JP2004344418A - 三次元動作解析装置 - Google Patents

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薫 今岡
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重之 関根
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Abstract

【課題】三次元動作解析装置における操作の簡略化及び処理時間の短縮を低コストで達成する。
【解決手段】三次元動作解析装置は、マーカを取り付けた被験者をカメラで撮影して得られた動画データから各マーカの座標位置を算出する。動画データの各フレームに、各マーカの座標位置にマーカIDを設定する。この際に、マーカの配置関係に関連づけてマーカIDを記憶したデータを用い、基準となるフレームの各マーカの座標位置にマーカIDを設定する。次ぎに、基準フレームに時系列上で隣接するフレームのマーカの座標位置に、マーカIDが設定された基準フレームのマーカの座標位置を参照してマーカIDを設定する。次ぎに、順次、先にマーカIDが設定されたフレームに隣接するフレームのマーカの座標位置に、マーカIDが設定されたマーカの座標位置を参照してマーカIDを設定していく。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療分野等における被験者の動作をモーションキャプチャして解析する三次元動作解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リハビリテーション医学や体育・スポーツ医学等の医療分野などでは、例えば、被験者の運動時の関節の動作を関節モーメントとして三次元座標で捉えて分析することなどが行われている。かかる三次元座標の計測装置として、三角測量の原理に基づいて計測対象の三次元座標(x,y,z)を計測する三次元動作分析装置(三次元動作解析装置:モーションキャプチャシステム)が有る。この三次元動作分析装置は、例えば、計測対象(例えば、被験者の各部位に取り付けられたマーカ)に対して既知の水平距離を離して設置した2台のカメラにより計測対象を撮影して計測対象の三次元座標(x,y,z)を計測する。即ち、三角形の頂点を計測対象位置とし、その三角形の底辺を2台のカメラの設置した距離とした三角形を形成して、各カメラ位置と計測対象位置とで形成される2辺の内角θa,θbとした場合に頂点である計測対象の三次元座標(x,y,z)を算出することが出来る(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、三角測量の原理により、複数台のカメラで撮影したマーカの位置を求めることができる。
【0003】
また、上述の医療分野では、三次元動作を用いた被験者の動作の解析として、関節モーメントだけではなく、歩行動作の解析を行うことも考えられている。
歩行動作の解析では、例えば、片足毎に、足が地面に接している立脚期と足が地面から離れている遊脚期とがあり、また、歩行においては、両足が接地している両脚支持の時期と、片足だけ接地している片足支持の時期とがある。また、上述の歩行の立脚期は、踵が接地する踵接地(ヒール コンタクト)から爪先が接地する前までの踵接地時期と、踵が接地した状態で爪先も接地する足底接地(フット フラット)から踵が離れる踵離地(ヒール オフ)までの立脚中期と、踵離地から爪先が離れる足尖離地(爪先離地:トゥ オフ)までの踏み切り時期とがある。これらの各期間の長さ等から被験者の異常の発見や、被験者のリハビリの成果等を判断することができる。
なお、モーションキャプチャでは、歩行時の被験者の各部位の移動速度、高さの変化等を計測するが、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地(足尖離地)等は、フットスイッチ又は床反力計測装置により計測していた。
フットスイッチは、例えば、踵や爪先等の下側に取り付けられるスイッチ(感圧スイッチ等)で、例えば、接地時にオンとなり離地時にオフとなることで、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の判定が可能となる。
【0004】
また、床反力計測装置は、被験者が乗る水平な矩形板状のフォースプレートの四隅部分にそれぞれ配置された三分力ロードセルが支持するようになっている。これらの三分力ロードセルは、それぞれ、フォースプレートに作用する反力のフォースプレート上面の面方向に沿った直交する二軸(以下、X軸及びY軸とする)の各方向の分力を検出するX軸方向分力検出器とY軸方向分力検出器と、フォースプレート上面に対して垂直な軸(以下、Z軸とする)方向の分力を検出するZ軸方向分力検出器とを備えている。
三分力ロードセルの各分力検出器からの検出結果や、各軸回りのモーメントの情報により、運動時における体重配分、駆動力や制動力、体重の移行性、捻転力、歩行時の歩幅や歩行速度等を計測できるようになっている。
【0005】
そして、例えば、フォースプレート上を被験者が歩行した場合のZ軸方向の検出結果(床反力)は、図17に示すようなものとなる。図17においては、右足の床反力grと、左足の床反力glと、両足が接地している場合の両足の総合床反力grlとが示されている。そして、右足(左足)の床反力から右足(左足)の踵接地及び爪先離地を求めることができる。すなわち、床反力が0の状態からプラスとなる立ち上がりが踵接地(v1)となり、床反力がプラスの状態から0となる立ち下がりが爪先離地(v2)となる。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−76209号公報(第2頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、モーションキャプチャにおいては、例えば、被験者に光を反射する複数のマーカを取り付け、これらマーカに照明を当てた状態でCCDカメラ等で撮影し、撮影された画像データ(動画データ)をコンピュータ3に取り込み、画像データを解析して、三角測量の方式でマーカの三次元座標を取り込むことになる。
この場合に、まず、画像中の光点であるマーカの位置を抽出し(例えば、予め決められた閾値となる輝度以上の画素を抽出する)、次いで、上述のように三角測量の方式で各マーカの三次元の座標位置を算出する。そして、被験者には複数のマーカが取り付けられているので、画像データからは複数のマーカの座標位置が算出される。そこで、各画像(フレーム)毎の複数のマーカにマーカIDを設定する。なお、このマーカIDは、被験者のマーカの取付位置と対応する。また、画像データは、動画データなので、例えば、時系列順に複数のフレーム毎の画像データからなり、各フレームの画像データの各マーカにそれぞれマーカIDが設定されている必要がある。
【0008】
そして、各フレームの画像データにおいて、各マーカの三次元座標にマーカIDを設定して記憶する。また、マーカは、その取付位置にもよるが、腕やその他の被験者の体の部位によりカメラから隠された状態となる場合がり、この場合には、画像データからマーカが消えること(マーカの欠損が生じること)になる。マーカの欠損がある動画データでは、解析が困難になる場合があり、このような場合は、マーカの欠損があるフレームの時系列上の前後のマーカが写っているフレームの欠損となったマーカと同じマーカの座標位置や、マーカの欠損があるフレーム内の他のマーカの座標位置に基づいて消えたマーカの位置を補間する処理が行われる。
すなわち、モーションピクチャを用いた解析には、煩雑な作業があり、計測としての撮影自体は数秒で終了しても、最終的な解析までには、多くの手間がかかっており、特に、マーカが多く存在する場合に、オペレータの操作によるマーカIDの設定等の作業に多くの手間と時間がかかっていた。なお、マーカとして取付位置に対応して反射光の色が異なるものや、マーカとして自発光式で取付位置に対応して発光色が異なるもの等を用いれば、色を認識させることにより、色に対応して容易にマーカIDを設定することができるが、カラーの撮影手段を用いる必要があるとともに、色の画像データを用いることにより、画像データのデータ量が極めて多くなるなどのことから、処理が重くなるとともに、設備コストが高くなるといった問題があった。
【0009】
また、モーションピクチャにより得られるデータは、要するに被験者のマーカが付けられた各部位の三次元座標の変化のデータ(各部位の移動のデータ)となる。ここで、例えば、モニタやプリンタに単に各マーカの三次元座標や、その解析結果を表やグラフ等として出力した場合に、直感的に理解することが難しく、モーションキャプチャにより得られた三次元動作解析結果を理解するのに熟練を要するといった問題があった。従って、例えば、医師が被験者に上述のように出力されたデータに基づいて、計測結果を説明しようとした場合に、被験者が理解することが難しいといった問題があった。
【0010】
また、上述のように被験者の歩行を解析する上では、上述の踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地(足尖離地)を判定することが重要となる。上述のようにフットスイッチや床反力計測装置により、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地を計測することができるが、被験者の体に取り付けられたフットスイッチからデータを取るのには、被験者に配線をつなぐか無線通信装置を被験者に取り付けるなどする必要があり、被験者の動作を制限したり、コストが高くなったりするという問題があった。また、床反力計測装置のフォースプレートは、限られた面積しかないので、やはり被験者の動作範囲を制限するとともに、高いコストがかかるといった問題があった。そこで、モーションキャプチャにより得られたデータから踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地を判定することが望まれている。
【0011】
しかし、モーションキャプチャにおいては、被験者の体の左右のうちの片側に9カ所程度(両側で18個)か、それ以下のマーカを取り付けた被験者の全体を撮影して三次元動作解析を行っており、足の部分には、例えば、爪先の少し後の横側等に一個だけマーカが取り付けられるのが一般的である。従って、モーションキャプチャのデータから、足の微細な動作の分析を必要とする踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の判定は困難であった。なお、足に多数のマーカを付けるなどすれば、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の判定がモーションキャプチャで可能となる可能性があるが、被験者の体全体の動作の解析をする際に、足の微細な部分の解析を行うものとすると、画像データ中において足に多数付けられたマーカが互いに近接し、各マーカの判別が困難になるなどの様々な問題が発生する。すなわち、足に付けるマーカを増やせばマーカ間の距離が近くなるが、歩行時に足は大きく移動し、マーカの移動距離は大きいのでモーションキャプチャが難しくなる。これらの問題を解決するために例えば撮影時の画像の解像度を高くするなどの対策をこうじると設備コストが増大するなどの問題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、三次元動作解析装置において、
被験者に複数取り付けられたマーカを撮影して動画データを出力する撮影手段と、
前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
マーカ座標算出手段で算出された各フレームのマーカ座標データを記憶するマーカ座標記憶手段と、
複数の前記マーカの予め決められた取付位置に対応する各マーカのマーカIDと、これらマーカIDに対応する各マーカの配置関係を示すマーカ配置関係データとを記憶したマーカ配置関係記憶手段と、
各フレームのマーカ座標データから前記マーカ配置関係データの各マーカの配置関係に対応する配置関係で各マーカの座標位置が存在するマーカ座標データを選択し、選択されたマーカ座標データのフレームを基準フレームとし、基準フレームのマーカ座標データにおける各マーカの座標位置の配置関係と、前記マーカ配置関係データにおける各マーカIDに対応するマーカの配置関係とに基づいて、基準フレームのマーカ座標データ中の各マーカの座標位置に対応してマーカIDを設定する基準フレームマーカID設定手段と、
前記基準フレームマーカID設定手段により各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定された基準フレームのマーカ座標データに基づいて、基準フレーム以外のフレームのマーカ座標データ中の各マーカに対応する座標位置にマーカIDを設定するマーカID設定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、撮影手段とマーカ座標算出手段とにより、周知のモーションキャプチャシステムと同様に、被験者に取り付けられた各マーカの三次元の座標位置が例えば、動画データの各フレームの画像データ毎に三角測量を応用した方法等の周知の方法により算出され、求められたマーカ座標データがマーカ座標手段としてのメモリ、ハードディスク、光ディスク等のストレージデバイスに記憶される。
被験者のマーカの複数の取付位置は、予め決められているが、例えば、全身に取り付ける場合や、主に下半身にだけ取り付ける場合など、複数の取付パターンから選択して決められる。
そして、ストレージデバイスとしてのマーカ配置関係記憶手段には、各取付パターンに対応して、被験者に取り付けた際の各マーカの配置関係を示すデータがマーカ配置関係データとして記憶される。
例えば、配置関係データとは、被験者が歩行中の所定の姿勢の場合に、マーカIDで特定されるマーカの上下関係や、前後関係を示すものとなっている。すなわち、被験者が歩行中の所定の姿勢の場合に、上から順及び前から順に取付位置毎にマーカIDが決められている。また、各マーカIDにより特定されるマーカの取付位置の平均的な距離が配置関係データとして決められているものとしても良いし、また、各マーカの取付位置の距離を実測値に基づいた平均値ではなく、相対的な距離としても良い。例えば、上述の実測値の平均値に基づいて、最も上に取り付けられるマーカの取付位置と、最の下に取り付けられるマーカの取付位置との間の距離を100とし、これに基づいて、各マーカ間の距離を相対的に求め、これを配置関係データとして記憶しておくものとしても良い。
