JP2004346281A - 自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法 - Google Patents

自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造にあたり複雑な処理工程を必要とせず,少量の難燃剤を添加することで安定した自己消火性を得ることができる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】発泡剤と難燃剤とをスチレン系樹脂粒子に含浸させてなり,上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上である。樹脂粒子1の表層部11における難燃剤含有量(wt%)が,樹脂粒子1全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍以上である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,製造にあたり複雑な処理工程を必要とせず,少量の難燃剤を添加することで安定した自己消火性を得ることができる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
スチレン系樹脂発泡成形体は軽量性や断熱性に優れているため,住宅用断熱材や保冷箱等に使用されている。
しかしながら,スチレン系樹脂発泡成形体は,その構造上空気を多く含んでおり,燃え易いという欠点を有している。そのため,住宅用断熱材等の自己消火性を要求される用途には,その使用が制限されていた。
【0003】
スチレン系樹脂発泡成形体に自己消火性を付与するために,自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を材料として発泡成形体を作製することが考えられる。
ここに,自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法として,難燃剤を溶剤等に溶解させて発泡剤と共にスチレン系樹脂粒子に含浸させる製造方法がある(特許庁発行の「周知・慣用技術集(発泡成形)」(発行日 昭和57年8月3日)のp28)。
この方法から製造した自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子は,難燃剤が粒子全体にほぼ均一に含浸されるため,所望の自己消火性を発現させるためには多量の難燃剤を溶剤等に溶解させる必要があった。
【0004】
そこで,特開平11−130898号公報,特開平11−255946号公報に,難燃剤の粒子径を小さくして粒子に難燃剤を含浸しやすくさせることで,使用する難燃剤の量を減らす方法が開示されている。
しかし,これらの方法では,予め難燃剤をガラスビーズなどを用いて粉砕する必要があり,製造工程において特殊な操作を必要がある。そのため,製造容易とはいえなかった。
【0005】
【非特許文献1】
特許庁発行の「周知−慣用技術集(発泡成形)」(発行日 昭和57年8月3日)のp28
【0006】
【特許文献1】
特開平11−130898号公報
【特許文献2】
特開平11−255946号公報
【0007】
【解決しようとする課題】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,製造にあたり複雑な処理工程を必要とせず,少量の難燃剤を添加することで安定した自己消火性を得ることができる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
第1の発明は,発泡剤と難燃剤とをスチレン系樹脂粒子に含浸させてなると共に上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上であり,粒子の表層部における難燃剤含有量(wt%)が,粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍以上であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子にある(請求項1)。
【0009】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
粒子の表層部に含まれる難燃剤の量を他の部分よりも多くすることで,難燃剤の含有量が少なくとも優れた自己消火性を得ることができる。
なお,表層部については後述する。
【0010】
以上,本発明によれば,製造にあたり複雑な処理工程を必要とせず,少量の難燃剤を添加することで安定した自己消火性を得ることができる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を得ることができる。
【0011】
第2の発明は,発泡剤と難燃剤とをスチレン系樹脂粒子に含浸させてなると共に上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上であり,粒子の表層部における難燃剤含有量(wt%)が,粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍以上である自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を製造するに当たり,
密閉容器内でスチレン系樹脂粒子を水性懸濁液中に分散させ,該水性懸濁液に芳香族炭化水素を添加することなく,発泡剤と難燃剤とを添加することを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法である(請求項9)。
【0012】
芳香族炭化水素を添加してスチレン系樹脂粒子に難燃剤を含浸させる場合,スチレン系樹脂粒子に難燃剤がほぼ均一に含浸されて,粒子の表層部に含まれる難燃剤の量を多くすることが難しくなり,水性懸濁液に添加する難燃剤の量が少ないと自己消火性の発現が困難になる恐れがある。
また,スチレン系樹脂粒子に含浸された芳香族炭化水素が自己消火性に悪影響を与える恐れがある。
本発明では,芳香族炭化水素を添加しないので,水性懸濁液に添加する難燃剤の量を減らして,粒子の表層部に多くの難燃剤を含有させることができ,優れた自己消火性を得ることができる。
【0013】
以上,本発明によれば,製造にあたり複雑な処理工程を必要とせず,少量の難燃剤を添加することで安定した自己消火性を得ることができる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1の発明において,難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%未満の場合には,難燃剤の含浸効率が悪く,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
