JP2004345541A - パワーシートスライド装置 - Google Patents

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JP2004345541A JP2003145961A JP2003145961A JP2004345541A JP 2004345541 A JP2004345541 A JP 2004345541A JP 2003145961 A JP2003145961 A JP 2003145961A JP 2003145961 A JP2003145961 A JP 2003145961A JP 2004345541 A JP2004345541 A JP 2004345541A
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Kazuhito Fukui
一仁 福井
Koji Koga
浩司 古賀
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Shiroki Corp
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Abstract

【課題】小型化、軽量化が可能なパワーシートスライド装置を提供することを課題とする。
【解決手段】ねじ棒55のフロント側には、ねじ棒55を回転可能支持すると共に、アッパレール53にフロント方向(図において矢印I方向)の荷重が作用すると、第1ブラケット61が当接する第1当接部65を設ける。ねじ棒55のリア側には、ねじ棒55を回転可能に支持すると共に、アッパレール53にフロント方向(図において矢印I方向)の荷重が作用すると、第2ブラケット63が当接する第2当接部67と、ねじ棒55を回転可能に支持すると共に、アッパレール53にリア方向(図において矢印II方向)の荷重が作用すると、第2ブラケット63が当接する第3当接部69とを形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロア側に設けられるロアレールと、シートが取り付けられ、前記ロアレールに移動可能に係合するアッパレールと、該アッパレールの移動方向に沿って、前記アッパレールに回転可能に設けられたねじ棒と、前記ロアレールに設けられ、前記ねじ棒に螺合するナット部材と、前記アッパレール側に設けられたモータと、前記アッパレール側に設けられ、前記モータの回転力を減速して前記ねじ棒に伝達するギアボックスとを備えたパワーシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータにより、シートを前後方向にスライドさせるパワースライド装置では、図8に示すように、アッパレール1側に、回転可能に設けられたねじ棒3と、モータの回転を減速してねじ棒3に伝達するギアボックス5とを設け、ロアレール7側にねじ棒3に螺合するナット部材9を固定した構成がある。尚、ギアボックス5内の構成としては、モータにより回転されるウォームと、ねじ棒3に対してはセレーション等の嵌合で、ねじ棒3の軸方向の移動は許容され、ねじ棒3と一体となって回転するウォームホイールとからなるものが一般的である。
【0003】
このような構成では、モータが回転すると、ギアボックス5を介してねじ棒3が回転する。ねじ棒3に螺合するナット部材9は、ロアレール7に設けられ、回転が禁止されているので、アッパレール1がロアレール7に対して移動する。
【0004】
一方、ねじ棒3の支持構造としては、図9に示すような構造がある。ねじ棒3に小径部3aを形成し、この小径部3aに嵌合するブラケット11でねじ棒3を回転可能に支持している(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
このような構成では、車両が衝突等して、アッパレール1に矢印I方向の荷重が作用した場合、その荷重はブラケット11、ねじ棒3、ナット部材9を介してロアレール7へ伝達される。この時、ねじ棒3の小径部3aとナット部材9との間には引張荷重が作用する。又、アッパレール1に矢印II方向の荷重が作用した場合、ねじ棒3の小径部3aとナット部材9との間には圧縮荷重が作用する。
【0006】
図9に示す構成では、アッパレール1に作用する荷重の方向により、ねじ棒3に引張荷重が作用する場合と、圧縮荷重が作用する場合とがある。ねじ棒3に過大な圧縮荷重が作用すると、ねじ棒3が座屈変形する場合がある。従って、ねじ棒3には、アッパレール1にどの方向の荷重が作用しても、引張荷重が作用することが望ましい。
【0007】
