JP2004345119A - インクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば窓ガラスやドアなどの被着体に対し貼着可能なインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を試みる際に、剥離部材を削減でき、省部材で安価かつ簡易な印刷面の保護を可能とするインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法を得ること。
【解決手段】インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法。
【選択図】図1
【解決手段】インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録用貼着媒体の表面保護などに関し、さらに詳しくは、例えば窓ガラスやドアなどの被着体に対し貼着可能なインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を試みる際に、インク受容層表面の保護をするフィルムおよび/またはインクジェット記録媒体自体の貼着/定着手段が印字時にプリンタに貼り付くことなどを防止するために該被着手段を被覆する剥離部材の機能を兼ね備えることなどで保護フィルムの剥離部材および/またはインクジェット記録媒体の剥離部材を不要とするインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは近年急速に普及してきており、その手軽さ、簡便さ、ローコストなどによりパーソナルユース、ビジネスユースを問わずに拡大してきている。しかしながら、インクジェット記録方法による印字物はその性格上、印字物の耐久性に劣ることが多く、とりわけ、耐水性、耐光性、耐擦過性等に問題が生ずる場合がある。特に、パーソナルユースのインクジェットプリンタに多く採用されているような水系/染料系インクを用いた場合、特に深刻な問題となることがあった。そこで、別に用意した粘着剤を塗布した透明保護フィルムなどを用い、印刷後の印刷面に貼り付けたり、ホットメルト接着剤を塗布した透明保護フィルムなどを熱ローラなどでラミネートし、印刷面を保護する方法などにより印刷面を保護する試みがなされている。
【0003】
上記保護方法によれば、印刷面の保護は行えるが、記録媒体とは別に保護フィルムを用意する必要があり、取扱いに不便であったり、双方に剥離部材が必要となるため、廃棄物が多く発生し費用的にも環境的にも好ましくなかった。また、熱ローラを用いるホットメルトタイプなどでラミネートを行う場合には、機構が大がかりとなることが多く、装置が大きくなるばかりか、印刷物を目的物に貼着する前に処理を行う必要があり、印刷物を目的物に貼着した後保護フィルムを積層することはできず、任意の位置のみに保護フィルムをかけたり、印刷物よりひとまわり大きい保護フィルムにより全体を覆うような保護フィルムの施工は不可能で自由で任意な位置への保護フィルムのかけ方ができないものであった。さらに、その処理に伴う熱で貼着手段たる粘着剤や印刷に使用したインク中の染料成分などが化学的変化を起こす問題が生じることもある上、該処理には一般的に費用もかかるものであった。
【0004】
【特許文献1】特開平11−321076号公報
【特許文献2】特開平10−67169号公報
【特許文献3】特開平8−170300号公報
【特許文献4】特開平11−334198号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、インクジェット記録用貼着媒体において、その剥離機能を別部材と兼用にし、各媒体にそれぞれ付属していた剥離部材を省略できる貼着媒体を提案することを本発明の目的とし、そのような課題の解決手段を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したことなどによって、本発明のインクジェット記録用貼着媒体等を完成した。
すなわち、本発明は、
「1.インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体。
2.基材の貼着手段に対し中間剥離媒体を用いることなく剥離可能に透明保護フィルムを配設した第1項に記載のインクジェット記録用貼着媒体。
3.インク受容層を設けた基材の反対面に貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体を用い、インク受容層上にインクジェット記録法により印刷を行った後、透明保護フィルムを剥離し、印刷後のインク受容層上に定着積層することにより印刷面を保護し、被着物に貼着することにより用いる貼着物の作成方法。
4.インク受容層を設けた基材の反対面を離型処理し、該離型処理した基材に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体であって、定着積層した一体化後に媒体端部近傍においてインク受容層側から基材の積層部分まで切り込みを入れ、剥離時に分離可能となるよう構成したインクジェット記録用貼着媒体。」である。
【0007】
上記インクジェット記録用貼着媒体によれば、従来必要であった2種類の媒体が一体化でき、それぞれに必要であった剥離部材を削減することができるといった優れた効果を得ることができる。
【0008】
