JP2004345787A - シートトレイ,画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出や複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置すること等を可能とする。
【解決手段】シート載置側面がシート全面以上に渡り,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部g11a〜b,g12a〜cと,該シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向D及びシート幅方向Wにおけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段s11〜s13を具備するシートガイドX1。また,シート載置面を両面に形成したものや,シート載置面を上下に揺動可能としてシートガイド部g12a,g12bの段差を小さくする方向に弾性付勢することにより,大サイズのシートが段差内へ落ち込んでたわむ現象を防止するもの等も考えられる。
【選択図】図1
【解決手段】シート載置側面がシート全面以上に渡り,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部g11a〜b,g12a〜cと,該シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向D及びシート幅方向Wにおけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段s11〜s13を具備するシートガイドX1。また,シート載置面を両面に形成したものや,シート載置面を上下に揺動可能としてシートガイド部g12a,g12bの段差を小さくする方向に弾性付勢することにより,大サイズのシートが段差内へ落ち込んでたわむ現象を防止するもの等も考えられる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,プリンタ,複写機,ファクシミリ,イメージスキャナ等の画像処理装置に接続されるシートトレイ及びそれを具備する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機,ファクシミリ,イメージスキャナ等の画像処理装置には,画像形成の記録媒体である記録紙や,画像読み取りの原稿等のシートが載置されるシートトレイが接続される。このシートトレイに載置されたシートは,ピックアップローラ等のシート送出手段により装置内へ送り出されるが,その際,シートがまっすぐ送出されるように,シートトレイのシート載置面側には,シートの側端部(シート送出方向に直角な方向の両側端面)に沿ってガイドするシートガイドが設けられる。
一方,シートトレイには,様々なサイズのシートが縦置き(シート送出方向をシートの長手方向とする向きの載置)或いは横置き(シート送出方向に直角の方向をシートの長手方向とする向きの載置)のいずれかで載置される。特に,複写時の読み取り原稿が載置されるADF用のシートトレイや,一時的な利用のために記録紙が載置されるいわゆる手差しトレイ(シートトレイの一例)には,その都度様々なサイズのシートが縦置き或いは横置きされる。
従来,ADF用のシートトレイや手差しトレイには,載置されるシートのサイズや載置方向(縦置き又は横置き)に応じて,シートをガイドする幅をスライド機構によって移動可能(調節可能)な可動ガイド(可調節ガイド)が設けられることが多い。
【0003】
図12は,スライド式の可動ガイドが設けられた従来の原稿トレイA1の平面図である。このような原稿トレイA1は,一般に,画像処理装置の最上部の自動原稿送り装置(ADF)に設けられる。
図12に示すように,原稿トレイA1は,原稿シートの送出方向Dに直角のシート幅方向Wにスライド移動が可能な可動ガイドg81,g82が設けられ,載置した原稿シートの幅に合わせて前記可動ガイドg81,82の位置を調節して用いる。これにより,前記可動ガイドg81,g82が原稿シートをその両側端部(シート幅方向Wの両端部)に沿ってガイドする。さらに,従来の原稿トレイA1には,前記可動ガイドg81,g82の調節位置を検出する不図示のシート幅センサと,載置された原稿シートがシート送出方向Dの所定位置まで達しているか否かを検出する原稿検知センサs81,s82とが設けられている。これらシート幅センサと原稿検知センサs81,s82との検出結果の組み合わせにより,載置された原稿シートのサイズ及び載置方向(縦置きか横置きか)が検出される。
【0004】
図13は,スライド式の可動ガイドが設けられた従来の手差しトレイA2の斜視図である。このような手差しトレイA2は,一般に,画像処理装置の側面に設けられる。
図13に示すように,手差しトレイA2は,記録紙の送出方向Dに直角のシート幅方向Wにスライド移動が可能な可動ガイドg91,g92が設けられ,載置した記録紙の幅に合わせて前記可動ガイドg91,92の位置を調節して用いる。この手差しトレイA2にも,前記原稿トレイA1と同様に,不図示のシート幅センサと載置された記録紙がシート送出方向Dの所定位置まで達しているか否かを検出する原稿検知センサs91,s92とが設けられ,これらの検出結果により載置された記録紙のサイズ及び載置方向が検出される。
また,特許文献1には,複数種類のシート幅それぞれに合わせた段差が設けられた手差しトレイが示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−345449号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,可動ガイドを設けた場合には,載置するシートのサイズ或いは載置方向が変わるごとに,可動ガイドを移動させてサイズ調節を行う必要があり,これが手間であるという問題点があった。
さらに,原稿サイズや原稿画像の向き(縦又は横)が複数種類ある場合等において,複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置することができないという問題点もあった。
また,特許文献1に示される手差しトレイは,手持ちした1〜2枚程度のシートの先端付近の側端部を段差に沿わせることにより,その幅方向の位置決めを行うものであり,シートを手放しで積載(載置)できるものでなく,シートサイズを検出したり複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置することはできないという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出や複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置すること等を可能とするシートトレイ及びそれを具備する画像処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部と,前記シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向及び/又は該送出方向に略直角の方向におけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段と,を具備してなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これにより,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出が可能となる。
【0008】
また,第2の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備し,シート載置側の面がシートの略全面以上に渡って形成され,さらに,前記シートガイド部が,シート載置側の面方向において外側に位置するものほどシートの積載高さ方向における高い位置でシートをガイド可能に形成されてなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これによっても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シート搬送方向或いはシート搬送方向に直角なシート幅方向のシートサイズが小さいものほど下側に,大きいものほど上側に載置すれば,複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置して使用することが可能となる。
【0009】
また,第3の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,シート載置側の面に1段又は複数段に形成されるシートの載置面それぞれに,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備してなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これによっても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,1つ(1段)のシート載置面に複数種類のサイズ及び/又は載置方向に対応したシートガイドが形成されるので,当該シートトレイの厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
【0010】
また,第4の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,当該シートトレイの一の面及びその反対面の両面側にシートの載置面が形成され,前記両面側それぞれにサイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数が形成されてなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これによっても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がない。さらに,シートトレイ全体としては,数多くのサイズ及び/又は載置方向のシートに対応可能に構成できる一方,一方の面に設けられるシートガイド部の種類を少なく(例えば,対応可能な全種類の約半分)できるので,利用者にとっては,シートをいずれのシートガイドに沿わせるべきかがわかりやすい。
さらにこの場合,前記両面側の前記シート積載面それぞれに対応する前記画像処理装置への接続端が相互に反対の方向に形成され,前記シート積載面それぞれが,対応する前記接続端側からその反対側に向かって当該シートトレイを掘り下げる方向への傾斜面を形成してなるものが考えられる。
これにより,当該シートトレイの厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
【0011】
また,前記第1〜第4の発明のいずれかに係るシートトレイについて,以下の構成も備えたものが考えられる。
例えば,前記シートガイド部の具体的構成として,前記シートガイド部の1又は複数が,シートの載置面に設けられた段差により形成されたものが考えられる。
ここで,シートのサイズ及び/又は載置方向ごとに多くの枚数のシートを積載可能とするには,前記段差を大きくする必要がある。しかし,前記段差を大きくすると,その段差を覆うよう積載される大サイズのシートが,その段差(シートガイド)の内側(凹部)に自重により落ち込んで大きくたわむ現象が生じる。
そこで,前記シートの載置面が揺動可能な揺動部材により構成され,該揺動部材を前記段差を小さくする方向へ弾性付勢する弾性付勢手段を具備するものが考えられる。