【0014】
そして、基準フレームマーカID設定手段は、各フレームのマーカ座標データから前記マーカ配置関係データの各マーカの配置関係に対応する配置関係で各マーカの座標位置が存在するマーカ座標データを選択する。この場合に、例えば、歩行中の被験者を右から見た場合に、右手にあたる上下の中央部のマーカの座標位置が前にあり、右足にあたるマーカの座標位置が後にあるようなマーカの配置関係データが、マーカ配置関係記憶手段に記憶されているものとした場合に、各フレームのマーカ配置関係データから、右手に対応する上下の中央部のマーカの座標位置が前にあり、右足に対応するマーカの座標位置が後にあるようなマーカの配置関係にあるフレームのマーカ座標データが選択され、この選択されたマーカ座標データのフレームが基準フレームとされる。なお、基準フレームは動画データ中の1つのフレームに限られるものではなく、複数のフレームが基準フレームとされても良い。
【0015】
次ぎに、基準フレームマーカID設定手段により、基準フレームのマーカ座標データにおける各マーカの座標位置の配置関係と、前記マーカ配置関係データにおける各マーカIDに対応するマーカの配置関係とに基づいて、基準フレームのマーカ座標データ中の各マーカの座標位置に対応してマーカIDを設定する。これにより、基準フレームのマーカ座標データは、各マーカID毎にマーカ座標位置が示されたID設定マーカ座標データとなる。
次ぎに、マーカID設定手段により、基準フレームマーカID設定手段により各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定された基準フレームのマーカ座標データに基づいて、基準フレーム以外のフレームのマーカ座標データ中の各マーカに対応する座標位置にマーカIDを設定する。例えば、基準フレームに時系列上で隣接する次ぎもしくは前のフレームでは、基準フレームとの計測時間の差が極めて少ないので、基準フレーム中の各マーカの座標位置の近くに各マーカの座標位置が存在する。従って、基準フレームとそれに隣接するフレームでは、互いに位置が近い座標位置のマーカが同じマーカIDのマーカとなるので、これに基づいて基準フレームに隣接するフレームのマーカ座標データの各マーカの座標位置にマーカIDを設定する。そして、次ぎに、上述のようにマーカIDが設定されたID設定マーカ座標データのフレームに前後して隣接するマーカ座標データのうちの未だマーカIDが設定されていないID未設定マーカ座標データに、ID設定マーカ座標データに基づいて上述のように(マーカIDが設定された基準フレームのID設定マーカ座標データに対応して基準フレームに隣接するフレームのマーカ座標データにマーカIDを設定した方法と同じ方法で)マーカIDを設定する。このようにして基準フレームから時系列の前後方向に順次各フレームに対応するマーカ座標データにマーカIDを設定することができる。
なお、マーカIDとは、被験者に取り付けられた各マーカに対応してマーカの座標位置を特定できるものならば良く、例えば、数字等を含む文字もしくは文字列により現される。
以上のことから、例えば、マーカ座標データをオペレータが見て各マーカの座礁位置から各マーカを特定してマーカIDを指定する必要がなく、オペレータの手間を省力化することができるとともに、三次元動作解析装置による計測から解析結果を出力するまでの時間を大幅に短縮することができる。特に、最初に代表的なフレームのマーカ座標データに基づいて、各マーカの座標位置にマーカIDを設定する必要もないので、極めて容易に三次元動作解析を行うことができる。
【0016】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の三次元動作解析装置において、
前記マーカID設定手段は、既に各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されたマーカ座標データであるID設定マーカ座標データの各マーカの座標位置と、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームの未だ各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されていないID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置とを比較し、
ID設定マーカ座標データ中の各マーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にあるID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置に、ID設定マーカ座標データ中の前記マーカの座標位置に設定されたマーカIDと同じマーカIDを設定することを特徴とする。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームの未だ各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されていないID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置とを比較し、
ID設定マーカ座標データ中の各マーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にあるID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置に、ID設定マーカ座標データ中の前記所定距離以内にあるマーカに設定されたマーカIDと同じマーカIDを設定することを繰り返すことで、各フレームのマーカ座標データにマーカIDを設定することができる。従って、確実に各フレームのマーカ座標データの各マーカの座標位置に自動的にマーカIDを設定することができ、請求項1記載の発明と同様に三次元動作解析において、省力化、作業時間の短縮を図ることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の三次元動作解析装置において、
前記マーカID設定手段は、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームのID未設定座標データ中に、前記ID設定マーカ座標データのマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にマーカの座標位置が存在しないマーカの欠損がある場合に、
時系列に沿って並ぶ各フレームのID未設定マーカ座標データ中から前記ID設定マーカ座標データのフレームに近い順に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応するマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内に有るマーカの座標位置を検索し、
前記所定距離以内にあるマーカの座標位置が見つかった場合に、見つかった座標位置に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応したマーカの座標位置に設定されたとマーカIDと同じマーカIDを設定することを特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、例えば、被験者に取り付けられたマーカの1つが被験者の手などで撮影手段から隠されて画像データ中にマーカが存在しない欠損が生じた場合でも、時系列に沿って並ぶ各フレームのID未設定マーカ座標データ中から前記ID設定マーカ座標データのフレームに近い順に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応するマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内に有るマーカの座標位置を検索し、前記所定距離以内にあるマーカの座標位置が見つかった場合に、見つかった座標位置に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応したマーカの座標位置に設定されたとマーカIDと同じマーカIDを設定することで、再び画像中にマーカが出現した時点でマーカIDを設定することができる。
従って、マーカが欠損した場合に、オペレータが、マーカが欠損した以降のフレームのマーカ座標データを見て、再び、マーカが現れたフレームで、再び、人手によりマーカIDを設定する必要がなく、確実に三次元動作解析において、省力化、作業時間の短縮を図ることができる。
【0020】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の三次元動作解析装置において、
マーカに欠損があるフレームのマーカ座標データの前記欠損となるマーカの座標位置を、欠損となっていないマーカの座標位置に基づいて補間する欠損マーカ補間手段を備え、
前記欠損マーカ補間手段は、マーカの欠損の数をカウントするとともに、マーカの欠損の数が予め設定された設定数以上となった場合に、前記座標補間手段による座標位置の補間を行わずに、マーカの欠損の数が設定数以上であることを報知することを特徴とする。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、欠損マーカ補間手段は、例えば、周知のスプライン補間等の補間方法を用いて、マーカに欠損があるフレームのマーカ座標データの前記欠損となるマーカの座標位置を、マーカに欠損がある前記フレームの時系列上の前後のフレームのマーカ座標データや、同じフレーム内の他のマーカの座礁位置に基づいて補間することになるが、例えば、マーカの欠損の数が多い場合、例えば、1フレーム内に多数のマーカの欠損がある場合や、連続して多くフレームに渡ってマーカが欠損するような場合に、補間が不可能になったり、補間したマーカの座標位置がかなり不正確なものとなったりする可能性がある。そこで、欠損マーカ補間手段は、マーカの欠損の数が予め設定された設定数以上となった場合に、前記座標補間手段による座標位置の補間を行わずに、マーカの欠損の数が設定数以上であることを報知するようになっているので、この場合には、被験者の動作の方向や、撮影手段の撮影方向とを調整して再度計測を行うなどすることができる。
すなわち、計測データ自体に問題があるのに、解析を最後まで行ってしまうと、得られたデータの信頼度が低下するとともに、計測をしなおすものとした場合に、解析時間が無駄になるが、上述のようにマーカの座標位置の欠損の数をカウントして、欠損の数が予め設定された設定数以上となった場合に、手間のかかるマーカIDの設定を行わずに、欠損が多いことを報知することで、無駄にマーカIDの設定や解析を行わずに速やかに再計測を行うように促すことができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、三次元動作解析装置において、
被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
前記各フレームのマーカ座標データにおけるマーカの座標位置の変化から計測時間に対応したマーカの移動速度を算出するマーカ速度算出手段と、
歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられたマーカの移動速度が減速傾向となっている際に、前記マーカの移動速度が予め設定された移動速度以下となった計測時間を歩行中の被験者の踵が接地する踵接地時間とする踵接地検出手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられた1つのマーカ(片足毎に1つ)により、容易かつ正確に踵接地を検出することができる。
歩行時に、床面から離れた足は、踵から床面(地面)に接地することになる。この時に、足の裏の床面と接地した部分が固定している床面と同じ速度、すなわち、速度0となり、足の裏の床面と最初に接触する部分にマーカを取り付ければ、マーカの移動速度がプラスから0となった時点が踵接地となるが、その周囲では、前記接触する部分を中心とする回転運動や、足の関節による回転運動等が有り、踵接地時に移動速度が0とはならない。従って、床面に最初に接触する部分にマーカを取り付ける必要があるが、そのような場所にマーカを取り付けた場合に歩行の障害となり、正確な歩行の動作解析を行うことができない。また、足に多数のマーカを取り付けて解析すれば、正確に踵接地を検出できる可能性があるがコストが高くなる。
それに対して、請求項5に記載の発明によれば、床面と最初に接触する部分より少し離れた位置にあっても、移動速度が0となる時点ではなく、予め設定された移動速度以下となる時点を踵接地とすることで、1つのマーカを用いて簡単かつ正確に踵接地を検出することができる。
なお、予め設定される移動速度は、例えば、フットスイッチや床反力計測装置と三次元動作解析装置とを同時に用い、フットスイッチや床反力計測装置により求められる踵接地時のマーカの移動速度を求めることで実験的に求めることができる。従って、実際に踵接地を計測する際には、予め実験的に求められた上述の移動速度を用いることで、フットスイッチや床反力計測装置を必要としない。
なお、マーカの取付位置は、被験者の足を含む脚部の膝より下であるが、例えば、足首から踵までの部分、すなわち、足首や足関節点(踝)の位置が好ましい。
【0024】
請求項6に記載の発明は、三次元動作解析装置において、
被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
前記各フレームのマーカ座標データにおけるマーカの座標位置の変化から計測時間に対応したマーカの移動速度を算出するマーカ速度算出手段と、
歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられたマーカの移動速度がほぼ0となった後に増加する際に、前記マーカの移動速度が予め設定された移動速度以上となった計測時間を歩行中の被験者の爪先が離地する爪先離地時間とする爪先離地検出手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられた1つのマーカ(片足毎に1つ)により、容易かつ正確に爪先離地を検出することができる。
