JP2004346329A - 海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物 - Google Patents

海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2004346329A
JP2004346329A JP2004168763A JP2004168763A JP2004346329A JP 2004346329 A JP2004346329 A JP 2004346329A JP 2004168763 A JP2004168763 A JP 2004168763A JP 2004168763 A JP2004168763 A JP 2004168763A JP 2004346329 A JP2004346329 A JP 2004346329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
paint
paint composition
fibers
volume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004168763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4217662B2 (ja
Inventor
Claus Urban
アルバン,クラウス
Santiago Arias Codolar
コドラル,サンティアゴ,アリアス
Helle Simon Elbro
エルブロ,ヘレ,シモン
Ann Christina Schultz
クリスティナ シュルツ,アン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hempel AS
Original Assignee
Hempel AS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hempel AS filed Critical Hempel AS
Publication of JP2004346329A publication Critical patent/JP2004346329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4217662B2 publication Critical patent/JP4217662B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/16Antifouling paints; Underwater paints
    • C09D5/1687Use of special additives

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Road Signs Or Road Markings (AREA)

Abstract

【課題】亀裂が入りにくく、機械的特性が強化された海洋用防汚ペイント組成物を提供する。
【解決手段】1)ロジンおよび/またはロジン等価物を含有する、ペイント組成物の15〜80実体積%を含有するバインダー系および2)ペイント組成物の0.1〜30実体積%を含有する繊維からなる海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、水に浸かることが予想される部分に外部防汚塗膜を有する水中構造物(aquatic structure)、特に海洋構造物、並びに、水、特に海水と接触する浸水構造物、例えば、船(限定するわけではないが、ボート、ヨット、モータボート、モーターランチ、遠洋定期船、タグボート、タンカー、コンテナー船及びその他の貨物輸送船、潜水艦、並びにあらゆる種類の軍艦)、管、海岸及び沖合の機械類、桟橋、杭、橋構造物、水中油井構造物、網及びその他の水中養殖施設、並びにブイ等のようなあらゆる種類の構造物及び物体に望ましくない付着性生物が付着して成長することを妨げる防汚ペイント組成物に関する。
海水及び/又は真水にさらされる水中構造物及び船体には、例えば、Enteromorpha spp.及びUlva spp.のような緑藻類、Amphora spp.のような珪藻類、棲管虫類、Balanus spp.のような蔓脚類、ホヤ類、海綿類、ヒドロ虫類等のような海洋生物の付着及び成長は、摩擦の増大(従って、燃料の消費量が増加する)又は波又は海流に対する抵抗の増大(沖合油田掘削装置のような静止構造物に対して)のため、またドックから出ている時間が短くなるために、過大な経済的損失をもたらす原因となる。
防汚問題を解決するために、幾つかの防汚ペイント技術が開発されてきた。ある技術は、ペイント中に生物学的に活性な薬品を混合する原理に基づいている。しかしながら、生物学的に活性な薬品を十分に混合して適切な放出制御を得るためには、防汚ペイントの機械的特性、例えば、ペイントの機械的強度及び他のペイントへの該ペイントの接着能が損なわれる。
長年にわたって研究されてきた防汚ペイント技術は、バインダー系のポリマーがモノマーセグメント中にカルボキシル基を含有するポリマーのトリアルキル錫誘導体であって、アルキル錫基がカルボン酸基に位置する自己研磨型防汚ペイント組成物(self-polishing antifouling paint composition)を使用する技術である。しかしながら、錫化合物による汚染の問題が増えてきており、例えば、錫を含有しない自己研磨型防汚ペイントを提供するための精力的な研究を行うことを先導してきた。
錫を含有しない自己研磨型防汚ペイント用のバインダー系であって、一方で固有の自己研磨特性を有し、且つ生物学的に活性な薬品に混合できる優れた特性を示し、また一方で塗膜の優れた機械的強度を伝えることのできるバインダー系の研究は、今まで困難な課題であった。
錫を含有しない自己研磨型防汚ペイントのような防汚ペイント用のバインダー系を得る一つの方法は、バインダー系の一部としてロジン又はロジン等価物のような物質を使用することである。ロジン又はロジン等価物は、防汚ペイントに使用することに対して多くの非常に望ましい特性を有し、その水溶性のために、生物学的に活性な薬品を一定の速度で水に放出することができる。また、ロジン又はロジン等価物は多くのバインダー成分と混和することができ、このことによって最終塗料製品の配合が容易となる。更に、ロジン又はロジン等価物は、容易に入手でき、比較的安価であり、そして自己再生可能な天然資源から生じる。基本的に、ロジン又はロジン等価物が高濃度で混合される場合には、水溶性は、ロジン含有ペイントに高い研磨速度を与える機会を提供する。しかしながら、研磨速度を実際の目的のために最適化するために高い割合でロジン又はロジン等価物を含めると、亀裂が生じやすいこと及び不十分な耐候性のような重大な機械的欠陥を有する防汚ペイントとなる。
従って、そのような自己研磨型バインダー系の固有の機械的欠陥のために、それらの研磨特性を完全に表出させることができない。
本発明は、バインダー系及び好ましくは少なくとも1種の生物学的に活性な薬品を含む海洋用防汚ペイント組成物であって、亀裂を生じやすくなる傾向と機械的に弱くなる傾向とを打ち消す素因の不在下に該ペイントが亀裂を生じやすくなるか、さもなくば機械的に弱くなるような量及び組成で前記バインダー系がペイント中に存在し、該ペイント中に組み込まれた場合に機械的特性を強化する繊維を更に含有するペイント組成物を提供する。
従って、本発明は、バインダー系を含む海洋用防汚ペイントであって、前記バインダー系は、該ペイントが、機械的欠点を打ち消す素因の不在下に、本明細書に記載の独立フィルム伸び試験で試験した場合に0の等級に等級付けされる;
本明細書に記載の実験室用亀裂試験で試験した場合に5以下の等級に等級付けされる;
3か月間屋外暴露した後、本明細書に記載の大気亀裂試験で試験した場合に4以下の等級に等級付けされる;
本明細書に記載のスチールパネル伸び試験で試験した場合に4mm伸びたときに微小なまたは大きな亀裂を生じる;
20mmの直径を有するマンドレルを使用して本明細書に記載のマンドレル試験で試験した場合に破壊を示す;又は
本明細書に記載の直接衝撃試験で試験した場合に、40cmの高さから落下した標準重りに当たったときに破壊を示す;
ような量及び組成で該ペイント中に存在し、モデルペイントA(実施例1に記載したようなもの、本明細書に記載の実験室用亀裂試験で試験される)の中に混合された場合に、繊維を含まないモデルペイントAの亀裂等級よりも等級単位が少なくとも1つ大きいモデルペイントAの亀裂等級をもたらす繊維を更に含有するペイントに関する。
本発明に係る海洋用防汚ペイントは、好ましくは自己研磨型ペイントである。
好ましい態様において、本発明に係る海洋用防汚ペイントは、親水性バインダー系と好ましくは少なくとも1種の生物学的に活性な薬品を含む海洋用防汚ペイントであって、当該ペイントが亀裂を生じやすくなるか、さもなくば機械的に弱くなるような組成を前記バインダー系は有するが、この欠点が繊維を混合することにより部分的に又は完全に補償される海洋用防汚ペイントである。
更に好ましい態様において、本発明に係る海洋用防汚ペイントは、バインダー系の一部としてロジン又はロジン等価物と好ましくは少なくとも1種の生物学的に活性な薬品とを含む海洋用防汚ペイントであって、当該ペイントが亀裂を生じやすくなるか、さもなくば機械的に弱くなるような量で前記バインダー系はロジン又はロジン等価物を含むが、この欠点が繊維を混合することにより部分的に又は完全に補償される海洋用防汚ペイントである。
本発明は、好ましくはバインダー系の一部としてロジン又はロジン等価物を含有する研磨性バインダー系を高濃度、例えば、当該ペイントの15実体積%から80実体積%までの量で含むことができるが、それと同時に、通常の及びより過酷な要求が求められる防汚ペイントの用途、例えば、長時間日光に暴露される用途又は船の水線で起こる浸漬/日光暴露のサイクルを受ける用途に対してそのようなペイントを実際的に使用できるものにせしめる十分な機械的特性を有する防汚ペイントを提供する。
従って、本発明は、ロジン及びロジン等価物の望ましい有利な特性を防汚ペイントに利用することを可能にするものであって、当該ペイントの重要な防汚特性を完全又は実質的に完全に維持し、また多量のロジン及び/又はロジン等価物の混合により防汚特性を高めつつ、ロジン又はロジン等価物の含有量を増加させることを可能にするものである。ペイントの機械的特性の改良に使用される量の繊維を混合することは、研磨特性を著しく低下させ、そして防汚能をかなりの程度低下させるであろうと信じられていたために、このことは本当に驚くべきことである。
本明細書において「自己研磨型(self-polishing)」及び「研磨型」なる用語は、本明細書に記載の研磨速度試験の試験条件下で、塗膜の表面からの塗料材料の剥離のために、塗布面と周囲の水性媒体との間の相対運動10,000海里(18,520km)当たり少なくとも1μmの塗膜の厚さの減少をうける塗膜を意味する。
本明細書において「機械的に弱い」なる用語は、本明細書に記載の独立フィルム伸び試験で試験した場合に0の応力値で示されるペイントに対する用語である。代わりに、ペイントの機械的弱さ又は欠点は、本明細書に記載のその他の試験の一つで当該ペイントを試験することによっても同定される。例えば、実験室用亀裂試験において、5以下の等級は当該ペイントが機械的に弱いか又は機械的欠点を有することを示す。同様なことが、3か月間屋外暴露した場合に、大気亀裂試験において4以下の等級に等級付けされるペイント;本明細書に記載のスチールパネル伸び試験で試験した場合に4mm伸びたときに微小なまたは大きな亀裂を生じるペイント;20mmの直径を有するマンドレルを使用して本明細書に記載のマンドレル試験で試験した場合に破壊を示すペイント;又は直接衝撃試験で試験した場合に、40cmの高さから落下した標準重りに当たったときに破壊を示すペイントにもあてはまる。