このため、図10に示すようなねじ棒の支持構造が提案されている。図において、ナット部材9を挟んでねじ棒3には第1つば部13、第2つば部15が形成されている。そして、第1ブラケット17がねじ棒3の第1つば部13とナット部材9との間で、第1ブラケット17の近傍でねじ棒3を回転可能に支持している。第2ブラケット19がねじ棒3の第2つば部15とナット部材9との間で、第2ブラケット19の近傍でねじ棒3を回転可能に支持している(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
このような構成では、アッパレール1に矢印I方向の荷重が作用した場合、第1ブラケット17がねじ棒3の第1つば部13に当接し、ねじ棒3の第1つば部13とナット部材9との間に引張荷重が作用する。又、アッパレール1に矢印II方向の荷重が作用した場合、ねじ棒3の第2つば部15に第2ブラケット19が当接し、ねじ棒3の第2つば部15とナット部材9との間に引張荷重が作用する。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−85420号公報(図3)
【特許文献2】
特開2002−240600号公報(図4)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示す構成のパワーシートスライド装置のねじ棒3には圧縮荷重が作用しないことにより、ねじ棒3の太さを細くできるので、パワーシートスライド装置の小型化、軽量化を図ることができる。
【0011】
しかし、更なるパワーシートスライド装置の小型化、軽量化の要望がある。
【0012】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その課題は、小型化、軽量化が可能なパワーシートスライド装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
図1は請求項1記載の発明の原理図である。図において、フロア側にはロアレール51が設けられている。このロアレール51には、シートが取り付けられるアッパレール53が移動可能に係合している。アッパレール53には、後述するブラケットを用いて、その移動方向に沿って、ねじ棒55が回転可能に設けられている。一方、ロアレール51には、ねじ棒55に螺合するナット部材57が設けられている。更に、アッパレール53側にはモータ(図示せず)と、このモータの回転力を減速してねじ棒55に伝達するギアボックス59とが設けられている。そして、アッパレール53のフロント側には、ねじ棒55を回転可能に支持する第1ブラケット61が設けられている。更に、アッパレール53のリア側には、ねじ棒55を回転可能支持する第2ブラケット63が設けられている。
【0014】
ねじ棒55のフロント側には、アッパレール53にフロント方向(図において矢印I方向)の荷重が作用すると、第1ブラケット61が当接する第1当接部65が設けられている。ねじ棒55のリア側には、アッパレール53にフロント方向(図において矢印I方向)の荷重が作用すると、第2ブラケット63が当接する第2当接部67と、アッパレール53にリア方向(図において矢印II方向)の荷重が作用すると、第2ブラケット63が当接する第3当接部69とが形成されている。
【0015】
上記構成の作動を説明する。図示しないモータが回転すると、その回転はギアボックス59で減速され、ねじ棒55へ伝達される。ねじ棒55に螺合するナット部材57はロアレール51に設けられ、回転が禁止されているので、アッパレール53がロアレール51に対して移動する。
【0016】
ここで、アッパレール53にフロント方向(図において矢印I方向)の荷重が作用すると、アッパレール53は矢印I方向へ移動しようとする。すると、アッパレール53に設けられた第1ブラケット61がねじ棒55の第1当接部65に当接すると共に、アッパレール53に設けられた第2ブラケット63がねじ棒55の第2当接部67に当接する。即ち、アッパレール53にフロント方向(矢印I方向)の荷重が作用すると、この荷重の一部は第1ブラケット61を介してねじ棒55へ、荷重の残りは第2ブラケット63を介してねじ棒55へ伝達される。ねじ棒55へ伝達された荷重はナット部材57を介してロアレール51へ伝達される。
【0017】
そして、第1ブラケット61を介してねじ棒55へ伝達される荷重は、ねじ棒55の第1当接部65とナット部材57間では、ねじ棒55に対して引張荷重として作用する。第2ブラケット63を介してねじ棒55へ伝達される荷重は、ねじ棒55のナット部材57と第2当接部67間では、ねじ棒55に対して圧縮荷重として作用する。