これにより,載置されたシート(サイズ及び/又は載置方向)に対応した前記段差は,そのシートの積載高さ(即ち,シートの重さ)に応じてその段差が広がるので,十分な枚数のシートを積載できる。一方,前記段差を覆う大サイズのシートが積載された場合は,小サイズのシート用のシート載置面はその段差を小さくする方向へ弾性付勢されているので,載置された大サイズのシートが弾性付勢力により支えられ,段差に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
また,前記シートガイド部を形成する前記段差が,シート送出方向におけるシート後端部側とシート送出方向に略直角なシート幅方向におけるシート両側端部側とを囲って形成されたものであれば,載置されたシートが,シートの搬送方向の後端部側でも前記シート載置面で支持される(支持面積が増える)ので,これによっても,載置されたシートがより小サイズのシート用の段差(シートガイド)の内側に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。さらにこの場合,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向とシートガイドとの対応がわかりやすくなり,シートの保持をより確実にすることができる。
【0012】
また,シートの載置面が,シートの送出方向に湾曲した湾曲面状に形成されたものであれば,載置されたシートが,送出方向に直角のシート幅方向にカールが形成されている場合でもこれが矯正され,シートがスムーズに送り出される。
また,載置されるシートの幅に応じてシートをガイドする幅を調節可能な可調節ガイド部も具備すれば,既定位置のシートガイドで対応できないサイズのシートに対しても柔軟に対応可能となる。
【0013】
また,本発明は,前記シートトレイを具備してなることを特徴とする画像処理装置として捉えたものであってもよい。
【0014】
【実施例】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の第1の実施例に係るシートトレイX1の構成を表す斜視図及び平面図,図2は本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2の構成を表す斜視図及び平面図,図3は本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2に複数サイズのシートを重ねて積載した状態を表す側断面図,図4は本発明の第3の実施例に係るシートトレイX3の構成を表す斜視図及び平面図,図5は本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の構成を表す斜視図及び平面図,図6は本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の側断面図,図7は本発明の第5の実施例に係るシートトレイX5の構成を表す斜視図及び側断面図,図8は本発明の第6の実施例に係るシートトレイX6の構成を表す斜視図及び平面図,図9は本発明の第7の実施例に係るシートトレイX7の構成を表す斜視図及び平面図,図10は本発明の実施例に係るシートトレイが接続される画像処理装置の一例である画像形成装置の断面図,図11はシートサイズを検出するサイズセンサの構成を表す側断面図,図12はスライド式の可動ガイドが設けられた従来の原稿トレイA1の平面図,図13はスライド式の可動ガイドが設けられた従来の手差しトレイA2の斜視図である。
【0015】
まず,図10の断面図を用いて,本発明の実施例に係るシートトレイの接続対象となる画像処理装置の一例である画像形成装置1について説明する。
本画像形成装置10は,印刷モードとしてコピアモード(複写モード),プリンタモード,FAXモードを有しており,不図示の操作部からの操作入力や,パーソナルコンピュータ等の外部ホスト装置からの印刷ジョブの受信に応じた印刷モードが,不図示の制御部によって選択される。
図10に示すように,本画像形成装置1は,原稿読み取り部10(原稿読取手段),給紙部20(給紙手段),印刷部30(印刷手段),排紙部40に大別され,原稿読み取り部10が給紙部20の上方に配設され,排紙部40が原稿読み取り部10と給紙部20の中間部位に配設されている。
以下に,上記各処理モードの中からコピアモードについて説明する。
ユーザが,原稿読み取り部10(スキャナ部)のプラテンガラス11上に原稿を載置した後,給紙部20の給紙カセット21或いは装置側面に設けられたオプション給紙トレイXbに用紙(記録シート)を装着し,さらに装置の外装前面部に配置される操作パネル(不図示)上の条件入力キー(印刷枚数/印刷倍率等々)を入力した後に,操作パネルのスタートキーを操作するとコピー動作が開始される。
スタートキーが操作されると,メイン駆動モータ(不図示)が始動し,各駆動ギヤが回転する。その後,給紙ローラ22又は22aが回転して用紙が装置内へ送出(給紙)され,給紙された用紙はレジストローラ31へ到達する。このレジストローラ31により,用紙は,感光体ドラム32上に形成される画像の先端部(画像形成開始部)と同期をとるために一時停止され,用紙の先端部が均一にレジストローラ31に押しつけられて用紙の先端位置の補正が行なわれる。
一方,原稿読み取り部10においては,コピーランプ12a(光源)が点灯し,コピーランプユニット12が矢印方向へ移動することで露光が開始される。コピーランプ12aにより原稿に照射された照射光は,原稿の画像情報を含む反射光(原稿からの反射光)となり,該反射光は,コピーランプユニット12に設けられた第1ミラー12bから第2ミラー13,第3ミラー14,光学レンズ15から,CCD16へ入力されることによって読み取られる。
このようにして読み取られた画像情報は,不図示の制御部が備えるCCD回路で,光の画像情報が電気的信号に変換され,その画像情報信号は,設定された条件で画像処理が行われ,LSUユニット33へプリントデータとして送信される。
他方,感光体ドラム32は,帯電ユニット34により,全体が所定帯電電位に帯電される。LSUユニット33からのレーザ光は,不図示のポリゴンミラーや各種レンズを通して,感光体ドラム32へ照射されて,感光体ドラム32上に静電潜像が形成される。その後,現像槽35中のMGローラ35s上のトナーが,感光体ドラム32表面上に引き寄せられ,静電潜像はトナーによって感光体ドラム32上の電位ギャップに応じて顕像化される。
また,作像される用紙(シート)は,タイミングを合わせてレジストローラ31により,感光体ドラム32方向へ搬送され,転写ユニット36(コロナチャージャ)により感光体ドラム32上のトナーが用紙に転写される。感光体ドラム32上の残留したトナーはドラムユニットのクリーニングブレード37aによってかきとられ,クリーナーユニット37により回収される。
他方,トナーの転写が終了した用紙は,定着装置38(定着工程)の上ヒートローラ38aと下ヒートローラ38bを通過して,熱と圧力が加えられ,用紙上の未定着トナーが用紙に溶融・固着され,排紙装置Xを構成する排紙ローラ41により排紙トレイ42に排出される。
また,原稿読み取り部10が備えるADF10a(自動原稿供給装置)の原稿トレイXaに原稿が載置されていることが,所定のセンサにより検出されている場合には,ADF10aにより原稿が自動供給されてコピーが実行される。
即ち,前記スタートキー操作がなされたときにADF10aの原稿給送ローラ17が回転し,原稿トレイXa上に載置された原稿が原稿読み取り部10内へ送出されて所定の搬送路を搬送される一方,前記コピーランプユニット12が所定の停止位置で停止したまま搬送中の原稿を露光する。この露光により得られた原稿からの反射光により原稿画像を読み取る処理は前述した通りである。
このようにして画像が読み取られた原稿は,原稿排出部18へ排出される。
以下に示す本発明の実施例に係るシートトレイX1〜X8は,図10に示すような画像形成装置1に対し,前記原稿トレイXaや前記オプション給紙トレイXbとして本体に接続されるものである。
【0016】
(第1の実施例)
次に,図1を用いて,本発明の第1の実施例に係るシートトレイX1について説明する。
図1(a)はシートトレイX1の斜視図,図1(b)は同平面図を表す。
図1(a)に示すように,シートトレイX1は,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)がそれぞれ異なるシート(原稿や記録紙等)をそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部g11a,11b,g12a〜cと,該シートガイド部g11a,g11b,g12a〜cに沿って載置されたシートの送出方向Dにおけるシートサイズを検出するサイズセンサs11,s12及びシート送出方向Dに直角のシート幅方向Wにおけるシートサイズを検出するサイズセンサs13とを備えている。
本シートトレイX1は,2段のシート載置面f11,f12が形成され,該シート載置面f11,f12の段差により一部の前記シートガイドg12a〜cが形成されている。さらに前記シートガイドg12a〜c(段差部)は,シート送出方向Dにおけるシート後端部側のガイドg12cとシート幅方向Wにおけるシート両側端部側のガイドg12a,g12bとからなり,これにより,シートガイドg12a〜cが,載置されたシートをシート後端部側及びシート両側端部側において3方向を囲うよう形成されている。前記シート載置面f11,f12間の段差は,シート搬送方向Dの上流側で大きく(深く),下流側となるほど小さく(浅く)なり,画像形成装置1への接続端50付近では,段差がなくなるよう形成されている。
一方,残りの前記シートガイドg11a,g11bは,前記シート載置面f11上に隆起した突起部により形成されている。
【0017】
図11は,前記サイズセンサs11〜s13の構成を表す側断面図である。
図11(a)に示すように,前記サイズセンサs11〜s13は,所定の回動軸71の回りに所定範囲で上下方向に回動自在に支持された回動部材72と,該回動部材72の一端に設けられその重みにより前記回動部材72を持ち上げる方向に付勢する重り73と,発光素子と受光素子との間が遮光(遮蔽)されているか否かを検出するフォトセンサ74とを具備している。さらに,前記回動部材72には,所定の位置に遮光リブ75が設けられており,サイズセンサ上にシートが載置されていない場合(図11(a))は,前記回動部材72が前記重り73により持ち上がった状態となり,この状態において前記遮光リブ75が前記フォトセンサ74を遮光する。この遮光状態を,以下,OFF状態という。
一方,サイズセンサs11〜s13上にシートが載置された場合(図11(b))は,シートの重みによって前記回動部材72が下方へ抑えられ,前記回動部材72とともに前記遮光リブ74が下方へ回動し,前記遮光リブ75による前記フォトセンサ74の遮光状態が解除される(非遮光状態)。この非遮光状態を,以下,ON状態という。
これにより,載置されたシートが,前記サイズセンサs11〜s13の位置まで達しているか否かを検出することができる。
なお,後述するサイズセンサs21〜s25(図2)も同じ構成を有するものである。
【0018】
図1(b)は,本シートトレイX1の平面図であり,B5,B4,A4,A3のサイズのシートを縦置き(シート搬送方向Dを長手方向として載置)又は横置き(シート幅方向Wを長手方向として載置)した場合のシートを破線で示している。図1(b)に示すように,シートトレイX1は,最大で「A3サイズ縦置き」までのシートを載置可能であり,それらのシート全面以上に渡って形成されている。