本明細書において「海洋(marine)」なる用語は、塩水、淡海洋又は真水のようないかなる種類の水環境にも適用される。「浸漬された」なる用語は、構造物がそのような海洋環境と接触することを意味する。
本明細書において「実体積%」なる用語は、ペイント乾燥物の体積/体積百分率を意味する。
本明細書において「水溶性繊維」なる用語は、主たる構成要素としての繊維が、ASTM表示E 1148により決定した場合に25℃で少なくとも約1mg/kgの水への溶解度を有する物質を含むことを示す。そのような水溶性繊維の非限定例は、酸化亜鉛繊維、ポリビニルアルコール繊維、蛋白質繊維、アクリル酸繊維、セルロース繊維等である。水溶性繊維が自己研磨型ペイント塗料中に混合された場合には、バインダー成分及び繊維が同時に侵蝕されるために、水溶性繊維を含む塗膜の表面は、水不溶性繊維を含む塗膜の表面よりも滑らかである。
本発明に使用するのに適する繊維は、基本的に、機械的欠点を有する防汚ペイント中に混合することができる繊維であればよいが、好ましくは本明細書に記載の実験室用亀裂試験で試験した場合に防汚ペイントの機械的強度を改良する繊維である。当該繊維は、ロジン又はロジン等価物の含有率が高いバインダー系のような親水性バインダー系を含む防汚ペイント組成物中に混合できるものであることがより好ましい。
本明細書において「繊維」なる用語は、無機繊維、天然有機繊維、合成有機繊維及び金属繊維の群に含まれる繊維を意味する。更に、「繊維」なる用語は、モノフィラメント、スプリット繊維、及びいかなる断面を有する安定繊維(stable fibre)を包含する。従って、この用語は、フレーク(flake)、バンド(band)、ニードル、ホイスカー、及びストリップ(strip)も包含する。繊維は表面が処理されていてもいなくてもよい。
無機繊維の例には、炭化物繊維、例えば、炭化ケイ素繊維、炭化ホウ素繊維、炭化ニオブ繊維;窒化物繊維、例えば、窒化ケイ素繊維;ホウ素含有繊維、例えば、ホウ素繊維、ホウ化物繊維;ケイ素含有繊維、例えば、ケイ素繊維、アルミナ−ホウ素−シリカ繊維、Eガラス(無アルカリアルミノホウケイ酸(non-alkaline alumoborosilicate))繊維、Cガラス(無アルカリ又は低アルカリソーダ石灰アルミノホウケイ酸)繊維、Aガラス(アルカリソーダ石灰ケイ酸)繊維、Sガラス繊維、CEMFILガラス繊維、ARGガラス繊維、無機ガラス繊維、無アルカリマグネシアアルミノケイ酸繊維、石英繊維、ケイ酸繊維、シリカ繊維、高シリカ繊維、アルミナ高シリカ繊維、アルミノケイ酸繊維、ケイ酸アルミニウム繊維、ソーダホウケイ酸繊維、ソーダケイ酸繊維、ポリカルボシラン繊維、ポリチタノカルボシラン繊維、ポリシラザン繊維、ヒドリドポリシラザン繊維、トベルモライト(tobermorite)繊維、ケイ酸サマリウム繊維、ウォラストナイト繊維、ケイ酸アルミニウムカリウム繊維;金属繊維、例えば、鉄繊維、アルミニウム繊維、ビスマス繊維、アンチモン繊維、タングステン繊維、モリブデン繊維、クロム繊維、銅繊維、ゲルマニウム繊維、ロジウム繊維及びベリリウム繊維、並びにそれらの金属合金繊維、例えば、ブロンズ繊維、アルミニウム−ニッケル合金繊維;銅−錫合金繊維、スチール繊維;酸化物繊維、例えば、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、マグネシア繊維、酸化亜鉛繊維、酸化インジウム繊維、酸化チタン繊維、酸化ベリリウム繊維、酸化ニッケル繊維、酸化トリウム繊維、酸化イットリウム繊維、チタン酸カリウム繊維;炭素繊維、例えば、純粋な炭素繊維、グラファイト繊維、スラッグウール繊維、チャコール繊維;硫化物繊維、例えば、硫化亜鉛繊維、硫化カドミウム繊維;ホスフェート繊維、例えば、ヒドロキシアパタイト繊維、リン酸水素カルシウム(ブルッシャイト)繊維、五リン酸ネオジム繊維、及びリン酸銀繊維;硫酸カルシウム繊維;ヨウ化錫繊維;ヨウ化カルシウム繊維;フッ化カルシウム繊維;マイカ繊維、例えば、白雲母繊維、金雲母繊維、黒雲母繊維、アルミニウムナトリウムヒドロキシカーボネート繊維;ロックウール繊維、例えば、純粋なロックウール繊維、及び玄武岩ロックウール繊維;無機ウールから加工された無機繊維;モンモリロナイト繊維;アタパルジット(atapulgite)繊維;焼成ボーキサイト繊維;等;これらの化学的又は物理的方法により改質されたもの;並びにこれらの混合物がある。
天然及び合成有機繊維の例には、芳香族ポリアミド繊維、例えば、ポリ(p−ベンズアミド)繊維、ポリ(p−フェニレン−テトラフタルアミド)繊維、ポリ(p−フェニレン−2,6−ナフタルアミド)繊維、ポリ(3,4’−ジフェニルエーテル−テレフタルアミド)繊維、ポリ(p−フェニレン−(p−ベンズアミド)−テレフタルアミド)繊維、ポリ(p−ベンズヒドラジドテレフタルアミド)繊維、ポリ(m−フェニレン−イソフタルアミド)繊維、ポリ(N,N’−m−フェニレン−ビス(m−ベンズアミド)テレフタルアミド)繊維、ポリ(N,N’−m−フェニレン−ビス(m−ベンズアミド)−2,6−ナフタルアミド)繊維、ポリ(N,N’−m−フェニレン−ビス(m−ベンズアミド)−4,4’−ビフェニル−ジカルボキサミド)繊維、ポリ(4,4’−ビス(p−アミノフェニル)−2,2’−ビスチアゾール−イソフタルアミド)繊維、ポリ(2,5−ビス(p−アミノフェニル)−1,3,4−オキサ−ジアゾール−イソフタルアミド)繊維、ポリ(4,4’−ジアミノベンズアニリド−イソフタルアミド)繊維、ポリ(2−メチル−p−フェニレン−2,6−ナフタルアミド)繊維、ポリ(2,6−ジクロロ−p−フェニレン−2,6−ナフタルアミド)繊維;芳香族ポリヒドラジド繊維、例えば、ポリ(テレフタル酸−m−フェニレン−ヒドラジド)繊維、ポリ(テレフタル酸−ヒドラジド)繊維、ポリ(p−フェニレン−N−メチル−ヒドラジド)繊維;芳香族ポリエステル繊維、例えば、ポリ(クロロ−1,4−フェニレン−エチレン−ジオキシ−4,4’−ベンゾエート−コ−テレフタレート)繊維、ポリ(クロロ−1,4−フェニレン−4,4’−オキシジベンゾエート)繊維、ポリ(メチル−1,4−フェニレン−4,4’−オキシジベンゾエート)繊維、ポリ(クロロフェニレン−ヘキサヒドロ−テレフタレート)繊維;芳香族ポリアゾメチン繊維、例えば、ポリ(ニトリロ−(2−メチル1,4−フェニレン)ニトリロメチリジン−1,4−フェニレンメチリジン)繊維;芳香族ポリイミド繊維、例えば、芳香族ポリピロメリットイミド繊維、芳香族ポリトリメリットイミド繊維、ポリエステル−イミド繊維、ポリ(4,4’−ジフェニル−エーテル−ピロメリットイミド)繊維;芳香族複素環式ポリマー繊維、例えば、ポリ−(2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ビベンズイミダゾール)繊維のようなポリベンズイミダゾール繊維、ポリ(2−(1,4−フェニレン)−2’−(6,6’−ビベンゾチアゾール))繊維及びポリ(2−(1,3−フェニレン)−2’−(6,6’−ビベンゾチアゾール))繊維のようなポリベンゾチアゾール繊維、ポリ((1,7−ジヒドロベンゾ(1,2−d:4,5−d’)ジオキサゾール−2,6−ジイル)−1,4−フェニレン)繊維及びポリ((ベンゾ(1,2−d:4,5−d’)ビスオキサゾール−2,6−ジイル)−1,4−フェニレン)繊維のようなポリベンゾオキサゾール繊維、ポリアリーレン−1,3,4−オキサジアゾール繊維のようなポリオキサジアゾール繊維;セルロース繊維、例えば、α−セルロース繊維、β−セルロース繊維、無機セルロース繊維、メチルセルロース繊維、セルコットン繊維、再生セルロース(レーヨン)繊維、酢酸セルロース繊維、ジュート繊維、綿繊維、リネン繊維、ラミー繊維、サイザル繊維、ヘム(heme)繊維、亜麻繊維、シアノエチル化セルロース繊維、アセチル化セルロース繊維;木繊維、例えば、松、トウヒ及びモミ材繊維、リグニン繊維及びリグニン誘導体の繊維;ゴム繊維及びゴムの誘導体の繊維;ポリオレフィン繊維、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維、ポリブタジエン繊維;ポリアセチレン繊維;ポリエステル繊維;アクリル繊維及び改質アクリル繊維、例えば、アクリル酸繊維、スチロール/アクリレート繊維;アクリロニトリル繊維、例えば、アクリロニトリル繊維及びポリアクリロニトリル繊維;エラストマー繊維;蛋白質繊維、例えば、カゼイン繊維、トウモロコシ蛋白質繊維、大豆蛋白質繊維、アメリカホドイモ(groundnut)蛋白質繊維;アルギン酸塩繊維;ポリ(エチレンテレフタレート)繊維;ポリビニルアルコール繊維;ナイロン繊維のような脂肪族ポリアミド繊維、例えば、ナイロン6.6繊維、ナイロン6繊維、ナイロン6.10繊維;ポリ(フェニレンスルフィド)繊維;ポリ塩化ビニル繊維;ポリクロロエタン繊維;ポリ(ビスベンズイミダゾベンゾフェナンスロリン)繊維;ポリオキシメチレン繊維;ポリウレタン繊維;ビニルポリマー繊維;ビスコース繊維;等;これらの化学的又は物理的方法により改質されたもの;並びにこれらの混合物がある。
繊維の好ましい例には、ケイ素含有繊維;金属繊維;酸化物繊維;炭素繊維;ロックウール繊維;無機ウールから加工された無機繊維;モンモリロナイト繊維;アタパルジット(atapulgite)繊維;焼成ボーキサイト繊維;芳香族ポリアミド繊維;芳香族ポリエステル繊維;芳香族ポリイミド繊維;セルロース繊維;木繊維;ゴム繊維及びゴムの誘導体の繊維;ポリオレフィン繊維;ポリアセチレン繊維;ポリエステル繊維;アクリル繊維及び改質アクリル繊維;アクリロニトリル繊維;エラストマー繊維;蛋白質繊維;アルギン酸塩繊維;ポリ(エチレンテレフタレート)繊維;ポリビニルアルコール繊維;脂肪族ポリアミド繊維;ポリ塩化ビニル繊維;ポリウレタン繊維;ビニルポリマー繊維;及びビスコース繊維;これらの化学的又は物理的に改質されたもの;並びにこれらの混合物がある。
特に好ましい繊維は、Eガラス(無アルカリアルミノホウケイ酸)繊維;Cガラス(無アルカリ又は低アルカリソーダ石灰アルミノホウケイ酸)繊維、無機ガラス繊維;ウォラストナイト繊維;ケイ酸アルミニウムカリウム繊維;金属酸化物繊維;ロックウール繊維;無機ウールからの加工された無機繊維;焼成ボーキサイト繊維及びボーキサイト繊維;芳香族ポリアミド繊維;芳香族ポリエステル繊維;セルロース繊維;木繊維;ゴム繊維及びゴムの誘導体の繊維;ポリオレフィン繊維、ポリアセチレン繊維;ポリエステル繊維;アクリロニトリル繊維;脂肪族ポリアミド繊維;及びポリ塩化ビニル繊維;セラミック繊維;シリコーン繊維、及びアラミド繊維;これらの化学的又は物理的方法により改質されたもの;並びにこれらの混合物である。
繊維の表面は、化学的又は物理的方法により改質されていてもいなくてもよい。繊維の有利な作用を改良するために使用されるそのような改質方法の例には、炭化;シリル化;エッチング、例えば、アルカリ金属水酸化物による処理、フッ化水素酸による処理;コーティング;多孔質表面構造内への多価電解質の閉じ込め;吸着方法;陽イオン性結合方法;陰イオン性結合方法;重合方法;架橋方法;等、並びに繊維の製造に伴う改質方法がある。