尚,難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度は,ノルマルヘキサン100g中に難燃剤20gを入れ,20℃に保ちながら10分撹拌後,上澄み液50gを採取して,ノルマルヘキサンを蒸発させた後の残査量を溶解量とした。
すなわち,『難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度=ノルマルヘキサンを蒸発させた後の残査量(g)/ノルマルヘキサン量(g)』である。
また,第1,第2の発明における自己消火性とは,JIS A 9511に記載されている方法で燃焼試験を行い,その平均消火秒数が3秒以内のものを自己消火性合格とした。
【0015】
次に,ノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%の難燃剤を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子であっても,発泡性スチレン系樹脂粒子表層部の難燃剤含有量(wt%)が,発泡性スチレン系樹脂粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍未満である場合,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
また,含有量の上限は,発泡時のブロッキング量を抑制させるため,1.35倍未満とすることが好ましい。
【0016】
尚,第1の発明における発泡性スチレン系樹脂粒子の難燃剤含有量(wt%)とは,スチレン系樹脂粒子100重量部に含有される難燃剤量で,液クロマトグラフ(カラム:TOSO G2000HHR,溶媒:クロロホルム)により測定した値である。
【0017】
上記表層部について説明する。
上記表層部11とは,図1に示すごとく,樹脂粒子1の長径をRとした場合,t/R=0〜1/10となる領域である。ここにtは樹脂粒子1の表面Sからの距離である。
例えばR=1.0mmの樹脂粒子の場合,t=0.1mmである(後述する実施例1参照)。
【0018】
第1,第2の発明における発泡性スチレン系樹脂粒子とは,発泡剤を含有するスチレン系樹脂粒子である。
ここで,使用する発泡性スチレン系樹脂粒子を構成する樹脂の種類としては,特に制限はないが,例えば,スチレンモノマーが挙げられる。
また,スチレンモノマーと共重合可能なモノマー成分,例えば,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸ブチル,アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸の炭素数が1〜10のアルキルエステル等;メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸−2−エチルヘキシル等のメタクリル酸の炭素数が1〜10のアルキルエステル等;α−メチルスチレン,o−メチルスチレン,m−メチルスチレン,p−メチルスチレン,ビニルトルエン,p−エチルスチレン,2,4−ジメチルスチレン,p−メトキシスチレン,p−フェニルスチレン,o−クロロスチレン,m−クロロスチレン,p−クロロスチレン,2,4−ジクロロスチレン,p−n−ブチルスチレン,p−t−ブチルスチレン,p−n−ヘキシルスチレン,p−オクチルスチレン,スチレンスルホン酸,スチレンスルホン酸ナトリウム等;アクリロニトリル,メタクリロニトリル等のニトリル基含有不飽和化合物等の,スチレンモノマー誘導体のモノマーを単独で,または二種以上を組み合わせて,スチレンモノマーと共重合した樹脂を使用することができる。
尚,スチレンモノマー及びスチレンモノマーと共重合可能なモノマー成分を,スチレン系モノマーと称する。
但し,スチレンモノマー以外に,これらのモノマーを併用する場合には,スチレン系樹脂粒子を重合する際のスチレン系モノマーの全重量に対して,スチレンモノマーの重量を,50%以上にすることが好ましい。このような場合,より耐熱性に優れた,均一なスチレン系樹脂粒子を得ることができる。
【0019】
また,第1,第2の発明において,発泡性スチレン系樹脂粒子は,GPC法により測定した重量平均分子量(Mw)の値が18万〜40万の間にあることが好ましい。
重量平均分子量が18万未満の場合には,得られる発泡成形体の強度が低下する恐れがある。一方,重量平均分子量が40万を越える場合には,発泡性が低下し,目標の発泡倍率(例えば50〜60倍)まで発泡させることが困難になったり,成形時に発泡性スチレン系樹脂粒子同士が融着しにくくなり,発泡成形体強度が低下する恐れがある。より好ましくは20万〜38万,さらに好ましくは22万〜35万である。尚,上記重量平均分子量はGPC法により測定した値である。
【0020】
発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法としては,例えば特開平7−79376号及び特開平8−253510号に開示されている方法がある。
即ち,まず重合開始剤及び懸濁剤の存在下にて,スチレン系単量体を水性媒体中に分散させる。その後,重合反応を開始し,該重合反応の前後または途中で発泡剤を添加し,発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法である。
また,他の製造方法としては,押出機内にてスチレン系樹脂と揮発性発泡剤とを溶融混練し,押出機先端のダイの細孔より押出し,直ちに水中へ導入し急冷し,未発泡の状態で粒子化し,発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法がある。
【0021】
また,押出機中でスチレン系樹脂を溶融混練し,ストランドカット,ホットカット,水中カット等の方法により0.5mg/個〜5mg/個の大きさの粒子とし,得られたスチレン系樹脂の樹脂粒子を密閉容器中に,懸濁剤の存在下で水性媒体に分散させる。その後,揮発性発泡剤を樹脂粒子に含浸させて,発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する方法がある(特開2000−178373号)。
第1,第2の発明の発泡性スチレン系樹脂粒子の50%平均粒子径は,0.5〜2mmの範囲の樹脂粒子を用いることが好ましい。形状は特に限定されないが,球状に近いことが望ましい。尚,発泡性スチレン系樹脂粒子の50%粒子径は,発泡性スチレン系樹脂粒子を水に分散させ,形状係数を1としてレーザー回折散乱法(測定装置;独SYMPATEC社製)により50%粒子径を測定した。
【0022】