インクジェット記録用貼着媒体は、ラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として商業広告用、事務用、家庭用などの広範囲な用途に使用され得るもので、一般的にインク受容層、基材、貼着手段、剥離紙の順に積層して構成されている。しかしながら、該構成では、上記問題点を有するので、本発明においては、剥離紙の代わりに、貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設することで、課題を解決するものである。
【0009】
上記透明保護フィルムがインク受容層上に定着積層可能となるためには、透明保護フィルムが定着手段を有する必要がある。一般的な保護フィルムにおける貼着手段としては、フィルム上に粘着剤を塗布して貼り合わせることが考えられる。しかしながら、該粘着剤による方法では、剥離前、すなわち一体化した状態において該粘着剤側を上記貼着手段と相対する向きに積層し、貼着手段にも同様な粘着剤を選択すると、粘着剤同士が接触したときに強固に貼合し、剥離できないものになってしまう問題がある。それを回避するために、透明保護フィルムの粘着剤を設けない側と上記貼着手段を相対し、積層することで、剥離可能に設計することができる。しかし、その場合、透明保護フィルムの粘着剤が剥き出しになってしまうため、さらに剥離部材を設ける必要があり、本発明の効果が半減してしまうが、従来に比べて剥離部材を1枚削減できる。
【0010】
そこで、本発明においてさらに好ましい態様として以下のようなものが挙げられる。透明保護フィルムに設ける定着手段をインク受容層上に定着させるまでは粘着力を封鎖することができる材料などで構成し、該貼着手段に対し剥離可能で、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な材料により構成するものということになる。該定着手段としては、化学的吸着手段、物理的吸着手段およびそれらの併用手段を用いることができ、例えば、透明保護フィルムの表面にマイクロカプセル化した粘着剤や接着剤、静電吸着材、磁気吸着材、マイクロ吸盤などを単独または併用した塗布層または成型層を設ることなどが挙げられる。該定着手段はインクジェット記録用貼着媒体として印刷前に一体化している状態で、被着体への貼着手段との相性により貼着媒体の貼着手段側に設けてもよいし、逆側に設けてもよい。その際に使用する被着体への貼着手段としては、一般的なそのままで粘着性を有しているような粘着剤をはじめとして上記定着手段に用いたものと同様な手段を同種、または異種の組合せで用いることができる。
【0011】
一方、目的とする被着体への貼着手段として、粘着剤を用いず、上記定着手段に挙げたような化学的吸着手段、物理的吸着手段およびそれらの併用手段などを用いることによって、定着手段に対して強固に貼合することなく剥離可能である場合は、定着手段として一般的な粘着剤をはじめとして上記定着手段に用いたものと同様な手段を同種、または異種の組合せで用いることができる。
この場合も本発明のより好ましい態様となる。
【0012】
つまり、少なくとも貼着手段または定着手段のいずれかの手段において積極的に剥離可能となる手段を選択すれば良く、対する側のものの手段選択の幅を広げられるのである。もっとも、貼着手段ならびに定着手段の双方の相性を組み合わせることによりより最適な効果を発揮するようにすれば、本発明の最良の形態となる。
【0013】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用する貼着手段は、ガラス窓やドア、ロッカーなど任意の目的とする被着体へ貼着することよりラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として広範囲な用途に使用され得るようになる手段であれば適宜採用することができ、アクリル系粘着剤(溶剤型、エマルジョン型)、ポリウレタン系粘着剤(溶剤型、エマルジョン型)、ゴム系粘着剤(天然ゴム、合成ゴム)、エチレン酢ビ共重合体系粘着剤などの一般的な粘着剤、貼着時のみ接着力を発揮する接着剤等のほか、静電吸着材、磁気吸着材、マイクロ吸盤などを単独または併用した塗布層または成形層などが使用できる。
また、定着手段についても適宜、同様のものが使用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の例を挙げ図面等により具体的に説明する。
【0015】
図1は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第一の実施の形態および使用例である。その構成は図1Aに示したように、貼着手段3および定着手段4が相対し一体化される構造である。この構造においては、少なくともどちらか一方をマイクロカプセル化した粘着剤とするなどの非着化処理をし、剥離可能とすることが必要である。基材2の上にインク受容層1を設け、その反対面に目的とする被着体への貼着手段3を配設し、その後、マイクロカプセル化した粘着剤を塗布し、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を該貼着手段3と定着手段4が相対するように積層し、剥離可能に一体化してあるものである。
【0016】