【0018】
又、アッパレール53にリア方向(図において矢印II方向)の荷重が作用すると、アッパレール53は矢印II方向へ移動しようとする。すると、アッパレール53に設けられた第2ブラケット63がねじ棒55の第3当接部69に当接する。即ち、アッパレール53にリア方向(矢印II方向)の荷重が作用すると、この荷重は第2ブラケット63を介してねじ棒55へ伝達される。ねじ棒55へ伝達された荷重はナット部材57を介してロアレール51へ伝達される。
【0019】
そして、第2ブラケット63を介してねじ棒55へ伝達される荷重は、ねじ棒55のナット部材57と第3当接部69と間で、ねじ棒55に対して引張荷重として作用する。
【0020】
一般に車両のシートではその車両が正面衝突(以下、前突という)した場合、シート着座者は慣性によりフロント方向へ移動しようとする。この場合、シートベルト、アッパレールに設けられたシートベルトアンカを介してアッパレールに荷重が伝達される。逆に、車両が後面衝突(以下、後突という)した場合、シート着座者は慣性によりリア方向へ移動しようとする。この場合、着座者の背中を支持するシートのシートバック、リクライニング機構、着座者の臀部を支持するシートクッションを介してアッパレールに荷重が伝達される。
【0021】
前突の場合は、ベルト、ベルトアンカを介してアッパレールに伝達されるので、荷重がそのままアッパレールに伝達される。それに対して、後突の場合は、シートバックのフレーム、リクライニング機構、シートクッションのフレームを介してアッパレールに伝達される。このため、大きな荷重が作用した場合、シートバックのフレーム、シートクッションのフレームが変形することで、アッパレールに伝達される荷重が少なくなる。従って、パワーシートスライド装置に要求される強度は、前突時の強度のほうが後突時の強度より大きい。
【0022】
請求項1記載の発明では、前突によりアッパレール53に大きなフロント方向の荷重が作用しても、その荷重は第1ブラケット61と、第2ブラケット63とに分散されてねじ棒55へ伝達される。従って、ねじ棒に作用する圧縮荷重、引張荷重が小さくなり、ねじ棒55の太さが細くても、前突、後突の荷重に耐えることができる。従って、小型化、軽量化が可能となる。
【0023】
又、第1ブラケット61、第2ブラケット63、及び第1当接部65、第2当接部67、第3当接部69とで構成したことにより、必要最小限の部材で、前突にも後突にも十分な強度を有することができる。
【0024】
請求項2記載の発明は、 前記第1ブラケットは、前記ギアボックスを保持することを特徴とする請求項1記載のパワーシートスライド装置である。
【0025】
前記第1ブラケットは、前記ギアボックスを保持することにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。最初に、本実施の形態例のパワーシートスライド装置の平面図である図2、図2の正面図である図3を用いて全体構成を説明する。フロア上には、1組のシートトラック101,101′が設けられている。シートトラック101,101′は、フロア側に設けられたロアレール103,103′と、シート側に設けられ、ロアレール103,103′に移動可能に係合するアッパレール105,105′からなっている。
【0027】
アッパレール105のフロント側と、アッパレール105′のフロント側との間には、連結ブラケット109が橋渡しするように設けられている。連結ブラケット109には、モータ(駆動源)108が取り付けられている。このモータ108は、シートトラック101及びシートトラック101′方向に延びる出力軸を有している。
【0028】
次に、図3のA方向矢視図である図4を用いて、シートトラック101のロアレール103と、アッパレール105の断面形状を説明する。尚、シートトラック101とシートトラック101′とは同一構造なので、以下シートトラック101を用いて説明し、シートトラック101′の説明は省略する。
【0029】
フロア側に設けられるロアレール103は、フロアと略平行に設けられた基底部112と、基底部112の一方の端部より折曲し、フロアから離れる方向に延出する第1側壁部113と、基底部112の他方の端部より折曲し、フロアから離れる方向に延出する第2側壁部115と、第1側壁部113の上方の端部から、基底部112方向に向かう第1垂下部117と、第2側壁部115の上方の端部から、基底部112方向に向かう第2垂下部119とからなっている。
【0030】