また,第1,第2の発明にかかる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子に,メタクリル酸メチル系共重合体,ポリエチレンワックス,タルク,シリカ,エチレンビスステアリルアミド,シリコーンなどの気泡核剤,流動パラフィン,グリセリンジアセトモノラウレート,グリセリントリステアレート,フタル酸ジ−2−エチルヘキシル,アジピン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの可塑剤,アルキルジエタノールアミン,グリセリン脂肪酸エステル,アルキルスルホン酸ナトリウムなどの帯電防止剤,フェノール系,リン系,イオウ系などの酸化防止剤,ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系などの紫外線吸収材,ヒンダードアミン系などの光安定剤,導電性カーボンブラックなどの導電性フィラー,IPBC,TBZ,BCM,TPNなどの有機系抗菌剤,銀系,銅系,亜鉛系,酸化チタン系などの無機系抗菌剤などの添加剤を添加したり,ブタジエンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,イソプレンゴム,エチレン−プロピレンゴムなどのゴム成分を添加しても良い。
【0023】
第1,第2の発明に用いる発泡剤としては,沸点が90℃以下であるプロパン,ノルマルブタン,イソブタン,ノルマルペンタン,イソペンタン,ネオペンタン,ヘキサン等の脂肪族炭化水素,又はシクロブタン,シクロペンタン,シクロヘキサン等の脂環族炭化水素等が挙げられる。また,これらの脂肪族炭化水素または脂環族炭化水素は,単独で又は混合して使用することができる。
【0024】
発泡剤の含有量はスチレン系樹脂粒子100重量部に対して1〜10重量部であることが好ましい。
1重量部未満の場合は,発泡力が低下し目標の発泡倍率まで発泡させることが困難になったり,スチレン系樹脂粒子に難燃剤を含浸できず,自己消火性の発現が困難になる恐れがある。また,10重量部を超えるとポリスチレン樹脂に対する含浸性に限界があるため経済的に無駄になる恐れがある。更に好ましくは,3〜8重量部の範囲が良い。
【0025】
第1,第2の発明に用いる難燃剤としては,臭素を含有する有機化合物が挙げられる。
例えば,1,2,3,4−テトラブロモブタン,1,2,4−トリブロモブタン,テトラブロモペンタン,テトラブロモビスフェノールA,2,2−ビス(4−アリルオキシー3,5−ジブロモフェニル)プロパン,2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシー3,5−ジブロモフェニル)プロパン,2,2−ビス(4−(2,3−ジブロモ)プロピルオキシー3,5−ジブロモフェニル)プロパン,ペンタブロモジフェニルエーテル,ヘキサブロモジフェニルエーテル,オクタブロモジフェニルエーテル,デカブロモジフェニルエーテル,トリブロモフェノール,ジブロムエチルベンゼン,1,2,3,4,5,6−ヘキサブロモシクロヘキサン,1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカン,オクタブロモシクロヘキサデカン,1−クロロ−2,3,4,5,6−ペンタブロモシクロヘキサン,トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−ホスフェートのようなジブロムプロパノールのエステルもしくはアセタール,トリブロモフェノール,トリブロモスチレン,トリブロモフェノールアリルエーテル,ジブロモエチル−ジブロモシクロヘキサン等があげられる。
【0026】
また,これらの難燃剤は,単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また,自己消火性を高める効果として,公知の難燃助剤を使用しても良い。
上記難燃助剤としては,ジクミルパーオキサイド,クメンハイドロオキシパーオキサイド,2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等の有機過酸化物等が挙げられる。尚,含浸工程において,難燃助剤の分解量をできるだけ抑えるために難燃助剤の10時間半減期温度が100℃以上の有機過酸化物を用いることが好ましい。
難燃助剤の量は,発泡性スチレン系樹脂粒子100重量部に対して1重量部までの量が好ましい。1重量部以上添加しても添加量に見合った効果の向上が見られない。難燃助剤は難燃剤と同様の方法で用いることができる。
【0027】
次に,第1の発明において,ノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上の難燃剤を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子において,発泡性スチレン系樹脂粒子表層部の難燃剤含有量(wt%)が,発泡性スチレン系樹脂粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.15倍以上であることが好ましい(請求項2)。
【0028】
ノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上の難燃剤を含有する発泡性スチレン系樹脂粒子であっても,発泡性スチレン系樹脂粒子表層部の難燃剤含有量(wt%)が,発泡性スチレン系樹脂粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.15倍未満である場合,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
【0029】
次に,難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.5wt%以上であることが好ましい(請求項3)。
難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.5wt%未満の場合には,難燃剤の含浸効率が悪く,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。より好ましくは1.5wt%以上であり,更に好ましくは5wt%以上である。
【0030】
次に,上記難燃剤の分解温度が250℃以下であることが好ましい(請求項4)。
これにより,少量の難燃剤で安定した自己消火性を得ることができる。
分解温度が250℃を超える難燃剤を用いる場合,ポリマーの燃焼進展の推進役となる活性なOHラジカルやHラジカルを補足し,安定化させる臭素ラジカルが発生しにくく,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
【0031】
ここで,第1,第2の発明における難燃剤の分解温度とは,熱重量分析(昇温速度10℃,窒素雰囲気下)により求めた示差熱減量曲線で,加熱減量開始温度を難燃剤の分解温度とした。好ましくは,アリル構造を有する難燃剤である。
【0032】
次に,難燃剤の融点が70℃〜120℃であることが好ましい。(請求項5)