前記インクジェット記録用貼着媒体を使用するにあたっては、以下のような手順により行う。まず、インクジェット記録用貼着媒体のインク受容層1上にインクジェットプリンタ(図示せず)により印刷を行う。その後、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を印刷物から剥離した上で、図1Bに示したように定着手段4がインク受容層1上に相対するように透明保護フィルム5を積層し、印刷面保護の再度一体化を行う。そして、一体化されたインクジェット記録用貼着媒体の貼着手段3をもってガラス窓やドア、ロッカーなど任意の目的とする被着体へ貼着することによりラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として広範囲な用途に使用され得るようになるのである。なお、貼着手段により被着体へ貼着した後、透明保護フィルムを定着させてもかまわない。
【0017】
上記図1に示したようなインクジェット記録用貼着媒体においては、印刷前および透明保護フィルム5を剥離し、再度一体化した状態のいずれの状態においても透明保護フィルム5の定着手段4を設けなかった面が外側に位置するので、該面に紫外線防止層やハードコート層などの各種機能層(図示せず)を任意に設けることが可能であるという利点も有する。
【0018】
図2は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第二の実施の形態および使用例である。その構成は図2Aに示したように、図1において貼着手段および定着手段4が相対する向きに構成されていたものを反対にし、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を該定着手段4を反対側に位置するように積層し、剥離可能に一体化してあるものである。この場合、透明保護フィルム5の定着手段4は印刷前や印刷時において他の物に容易に貼り付かないようホットメルト接着剤やマイクロカプセル化した粘着剤を塗布したものなどにする必要がある。
【0019】
該インクジェット記録用貼着媒体を使用するにあたっては、上記第一の実施の形態同様手順により行うことができる。(図2B)
【0020】
図3は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第三の実施の形態および使用例である。その構成は図3Aに示したように、貼着手段3および定着手段4が相対し一体化される構造で、基材2の上にインク受容層1を設け、その反対面に目的とする被着体への貼着手段3を配設し、その後、被着体に対しても粘着性を有するような一般的な粘着剤を定着手段4として設けた透明保護フィルム5を有するもので、該貼着手段3がマイクロカプセル化した粘着剤とするなどの非着化処理をしたものとして、該貼着手段3と定着手段4が相対するように積層し、剥離可能に一体化してあるものである。さらに、一体化した後インク受容層1、基材2、貼着手段3の積層部分に媒体端部近傍において切り込み6を入れた構造を有する。
【0021】
前記インクジェット記録用貼着媒体を使用するにあたっては、以下のような手順により行う。まず、インクジェット記録用貼着媒体のインク受容層1上にインクジェットプリンタ(図示せず)により印刷を行う。その後、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を印刷物から剥離するが、その際に基材を含む積層体の切り込み6より外側部分の媒体7、7’を廃棄し、図3Bに示したように該積層体を所望の被着体に位置合わせした後、定着手段4がインク受容層1上に相対し、かつインク受容層1を覆うよう被着体上にはみ出すように透明保護フィルム5を積層し、印刷面保護の再度一体化を行う。つまり、一体化されたインクジェット記録用貼着媒体の貼着手段3および透明保護フィルム5の定着手段4の両手段をもってガラス窓やドア、ロッカーなど任意の目的とする被着体へ貼着することによりラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として広範囲な用途に使用され得るようになるのである。
【0022】
上記図3に示したようなインクジェット記録用貼着媒体においては、位置合わせがほぼ不要になり、媒体端面まで被覆することができるので、印刷面の保護効果、特に耐水性、耐溶剤性などが増加するので好ましい。
【0023】
図4は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第四の実施の形態および使用例である。その構成は図4Aに示したように、第二の形態において、定着手段4に粘着剤などのそのままでは粘着部分が露出している材料を用いた例である。粘着剤等の一般的な材料を用いたので、定着性ならびに定着手段4の選択性に幅が出たが、中間剥離媒体8が必要になった。しかし、それでも従来に比べて1枚減っており、本発明の効果はあるといえるものである。
【0024】
図5は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第五の実施の形態および使用例である。その構成は図5Aに示したように、第一の形態において、定着手段4ならびに貼着手段3に粘着剤などのそのままでは粘着部分が露出している材料を用いた例である。粘着剤等の一般的な材料を用いたので、定着性ならびに定着手段4の選択性に幅が出たが、両面剥離処理した剥離紙などの定着手段4と貼着手段3が貼合しないような中間剥離媒体8が必要になった。しかし、それでも従来に比べて1枚減っており、本発明の効果はあるといえるものである。
