JP2004344679A - 連続模様縫製可能な下糸検知ミシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 模様データ記憶手段1には連続模様の基準下糸必要量データが格納されており、この基準下糸必要量データを基準下糸必要量補正手段7により補正した上で、縫製可能長さ演算手段10において該基準下糸必要量データと下糸残量検出手段8からの下糸残量に基づいて縫製可能長さを演算するように構成されている。この演算結果は表示手段6に表示されるようになっている。
【選択図】 図1
Description
このような刺繍縫い模様の中に、所定の模様が連続する所謂連続模様があり、模様の中では刺繍される頻度の高い模様として重要なものになっている。
刺繍途中に下糸がなくなると、ミシンを止めて模様を停止位置から数十針前に戻し、下糸を補充して再起動する必要があり、その戻し作業が煩雑で時間を要する欠点があり、従来よりこの点の改善が望まれていた。
本発明は連続模様の縫製可能長さをユーザに知らせることができるミシンを提供することを目的とする。
上記構成に加えて本発明では連続模様を形成するに必要な単位長さ当たりの基準下糸必要量データを与える手段と、ミシンに装着されている下糸の残量を検出する手段とを備えている。単位長さ当たりの基準下糸必要量とは、例えば連続模様の繰り返しの基本単位を縫製するに必要な下糸量であって、この基準下糸必要量に基づいて縫製可能長さや下糸必要量を算出できるような単位長さであれば良い。基準下糸必要量データを与える手段は、前記した模様データを与える手段と同様にメモリ等に該データを記憶させておく構成が採用可能であり、前記した模様データを記憶したメモリと共通のメモリを用いて、縫い目形成データと表示データに加えて基準下糸必要量データを記憶させておくようにすることも可能である。
また下糸の残量とはボビン等に現在装着されている下糸残量であり、このような下糸残量を検出する手段としては種々のものが採用可能であるが、例えば本願出願人により提案された特開平1−126996号に開示された構成のものを使用すれば良い。
そして、該検出する手段からの下糸残量と前記基準下糸必要量データとから、前記選択した模様の縫製可能長さを演算する手段を備え、更に該演算する手段により演算された縫製可能長さを知らせる手段により、ユーザに選択した連続模様の縫製可能な長さを知らせるように構成されている。知らせる手段としては、視覚的に知らせる表示手段や音声により告知する手段等種々のものが採用可能である。
次に本願の第2発明においては、上記第1の発明と同様に、連続模様の縫い目を形成させまた該連続模様を表示させるための模様データを与える手段と、該模様データを与える手段から所望の連続模様の模様データを選択する手段と、該選択した連続模様の模様データに基づいて縫い目を形成する手段と、ミシンに装着されている下糸の残量を検出する手段と、前記選択した連続模様を形成するに必要な単位長さ当たりの基準下糸必要量データを与える手段とを備えている。
そして第2発明では、更にこれらに加えて、選択した連続模様の所望縫製長さを与える手段を備え、ユーザが希望する連続模様の縫製長さが与えられるようになっている。この与える手段は例えばユーザが所望の長さを入力する入力装置等を用いることが出来る。そして該所望縫製長さに必要な下糸量を前記基準下糸必要量データに基づいて演算する手段を備え、ここで演算された下糸必要量と前記検出された下糸残量を比較して、その結果を知らせる手段と、を備えている。結果を知らせる手段は視覚的に知らせる表示装置や音声等で知らせる装置などが使用可能である。
更に第3の発明では、針の振幅設定値と送り量設定値の中の少なくとも一方の設定値に対応して、前記基準下糸必要量データを補正する手段を備えている。この補正手段により、より精度の高い基準下糸必要量データを得ることが可能になる。
また第2発明においては、ユーザが希望する連続模様の縫製長さが縫製可能か否か知らせることが可能になる。
更に第3の発明では、針の振幅設定値と送り量設定値の中の少なくとも一方の設定値に対応して、基準下糸必要量データを補正することができ、精度の高い基準下糸必要量データを得ることが可能になる。
図1において、模様データ記憶手段1には複数の連続模様を形成するための縫い目データと表示手段6に該模様を表示させるための表示データ及び基準下糸必要量データとが記憶されている。基準下糸必要量データは各連続模様毎に記憶されており、当該連続模様の繰り返しの基本単位についての下糸必要量が記憶されている。例えば、図5に示す花模様の連続模様の場合、1つの花模様が基本単位になっており、この基本単位を縫製するに必要な基準下糸必要量が各連続模様毎に記憶されている。
なお基準下糸必要量データは模様データ記憶手段1とは別の記憶装置に記憶させておいても良いし、或いは縫い目形成データから演算するように構成することも可能である。即ち、例えば模様の針数を記憶させておき、ここから必要下糸量を算出して出力するように構成することも可能である。この構成としては、例えば予め一針に必要な下糸必要量を決めておき、これに針数を乗じて計算する構成などが採用可能である。また、縫い目データの相対移動量を累計して縫い距離を求め、これに所定の定数を乗じて下糸必要量を求めることも可能である。
なお、連続模様の全体の長さに変えて、例えば図5の例では縫製可能な花模様の数等を演算し、これを縫製可能長さとしても良い。
縫製可能長さ演算手段10で演算された縫製可能長さは表示制御手段5に送られ、表示手段6に表示されるように構成されている。ここでは縫製可能長さを数値で表示しても良いし、或いは表示手段6に表示された連続模様の近傍にスケール等で表示するようにしても良い。また、該連続模様の縫製可能な長さの部分を色などを変えて表示する等種々の態様が可能である。また、表示に変えて或いは表示に付随して音声によりユーザに報知するように構成することも可能である。