ここで,シートをシートトレイX1上に載置する場合,シートの先端部(シート搬送方向Dにおける先端部)が,所定の基準位置P0に位置するよう載置される。この基準位置P0は,本シートトレイX1が接続される画像形成装置1本体側のシート入口に設けられた位置決め部材の位置であり,利用者は,この位置決め部材にシートの先端部を当接させることにより,シート送出方向Dの位置決めをする。例えば,本シートトレイX1が,図10に示す画像形成装置1のオプション給紙トレイXbとして用いられる場合,図10に示すシート入口に設けられた部材22bが,前記位置決め部材の一例である。この位置決め部材は,シートが送出されるタイミングで回動して持ち上がり,これにより,シートの送出(給紙)が可能となる。
【0019】
図1(b)に示すように,本シートトレイX1のシート載置側(図1(a)の上側)の面方向において外側に位置する前記シートガイドg11a,g11bの間隔(シート幅方向Wの間隔)は,A4サイズのシートの長手方向の長さに対応し,前記シートガイドg12a,g12bの間隔は,B5サイズのシートの長手方向の長さに対応している。
また,シート後端部側の前記シートガイドg12cの位置は,B4サイズのシートを縦置きしたときのその後端部の位置に対応するが,利用者がシートを持って載置しやすいように,縦置きしたB4サイズのシートの後端部と前記シートガイドg12cとの間に,指の厚み程度の隙間eが生じるよう構成されている。
【0020】
また,前記サイズセンサs11は,前記シート載置面f11上において,A3サイズのシートが縦置きされた場合の後端部付近のシート内側の位置に設けられ,前記サイズセンサs12は,前記シート載置面f12上において,B4サイズのシートが縦置きされた場合の後端部付近のシート内側の位置に設けられている。
また,前記サイズセンサs13は,前記シート載置面f11において,A4サイズのシートが横置きされた場合の側端部付近のシート内側の位置に設けられている。
以上示した前記シートガイドg11a〜c,g12a〜c及び前記サイズセンサs11〜s13の配置により,これらセンサの検出状態の組み合わせに基づいて,シートのサイズ及び載置方向を検出することができる。
即ち,前記サイズセンサs11,s12,s13の検出状態を,「ON」,「OFF」,「−」(ON/OFFのいずれでもよい)で表した場合,その組み合わせ(s11,s12,s13)が,(ON,−,ON)のときは「A3縦置き」,(OFF,ON,OFF)のときは「B4縦置き」,(OFF,OFF,ON)のときは「A4横置き」,(OFF,OFF,OFF)のときは「B5横置き」であると判別できる。この判別は,前記サイズセンサs11〜s13の検出信号(ON/OFF)に基づいて,画像形成装置1の制御部によって行われる。
このようなシートトレイX1によれば,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出が可能となる。
【0021】
(第2の実施例)
次に,図2を用いて,本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2について説明する。
図2(a)はシートトレイX1の斜視図,図2(b)は同平面図を表す。
図2(a)に示すように,シートトレイX2も,前記シートトレイX1と同様に,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部g21a,21b,g22a〜c,g23a〜c,g24a〜cと,シート送出方向Dにおけるサイズセンサs21,s22及びシート幅方向Wにおけるサイズセンサs23〜25とを備えている。
本シートトレイX2は,4段のシート載置面f21〜f24が形成され,該シート載置面f21〜f24の段差により一部の前記シートガイドg22a〜c,g23a〜c,g24a〜cが形成されている。さらに,前記シートトレイX1と同様に,段差で形成されるシートガイドは,載置されたシートをシート後端部側及びシート両側端部側において3方向を囲うよう形成され,その段差は,シート搬送方向Dの上流側で大きく(深く),下流側となるほど小さく(浅く)形成されている。
一方,残りの前記シートガイドg21a,g21bは,前記シート載置面f21上に隆起した突起部により形成されている。
【0022】
図2(b)は,本シートトレイX2の平面図であり,B5,B4,A4,A3の各サイズのシートを,それぞれ縦置き又は横置きした場合のシートを破線で示している。図2(b)に示すように,シートトレイX2は,最大で「A3サイズ縦置き」までのシートを載置可能であり,それらのシート全面以上に渡って形成されている。また,前記シートトレイX1と同様に,シート後端部側の前記シートガイドg22c,g23c,g24cは,対応するサイズ(B4,A4.B5)のシートを縦置きしたときのその後端部に,指の厚み程度の隙間eが生じるよう構成されている。
また,前記サイズセンサs21〜s25の検出結果の組み合わせに基づいて,シートのサイズ及び載置方向を検出することができることも前記シートトレイX1と同様である。
【0023】
また,図2(a)に示すように,本シートトレイX2のシートガイドは,シート載置側(図2(a)の上側)の面方向において外側に位置するものほど,シートの積載高さ方向zにおける高い位置でシートをガイドする(z方向において高い位置にガイドが形成されている)ものである。即ち,シートガイドg24a及びbよりもシートガイドg23a及びbの方が,シートガイドg23a及びbよりもシートガイドg22a及びbの方が,シートの積載高さ方向zにおける高い位置でシートをガイドする。
このような構成により,サイズや載置方向が異なるシートを一度に載置して使用することが可能となる。
図3は,シートトレイX2のシート載置面f23に「A4サイズ縦置き」のシートを積載し,さらにその上段のシート載置面f22に「B4サイズ縦置き」のシートを重ねて積載した場合の側断面図である。このようにシートを積載することにより,シート送出方向D又はシート幅方向Wのサイズが大きいシートから順に給紙される。
これにより,例えば,複写したい原稿がサイズや載置方向が異なる複数のシートからなる場合に,従来のスライド式の可動ガイドでは,原稿をサイズや載置方向ごとに仕分けして,それぞれごとに可動ガイドを調節する手間が必要であったが,本ソートトレイX2によれば,そのような手間がなく,複数の原稿を同時に載置して使用することが可能となる。
【0024】
(第3の実施例)
次に,図4を用いて,本発明の第3の実施例に係るシートトレイX3について説明する。
図4(a)はシートトレイX3の斜視図,図4(b)は同平面図を表す。
図4(a)に示すように,シートトレイX3は,載置方向(縦置き/横置き)が異なるB5サイズのシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイドg31a〜b,g32a〜cを備えている。ここで,これら複数のシートガイドg31a〜b,g32a〜cは,1つのシート載置面f31に設けられている。
このように,1つのシート積載面f31に複数のシート載置パターン(サイズ及び/又は載置方向)に対応するシートガイド(複数のシートガイド部)を形成することにより,厚みを抑えつつ多くのシート積載パターンに対応できるシートトレイを構成することが可能となる。
図4に示す例では,シート載置面は1面のみであるが,同様のシート載置面をシートサイズごとに(例えば,B5サイズとA4サイズ)複数段形成したものも考えられる。
【0025】
(第4の実施例)
次に,図5を用いて,本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4について説明する。
シートトレイX4は,サイズや載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数を,当該シートトレイX4の一の面及びその反対面の両面側に形成されたものである。
図5(a),(b)はシートトレイX4の両面側それぞれから見たときの斜視図,図5(c),(d)は同平面図を表す。図5(c),(d)には,A3,A4,B4,B5の各サイズのシートを,それぞれ縦置き又は横置きした場合のシートを破線で示している。
図5(a),(c)に示すように,シートトレイX4の一の面側(以下,A面側という)には,A3サイズの縦置き,又はA4サイズの縦置き若しくは横置きに対応する2段のシート載置面f41,f42及びシートガイドg41a,g41b,g42a〜bが,図5(b),(d)に示すように,シートトレイX4のA面側と反対の面側(以下,B面側という)には,B4サイズの縦置き,又はB5サイズの縦置き若しくは横置きに対応する2段のシート載置面f43,f44及びシートガイドg43a,g43b,g44a〜bがそれぞれ形成されている。そのうち,シートガイドg42a〜c,g44a〜cは,段差によりシートの3方向を囲うように形成され,さらにその段差は,シート搬送方向Dの上流側で大きく(深く),下流側となるほど小さく(浅く)形成されている。
一方,残りの前記シートガイドg41a,g41b,g43a,g43bは,A,B各面側の前記シート載置面f41,f43上に隆起した突起部により形成されている。
このようなシートトレイX4においても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がない。さらに,シートトレイ全体としては,数多くのサイズ及び/又は載置方向のシートに対応可能に構成できる一方,一方の面に設けられるシートガイド部の種類を少なく(例えば,対応可能な全種類の約半分に)できるので,利用者にとっては,載置するシートをいずれのシートガイドに沿わせるべきかがわかりやすい。
【0026】
図6は,本シートトレイX4の2種類の構成例を表す側断面図である。
ここで,図6(a)は,前記A,B各面側の前記シート積載面f42,f44それぞれに対応する前記画像処理装置1への接続端51,52を相互に反対の方向に形成した場合の例(このシートトレイをシートトレイX4という)であり,図6(b)は,前記シート積載面f42,f44それぞれに対応する前記画像処理装置1への接続端53を共通に(同一方向に)形成した場合の例(このシートトレイをシートトレイX4’という)である。
図6(a)に示す構成例では,前記シート積載面f42,f44それぞれが,シート両側端部のシートガイドg42a,g42b及びg44a,g44bを形成する段差が対応する前記接続端51,52側からその反対側に向かって徐々に深くなるような傾斜面,即ち,対応する前記接続端51,52側からその反対側に向かって当該シートトレイX4を掘り下げる方向への傾斜面を形成している。
これにより,画像形成装置1への接続端をA,B両面で同一方向とするシートトレイX4’(図6(b))に比べ,当該シートトレイX4の厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
【0027】
(第5の実施例)
次に,図7を用いて,本発明の第5の実施例に係るシートトレイX5について説明する。
図7(a)はシートトレイX5の斜視図,図7(b)〜(d)は同側断面図を表す。
図7(a)に示すように,シートトレイX5は,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)が異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイドg51a〜b,g52a〜cを備えている。
本シートトレイX5は,2段のシート載置面f51,f52が形成され,該シート載置面f51,f52の段差により一部の前記シートガイドg52a〜cが形成されている。さらに,前記シートトレイX1と同様に,段差で形成されるシートガイドは,載置されたシートの3方向を囲うよう形成されている。
【0028】