本発明に使用するのに好ましい繊維は、防汚ペイントへの充填剤又はペイント添加剤として従来使用されていた繊維製品よりもかなり粗い繊維であるように見受けられる。本発明はいかなる理論にも束縛されるわけではないが、そのようなかなり粗い繊維の容積濃度が比較的低くても、当該ペイントの乾燥/硬化の初期段階時の微小な亀裂の形成を妨げることができ、そして微小な亀裂の密度が低いことによって大きな亀裂の形成を十分有効に妨げるほどに比較的粗い繊維のドメイン様濃度を比較的低くすることができる。このことが適用されようがされまいが、最も注目すべき非常に有利なことは、ペイントの防汚特性又は自己研磨特性(あてはまる場合)を妨げない濃度の繊維を用いてロジン及び類似の物質の良く知られている機械的弱さを打ち消すことができることである。
好ましい繊維は、5〜2000μmの平均長さと1〜50μmの平均厚さとを有して平均長さと平均厚さの間の比が少なくとも5であり、特に好ましくは10〜500μmの平均長さと1〜25μmの平均厚さとを有して平均長さと平均厚さの間の比が少なくとも10であり、更に好ましくは40〜300μmの平均長さと2〜10μmの平均厚さとを有して平均長さと平均厚さの間の比が少なくとも20である。また、80〜200μmの平均長さと2〜20μmの平均厚さとを有して平均長さと平均厚さの間の比が少なくとも10である繊維を都合良く使用することができる。
繊維の濃度は、通常はペイントの0.1〜30実体積%、例えばペイントの0.5〜10実体積%である。特に適切な繊維の濃度は、当然のことながら繊維の種類及び大きさに依存するが、ペイントの2〜10実体積%、例えば2〜7実体積%、又は3〜10実体積%、例えば3〜8実体積%である。
本発明に係る好ましい繊維は、モデルペイントA中に混合され、そして本明細書に記載の実験室用亀裂試験で試験した場合に、繊維を含まないペイントの亀裂等級よりも少なくとも1等級単位大きい亀裂等級に等級付けされるものであって、好ましくは繊維を含まないペイントの亀裂等級よりも2等級単位大きい亀裂等級に等級付けされるものであって、特に好ましくは繊維を含まないペイントの亀裂等級よりも3等級単位大きい亀裂等級に等級付けされるものである。
本明細書において「バインダー系」なる用語は、ペイントのバインダー相であって、1種又は数種のバインダー成分からなるバインダー相を意味する。
そのようなバインダー成分の例には、ロジン及びロジン等価物;アマニ油及びその誘導体;ひまし油及びその誘導体;大豆油及びその誘導体;飽和ポリエステル樹脂;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチレート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニルとビニルイソブチルエーテルの共重合体;塩化ビニル;塩化ビニルとビニルイソブチルエーテルの共重合体;ポリビニルメチルエーテル;ポリビニルイソブチルエーテル;ポリビニルエチルエーテルの共重合体;アルキド樹脂又は改質アルキド樹脂;炭化水素樹脂、石油留分凝縮物;塩素化ポリオレフィン、例えば、塩素化ゴム、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン;スチレンコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン/メタクリレート及びスチレン/アクリレートコポリマー;アクリル樹脂、例えば、メチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、エチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、n−ブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、イソブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー、並びにイソブチルメタクリレートのホモポリマー及びコポリマー;ヒドロキシアクリレートコポリマー;ポリアミド樹脂、例えば、二量化したタル油脂肪酸をベースとするポリアミド;環化ゴム;エポキシエステル;エポキシウレタン;ポリウレタン;エポキシポリマー;ヒドロキシポリエーテル樹脂;ポリアミン樹脂;等、並びにこれらのコポリマーがある。
個々のバインダー成分が自己研磨型又は不溶性であってもよい。
本明細書において「ロジン」なる用語は、ガムロジン;B、C、D、E、F、FF、G、H、I、J、K、L、M、N、W−G、W−W(ASTM D509標準により定義されている)の等級のウッドロジン;バージンロジン;硬質ロジン;イエローディップロジン(yellow dip rosin);NFウッドロジン;タル油ロジン;又はコロホニー(colophony)若しくはコロホニウム(colophonium);並びに天然ロジンの単一構成成分、例えば、アビエチン酸、アビエチニン酸、シルビン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、ネオアビエチン酸、ピマル酸、ラエボピマル酸、イソピマル酸、サンダラコピマル酸、パルストリン酸、デキストロ−ピマル酸、イソデキストロ−ピマル酸、デキストロピマリナル、イソデキストロピマリナル、キサントペロール、タタロール、ポドカルピン酸、フィロクラデン、スジオール、フェルギノール、ヒモキオール(himokiol)、マンノール、マノイルオキシド、ケトマノイルオキシド、カチビニン酸、エペルアニン酸、及びアビエチン酸のジテルペン骨格に基づく他の全てのロジン成分;並びにこれらの混合物がある。
本明細書において「ロジン等価物」なる用語は、以下の化学反応又は反応過程:水素化;マレイン化;重合;エステル化;金属塩の形成/金属レジネートの形成;脱カルボキシル;脱水素−水素化/不均化;付加;酸化;異性化;アシル化;アルキル化;アミド化;アリール化;ディールス−アルダー反応;1,3−双極付加;エポキシ化;ホルミル化;ハイドロカルボキシレーション;ハイドロボレーション;ハロゲン化;水和;ヒドロホルミル化;ヒドロキシル化;ヒドロメチル化;オキシアミノ化;還元;スルホン化;アミノメチル化;ジカルバルコキシル化;オゾン分解;並びにこれらの組合せに従って誘導されるあらゆる種類のロジン(上記定義の通り)を意味する。「ロジン等価物」なる用語は、当該組成物中に含まれるロジン又はロジン等価物とペイント組成物の他の成分、例えば、酸化銅(I)とロジンの反応生成物である銅レジネートとの反応により生成するいかなる反応生成物をも包含する。
本発明に係る海洋用防汚ペイントの好ましい態様において、バインダー系は、15〜80%、好ましくは20〜70%、例えば25〜60%、特に35〜60%、例えば40〜60%の量で当該ペイント中に存在する。
本発明に係る海洋用防汚ペイントの更に好ましい態様において、バインダー系は、ロジン又はロジン等価物を好ましくは当該ペイントの15〜80実体積%、より好ましくは20〜70実体積%、例えば20〜60実体積%、特に25〜60実体積%、例えば25〜50実体積%の量で含む。
本発明に係る海洋用防汚ペイントの他の好ましい態様において、ロジン又はロジン等価物の量は、バインダー系の30実体積%以上、例えば40実体積%以上、特にバインダー系の50実体積%以上、例えば60実体積%以上、又は更に高い70実体積%以上の量である。
本発明に係る海洋用防汚ペイントの好ましい態様において、バインダー系は、当該ペイント組成物中に混合された場合又は海洋環境に接触した場合(例えば、加水分解、イオン交換、又は機械的侵蝕)に、親水性バインダーであるか、又は化学的若しくは物理的方法(例えば、加水分解及び錯化)により親水性にされる親水性バインダーである。固有の性質により又はこれらの方法の一つ以上により、全体として防汚ペイントを自己研磨型にせしめる。
本明細書において「親水性バインダー系」なる用語は、当該構成成分が、30〜80mN/m、例えば30〜70mN/m、好ましくは40〜80mN/m、特に50〜80mN/m、例えば60〜80mN/mの範囲の表面張力を有することにより特徴付けられることを意味する。
本明細書において「生物学的に活性な薬品」なる用語は、生物学的に活性な薬品を含むいかなる支持体への海洋生物の付着を抑制することができる化合物又は化合物の混合物を意味する。抑制は、生物を死にいたらしめるいかなる機構によっても、生物の死を伴って又は生物を死にいたらしめることなく生物の抑止及び/又は忌避がもたらされるいかなる機構によっても、又は生物の死を伴って又は生物を死にいたらしめることなく生物の付着を抑制するいかなる機構によっても実行することができる。
生物学的に活性な薬品の例には、
有機金属、例えば、ヒドロキシトリフェニルスタンナン、ジブチルビス(1−オキソドデシルオキシ)スタンナン、フルオロトリフェニルスタンナン、クロロトリフェニルスタンナン、トリブチルフルオロスタンナン、及びトリブチル錫マレエートのようなトリアルキル錫塩;ヘキサブチルジスタンノキサン;トリアルキル錫コポリマー、例えば、トリブチル錫レジネート、トリブチル錫アクリレートコポリマー、及びトリブチル錫メタクリレートコポリマー;メタロ−ジチオカルバメート、例えば、ビス(ジメチルジチオカルバマト)亜鉛、エチレン−ビス(ジチオ−カルバマト)亜鉛、エチレン−ビス(ジチオカルバマト)マンガン、及びこれら同士の錯体;ビス(1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジンチオナト−O,S)−(T−4)銅;銅アクリレート;ビス(1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジンチオナト−O,S)−(T−4)亜鉛;フェニル(ビスピリジル)−ビスマスジクロライド;トリブチル錫オキシド;トリブチル錫フルオリド;トリフェニル錫フルオリド;
金属殺生剤、例えば、銅、銅−ニッケル合金のような銅金属合金;金属酸化物、例えば、酸化銅(I)及び酸化銅(II);金属塩、例えば、チオシアン酸銅(I)、メタホウ酸バリウム、及び硫化銅(I);
複素環式窒素化合物、例えば、3a,4,7,7a−テトラヒドロ−2−((トリクロロメチル)−チオ)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオン、ピリジン−トリフェニルボラン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジン、2−メチルチオ−4−tert−ブチル−アミノ−6−シクロプロピルアミン−s−トリアジン、及びキノリン誘導体;
複素環式硫黄化合物、例えば、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、4,5−ジクロロ−2−オクチル−3(2H)−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−オクチル−3(2H)−イソチアゾリン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、及び2−(チオシアナトメチルチオ)−ベンゾチアゾール;
尿素誘導体、例えば、N−(1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)−N,N’−ビス(ヒドロキシメチル)ウレア、及び3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア;