【0025】
また、第六の実施の形態として図6にその形態および使用例を示した。その構成は図6Aに示したように、第三の実施の形態と類似するものであるが、第三の実施の形態における貼着手段3を省略したものである。したがって、インク受容層1と基材2の積層部分では被着体には貼着しないが、その後、被着体に対しても粘着性を有するような一般的な粘着剤を定着手段4として設けた透明保護フィルム5を、インク受容層1上への印刷後に、図6Bに示したように該積層体を所望の被着体に位置合わせしつつ、定着手段4がインク受容層1上に相対し、かつインク受容層1を覆い、かつ被着体上にはみ出すように透明保護フィルム5を積層し、印刷面保護と被着体への定着を行うように使用する。本形態は第三の実施の形態と同様に、位置合わせがほぼ不要になり、媒体端面まで被覆することができるので、印刷面の保護効果、特に耐水性、耐溶剤性などが増加するので好ましい。ただし、第三の実施の形態に比べて基材部分に貼着手段3がないので、材料の選定や設計上の制約が少なくなる利点はあるが媒体全体の定着力がやや劣る傾向がある。
【0026】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用するインク受容層1は、主にバインダー樹脂、耐水化剤、各種助剤などからなる。バインダー樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、でんぷん、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂などが、耐水化剤としては、インクジェットインクとして染料系が使用される場合が多く、ポリアミン化合物、ポリエチレンイミン系化合物などの染料固着剤などを使用できる。その他、各種助剤は必須ではないが、インキの吸収性の調整、マット調のためとしての顔料の添加、増粘剤、顔料分散剤の添加なども可能である。また、カチオン変性ポリビニルアルコール等のバインダー樹脂および耐水化剤などを兼ね備えた材料を用いることもできる。
【0027】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用する基材2としては、普通紙、合成紙、ユポ、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステルフィルム、などの媒体で、透明、白色のもののほか、メタリック(蒸着)加工を施したものなども使用可能である。
【0028】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用する透明保護フィルム5としては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリルフィルムなど、透明性が良く、比較的機械的強度の強い、耐溶剤性のあるフィルムが選択される。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含んだ紫外線保護フィルムを用いると、印刷物の耐候性が増すので、好ましい。
【0029】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に所望により使用する中間剥離媒体8、8’は紙などの基材上にシリコン樹脂などを片面ないし両面に塗布した離型層を有するいわゆる従来から用いられているような離型紙が挙げられる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明はインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を行うことができ、例えば窓ガラスやドアなどの被着体に対し貼着可能なインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を試みる際に、インク受容層表面の保護をするフィルムおよび/またはインクジェット記録媒体自体の貼着/定着手段が印字時にプリンタに貼り付くことなどを防止するために該被着手段を被覆する剥離部材の機能を兼ね備えることなどで保護フィルムの剥離部材および/またはインクジェット記録媒体の剥離部材を不要とするインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法を得ることができる優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例および使用例を示す機能模式図
【図2】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図3】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図4】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図5】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図6】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【符号の説明】
1 基材
2 インク受容層
3 貼着手段
4 定着手段
5 透明保護フィルム
6 切り込み
7、7’廃棄部分
8、8’中間剥離媒体