ところで,シートのサイズ及び/又は載置方向ごとに多くの枚数のシートを積載可能とするには,前記段差(シートガイドg52a〜cの高さ)を大きくする必要がある。しかし,前記段差を大きくすると,その段差を覆うよう積載される大サイズのシート(図7の例では,シート載置面f51に積載されるシート)が,その段差(シートガイドg52a〜c)の内側(凹部)に自重により落ち込んで大きくたわむ現象が生じる。
本シートトレイX5は,この現象を解消できる構成を有している。
具体的には,図7(b)に示すように,前記シート載置面f52が,回動軸61に支持されて上下方向に揺動可能な揺動部材62の上面によって形成され,該揺動部材62は,バネ等の弾性部材63(弾性付勢手段)により,前記シート載置面f51との段差を小さくする方向(上方向)へ弾性付勢されている。前記弾性部材62は,付勢している前記シート載置面f52上にシートが直接積載された場合に,そのシートの重さに応じて圧縮するものである。この圧縮により,所定の最大枚数のシートが直接積載されるまでは,そのシートの後端部付近における前記シートガイドg52a,g52bの高さ(段差)が,シートの積載高さ以上となるように前記弾性部材63の付勢力が調節されている。
これにより,図7(d)に示すように,載置されたシート(サイズ及び/又は載置方向)に対応した前記段差,即ち,小サイズのシートS2に対応するシートガイドg52a〜cの段差は,そのシートS2の積載高さ(即ち,シートの重さ)に応じてその段差が広がる(前記揺動部材62が下がる)。
一方,図7(c)に示すように,前記段差(シートガイドg52a〜c)を覆う大サイズのシートが積載された場合は,小サイズのシート用のシート載置面f52はその段差を小さくする方向(上方)へ弾性付勢されているので,載置された大サイズのシートが弾性付勢力により支えられ,段差に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
【0029】
(第6の実施例)
次に,図8を用いて,本発明の第6の実施例に係るシートトレイX6について説明する。
図8(a)はシートトレイX6の斜視図,図6(b)は同平面図を表す。
図8(a)に示すように,シートトレイX5は,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)が異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイドg61a〜b,g62a〜cを備えている。
本シートトレイX6は,2段のシート載置面f61,f62が形成され,該シート載置面f61,f62の段差により一部の前記シートガイドg62a〜cが形成されている。さらに,前記シートトレイX1と同様に,段差で形成されるシートガイドは,載置されたシートの3方向を囲うよう形成されている。
ここで,前記シート載置面f62は,図8(a)に示すように,シート送出方向Dに湾曲した湾曲面状に形成されている。
これにより,載置されたシートが,シート幅方向Wにカールが形成されている場合でもこれが矯正され,シートがスムーズに送り出される。図8に示す例では,前記シート載置面f62は下方に凸状に湾曲しているが,上方に凸上に湾曲した形状としても同様の効果を奏する。
また,前記シートトレイX1では,載置されたシートの後端部とそのシートに対応するシート後端部側のシートガイドとの間に,そのシートの幅方向W全体に渡って前記隙間eが生じるよう構成されていた(図1(b)参照)。
これに対し,本シートトレイX6は,載置されたシートの後端部に近接する位置にそのシートに対応するシート後端部側のシートガイドg62cが設けられるとともに,シート後端部側のシートガイドg62cの一部に指が入る程度の溝部70が形成され,この溝部70がシートとガイドとの間の隙間e1を形成する。
これにより,シートの保持をより確実にできるとともに,シートの後端部側でのシートの支持面積がより増えるので,これによっても,載置されたシートがより小サイズのシート用の段差(シートガイド)の内側に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
【0030】
(第7の実施例)
次に,図9を用いて,本発明の第7の実施例に係るシートトレイX7について説明する。
図9(a)はシートトレイX7の斜視図,図9(b)は同平面図を表す。
本シートトレイX7は,図9(a)に示すように,前記シートトレイX5(図7(a)参照)に従来のスライド式の可動ガイドを組み合わせたものである。具体的には,大サイズシート用の前記シートガイドg51a,g51bを,シート幅方向Wにスライド可能な可動ガイドg71a,g71b(可調節ガイド部)に置き換えたものである。
これにより,既定位置のシートガイドで対応できないサイズのシート(定形外用紙等)に対しても柔軟に対応可能となる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように,第1の発明によれば,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部と,該シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向及び/又は該送出方向に略直角の方向におけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段を具備するので,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出が可能となる。
また,第2の発明によれば,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備し,シート載置側の面がシートの略全面以上に渡って形成され,さらに,前記シートガイド部が,シート載置側の面方向において外側に位置するものほどシートの積載高さ方向における高い位置でシートをガイドする構成を有するので,シートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シート搬送方向或いはシート幅方向のシートサイズが小さいものほど下側に,大きいものほど上側に載置すれば,複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置して使用することが可能となる。
また,第3の発明によれば,シート載置側の面に1段又は複数段に形成されるシートの載置面それぞれに,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備することにより,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,1つ(1段)のシート載置面に複数種類のサイズ及び/又は載置方向に対応したシートガイドが形成されるので,当該シートトレイの厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
また,第4の発明によれば,当該シートトレイの両面側にシートの載置面が形成され,前記両面側それぞれにサイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数が形成たものであるので,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がない上,さらに,一方の面に設けられるシートガイド部の種類を少なく(例えば,対応可能な全種類の約半分)できるので,利用者にとっては,シートをいずれのシートガイドに沿わせるべきかがわかりやすい。
また,前記シートガイド部をシートの載置面に設けられた段差により形成するとともに,前記シートの載置面を揺動可能な揺動部材により構成して該揺動部材を前記段差を小さくする方向へ弾性付勢するものであれば,段差を覆う大サイズのシートが積載された場合でも,そのシートが弾性付勢された小サイズ用シート載置面により支えられ,段差に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るシートトレイX1の構成を表す斜視図及び平面図。
【図2】本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2の構成を表す斜視図及び平面図。
【図3】本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2に複数サイズのシートを重ねて積載した状態を表す側断面図。
【図4】本発明の第3の実施例に係るシートトレイX3の構成を表す斜視図及び平面図。
【図5】本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の構成を表す斜視図及び平面図。
【図6】本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の側断面図。
【図7】本発明の第5の実施例に係るシートトレイX5の構成を表す斜視図及び側断面図。
【図8】本発明の第6の実施例に係るシートトレイX6の構成を表す斜視図及び平面図。
【図9】本発明の第7の実施例に係るシートトレイX7の構成を表す斜視図及び平面図。
【図10】本発明の実施例に係るシートトレイが接続される画像処理装置の一例である画像形成装置の断面図。
【図11】シートサイズを検出するサイズセンサの構成を表す側断面図。
【図12】スライド式の可動ガイドが設けられた従来の原稿トレイA1の平面図。
【図13】スライド式の可動ガイドが設けられた従来の手差しトレイA2の斜視図。
【符号の説明】
1…画像形成装置
10…画像読み取り部
18…原稿排出部
20…給紙部
30…印刷部
31…レジストローラ
32…感光体ドラム
34…帯電ユニット
35…現像槽
36…転写ユニット
38…定着装置
40…排紙部
50〜53…画像形成装置への接続端
62…揺動部材
63…弾性部材(弾性付勢手段)
72…回動部材
73…重り
74…フォトセンサ
75…遮光リブ
e,e1…隙間
f11,f12,,,…シート載置面
g11a,g11b,,,…シートガイド
s11,s12,,,…シートのサイズセンサ(シートサイズ検出手段)
Xa…原稿トレイ(シートトレイ)
Xb…手差しトレイ(シートトレイ)
【発明の属する技術分野】
本発明は,プリンタ,複写機,ファクシミリ,イメージスキャナ等の画像処理装置に接続されるシートトレイ及びそれを具備する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機,ファクシミリ,イメージスキャナ等の画像処理装置には,画像形成の記録媒体である記録紙や,画像読み取りの原稿等のシートが載置されるシートトレイが接続される。このシートトレイに載置されたシートは,ピックアップローラ等のシート送出手段により装置内へ送り出されるが,その際,シートがまっすぐ送出されるように,シートトレイのシート載置面側には,シートの側端部(シート送出方向に直角な方向の両側端面)に沿ってガイドするシートガイドが設けられる。
一方,シートトレイには,様々なサイズのシートが縦置き(シート送出方向をシートの長手方向とする向きの載置)或いは横置き(シート送出方向に直角の方向をシートの長手方向とする向きの載置)のいずれかで載置される。特に,複写時の読み取り原稿が載置されるADF用のシートトレイや,一時的な利用のために記録紙が載置されるいわゆる手差しトレイ(シートトレイの一例)には,その都度様々なサイズのシートが縦置き或いは横置きされる。
従来,ADF用のシートトレイや手差しトレイには,載置されるシートのサイズや載置方向(縦置き又は横置き)に応じて,シートをガイドする幅をスライド機構によって移動可能(調節可能)な可動ガイド(可調節ガイド)が設けられることが多い。
【0003】
図12は,スライド式の可動ガイドが設けられた従来の原稿トレイA1の平面図である。このような原稿トレイA1は,一般に,画像処理装置の最上部の自動原稿送り装置(ADF)に設けられる。