歩行時に、床面(地面)についた足は、最初に踵が離れ、最後に爪先が離れる(離地する)ことになる。この時に、足の裏の床面と接触した部分が固定している床面と同じ移動速度0の状態から移動速度が上昇することになる。すなわち、足の裏の床面と最後に離れる部分にマーカを取り付ければ、マーカの移動速度が0からプラスとなった時点が爪先離地となるが、その周囲では、前記接触する部分を中心とする回転運動や、足の関節による回転運動等が有り、踵接地時に移動速度が0とはならない。従って、床面から最後に離れる部分にマーカを取り付ける必要があるが、そのような場所にマーカを取り付けた場合に歩行の障害となり、正確な歩行の動作解析を行うことができない。また、足に多数のマーカを取り付けて解析すれば、正確に踵接地を検出できる可能性があるがコストが高くなる。
それに対して、請求項6に記載の発明によれば、床面から最後に離れる部分より少し離れた位置にあっても、移動速度が0からプラスとなる時点ではなく、予め設定された移動速度以上となる時点を爪先離地とすることで、1つのマーカを用いて簡単かつ正確に爪先離地を検出することができる。
なお、予め設定される移動速度は、例えば、フットスイッチや床反力計測装置と三次元動作解析装置とを同時に用い、フットスイッチや床反力計測装置により求められる爪先離地時のマーカの移動速度を求めることで実験的に求めることができる。従って、実際に爪先離地を計測する際には、予め実験的に求められた上述の移動速度を用いることで、フットスイッチや床反力計測装置を必要としない。
なお、マーカの取付位置は、被験者の足を含む脚部の膝より下であるが、例えば、足の側部の踵より前の部分、例えば、小指の付け根の部分もしくはその少し後の部分が好ましく、例えば中足骨が好ましい。
【0026】
請求項7に記載の発明は、三次元動作解析装置において、
被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカの座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカの座標位置とを結ぶ直線と、歩行者の進行方向に沿った直線とがなす足角度を前記マーカ座標データに基づいて各フレームに算出する足角度算出手段と、
各フレームに、そのフレームにおける前記足角度からそのフレームから所定コマ数後のフレームの足角度を減算した足角度変化量を求める足角度変化量算出手段と、
予め求められた歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間から予め求められた歩行する被験者の爪先が離地する爪先離地時間までの間で、踵接地時間から時系列に沿って前記足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を足の底が略平らに接地した足底接地時間とする足底接地検出手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカの座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカの座標位置とから簡単かつ正確に足底接地(フット フラット)を検出することができる。
足底接地は、足の底が略床面と平行に接地した時点を示すものであり、例えば、足に多数のマーカを取り付けて解析すれば、正確に足底接地を検出できる可能性があるがコストが高くなる。
それに対して、請求項7に記載の発明によれば、足の底全体が接地した間、すなわち、踵が接地した後に爪先が接地してから踵が離地するまでの間、足の底面が略床面と平行となり、その間、足の底面と床面とがなす角度は、ほとんど変化しなくなるのを利用している。ここで、足の底面に対応するように、例えば、足の底面の前後二カ所にマーカを取り付けると歩行の障害となるので、例えば、足首から踵の部分と、足の前記足首から踵の部分より前にマーカを取り付ける。この際には、足の底面の前後にマーカを取り付けた場合のように、足底接地時に床面となす角度の変化(足角度変化量)がほぼ0とはならないので、足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を足の底が略平らに接地した足底接地時間とする。
【0028】
これにより二つのマーカの座標位置から容易かつ正確に足底接地時間を計測することができる。
なお、足角度変化量は、絶対値とする。
また、足角度変化閾値は、例えば、フットスイッチ等を三次元動作解析装置とを用いて、足角度変化量を計測するとともにフットスイッチにより足底接地を計測し、実験的に求めることができる。そして、実際に足底接地時間を求める場合には、実験的に求められた足角度変化閾値を用いることにより、フットスイッチなしで、計測が可能となる。
また、他の計測(関節角度等)へのデータの応用等を考慮した場合に、マーカの取付位置である足首から踵の部分としは、例えば、足関節点(踝)の位置が好ましく、足の足首から踵の部分より前としては、中足骨(足の小指の付け根もしくは僅かにその後方)が好ましい。
【0029】
請求項8に記載の発明は、三次元動作解析装置において、
被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカの座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカの座標位置とを結ぶ直線と、歩行者の進行方向に沿った直線とがなす足角度を前記マーカ座標データに基づいて各フレームに算出する足角度算出手段と、
各フレームに、そのフレームにおける前記足角度からそのフレームから所定コマ数後のフレームの足角度を減算した足角度変化量を求める足角度変化量算出手段と、
予め求められた歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間から予め求められた歩行する被験者の爪先が離地する爪先離地時間までの間で、爪先離地時間から時系列の逆に前記足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を踵が離地した踵離地時間とする踵離地検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0030】
請求項8に記載の発明によれば、歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカの座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカの座標位置とから簡単かつ正確に爪先離地(トゥ オフ)を検出することができる。
爪先離地は、足の底が略床面と平行に接地した状態から爪先が床面から離れた時点を示すものであり、例えば、足に多数のマーカを取り付けて解析すれば、正確に爪先離地を検出できる可能性があるがコストが高くなる。
それに対して、請求項7に記載の発明によれば、足の底全体が接地した間、上述のように、足の底面と床面とがなす角度は、ほとんど変化しなくなり、爪先が離れる時点で前記角度が変化するのを利用している。ここで、時系列に逆行して見た場合に、前記角度の変化量が0となる時点が爪先離地となる。
なお、足の底面に対応するように、例えば、足の底面の前後二カ所にマーカを取り付けると歩行の障害となるので、例えば、足首から踵の部分と、足の前記足首から踵の部分より前にマーカを取り付ける。この際には、足の底面の前後にマーカを取り付けた場合のように、時系列を逆行して見ていった場合に、踵離地時に床面となす角度の変化(足角度変化量)が0とはならないので、時系列に逆行して、足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を足の底が略平らに接地した状態から踵が床面から離れた踵離地時間とする。
【0031】
これにより二つのマーカの座標位置から容易かつ正確に踵離地時間を計測することができる。
なお、足角度変化量は絶対値とする。
また、足角度変化閾値は、例えば、フットスイッチ等を三次元動作解析装置とを用いて、足角度変化量を計測するとともにフットスイッチにより爪先離地を計測し、実験的に求めることができる。そして、実際に爪先離地時間を求める場合には、実験的に求められた足角度変化閾値を用いることにより、フットスイッチなしで、計測が可能となる。
また、他の計測(関節角度等)へのデータの応用等を考慮した場合に、マーカの取付位置である足首から踵の部分としは、例えば、足関節点(踝)の位置が好ましく、足の足首から踵の部分より前としては、中足骨(足の小指の付け根もしくは僅かにその後方)が好ましい。
【0032】
請求項9に記載の発明は、三次元動作解析装置において、
被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
マーカ座標データに基づいて被験者の動作を解析する動作解析手段と、
解析結果を出力する出力手段とを備え、
前記出力手段は、前記動作解析手段の解析結果に基づくとともに、計測時間に対応して変化する被験者の姿勢を示す複数の姿勢図と、
計測時間に対応して変化する解析結果と、
を同じ計測時間軸に対応して同時に表示する出力を行うことを特徴とする。
【0033】
請求項9に記載の発明によれば、計測時間に対応して変化する被験者の姿勢を示す姿勢図と、計測時間に対応して変化する解析結果とを同じ計測時間軸に対応して同時に表示する出力を行うことで、姿勢図を見ながら視覚的に被験者の動作状態を把握して解析結果を見ることができるので、解析結果を視覚的に容易に理解することができる。従って、医師が出力された表示を示しながら被験者に説明を行う場合に、被験者に解析結果の理解を促すことができる。なお、出力手段により表示を出力する装置は、例えば、モニタやプリンタである。
また、姿勢図としては、例えば、被験者の姿勢を人形のように現したものや、マーカの各位置を線で結んだスティックピクチャなどでも良い。
【0034】
請求項10に記載の発明は、請求項9記載の三次元動作解析装置において、
前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、これら踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間とに基づいて歩行周期を求め、
前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
かつ、前記踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間とに基づいた歩行周期を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする。
【0035】
請求項10に記載の発明によれば、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、かつ、前記踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間とに基づいた歩行周期を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することで、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地に対応する歩行周期を視覚的に容易に理解することができ、請求項9記載の構成と同様の効果を奏することができる。
【0036】
請求項11に記載の発明は、請求項9記載の三次元動作解析装置において、
前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、被験者のマーカが取り付けられた位置の歩行時の計測時間に対応した高低の変化及び前記位置の高さの最大値及び最小値を求め、
前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
かつ、前記位置の歩行時の計測時間に対応した高低の変化を示すとともに、前記位置の高さの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする。
【0037】
請求項11に記載の発明によれば、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、かつ、前記位置の歩行時の計測時間に対応した高低の変化を示すとともに、前記位置の高さの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することにより、請求項9記載の構成と同様の効果を奏することができるとともに、歩行時の被験者の状態を視覚的に姿勢図で把握した状態で、各マーカの高低の変化を示すグラフを見ることができるので、視覚的に容易に被験者の各部位の高低の動きを歩行状態に合わせて理解することができる。
【0038】
請求項12に記載の発明は、請求項9記載の三次元動作解析装置において、
前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、被験者の各関節の関節角度の変化及び関節角度の最大値及び最小値を求め、
前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した前記関節角度の変化を示すとともに、前記関節角度の最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする。
【0039】
請求項12に記載の発明によれば、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した前記関節角度の変化を示すとともに、前記関節角度の最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することにより、請求項9記載の構成と同様の効果を奏することができるとともに、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングと、各関節角度の変化と、体全体の動きとの関連を容易に視覚的に理解することができる。
【0040】
請求項13に記載の発明は、請求項9記載の三次元動作解析装置において、
前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、被験者の各関節の関節モーメントの変化及び関節モーメントの最大値及び最小値を求め、
前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した関節モーメントの変化を示すとともに、前記関節モーメントの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする。
【0041】
請求項13に記載の発明によれば、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した関節モーメントの変化を示すとともに、前記関節モーメントの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することにより、請求項9記載の構成と同様の効果を奏することができるとともに、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングと、各関節モーメントの変化と、体全体の動きとの関連を容易に視覚的に理解することができる。