カルボン酸のアミド又はイミド;スルホン酸及びスルフェン酸、例えば、1,1−ジクロロ−N−((ジメチルアミノ)スルホニル)−1−フルオロ−N−(4−メチルフェニル)−メタンスルフェナミド、2,2−ジブロモ−3−ニトリロ−プロピオンアミド、N−(ジクロロフルオロメチルチオ)フタルイミド、N,N−ジメチル−N’−フェニル−N’−(ジクロロフルオロメチルチオ)−スルファミド、及びN−メチロールホルムアミド;カルボン酸の塩又はエステル、例えば、2−((3−イオド−2−プロピニル)オキシ)エタノールフェニルカルバメート及びN,N−ジデシル−N−メチル−ポリ(オキシエチル)アンモニウムプロピオネート;
アミン、例えば、デヒドロアビエチルアミン及びココヂメチルアミン;
置換メタン、例えば、ジ(2−ヒドロキシ−エトキシ)メタン、5,5’−ジクロロ−2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、及びメチレン−ビスチオシアネート;
置換ベンゼン、例えば、2,4,5,6−テトラクロロ−1,3−ベンゼンジカルボニトリル、1,1−ジクロロ−N−((ジメチルアミノ)スルホニル)−1−フルオロ−N−フェニルメタンスルフェナミド、及び1−((ジイオドメチル)スルホニル)−4−メチル−ベンゼン;
テトラアルキルホスホニウムハロゲン化物、例えば、トリ−n−ブチル−テトラデシルホスホニウムクロライド;
グアニジン誘導体、例えば、n−ドデシルグアニジン塩酸塩;
ジスルフィド、例えば、ビス−(ジメチルチオカルバモイル)−ジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド;並びに、
これらの混合物がある。
防汚ペイント組成物において、生物学的に活性な薬品の合計量は、当該ペイントの2〜50実体積%、例えば3〜50実体積%、好ましくは当該ペイントの5〜50実体積%、例えば5〜40実体積%の範囲内にある。生物学的に活性な薬品の種類及び特異な活性に依存して、生物学的に活性な薬品の合計量は、例えば当該ペイントの5〜15実体積%、又は10〜25実体積%である。
好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、下記の組成:
50実体積%のバインダー系、
10実体積%のトリクレシルホスフェート、
26実体積%酸化亜鉛、
10実体積%酸化銅(I)、及び
4実体積%チキソトロープベントナイト、
を有するモデルペイント中にバインダー系が混合されたものであって、本明細書に記載の研磨速度試験で試験した場合に、10,000海里当たり少なくとも1μm、例えば少なくとも2μmの研磨速度、好ましくは10,000海里当たり少なくとも3μm、例えば少なくとも5μmの研磨速度、特に10,000海里当たり少なくとも10μm、例えば少なくとも15μmの研磨速度、例えば10,000海里当たり少なくとも30μmの研磨速度を有することにより特徴付けられるペイントである。
他の好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは自己研磨型であり、本明細書に記載の研磨速度試験で試験した場合に、研磨速度は繊維を含まない同様なペイントに比して少なくとも10%、例えば少なくとも20%程度抑えられる。本発明の実際的態様の殆どにおいて、研磨速度はかなりの程度、例えば50%以上、例えば70%以上抑えられる。特に興味ある態様、例えば水溶性繊維が使用される場合において、研磨速度は繊維を含まない同様なペイントと(当該方法の誤差の範囲内で)実質的に同じである。
典型的な本発明に係る海洋用防汚ペイント組成物は、バインダー系、少なくとも1種の生物学的に活性な薬品、及び繊維を含む。更に、防汚ペイントは、顔料、充填剤、染料、溶剤、及び添加剤の中から選ばれる1種以上の成分を含んでよい。
顔料の例は、種々の品位の二酸化チタン、赤色酸化鉄、酸化亜鉛、カーボンブラック、グラファイト、黄色酸化鉄、赤色モリブデン酸塩、黄色モリブデン酸塩、硫化亜鉛、酸化アンチモン、スルホケイ酸アルミニウムナトリウム、キナクリドン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、二酸化チタン、黒色酸化鉄、グラファイト、インダンスロンブルー、酸化コバルトアルミニウム、カルバゾールジオキサジン、酸化クロム、イソインドリンオレンジ、ビス−アセトアセト−o−トリジオール、ベンズイミダゾロン、キナフタロンイエロー、イソインドリンイエロー、テトラクロロイソインドリノン、キノフタロンイエローである。このような物質は、最終的な塗膜を不透明及び非半透明なものにすることを特徴とする。顔料は、顔料様添加剤、例えば充填剤から選ばれる。充填剤の例には、炭酸カルシウム、ドロマイト、タルク、マイカ、硫酸バリウム、カオリン、シリカ、パーライト、酸化マグネシウム、方解石及び石英粉等がある。これらの物質は、ペイントを非半透明なものにしないため、本発明のペイント組成物の塗膜の下にある物質を隠すことに殆ど寄与しない。
本発明の好ましい態様において、当該ペイント組成物は、その実体積の10〜60%、好ましくは15〜50%、特に25〜50%、例えば20〜40%の範囲内にある全顔料含有率(顔料と顔料のような添加物)を有する。
染料の例には、1,4−ビス(ブチルアミノ)アントラキノン及び他のアントラキノン誘導体;トルイジン染料等がある。
当該防汚ペイントの成分が、溶解、分散又は乳化する溶剤の例には、水;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びベンジルアルコール;アルコール/水混合物、例えば、エタノール水混合物;脂肪族、脂環式及び芳香族炭化水素、例えば、ホワイトスピリット、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、及びナフサ溶剤;ケトン、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソアミルケトン、ジアセトンアルコール及びシクロヘキサノン;エーテルアルコール、例えば、2−ブトキシエタノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル及びブチルジグリコール;エステル、例えば、メトキシプロピルアセテート、n−ブチルアセテート及び2−エトキシエチルアセテート;塩素化炭化水素、例えば、塩化メチレン、テトラクロロエタン及びトリクロロエチレン;並びにこれらの混合物がある。
添加剤の例には、
可塑剤、例えば、塩素化パラフィン;低分子量ポリブテン;フタレート、例えば、ジブチルフタレート、ベンジルブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート及びジイソデシルフタレート;リン酸エステル、例えば、トリクレシルホスフェート、ノニルフェノールホスフェート、オクチルオキシポリ(エチレンオキシ)エチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、イソオクチルホスフェート及び2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート;スルホンアミド、例えば、N−エチル−p−トルエンスルホンアミド、アルキル−p−トルエンスルホンアミド;アジペート、例えば、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソブチルアジペート及びジオクチルアジペート;リン酸トリエチルエステル;ポリ(ビニルエチルエーテル);重合アクリレート;ブチルステアレート;ソルビタントリオレエート;エポキシ化大豆油;重合アクリレート可塑剤;ポリビニルメチルエーテル;及びポリビニルエチルブチルエーテル;
界面活性剤、例えば、プロピレンオキシド又はエチレンオキシドの誘導体、例えば、アルキルフェノール−エチレンオキシド縮合物;不飽和脂肪酸のエトキシル化モノエタノールアミド、例えば、リノレン酸のエトキシル化モノエタノールアミド;ドデシル硫酸ナトリウム;アルキルフェノールエトキシレート;及び大豆レシチン;
脱泡剤、例えば、シリコーン油;
重合触媒及び開始剤のような触媒、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸アンモニウム、ジラウリルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、p−トルエンスルホン酸;乾燥剤、例えば、オクタン酸金属塩及びナフテン酸金属塩;及び、活性剤、例えば、サリチル酸及びベンジルアルコール;
光及び熱に対する安定剤のような安定剤、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(5−クロロ−(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(tert−ブチル)フェノール、2,4−ditert−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール;
分子篩又は脱水剤のような耐湿安定剤;
耐酸化剤、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン;プロピルガレート;トコフェロール;L−アスコルビルパルミテート;カロテン;及びビタミンA;
重合抑制剤、例えば、p−ベンゾキノン、ヒドロキノン及びメチルヒドロキノン;
腐蝕抑制剤、例えば、アミノカルボキシレート、シリコリン酸カルシウム、安息香酸アンモニウム、アルキルナフタレンスルホン酸のバリウム/カルシウム/亜鉛/マグネシウム塩;リン酸亜鉛;メタホウ酸亜鉛;
融合助剤、例えば、グリコール;並びに
増粘剤及び沈降防止剤、例えば、コロイドシリカ、水和ケイ酸アルミニウム(ベントナイト)、アルミニウムトリステアレート、アルミニウムモノステアレート、ヒマシ油、キサンタンガム、サリチル酸、温石綿、熱分解法シリカ、水素化ヒマシ油、及び有機改質粘土がある。
好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、1種以上の顔料及び1種以上の溶剤を更に含むペイントである。
当該海洋用ペイント組成物は、ペイント製造分野で通常用いられている適切な技術により調製することができる。従って、高速分散機、ボールミル、パールミル、三本ロール練り機等を使用して種々の成分を混合することができる。
本発明に係る防汚ペイント組成物は、ペイント分野で使用されている通常の手法、例えば、ブラシ、ローラー、パッドを使用して、浸漬、吹き付等のいずれによっても保護すべき海洋構造物に塗布することができる。選ばれる実際の手法は、保護すべき目的物と個々の組成物(例えば、その粘度等)及び個々の状況に依存する。好ましい塗布法は、吹き付とブラシ又はローラーを使用する手法である。
本発明に係る防汚ペイント組成物は、保護すべき海洋構造物に1層又は数層、典型的には1〜5層、好ましくは1〜3層の連続層で塗布される。
塗層1層当たり塗布されるコーティングの全乾燥塗膜厚(DFT)は、典型的には10〜300μm、好ましくは20〜250μm、例えば40〜200μmである。従って、コーティングの厚さは典型的には10〜900μm、好ましくは20〜750μm、特に40〜600μm、例えば80〜400μmである。
本発明に係るペイント組成物を塗布してよい海洋構造物は、水と接触する種々の固体物、例えば、船(限定するわけではないが、ボート、ヨット、モータボート、モーターランチ、遠洋定期船、タグボート、タンカー、コンテナー船及びその他の貨物輸送船、潜水艦(核潜水艦及び通常潜水艦の双方)、並びにあらゆる種類の軍艦)、管、海岸及び沖合の機械類、桟橋、杭、橋構造物、浮遊装置、水中油井構造物のようなあらゆる種類の構造物及び物体;網及びその他の水中養殖施設;冷却プラント;並びにブイ;のいずれであってもよく、特に船及びボートの船体に、並びに管に塗布することができる。