シート側に設けられるアッパレール105は、フロアと略平行に設けられた天部212と、天部212の一方の端部より折曲し、ロアレール103の第1垂下部117と第2垂下部119との間の空間を介してロアレール103内へ延出する第1側壁部213と、天部212の他方の端部より折曲し、ロアレール103の第1垂下部117と第2垂下部119との間の空間を介してロアレール103内へ延出する第2側壁部215と、第1側壁部213の下方の端部よりロアレール103の第1側壁部113、第1垂下部117で形成される空間へ延出する第1跳上部217と、第2側壁部215の下方の端部よりロアレール103の第2側壁部115、第2垂下部119で形成される空間へ延出する第2跳上部219とからなっている。
【0031】
次に、図3、図3のB部分の拡大断面図である図5、図5のアッパレール、ブラケットの分解斜視図である図6、図3のC部分の拡大断面図である図7を用いて、内部構成を説明する。
【0032】
図3に示すように、アッパレール105内で、その長手方向のフロント側にはブラケット301が、リア側(他方の端部側)にはブラケット303がそれぞれ取り付けられている。そして、アッパレール105内には、その長手方向に沿ってねじ棒(スクリューシャフト)307が配置され、ねじ棒307のフロント側(一方の端部側)が第1ブラケットとしてのブラケット301に、ねじ棒307のリア側が第2ブラケットとしてのブラケット303にそれぞれ回転可能に支持されている。
【0033】
一方、ロアレール103には、ねじ棒307に螺合するナット部材311が固着されている。従って、ねじ棒307が回転すると、ナット部材311はロアレール103に設けられ、回転が禁止されているので、ねじ棒307が設けられるアッパレール105がロアレール103に対して移動することとなる。
【0034】
アッパレール105には、ウォーム171(図5参照)とウォームホイール(ヘリカルギア)173(図5参照)とからなるギアボックスとしてのギアボックス331がブラケット301を用いて設けられる。ギアボックス331内のウォームホイールの回転中心にはセレーション等の加工がなされた穴が形成され、この穴にねじ棒307が嵌合し、ねじ棒307の軸方向の移動は許容され、ねじ棒307とウォームホイール173とは一体となって回転するようになっている。又、ねじ棒307とウォームホイール173との取付は、ねじ棒307のウォームホイール取り付け部分におねじを形成し、ウォームホイール173にそのおねじに螺合するめねじを形成し、更に、ウォームホイール173の端面に当接し、ウォームホイール173のみが自転してねじ棒307の軸方向に移動するのを禁止するようにしてもよい。ギアボックス331のウォーム171には、モータ108の出力軸の回転が伝達され、モータ108の回転力は、ギアボックス331で減速され、ねじ棒307へ伝達されることとなる。
【0035】
図5、図6に示すように、ブラケット301は、ギアボックス331の底部を支持する基部351と、基部351のアッパレール105の移動方向の一方の端部からアッパレール105の天部212に向かって延出する第1折曲部353と、基部351のアッパレール105の移動方向の他方の端部からアッパレール105の天部212に向かって延出する第2折曲部355と、第1折曲部353の先端部から折曲し、アッパレール105の天部221に当接する第1天部357と、第2折曲部355の先端部から折曲し、アッパレール105の天部221に当接する第2天部359とからなっている。
【0036】
又、図6に示すように、アッパレール105のブラケット301が設けられる部分は、第1跳上部217、第2跳上部219はカットされている。
【0037】
アッパレール105の天部212には、ギアボックス331の上部が突出する穴214が形成されている。図5に示すように、アッパレール105の天部221の穴214から突出したギアボックス331の上部はカバー381で覆われるようになっている。
【0038】
ブラケット301の第1天部357には穴357aが形成され、アッパレール105の天部212には、ブラケット301の第1天部357の穴357aと対向する穴212aが形成され、カバー381にはアッパレール105の穴212aと対向する穴381aが形成されている。そして、穴357a、穴212a、穴381aを挿通するボルト391とボルト391に螺合するナット393とでなる第1取付手段によりブラケット301、カバー381はアッパレール105に取り付けられている。
【0039】
同様に、ブラケット301の第2天部359には穴359aが形成され、アッパレール105の天部212には、ブラケット301の第2天部359の穴359aと対向する穴212bが形成され、カバー381にはアッパレール105の穴212bと対向する穴381bが形成されている。そして、穴359a、穴212b、穴381bを挿通するボルト395とボルト395に螺合するナット397とでなる第2取付手段によりブラケット301、カバー381はアッパレール105に取り付けられている。