【0042】
請求項14に記載の発明は、請求項9記載の三次元動作解析装置において、
撮影手段による被験者の撮影と同時に被験者の床反力を計測する床反力計測手段を備え、
前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求め、
かつ、床反力計測手段からの計測値を示すデータに基づいて、床反力を求めるとともに、床反力の最大値及び最小値を求め、
前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した床反力の変化を示すとともに、前記床反力の最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする。
【0043】
請求項14に記載の発明によれば、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した関節モーメントの変化を示すとともに、前記関節モーメントの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することにより、請求項9記載の構成と同様の効果を奏することができるとともに、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングと、床反力の変化と、体全体の動きとの関連を容易に視覚的に理解することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。
図1は、この例の三次元動作解析装置の概略を示すブロック図である。
図1に示すように、三次元動作解析装置(三次元動作分析システム)は、撮影手段となる二台の赤外LED付きモノクロCCDカメラ1,1と、これらモノクロCCDカメラ1,1及びカメラ1,1に備えられたLED及びカメラのドライバ2(駆動装置)と、CCDカメラ1,1から撮影された動画データが入力され、後述する各種処理を行うコンピュータ3と、コンピュータ3に接続されてコンピュータ3の出力手段となるモニタ4及びカラープリンタ5とを備える。
【0045】
カメラ1,1は、比較的に安価なモノクロCCDカメラであるとともに、赤外光を光学的もしくは電気的にカットするフィルタがなく、逆に可視光をカットするフィルタが取り付けられたものとなっており、赤外線カメラとして機能するようになっている。また、カメラ1,1には、照明装置として赤外LEDが取り付けられており、赤外線照明装置を別に設置しなくとも、赤外線撮影が行えるようになっている。なお、カメラ1,1の台数は、二台に限定されるものではなく、例えば、被験者の動作を左右から同時に解析する上では、4台以上あった方が好ましい。また、カメラ1台で三次元動作解析を行う方法も各種実現されており、カメラ1台としても良いが、比較的簡単な処理で正確に三次元解析を行う上では、カメラ1が複数台あった方が好ましい。
【0046】
ドライバ2は、赤外LED付きモノクロCCDカメラ1,1を駆動するものであり、例えば、赤外LEDのオンオフ、カメラ1,1の撮影開始及び撮影停止やCCDカメラの各種パラメータ等を制御するものである。なお、ドライバ2をコンピュータ3に接続して、コンピュータ3側からドライバ2を制御するようにしても良い。
【0047】
コンピュータ3は、例えば、CPU、RAM、ROM等を有するマザーボード、マザーボードに接続されたハードディスク、光学ディスク等のストレージデバイス、画像表示及びモニタへの画像表示用のビデオボード、各種の接続端子、コンピュータ3の各種装置に電源供給を行う電源ユニット等を有する周知のコンピュータ3である。さらに、コンピュータ3には、周知のビデオキャプチャーボードが内蔵されており、カメラ1,1から入力される動画データをキャプチャリングし、キャプチャリングされた動画データを各フレームの一連のデジタル画像データとして、例えば、前記RAM上に展開して記憶可能となっている。
【0048】
なお、RAMは、比較的大容量のものが用いられるが、RAMに記憶される動画データは、例えば、数秒程度の短いモノクロのデータとなっているので、動画データとしては小さな量のものとなっている。
また、コンピュータ3のストレージデバイスには、後述する各種処理を行うプログラムが可能されており、ストレージデバイスからプログラムを読み出してRAM上に展開することにより、プログラムに基づいて後述する処理(機能)をコンピュータ3に実現させるようになっている。
【0049】
また、コンピュータ3には、外部装置からのデータを取り込むためのインタフェースボードが内蔵されており、外部装置として、例えば、床反力計測装置(フォースプレート)や、その他の装置から出力されるデータを入力可能となっている。なお、床反力計測装置の出力は、この例においてアナログとなっており、インタフェースボードは、アナログ・デジタル変換を行い、データをCPU等に入力するようになっている。すなわち、コンピュータ3はアナログ入力端子を有するものとなっている。
【0050】
モニタ4は、コンピュータ3による処理と、コンピュータ3に内蔵されたビデオボードにより、撮影されて入力された動画データや、後述するように被験者に取り付けられたマーカM1〜M9(図3に図示)を撮影した際に抽出された各フレームの画像データ中のマーカM1〜M9の位置等を表示可能となっている。さらに、モニタ4は、コンピュータ3による後述の三次元動作解析処理による解析結果を表示可能となっている。
また、カラープリンタ5は、コンピュータ3による後述の三次元動作解析処理による解析結果を用紙に印刷して出力するようになっている。
【0051】
以下にこのような三次元動作解析装置による三次元動作解析処理について説明する。
なお、三次元動作解析処理の概略を示すフローチャートを図2に示す。なお、図2(A)に示すのがこの例の三次元動作解析処理を示すフローチャートであり、図2(B)に示すフローチャートは従来型の比較例としての三次元動作解析処理を示すフローチャートである。
【0052】
コンピュータ3は、三次元動作解析処理プログラムのうちの三次元位置計測プログラムに基づいて以下の処理を行う。
まず、最初に静的校正(ステップS1)及び動的校正(ステップS1)を行う。ここで校正とは、複数台のカメラ1,1で撮影された画像データから周知の三角測量法に基づいてマーカM1〜M9の三次元座標位置を求める際の三次元座標を校正する処理である。
予め、三次元動作解析装置においては、カメラ1、1の撮影倍率や基本的な設置位置からカメラ1,1に撮影される撮影空間内に三次元座標が設定されているが、カメラ1,1の設置位置や撮影角度を変更すると、三次元座標が変化してしまうので、校正を行うようになっている。また、校正は、カメラ1,1の光学系による撮影画面の歪み等の補正も含まれる。
なお、一度、静的校正及び動的校正を行えば、カメラ1,1の設置位置や撮影方向を変更しないかぎり、この例において、静的校正や動的校正を行う必要がないようになっており、ステップS3から三次元動作解析処理を行うことができる。
【0053】
また、静的校正は、互いに直交する三つの方向そって、それぞれ複数のマーカが互いに既知の距離で並んで配置された校正器(例えば、3本の棒が一点から互い直角に延出し、各棒にそれぞれ複数のマーカが取り付けられたもの)を撮影することにより行われる。すなわち、配置関係が既知の複数のマーカが立体的に配置された校正器を撮影することにより、撮影されたマーカの座標位置と既知となっているマーカの配置から設定された三次元座標の校正を行うものである。
また、前記校正器は、カメラ1,1で撮影可能な範囲に対して小さなものであり、上述の光学系に基づく撮影画面の歪み等に基づく誤差を広い範囲に渡って校正することができないので、次ぎに動的校正として、二つのマーカが既知の距離で離間して配置された校正棒(棒の両端にマーカをそれぞれ固定するとともに、二つのマーカが固定された棒の中央部に棒を持つための別の棒をT字状に取り付けたもの)を撮影範囲内で振り回し、これを撮影し、撮影された移動するマーカの位置(各マーカが移動してもマーカ間の距離は一定)と、マーカ同士の距離とから最小二乗法を用いて、三次元座標の校正を行う。
【0054】
次ぎに検査条件の入力(S3)を行う。検査条件としては、例えば、被験者に取り付けるマーカM1〜M9の数と各マーカM1〜M9の取付位置を入力する。なお、予め、マーカM1〜M9の数とマーカM1〜M9の取付位置は、複数の取付パターンとしてコンピュータ3に登録されており、モニタにメニュー等として表示される複数の取付パターンから1つの取付パターンを選択することにより、マーカM1〜M9の数及び取付位置を入力可能となっている。
【0055】
なお、マーカM1〜M9の取付位置は、例えば、図3に示すようなものとなっている。なお、図3は、被験者の右側のマーカ取付位置を示すものとなっているが、被験者の左側にも同様の取付位置でマーカを取り付ける。
図3に示すように、マーカは、上から被験者頭部のほぼ耳の位置の耳殻(マーカM1)、胴体の肩上部の肩峰(マーカM2)、胴体の腰部の腸骨稜(マーカM3)、腕の肘の部分の肘関節点(マーカM4)、腕の手首の手首関節点(マーカM5)、脚の付け根の大転子(マーカM6)、脚の膝の膝関節点(マーカM7)脚の足首(踝)の足関節点(マーカM8)、足の爪先の横(小指の付け根当り)の中足骨(マーカM9)に取り付けられる。なお、図3に示すのが、この例において一般的となるマーカの取付パターンであるが、この取付パターンから例えば腕のマーカM4、M5を除いた取付パターンや、さらに、頭部のマーカM1及び胴体のマーカM2、M3を除いて取付パターンなど、様々な取付パターンがある。
また、検査条件としては、例えば、撮影時のデータの単位時間(1秒)当りのフレーム数(計測周期)などがある。
【0056】
次ぎに計測処理(ステップS4)を行う。まず、マーカM1〜M9を取り付けた被験者にカメラ1,1の撮影範囲内で動作、ここでは歩行を行わせるとともに、それをカメラ1,1で撮影するとともに撮影された動画データをコンピュータ3に取り込む。
そして、コンピュータ3は、被験者の動作に基づいて移動するマーカの三次元座標位置を動画データの各フレームの画像データ毎に算出する。
すなわち、例えば、各フレーム画像データに、赤外LEDに赤外光を照射されて赤外光を反射するマーカM1〜M9が写った位置(画素)をマーカM1〜M9と背景との輝度差により周知の方法で抽出する。この際に、この例では、可視光を遮るフィルタを用いることにより赤外線カメラとして機能するカメラ1を用いているので、周囲の反射物の影響を受け難く、マーカM1〜M9の位置を高精度で抽出できる。
【0057】
次ぎに、上述のように三角測量の方式を応用した周知の方法で、各フレームに各マーカM1〜M9の三次元座標位置を算出し、各フレームに各マーカの座標位置を示すマーカ座標データとしてストレージデバイスに記憶する。以上のことからコンピュータ3は、マーカ座標算出手段として機能し、コンピュータ3のストレージデバイスがマーカ座標記憶手段となる。
なお、マーカの抽出及び三次元座標位置の算出は、動画データをRAMに展開した状態で高速に行うことが可能となっている。
【0058】
次ぎに各フレームの各マーカM1〜M9の座標位置毎にマーカIDを設定する。なお、マーカIDは、各マーカM1〜M9を区別できるものならば、例えば、M1〜M9といったようなものでも良い。
マーカIDの設定は、例えば、図3に示すようなマーカM1〜M9の配置関係を示すマーカ配置関係データ(例えば、予めストレージデバイスに記憶されている)を用いる。マーカ配置関係データは、各マーカM1〜M9の上下関係や前後関係、各マーカの相対的な距離関係を示すとともに、各マーカM1〜M9にマーカIDが関連付けられたものである。従って、コンピュータ3のストレージデバイスは、マーカは位置関係記憶手段となる。
なお、マーカ配置関係データは、例えば、図3に示すように方向開始前の立っている状態や、歩行を開始し、例えば、右腕が前に、右足が後に有る状態や、その逆の状態など歩行中の被験者の特定の状態に対応している。なお、マーカ配置関係データにおいては、各マーカがカメラ1の撮影範囲から隠れることがない状態で設定される。
【0059】
次ぎに、上述の各フレームのマーカ座標データとマーカ配置関係データとを比較し、マーカ配置関係データに基づいて各マーカのマーカIDが設定可能なマーカ座標データを検索する。コンピュータ3は、各フレームのマーカ座標データから前記マーカ配置関係データの各マーカの配置関係に対応する配置関係で各マーカの座標位置が存在するマーカ座標データを選択する。
例えば、歩行中の被験者を右から見た場合に、右手にあたる上下の中央部のマーカの座標位置が前にあり、右足にあたるマーカの座標位置が後にあるようなマーカの配置関係データが、マーカ配置関係記憶手段に記憶されているものとした場合に、各フレームのマーカ配置関係データから、右手に対応する上下の中央部のマーカの座標位置が前にあり、右足に対応するマーカの座標位置が後にあるようなマーカの配置関係にあるフレームのマーカ座標データが選択され、この選択されたマーカ座標データのフレームが基準フレームとされる。
なお、基準フレームとなるマーカ座標データには、例えば、被験者の腕等によりマーカが隠されて画像データ中に写っていないマーカ(マーカの欠損)があるものは選択されないようになっている。
以上のことからコンピュータ3は、基準フレームマーカID設定手段として機能する。
【0060】
次ぎに、コンピュータ3により、基準フレームのマーカ座標データにおける各マーカの座標位置の配置関係と、前記マーカ配置関係データにおける各マーカIDに対応するマーカの配置関係とに基づいて、基準フレームのマーカ座標データ中の各マーカの座標位置に対応してマーカIDを設定する。これにより、基準フレームのマーカ座標データは、各マーカID毎にマーカ座標位置が示されたID設定マーカ座標データとなる。従って、コンピュータ3は、基準フレームマーカID設定手段として機能する。
【0061】
次ぎに、コンピュータ3は、基準フレームマーカID設定手段により各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定された基準フレームのマーカ座標データに基づいて、基準フレーム以外のフレームのマーカ座標データ中の各マーカに対応する座標位置にマーカIDを設定する。すなわち、コンピュータ3は、マーカID設定手段として機能する。
【0062】