海洋構造物への本発明のペイント組成物の塗布に先立ち、最初に、数層からなっていてもよいプライマー系であって、海洋構造物への防汚ペイントの塗布の際に慣用的に使用されているプライマー系で海洋構造物を被覆してよい。従って、プライマー系は、タール又はビチューメン組成物の第1層と、その次に定着剤の層を含んでよい。好ましい態様において、プライマー系は、10,000海里当たり1μm以下の研磨速度を有する組成物である。
更に好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、本明細書に記載のスチールパネル伸び試験で試験した場合に、微小な亀裂も大きな亀裂も生じる傾向を示さずに、5mm、好ましくは6mm、特に7mm、例えば8mm伸びることができるペイントである。
更に好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、本明細書に記載の大気亀裂試験に記載されているように、1か月間屋外暴露した後に、繊維を含まないペイントに比して、少なくとも1等級単位高い、好ましくは少なくとも2等級単位高い、特に少なくとも3等級単位高い、更に少なくとも4等級単位高い微小亀裂密度の等級を有するペイントである。
更に好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、本明細書に記載の大気亀裂試験に記載されているように、3か月間屋外暴露した後に、繊維を含まないペイントに比して、少なくとも1等級単位高い、好ましくは少なくとも2等級単位高い、特に少なくとも3等級単位高い、更に少なくとも4等級単位高い微小亀裂密度の等級を有するペイントである。
更に好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、本明細書に記載の大気亀裂試験に記載されているように、6か月間屋外暴露した後に、繊維を含まないペイントに比して、少なくとも1等級単位高い、好ましくは少なくとも2等級単位高い、特に少なくとも3等級単位高い、更に少なくとも4等級単位高い微小亀裂密度の等級を有するペイントである。
更に好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、少なくとも16mm、好ましくは少なくとも12mm、例えば10mm、特に8mm、例えば6mmの直径を有するマンドレルを使用して本明細書に記載のマンドレル試験で試験した場合に、破壊を示さないペイントである。
更に好ましい態様の本発明に係る海洋用防汚ペイントは、少なくとも50cm、好ましくは少なくとも60cm、例えば少なくとも70cm、更に少なくとも90cmの高さから落下させる標準重りを使用して本明細書に記載の直接衝撃試験で試験した場合に、破壊を示さないペイントである。
本発明の更なる態様は、
1)ペイントの15〜80実体積%、20〜70実体積%、20〜60実体積%、25〜60実体積%、25〜50実体積%のロジン又はロジン等価物;
2)繊維;及び
3)任意に1種以上の生物学的に活性な薬品;
を含む海洋用防汚ペイントに関する。
ここで「実体積」、「ロジン」、「ロジン等価物」、「生物学的に活性な薬品」、及び「繊維」なる用語は上記定義の通りの意味を有する。好ましい繊維は、組成、寸法等に関して述べた上記のようなものである。
更に他の態様の本発明は、
1)バインダー系の実体積に基づいて30%以上、例えば40%以上、好ましくは50%以上、例えば60%以上のロジン又はロジン等価物;
2)繊維;及び
3)任意に1種以上の生物学的に活性な薬品;
を含む海洋用防汚ペイントに関する。
ここで「実体積」、「ロジン」、「ロジン等価物」、「生物学的に活性な薬品」、及び「繊維」なる用語は上記定義の通りの意味を有する。好ましい繊維は、組成、寸法等に関して述べた上記のようなものである。
更に他の態様の本発明は、
1)ペイント組成物の15〜80実体積%、好ましくは20〜70実体積%、例えば25〜60実体積%、特に35〜60実体積%、例えば40〜60実体積%を構成するバインダー系;
2)ペイント組成物の0.1〜30実体積%、例えば0.5〜10実体積%を構成する繊維;
3)ペイント組成物の2〜50実体積%、例えば3〜50実体積%、好ましくはペイント組成物の5〜50実体積%、例えば5〜20実体積%を構成する1種以上の生物学的に活性な薬品;及び
4)ペイント組成物の実体積の10〜60%、好ましくは15〜50%、特に25〜50%、例えば20〜40%を構成する1種以上の顔料;
を含む海洋用防汚ペイントに関する。
ここで「実体積」、「ロジン」、「ロジン等価物」、「生物学的に活性な薬品」、及び「繊維」なる用語は上記定義の通りの意味を有する。好ましい繊維は、組成、寸法等に関して述べた上記のようなものである。
試験方法
実験室用亀裂試験
ハンドアプリケター(ドクターブレード型)を使用して試験ペイントを約200±30μmの乾燥塗膜厚(DFT)でスチールパネル(10×15cm2)上に塗布した。オーブン内で60℃でこのパネルを2日間乾燥させた。
耐亀裂性を以下の0〜10の等級で評価した:
0:スチールパネルの面積の10〜100%で大きな亀裂が観察される。
1:大きな亀裂が10%以下の面積百分率で観察され、及び/又は微小な亀裂がパネル面積の50〜100%で観察される。
2:微細な亀裂がパネル面積の50%以下で観察される。
3〜4:大きな亀裂も微細な亀裂も観察されないが、鋭利なナイフで切断した場合に塗膜が非常に脆い。
5〜6:亀裂は観察されない。乾燥塗膜を鋭利なナイフで切断した場合に若干の凝集性を示す。
7〜8:亀裂は観察されない。乾燥塗膜を鋭利なナイフで切断した場合に許容可能な凝集性を示す。1×1cm2の塗膜試料の切断を、試料の割れ又は破壊を起こさずに行うことができる。
9〜10:亀裂は観察されない。乾燥塗膜を鋭利なナイフで切断した場合に良好な凝集性を示す。1×1cm2の切断されていない塗膜試料は若干の可撓性及び靱性を示す。
大きな亀裂は、TNOサーキュラー92に記載されている中位及び大きなクラッキングメッシュサイズ(crackingmesh size)に対応する。微小な亀裂は、TNOサーキュラー92に記載されている小さなクラッキングメッシュサイズに対応する。
大気亀裂試験
エアスプレーにより塗布される80μm(DFT)の市販のビニルプライマー(Hempel's MarinePaints A/SからのHempanyl Tar 16280)でアクリル試験パネル(15×20cm2)を被覆した。実験室内で室温で最低24時間乾燥させた後、ハンドアプリケター(ドクターブレード型)を使用して試験ペイントを約200±30μmのDFTでスチールパネル(10×15cm2)上に塗布した。屋外暴露にかける前に、実験室内で室温でこのパネルを48時間乾燥させた。
試験パネルをPolinya(スペインの北東、2°E、41.3°N)に位置する試験場所の屋外にある台に据え付けた。台は地面と45°の角度を成して南の方角に向いていた。
2〜4週間の間隔で性能を評価した。各検査において、以下の0〜5の等級により大きな亀裂の密度についてパネルを等級付けした:
0=亀裂による面積被覆率50〜100%
1=亀裂による面積被覆率26〜49%
2=亀裂による面積被覆率6〜25%
3=亀裂による面積被覆率3〜5%
4=亀裂による面積被覆率0〜2%
5=亀裂なし
等級が高いほど、機械的特性は良好である。
スチールパネル伸び試験
エアスプレーにより塗布される市販のエポキシプライマー(Hempel's MarinePaints A/SからのHempadur Tar Epoxy 15130)125μm(DFT)でアクリル試験パネル(15×20cm2)を被覆した。実験室内で室温で12〜36時間乾燥させた後、エアスプレーにより塗布される80μm(DFT)の市販のビニルプライマー(Hempel's Marine Paints A/SからのHempanyl Tar 16280)で第2番目の被覆を形成させた。実験室内で室温で最低24時間乾燥させた後、エアスプレーにより試験ペイントを塗布し、塗層1層当たり約100μmのDFTで2層の塗層を形成させた(モデルペイントの全DFTは200μm)。試験ペイントの2回のコーティングの間の再塗布間隔は24時間であった。試験前に実験室内で室温で1か月間乾燥させた。
以下のように、インストロン試験装置(Instron 4507)により試験パネルを3回試験した。スチールパネルを試料ホルダー内に締めつけた。1つの試料ホルダーを所定位置に固定し、そして他方を毎分5mmの一定速度で遠ざけた。塗膜が破壊する(塗膜に亀裂が生じる)までペイント系とスチールパネルの全体を伸ばし、伸びを測定した。伸び率が高いほど、機械的特性が優れている。
独立フィルム伸び試験
ハンドアプリケター(ドクターブレード型)を使用して試験ペイントを約200±30μmのDFTでパラフィン紙上に塗布した。オーブン内で60℃でこのパラフィン紙を2日間乾燥させた。
鋭利なナイフを使用して独立フィルムの試料(2×9cm2)をパラフィン紙から切り離した。以下のように、試験試料をAdamel Lhomargy 装置(Adamel Lhomargy DY34)で3回試験した。スチールパネルを試料ホルダーに締めつけた。1つの試料ホルダーを所定位置に固定し、そして他方を毎分5mmの一定速度で遠ざけた。試料を伸ばす(歪める)のに必要な応力(力/面積)が一定の値に達するまでペイント試料を伸ばし、そしてその値を記録した。応力の値が大きいほど、靱性が優れている。パラフィン紙から剥がされた場合又は試料ホルダーに締めつけられた場合、すなわち試料が装置により制御されて歪まされる前に、試験ペイント試料に亀裂が生じると、試料は0MPaの応力値により等級付けされる。
定義によって、0MPaの応力値を有する試験ペイントは「機械的に弱い」ものであると見なした。
研磨速度試験
直径1mの円筒形ドラムの曲率に対応する曲率を有するアクリル試験パネル(13.5×7cm2)を、最初にエアスプレーにより塗布される80μm(DFT)の市販のビニルプライマー(Hempel's Marine Paints A/SからのHempanyl Tar 16280)で被覆した。実験室内で室温で最低24時間乾燥させた後、エアスプレーにより試験ペイントを塗布し、塗層1層当たり約100μmのDFTで2層の塗層を形成させた(モデルペイントの全DFTは200μm)。試験ペイントの2回のコーティングの間の再塗布間隔は24時間であった。最後の試験ペイントの塗布から少なくとも48時間後、市販の非腐蝕性ビニル防汚塗料(Hempel's Marine Paints A/SからのClassic 76550)を幅1cmの帯状に浸漬により各長手方向のへりに沿って塗布した。この結果、中央の部分が非腐蝕性塗料により被覆されずに幅5cmで残った。試験前に実験室内で室温でパネルを少なくとも1週間乾燥させた。
試験パネルを直径1mの円筒形ドラムの凸面上に固定し、次いでスペインの西北に位置するVillanova y La Geltruの港内にある試験場所で平均温度26℃の1000部当たり37〜38部の塩化ナトリウムを含む海水中で回転させた(Morale,E.及びArias,E.,Rev.Iber.Corros.y Prot.第XIX(2)巻、1988、第91〜96頁も参照されたい)。33,100海里の相対距離に対して15ノットの周速度でローターを回転させた。