図12に示すように,原稿トレイA1は,原稿シートの送出方向Dに直角のシート幅方向Wにスライド移動が可能な可動ガイドg81,g82が設けられ,載置した原稿シートの幅に合わせて前記可動ガイドg81,82の位置を調節して用いる。これにより,前記可動ガイドg81,g82が原稿シートをその両側端部(シート幅方向Wの両端部)に沿ってガイドする。さらに,従来の原稿トレイA1には,前記可動ガイドg81,g82の調節位置を検出する不図示のシート幅センサと,載置された原稿シートがシート送出方向Dの所定位置まで達しているか否かを検出する原稿検知センサs81,s82とが設けられている。これらシート幅センサと原稿検知センサs81,s82との検出結果の組み合わせにより,載置された原稿シートのサイズ及び載置方向(縦置きか横置きか)が検出される。
【0004】
図13は,スライド式の可動ガイドが設けられた従来の手差しトレイA2の斜視図である。このような手差しトレイA2は,一般に,画像処理装置の側面に設けられる。
図13に示すように,手差しトレイA2は,記録紙の送出方向Dに直角のシート幅方向Wにスライド移動が可能な可動ガイドg91,g92が設けられ,載置した記録紙の幅に合わせて前記可動ガイドg91,92の位置を調節して用いる。この手差しトレイA2にも,前記原稿トレイA1と同様に,不図示のシート幅センサと載置された記録紙がシート送出方向Dの所定位置まで達しているか否かを検出する原稿検知センサs91,s92とが設けられ,これらの検出結果により載置された記録紙のサイズ及び載置方向が検出される。
また,特許文献1には,複数種類のシート幅それぞれに合わせた段差が設けられた手差しトレイが示されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−345449号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,可動ガイドを設けた場合には,載置するシートのサイズ或いは載置方向が変わるごとに,可動ガイドを移動させてサイズ調節を行う必要があり,これが手間であるという問題点があった。
さらに,原稿サイズや原稿画像の向き(縦又は横)が複数種類ある場合等において,複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置することができないという問題点もあった。
また,特許文献1に示される手差しトレイは,手持ちした1〜2枚程度のシートの先端付近の側端部を段差に沿わせることにより,その幅方向の位置決めを行うものであり,シートを手放しで積載(載置)できるものでなく,シートサイズを検出したり複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置することはできないという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出や複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置すること等を可能とするシートトレイ及びそれを具備する画像処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部と,前記シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向及び/又は該送出方向に略直角の方向におけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段と,を具備してなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これにより,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出が可能となる。
【0008】
また,第2の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備し,シート載置側の面がシートの略全面以上に渡って形成され,さらに,前記シートガイド部が,シート載置側の面方向において外側に位置するものほどシートの積載高さ方向における高い位置でシートをガイド可能に形成されてなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これによっても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シート搬送方向或いはシート搬送方向に直角なシート幅方向のシートサイズが小さいものほど下側に,大きいものほど上側に載置すれば,複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置して使用することが可能となる。
【0009】
また,第3の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,シート載置側の面に1段又は複数段に形成されるシートの載置面それぞれに,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備してなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これによっても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,1つ(1段)のシート載置面に複数種類のサイズ及び/又は載置方向に対応したシートガイドが形成されるので,当該シートトレイの厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
【0010】
また,第4の発明は,画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,当該シートトレイの一の面及びその反対面の両面側にシートの載置面が形成され,前記両面側それぞれにサイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数が形成されてなることを特徴とするシートトレイとして構成されるものである。
これによっても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がない。さらに,シートトレイ全体としては,数多くのサイズ及び/又は載置方向のシートに対応可能に構成できる一方,一方の面に設けられるシートガイド部の種類を少なく(例えば,対応可能な全種類の約半分)できるので,利用者にとっては,シートをいずれのシートガイドに沿わせるべきかがわかりやすい。
さらにこの場合,前記両面側の前記シート積載面それぞれに対応する前記画像処理装置への接続端が相互に反対の方向に形成され,前記シート積載面それぞれが,対応する前記接続端側からその反対側に向かって当該シートトレイを掘り下げる方向への傾斜面を形成してなるものが考えられる。
これにより,当該シートトレイの厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
【0011】
また,前記第1〜第4の発明のいずれかに係るシートトレイについて,以下の構成も備えたものが考えられる。
例えば,前記シートガイド部の具体的構成として,前記シートガイド部の1又は複数が,シートの載置面に設けられた段差により形成されたものが考えられる。
ここで,シートのサイズ及び/又は載置方向ごとに多くの枚数のシートを積載可能とするには,前記段差を大きくする必要がある。しかし,前記段差を大きくすると,その段差を覆うよう積載される大サイズのシートが,その段差(シートガイド)の内側(凹部)に自重により落ち込んで大きくたわむ現象が生じる。
そこで,前記シートの載置面が揺動可能な揺動部材により構成され,該揺動部材を前記段差を小さくする方向へ弾性付勢する弾性付勢手段を具備するものが考えられる。
これにより,載置されたシート(サイズ及び/又は載置方向)に対応した前記段差は,そのシートの積載高さ(即ち,シートの重さ)に応じてその段差が広がるので,十分な枚数のシートを積載できる。一方,前記段差を覆う大サイズのシートが積載された場合は,小サイズのシート用のシート載置面はその段差を小さくする方向へ弾性付勢されているので,載置された大サイズのシートが弾性付勢力により支えられ,段差に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
また,前記シートガイド部を形成する前記段差が,シート送出方向におけるシート後端部側とシート送出方向に略直角なシート幅方向におけるシート両側端部側とを囲って形成されたものであれば,載置されたシートが,シートの搬送方向の後端部側でも前記シート載置面で支持される(支持面積が増える)ので,これによっても,載置されたシートがより小サイズのシート用の段差(シートガイド)の内側に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。さらにこの場合,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向とシートガイドとの対応がわかりやすくなり,シートの保持をより確実にすることができる。
【0012】
また,シートの載置面が,シートの送出方向に湾曲した湾曲面状に形成されたものであれば,載置されたシートが,送出方向に直角のシート幅方向にカールが形成されている場合でもこれが矯正され,シートがスムーズに送り出される。
また,載置されるシートの幅に応じてシートをガイドする幅を調節可能な可調節ガイド部も具備すれば,既定位置のシートガイドで対応できないサイズのシートに対しても柔軟に対応可能となる。
【0013】
また,本発明は,前記シートトレイを具備してなることを特徴とする画像処理装置として捉えたものであってもよい。
【0014】
【実施例】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の第1の実施例に係るシートトレイX1の構成を表す斜視図及び平面図,図2は本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2の構成を表す斜視図及び平面図,図3は本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2に複数サイズのシートを重ねて積載した状態を表す側断面図,図4は本発明の第3の実施例に係るシートトレイX3の構成を表す斜視図及び平面図,図5は本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の構成を表す斜視図及び平面図,図6は本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の側断面図,図7は本発明の第5の実施例に係るシートトレイX5の構成を表す斜視図及び側断面図,図8は本発明の第6の実施例に係るシートトレイX6の構成を表す斜視図及び平面図,図9は本発明の第7の実施例に係るシートトレイX7の構成を表す斜視図及び平面図,図10は本発明の実施例に係るシートトレイが接続される画像処理装置の一例である画像形成装置の断面図,図11はシートサイズを検出するサイズセンサの構成を表す側断面図,図12はスライド式の可動ガイドが設けられた従来の原稿トレイA1の平面図,図13はスライド式の可動ガイドが設けられた従来の手差しトレイA2の斜視図である。
【0015】
まず,図10の断面図を用いて,本発明の実施例に係るシートトレイの接続対象となる画像処理装置の一例である画像形成装置1について説明する。
本画像形成装置10は,印刷モードとしてコピアモード(複写モード),プリンタモード,FAXモードを有しており,不図示の操作部からの操作入力や,パーソナルコンピュータ等の外部ホスト装置からの印刷ジョブの受信に応じた印刷モードが,不図示の制御部によって選択される。
