必要がある。以上のことから、第1の蒸着源から蒸発させる二酸化ケイ素の量に対して5%以下、好ましくは1〜3%の量のケイ素を蒸発させるものとする。しかも、この第2の蒸着源にケイ素の蒸発量を制御する手段を備える構成とするのが望ましい。例えば、第2の加熱手段の加熱温度を制御するか、若しくはシャッタを設けて、ケイ素の蒸発量を制限できるようにする。そして、真空チャンバ内の真空圧を検出する手段を設けて、この真空チャンバ内の圧力変動に基づいてケイ素の蒸発量を制御するのが望ましい。
【0013】
また、真空チャンバの内部に基板を配置して、この基板の表面に薄膜を形成する方法の発明については、二酸化ケイ素または5酸化タンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して蒸発させると共に、真空チャンバ内で生成される酸素と結合することによって二酸化ケイ素または5酸化タンタルとなるケイ素またはタンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して、蒸発させるようになし、前記真空チャンバ内のケイ素またはタンタルが過剰とならないように保持するようにして前記基板表面に成膜することをその特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に真空蒸着装置の全体構成を示す。図中において、1は真空チャンバ、2は成膜が行なわれる基板である。ここで、基板2は、実際には、例えばドーム(またはプラネタリ)に所定数取り付けられており、図中においては、基板を装着したドームの形状が模式的に示されている。そして、真空蒸着を行っている間は複数の基板を取り付けたドーム全体を垂直軸の軸回りに回転駆動されるようになっている。なお、以下の説明においては、基板表面に二酸化ケイ素の薄膜を形成するものとして説明するが、5酸化タンタルの薄膜を形成する場合にも適用することができる。
【0015】
10は第1の蒸着源、20は第2の蒸着源である。第1の蒸着源10では、二酸化ケイ素を蒸着物質11とする坩堝12を有し、この坩堝12内の蒸着物質11を溶融させるための加熱手段として、電子ビーム加熱装置13が付設されている。また、第2の蒸着源20は、ケイ素を蒸着物質21とする坩堝22を有し、この坩堝22内の蒸着物質21は、電子ビーム加熱装置23により加熱されるものである。ここで、ケイ素は、結晶構造を取るか否かはともかくとして、金属状態となったケイ素を言う。
【0016】
第1の蒸着源10では、その電子ビーム加熱装置13によって蒸着物質である二酸化ケイ素の溶融温度(1470℃)乃至その近傍の温度にまで加熱することによって、二酸化ケイ素を加熱溶融させて、二酸化ケイ素の蒸気を発生させるようにしている。また、第2の蒸着源20では、電子ビーム加熱装置23により蒸着物質であるケイ素をその溶融温度(1410℃)乃至その近傍の温度にまで加熱して、ケイ素の蒸気を生成するようにしている。ここで、発生させる二酸化ケイ素の蒸気とケイ素の蒸気との比は、真空チャンバ1内に発生する雰囲気中の酸素濃度に依存するものであって、具体的には、二酸化ケイ素の蒸気に対して数%のケイ素蒸気が含まれるようにする。
【0017】
以上のように構成される真空蒸着装置において、真空チャンバ1内を予め排気しておき、高真空状態にする。そして、この際にゲッタ作用による排気を行っても良いが、必ずしも必須のものではない。このように、高真空状態下で、基板2の表面に所定の膜厚を有する蒸着膜を形成するために、第1および第2の蒸着源10、20における蒸着物質11、21を第1,第2の電子ビーム加熱装置13、23により加熱して、蒸着物質11、21を溶融させて、二酸化ケイ素およびケイ素が蒸発される。このとき、真空チャンバ1の内部の温度が高くなるに従って、真空チャンバ1の壁面などに付着している水分が水蒸気となり雰囲気中に浮遊することになって、この蒸気圧により真空チャンバ1の内部の真空度が低下することになる。要するに、真空チャンバ1内に残留し、また真空チャンバ1内で生成されるガスは、その大半が水分である。
【0018】