ペイント小片(1.0×0.5cm2)の表面が実験用塗料のみでコーティングされた部分と実験用塗料及び非腐蝕性塗料の双方でコーティングされた部分からなるように、3〜5週間ごとにそれらのペイント小片を試験パネルから採取した。小片をパラフィンワックス中に包埋し、そしてミクロトームを用いて切断した。非腐蝕性塗料でコーティングされた部分に比して、実験用塗料は外層のDFTの減少を示した(研磨速度)。
機械的特性試験−マンドレル試験
スチールパネル(15×10×0.5cm)をエアスプレーにより塗布される80μm(DFT)の市販のエポキシビニルプライマー(Hempel's Marine Paints A/SからのHempadur 47190)で被覆した。実験室内で室温で12〜36時間乾燥させた後、エアスプレーにより実験用モデルペイントをDFT約100μmの塗層1層で塗布した。試験前に、パネルを実験室内で室温で1日間乾燥させ、次いでオーブン内で60℃で乾燥させた。
円筒形マンドレルを使用するASTM表示D522に従って、円筒形マンドレルを使用して試験パネルを試験した。種々の直径のマンドレルを使用してスチールパネルを曲げ、そして亀裂を調べた。マンドレル直径を徐々に減少させることによって、破壊が起こる点を決定した。直径が小さいほど、機械的特性が良好である。以下の直径:32、25、20、19、16、13、12、10、8、6、5、4及び3mmのマンドレルを使用した。
機械的特性試験、直接衝撃試験
スチールパネル(15×10×0.8cm)をエアスプレーにより塗布される40μm(DFT)の市販のエポキシビニルプライマー(Hempel's Marine Paints A/SからのHempadur 47190)で被覆した。実験室内で室温で12〜36時間乾燥させた後、エアスプレーにより実験用モデルペイントをDFT約100μmの塗層1層で塗布した。試験前に、パネルを実験室内で室温で1日間乾燥させ、次いでオーブン内で60℃で乾燥させた。
ASTM表示D2794に従って、直接衝撃強度について試験パネルを試験した。標準重りが圧子に衝突して圧子が塗膜及び支持体を変形させるような高さから、標準重り(100g;圧子直径20mm)を落下させた。重りを落下させる高さを徐々に高くすることによって、破壊が起こる点を決定した。高さが高くなるほど、機械的特性が良好である。最初の高さは10cmであった。目に見える破壊が観察されるまで、各回ごとに高さを10cmずつ高くした。
表1は、実施例1〜7において試験した種々の繊維の種類の概要を示す。
Figure 2004346329
Figure 2004346329
Figure 2004346329
Figure 2004346329
Figure 2004346329
Figure 2004346329
以下の非限定の実施例により本発明を例示する。実施例1〜4において、モデルペイントの亀裂の生じやすさに及ぼす繊維の効果を試験し、実施例5において、繊維を含むモデルペイント及び繊維を含まないモデルペイントの研磨速度を試験し、そして実施例6及び7において、モデルペイントの機械的強度を試験した。
実施例1
ロジンは非常に脆い材料である。主成分又は唯一のバインダー成分としてロジンを用いて配合されたペイントは、亀裂を生じやすい非常に顕著な傾向を示す。ロジンをベースとするモデルペイントの亀裂の発生を防止すること及び塗膜の団結性を改良することに及ぼす繊維の効果について、実験室用亀裂試験において多数の繊維を試験した。
下記組成:
天然ゴムロジン、60体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、10体積部;
平均粒度約0.2μmの酸化亜鉛、26体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表1参照)、4体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
を有するモデルペイントAを調製した。
概して、モデルペイントは以下のように調製した。
完全に混合した塗料組成物200mlを、直径2〜3mmのガラスビーズ100ml(かさ体積)と共に容積0.5リットルの密封金属容器に入れた。次いで、機械的振盪機により容器を45分間振盪した。濾過によって、塗料組成物とガラスビーズとを分離した。
一連の試験に、繊維を含まない対照ペイントも含めた。
Figure 2004346329
Figure 2004346329
実施例2
その不十分な機械的特性に加え、ロジンは、特に屋外暴露にかけられた場合に非常に酸化しやすい傾向を有する。従って、主成分又は唯一のバインダー成分としてロジンを用いて配合されたペイントは屋外暴露下では非常に亀裂を生じやすい傾向を示す。酸化過程は、塗膜の体積膨張を引き起し、塗膜は次第に機械的に弱くなり、やがて亀裂が生じる。
ロジンをベースとするモデルペイントを屋外暴露にかけることで、亀裂の発生を防止すること及び塗膜の団結性を改良することに及ぼす繊維の効果について、大気亀裂試験において多数の繊維を試験した。
モデルペイントAは実施例1に記載のように調製した(使用した繊維試料の明細については表3を参照されたい)。
表3において、試験結果は3か月間の大気暴露後のものである。
Figure 2004346329
実施例3
主成分又は唯一のバインダー成分としてロジンを用いて配合したペイントは、非常に亀裂を生じやすい傾向を示す。ロジン含有モデルペイントを応力/歪試験にかけることで、亀裂の発生を防止すること及び塗膜の団結性を改良することに及ぼす繊維の効果について、スチールパネル伸び試験において多数の繊維を試験した。
下記組成を有するモデルペイントを調製した。
モデルペイントB
ビニル樹脂(BASFからのLaroflex MP25)、10体積部;
トリクレシルホスフェート、10体積部;
天然ゴムロジン、40体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、10体積部;
平均粒度約0.2μmの酸化亜鉛、26体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表4参照)、4体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
モデルペイントC
ポリアミド樹脂(WitcoからのEurelon 940)、10体積部;
トリクレシルホスフェート、10体積部;
天然ゴムロジン、40体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、10体積部;
平均粒度約0.2μmの酸化亜鉛、26体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表4参照)、4体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
モデルペイントB1
天然ゴムロジン、40体積部;
Laroflex MP25、10体積部;
トリクレシルホスフェート、10体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、31体積部;
二酸化チタン、5体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表4参照)、5体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
上記モデルペイントは実施例1記載のように調製した。
表4に試験結果を示した。
Figure 2004346329
実施例4
主成分又は唯一のバインダー成分としてロジンを用いて配合したペイントは、非常に亀裂を生じやすい傾向を有することに加え、非常に低い凝集性を有する。
ロジン含有モデルペイントを応力/歪試験にかけることで、凝集性(靱性)を改良することに及ぼす繊維の効果について、独立フィルム伸び試験において選択した繊維試料を試験した。
下記組成を有するモデルペイントDを調製した:
ビニル樹脂(BASFからのLaroflex MP25)、10体積部;
ポリビニルメチルエーテル、10体積部;
天然ゴムロジン、40体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、26体積部;
平均粒度約0.2μmの酸化亜鉛、26体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表5参照)、4体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%。
上記ペイントは実施例1に記載のように調製した。
表5に試験結果を示す。
Figure 2004346329
繊維の大部分が配向している方向に応力をかけた場合に高い値が得られた。
実施例5
ロジンと他の塗膜形成性バインダー成分(追加の可塑剤を含む又は含まない)の混合物を用いて配合したペイントは、許容可能な機械的特性を示すが、研磨速度は遅かった。繊維の混合が研磨速度に影響を及ぼすかどうかを決定するために、動的回転試験において多数のモデルペイントを試験した。
下記組成を有するモデルペイントを調製した:
モデルペイントE
ビニル樹脂(BASFからのLaroflex MP25)、4体積部;
天然ゴムロジン、35体積部;
トリクレシルホスフェート、8体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、38体積部;
二酸化チタン、5体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表6参照)、6体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
モデルペイントF
ビニル樹脂(BASFからのLaroflex MP25)、10体積部;
天然ゴムロジン、32体積部;
トリクレシルホスフェート、8体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、35体積部;
二酸化チタン、5体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表6参照)、6体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
モデルペイントG
天然ゴムロジン、44体積部;
トリクレシルホスフェート、16体積部;
平均粒度2〜4μmの酸化銅(I)、31体積部;
二酸化チタン、5体積部;
チキソトロープベントナイト(NL ChemicalsからのBentone 38)、4体積部;
場合に応じて、繊維(表6参照)、6体積部;及び
キシレン、全湿潤ペイントの20〜30重量%;
上記モデルペイントは実施例1に記載のように調製した。
表6に試験結果を示す。
Figure 2004346329
実施例6
主成分又は唯一のバインダー成分としてロジンを用いて配合したペイントは、非常に硬質の塗膜を形成し、この塗膜は僅かに曲げた場合でも非常に亀裂を生じやすい傾向を示した。ロジン含有モデルペイントで、亀裂の発生を防止すること及び塗膜の可撓性を改良することに及ぼす繊維の効果について、マンドレル試験において幾つかの繊維を試験した。
表7に試験結果を示す。
Figure 2004346329
実施例7
主成分又は唯一のバインダー成分としてロジンを用いて配合したペイントは機械的に弱く、衝撃を与えた場合に亀裂を生じやすい顕著な傾向を示した。ロジン含有モデルペイントで、亀裂の発生を防止すること及び塗膜の団結性を改良することに及ぼす繊維の効果について、直接衝撃試験において幾つかの繊維を試験した。
表8に試験結果を示す。
Figure 2004346329