より具体的には、既に各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されたマーカ座標データであるID設定マーカ座標データの各マーカの座標位置と、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームの未だ各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されていないID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置とを比較し、ID設定マーカ座標データ中の各マーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にあるID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置に、ID設定マーカ座標データ中の前記所定距離以内にあるマーカに設定されたマーカIDと同じマーカIDを設定する。
最初は、基準フレームのマーカ座標データがID設定マーカ座標データとなり、順次隣接するフレームのマーカ座標データのマーカの座標位置にマーカIDを設定していくことになる。そして、マーカIDを設定されたマーカ座標データがID設定マーカ座標データとなり、このID設定マーカ座標データのフレームに隣接するフレームのID未設定マーカ座標データにマーカIDを設定することを繰り返すことで、全てのフレームのマーカ座標データをマーカID設定マーカ座標データとすることができる。
この場合に、時系列の順方向に沿って順次隣接するフレームのマーカ座標データにマーカIDを設定していっても良いし、時系列の逆方向に沿って順次隣接するフレームのマーカ座標データにマーカIDを設定していっても良い。なお、所定距離は予め設定されるが、例えば、所定距離は、実験的に三次元解析して得られた各フレームのマーカ座標データを分析して、同じマーカの各フレーム間の最大移動距離より長く、かつ、同一のフレーム内の各マーカ間の距離より短い距離が設定される。
以上のことから、確実に各フレームのマーカ座標データの各マーカの座標位置に自動的にマーカIDを設定することができ、三次元動作解析において、省力化、作業時間の短縮を図ることができる。
【0063】
また、コンピュータ3は、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームのID未設定座標データ中に、前記ID設定マーカ座標データのマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にマーカの座標位置が存在しないマーカの欠損がある場合に、時系列に沿って並ぶ各フレームのID未設定マーカ座標データ中から前記ID設定マーカ座標データのフレームに近い順に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応するマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内に有るマーカの座標位置を検索し、前記所定距離以内にあるマーカの座標位置が見つかった場合に、見つかった座標位置に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応したマーカの座標位置に設定されたとマーカIDと同じマーカIDを設定する。
【0064】
すなわち、ID設定マーカ座標データのフレーム隣接するフレームのID未設定マーカ座標データにマーカの欠損がある場合に、ID設定マーカ座標データのフレームに近い順に、順次、時系列の先(順方向もしくは逆方向)のフレームのID未設定マーカ座標データから欠損となるマーカが再び出現したフレームを検索することになる。なお、この際の所定距離は、隣接するフレーム同士で用いられる(マーカの欠損が無い場合に用いられる)上述の所定距離より長く設定するものとしても良い。すなわち、マーカの欠損がある場合には、隣接するフレームではなく、間に複数のフレームがあるフレーム間でマーカの座標位置が比較されるので、それに対応して所定距離を長く設定しても良いし、上下方向と前後方向(歩行方向)とで所定距離を変更するものとしても良い。
【0065】
これにより、全フレームの基準フレームからの追跡によるID付け時の欠損を減らすことができる。
また、欠損マーカ補間手段としてのコンピュータ3は、例えば、周知のスプライン補間等の補間方法を用いて、マーカに欠損があるフレームのマーカ座標データの前記欠損となるマーカの座標位置を、マーカに欠損がある前記フレームの時系列上の前後のフレームのマーカ座標データや、同じフレーム内の他のマーカの座礁位置に基づいて補間することになるが、例えば、マーカの欠損の数が多い場合、例えば、1フレーム内に多数のマーカの欠損がある場合や、連続して多くフレームに渡ってマーカが欠損するような場合に、補間が不可能になったり、補間したマーカの座標位置がかなり不正確なものとなったりする可能性がある。そこで、コンピュータ3は、マーカの欠損の数が予め設定された設定数以上となった場合に、前記座標補間手段による座標位置の補間を行わずに、マーカの欠損の数が設定数以上であることを報知(例えば、モニタに設定数以上のマーカの欠損があることを表示)するようになっているので、この場合には、被験者の動作の方向や、撮影手段の撮影方向とを調整して再度計測を行うなどすることができる。
すなわち、計測データ自体に問題があるのに、解析を最後まで行ってしまうと、得られたデータの信頼度が低下してしまうので、計測をしなおすものとした場合に、解析時間が無駄になるが、上述のようにマーカの座標位置の欠損の数をカウントして、欠損の数が予め設定された設定数以上となった場合に、マーカIDの設定を中断し、欠損が多いことを報知することで、無駄にマーカIDの設定や解析を行わずに速やかに再計測を行うように促すことができる。
以上のように各フレームに各マーカの座標位置を算出するとともに、各フレームに各マーカの座標位置にマーカIDを設定した後に、マーカの欠損があれば上述の補間処理を行う。
そして、同じ条件での計測を複数回繰り返して平均を取るような処理を行う場合や、異なる条件で計測を行うような場合に、ステップS4からステップS3に戻って上述の処理を繰り返し行う。
【0066】
次ぎに、マーカIDが設定されたマーカ座標データを用いて後述する各種解析処理を行う(ステップS5)。
なお、図2(B)に示すように、従来型では、例えば、静的校正(ステップS1)、動的校正(ステップS2)及び検査条件入力(ステップS3)を行った後に、まず、カメラ1,1を用いてマーカM1〜M9を付けて動作する被験者を撮影(計測)するとともに(ステップS4a)、撮影された動画データをハードディスク等のストレージデバイスに記憶しする(ステップS4b)。また、同じ検査条件もしくは異なる検査条件で、複数回の計測を行う場合には、ここで、再び、カメラ1,1による被験者の撮影(計測)を行う。
【0067】
そして、必要な回数の計測データとしての動画データが得られた後に、マーカを抽出して各マーカの三次元座標を求める(ステップS4c)。次ぎにマーカIDを設定する(ステップS4d)がこの際には、オペレータがマーカ座標データ等をモニタ上で確認してマーカIDの設定の操作もしくは設定を補助する操作を行うことになり、多くの時間を必要とする。
そして、マーカIDの設定されたマーカ座標データ(三次元位置情報)を保存し(ステップS4e)、上述のようなマーカの欠損がある場合に、上述のような補間等を行う(ステップS4f)。
【0068】
そして、計測が複数回行われた場合には、ステップS4c〜ステップS4fまでの処理を行う。次ぎに例えば、同一の検査条件げ行われた計測結果等をグループ化し(ステップS4g)、得られたデータの正規化や解析を行うステップS5。従って、従来型では、この例の三次元動作解析装置において、オペレータの介入なしにステップS4として実行される処理が、ステップS4a〜ステップS4fの複数の処理に分割され、略各処理毎に少なくともオペレータによる処理の実行の確認等の操作があるとともに、マーカIDの設定には、多くのオペレータの操作が必要となる。
以上のことからこの例の三次元動作解析装置によれば、容易に、マーカの三次元座標位置を決定するとともに各マーカにIDを設定することができる。
【0069】
次ぎに、得られた各マーカのマーカ座標データの解析について説明する。
マーカ座標データの解析は、三次元動作解析プログラムの解析プログラムに従って行われる。
まず、同じ条件で複数回の測定が行われた場合には、正規化等の統計処理を行う。
次ぎに、歩行周期を求める場合の解析処理を説明する。歩行周期を求める場合には、解析プログラムの歩行周期プログラムによって行われる。
なお、歩行周期算出プログラムは、踵接地検出プログラム、爪先離地検出プログラム、歩行周期算出プログラム、足底接地検出プログラム、踵離地検出プログラム等からなる。
なお、歩行においては、交互に左右の足を前に振り出すことになり、地面に接して体重を支持している足を立脚といい、地面から離れて前に振り出される足を遊脚という。また、歩行中は、両足が地面に付いている両脚支持の場合と、上述のように片足が振り出されている単脚支持の場合とがある。
従って、歩行周期は、後述する図7に示すように、左右の両足それぞれにおいて、地面に足が付いた状態の立脚期と、地面から足が離れた遊脚期とがあり、左右の足が同時に立脚期となっている期間が両脚支持の期間となり、一方の足だけが立脚期となっている期間が単脚支持の期間となる。
また、立脚期は、まず、遊脚となった足の踵が地面に接触する(踵接地)ことで開始し、次ぎに、爪先側も地面に設置することで足の底が略床面に沿って接触する(足底接地)。次ぎに、足の底が床面に接触した状態から踵の部分が床面から離れ(踵離地)、次ぎに、爪先(足尖)が床面から離れることにより、足が床面から離れて立脚期が終了して遊脚期となる。従って、踵接地から爪先離地までが立脚期となり、爪先離地から踵接地までが遊脚期となる。
【0070】
以上のことから歩行周期を求めるには、歩行時における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のタイミングを求める必要がある。
まず、立脚期の開始(遊脚期の終了)となる踵接地のタイミングを求める場合には、歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられたマーカとして例えば、足関節点のマーカM8の歩行中の座標位置を用いる。なお、踵接地のタイミングを求めるためのマーカM8としては、床面に接地する踵部分に最も近いマーカM8を選択する。
そして、踵接地検出プログラムによる処理においては、時系列に沿ったマーカM8の座標位置の変化からマーカM8の移動速度の変化を求める。すなわち、コンピュータ3は、マーカ速度算出手段として機能する。例えば、各フレーム間もしくは予め設定されら複数フレーム間のマーカM8の移動距離を二つのフレーム(間にフレームが有っても良い)のマーカM8の各座標位置から算出し、算出された移動距離をこれらフレーム間の時間で除算することで、各フレーム間もしくは設定された数のフレーム間での移動速度を求めることができ、この処理を被験者の一歩もしくは複数歩分のフレームに対して行うことにより、図4の実線で示すようにマーカM8の移動速度の計測時間に対する変化を求めることができる。
【0071】
ここで、踵接地時には、踵が固定した状態の床面や地面に接地することで、接地した部分の移動速度は基本的に0となる。しかし、接地した部分から離れた位置にあるマーカM8は、接地した部分が0となった時点でも、僅かに移動していることになる。従って、マーカM8の移動速度が0となった時点を踵接地とせずに、ここでは、予め設定された移動速度として、500mm/s以下となった時点を踵接地とする。この場合に、マーカM8の移動速度が増加してから減少傾向となった後に、500mm/s以下となった時点の計測時間を踵接地時間、すなわち、踵接地のタイミングとする。なお、マーカM8の踵接地となる移動速度は、例えば、フットスイッチもしくは床反力計測装置による踵接地の計測と、三次元動作解析によるマーカM8の移動速度の計測とを同時に行い、フットスイッチや床反力計測装置により計測された踵接地時のマーカM8の移動速度を実験的に求めることで設定される。
そして、図4のグラフに示すように、実線L1で示されるマーカM8(足関節点)の移動速度を示すグラフにおいて、移動速度が減少傾向で、移動速度が設定速度である500mm/sとなった時点が縦の破線BL1で示され、この破線BL1のタイミング(計測時間)が踵接地時間(踵接地タイミング)となる。以上のことからコンピュータ3は、踵接地検出手段として機能する。
【0072】
次ぎに、立脚期の終了(遊脚期の開始)となる爪先離地のタイミングを求める場合には、歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられたマーカとして例えば、爪先の近傍となる中足骨のマーカM9の歩行中の座標位置を用いる。なお、爪先離地のタイミングを求めるためのマーカM9としては、床面から最後に離地する爪先の下面部分に最も近いマーカM9を選択する。
そして、踵離地検出プログラムによる処理においては、時系列に沿ったマーカM9の座標位置の変化からマーカM9の移動速度の変化を求める。マーカM9の移動速度は、マーカM8の場合と同様に移動速度を求めることができる。
【0073】
ここで、爪先離地時には、爪先が固定した状態の床面や地面に接地した状態から離れて移動を開始するので、爪先離地時に床面から離れた部分の移動速度は0からプラスとなる。しかし、接地した部分から離れた位置にあるマーカM9は、接地した部分が0からプラスとなる時点の前に、僅かに移動していることになる。従って、マーカM9の移動速度が0からプラスとなった瞬間をを爪先離地とせずに、ここでは、予め設定された移動速度として、マーカM9の移動速度がほぼ0から上昇傾向となって500mm/s以上となった時点を爪先離地とする。この場合に、マーカM9の移動速度がほぼ0から増加して500mm/s以上となった時点の計測時間を爪先離地時間、すなわち、爪先離地のタイミングとする。なお、マーカM9の爪先離地となる移動速度は、例えば、フットスイッチもしくは床反力計測装置による踵接地の計測と、三次元動作解析によるマーカM9の移動速度の計測とを同時に行い、フットスイッチや床反力計測装置により計測された踵接地時のマーカM9の移動速度を実験的に求めることで設定される。