ここで、水分が加熱されると、水素と酸素との結合状態が切れることになり、このように、真空チャンバ1の内部に酸素が発生するに従って、真空チャンバ1の内部の真空度は低下し、また酸素の存在下では蒸着物質である二酸化ケイ素の飛行エネルギーが減衰され、基板2に付着する膜の強度および密度が低下する。例えば、スパッタやイオンアシスト等のように真空チャンバ1の内部をプラズマ状態にして、基板2に向けて蒸着物質を飛行させるようにすれば、膜強度及び密度が向上するが、このためには真空蒸着装置の構成が複雑かつ大型化する。
【0019】
本発明においては、簡単な構成で、膜強度及び膜密度を向上させるために、第2の蒸着源20からケイ素が電子ビーム加熱装置23により溶融温度にまで加熱され、基板2に向けて蒸発させるようにしている。ここで、蒸発したケイ素は真空チャンバ1の内部で、その内部に浮遊している酸素と結合して二酸化ケイ素に変換されて基板2に付着する。すなわち、真空チャンバ1の内部を浮遊している酸素は活性化しており、また第2の蒸着源20において蒸発したケイ素も活性化している。従って、酸素が水素と再結合する前に、活性状態となっているケイ素が酸素と結合して二酸化ケイ素となる。即ち、第2の蒸着源20から蒸発されたケイ素が雰囲気中の酸素と結合して二酸化ケイ素になった後に、基板2に付着して二酸化ケイ素膜を形成する。蒸着源20において蒸発したケイ素は雰囲気中の酸素と結合して二酸化ケイ素となって基板2に付着する。これにより、雰囲気中に浮遊する酸素がケイ素により消費されて、真空チャンバ1の内部における真空度の低下を防止乃至抑制することができる。
【0020】
このとき、第2の蒸着源20において蒸発されるケイ素の量は、真空チャンバ1の内部に浮遊する酸素が欠乏しないように供給量を制御する。すなわち、第2の蒸着源20からケイ素が蒸発されると、雰囲気中に浮遊している酸素と結合して二酸化ケイ素になるが、内部にケイ素を過剰に供給すると、ケイ素と結合する酸素の量が不足するため、その分だけ真空チャンバ1の内部の真空度が向上することになる。
【0021】
ただし、基板2にケイ素が直接付着すると、膜が透明でなくなり、所望の光学特性を持つ膜を形成することができない。従って、真空チャンバ1の内部に浮遊する酸素と結合して消費できる量以上の量のケイ素を供給しない。真空チャンバ1内で水分及びその分解成分である水素及び酸素が生成されると、それだけ真空度が低下することになる。そこで、真空チャンバ1の内部の圧力を常時測定する。そして、真空チャンバ1内の真空度が低下すると、第2の蒸着源20から真空チャンバ1の内部にケイ素を供給するようになし、供給されるケイ素の量が一定量以上になると、真空チャンバ1の内部に浮遊し、ケイ素と結合する酸素の量が不足することになって、真空チャンバ1の内部の真空度がほぼ一定になる。そこで、この時点でケイ素の供給量の調整を行う。このケイ素の供給量調整は、例えば第2の蒸着源20にシャッタを設けて、このシャッタを作動させるか、または第2の電子ビーム加熱装置23による加熱温度を低下させる。
【0022】
以上のように、第1の蒸着源10から二酸化ケイ素を蒸発させて基板2に二酸化ケイ素を蒸着させると共に、第2の蒸着源20からケイ素を蒸発させて、真空チャンバ1の内部に浮遊する酸素と結合させることによって、この真空チャンバ1の内部を真空化させたときに残存し、またその後に生成されるガスのうち、酸素をケイ素で消費して成膜物質となる二酸化ケイ素に変換しているので、真空チャンバ1の内部が極めて高い真空状態に保たれる。
【0023】
真空蒸着を行うに当って、真空チャンバ1の内部における真空度を高めると基板2の膜密度が著しく高くなる。具体的に言えば、図2に示したように、真空チャンバ1内の圧力が0.5×10−5torrであれば、基板2を常温状態と、100℃以上に加熱したときとで、波長特性は殆ど変化しないが、真空圧がそれより低くなると、常温状態と加熱状態とでは波長が大きくシフトすることになる。従って、蒸着中に真空チャンバ1を高い真空状態にすればするほど、成膜された光学部品の温度変化による特性変化が小さくなり、安定した特性が得られる。ここで、図2に示した波長のシフト量は、500nm及びその近傍の波長域での常温時と加熱時とにおける光透過率のピーク波長のずれである。
【0024】