図10に示すように,本画像形成装置1は,原稿読み取り部10(原稿読取手段),給紙部20(給紙手段),印刷部30(印刷手段),排紙部40に大別され,原稿読み取り部10が給紙部20の上方に配設され,排紙部40が原稿読み取り部10と給紙部20の中間部位に配設されている。
以下に,上記各処理モードの中からコピアモードについて説明する。
ユーザが,原稿読み取り部10(スキャナ部)のプラテンガラス11上に原稿を載置した後,給紙部20の給紙カセット21或いは装置側面に設けられたオプション給紙トレイXbに用紙(記録シート)を装着し,さらに装置の外装前面部に配置される操作パネル(不図示)上の条件入力キー(印刷枚数/印刷倍率等々)を入力した後に,操作パネルのスタートキーを操作するとコピー動作が開始される。
スタートキーが操作されると,メイン駆動モータ(不図示)が始動し,各駆動ギヤが回転する。その後,給紙ローラ22又は22aが回転して用紙が装置内へ送出(給紙)され,給紙された用紙はレジストローラ31へ到達する。このレジストローラ31により,用紙は,感光体ドラム32上に形成される画像の先端部(画像形成開始部)と同期をとるために一時停止され,用紙の先端部が均一にレジストローラ31に押しつけられて用紙の先端位置の補正が行なわれる。
一方,原稿読み取り部10においては,コピーランプ12a(光源)が点灯し,コピーランプユニット12が矢印方向へ移動することで露光が開始される。コピーランプ12aにより原稿に照射された照射光は,原稿の画像情報を含む反射光(原稿からの反射光)となり,該反射光は,コピーランプユニット12に設けられた第1ミラー12bから第2ミラー13,第3ミラー14,光学レンズ15から,CCD16へ入力されることによって読み取られる。
このようにして読み取られた画像情報は,不図示の制御部が備えるCCD回路で,光の画像情報が電気的信号に変換され,その画像情報信号は,設定された条件で画像処理が行われ,LSUユニット33へプリントデータとして送信される。
他方,感光体ドラム32は,帯電ユニット34により,全体が所定帯電電位に帯電される。LSUユニット33からのレーザ光は,不図示のポリゴンミラーや各種レンズを通して,感光体ドラム32へ照射されて,感光体ドラム32上に静電潜像が形成される。その後,現像槽35中のMGローラ35s上のトナーが,感光体ドラム32表面上に引き寄せられ,静電潜像はトナーによって感光体ドラム32上の電位ギャップに応じて顕像化される。
また,作像される用紙(シート)は,タイミングを合わせてレジストローラ31により,感光体ドラム32方向へ搬送され,転写ユニット36(コロナチャージャ)により感光体ドラム32上のトナーが用紙に転写される。感光体ドラム32上の残留したトナーはドラムユニットのクリーニングブレード37aによってかきとられ,クリーナーユニット37により回収される。
他方,トナーの転写が終了した用紙は,定着装置38(定着工程)の上ヒートローラ38aと下ヒートローラ38bを通過して,熱と圧力が加えられ,用紙上の未定着トナーが用紙に溶融・固着され,排紙装置Xを構成する排紙ローラ41により排紙トレイ42に排出される。
また,原稿読み取り部10が備えるADF10a(自動原稿供給装置)の原稿トレイXaに原稿が載置されていることが,所定のセンサにより検出されている場合には,ADF10aにより原稿が自動供給されてコピーが実行される。
即ち,前記スタートキー操作がなされたときにADF10aの原稿給送ローラ17が回転し,原稿トレイXa上に載置された原稿が原稿読み取り部10内へ送出されて所定の搬送路を搬送される一方,前記コピーランプユニット12が所定の停止位置で停止したまま搬送中の原稿を露光する。この露光により得られた原稿からの反射光により原稿画像を読み取る処理は前述した通りである。
このようにして画像が読み取られた原稿は,原稿排出部18へ排出される。
以下に示す本発明の実施例に係るシートトレイX1〜X8は,図10に示すような画像形成装置1に対し,前記原稿トレイXaや前記オプション給紙トレイXbとして本体に接続されるものである。
【0016】
(第1の実施例)
次に,図1を用いて,本発明の第1の実施例に係るシートトレイX1について説明する。
図1(a)はシートトレイX1の斜視図,図1(b)は同平面図を表す。
図1(a)に示すように,シートトレイX1は,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)がそれぞれ異なるシート(原稿や記録紙等)をそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部g11a,11b,g12a〜cと,該シートガイド部g11a,g11b,g12a〜cに沿って載置されたシートの送出方向Dにおけるシートサイズを検出するサイズセンサs11,s12及びシート送出方向Dに直角のシート幅方向Wにおけるシートサイズを検出するサイズセンサs13とを備えている。
本シートトレイX1は,2段のシート載置面f11,f12が形成され,該シート載置面f11,f12の段差により一部の前記シートガイドg12a〜cが形成されている。さらに前記シートガイドg12a〜c(段差部)は,シート送出方向Dにおけるシート後端部側のガイドg12cとシート幅方向Wにおけるシート両側端部側のガイドg12a,g12bとからなり,これにより,シートガイドg12a〜cが,載置されたシートをシート後端部側及びシート両側端部側において3方向を囲うよう形成されている。前記シート載置面f11,f12間の段差は,シート搬送方向Dの上流側で大きく(深く),下流側となるほど小さく(浅く)なり,画像形成装置1への接続端50付近では,段差がなくなるよう形成されている。
一方,残りの前記シートガイドg11a,g11bは,前記シート載置面f11上に隆起した突起部により形成されている。
【0017】
図11は,前記サイズセンサs11〜s13の構成を表す側断面図である。
図11(a)に示すように,前記サイズセンサs11〜s13は,所定の回動軸71の回りに所定範囲で上下方向に回動自在に支持された回動部材72と,該回動部材72の一端に設けられその重みにより前記回動部材72を持ち上げる方向に付勢する重り73と,発光素子と受光素子との間が遮光(遮蔽)されているか否かを検出するフォトセンサ74とを具備している。さらに,前記回動部材72には,所定の位置に遮光リブ75が設けられており,サイズセンサ上にシートが載置されていない場合(図11(a))は,前記回動部材72が前記重り73により持ち上がった状態となり,この状態において前記遮光リブ75が前記フォトセンサ74を遮光する。この遮光状態を,以下,OFF状態という。
一方,サイズセンサs11〜s13上にシートが載置された場合(図11(b))は,シートの重みによって前記回動部材72が下方へ抑えられ,前記回動部材72とともに前記遮光リブ74が下方へ回動し,前記遮光リブ75による前記フォトセンサ74の遮光状態が解除される(非遮光状態)。この非遮光状態を,以下,ON状態という。
これにより,載置されたシートが,前記サイズセンサs11〜s13の位置まで達しているか否かを検出することができる。
なお,後述するサイズセンサs21〜s25(図2)も同じ構成を有するものである。
【0018】
図1(b)は,本シートトレイX1の平面図であり,B5,B4,A4,A3のサイズのシートを縦置き(シート搬送方向Dを長手方向として載置)又は横置き(シート幅方向Wを長手方向として載置)した場合のシートを破線で示している。図1(b)に示すように,シートトレイX1は,最大で「A3サイズ縦置き」までのシートを載置可能であり,それらのシート全面以上に渡って形成されている。
ここで,シートをシートトレイX1上に載置する場合,シートの先端部(シート搬送方向Dにおける先端部)が,所定の基準位置P0に位置するよう載置される。この基準位置P0は,本シートトレイX1が接続される画像形成装置1本体側のシート入口に設けられた位置決め部材の位置であり,利用者は,この位置決め部材にシートの先端部を当接させることにより,シート送出方向Dの位置決めをする。例えば,本シートトレイX1が,図10に示す画像形成装置1のオプション給紙トレイXbとして用いられる場合,図10に示すシート入口に設けられた部材22bが,前記位置決め部材の一例である。この位置決め部材は,シートが送出されるタイミングで回動して持ち上がり,これにより,シートの送出(給紙)が可能となる。
【0019】
図1(b)に示すように,本シートトレイX1のシート載置側(図1(a)の上側)の面方向において外側に位置する前記シートガイドg11a,g11bの間隔(シート幅方向Wの間隔)は,A4サイズのシートの長手方向の長さに対応し,前記シートガイドg12a,g12bの間隔は,B5サイズのシートの長手方向の長さに対応している。
また,シート後端部側の前記シートガイドg12cの位置は,B4サイズのシートを縦置きしたときのその後端部の位置に対応するが,利用者がシートを持って載置しやすいように,縦置きしたB4サイズのシートの後端部と前記シートガイドg12cとの間に,指の厚み程度の隙間eが生じるよう構成されている。
【0020】
また,前記サイズセンサs11は,前記シート載置面f11上において,A3サイズのシートが縦置きされた場合の後端部付近のシート内側の位置に設けられ,前記サイズセンサs12は,前記シート載置面f12上において,B4サイズのシートが縦置きされた場合の後端部付近のシート内側の位置に設けられている。
また,前記サイズセンサs13は,前記シート載置面f11において,A4サイズのシートが横置きされた場合の側端部付近のシート内側の位置に設けられている。
以上示した前記シートガイドg11a〜c,g12a〜c及び前記サイズセンサs11〜s13の配置により,これらセンサの検出状態の組み合わせに基づいて,シートのサイズ及び載置方向を検出することができる。
即ち,前記サイズセンサs11,s12,s13の検出状態を,「ON」,「OFF」,「−」(ON/OFFのいずれでもよい)で表した場合,その組み合わせ(s11,s12,s13)が,(ON,−,ON)のときは「A3縦置き」,(OFF,ON,OFF)のときは「B4縦置き」,(OFF,OFF,ON)のときは「A4横置き」,(OFF,OFF,OFF)のときは「B5横置き」であると判別できる。この判別は,前記サイズセンサs11〜s13の検出信号(ON/OFF)に基づいて,画像形成装置1の制御部によって行われる。
このようなシートトレイX1によれば,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出が可能となる。
【0021】
(第2の実施例)
次に,図2を用いて,本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2について説明する。
図2(a)はシートトレイX1の斜視図,図2(b)は同平面図を表す。
図2(a)に示すように,シートトレイX2も,前記シートトレイX1と同様に,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部g21a,21b,g22a〜c,g23a〜c,g24a〜cと,シート送出方向Dにおけるサイズセンサs21,s22及びシート幅方向Wにおけるサイズセンサs23〜25とを備えている。
本シートトレイX2は,4段のシート載置面f21〜f24が形成され,該シート載置面f21〜f24の段差により一部の前記シートガイドg22a〜c,g23a〜c,g24a〜cが形成されている。さらに,前記シートトレイX1と同様に,段差で形成されるシートガイドは,載置されたシートをシート後端部側及びシート両側端部側において3方向を囲うよう形成され,その段差は,シート搬送方向Dの上流側で大きく(深く),下流側となるほど小さく(浅く)形成されている。