この入力された必要縫製長さは下糸必要量演算手段12に入力され、ここで基準下糸必要量補正手段7からの基準下糸必要量と所望する必要縫製長さより下糸必要量が演算される。この下糸必要量の値は縫製可能判断手段13に入力され、下糸残量検出手段8からの下糸残量と比較され、必要縫製長さ設定手段11により入力された必要縫製長さが現在の下糸残量から縫製可能か否か判断される。この判断結果は表示制御手段5に送られ、表示手段6に表示されるようになっている。この表示の態様も同様に種々の態様が可能であり、また同様に表示に変えて或いは表示と共に音声による報知も可能である。
中央演算処理装置20はミシンモータ駆動回路23とX−Yモータ駆動回路40を制御して、X方向モータ41とY方向モータ42を駆動しつつ縫い目形成機構24を駆動して、模様データ記憶手段21に記憶され、模様選択釦22により選択された模様の縫い目を形成させるように構成されている。ミシンモータ駆動回路23の速度は速度コントローラ44により制御され、またX方向モータ41とY方向モータ42は図4に示す刺繍枠43をx−y方向に移動させて刺繍縫いを実現させるようになっている。
該表示装置26には前記模様選択釦22がタッチパネルとして形成されており、表示装置26に表示された模様をタッチパネルにより選択できるようなっている。
また縫い目形成機構24には下糸残量検出センサ28が設けられており、現在装着されているボビンの下糸残存量を検出して中央演算処理装置20に入力するようになっている。
最初に連続模様縫製モードか否かの判断を行い(ステップS1)、連続模様縫製モードでない場合には通常の刺繍模様縫製モードとなり(ステップS20)、刺繍模様の必要量と下糸比較処理等の他の処理を実行して(ステップS21)、終了する。
連続模様モードで、模様選択がなされると(ステップS2、3)、該模様データの表示データを読み出して、該模様を表示装置26に表示させると共に、基準下糸必要量データを読み出す(ステップS4)。そして、振幅/送り量設定釦29からの振幅値と送り量(ピッチ)を入力し(ステップS5、6)、基準下糸必要量補正プログラム記憶手段33のプログラムに従って基準下糸必要量を補正する(ステップS7)。同時に下糸残量検出センサ28から下糸残量を検出する(ステップS8)。
ここで、必要縫製長さ設定釦30の操作がなく、必要縫製長さの入力がなかった場合には、縫製可能長さ演算プログラム記憶手段34のプログラムに従って縫製可能長さが演算され(ステップS16)、該演算結果が表示される(ステップS17)。
ステップS9で必要縫製長さの入力があった場合には、下糸必要量演算プログラム記憶手段35のプログラムにより下糸必要量が演算され(ステップS10)、この下糸必要量と下糸残量とを縫製可能判断プログラム記憶手段36のプログラムに従って比較する(ステップS11)。下糸残量>下糸必要量であれば、縫製可能と判断し、縫製許可を表示装置26に表示する(ステップS12)。一方下糸残量<下糸必要量であれば、縫製不可能であるから、下糸不足警告と下糸交換を促す表示を表示装置26に行わせ(ステップS13)、ユーザが下糸を交換して再度判断指令を出した場合には(ステップS14)、下糸残量検出センサ28により再度下糸残量を検出し(ステップS15)、ステップS11に戻って縫製可能か否かの判断を行う。
なお、上記では縫製可能判断処理と縫製可能長さ演算処理を必要縫製長さ設定釦30からの入力のありなしにより選択的に行っているが、両方の処理を共に行うようにすることも可能である。
また、必要とする縫製長さを入力すれば、該縫製長さが実現可能か否か判断され、該判断を知ることが可能になる。
更に、これらの演算や判断の基礎となる基準下糸必要量データは振幅設定量及び又は送り設定量に対応して補正されるから、正確な演算と判断を得ることができる効果がある。
更に印刷装置32により各データを印刷して出力することができ、また音声装置などを用いることにより音声により演算結果や判断結果を聞くことが可能になる等の効果がある。
Claims (3)
- 連続模様の縫い目を形成させ、また該連続模様を表示させるための模様データを与える手段と、
該模様データを与える手段から所望の連続模様の模様データを選択する手段と、
該選択した連続模様の模様データに基づいて縫い目を形成する手段と、
前記選択した連続模様を形成するに必要な単位長さ当たりの基準下糸必要量データを与える手段と、
ミシンに装着されている下糸の残量を検出する手段と、
該検出する手段からの下糸残量と前記基準下糸必要量データとから、前記選択した模様の縫製可能長さを演算する手段と、
該演算する手段により演算された縫製可能長さを知らせる手段と、
を備えたことを特徴とする連続模様縫製可能な下糸検知ミシン。 - 連続模様の縫い目を形成させ、また該連続模様を表示させるための模様データを与える手段と、
該模様データを与える手段から所望の連続模様の模様データを選択する手段と、
該選択した連続模様の模様データに基づいて縫い目を形成する手段と、
ミシンに装着されている下糸の残量を検出する手段と、
前記選択した連続模様を形成するに必要な単位長さ当たりの基準下糸必要量データを与える手段と、
選択した連続模様の所望縫製長さを与える手段と、
該所望縫製長さに必要な下糸必要量を前記基準下糸必要量データに基づいて演算する手段と、
該演算された下糸必要量と前記検出された下糸残量を比較して、その結果を知らせる手段と、
を備えたことを特徴とする連続模様縫製可能な下糸検知ミシン。 - 針の振幅設定値と送り量設定値の中の少なくとも一方の設定値に対応して、前記基準下糸必要量データを補正する手段と、
を備えた請求項1又は2に記載の連続模様縫製可能な下糸検知ミシン。
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