そして、真空チャンバ1の内部に残存するガスに対して必ずしもゲッタ作用による高真空化を図る必要がなく、また真空蒸着を行うために、真空チャンバ1の内部を加熱したときに生成されるガスによる真空度の低下に対する配慮も必要がないことから、短時間で効率的に真空蒸着を行うことができる。そして、基板2の表面近傍に浮遊する二酸化ケイ素の密度も高められることから、短時間で高密度の二酸化ケイ素膜が形成されることになる。これにより、基板2に対して極めて光学特性が優れた膜を迅速かつ効率的に形成することができ、特に温度変化や湿度変化に対して波長特性が変動しない等の利点がある。しかも、蒸着物質の飛行エネルギーを高めるためにイオンアシスト等といった特別な手段を設けなくても良いので、真空蒸着装置の構成を簡略化できる。
【0025】
以上のように、基板に対して、二酸化ケイ素からなる低屈折率膜の形成と、第1の蒸着源からは5酸化タンタル、第2の蒸着源からはタンタルを蒸発させて行われる高屈折率膜の形成とを交互に行うことによって、基板に対して光学多層膜が形成され、ダイクロイックミラー等として高い品質を保持することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、真空チャンバ内に残留し、また生成されるガス中の酸素を消費させて、成膜物質に変換させて、基板に付着させることになるので、簡単な構成によって、真空チャンバの内部の真空度を高めることができ、かつ効率的な成膜を行うことができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す真空蒸着装置の概略構成図である。
【図2】真空チャンバ内の圧力と成膜された光学部品の加熱による波長シフトとの関係を示す線図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ
2 基板
10 第1の蒸着源
20 第2の蒸着源
11,21 蒸着物質
12,22 坩堝
13,23 電子ビーム加熱装置
Claims (3)
- 真空チャンバの内部に配置される基板と、
前記基板に蒸着される二酸化ケイ素または5酸化タンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して蒸発させる第1の蒸着源と、
前記真空チャンバの内部に浮遊する酸素と結合して二酸化ケイ素または5酸化タンタルとなるケイ素またはタンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して、蒸発させる第2の蒸着源と、
これら第1,第2の蒸着源をそれぞれ独立に、かつ同時に加熱できるようにした第1,第2の加熱手段と
を備えた真空蒸着装置。 - 前記第2の蒸着源はケイ素であり、前記第1の蒸着源から蒸発させる二酸化ケイ素の量に対して5%以下の量のケイ素を蒸発させるものであり、またこの第2の蒸着源には、ケイ素の蒸発量を制御する手段を備える構成となし、前記真空チャンバ内の真空圧を検出する手段を設けて、この真空チャンバ内の圧力変動に基づいて前記ケイ素の蒸発量を制御する構成としたことを特徴とする請求項1記載の真空蒸着装置。
- 真空チャンバの内部に基板を配置して、この基板の表面に成膜を行う方法において、
二酸化ケイ素または5酸化タンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して蒸発させると共に、真空チャンバ内で生成される酸素と結合することによって二酸化ケイ素または5酸化タンタルとなるケイ素またはタンタルを溶融温度乃至その近傍の温度に加熱して、蒸発させるようになし、
前記真空チャンバ内のケイ素またはタンタルが過剰とならないように保持するようにして前記基板表面に成膜する
ことを特徴とする真空蒸着方法。
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JP2003142948A JP2004346354A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | 真空蒸着装置及び真空蒸着方法 |
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