一方,残りの前記シートガイドg21a,g21bは,前記シート載置面f21上に隆起した突起部により形成されている。
【0022】
図2(b)は,本シートトレイX2の平面図であり,B5,B4,A4,A3の各サイズのシートを,それぞれ縦置き又は横置きした場合のシートを破線で示している。図2(b)に示すように,シートトレイX2は,最大で「A3サイズ縦置き」までのシートを載置可能であり,それらのシート全面以上に渡って形成されている。また,前記シートトレイX1と同様に,シート後端部側の前記シートガイドg22c,g23c,g24cは,対応するサイズ(B4,A4.B5)のシートを縦置きしたときのその後端部に,指の厚み程度の隙間eが生じるよう構成されている。
また,前記サイズセンサs21〜s25の検出結果の組み合わせに基づいて,シートのサイズ及び載置方向を検出することができることも前記シートトレイX1と同様である。
【0023】
また,図2(a)に示すように,本シートトレイX2のシートガイドは,シート載置側(図2(a)の上側)の面方向において外側に位置するものほど,シートの積載高さ方向zにおける高い位置でシートをガイドする(z方向において高い位置にガイドが形成されている)ものである。即ち,シートガイドg24a及びbよりもシートガイドg23a及びbの方が,シートガイドg23a及びbよりもシートガイドg22a及びbの方が,シートの積載高さ方向zにおける高い位置でシートをガイドする。
このような構成により,サイズや載置方向が異なるシートを一度に載置して使用することが可能となる。
図3は,シートトレイX2のシート載置面f23に「A4サイズ縦置き」のシートを積載し,さらにその上段のシート載置面f22に「B4サイズ縦置き」のシートを重ねて積載した場合の側断面図である。このようにシートを積載することにより,シート送出方向D又はシート幅方向Wのサイズが大きいシートから順に給紙される。
これにより,例えば,複写したい原稿がサイズや載置方向が異なる複数のシートからなる場合に,従来のスライド式の可動ガイドでは,原稿をサイズや載置方向ごとに仕分けして,それぞれごとに可動ガイドを調節する手間が必要であったが,本ソートトレイX2によれば,そのような手間がなく,複数の原稿を同時に載置して使用することが可能となる。
【0024】
(第3の実施例)
次に,図4を用いて,本発明の第3の実施例に係るシートトレイX3について説明する。
図4(a)はシートトレイX3の斜視図,図4(b)は同平面図を表す。
図4(a)に示すように,シートトレイX3は,載置方向(縦置き/横置き)が異なるB5サイズのシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイドg31a〜b,g32a〜cを備えている。ここで,これら複数のシートガイドg31a〜b,g32a〜cは,1つのシート載置面f31に設けられている。
このように,1つのシート積載面f31に複数のシート載置パターン(サイズ及び/又は載置方向)に対応するシートガイド(複数のシートガイド部)を形成することにより,厚みを抑えつつ多くのシート積載パターンに対応できるシートトレイを構成することが可能となる。
図4に示す例では,シート載置面は1面のみであるが,同様のシート載置面をシートサイズごとに(例えば,B5サイズとA4サイズ)複数段形成したものも考えられる。
【0025】
(第4の実施例)
次に,図5を用いて,本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4について説明する。
シートトレイX4は,サイズや載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数を,当該シートトレイX4の一の面及びその反対面の両面側に形成されたものである。
図5(a),(b)はシートトレイX4の両面側それぞれから見たときの斜視図,図5(c),(d)は同平面図を表す。図5(c),(d)には,A3,A4,B4,B5の各サイズのシートを,それぞれ縦置き又は横置きした場合のシートを破線で示している。
図5(a),(c)に示すように,シートトレイX4の一の面側(以下,A面側という)には,A3サイズの縦置き,又はA4サイズの縦置き若しくは横置きに対応する2段のシート載置面f41,f42及びシートガイドg41a,g41b,g42a〜bが,図5(b),(d)に示すように,シートトレイX4のA面側と反対の面側(以下,B面側という)には,B4サイズの縦置き,又はB5サイズの縦置き若しくは横置きに対応する2段のシート載置面f43,f44及びシートガイドg43a,g43b,g44a〜bがそれぞれ形成されている。そのうち,シートガイドg42a〜c,g44a〜cは,段差によりシートの3方向を囲うように形成され,さらにその段差は,シート搬送方向Dの上流側で大きく(深く),下流側となるほど小さく(浅く)形成されている。
一方,残りの前記シートガイドg41a,g41b,g43a,g43bは,A,B各面側の前記シート載置面f41,f43上に隆起した突起部により形成されている。
このようなシートトレイX4においても,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がない。さらに,シートトレイ全体としては,数多くのサイズ及び/又は載置方向のシートに対応可能に構成できる一方,一方の面に設けられるシートガイド部の種類を少なく(例えば,対応可能な全種類の約半分に)できるので,利用者にとっては,載置するシートをいずれのシートガイドに沿わせるべきかがわかりやすい。
【0026】
図6は,本シートトレイX4の2種類の構成例を表す側断面図である。
ここで,図6(a)は,前記A,B各面側の前記シート積載面f42,f44それぞれに対応する前記画像処理装置1への接続端51,52を相互に反対の方向に形成した場合の例(このシートトレイをシートトレイX4という)であり,図6(b)は,前記シート積載面f42,f44それぞれに対応する前記画像処理装置1への接続端53を共通に(同一方向に)形成した場合の例(このシートトレイをシートトレイX4’という)である。
図6(a)に示す構成例では,前記シート積載面f42,f44それぞれが,シート両側端部のシートガイドg42a,g42b及びg44a,g44bを形成する段差が対応する前記接続端51,52側からその反対側に向かって徐々に深くなるような傾斜面,即ち,対応する前記接続端51,52側からその反対側に向かって当該シートトレイX4を掘り下げる方向への傾斜面を形成している。
これにより,画像形成装置1への接続端をA,B両面で同一方向とするシートトレイX4’(図6(b))に比べ,当該シートトレイX4の厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
【0027】
(第5の実施例)
次に,図7を用いて,本発明の第5の実施例に係るシートトレイX5について説明する。
図7(a)はシートトレイX5の斜視図,図7(b)〜(d)は同側断面図を表す。
図7(a)に示すように,シートトレイX5は,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)が異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイドg51a〜b,g52a〜cを備えている。
本シートトレイX5は,2段のシート載置面f51,f52が形成され,該シート載置面f51,f52の段差により一部の前記シートガイドg52a〜cが形成されている。さらに,前記シートトレイX1と同様に,段差で形成されるシートガイドは,載置されたシートの3方向を囲うよう形成されている。
【0028】
ところで,シートのサイズ及び/又は載置方向ごとに多くの枚数のシートを積載可能とするには,前記段差(シートガイドg52a〜cの高さ)を大きくする必要がある。しかし,前記段差を大きくすると,その段差を覆うよう積載される大サイズのシート(図7の例では,シート載置面f51に積載されるシート)が,その段差(シートガイドg52a〜c)の内側(凹部)に自重により落ち込んで大きくたわむ現象が生じる。
本シートトレイX5は,この現象を解消できる構成を有している。
具体的には,図7(b)に示すように,前記シート載置面f52が,回動軸61に支持されて上下方向に揺動可能な揺動部材62の上面によって形成され,該揺動部材62は,バネ等の弾性部材63(弾性付勢手段)により,前記シート載置面f51との段差を小さくする方向(上方向)へ弾性付勢されている。前記弾性部材62は,付勢している前記シート載置面f52上にシートが直接積載された場合に,そのシートの重さに応じて圧縮するものである。この圧縮により,所定の最大枚数のシートが直接積載されるまでは,そのシートの後端部付近における前記シートガイドg52a,g52bの高さ(段差)が,シートの積載高さ以上となるように前記弾性部材63の付勢力が調節されている。
これにより,図7(d)に示すように,載置されたシート(サイズ及び/又は載置方向)に対応した前記段差,即ち,小サイズのシートS2に対応するシートガイドg52a〜cの段差は,そのシートS2の積載高さ(即ち,シートの重さ)に応じてその段差が広がる(前記揺動部材62が下がる)。
一方,図7(c)に示すように,前記段差(シートガイドg52a〜c)を覆う大サイズのシートが積載された場合は,小サイズのシート用のシート載置面f52はその段差を小さくする方向(上方)へ弾性付勢されているので,載置された大サイズのシートが弾性付勢力により支えられ,段差に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
【0029】
(第6の実施例)
次に,図8を用いて,本発明の第6の実施例に係るシートトレイX6について説明する。
図8(a)はシートトレイX6の斜視図,図6(b)は同平面図を表す。
図8(a)に示すように,シートトレイX5は,サイズ及び載置方向(縦置き/横置き)が異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイドg61a〜b,g62a〜cを備えている。
本シートトレイX6は,2段のシート載置面f61,f62が形成され,該シート載置面f61,f62の段差により一部の前記シートガイドg62a〜cが形成されている。さらに,前記シートトレイX1と同様に,段差で形成されるシートガイドは,載置されたシートの3方向を囲うよう形成されている。
ここで,前記シート載置面f62は,図8(a)に示すように,シート送出方向Dに湾曲した湾曲面状に形成されている。
これにより,載置されたシートが,シート幅方向Wにカールが形成されている場合でもこれが矯正され,シートがスムーズに送り出される。図8に示す例では,前記シート載置面f62は下方に凸状に湾曲しているが,上方に凸上に湾曲した形状としても同様の効果を奏する。
また,前記シートトレイX1では,載置されたシートの後端部とそのシートに対応するシート後端部側のシートガイドとの間に,そのシートの幅方向W全体に渡って前記隙間eが生じるよう構成されていた(図1(b)参照)。
これに対し,本シートトレイX6は,載置されたシートの後端部に近接する位置にそのシートに対応するシート後端部側のシートガイドg62cが設けられるとともに,シート後端部側のシートガイドg62cの一部に指が入る程度の溝部70が形成され,この溝部70がシートとガイドとの間の隙間e1を形成する。
これにより,シートの保持をより確実にできるとともに,シートの後端部側でのシートの支持面積がより増えるので,これによっても,載置されたシートがより小サイズのシート用の段差(シートガイド)の内側に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