Claims (14)

  1. i)ロジン及び/又はロジン等価物を含有する、ペイント組成物の15〜80実体積%を含有するバインダー系;および
    ii)ペイント組成物の0.1〜30実体積%を含有する繊維
    からなる海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物。
  2. 研磨速度試験の条件下で、塗布面と周囲の水性媒体との間の相対運動10,000海里(18,520km)当たり少なくとも1μmの塗膜の厚さの減少をうける請求項1に記載のペイント組成物。
  3. ロジン又はロジン等価物が、バインダー系の30実体積%を超える量である請求項1又は2に記載のペイント組成物。
  4. 繊維が、天然若しくは合成無機繊維である請求項1〜3のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  5. 繊維が、天然若しくは合成有機繊維、又は天然若しくは合成有機繊維と天然若しくは合成無機繊維との組み合わせである請求項1〜3のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  6. 無機繊維が、無機ウールから加工された無機繊維である請求項4又は5に記載のペイント組成物。
  7. 繊維が、5〜2000μmの平均長さと1〜50μmの平均厚さとを有し、かつ平均長さと平均厚さの間の比が少なくとも5である請求項1〜6のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  8. 繊維が、ケイ素含有繊維;金属繊維;酸化物繊維;炭素繊維;ロックウール繊維;無機ウールから加工された無機繊維;モンモリロナイト繊維;アタパルジット繊維;焼成ボーキサイト繊維;芳香族ポリアミド繊維;芳香族ポリエステル繊維;芳香族ポリイミド繊維;セルロース繊維;木繊維;ゴム繊維及びゴムの誘導体の繊維;ポリオレフィン繊維;ポリアセチレン繊維;ポリエステル繊維;アクリル繊維及び改質アクリル繊維;アクリロニトリル繊維;エラストマー繊維;蛋白質繊維;アルギン酸塩繊維;ポリ(エチレンテレフタレート)繊維;ポリビニルアルコール繊維;脂肪族ポリアミド繊維;ポリ塩化ビニル繊維;ポリウレタン繊維;ビニルポリマー繊維;及びビスコース繊維;これらが化学的又は物理的に改質されたもの;並びにこれらの混合物からなる群から選択される請求項1〜7のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  9. 繊維が、Eガラス(無アルカリアルミノホウケイ酸)繊維;Cガラス(無アルカリ又は低アルカリソーダ石灰アルミノホウケイ酸)繊維、無機ガラス繊維;ウォラストナイト繊維;ケイ酸アルミニウムカリウム繊維;金属酸化物繊維;ロックウール繊維;無機ウールからの加工された無機繊維;焼成ボーキサイト繊維及びボーキサイト繊維;芳香族ポリアミド繊維;芳香族ポリエステル繊維;セルロース繊維;木繊維;ゴム繊維及びゴムの誘導体の繊維;ポリオレフィン繊維、ポリアセチレン繊維;ポリエステル繊維;アクリロニトリル繊維;脂肪族ポリアミド繊維;及びポリ塩化ビニル繊維;セラミック繊維;シリコーン繊維、及びアラミド繊維;これらの化学的又は物理的方法により改質されたもの;並びにこれらの混合物からなる群から選択される請求項1〜7のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  10. 1種以上の生物学的に活性な薬品を更に含む請求項1〜9のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  11. 1種以上の顔料及び1種以上の溶剤を更に含む請求項1〜10のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  12. ペイント組成物が、研磨試験で試験した場合に、繊維を含まない同様のペイントに比して、ペイントの研磨速度が少なくとも20%抑えられる自己研磨型ペイントである請求項1〜11のいずれか1つに記載のペイント組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つに記載のペイント組成物を表面に塗布する工程を含む、海洋付着物に対する表面耐性の付与方法
  14. i)ロジン及び/又はロジン等価物を含有する、ペイント組成物の15〜80実体積%を含有するバインダー系;および
    ii)ペイント組成物の0.1〜30実体積%を含有する繊維
    の組み合わせからなる防汚ペイント組成物の機械的特性の改良方法。
JP2004168763A 1994-11-14 2004-06-07 海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物 Expired - Lifetime JP4217662B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP94610051 1994-11-14