難燃剤の融点が70℃未満の場合は,得られる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子が収縮を生じやすく,寸法安定性に問題が出る恐れがある。難燃剤の融点が120℃を超える場合は,難燃剤を自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子に充分に含浸できず,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
【0033】
次に,上記発泡剤は,炭素数5の飽和炭化水素の含有率が15Vol%以上である化合物からなることが好ましい(請求項6)。
これにより,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現することができる。
仮に発泡剤中の炭素数5の飽和炭化水素の含有率が15Vol%未満の場合には,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
また,より好ましい炭素数5の飽和炭化水素の含有率は30Vol%以上であり,更に好ましくは50Vol%以上である。
【0034】
次に,上記難燃剤は,上記スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.3〜10重量部含有されていることが好ましい(請求項7)。
0.3重量部未満であると自己消火性の発現が困難になり,また2重量部を超えると成形性に悪影響を及ぼして美麗な外観の発泡成形体を得ることが難しい。より好ましくは,0.5〜1.5重量部の範囲が良い。
【0035】
次に,上記自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子は,黒鉛粉,カーボンブラック粉,金属粉のうち一種以上を含有していることが好ましい(請求項8)。
これらを含有する自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子は,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現させるだけではなく,熱伝導率が低く,優れた断熱性能を発揮することができる。
尚,金属粉としては,アルミニウム粉,鉄粉,亜鉛粉,金粉,銀粉,銅粉,タングステン粉,チタン粉,モリブデン粉,鉛粉,ニッケル粉などが挙げられる。上記金属粉は単独で用いても,2種類以上混合して用いても良い。また,黄銅粉(銅−亜鉛合金,ブロンズ粉)等の合金の金属粉を用いても良い。
【0036】
黒鉛粉,カーボンブラック粉,金属粉の含有量はスチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましい。
黒鉛粉,カーボンブラック粉,金属粉の50%粒子径は0.1〜100μmであることが好ましい。更に好ましくは,0.5〜50μmである。
尚,50%粒子径は,黒鉛粉,カーボンブラック粉,金属粉をイソプロパノールに分散させ,形状係数を1としてレーザー回折散乱法(測定装置;セイシン企業社製 LMS−24)により50%粒子径を測定した。形状は特に限定されないが,板状や鱗片状が好ましい。更に好ましくは鱗片状である。
【0037】
第2の発明にかかる製造方法について説明する。
第2の発明において密閉容器とは,密閉可能で,例えば容器内の撹拌,混合が可能,かつ加温可能であるものを用いることが好ましい。このような密閉容器としては,例えば撹拌装置付きオートクレーブ及び密閉可能なミキサー等がある。
また,第2の発明において,自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を製造する具体的な方法としては,例えば,スチレン系樹脂粒子と難燃剤,懸濁剤,界面活性剤を水性懸濁液に分散させ,発泡剤存在下で撹拌しながら加熱する方法がある。なお,スチレン系樹脂粒子,難燃剤及び発泡剤の投入順序に制約はない。
【0038】
難燃剤の使用方法としては,発泡剤を添加する前に,難燃剤を予め水性懸濁液中に分散させておいて,発泡剤を含浸させる際に一緒に含浸させる方法がある。
また,難燃剤の水性懸濁液を工程の最初,或いは途中で添加する方法などがある。
また,発泡剤は,加熱前,加熱中,または所定温度到達後のいずれの状態で添加しても良いし,複数回に分けて添加しても良い。
上記含浸に際しては,スチレン系樹脂粒子は,水性懸濁液の水100重量部に対して20〜120重量部の範囲が好ましく,80〜110重量部の範囲が特に製造コストの面から好ましい。含浸時間は5〜15時間の範囲が好ましいが,これに限定はされない。
【0039】
難燃剤を含浸させる際に用いる懸濁剤は,例えばリン酸三カルシウム,ハイドロキシアパタイト,ピロリン酸マグネシウム,リン酸マグネシウム,水酸化アルミニウム,水酸化第2鉄,水酸化チタン,水酸化マグネシウム,リン酸バリウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,炭酸バリウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,タルク,カオリン,ベントナイト等の微粒子状の難水溶性無機塩が挙げられる。
中でも,リン酸三カルシウムやハイドロキシアパタイト,ピロリン酸マグネシウムがより好ましい。
懸濁剤の添加量は,スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.05〜3重量部の範囲が好ましい。0.05重量部未満の場合は,スチレン系樹脂粒子を懸濁安定化することができずに樹脂の塊状物が発生することがあり,3重量部を超えると製造コストの面から好ましくない。
【0040】
また,上記懸濁剤に対し,アルキルスルホン酸ナトリウム,アルキルベンベンスルホン酸ナトリウム,ラウリル硫酸ナトリウム,αオレインスルホン酸ナトリウム,ドデシルフェニルオキサイドジスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤を併用することが好ましい。これにより,優れた懸濁安定化の効果が得られる。
界面活性剤の添加量は,スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.001〜0.1重量部の範囲が好ましい。
また,必要に応じ電解質,例えば塩化リチウム,塩化カリウム,塩化ナトリウム,塩化マグネシウム,塩化カルシウム,硫酸ナトリウム,硝酸ナトリウム,炭酸ナトリウム,重炭酸ナトリウム等の無機塩類等を加えることができる。
【0041】
また,水性懸濁液に染料を添加することにより,自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を着色することができる。染料としては,一般にスチレン系樹脂に用いられるアゾ系染料,アントラキノン系染料,アジン系染料,キノリン系染料等を使用することができる。
具体的には,ソルベントイエロー33,ソルベントオレンジ60,ソルベントブルー35,ソルベントブルー36,ソルベントレッド111,ソルベントバイオレット13,ソルベントグリーン3等が挙げられる。