【0030】
(第7の実施例)
次に,図9を用いて,本発明の第7の実施例に係るシートトレイX7について説明する。
図9(a)はシートトレイX7の斜視図,図9(b)は同平面図を表す。
本シートトレイX7は,図9(a)に示すように,前記シートトレイX5(図7(a)参照)に従来のスライド式の可動ガイドを組み合わせたものである。具体的には,大サイズシート用の前記シートガイドg51a,g51bを,シート幅方向Wにスライド可能な可動ガイドg71a,g71b(可調節ガイド部)に置き換えたものである。
これにより,既定位置のシートガイドで対応できないサイズのシート(定形外用紙等)に対しても柔軟に対応可能となる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように,第1の発明によれば,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部と,該シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向及び/又は該送出方向に略直角の方向におけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段を具備するので,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シートサイズの検出が可能となる。
また,第2の発明によれば,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備し,シート載置側の面がシートの略全面以上に渡って形成され,さらに,前記シートガイド部が,シート載置側の面方向において外側に位置するものほどシートの積載高さ方向における高い位置でシートをガイドする構成を有するので,シートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,シート搬送方向或いはシート幅方向のシートサイズが小さいものほど下側に,大きいものほど上側に載置すれば,複数のサイズ及び/又は載置方向のシートを一度に載置して使用することが可能となる。
また,第3の発明によれば,シート載置側の面に1段又は複数段に形成されるシートの載置面それぞれに,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備することにより,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がなく,さらに,1つ(1段)のシート載置面に複数種類のサイズ及び/又は載置方向に対応したシートガイドが形成されるので,当該シートトレイの厚みを極力薄く抑えることが可能となる。
また,第4の発明によれば,当該シートトレイの両面側にシートの載置面が形成され,前記両面側それぞれにサイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数が形成たものであるので,載置するシートのサイズ及び/又は載置方向ごとにシートガイドの位置調節を行う必要がない上,さらに,一方の面に設けられるシートガイド部の種類を少なく(例えば,対応可能な全種類の約半分)できるので,利用者にとっては,シートをいずれのシートガイドに沿わせるべきかがわかりやすい。
また,前記シートガイド部をシートの載置面に設けられた段差により形成するとともに,前記シートの載置面を揺動可能な揺動部材により構成して該揺動部材を前記段差を小さくする方向へ弾性付勢するものであれば,段差を覆う大サイズのシートが積載された場合でも,そのシートが弾性付勢された小サイズ用シート載置面により支えられ,段差に落ち込んで大きくたわむことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るシートトレイX1の構成を表す斜視図及び平面図。
【図2】本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2の構成を表す斜視図及び平面図。
【図3】本発明の第2の実施例に係るシートトレイX2に複数サイズのシートを重ねて積載した状態を表す側断面図。
【図4】本発明の第3の実施例に係るシートトレイX3の構成を表す斜視図及び平面図。
【図5】本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の構成を表す斜視図及び平面図。
【図6】本発明の第4の実施例に係るシートトレイX4の側断面図。
【図7】本発明の第5の実施例に係るシートトレイX5の構成を表す斜視図及び側断面図。
【図8】本発明の第6の実施例に係るシートトレイX6の構成を表す斜視図及び平面図。
【図9】本発明の第7の実施例に係るシートトレイX7の構成を表す斜視図及び平面図。
【図10】本発明の実施例に係るシートトレイが接続される画像処理装置の一例である画像形成装置の断面図。
【図11】シートサイズを検出するサイズセンサの構成を表す側断面図。
【図12】スライド式の可動ガイドが設けられた従来の原稿トレイA1の平面図。
【図13】スライド式の可動ガイドが設けられた従来の手差しトレイA2の斜視図。
【符号の説明】
1…画像形成装置
10…画像読み取り部
18…原稿排出部
20…給紙部
30…印刷部
31…レジストローラ
32…感光体ドラム
34…帯電ユニット
35…現像槽
36…転写ユニット
38…定着装置
40…排紙部
50〜53…画像形成装置への接続端
62…揺動部材
63…弾性部材(弾性付勢手段)
72…回動部材
73…重り
74…フォトセンサ
75…遮光リブ
e,e1…隙間
f11,f12,,,…シート載置面
g11a,g11b,,,…シートガイド
s11,s12,,,…シートのサイズセンサ(シートサイズ検出手段)
Xa…原稿トレイ(シートトレイ)
Xb…手差しトレイ(シートトレイ)
Claims (11)
- 画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,
サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部と,
前記シートガイド部に沿って載置されたシートの送出方向及び/又は該送出方向に略直角の方向におけるシートサイズを検出するシートサイズ検出手段と,
を具備してなることを特徴とするシートトレイ。 - 画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,
サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備し,
シート載置側の面がシートの略全面以上に渡って形成され,
前記シートガイド部が,シート載置側の面方向において外側に位置するものほどシートの積載高さ方向における高い位置でシートをガイド可能に形成されてなることを特徴とするシートトレイ。 - 画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,
シート載置側の面に1段又は複数段に形成されるシートの載置面それぞれに,サイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部を具備してなることを特徴とするシートトレイ。 - 画像処理装置に接続され,所定のシート送出手段によって前記画像処理装置側へ送出される記録紙或いは原稿等のシートが載置されるシートトレイにおいて,
当該シートトレイの一の面及びその反対面の両面側にシートの載置面が形成され,前記両面側それぞれにサイズ及び/又は載置方向がそれぞれ異なるシートをそれぞれ所定の載置位置に位置決めする複数のシートガイド部の1又は複数が形成されてなることを特徴とするシートトレイ。 - 前記両面側の前記シート積載面それぞれに対応する前記画像処理装置への接続端が相互に反対の方向に形成され,
前記シート積載面それぞれが,対応する前記接続端側からその反対側に向かって当該シートトレイを掘り下げる方向への傾斜面を形成してなる請求項4に記載のシートトレイ。 - 前記シートガイド部の1又は複数が,シートの載置面に設けられた段差により形成されてなる請求項1〜5のいずれかに記載のシートトレイ。
- 前記シートの載置面が揺動可能な揺動部材により構成され,該揺動部材を前記段差を小さくする方向へ弾性付勢する弾性付勢手段を具備してなる請求項6に記載のシートトレイ。
- 前記シートガイド部を形成する前記段差が,シート送出方向におけるシート後端部側とシート送出方向に略直角なシート幅方向におけるシート両側端部側とを囲って形成されてなる請求項6又は7のいずれかに記載のシートトレイ。
- シートの載置面が,シートの送出方向に湾曲した湾曲面状に形成されてなる請求項1〜8のいずれかに記載のシートトレイ。
- 載置されるシートの幅に応じてシートをガイドする幅を調節可能な可調節ガイド部も具備してなる請求項1〜9のいずれかに記載のシートトレイ。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のシートトレイを具備してなることを特徴とする画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003143959A JP2004345787A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | シートトレイ,画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003143959A JP2004345787A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | シートトレイ,画像処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004345787A true JP2004345787A (ja) | 2004-12-09 |
Family
ID=33531578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003143959A Pending JP2004345787A (ja) | 2003-05-21 | 2003-05-21 | シートトレイ,画像処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004345787A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015182872A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | 富士ゼロックス株式会社 | 媒体積載装置、搬送装置、及び画像形成装置 |
JP2020132300A (ja) * | 2019-02-14 | 2020-08-31 | 株式会社Pfu | 画像読取装置 |
WO2022069440A1 (de) * | 2020-09-30 | 2022-04-07 | Safety Tax Free GmbH | Dokumenteneinzugsmodul und steuerrückerstattungsvorrichtung mit dem dokumenteneinzugsmodul |
-
2003
- 2003-05-21 JP JP2003143959A patent/JP2004345787A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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