【0040】
そして、本実施の形態例では、ブラケット301の基部351には、アッパレール105の第1側壁部213に向かい、フロアと略平行な板状の第1突部361が形成され、アッパレール105の第1側壁部213のフロアと対向する縁部には、ブラケット301の第1突部361が嵌合する第1溝部213aが形成されている。
【0041】
ブラケット301の基部351には、アッパレール105の第2側壁部215に向かい、フロアと略平行な板状の第2突部363が形成され、アッパレール105の第2側壁部215のフロアと対向する縁部には、ブラケット301の第2突部363が嵌合する第2溝部215aが形成されている。
【0042】
又、ブラケット301の第1折曲部353にはねじ棒307が挿通する穴301aが、第2折曲部355にはねじ棒307が挿通する穴301bが形成されている。
【0043】
図5に戻って、ギアボックス331、ブラケット301の穴301aを挿通するねじ棒307のフロント側の先端には、おねじ部307aが形成されている。このおねじ部307aには、アッパレール105にフロント方向の荷重が作用すると、第1ブラケットであるブラケット301の第1折曲部353が当接する第1当接部としてのつば付ナット501が螺合している。
【0044】
次に、図7に示すように、ねじ棒307のリア側には、段部307bを介して小径部307cが形成されている。ブラケット303には穴303aが形成され、この303aには、フランジ521が嵌合している。フランジ521の穴にねじ棒307の小径部307cが遊挿されている。そして、ねじ棒307のフランジ521の穴を介して外部に露出した小径部307cには、段部307dを介して小部307cより山の径が小さく設定されたおねじ部307eが形成されている。おねじ部307eには、ワッシャ511が挿通し、ナット513が螺合している。このナット513を締めることでワッシャ511は段部307dに当接している。そして、ワッシャ511は、アッパレール105にリア方向の荷重が作用すると、第2ブラケットであるブラケット303が当接する第3当接部として機能する。
【0045】
又、ブラケット303よりフロント側のねじ棒307の小径部307cには、円環状の弾性体523a及びこの弾性体523aを保持するカバー523bとからなるストッパ523が嵌合している。ねじ棒307の段部307bは、アッパレール105にフロント方向の荷重が作用すると、ストッパ523(第2ブラケット303)が当接する第2当接部として機能する。
【0046】
上記構成の作動を説明する。図示しないモータ108が回転すると、その回転はギアボックス331で減速され、ねじ棒307へ伝達される。ねじ棒307に螺合するナット部材311はロアレール103に設けられ、回転が禁止されているので、アッパレール105がロアレール103に対して移動する。
【0047】
ここで、アッパレール105にフロント方向(図3において矢印I方向)の荷重が作用すると、アッパレール105は矢印I方向へ移動しようとする。すると、アッパレール105に設けられた第1ブラケットであるブラケット301がねじ棒307の第1当接部であるつば付ナット501に当接すると共に、アッパレール105に設けられた第2ブラケットであるブラケット303(ストッパ523)がねじ棒307の第2当接部である段部307bに当接する。即ち、アッパレール105に矢印I方向の荷重が作用すると、この荷重の一部はブラケット301を介してねじ棒307へ、荷重の残りはブラケット303を介してねじ棒307へ伝達される。ねじ棒307へ伝達された荷重はナット部材311を介してロアレール103へ伝達される。
【0048】
そして、ブラケット301を介してねじ棒307へ伝達される荷重は、ねじ棒307のつば付ナット501とナット部材311間では、ねじ棒307に対して引張荷重として作用する。ブラケット303を介してねじ棒307へ伝達される荷重は、ねじ棒307のナット部材311と段部307b間では、ねじ棒307に対して圧縮荷重として作用する。
【0049】
又、アッパレール105にリア方向(図3において矢印II方向)の荷重が作用すると、アッパレール105は矢印II方向へ移動しようとする。すると、アッパレール105に設けられたブラケット303がねじ棒307の第3当接部であるワッシャ511に当接する。即ち、アッパレール105に矢印II方向の荷重が作用すると、この荷重はブラケット303を介してねじ棒307へ伝達される。ねじ棒307へ伝達された荷重はナット部材311を介してロアレール103へ伝達される。