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録用貼着媒体の表面保護などに関し、さらに詳しくは、例えば窓ガラスやドアなどの被着体に対し貼着可能なインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を試みる際に、インク受容層表面の保護をするフィルムおよび/またはインクジェット記録媒体自体の貼着/定着手段が印字時にプリンタに貼り付くことなどを防止するために該被着手段を被覆する剥離部材の機能を兼ね備えることなどで保護フィルムの剥離部材および/またはインクジェット記録媒体の剥離部材を不要とするインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは近年急速に普及してきており、その手軽さ、簡便さ、ローコストなどによりパーソナルユース、ビジネスユースを問わずに拡大してきている。しかしながら、インクジェット記録方法による印字物はその性格上、印字物の耐久性に劣ることが多く、とりわけ、耐水性、耐光性、耐擦過性等に問題が生ずる場合がある。特に、パーソナルユースのインクジェットプリンタに多く採用されているような水系/染料系インクを用いた場合、特に深刻な問題となることがあった。そこで、別に用意した粘着剤を塗布した透明保護フィルムなどを用い、印刷後の印刷面に貼り付けたり、ホットメルト接着剤を塗布した透明保護フィルムなどを熱ローラなどでラミネートし、印刷面を保護する方法などにより印刷面を保護する試みがなされている。
【0003】
上記保護方法によれば、印刷面の保護は行えるが、記録媒体とは別に保護フィルムを用意する必要があり、取扱いに不便であったり、双方に剥離部材が必要となるため、廃棄物が多く発生し費用的にも環境的にも好ましくなかった。また、熱ローラを用いるホットメルトタイプなどでラミネートを行う場合には、機構が大がかりとなることが多く、装置が大きくなるばかりか、印刷物を目的物に貼着する前に処理を行う必要があり、印刷物を目的物に貼着した後保護フィルムを積層することはできず、任意の位置のみに保護フィルムをかけたり、印刷物よりひとまわり大きい保護フィルムにより全体を覆うような保護フィルムの施工は不可能で自由で任意な位置への保護フィルムのかけ方ができないものであった。さらに、その処理に伴う熱で貼着手段たる粘着剤や印刷に使用したインク中の染料成分などが化学的変化を起こす問題が生じることもある上、該処理には一般的に費用もかかるものであった。
【0004】
【特許文献1】特開平11−321076号公報
【特許文献2】特開平10−67169号公報
【特許文献3】特開平8−170300号公報
【特許文献4】特開平11−334198号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に鑑み、インクジェット記録用貼着媒体において、その剥離機能を別部材と兼用にし、各媒体にそれぞれ付属していた剥離部材を省略できる貼着媒体を提案することを本発明の目的とし、そのような課題の解決手段を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したことなどによって、本発明のインクジェット記録用貼着媒体等を完成した。
すなわち、本発明は、
「1.インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体。
2.基材の貼着手段に対し中間剥離媒体を用いることなく剥離可能に透明保護フィルムを配設した第1項に記載のインクジェット記録用貼着媒体。
3.インク受容層を設けた基材の反対面に貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体を用い、インク受容層上にインクジェット記録法により印刷を行った後、透明保護フィルムを剥離し、印刷後のインク受容層上に定着積層することにより印刷面を保護し、被着物に貼着することにより用いる貼着物の作成方法。
4.インク受容層を設けた基材の反対面を離型処理し、該離型処理した基材に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体であって、定着積層した一体化後に媒体端部近傍においてインク受容層側から基材の積層部分まで切り込みを入れ、剥離時に分離可能となるよう構成したインクジェット記録用貼着媒体。」である。
【0007】
上記インクジェット記録用貼着媒体によれば、従来必要であった2種類の媒体が一体化でき、それぞれに必要であった剥離部材を削減することができるといった優れた効果を得ることができる。
【0008】
インクジェット記録用貼着媒体は、ラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として商業広告用、事務用、家庭用などの広範囲な用途に使用され得るもので、一般的にインク受容層、基材、貼着手段、剥離紙の順に積層して構成されている。しかしながら、該構成では、上記問題点を有するので、本発明においては、剥離紙の代わりに、貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設することで、課題を解決するものである。
【0009】