これらの染料は,予め溶剤中に溶解あるいは分散させてからスチレン系樹脂粒子と水性懸濁液が入った耐圧容器に添加して発泡剤と共に添加して着色する方法がある。また,難燃剤,難燃助剤と一緒に添加しておいてから発泡剤を添加して含浸着色させる方法がある。
【0042】
染料を予め溶解させずに用いる場合は,均一に含浸させるために染料の粒子径を100μm以下の微細品を用いるか,予めボールミル,ディスパー,ホモジナイザー,アトライターなどの解砕処理機を用い,必要なら水媒体中で染料粒子を100μm以下に微細化しておくことが好ましい。また,ここで挙げた方法に限らず他の公知の手法によっても使用することができる。
【0043】
第2の発明において,上記水性懸濁液の温度を上記難燃剤の融点以上に保持することが好ましい。(請求項10)
これにより,難燃剤の含浸効率を高めて,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現させることができる。
水性懸濁液の加熱温度が難燃剤の融点未満である場合には,難燃剤の含浸効率が悪く,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。
好ましくは,70〜120℃である。
70℃未満では,難燃剤をスチレン系樹脂粒子に充分に含浸できず,少量の難燃剤で安定した自己消火性を発現できない恐れがある。120℃を超えると,スチレン系樹脂粒子が軟化して,凝結ビーズが発生する恐れがある。
【0044】
また,第2の発明も,第1の発明と同様に,上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.5wt%以上であることが好ましい(請求項11)。また,上記難燃剤の分解温度が250℃以下であることが好ましい(請求項12)。また,上記難燃剤の融点は70℃〜120℃であることが好ましい(請求項13)。また,上記発泡剤は,炭素数5の飽和炭化水素の含有率が15Vol%以上である化合物からなることが好ましい(請求項14)。また,上記難燃剤は,スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.3〜10重量部含有されていることが好ましい(請求項15)。
【0045】
【実施例】
以下に,実施例及び比較例をあげて本発明をさらに詳述するが,本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本例の自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子は,発泡剤と難燃剤とをスチレン系樹脂粒子に含浸させてなる粒子で,上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上であり,粒子の表層部における難燃剤含有量(wt%)が,粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍以上である。
発泡剤,難燃剤,スチレン系樹脂粒子については以下に詳述する。また,性能その他は実施例8に詳述する。
【0046】
まず,本例の粒子を得るに用いたスチレン系樹脂粒子Aについて説明する。
撹拌機付き50リットルオートクレーブに,イオン交換水18リットル,難水溶性の無機系懸濁剤としての第3リン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)63g,界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製)0.54gを投入した。
次いで撹拌下に,重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(日本油脂株式会社製,純度75%)を45g(純品換算で33.75g)とt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルカーボネート13gを溶解させたスチレンモノマー18kgを投入した。
【0047】
撹拌下で30分間室温のまま放置した後,1時間半かけて90℃まで昇温し,更に5時間かけて100℃まで昇温した。その後さらに,120℃まで1時間半かけて昇温し,120℃を2時間半保持した後,4時間かけて30℃まで冷却した。その後,遠心分離機にて脱水,流動乾燥装置で表面付着水分を除去した後,目開きが0.7mmと1.4mmの篩いで篩い分け,粒子径が0.7〜1.4mmのものを用いた。
【0048】
次に,本例にかかる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子及び製造方法について説明する。
撹拌機付き50リットルオートクレーブに,イオン交換水18リットル,難水溶性の無機系懸濁剤としての第3リン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)160g,界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業株式会社製)1.6g,難燃剤として2,2−ビス(4−アリルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(帝人化成製;ファイアーガード3200,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=1.9wt%,分解温度239℃,融点115℃)128g,NaCl(並塩)32g,スチレン系樹脂粒子としてスチレン系樹脂粒子Aを16kg投入し180rpmで撹拌した。
【0049】
そして,スチームにより加温し,内温が90℃に到達したところで,発泡剤としてペンタン(ノルマルペンタン約80Vol%,イソペンタン約20Vol%の混合物)1.2kgを30分かけて徐々に添加した。その後,90℃で5時間保持した後,120℃まで昇温し更に6時間保持した後,40℃まで4時間かけて冷却した。
次いで,得られたものを遠心分離器にて脱水し,酸洗浄して粒子の表面の第3リン酸カルシウムを除去した。その後,流動乾燥装置で上面付着水分を除去し,本例にかかる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。
【0050】
この自己消火性発泡性スチレン径樹脂粒子の模式図を図1に記載した。
本例にかかる樹脂粒子1は略球形の粒子体である。
上記表層部11とは,樹脂粒子1の長径をRとした場合,t/R=0〜1/10となる領域で,本例の樹脂粒子1についてはR=1.0mm,t=0.1mmである。
【0051】
(実施例2)