そして、図4のグラフに示すように、点線L2で示されるマーカM8(足関節点)の移動速度を示すグラフにおいて、移動速度が増加傾向で、移動速度が設定速度である500mm/s以上となった時点が縦の一点鎖線BL2で示され、この一点鎖線BL2のタイミング(計測時間)が踵接地時間(踵接地タイミング)となる。以上のことからコンピュータ3は、爪先離地検出手段として機能する。
【0074】
次ぎに、足底接地のタイミングを求める場合には、歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカとして足関節点のマーカM8の座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカとして中足骨のマーカM9の座標位置とを用いる。
そして、足底接地検出プログラムによる処理においては、図5に示すように上述の踵接地から爪先離地までのフレームのマーカM8,M9の座標位置を用い、各フレームに、マーカM8の座標位置とマーカM9の座標位置とを結ぶ直線SL1(足首−爪先ベクトル:足ベクトル)と歩行する被験者の歩行の進行方法に沿った線とのなす角度(偏角:足角度)を求める。なお、図5において、符号10が膝から下の脚を示し、符号11が足を示す。
なお、この例においては、歩行する被験者の進行方向を三次元座標のX軸と略平行とする。すなわち、計測時に設定された三次元座標のX軸方向に沿って被験者に歩行してもらうか、被験者が歩行した際の進行方向をX軸方向とする三次元座標を設定するようになっている。
【0075】
従って、踵接地から爪先離地までのフレームのマーカM8の座標位置とマーカM9の座標位置とを結ぶ直線SL1とX軸方向X1とのなす角度(偏角:足角度)を求める。以上のことからコンピュータ3は、足角度算出手段として機能する。
次ぎに、図5(A)に示すように、各フレームをt1とした場合に、該フレームから予め設定されたコマ数として5フレーム後のフレームをt1+5とし、フレームt1+5の足角度を図5(B)におけるM8とM9を結ぶ直線SL2とX1との角度とする。
そして、各フレームt1の足角度からフレームt1+5の足角度の差を足角度変化量として求める。なお、足角度変化量を絶対値とし、角度が大きくなるように変化するか小さくなるように変化するかに拘わらず、変化量の大小を示すものとする。以上のことからコンピュータ3は、足角度変化量算出手段として機能する。
そして、踵接地から時系列の順方向にそって、前記足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値(偏角閾値)以下となるフレームを検索する。そして、足角度変化量が足角変化閾値以下となるフレームの計測時間を足底接地時間とする。
すなわち、足底接地の検出に際して、足の底の略全体が接地した間、すなわち、踵が接地した後に爪先が接地してから踵が離地するまでの間、足の底面が略床面と平行となり、その間、足の底面と床面とがなす角度は、ほとんど変化しなくなるのを利用している。ここで、足の底面に対応するように、例えば、足の底面の前後二カ所にマーカを取り付けると歩行の障害となるので、例えば、上述のように足首から踵の部分と、足の前記足首から踵の部分より前にマーカを取り付ける。この際には、足の底面の前後にマーカを取り付けた場合のように、足底接地時に床面となす角度の変化(足角度変化量)がほぼ0とはならないので、足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を足の底が略平らに接地した足底接地時間とする。
【0076】
これにより二つのマーカの座標位置から容易かつ正確に足底接地時間を計測することができる。
また、足角度変化閾値は、例えば、フットスイッチと、三次元動作解析装置とを用いて、足角度変化量を計測するとともにフットスイッチにより足底接地を計測し、実験的に求めることができる。そして、実際に足底接地時間を求める場合には、実験的に求められた足角度変化閾値を用いることにより、フットスイッチなしで、計測が可能となる。なお、上述の処理を行った際に、足角度変化量が愛角度変化閾値以下とならなかった場合には、足角度変化閾値を一度だけ高くして上述の処理を再び行ってもよい。さらに、足角度変化閾値を一度だけ高くしても、足角度変化量が愛角度変化閾値以下とならなかった場合には、さらに足角度変化閾値を高くしても良いが、元の足角度変化閾値に対して最大5度までとし、足角度変化閾値を5度高くしても足底接地を求められない場合にはエラーとする。以上ことからコンピュータ3は、足底接地検出手段として機能する。
【0077】
次ぎに、踵離地のタイミングを求める場合には、足底接地の場合と同様に、歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカとして足関節点のマーカM8の座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカとして中足骨のマーカM9の座標位置とを用いる。
そして、足底接地検出プログラムによる処理においては、図5に示すように上述の踵接地から爪先離地までのフレームのマーカM8,M9の座標位置を用い、各フレームに、マーカM8の座標位置とマーカM9の座標位置とを結ぶ直線SL1(足首−爪先ベクトル:足ベクトル)と歩行する被験者の歩行の進行方法に沿った線とのなす角度(偏角:足角度)を求める。
上述のように、歩行する被験者の進行方向を三次元座標のX軸と略平行とする。
【0078】
従って、図5(A)に示すように、踵接地から爪先離地までのフレームのマーカM8の座標位置とマーカM9の座標位置とを結ぶ直線SL1とX軸方向X1とのなす角度(偏角:足角度)を求める。
次ぎに、図5(A)に示すように、各フレームをt1とした場合に、該フレームから予め設定されたコマ数として5フレーム後のフレームをt1+5とし、フレームt1+5の足角度を図5(B)におけるM8とM9を結ぶ直線SL2とX1との角度とする。
そして、各フレームt1の足角度からフレームt1+5の足角度の差を足角度変化量として求める。なお、足角度変化量を絶対値とし、角度が大きくなるように変化するか小さくなるように変化するかに拘わらず、変化量の大小を示すものとする。
そして、爪先離地から時系列の逆方向にそって、前記足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値(偏角閾値)以下となるフレームを検索する。そして、足角度変化量が足角変化閾値以下となるフレームの計測時間を踵離地時間とする。
すなわち足の底全体が接地した間、上述のように、足の底面と床面とがなす角度は、ほとんど変化しなくなり、爪先が離れる時点で前記角度が変化するのを利用している。ここで、時系列に逆行して見た場合に、前記角度の変化量が0となる時点が爪先離地となる。
なお、足の底面に対応するように、例えば、足の底面の前後二カ所にマーカを取り付けると歩行の障害となるので、例えば、足首から踵の部分と、足の前記足首から踵の部分より前にマーカを取り付ける。この際には、足の底面の前後にマーカを取り付けた場合のように、時系列を逆行して見ていった場合に、踵離地時に床面となす角度の変化(足角度変化量)が0とはならないので、時系列に逆行して、足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を足の底が略平らに接地した状態から踵が床面から離れた踵離地時間とする。以上のことからコンピュータ3は、踵離地検出手段として機能する。
【0079】
これにより二つのマーカの座標位置から容易かつ正確に踵離地時間を計測することができる。
なお、足角度変化閾値は、例えば、フットスイッチ等を三次元動作解析装置とを用いて、足角度変化量を計測するとともにフットスイッチにより爪先離地を計測し、実験的に求めることができる。そして、実際に爪先離地時間を求める場合には、実験的に求められた足角度変化閾値を用いることにより、フットスイッチなしで、計測が可能となる。
また、前述のフレームt1に対して足角度の変化量を求めるフレームは、5フレーム後のフレームt1+5に限られるものではなく、動画データにおける単位時間当りのフレーム数や、上述の実験結果等に基づいて変更しても良い。
【0080】
上述のようにして、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地を検出することができる。
次ぎに、歩行周期算出プログラムは、図7に示すように、求められた踵接地時間から爪先離地時間までを立脚期とし、爪先離地時間から踵接地時間までを遊脚期とする。これを左右両足で求め、立脚期のうちの左右の両足が立脚期となる期間を両足支持の期間とし、片足だけが立脚期となる時期を単脚支持の期間とする。
また、求められた踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地に基づいて、立脚期を踵接地から足底接地までの期間と、足底接地から踵離地までの期間と、踵離地から爪先離地までの期間からなるものとする。
【0081】
また、コンピュータ3は、解析プログラムの距離因子算出プログラムに基づく処理により、各マーカM1〜M9の座標位置の変化から歩行速度、スライド長、ステップ長、歩隔、歩行率(歩数/単位時間)等を求める。
また、コンピュータ3は、解析プログラムの身体部位高算出プログラムに基づく処理により、各マーカM1〜M9の座標位置のうちのZ軸の座標値から、計測時間に対応する各マーカM1〜M9の高さ位置の変化として身体部位高を求め、かつ、各マーカM1〜M9の高さ位置の変化から最大値と最小値とを求める。
また、コンピュータ3は、解析プログラムの関節角度算出プログラムに基づく処理により、各マーカM1〜M9の座標位置の変化から股関節、膝関節、足関節の関節角度を求め、かつ、各関節の関節角度の最大値と最小値を求める。なお、例えば、股関節角度は、マーカM2とマーカM3とを結ぶ直線と、マーカM7とマーカM3とを結ぶ直線とがなす角度から求められ、膝関節角度は、マーカM6とマーカM7とを結ぶ直線と、マーカM8とマーカM7とを結ぶ直線とがなす角度から求められ、足関節角度は、マーカM7とマーカM8とを結ぶ直線と、マーカM9とマーカM8とを結ぶ直線とがなす角度から求められる。
また、コンピュータ3は、三次元動作解析装置に床反力計測装置が接続されている場合に、解析プログラムの各関節モーメント算出プログラムに基づく処理により、マーカM1〜M9の座標位置と床反力とから股関節、膝関節、足関節の関節モーメントを求め、かつ、各関節の関節モーメントの最大値と最小値とを求める。
また、コンピュータ3は、三次元動作解析装置に床反力計測装置が接続されている場合に、解析プログラムの床反力算出プログラムの処理により、上述の三次元座標に対応するX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の床反力を求め、かつ、各方向の床反力の最大値と最小値とを求める。
以上のことからコンピュータ3は、動作解析手段として機能する。
【0082】
そして、解析が終了した後に、コンピュータ3においては、出力プログラムによる解析結果の出力が行われる。解析結果の出力は、モニタ4及びカラープリンタ5で略同様に行われるが、ここでは、カラープリンタ5による出力を例にとって説明する。なお、コンピュータ3とモニタ4もしくはカラープリンタが出力手段として機能する。
コンピュータ3は、例えば、A4用紙一枚に、図6、図7、図8に示す図、表、グラフ等を表示する。なお、用紙一枚分の表示を図6、図7、図8の3図に渡って示したが、これら図6、図7,図8は、一枚の用紙に上から順に表示された状態となる。
コンピュータ3は、出力プログラムに基づく処理により以下の表示の出力を行う。
すなわち、図6に示すように、計測日時、検査者、計測周期(フレーム数/秒)等の検査条件入力時に入力されたデータを示す表H1が表示される。
また、上述の歩行速度、スライド長、ステップ長、歩隔、歩行率(歩数/単位時間)等を示す表H2が表示される。
【0083】
そして、歩行周期の出力としては、同じ計測時間の時間軸に対応してついて、左右の脚の立脚期及び遊脚期を示すグラフGR1,GL1と、立脚期における両脚支持の期間及び単脚支持の期間を示すグラフGR2,GL2と、立脚期における踵接地から足底接地までの期間と、足底接地から踵離地までの期間と、踵離地から爪先離地までの期間とを示すグラフGR3,GL3とが表示されている。
なお、各グラフにおいては、立脚期と遊脚期とを合わせた1回の歩行周期を100%とした歩行周期比で各期間の長さが数値で示されている。
【0084】
また、各グラフGR1,GR2,GR3,GL1,GL2,GL3と同じ表示(同一の用紙(画面))内に、被験者の右足に対応するグラフGR1,GR2,GR3に近接して、右足が踵接地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す踵接地姿勢図FR1、右足が足底接地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す足底接地姿勢図FR2、右足が踵離地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す踵離地姿勢図FR3、右足が爪先離地(足尖離地)した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す爪先離地姿勢図FR4が、それぞれ被験者の右足に対応するグラフGR1,GR2,GR3の踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングに対応する位置に描かれている。
【0085】
また、各グラフGR1,GR2,GR3,GL1,GL2,GL3と同じ表示(同一の用紙(画面))内に、被験者の左足に対応するグラフGL1,GL2,GL3に近接して、左足が踵接地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す踵接地姿勢図FL1、左足が足底接地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す足底接地姿勢図FL2、左足が踵離地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す踵離地姿勢図FL3、左足が爪先離地した状態の被験者に対応する人間(人形)の姿勢を示す爪先離地姿勢図FL4が、それぞれ被験者の左足に対応するグラフGL1,GL2,GL3の踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングに対応する位置に描かれている。
【0086】