上記透明保護フィルムがインク受容層上に定着積層可能となるためには、透明保護フィルムが定着手段を有する必要がある。一般的な保護フィルムにおける貼着手段としては、フィルム上に粘着剤を塗布して貼り合わせることが考えられる。しかしながら、該粘着剤による方法では、剥離前、すなわち一体化した状態において該粘着剤側を上記貼着手段と相対する向きに積層し、貼着手段にも同様な粘着剤を選択すると、粘着剤同士が接触したときに強固に貼合し、剥離できないものになってしまう問題がある。それを回避するために、透明保護フィルムの粘着剤を設けない側と上記貼着手段を相対し、積層することで、剥離可能に設計することができる。しかし、その場合、透明保護フィルムの粘着剤が剥き出しになってしまうため、さらに剥離部材を設ける必要があり、本発明の効果が半減してしまうが、従来に比べて剥離部材を1枚削減できる。
【0010】
そこで、本発明においてさらに好ましい態様として以下のようなものが挙げられる。透明保護フィルムに設ける定着手段をインク受容層上に定着させるまでは粘着力を封鎖することができる材料などで構成し、該貼着手段に対し剥離可能で、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な材料により構成するものということになる。該定着手段としては、化学的吸着手段、物理的吸着手段およびそれらの併用手段を用いることができ、例えば、透明保護フィルムの表面にマイクロカプセル化した粘着剤や接着剤、静電吸着材、磁気吸着材、マイクロ吸盤などを単独または併用した塗布層または成型層を設ることなどが挙げられる。該定着手段はインクジェット記録用貼着媒体として印刷前に一体化している状態で、被着体への貼着手段との相性により貼着媒体の貼着手段側に設けてもよいし、逆側に設けてもよい。その際に使用する被着体への貼着手段としては、一般的なそのままで粘着性を有しているような粘着剤をはじめとして上記定着手段に用いたものと同様な手段を同種、または異種の組合せで用いることができる。
【0011】
一方、目的とする被着体への貼着手段として、粘着剤を用いず、上記定着手段に挙げたような化学的吸着手段、物理的吸着手段およびそれらの併用手段などを用いることによって、定着手段に対して強固に貼合することなく剥離可能である場合は、定着手段として一般的な粘着剤をはじめとして上記定着手段に用いたものと同様な手段を同種、または異種の組合せで用いることができる。
この場合も本発明のより好ましい態様となる。
【0012】
つまり、少なくとも貼着手段または定着手段のいずれかの手段において積極的に剥離可能となる手段を選択すれば良く、対する側のものの手段選択の幅を広げられるのである。もっとも、貼着手段ならびに定着手段の双方の相性を組み合わせることによりより最適な効果を発揮するようにすれば、本発明の最良の形態となる。
【0013】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用する貼着手段は、ガラス窓やドア、ロッカーなど任意の目的とする被着体へ貼着することよりラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として広範囲な用途に使用され得るようになる手段であれば適宜採用することができ、アクリル系粘着剤(溶剤型、エマルジョン型)、ポリウレタン系粘着剤(溶剤型、エマルジョン型)、ゴム系粘着剤(天然ゴム、合成ゴム)、エチレン酢ビ共重合体系粘着剤などの一般的な粘着剤、貼着時のみ接着力を発揮する接着剤等のほか、静電吸着材、磁気吸着材、マイクロ吸盤などを単独または併用した塗布層または成形層などが使用できる。
また、定着手段についても適宜、同様のものが使用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の例を挙げ図面等により具体的に説明する。
【0015】
図1は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第一の実施の形態および使用例である。その構成は図1Aに示したように、貼着手段3および定着手段4が相対し一体化される構造である。この構造においては、少なくともどちらか一方をマイクロカプセル化した粘着剤とするなどの非着化処理をし、剥離可能とすることが必要である。基材2の上にインク受容層1を設け、その反対面に目的とする被着体への貼着手段3を配設し、その後、マイクロカプセル化した粘着剤を塗布し、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を該貼着手段3と定着手段4が相対するように積層し、剥離可能に一体化してあるものである。
【0016】
前記インクジェット記録用貼着媒体を使用するにあたっては、以下のような手順により行う。まず、インクジェット記録用貼着媒体のインク受容層1上にインクジェットプリンタ(図示せず)により印刷を行う。その後、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を印刷物から剥離した上で、図1Bに示したように定着手段4がインク受容層1上に相対するように透明保護フィルム5を積層し、印刷面保護の再度一体化を行う。そして、一体化されたインクジェット記録用貼着媒体の貼着手段3をもってガラス窓やドア、ロッカーなど任意の目的とする被着体へ貼着することによりラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として広範囲な用途に使用され得るようになるのである。なお、貼着手段により被着体へ貼着した後、透明保護フィルムを定着させてもかまわない。