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8515651A Division JPH10508639A (ja) 1994-11-14 1995-11-13 防汚ペイント組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004346329A true JP2004346329A (ja) 2004-12-09
JP4217662B2 JP4217662B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=8218187

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8515651A Withdrawn JPH10508639A (ja) 1994-11-14 1995-11-13 防汚ペイント組成物
JP2004168763A Expired - Lifetime JP4217662B2 (ja) 1994-11-14 2004-06-07 海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8515651A Withdrawn JPH10508639A (ja) 1994-11-14 1995-11-13 防汚ペイント組成物

Country Status (10)

Country Link
EP (2) EP0792326B1 (ja)
JP (2) JPH10508639A (ja)
AU (1) AU3867395A (ja)
DE (2) DE69515059T2 (ja)
DK (1) DK0792326T3 (ja)
ES (1) ES2198817T3 (ja)
GR (1) GR3033143T3 (ja)
NO (1) NO320564B1 (ja)
TW (1) TW343227B (ja)
WO (1) WO1996015198A2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007026692A1 (ja) * 2005-09-01 2007-03-08 Chugoku Marine Paints, Ltd. 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
JP2008543533A (ja) * 2005-05-12 2008-12-04 ヘンペル エイ/エス 耐亀裂性エポキシ塗料塗膜の定着方法及び該方法に適した塗料組成物
CN102382560A (zh) * 2010-08-31 2012-03-21 苏州美亚美建筑涂料有限公司 一种丙烯酸树脂-聚氨酯树脂保温涂料
CN111373003A (zh) * 2017-08-17 2020-07-03 太阳化学公司 具有高可再生含量的水基油墨

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69711372D1 (de) * 1996-05-22 2002-05-02 Hempels Skibsfarve Fab J C Fäulnisverhindernder anstrich
DE60004248T2 (de) * 1999-06-11 2004-04-15 J.C. Hempel's Skibsfarve-Fabrik A/S Selbstpolierende anwuchsverhindernde anstrichfarbe für wasserfahrzeuge - mit silizium enthaltenden copolymeren und fasern
ATE288464T1 (de) * 1999-06-11 2005-02-15 Hempel As Selbstpolierende anwuchsverhindernde anstrichfarbe für wasserfahrzeuge-enthaltend blockierte säurefunktionelle copolymere und fasern
AU3152901A (en) * 2000-02-15 2001-08-27 Dai Nippon Toryo Co. Ltd. Antifouling paint composition
JP4594493B2 (ja) * 2000-05-31 2010-12-08 日本ペイントマリン株式会社 塗料組成物
WO2001094479A1 (en) * 2000-06-09 2001-12-13 J.C. Hempel's Skibsfarve-Fabrik A/S Self-polishing marine antifouling paint composition comprising fibres and metal-containing co-polymers
DE10353185B4 (de) * 2003-11-13 2005-11-10 Unternehmen Für Spezialfasern Sakrowski e.K. Verwendung von Basaltfasern oder Basaltfilamenten als textiles Flächengebilde zur biozidfreien Antifouling-Beschichtung für umströmte Unterwasserflächen
EP2399963A1 (en) 2010-04-20 2011-12-28 PPG Coatings Europe B.V. A coating composition
US9334196B2 (en) 2014-09-19 2016-05-10 Magneco/Metrel, Inc. Paint composition for concrete and masonry surfaces
US9512042B2 (en) 2014-09-19 2016-12-06 Magneco/Metrel, Inc. Method of coating concrete and masonry surfaces
EP3064560B1 (en) 2015-03-05 2022-05-04 Henkel AG & Co. KGaA Thermally conductive adhesive
US10233335B2 (en) 2016-08-12 2019-03-19 Magneco/Metrel, Inc. Protective coating composition for molten aluminum and alkali metal environments
US10590283B2 (en) 2016-08-12 2020-03-17 Magneco/Metrel, Inc. Method of providing a protective coating composition for molten aluminum and alkali metal environments
US10494305B2 (en) 2017-03-16 2019-12-03 Magneco/Metrel, Inc. Method of making refractory article resistant to high temperature shock and creep
US9994486B1 (en) 2017-03-16 2018-06-12 Magneco/Metrel, Inc. Refractory composition resistant to high temperature shock and creep
US10429130B2 (en) 2017-03-16 2019-10-01 Magneco/Metrel, Inc. Refractory kiln car resistant to high temperature shock and creep
WO2020195907A1 (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物
JP2021183664A (ja) * 2020-05-21 2021-12-02 日東化成株式会社 防汚塗料組成物

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4075319A (en) * 1976-06-24 1978-02-21 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Low leaching antifouling organometallic polyvinyls
US4064307A (en) * 1976-10-18 1977-12-20 L. Lajoie Inc. Molding and coating compositions
US4881976A (en) * 1987-11-17 1989-11-21 Rhone-Poulenc Inc. Antifouling paints containing matrices cross-linked with lanthanides and methods of making and use
US5008146A (en) * 1988-11-04 1991-04-16 Cape Cod Research, Inc. Zinc-carbon antifouling coating
CA2005414C (en) * 1988-12-19 1999-09-28 Joseph M. Wentzell Copper marine cladding composition
US5049382A (en) * 1989-04-14 1991-09-17 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Coating and composition containing lipid microstructure toxin dispensers
JPH04306269A (ja) * 1989-12-29 1992-10-29 D & D Kk 防汚塗料
DK137491D0 (da) * 1991-07-19 1991-07-19 Hempel Skibsfarve Fab S J Malingskomposition
DK122693D0 (da) * 1993-10-29 1993-10-29 Hempels Skibsfarve Fab J C Marin struktur

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008543533A (ja) * 2005-05-12 2008-12-04 ヘンペル エイ/エス 耐亀裂性エポキシ塗料塗膜の定着方法及び該方法に適した塗料組成物
KR101544954B1 (ko) 2005-05-12 2015-08-18 헴펠 에이/에스 내크랙성 에폭시 도막의 형성 방법 및 상기 방법에 적절한 페인트 조성물
WO2007026692A1 (ja) * 2005-09-01 2007-03-08 Chugoku Marine Paints, Ltd. 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
JP4837668B2 (ja) * 2005-09-01 2011-12-14 中国塗料株式会社 防汚塗料組成物、防汚塗膜、塗膜付き基材、防汚性基材、基材表面への塗膜の形成方法および基材の防汚方法
CN102382560A (zh) * 2010-08-31 2012-03-21 苏州美亚美建筑涂料有限公司 一种丙烯酸树脂-聚氨酯树脂保温涂料
CN102382560B (zh) * 2010-08-31 2014-03-12 苏州美亚美建筑涂料有限公司 一种丙烯酸树脂-聚氨酯树脂保温涂料
CN111373003A (zh) * 2017-08-17 2020-07-03 太阳化学公司 具有高可再生含量的水基油墨
JP2020531606A (ja) * 2017-08-17 2020-11-05 サン・ケミカル・コーポレーション 高量の再生可能含有物を有する水性インク
JP7008796B2 (ja) 2017-08-17 2022-01-25 サン・ケミカル・コーポレーション 高量の再生可能含有物を有する水性インク
US11352522B2 (en) 2017-08-17 2022-06-07 Sun Chemical Corporation Water-based inks with high renewable content

Also Published As

Publication number Publication date
ES2198817T3 (es) 2004-02-01
EP0792326A2 (en) 1997-09-03
EP0952194B1 (en) 2003-04-23
WO1996015198A3 (en) 1996-08-08
DE69515059T2 (de) 2000-09-14
GR3033143T3 (en) 2000-08-31
EP0952194A2 (en) 1999-10-27
DE69530530D1 (de) 2003-05-28
DE69515059D1 (de) 2000-03-16
TW343227B (en) 1998-10-21
WO1996015198A2 (en) 1996-05-23
AU3867395A (en) 1996-06-06
JPH10508639A (ja) 1998-08-25
NO320564B1 (no) 2005-12-19
JP4217662B2 (ja) 2009-02-04
NO972202D0 (no) 1997-05-13
DK0792326T3 (da) 2000-06-26
NO972202L (no) 1997-07-11
DE69530530T2 (de) 2004-02-26
EP0792326B1 (en) 2000-02-09
EP0952194A3 (en) 2000-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4217662B2 (ja) 海洋用自己研磨型防汚ペイント組成物
EP0900257B1 (en) Antifouling paint
DE60004248T2 (de) Selbstpolierende anwuchsverhindernde anstrichfarbe für wasserfahrzeuge - mit silizium enthaltenden copolymeren und fasern
JP3874486B2 (ja) 塗料組成物
JP7030116B2 (ja) 新規な炭素ベースの加水分解可能ポリマーを含む防汚塗料組成物
US20060293408A1 (en) Non-aqueous dispersion based antifouling paint composition
EP1299482B1 (en) Self-polishing marine antifouling paint composition comprising fibres and metal-containing co-polymers
EP3831898A1 (en) Antifouling paint composition, antifouling coating, substrate with antifouling coating, ?production method thereof, and repair method
EP1203057B1 (en) Self-polishing marine antifouling paint composition containing blocked acid functional co-polymers and fibres
WO2001060932A1 (en) Antifouling paint composition
KR100578075B1 (ko) 방오페인트
CN117999321A (zh) 用于形成防污涂层的丙烯酸酯涂料组合物
KR20210043730A (ko) 방오성 복합 도막, 방오기재 및 그 방오기재의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060724

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060905

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070118

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070223

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131114

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term