また、上記グラフGR1,GR2,GR3,GL1,GL2,GL3及び姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4,FL1,FL2,FL3,FL4の下には、上述の歩行周期の各期間の長さが、時間、歩行周期比、立脚期比(立脚期の長さを100%)で数値として示された表H3が記載されている。なお、被験者の右側に対応する姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4では、右足が他の体の部分より強調して表示され、被験者の左側に対応する姿勢図FL1,FL2,FL3,FL4では、左足が他の体の部分より強調して表示されることにより、被験者の右側用の姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4か左側用の姿勢図FL1,FL2,FL3,FL4かを容易に理解できるようになっている。
【0087】
このような一枚の用紙もしくは画面に図6〜図8に示す表示を同時に行うこと、すなわち、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングに対応する姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4,FL1,FL2,FL3,FL4と、歩行周期の各期間のグラフGR1,GR2,GR3,GL1,GL2,GL3とを同じ時間軸で同時に表示した状態とすることで、各期間の開始や終了のタイミングと、その際に被験者の姿勢とを視覚的に理解することができる。すなわち、立脚期、遊脚期や踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地といった用語を姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4,FL1,FL2,FL3,FL4により視覚的に容易に理解し、各歩行周期の理解を容易とすることができる。
これにより、各期の割合等も視覚的に容易に理解でき、例えば、被験者に障害のある足の立脚期の割合が短くなっていることなどを容易に説明することができる。
【0088】
また、コンピュータ3は、別の一枚の用紙(1つの画面)内に、図9及び図10に示す表示を出力する。
図9に示される表示は、被験者の右側に取り付けられた各マーカM1〜M9の時系列に沿った高さ(Z軸方向の座標値)の変化をグラフGR4として表示するとともに、グラフGR4と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフGR4における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングに対応して、踵接地姿勢図FR1、足底接地姿勢図FR2、踵離地姿勢図FR3、爪先離地姿勢図FR4を描いたものである。
【0089】
図10に示される表示は、被験者の左側に取り付けられた各マーカM1〜M9の時系列に沿った高さ(Z軸方向の座標値、ここでは、身長を100として各マーカM1〜M9の高さ位置を%で表示)の変化をグラフGL4として表示するとともに、グラフGL4と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフGL4における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングに対応して、踵接地姿勢図FL1、足底接地姿勢図FL2、踵離地姿勢図FL3、爪先離地姿勢図FL4を描いたものである。
【0090】
さらに、図9には、被験者の右側の各マーカM1〜M9の踵接地、対側(反対側)の足の爪先離地、足底接地、踵離地、対側の足の踵接地、爪先離地の各タイミングでの高さ位置を示す表H4が表示され、図10には、被験者の左側の各マーカM1〜M9の踵接地、対側の足の爪先離地、足底接地、踵離地、対側の足の踵接地、爪先離地の各タイミングでの高さ位置を示す表H5が表示されている。
また、図9及び図10のグラフGR4,GL4には、姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4,FL1,FL2,FL3,FL4とは、別に、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地及び立脚期、遊脚期の各タイミングを示す表示がされている。
また、グラフGR4及びグラフGL4においては、それぞれのマーカM1〜M9の高さの最大値に三角マーク13が描かれ、最小値に逆三角マーク14が描かれている。
そして、図9の表示と図10の表示とが一枚の用紙(1つの画面)に表示されることから、被験者の右側のデータと左側のデータとが同時に同じ用紙もしくは画面に表示されることになる。
【0091】
従って、歩行周期における身体の各部位(マーカM1〜M9)の高さの変動を示すグラフGR4,GL4と、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のタイミングに対応する姿勢図FR1,FR2,FR3,FR4,FL1,FL2,FL3,FL4とを同時に表示することにより、身体の各部位の高さの変動と、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のタイミング(歩行周期のタイミング)との関係を容易に視覚的に理解することができる。従って、表示に基づいて、容易に、例えば、遊脚期の踵の上げ方が小さい、各タイミングでの腰の上下が大きいといった判断を行うことができる。
【0092】
また、コンピュータ3は、別の一枚の用紙(1つの画面)内に、図11及び図12に示す表示を出力する。
図11及び図12には、一枚の用紙もしくは1つの画面の表示として、被験者の左右それぞれについて、股関節の関節角度の変化を示すグラフGR5,GL5膝関節の関節角度の変化を示すグラフGR6,GL6、足関節の関節角度を示すグラフGR7,GL7が表示されている。
また、図12には、被験者の右側のグラフGR5,GR6,GR7と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフGR5,GR6,GR7における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングを含むとともに、これらのタイミングの間のタイミングを含む複数のタイミングに対応して複数のスティックピクチャが姿勢図FR5として描かれている。
【0093】
また、図12には、被験者の左側のグラフGL5,GL6,GL7と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフGL5,GL6,GL7における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングを含むとともに、これらのタイミングの間のタイミングを含む複数のタイミングに対応して複数のスティックピクチャが姿勢図FL5として描かれている。
【0094】
さらに、図12には、踵接地、対側(反対側)の足の爪先離地、足底接地、踵離地、対側の足の踵接地、爪先離地の各タイミングでの右側及び左側の各関節角度を示す表H6、H7が表示されている。
また、グラフGR5,GR6,GR7,GL5,GL6,GL7には、スティックピクチャの姿勢図FR5,FL5とは、別に、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地及び立脚期、遊脚期の各タイミングを示す表示がされている。
また、グラフGR5,GR6,GR7,GL5,GL6,GL7においては、それぞれの関節角度の最大値に三角マーク13が描かれ、最小値に逆三角マーク14が描かれている。
【0095】
スティックピクチャの姿勢図FR5,FL5等による踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングを、各関節角度のグラフGR5,GR6,GR7,GL5,GL6,GL7に合わせて表示し、最大値、最小値のプロットを行うことで、視覚的にわかりやすく各関節の動きを表現できる。
これにより、各タイミング、各関節角度の動きと体全体の動き、左右差を視覚的にわかりやすく表示できる。
【0096】
また、コンピュータ3は、別の一枚の用紙(1つの画面)内に、図13及び図14に示す表示を出力する。
図13及び図14には、一枚の用紙もしくは1つの画面の表示として、被験者の左右それぞれについて、股関節の関節モーメントの変化を示すグラフGR8,GL8,膝関節の関節モーメントの変化を示すグラフGR9,GL9、足関節の関節モーメントを示すグラフGR10,GL10が表示されている。
また、図14には、被験者の右側のグラフGR8,GR9,GR10と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフGR8,GR9,GR10における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングを含むとともに、これらのタイミングの間のタイミングを含む複数のタイミングに対応して複数のスティックピクチャが姿勢図FR5として描かれている。
【0097】
また、図14には、被験者の左側のグラフGL8,GL9,GL10と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフGL8,GL9,GL10における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングを含むとともに、これらのタイミングの間のタイミングを含む複数のタイミングに対応して複数のスティックピクチャが姿勢図FL5として描かれている。
【0098】
さらに、図14には、踵接地、対側(反対側)の足の爪先離地、足底接地、踵離地、対側の足の踵接地、爪先離地の各タイミングでの右側及び左側の各関節モーメントを示す表H8、H9が表示されている。
また、グラフGR8,GR9,GR10,GL8,GL9,GL10には、スティックピクチャの姿勢図FR5,FL5とは、別に、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地及び立脚期、遊脚期の各タイミングを示す表示がされている。
【0099】
また、グラフGR8,GR9,GR9,GL8,GL9,GL10においては、それぞれの関節角度の最大値に三角マーク13が描かれ、最小値に逆三角マーク14が描かれている。
【0100】
以上のことから、スティックピクチャの姿勢図FR5,FL5等による踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングを、各関節角度のグラフGR8,GR9,GR10,GL8,GL9,GL10に合わせて表示し、最大値、最小値のプロットを行うことで、視覚的にわかりやすく各関節モーメントの動きを表現できる。
これにより、各タイミング、各関節モーメントの変化と体全体の動き、左右差を視覚的にわかりやすく表示できる。
【0101】
また、コンピュータ3は、別の一枚の用紙(1つの画面)内に、図15及び図16に示す表示を出力する。
図15及び図16には、一枚の用紙もしくは1つの画面の表示として、被験者の左右の足の床反力の垂直分力(Z軸)の変化を示すグラフG1,前記床反力の前後分力(X軸:進行方向)の変化を示すグラフG2、前記床反力の側方分力(Y軸:進行方向と直交する方向)の変化を示すグラフG2が表示されている。
また、各グラフG1,G2,G3と同じ時間軸で、かつ、同じ表示(用紙もしくは画面)内に、グラフG1,G2,G3における踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地のそれぞれタイミングを含むとともに、これらのタイミングの間のタイミングを含む複数のタイミングに対応して複数のスティックピクチャが姿勢図(図示略)として描かれている。
【0102】
さらに、図16には、踵接地、対側(反対側)の足の爪先離地、足底接地、踵離地、対側の足の踵接地、爪先離地の各タイミングでの右側及び左側の各反力を示す表H10、H11が表示されている。
また、グラフGR8,GR9,GR10,GL8,GL9,GL10には、スティックピクチャの姿勢図FR5,FL5とは、別に、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングを示す表示がされている。
また、グラフG1,G2,G3においては、それぞれの反力の最大値に三角マーク13が描かれ、最小値に逆三角マーク14が描かれている。
【0103】
以上のことから、スティックピクチャの姿勢図等による踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングを、各反力のグラフG1,G2,G3に合わせて表示し、最大値、最小値のプロットを行うことで、視覚的にわかりやすく各反力の動きを表現できる。
これにより、各タイミング、各反力の変化と体全体の動きを視覚的にわかりやすく表示できる。
【0104】
【発明の効果】
請求項1〜請求項4に記載の発明によれば、マーカ座標データをオペレータが見て各マーカの座礁位置から各マーカを特定してマーカIDを指定する必要がなく、オペレータの手間を省力化することができるとともに、三次元動作解析装置による計測から解析結果を出力するまでの時間を大幅に短縮することができる。
請求項5〜請求項8に記載の発明によれば、三次元動作解析により得られる、歩行する被験者に取り付けられた小数のマーカの座標位置の変化から、踵接地、足底接地、踵離地、爪先離地の各タイミングを容易かつ正確に求めることができる。
請求項9〜請求項14に記載の発明によれば、計測時間に対応して変化する被験者の姿勢を示す姿勢図と、計測時間に対応して変化する解析結果とを同じ計測時間軸に対応して同時に表示する出力を行うことで、姿勢図を見ながら視覚的に被験者の動作状態を把握して解析結果を見ることができるので、解析結果を視覚的に容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における三次元動作解析装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前記三次元動作解析装置における処理を示すフローチャートである。
【図3】前記三次元動作解析装置による計測時の被験者へのマーカの取付位置を説明するための図面である。
【図4】前記三次元動作解析装置による踵接地及び爪先離地のタイミングの検出を説明するための図面である。
【図5】前記三次元動作解析装置による足底接地及び踵離地のタイミングの検出を説明するためのグラフである。
【図6】前記三次元動作解析装置の解析結果としての歩行周期の出力を説明するための図面である。
【図7】前記歩行周期の出力を説明するための図面である。