【0017】
上記図1に示したようなインクジェット記録用貼着媒体においては、印刷前および透明保護フィルム5を剥離し、再度一体化した状態のいずれの状態においても透明保護フィルム5の定着手段4を設けなかった面が外側に位置するので、該面に紫外線防止層やハードコート層などの各種機能層(図示せず)を任意に設けることが可能であるという利点も有する。
【0018】
図2は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第二の実施の形態および使用例である。その構成は図2Aに示したように、図1において貼着手段および定着手段4が相対する向きに構成されていたものを反対にし、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を該定着手段4を反対側に位置するように積層し、剥離可能に一体化してあるものである。この場合、透明保護フィルム5の定着手段4は印刷前や印刷時において他の物に容易に貼り付かないようホットメルト接着剤やマイクロカプセル化した粘着剤を塗布したものなどにする必要がある。
【0019】
該インクジェット記録用貼着媒体を使用するにあたっては、上記第一の実施の形態同様手順により行うことができる。(図2B)
【0020】
図3は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第三の実施の形態および使用例である。その構成は図3Aに示したように、貼着手段3および定着手段4が相対し一体化される構造で、基材2の上にインク受容層1を設け、その反対面に目的とする被着体への貼着手段3を配設し、その後、被着体に対しても粘着性を有するような一般的な粘着剤を定着手段4として設けた透明保護フィルム5を有するもので、該貼着手段3がマイクロカプセル化した粘着剤とするなどの非着化処理をしたものとして、該貼着手段3と定着手段4が相対するように積層し、剥離可能に一体化してあるものである。さらに、一体化した後インク受容層1、基材2、貼着手段3の積層部分に媒体端部近傍において切り込み6を入れた構造を有する。
【0021】
前記インクジェット記録用貼着媒体を使用するにあたっては、以下のような手順により行う。まず、インクジェット記録用貼着媒体のインク受容層1上にインクジェットプリンタ(図示せず)により印刷を行う。その後、定着手段4を設けた透明保護フィルム5を印刷物から剥離するが、その際に基材を含む積層体の切り込み6より外側部分の媒体7、7’を廃棄し、図3Bに示したように該積層体を所望の被着体に位置合わせした後、定着手段4がインク受容層1上に相対し、かつインク受容層1を覆うよう被着体上にはみ出すように透明保護フィルム5を積層し、印刷面保護の再度一体化を行う。つまり、一体化されたインクジェット記録用貼着媒体の貼着手段3および透明保護フィルム5の定着手段4の両手段をもってガラス窓やドア、ロッカーなど任意の目的とする被着体へ貼着することによりラベル、シール、ステッカー、ワッペン等として広範囲な用途に使用され得るようになるのである。
【0022】
上記図3に示したようなインクジェット記録用貼着媒体においては、位置合わせがほぼ不要になり、媒体端面まで被覆することができるので、印刷面の保護効果、特に耐水性、耐溶剤性などが増加するので好ましい。
【0023】
図4は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第四の実施の形態および使用例である。その構成は図4Aに示したように、第二の形態において、定着手段4に粘着剤などのそのままでは粘着部分が露出している材料を用いた例である。粘着剤等の一般的な材料を用いたので、定着性ならびに定着手段4の選択性に幅が出たが、中間剥離媒体8が必要になった。しかし、それでも従来に比べて1枚減っており、本発明の効果はあるといえるものである。
【0024】
図5は、本発明のインクジェット記録用貼着媒体の第五の実施の形態および使用例である。その構成は図5Aに示したように、第一の形態において、定着手段4ならびに貼着手段3に粘着剤などのそのままでは粘着部分が露出している材料を用いた例である。粘着剤等の一般的な材料を用いたので、定着性ならびに定着手段4の選択性に幅が出たが、両面剥離処理した剥離紙などの定着手段4と貼着手段3が貼合しないような中間剥離媒体8が必要になった。しかし、それでも従来に比べて1枚減っており、本発明の効果はあるといえるものである。
【0025】
また、第六の実施の形態として図6にその形態および使用例を示した。その構成は図6Aに示したように、第三の実施の形態と類似するものであるが、第三の実施の形態における貼着手段3を省略したものである。したがって、インク受容層1と基材2の積層部分では被着体には貼着しないが、その後、被着体に対しても粘着性を有するような一般的な粘着剤を定着手段4として設けた透明保護フィルム5を、インク受容層1上への印刷後に、図6Bに示したように該積層体を所望の被着体に位置合わせしつつ、定着手段4がインク受容層1上に相対し、かつインク受容層1を覆い、かつ被着体上にはみ出すように透明保護フィルム5を積層し、印刷面保護と被着体への定着を行うように使用する。本形態は第三の実施の形態と同様に、位置合わせがほぼ不要になり、媒体端面まで被覆することができるので、印刷面の保護効果、特に耐水性、耐溶剤性などが増加するので好ましい。ただし、第三の実施の形態に比べて基材部分に貼着手段3がないので、材料の選定や設計上の制約が少なくなる利点はあるが媒体全体の定着力がやや劣る傾向がある。