本例では,スチレン系樹脂粒子として下記のスチレン系樹脂粒子B,難燃剤を2,4,6−トリブロモフェノールアリルエーテル(第一工業製;ピロガードFR100,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=11.3wt%,分解温度170℃,融点76℃)128g,発泡剤をペンタン(ノルマルペンタン約80Vol%,イソペンタン約20Vol%の混合物)320g,ブタン(ノルマルブタン約70Vol%とイソブタン約30Vol%の混合物)960gにする他は実施例1と同様にして自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0052】
ここにスチレン系樹脂粒子Bについて説明する。
ポリスチレン(エー・アンド・エム スチレン社製 HH102)を100重量部,アルミペースト(東洋アルミニウム社製0100MSR,アルミニウム粉の含有量約67%,鱗片状アルミニウム粉)3重量部をミキサーで混合した後,Φ30mmの単軸押出機で200〜220℃の温度で溶融混合し,溶融した樹脂を押出機先端のダイよりストランド状に押し出し,直ちに約30℃の水槽に導入して冷却後,ストランドカッターにより,重量が約1mg/個の円柱状のアルミニウム粉を含有するスチレン系樹脂粒子を作成した。
【0053】
(実施例3)
本例では,スチレン系樹脂粒子として下記のスチレン系樹脂粒子C,難燃剤をテトラブロモシクロオクタン(第一工業製;ピロガードFR200,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=1.8wt%,分解温度137℃,融点110℃)160g,難燃助剤としてジクミルパーオキサイド32g,発泡剤をペンタン(ノルマルペンタン約80Vol%,イソペンタン約20Vol%の混合物)560g,ブタン(ノルマルブタン約20Vol%とイソブタン約80Vol%の混合物)960gにする他は実施例1と同様にして自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0054】
ここにスチレン系樹脂粒子Cについて説明する。
ポリスチレン(エー・アンド・エム スチレン社製 HH102)を100重量部,鱗片状黒鉛粉(エスイーシー社製SNO−5,50%平均粒径:5μm)3重量部をミキサーで混合した後,Φ30mmの単軸押出機で200〜220℃の温度で溶融混合し,溶融した樹脂を押出機先端のダイよりストランド状に押し出し,直ちに約30℃の水槽に導入して冷却後,ストランドカッターにより,重量が約1mg/個の円柱状の黒鉛粉を含有するスチレン系樹脂粒子を作成した。
【0055】
(実施例4)
本例では,スチレン系樹脂粒子として下記のスチレン系樹脂粒子D,難燃剤を1,2,5,6,9,10ヘキサブロモシクロデカン(第一工業製;ピロガードSR−104,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=0.2wt%,分解温度210℃,融点165℃)240g,難燃助剤としてジクミルパーオキサイド80g,発泡剤をイソペンタン800gにする他は実施例1と同様にして自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0056】
ここにスチレン系樹脂粒子Dについて説明する。
ポリスチレン(エー・アンド・エム スチレン社製 HH102)を100重量部,カーボンブラック試薬(ナカライ社製,50%平均粒子径:5mm)3重量部をミキサーで混合した後,Φ30mmの単軸押出機で200〜220℃の温度で溶融混合し,溶融した樹脂を押出機先端のダイよりストランド状に押し出し,直ちに約30℃の水槽に導入して冷却後,ストランドカッターにより,重量が約1mg/個の円柱状のカーボンブラックを含有するスチレン系樹脂粒子を作成した。
【0057】
(実施例5)
本例では,実施例1の難燃剤を2,4,6−トリブロモフェノールアリルエーテル(第一工業製;ピロガードFR100,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=11.3wt%,分解温度170℃,融点76℃)192g,発泡剤をペンタン(ノルマルペンタン約80Vol%,イソペンタン約20Vol%の混合物)160g,ブタン(ノルマルブタン約70Vol%とイソブタン約30Vol%の混合物)1120gに変え,染料としてオリエント化学工業製「OPLAS YELLOW136」(Solvent Yellow 33)160gを添加する他は実施例1と同様にして自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0058】
(実施例6)
本例では,実施例1の難燃剤として2,2−ビス(4−アリルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(帝人化成製;ファイアーガード3200,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=1.9wt%,分解温度239℃,融点115℃)96gに変え,難燃助剤としてジクミルパーオキサイド48g,染料として青色染料としてのオリエント化学工業製「Oil Blue630」(Solvent Blue 36)16gを添加する他は実施例1と同様にして自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0059】
(実施例7)
本例では,実施例1の難燃剤を2,4,6−トリブロモフェノールアリルエーテル(第一工業製;ピロガードFR100,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=11.3wt%,分解温度170℃,融点76℃)96gに変え,難燃助剤としてジクミルパーオキサイド48g,染料として,赤色染料としてのオリエント化学工業製「OPLAS RED330」(Solvent RED 111)16gを添加する他は実施例1と同様にして自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0060】
(実施例8)
次に,実施例1〜実施例7にかかる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を若干発泡させて予備発泡粒子とするために,予備発泡機(株式会社ダイセン工業社製 DYL300)を用いて,常法により嵩密度20g/Lに発泡させた。
そして目開き1cmの篩いを通った上記予備発泡粒子を1日間室温で放置(熟成)した。次いで,水蒸気圧0.07MPaで加熱融着して300mm×75mm×25mmの発泡成形体(A)を得た。この発泡成形体(A)は,(4)発泡性スチレン系樹脂粒子の難燃剤含有量(wt%)に関する評価において用いる。
【0061】
また,得られた予備発泡粒子を発泡ポリスチレン用成形機(ダイセン工業社製:VS−500)で0.7MPaの水蒸気吹き込み圧で20秒間加熱して成形し,発泡成形体(B)を得た。この発泡成形体(B)は,(6)発泡成形体の自己消火性(秒)(7)発泡成形体の熱伝導率の評価において用いる。