【図8】前記歩行周期の出力を説明するための図面である。
【図9】前記三次元動作解析装置の解析結果としての身体部位高の出力を説明するための図面である。
【図10】前記身体部位高の出力を説明するための図面である。
【図11】前記三次元動作解析装置の解析結果としての関節角度の出力を説明するための図面である。
【図12】前記関節角度の出力を説明するための図面である。
【図13】前記三次元動作解析装置の解析結果としての関節モーメントの出力を説明するための図面である。
【図14】前記関節モーメントの出力を説明するための図面である。
【図15】前記三次元動作解析装置の解析結果としての床反力の出力を説明するための図面である。
【図16】前記床反力を説明するための図面である。
【図17】従来の踵接地及び爪先離地のタイミングの検出を説明するための図面である。
【符号の説明】
1 カメラ(撮影手段)
3 コンピュータ3(マーカ座標算出手段、マーカ座標記憶手段、マーカ配置関係記憶手段、基準フレームマーカID設定手段、マーカID設定手段、欠損マーカ補間手段、マーカ速度算出手段、踵接地検出手段、爪先離地検出手段、足角度算出手段、足角度変化量算出手段、足底接地検出手段、踵離地検出手段、動作解析手段、出力手段)
4 モニタ(出力手段)
5 カラープリンタ(出力手段)

Claims (14)

  1. 被験者に複数取り付けられたマーカを撮影して動画データを出力する撮影手段と、
    前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
    マーカ座標算出手段で算出された各フレームのマーカ座標データを記憶するマーカ座標記憶手段と、
    複数の前記マーカの予め決められた取付位置に対応する各マーカのマーカIDと、これらマーカIDに対応する各マーカの配置関係を示すマーカ配置関係データとを記憶したマーカ配置関係記憶手段と、
    各フレームのマーカ座標データから前記マーカ配置関係データの各マーカの配置関係に対応する配置関係で各マーカの座標位置が存在するマーカ座標データを選択し、選択されたマーカ座標データのフレームを基準フレームとし、基準フレームのマーカ座標データにおける各マーカの座標位置の配置関係と、前記マーカ配置関係データにおける各マーカIDに対応するマーカの配置関係とに基づいて、基準フレームのマーカ座標データ中の各マーカの座標位置に対応してマーカIDを設定する基準フレームマーカーID設定手段と、
    前記基準フレームマーカID設定手段により各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定された基準フレームのマーカ座標データに基づいて、基準フレーム以外のフレームのマーカ座標データ中の各マーカに対応する座標位置にマーカIDを設定するマーカID設定手段と、
    を備えることを特徴とする三次元動作解析装置。
  2. 前記マーカID設定手段は、既に各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されたマーカ座標データであるID設定マーカ座標データの各マーカの座標位置と、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームの未だ各マーカの座標位置に対応してマーカIDが設定されていないID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置とを比較し、
    ID設定マーカ座標データ中の各マーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にあるID未設定マーカ座標データの各マーカの座標位置に、ID設定マーカ座標データ中の前記マーカの座標位置に設定されたマーカIDと同じマーカIDを設定することを特徴とする請求項1記載の三次元動作解析装置。
  3. 前記マーカID設定手段は、前記ID設定マーカ座標データのフレームに時系列上で隣接するフレームのID未設定座標データ中に、前記ID設定マーカ座標データのマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内にマーカの座標位置が存在しないマーカの欠損がある場合に、
    時系列に沿って並ぶ各フレームのID未設定マーカ座標データ中から前記ID設定マーカ座標データのフレームに近い順に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応するマーカの座標位置から予め設定された所定距離以内に有るマーカの座標位置を検索し、
    前記所定距離以内にあるマーカの座標位置が見つかった場合に、見つかった座標位置に、前記ID設定マーカ座標データの前記欠損となるマーカに対応したマーカの座標位置に設定されたとマーカIDと同じマーカIDを設定することを特徴とする請求項2記載の三次元動作解析装置。
  4. マーカに欠損があるフレームのマーカ座標データの前記欠損となるマーカの座標位置を、欠損となっていないマーカの座標位置に基づいて補間する欠損マーカ補間手段を備え、
    前記欠損マーカ補間手段は、マーカの欠損の数をカウントするとともに、マーカの欠損の数が予め設定された設定数以上となった場合に、前記座標補間手段による座標位置の補間を行わずに、マーカの欠損の数が設定数以上であることを報知することを特徴とする請求項3記載の三次元動作解析装置。
  5. 被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
    前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
    前記各フレームのマーカ座標データにおけるマーカの座標位置の変化から計測時間に対応したマーカの移動速度を算出するマーカ速度算出手段と、
    歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられたマーカの移動速度が減速傾向となっている際に、前記マーカの移動速度が予め設定された移動速度以下となった計測時間を歩行中の被験者の踵が接地する踵接地時間とする踵接地検出手段と、
    を備えることを特徴とする三次元動作解析装置。
  6. 被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
    前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
    前記各フレームのマーカ座標データにおけるマーカの座標位置の変化から計測時間に対応したマーカの移動速度を算出するマーカ速度算出手段と、
    歩行する被験者の足を含む脚部の膝より下に取り付けられたマーカの移動速度がほぼ0となった後に増加する際に、前記マーカの移動速度が予め設定された移動速度以上となった計測時間を歩行中の被験者の爪先が離地する爪先離地時間とする爪先離地検出手段と、
    を備えることを特徴とする三次元動作解析装置。
  7. 被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
    前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
    歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカの座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカの座標位置とを結ぶ直線と、歩行者の進行方向に沿った直線とがなす足角度を前記マーカ座標データに基づいて各フレームに算出する足角度算出手段と、
    各フレームに、そのフレームにおける前記足角度からそのフレームから所定コマ数後のフレームの足角度を減算した足角度変化量を求める足角度変化量算出手段と、
    予め求められた歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間から予め求められた歩行する被験者の爪先が離地する爪先離地時間までの間で、踵接地時間から時系列に沿って前記足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を足の底が略平らに接地した足底接地時間とする足底接地検出手段と
    を備えることを特徴とする三次元動作解析装置。
  8. 被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
    前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
    歩行する被験者の足首から踵の部分に取り付けられたマーカの座標位置と前記被験者の足の前記足首から踵の部分より前に取り付けられたマーカの座標位置とを結ぶ直線と、歩行者の進行方向に沿った直線とがなす足角度を前記マーカ座標データに基づいて各フレームに算出する足角度算出手段と、
    各フレームに、そのフレームにおける前記足角度からそのフレームから所定コマ数後のフレームの足角度を減算した足角度変化量を求める足角度変化量算出手段と、
    予め求められた歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間から予め求められた歩行する被験者の爪先が離地する爪先離地時間までの間で、爪先離地時間から時系列の逆に前記足角度変化量が予め設定された足角度変化閾値以下となるフレームを検索し、前記足角度変化閾値以下となったフレームに対応する計測時間を踵が離地した踵離地時間とする踵離地検出手段と、
    を備えることを特徴とする三次元動作解析装置。
  9. 被験者に取り付けられたマーカを撮影して被験者の動作を計測し、撮影された動画データを出力する撮影手段と、
    前記撮影手段から出力された動画データの各フレームの画像データから、前記マーカの画像データ中の位置を抽出するとともに、抽出された各マーカの三次元の座標位置を計測時間に対応する各フレームのマーカ座標データとして算出するマーカ座標算出手段と、
    マーカ座標データに基づいて被験者の動作を解析する動作解析手段と、
    解析結果を出力する出力手段とを備え、
    前記出力手段は、前記動作解析手段の解析結果に基づくとともに、計測時間に対応して変化する被験者の姿勢を示す複数の姿勢図と、
    計測時間に対応して変化する解析結果と、
    を同じ計測時間軸に対応して同時に表示する出力を行うことを特徴とする三次元動作解析装置。
  10. 前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、これら踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間とに基づいて歩行周期を求め、
    前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
    かつ、前記踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間とに基づいた歩行周期を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする請求項9記載の三次元動作解析装置。
  11. 前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、被験者のマーカが取り付けられた位置の歩行時の計測時間に対応した高低の変化及び前記位置の高さの最大値及び最小値を求め、
    前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
    かつ、前記位置の歩行時の計測時間に対応した高低の変化を示すとともに、前記位置の高さの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする請求項9記載の三次元動作解析装置。
  12. 前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、被験者の各関節の関節角度の変化及び関節角度の最大値及び最小値を求め、
    前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
    かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した前記関節角度の変化を示すとともに、前記関節角度の最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする請求項9記載の三次元動作解析装置。
  13. 前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求めるとともに、被験者の各関節の関節モーメントの変化及び関節モーメントの最大値及び最小値を求め、
    前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
    かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した関節モーメントの変化を示すとともに、前記関節モーメントの最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする請求項9記載の三次元動作解析装置。
  14. 撮影手段による被験者の撮影と同時に被験者の床反力を計測する床反力計測手段を備え、
    前記解析手段は、解析結果として計測中に歩行する被験者の踵が接地する踵接地時間、足底が平らに接地する足底接地時間、踵が離地する踵離地時間、爪先が離地する爪先離地時間とを求め、
    かつ、床反力計測手段からの計測値を示すデータに基づいて、床反力を求めるとともに、床反力の最大値及び最小値を求め、
    前記出力手段は、踵接地時の被験者の姿勢を示す踵接地姿勢図、足底接地時の被験者の姿勢を示す足底接地姿勢図、踵離地時の被験者の姿勢を示す踵離地姿勢図、爪先離地時の被験者の姿勢を示す爪先離地姿勢図を計測時間軸に沿って踵接地時間、足底接地時間、踵離地時間、爪先離地時間に対応して表示し、
    かつ、被験者の歩行時の計測時間に対応した床反力の変化を示すとともに、前記床反力の最大値及び最小値を示すグラフを前記計測時間軸に沿って前記各姿勢図とともに表示することを特徴とする請求項9記載の三次元動作解析装置。
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