【0026】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用するインク受容層1は、主にバインダー樹脂、耐水化剤、各種助剤などからなる。バインダー樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、でんぷん、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂などが、耐水化剤としては、インクジェットインクとして染料系が使用される場合が多く、ポリアミン化合物、ポリエチレンイミン系化合物などの染料固着剤などを使用できる。その他、各種助剤は必須ではないが、インキの吸収性の調整、マット調のためとしての顔料の添加、増粘剤、顔料分散剤の添加なども可能である。また、カチオン変性ポリビニルアルコール等のバインダー樹脂および耐水化剤などを兼ね備えた材料を用いることもできる。
【0027】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用する基材2としては、普通紙、合成紙、ユポ、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエステルフィルム、などの媒体で、透明、白色のもののほか、メタリック(蒸着)加工を施したものなども使用可能である。
【0028】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に使用する透明保護フィルム5としては、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、アクリルフィルムなど、透明性が良く、比較的機械的強度の強い、耐溶剤性のあるフィルムが選択される。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を含んだ紫外線保護フィルムを用いると、印刷物の耐候性が増すので、好ましい。
【0029】
本発明のインクジェット記録用貼着媒体に所望により使用する中間剥離媒体8、8’は紙などの基材上にシリコン樹脂などを片面ないし両面に塗布した離型層を有するいわゆる従来から用いられているような離型紙が挙げられる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明はインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を行うことができ、例えば窓ガラスやドアなどの被着体に対し貼着可能なインクジェット記録用貼着媒体の表面保護を試みる際に、インク受容層表面の保護をするフィルムおよび/またはインクジェット記録媒体自体の貼着/定着手段が印字時にプリンタに貼り付くことなどを防止するために該被着手段を被覆する剥離部材の機能を兼ね備えることなどで保護フィルムの剥離部材および/またはインクジェット記録媒体の剥離部材を不要とするインクジェット記録用貼着媒体およびそれを用いた貼着物の作成方法を得ることができる優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例および使用例を示す機能模式図
【図2】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図3】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図4】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図5】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【図6】本発明の別の構成例および使用例を示す機能模式図
【符号の説明】
1 基材
2 インク受容層
3 貼着手段
4 定着手段
5 透明保護フィルム
6 切り込み
7、7’廃棄部分
8、8’中間剥離媒体
Claims (4)
- インク受容層を設けた基材の反対面に目的とする被着体への貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体。
- 基材の貼着手段に対し中間剥離媒体を用いることなく剥離可能に透明保護フィルムを配設した請求項1に記載のインクジェット記録用貼着媒体。
- インク受容層を設けた基材の反対面に貼着手段を設け、該貼着手段に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体を用い、インク受容層上にインクジェット記録法により印刷を行った後、透明保護フィルムを剥離し、印刷後のインク受容層上に定着積層することにより印刷面を保護し、被着物に貼着することにより用いる貼着物の作成方法。
- インク受容層を設けた基材の反対面を離型処理し、該離型処理した基材に対し剥離可能に、剥離後、インク受容層上に定着積層可能な透明保護フィルムを配設したインクジェット記録用貼着媒体であって、定着積層した一体化後に媒体端部近傍においてインク受容層側から基材の積層部分まで切り込みを入れ、剥離時に分離可能となるよう構成したインクジェット記録用貼着媒体。
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