上記の発泡成形体(A)及び(B)について,下記の評価方法を行い,その結果を表3に示した。なお,実施例1〜実施例7にかかる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子については表1に記載した。
【0062】
評価方法
(1)難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度(wt%)
ノルマルヘキサン100g中に難燃剤20gを入れ,20℃に保ちながら10分攪拌後,上澄み液50gを採取して,ノルマルヘキサンを蒸発させた後の残査量を溶解量とした。
難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度=ノルマルヘキサンを蒸発させた後の残査量(g)/ノルマルヘキサン量(g)
【0063】
(2)難燃剤の分解温度(℃)
熱重量分析(昇温速度10℃/分,窒素雰囲気下)により求めた示差熱減量開始温度で,過熱減量開始温度を難燃剤の分解温度とした。
(3)難燃剤の融点(℃)
微量融点測定装置(柳本製 MP−S2型)を用いて,1℃/分の昇温で,難燃剤が融解し始める温度を融点とした。
【0064】
(4)発泡性スチレン系樹脂粒子の難燃剤含有量(wt%)
ここに発泡性スチレン系樹脂粒子は非常に小さいため,樹脂粒子の状態から表層部のみを取り出して,そこに含まれる難燃剤含有量を測ることは困難である。そこで,樹脂粒子全体の難燃剤含有量を(A)にかかる方法で,表層部の難燃剤含有量を(B)にかかる方法で測定する。
これは樹脂粒子から発泡成形体を作製した際に,発泡成形体における各発泡粒子は各個の樹脂粒子と対応しており,また発泡する際に樹脂粒子は全体に膨らんで,発泡の前後で表層部とそれ以外との部分が交わらないと考えられるためである。
【0065】
(A)発泡性スチレン系樹脂粒子全体の難燃剤含有量(wt%)
発泡性スチレン系樹脂粒子10gをクロロホルム400mリットルに溶解し,その後メタノール1250mリットルに入れて,析出ポリマーを除去した。その後,抽出液を濃縮,蒸発乾固して添加物を取り出した。次に,取り出した添加物を液クロマトグラフ(カラム;TOSO G2000HHR,溶媒;クロロホルム)により分析した。
【0066】
(B)発泡性スチレン系樹脂粒子表層部の難燃剤含有量(wt%)
各試料にかかる発泡性スチレン系樹脂粒子を発泡,成形して図2に示すごとく,直方体の発泡成形体2を得た。大きさは,a=75mm,b=300mm,c=25mmである。この発泡成形体2の表層を,スーパーデラックススライサー(ワタナベフーマック株式会社製;WSD−2P&3P)で,図3に示すように,厚さd=0.3mmに切り出して,切片21を得た。そして,切片21には多数の発泡粒子25の断面が露出している。
【0067】
この発泡粒子25を拡大した状態を図4に示す。
図4において,各発泡粒子25の表層部251に相当する部分のみを採取して,難燃剤測定用のサンプルとした。このサンプル10gを上記(A)と同様の方法で液クロマトグラフにかけて分析した。
上記(A)及び(B)の測により発泡性スチレン系樹脂粒子全体における難燃剤含有量,及び表層部のみに含まれる難燃剤含有量を測定することができ,粒子の表層部における難燃剤含有量が粒子全体の難燃剤含有量に対して何倍であるかが分かる。
【0068】
(5)発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡剤含有量(wt%)
発泡性スチレン系樹脂粒子の発泡剤含有量は,ガスクロマトグラフ(3mmID×5mS USカラム,キャリアガス(窒素)40ml/min)により測定した。尚,発泡性スチレン系樹脂粒子における発泡剤中の炭素数5の飽和炭化水素比率は,炭素数5の飽和炭化水素含有量を発泡剤含有量で除した値を用いた。
【0069】
(6)発泡成形体の自己消火性(秒)
発泡成形体を200mm×25mm×10mmの寸法の試験体に切り出し,23℃1日間養生し,JIS A 9511に記載されている方法で燃焼試験を行った。燃焼試験数は5回であり,その平均消火秒数が3秒以内のものを自己消火性合格とした。
【0070】
(7)発泡成形体の熱伝導率(W/m・K)
JIS A 1412−2 熱流計法(HFM法)に準じて発泡成形体の熱伝導率を測定した。発泡成形体を200mm×200mm×25mmの寸法の試験体に切り出し,測定装置の加熱板と冷却熱板の間に挟み,試験体温度差30℃,試験体平均温度20℃の条件で測定を行った。
【0071】
そして,実施例1〜7にかかる自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子に関して表1に,上記測定結果について表3に記載した。なお,表1,表3で略語で表記した物質について,正式名称を表5に記載した。
表1,表3より知られるごとく,実施例1〜7に記載した製造方法により,複雑な処理工程を必要とせず,少量の難燃剤で安定した自己消火性を有する自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を提供することができる。
また,特に実施例2〜4のように,黒鉛粉,カーボンブラック粉,金属粉を含有する自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子では,少量の難燃剤で安定した自己消火性を有するだけでなく,この自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子から製造したスチレン系樹脂発泡成形体の熱伝導率を低くすることができ,断熱材として優れており,建築材料に好適である。
【0072】
(実施例9)
次に,比較のために以下に示す比較例1〜4に基いて上記と同様の評価を行った。
(比較例1)
本例では,実施例1の発泡剤をペンタン(ノルマルペンタン約80%,イソペンタン約20%の混合物)1120gに変え,エチルベンゼン240gを添加する他は実施例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0073】
(比較例2)
本例では,実施例1の発泡剤をペンタン(ノルマルペンタン約80%,イソペンタン約20%の混合物)1120gに変え,トルエン240gを添加する他は実施例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0074】
(比較例3)
本例では,実施例1の難燃剤をエチレンビスブロマイド・2,2−ビス(4−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン縮合物(帝人化成製;ファイアーガード3000,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=0.03wt%,分解温度300℃,融点60−80℃)に変える他は実施例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0075】