【0050】
そして、ブラケット303を介してねじ棒307へ伝達される荷重は、ねじ棒307のナット部材311と第3当接部であるワッシャ511と間で、ねじ棒307に対して引張荷重として作用する。
【0051】
上記構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)前述したように、パワーシートスライド装置に要求される強度は、前突時の強度のほうが後突時の強度より大きい。本実施例では、前突時、即ち、アッパレール105にフロント方向(図3において矢印I方向)の荷重が作用すると、その荷重はブラケット301と、ブラケット303とに分散されてねじ棒307へ伝達される。従って、ねじ棒307に作用する圧縮荷重、引張荷重が小さくなり、ねじ棒307の太さが細くても、前突、後突の荷重に耐えることができる。従って、小型化、軽量化が可能となる。
【0052】
又、第1ブラケットである301、第2ブラケットであるブラケット303、及び第1当接部であるつば付ナット501、第2当接部であるねじ棒307の段部307b、第3当接部であるワッシャ511とで構成したことにより、必要最小限の部材で、前突にも後突にも十分な強度を有することができる。
(2)第1ブラケットとして機能するブラケット301は、ギアボックス331を保持することにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1記載の発明によれば、アッパレールにフロント方向の荷重が作用すると、その荷重は第1ブラケットと、第2ブラケットとに分散されてねじ棒へ伝達される。従って、ねじ棒に作用する圧縮荷重、引張荷重が小さくなり、ねじ棒の太さが細くても、前突、後突の荷重に耐えることができる。従って、小型化、軽量化が可能となる。
【0054】
又、第1ブラケット、第2ブラケット、及び第1当接部、第2当接部、第3当接部とで構成したことにより、必要最小限の部材で、前突にも後突にも十分な強度を有することができる。
【0055】
請求項2記載の発明によれば、前記第1ブラケットは、前記ギアボックスを保持することにより、部品点数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の原理図である。
【図2】本実施の形態例のパワーシートスライド装置の平面図である。
【図3】図2の正面図である。
【図4】図3のA方向矢視図である。
【図5】図3のB部分の拡大断面図である。
【図6】図5のアッパレール、ブラケットの分解斜視図である。
【図7】図3のC部分の拡大断面図である。
【図8】パワースライド装置を説明する図である。
【図9】図8のねじ棒の支持構造の一例を説明する図である。
【図10】図8のねじ棒の支持構造の一例を説明する図である。
【符号の説明】
53 アッパレール
55 ねじ棒
61 第1ブラケット
63 第2ブラケット
65 第1当接部
67 第2当接部
69 第3当接部

Claims (2)

  1. フロア側に設けられるロアレールと、シートが取り付けられ、前記ロアレールに移動可能に係合するアッパレールと、該アッパレールの移動方向に沿って、前記アッパレールに回転可能に設けられたねじ棒と、前記ロアレールに設けられ、前記ねじ棒に螺合するナット部材と、前記アッパレール側に設けられたモータと、前記アッパレール側に設けられ、前記モータの回転力を減速して前記ねじ棒に伝達するギアボックスとを備えたパワーシートスライド装置において、
    前記アッパレールのフロント側に設けられ、前記ねじ棒のフロント側を回転可能に支持する第1ブラケットと、
    前記アッパレールのリア側に設けられ、前記ねじ棒のリア側を回転可能支持する第2ブラケットと、
    前記ねじ棒のフロント側に設けられ、前記アッパレールにフロント方向の荷重が作用すると、前記第1ブラケットが当接する第1当接部と、
    前記ねじ棒のリア側に設けられ、前記アッパレールにフロント方向の荷重が作用すると、前記第2ブラケットが当接する第2当接部と、
    前記ねじ棒のリア側に設けられ、前記アッパレールにリア方向の荷重が作用すると、前記第2ブラケットが当接する第3当接部と、
    を設けたことを特徴とするパワーシートスライド装置。
  2. 前記第1ブラケットは、前記ギアボックスを保持することを特徴とする請求項1記載のパワーシートスライド装置。
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