(比較例4)
本例では,実施例1の難燃剤を2,2−ビス(4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル)プロパン(帝人化成製;ファイアーガード3100,20℃におけるノルマルヘキサンに対する溶解度=0.05wt%,分解温度300℃,融点90−105℃)に変える他は実施例1と同様にして発泡性スチレン系樹脂粒子を作製した。
【0076】
そして,比較例1〜4にかかる発泡性スチレン系樹脂粒子に関して表2に,上記測定結果について表4に記載した。なお,表2,表4で略語で表記した物質について,正式名称を表5に記載した。
表2,表4より知られるごとく,比較例1,2にて得られる発泡性スチレン系樹脂粒子は,ノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上の難燃剤を含有するが,難燃剤がスチレン系樹脂粒子にほぼ均一に含浸されており,少量の難燃剤で安定した自己消火性が得られなかった。また,比較例3,4のように,難燃剤のノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%未満の場合,難燃剤の含浸効率が悪く,少量の難燃剤で安定した自己消火性が得られなかった。
【0077】
【表1】
Figure 2004346281
【0078】
【表2】
Figure 2004346281
【0079】
【表3】
Figure 2004346281
【0080】
【表4】
Figure 2004346281
【0081】
【表5】
Figure 2004346281

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の模式図。
【図2】実施例8における,発泡成形体とその寸法を示す説明図。
【図3】実施例8における,発泡成形体から切り出した切片を示す説明図。
【図4】実施例8における,切片における発泡粒子とその表層部を示す説明図。
【符号の説明】
1...自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子,
11...表層部,

Claims (15)

  1. 発泡剤と難燃剤とをスチレン系樹脂粒子に含浸させてなると共に
    上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上であり,
    粒子の表層部における難燃剤含有量(wt%)が,粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍以上であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  2. 請求項1において,粒子の表層部における難燃剤含有量(wt%)が,粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.15倍以上であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  3. 請求項1または2において,上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.5wt%以上であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において,上記難燃剤の分解温度が250℃以下であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において,上記難燃剤の融点は70℃〜120℃であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において,上記発泡剤は,炭素数5の飽和炭化水素の含有率が15Vol%以上である化合物からなることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において,上記難燃剤は,上記スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.3〜10重量部含有されていることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において,上記自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子は,黒鉛粉,カーボンブラック粉,金属粉のうち一種以上を含有していることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  9. 発泡剤と難燃剤とをスチレン系樹脂粒子に含浸させてなると共に上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.1wt%以上であり,粒子の表層部における難燃剤含有量(wt%)が,粒子全体の難燃剤含有量(wt%)に対して1.05倍以上である自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子を製造するに当たり,
    密閉容器内でスチレン系樹脂粒子を水性懸濁液中に分散させ,該水性懸濁液に芳香族炭化水素を添加することなく,発泡剤と難燃剤とを添加することを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  10. 請求項9において,上記水性懸濁液の温度を上記難燃剤の融点以上に保持することを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  11. 請求項9または10において,上記難燃剤はノルマルヘキサンに対する溶解度が20℃において0.5wt%以上であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  12. 請求項9から11のいずれか1項において,上記難燃剤の分解温度が250℃以下であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項において,上記難燃剤の融点は70℃〜120℃であることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項において,上記発泡剤は,炭素数5の飽和炭化水素の含有率が15Vol%以上である化合物からなることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
  15. 請求項9〜14のいずれか1項において,上記難燃剤は,スチレン系樹脂粒子100重量部に対して0.3〜10重量部含有されていることを特徴とする自己消火性発泡性スチレン系樹脂粒子の製造方法。
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